説明

現像方法、現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置

【課題】潜像担持体に対し安定した現像剤付着量を得られる、現像方法、現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】現像方法によれば、最高濃度の現像剤付着部における現像電位差を、現像剤搬送量により決定される付着剤層電位より大きくなるように現像電位差を設定し、最高濃度の現像剤付着部に対する現像剤の付着量を、現像領域を通過する現像剤搬送量に基づき規制する。よって、潜像電位の変動による付着量変動が低減し、安定した現像剤付着量を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は現像方法、現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に関し、低電圧駆動で高い現像効率が得られる現像装置、この現像装置を備えたプロセスカートリッジ及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写装置、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置として、電子写真式プロセスを用いて、潜像担持体に潜像を形成し、この潜像に粉体である現像剤(以下、トナーと称す)を付着させて現像してトナー像として可視像化し、このトナー像を記録媒体に転写し、あるいは中間転写部材に一旦転写した後記録媒体に転写することで画像を形成するものがある。
【0003】
このような画像形成装置において、潜像担持体に形成された潜像を現像する現像装置として、従来から、現像装置内で攪拌させたトナーを現像剤担持体である現像ローラの表面に担持し、当該現像ローラを回転させることによって潜像担持体の表面に対して対向する位置まで搬送し、潜像担持体の潜像を現像する。そして、現像終了後、潜像担持体に転写しなかったトナーは現像ローラの回転により現像装置内に回収され、新たにトナーを攪拌・帯電して再び現像ローラに担持して搬送するようにしたものが知られている。
【0004】
また、従来の画像形成装置として、特許文献1、特許文献2に記載されているように、潜像担持体と現像ローラとの間にDCとACの重畳電圧を印加して、非接触で現像ローラから潜像担持体にトナーを転移させる所謂ジャンピング現像と称する方式で現像するものも知られている。更に、従来の他の画像形成装置としては、特許文献3、特許文献4に記載されているように、静電搬送基板を用いて、トナーを潜像担持体に対向する位置まで搬送し、振動、浮遊、スモーク化させて、潜像担持体との間で生じる吸引力で搬送面からトナーを分離して潜像担持体表面に付着させるようにしたものも提案されている。また、多色のトナーを潜像担持体上で重ねることで、カラー画像を得る画像形成装置としては、特許文献5に記載されているように、現像ローラからトナーをジャンピングさせて行う方法が知られており、また特許文献6に記載されているように、電界カーテンの作用により飛翔させたトナーにより重ね現像を行うものも提案されている。更に、特許文献7、特許文献8に記載されているように、進行波を用いる現像装置に対して、常に十分な現像量が得られるように制御を行う方法も提案されている。
【特許文献1】特開平9−197781号公報
【特許文献2】特開平9−329947号公報
【特許文献3】特公平5−031146号公報
【特許文献4】特公平5−031147号公報
【特許文献5】特公平8−003673号公報
【特許文献6】特開平3−021967号公報
【特許文献7】特開2004−170796号公報
【特許文献8】特開2005−55698号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した現像ローラからDC及びACを印加し非接触状態にしたトナーを用いてトナーを潜像担持体に与える現像装置を備えた画像形成装置にあっては、現像ローラとトナーとの接触による付着力が大きく、付着力に打ち勝ち非接触状態とするためには、大きな力を電界から作用させる必要がある。静電潜像と現像ローラが対向した現像領域において、非接触状態とするために必要な過多な電界を作用させることで、潜像の作る電界に影響を与えてしまい、飛散地汚れの原因にもなっている。所謂ジャンピング現像はこの類であり、高電圧による帯電トナーの授受を行わなければならないため、高電圧電源が必要になり、装置の大型化、コストの増加を招くという課題がある。
【0006】
また、粉体を用いる画像形成装置における現在の課題は、画質とコストと環境をいかにして満足するかということである。画質について言えば、カラー画像を形成する場合に、直径わずか約30μmの1200dpiの孤立1ドットをいかに現像するか、それも好ましくは地汚れなしに現像するかということである。また、コストについて言えば、パーソナルのレーザプリンタを考えた場合、現像器や現像剤の単体コストのみならず、メンテナンス及び最終処分費用まで含めたトータルのコストを下げることが重要になる。
【0007】
更に、環境について言えば、特に微小粉末であるトナーが装置内や装置外に飛散することを防止することが重要になる。
【0008】
