説明

画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法及び画像表示媒体

【課題】ユーザの操作を煩雑にすることなく、所望の処理内容の画像処理を行うすることができると共に、画像処理を高速に行うすることをハードウェアによって実現可能な画像処理技術を提供する。
【解決手段】スキャナエンジン81は、付加情報が埋め込まれた原稿の画像を読み取り、当該画像を表す画像データに対して読取画像処理を適宜行って処理後の画像データをコントローラ部60へ転送する。コントローラ部60のCPU61は、転送された画像データから付加情報を取得してこれをデコードすることにより、回路データを取得する。そして、CPU61は、当該回路データを用いて、RLD63に回路をコンフィグレーションする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、再構成可能デバイスの回路を再構成するための回路データを特定してこれを用いて回路を再構成する画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法及び画像表示媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
MFP(Multi Function Peripheral)のような画像処理装置において画像処理を行うする機能(画像処理機能)は、複数の複雑なアルゴリズムから構成されており、所望の実行速度を得るために、通常、CPU(Central Processor Unit)よりも高速に動作可能なASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の論理回路により実現されている。このASICは、1チップ上に集積された書き換え不可能な回路であるため、回路変更に対応することはできない。この問題に対応するため、FPGA(Field Programmable Gate Array)等に代表される再構成可能デバイスが使用される場合がある。近年では、より高速に回路を書き換えることができる、DRP(Dynamic Reconfigurable Processor)やDAP/DNA等のデバイスが登場している。
【0003】
これらの再構成可能デバイスでは、回路を一旦書き込んだ後でも、別の回路を構成するための回路データを外部より与えられることにより回路を再構成(コンフィグレーション)することが可能である。このため、再構成可能デバイスは、画像処理のような複雑なアルゴリズムを高速に処理するアクセラレータとして使用されている。また、インターネット等の発達により、再構成可能デバイスの回路を再構成するための回路データを、ネットワーク上に接続されたサーバ装置等からダウンロードすることが可能となっている。このため、製品出荷後であっても、最新の回路データを画像処理装置に供給できるようになっている。
【0004】
一方、近年においては画像処理装置の使用方法も多様化してきており、ユーザ毎に使用する機能や処理が異なっていたり、更にはそれぞれの原稿の種類によっても処理内容が異なってきたりしている。これに対応するために、画像処理装置のメーカーは、SDK(Software Devolopment Kit)やWebサービスといった汎用的なI/Fを用意することによって、ユーザや外部ベンダー等が画像処理装置での処理内容をある程度自由にカスタマイズできるようにしている。しかしながら、自由にカスタマイズできる範囲はあくまでソフトウェアでの処理であり、高速な動作が必要である処理であっても、画像処理装置内のハードウェアを用いて処理することが困難である。また、ユーザが自由にカスタマイズできるように画像処理装置に追加されるソフトウェア(追加ソフトウェア)では、タッチパネル等の操作部から操作できるように設定してあるのが通常である。しかし、設定できる数に限りがあることや、今後更に使用方法が多様化してくることを考えると、以下のような問題が発生する恐れがある。ユーザは、多大な追加ソフトウェアの中から所望のソフトウェアを探し出して選択することになるため、ユーザにとって煩雑な作業が増えることになる恐れがある。例えば、原稿のフォーム毎に処理する内容が異なるといった使用方法もされるようになってきているが、今後更に画像処理装置の使用方法が多様化してくると、使用方法に応じてユーザにとっての使い勝手の良さというものが重要になってくる。このように原稿と処理内容とが一対一で対応している場合には、原稿を画像処理装置にセットした時点、或いは原稿をスキャンした時点で処理内容が決定されるのが好適である。前者の場合には、RFID(Radio Frequency IDentification)等のICタグを原稿に埋め込んでおき、それによって原稿を識別して処理内容を決定する、といった解決方法が考えられる。しかし、このようなRFIDを埋め込んだ紙は高コストであり、またRFIDを認識する読み取り装置(リーダー)が必要である。また、その処理内容はリーダーによって読み込まれるまで確認することができない。
【0005】
以上のように、近年、画像処理装置の使用方法がユーザによって異なっていたり、原稿の種類によって処理内容が異なったりしてきている。このため、処理内容を自由にカスタマイズでき、その処理内容を容易に選択可能で、また高速に行うすることができることが望まれている。これに対応するためにソフトウェアによるカスタマイズは可能になってきているが、処理速度として十分でなく、ハードウェア等による更なる高速化が望まれている。特許文献1には、ハードウェアの観点から、処理の効率化を図る技術が提案されている。概略的には、特許文献1には、処理の少なくとも一部をプログラマブル論理回路により行うことが可能な画像処理装置をネットワーク上に複数備え、それらが協調して処理を行う画像処理システムであって、プログラマブル論理回路に関する情報に基づきその再構成内容を決定し、その再構成内容に基づきプログラマブル論理回路の構成を再構成することが記載されている。
