説明

画像形成装置、画像形成装置の制御方法及びプログラム

【課題】 ユーザは印刷処理の中止指示が間に合う印刷イメージを確認して、印刷処理の中止または続行を指示する。
【解決手段】 CPU121は、入力される印刷ジョブから印刷情報を取得して印刷すべきページであって印刷手段による印刷処理の中止が間に合うページの印刷イメージを表示部に表示するためのプレビューを作成する。そして、CPU121は作成したプレビューを表示部に表示する(S2201〜S2214)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷すべきページの印刷イメージをプレビュー処理可能な画像形成装置、画像形成装置の制御方法及びプログラムに関する
【背景技術】
【0002】
近年の画像形成装置、例えばデジタル複合機(以下、複合機と表記する)には、印刷中にユーザにとって印刷物が意に沿わない場合、印刷処理を任意に中断できる印刷キャンセル機能が備えられている。この機能では不要な印刷を未然に防ぐ事ができ、資源の節約や複合機の占有時間の短縮が可能になる。しかし、ユーザが不要な印刷であるかどうかを判断するのは、多くの場合は実際に出力された印刷物を確認した後になる為、結果として何枚かの無駄な印刷物が発生してしまう。
この問題に対し、印刷中にその印刷画像の印刷完了部分と未印刷部分を画像イメージで把握可能な手法が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004‐351872号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複合機での印刷は、給紙、転写、定着、排紙といったいくつかの処理ステージからなる。複数ページの文書を印刷する場合、1ページ毎に全処理を行うのではなく、複数ページを纏めてパイプライン処理している。
【0005】
例えば、先行のページが排紙処理を行っている間、後続のページは転写処理を行っており、ユーザが先行ページを見て不要な印刷に気付いた段階で印刷をキャンセルしても転写中の後続ページはそのまま定着、排紙されてしまう。
この場合、印刷キャンセルのきっかけとなった先行ページと、キャンセルが間に合わなかった後続ページの都合2ページが無駄な印刷物として発生してしまう。
しかし、先行技術では未印刷部分が全て表示されるため、未印刷ではあるがキャンセルが間に合わない部分も表示されてしまう。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、ユーザは印刷処理の中止指示が間に合う印刷イメージを確認して、印刷処理の中止または続行を指示できる仕組みを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成する本発明の画像形成装置は以下に示す構成を備える。
入力される印刷ジョブから印刷情報を取得して印刷すべきページであって印刷手段による印刷処理の中止が間に合うページの印刷イメージを表示部に表示するためのプレビューを作成する作成手段と、前記作成手段が作成したプレビューを表示部に表示するプレビュー制御手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザは印刷処理の中止指示が間に合う印刷イメージを確認して、印刷処理の中止または続行を指示できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】画像形成装置の内部構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した操作部の構成を説明する平面図である。
【図3】画像形成装置で処理される情報のフォーマットを説明する図である。
【図4】画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【図5】画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【図6】画像形成装置で表示可能なUI画面を示す図である。
【図7】画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【図8】画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【図9】画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【図10】画像形成装置で表示可能なUI画面を示す図である