このような課題に鑑みて提案されている方法がEH(Electrostatic Transport & Hopping)現象である。この現像を用いることによって、低電圧駆動で高い現像効率が得られる現像装置、この現像装置を備えたプロセスカートリッジ及び画像形成装置、低電圧駆動が可能で高い現像効率が得られ、しかも粉体の飛散を防止できる現像装置及び現像方法、この現像装置を備えたプロセスカートリッジ及び画像形成装置、この現像方法を行う画像形成方法が実現できた。提案したEH現像のように、現像領域にあるトナーを、すでに現像剤担持体とトナーとの間に近接力(接触による付着力)が作用しない状態としておくことで、潜像の電界に対して忠実な微少ドットを再現しかつ地汚れが生じない現像が可能となった。
【0009】
しかし、このような現像装置においては、潜像に忠実にトナーが付着するため、潜像の深さにばらつきが生じた場合、そのまま付着量のばらつきとして再現されてしまい、安定な付着量の制御が難しいという問題がある。特許文献7,8において、潜像に付着するのに十分なトナーを現像領域に搬送するように制御する技術が述べられているが、この技術においても、潜像により付着量が決定するという本質は同じであり、潜像のばらつきに対して安定した再現は難しい。更に、像担持体上に多色のトナーを重ねて現像する画像形成装置においては、2色目以降の現像時に像担持体上がトナー既付着部か否かにより潜像の電位が違ってしまう場合があり、この場合潜像への付着量が変わってしまう。
【0010】
本発明はこれらの問題点を解決するためのものであり、潜像担持体に対し安定した現像剤付着量を得られる、現像方法、現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記問題点を解決するために、本発明の現像方法によれば、最高濃度の現像剤付着部における現像電位差を、現像剤搬送量により決定される付着剤層電位より大きくなるように現像電位差を設定し、最高濃度の現像剤付着部に対する現像剤の付着量を、現像領域を通過する現像剤搬送量に基づき規制することに特徴がある。よって、潜像電位の変動による付着量変動が低減し、安定した現像剤付着量を得ることができる。
【0012】
また、現像電位差は静電潜像形成条件に基づいて設定し、あるいは現像剤担持体上の現像剤電位に基づいて設定することが好ましい。
【0013】
更に、現像領域を通過する現像剤搬送量を、現像剤担持体への現像剤の供給量に基づいて調節することにより、細かな調節が可能となる。
【0014】
また、現像領域を通過する現像剤搬送量を、現像剤担持体の移動速度に基づいて調節することにより、現像領域内での電界条件とは独立に調整が可能となる。
【0015】
更に、別の発明としての現像装置は、静電潜像を担持する像担持体と、現像領域を形成するように像担持体上の静電潜像に対向して設けられた現像剤担持体を備え、現像剤を静電潜像に付着させ顕像化する画像形成装置であって、現像剤を現像剤担持体上で近接力が作用しない状態とし、当該状態にある現像剤に対し潜像電界を作用させ潜像に付着させる。そして、本発明の現像装置は、最高濃度の現像剤付着部における現像電位差を、現像剤搬送量により決定される付着剤層電位より大きくなるように現像電位差を設定する現像電位差設定手段を有し、最高濃度の現像剤付着部に対する現像剤の付着量を、現像領域を通過する現像剤搬送量に基づき規制することに特徴がある。よって、潜像電位の変動による付着量変動が低減し、安定した現像剤付着量を得ることができる。
【0016】
また、現像電位差設定手段は、静電潜像形成条件又は現像剤担持体上の現像剤電位に基づいて現像電位差を設定する。
【0017】
更に、現像領域を通過する現像剤搬送量を、現像剤担持体への現像剤の供給量に基づいて調節する現像剤供給量調整手段を有することにより、細かな調節が可能となる。
【0018】
また、現像領域を通過する現像剤搬送量を、現像剤担持体の移動速度に基づいて調節する現像剤供給量調整手段を有することにより、現像領域内での電界条件とは独立に調整が可能となる。
【0019】
更に、現像剤をホッピングさせる電界を発生させるための複数の電極を有する搬送部材と、該電極に多相の電圧を印加するための電圧供給手段とを含む現像剤搬送手段を有することにより、現像剤を剤担持体上で近接力が作用しない状態とするとともに、移動させることを可能とし、構成の簡素化を図れる。
【0020】
また、現像剤をホッピングさせる電界を発生させるための複数の電極に、現像剤を搬送させる搬送電界を形成するような多相の電圧を印加する電圧印加手段を有することにより、現像剤を剤担持体上で近接力が作用しない状態とするとともに、移動させることを可能とし、構成の簡素化を図れる。
【0021】
更に、現像剤担持体が移動することで、現像剤を搬送することにより、現像剤の搬送を独立に制御することができる。
【0022】
また、現像剤担持体上の現像剤量を検知する検知手段を有することにより、調整を確実にできる。
【0023】
更に、別の発明としてのプロセスカートリッジは、上記現像装置を少なくとも含み、画像形成装置本体に着脱自在であることに特徴がある。よって、潜像電位の変動による付着量変動が低減し、安定した現像剤付着量を得られ、良好な画像を得られるプロセスカートリッジを提供できる。
【0024】
また、別の発明としての潜像担持体上の静電潜像に現像剤を付着させて顕像化して画像を形成する画像形成装置は、上記現像装置もしくは上記プロセスカートリッジを備えていることに特徴がある。よって、良好な画像を形成可能な画像形成装置を提供できる。