【0006】
【特許文献1】特開2005−293561号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1の技術では、ユーザや外部ベンダー等が追加したソフトウェアを自由にハードウェア化して使用する用途には対応できていない。また、所望の処理内容の選択については、操作部からの操作によって行うのか、或いは、別の方法で行うのか等について、更なる工夫が望まれていた。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザの操作を煩雑にすることなく、所望の処理内容の画像処理を行うことができると共に、画像処理を高速に行うことをハードウェアによって実現可能な画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法及び画像表示媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、画像処理装置であって、再構成可能に回路が構成されるデバイスであって、画像を表す画像データに対して、演算処理を行う再構成可能デバイスと、前記回路の構成を定義する回路データを取得するための付加情報が埋め込まれた画像表示媒体に表れる第1画像を読み取る画像読取手段と、前記画像読取手段が読み取った第1画像を表す第1画像データに含まれる前記付加情報を取得し、当該付加情報に基づいて前記回路データを取得する付加情報取得手段と、前記付加情報取得手段が取得した前記回路データを用いて前記再構成可能デバイスの回路を再構成するコンフィグレーション手段とを備えること特徴とする。
【0010】
また、請求項2にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記付加情報は、前記回路の構成の全部又は1部を定義する前記回路データを含み、前記付加情報取得手段は、前記画像データに含まれる前記付加情報を取得し、当該付加情報から前記回路データを取得することを特徴とする。
【0011】
また、請求項3にかかる発明は、請求項2にかかる発明において、前記付加情報は、コード化されており、前記付加情報取得手段は、前記付加情報をデコードすることによって前記回路データを取得することを特徴とする。
【0012】
また、請求項4にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記付加情報は、前記回路の構成の全部又は1部を定義する前記回路データを識別可能な識別情報を含み、前記回路データを記憶する記憶手段を更に備え、前記付加情報取得手段は、前記回路データを取得する回路データ取得手段を有し、前記付加情報から前記識別情報を取得し、取得された前記識別情報に基づいて特定される前記回路データを前記回路データ取得手段が前記記憶手段から取得することを特徴とする。
【0013】
また、請求項5にかかる発明は、請求項4にかかる発明において、前記識別情報は、前記回路データに対して割り当てられた管理番号、当該回路データのファイル名及び当該回路データの格納場所を示すアドレス情報のうち少なくとも1つを含んでおり、前記回路データについて、前記管理番号、前記ファイル名及び前記アドレス情報を記憶している回路データ管理テーブルを更に備え、前記回路データ取得手段は、前記識別情報を用いて前記回路データ管理テーブルを参照することによって前記回路データを特定して前記記憶手段から取得することを特徴とする。
【0014】
また、請求項6にかかる発明は、請求項4にかかる発明において、前記識別情報は、前記回路データに対して割り当てられた管理番号、当該回路データのファイル名及び当該回路データの格納場所を示すアドレス情報を少なくとも含むことを特徴とする。
【0015】
また、請求項7にかかる発明は、請求項4乃至6のいずれか一項にかかる発明において、前記付加情報は、コード化されており、前記付加情報取得手段は、前記付加情報をデコードすることによって前記識別情報を取得することを特徴とする。
【0016】
また、請求項8にかかる発明は、請求項1乃至7のいずれか一項にかかる発明において、前記回路が再構成された前記再構成可能デバイスは、前記第1画像データのうち前記付加情報を除いた第2画像データに対して、前記演算処理を行うことを特徴とする。
【0017】
また、請求項9にかかる発明は、画像処理装置とサーバ装置とが接続される画像処理システムであって、前記画像処理装置は、再構成可能に回路が構成されるデバイスであって、画像を表す画像データに対して、演算処理を行う再構成可能デバイスと、前記回路の構成を定義する回路データを取得するための付加情報が埋め込まれた画像表示媒体に表れる第1画像を読み取る画像読取手段と、前記画像読取手段が読み取った第1画像を表す第1画像データに含まれる前記付加情報を取得する付加情報取得手段と、前記再構成可能デバイスの回路を再構成するコンフィグレーション手段とを有し、前記サーバ装置は、前記回路データを記憶する記憶手段を有し、前記付加情報は、前記回路データを識別可能な識別情報を含み、前記付加情報取得手段は、前記付加情報から前記識別情報を取得し、前記回路データ取得手段は、前記識別情報に基づいて特定される前記回路データを前記サーバ装置に要求し、当該要求に応じて、当該回路データを前記サーバ装置から取得し、前記サーバ装置は、前記識別情報に基づいて特定される前記回路データを前記画像処理装置から要求された場合、当該回路データを前記記憶手段から取得してこれを前記画像処理装置に送信することを特徴とする。
【0018】
