説明

物体検出装置および情報取得装置

【課題】レーザ光の光軸方向において、投射光学系の小型化を図り得る情報取得装置およびこれを搭載する物体検出装置を提供する。
【解決手段】情報取得装置は、所定波長帯域のレーザ光を出射するレーザ光源111と、レーザ光源から出射されたレーザ光を平行光に変換するコリメータレンズ112と、目標領域から反射された反射光を受光して信号を出力するCMOSイメージセンサ125と、CMOSイメージセンサ125から出力される信号に基づいて目標領域に存在する物体の3次元情報を取得するCPUとを備える。コリメータレンズ112の出射面112bに、レーザ光を回折によりドットパターンを持つレーザ光に変換する光回折部112cが一体的に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、目標領域に光を投射したときの反射光の状態に基づいて目標領域内の物体を検出する物体検出装置およびこれに用いて好適な情報取得装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光を用いた物体検出装置が種々の分野で開発されている。いわゆる距離画像センサを用いた物体検出装置では、2次元平面上の平面的な画像のみならず、検出対象物体の奥行き方向の形状や動きを検出することができる。かかる物体検出装置では、レーザ光源やLED(Light Emitting Device)から、予め決められた波長帯域の光が目標領域に投射され、その反射光がCMOSイメージセンサ等の受光素子により受光される。距離画像センサとして、種々のタイプのものが知られている。
【0003】
一つの種類の距離画像センサでは、所定のドットパターンを持つレーザ光が目標領域に照射される。ドットパターン上の各ドット位置におけるレーザ光の目標領域からの反射光が受光素子によって受光される。各ドット位置のレーザ光の受光素子上の受光位置に基づいて、三角測量法を用いて、検出対象物体の各部(ドットパターン上の各ドット位置)までの距離が検出される(たとえば、非特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】第19回日本ロボット学会学術講演会(2001年9月18−20日)予稿集、P1279−1280
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記物体検出装置において、レーザ光は、コリメータレンズによって平行光とされた後、回折光学素子(DOE:Diffractive Optical Element)に入射され、ドットパターンを持つレーザ光に変換される。したがって、この構成では、レーザ光源の後段に、コリメータレンズとDOEを配置するためのスペースが必要となる。このため、この構成では、レーザ光の光軸方向において、投射光学系が大型化するとの問題が生じる。
【0006】
本発明は、かかる問題を解消するためになされたものであり、レーザ光の光軸方向において、投射光学系の小型化を図り得る情報取得装置およびこれを搭載する物体検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様は、光を用いて目標領域の情報を取得する情報取得装置に関する。本態様に係る情報取得装置は、所定波長帯域のレーザ光を出射する光源と、前記光源から出射されたレーザ光を平行光に変換するコリメータレンズと、前記コリメータレンズの入射面または出射面に形成され、前記レーザ光を回折によりドットパターンを持つレーザ光に変換する光回折部と、前記目標領域から反射された反射光を受光して信号を出力する受光素子と、前記受光素子から出力される信号に基づいて前記目標領域に存在する物体の3次元情報を取得する情報取得部とを備える。
【0008】
本発明の第2の態様は、物体検出装置に関する。この態様に係る物体検出装置は、上記第1の態様に係る情報取得装置を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、光回折部がコリメータレンズの入射面または出射面に形成されているため、光回折素子(DOE)の配置スペースを削減できる。よって、レーザ光の光軸方向において、投射光学系の小型化を図ることができる。
【0010】
本発明の特徴は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、あくまでも、本発明の一つの実施形態であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以下の実施の形態に記載されたものに制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施の形態に係る物体検出装置の構成を示す図である。
【図2】実施の形態に係る情報取得装置と情報処理装置の構成を示す図である。
【図3】実施の形態に係る目標領域に対するレーザ光の照射状態とイメージセンサ上のレーザ光の受光状態を示す図である。
【図4】実施の形態と比較形態に係る投射光学系の構成を示す図である。
【図5】実施の形態に係る光回折部の形成工程と光回折部の設定例を示す図である。
【図6】実施の形態と比較形態に係るコリメータレンズの収差に関するシミュレーションについて説明する図である。