【0025】
更に、別の発明として、静電潜像を担持する像担持体と、現像領域を形成するように像担持体上の静電潜像に対向して設けられた複数の現像剤担持体を備え、複数色の現像剤を静電潜像に順次付着させ顕像化してカラー画像を形成する画像形成装置によれば、上記プロセスカートリッジを複数備えている。よって、良好なカラー画像を形成可能な画像形成装置を提供できる。
【発明の効果】
【0026】
本発明の現像方法によれば、最高濃度の現像剤付着部における現像電位差を、現像剤搬送量により決定される付着剤層電位より大きくなるように現像電位差を設定し、最高濃度の現像剤付着部に対する現像剤の付着量を、現像領域を通過する現像剤搬送量に基づき規制する。よって、潜像電位の変動による付着量変動が低減し、安定した現像剤付着量を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
はじめに、静電潜像を現像した場合の現像特性について説明する。
図1は静電潜像を現像した場合の典型的な現像特性を示す特性図である。現像領域に存在するトナーは、潜像電界からの引力に従って現像し、潜像を埋めるだけ十分なトナーが付着したときに現像が終了する。従って、現像電位差を横軸にとった場合のトナーの付着量は、図1に示すように直線となる。現像電位差がV1からV2に変化した場合、トナー付着量はM1からM2に変化する。このような現像方式では、従来の2成分現像方式等で見られるような、現像開始電圧は存在せず、現像の電位差による電界により、トナーがそのまま付着することがわかる。現像の終了に関して像担持体上の電位を示す図2によって説明する。図2では通常像担持体上の帯電極性をマイナスとしたネガポジ現像を行うために上方をマイナスとなる方向で示している。像担持体上の帯電電位をVd、露光後の電位をVl、現像バイアスをVbとする。この状態と対向したトナーは、VbとVlの電位差(現像電位差)による電界に引かれて、露光部に付着する。付着したトナー電位をVtと示す。VtがVbより絶対値が小さい間は、剤担持体上にあるトナーに対し同様の引力が作用し、トナー電位Vt=Vbとなったとき現像が停止する。従って、Vb−Vlの値により、トナーの付着量はリニアに変化する。図3に2色目のトナーを現像する際の潜像担持体上の電位状態を示す。像担持体上をVdに帯電し、同一条件で1色目トナーが付着していない部分と、1色目のトナーがすでに付着している部分を露光する。このときトナーがすでに付着している部分の潜像は、付着していない部分と比較して浅くなってしまい、Vltとなる。この原因は、既付着トナーによる電位、トナーの遮蔽効果による露光量の違い等が上げられる。この状態では、トナー付着部分と、未付着部分との現像電位差には、違いが生じてしまい、従って両者のトナー付着量には違いが生じてしまう。ここで、Vb−VltをV1、Vb−VlをV2として、現像特性を考えると、図1に示したように両者にはM1、M2の違いが生じる。
【0028】
これに対し、現像特性を図4のように調節することを考える。現像電位差に対し、トナー付着量がある値で頭打ちになり、この範囲でV1、V2を設定することで、現像電位差変化に対する付着量変化を抑えることが可能となり、潜像担持体上のトナー付着状態にかかわらず安定したトナー付着量が得られる。具体的には、現像領域を現像時間中に通過する現像剤量を規制することで実現可能である。
【0029】
現像領域を現像時間中に通過する現像剤量は、剤担持体単位面積あたりのトナー量と移動速度の積で表される。移動速度一定である場合、剤担持体単位面積あたりのトナー量は、すなわち供給量であり、供給部材から剤担持体への供給特性に依存した制御性で供給量をコントロールし、現像領域を現像時間中に通過するトナー量をコントロールできる。移動速度を変化させた場合には、移動速度に比例して、現像領域を現像時間中に通過する現像剤量を増減させることができる。移動速度によって制御した場合、速度変化に対してリニアに増減させられるため定量性がよい利点があるが、現像領域を通過するトナーの像担持体の移動に対する相対速度が変化してしまい、現像特性に影響を与える可能性がある。供給量でコントロールする場合には、供給に使用している方式に依存する感度の影響を受けるが、現像特性とは独立に変化させられることで、制御の自由度が高くなる。
【0030】
図5は電位の状態を示す図である。最高濃度のベタ部分における状態であるとすると、このときの現像電位差はVb−Vlで示され、この電位状態の潜像に、トナー搬送量により所望の付着量に制限されたトナーが付着したときのトナー層電位がVtmaxとすると、Vb−VlがVtmaxより大きくなるように設定することで、安定したベタ付着量を得ることができる。現像電位差は、潜像担持体の帯電電位Vdと露光エネルギーとにより決定するVlにより変化するため、潜像担持体帯電電位や露光エネルギーを調節することで前記の状態にすることが可能である。
【0031】
また、同様に現像バイアスVbを調節することでも前記の状態とすることが可能である。剤担持体側の条件であるVbの設定については、簡単には剤担持体に印加する電圧の平均値をVbとして設定すればよい。剤担持体上でトナーがホッピングしたときの電位を測定し、その電位をVbとして制御することも可能であり、より確実な制御が行える。この場合、図1に示した像担持体上の電位を測定する手段が有効である。