また、請求項10にかかる発明は、請求項9にかかる発明において、前記識別情報は、前記回路データに対して割り当てられた管理番号、当該回路データのファイル名及び当該回路データの格納場所を示すアドレス情報のうち少なくとも1つを含んでおり、前記画像処理装置又はサーバ装置のうち少なくとも一方が、前記回路データについて、前記管理番号、前記ファイル名及び前記アドレス情報を記憶している回路データ管理テーブルを更に有し、前記回路データ取得手段は、前記識別情報を用いて前記回路データ管理テーブルを参照することによって特定される回路データを前記サーバ装置に要求し、当該回路データを前記サーバ装置から取得することを特徴とする。
【0019】
また、請求項11にかかる発明は、請求項9にかかる発明において、前記識別情報は、前記回路データに対して割り当てられた管理番号、当該回路データのファイル名及び当該回路データの格納場所を示すアドレス情報を少なくとも含むことを特徴とする。
【0020】
また、請求項12にかかる発明は、請求項9乃至11のいずれか一項にかかる発明において、前記付加情報は、コード化されており、前記付加情報取得手段は、前記付加情報をデコードすることによって前記識別情報を取得することを特徴とする。
【0021】
また、請求項13にかかる発明は、画像読取手段と、付加情報取得手段と、コンフィグレーション手段とを備える画像処理装置で実現される画像処理方法であって、再構成可能に回路が構成されるデバイスであって、画像を表す画像データに対して、演算処理を行う再構成可能デバイスの前記回路の構成を定義する回路データを取得するための付加情報が埋め込まれた画像表示媒体に表れる第1画像を読み取る画像読取ステップと、前記画像読取ステップで読み取った第1画像を表す第1画像データに含まれる前記付加情報を取得し、当該付加情報に基づいて前記回路データを取得する付加情報取得ステップと、前記付加情報取得ステップで取得した前記回路データを用いて前記再構成可能デバイスの回路を再構成するコンフィグレーションステップとを含むこと特徴とする。
【0022】
また、請求項14にかかる発明は、画像表示媒体であって、再構成可能に回路が構成される再構成可能デバイスにおける前記回路の構成を定義する回路データを取得するための付加情報が埋め込まれたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、ユーザの操作を煩雑にすることなく、所望の処理内容の画像処理を行うことができると共に、画像処理を高速に行うことをハードウェアによって実現可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法及び画像表示媒体の最良な実施の形態を詳細に説明する。
【0025】
[第1の実施の形態]
(1)構成
図1は、本実施の形態にかかる画像処理装置のハードウェア構成を例示する図である。画像処理装置50の構成は、コントローラ部60とエンジン部80とに大きく分かれている。コントローラ部60は、CPU61、ASIC62、RLD(Reconfigurable Logic Device)63、ROM(Read Only Memory)64、RAM(Random Access Memory)65、HDD(Hard Disk Drive)66、NIC(Network Interface Card)67、操作部68及びエンジンI/F(Interface)69と、これら接続するバスとを少なくとも備える。エンジン部80は、スキャナエンジン81、プロッタエンジン82及びコントローラI/F(図示せず)を少なくとも備える。
【0026】
ROM64は、不揮発性の記憶手段であり、各種データや各種プログラムを記憶する。HDD66は、磁気的又は光学的に記録可能な記録媒体を有し、画像データやその圧縮データや、各種プログラムや各種設定情報、フォントデータ等を記憶する。RAM65は、SDRAM(Synchronous DRAM)等の書き換え可能な記憶手段であって、画像データやその圧縮データを一時的に記憶したり、CPU61が各種プログラムを実行する際のワークメモリとして機能し、実行過程で得られるデータ等を一時的に記憶したりする。CPU61は、ROM64やHDD66に予め記憶された各種プログラムを実行することにより各種機能を実現させ、画像処理装置各部の制御を統括的に行う。
【0027】
ASIC62は、メモリコントロールや画像処理装置50に最小限必要な画像処理等を行う。例えば、ASIC62は、画像を、画像処理装置50が解釈可能な内部形式のデータへ変換したり又は逆変換したりすることや、画像回転やスタンプ合成処理等の画像編集処理を行う。
【0028】
RLD63は、例えばFPGA(Field Programmable Gate Array)に代表される再構成可能なロジックデバイスであり、DRP(Dynamic Reconfigurable Processor)、DAPDNAといった動的に再構成可能なデバイス等も含む。RLD63は、ASIC62には機能として搭載されていない画像処理であってCPU61が行うには処理能力が不足するような画像処理等の演算処理を行う。画像処理としては、例えば、JPEG方式やJPEG2000方式等の画像圧縮/伸張処理や、OCR処理等、CPU61では負荷の高い画像処理の一部又は全部である。このRLD63に構成される回路は、例えば、2次元アレイ構造をなしており、回路データにより定義される。回路データは、例えば、2次元アレイ状に並んだ演算器の接続と、各演算器の動作を定義するデータである。
【0029】
NIC67は、PC(Personal Computer)やその他の画像処理装置等の各種外部機器と接続するためのインターフェースであって、ネットワークを介して外部機器との間でデータの授受を行う。ネットワークとは、例えば、例えば、LAN(Local Area Network)、イントラネット、イーサネット(登録商標)又はインターネットなどである。操作部68は、操作ボタンや操作キーから構成され、ユーザからの操作入力を受け付ける。エンジンI/F69は、エンジン部80とのインターフェースであり、コントローラI/Fを介して、スキャナエンジン81で読み込まれた画像データや、プロッタエンジン82で印刷する画像データ等のデータの授受を行う。
