画像の形状内容に関する半径方向および角配向または回転方向解析と照合のための装置および方法この特許出願は、1999年6月4日付で米国特許商標庁に出願された出願シリアル番号第09/326,362の一部継続出願である2000年3月27日付け米国特許商標庁出願の出願シリアル番号09/536,426の一部継続出願である。
【課題】
【解決手段】
セグメント型半径方向空間光変調器(50)が、中心軸(40)に対し各種角配向に配置され半径方向に伸びる複数の活性光学モジュレータセクタ(500、510、520、530、540、550、560、580、600、610、620、630、640、650)を含む活性光学領域(54)を有する。このセグメント型半径方向空間光変調器(50)は、照合および近接照合のため他の画像に対し記録し、保存し、再生し、検索し、比較するため、形状により画像の特徴抽出されつつあるため、フーリエ変換光学パターン(32)の部分を、画像から分離して隔離するのに用いられる。画像は、フーリエ変換光学パターン(32)の光力を増加するためおよび、照合に加えて近接照合を識別するため別の画像形状特徴に対する比較を評価するため、新たな形状内容を追加することなく、多重画像にすることができる。
【解決手段】
セグメント型半径方向空間光変調器(50)が、中心軸(40)に対し各種角配向に配置され半径方向に伸びる複数の活性光学モジュレータセクタ(500、510、520、530、540、550、560、580、600、610、620、630、640、650)を含む活性光学領域(54)を有する。このセグメント型半径方向空間光変調器(50)は、照合および近接照合のため他の画像に対し記録し、保存し、再生し、検索し、比較するため、形状により画像の特徴抽出されつつあるため、フーリエ変換光学パターン(32)の部分を、画像から分離して隔離するのに用いられる。画像は、フーリエ変換光学パターン(32)の光力を増加するためおよび、照合に加えて近接照合を識別するため別の画像形状特徴に対する比較を評価するため、新たな形状内容を追加することなく、多重画像にすることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広義には空間光変調器に関し、より詳しくは、画像の形状内容の特徴抽出、検索、照合または識別などに用いられるフーリエ変換の光学パターンを含む光線の半径方向・角配向解析のための半径方向に配向された活性光変調セクタを有する空間光変調器に関する。
【背景技術】
【0002】
光線の空間的に分散した部分から有用な情報が得られる場合がある。特に、画像が光線によって透過あるいは伝搬される場合は、画像を透過する光線の水平断面の特定の部分のような、その画像の特定の部分から得られる情報を収集して利用する、あるいは解析することが役に立つことがある。
【0003】
例えば、本願発明者の同時係属になる米国特許出願第09/536,426号(参照によって本願に組み込まれる)においては、画像のフーリエ変換の半径方向に配向された細い部分を取り込み、検出し、かつそれらの部分を用いて画像を保存、検索および回復できるように形状によって特徴抽出、符号化するようになっている。この引例の出願明細書中に説明されているように、画像のフーリエ変換の上記のように半径方向に配向され角配向あるいは回転方向に互いに離間したいくつかの部分が、画像を透過する光線をフーリエ変換レンズに通過させた後、半径方向に配向されたスリットを有する不透明な回転マスクあるいはホイールを光線のフーリエ変換平面内に置き、様々な角配向、すなわち回転角度でスリットを通過する光を検出することによって順次取り込まれる。それぞれの角配向で検出される光エネルギーは、その光エネルギーの検出時に回転マスク中のスリットと同じ角配向で総じて一直線に揃う画像内容の部分の特徴を示している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
半径方向に配向された回転スリットを有する上記引例のシステムは、まさに、画像の形状内容によって非常によくかつ非常に効率的に画像の特徴抽出および符号化をするというタスクを行なうものである。しかしながら、このシステムには依然としていくつかの欠点がある。例えば、回転スリット各角配向における画像の空間周波数の解像度は、このようなシステムのいくつかの応用や用途で要求されると思われる水準より劣っている。また、駆動機構が付随する回転マスクあるいはホイールは、全ての機械装置と同様に、寸法および重量上の要求条件は言うまでもなく、安定性および長期信頼性の面で問題がある。
【0005】
したがって、本発明の全般的な目的は、光学画像の各部分から光学情報を取り込んで、記録するための改善された装置および方法を提供するにある。
【0006】
本発明のより特定的な目的は、このような画像のフーリエ変換の光学パターンのそれらの画像の形状内容に関する空間解析のための改善された装置および方法を提供することにある。
【0007】
本発明のもう一つの特定的な目的は、画像を保存し、検索し、比較し、照合し、あるいは識別できるように形状内容によって画像の特徴抽出および符号化を行うための改善された装置および方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の上記およびその他の目的、長所および新規な特徴については、一部は以下の説明に記載し、また一部は下記の説明を詳細に吟味することにより当業者には明白となるものであり、あるいは本発明の実施によって知得することも可能であろう。これらの目的および長所は、特許請求の範囲に特定的に記載する手段およびその組み合わせによって達成することが可能である。
【0009】
前述の目的をよりよく達成するため、本発明の装置は、軸に対して様々な角配向で半径方向に伸びる複数のアドレス可能な活性光学素子を有する空間光変調器を具備する。望ましくは、活性光学素子は、光線をその上に集束させることができる活性光学領域の分離セクタ上に入射する光線の部分を変調するような形状とする。したがって、光活性変調器は、個別の分離セクタの形、すなわち実質的にくさび形状とすることが望ましいが、他の形状のものも実施可能であり、特殊な場合においては、よりすぐれた解像度を得るために矩形状としたり、あるいは画像の湾曲した形状内容を検出するために湾曲状とすることもでき、その方がより望ましいこともある。形状内容のよりすぐれた空間周波数の解像度を得るために、活性光学領域の半径方向に伸びるくさび形部または矩形部は、所望の解像度に応じて別個に、あるいはいくつかにまとめて活性化することができる個々にアドレス可能なセグメントで構成することができる。くさび状セクタは、より小さい切頭くさび状の活性光学素子よりなるセグメント、あるいは合成した形で切頭くさび形状をなす画素アレイの形のセンサ群で構成することができる。同様に、矩形部も、上記のような半径方向に伸び、角配向に離間した活性光学素子あるいは活性光学領域を形成する画素アレイの形の矩形セグメントまたは合成センサ群で構成することができる。画像の形状内容の特徴抽出のために、画像のフーリエ変換である光学パターンが活性光学領域上に集束され、フーリエ変換の光学パターンの様々な角配向で半径方向に配置された部分が空間光変調器によって選択され、他の部分と分離されて、そのような角配向と一直線に揃う画像の形状内容が検出される。上記のようなそれぞれの部分から検出される光の強度はこのような形状内容の特徴を示していて、記録し、保存することができ、あるいはこの強度を用いて、同様に解析された他の画像の形状内容と比較することにより画像のそのような形状内容との一致あるいは略一致を検出し、確認することができる。画像に、様々な半径方向および角配向に関して、また様々な光強度のゴースト画像を加える画像前処理を行うことにより、形状内容の検出性能を高めることができ、かつ画像の類似の形状内容との略一致を可能にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1には、本発明のセグメント型半径方向空間光変調器(SLM)デバイス50が模式的に図示されており、光ビーム27(p)がセグメント型半径方向SLMデバイス50の中心部にある活性光学領域54上に集束している。図1に模式的に示されているように、セグメント型半径方向SLMデバイス50は、好ましくは、プリント回路板(図示せず)上に電気的ピン58に対応するように構成されたレセプタクル(図示せず)にプラグイン接続できるよう構成された複数の電気的ピン58を具備したチップ56に実装された集積回路52として構成されているが、必ずしもこれに限定されるものではない。図示のような好適実施態様においては、ピン58は、集積回路52のコンタクトパッド55に半田付けされた複数の配線59に電気的に接続されており、以下にさらに詳細に説明するように、これによって活性光学領域54の光素子のアドレス指定および動作を可能にするようになっている。
【0011】
図2には、集積回路52の活性光学領域54の拡大立面図が示されており、図3には、活性光学領域54の1つの変調器セクタ500(以下、便宜上「セクタ」とする)の活性光学セグメント502、504、506、508のさらに大きな拡大図が示されている。基本的には、以下にさらに詳細に説明するように、セグメント型SLMデバイス50は、中心軸40に対して様々な角配向で半径方向に配列された入射光エネルギーの部分を選択的に単離して、検出できるようにする。このような分離を行う1つの方法は、活性光学領域54に入射する光ビーム27(p)のその選択された半径方向に配列された部分を反射させるとともにその偏光面を回転させる一方、光ビーム27(p)の他の部分を反射させるが偏光面の回転は行わないようにするか、あるいはこの逆の手順によるものである。この好適実施態様においては、図3のセクタ500のセグメント502、504、506、508のような各活性光学セグメントは、導電トレース503、505、507、509によってそれぞれ個々にアドレス可能であるが、本発明は、空間周波数解像度は低くなるにしても、ただ1つの活性光変調器のみ含むセクタ500によって、または1つ以上の個々のセグメントを同時に活性化するようにすることにより実施することもできる。
【0012】
入射光ビーム27(p)の部分の選択および分離は、活性光学セグメント506、508の部分断面図である図4に図示されている。例えばp−偏光、すなわちp−平面で偏光された光として示されている入射光ビーム27(p)は、セグメント508がトレース509上の電圧V+によってアクティブになると、セグメント508によって反射され、s−偏光2(s)、すなわちs−平面で偏光された光としてセグメント508から出て来るか、あるいはこの逆の関係になるが、非活性化されていないセグメント506は入射光27(p)を反射するものの、その偏光面は回転させない。図4では、活性化されたセグメント508によって反射された光はそれがs−平面偏光であることを示すために61(s)と示されており、他方、活性化されていないセグメント506によって反射された光は、それがp−平面偏光であることを示すために61(p)と示されている。活性光学領域54の全てのセクタ500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650の全てのセグメントを代表する形で、以下にセグメント506、508の構造および機能をさらに詳細に説明する。
【0013】
この時点では、s−偏光面はp−偏光面に直角である、すなわちp−偏光面に対して90度回転しているということ、および、以下にさらに詳細に説明するように、そのような光ビーム61(p)の部分の偏光面の回転(図1参照)によって、光ビーム61(p)の他の部分からのその部分のフィルタあるいは分離が可能になるということを述べるだけで十分であろう。
【0014】
図5に模式的に示すように、画像をそれらの画像の形状内容によって特徴抽出し、符号化し、保存するためのシステム10は、上述のセグメント型SLMデバイス50の応用例であり、本発明の一部をなすものである。このシステム10においては、任意の数nの画像12、14、...、nをそれらの画像の形状内容によって特徴抽出し、符号化することができ、各画像に関するそのような符号化された形状情報は、後の検索、取出し、および同様の方法で特徴抽出・符号化された他の画像の形状内容との比較用に例えばデータベース102に保存できる。
【0015】
画像12、14、...、nは、例えば写真、フィルム、図面、グラフィックス、任意のパターン、あるいは規則正しいパターン等の可視画像を含め、ほぼいかなる形態をも取り得る。さらに、これらの画像は、デジタル形式またはアナログ形式で保存しおよび/またはこれらの形式から生成することができる。これらの画像は、人間が見た場合、何らかの意味のある形状内容を有しえるか、または無意味なものであるか人間が仲介することはできなくても、他の何らかの内容、例えば音楽、音声、テキスト、ソフトウェア等の特徴を有し得る。基本的に、認識可能な形状内容と共に表出または表示することができる光エネルギー強度のどのような光学パターンでもこのシステム10で特徴抽出し、符号化することができる。
【0016】
以下にさらに詳細に説明するように、サンプル画像12は、任意のソース(例えばインターネット、電子データベース、ウェブサイト、図書館、スキャナ、写真、フィルムストリップ、レーダー画像、電子スチルカメラまたはビデオカメラ、およびその他のソース)から得ることができるもので、光学画像形状特徴抽出器10に入力される。図5には、任意の数nの他のサンプル画像14、...、nが順次光学画像特徴抽出器10に入力される待ち行列として示されている。これらの任意数nの一連の画像12、14、...、nの入力は、手動で行うことができるが、好ましくは機械式スライドハンドラー、コンピュータ画像生成器、フィルムストリッププロジェクタ、電子スチルカメラまたはビデオカメラ等のような自動化態様で行うことができるようにする。図5のコンピュータ20は一好適実施態様であるが、同時に、画像12、14、...、nを待ち行列可能および動画像可能に形成し、画像特徴抽出器10に移動させることができる全ての装置あるいはシステムを象徴させることを意図したものである。ビデオモニタ22に表示された自動車の例示画像12は、本発明によりその形状内容を特徴抽出し、符号化するためのプロセスモードにある任意の画像を象徴的に表すが、このような処理中の画像の表示は本発明の必須の特徴ではない。説明を簡素化するために、以下の説明は最初の画像12のみについて行うが、これらの説明はその大半が12、14、...、n等のいずれの画像についても適用され得る。
【0017】
図5に示すシステム10の実施態様において、画像12は、E−SLM26から発する光ビーム27に直角な、すなわち図5の視野面に直角な画像平面19内で光学画像特徴抽出器10に入れられる。しかしながら、本発明の説明、図および理解をより容易にするため、さらに画像12、14、...、nは図5の視野面、すなわち紙面内に想像線で示してある。これと同じ図面表記法が、説明、図示および理解の目的上、E−SLM26によって生成された画像12′、フーリエ変換光学パターン32、活性光学領域54、分離され、フィルタされた光学パターン60および検出器グリッド82を光ビームに垂直なそれぞれの平面から紙面に投影するためにも用いられる。本発明におけるこれらの構成要素およびそれらの機能については、以下にさらに詳細に説明する。
【0018】
上述したように、画像12は、コンピュータ20およびE−SLM26によって光学画像特徴抽出器10に入力することができ、これについても以下にさらに詳細に説明する。しかしながら、画像12は、フーリエ変換(FT)レンズとも呼ばれる、薄い集束レンズ30を通過することによって有意の変換を経る。サンプル画像12のフーリエ変換(FT)は、画像12’の光学パターンの光エネルギーをフーリエ変換(FT)光学パターン32に再配列する。その光エネルギーとは、画像12’に固有のものであり、人間の目と脳では画像12’として認識不能であっても、光学パターン32全体わたり空間分布された光エネルギーの強さ、すなわち振幅によって特徴抽出されられ得るものである。光学パターン32中の光エネルギー34の複素振幅分布は、画像12′中の複素光分布のフーリエ変換である。
【0019】
以下により詳細に説明するように、画像12’は、白色光でも良いが、単色で好ましくは可干渉性の光エネルギーである画像12の再生である。フーリエ変換(FT)光学パターン32での強い光エネルギーの集中は、一般に画像12′の空間周波数に対応する。すなわち、画像12′中の特徴部分が互いにどれくらい近似しているかあるいはどれくらい大きく異なるかに対応する。言い換えれば、空間周波数は、光ビーム27に亘る光エネルギー強度の変化あるいは変化しないことがどれだけ近いか、またはどれだけかけ離れているかによっても表出される。例えば、画像中の格子柄生地、すなわちたくさんの小さい正方形模様を有するシャツ(図示せず)は、画像中の無地単色のシャツ(図示せず)に比べてより高い空間周波数を有するであろうこと、すなわち単位距離当たりの変化がより多いことになる。同様に、画像12’中の自動車のバンパーおよびグリル部35のような画像の部分は、画像12’中のサイドパネル36の部分より高い空間周波数を有し得る。なぜなら、サイドパネル36は大きな空間距離にわたってかなり滑らかで均一であるのに対し、バンパーおよびグリル部35は、様々なエッヂ、湾曲、その他複雑な変化を小さな空間距離内に持った多数の小片から構成されているからである。画像12’のより複雑なバンパーおよびグリル部35のような、画像のより緻密で先鋭な(より空間周波数が高い)細部からの光エネルギーは、画像12’のサイドパネル36のような、画像のより粗いまたは単調な(より空間周波数が低い)細部からの光エネルギーより、フーリエ変換画像中の光学心(または光学軸40から半径方向でより外方に分散する傾向がある。そのような光エネルギーは、FTレンズ30による屈折後、フーリエ変換(FT)光学パターン32の平面で領域またはバンド34、すなわち、回折光エネルギーの強め合う干渉および弱め合う干渉の結果、ほとんどまたは全く光エネルギーのないバンドによって分離された強い光エネルギーのバンドに集束されることを除き、フーリエ変換光学パターン32で半径方向外方に分散する光エネルギー34の振幅は、そのような光エネルギーが発せられる像12′の光学パターンの対応する部分の光エネルギーと関係がある。バンパーおよびグリル部35のような画像12’の高空間周波数部分が明るい場合、画像12’のそれら高空間周波数部分から発せられる光エネルギーの強度または振幅、つまりフーリエ変換光学パターン32中の光エネルギー34の半径方向においてより外方のバンドへFTレンズ30によって分散される光エネルギー、はより高く、すなわちより明るくなる。他方、画像12′の空間周波数が高い部分が暗い場合、画像12’のそれら高周波数部分から発せられる光エネルギーの強度または振り幅、つまりフーリエ変換光学パターン32中の光エネルギー34の半径方向においてより外方のバンドへFTレンズ30によって分散される光エネルギー、はより低く、すなわちそれほど明るくなくなる。同様に、サイドパネル部36のような画像12′の光学パターンの空間周波数が低い部分が明るい場合、画像12’のそれら低周波部分から発せられる光エネルギーの強度または振り幅、つまりフーリエ変換光学パターン32中の光エネルギー34の半径方向においてより外方にない(すなわち光学軸40により近い)バンドへFTレンズによって分散される光エネルギー、はより高く、すなわちより明るくなる。しかしながら、画像12′の光学パターンの空間周波数が低い部分が暗い場合、画像12’のそれら低周波部分から発せられる光エネルギーの強度または振り幅、つまりフーリエ変換光学パターン32中の光エネルギー34の半径方向においてより外方にないバンドへFTレンズ30によって分散される光エネルギー、はより低く、すなわちそれほど明るくなくなる。
【0020】
要約すると、画像12′から出る光のフーリエ変換光学パターン32)は次のように言える:
(i)画像12′に一意である;(ii)画像12′における空間周波数、すなわち細部の緻密さを表わす領域または光学軸40から構成される;(iii)フーリエ変換光学パターン32中の各空間周波数部分またはバンドにおける光エネルギー34の強度または振幅は、画像12′のそれぞれ粗密を示す特徴から出る光エネルギーの輝度あるいは強度に相当する;(iv)本発明によれば、フーリエ変換パターンの部分またはバンド32におけるこのような光エネルギー34の強度または空間位置を検出可能である。
【0021】
本発明のこの光学画像特徴抽出器10は、画像12をなす形状によって画像12の特徴抽出を行うよう設計されているので、様々な特定の角配向で直線に揃う画像12′中のより精細あるいはより鮮鋭な細部またはそれらの精細あるいは鮮鋭な細部の部分から出てくる光エネルギーを検出し、捕捉するためにフーリエ変換光エネルギーパターン32のさらなる空間フィルタリングが用いられる。このような空間フィルタリングは、以下にさらに詳細に説明するように、いくつかの異なる方法の中の任意の方法で行うことができるが、この機能のための典型的な空間フィルタの構成は、偏光ビームスプリッタ70を伴ったセグメント型半径方向空間光変調器(デバイス)50を含む。基本的に、セグメント型SLMデバイス50は、上に説明したように、フーリエ変換光学パターン32の選択された部分の偏光面をp−平面偏光からs−平面偏光に、あるいはこの逆に回転させ、偏光ビームスプリッタ70は、1つの平面で分離(isolate)され、偏光された部分の光エネルギーを他の平面で偏光された状態のフーリエ変換光学パターン32の残りの部分の光エネルギーから分離して、それらの選択され、分離された部分の光エネルギーを別々に検出することができるようにする。
【0022】
選択された活性光学セグメント、例えばセグメント502、504、506および/または508(図3)、と直線に揃うフーリエ変換パターン32中の光エネルギー34の部分だけが、反射光61(s)の中でセグメント型半径方向SLMデバイス50によって偏光面が回転させられる。このようなビーム27(p)の選択された部分61(s)は、セグメント型半径方向SLM50の活性光学領域54に選択されたセグメントが配置された500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650のそれぞれのセクタの角配向と直線に揃う直線および曲線の短い切片のような画像12′の細部または特徴部を表す。すなわち大半の部分がこれらの細部または特徴部から発出する。例えば、セクタ500のセグメント502、504、506、508のうち1つ以上のセグメントが選択され、アクティブになって(activated)これらのセグメント(s)から反射される光エネルギーの偏光面を回転させる場合、反射された光エネルギー61(s)は、その大部分がセグメント502、504、506、508が配置されたセクタ500の垂直方向と直線に揃う画像12′の細部または特徴部から発出する。さらに、画像12′のより高い空間周波数コンテンツ、例えば間隔が密なバンパー部およびグリル部35からの光エネルギー34は、より低い空間周波数コンテンツ、例えばサイドパネル36からの光エネルギー34よりフーリエ変換光学パターン32でさらに半径方向外方(半径方向でさらに外方)に分散するので、反射光ビーム61(s)中の光エネルギーは、セクタのどのセグメントが選択されたかによって、このような画像12′の空間周波数コンテンツについて狭い範囲の特徴を示すことになる。例えば、セグメント502より入射ビーム27(p)の光学軸40からさらに半径方向外方に配置されたセクタ500の外側セグメント508(図3)がアクティブになる(活性化される)と、反射光ビーム61(s)中の光エネルギーは、画像12′における垂直に配向された特徴部、例えばバンパー部およびグリル部35の垂直エッヂ部のより高い空間周波数コンテンツの特徴を示すことになる。これに対して、セクタ500の内側セグメント502がアクティブになると、反射ビーム61(s)中の光エネルギーは、画像12′における垂直方向に配向された特徴部、例えばトランクの蓋37の垂直方向後エッヂ部、のより低い空間周波数コンテンツの特徴を示すことになる。その結果、選択されたセグメントの半径方向における距離でのFT光学パターン32の光エネルギーに相当し、かつ選択されたセグメントが位置するセクタと直線に揃う画像12′のコンテント中の特徴部あるいは線の一意の組み合わせを表す、またはその特徴を示す光エネルギーのバンド62のフィルタされたパターン60が得られる。したがって、光学軸の回りの異なる角配向にあるFT光学パターン32の回転し得る空間フィルタリングの手段が得られることに加えて、セクタ500のセグメント502、504、506、508のような各セクタのセグメントによって、光学軸からの異なる半径方向距離におけるスカラー空間フィルタリングFT光学パターン32というさらなる機能が提供される。
【0023】
もちろん、光学軸40の回りの異なる角配向の異なるセクタ内のセグメントは、以下にさらに詳細に説明するように、異なる角配向を有する画像12′中の特徴部または線と直線に揃う。このように、フィルタされたパターン60中の光エネルギーバンド62は、異なるセクタ内の活性光学セグメントが選択され、アクティブになるのに伴い、以下にさらに詳細に説明するように、様々な角配向、複雑さまたは繊細さ(fineness:細かさなど)および輝度で画像12′の光学パターン中の異なる特徴部、細部、エッヂ部あるいは線を表すよう変化する。