【図11】画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【図12】本実施形態を示す画像形成システムの構成を説明する図である。
【図13】図2に示したデータ処理装置の構成を説明するブロック図である。
【図14】情報処理装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【図15】情報処理装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【図16】情報処理装置で表示可能なUI画面を示す図である。
【図17】情報処理装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【図18】情報処理装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【図19】情報処理装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【図20】情報処理装置で表示可能なUI画面を示す図である。
【図21】情報処理装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【図22】情報処理装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【図23】情報処理装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【図24】情報処理装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
<システム構成の説明>
〔第1実施形態〕
先ず、複合機ローカルの操作部を用いて本発明を実施する形態を説明する。
<システム構成>
図1は、本実施形態を示す画像形成装置の内部構成を示すブロック図である。本例は画像形成装置を複合機とする例である。
図1において、操作部110は、コントローラユニット120と接続され、複合機とユーザ間での検索情報や文書情報等の入出力を行う。コントローラユニット120は、スキャナ部140やプリンタ部150、ネットワーク160、給紙部170に接続する事で、各デバイスの制御や各種情報の外部機器との入出力を行う。
【0010】
コントローラユニット120において、CPU121は複合機全体を制御する中央演算ユニットである。RAM122は、CPU121が演算に用いるデータを一時的に格納する為のワークメモリである。ROM123は、複合機のブートに用いるプログラムが格納されており、主に複合機の起動の際に使用される。
【0011】
ハードディスクドライブ(HDD)124は、複合機の制御に関するソフトウエアや各種設定と、保存された文書等を格納する。操作部I/F125は、操作部110に対するインターフェースであり、操作部110に入力・出力したい情報を中継する。ネットワークI/F126は、ネットワーク160に対するインターフェースであり、ネットワーク160を介した他の複合機や情報機器との情報の入出力を担当する。
給紙部I/F127は、給紙部170に対するインターフェースであり、給紙部170に入力・出力したい情報を中継する。これらのブロックはシステムバス128を通じて接続されている。
【0012】
イメージバスI/F129は、システムバス128と、画像処理を担当する各ブロックを接続している画像バス131との中継、データ構造の変換を担う。画像バス131には、RIP132、デバイスI/F133、スキャナ画像処理部134、プリンタ画像処理部135、画像編集用画像処理部136が接続されている。
【0013】
RIP132は、ラスタイメージプロセッサ(RIP)であり、ページ記述言語(PDL)コードやディスプレイリストをビットマップイメージに変換する。デバイスI/F部133は、スキャナ部140やプリンタ部150とコントローラユニット120とを接続し、画像データの同期系・非同期系の変換を行う。
【0014】
また、スキャナ画像処理部134は、スキャナ部140から入力した画像データに対し、補正、加工、編集等の各種処理を行う。プリンタ画像処理部135はプリント出力する画像データに対し、プリンタエンジンに応じた補正、解像度変換等の処理を行う。画像編集用画像処理部136は、画像データの回転や、画像データの圧縮伸長処理等の各種画像処理を行う。
【0015】
図2は、図1に示した操作部110の構成を説明する平面図である。