【0030】
スキャナエンジン81は、読取ガラスやADF(Auto Document Feeder)などの読取り台にセットされた原稿(画像表示媒体)に表れる画像の読み取りをCCD(Charge Coupled Device)リニアイメージセンサ(図示せず)で行い、読み取った画像を表す画像データに対して各種読取画像処理を行う。各種読取画像処理とは、例えば、シェーディング処理や、RGB処理(例えば、色変換処理、フィルタ処理、γ(ガンマ)変換処理、変倍処理等)である。そして、スキャナエンジン81は、処理後の画像データをRGBフォーマットに変換して出力する。プロッタエンジン82は、レーザプリンタ方式やインクジェット方式等の画像形成装置を備え、画像形成処理として、RGBフォーマットの画像データをCMYKフォーマットに変換し、印刷用紙等の表示媒体上に印刷を行う。コントローラI/Fは、コントローラ部60とのインターフェースであり、上述したようにエンジンI/F69を介してコントローラ部60とデータの授受を行う。
【0031】
ここで、本実施の形態で取り扱う原稿について図2を用いて説明する。スキャナエンジン81によって読み込まれる原稿には、同図に示されるように、付加情報が埋め込まれている。付加情報は、上述したRLD63における回路の構成の全部又は1部を定義する回路データを含む。また、付加情報は、例えば、コード化されて原稿に埋め込まれており、QRコードに代表される二次元バーコードや、地紋印刷のように画像データの中に埋め込まれるものや、画像データの一部を加工して埋め込まれるもの等であり、周知の情報埋め込み技術により埋め込まれる。尚、付加情報は、画像となる文書中に埋め込まれていても良いし、原稿が付加情報のみ含むものであっても良い。
【0032】
次に、CPU61は、ROM64やHDD66に予め記憶された各種プログラムを実行することにより実現される各種機能のうち本実施の形態に特有の機能について説明する。図3は、本実施の形態にかかる画像処理装置50のハードウェア構成及び機能的構成の概要を示す図である。CPU61は、付加情報取得部70及びコンフィグレーション部71の各機能を実現させる。付加情報取得部70は、スキャナエンジン81によってその画像が読み取られた原稿に埋め込まれた付加情報を取得し、当該付加情報をデコードすることによって回路データを取得する。コンフィグレーション部71は、付加情報取得部70が取得した回路データを用いて、RLD63に回路を再構成(コンフィグレーション)する。
【0033】
(2)動作
次に、本実施の形態にかかる画像処理装置50の行うコンフィグレーション処理の手順について図4を用いて説明する。まず、ユーザが、スキャンの設定に関する操作入力を操作部68において行い、図2に例示される原稿を読取り台にセットし、スキャンを開始させる。なお、スキャンの設定とは、例えば、解像度や、用紙サイズ、画質等の設定である。操作部68は、当該設定の内容をCPU61に渡す。スキャナエンジン81は、当該原稿の画像を読み取る。読み取られた当該画像を表す画像データは、画像形成対象の画像を表す画像データ(ユーザデータ)と付加情報とを含むことになる。スキャナエンジン81は、このようなユーザデータ及び付加情報を含む画像データに対して各種読取画像処理を行い、処理後の画像データをRGBフォーマットに変換してこれを出力する。そして、スキャナエンジン81は、コントローラI/Fを介してコントローラ部60へ転送する。
【0034】
コントローラ部60のCPU61は、エンジンI/F69を介して画像データを受け取ると(ステップS1)、これをRAM65に記憶する。そして、CPU61は、RAM65に記憶された画像データから付加情報を取得してデコードすることによって、付加情報に含まれる回路データを取得する(ステップS2)。また、CPU61は、画像データに含まれるユーザデータをHDD66に記憶させる。そして、CPU61は、付加情報から取得された回路データを用いて、RLD63に回路をコンフィグレーションする(ステップS3)。その後、回路が再構成されたRLD63やASIC62で、HDD66に記憶されたユーザデータに基づいて各種画像処理が適宜行われる。更に、プロッタエンジン82で画像形成処理が行われて、印刷が行われる。
【0035】
以上のように、原稿に付加情報として埋め込まれた回路データを取り出し、当該回路データを用いてRLD63に回路をコンフィグレーションする。このような構成によれば、回路データが画像データに直接埋め込まれているため、画像処理装置は、回路データを容易に取得することができる。また、ユーザは、付加情報が埋め込まれた原稿をスキャンさせる操作をするだけで、当該付加情報に基づいて特定される回路データに応じた処理内容の画像処理を行うことができる。従って、ユーザの操作を煩雑にすることなく、ユーザの所望の処理内容の画像処理を行うことができる。また、原稿をスキャンした時点で処理内容が決定されるので、原稿毎に異なり得る画像処理を行う場合には、好適である。更に、画像処理を高速に行うことをハードウェアによって実現可能であり、低コストに実現可能である。
【0036】
[第2の実施の形態]
次に、画像処理装置の第2の実施の形態について説明する。なお、上述の第1の実施の形態と共通する部分については、同一の符号を使用して説明したり、説明を省略したりする。
【0037】
(1)構成
本実施の形態においては、スキャナエンジンで読み取られる原稿に、上述の第1の実施の形態と異なる付加情報が埋め込まれている場合について説明する。本実施の形態においては、付加情報は、回路データそのものではなく、回路データを識別可能な識別情報を含む。識別情報は、例えば、回路データに割り当てられた管理番号、回路データのファイル名及び回路データが記憶されている格納場所を示すアドレス情報のうち少なくとも1つを含む情報である。回路データ自体は、後述するように、HDD66に記憶されるものとする。このとき、アドレス情報は、例えば、HDD66内のメモリアドレスを示すものとなる。なお、同一のファイル名や、同一のアドレス情報を有する回路データが複数あっても良いが、ファイル名やアドレス情報を組み合わせた場合には、回路データが1つに特定できるようにする。つまり、ここでは、管理番号、ファイル名及びアドレス情報のうち1つ又は2以上の組み合わせにより回路データを一意に特定できるように構成する。