【図7】実施の形態に係るチルト補正機構の構成を示す図である。
【図8】実施の形態に係るレーザ光の発光タイミングと、イメージセンサに対する露光タイミングおよび撮像データの記憶タイミングを示すタイミングチャートである。
【図9】実施の形態に係る撮像データの記憶処理を示すフローチャートである。
【図10】実施の形態に係る撮像データの減算処理を示すフローチャートである。
【図11】実施の形態に係る撮像データの処理過程を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1に本実施の形態に係る物体検出装置の概略構成を示す。図示の如く、物体検出装置は、情報取得装置1と、情報処理装置2とを備えている。テレビ3は、情報処理装置2からの信号によって制御される。
【0013】
情報取得装置1は、目標領域全体に赤外光を投射し、その反射光をCMOSイメージセンサにて受光することにより、目標領域にある物体各部の距離(以下、「3次元距離情報」という)を取得する。取得された3次元距離情報は、ケーブル4を介して情報処理装置2に送られる。
【0014】
情報処理装置2は、たとえば、テレビ制御用のコントローラやゲーム機、パーソナルコンピュータ等である。情報処理装置2は、情報取得装置1から受信した3次元距離情報に基づき、目標領域における物体を検出し、検出結果に基づきテレビ3を制御する。
【0015】
たとえば、情報処理装置2は、受信した3次元距離情報に基づき人を検出するとともに、3次元距離情報の変化から、その人の動きを検出する。たとえば、情報処理装置2がテレビ制御用のコントローラである場合、情報処理装置2には、受信した3次元距離情報からその人のジャスチャーを検出するとともに、ジェスチャに応じてテレビ3に制御信号を出力するアプリケーションプログラムがインストールされている。この場合、ユーザは、テレビ3を見ながら所定のジェスチャをすることにより、チャンネル切り替えやボリュームのUp/Down等、所定の機能をテレビ3に実行させることができる。
【0016】
また、たとえば、情報処理装置2がゲーム機である場合、情報処理装置2には、受信した3次元距離情報からその人の動きを検出するとともに、検出した動きに応じてテレビ画面上のキャラクタを動作させ、ゲームの対戦状況を変化させるアプリケーションプログラ
ムがインストールされている。この場合、ユーザは、テレビ3を見ながら所定の動きをすることにより、自身がテレビ画面上のキャラクタとしてゲームの対戦を行う臨場感を味わうことができる。
【0017】
図2は、情報取得装置1と情報処理装置2の構成を示す図である。
【0018】
情報取得装置1は、光学部の構成として、投射光学系11と受光光学系12とを備えている。投射光学系11は、レーザ光源111と、コリメータレンズ112とを備えている。また、受光光学系12は、アパーチャ121と、撮像レンズ122と、フィルタ123と、シャッター124と、CMOSイメージセンサ125とを備えている。この他、情報取得装置1は、回路部の構成として、CPU(Central Processing Unit)21と、レーザ駆動回路22と、撮像信号処理回路23と、入出力回路24と、メモリ25を備えている。
【0019】
レーザ光源111は、波長830nm程度の狭波長帯域のレーザ光を出力する。コリメータレンズ112は、レーザ光源111から出射されたレーザ光を平行光に変換する。コリメータレンズ111の出射面には、回折光学素子(DOE:Diffractive Optical Element)の機能を有する光回折部112c(図4(a)参照)が形成されている。この光回折部112cによって、レーザ光は、ドットマトリックスパターンのレーザ光に変換されて、目標領域に照射される。
【0020】
目標領域から反射されたレーザ光は、アパーチャ121を介して撮像レンズ122に入射する。アパーチャ121は、撮像レンズ122のFナンバーに合うように、外部からの光に絞りを掛ける。撮像レンズ122は、アパーチャ121を介して入射された光をCMOSイメージセンサ125上に集光する。
【0021】
フィルタ123は、レーザ光源111の出射波長(830nm程度)を含む波長帯域の光を透過し、可視光の波長帯域をカットするバンドパスフィルタである。フィルタ123は、830nm近傍の波長帯域のみを透過する狭帯域のフィルタではなく、830nmを含む比較的広い波長帯域の光を透過させる安価なフィルタからなっている。
【0022】
シャッター124は、CPU21からの制御信号に応じて、フィルタ123からの光を遮光または通過させる。シャッター124は、たとえば、メカニカルシャッターや電子シャッターである。CMOSイメージセンサ125は、撮像レンズ122にて集光された光を受光して、画素毎に、受光光量に応じた信号(電荷)を撮像信号処理回路23に出力する。ここで、CMOSイメージセンサ125は、各画素における受光から高レスポンスでその画素の信号(電荷)を撮像信号処理回路23に出力できるよう、信号の出力速度が高速化されている。
【0023】