【0032】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図6は本発明の一実施の形態に係る現像装置の構成を示す概略構成図である。同図に示す本実施の形態の現像装置10は、磁性キャリアと非磁性トナーから成る二成分現像剤を用いる現像装置であり、静電潜像が形成される像担持体11と、像担持体11の対向領域にトナーを搬送するローラ状に形成したトナー搬送部材12と、このトナー搬送部材12に対向し、トナー搬送部材12に対してトナーを供給するトナー供給手段である現像剤担持体13と、この現像剤担持体13で供給するトナー及び磁性キャリアを収容する現像剤収容部14とを備えている。この場合、トナー搬送部材12は像担持体11及び現像剤担持体13に対して径方向の反対側の領域で対向している配置としている。
【0033】
なお、このトナー搬送部材12と像担持体11は、50〜1000μm、好ましくは150〜400μmの間隙をあけて非接触で対向している。また、トナー搬送部材12は矢印Aの方向に回転する。外周面をトナーが矢印Aの方向に搬送電界(移相電界)で搬送されるように電圧を印加することも可能である。一方、現像剤担持体13は矢印Bの方向に回転する。
【0034】
現像剤収容部14は、2室に分けられており、各室は現像装置内の両端部の図示しない現像剤通路によって連通している。この現像剤収容部14には二成分現像剤が収容されており、各室にある攪拌搬送スクリュー15a、15bによって攪拌されながら現像剤収容部14内を搬送されている。
【0035】
また、現像剤収容部14には図示しないトナー収容部から現像剤を補給するためのトナー補給口16を設けている。そして、現像剤収容部14には現像剤の透磁率を検知するトナー濃度センサ(図示せず)が設置されており、現像剤の濃度を検知している。現像剤収容部14のトナー濃度が減少すると、トナー補給口16から現像剤収容部14にトナーが補給される。
【0036】
更に、現像剤担持体13は、現像剤収容部14の攪拌搬送スクリュー15aと対向する領域に配置されている。現像剤担持体13の内部には、固定された磁石が配置されており、現像剤担持体13の回転と磁力によって、現像剤収容部14内の現像剤は現像剤担持体13の表面に汲み上げられる。
【0037】
また、現像剤の汲み上げ領域より現像剤担持体13の回転方向(矢印Bの方向)下流側でトナー搬送部材12との対向領域より上流側には、現像剤担持体13と対向する領域に現像剤層規制部材17が設けられ、汲み上げ領域で汲み上げたれた現像剤を一定量の現像剤層厚に規制される。そして、現像剤層規制部材17を通った現像剤は現像剤担持体13の回転に伴って、トナー搬送部材12と対向する領域まで搬送される。
【0038】
ここで、現像剤担持体13には、第1の電圧印加手段18によって供給バイアスが印加されている。また、トナー搬送部材12には、第2の電圧印加手段19によって電極に電圧が印加されている。
【0039】
これにより、現像剤担持体13とトナー搬送部材12が対向する領域においては、第1、第2の電圧印加手段18、19によってトナー搬送部材12と現像剤担持体13との間に電界が生じている。その電界からの静電気力を受け、トナーはキャリアから解離し、トナー搬送部材12の表面に移動する。
【0040】
次に、トナー搬送部材12の回転に伴って像担持体11と対向する領域まで搬送されたトナーは、トナー搬送部材12と像担持体11上の画像部との間の現像電界によって、像担持体11上に移動して像担持体11上の潜像を可視像化(現像)する。搬送部材上の表面電位を検出する表面電位測定部20が、搬送部材に対向して設けている。搬送電圧が搬送部材上の電極に印加された状態での、搬送部材の表面電位は搬送電圧および搬送されているトナーの状態により変化する。この表面電位測定部20により直接表面電位を測定し検出することで、正確な搬送部材上の電位を知ることが可能となる。
【0041】
本実施の形態の現像装置では、キャリアを用いトナーを帯電させた後トナー搬送部材に供給する2成分現像のような構成であるが、キャリアを用いずローラ、ブレードとの摩擦により帯電させたトナーをトナー搬送部材に供給する1成分現像のような構成によっても可能である。また、現像剤担持体上のトナー搬送量により現像量が決定するため、剤担持体上のトナー搬送量を直接測定することも重要である。現像剤担持体の表面を反射型のフォトセンサ等を設けることで可能となる。
【0042】
ここで、本実施の形態例の現像装置における搬送基板の構成について、図7〜図11を参照して詳細に説明する。なお、図7は搬送基板の平面図、図8は図7のA−A’線断面図、図9は図7のB−B’線断面図、図10は図7のC−C’線断面図、図11は図7のD−D’線断面図である。
【0043】
本実施の形態例の現像装置における搬送基板100は、図8の支持基板101上に3本の搬送電極102a、102b、102c(これらを搬送電極102と総称する)を1セットとして、図7及び図8の矢印方向のトナー搬送方向に沿って所定の間隔で、かつトナー搬送方向と略直交する方向に繰り返し形成され配置し、この上に搬送面を形成する絶縁性の搬送面形成部材となり、これらの搬送電極101の表面を覆う保護膜となる、無機又は有機の絶縁性材料で形成した表面保護層103を積層したものである。なお、ここでは、表面保護層103が搬送面を形成しているが、表面保護層103上に更に粉体(トナー)との適合性に優れた表面層を別途成膜することもできる。