【0038】
図5は、本実施の形態にかかる画像処理装置50´のハードウェア構成及び機能的構成の概要を例示する図である。本実施の形態にかかる画像処理装置50の構成は、上述の第1の実施の形態にかかる画像処理装置50の構成とは以下の点で異なる。HDD66には、回路データ及び識別情報によって各回路データを特定するための回路管理テーブルが記憶される。図6は、回路管理テーブルのデータ構成を例示する図である。同図に示されるように、回路管理テーブルには、回路データ毎に、管理番号、ファイル名及びアドレス情報が記憶されている。
【0039】
また、コントローラ部60´の備えるCPU61´は、上述の付加情報取得部70及びコンフィグレーション部71に加え、回路データ取得部72の機能を実現させる。本実施の形態においては、付加情報取得部70は、スキャナエンジン81によってその画像が読み取られた原稿に埋め込まれた付加情報を取得し、当該付加情報をデコードすることによって、ここでは、識別情報を取得する。回路データ取得部72は、付加情報取得部70が取得した識別情報を用いて、回路管理テーブルを参照して、当該識別情報によって特定される回路データをHDD66から取得する。コンフィグレーション部71は、回路データ取得部72が取得した回路データを用いて、RLD63に回路をコンフィグレーションする。
【0040】
(2)動作
次に、本実施の形態にかかる画像処理装置50´の行うコンフィグレーション処理の手順について図7を用いて説明する。まず、ユーザが、スキャンの設定に関する操作入力を行い、図2に例示される原稿を読取り台にセットし、スキャンを開始させた後、コントローラ部60´のCPU61´が、エンジンI/F69を介して画像データを受け取る(ステップS1)までは、上述の第1の実施の形態と同様である。その後、ステップS10では、CPU61´は、RAM65に記憶された画像データから付加情報を取得してデコードすることによって、付加情報に含まれる識別情報を取得する。ユーザデータの取り扱いについては上述の第1の実施の形態と同様である。次いで、CPU61´は、ステップS10で取得された識別情報を用いて、HDD66に記憶されている回路管理テーブルを参照して、当該識別情報によって特定される回路データをHDD66から取得する(ステップS11)。その後、CPU61´は、上述と同様にして、ステップS3の処理を行う。
【0041】
以上のように、回路データをHDD66に予め記憶させ、原稿に付加情報として埋め込まれた識別情報を取り出し、当該識別情報を用いて回路管理テーブルを参照して特定される回路データをHDD66から取得して、RLD63に回路をコンフィグレーションする。このような構成によれば、回路データをHDD66に記憶させているため、より大きな回路データを利用可能であり、より複雑であったりより多くの種類の画像処理を実現可能になる。また、原稿に埋め込む付加情報を、回路データそのものではなく、識別情報とすることにより、付加情報のデータサイズをより小さくすることができる。
【0042】
[第3の実施の形態]
次に、画像処理装置の第3の実施の形態について説明する。なお、上述の第1の実施の形態又は第2の実施の形態と共通する部分については、同一の符号を使用して説明したり、説明を省略したりする。
【0043】
(1)構成
本実施の形態においては、上述の第2の実施の形態と同様にして、付加情報として識別情報を原稿に埋め込む場合において、回路管理テーブル及び回路データをサーバ装置に記憶させる。即ち、ネットワーク上で複数の画像処理装置からアクセスされ得るサーバ装置に、回路管理テーブル及び回路データを記憶させることで、これらのデータを複数の画像処理装置に共有可能にさせる。
【0044】
図8は、本実施の形態にかかる画像処理システムの構成を例示する図である。画像処理システムにおいて、画像処理装置50´と、サーバ装置100とはネットワークを介して接続される。尚、同図では、サーバ装置100に接続される画像処理装置50´は1つであるが、サーバ装置100には複数の画像処理装置50´が接続され得る。画像処理装置50´の構成は、上述の第2の実施の形態と以下の点で異なる。HDD66には、回路データ及び回路管理テーブルが記憶されない。また、CPU61´の付加情報取得部70はスキャナエンジン81によってその画像が読み取られた原稿に埋め込まれた付加情報を取得し、当該付加情報をデコードすることによって取得した識別情報を、NIC67及びネットワークを介してサーバ装置100に送信する。回路データ取得部72は、NIC67及びネットワークを介してサーバ装置100から回路データを受信することにより、回路データを取得する。
【0045】
サーバ装置100は、CPU101と、HDD102と、NIC103と、ROMと、RAM(いずれも図示せず)とを少なくとも備える。NIC103は、ネットワークを介して画像処理装置50´との間でデータの授受を行う。CPU101は、ROMやHDD102に予め記憶された各種プログラムを実行することにより各種機能を実現させ、サーバ装置100各部の制御を統括的に行う。RAMは、ワークメモリとして機能する。ROMには、各種プログラムや各種データが記憶される。HDD102には、各種プログラムが記憶されると共に、回路管理テーブル及び回路データが記憶される。図9は、本実施の形態にかかる回路管理テーブルのデータ構成を例示する図である。同図に示されるように、回路管理テーブルのデータ構成自体は、上述の第2の実施の形態で説明したものと略同様である。但し、ここで回路管理テーブルに記憶されるアドレス情報は、ネットワーク上でサーバ装置100を特定し且つ当該サーバ装置100に記憶されている回路データが記憶されている場所を示すものとなる。ネットワーク上でサーバ装置100を特定するものとしては、例えば、サーバ装置100のURLであっても良いし、IPアドレスであっても良い。