CPU21は、メモリ25に格納された制御プログラムに従って各部を制御する。かかる制御プログラムによって、CPU21には、レーザ光源111を制御するためのレーザ制御部21aと、後述するデータ減算部21bと、3次元距離情報を生成するための3次元距離演算部21cと、シャッター124を制御するためのシャッター制御部21dの機能が付与される。
【0024】
レーザ駆動回路22は、CPU21からの制御信号に応じてレーザ光源111を駆動する。撮像信号処理回路23は、CMOSイメージセンサ125を制御して、CMOSイメージセンサ125で生成された各画素の信号(電荷)をライン毎に順次取り込む。そして、取り込んだ信号を順次CPU21に出力する。CPU21は、撮像信号処理回路23から供給される信号(撮像信号)をもとに、情報取得装置1から検出対象物の各部までの距
離を、3次元距離演算部21cによる処理によって算出する。入出力回路24は、情報処理装置2とのデータ通信を制御する。
【0025】
情報処理装置2は、CPU31と、入出力回路32と、メモリ33を備えている。なお、情報処理装置2には、同図に示す構成の他、テレビ3との通信を行うための構成や、CD−ROM等の外部メモリに格納された情報を読み取ってメモリ33にインストールするためのドライブ装置等が配されるが、便宜上、これら周辺回路の構成は図示省略されている。
【0026】
CPU31は、メモリ33に格納された制御プログラム(アプリケーションプログラム)に従って各部を制御する。かかる制御プログラムによって、CPU31には、画像中の物体を検出するための物体検出部31aの機能が付与される。かかる制御プログラムは、たとえば、図示しないドライブ装置によってCD−ROMから読み取られ、メモリ33にインストールされる。
【0027】
たとえば、制御プログラムがゲームプログラムである場合、物体検出部31aは、情報取得装置1から供給される3次元距離情報から画像中の人およびその動きを検出する。そして、検出された動きに応じてテレビ画面上のキャラクタを動作させるための処理が制御プログラムにより実行される。
【0028】
また、制御プログラムがテレビ3の機能を制御するためのプログラムである場合、物体検出部31aは、情報取得装置1から供給される3次元距離情報から画像中の人およびその動き(ジェスチャ)を検出する。そして、検出された動き(ジェスチャ)に応じて、テレビ1の機能(チャンネル切り替えやボリューム調整、等)を制御するための処理が制御プログラムにより実行される。
【0029】
入出力回路32は、情報取得装置1とのデータ通信を制御する。
【0030】
図3(a)は、目標領域に対するレーザ光の照射状態を模式的に示す図、図3(b)は、CMOSイメージセンサ125におけるレーザ光の受光状態を模式的に示す図である。なお、同図(b)には、便宜上、目標領域に平坦な面(スクリーン)が存在するときの受光状態が示されている。
【0031】
同図(a)に示すように、投射光学系11からは、ドットマトリックスパターンを持ったレーザ光(以下、このパターンを持つレーザ光の全体を「DMP光」という)が、目標領域に向けて照射される。同図(a)には、DMP光の光束断面が破線の枠によって示されている。DMP光内の各ドットは、コリメータレンズ112出射面の回折部112cによってレーザ光の強度が点在的に高められた領域を模式的に示している。DMP光の光束中には、レーザ光の強度が高められた領域が、所定のドットマトリックスパターンに従って点在している。
【0032】
目標領域に平坦な面(スクリーン)が存在すると、これにより反射されたDML光の各ドット位置の光は、同図(b)のように、CMOSイメージセンサ124上で分布する。たとえば、目標領域上におけるP0のドット位置の光は、CMOSイメージセンサ124上では、Ppのドット位置の光に対応する。
【0033】
上記3次元距離演算部21cでは、各ドットに対応する光がCMOSイメージセンサ124上のどの位置に入射したかが検出され、その受光位置から、三角測量法に基づいて、検出対象物体の各部(ドットマトリックスパターン上の各ドット位置)までの距離が検出される。かかる検出手法の詳細は、たとえば、上記非特許文献1(第19回日本ロボット
学会学術講演会(2001年9月18−20日)予稿集、P1279−1280)に示されている。
【0034】
かかる距離検出では、CMOSイメージセンサ124上におけるDMP光(各ドット位置の光)の分布状態を正確に検出する必要がある。しかしながら、本実施の形態では、透過帯域幅が比較的広い安価なフィルタ123が用いられているため、DMP光以外の光がCMOSイメージセンサ124に入射し、この光が外乱光となる。たとえば、目標領域に蛍光灯等の発光体があると、この発光体の像がCMOSイメージセンサ124の撮像画像に写り込み、これにより、DMP光の分布状態を正確に検出できないことが起こり得る。
【0035】
そこで、本実施の形態では、後述の処理により、DMP光の分布状態の検出の適正化が図られている。この処理については、追って、図8ないし図11を参照して説明する。
【0036】
図4(a)は、本実施の形態に係る投射光学系の構成の詳細を示す図、図4(b)は、比較形態に係る投射光学系の構成を示す図である。
【0037】
