説明

燃料電池用セパレータの製造方法および製造装置

【課題】 ゲート部除去とセパレータ形状加工を1つの工程で行うことができる燃料電池用セパレータの製造方法および製造装置の提供。
【解決手段】 射出成形用金型を用いてセパレータ中間品18Mを成形する第1の工程と、ついでセパレータ中間品18Mからセパレータ非製品部分44を除去してセパレータを製造する第2の工程とを有する燃料電池用セパレータの製造方法であって、第1の工程で、射出成形用金型にセパレータ非製品部分44に対応する金型部位にゲート46を配置しておき該ゲート46から金型内成形用空間に成形材料を射出してセパレータ中間品を成形し、第2の工程で、セパレータ中間品18Mからセパレータ非製品部分44を除去する際に、セパレータ中間品のゲート対応部分をセパレータ非製品部分44とともに除去するようにした、燃料電池用セパレータの製造方法、および製造装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池用セパレータの製造方法とその製造方法の実施に直接使用する燃料電池用セパレータの製造装置に関し、とくに射出成形により製造される燃料電池用セパレータの製造方法とその製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2004−079456号公報は、射出成形により製造される燃料電池用セパレータの製造方法において、金型の射出ゲートをセパレータの表裏面のうち流路(溝)形状が簡素な方の面に設定し、流路(溝)形状が簡素な方の面を冷却水流路が形成される方の面とし、これによってセパレータのゲート部痕の除去加工を比較的容易にした燃料電池セパレータ用の製造方法を開示している。
【特許文献1】特開2004−079456号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来法には、セパレータの冷却水流路部にゲート部痕があるため、ゲート部痕除去加工とその後の流路溝の修正加工との2つの加工工程が必要となりコストアップを招くこと、および、ゲート部痕の除去が困難であること、等の課題があった。
【0004】
本発明の目的は、ゲート部除去とセパレータ形状加工を1つの工程で行うことができる、たとえば、セパレータ形状加工の際にゲート部を除去できる、燃料電池用セパレータの製造方法とその製造装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する、そして上記目的を達成する、本発明は、つぎのとおりである。
(1) 射出成形用金型を用いてセパレータ中間品を成形する第1の工程と、ついで前記セパレータ中間品からセパレータ非製品部分を除去してセパレータを製造する第2の工程とを有する燃料電池用セパレータの製造方法であって、前記第1の工程で、前記射出成形用金型に前記セパレータ非製品部分に対応する金型部位にゲートを配置しておき該ゲートから金型内成形用空間に成形材料を射出してセパレータ中間品を成形し、前記第2の工程で、前記セパレータ中間品からセパレータ非製品部分を除去する際に、前記セパレータ中間品のゲート対応部分を前記セパレータ非製品部分とともに除去するようにした、燃料電池用セパレータの製造方法。
(2) 前記セパレータ非製品部分が、マニホールド孔である(1)記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
(3) 前記セパレータ非製品部分が、スタック締結用ボルト孔である(1)記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
(4) 前記セパレータ非製品部分が、セパレータ中間品段階でセパレータ製品時の外形の外側に一時的に付加形成されセパレータ製品時には除去されている付加部分である(1)記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
(5) 射出成形用金型を用いてセパレータ中間品を成形する第1の工程と、ついで前記セパレータ中間品からセパレータ非製品部分を除去してセパレータを製造する第2の工程とを有する燃料電池用セパレータの製造方法に直接使用する燃料電池用セパレータの製造装置であって、前記射出成形用金型に前記セパレータ非製品部分に対応する金型部位にゲートが配置されている、燃料電池用セパレータの製造装置。
上記で、「セパレータ非製品部分」とは、「セパレータ製品時にはセパレータから除去されている部分」をいう。
【発明の効果】
【0006】