【0044】
これらの搬送電極102a、102b、102cの両側には、搬送電極102a、102b、102cとそれぞれ両端部で相互接続した共通電極104a、104b、104c(これらを共通電極104と総称する)をトナー搬送方向に沿って、すなわち搬送電極102a、102b、102cの各々と略直交する方向に設けている。この場合、共通電極104の幅(この幅は、トナー搬送方向と直交する方向の幅)は搬送電極102の幅(この幅は、トナー搬送方向に沿う方向の幅)よりも広くしている。なお、図7では、共通電極104を、搬送領域では共通電極104a1、104b1、104c1を、現像領域では共通電極104a2、104b2、104c2、回収領域では共通電極104a3、104b3、104c3と、区別して表記している。
【0045】
ここでは、図9に示すように、支持基板101上に共通電極104a、104b、104cのパターンを形成した後層間絶縁膜105を形成し、この層間絶縁膜105にコンタクトホール106を形成した後搬送電極102a、102b、102cを形成することによって、搬送電極102a、102b、102cと共通電極104a、104b、104cとをそれぞれ相互接続している。なお、層間絶縁膜105は表面保護層103と同じ材料でも異なる材料のいずれでも良い。また、搬送電極102aと共通電極104aを一体形成したパターン上に層間絶縁膜105を形成し、この層間絶縁膜105上に搬送電極102bと共通電極104bを一体形成したパターンを形成し、更に層間絶縁膜105を形成して、この層間絶縁膜105上に搬送電極102cと共通電極104cを一体形成したパターンを形成する、つまり、電極を三層構造とすることもでき、あるいは一体形成に相互接続とコンタクトホール106による相互接続とを混在させることもできる。
【0046】
更に、これらの共通電極104a、104b、104cには、図示していない駆動回路からの駆動信号(駆動波形)Va、Vb、Vcを入力するための駆動信号印加用入力端子(図示せず)を設けている。この駆動信号入力用端子は、支持基板101に裏面側に設けてスルーホールを介して各共通電極104に接続してもよいし、あるいは層間絶縁膜105上に設けてもよい。
【0047】
ここで、支持基板101としては、ガラス基板、樹脂基板或いはセラミックス基板等の絶縁性材料からなる基板、或いはSUSなどの導電性材料からなる基板にSiO等の絶縁膜を成膜したもの、ポリイミドフィルムなどのフレキシブルに変形可能な材料からなる基板などを用いることができる。
【0048】
また、搬送電極102は、支持基板101上にAl、Ni−Cr等の導電性材料を0.1〜10μm厚、好ましくは0.5〜2.0μmで成膜し、これをフォトリソ技術等を用いて所要の電極形状にパターン化して形成している。これらの複数の搬送電極102の粉体進行方向における幅Lは移動させる粉体の平均粒径の1倍以上20倍以下とし、かつ搬送電極102の粉体進行方向の間隔Rも移動させる粉体の平均粒径の1倍以上20倍以下としている。
【0049】
更に、表面保護層103としては、例えばSiO、TiO、TiO、SiON、BN、TiN、Ta、ZrO、BaTiOなどを厚さ0.5〜10μm、好ましくは厚さ0.5〜3μmで成膜して形成している。また、無機ナイトライド化合物、例えばSiN、Bn、Wなどを用いることができる。特に、表面水酸基が増えると帯電トナーの帯電量が搬送途中で下がる傾向にあるので、表面水酸基(SiOH、シラトール基)が少ない無機ナイトライド化合物が好ましい。
【0050】
次に、このように構成した搬送基板100におけるトナーの静電搬送の原理について説明する。搬送基板100の複数の搬送電極102に対してn相の駆動波形を印加することにより、複数の搬送電極102によって移相電界(進行波電界)が発生し、搬送基板100上の帯電したトナーは反発力及び/又は吸引力を受けて移送方向にホッピングと搬送を含んで移動する。
【0051】
例えば、搬送基板100の複数の搬送電極102に対して図12に示すようにグランドG(0V)と正の電圧+との間で変化する3相のパルス状駆動波形(駆動信号)のA(A相)、B(B相)、C(C相)を、タイミングをずらして印加する。
【0052】
このとき、図13に示すように、搬送基板100上に負帯電のトナーTがあり、搬送基板100の連続した複数の搬送電極102に同図の(1)で示すようにそれぞれ「G」、「G」、「+」、「G」、「G」が印加されたとすると、負帯電のトナーTは「+」の搬送電極102上に位置する。
【0053】
次のタイミングで複数の搬送電極102には図13の(2)に示すようにそれぞれ「+」、「G」、「G」、「+」、「G」が印加され、負帯電のトナーTには同図で左側の「G」の搬送電極102との間で反発力が、右側の「+」の搬送電極102との間で吸引力がそれぞれ作用するので、負帯電のトナーTは「+」の搬送電極102側に移動する。更に、次のタイミングで複数の搬送電極102には図13の(3)に示すようにそれぞれ「G」、「+」、「G」、「G」、「+」が印加され、負帯電のトナーTには同様に反発力と吸引力がそれぞれ作用するので、負帯電のトナーTは更に「+」の搬送電極102側に移動する。
【0054】