図2において、タッチパネル201は表示部(LCD)と、タッチ入力部とから構成され、主な設定、状況表示はここで行われる。また、タッチパネル201は、ソフトキーボード機能も備えており、文字列を入力する事も可能である。テンキー202は、0〜9までの数値を入力するためのキーである。IDキー203は、装置が部門管理されている場合に部門番号と暗証コードを入力する際に使用されるものである。
【0016】
リセットキー204は、設定されたモードのリセット、ガイドキー205は各モードについての説明画面の表示、ユーザーモードキー206は、ユーザーモード画面の表示、割り込みキー207は割り込みコピーの際に用いられる。スタートキー208は、コピー動作のスタート、ストップキー209はコピージョブの中止の際に使用される。
【0017】
ソフト電源210は押下することによりタッチパネル201のバックライトが消え装置は省電力状態に落ちる。節電キー211は押下することにより節電状態に入り、再度押下することで節電状態から復帰する。
【0018】
コピーキー212、ボックスキー213、拡張キー214は、それぞれコピー、ボックス、拡張機能に移行させるためのファンクションキーである。図2ではコピーの標準画面が表示された状態であり、他のファンクションキーとしてのボックスキー213,拡張キー214を押下することでそれぞれの機能の標準画面が表示される。
【0019】
画面コントラストキー215はタッチパネル201のコントラストを調整するための調整キーである。カウンタ確認キー216はそれまでに使用したコピー枚数の集計を確認する際に用いられる。
【0020】
実行/メモリLED217は、ジョブの実行中、又は画像のメモリへの蓄積中を、エラーLED218がジャム、又はドアオープン等装置がエラー状態にあることを、主電源LED219は装置のメインスイッチがONになっていることをそれぞれ示すLEDである。
<キャンセル画面表示処理>
【0021】
次に、本実施形態においてキャンセル画面を表示する手順を説明する。尚、図4、図5、図7、図8、図11、図9のフローチャートにおける各ステップは、そのステップを実行する複合機のCPU121がHDD124に格納されたプログラムを実行する事で処理を行うものとする。
【0022】
<通信データフォーマット>
以下、図3を用いて、本実施例の各処理プロセス間で授受される情報のフォーマットについて説明する。
図3は、本実施形態を示す画像形成装置で処理される情報のフォーマットを説明する図である。
図3の(A)はジョブ中断指示D301のフォーマットを示し、ジョブ中断指示D301はジョブ中断指示である事を示す識別ビット領域A401からなるパケットである。ジョブ中断指示D301は後述するS2304によってタップ待機処理からプレビュー処理及び印刷処理へ送信される。
【0023】
図3の(B)はジョブ破棄指示D302のフォーマットを示し、ジョブ破棄指示D302はジョブ破棄指示である事を示す識別ビット領域A501と、キャンセルの始点となったページ番号を格納する領域A502からなるパケットである。ジョブ破棄指示D302は後述するS2308によってタップ待機処理からプレビュー処理及び印刷処理へ送信される。
【0024】
図3の(C)はジョブ再開指示D303のフォーマットを示し、ジョブ再開指示D303はジョブ再開指示である事を示す識別ビット領域A601からなるパケットである。ジョブ再開指示D303は後述するS2311によってタップ待機処理からプレビュー処理及び印刷処理へ送信される。
【0025】
図3の(D)は給紙通知D304のフォーマットを示し、給紙通知D304は給紙通知である事を示す識別ビット領域A701と、次に給紙する用紙に印刷されるページ番号を格納する領域A702からなるパケットである。給紙通知D304は後述するS2504によって印刷処理からプレビュー処理へ送信される。
【0026】
図3の(E)は印刷終了通知D305のフォーマットを示し、印刷終了通知D305は印刷終了通知である事を示す識別ビット領域A801からなるパケットである。印刷終了通知D305は後述するS2518によって印刷処理からタップ待機処理へ送信される。
〔全体のフロー〕
以下、図4のフローチャートを用いて、本実施形態の全体のフローを説明する。
【0027】
図4は、本実施形態を示す画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。本処理は、キャンセル画面表示処理例である。なお、各ステップは、複合機のコントローラユニット120のCPU121がHDD124に格納されたプログラムを実行する事で実現される。