上記(1)の燃料電池用セパレータの製造方法および上記(5)の燃料電池用セパレータの製造装置によれば、セパレータ非製品部分に対応する金型部位にゲートを配置しておき該ゲートから金型内成形用空間にセパレータ材料を射出してセパレータ中間品を成形し、ついで、セパレータ非製品部分を、セパレータ中間品の、セパレータ製品時にはセパレータを構成している部分から除去するようにしたので、除去の際にセパレータのゲート部痕(セパレータの金型ゲート対応部分につくゲート部痕)を、セパレータ非製品部分とともに、除去することができる。その結果、ゲート部痕除去とセパレータ形状加工を1つの工程で行うことができ、従来の2工程に比べてコストダウンをはかることができる。また、ゲート部痕除去が困難であるという従来の問題も解消される。
上記(2)の燃料電池用セパレータの製造方法によれば、セパレータ非製品部分が、セパレータ製品時にはマニホールド孔となっている部分であるので、マニホールド孔加工の際に、セパレータのゲート部痕を除去することができる。
上記(3)の燃料電池用セパレータの製造方法によれば、セパレータ非製品部分が、セパレータ製品時にはスタック締結用ボルト孔となっている部分であるので、スタック締結用ボルト孔加工の際に、セパレータのゲート部痕を除去することができる。
上記(4)の燃料電池用セパレータの製造方法によれば、セパレータ非製品部分が、セパレータ中間品段階でセパレータ製品時の外形の外側に一時的に付加形成された付加部分であるので、付加部分除去加工の際に、付加部分にあるゲート部痕を除去することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下に、本発明の燃料電池用セパレータの製造方法とその方法の実施に直接使用する燃料電池用セパレータの製造装置を、図1〜図10を参照して説明する。
図1、図2は本発明の実施例1を示し、図3、図4は本発明の実施例2を示し、図5、図6は本発明の実施例3を示す。図7〜図10は本発明の実施例1〜3に適用可能である。
本発明の全実施例にわたって共通する部分には本発明の全実施例にわたって同じ符号を付してある。
【0008】
まず、本発明の全実施例にわたって共通する部分の構成、作用・効果を図1、図2、図7〜図10を参照して説明する。
本発明の燃料電池用セパレータの製造方法とその装置によって製造された燃料電池セパレータが組み付けられる燃料電池は、たとえば固体高分子電解質型燃料電池10である。燃料電池10は、たとえば燃料電池自動車に搭載される。ただし、自動車搭載用以外、たとえば家庭用の固定型燃料電池であってもよい。
固体高分子電解質型燃料電池(セル)10は、図8〜図10に示すように、膜−電極アッセンブリ(MEA:Membrane-Electrode Assembly )19とセパレータ18との積層体からなる。
膜−電極アッセンブリ19は、イオン交換膜からなる電解質膜11とこの電解質膜11の一面に配置された触媒層からなる電極(アノード、燃料極)14および電解質膜11の他面に配置された触媒層からなる電極(カソード、空気極)17とからなる。膜−電極アッセンブリ19とセパレータ18との間には、アノード側、カソード側にそれぞれ拡散層13、16が設けられる。
膜−電極アッセンブリ19とセパレータ18を重ねてセルモジュールを構成し、セルモジュールを積層してセル積層体とし、セル積層体のセル積層方向両端に、ターミナル20、インシュレータ21、エンドプレート22を配置し、両端のエンドプレート22をセル積層体の外側でセル積層方向に延びる締結部材(たとえば、テンションプレート24)にボルト・ナット25にて固定して、燃料電池スタック23を構成する。一端のエンドプレートに設けた調整ネジにてその内側に設けたバネを介してセル積層体にセル積層方向の締結荷重をかける。
【0009】
セパレータ18には、発電領域において、アノード14に燃料ガス(水素)を供給するための燃料ガス流路27が形成され、カソード17に酸化ガス(酸素、通常は空気)を供給するための酸化ガス流路28が形成されている。また、セパレータ18には冷却水を流すための冷却水流路26も形成されている。セパレータ18には、非発電領域において、燃料ガスマニホールド30、酸化ガスマニホールド31、冷却水マニホールド29が形成されている。燃料ガスマニホールド30は燃料ガス流路27と連通しており、酸化ガスマニホールド31は酸化ガス流路28と連通しており、冷却水マニホールド29は冷却水流路26と連通している。
燃料ガス、酸化ガス、冷却水は、セル内において互いにシールされている。各セルモジュールのMEA19を挟む2つのセパレータ18間は、第1のシール部材(通常、接着剤)33によってシールされており、隣接するセルモジュール同士の間は、第2のシール部材(通常、ガスケット)32によってシールされている。
【0010】
各セル10(1セルモジュールの場合は、セル10はセルモジュールと同じになる)の、アノード14側では、水素を水素イオン(プロトン)と電子に変換する電離反応が行われ、水素イオンは電解質膜11中をカソード17側に移動し、カソード17側では酸素と水素イオンおよび電子(隣りのMEAのアノードで生成した電子がセパレータを通してくる、またはセル積層方向一端のセルのアノードで生成した電子が外部回路を通して他端のセルのカソードにくる)から水が生成され、次式にしたがって発電が行われる。