図4(b)に示すように、比較形態では、レーザ光源111から出射されたレーザ光は、コリメータレンズ113によって平行光に変換された後、アパーチャ114によって絞られ、DOE115に入射される。DOE115の入射面には、平行光で入射したレーザ光をドットマトリックスパターンのレーザ光に変換するための光回折部115aが形成されている。こうして、レーザ光は、ドットマトリックスパターンのレーザ光として目標領域に照射される。
【0038】
このように、比較形態では、ドットマトリックスパターンのレーザ光を生成するために、レーザ光の後段に、コリメータレンズ113と、アパーチャ114と、DOE115が配置される。このため、レーザ光の光軸方向における投射光学系の寸法が大きくなる。
【0039】
これに対し、本実施の形態では、図4(a)に示すように、コリメータレンズ112の出射面に光回折部112cが形成されている。コリメータレンズ112は、入射面112aが曲面、出射面112bが平面となっている。入射面112aの面形状は、レーザ光源111から入射するレーザ光が、屈折により平行光となるように設計されている。平面となっている出射面112bに、平行光で入射したレーザ光をドットマトリックスパターンのレーザ光に変換するための光回折部112cが形成されている。こうして、レーザ光は、ドットマトリックスパターンのレーザ光として目標領域に照射される。
【0040】
このように、本実施の形態では、コリメータレンズ112の出射面に光回折部112cが一体的に形成されているため、別途、DOEを配置するためのスペースを取らなくて良い。よって、同図(b)の構成に比べ、レーザ光の光軸方向における投射光学系の寸法を小さく抑えることができる。
【0041】
図5(a)〜(c)は、光回折部112cの形成工程の一例を示す図である。
【0042】
この形成工程では、まず、同図(a)に示すように、コリメータレンズ112の出射面112bに紫外線硬化樹脂が塗布され、紫外線硬化樹脂層116が配置される。次に、同図(b)に示すように、ドットマトリックスパターンのレーザ光を生成するための凹凸形状117aを有するスタンパ117が、紫外線硬化樹脂層116の上面に押し付けられる。この状態で、コリメータレンズ112の入射面112a側から紫外線が照射され、紫外線硬化樹脂層116が硬化される。その後、スタンパ117を紫外線硬化樹脂層116から引き剥がす。これにより、スタンパ117側の凹凸形状117aが紫外線硬化樹脂層116の上面に転写される。こうして、コリメータレンズ112の出射面112bに、ドッ
トマトリックスパターンのレーザ光を生成するための光回折部112cが形成される。
【0043】
図5(d)は、光回折部112cの回折パターンの設定例を示す図である。同図中、黒色の部分は、白色の部分に対して、深さ3μmのステップ状の溝になっている。光回折部112bは、この回折パターンの周期構造となっている。
【0044】
なお、光回折部112cは、図5(a)〜(c)に示す以外の形成工程により形成することも可能である。また、コリメータレンズ112の出射面112b自身が、ドットマトリックスパターンのレーザ光を生成するための凹凸形状(回折のための形状)を有していても良い。たとえば、樹脂材料の射出成型によりコリメータレンズ112が生成される場合には、射出成型用の金型の内面に、回折パターンを転写するための形状を持たせておく。こうすると、別途、コリメータレンズ112の出射面に光回折部112bを形成するための工程を行う必要がないため、コリメータレンズ112を簡素なものにすることができる。
【0045】
本実施の形態では、コリメータレンズ112の出射面112bを平面とし、この平面上に光回折部112cを形成するようにしたため、比較的簡単に、光回折部112cを形成することができる。しかし、その一方で、出射面112bが平面であるため、コリメータレンズ112で発生するレーザ光の収差が、入射面と出射面がともに曲面である場合のコリメータレンズに比べて大きくなる。通常、コリメータレンズ112は、収差を抑制するために、入射面と出射面の両方の形状が調整される。この場合、入射面と出射面はともに非球面となる。こうして、入射面と出射面の形状を調整することで、平行光への変換と収差の抑制を同時に実現できる。しかし、本実施の形態では、入射面のみが曲面であるため、収差の抑制には限界がある。このため、本実施の形態では、入射面と出射面がともに曲面である場合のコリメータレンズに比べ、レーザ光に生じる収差が大きくなる。
【0046】
図6は、入射面と出射面がともに曲面である場合のコリメータレンズ(比較例)と出射面が平面である場合のコリメータレンズ(実施例)について、収差の発生状況を検証したシミュレーション結果である。同図(a)、(b)は、それぞれ、実施例と比較例のシミュレーションで想定された光学系の構成を示す図、同図(c)、(d)は、それぞれ、実施例と比較例のコリメータレンズの入射面S1と出射面S2の形状を規定するパラメータ値を示す図、同図(e)、(f)は、それぞれ、実施例と比較例に対するシミュレーション結果を示す図である。図中、CLはコリメータレンズ、Oはレーザ光源の発光点、GPはレーザ光源のCANの出射口に装着されたガラス板である。その他のシミュレーション条件は、下表のとおりである。
【0047】
【表1】

【0048】
同図(e)、(f)に示すシミュレーション結果において、SAは球面収差、TCOはコマ収差、TASは非点収差(タンジェンシャル)、SASは非点収差(サジタル)である。