【0024】
しかしながら、一般に、光エネルギーバンド62は、上記の空間フィルタリング54の後FT光学パターン32から逆フーリエ変換された場合、その光エネルギーが出た元の画像12′中の特徴部と同じ空間関連個所に位置する。これは、例えば、画像12′中のバンパー部およびグリル部35(バンパーおよびグリル部35)の垂直セクタ(vertical sector)による空間フィルタリング後、最初に画像12′中のバンパー部およびグリル部35から出たパターン60中のバンド62中の光エネルギーである。
【0025】
フィルタされたパターン60のバンド62中の空間フィルタされた光エネルギーは、活性化されたセクタの様々な角配向のいずれかで光検出器80により検出することができ、処理および符号化するためにコンピュータ20または他のマイクロプロセッサかコンピュータに電子的に供給できる。図5には、個別の感光性エネルギートランスデューサ84の16x16アレイ82よりなる光検出器80の一例のみが示され、本発明の多くの目的にはこれで十分であるが、他の検出器構成、例えば本願と同時係属特許出願されたシリアル番号09/536,426に記載された2つのオフセット検出器アレイ、または1つ以上のより大きい検出器アレイを用いることもできる。
【0026】
コンピュータ20は、検出器アレイ82からフィルタされた光学パターン60に関する情報、すなわち光エネルギー強度(1)分布に関する情報と共に、画像12に関する情報(例えば、識別番号、ソースロケータ等)、セグメントが活性化されたセクタの角配向(R)に関する情報、および空間周波数に関連した活性化されたセグメントの半径方向距離あるいはスケール(S)に関する情報の入力により、画像12の形状内容に関する画像12の特徴を符号化するようプログラムすることができる。このような情報を符号化するために有用な1つの方式は、各画素のx、y座標位置、回転(すなわち、セグメントが活性化される)セクタの角配向と直線に揃う画像12の線形性特徴部の角配向)、および光強度(すなわち角配向Rの各画素で検出されるフィルタされたパターン60からの光エネルギーの振幅)に関する情報を含むフィルタされた画像60の画素による。本願と同時係属特許出願されたシリアル番号09/536,426でより詳細に説明されているような歪み係数Xなどか、または本発明の特徴であるゴースト画像前処理、以下により詳細に説明する、によって探索可能なフラッグを提供することもできる。角配向あるいは回転R、各画素ごとの光エネルギー強度Iと歪み率Xのこのような組み合わせは、「RIXel」と略称することができる。所望の場合には、スケール(すなわちこのような角配向と合致する画像12の空間周波数)もこのような符号化に含むことができる。スケールファクタSを組み入れる場合、その組み合わせは「RIXSel」と称することができる。次に、各RIXelあるいはRIXSelは、それが導出された画像12に関する何らかの識別子(例えば番号、名称等)、画像12のソースロケーション(例えばインターネットURL、データベースファイル、書名、画像12の所有者等)、およびフォーマット、分解能、色、質感、コンテンツ名、検索カテゴリー等のようなその画像についての他の所望の情報と関連づけることができる。このような色、質感、コンテンツ名および/または検索カテゴリーのような他の情報のうちの一部は、他のデータベースから入力された情報、人間による入力からの情報、あるいは、画像12を検索し、検出し、あるいは取り出すのに役立つ、あるいは画像12を他の画像と比較するのに役立つものでありさえすれば、色、質感等に関して同じ画像12を動的に特徴抽出する別の光特徴抽出器から入力された情報であってもよい。
【0027】
上述したようにして形状に関して特徴抽出され、符号化された12、14、..、nの各画像に関する上記のような情報の一部、全部あるいはこれらの情報のさらなる組み合わせは、コンピュータ20によって1つ以上のデータベース102に送ることができる。
【0028】
図5には、12、14、...、nの各画像に関するRIXelあるいはRIXSel情報を保存するための数例のデータベースアーキテクチャ104、106、108が示されているが、他の多くのアーキテクチャおよび情報の組み合わせを使用することもできる。
【0029】
図5に示す光学画像特徴抽出器10においては、画像12は、空間光変調器(SLM)26がレーザーダイオードまたはガスダイオードのような光源23からの単色光ビーム24で照光された状態で、単色、望ましくはコヒーレントな光エネルギーによって例えば画像12′で再生されなければならない。本発明のこの特徴は、白色光で実施することもできるが、その結果得られるフーリエ変換光学パターンおよび空間フィルタされた光学パターンは、単色光の場合よりもぼやけたものになるだろう。したがって、本発明の記述は単色光、望ましくは可干渉性の光に基づいて進めるが、白色光も、好ましい代替態様ではないとしても、適切にであると理解されよう。空間光変調器(SLM)26は、本願と同時係属特許出願されたシリアル番号09/536,426に示されているように光学的にアクセス可能である(O−SLM)。または、例えば図5に示すコンピュータ20あるいはビデオカメラ(図示せず)によって電気的にアクセス可能(E−SLM)であり、駆動することができる。当業者には周知であるように、空間光変調器(SLM)は、ビーム27としての反射に際し、単色光で画像12’を作成するのに何が必要なのかによって、画像が偏光ビームスプリッタ116を透過されるか、光ビームスプリッタ116によって反射されるように光ビーム25を亘る空間ベース上で光の偏光面を回転させるか部分的に回転させることによって、画像を偏光された光ビーム25に「書き込む」ことができる。光学的にアドレスされるSLM(図示せず)においては、偏光回転材料(通常は液晶材料)に近接する半導体材料に入射した光エネルギーによって、画像平面は空間ベース上でアドレスされる。一方、電気的にアドレス可能なSLM26においては、液晶偏光回転材料は各画素ごとに電気的にアドレスされる。偏光された光の画素部分は、液晶材料を1回通過するのに伴い45度回転させられる偏光面を有し、それと同時にその光は反射され、再度液晶を通して送り返され、そこでさらに45度回転させられる。このように、SLM26で偏光面が回転させられた偏光ビーム25中の光画素は、SLMで反射され、SLMから光路27に沿って送り出され、この光路27は画像12’を形成するE−SLM26により投じられた光学パターン中を除く入射ビーム25の光学軸と一致し、かつ入射ビーム25の偏光面から90度回転させられた偏光面と一致する光学軸40を有する。偏光面の回転を経ない残りの光画素も反射されるが、これらの画素は、以下に説明するように、偏光面が回転した画素と分離することができる。画像12の様々な光強度あるいは輝度は、偏光面の部分的な回転によってグレースケールの形で画像12’に再生することができる。
【0030】
図5の実施態様においては、レーザ光源23からのコヒーレント光ビーム24は、まず偏光子28を通ってコヒーレント光25の偏光ビームを生じ、全ての光は1つの平面内、例えば25(s)で示すようにs−平面内(ただし、これに限定されるものではない)で偏光される。次に、s−偏光ビーム25(s)は、ピンホール112とビーム25をピンホール112に集束させるレンズ114で基本的に構成された空間フィルタ110を通過する。この空間フィルタ110は、主として、良好なガウス波面が得られるよう、また必要に応じてビーム25(s)のパワーを制限するため、ビーム25(s)を条件付けるために設けられる。次に、レンズ114aは光を平行光線にする。
【0031】
その後、ビーム25は、平面118で一方向に偏光された光を反射し、その直角方向に偏光された光を透過させる偏光ビームスプリッタ116を通される。この例においては、偏光ビームスプリッタ116は、s−偏光を反射し、p−偏光を透過させ、また、ビームスプリッタ116は、s−偏光ビーム25を反射するように、電気的にアドレスされる空間光変調器(E−SLM)16の方へ配向されている。E−SLM26に入射する単色光ビーム、好ましくは可干渉性の光ビーム25(s)は、本発明によるさらなる分析、特徴抽出および符号化用に画像12′の形状内容を透過するために利用される光エネルギーを提供する。
【0032】
上述したように、画像12、14、...、nを光ビームに「書き込む」には多くの方法があり、そのうちの1つがE−SLM16によるものである。この例においては、コンピュータ20は、画像12の内容がデジタル化されそれによって、コンピュータ20は、当業者には理解可能なように、反射光ビーム27(p)に画像12′を「書き込む」ためにE−SLM26のいずれかの画素にアドレスして活性化するようにリンク21を介してデジタル信号をE−SLM26へ転送することができる。基本的には、アドレスされた画素は、偏光面が一部または完全に90度回転した反射光エネルギーが画像12′の光学パターン内にあるようにして、偏光面を入射ビーム25(s)のs−平面から反射ビーム27(p)のp−平面へ90度で、またはグレースケールについては90度より小さい角度で回転させる。もちろん、当業者ならば、上記とは逆のやり方で動作するE−SLMで画像12′を生成することもできるということは理解されよう。すなわち、どこの画素がアクティブになるかという点は別にして、反射光で偏光面を回転させるやり方で、その場合、コンピュータ20は、画像12′を反射ビーム27に書き込むために画像12の印加によって画素を活性化するようプログラムされることになる。いずれの方法にしても、画像12′をキャリングする可干渉性の光の発出ビーム27(p)はs−偏光されるのではなくp−偏光され、またはこの逆の関係が行われる。その結果、上記の例においては、単色光ビーム27(p)は、その光エネルギーは画像12′を形成する光学パターンに分布し、偏光ビームスプリッタ116によって反射されるのではなく、FTレンズ30へ透過される。
【0033】
正フーリエ変換(FT)レンズ30は、上に説明したように、光ビーム27(p)中に置かれ、画像12′からの単色光エネルギーをそのフーリエ変換光学パターン32に再分布させる。この光学パターン32はFTレンズ30の焦点面に生じる。したがって、本発明のセグメント型半径方向SLM50は、図5の焦点距離Fによって示されているように、FTレンズ30の焦点面内に配置されなければならず、また、FTレンズ30もE−SLM26から同じ焦点距離Fの位置に配置され、そのためE−SLM26もレンズ30の焦点面内にある。
【0034】
やはり上に説明したように、FTレンズ30の焦点面のフーリエ変換光学パターン32中の光エネルギー34の複素振幅分布は、画像12′中の複素振幅分布のフーリエ変換である。フーリエ変換光学パターン32は、画像12′の空間周波数に基づいて、画像12′からの全ての光エネルギーがそれぞれの空間周波数が生じる画像12′の対応する部分における光エネルギーに基づく様々な空間周波数分布34における光エネルギーの強度を伴って対称状パターン32に分布させられる。
【0035】
上述したように、フーリエ変換光学パターン32は上下方向にも、左右方向にも対称であり、その結果、フーリエ変換光学パターン32の各半円は、その反対の半円と正確に同じ光エネルギー分布およびエネルギー強度を持つ。画像12’中のより低い空間周波数からの光エネルギーは、フーリエ変換光学パターン32の中心軸または光学軸40の方に向けて分布され、一方画像12′中のより高い空間周波数からの光エネルギーは、光学軸40から遠ざかるようにパターン32の外エッヂ部に向けて、すなわち光学軸40から半径方向においてより外方に分布される。画像12′中で垂直方向に分布して様々な空間周波数を生じさせる画像12′中の特徴部からの光エネルギーは、フーリエ変換光学パターン32中で同様に垂直方向に分布する。同時に、画像12′中で水平方向に分布して様々な空間周波数を生じさせる画像12′中の特徴部からの光エネルギーは、フーリエ変換光学パターン32中で同様に水平方向に分布する。したがって、一般に、光学軸40に対して任意の角配向に分布され画像12′中の様々な空間周波数を生じさせる画像12′中の特徴部からの光エネルギーも、フーリエ変換光学パターン32中でそれらと同じ角配向に分布する。その結果、フーリエ変換光学パターン32中で光学軸40に対して特定の角配向に分布する光エネルギーのみを検出することで、それらの検出光エネルギーは、そのような特定角配向に一直線的に揃う画像12′中の特徴部または細部の特徴を示すことになる。そのような各角配向で検出された光エネルギーの半径方向分布は、画像12′中のそのような直線状の特徴部あるいは細部の複雑や鮮鋭さ、すなわち空間周波数を示し、一方、それらの検出された光エネルギーの強度は、画像12′中のそれらの特徴部あるいは細部の輝度を示す。
【0036】
したがって、フーリエ変換光学パターン32中の全ての角配向における光エネルギー検出を合成したものは、画像12′を構成する直線状特徴部の形状、すなわち角配向、複雑さ、鮮鋭さ、および輝度の合成記録を与える。しかしながら、データベースの保存、検索、取り出し、他の画像との比較および照合等のために、画像12、14、...、nの形状特徴を符号化するというような最も実際的な必要上は、フーリエ変換パターン12′中の全ての角配向についてそのような光エネルギー検出結果を記録する必要はない。通常は、フーリエ変換光学パターン32中の一部の角配向ついてだけそのような光エネルギー分布および強度を検出し、記録するだけで十分であり、特定の画像12、14、...、nについてのデータベース保存、検索、および取り出し用に12、14、...、nの各画像に実質的に固有である十分な形状特徴抽出を得る。ここで、限定のためではなく、説明のために、11.25度のインクリメント角度を使用すると、本願と同時係属になる米国特許出願第09/536,426号に記載されているように、大半の目的にとって十分な特徴抽出が得られ、データ処理およびデータ保存上効率的なよう180度の回転で11.25度の角度インクリメントが16取れるので、便利であると共に実際的である。しかしながら、一定インクリメントおよび可変インクリメントを含め、他のインクリメント角度を使用することも可能である。もちろん、可変インクリメントにすると、データ処理、保存、および検索機能を扱うのにより大きなコンピュータ能力とより複雑なソフトウェアが必要となるだろう。
【0037】
本発明の好適実施態様において、図2に図示の活性光学セクタ500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650を伴った図1に図示のセグメント型半径方向SLM50は、フーリエ変換光学パターン32中の特定の角配向からの光エネルギーのみを、いかなる瞬間またはインクリメントであっても、検出器アレイ82で検出用に選択するために用いられる。図3のセクタ500について上で説明したように、これは角配向を除いて図2のその他の全てのセクタ510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650について代表的であり、どの活性光学セグメント、例えば垂直セクタ500における502、504、506、508、もそれぞれに対応する電気的トレース、例えばセクタ500についてはトレース503、505、507、509を経由してアドレスでき、これによって検出アレイ82はフーリエ変換光学パターン32における光エネルギーの分布と強度(I)をセクタ500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650のどの角配向(R)においても、光学軸40から選択された半径方向距離のところで検出することができる。例えばセクタ500は光学軸40に対して実質的に垂直に配向されている。セクタ500の全ての活性光学セグメント502、504、506、508を選択し、同時に活性化すると、フーリエ変換光学パターン32に垂直に分布するほぼ全ての光エネルギーが入射されて、光検出アレイ82により検出される(図5)。しかし活性光学セグメントが1つだけ、例えば外側のセグメント508だけを選択し、活性化すると、フーリエ変換光学パターン32中の光エネルギーのうち垂直で光学軸から外方へ最も遠く分布される光のエネルギーだけが光検出アレイ82によって検出される。このように、フーリエ変換光学パターン32中の光エネルギーの様々な分布を検出し、記録するために、活性光学セグメント、例えば502、504、506、508のどれか1つまたは全て、あるいは組み合わせて順次または同時に活性化することができる。また、検出したいフーリエ変換光学パターン32中の光エネルギーの詳細または特定の分布に応じて、セクタ500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650の1つ以上のセクタを順次にもしくは同時にまたは様々な組み合わせで選択し活性化することもできる。
【0038】
セグメント型半径方向SLM50の活性光学セクタ、例えばセクタ500の必須ではないが好ましい形状は狭く細長い楔状である。楔の幅は得られるまたは必要な光エネルギーおよび所望の光学的解像度に依存する。幅の広いセクタはより多くの光エネルギー34を検出器80に送ることができるが、画像12’の線または解像度特徴の正確さは少々劣化する。セクタを細くすると線の解像度は良くなるが、それに伴って得られるパタ−ン形状の生成が複雑になり、検出器80に向かう光エネルギーが複雑になり、減少する。また楔を細くし、限られた光学スペース54の中に経済的かつ効率的に接続電気的トレースを通しながら間隔を狭く配置することには実際上限界があるだろう。したがってセクタの大きさを決めるに当たってこれらの解像度、検出能、寸法の望ましいバランスを考慮する必要がある。また特別な用途に対しては、画像12から線以外の形状を捕捉するためにセクタをだ円あるいはその他の異なる形状(図示せず)にすることもできる。
【0039】
1つのセクタ内の活性光学セグメントの数、例えばセクタ500の4つのセグメント502、504、506、508も同様の制約を受ける。小さいセグメントは少い光エネルギーしか検出器80に送れないが、画像12’の形状特徴のより良い解像度を提供し得る。一方、大きいセグメントは検出器80により多くの光エネルギーを送るので、より容易に検出可能となるが、解像度は減少する。解像度がより低い用途または必要性に対しては必ずしもセクタをセグメントに分割する必要はなく、本発明には、500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650の各セクタがセグメント化されておらず、このため各セクタに単一の活性光学素子から構成される空間光変調器も含む。しかし、図1から図3に図示された実施態様50において、セクタ内全てのセグメント502、504、506、508を同時に活性化することによって、上に説明したのと同じ低解像度効果を得ることができる。
【0040】
実施態様50において各セクタ、例えばセクタ500は、個々にアドレス可能な4つの活性光学セグメント、例えば図3に示すようにセグメント502、504、506、508から構成されるが、本発明ではまた4つ以外のどんな数のセグメントでも使うことができる。半径方向において後続する外方のセグメントの長さは半径方向において隣り合う内方のセグメントの2倍の長さである。つまりセクタ500において内側に近いセグメント504はより内側のセグメント502の約2倍の長さである。同様に、外側に近いセグメント506は内側に近いセグメント504の約2倍の長さであり、外側のセグメント508は外側に近いセグメント506の約2倍の長さである。言い換えれば、内側のセグメント502の半径方向の長さをLとすると、内側に近いセグメント504の半径方向の長さは2Lであり、外側に近いセグメント506の半径方向の長さは4Lであり、外側のセグメント508の半径方向の長さは8Lである。光学軸40とセグメント502の内側のエッヂ501との距離は内側のセグメント502の長さLとほぼ同じであり、そのため中心領域57の直径は約2Lである。活性光学セグメントの長さの比率により、内側のセグメント(例えば502)は図5の空間光変調器26によって作られる画像12’の大きさの約25〜50%の範囲の大きさを持つ画像12’の形状の特徴を捕捉することができ、内側に近いセグメント(例えば504)は画像12’の大きさの約121/2〜25%の範囲の大きさを持つ画像12’の形状の特徴を捕捉することができ、外側に近いセグメント(例えば506)は画像12’の大きさの約61/4〜121/2%の範囲の大きさを持つ画像12’の形状の特徴を捕捉することができ、外側のセグメント(例えば508)は画像12’の大きさを持つ約31/8〜61/4%の範囲の大きさを持つ画像12’の形状の特徴を捕捉することができる。したがって光エネルギーが中心領域部41に入射される画像12’の大きさの50%を超える大きさを有する、画像12’のいかなる特徴も強度制御または較正目的のために画像12’の全般の輝度の指標として捕捉し、検出でき、また画像12’の大きさの50%を構成する光エネルギーの中に利用可能な形状情報あるいは内容があったとしてもごく僅かなので、まったく無視して捕捉しない、あるいは検出しないでおくこともできる。同様に外側のセグメントを半径方向において超える、画像12’の大きさの約3 1/8%の内容は検出されず、この好適な構成において無視することができる。中心部41の光は、当業者が本発明を理解すればその能力で可能であるように、全体の輝度指標、強度制御、あるいは較正する目的で、この光エネルギーの捕捉および検出を望む場合、そこに入射される光エネルギーを捕捉するために光学的に活性化することができる。もちろん、本発明の範囲内であれば、異なる構成のセグメント型放射SLM50を作成、使用することもできる。
【0041】
半径方向の活性光学セクタの構成が、空間光変調器50の各セクタ内に複数の活性光学セグメントを伴っても伴わなくても、本発明の重要な特徴であり、空間光変調器の設計および製作技術の当業者は、本発明の特徴と原理に通じればどのようにこのような空間光変調器50が構成され、機能するかを容易に理解することができる。また本発明の実施態様による特別な空間光変調器に適用できる現状の空間光変調器の設計、製作、使用のために用いられ得る公知の材料、製作技術などがあることは当業者には既知であり得る。したがって当業者に本発明を製作し、使用することができるようにこのように利用可能な材料について詳しく説明する必要はない。とはいえ、図1から図3および図5と併せて図4を参照し、特定の活性光学セグメント、例えば外側に近いセグメント506と外側のセグメント508をどのように選択および活性化し、これらのセグメントに入射されたフーリエ変換光学パターン32から光エネルギーの検出を選択的に行うかを説明する。
【0042】
図4に示すように、他の活性光学セグメントの代表例である活性光学セグメント506、508はチップ基板あるいはプラットフォーム56の上に実装された集積回路52の一部である。集積回路52には液晶材料のような可変複屈折性を示す材料180があり、2枚の高品質ガラスのような透明な基板182、184に挟まれている。可変複屈折性材料180は電圧に反応して電圧の範囲で複屈折性を変化させ、材料180を通過する光の偏光面を回転させる。外側に近いセグメント506と外側のセグメント508の区分はそれぞれ金属層186、188の分離によってなされる。間にある誘電体または電気的絶エッヂ体材料185はこれらの金属層186、188の電気的絶エッヂを維持するのに用いられる。図3と図4とを組み合わせて見るとわかるように、電気的導電トレース507は外側に近いセグメント506の金属層186に接続され、トレース509は外側のセグメント508の金属層188に接続されている。実際に、電気トレース507、509および金属層186、188は同じ金属を蒸着でき、集積回路52の製造中にそれぞれに対応する金属層186、188と同時に背面基板184の上にできることは、空間光変調器の設計、製作の当業者には、本発明の原理を知れば理解され得る。したがって金属層186、188はそれぞれに接続されたトレース507、509にそれぞれ正(+)または負(−)の電圧V1およびV2を接続することによりトレース507、509を通じて個別に選択することができる。
【0043】
前面基板182上に蒸着された透明な導電層190は、他の配線513を通じて別の電圧V3が接続される。したがって、金属層186と透明な導電層190に挟まれた液晶材料180の部分に、例えばV1を正、V3を負に、またははその逆にして、電圧を印加することができる。同様に、金属層188と透明な導電層190に挟まれた液晶材料180の部分に、例えばV2を正、V3を負に、またはその逆にして、電圧を印加することができる。
【0044】
上述のように、各セグメント506、508の機能は入射光ビーム27(p)の選択部分の偏光面を回転させることであり、これによって光検出器アレイ82(図5)による検出のため、フーリエ変換光学パターン32の対応する部分を持つ光ビーム27(p)からその部分を残りの部分から分離および単離することができる。当業者によって理解されるように、所望の機能的な結果をもたらす空間光変調器の変形、構造、材料は多数あり、そのうちのあるものは他のものに比べてスイッチング速度や光透過効率、コストなどに関して利点および/または欠点を持ち、その多くはすぐに利用可能であり、本発明に充分使用できよう。したがって説明の目的のため、それに限定するのではないが、図4に示すセグメント型半径方向空間光変調器は、基板182上の透明な導電層190および基板184上の金属層186、188の上に蒸着されたそれぞれアラインメント層192、194を有することができる。このアライメント層192、194は技術的によく理解されているように、用いられる液晶材料180の種類によって境界層の結晶アライメントに対して所望の方向にブラッシングあるいは研磨する。例えばJ.Goodman『フーリエ光学入門』第2版、第7章(マグローヒル社)1996。光学的透過効率を維持するために反射防止層196をガラス基板182の外側表面上に蒸着することができる。