アノード側:H2 →2H+ +2e-
カソード側:2H+ +2e- +(1/2)O2 →H2
【0011】
セパレータ18は、カーボンセパレータ、メタルセパレータ、メタルセパレータと樹脂フレームとの組合せ、等からなるが、本発明では、セパレータ18は、カーボンセパレータ(以下、カーボンセパレータの符号も「18」とする)である。
カーボンセパレータ18の製造方法には、射出成形法(流路成形用の凹凸をもつ一対の金型間に形成された金型キャビテイに、カーボンと樹脂の混合体からなる成形材料で樹脂部分が飴状に溶融されたものを、射出して固化させる成形方法)と、射出圧縮成形法(一対の金型を若干開いた状態にしておいて金型キャビティに成形材料を射出し、ついで一対の金型でキャビティ内成形材料を圧縮する成形方法)と、ホットランナー法(射出成形用金型において、スプルー、ランナー部分を加熱し成形材料を常に溶融状態に保ち、製品部分だけを冷却して取り出すようにする成形方法、その場合もセパレータ製品にゲート部痕がつく)と、圧縮成形法(カーボンと樹脂の混合体からなる成形材料で樹脂部分が軟化されたプレート状のものを、一対の金型で押圧し、金型に形成された流路の凹凸をプレートに転写して成形する成形方法)等があるが、本発明方法は、射出成形法、射出圧縮成形法、ホットランナー法の何れか(射出成形法、射出圧縮成形法、ホットランナー法は何れも射出成形用金型40を用いた成形方法である)が対象となる。
【0012】
カーボンセパレータ18には、射出成形後セパレータに残るゲート部の痕を後加工により除去する際に、ゲート部痕の除去が容易であることが要求される。もしも、セパレータのガス流路27、28や冷却水流路26が形成される部位にゲート部痕があると、それを除去し、除去した部位に流路の修正加工を施さなければならなくなるので、ゲート部痕の除去が困難であること、およびゲート部痕の除去と流路修正加工の2つの加工が必要になるという問題が生じる。
【0013】
この問題を解消するために、図1、図2に示すように、本発明の燃料電池用セパレータ18の製造方法は、射出成形用金型40を用いてセパレータ中間品18Mを成形する第1の工程と、ついでセパレータ中間品18Mからセパレータ非製品部分44を除去してセパレータ18を製造する第2の工程とを有する燃料電池用セパレータ18の製造方法であって、前記第1の工程で、射出成形用金型40にセパレータ非製品部分44に対応する金型部位にゲート41を配置しておき該ゲート41から金型内成形用空間42に成形材料43を射出してセパレータ中間品18Mを成形し、第2の工程で、セパレータ中間品18Mから(セパレータ製品時にはセパレータを構成している部分45から)セパレータ非製品部分44を除去する際に、セパレータ中間品18Mのゲート対応部分(ゲート部痕)46をセパレータ非製品部分44とともに除去するようにした、燃料電池用セパレータ18の製造方法。
また、本発明の燃料電池用セパレータ18の製造方法の実施に直接使用する本発明の燃料電池用セパレータ18の製造装置は、射出成形用金型40を用いてセパレータ中間品18Mを成形する第1の工程と、ついでセパレータ中間品18Mからセパレータ非製品部分44を除去してセパレータ18を製造する第2の工程とを有する燃料電池用セパレータの製造方法において、上記第1の工程に直接使用する燃料電池用セパレータ18の製造装置であって、射出成形用金型40にセパレータ非製品部分44に対応する金型部位にゲート41が配置されている、燃料電池用セパレータの製造装置からなる。
上記で、「セパレータ非製品部分」44とは、「セパレータ製品時にはセパレータから除去されている部分」44をいう。
カーボンセパレータ18は、カーボン(たとえば、鱗片状カーボン)と樹脂との混合物の成形体である。樹脂は液晶ポリマー、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、ポリプロピレンなどが用いられる。カーボンと樹脂の混合割合は、カーボンが70%以上、残りが樹脂である。樹脂の溶融または軟化温度以上の温度をかけてカーボンと樹脂との混合物である成形材料を流動可能状(飴状)にし、それを金型内成形用空間(キャビティ)42に射出し、冷却固化させる。
【0014】
セパレータ製品時にはセパレータから除去されている部分44は、セパレータ製品時にはマニホールド孔29、30、31となっている部分、セパレータ製品時にはスタック締結用ボルト孔となっている部分47、セパレータの製造途中段階でセパレータ製品時のほぼ矩形状の外形の外側に一時的に付加形成されセパレータ製品時には除去されている付加部分48、のうちの何れか少なくとも1つである。
図示例ではマニホールド孔29、30、31やスタック締結用ボルト孔がセパレータの周縁部に位置している場合を示しているが、マニホールド孔29、30、31やスタック締結用ボルト孔はセパレータの中央部にあってもよい。