【0028】
まず、ユーザによって印刷の指示がされると、S1801で、CPU121は、あらかじめ設定された初期処理を行う。当該初期処理終了後、CPU121はS1802で印刷画像を操作部110にプレビュー表示するプレビュー処理を実行する。S1803で、CPU121が操作部110に表示したプレビューがユーザにタップされるのを待機し、S1804で、CPU121は、ユーザによりタップされた画像の印刷を行う。
なお、本実施形態に示すS1802、S1803、S1804は互いに別個のプロセスで並列して処理される。S1801、S1802、S1803、S1804の処理の詳細は後述する。
【0029】
S1802、S1803、S1804がすべて終了した後、CPU121は、S1805で、全てのジョブに対して処理が完了したかを判断し、全てのジョブに対して処理が完了していると判断した場合は、キャンセル画面表示処理を終了させる。
一方、S1805で、全てのジョブに対して完了していないとCPU121が判断した場合は処理をS1801に戻す。
【0030】
〔初期処理〕
以下、図5のフローチャートと、図6(A)および図6(C)を用いて、初期処理のフローを説明する。
図5は、本実施形態を示す画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。本処理は、S1801の初期処理の詳細手順例である。なお、各ステップは、複合機のコントローラユニット120のCPU121がHDD124に格納されたプログラムを実行する事で実現される。
【0031】
先ず、S1901で、CPU121は、過去にユーザによって表示スロット数が選択されているかを判断する。ここで、HDD124に表示スロット数が保存されていれば、CPU121は、ユーザによって表示スロット数が選択済みと判断し、処理をS1904までスキップする。
一方、S1901で、表示スロット数がHDD124に保存されていないとCPU121が判断した場合、CPU121はS1902で操作部110のタッチパネル201に表示スロット数選択画面を表示する。
【0032】
図6は、図1に示した操作部110のタッチパネル201に表示されるユーザインタフェース(UI)画面の一例を示す図である。なお、図6の(A)は表示スロット数選択画面の一例である。本例は、タッチパネル201に印刷処理の中止が間に合うページの印刷イメージを先頭ページから数ページ分表示した例である。
【0033】
図6の(A)において、領域2001には、この画面の機能の説明(機能内容を示すテキスト)が表示される。領域2002には、片面印刷時の表示するプレビューの表示スロット数を選択する領域である。領域2003には、両面印刷時の表示するプレビューの表示スロット数を選択する領域である。ユーザは領域2002と領域2003において、所望の表示枚数をタップすることで、片面印刷時および両面印刷時に表示するプレビューの数をそれぞれ選択できる。ボタン2004は、選択された表示プレビューの表示スロット数を確定する際に用いる決定ボタンである。なお、CPU121は、図6の(A)に示すボタンでユーザが設定するプレビュー表示数を受付けて、受け付けたプレビュー表示数に従ってタッチパネル201に表示すべきプレビュー数を決定する。
【0034】
ユーザによりボタン2004が押下された場合、CPU121はS1903でユーザの表示スロット数選択を受け付け、片面印刷時及び両面印刷時の表示プレビュー数をHDD124に保存する。
その後、S1904で、CPU121は、現在の印刷ジョブに両面印刷が設定されているかを判断する。ここで、両面印刷の設定がなされていないとCPU121が判断した場合は、S1905で、CPU121は、操作部110のタッチパネル201に片面モードのキャンセル画面を表示する。この片面モードのキャンセル画面の一例を図6の(B)に示す。
図6の(B)は表示スロット数が、例えば7枚と設定された場合の例である。領域2008にはこの画面の機能の説明が表示される。ここで、プレビュー2005は、キャンセルが間に合うページのプレビューであり、印刷される順番が近い順に配置される。ユーザはプレビュー2005をタップする事で、タップしたページ以降の印刷をキャンセルできる。
【0035】
一方、S1904で、現在の印刷ジョブに両面印刷の設定がなされているとCPU121が判断した場合、S1906で、CPU121は操作部110のタッチパネル201に両面モードのキャンセル画面を表示する。
この両面モードのキャンセル画面の一例は図6の(C)に示す通りである。図6の(C)は表示スロット数が、例えば8枚と設定された場合の例である。