【0045】
あるシステム例では、もちろんこれに限らないが、液晶材料180に充分な電圧が掛けられている場合に光27(p)を偏光に影響することなく透過し、液晶に電圧が掛かっていない場合には波長板として作用する液晶材料180を使用できる。ねじられていない状態で複屈折性を示すねじれのない液晶材料180はこのよう機能できる。こうして例えばセグメント508の液晶材料180に電圧が掛かっていないとき、外側セグメント508の液晶材料180の分子の回転がなく、外側セグメント508の液晶材料180は液晶メーカの仕様書に従って適切な厚さにしてあるので1/4波長位相差板として働き、外側セグメント508に入射するp偏光した光27(p)がねじれのない液晶材料180を通過する際に円偏光に変換する。反射性の金属層188に到達すると光は反射して戻り、液晶材料180を通過して再度1/4波長の位相差を受けて円偏光が直線偏光に変換されるが、p平面に直交するs平面では直線偏光である。反射光61(s)はしたがって入射光27(p)に対して90度、効率よく回転した偏光面を有する。
【0046】
一方、例えば外側に近いセグメント506に充分な電圧が掛かっていると、液晶の分子の長軸が回転して入射光波27(p)の伝搬方向に整列し、液晶材料180の複屈折性を失うので、最初に液晶材料180を通過する際、または金属層186に反射されて2度目に液晶材料180を通過する際にも光の直線偏光は変化しない。その結果、外側に近いセグメント506に電圧が掛かっている状態では、反射光61(p)はなおp平面、すなわち入射光27(p)と同一の面で偏光している。
【0047】
多くの液晶材料は平均DC電圧がゼロであることが必要で、これは正電圧と負電圧の時間が等しい矩形波の電圧V3で駆動することで実現できる。したがって液晶材料180に掛かる他の電圧V1、V2などをゼロにするにはV3と等しい電圧で同期して駆動する。しかし上述のように特定のセグメント506、508などを活性化するために特定の金属層186、188などに隣接した液晶材料180に電圧を印加するには、上述したように、それぞれの電圧V1あるいはV2などをV3と位相をすらして駆動すればよい。矩形波関数の周波数が液晶材料180のスイッチング速度に合わせてある場合は、電圧V1、 V2などを1/2サイクルずらせば、液晶材料180を活性化して上述のように光の偏光面を回転させることができる。
【0048】
上述のように、これとは異なる構成と既知の液晶を用いて電圧を加えた際に逆の結果を得ることができる。例えばねじれた液晶材料180を用いれば電圧を印加した際には偏光面を回転し、電圧がないときは偏光面に影響しないようにできる。
【0049】
図5を主として参照し、図4を従として参照すると、面116および72によって反射されることなく偏光ビームスプリッタ116および70を通過したビーム27’(p)の光エネルギーはセグメント型半径方向SLM 50上にフーリエ変換光学パターン32として結画像する。選択した活性光学セグメント、例えばセグメント型半径方向SLM 50中のセグメント502、 504、 506、508は、光検出器80による検出のためフーリエ変換光学パターン32の選択した部分からの光エネルギーを分離し、隔離するために、上述のように入射光27(p)の一部の偏光面を回転させることができる。コンピュータ20は、特定の画像12、 14、 ….、 nの表示をしながら、特定のセグメント、例えばセグメント502、 504、 506、 508を選択し、活性化するために、リンク198を経由して信号をセグメント型半径方向SLM 50に供給するようにプログラムできる。コンピュータ20はまた、セグメント型半径方向SLM 50の選択したセグメントが活性化したとき、必要な光エネルギー24を発生するようにリンク29を経由してレーザ源を同調して動作させるようプログラムできる。
【0050】
セグメント型半径方向SLM50からの反射光61(s)、例えば活性化したセグメントから反射してs平面に偏光された光、は上に説明したようにp偏光の反射光と一緒に偏光ビームスプリッタ70を通って戻ってくることはない。その代わりs偏光された反射光は偏光ビームスプリッタ70中の面72によって検出器80の方へ反射される。レンズ78は隔離されたビーム61(s)を光検出器80の検出アレイ82上に所望の大きさに拡大、結画像する。
【0051】
光検出アレイ82は上述のように図5に示すような個々の例えば電荷結合素子(CCD)のようなセンサ84の16 x 16のアレイでも、あるいは他の大きさおよび構成でもよい。光61(s)を検出するアレイ82中の個々のセンサ84のx−y座標は光の強度(I)の情報と共にリンク86を経由してコンピュータあるいはコントローラあるいは記録装置に送られる。その際に画像12、 14、…、 nおよびビーム61(s)を検出器80に供給するセグメント化放射状SLM 50中の活性化したセグメントの角配向あるいは半径方向の位置またはその両方の情報を一緒に送ることもできる。
【0052】
画像12を形状内容によって上述のように空間的にフィルタするプロセスとその特徴づけを図6a〜c、7a〜c、8a〜c、9a〜c、10a〜cによって詳しく説明する。まず図6aを参照すると、図1および図2の活性光学領域54が図6aでセクタ500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650で例示されているが、不要な乱雑さを避けるため、上述および図1〜3で示されている電気トレースは省略してある。上述のようにセクタはどのような所望の幅またはどのような所望の角配向でもあり得るが、便利で効率良く、効果的な構成は11.25度のセクタである。例えば360度の円をそれぞれ11.25度の32セクタに分割する、および180度の半円をそれぞれ11.25度の16セクタに分割する。さらに上述のようにフーリエ変換光学パターン32のどの半円における光エネルギーの分布もその反対側の半円と対称である。したがって例えば0度から180度の半円におけるフーリエ変換光学パターン32の光エネルギーの検出により、全画像12’のための効果的な情報が提供され、180度から360度の反対側の半円における光エネルギーパターンの検出によっても同じ情報が提供される。したがって、乱雑さを避け、電気トレース(図1〜3に示す)をうまく配置するために、いくつかのセクタを電気トレース(図1〜3)を置くスペースを介在させながら光学領域54の半円内に配置し、一方その他のセクタは光学領域54の反対側の半円で介在スペースの正反対のところに配置する。例えば円がそれぞれ11.25度の32セクタに分割されているとき、領域54に入射する光エネルギーを全て検出するためにはこれらのセクタのうち16セクタ、例えば500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650だけを光学的に活性化する必要がある。このような光学的に活性な16セクタ全てを領域54の1つの半円に置くことができる。または、上述のようにいくつかの光学的に活性なセクタをスペースを介在させて1つの半円に配置し、残りを反対の半円で介在するスペースの正反対側に配置するともっと好都合で乱雑さが少ない。図6aの例では8個のセクタ例えば640、650、500、510、520、530、540、550が不活性な領域641、651、501、511、521、531、541によって分離されて領域54の半円に配置され、一方残りの8個のセクタ560、570、580、590、600、610、620、630は不活性な領域561、571、581、591、601、611、621によって分離し、図6aに示すように反対側の半円に配置できる。この配列の各16個の活性光学セクタ500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650を不活性な領域の正反対側に配置するとフーリエ変換光学パターン32(図5)の対称性からこれらのセクタによって効果的にフーリエ変換光学パターン32の全ての光エネルギーを分布させることができる。
【0053】
この原理によればまた効果的なセグメント型半径方向SLM50の設計、製作が容易になる。というのは、全ての活性光学セクタに対し、図2および図3に示すように、隣接して電気的に導電性のトレースを配置するための不活性なセクタまたは領域があるからである。例えば、活性光学セグメント500と650の間の不活性な領域651に活性光学セクタ500のセグメント502、504、506に対応するトレース503、505、507(図3に示す)を配置することができる。不活性な領域、例えば図6aの活性光学セクタ501と510の間の不活性な領域501に入射する光エネルギーを検出するための活性光学セクタを備えるには、上述の対称性原理を適用して前記の不活性な領域501の正反対の位置に活性光学セクタ590を備える。したがって活性光学セクタ590において検出される光エネルギーは効果的にセクタ500と510との間の不活性な領域501に入射する光エネルギーである。不活性な領域の正反対の位置に活性光学セクタを配置するために、2つの活性光学セクタ例えばセクタ550と560は不活性な領域をほとんど介在させずに互いに隣接しているので、正反対の位置にある不活性な領域631は他の不活性な領域の2倍の大きさがある。したがって上述の対称性原理により実質的にフーリエ変換光学パターン32(図5)の全ての光エネルギー34が16個の11.25度の活性光学セクタ500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650により検出できる。
【0054】
図6aに戻って、垂直の角配向を任意に0度と決めると、これにより水平の角配向は90度となる。各活性光学セクタ500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650は約11.25度である。セクタ640から時計回りにセクタ550までの活性光学セクタはそれぞれ11.25度の不活性な領域641、651、501、511、521、531、541で分離されている。したがってセクタ560から時計回りにセクタ630までの各活性光学セクタはそれぞれ不活性な領域561、571、581、591、601、611、621(の正反対側に配置されている。それ故に活性領域54に入射するフーリエ変換光学パターン32(図4)における全ての光エネルギー分布は、上述のように配置された11.25度のセクタ500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650によって11.25度間隔で検出できる。
【0055】
例えば0度を中心とする垂直11.25度セクタ500と180度を中心とする不活性な領域581の両方に入射した光エネルギー特徴は効果的にセクタ500の活性光学セグメント502、504、506、508を活性化することにより検出できる。191.25度を中心とする11.25度セクタ590および11.25度を中心とする不活性な領域501に入射する光エネルギーの特徴は効果的に活性光学セクタ590を活性化することにより検出できる。というのは活性光学セクタ590は11.25度の不活性な領域の正反対の位置にあるからである。22.5度を中心とする11.25度のセクタ510あるいは202.5度を中心とする不活性な領域591のいずれかに入射した光エネルギー特徴はセクタ510の活性光学セグメントを活性化することにより検出できる。33.75度を中心とする11.25度の不活性な領域あるいは213.75度を中心とする能動的セクタ600のいずれかに入射する光エネルギーの特徴は213.75度の正反対の33.75度を中心とするセクタ600の活性光学セグメント600を活性化することにより検出できる。45度を中心とする11.25度のセクタ520あるいは225度を中心とする不活性な領域601のいずれかに入射する光エネルギー特徴はセクタ520の活性光学セグメントを活性化することにより検出できる。56.25度を中心とする11.25度の不活性な領域521あるいは236.25度を中心とする能動的セクタ610のいずれかに入射する光エネルギー特徴は56.25度の正反対側の256.25度(訳注:236.25度の誤りと思われる)を中心とするセクタ610の活性光学セグメントを活性化することにより検出できる。67.5度を中心とする11.25度のセクタ530あるいは247.5度を中心とする不活性な領域611のいずれかに入射する光エネルギー特徴はセクタ530の活性光学セグメントを活性化することにより検出できる。78.75度を中心とする11.25度の不活性な領域531あるいは258.75度を中心とする能動的セクタ620に入射する光エネルギー特徴は78.75度の正反対側の258.75度を中心とするセクタ620の活性光学セグメントを活性化することにより検出できる。90度を中心とする11.25度のセクタ540あるいは270度を中心とする不活性な領域621のいずれかに入射する光エネルギー特徴はセクタ540の活性光学セグメントを活性化することにより検出できる。101.25度を中心とする11.25度の不活性な領域541あるいは281.25度を中心とする能動的セクタ630のいずれかに入射する光エネルギー特徴は、101.25度の正反対側にある281.25度を中心とするセクタ630の活性光学セグメントを活性化することにより検出できる。112.5度を中心とする11.25度のセクタ550あるいは正反対の位置にあり292.5度を中心とする不活性な領域631ののいずれかに入射する光エネルギー特徴はセクタ550の活性光学セグメントを活性化することにより検出できる。123.75度を中心とする11.25度のセクタ560あるいはその正反対の位置にあり303.75度を中心とする不活性な領域631に入射する光エネルギー特徴はセクタ560の活性光学セグメントを活性化することにより検出できる。135度を中心とする11.25度の不活性な領域561あるいは315度を中心とする能動的セクタ640のいずれかに入射する光エネルギー特徴は135度の正反対側にある315度を中心とするセクタ640の活性光学セグメントを活性化することにより検出できる。146.25度を中心とする11.25度のセクタ570あるいは326.25度を中心とする不活性な領域641のいずれかに入射する光エネルギー特徴はセクタ570の活性光学セグメントを活性化することにより検出できる。157.5度を中心とする11.25度の不活性な領域571あるいは337.5度を中心とする能動的セクタ650のいずれかに入射する光エネルギー特徴は157.5度の正反対側にある337.5度を中心とするセクタ650の活性光学セグメントを活性化することにより検出できる。最後に168.75度を中心とする11.25度のセクタ580あるいは348.75度を中心とする不活性な領域651のいずれかに入射する光エネルギー特徴はセクタ580の活性光学セグメントを活性化することにより検出できる。
【0056】
全てのセクタ500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650の全ての活性光学セグメントの形状検出および特徴抽出機能を説明するのは不必要に煩雑であるが、活性光学領域54における活性光学セグメントのいくつかの代表例の機能と活性化した結果を説明し、記述するのは本発明の理解の一助となろう。したがって図6aは外側のセグメント508に入射し、反射されたフーリエ変換光学パターン32からの光エネルギー34のバンドを描くことによって、活性光学セクタ500の外側のセグメント508の活性化を示している。フーリエ変換光学パターン32において垂直方向に半径方向へ最も遠くに分散されている光エネルギー34のこのバンドは、本来垂直方向の線、エッヂ、特徴、あるいは図6bにおけるバンパやグリル部35の多くのほぼ垂直な線のように高い空間周波数を有する画像12’の細部に対応し、それから広がっている(emanate)。上で説明したように、画像12’のフロントバンパやグリル部35のような、もっと複雑なあるいは間隔の狭い垂直の部品あるいは線66(すなわちより高い空間周波数)からの光エネルギー34は、光学中心あるいは光学軸40から半径方向に外方へ遠くに分散しており、このように垂直セクタ500の外側のセグメント506、 508を活性化して検出できる。一方、それほど複雑でなく、混み合っていない、もっと離れているまたはやや離れている、あるいは隙間がかなりあって離れている垂直の部品、エッヂ、あるいは線(すなわちより低い空間周波数)、例えば図6bにおいて画像12’のトランクおよびリヤバンパ部の線66’、からの光エネルギー34は、光学中心あるいは光学軸40から半径方向にそれほど分散せず、内部セグメント502、504によって検出しやすい。このそれぞれ分散しているバンドにおける光エネルギーの強さは上述のように画像12’における垂直の図形35、66、66’それぞれに対応する輝度に依存する。また、活性光学領域54の中心部分41は必要に応じて無視することができる。というのはフーリエ変換光学パターン32(図5)の中心あるいは軸40におけるあるいはその近くの光エネルギー54は画像12’における特徴から発散しており、画像の全体の輝度のような空間的な周波数が非常に低い、あるいは事実上ゼロで、画像があったとしても非常に僅かで形状を定めることができないからである。一方、これも上述したように、中心部分41は中心部分41に入射する光エネルギーを捕捉し、全体的な輝度の指標として検出器80に向けて反射する活性光学部品として作製することができる。これは光源25(s)(図5)の輝度の較正あるいは調節、検出器80のセンサ84の強度(I)測定の較正などに有用である。
【0057】
活性化された外側のセグメント508により反射された光エネルギーバンド34は偏光ビームスプリッタ70によってフィルタされ、フィルタされた光学パターン60に投射される。これは主として図6cに図示した光エネルギーの垂直線あるいはバンド62から構成され、光検出器80(図5)に送られる。上述のようにフィルタされた光学パターン60の光エネルギーは検出アレイ82中の光センサ84によって検出される。各センサ84上の光エネルギーの強度(I)は、センサ(画素)の位置、x−y座標が好ましい、およびセクタ500の角配向(R)と一緒に記録される。活性化したセグメント508の半径方向の位置あるいはスケール(S)も例えば上述のRIXSel値として記録される。これらの値は、特徴を抽出した画像12の情報、例えば画像識別番号(ID)、画像の情報源(URL、データベースのアドレスなど)、デジタルフォーマット、解像度、カラー、質感、形状、主題の範疇、等と関連づけてデータベース102に記録することもできる。
【0058】
さらに説明のため図7aに活性光学セクタ500の内側に近いセグメント504を示す。これは偏光ビームスプリッタ70で単離後光検出器80で検出する目的で、フーリエ変換光学パターン32の光エネルギーバンド34の選択部分の偏光面を回転させるために選択されているものである。この内側に近いセグメント504はまた垂直配向のセクタ500の中にあるが、前の例で活性化された外側のセグメント508よりも光学軸40に近く配置されている、あるいは半径方向にスケールが近い。したがってこの内側に近いセグメント504が活性化されると、フーリエ変換光学パターン32の光エネルギー34を捕捉する。このパターンは画像12’の垂直な線、エッヂなどに対応するが、外側のセグメント508により選択されたものよりも空間周波数が低い。例えば隙間の狭い、垂直配向されたバンパやグリル部35の代わりに、内側に近いセグメント504によって選択されたフーリエ変換光学パターン32の光エネルギー34は、図6bにおける自動車の画像12’においてもっと空間的にやや隔離しているトランクの蓋の垂直のエッヂおよび同様にやや隔離しているその他の垂直な線やエッヂについて特徴抽出をする。したがって得られたフィルタ後のビーム61(s)における光エネルギーバンド62は図8cにおける光学パターン60に示すように、画像12’におけるこのような垂直図形内容66、66’の特徴抽出である。
【0059】
FT光学パターン32からの光エネルギー34の角配向の別の例を図8a〜cを用いて示す。この例の外側に近いセグメント526は、活性化されて垂直方向から45度の角配向で半径方向に伸びる線、エッヂまたは特徴からの光を捕捉する。このような光エネルギー34は、画像12’の中の線、エッヂまたは特徴であって、図8bの間柱および庇支持体67など、45度で伸び、何らかの空間周波数を有する、すなわち単離していないものの特徴を示す。画像12’の中の、空間周波数の少ない、すなわちより単離しているこのような45度配向の線、例えばフェンダーおよびフードエッジ67’の部分などは、内側に近いセグメント524または内側セグメント522によってより多く捕捉されるだろうが、外側に近いセグメント506によっても幾分かはこのような光エネルギーを捕捉され得る。これら45度角配向形状内容に関する光学パターン60を伴う反射、フィルタされたビーム61(s)は、図8cに模式的に示すように、約45度に配向された光エネルギーバンド62を有する。このような光エネルギーバンド62は、光検出器80(図5)用のセンサ84により検出され、画像12’の45度配向形状内容の空間周波数の特徴として記録され保存される。
【0060】
画像12’の線、エッヂ、および特徴部68、68’の水平部分の捕捉と検出は、垂直0度から90度に配向された水平セクタ540の1つ以上のセグメント542、544、546、548の活性化によりなされる。水平セクタ540の活性化されたセグメント542、544、546、548のいずれかによって反射された光エネルギー34の部分は、図9bに示すように、画像12’のほぼ水平の特性、部品および線68の特徴である。画像12’の中の幾つかの湾曲した特性、部品または線は、これもまたほぼ水平の部分または線のセグメント68’を有するので、これらの水平部分または線のセグメント68’も図9aの水平セクタ540が反射する光エネルギー34に寄与する。図9a中の活性化されたセグメント542、544、546、548の水平配向から生じる図9cに示すフィルタされたパターン60内の光エネルギーのバンド62も、ほぼ水平方向に配向され、画像12’の形状特徴のうちほぼ水平方向に配向されたもののいくつかまたは全部を示す。ここでもまた、内側セグメント542、544が活性化され、FT光学パターン32からの光エネルギー34のうち光学軸40のより近くに分散され、画像12’の空間周波数の低い水平形状内容の特徴となる光エネルギー34を検出する。一方、空間周波数の高い水平形状内容は、水平セクタ540の外側セグメント546、548の活性化により検出することができる。このように、検出器アレイ82(図5)を用いる図9cの光エネルギーバンド62の検出は、上述のように、画像12’の水平形状特徴の符号化および記録を容易にする。
【0061】
セクタ590内のもう1つの活性化されたセグメントの例598を図10aに示して、上述の対称的光エネルギー検出特徴を記述する。上述のように、活性光学セクタ500、510の間の非活性化領域に入射するFT光学パターン32の光エネルギーバンド34は、セクタ590の中の活性光学セグメント529、594、569、598に入射する正反対の光エネルギーバンド34と対称である。したがって、図10aに示すように、外側セグメント598などのセグメントの活性化により、正反対の位置にあるそれぞれのセクタ500、510のセグメント508、518の間に入射する等価の光エネルギー34の効果的な検出が可能になる。同様に、任意の他のセグメント592、594、596を活性化することにより、正反対の位置にある活性化されたセクタ500と510の間の非活性化領域に入射する光エネルギーを効率よく検出することができる。したがって、図10aの例では191.25度を中心とするセクタ590に入射する光エネルギーの検出は、11.25度を中心とする非活性化領域に入射する光エネルギー34の検出と等価である。逆もまた成立する。すなわち、図6aと7aに示し上述したように、垂直セクタ500に入射する光エネルギー34の検出は、セクタ580と590の間の非活性化領域581に入射する光学パターン32からの光エネルギーの検出と等価である。
再び図10a〜cを参照すると、セクタ590の中で検出される光エネルギー34は、約191.25度の方向を概ね向く画像12’の中の線、エッヂ、湾曲などの、形状内容69に相当し、ほぼ191.25度程度に配向された画像12’中のこのような線、エッヂ、湾曲部などは、直線状であれば、約11.25度に配向されたと表現することもできる。光学パターン60内の反射およびフィルタされた光エネルギー62も同じ角配向を有する。すなわち、角配向を有し、かつ外側のセグメント596、598によって反射されるとより高い空間周波数を有し、内側のセグメント592、594によって反射されるとより低い空間周波数を有する画像12’の直線的な形状内容の特徴である。FT光学パターン32のこのような各種反射部分から反射される光学パターン60は、上述のように、検出器アレイ82内のセンサ84によって記録および保存用に検出される。