【0049】
同図(e)、(f)のシミュレーション結果を比較すると、実施例と比較例とにおいて、球面収差(SA)にはそれほど大きな差異は生じない。これに対して、コマ収差(TCO)と非点収差(TAS、SAS)については、実施例と比較例との間に比較的大きな差異が見られる。球面収差は軸上収差であり、コマ収差と非点収差は軸外収差である。軸外収差は、レーザ光軸に対するコリメータレンズの光軸の傾きが大きくなると顕著になる。よって、本実施の形態のように出射面を平面にする場合には、コリメータレンズ112の光軸をレーザ光軸に整合させるためのチルト補正機構を設けるのが望ましい。
【0050】
図7は、チルト補正機構200の構成例を示す図である。同図(a)は、チルト補正機構200の分解斜視図、同図(b)、(c)は、チルト補正機構200の組立工程を示す図である。
【0051】
同図(a)を参照して、チルト補正機構200は、レンズホルダ201と、レーザホルダ202と、ベース204とを備えている。
【0052】
レンズホルダ201は、軸対象なコマ形状を有している。レンズホルダ201には、上方からコリメータレンズ112を嵌め込むことが可能なレンズ収容部201aが形成されている。レンズ収容部201aは、円柱状の内面を有しており、その径は、コリメータレンズ112の径よりも僅かに大きくなっている。
【0053】
レンズ収容部201aの下部には円環状の段部201bが形成され、この段部に続いて、円形の開口201cがレンズホルダ201の底面から外部に抜けるように形成されている。段部201bの内径はコリメータレンズ112の径よりも小さくなっている。レンズホルダ201aの上面から段部201bまでの寸法は、コリメータレンズ112の光軸方向の厚みよりもやや大きくなっている。
【0054】
レンズホルダ201の上面には、3つの切り溝201dが形成されている。また、レンズホルダ201の底部分(図中の2点鎖線以下の部分)は、球面201eとなっている。
この球面201eは、後述のように、ベース204上面の受け部204bと面接触する。
【0055】
レーザホルダ202には、レーザ光源111が収容されている。レーザホルダ202は円柱形状を有し、上面に開口202aが形成されている。この開口202aからレーザ光源111のガラス板111a(出射窓)が外部に臨んでいる。レーザホルダ202の上面には3つの切り溝202bが形成されている。レーザホルダ202の下面には、レーザ光源111に給電するためのフレキシブルプリント基板(FPC)203が装着されている。
【0056】
ベース204には、内面が円柱状のレーザ収容部204aが形成されている。レーザ収容部204aの内面の径はレーザホルダ202の外周部分の径よりも僅かに大きくなっている。ベース204の上面には、レンズホルダ201の球面201eと面接触する球面状の受け部204bが形成されている。また、ベース204の側面には、FPC203を通すための切り欠き204cが形成されている。レーザ収容部204aの下端204dに続いて、段部204eが形成されている。レーザホルダ202をレーザ収容部204aに収容すると、この段部204eによって、FPC203とベース204の底面との間に隙間が生じる。この隙間によって、FPC203の裏面がベース204の底面に接触するのが回避される。
【0057】
レーザホルダ202は、同図(b)に示すように、上方からベース204のレーザ収容部204aに嵌め込まれる。レーザホルダ202の下端がレーザ収容部204aの下端204dに当接するまでレーザホルダ202がレーザ収容部204aに嵌め込まれた後、レーザホルダ202上面の切り溝202bに接着剤が注入される。これにより、レーザホルダ202がベース204に固定される。
【0058】
さらに、コリメータレンズ112がレンズホルダ201のレンズ収容部201aに嵌め込まれる。コリメータレンズ112の下端がレンズ収容部201aの段部201bに当接するまでコリメータレンズ112がレンズ収容部201aに嵌め込まれた後、レンズホルダ201上面の切り溝201dに接着剤が注入される。これにより、コリメータレンズ112がレンズホルダ201に装着される。
【0059】
その後、同図(c)に示すように、レンズホルダ201の球面201eをベース204の受け部204bに載せる。この状態では、レンズホルダ201は、球面201eが受け部204bに摺接して揺動可能となっている。
【0060】
しかる後、レーザ光源111を発光させ、コリメータレンズ112を透過したレーザ光のビーム径をビームアナライザで測定する。このとき、ジグを用いてレンズホルダ201を揺動させる。このように、レンズホルダ201を揺動させつつビーム径を測定し、ビーム径が最も小さくなる位置にレンズホルダ201を位置づける。そして、この位置において、レンズホルダ201の周面とベース204の上面とを接着剤により固定する。こうして、レーザ光軸に対するコリメータレンズ112のチルト補正がなされ、最も軸外収差が小さくなる位置にコリメータレンズ112が固定される。
【0061】