セパレータ製品時にはセパレータから除去されている部分44の除去法としては、エンドミル加工、打ち抜き(型から取り出して打ち抜き)、型内打ち抜き(型に入っている状態で打ち抜き)などがあり、何れによってもよい。
【0015】
つぎに、本発明の全実施例にわたって共通する部分の作用・効果を説明する。
上記の燃料電池用セパレータの製造方法では、セパレータ非製品部分44(セパレータ製品時にはセパレータから除去されている部分44)に対応する金型部位にゲート41を配置しておき該ゲート41から金型内成形用空間(キャビティ)42に成形材料43を射出してセパレータ中間品18Mを成形し、ついで、セパレータ非製品部分44(セパレータ製品時にはセパレータから除去されている部分44)を、セパレータ製品時にはセパレータを構成している部分45から除去するようにしたので、除去の際にセパレータのゲート部痕(セパレータの金型ゲート対応部分につくゲート部痕)46を、セパレータ非製品部分44(セパレータ製品時にはセパレータから除去されている部分44)とともに、除去することができる。その結果、ゲート部痕除去とセパレータ形状加工を1つの工程で行うことができ、従来の2工程に比べてコストダウンをはかることができる。また、ゲート部痕除去が困難であるという従来の問題も解消される。
【0016】
つぎに、本発明の各実施例に特有な部分の構成、作用・効果を説明する。
〔実施例1〕−−−図1、図2、図7
本発明の実施例1では、セパレータ非製品部分44(セパレータ製品時にはセパレータから除去されている部分44)が、セパレータ中間品18Mの段階では板状でまだ孔があけられていないがセパレータ製品時にはマニホールド孔29、30、31となっている部分からなる。
マニホールド孔29、30、31の少なくとも1つに対応する金型部位に、材料射出ゲート41が配置されており、そのゲート41から金型キャビティ42に材料を射出する。材料が固化後、マニホールド孔29、30、31を機械加工、打ち抜き、型内打ち抜きの何れかの方法により形成し、その際、セパレータ中間部品18Mのマニホールド孔29、30、31対応部分にあった材料を、マニホールド孔29、30、31対応部分にあったゲート部痕46と共に除去する。
その結果、ゲート部痕46の除去とセパレータ形状加工(マニホールド孔加工)を1つの工程で行うことができ、従来の2工程に比べてコストダウンをはかることができるという作用・効果が得られる。また、ゲート部痕除去が困難であるという従来の問題も解消される。
【0017】
〔実施例2〕−−−図3、図4、図7
本発明の実施例2では、セパレータ非製品部分44(セパレータ製品時にはセパレータから除去されている部分44)が、セパレータ中間品18Mの段階では板状でまだ孔があけられていないがセパレータ製品時にはスタック締結用ボルト孔となっている部分47からなる。ただし、本発明の実施例2では、図8の締結部材24がテンションプレートに代えてスルーボルトからなるものとする。
セパレータ製品時にはスタック締結用ボルト孔となっている部分47に対応する金型部位に、材料射出ゲート41が配置されており、そのゲート41から金型キャビティ42に材料を射出する。材料が固化後、スタック締結用ボルト孔を機械加工、打ち抜き、型内打ち抜きの何れかの方法により形成し、その際、セパレータ中間部品18Mのスタック締結用ボルト孔対応部分にあった材料を、スタック締結用ボルト孔対応部分にあったゲート部痕46と共に除去する。
その結果、ゲート部痕46の除去とセパレータ形状加工(スタック締結用ボルト孔加工)を1つの工程で行うことができ、従来の2工程に比べてコストダウンをはかることができるという作用・効果が得られる。また、ゲート部痕除去が困難であるという従来の問題も解消される。
【0018】
〔実施例3〕−−−図5、図6、図7
本発明の実施例3では、セパレータ非製品部分44(セパレータ製品時にはセパレータから除去されている部分44)が、セパレータの製造途中段階でセパレータ製品時のほぼ矩形状の外形の外側に一時的に付加形成されセパレータ製品時には除去されている付加部分48からなる。
セパレータ製品時には除去されている付加部分48に対応する金型部位に、材料射出ゲート41が配置されており、そのゲート41から金型キャビティ42に材料を射出する。材料が固化後、セパレータ中間部品18Mの付加部分48を機械加工、打ち抜き、型内打ち抜きの何れかの方法により除去し、その際、セパレータ中間部品18Mの付加部分48にあった材料を、セパレータ中間部品18Mの付加部分48にあったゲート部痕46と共に除去する。
その結果、ゲート部痕46の除去とセパレータ形状加工(付加部分48の除去加工、すなわちセパレータの辺加工)を1つの工程で行うことができるという作用・効果が得られる。また、ゲート部痕除去が困難であるという従来の問題も解消される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施例1の燃料電池用セパレータの製造方法と製造装置の、セパレータ中間部品の概略正面図である。