【0062】
活性光学領域54の中のセクタセグメントの任意の特別な角配向Rにより、概ねこの同じ角配向Rを有する画像12’の形状特徴全ての検出ができることは、既に明らかであろう。このような形状特徴の空間周波数に関するセグメントの半径方向外方の間隔またはスケール(S)が、このような形状特徴の空間周波数に関係することもまた明らかであろう。したがって、全ての角配向にあるセグメントを用いて、それぞれのフィルタされたパターン60のバンド62を検出することにより画像12’の形状特徴全部を検出することができる。しかし、上述のように、フィルタされたパターン60の光エネルギーバンド34を、一定の選択インクリメントの角配向または回転角Rで検出することを選ぶことにより、画像12’の若干の、好適にはほとんどの、但し必ずしも全部でない形状特徴を検出することがほとんどの目的にとって十分である。明らかに、光エネルギーバンド34が検出されるセクタの角配向インクリメントが大きいほど、検出される画像12’の形状特徴または内容の精度が低くなる。他方、セクタの角配向インクリメントが小さいほど、処理すべきデータ量が多くなる。したがって、光エネルギーバンド34が検出・記録されるセクタの角配向インクリメントを選択するときは、必要または所望の形状特徴の精度と、当該精度を扱うのに必要なデータ処理と保存の速度および効率との間のバランスを取るのが好ましい。例えば、限定のためではなく、約5〜20度の範囲、好適には約11.25度、の角度インクリメントにおける形状特徴の検出と記録が、ほとんどの目的に適切であると考えられる。また、検出の角度領域も変更することができる。例えば、活性光学セクタが11.25度の角度インクリメントで形状特徴を検出するよう配向されている場合であっても、活性光学領域は3度〜8度の範囲など、狭くなることができ、セクタの間でFT光学パターン32からの光エネルギーの若干をフィルタさせる。しかし、セクタまたはその他の半径方向に伸びるセンサの間の非活性化領域からの光エネルギーのこのような損失は、特定の問題または目的に対する技術の特別な応用次第であって、本発明による形状特徴抽出に不利益なものではない。
【0063】
上述の半径方向に伸びる楔型の活性光学セクタおよびセクタのセグメントの代わりに、代替構成に、図11に模式的に示すように、放射状に伸びる長方形光放射モジュレータを含むことができる。これらの長方形モジュレータ500’、510’、520’、530’、540’、550’、560’、570’、580’、590’、600’、610’、620’、630’、640’、650’は、上述の楔型セクタセグメントと同じまたは異なる角配向にでき、モジュレータ500’のセグメント502’、504’、506’、508’など、角配向の各々を幾つかの長方形で構成することができる。この配列は、入射FT光学パターン(図5)の光エネルギーを、上述の楔型セグメントおよびセクタのように多くは捕捉しないが、形状解像度は大きくなる。
【0064】
効率は悪いけれども、別の実施態様を図12に示す。この場合は、想像線で示す所望のセクタとセグメントが、画素アレイ700型の空間光変調器内で光モジュレータ要素702の選択されたグループを活性化させたことによって形成され得る。例えば、垂直セクタ500”の仮想外側セグメント508”は、光モジュレータ画素要素602のセグメントグループ508”を同時に活性化することにより、活性化することができる。この型の実施には汎用性の利点はあるが、上述のより簡単な構成に比較すると、複雑さとコストがその利点を圧倒するであろう。
【0065】
図4の断面図に関連して上述した反射式空間光変調器の構造は、上述のセグメント型半径方向SLM50構成全部に適用することができ、図13に示す代替透過式空間光変調器の構造50’もまた、各構成と共に用いることができる。この実施態様50’においては、金属反射層186、188を、インジウムスズ酸化物(ITO)または多数の他の既知の透明な導電物質のうちいずれかなどの、透明な導電層186’、188’で置き換える。したがって、層186’、188’のどちらかに電圧V+が加わるか否かにより、入射光27(p)の偏光面が回転するかしないかは、反射の代わりに、光は図13に示すように、素子50’を通って透過し光エネルギー61(s)または61(p)として出現する。このデバイスはその周辺を囲んで基板56に実装されるので、基板56は光61(s)および61(p)の伝搬を妨害しない。光は液晶材料180’を1回だけ通過するので、図4の実施態様のための液晶材料180とは、異なる液晶材料108’および/または異なる厚さの液晶材料が必要となるであろう。しかし、このような材料およびそれらの応用は、簡単に入手可能であり、当技術分野では公知であり、本発明の原理を一度理解すれば、当業者は実施することができる。また、光61(s)は反射よりむしろ透過されるので、偏光ビームスプリッタ70(図5)も図13のセグメント型半径方向SLM50’の前ではなく後ろに配置されなければならない。しかし、この変更も当業者は極めて容易に実施することができるので、図5では図示されていない。
【0066】
本発明による画像の形状特徴抽出、処理、保存、検索、比較および照合の精度、汎用性および効率は、図5のSLM26で画像12’、14’、…、n’に関し光学パターンを作成するとき、画像12、14、…、nに若干の前処理を施すことにより強化することができる。このような前処理の格別に有利な一方法は、更に多くの光エネルギーが光学パターン12’に入るよう画像を「ゴースティング」して、それにより、多くの光エネルギーがFT光学パターン32に入るようにすることである。
【0067】
ここで図14a〜cを参照し、本発明のゴースティング処理を、図14aに大きく拡大して示すタイプのピリオド600など、単純な点の画像内容を用いて先ず示す。コンピュータ20(図5)またはその他のマイクロプロセッサが、図14bに示すような、点600のエッヂだけの画像602を先ず作成する。このようなエッヂ確認タスクを実行するには、National Instrument Corporation(11500 Mopac Expressway, Austin, Texas)から入手可能なLabviewのIMAQTMなど無数のエッヂ確認ソフトウエアが市販されている。更に複雑な画像12、14、…、nは勿論、更に多いエッヂ内容を有する。エッヂが形状特徴を定義して検出可能なFT光学パターン32を作成するので、画像12、14、…、nのエッヂでない内容を除去しても、本発明の形状特徴抽出機能または性能は損なわれない。上述のように、画像12’にある自動車のサイドパネル36または風景画14にある澄んだ青空など、画像の平坦で、一様で、変化のない部分は、当該画像に対する重要な検出可能画像内容に寄与しない。また上述のように、画像のこのような平坦で、一様で、変化のない部分からの光エネルギーは、フーリエ変換光学パターン32において光学軸40の上かまたは極めて近くに焦点を結ぶ傾向があるので、セグメント型半径方向SLM50(図2参照)の中心セグメント40に主として入射し、全く検出されないかまたは、上述のように、画像の背景輝度の決定のためのみに検出される。
【0068】
画像600を、図14bに示すような、画像600のエッヂ内容602の光学パターンに転換した後、複数のゴースト画像602を作ってエッヂ内容602に重ね合わせる。例えば、図14cに示すように、複数のゴースト602A、602B、602Cを作って、エッヂ画像602の光学パターンに付加する。この例では、8つのゴースト画像602Aを、元のエッヂ画像602から第一外向き半径方向距離r1に45度インクリメントで加える。追加の8つのゴースト画像602Bの二番目の組をゴースト画像602Aから別の外向き半径方向距離r2に45度インクリメントで加え、8つのゴースト画像602Cの三番目の組を別の外向き半径方向距離r3に45度インクリメントで加える。ゴースト画像602A、602B、602Cの各々は、元のエッヂ画像602と同一形状で同一寸法のものである。したがって、図14cの多重画像602’には、図14bのエッヂ画像620より多くの光エネルギーと多くの空間周波数があるけれども、新しい形状内容はない。その結果、FT光学パターン32(図5)における光エネルギー34の半径方向への分散は広くなり、強度も増加している。それらはセグメント型半径方向SLM50と検出器80を用いて検出することができる。光エネルギー強度が高いほど、セグメント型半径方向SLM50が検出器80に転送する光エネルギーを、検出器80の中のセンサ84が検出するのが容易になる。
【0069】
図14cの多重画像602’における空間周波数内容が高くなることにより、FT光学パターン32の中の光エネルギーの半径方向への分散が、図14bの非多重画像602より広くなるので、センサ84(図5)が検出する光エネルギーの記録画素の精度が若干悪くなり、そのためSLM26の上に多重画像602’ に代わって画像600または602を作ることにより得られるものより、画像600または602に対する独自性が小さくなる。しかし、解像度能力のこの低下は、照合と同時に近接照合が求められる検索および比較用途のためには、実際は利点に転換することができる。図14cに示すように、初期エッヂ画像パターン602は明るく、最も近いゴーストエッヂ画像602Aのリングは輝度が少なく、次のゴーストエッヂ画像602Bのリングは更に輝度が少なく、最も外側のゴーストエッヂ画像602Cのリングはその上更に輝度が少ない。しかし、ゴースト画像602A、602B、602Cが、画像602’ の空間周波数を増加するので、FT光学パターン32における光エネルギーバンド34の半径方向への分散を大きくすることとなり、多重画像化パターン602’ の中心にある初期周エッヂ画像602から発する光エネルギーバンド34の部分が、ゴースト画像602A、602B、602Cから発する光エネルギーバンド34の部分より明るい、すなわち一層強い。したがって、検出器アレイ82の一層多くのセンサ84が、多重画像化画像602’ に関し検出器80に対してセグメント型半径方向SLM50が反射する光エネルギーを検出するけれども、最高強度(I)の光エネルギーを感知するセンサ84が、初期画像602に相当するセンサ84で、これらの強度を、上述のように、将来のアクセス、解析、検索、照合および/または再生のため記録して保存することができる。最も近いゴースト画像602Aのリングから放射される光エネルギーについて、別のセンサ84が感知する低い強度もまた、さらに別のセンサ84が感知するゴースト画像602B、602Cの別のリングから放射される一層低い光強度と同じく、記録し保存される。したがって、検索および別の画像との照合処理に当たっては、両画像の最高輝度または強度に対する照合が、それぞれの画像が同一であることの最高確率を示す。当該照合が、最高輝度または強度の画素、RIXel、または上述のように特徴抽出されられるその他の光学パターンの記録に対して見出されないときは、ゴースト画像602A、602B、602Cに相当する低い強度に対する比較を試みて近接照合を見出すことができる。
【0070】
ゴースティング処理は、極めて簡単なので所望の結果を達成するため規模を調節することができる。基本的に、図14a〜cの点600の簡単な例に示すように、画像の各画素を、当該画素との関係で選択する位置に選択する距離で選択する角配向で再生するため、ソフトウエアプログラムを簡単に適用することができる。家の形の少し複雑な画像610におけるこのゴースティング処理の例を図15a〜cに示す。家の画像610の一様すなわち特徴のない領域のエッヂを見出して、上述のように、画像610の形状内容を保持するエッヂ画像612を作る。次いで上述のゴースティング処理を、図14cに示すように、エッヂ画像612に施して、ゴースト画像612A、612B、612Cを選択する距離、角配向に、初期エッヂ画像612からゴースト画像612A、612B、612Cが遠ざかるにつれて輝度を下げて、作成する。
【0071】
本発明のゴースティング処理は、上述のように、エッヂが見出されないかまたは作られていない画像に適用することができる。しかし、コンピュータ20または別のプロセッサによる一層多い画素処理が必要となり、形状解像度は鋭くなくなる結果となる。
【0072】
これらおよび無数の別の修正および上述の方法と実施態様の組合せが、当業者には容易にできるので、本発明を正確に上に提示し記述する通りの構造および工程に制限することは望まない。以下に続く請求項に規定するような本発明の範囲内に入る適切な変更および等価物全てに対して、それ相応の方策などを取る。本明細書および以下の請求項で用いるとき「含む」「含まれる」の語は、記載の機能またはステップの存在を明確にする目的であるが、1つ以上の別の機能、ステップまたはそれらのグループの存在または追加を排斥するものではない。
添付図面は、明細書に組み入れられ、かつその一部をなすものであり、本発明の実施態様を図解してあり、明細書の説明と共に参照することによって本発明の原理を理解する上において役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明によるセグメント化された半径方向空間光変調器の斜視図であり、光変調器の活性光学領域の光変調素子に光線が集束している状態を示す。
【図2】中心軸に対し様々な角配向で半径方向に伸びるよう配向されセグメント化された変調器セクタの形における本発明のセグメント化された半径方向空間光変調器の活性光学領域の光変調素子の一実施態様を示す正面図である。
【図3】セグメント化された半径方向空間光変調器機器の光変調素子の1セクタの拡大正面図である。
【図4】図3のほぼ切断線4−4に沿って切断した本発明のセグメント化された半径方向空間光変調器の活性光学セクタの一部の断面図である。
【図5】本発明によるセグメント化された半径方向光解析器を形状内容によって光学画像の特徴抽出および符号化を行う応用例の形で図解してその構造と機能を例示した光学画像特徴抽出器の概略図である。
【図6a】本発明のセグメント化された半径方向空間光変調器機器の光変調素子の垂直方向に配向されたセクタの外側セグメントの使用態様を例示した該セグメント化された半径方向空間光変調器の光変調素子の概略立面図、および画像の特徴抽出状態とその結果得られる該画像の垂直に配向された形状内容の一部の特徴を示す検出可能な光学パターンを示す概略図である。
【図6b】本発明のセグメント化された半径方向空間光変調器機器の光変調素子の垂直方向に配向されたセクタの外側セグメントの使用態様を例示した該セグメント化された半径方向空間光変調器の光変調素子の概略立面図、および画像の特徴抽出状態とその結果得られる該画像の垂直に配向された形状内容の一部の特徴を示す検出可能な光学パターンを示す概略図である。
【図6c】本発明のセグメント化された半径方向空間光変調器機器の光変調素子の垂直方向に配向されたセクタの外側セグメントの使用態様を例示した該セグメント化された半径方向空間光変調器の光変調素子の概略立面図、および画像の特徴抽出状態とその結果得られる該画像の垂直に配向された形状内容の一部の特徴を示す検出可能な光学パターンを示す概略図である。
【図7a】図6aと同様の概略立面図で、垂直セクタのほぼ内側のセグメントの使用態様を例示したものである。
【図7b】図6bと同様の概略立面図で、垂直セクタのほぼ内側のセグメントの使用態様を例示したものである。
【図7c】図6cと同様の概略立面図で、垂直セクタのほぼ内側のセグメントの使用態様を例示したものである。
【図8a】図6aと同様の概略立面図で、垂直から45度の方向に配向された活性光学セクタのほぼ 外側のセグメントの使用態様を例示したものである。
【図8b】図6bと同様の概略立面図で、垂直から45度の方向に配向された活性光学セクタのほぼ 外側のセグメントの使用態様を例示したものである。
【図8c】図6すcと同様の概略立面図で、垂直から45度の方向に配向された活性光学セクタのほぼ外側のセグメントの使用態様を例示したものである。
【図9a】図6aと同様の概略立面図で、水平に配向された活性光学セクタの外側セグメントの使用態様を例示したものである。
【図9b】図6bと同様の概略立面図で、水平に配向された活性光学セクタの外側セグメントの使用態様を例示したものである。
【図9c】図6cと同様の概略立面図で、水平に配向された活性光学セクタの外側セグメントの使用態様を例示したものである。
【図10a】図6aと同様の概略立面図で、垂直から191.25度の方向に配向された活性光学セクタの外側セグメントの使用態様を例示したものである。
【図10b】図6bと同様の概略立面図で、垂直から191.25度の方向に配向された活性光学セクタの外側セグメントの使用態様を例示したものである。
【図10c】図6cと同様の概略立面図で、垂直から191.25度の方向に配向された活性光学セクタの外側セグメントの使用態様を例示したものである。
【図11】図6aと同様の概略立面図で、光活性セグメントをくさび状ではなく矩形とした修正態様を例示したものである。
【図12】本発明のもう一つの実施態様の概略立面図で、この実施態様では、センサの画素アレイの形の個々にアドレス可能な光センサよりなる光センサ群グループをセクタまたはセクタのセグメントを擬した位置で同時に起動することにより、光線の角配向解析および/または空間解析が可能となり、本発明の形状内容による画像の特徴抽出を達成することができるようになっている。
【図13】図4と同様の断面図で、変調光線を本発明のセグメント化された半径方向空間光変調器で反射させるのではなく、これを通過させる修正態様を例示したものである。
【図14a】形状情報検出性能を改善し、また種々の画像における形状内容の略一致の確認を可能にするべく段階的形状内容特徴抽出の手段を得るために、光エネルギー透過を改善するための任意のゴースティング技術を図解した説明図である。
【図14b】形状情報検出性能を改善し、また種々の画像における形状内容の略一致の確認を可能にするべく段階的形状内容特徴抽出の手段を得るために、光エネルギー透過を改善するための任意のゴースティング技術を図解した説明図である。
【図14c】形状情報検出性能を改善し、また種々の画像における形状内容の略一致の確認を可能にするべく段階的形状内容特徴抽出の手段を得るために、光エネルギー透過を改善するための任意のゴースティング技術を図解した説明図である。
【図15a】図14aのゴースティング技術を幾分複雑な画像に適用した例を図解した説明図である。
【図15b】図14bのゴースティング技術を幾分複雑な画像に適用した例を図解した説明図である。
【図15c】図14cのゴースティング技術を幾分複雑な画像に適用した例を図解した説明図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、広義には空間光変調器に関し、より詳しくは、画像の形状内容の特徴抽出、検索、照合または識別などに用いられるフーリエ変換の光学パターンを含む光線の半径方向・角配向解析のための半径方向に配向された活性光変調セクタを有する空間光変調器に関する。
【背景技術】
【0002】
光線の空間的に分散した部分から有用な情報が得られる場合がある。特に、画像が光線によって透過あるいは伝搬される場合は、画像を透過する光線の水平断面の特定の部分のような、その画像の特定の部分から得られる情報を収集して利用する、あるいは解析することが役に立つことがある。
【0003】
例えば、本願発明者の同時係属になる米国特許出願第09/536,426号(参照によって本願に組み込まれる)においては、画像のフーリエ変換の半径方向に配向された細い部分を取り込み、検出し、かつそれらの部分を用いて画像を保存、検索および回復できるように形状によって特徴抽出、符号化するようになっている。この引例の出願明細書中に説明されているように、画像のフーリエ変換の上記のように半径方向に配向され角配向あるいは回転方向に互いに離間したいくつかの部分が、画像を透過する光線をフーリエ変換レンズに通過させた後、半径方向に配向されたスリットを有する不透明な回転マスクあるいはホイールを光線のフーリエ変換平面内に置き、様々な角配向、すなわち回転角度でスリットを通過する光を検出することによって順次取り込まれる。それぞれの角配向で検出される光エネルギーは、その光エネルギーの検出時に回転マスク中のスリットと同じ角配向で総じて一直線に揃う画像内容の部分の特徴を示している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
半径方向に配向された回転スリットを有する上記引例のシステムは、まさに、画像の形状内容によって非常によくかつ非常に効率的に画像の特徴抽出および符号化をするというタスクを行なうものである。しかしながら、このシステムには依然としていくつかの欠点がある。例えば、回転スリット各角配向における画像の空間周波数の解像度は、このようなシステムのいくつかの応用や用途で要求されると思われる水準より劣っている。また、駆動機構が付随する回転マスクあるいはホイールは、全ての機械装置と同様に、寸法および重量上の要求条件は言うまでもなく、安定性および長期信頼性の面で問題がある。
【0005】
したがって、本発明の全般的な目的は、光学画像の各部分から光学情報を取り込んで、記録するための改善された装置および方法を提供するにある。
【0006】
本発明のより特定的な目的は、このような画像のフーリエ変換の光学パターンのそれらの画像の形状内容に関する空間解析のための改善された装置および方法を提供することにある。
【0007】
本発明のもう一つの特定的な目的は、画像を保存し、検索し、比較し、照合し、あるいは識別できるように形状内容によって画像の特徴抽出および符号化を行うための改善された装置および方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の上記およびその他の目的、長所および新規な特徴については、一部は以下の説明に記載し、また一部は下記の説明を詳細に吟味することにより当業者には明白となるものであり、あるいは本発明の実施によって知得することも可能であろう。これらの目的および長所は、特許請求の範囲に特定的に記載する手段およびその組み合わせによって達成することが可能である。
【0009】
前述の目的をよりよく達成するため、本発明の装置は、軸に対して様々な角配向で半径方向に伸びる複数のアドレス可能な活性光学素子を有する空間光変調器を具備する。望ましくは、活性光学素子は、光線をその上に集束させることができる活性光学領域の分離セクタ上に入射する光線の部分を変調するような形状とする。したがって、光活性変調器は、個別の分離セクタの形、すなわち実質的にくさび形状とすることが望ましいが、他の形状のものも実施可能であり、特殊な場合においては、よりすぐれた解像度を得るために矩形状としたり、あるいは画像の湾曲した形状内容を検出するために湾曲状とすることもでき、その方がより望ましいこともある。形状内容のよりすぐれた空間周波数の解像度を得るために、活性光学領域の半径方向に伸びるくさび形部または矩形部は、所望の解像度に応じて別個に、あるいはいくつかにまとめて活性化することができる個々にアドレス可能なセグメントで構成することができる。くさび状セクタは、より小さい切頭くさび状の活性光学素子よりなるセグメント、あるいは合成した形で切頭くさび形状をなす画素アレイの形のセンサ群で構成することができる。同様に、矩形部も、上記のような半径方向に伸び、角配向に離間した活性光学素子あるいは活性光学領域を形成する画素アレイの形の矩形セグメントまたは合成センサ群で構成することができる。画像の形状内容の特徴抽出のために、画像のフーリエ変換である光学パターンが活性光学領域上に集束され、フーリエ変換の光学パターンの様々な角配向で半径方向に配置された部分が空間光変調器によって選択され、他の部分と分離されて、そのような角配向と一直線に揃う画像の形状内容が検出される。上記のようなそれぞれの部分から検出される光の強度はこのような形状内容の特徴を示していて、記録し、保存することができ、あるいはこの強度を用いて、同様に解析された他の画像の形状内容と比較することにより画像のそのような形状内容との一致あるいは略一致を検出し、確認することができる。画像に、様々な半径方向および角配向に関して、また様々な光強度のゴースト画像を加える画像前処理を行うことにより、形状内容の検出性能を高めることができ、かつ画像の類似の形状内容との略一致を可能にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1には、本発明のセグメント型半径方向空間光変調器(SLM)デバイス50が模式的に図示されており、光ビーム27(p)がセグメント型半径方向SLMデバイス50の中心部にある活性光学領域54上に集束している。図1に模式的に示されているように、セグメント型半径方向SLMデバイス50は、好ましくは、プリント回路板(図示せず)上に電気的ピン58に対応するように構成されたレセプタクル(図示せず)にプラグイン接続できるよう構成された複数の電気的ピン58を具備したチップ56に実装された集積回路52として構成されているが、必ずしもこれに限定されるものではない。図示のような好適実施態様においては、ピン58は、集積回路52のコンタクトパッド55に半田付けされた複数の配線59に電気的に接続されており、以下にさらに詳細に説明するように、これによって活性光学領域54の光素子のアドレス指定および動作を可能にするようになっている。
【0011】