なお、図7に示す構成において、レーザホルダ202内にはレーザ光源111が収容されているのみで、ペルチェ素子等を含む温度調節器は収容されていない。本実施の形態では、以下の処理を行うことで、レーザ光源111から出射されるレーザ光に温度変化による波長変動が生じても、適正に、3次元データを取得することができる。
【0062】
図8および図9を参照して、CMOSイメージセンサ124によるDMP光の撮像処理について説明する。図8は、レーザ光源111におけるレーザ光の発光タイミングと、C
MOSイメージセンサ125に対する露光タイミングおよびこの露光によりCMOSイメージセンサ125により得られた撮像データの記憶タイミングを示すタイミングチャートである。図9は、撮像データの記憶処理を示すフローチャートである。
【0063】
図8を参照して、CPU21は、2つのファンクションジェネレータの機能を持っており、これらの機能により、パルスFG1、FG2を生成する。パルスFG1は、期間T1毎にHighとLowを繰り返す。パルスFG2は、FG1の立ち上がりタイミングと立下りタイミングに出力される。たとえば、パルスFG2は、パルスFG1を微分することにより生成される。
【0064】
パルスFG1がHighの間、レーザ制御部21aは、レーザ光源111を点灯させる。また、パルスFG2がHighとなってから期間T2の間、シャッター制御部21dはシャッター124を開き、CMOSイメージセンサ125に対する露光を行う。かかる露光が終わった後、CPU21は、各露光によりCMOSイメージセンサ125により取得された撮像データをメモリ25に記憶させる。
【0065】
図9を参照して、CPU21は、パルスFG1がHighになると(S101:YES)、メモリフラグMFを1にセットし(S102)、レーザ光源111を点灯させる(S103)。そして、パルスFG2がHighになると(S106:YES)、シャッター制御部21dはシャッター124を開き、CMOSイメージセンサ125に対する露光を行う(S107)。この露光は、露光開始から期間T2が経過するまで行われる(S108)。
【0066】
露光開始から期間T2が経過すると(S108:YES)、シャッター制御部21dによりシャッター124が閉じられ(S109)、CMOSイメージセンサ125により撮像された撮像データがCPU125に出力される(S110)。CPU21は、メモリフラグMFが1であるかを判別する(S111)。ここでは、ステップS102においてメモリフラグMFが1にセットされているので(S111:YES)、CPU21は、CMOSイメージセンサ125から出力された撮像データを、メモリ25のメモリ領域Aに記憶する(S112)。
【0067】
その後、目標領域の情報を取得するための動作が終了されていなければ(S114:NO)、S101に戻って、CPU21は、パルスFG1がHighであるかを判定する。引き続きパルスFG1がHighであると、CPU21は、メモリフラグMFを1にセットしたまま(S102)、レーザ光源111を点灯させ続ける(S103)。ただし、このタイミングでは、パルスFG2が出力されていないため(図8参照)、S106における判定がNOとなって、処理がS101に戻る。こうして、CPU21は、パルスFG1がLowになるまで、レーザ光源111を点灯させ続ける。
【0068】
その後、パルスFG1がLowになると、CPU21は、メモリフラグMFを0にセットし(S104)、レーザ光源111を消灯する(S105)。そして、パルスFG2がHighになると(S106:YES)、シャッター制御部21dによりシャッター124が開かれ、CMOSイメージセンサ125に対する露光が行われる(S107)。この露光は、上記と同様、露光開始から期間T2が経過するまで行われる(S108)。
【0069】
露光開始から期間T2が経過すると(S108:YES)、シャッター制御部21dによりシャッター124が閉じられ(S109)、CMOSイメージセンサ125により撮像された撮像データがCPU125に出力される(S110)。CPU21は、メモリフラグMFが1であるかを判別する(S111)。ここでは、ステップS104においてメモリフラグMFが0にセットされているので(S111:NO)、CPU21は、CMO
Sイメージセンサ125から出力された撮像データを、メモリ25のメモリ領域Bに記憶する(S113)。
【0070】
以上の処理が、情報取得動作の終了まで繰り返される。この処理により、レーザ光源111が点灯しているときにCMOSイメージセンサ125により取得された撮像データと、レーザ光源111が点灯していないときにCMOSイメージセンサ125により取得された撮像データが、それぞれ、メモリ25のメモリ領域Aとメモリ領域Bに記憶される。
【0071】
図10(a)は、CPU21のデータ減算部21bによる処理を示すフローチャートである。
【0072】
メモリ領域Bに撮像データが更新記憶されると(S201:YES)、データ減算部21bは、メモリ領域Aに記憶された撮像データからメモリ領域Bに記憶された撮像データを減算する処理を行う(S202)。ここでは、メモリ領域Aに記憶された各画素の受光光量に応じた信号(電荷)の値から、メモリ領域Bに記憶された対応する画素の受光光量に応じた信号(電荷)の値が減算される。この減算結果が、メモリ25のメモリ領域Cに記憶される(S203)。目標領域の情報を取得するための動作が終了していなければ(S204:NO)、S201に戻って、同様の処理が繰り返される。