図6の(C)において、領域2009にはこの画面の機能の説明が表示される。プレビュー2006はキャンセルが間に合うページ表面のプレビューである。プレビュー2007はキャンセルが間に合うページ裏面のプレビューである。プレビュー2006とプレビュー2007は同一の紙に印刷される組み合わせで隣り合い、且つ印刷される順番が近い順に配置される。
ユーザは片面モードと同様、プレビュー2006又はプレビュー2007をタップする事で、タップしたページ以降の印刷をキャンセルできる。
【0036】
キャンセル画面表示後、S1907で、CPU121は、レンダリング・表示処理を行う。この処理の詳細は後述する。その後、S1908で、CPU121は、現在の印刷ジョブに設定された印刷指定が両面印刷であるかを判断し、両面印刷でないとCPU121が判断した場合、処理をS1910までスキップする。
一方、S1908で、現在の印刷ジョブに設定された印刷指定が両面印刷であるとCPU121が判断した場合、S1909で、CPU121は裏面のレンダリング・表示処理を行う。この処理の内容はS1907と同等である。
【0037】
その後、S1910で、CPU121は、タッチパネル201に現在表示されているプレビューの数が表示スロット数より少ないかを判断し、少なくないとCPU121が判断した場合は処理を終了する。
一方、S1910で、現在表示されているプレビューの数が表示スロット数より少ないとCPU121が判断した場合、即ちキャンセル画面にまだプレビューを表示できる余地があると判断した場合は、S1911へ進む。そして、S1911で、CPU121は、印刷される文書の中でまだプレビューを表示していないページがあるかを判断する。ここで、プレビューを表示していないページがあるとCPU121が判断した場合、処理をS1907まで戻す。
一方、S1911で、まだプレビューを表示していないページが無いとCPU121が判断した場合、即ち全てのページのプレビューを表示したと判断した場合は、本処理を終了する。
【0038】
〔レンダリング・表示処理〕
以下、図7のフローチャートを用いて、レンダリング・表示処理のフローを説明する。
図7は、本実施形態を示す画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。本処理は、S1907、S1909レンダリング・表示処理の詳細手順例である。なお、各ステップは、複合機のコントローラユニット120のCPU121がHDD124に格納されたプログラムを実行する事で実現される。
【0039】
先ず、S2101で、CPU121は、タッチパネル201に表示される現在キャンセル画面で表示されているプレビューの数が表示スロット数より少ないかを判断する。ここで、プレビューの数が表示スロット数より少なくないとCPU121が判断した場合、即ちキャンセル画面にこれ以上プレビューを表示できる余地が無いと判断した場合は、本処理を終了する。
【0040】
一方、S2101で、現在表示されているプレビューの数が表示スロット数より少ないとCPU121が判断した場合、即ちキャンセル画面にまだプレビューを表示できる余地があると判断した場合、S2102へ進む。そして、S2102で、CPU121は、現在キャンセル画面に表示されているプレビューの中で最後尾のページを取得する。その後、S2103で、CPU121は、最後尾ページの次のページをシステムバス128、イメージバスI/F129、画像バス131を経由して画像編集用画像処理部136、プリンタ画像処理部135、RIP132に渡し、ビットマップイメージを作成する。ここで、作成したビットマップイメージは、一旦RAM122に保存する。
【0041】
続いて、S2104にて、CPU121は、S2103で作成されたビットマップイメージを複製し、ページ番号と紐付けてHDD124に保存する。その後、S2105で、CPU121は、RAM122上のビットマップイメージに対し、キャンセル画面の表示スロットに収まるよう間引き縮小処理を施し、縮小したビットマップイメージをプレビュー画像としてHDD124に保存する。
この時、RAM122上のビットマップイメージはこれ以降の処理で不要になるので、RAM122から削除する。
その後、S2106で、CPU121は、操作部110のタッチパネル201に表示されたキャンセル画面の空きスロットのうち、先頭の空きスロットにS2105で作成したプレビュー画像を表示し、本処理を終了する。
【0042】
〔プレビュー処理〕