図2には、集積回路52の活性光学領域54の拡大立面図が示されており、図3には、活性光学領域54の1つの変調器セクタ500(以下、便宜上「セクタ」とする)の活性光学セグメント502、504、506、508のさらに大きな拡大図が示されている。基本的には、以下にさらに詳細に説明するように、セグメント型SLMデバイス50は、中心軸40に対して様々な角配向で半径方向に配列された入射光エネルギーの部分を選択的に単離して、検出できるようにする。このような分離を行う1つの方法は、活性光学領域54に入射する光ビーム27(p)のその選択された半径方向に配列された部分を反射させるとともにその偏光面を回転させる一方、光ビーム27(p)の他の部分を反射させるが偏光面の回転は行わないようにするか、あるいはこの逆の手順によるものである。この好適実施態様においては、図3のセクタ500のセグメント502、504、506、508のような各活性光学セグメントは、導電トレース503、505、507、509によってそれぞれ個々にアドレス可能であるが、本発明は、空間周波数解像度は低くなるにしても、ただ1つの活性光変調器のみ含むセクタ500によって、または1つ以上の個々のセグメントを同時に活性化するようにすることにより実施することもできる。
【0012】
入射光ビーム27(p)の部分の選択および分離は、活性光学セグメント506、508の部分断面図である図4に図示されている。例えばp−偏光、すなわちp−平面で偏光された光として示されている入射光ビーム27(p)は、セグメント508がトレース509上の電圧V+によってアクティブになると、セグメント508によって反射され、s−偏光2(s)、すなわちs−平面で偏光された光としてセグメント508から出て来るか、あるいはこの逆の関係になるが、非活性化されていないセグメント506は入射光27(p)を反射するものの、その偏光面は回転させない。図4では、活性化されたセグメント508によって反射された光はそれがs−平面偏光であることを示すために61(s)と示されており、他方、活性化されていないセグメント506によって反射された光は、それがp−平面偏光であることを示すために61(p)と示されている。活性光学領域54の全てのセクタ500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650の全てのセグメントを代表する形で、以下にセグメント506、508の構造および機能をさらに詳細に説明する。
【0013】
この時点では、s−偏光面はp−偏光面に直角である、すなわちp−偏光面に対して90度回転しているということ、および、以下にさらに詳細に説明するように、そのような光ビーム61(p)の部分の偏光面の回転(図1参照)によって、光ビーム61(p)の他の部分からのその部分のフィルタあるいは分離が可能になるということを述べるだけで十分であろう。
【0014】
図5に模式的に示すように、画像をそれらの画像の形状内容によって特徴抽出し、符号化し、保存するためのシステム10は、上述のセグメント型SLMデバイス50の応用例であり、本発明の一部をなすものである。このシステム10においては、任意の数nの画像12、14、...、nをそれらの画像の形状内容によって特徴抽出し、符号化することができ、各画像に関するそのような符号化された形状情報は、後の検索、取出し、および同様の方法で特徴抽出・符号化された他の画像の形状内容との比較用に例えばデータベース102に保存できる。
【0015】
画像12、14、...、nは、例えば写真、フィルム、図面、グラフィックス、任意のパターン、あるいは規則正しいパターン等の可視画像を含め、ほぼいかなる形態をも取り得る。さらに、これらの画像は、デジタル形式またはアナログ形式で保存しおよび/またはこれらの形式から生成することができる。これらの画像は、人間が見た場合、何らかの意味のある形状内容を有しえるか、または無意味なものであるか人間が仲介することはできなくても、他の何らかの内容、例えば音楽、音声、テキスト、ソフトウェア等の特徴を有し得る。基本的に、認識可能な形状内容と共に表出または表示することができる光エネルギー強度のどのような光学パターンでもこのシステム10で特徴抽出し、符号化することができる。
【0016】
以下にさらに詳細に説明するように、サンプル画像12は、任意のソース(例えばインターネット、電子データベース、ウェブサイト、図書館、スキャナ、写真、フィルムストリップ、レーダー画像、電子スチルカメラまたはビデオカメラ、およびその他のソース)から得ることができるもので、光学画像形状特徴抽出器10に入力される。図5には、任意の数nの他のサンプル画像14、...、nが順次光学画像特徴抽出器10に入力される待ち行列として示されている。これらの任意数nの一連の画像12、14、...、nの入力は、手動で行うことができるが、好ましくは機械式スライドハンドラー、コンピュータ画像生成器、フィルムストリッププロジェクタ、電子スチルカメラまたはビデオカメラ等のような自動化態様で行うことができるようにする。図5のコンピュータ20は一好適実施態様であるが、同時に、画像12、14、...、nを待ち行列可能および動画像可能に形成し、画像特徴抽出器10に移動させることができる全ての装置あるいはシステムを象徴させることを意図したものである。ビデオモニタ22に表示された自動車の例示画像12は、本発明によりその形状内容を特徴抽出し、符号化するためのプロセスモードにある任意の画像を象徴的に表すが、このような処理中の画像の表示は本発明の必須の特徴ではない。説明を簡素化するために、以下の説明は最初の画像12のみについて行うが、これらの説明はその大半が12、14、...、n等のいずれの画像についても適用され得る。
【0017】
図5に示すシステム10の実施態様において、画像12は、E−SLM26から発する光ビーム27に直角な、すなわち図5の視野面に直角な画像平面19内で光学画像特徴抽出器10に入れられる。しかしながら、本発明の説明、図および理解をより容易にするため、さらに画像12、14、...、nは図5の視野面、すなわち紙面内に想像線で示してある。これと同じ図面表記法が、説明、図示および理解の目的上、E−SLM26によって生成された画像12′、フーリエ変換光学パターン32、活性光学領域54、分離され、フィルタされた光学パターン60および検出器グリッド82を光ビームに垂直なそれぞれの平面から紙面に投影するためにも用いられる。本発明におけるこれらの構成要素およびそれらの機能については、以下にさらに詳細に説明する。
【0018】
上述したように、画像12は、コンピュータ20およびE−SLM26によって光学画像特徴抽出器10に入力することができ、これについても以下にさらに詳細に説明する。しかしながら、画像12は、フーリエ変換(FT)レンズとも呼ばれる、薄い集束レンズ30を通過することによって有意の変換を経る。サンプル画像12のフーリエ変換(FT)は、画像12’の光学パターンの光エネルギーをフーリエ変換(FT)光学パターン32に再配列する。その光エネルギーとは、画像12’に固有のものであり、人間の目と脳では画像12’として認識不能であっても、光学パターン32全体わたり空間分布された光エネルギーの強さ、すなわち振幅によって特徴抽出されられ得るものである。光学パターン32中の光エネルギー34の複素振幅分布は、画像12′中の複素光分布のフーリエ変換である。
【0019】
以下により詳細に説明するように、画像12’は、白色光でも良いが、単色で好ましくは可干渉性の光エネルギーである画像12の再生である。フーリエ変換(FT)光学パターン32での強い光エネルギーの集中は、一般に画像12′の空間周波数に対応する。すなわち、画像12′中の特徴部分が互いにどれくらい近似しているかあるいはどれくらい大きく異なるかに対応する。言い換えれば、空間周波数は、光ビーム27に亘る光エネルギー強度の変化あるいは変化しないことがどれだけ近いか、またはどれだけかけ離れているかによっても表出される。例えば、画像中の格子柄生地、すなわちたくさんの小さい正方形模様を有するシャツ(図示せず)は、画像中の無地単色のシャツ(図示せず)に比べてより高い空間周波数を有するであろうこと、すなわち単位距離当たりの変化がより多いことになる。同様に、画像12’中の自動車のバンパーおよびグリル部35のような画像の部分は、画像12’中のサイドパネル36の部分より高い空間周波数を有し得る。なぜなら、サイドパネル36は大きな空間距離にわたってかなり滑らかで均一であるのに対し、バンパーおよびグリル部35は、様々なエッヂ、湾曲、その他複雑な変化を小さな空間距離内に持った多数の小片から構成されているからである。画像12’のより複雑なバンパーおよびグリル部35のような、画像のより緻密で先鋭な(より空間周波数が高い)細部からの光エネルギーは、画像12’のサイドパネル36のような、画像のより粗いまたは単調な(より空間周波数が低い)細部からの光エネルギーより、フーリエ変換画像中の光学心(または光学軸40から半径方向でより外方に分散する傾向がある。そのような光エネルギーは、FTレンズ30による屈折後、フーリエ変換(FT)光学パターン32の平面で領域またはバンド34、すなわち、回折光エネルギーの強め合う干渉および弱め合う干渉の結果、ほとんどまたは全く光エネルギーのないバンドによって分離された強い光エネルギーのバンドに集束されることを除き、フーリエ変換光学パターン32で半径方向外方に分散する光エネルギー34の振幅は、そのような光エネルギーが発せられる像12′の光学パターンの対応する部分の光エネルギーと関係がある。バンパーおよびグリル部35のような画像12’の高空間周波数部分が明るい場合、画像12’のそれら高空間周波数部分から発せられる光エネルギーの強度または振幅、つまりフーリエ変換光学パターン32中の光エネルギー34の半径方向においてより外方のバンドへFTレンズ30によって分散される光エネルギー、はより高く、すなわちより明るくなる。他方、画像12′の空間周波数が高い部分が暗い場合、画像12’のそれら高周波数部分から発せられる光エネルギーの強度または振り幅、つまりフーリエ変換光学パターン32中の光エネルギー34の半径方向においてより外方のバンドへFTレンズ30によって分散される光エネルギー、はより低く、すなわちそれほど明るくなくなる。同様に、サイドパネル部36のような画像12′の光学パターンの空間周波数が低い部分が明るい場合、画像12’のそれら低周波部分から発せられる光エネルギーの強度または振り幅、つまりフーリエ変換光学パターン32中の光エネルギー34の半径方向においてより外方にない(すなわち光学軸40により近い)バンドへFTレンズによって分散される光エネルギー、はより高く、すなわちより明るくなる。しかしながら、画像12′の光学パターンの空間周波数が低い部分が暗い場合、画像12’のそれら低周波部分から発せられる光エネルギーの強度または振り幅、つまりフーリエ変換光学パターン32中の光エネルギー34の半径方向においてより外方にないバンドへFTレンズ30によって分散される光エネルギー、はより低く、すなわちそれほど明るくなくなる。
【0020】
要約すると、画像12′から出る光のフーリエ変換光学パターン32)は次のように言える:
(i)画像12′に一意である;(ii)画像12′における空間周波数、すなわち細部の緻密さを表わす領域または光学軸40から構成される;(iii)フーリエ変換光学パターン32中の各空間周波数部分またはバンドにおける光エネルギー34の強度または振幅は、画像12′のそれぞれ粗密を示す特徴から出る光エネルギーの輝度あるいは強度に相当する;(iv)本発明によれば、フーリエ変換パターンの部分またはバンド32におけるこのような光エネルギー34の強度または空間位置を検出可能である。
【0021】
本発明のこの光学画像特徴抽出器10は、画像12をなす形状によって画像12の特徴抽出を行うよう設計されているので、様々な特定の角配向で直線に揃う画像12′中のより精細あるいはより鮮鋭な細部またはそれらの精細あるいは鮮鋭な細部の部分から出てくる光エネルギーを検出し、捕捉するためにフーリエ変換光エネルギーパターン32のさらなる空間フィルタリングが用いられる。このような空間フィルタリングは、以下にさらに詳細に説明するように、いくつかの異なる方法の中の任意の方法で行うことができるが、この機能のための典型的な空間フィルタの構成は、偏光ビームスプリッタ70を伴ったセグメント型半径方向空間光変調器(デバイス)50を含む。基本的に、セグメント型SLMデバイス50は、上に説明したように、フーリエ変換光学パターン32の選択された部分の偏光面をp−平面偏光からs−平面偏光に、あるいはこの逆に回転させ、偏光ビームスプリッタ70は、1つの平面で分離(isolate)され、偏光された部分の光エネルギーを他の平面で偏光された状態のフーリエ変換光学パターン32の残りの部分の光エネルギーから分離して、それらの選択され、分離された部分の光エネルギーを別々に検出することができるようにする。
【0022】
選択された活性光学セグメント、例えばセグメント502、504、506および/または508(図3)、と直線に揃うフーリエ変換パターン32中の光エネルギー34の部分だけが、反射光61(s)の中でセグメント型半径方向SLMデバイス50によって偏光面が回転させられる。このようなビーム27(p)の選択された部分61(s)は、セグメント型半径方向SLM50の活性光学領域54に選択されたセグメントが配置された500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650のそれぞれのセクタの角配向と直線に揃う直線および曲線の短い切片のような画像12′の細部または特徴部を表す。すなわち大半の部分がこれらの細部または特徴部から発出する。例えば、セクタ500のセグメント502、504、506、508のうち1つ以上のセグメントが選択され、アクティブになって(activated)これらのセグメント(s)から反射される光エネルギーの偏光面を回転させる場合、反射された光エネルギー61(s)は、その大部分がセグメント502、504、506、508が配置されたセクタ500の垂直方向と直線に揃う画像12′の細部または特徴部から発出する。さらに、画像12′のより高い空間周波数コンテンツ、例えば間隔が密なバンパー部およびグリル部35からの光エネルギー34は、より低い空間周波数コンテンツ、例えばサイドパネル36からの光エネルギー34よりフーリエ変換光学パターン32でさらに半径方向外方(半径方向でさらに外方)に分散するので、反射光ビーム61(s)中の光エネルギーは、セクタのどのセグメントが選択されたかによって、このような画像12′の空間周波数コンテンツについて狭い範囲の特徴を示すことになる。例えば、セグメント502より入射ビーム27(p)の光学軸40からさらに半径方向外方に配置されたセクタ500の外側セグメント508(図3)がアクティブになる(活性化される)と、反射光ビーム61(s)中の光エネルギーは、画像12′における垂直に配向された特徴部、例えばバンパー部およびグリル部35の垂直エッヂ部のより高い空間周波数コンテンツの特徴を示すことになる。これに対して、セクタ500の内側セグメント502がアクティブになると、反射ビーム61(s)中の光エネルギーは、画像12′における垂直方向に配向された特徴部、例えばトランクの蓋37の垂直方向後エッヂ部、のより低い空間周波数コンテンツの特徴を示すことになる。その結果、選択されたセグメントの半径方向における距離でのFT光学パターン32の光エネルギーに相当し、かつ選択されたセグメントが位置するセクタと直線に揃う画像12′のコンテント中の特徴部あるいは線の一意の組み合わせを表す、またはその特徴を示す光エネルギーのバンド62のフィルタされたパターン60が得られる。したがって、光学軸の回りの異なる角配向にあるFT光学パターン32の回転し得る空間フィルタリングの手段が得られることに加えて、セクタ500のセグメント502、504、506、508のような各セクタのセグメントによって、光学軸からの異なる半径方向距離におけるスカラー空間フィルタリングFT光学パターン32というさらなる機能が提供される。
【0023】
もちろん、光学軸40の回りの異なる角配向の異なるセクタ内のセグメントは、以下にさらに詳細に説明するように、異なる角配向を有する画像12′中の特徴部または線と直線に揃う。このように、フィルタされたパターン60中の光エネルギーバンド62は、異なるセクタ内の活性光学セグメントが選択され、アクティブになるのに伴い、以下にさらに詳細に説明するように、様々な角配向、複雑さまたは繊細さ(fineness:細かさなど)および輝度で画像12′の光学パターン中の異なる特徴部、細部、エッヂ部あるいは線を表すよう変化する。
【0024】
しかしながら、一般に、光エネルギーバンド62は、上記の空間フィルタリング54の後FT光学パターン32から逆フーリエ変換された場合、その光エネルギーが出た元の画像12′中の特徴部と同じ空間関連個所に位置する。これは、例えば、画像12′中のバンパー部およびグリル部35(バンパーおよびグリル部35)の垂直セクタ(vertical sector)による空間フィルタリング後、最初に画像12′中のバンパー部およびグリル部35から出たパターン60中のバンド62中の光エネルギーである。
【0025】
フィルタされたパターン60のバンド62中の空間フィルタされた光エネルギーは、活性化されたセクタの様々な角配向のいずれかで光検出器80により検出することができ、処理および符号化するためにコンピュータ20または他のマイクロプロセッサかコンピュータに電子的に供給できる。図5には、個別の感光性エネルギートランスデューサ84の16x16アレイ82よりなる光検出器80の一例のみが示され、本発明の多くの目的にはこれで十分であるが、他の検出器構成、例えば本願と同時係属特許出願されたシリアル番号09/536,426に記載された2つのオフセット検出器アレイ、または1つ以上のより大きい検出器アレイを用いることもできる。
【0026】
コンピュータ20は、検出器アレイ82からフィルタされた光学パターン60に関する情報、すなわち光エネルギー強度(1)分布に関する情報と共に、画像12に関する情報(例えば、識別番号、ソースロケータ等)、セグメントが活性化されたセクタの角配向(R)に関する情報、および空間周波数に関連した活性化されたセグメントの半径方向距離あるいはスケール(S)に関する情報の入力により、画像12の形状内容に関する画像12の特徴を符号化するようプログラムすることができる。このような情報を符号化するために有用な1つの方式は、各画素のx、y座標位置、回転(すなわち、セグメントが活性化される)セクタの角配向と直線に揃う画像12の線形性特徴部の角配向)、および光強度(すなわち角配向Rの各画素で検出されるフィルタされたパターン60からの光エネルギーの振幅)に関する情報を含むフィルタされた画像60の画素による。本願と同時係属特許出願されたシリアル番号09/536,426でより詳細に説明されているような歪み係数Xなどか、または本発明の特徴であるゴースト画像前処理、以下により詳細に説明する、によって探索可能なフラッグを提供することもできる。角配向あるいは回転R、各画素ごとの光エネルギー強度Iと歪み率Xのこのような組み合わせは、「RIXel」と略称することができる。所望の場合には、スケール(すなわちこのような角配向と合致する画像12の空間周波数)もこのような符号化に含むことができる。スケールファクタSを組み入れる場合、その組み合わせは「RIXSel」と称することができる。次に、各RIXelあるいはRIXSelは、それが導出された画像12に関する何らかの識別子(例えば番号、名称等)、画像12のソースロケーション(例えばインターネットURL、データベースファイル、書名、画像12の所有者等)、およびフォーマット、分解能、色、質感、コンテンツ名、検索カテゴリー等のようなその画像についての他の所望の情報と関連づけることができる。このような色、質感、コンテンツ名および/または検索カテゴリーのような他の情報のうちの一部は、他のデータベースから入力された情報、人間による入力からの情報、あるいは、画像12を検索し、検出し、あるいは取り出すのに役立つ、あるいは画像12を他の画像と比較するのに役立つものでありさえすれば、色、質感等に関して同じ画像12を動的に特徴抽出する別の光特徴抽出器から入力された情報であってもよい。
【0027】
上述したようにして形状に関して特徴抽出され、符号化された12、14、..、nの各画像に関する上記のような情報の一部、全部あるいはこれらの情報のさらなる組み合わせは、コンピュータ20によって1つ以上のデータベース102に送ることができる。
【0028】
図5には、12、14、...、nの各画像に関するRIXelあるいはRIXSel情報を保存するための数例のデータベースアーキテクチャ104、106、108が示されているが、他の多くのアーキテクチャおよび情報の組み合わせを使用することもできる。
【0029】
図5に示す光学画像特徴抽出器10においては、画像12は、空間光変調器(SLM)26がレーザーダイオードまたはガスダイオードのような光源23からの単色光ビーム24で照光された状態で、単色、望ましくはコヒーレントな光エネルギーによって例えば画像12′で再生されなければならない。本発明のこの特徴は、白色光で実施することもできるが、その結果得られるフーリエ変換光学パターンおよび空間フィルタされた光学パターンは、単色光の場合よりもぼやけたものになるだろう。したがって、本発明の記述は単色光、望ましくは可干渉性の光に基づいて進めるが、白色光も、好ましい代替態様ではないとしても、適切にであると理解されよう。空間光変調器(SLM)26は、本願と同時係属特許出願されたシリアル番号09/536,426に示されているように光学的にアクセス可能である(O−SLM)。または、例えば図5に示すコンピュータ20あるいはビデオカメラ(図示せず)によって電気的にアクセス可能(E−SLM)であり、駆動することができる。当業者には周知であるように、空間光変調器(SLM)は、ビーム27としての反射に際し、単色光で画像12’を作成するのに何が必要なのかによって、画像が偏光ビームスプリッタ116を透過されるか、光ビームスプリッタ116によって反射されるように光ビーム25を亘る空間ベース上で光の偏光面を回転させるか部分的に回転させることによって、画像を偏光された光ビーム25に「書き込む」ことができる。光学的にアドレスされるSLM(図示せず)においては、偏光回転材料(通常は液晶材料)に近接する半導体材料に入射した光エネルギーによって、画像平面は空間ベース上でアドレスされる。一方、電気的にアドレス可能なSLM26においては、液晶偏光回転材料は各画素ごとに電気的にアドレスされる。偏光された光の画素部分は、液晶材料を1回通過するのに伴い45度回転させられる偏光面を有し、それと同時にその光は反射され、再度液晶を通して送り返され、そこでさらに45度回転させられる。このように、SLM26で偏光面が回転させられた偏光ビーム25中の光画素は、SLMで反射され、SLMから光路27に沿って送り出され、この光路27は画像12’を形成するE−SLM26により投じられた光学パターン中を除く入射ビーム25の光学軸と一致し、かつ入射ビーム25の偏光面から90度回転させられた偏光面と一致する光学軸40を有する。偏光面の回転を経ない残りの光画素も反射されるが、これらの画素は、以下に説明するように、偏光面が回転した画素と分離することができる。画像12の様々な光強度あるいは輝度は、偏光面の部分的な回転によってグレースケールの形で画像12’に再生することができる。
【0030】
図5の実施態様においては、レーザ光源23からのコヒーレント光ビーム24は、まず偏光子28を通ってコヒーレント光25の偏光ビームを生じ、全ての光は1つの平面内、例えば25(s)で示すようにs−平面内(ただし、これに限定されるものではない)で偏光される。次に、s−偏光ビーム25(s)は、ピンホール112とビーム25をピンホール112に集束させるレンズ114で基本的に構成された空間フィルタ110を通過する。この空間フィルタ110は、主として、良好なガウス波面が得られるよう、また必要に応じてビーム25(s)のパワーを制限するため、ビーム25(s)を条件付けるために設けられる。次に、レンズ114aは光を平行光線にする。
【0031】
その後、ビーム25は、平面118で一方向に偏光された光を反射し、その直角方向に偏光された光を透過させる偏光ビームスプリッタ116を通される。この例においては、偏光ビームスプリッタ116は、s−偏光を反射し、p−偏光を透過させ、また、ビームスプリッタ116は、s−偏光ビーム25を反射するように、電気的にアドレスされる空間光変調器(E−SLM)16の方へ配向されている。E−SLM26に入射する単色光ビーム、好ましくは可干渉性の光ビーム25(s)は、本発明によるさらなる分析、特徴抽出および符号化用に画像12′の形状内容を透過するために利用される光エネルギーを提供する。
【0032】