【0046】
次に、CPU101がROMやHDD102に記憶される各種プログラムを実行することにより実現される各種機能のうち本実施の形態に特有の機能について説明する。CPU101は、ネットワーク及びNIC103を介して画像処理装置50´から識別情報を受信すると、これを用いて、HDD102に記憶されている回路管理テーブルを参照して、当該識別情報に基づいて特定される回路データをHDD102から取得する。そして、CPU101は、取得した回路データを、NIC103及びネットワークを介して画像処理装置50´に送信する。
【0047】
(2)動作
次に、本実施の形態にかかる画像処理システムの行うコンフィグレーション処理の手順について図10を用いて説明する。画像処理装置50´のCPU61´が、画像データから識別情報を取得する(ステップS10)までは、上述の第2の実施の形態と同様である。ステップS20では、CPU61´は、ステップS10で取得した識別情報を、NIC67及びネットワークを介してサーバ装置100に送信する。サーバ装置100のCPU101は、ステップS20で画像処理装置50´からネットワークを介して送信された識別情報を、NIC103を介して受信すると(ステップS21)、これを用いて、HDD102に記憶されている回路管理テーブルを参照して、当該識別情報によって特定される回路データをHDD102から取得する(ステップS22)。そして、CPU101は、ステップS22で取得した回路データを、NIC103及びネットワークを介して画像処理装置50´に送信する(ステップS23)。一方、画像処理装置50´のCPU61´は、ステップS23でサーバ装置100から送信された回路データを受信すると(ステップS24)、上述と同様にして、ステップS3の処理を行う。
【0048】
以上のように、原稿に付加情報として埋め込まれた識別情報を取得し、当該識別情報をサーバ装置100に送信することで、当該識別情報に基づいて特定される回路データをサーバ装置100から取得し、RLD63に回路をコンフィグレーションすることが可能になる。このような構成によれば、画像処理装置50´自体が回路データを記憶していなくても良く、また、回路データを複数の画像処理装置で共有することができる。また、サーバ装置100を画像処理装置のメーカーや外部ベンダーが有することも可能であり、この場合、回路管理テーブル及び回路データの保守や、回路データの更新やバグ修正などを容易に行うことができる。
【0049】
[変形例]
なお、本発明は前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。また、以下に例示するような種々の変形が可能である。
【0050】
<変形例1>
上述した各実施の形態において、画像処理装置50,50´で実行される各種プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また当該各種プログラムを、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM64、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成しても良い。
【0051】
<変形例2>
上述した各実施の形態において、画像処理装置として、スキャナエンジン81及びプロッタエンジン82を備えるものを例にして説明したが、これに限らず、プロッタエンジン82を備えないスキャナ装置であっても良いし、スキャナエンジン81を備えないプリンタであっても良いし、更にファクシミリ機能を備える複合機であっても良い。
【0052】
また、上述の各実施の形態においては、スキャナエンジン81は、読取画像処理後の画像データをRGBフォーマットに変換したが、これに限らず、内部圧縮形式やJPEG形式などの汎用圧縮形式に変換するようにしても良い。
【0053】
また、上述の各実施の形態においては、スキャナエンジン81で読み取られた画像を表す画像データに含まれるユーザデータに対して、画像形成処理として印刷を行うものとしたが、これに限らず、e−mail配信処理、FAX送信処理等の画像形成処理を行うようにしても良い。
【0054】
また、上述した各実施の形態においては、画像処理装置50はASIC62を備えず、ASIC62の機能をCPU61又はRLD63に代替して備えさせるように構成しても良い。また、画像処理装置50はHDD66を備えず、HDD66の機能をROM64やRAM65に代替して備えさせるように構成しても良い。また、CPU61が、ROM64やHDD66に記憶された所定のプログラムとの協働により、画像圧縮/伸張処理や、OCR(Optical Character Recognition:光学式文字認識)処理等に代表される画像処理の一部又は全部を行う構成としても良い。
【0055】
また、上述した各実施の形態においては、ユーザは、操作部68で操作入力を行う際、付加情報を取り出すか否かをモードとして設定できるようにしても良い。このような構成において、前者のモードが設定された場合に、付加情報取得部70は、スキャナエンジン81で読み取られた画像データから付加情報を取得すれば良い。
【0056】
<変形例3>
上述の第2の実施の形態においては、原稿に付加情報として埋め込まれる識別情報は、管理番号、回路データのファイル名及びアドレス情報の全てを含むように構成しても良い。この場合、当該識別情報によって回路データを一意に特定可能になるため、HDD66に回路管理テーブルを記憶させる必要をなくすことができる。
【0057】