【0073】
図10(a)の処理により、メモリ領域Cには、レーザ光源111の点灯時に取得された撮像データ(第1の撮像データ)から、その直後のレーザ光源111の消灯時に取得された撮像データ(第2の撮像データ)が減算された減算結果が更新記憶される。ここで、第1の撮像データと第2の撮像データは、図8、9を参照して説明したように、共に、同じ時間T2だけCMOSイメージセンサ125が露光されて取得されるため、第2の撮像データは、第1の撮像データ中に含まれるレーザ光源111からのレーザ光以外の光によるノイズ成分に等しくなる。よって、メモリ領域Cには、レーザ光源111からのレーザ光以外の光によるノイズ成分が除去された撮像データが記憶されることになる。
【0074】
図11は、図10(a)の処理による効果を模式的に例示する図である。
【0075】
図11(a)のように、撮像領域内に、蛍光灯L0が含まれている場合、上記実施の形態に示す投射光学系10からDMP光を照射しつつ、受光光学系20により撮像領域を撮像すると、撮像画像は、同図(b)のようになる。この撮像画像に基づく撮像データが、メモリ25のメモリ領域Aに記憶される。また、投射光学系10からDMP光を照射させずに、受光光学系20により撮像領域を撮像すると、撮像画像は、同図(c)のようになる。この撮像画像に基づく撮像データが、メモリ25のメモリ領域Bに記憶される。同図(b)の撮像画像から同図(c)の撮像画像を除くと、撮像画像は、同図(d)のようになる。この撮像画像に基づく撮像データが、メモリ25のメモリ領域Cに記憶される。よって、メモリ領域Cには、DMP光以外の光(蛍光灯)によるノイズ成分が除去された撮像データが記憶される。
【0076】
本実施の形態では、メモリCに記憶された撮像データを用いて、CPU21の3次元距離演算部21cによる演算処理が行われる。よって、これにより取得された3次元距離情報(検出対象物の各部までの距離に関する情報)は、精度の高いものとなり得る。
【0077】
以上、本実施の形態によれば、光回折部112cがコリメータレンズ112の出射面112bに一体的に形成されているため、図4(b)の構成に比べ、光回折素子(DOE)115の配置スペースを削減できる。よって、レーザ光の光軸方向において、投射光学系11の小型化を図ることができる。
【0078】
また、図8ないし図11に示す処理により、レーザ光源111の温度変化を抑制するための温度調節器を配置しなくて済むため、投射光学系11のさらなる小型化を図ることができる。この処理によれば、上記のように安価なフィルタ123を用いることができるため、コストの低減を図ることもできる。
【0079】
なお、上記のように減算処理を行ってノイズ成分を除去する場合、理論上は、フィルタ123を用いなくても、DMP光による撮像データを取得することができる。しかしながら、一般に、可視光帯域の光の光量レベルは、通常、DMP光の光量レベルよりも数段高いため、可視光帯域が混ざった光からDMP光のみを上記減算処理により正確に導き出すのは困難である。よって、本実施の形態では、上記のように、可視光を除去するために、フィルタ123が配されている。フィルタ123は、CMOSイメージセンサ125に入射する可視光の光量レベルを十分に低下させ得るものであれば良い。
【0080】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に何ら制限されるものではなく、また、本発明の実施の形態も上記の他に種々の変更が可能である。
【0081】
たとえば、上記実施の形態では、コリメータレンズ112の出射面112bが平面であったが、光回折部112cを形成可能であれば、緩やかな曲面であっても良い。こうすると、コリメータレンズ112の入射面112aと出射面112bの形状を調整することで、軸外収差を、ある程度、抑制可能となる。ただし、出射面112bが曲面であると、図5(a)ないし(c)の工程による光回折部112cの形成が難しくなる。
【0082】
すなわち、入射面112aと出射面112bとで、平行光への変換と収差の抑制とを実現しようとすると、通常、出射面112bは非球面になる。このように被転写面となる出射面112bが非球面であると、スタンパ117側も出射面112bに応じて非球面となり、スタンパ117の凹凸形状117aを適正に紫外線硬化樹脂層116に転写させ難くなる。ドットマトリックスパターンのレーザ光を生成するための回折パターンは、図5(d)に示すように微細で複雑であるため、スタンパ117を用いて転写を行う場合には、高い転写精度が要求される。したがって、図5(a)ないし(c)のような工程により光回折部112cが形成される場合には、上記実施の形態のように、出射面112bを平面として、その上に、光回折部112cを形成するようにするのが望ましい。こうすると、精度良く、コリメータレンズ112上に光回折部112cを形成することができる。
【0083】