上述したように、画像12、14、...、nを光ビームに「書き込む」には多くの方法があり、そのうちの1つがE−SLM16によるものである。この例においては、コンピュータ20は、画像12の内容がデジタル化されそれによって、コンピュータ20は、当業者には理解可能なように、反射光ビーム27(p)に画像12′を「書き込む」ためにE−SLM26のいずれかの画素にアドレスして活性化するようにリンク21を介してデジタル信号をE−SLM26へ転送することができる。基本的には、アドレスされた画素は、偏光面が一部または完全に90度回転した反射光エネルギーが画像12′の光学パターン内にあるようにして、偏光面を入射ビーム25(s)のs−平面から反射ビーム27(p)のp−平面へ90度で、またはグレースケールについては90度より小さい角度で回転させる。もちろん、当業者ならば、上記とは逆のやり方で動作するE−SLMで画像12′を生成することもできるということは理解されよう。すなわち、どこの画素がアクティブになるかという点は別にして、反射光で偏光面を回転させるやり方で、その場合、コンピュータ20は、画像12′を反射ビーム27に書き込むために画像12の印加によって画素を活性化するようプログラムされることになる。いずれの方法にしても、画像12′をキャリングする可干渉性の光の発出ビーム27(p)はs−偏光されるのではなくp−偏光され、またはこの逆の関係が行われる。その結果、上記の例においては、単色光ビーム27(p)は、その光エネルギーは画像12′を形成する光学パターンに分布し、偏光ビームスプリッタ116によって反射されるのではなく、FTレンズ30へ透過される。
【0033】
正フーリエ変換(FT)レンズ30は、上に説明したように、光ビーム27(p)中に置かれ、画像12′からの単色光エネルギーをそのフーリエ変換光学パターン32に再分布させる。この光学パターン32はFTレンズ30の焦点面に生じる。したがって、本発明のセグメント型半径方向SLM50は、図5の焦点距離Fによって示されているように、FTレンズ30の焦点面内に配置されなければならず、また、FTレンズ30もE−SLM26から同じ焦点距離Fの位置に配置され、そのためE−SLM26もレンズ30の焦点面内にある。
【0034】
やはり上に説明したように、FTレンズ30の焦点面のフーリエ変換光学パターン32中の光エネルギー34の複素振幅分布は、画像12′中の複素振幅分布のフーリエ変換である。フーリエ変換光学パターン32は、画像12′の空間周波数に基づいて、画像12′からの全ての光エネルギーがそれぞれの空間周波数が生じる画像12′の対応する部分における光エネルギーに基づく様々な空間周波数分布34における光エネルギーの強度を伴って対称状パターン32に分布させられる。
【0035】
上述したように、フーリエ変換光学パターン32は上下方向にも、左右方向にも対称であり、その結果、フーリエ変換光学パターン32の各半円は、その反対の半円と正確に同じ光エネルギー分布およびエネルギー強度を持つ。画像12’中のより低い空間周波数からの光エネルギーは、フーリエ変換光学パターン32の中心軸または光学軸40の方に向けて分布され、一方画像12′中のより高い空間周波数からの光エネルギーは、光学軸40から遠ざかるようにパターン32の外エッヂ部に向けて、すなわち光学軸40から半径方向においてより外方に分布される。画像12′中で垂直方向に分布して様々な空間周波数を生じさせる画像12′中の特徴部からの光エネルギーは、フーリエ変換光学パターン32中で同様に垂直方向に分布する。同時に、画像12′中で水平方向に分布して様々な空間周波数を生じさせる画像12′中の特徴部からの光エネルギーは、フーリエ変換光学パターン32中で同様に水平方向に分布する。したがって、一般に、光学軸40に対して任意の角配向に分布され画像12′中の様々な空間周波数を生じさせる画像12′中の特徴部からの光エネルギーも、フーリエ変換光学パターン32中でそれらと同じ角配向に分布する。その結果、フーリエ変換光学パターン32中で光学軸40に対して特定の角配向に分布する光エネルギーのみを検出することで、それらの検出光エネルギーは、そのような特定角配向に一直線的に揃う画像12′中の特徴部または細部の特徴を示すことになる。そのような各角配向で検出された光エネルギーの半径方向分布は、画像12′中のそのような直線状の特徴部あるいは細部の複雑や鮮鋭さ、すなわち空間周波数を示し、一方、それらの検出された光エネルギーの強度は、画像12′中のそれらの特徴部あるいは細部の輝度を示す。
【0036】
したがって、フーリエ変換光学パターン32中の全ての角配向における光エネルギー検出を合成したものは、画像12′を構成する直線状特徴部の形状、すなわち角配向、複雑さ、鮮鋭さ、および輝度の合成記録を与える。しかしながら、データベースの保存、検索、取り出し、他の画像との比較および照合等のために、画像12、14、...、nの形状特徴を符号化するというような最も実際的な必要上は、フーリエ変換パターン12′中の全ての角配向についてそのような光エネルギー検出結果を記録する必要はない。通常は、フーリエ変換光学パターン32中の一部の角配向ついてだけそのような光エネルギー分布および強度を検出し、記録するだけで十分であり、特定の画像12、14、...、nについてのデータベース保存、検索、および取り出し用に12、14、...、nの各画像に実質的に固有である十分な形状特徴抽出を得る。ここで、限定のためではなく、説明のために、11.25度のインクリメント角度を使用すると、本願と同時係属になる米国特許出願第09/536,426号に記載されているように、大半の目的にとって十分な特徴抽出が得られ、データ処理およびデータ保存上効率的なよう180度の回転で11.25度の角度インクリメントが16取れるので、便利であると共に実際的である。しかしながら、一定インクリメントおよび可変インクリメントを含め、他のインクリメント角度を使用することも可能である。もちろん、可変インクリメントにすると、データ処理、保存、および検索機能を扱うのにより大きなコンピュータ能力とより複雑なソフトウェアが必要となるだろう。
【0037】
本発明の好適実施態様において、図2に図示の活性光学セクタ500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650を伴った図1に図示のセグメント型半径方向SLM50は、フーリエ変換光学パターン32中の特定の角配向からの光エネルギーのみを、いかなる瞬間またはインクリメントであっても、検出器アレイ82で検出用に選択するために用いられる。図3のセクタ500について上で説明したように、これは角配向を除いて図2のその他の全てのセクタ510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650について代表的であり、どの活性光学セグメント、例えば垂直セクタ500における502、504、506、508、もそれぞれに対応する電気的トレース、例えばセクタ500についてはトレース503、505、507、509を経由してアドレスでき、これによって検出アレイ82はフーリエ変換光学パターン32における光エネルギーの分布と強度(I)をセクタ500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650のどの角配向(R)においても、光学軸40から選択された半径方向距離のところで検出することができる。例えばセクタ500は光学軸40に対して実質的に垂直に配向されている。セクタ500の全ての活性光学セグメント502、504、506、508を選択し、同時に活性化すると、フーリエ変換光学パターン32に垂直に分布するほぼ全ての光エネルギーが入射されて、光検出アレイ82により検出される(図5)。しかし活性光学セグメントが1つだけ、例えば外側のセグメント508だけを選択し、活性化すると、フーリエ変換光学パターン32中の光エネルギーのうち垂直で光学軸から外方へ最も遠く分布される光のエネルギーだけが光検出アレイ82によって検出される。このように、フーリエ変換光学パターン32中の光エネルギーの様々な分布を検出し、記録するために、活性光学セグメント、例えば502、504、506、508のどれか1つまたは全て、あるいは組み合わせて順次または同時に活性化することができる。また、検出したいフーリエ変換光学パターン32中の光エネルギーの詳細または特定の分布に応じて、セクタ500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650の1つ以上のセクタを順次にもしくは同時にまたは様々な組み合わせで選択し活性化することもできる。
【0038】
セグメント型半径方向SLM50の活性光学セクタ、例えばセクタ500の必須ではないが好ましい形状は狭く細長い楔状である。楔の幅は得られるまたは必要な光エネルギーおよび所望の光学的解像度に依存する。幅の広いセクタはより多くの光エネルギー34を検出器80に送ることができるが、画像12’の線または解像度特徴の正確さは少々劣化する。セクタを細くすると線の解像度は良くなるが、それに伴って得られるパタ−ン形状の生成が複雑になり、検出器80に向かう光エネルギーが複雑になり、減少する。また楔を細くし、限られた光学スペース54の中に経済的かつ効率的に接続電気的トレースを通しながら間隔を狭く配置することには実際上限界があるだろう。したがってセクタの大きさを決めるに当たってこれらの解像度、検出能、寸法の望ましいバランスを考慮する必要がある。また特別な用途に対しては、画像12から線以外の形状を捕捉するためにセクタをだ円あるいはその他の異なる形状(図示せず)にすることもできる。
【0039】
1つのセクタ内の活性光学セグメントの数、例えばセクタ500の4つのセグメント502、504、506、508も同様の制約を受ける。小さいセグメントは少い光エネルギーしか検出器80に送れないが、画像12’の形状特徴のより良い解像度を提供し得る。一方、大きいセグメントは検出器80により多くの光エネルギーを送るので、より容易に検出可能となるが、解像度は減少する。解像度がより低い用途または必要性に対しては必ずしもセクタをセグメントに分割する必要はなく、本発明には、500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650の各セクタがセグメント化されておらず、このため各セクタに単一の活性光学素子から構成される空間光変調器も含む。しかし、図1から図3に図示された実施態様50において、セクタ内全てのセグメント502、504、506、508を同時に活性化することによって、上に説明したのと同じ低解像度効果を得ることができる。
【0040】
実施態様50において各セクタ、例えばセクタ500は、個々にアドレス可能な4つの活性光学セグメント、例えば図3に示すようにセグメント502、504、506、508から構成されるが、本発明ではまた4つ以外のどんな数のセグメントでも使うことができる。半径方向において後続する外方のセグメントの長さは半径方向において隣り合う内方のセグメントの2倍の長さである。つまりセクタ500において内側に近いセグメント504はより内側のセグメント502の約2倍の長さである。同様に、外側に近いセグメント506は内側に近いセグメント504の約2倍の長さであり、外側のセグメント508は外側に近いセグメント506の約2倍の長さである。言い換えれば、内側のセグメント502の半径方向の長さをLとすると、内側に近いセグメント504の半径方向の長さは2Lであり、外側に近いセグメント506の半径方向の長さは4Lであり、外側のセグメント508の半径方向の長さは8Lである。光学軸40とセグメント502の内側のエッヂ501との距離は内側のセグメント502の長さLとほぼ同じであり、そのため中心領域57の直径は約2Lである。活性光学セグメントの長さの比率により、内側のセグメント(例えば502)は図5の空間光変調器26によって作られる画像12’の大きさの約25〜50%の範囲の大きさを持つ画像12’の形状の特徴を捕捉することができ、内側に近いセグメント(例えば504)は画像12’の大きさの約121/2〜25%の範囲の大きさを持つ画像12’の形状の特徴を捕捉することができ、外側に近いセグメント(例えば506)は画像12’の大きさの約61/4〜121/2%の範囲の大きさを持つ画像12’の形状の特徴を捕捉することができ、外側のセグメント(例えば508)は画像12’の大きさを持つ約31/8〜61/4%の範囲の大きさを持つ画像12’の形状の特徴を捕捉することができる。したがって光エネルギーが中心領域部41に入射される画像12’の大きさの50%を超える大きさを有する、画像12’のいかなる特徴も強度制御または較正目的のために画像12’の全般の輝度の指標として捕捉し、検出でき、また画像12’の大きさの50%を構成する光エネルギーの中に利用可能な形状情報あるいは内容があったとしてもごく僅かなので、まったく無視して捕捉しない、あるいは検出しないでおくこともできる。同様に外側のセグメントを半径方向において超える、画像12’の大きさの約3 1/8%の内容は検出されず、この好適な構成において無視することができる。中心部41の光は、当業者が本発明を理解すればその能力で可能であるように、全体の輝度指標、強度制御、あるいは較正する目的で、この光エネルギーの捕捉および検出を望む場合、そこに入射される光エネルギーを捕捉するために光学的に活性化することができる。もちろん、本発明の範囲内であれば、異なる構成のセグメント型放射SLM50を作成、使用することもできる。
【0041】
半径方向の活性光学セクタの構成が、空間光変調器50の各セクタ内に複数の活性光学セグメントを伴っても伴わなくても、本発明の重要な特徴であり、空間光変調器の設計および製作技術の当業者は、本発明の特徴と原理に通じればどのようにこのような空間光変調器50が構成され、機能するかを容易に理解することができる。また本発明の実施態様による特別な空間光変調器に適用できる現状の空間光変調器の設計、製作、使用のために用いられ得る公知の材料、製作技術などがあることは当業者には既知であり得る。したがって当業者に本発明を製作し、使用することができるようにこのように利用可能な材料について詳しく説明する必要はない。とはいえ、図1から図3および図5と併せて図4を参照し、特定の活性光学セグメント、例えば外側に近いセグメント506と外側のセグメント508をどのように選択および活性化し、これらのセグメントに入射されたフーリエ変換光学パターン32から光エネルギーの検出を選択的に行うかを説明する。
【0042】
図4に示すように、他の活性光学セグメントの代表例である活性光学セグメント506、508はチップ基板あるいはプラットフォーム56の上に実装された集積回路52の一部である。集積回路52には液晶材料のような可変複屈折性を示す材料180があり、2枚の高品質ガラスのような透明な基板182、184に挟まれている。可変複屈折性材料180は電圧に反応して電圧の範囲で複屈折性を変化させ、材料180を通過する光の偏光面を回転させる。外側に近いセグメント506と外側のセグメント508の区分はそれぞれ金属層186、188の分離によってなされる。間にある誘電体または電気的絶エッヂ体材料185はこれらの金属層186、188の電気的絶エッヂを維持するのに用いられる。図3と図4とを組み合わせて見るとわかるように、電気的導電トレース507は外側に近いセグメント506の金属層186に接続され、トレース509は外側のセグメント508の金属層188に接続されている。実際に、電気トレース507、509および金属層186、188は同じ金属を蒸着でき、集積回路52の製造中にそれぞれに対応する金属層186、188と同時に背面基板184の上にできることは、空間光変調器の設計、製作の当業者には、本発明の原理を知れば理解され得る。したがって金属層186、188はそれぞれに接続されたトレース507、509にそれぞれ正(+)または負(−)の電圧V1およびV2を接続することによりトレース507、509を通じて個別に選択することができる。
【0043】
前面基板182上に蒸着された透明な導電層190は、他の配線513を通じて別の電圧V3が接続される。したがって、金属層186と透明な導電層190に挟まれた液晶材料180の部分に、例えばV1を正、V3を負に、またははその逆にして、電圧を印加することができる。同様に、金属層188と透明な導電層190に挟まれた液晶材料180の部分に、例えばV2を正、V3を負に、またはその逆にして、電圧を印加することができる。
【0044】
上述のように、各セグメント506、508の機能は入射光ビーム27(p)の選択部分の偏光面を回転させることであり、これによって光検出器アレイ82(図5)による検出のため、フーリエ変換光学パターン32の対応する部分を持つ光ビーム27(p)からその部分を残りの部分から分離および単離することができる。当業者によって理解されるように、所望の機能的な結果をもたらす空間光変調器の変形、構造、材料は多数あり、そのうちのあるものは他のものに比べてスイッチング速度や光透過効率、コストなどに関して利点および/または欠点を持ち、その多くはすぐに利用可能であり、本発明に充分使用できよう。したがって説明の目的のため、それに限定するのではないが、図4に示すセグメント型半径方向空間光変調器は、基板182上の透明な導電層190および基板184上の金属層186、188の上に蒸着されたそれぞれアラインメント層192、194を有することができる。このアライメント層192、194は技術的によく理解されているように、用いられる液晶材料180の種類によって境界層の結晶アライメントに対して所望の方向にブラッシングあるいは研磨する。例えばJ.Goodman『フーリエ光学入門』第2版、第7章(マグローヒル社)1996。光学的透過効率を維持するために反射防止層196をガラス基板182の外側表面上に蒸着することができる。
【0045】
あるシステム例では、もちろんこれに限らないが、液晶材料180に充分な電圧が掛けられている場合に光27(p)を偏光に影響することなく透過し、液晶に電圧が掛かっていない場合には波長板として作用する液晶材料180を使用できる。ねじられていない状態で複屈折性を示すねじれのない液晶材料180はこのよう機能できる。こうして例えばセグメント508の液晶材料180に電圧が掛かっていないとき、外側セグメント508の液晶材料180の分子の回転がなく、外側セグメント508の液晶材料180は液晶メーカの仕様書に従って適切な厚さにしてあるので1/4波長位相差板として働き、外側セグメント508に入射するp偏光した光27(p)がねじれのない液晶材料180を通過する際に円偏光に変換する。反射性の金属層188に到達すると光は反射して戻り、液晶材料180を通過して再度1/4波長の位相差を受けて円偏光が直線偏光に変換されるが、p平面に直交するs平面では直線偏光である。反射光61(s)はしたがって入射光27(p)に対して90度、効率よく回転した偏光面を有する。
【0046】
一方、例えば外側に近いセグメント506に充分な電圧が掛かっていると、液晶の分子の長軸が回転して入射光波27(p)の伝搬方向に整列し、液晶材料180の複屈折性を失うので、最初に液晶材料180を通過する際、または金属層186に反射されて2度目に液晶材料180を通過する際にも光の直線偏光は変化しない。その結果、外側に近いセグメント506に電圧が掛かっている状態では、反射光61(p)はなおp平面、すなわち入射光27(p)と同一の面で偏光している。
【0047】
多くの液晶材料は平均DC電圧がゼロであることが必要で、これは正電圧と負電圧の時間が等しい矩形波の電圧V3で駆動することで実現できる。したがって液晶材料180に掛かる他の電圧V1、V2などをゼロにするにはV3と等しい電圧で同期して駆動する。しかし上述のように特定のセグメント506、508などを活性化するために特定の金属層186、188などに隣接した液晶材料180に電圧を印加するには、上述したように、それぞれの電圧V1あるいはV2などをV3と位相をすらして駆動すればよい。矩形波関数の周波数が液晶材料180のスイッチング速度に合わせてある場合は、電圧V1、 V2などを1/2サイクルずらせば、液晶材料180を活性化して上述のように光の偏光面を回転させることができる。
【0048】
上述のように、これとは異なる構成と既知の液晶を用いて電圧を加えた際に逆の結果を得ることができる。例えばねじれた液晶材料180を用いれば電圧を印加した際には偏光面を回転し、電圧がないときは偏光面に影響しないようにできる。
【0049】
図5を主として参照し、図4を従として参照すると、面116および72によって反射されることなく偏光ビームスプリッタ116および70を通過したビーム27’(p)の光エネルギーはセグメント型半径方向SLM 50上にフーリエ変換光学パターン32として結画像する。選択した活性光学セグメント、例えばセグメント型半径方向SLM 50中のセグメント502、 504、 506、508は、光検出器80による検出のためフーリエ変換光学パターン32の選択した部分からの光エネルギーを分離し、隔離するために、上述のように入射光27(p)の一部の偏光面を回転させることができる。コンピュータ20は、特定の画像12、 14、 ….、 nの表示をしながら、特定のセグメント、例えばセグメント502、 504、 506、 508を選択し、活性化するために、リンク198を経由して信号をセグメント型半径方向SLM 50に供給するようにプログラムできる。コンピュータ20はまた、セグメント型半径方向SLM 50の選択したセグメントが活性化したとき、必要な光エネルギー24を発生するようにリンク29を経由してレーザ源を同調して動作させるようプログラムできる。
【0050】
セグメント型半径方向SLM50からの反射光61(s)、例えば活性化したセグメントから反射してs平面に偏光された光、は上に説明したようにp偏光の反射光と一緒に偏光ビームスプリッタ70を通って戻ってくることはない。その代わりs偏光された反射光は偏光ビームスプリッタ70中の面72によって検出器80の方へ反射される。レンズ78は隔離されたビーム61(s)を光検出器80の検出アレイ82上に所望の大きさに拡大、結画像する。
【0051】
光検出アレイ82は上述のように図5に示すような個々の例えば電荷結合素子(CCD)のようなセンサ84の16 x 16のアレイでも、あるいは他の大きさおよび構成でもよい。光61(s)を検出するアレイ82中の個々のセンサ84のx−y座標は光の強度(I)の情報と共にリンク86を経由してコンピュータあるいはコントローラあるいは記録装置に送られる。その際に画像12、 14、…、 nおよびビーム61(s)を検出器80に供給するセグメント化放射状SLM 50中の活性化したセグメントの角配向あるいは半径方向の位置またはその両方の情報を一緒に送ることもできる。
【0052】
画像12を形状内容によって上述のように空間的にフィルタするプロセスとその特徴づけを図6a〜c、7a〜c、8a〜c、9a〜c、10a〜cによって詳しく説明する。まず図6aを参照すると、図1および図2の活性光学領域54が図6aでセクタ500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650で例示されているが、不要な乱雑さを避けるため、上述および図1〜3で示されている電気トレースは省略してある。上述のようにセクタはどのような所望の幅またはどのような所望の角配向でもあり得るが、便利で効率良く、効果的な構成は11.25度のセクタである。例えば360度の円をそれぞれ11.25度の32セクタに分割する、および180度の半円をそれぞれ11.25度の16セクタに分割する。さらに上述のようにフーリエ変換光学パターン32のどの半円における光エネルギーの分布もその反対側の半円と対称である。したがって例えば0度から180度の半円におけるフーリエ変換光学パターン32の光エネルギーの検出により、全画像12’のための効果的な情報が提供され、180度から360度の反対側の半円における光エネルギーパターンの検出によっても同じ情報が提供される。したがって、乱雑さを避け、電気トレース(図1〜3に示す)をうまく配置するために、いくつかのセクタを電気トレース(図1〜3)を置くスペースを介在させながら光学領域54の半円内に配置し、一方その他のセクタは光学領域54の反対側の半円で介在スペースの正反対のところに配置する。例えば円がそれぞれ11.25度の32セクタに分割されているとき、領域54に入射する光エネルギーを全て検出するためにはこれらのセクタのうち16セクタ、例えば500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650だけを光学的に活性化する必要がある。このような光学的に活性な16セクタ全てを領域54の1つの半円に置くことができる。または、上述のようにいくつかの光学的に活性なセクタをスペースを介在させて1つの半円に配置し、残りを反対の半円で介在するスペースの正反対側に配置するともっと好都合で乱雑さが少ない。図6aの例では8個のセクタ例えば640、650、500、510、520、530、540、550が不活性な領域641、651、501、511、521、531、541によって分離されて領域54の半円に配置され、一方残りの8個のセクタ560、570、580、590、600、610、620、630は不活性な領域561、571、581、591、601、611、621によって分離し、図6aに示すように反対側の半円に配置できる。この配列の各16個の活性光学セクタ500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650を不活性な領域の正反対側に配置するとフーリエ変換光学パターン32(図5)の対称性からこれらのセクタによって効果的にフーリエ変換光学パターン32の全ての光エネルギーを分布させることができる。
【0053】