以下、図8のフローチャートを用いて、プレビュー処理のフローを説明する。
図8は、本実施形態を示す画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。本処理は、S1802のプレビュー処理の詳細手順例である。なお、各ステップは、複合機のコントローラユニット120のCPU121がHDD124に格納されたプログラムを実行する事で実現される。以下、CPU121が入力される印刷ジョブから印刷情報を取得して印刷すべきページであってプリンタ部150による印刷処理の中止が間に合うページの印刷イメージを表示部に表示するためのプレビューを作成する処理を説明する。
先ず、S2201で、CPU121は、後述する図9に示すS2304によって送られたジョブ中断指示D301を受信したかを判断する。ここで、ジョブ中断指示D301を受信していないとCPU121が判断した場合は、処理をS2204までスキップする。
【0043】
一方、S2201で、ジョブ中断指示D301を受信したとCPU121が判断した場合、CPU121は、S2202で、後述する図9に示すS2308によって送られたジョブ破棄指示D302を受信したかを判断する。ここで、ジョブ破棄指示D302を受信したと判断した場合、プレビュー処理を終了する。
一方、S2202で、ジョブ破棄指示D302を受信していないとCPU121が判断した場合、S2203で、CPU121は、S2311によって送られたジョブ再開指示D303を受信したかを判断する。ここで、CPU121が、ジョブ再開指示D303を受信していないとCPU121が判断した場合は処理をS2202に戻し、ジョブ再開指示D303を受信したとCPU121が判断した場合、処理をS2204に進める。
【0044】
その後、S2204で、CPU121はS2505によって送られた給紙通知D304を受信したかを判断し、給紙通知D304を受信していないとCPU121が判断した場合は処理をS2201に戻す。なお、S2204において、CPU121は、タッチパネル201に表示すべきページが印刷処理の中止が間に合うページであるかどうかを当該表示すべきページに対する用紙が給紙されているか否かに従い判断することができる。
一方、S2204で、給紙通知D304を受信したとCPU121が判断した場合は、S2205で、CPU121は、給紙通知D304の領域A702から、給紙された用紙に印刷されるページ(以下、給紙ページと表記する)を読み取る。なお、両面印刷の場合は表面に印刷されるページのみが給紙ページとして領域A702に格納されているものとする。
その後、S2206で、CPU121は、操作部110のタッチパネル201に表示されたキャンセル画面から、給紙ページのプレビューを削除する。つまり、S2206において、CPU121は、プリンタ部150による印刷処理進行状態に応じて、印刷処理の中止が間に合うページの印刷イメージの表示状態を更新するプレビュー制御を実行する。 続いて、S2207で、CPU121は、現在の印刷ジョブの印刷指定が両面印刷であるかを判断する。ここで、両面印刷でないとCPU121が判断した場合は、S2209までスキップする。
一方、S2207で、印刷指定が両面印刷であるとCPU121が判断した場合は、S2208で、CPU121は、操作部110のタッチパネル201に表示されたキャンセル画面から、給紙ページの裏面ページのプレビューを削除する。
【0045】
続いて、S2209で、CPU121は、操作部110のタッチパネル201に表示されたキャンセル画面に、まだプレビューが表示されているかを判断する。ここで、プレビューが表示されていない、つまり全てのページのプレビューが削除されたとCPU121が判断した場合は、プレビュー処理を終了する。
一方、S2209で、まだプレビューが表示されているとCPU121が判断した場合は、S2210で、CPU121は、プレビューの削除によって生じた空きスロットを詰めるように現在表示されているプレビューを並び替える。
【0046】
その後、S2211で、CPU121は、印刷範囲に含まれるのにキャンセル画面にプレビューを未表示であるページがあるかを判断する。ここで、未表示のページが無いとCPU121が判断した場合、つまり新たにプレビューを作成する必要が無いと判断した場合は、処理をS2201まで戻す。
一方、S2211で、キャンセル画面にプレビューを未表示のページが有るとCPU121が判断した場合、S2212で、CPU121は、レンダリング・表示処理を行う。この処理の内容は先述した通りである。