【図2】本発明の実施例1の燃料電池用セパレータの製造方法と製造装置の、セパレータ中間部品段階でゲート痕があった位置を破線で示した、製品セパレータの概略正面図である。
【図3】本発明の実施例2の燃料電池用セパレータの製造方法と製造装置の、セパレータ中間部品の概略正面図である。
【図4】本発明の実施例2の燃料電池用セパレータの製造方法と製造装置の、セパレータ中間部品段階でゲート痕があった位置を破線で示した、製品セパレータの概略正面図である。
【図5】本発明の実施例3の燃料電池用セパレータの製造方法と製造装置の、セパレータ中間部品の概略正面図である。
【図6】本発明の実施例3の燃料電池用セパレータの製造方法と製造装置の、セパレータ中間部品段階でゲート痕があった位置を破線で示した、製品セパレータの概略正面図である。
【図7】本発明の実施例1〜3の燃料電池用セパレータの製造方法を実施する製造装置の概略断面図である。
【図8】本発明の実施例1〜3の燃料電池用セパレータで製造されたセパレータを組み込んだ燃料電池スタックの側面図である。
【図9】図8の一部拡大断面図である。
【図10】図8のスタックを構成するセルの概略正面図である。
【符号の説明】
【0020】
10 (固体高分子電解質型)燃料電池
11 電解質膜
13、16 拡散層
14 アノード
17 カソード
18 セパレータ
18M セパレータ中間部品
19 MEA
20 ターミナル
21 インシュレータ
22 エンドプレート
23 燃料電池スタック
24 締結部材(テンションプレート)
25 ボルト・ナット
26 冷却水流路
27 燃料ガス流路
28 酸化ガス流路
29 冷却水マニホールド
30 燃料ガスマニホールド
31 酸化ガスマニホールド
32 ガスケット
33 接着剤
40 射出成形用金型
41 ゲート
42 金型内成形用空間(キャビティ)
43 成形材料
44 セパレータ非製品部分(セパレータ製品時にはセパレータから除去されている部分)
45 セパレータ製品部分(セパレータ製品時にはセパレータを構成している部分
46 セパレータのゲート対応部分(ゲート部痕)
47 セパレータ製品時にはスタック締結用ボルト孔となっている部分
48 付加部分(セパレータの製造途中段階でセパレータ製品時のほぼ矩形状の外形の外側に一時的に付加形成されセパレータ製品時には除去されている付加部分)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
射出成形用金型を用いてセパレータ中間品を成形する第1の工程と、ついで前記セパレータ中間品からセパレータ非製品部分を除去してセパレータを製造する第2の工程とを有する燃料電池用セパレータの製造方法であって、前記第1の工程で、前記射出成形用金型に前記セパレータ非製品部分に対応する金型部位にゲートを配置しておき該ゲートから金型内成形用空間に成形材料を射出してセパレータ中間品を成形し、前記第2の工程で、前記セパレータ中間品からセパレータ非製品部分を除去する際に、前記セパレータ中間品のゲート対応部分を前記セパレータ非製品部分とともに除去するようにした、燃料電池用セパレータの製造方法。
【請求項2】
前記セパレータ非製品部分が、マニホールド孔である請求項1記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
【請求項3】
前記セパレータ非製品部分が、スタック締結用ボルト孔である請求項1記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
【請求項4】
前記セパレータ非製品部分が、セパレータ中間品段階でセパレータ製品時の外形の外側に一時的に付加形成されセパレータ製品時には除去されている付加部分である請求項1記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
【請求項5】
射出成形用金型を用いてセパレータ中間品を成形する第1の工程と、ついで前記セパレータ中間品からセパレータ非製品部分を除去してセパレータを製造する第2の工程とを有する燃料電池用セパレータの製造方法に直接使用する燃料電池用セパレータの製造装置であって、前記射出成形用金型に前記セパレータ非製品部分に対応する金型部位にゲートが配置されている、燃料電池用セパレータの製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−286510(P2006−286510A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−107454(P2005−107454)
【出願日】平成17年4月4日(2005.4.4)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】