この原理によればまた効果的なセグメント型半径方向SLM50の設計、製作が容易になる。というのは、全ての活性光学セクタに対し、図2および図3に示すように、隣接して電気的に導電性のトレースを配置するための不活性なセクタまたは領域があるからである。例えば、活性光学セグメント500と650の間の不活性な領域651に活性光学セクタ500のセグメント502、504、506に対応するトレース503、505、507(図3に示す)を配置することができる。不活性な領域、例えば図6aの活性光学セクタ501と510の間の不活性な領域501に入射する光エネルギーを検出するための活性光学セクタを備えるには、上述の対称性原理を適用して前記の不活性な領域501の正反対の位置に活性光学セクタ590を備える。したがって活性光学セクタ590において検出される光エネルギーは効果的にセクタ500と510との間の不活性な領域501に入射する光エネルギーである。不活性な領域の正反対の位置に活性光学セクタを配置するために、2つの活性光学セクタ例えばセクタ550と560は不活性な領域をほとんど介在させずに互いに隣接しているので、正反対の位置にある不活性な領域631は他の不活性な領域の2倍の大きさがある。したがって上述の対称性原理により実質的にフーリエ変換光学パターン32(図5)の全ての光エネルギー34が16個の11.25度の活性光学セクタ500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650により検出できる。
【0054】
図6aに戻って、垂直の角配向を任意に0度と決めると、これにより水平の角配向は90度となる。各活性光学セクタ500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650は約11.25度である。セクタ640から時計回りにセクタ550までの活性光学セクタはそれぞれ11.25度の不活性な領域641、651、501、511、521、531、541で分離されている。したがってセクタ560から時計回りにセクタ630までの各活性光学セクタはそれぞれ不活性な領域561、571、581、591、601、611、621(の正反対側に配置されている。それ故に活性領域54に入射するフーリエ変換光学パターン32(図4)における全ての光エネルギー分布は、上述のように配置された11.25度のセクタ500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650によって11.25度間隔で検出できる。
【0055】
例えば0度を中心とする垂直11.25度セクタ500と180度を中心とする不活性な領域581の両方に入射した光エネルギー特徴は効果的にセクタ500の活性光学セグメント502、504、506、508を活性化することにより検出できる。191.25度を中心とする11.25度セクタ590および11.25度を中心とする不活性な領域501に入射する光エネルギーの特徴は効果的に活性光学セクタ590を活性化することにより検出できる。というのは活性光学セクタ590は11.25度の不活性な領域の正反対の位置にあるからである。22.5度を中心とする11.25度のセクタ510あるいは202.5度を中心とする不活性な領域591のいずれかに入射した光エネルギー特徴はセクタ510の活性光学セグメントを活性化することにより検出できる。33.75度を中心とする11.25度の不活性な領域あるいは213.75度を中心とする能動的セクタ600のいずれかに入射する光エネルギーの特徴は213.75度の正反対の33.75度を中心とするセクタ600の活性光学セグメント600を活性化することにより検出できる。45度を中心とする11.25度のセクタ520あるいは225度を中心とする不活性な領域601のいずれかに入射する光エネルギー特徴はセクタ520の活性光学セグメントを活性化することにより検出できる。56.25度を中心とする11.25度の不活性な領域521あるいは236.25度を中心とする能動的セクタ610のいずれかに入射する光エネルギー特徴は56.25度の正反対側の256.25度(訳注:236.25度の誤りと思われる)を中心とするセクタ610の活性光学セグメントを活性化することにより検出できる。67.5度を中心とする11.25度のセクタ530あるいは247.5度を中心とする不活性な領域611のいずれかに入射する光エネルギー特徴はセクタ530の活性光学セグメントを活性化することにより検出できる。78.75度を中心とする11.25度の不活性な領域531あるいは258.75度を中心とする能動的セクタ620に入射する光エネルギー特徴は78.75度の正反対側の258.75度を中心とするセクタ620の活性光学セグメントを活性化することにより検出できる。90度を中心とする11.25度のセクタ540あるいは270度を中心とする不活性な領域621のいずれかに入射する光エネルギー特徴はセクタ540の活性光学セグメントを活性化することにより検出できる。101.25度を中心とする11.25度の不活性な領域541あるいは281.25度を中心とする能動的セクタ630のいずれかに入射する光エネルギー特徴は、101.25度の正反対側にある281.25度を中心とするセクタ630の活性光学セグメントを活性化することにより検出できる。112.5度を中心とする11.25度のセクタ550あるいは正反対の位置にあり292.5度を中心とする不活性な領域631ののいずれかに入射する光エネルギー特徴はセクタ550の活性光学セグメントを活性化することにより検出できる。123.75度を中心とする11.25度のセクタ560あるいはその正反対の位置にあり303.75度を中心とする不活性な領域631に入射する光エネルギー特徴はセクタ560の活性光学セグメントを活性化することにより検出できる。135度を中心とする11.25度の不活性な領域561あるいは315度を中心とする能動的セクタ640のいずれかに入射する光エネルギー特徴は135度の正反対側にある315度を中心とするセクタ640の活性光学セグメントを活性化することにより検出できる。146.25度を中心とする11.25度のセクタ570あるいは326.25度を中心とする不活性な領域641のいずれかに入射する光エネルギー特徴はセクタ570の活性光学セグメントを活性化することにより検出できる。157.5度を中心とする11.25度の不活性な領域571あるいは337.5度を中心とする能動的セクタ650のいずれかに入射する光エネルギー特徴は157.5度の正反対側にある337.5度を中心とするセクタ650の活性光学セグメントを活性化することにより検出できる。最後に168.75度を中心とする11.25度のセクタ580あるいは348.75度を中心とする不活性な領域651のいずれかに入射する光エネルギー特徴はセクタ580の活性光学セグメントを活性化することにより検出できる。
【0056】
全てのセクタ500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650の全ての活性光学セグメントの形状検出および特徴抽出機能を説明するのは不必要に煩雑であるが、活性光学領域54における活性光学セグメントのいくつかの代表例の機能と活性化した結果を説明し、記述するのは本発明の理解の一助となろう。したがって図6aは外側のセグメント508に入射し、反射されたフーリエ変換光学パターン32からの光エネルギー34のバンドを描くことによって、活性光学セクタ500の外側のセグメント508の活性化を示している。フーリエ変換光学パターン32において垂直方向に半径方向へ最も遠くに分散されている光エネルギー34のこのバンドは、本来垂直方向の線、エッヂ、特徴、あるいは図6bにおけるバンパやグリル部35の多くのほぼ垂直な線のように高い空間周波数を有する画像12’の細部に対応し、それから広がっている(emanate)。上で説明したように、画像12’のフロントバンパやグリル部35のような、もっと複雑なあるいは間隔の狭い垂直の部品あるいは線66(すなわちより高い空間周波数)からの光エネルギー34は、光学中心あるいは光学軸40から半径方向に外方へ遠くに分散しており、このように垂直セクタ500の外側のセグメント506、 508を活性化して検出できる。一方、それほど複雑でなく、混み合っていない、もっと離れているまたはやや離れている、あるいは隙間がかなりあって離れている垂直の部品、エッヂ、あるいは線(すなわちより低い空間周波数)、例えば図6bにおいて画像12’のトランクおよびリヤバンパ部の線66’、からの光エネルギー34は、光学中心あるいは光学軸40から半径方向にそれほど分散せず、内部セグメント502、504によって検出しやすい。このそれぞれ分散しているバンドにおける光エネルギーの強さは上述のように画像12’における垂直の図形35、66、66’それぞれに対応する輝度に依存する。また、活性光学領域54の中心部分41は必要に応じて無視することができる。というのはフーリエ変換光学パターン32(図5)の中心あるいは軸40におけるあるいはその近くの光エネルギー54は画像12’における特徴から発散しており、画像の全体の輝度のような空間的な周波数が非常に低い、あるいは事実上ゼロで、画像があったとしても非常に僅かで形状を定めることができないからである。一方、これも上述したように、中心部分41は中心部分41に入射する光エネルギーを捕捉し、全体的な輝度の指標として検出器80に向けて反射する活性光学部品として作製することができる。これは光源25(s)(図5)の輝度の較正あるいは調節、検出器80のセンサ84の強度(I)測定の較正などに有用である。
【0057】
活性化された外側のセグメント508により反射された光エネルギーバンド34は偏光ビームスプリッタ70によってフィルタされ、フィルタされた光学パターン60に投射される。これは主として図6cに図示した光エネルギーの垂直線あるいはバンド62から構成され、光検出器80(図5)に送られる。上述のようにフィルタされた光学パターン60の光エネルギーは検出アレイ82中の光センサ84によって検出される。各センサ84上の光エネルギーの強度(I)は、センサ(画素)の位置、x−y座標が好ましい、およびセクタ500の角配向(R)と一緒に記録される。活性化したセグメント508の半径方向の位置あるいはスケール(S)も例えば上述のRIXSel値として記録される。これらの値は、特徴を抽出した画像12の情報、例えば画像識別番号(ID)、画像の情報源(URL、データベースのアドレスなど)、デジタルフォーマット、解像度、カラー、質感、形状、主題の範疇、等と関連づけてデータベース102に記録することもできる。
【0058】
さらに説明のため図7aに活性光学セクタ500の内側に近いセグメント504を示す。これは偏光ビームスプリッタ70で単離後光検出器80で検出する目的で、フーリエ変換光学パターン32の光エネルギーバンド34の選択部分の偏光面を回転させるために選択されているものである。この内側に近いセグメント504はまた垂直配向のセクタ500の中にあるが、前の例で活性化された外側のセグメント508よりも光学軸40に近く配置されている、あるいは半径方向にスケールが近い。したがってこの内側に近いセグメント504が活性化されると、フーリエ変換光学パターン32の光エネルギー34を捕捉する。このパターンは画像12’の垂直な線、エッヂなどに対応するが、外側のセグメント508により選択されたものよりも空間周波数が低い。例えば隙間の狭い、垂直配向されたバンパやグリル部35の代わりに、内側に近いセグメント504によって選択されたフーリエ変換光学パターン32の光エネルギー34は、図6bにおける自動車の画像12’においてもっと空間的にやや隔離しているトランクの蓋の垂直のエッヂおよび同様にやや隔離しているその他の垂直な線やエッヂについて特徴抽出をする。したがって得られたフィルタ後のビーム61(s)における光エネルギーバンド62は図8cにおける光学パターン60に示すように、画像12’におけるこのような垂直図形内容66、66’の特徴抽出である。
【0059】
FT光学パターン32からの光エネルギー34の角配向の別の例を図8a〜cを用いて示す。この例の外側に近いセグメント526は、活性化されて垂直方向から45度の角配向で半径方向に伸びる線、エッヂまたは特徴からの光を捕捉する。このような光エネルギー34は、画像12’の中の線、エッヂまたは特徴であって、図8bの間柱および庇支持体67など、45度で伸び、何らかの空間周波数を有する、すなわち単離していないものの特徴を示す。画像12’の中の、空間周波数の少ない、すなわちより単離しているこのような45度配向の線、例えばフェンダーおよびフードエッジ67’の部分などは、内側に近いセグメント524または内側セグメント522によってより多く捕捉されるだろうが、外側に近いセグメント506によっても幾分かはこのような光エネルギーを捕捉され得る。これら45度角配向形状内容に関する光学パターン60を伴う反射、フィルタされたビーム61(s)は、図8cに模式的に示すように、約45度に配向された光エネルギーバンド62を有する。このような光エネルギーバンド62は、光検出器80(図5)用のセンサ84により検出され、画像12’の45度配向形状内容の空間周波数の特徴として記録され保存される。
【0060】
画像12’の線、エッヂ、および特徴部68、68’の水平部分の捕捉と検出は、垂直0度から90度に配向された水平セクタ540の1つ以上のセグメント542、544、546、548の活性化によりなされる。水平セクタ540の活性化されたセグメント542、544、546、548のいずれかによって反射された光エネルギー34の部分は、図9bに示すように、画像12’のほぼ水平の特性、部品および線68の特徴である。画像12’の中の幾つかの湾曲した特性、部品または線は、これもまたほぼ水平の部分または線のセグメント68’を有するので、これらの水平部分または線のセグメント68’も図9aの水平セクタ540が反射する光エネルギー34に寄与する。図9a中の活性化されたセグメント542、544、546、548の水平配向から生じる図9cに示すフィルタされたパターン60内の光エネルギーのバンド62も、ほぼ水平方向に配向され、画像12’の形状特徴のうちほぼ水平方向に配向されたもののいくつかまたは全部を示す。ここでもまた、内側セグメント542、544が活性化され、FT光学パターン32からの光エネルギー34のうち光学軸40のより近くに分散され、画像12’の空間周波数の低い水平形状内容の特徴となる光エネルギー34を検出する。一方、空間周波数の高い水平形状内容は、水平セクタ540の外側セグメント546、548の活性化により検出することができる。このように、検出器アレイ82(図5)を用いる図9cの光エネルギーバンド62の検出は、上述のように、画像12’の水平形状特徴の符号化および記録を容易にする。
【0061】
セクタ590内のもう1つの活性化されたセグメントの例598を図10aに示して、上述の対称的光エネルギー検出特徴を記述する。上述のように、活性光学セクタ500、510の間の非活性化領域に入射するFT光学パターン32の光エネルギーバンド34は、セクタ590の中の活性光学セグメント529、594、569、598に入射する正反対の光エネルギーバンド34と対称である。したがって、図10aに示すように、外側セグメント598などのセグメントの活性化により、正反対の位置にあるそれぞれのセクタ500、510のセグメント508、518の間に入射する等価の光エネルギー34の効果的な検出が可能になる。同様に、任意の他のセグメント592、594、596を活性化することにより、正反対の位置にある活性化されたセクタ500と510の間の非活性化領域に入射する光エネルギーを効率よく検出することができる。したがって、図10aの例では191.25度を中心とするセクタ590に入射する光エネルギーの検出は、11.25度を中心とする非活性化領域に入射する光エネルギー34の検出と等価である。逆もまた成立する。すなわち、図6aと7aに示し上述したように、垂直セクタ500に入射する光エネルギー34の検出は、セクタ580と590の間の非活性化領域581に入射する光学パターン32からの光エネルギーの検出と等価である。
再び図10a〜cを参照すると、セクタ590の中で検出される光エネルギー34は、約191.25度の方向を概ね向く画像12’の中の線、エッヂ、湾曲などの、形状内容69に相当し、ほぼ191.25度程度に配向された画像12’中のこのような線、エッヂ、湾曲部などは、直線状であれば、約11.25度に配向されたと表現することもできる。光学パターン60内の反射およびフィルタされた光エネルギー62も同じ角配向を有する。すなわち、角配向を有し、かつ外側のセグメント596、598によって反射されるとより高い空間周波数を有し、内側のセグメント592、594によって反射されるとより低い空間周波数を有する画像12’の直線的な形状内容の特徴である。FT光学パターン32のこのような各種反射部分から反射される光学パターン60は、上述のように、検出器アレイ82内のセンサ84によって記録および保存用に検出される。
【0062】
活性光学領域54の中のセクタセグメントの任意の特別な角配向Rにより、概ねこの同じ角配向Rを有する画像12’の形状特徴全ての検出ができることは、既に明らかであろう。このような形状特徴の空間周波数に関するセグメントの半径方向外方の間隔またはスケール(S)が、このような形状特徴の空間周波数に関係することもまた明らかであろう。したがって、全ての角配向にあるセグメントを用いて、それぞれのフィルタされたパターン60のバンド62を検出することにより画像12’の形状特徴全部を検出することができる。しかし、上述のように、フィルタされたパターン60の光エネルギーバンド34を、一定の選択インクリメントの角配向または回転角Rで検出することを選ぶことにより、画像12’の若干の、好適にはほとんどの、但し必ずしも全部でない形状特徴を検出することがほとんどの目的にとって十分である。明らかに、光エネルギーバンド34が検出されるセクタの角配向インクリメントが大きいほど、検出される画像12’の形状特徴または内容の精度が低くなる。他方、セクタの角配向インクリメントが小さいほど、処理すべきデータ量が多くなる。したがって、光エネルギーバンド34が検出・記録されるセクタの角配向インクリメントを選択するときは、必要または所望の形状特徴の精度と、当該精度を扱うのに必要なデータ処理と保存の速度および効率との間のバランスを取るのが好ましい。例えば、限定のためではなく、約5〜20度の範囲、好適には約11.25度、の角度インクリメントにおける形状特徴の検出と記録が、ほとんどの目的に適切であると考えられる。また、検出の角度領域も変更することができる。例えば、活性光学セクタが11.25度の角度インクリメントで形状特徴を検出するよう配向されている場合であっても、活性光学領域は3度〜8度の範囲など、狭くなることができ、セクタの間でFT光学パターン32からの光エネルギーの若干をフィルタさせる。しかし、セクタまたはその他の半径方向に伸びるセンサの間の非活性化領域からの光エネルギーのこのような損失は、特定の問題または目的に対する技術の特別な応用次第であって、本発明による形状特徴抽出に不利益なものではない。
【0063】
上述の半径方向に伸びる楔型の活性光学セクタおよびセクタのセグメントの代わりに、代替構成に、図11に模式的に示すように、放射状に伸びる長方形光放射モジュレータを含むことができる。これらの長方形モジュレータ500’、510’、520’、530’、540’、550’、560’、570’、580’、590’、600’、610’、620’、630’、640’、650’は、上述の楔型セクタセグメントと同じまたは異なる角配向にでき、モジュレータ500’のセグメント502’、504’、506’、508’など、角配向の各々を幾つかの長方形で構成することができる。この配列は、入射FT光学パターン(図5)の光エネルギーを、上述の楔型セグメントおよびセクタのように多くは捕捉しないが、形状解像度は大きくなる。
【0064】
効率は悪いけれども、別の実施態様を図12に示す。この場合は、想像線で示す所望のセクタとセグメントが、画素アレイ700型の空間光変調器内で光モジュレータ要素702の選択されたグループを活性化させたことによって形成され得る。例えば、垂直セクタ500”の仮想外側セグメント508”は、光モジュレータ画素要素602のセグメントグループ508”を同時に活性化することにより、活性化することができる。この型の実施には汎用性の利点はあるが、上述のより簡単な構成に比較すると、複雑さとコストがその利点を圧倒するであろう。
【0065】
図4の断面図に関連して上述した反射式空間光変調器の構造は、上述のセグメント型半径方向SLM50構成全部に適用することができ、図13に示す代替透過式空間光変調器の構造50’もまた、各構成と共に用いることができる。この実施態様50’においては、金属反射層186、188を、インジウムスズ酸化物(ITO)または多数の他の既知の透明な導電物質のうちいずれかなどの、透明な導電層186’、188’で置き換える。したがって、層186’、188’のどちらかに電圧V+が加わるか否かにより、入射光27(p)の偏光面が回転するかしないかは、反射の代わりに、光は図13に示すように、素子50’を通って透過し光エネルギー61(s)または61(p)として出現する。このデバイスはその周辺を囲んで基板56に実装されるので、基板56は光61(s)および61(p)の伝搬を妨害しない。光は液晶材料180’を1回だけ通過するので、図4の実施態様のための液晶材料180とは、異なる液晶材料108’および/または異なる厚さの液晶材料が必要となるであろう。しかし、このような材料およびそれらの応用は、簡単に入手可能であり、当技術分野では公知であり、本発明の原理を一度理解すれば、当業者は実施することができる。また、光61(s)は反射よりむしろ透過されるので、偏光ビームスプリッタ70(図5)も図13のセグメント型半径方向SLM50’の前ではなく後ろに配置されなければならない。しかし、この変更も当業者は極めて容易に実施することができるので、図5では図示されていない。
【0066】
本発明による画像の形状特徴抽出、処理、保存、検索、比較および照合の精度、汎用性および効率は、図5のSLM26で画像12’、14’、…、n’に関し光学パターンを作成するとき、画像12、14、…、nに若干の前処理を施すことにより強化することができる。このような前処理の格別に有利な一方法は、更に多くの光エネルギーが光学パターン12’に入るよう画像を「ゴースティング」して、それにより、多くの光エネルギーがFT光学パターン32に入るようにすることである。
【0067】
ここで図14a〜cを参照し、本発明のゴースティング処理を、図14aに大きく拡大して示すタイプのピリオド600など、単純な点の画像内容を用いて先ず示す。コンピュータ20(図5)またはその他のマイクロプロセッサが、図14bに示すような、点600のエッヂだけの画像602を先ず作成する。このようなエッヂ確認タスクを実行するには、National Instrument Corporation(11500 Mopac Expressway, Austin, Texas)から入手可能なLabviewのIMAQTMなど無数のエッヂ確認ソフトウエアが市販されている。更に複雑な画像12、14、…、nは勿論、更に多いエッヂ内容を有する。エッヂが形状特徴を定義して検出可能なFT光学パターン32を作成するので、画像12、14、…、nのエッヂでない内容を除去しても、本発明の形状特徴抽出機能または性能は損なわれない。上述のように、画像12’にある自動車のサイドパネル36または風景画14にある澄んだ青空など、画像の平坦で、一様で、変化のない部分は、当該画像に対する重要な検出可能画像内容に寄与しない。また上述のように、画像のこのような平坦で、一様で、変化のない部分からの光エネルギーは、フーリエ変換光学パターン32において光学軸40の上かまたは極めて近くに焦点を結ぶ傾向があるので、セグメント型半径方向SLM50(図2参照)の中心セグメント40に主として入射し、全く検出されないかまたは、上述のように、画像の背景輝度の決定のためのみに検出される。
【0068】
画像600を、図14bに示すような、画像600のエッヂ内容602の光学パターンに転換した後、複数のゴースト画像602を作ってエッヂ内容602に重ね合わせる。例えば、図14cに示すように、複数のゴースト602A、602B、602Cを作って、エッヂ画像602の光学パターンに付加する。この例では、8つのゴースト画像602Aを、元のエッヂ画像602から第一外向き半径方向距離r1に45度インクリメントで加える。追加の8つのゴースト画像602Bの二番目の組をゴースト画像602Aから別の外向き半径方向距離r2に45度インクリメントで加え、8つのゴースト画像602Cの三番目の組を別の外向き半径方向距離r3に45度インクリメントで加える。ゴースト画像602A、602B、602Cの各々は、元のエッヂ画像602と同一形状で同一寸法のものである。したがって、図14cの多重画像602’には、図14bのエッヂ画像620より多くの光エネルギーと多くの空間周波数があるけれども、新しい形状内容はない。その結果、FT光学パターン32(図5)における光エネルギー34の半径方向への分散は広くなり、強度も増加している。それらはセグメント型半径方向SLM50と検出器80を用いて検出することができる。光エネルギー強度が高いほど、セグメント型半径方向SLM50が検出器80に転送する光エネルギーを、検出器80の中のセンサ84が検出するのが容易になる。
【0069】