続いて、S2213で、CPU121は、現在の印刷ジョブの印刷指定が両面印刷であるかを判断し、印刷指定が両面印刷でないとCPU121が判断した場合は、処理をS2201まで戻す。
一方、S2213で印刷指定が両面印刷であるとCPU121が判断した場合は、S2214で、CPU121は裏面のレンダリング・表示処理を行い、処理をS2201まで戻す。この処理の内容もS2212と同様に先述した通りである
【0047】
〔タップ待機処理〕
以下、図9のフローチャートと、図10(A)および図10(C)を用いて、タップ待機処理のフローを説明する。
図9は、本実施形態を示す画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。本処理は、図4に示したS1803に示したタップ待機処理の詳細手順例である。なお、各ステップは、複合機のコントローラユニット120のCPU121がHDD124に格納されたプログラムを実行する事で実現される。以下、CPU121がタッチパネル201に表示したいずれかのページの印刷イメージに対する指示をユーザから受け付ける処理を説明する。さらに、CPU121が受け付けたユーザからの指示に従い、タッチパネル201に表示されたいずれかのページを含む後続ページに対する印刷処理の続行または中止を制御する処理等について説明する。
先ず、S2301で、CPU121は、後述するS2518によって送られた印刷終了通知D305を受信したかを判断する。ここで、印刷終了通知D305を受信したとCPU121が判断した場合は、タップ待機処理を終了する。
一方、S2301で、印刷終了通知D305を受信していないとCPU121が判断した場合、CPU121は、操作部110のタッチパネル201に表示されたキャンセル画面に表示されているプレビューのうちいずれかがタップされたかを判断する。ここで、タップされていないとCPU121が判断した場合は、処理をS2301に戻す。
【0048】
一方、S2302で、ユーザの操作によりプレビューがタップされたとCPU121が判断した場合、S2303で、CPU121はタップされたページを取得する。その後、S2304で、CPU121は、プレビュー処理、及び印刷処理に宛ててジョブ中断指示D301を送信する。続いて、S2305で、CPU121は、現在のキャンセル画面の状態をHDD124に保存する。その後、S2306で、CPU121は、操作部110のタッチパネル201に後続処理選択画面を表示する。
この後続処理選択画面の一例を図10に示す。
図10の(A)において、領域2401にはタップしたプレビューが表示される。続行ボタン2402は現在のジョブの中断を解き、続行する際に用いる続行ボタンである。拡大ボタン2403は拡大プレビュー画面を呼び出す際に用いる拡大ボタンである。キャンセルボタン2404は現在のジョブをキャンセルする際に用いるキャンセルボタンである。
【0049】
その後、S2307で、CPU121は、ユーザによってキャンセルボタン2404が押下されたかを判断する。ここで、キャンセルボタン2404が押下されたとCPU121が判断した場合、CPU121は、S2308の処理によって、S2303で取得したタップされたページ番号をA502に格納したジョブ破棄指示D302を作成し、プレビュー処理、及び印刷処理に宛てに送信する。
その後、S2309で、CPU121は、操作部110のタッチパネル201にキャンセル済み画面を表示し、タップ待機処理を終了する。
このキャンセル済み画面の一例は図10の(B)に示す。
図10の(B)において、領域2405には現在のジョブがキャンセルされた旨と、キャンセルの始点となったページの番号が表示される。
尚、図10の(B)は5ページ目がタップされた場合のキャンセル済み画面であり、5ページ目以降の印刷がキャンセルされる事が分かる。
【0050】
一方、S2307で、キャンセルボタン2404が押下されなかったとCPU121が判断した場合、S2310で、CPU121はユーザによって続行ボタン2402が押下されたかを判断する。ここで、続行ボタン2402が押下されたとCPU121が判断した場合、S2311で、CPU121は、ジョブ再開指示D303をプレビュー処理、及び印刷処理に宛てに送信する。
その後、S2312で、CPU121は、タッチパネル201に表示した後続処理選択画面を消し、S2305で保存したキャンセル画面の状態から、操作部110のタッチパネル201にキャンセル画面を復元して表示し、処理をS2301まで戻す。
【0051】