このように複数の搬送電極102に電圧の変化する複相の駆動波形を印加することで、搬送基板100上には進行波電界が発生し、この進行波電界の進行方向に負帯電のトナーTは搬送及びホッピングを行いながら移動する。なお、正帯電のトナーTの場合には駆動波形の変化パターンを逆にすることで同様に同方向に移動する。
【0055】
このようなトナーTの搬送の様子について図14を参照して具体的に説明すると、同図の(a)に示すように、搬送基板100の搬送電極A〜Fがいずれも0V(G)で搬送基板100上に負帯電のトナーTが載っている状態から、同図の(b)に示すように搬送電極A、Dに「+」が印加されると、負帯電のトナーTは搬送電極A及び搬送電極Dに吸引されて搬送電極A、D上に移る。次のタイミングで、同図の(c)に示すように、搬送電極A、Dがいずれも「0」になり、搬送電極B、Eに「+」が印加されると、搬送電極A、D上のトナーTは反発力を受けるとともに、搬送電極B、Eの吸引力を受けることになって、負帯電のトナーTは搬送電極B及び搬送電極Eに搬送される。更に、次のタイミングで、同図の(d)に示すように、搬送電極B、Eがいずれも「0」になり、搬送電極C、Fに「+」が印加されると、搬送電極B、E上のトナーTは反発力を受けるとともに、搬送電極C、Fの吸引力を受けることになって負帯電のトナーTは搬送電極C及び搬送電極Fに搬送される。このように進行波電界によって負帯電のトナーは順次図中の右方向に搬送されることになる。
【0056】
図15は2相電圧の印加によるトナーホッピング現像する場合の基板の構成を示す概略断面図である。ベース基板201上にパターン電極202を形成し、表面保護層203で保護されている。それぞれの層に適した材料特性は、3相の基板と同様である。電極には、2相の電圧が電圧印加手段204によって、交流が印加されている。隣り合う電極間の電界が逆転することにより、図15の(a)のように基板上に付着したトナー205は図15の(b)のようにホッピングし、現像領域において基板との間に接触による付着力が生じない状態となる。2相である場合、トナーは電界によって搬送されないため、基板を現像領域で移動させることが必須となり、図6に示したようなスリーブ状に構成することが好ましい。
【0057】
次に、本発明に係るプロセスカートリッジを備える本発明に係る画像形成装置の一例について図16を参照して説明する。
この画像形成装置300は、像担持体、帯電手段、現像手段としての本発明に係る現像装置、クリーニング手段を備えた作像手段であるブラック(K)、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)のトナー像を形成するプロセスカートリッジ301K、301M、301C、301Y(以下、区別しないときには単に「プロセスカートリッジ301」という。なお、他も同じである。)と、光書込み装置302K、302M、302C、302Yと、転写材306を搬送する搬送ベルト303a及びプロセスカートリッジ301K、301M、301C、301Yに搬送ベルト303aを挟んで対向する転写ローラ303Bk、303Bm、303Bc、303Byと、定着装置304と、転写材306を収容する給紙装置305とを備えている。
【0058】
ここで、光書込み装置302K、302M、302C、302Yは画像情報に従ってプロセスカートリッジ301K、301M、301C、301Yの帯電後の像担持体に潜像を書き込むためのものであり、ポリゴンを用いた光走査装置やLEDアレイ等、種々のものを使用することができる。
【0059】
搬送ベルト303aは、搬送ローラ307、従動ローラ308及びテンションローラ309,310の間に架け渡され、搬送ローラ307の回転により矢印の方向に周回移動する。そして、搬送ローラ307と対向して転写材306を搬送ベルト303a上に吸着させるための吸着ローラ311を配置し、また搬送ベルト303aの出口側には搬送ベルト303aにトナー像を形成したときのパターンを検出するPセンサ312を配置している。
【0060】
転写ローラ303Bk、303Bm、303Bc、303Byは、少なくとも芯金と芯金を被覆する導電性弾性層とを有し、導電性弾性層はポリウレタンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンポリエチレン(EPDM)等の弾性材料に、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化スズ等の導電性付与剤を配合分散して電気抵抗値(体積抵抗率)を106〜1010Ω・cmの中抵抗に調整した弾性体ローラである。
【0061】
定着装置304は、加熱ローラ304a及びこれに対向して加圧ローラ304bを備えている。
【0062】
そして、この画像形成装置300において、通常の画像形成動作では、給紙装置305から供給される記録用紙等の転写材306は吸着ローラ311に所定の電圧が印加されることで転写体である転写材搬送ベルト303aに吸着させられる。転写材306は転写材搬送ベルト303aに担持された状態で転写材搬送ベルト303aとともに移動し、移動中にプロセスカートリッジ301K、301M、301C、301Yから順次各色のトナー像が転写させられ、転写材306上にカラーのトナー像が形成される。転写材306が搬送ベルト303aを通過して定着装置304に到達すると、転写材306上のトナー像は加熱ローラ304a及び加圧ローラ304bに挟まれつつ加熱されることで転写材306上に定着させられ、転写材306上に可視像が定着形成される。その後、カラー画像が形成された転写材306は装置本体上部の排紙部313に排出される。