図14cの多重画像602’における空間周波数内容が高くなることにより、FT光学パターン32の中の光エネルギーの半径方向への分散が、図14bの非多重画像602より広くなるので、センサ84(図5)が検出する光エネルギーの記録画素の精度が若干悪くなり、そのためSLM26の上に多重画像602’ に代わって画像600または602を作ることにより得られるものより、画像600または602に対する独自性が小さくなる。しかし、解像度能力のこの低下は、照合と同時に近接照合が求められる検索および比較用途のためには、実際は利点に転換することができる。図14cに示すように、初期エッヂ画像パターン602は明るく、最も近いゴーストエッヂ画像602Aのリングは輝度が少なく、次のゴーストエッヂ画像602Bのリングは更に輝度が少なく、最も外側のゴーストエッヂ画像602Cのリングはその上更に輝度が少ない。しかし、ゴースト画像602A、602B、602Cが、画像602’ の空間周波数を増加するので、FT光学パターン32における光エネルギーバンド34の半径方向への分散を大きくすることとなり、多重画像化パターン602’ の中心にある初期周エッヂ画像602から発する光エネルギーバンド34の部分が、ゴースト画像602A、602B、602Cから発する光エネルギーバンド34の部分より明るい、すなわち一層強い。したがって、検出器アレイ82の一層多くのセンサ84が、多重画像化画像602’ に関し検出器80に対してセグメント型半径方向SLM50が反射する光エネルギーを検出するけれども、最高強度(I)の光エネルギーを感知するセンサ84が、初期画像602に相当するセンサ84で、これらの強度を、上述のように、将来のアクセス、解析、検索、照合および/または再生のため記録して保存することができる。最も近いゴースト画像602Aのリングから放射される光エネルギーについて、別のセンサ84が感知する低い強度もまた、さらに別のセンサ84が感知するゴースト画像602B、602Cの別のリングから放射される一層低い光強度と同じく、記録し保存される。したがって、検索および別の画像との照合処理に当たっては、両画像の最高輝度または強度に対する照合が、それぞれの画像が同一であることの最高確率を示す。当該照合が、最高輝度または強度の画素、RIXel、または上述のように特徴抽出されられるその他の光学パターンの記録に対して見出されないときは、ゴースト画像602A、602B、602Cに相当する低い強度に対する比較を試みて近接照合を見出すことができる。
【0070】
ゴースティング処理は、極めて簡単なので所望の結果を達成するため規模を調節することができる。基本的に、図14a〜cの点600の簡単な例に示すように、画像の各画素を、当該画素との関係で選択する位置に選択する距離で選択する角配向で再生するため、ソフトウエアプログラムを簡単に適用することができる。家の形の少し複雑な画像610におけるこのゴースティング処理の例を図15a〜cに示す。家の画像610の一様すなわち特徴のない領域のエッヂを見出して、上述のように、画像610の形状内容を保持するエッヂ画像612を作る。次いで上述のゴースティング処理を、図14cに示すように、エッヂ画像612に施して、ゴースト画像612A、612B、612Cを選択する距離、角配向に、初期エッヂ画像612からゴースト画像612A、612B、612Cが遠ざかるにつれて輝度を下げて、作成する。
【0071】
本発明のゴースティング処理は、上述のように、エッヂが見出されないかまたは作られていない画像に適用することができる。しかし、コンピュータ20または別のプロセッサによる一層多い画素処理が必要となり、形状解像度は鋭くなくなる結果となる。
【0072】
これらおよび無数の別の修正および上述の方法と実施態様の組合せが、当業者には容易にできるので、本発明を正確に上に提示し記述する通りの構造および工程に制限することは望まない。以下に続く請求項に規定するような本発明の範囲内に入る適切な変更および等価物全てに対して、それ相応の方策などを取る。本明細書および以下の請求項で用いるとき「含む」「含まれる」の語は、記載の機能またはステップの存在を明確にする目的であるが、1つ以上の別の機能、ステップまたはそれらのグループの存在または追加を排斥するものではない。
添付図面は、明細書に組み入れられ、かつその一部をなすものであり、本発明の実施態様を図解してあり、明細書の説明と共に参照することによって本発明の原理を理解する上において役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明によるセグメント化された半径方向空間光変調器の斜視図であり、光変調器の活性光学領域の光変調素子に光線が集束している状態を示す。
【図2】中心軸に対し様々な角配向で半径方向に伸びるよう配向されセグメント化された変調器セクタの形における本発明のセグメント化された半径方向空間光変調器の活性光学領域の光変調素子の一実施態様を示す正面図である。
【図3】セグメント化された半径方向空間光変調器機器の光変調素子の1セクタの拡大正面図である。
【図4】図3のほぼ切断線4−4に沿って切断した本発明のセグメント化された半径方向空間光変調器の活性光学セクタの一部の断面図である。
【図5】本発明によるセグメント化された半径方向光解析器を形状内容によって光学画像の特徴抽出および符号化を行う応用例の形で図解してその構造と機能を例示した光学画像特徴抽出器の概略図である。
【図6a】本発明のセグメント化された半径方向空間光変調器機器の光変調素子の垂直方向に配向されたセクタの外側セグメントの使用態様を例示した該セグメント化された半径方向空間光変調器の光変調素子の概略立面図、および画像の特徴抽出状態とその結果得られる該画像の垂直に配向された形状内容の一部の特徴を示す検出可能な光学パターンを示す概略図である。
【図6b】本発明のセグメント化された半径方向空間光変調器機器の光変調素子の垂直方向に配向されたセクタの外側セグメントの使用態様を例示した該セグメント化された半径方向空間光変調器の光変調素子の概略立面図、および画像の特徴抽出状態とその結果得られる該画像の垂直に配向された形状内容の一部の特徴を示す検出可能な光学パターンを示す概略図である。
【図6c】本発明のセグメント化された半径方向空間光変調器機器の光変調素子の垂直方向に配向されたセクタの外側セグメントの使用態様を例示した該セグメント化された半径方向空間光変調器の光変調素子の概略立面図、および画像の特徴抽出状態とその結果得られる該画像の垂直に配向された形状内容の一部の特徴を示す検出可能な光学パターンを示す概略図である。
【図7a】図6aと同様の概略立面図で、垂直セクタのほぼ内側のセグメントの使用態様を例示したものである。
【図7b】図6bと同様の概略立面図で、垂直セクタのほぼ内側のセグメントの使用態様を例示したものである。
【図7c】図6cと同様の概略立面図で、垂直セクタのほぼ内側のセグメントの使用態様を例示したものである。
【図8a】図6aと同様の概略立面図で、垂直から45度の方向に配向された活性光学セクタのほぼ 外側のセグメントの使用態様を例示したものである。
【図8b】図6bと同様の概略立面図で、垂直から45度の方向に配向された活性光学セクタのほぼ 外側のセグメントの使用態様を例示したものである。
【図8c】図6すcと同様の概略立面図で、垂直から45度の方向に配向された活性光学セクタのほぼ外側のセグメントの使用態様を例示したものである。
【図9a】図6aと同様の概略立面図で、水平に配向された活性光学セクタの外側セグメントの使用態様を例示したものである。
【図9b】図6bと同様の概略立面図で、水平に配向された活性光学セクタの外側セグメントの使用態様を例示したものである。
【図9c】図6cと同様の概略立面図で、水平に配向された活性光学セクタの外側セグメントの使用態様を例示したものである。
【図10a】図6aと同様の概略立面図で、垂直から191.25度の方向に配向された活性光学セクタの外側セグメントの使用態様を例示したものである。
【図10b】図6bと同様の概略立面図で、垂直から191.25度の方向に配向された活性光学セクタの外側セグメントの使用態様を例示したものである。
【図10c】図6cと同様の概略立面図で、垂直から191.25度の方向に配向された活性光学セクタの外側セグメントの使用態様を例示したものである。
【図11】図6aと同様の概略立面図で、光活性セグメントをくさび状ではなく矩形とした修正態様を例示したものである。
【図12】本発明のもう一つの実施態様の概略立面図で、この実施態様では、センサの画素アレイの形の個々にアドレス可能な光センサよりなる光センサ群グループをセクタまたはセクタのセグメントを擬した位置で同時に起動することにより、光線の角配向解析および/または空間解析が可能となり、本発明の形状内容による画像の特徴抽出を達成することができるようになっている。
【図13】図4と同様の断面図で、変調光線を本発明のセグメント化された半径方向空間光変調器で反射させるのではなく、これを通過させる修正態様を例示したものである。
【図14a】形状情報検出性能を改善し、また種々の画像における形状内容の略一致の確認を可能にするべく段階的形状内容特徴抽出の手段を得るために、光エネルギー透過を改善するための任意のゴースティング技術を図解した説明図である。
【図14b】形状情報検出性能を改善し、また種々の画像における形状内容の略一致の確認を可能にするべく段階的形状内容特徴抽出の手段を得るために、光エネルギー透過を改善するための任意のゴースティング技術を図解した説明図である。
【図14c】形状情報検出性能を改善し、また種々の画像における形状内容の略一致の確認を可能にするべく段階的形状内容特徴抽出の手段を得るために、光エネルギー透過を改善するための任意のゴースティング技術を図解した説明図である。
【図15a】図14aのゴースティング技術を幾分複雑な画像に適用した例を図解した説明図である。
【図15b】図14bのゴースティング技術を幾分複雑な画像に適用した例を図解した説明図である。
【図15c】図14cのゴースティング技術を幾分複雑な画像に適用した例を図解した説明図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
形状内容に関する画像の特徴抽出方法であって;
光エネルギーを用いて画像のフーリエ変換光学パターンを作成するステップと;
複数の角配向においてフーリエ変換光学パターンの不連続部分から光エネルギーを選択し、前記不連続部分をフーリエ変換光学パターンの他の部分から分離することにより、これら不連続部分からの光エネルギーの複数のフィルタされたパターンを作成するため、フーリエ変換光学パターンから光エネルギーを空間的にフィルタするステップと;
それぞれの角配向に関しフィルタされたパターン内に分布しているままの光エネルギーの強度を検出するステップと;
フィルタされたパターン内で検出される光エネルギーの強度を、それぞれの角配向と共に保存するステップと;
の各ステップを含む方法。
【請求項2】
フーリエ変換光学パターンの焦点を、空間光変調器の活性光学領域上に結ばせるステップと;
選択される角配向にある空間光変調器の一部を選択的に活性化してフーリエ変換光学パターンの光エネルギーの不連続部分の偏光面を回転させるステップと;
回転された偏光面のある光を、偏光面のない光から分離するステップと;
回転された偏光面のある光の強度を検出するステップと;
の各ステップを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
フーリエ変換光学パターンの光学軸から各種半径方向距離に位置決めされ前記角配向の選択されたセグメントにある空間光変調器の一部を、選択的に活性化するステップ、を含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
空間光変調器の一部を選択的に活性化して空間光変調器の活性光学領域の選択されたセクタ上に入射するフーリエ変換光学パターンの中の光エネルギーの偏光面を回転させるステップ、を含む請求項2に記載の方法。
【請求項5】
空間光変調器の一部を選択的に活性化して選択されたセクタの選択されたセグメント上に入射するフーリエ変換光学パターンの中の光エネルギーの偏光面を回転させるステップ、を含む請求項4に記載の方法。
【請求項6】
特徴抽出されつつある画像の回りに、特徴抽出されつつある画像とほぼ同一の形状内容をそれぞれが有する複数のゴースト画像を作成するステップと;
特徴抽出されつつある画像と並んで、ゴースト画像からフーリエ変換光学画像を作成するステップと;
の各ステップを含む請求項1に記載の方法。
【請求項7】
ゴースト画像の各々が特徴抽出されつつある画像より少ない光エネルギーを持つゴースト画像を作成するステップ、を含む請求項6に記載の方法。
【請求項8】
特徴抽出されつつある画像含む原型画素を複製するステップと、前記複製画素の各々を、その対応する原型画素に対し等しい距離と角配向だけずらしてゴースト画像を作成するステップ、を含む請求項6に記載の方法。
【請求項9】
複数のゴースト画像を、特徴抽出されつつある画像の回りに対称的に分散するステップ、を含む請求項8に記載の方法。
【請求項10】
形状内容のエッヂ部画像を特徴抽出されつつある画像において、形状内容のエッヂ部を見出すステップと、
エッヂ部画像含む原型画素を複製するステップと、
前記複製画素の各々を、その対応原型画素から等しい距離と角配向でずらしてゴースト画像を作成するステップと、
の各ステップを含む請求項6に記載の方法。
【請求項11】
エッヂ部画像の対応する画素より少ない光エネルギーを有するゴースト画像含む画素を複製するステップ、を含む請求項10に記載の方法。
【請求項12】
焦点距離にある焦点面に焦点を有するフーリエ変換レンズと;
(i)フーリエ変換レンズの焦点面に位置する中心軸を囲む活性光学領域を、中心軸を焦点に一致させて、有するフィルタ空間光変調器であって、前記活性光学領域は中心軸に対し各種角配向で入射する光の偏光面を回転しまたは回転しないよう選択的に活性化する能力のある不連続光活性成分を含むフィルタ空間光変調器と、(ii)1つの平面内に偏光する光を別の平面内に偏光する光から分離する能力のある偏光アナライザと、を含む空間的光フィルタと;
付属単色光源付き画像作成空間光変調器であって、付属単色光源からの光を用いて光学パターンで画像を作るためアドレス可能であり、単色光の前記光学画像パターンを、フーリエ変換レンズを通じ投写し、画像光学パターンのフーリエ変換光学パターンをフーリエ変換レンズの焦点面に形成するよう位置決めされる画像作成空間光変調器と;
空間的光フィルタのフィルタする光を受けるように位置決めされる光検出器であって、フィルタされた光中の光エネルギー強度のフィルタされたパターンを検出する能力のあるセンサのアレイを含む光検出器と;
含む光学画像形状内容アナライザ。
【請求項13】
不連続活性成分が、中心軸に対し各種角配向に半径方向に外向きに伸びるように、活性光学領域に配置されている、請求項12に記載の光学画像形状内容特徴抽出器。
【請求項14】
不連続活性成分が、活性光学領域の個別セクタ部含む、請求項13に記載の光学画像形状内容特徴抽出器。
【請求項15】
不連続活性成分が、個別にアドレス可能なセクタのセグメント部含む、請求項14に記載の光学画像形状内容特徴抽出器。
【請求項16】
個別にアドレス可能なセグメント部が、中心軸に対し半径方向に配置され、活性光学セクタ部を形成する、請求項15に記載の光学画像形状内容特徴抽出器。
【請求項17】
不連続活性成分が、中心軸に対し半径方向に伸びる長方形成分含む、請求項13に記載の光学画像形状内容特徴抽出器。
【請求項18】
活性光学領域が光活性要素の長方形空間的光モジュラーアレイを含み、不連続活性成分が、中心軸に対し半径方向に外向きに伸びる前記要素の不連続グループにおいて活性化することのできる前記要素の長方形アレイの光活性要素を含む、請求項13に記載の光学画像形状内容特徴抽出器。
【請求項19】
中心軸を囲み、中心軸に対し各種角配向で半径方向に伸びる複数の光活性モジュレータ含む、活性光学領域含む、空間光変調器。
【請求項20】
光活性モジュレータの各々が、セクタの活性光学領域のセクタを含む、請求項19に記載の空間光変調器。
【請求項21】
セクタの各々が、前記角配向のうち1つに連続的に伸びるよう位置する個別にアドレス可能な複数の光活性セグメント部を含む、請求項20に記載の空間光変調器。
【請求項22】
光活性モジュレータの各々が長方形である、請求項19に記載の空間光変調器。
【請求項23】
長方形光活性モジュレータの各々が、前記角配向のうち1つに連続的に伸びるよう位置決めされる個別にアドレス可能な複数の光活性セグメント部を含む、請求項22に記載の空間光変調器。
【請求項24】
活性光学領域が光センサの長方形アレイを含み、光活性モジュレータの各々が、光を変調するため同時に作動させることが可能で、共にグループで中心軸に対し半径方向に伸びる光活性要素の複合体を形成するよう構成される光センサのグループを含む、請求項19に記載の空間光変調器。
【請求項1】
形状内容に関する画像の特徴抽出方法であって;
光エネルギーを用いて画像のフーリエ変換光学パターンを作成するステップと;
複数の角配向においてフーリエ変換光学パターンの不連続部分から光エネルギーを選択し、前記不連続部分をフーリエ変換光学パターンの他の部分から分離することにより、これら不連続部分からの光エネルギーの複数のフィルタされたパターンを作成するため、フーリエ変換光学パターンから光エネルギーを空間的にフィルタするステップと;
それぞれの角配向に関しフィルタされたパターン内に分布しているままの光エネルギーの強度を検出するステップと;
フィルタされたパターン内で検出される光エネルギーの強度を、それぞれの角配向と共に保存するステップと;
の各ステップを含む方法。
【請求項2】
フーリエ変換光学パターンの焦点を、空間光変調器の活性光学領域上に結ばせるステップと;
選択される角配向にある空間光変調器の一部を選択的に活性化してフーリエ変換光学パターンの光エネルギーの不連続部分の偏光面を回転させるステップと;
回転された偏光面のある光を、偏光面のない光から分離するステップと;
回転された偏光面のある光の強度を検出するステップと;
の各ステップを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
フーリエ変換光学パターンの光学軸から各種半径方向距離に位置決めされ前記角配向の選択されたセグメントにある空間光変調器の一部を、選択的に活性化するステップ、を含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
空間光変調器の一部を選択的に活性化して空間光変調器の活性光学領域の選択されたセクタ上に入射するフーリエ変換光学パターンの中の光エネルギーの偏光面を回転させるステップ、を含む請求項2に記載の方法。
【請求項5】
空間光変調器の一部を選択的に活性化して選択されたセクタの選択されたセグメント上に入射するフーリエ変換光学パターンの中の光エネルギーの偏光面を回転させるステップ、を含む請求項4に記載の方法。
【請求項6】
特徴抽出されつつある画像の回りに、特徴抽出されつつある画像とほぼ同一の形状内容をそれぞれが有する複数のゴースト画像を作成するステップと;
特徴抽出されつつある画像と並んで、ゴースト画像からフーリエ変換光学画像を作成するステップと;
の各ステップを含む請求項1に記載の方法。
【請求項7】
ゴースト画像の各々が特徴抽出されつつある画像より少ない光エネルギーを持つゴースト画像を作成するステップ、を含む請求項6に記載の方法。
【請求項8】
特徴抽出されつつある画像含む原型画素を複製するステップと、前記複製画素の各々を、その対応する原型画素に対し等しい距離と角配向だけずらしてゴースト画像を作成するステップ、を含む請求項6に記載の方法。
【請求項9】
複数のゴースト画像を、特徴抽出されつつある画像の回りに対称的に分散するステップ、を含む請求項8に記載の方法。
【請求項10】
形状内容のエッヂ部画像を特徴抽出されつつある画像において、形状内容のエッヂ部を見出すステップと、
エッヂ部画像含む原型画素を複製するステップと、
前記複製画素の各々を、その対応原型画素から等しい距離と角配向でずらしてゴースト画像を作成するステップと、
の各ステップを含む請求項6に記載の方法。
【請求項11】
エッヂ部画像の対応する画素より少ない光エネルギーを有するゴースト画像含む画素を複製するステップ、を含む請求項10に記載の方法。
【請求項12】
焦点距離にある焦点面に焦点を有するフーリエ変換レンズと;
(i)フーリエ変換レンズの焦点面に位置する中心軸を囲む活性光学領域を、中心軸を焦点に一致させて、有するフィルタ空間光変調器であって、前記活性光学領域は中心軸に対し各種角配向で入射する光の偏光面を回転しまたは回転しないよう選択的に活性化する能力のある不連続光活性成分を含むフィルタ空間光変調器と、(ii)1つの平面内に偏光する光を別の平面内に偏光する光から分離する能力のある偏光アナライザと、を含む空間的光フィルタと;
付属単色光源付き画像作成空間光変調器であって、付属単色光源からの光を用いて光学パターンで画像を作るためアドレス可能であり、単色光の前記光学画像パターンを、フーリエ変換レンズを通じ投写し、画像光学パターンのフーリエ変換光学パターンをフーリエ変換レンズの焦点面に形成するよう位置決めされる画像作成空間光変調器と;
空間的光フィルタのフィルタする光を受けるように位置決めされる光検出器であって、フィルタされた光中の光エネルギー強度のフィルタされたパターンを検出する能力のあるセンサのアレイを含む光検出器と;
含む光学画像形状内容アナライザ。
【請求項13】
不連続活性成分が、中心軸に対し各種角配向に半径方向に外向きに伸びるように、活性光学領域に配置されている、請求項12に記載の光学画像形状内容特徴抽出器。
【請求項14】
不連続活性成分が、活性光学領域の個別セクタ部含む、請求項13に記載の光学画像形状内容特徴抽出器。
【請求項15】
不連続活性成分が、個別にアドレス可能なセクタのセグメント部含む、請求項14に記載の光学画像形状内容特徴抽出器。
【請求項16】
個別にアドレス可能なセグメント部が、中心軸に対し半径方向に配置され、活性光学セクタ部を形成する、請求項15に記載の光学画像形状内容特徴抽出器。
【請求項17】
不連続活性成分が、中心軸に対し半径方向に伸びる長方形成分含む、請求項13に記載の光学画像形状内容特徴抽出器。
【請求項18】
活性光学領域が光活性要素の長方形空間的光モジュラーアレイを含み、不連続活性成分が、中心軸に対し半径方向に外向きに伸びる前記要素の不連続グループにおいて活性化することのできる前記要素の長方形アレイの光活性要素を含む、請求項13に記載の光学画像形状内容特徴抽出器。
【請求項19】
中心軸を囲み、中心軸に対し各種角配向で半径方向に伸びる複数の光活性モジュレータ含む、活性光学領域含む、空間光変調器。
【請求項20】
光活性モジュレータの各々が、セクタの活性光学領域のセクタを含む、請求項19に記載の空間光変調器。
【請求項21】
セクタの各々が、前記角配向のうち1つに連続的に伸びるよう位置する個別にアドレス可能な複数の光活性セグメント部を含む、請求項20に記載の空間光変調器。
【請求項22】
光活性モジュレータの各々が長方形である、請求項19に記載の空間光変調器。
【請求項23】
長方形光活性モジュレータの各々が、前記角配向のうち1つに連続的に伸びるよう位置決めされる個別にアドレス可能な複数の光活性セグメント部を含む、請求項22に記載の空間光変調器。
【請求項24】
活性光学領域が光センサの長方形アレイを含み、光活性モジュレータの各々が、光を変調するため同時に作動させることが可能で、共にグループで中心軸に対し半径方向に伸びる光活性要素の複合体を形成するよう構成される光センサのグループを含む、請求項19に記載の空間光変調器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【公表番号】特表2006−506604(P2006−506604A)
【公表日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2003−562708(P2003−562708)
【出願日】平成15年1月16日(2003.1.16)
【国際出願番号】PCT/US2003/001281
【国際公開番号】WO2003/062907
【国際公開日】平成15年7月31日(2003.7.31)
【出願人】(501466499)ルック ダイナミックス,インコーポレイテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】LOOK DYNAMICS,INC.
【住所又は居所原語表記】2500 Trade Centre Avenue,UnitA,Longmont,Colorado 80503,U.S.A.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成15年1月16日(2003.1.16)
【国際出願番号】PCT/US2003/001281
【国際公開番号】WO2003/062907
【国際公開日】平成15年7月31日(2003.7.31)
【出願人】(501466499)ルック ダイナミックス,インコーポレイテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】LOOK DYNAMICS,INC.
【住所又は居所原語表記】2500 Trade Centre Avenue,UnitA,Longmont,Colorado 80503,U.S.A.
【Fターム(参考)】
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