上述の第3の実施の形態においても同様に、原稿に付加情報として埋め込まれる識別情報は、管理番号、回路データのファイル名及びアドレス情報の全てを含むように構成しても良い。図11は、この場合の画像処理システムの構成を示すブロック図である。この場合、同図に示されるように、サーバ装置100のHDD102には、回路管理テーブルは記憶されない。サーバ装置100のCPU101は、識別情報を画像処理装置50´から受信すると、識別情報によって直接特定される回路データをHDD102から取得する。そして、CPU101は、取得した回路データを画像処理装置50´に送信する。
【0058】
以上のような構成によれば、原稿に付加情報として埋め込まれた識別情報によって一意に特定される回路データを取得し、RLD63に回路をコンフィグレーションすることが可能である。また、識別情報によって回路データを一意に特定可能であるため、サーバ装置100に回路管理テーブルを記憶させる必要をなくすことができる。
【0059】
<変形例4>
上述の第3の実施の形態においては、画像処理装置50´とサーバ装置100とはネットワークを介して接続されるのではなく、例えば、IEEE1394やPCIバスを拡張した専用線で接続されるようにしても良い。また、サーバ装置100が2台あっても良い。
【0060】
また、上述の第3の実施の形態においては、サーバ装置100ではなく、他の画像処理装置が回路管理テーブル及び回路データを記憶するようにし、画像処理装置50´は、当該他の画像処理装置とデータの授受を行うことにより、回路データを取得するようにしても良い。
【0061】
また、上述の第3の実施の形態においては、回路管理テーブル及び回路データの各データを別々の装置が記憶していても良く、例えば、回路管理テーブルを画像処理装置50´が記憶し、回路データをサーバ装置100が記憶していても良い。この場合、画像処理装置50´は、識別情報を用いて回路管理テーブルを参照して1つの回路データを特定する情報をサーバ装置100に送信し、当該情報によって特定される回路データを画像処理装置50´に送信するようにすれば良い。
【0062】
<変形例5>
上述の各実施の形態において、画像処理装置の備えるコンフィグレーション部71は、取得した回路データを用いて、当該画像処理装置の備えるRLD63のみならず、ネットワークを介して接続される他の画像処理装置の備えるRLDに回路をコンフィグレーションするようにしても良い。
【0063】
<変形例6>
上述の第2実施の形態又は第3の実施の形態において、CPU61´は、付加情報取得部70とは別に回路データ取得部72の機能を実現させるようにしたが、付加情報取得部70の機能の一部として、回路データ取得部72の機能を実現させるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】第1の実施の形態にかかる画像処理装置のハードウェア構成を例示する図である。
【図2】同実施の形態にかかる取り扱う原稿を例示する図である。
【図3】同実施の形態にかかる画像処理装置50のハードウェア構成及び機能的構成の概要を例示する図である。
【図4】同実施の形態にかかる画像処理装置50の行うコンフィグレーション処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】第2の実施の形態にかかる画像処理装置50´のハードウェア構成及び機能的構成の概要を例示する図である。
【図6】同実施の形態にかかる回路管理テーブルのデータ構成を例示する図である。
【図7】同実施の形態にかかる画像処理装置50´の行うコンフィグレーション処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】第3の実施の形態にかかる画像処理システムの構成を例示する図である。
【図9】同実施の形態にかかる回路管理テーブルのデータ構成を例示する図である。
【図10】同実施の形態にかかる画像処理システムの行うコンフィグレーション処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】一実施の形態の一変形例にかかる画像処理システムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0065】
50,50´ 画像処理装置
60 コントローラ部
63 RLD
68 操作部
70 付加情報取得部
71 コンフィグレーション部
72 回路データ取得部
80 エンジン部
81 スキャナエンジン
82 プロッタエンジン
100 サーバ装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
再構成可能に回路が構成されるデバイスであって、画像を表す画像データに対して、演算処理を行う再構成可能デバイスと、
前記回路の構成を定義する回路データを取得するための付加情報が埋め込まれた画像表示媒体に表れる第1画像を読み取る画像読取手段と、
前記画像読取手段が読み取った第1画像を表す第1画像データに含まれる前記付加情報を取得し、当該付加情報に基づいて前記回路データを取得する付加情報取得手段と、
前記付加情報取得手段が取得した前記回路データを用いて前記再構成可能デバイスの回路を再構成するコンフィグレーション手段とを備える
こと特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記付加情報は、前記回路の構成の全部又は1部を定義する前記回路データを含み、
前記付加情報取得手段は、前記画像データに含まれる前記付加情報を取得し、当該付加情報から前記回路データを取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記付加情報は、コード化されており、
前記付加情報取得手段は、前記付加情報をデコードすることによって前記回路データを取得する
ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記付加情報は、前記回路の構成の全部又は1部を定義する前記回路データを識別可能な識別情報を含み、
前記回路データを記憶する記憶手段を更に備え、
前記付加情報取得手段は、前記回路データを取得する回路データ取得手段を有し、前記付加情報から前記識別情報を取得し、取得された前記識別情報に基づいて特定される前記回路データを前記回路データ取得手段が前記記憶手段から取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記識別情報は、前記回路データに対して割り当てられた管理番号、当該回路データのファイル名及び当該回路データの格納場所を示すアドレス情報のうち少なくとも1つを含んでおり、
前記回路データについて、前記管理番号、前記ファイル名及び前記アドレス情報を記憶している回路データ管理テーブルを更に備え、
前記回路データ取得手段は、前記識別情報を用いて前記回路データ管理テーブルを参照することによって前記回路データを特定して前記記憶手段から取得する
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記識別情報は、前記回路データに対して割り当てられた管理番号、当該回路データのファイル名及び当該回路データの格納場所を示すアドレス情報を少なくとも含む
ことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記付加情報は、コード化されており、
前記付加情報取得手段は、前記付加情報をデコードすることによって前記識別情報を取得する
ことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記回路が再構成された前記再構成可能デバイスは、前記第1画像データのうち前記付加情報を除いた第2画像データに対して、前記演算処理を行う
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項9】
画像処理装置とサーバ装置とが接続される画像処理システムであって、
前記画像処理装置は、
再構成可能に回路が構成されるデバイスであって、画像を表す画像データに対して、演算処理を行う再構成可能デバイスと、
前記回路の構成を定義する回路データを取得するための付加情報が埋め込まれた画像表示媒体に表れる第1画像を読み取る画像読取手段と、
前記画像読取手段が読み取った第1画像を表す第1画像データに含まれる前記付加情報を取得する付加情報取得手段と、
前記再構成可能デバイスの回路を再構成するコンフィグレーション手段とを有し、
前記サーバ装置は、前記回路データを記憶する記憶手段を有し、
前記付加情報は、前記回路データを識別可能な識別情報を含み、
前記付加情報取得手段は、前記付加情報から前記識別情報を取得し、
前記回路データ取得手段は、前記識別情報に基づいて特定される前記回路データを前記サーバ装置に要求し、当該要求に応じて、当該回路データを前記サーバ装置から取得し、
前記サーバ装置は、前記識別情報に基づいて特定される前記回路データを前記画像処理装置から要求された場合、当該回路データを前記記憶手段から取得してこれを前記画像処理装置に送信する
ことを特徴とする画像処理システム。
【請求項10】
前記識別情報は、前記回路データに対して割り当てられた管理番号、当該回路データのファイル名及び当該回路データの格納場所を示すアドレス情報のうち少なくとも1つを含んでおり、
前記画像処理装置又はサーバ装置のうち少なくとも一方が、前記回路データについて、前記管理番号、前記ファイル名及び前記アドレス情報を記憶している回路データ管理テーブルを更に有し、
前記回路データ取得手段は、前記識別情報を用いて前記回路データ管理テーブルを参照することによって特定される回路データを前記サーバ装置に要求し、当該回路データを前記サーバ装置から取得する
ことを特徴とする請求項9に記載の画像処理システム。
【請求項11】
前記識別情報は、前記回路データに対して割り当てられた管理番号、当該回路データのファイル名及び当該回路データの格納場所を示すアドレス情報を少なくとも含む
ことを特徴とする請求項9に記載の画像処理システム。
【請求項12】
前記付加情報は、コード化されており、
前記付加情報取得手段は、前記付加情報をデコードすることによって前記識別情報を取得する
ことを特徴とする請求項9乃至11のいずれか一項に記載の画像処理システム。
【請求項13】
画像読取手段と、付加情報取得手段と、コンフィグレーション手段とを備える画像処理装置で実現される画像処理方法であって、
再構成可能に回路が構成されるデバイスであって、画像を表す画像データに対して、演算処理を行う再構成可能デバイスの前記回路の構成を定義する回路データを取得するための付加情報が埋め込まれた画像表示媒体に表れる第1画像を読み取る画像読取ステップと、
前記画像読取ステップで読み取った第1画像を表す第1画像データに含まれる前記付加情報を取得し、当該付加情報に基づいて前記回路データを取得する付加情報取得ステップと、
前記付加情報取得ステップで取得した前記回路データを用いて前記再構成可能デバイスの回路を再構成するコンフィグレーションステップとを含む
こと特徴とする画像処理方法。
【請求項14】
再構成可能に回路が構成される再構成可能デバイスにおける前記回路の構成を定義する回路データを取得するための付加情報が埋め込まれたことを特徴とする画像表示媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−225272(P2009−225272A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−69416(P2008−69416)
【出願日】平成20年3月18日(2008.3.18)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】