【0063】
<実験例1>
図6に示す現像装置を用い、2相電圧を印加し、剤担持体2を矢印の方向へ回転させて現像を行った。検討した実験条件及び結果を表1に示す。
【0064】
【表1】

【0065】
この結果からわかるように、剤担持体線速度と感光体線速度とは等速であるので、像担持体上のトナー量に対して、現像電位差が十分に大きい場合、変動に対して安定な現像が行える。これは、図4に示したようなV1、V2にて作像を行っていることを示している。このとき、現像領域を現像時間中に移動するトナー量は、移動速度と剤担持体上のトナー付着量との積となるので、剤担持体の感光体に対する線速度の比が例えば2であった場合には、概略像担持体上トナー量を1/2とした条件で同様の結果が得られているが、線速比による現像への影響として、付着量が若干減る傾向が見られる。現像領域を現像時間中に移動するトナー量を変化させる方法として、移動速度を変えるのではなく、像担持体へ供給条件を変化させてみる。供給ローラへの印加電圧を、剤担持体印加電圧の平均値との差としてとらえると、印加電圧に対する供給量の関係は、図17のようになった。供給ローラに印加する電圧はVpp1.2kV、3kHzのACを重畳してある。付着量0.5mg/cmを得られる電位差は350V程度であり、電位差を調整することで、図17に従った像担持体上の付着量コントロールが可能であった。この方法によれば、現像領域での現像特性に影響を与えず、現像領域を現像時間中に移動するトナー量を制御できた。
【0066】
<実験例2>
感光体上にトナー層を重ねて現像する実験を行った。先ず感光体上を帯電・露光・現像を行い、付着量0.5mg/cmの画像を形成した。2色目の現像条件を剤担持体と感光体との線速比を1として実験を行った。剤担持体上トナー量を0.55mg/cm程度に供給ローラバイアスを設定し、コントロールした。それに対し、条件1では感光体帯電電位を−200V、現像バイアスを−135Vとした。その結果を図18に示す。条件2では感光体帯電電位を−250V、現像バイアスを−185Vとした。その結果を図19に示す。縦軸は2色目のトナーの付着量で、すでにトナーが付着している部分への付着データを塗りつぶしたダイヤ型のプロットで、トナーが付着していない部分への付着データを白抜きの□のプロットで示す。図18では、ほとんどプロットが剤搬送量により付着量が制限される範囲の現像電位差となっており、2色目現像時に感光体上にトナーが付着しているか否かによって、トナー付着量が変化していない。一方、図19では、2色目現像時すでにトナーが付着している部分の付着量は、トナーがない部分と比較して少なくなってしまい、良好な画像が得られなかった。このように、潜像形成条件を、現像領域の剤の移動量によって付着量が制限される領域で、画像形成を行うようにすることで、トナーを重ね現像した際も、安定なトナー付着量が得られる。
【0067】
なお、本発明は上記実施の形態例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内の記載であれば多種の変形や置換可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】静電潜像を現像した場合の典型的な現像特性を示す特性図である。
【図2】像の終了における像担持体上の電位を示す図である。
【図3】2色目のトナーを現像する際の潜像担持体上の電位状態を示す図である。
【図4】現像特性を調節した現像電位差とトナー付着量の関係を示す特性図である。
【図5】電位の状態を示す図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係る現像装置の構成を示す概略構成図である。
【図7】搬送基板の平面図である。
【図8】図7のA−A’線断面図である。
【図9】図7のB−B’線断面図である。
【図10】図7のC−C’線断面図である。
【図11】図7のD−D’線断面図である。
【図12】搬送基板に与える駆動波形の一例を示す波形図である。
【図13】トナーの搬送及びホッピングの様子を示す概略図である。
【図14】トナーの搬送及びホッピングの様子の具体例を示す概略図である。
【図15】2相電圧の印加によるトナーホッピング現像する場合の基板の構成を示す概略断面図である。
【図16】本発明に係るプロセスカートリッジを備える本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略断面図である。
【図17】実験例1における供給電位差に対するトナー付着量の関係を示す特性図である。
【図18】実験例2の条件1における現像電位差に対するトナー付着量の関係を示す特性図である。
【図19】実験例2の条件2における現像電位差に対するトナー付着量の関係を示す特性図である。
【符号の説明】
【0069】
100;搬送基板、101;支持基板、102;搬送電極、
103;表面保護層、104;共通電極、105;層間絶縁膜、
106;コンタクトホール、107;絶縁層。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