また、上記実施の形態では、光回折部112cをコリメータレンズ112の出射面112b側に形成するようにしたが、コリメータレンズ112の入射面112aを平面または緩やかな曲面にして、この入射面112aに光回折部112cを形成するようにしても良い。ただし、このように入射面112a側に光回折部112cを形成する場合には、拡散光として入射するレーザ光に対して、光回折部112cの回折パターンを設計する必要があるため、回折パターンの光学設計が難しくなる。また、光回折部112cにより回折された後のレーザ光に対してコリメータレンズ112の面形状を設計する必要があるため、コリメータレンズ112の光学設計もまた難しくなる。
【0084】
これに対し、上記実施の形態では、光回折部112cがコリメータレンズ112の出射面112bに形成されているため、レーザ光が平行光であるとして光回折部112cの回折パターンを設計すれば良く、よって、光回折部112cの光学設計を容易に行うことができる。また、コリメータレンズ112についても、回折のない拡散光について設計すれば良いため、光学設計を容易に行うことができる。
【0085】
さらに、上記実施の形態の図10(a)では、メモリ領域Bが更新されると減算処理が行われるようにしたが、図10(b)のように、メモリ領域Aが更新されると減算処理が
行われるようにしても良い。この場合、メモリ領域Aが更新されると(S211:YES)、その直前にメモリ領域Bに記憶された第2の撮像データを用いて、メモリ領域Aに更新記憶された第1の撮像データから第2の撮像データを減算する処理が行われ(S212)、減算結果がメモリ領域Cに記憶される(S203)。
【0086】
また、上記実施の形態では、受光素子として、CMOSイメージセンサ125を用いたが、これに替えて、CCDイメージセンサを用いることもできる。
【0087】
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0088】
1 情報取得装置
111 レーザ光源(光源)
112 コリメータレンズ
112c 光回折部
125 CMOSイメージセンサ(受光素子)
200 チルト補正機構
21 CPU
21a レーザ制御部(光源制御部)
21b データ減算部(情報取得部)
21c 3次元距離演算部(情報取得部)
25 メモリ(記憶部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を用いて目標領域の情報を取得する情報取得装置において、
所定波長帯域のレーザ光を出射する光源と、
前記光源から出射されたレーザ光を平行光に変換するコリメータレンズと、
前記コリメータレンズの入射面または出射面に形成され、前記レーザ光を回折によりドットパターンを持つレーザ光に変換する光回折部と、
前記目標領域から反射された反射光を受光して信号を出力する受光素子と、
前記受光素子から出力される信号に基づいて前記目標領域に存在する物体の3次元情報を取得する情報取得部と、を備える、
ことを特徴とする情報取得装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報取得装置において、
前記コリメータレンズの出射面は平面とされ、
前記光回折部は、前記コリメータレンズの出射面に形成されている、
ことを特徴とする情報取得装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報取得装置において、
前記光回折部は、前記コリメータレンズの出射面に配された樹脂材料に、前記ドットパターンを持つレーザ光を生成するための回折パターンを転写することにより形成されている、
ことを特徴とする情報取得装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載の情報取得装置において、
前記コリメータレンズを保持するとともに前記レーザ光の光軸に対する前記コリメータレンズの光軸の傾きを補正するためのチルト補正機構をさらに備える、
ことを特徴とする情報取得装置。
【請求項5】
請求項1ないし4の何れか一項に記載の情報取得装置において、
前記光源を制御する光源制御部と、
前記受光素子から出力された信号の値に関する信号値情報を記憶する記憶部と、
をさらに備え、
前記光源制御部は、前記光の出射と非出射が繰り返されるように前記光源を制御し、
前記記憶部は、前記光源から前記光が出射されている間に前記受光素子から出力された信号の値に関する第1の信号値情報と、前記光源から前記光が出射されていない間に前記受光素子から出力された信号の値に関する第2の信号値情報とをそれぞれ記憶し、
前記情報取得部は、前記記憶部に記憶された前記第1の信号値情報から前記第2の信号値情報を減算した減算結果に基づいて、前記目標領域に存在する物体の3次元情報を取得する、
ことを特徴とする情報取得装置。
【請求項6】
請求項1ないし5の何れか一項に記載の情報取得装置を有する物体検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−191221(P2011−191221A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−58625(P2010−58625)
【出願日】平成22年3月16日(2010.3.16)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】