静電潜像を担持する像担持体と、現像領域を形成するように前記像担持体上の静電潜像に対向して設けられた現像剤担持体を備え、現像剤を前記静電潜像に付着させ顕像化する画像形成装置であって、現像剤を前記現像剤担持体上で近接力が作用しない状態とし、当該状態にある現像剤に対し潜像電界を作用させて前記静電潜像に現像剤を付着させる現像方法において、
最高濃度の現像剤付着部における現像電位差を、現像剤搬送量により決定される付着剤層電位より大きくなるように現像電位差を設定し、最高濃度の現像剤付着部に対する現像剤の付着量を、現像領域を通過する現像剤搬送量に基づき規制することを特徴とする現像方法。
【請求項2】
前記現像電位差は静電潜像形成条件に基づいて設定することを特徴とする請求項1記載の現像方法。
【請求項3】
前記現像電位差は前記現像剤担持体上の現像剤電位に基づいて設定することを特徴とする請求項1記載の現像方法。
【請求項4】
現像領域を通過する現像剤搬送量を、前記現像剤担持体への現像剤の供給量に基づいて調節することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の現像方法。
【請求項5】
現像領域を通過する現像剤搬送量を、前記現像剤担持体の移動速度に基づいて調節することを特徴する請求項1〜3のいずれか1項に記載の現像方法。
【請求項6】
静電潜像を担持する像担持体と、現像領域を形成するように前記像担持体上の静電潜像に対向して設けられた現像剤担持体を備え、現像剤を前記静電潜像に付着させ顕像化する画像形成装置であって、現像剤を前記現像剤担持体上で近接力が作用しない状態とし、当該状態にある現像剤に対し潜像電界を作用させ潜像に付着させる現像装置において、
最高濃度の現像剤付着部における現像電位差を、現像剤搬送量により決定される付着剤層電位より大きくなるように現像電位差を設定する現像電位差設定手段を有し、最高濃度の現像剤付着部に対する現像剤の付着量を、現像領域を通過する現像剤搬送量に基づき規制することを特徴とする現像装置。
【請求項7】
前記現像電位差設定手段は、静電潜像形成条件に基づいて現像電位差を設定することを特徴とする請求項6記載の現像装置。
【請求項8】
前記現像電位差設定手段は、前記現像剤担持体上の現像剤電位に基づいて現像電位差を設定することを特徴とする請求項6記載の現像装置。
【請求項9】
現像領域を通過する現像剤搬送量を、前記現像剤担持体への現像剤の供給量に基づいて調節する現像剤供給量調整手段を有することを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項10】
現像領域を通過する現像剤搬送量を、前記現像剤担持体の移動速度に基づいて調節する現像剤供給量調整手段を有することを特徴する請求項6〜8のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項11】
前記現像剤をホッピングさせる電界を発生させるための複数の電極を有する搬送部材と、該電極に多相の電圧を印加するための電圧供給手段とを含む現像剤搬送手段を有することを特徴とする請求項6〜10のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項12】
現像剤をホッピングさせる電界を発生させるための複数の電極に、現像剤を搬送させる搬送電界を形成するような多相の電圧を印加する電圧印加手段を有することを特徴とする請求項6〜10のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項13】
前記現像剤担持体が移動することで、現像剤を搬送することを特徴とする請求項6〜10のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項14】
前記現像剤担持体上の現像剤量を検知する検知手段を有することを特徴とする請求項6〜13のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項15】
請求項6〜14のいずれか1項に記載の現像装置を少なくとも含み、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項16】
潜像担持体上の静電潜像に現像剤を付着させて顕像化して画像を形成する画像形成装置において、
請求項6〜14のいずれか1項に記載の現像装置もしくは請求項15記載のプロセスカートリッジを備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項17】
静電潜像を担持する像担持体と、現像領域を形成するように像担持体上の静電潜像に対向して設けられた複数の現像剤担持体を備え、複数色の現像剤を前記静電潜像に順次付着させ顕像化してカラー画像を形成する画像形成装置において、
請求項15記載のプロセスカートリッジを複数備えていることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2008−281889(P2008−281889A)
【公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−127502(P2007−127502)
【出願日】平成19年5月14日(2007.5.14)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】