一方、S2310で、続行ボタン2402が押下されなかったとCPU121が判断した場合、CPU121はS2313で、ユーザによって拡大ボタン2403が押下されたかを判断する。ここで、拡大ボタン2403が押下されなかったとCPU121が判断した場合、処理をS2307に戻す。
一方、S2313で、拡大ボタン2403が押下されたとCPU121が判断した場合、S2314で、CPU121は、S2104によってHDD124に保存された、タップされたページのビットマップイメージをRAM122に複製して展開し、キャンセル画面に表示したプレビューよりも大きいプレビュー画像を作成する。
続いて、S2315で、CPU121は、タッチパネル201上に拡大プレビュー画面を表示する。この拡大プレビュー画面の一例は図10の(C)に示す。
図10の(C)において、領域2406にはS2314で作成した拡大プレビューが表示される。ボタン2407は拡大プレビュー画面を閉じる為の閉じるボタンである。
【0052】
その後、CPU121は、コントローラユニット120はS2316で閉じるボタン2407が押下されるのを待つ。ここで、閉じるボタン2407が押下されたことをCPU121が確認した場合、CPU121は処理をS2306まで戻す。
【0053】
〔印刷処理〕
以下、図11のフローチャートを用いて、印刷処理のフローを説明する。
図11は、本実施形態を示す画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。本処理は、図4に示したS1804の印刷処理の詳細手順例である。なお、各ステップは、複合機のコントローラユニット120のCPU121がHDD124に格納されたプログラムを実行する事で実現される。
先ず、S2501で、CPU121は、S2304によって送られたジョブ中断指示D301を受信したかを判断する。ここで、ジョブ中断指示D301を受信していないとCPU121が判断した場合は、処理をS2504までスキップする。
【0054】
一方、S2501で、ジョブ中断指示D301を受信したとCPU121が判断した場合、S2502で、CPU121はS2308によって送られたジョブ破棄指示D302を受信したかを判断する。ここで、ジョブ破棄指示D302を受信したとCPU121が判断した場合は、処理をS2510に移す。
一方、S2502でジョブ破棄指示D302を受信していないとCPU121が判断した場合、S2503で、CPU121は、S2311によって送られたジョブ再開指示D303を受信したかを判断する。ここで、ジョブ再開指示D303を受信していないとCPU121が判断した場合は処理をS2502に戻す。
一方、S2503でジョブ再開指示D303を受信したとCPU121が判断した場合、処理をS2504に進める。
【0055】
その後、S2504で、CPU121は、次に給紙した紙に印刷されるページ(以下、給紙ページと表記する)を取得する。尚、両面印刷の場合は表面に印刷されるページを給紙ページとする。続いて、S2505で、図3の(D)に示した領域A702に給紙ページを格納した給紙通知D304を、プレビュー処理宛てに送信する。
その後、S2506で、CPU121は、給紙I/F127を通じて給紙部170に給紙開始命令を送り、更にS2104で、CPU121は、HDD124に保存された給紙ページのビットマップイメージをデバイスI/F133を経由してプリンタ部150に送ることで、印刷を行う。この時、HDD124に保存された給紙ページのビットマップイメージはこれ以降の処理で不要になる為、HDD124から削除しておく。
【0056】
続いて、S2507で、CPU121は、現在の印刷ジョブの印刷指定が両面印刷であるかを判断する。ここで、印刷指定が両面印刷でないとCPU121が判断した場合は、処理をS2509までスキップする。
一方、S2507で、印刷指定が両面印刷であるとCPU121が判断した場合、S2508にて、CPU121は、給紙ページの裏面ページについてS2506と同様の処理を行い、給紙ページの裏面の印刷を行う。
【0057】
その後、S2509で、CPU121は、全てのページについて印刷が終了したかを判断し、印刷が終了していないとCPU121が判断した場合は、処理をS2501まで戻す。
一方、S2508で、全てのページについて印刷が終了しているとCPU121が判断した場合、処理をS2518に進める。
【0058】
一方、S2502で、ジョブ破棄指示D302を受信したとCPU121が判断した場合、S2510で、CPU121はジョブ破棄指示D302のA502からキャンセルの始点としてタップされたページ(以下、キャンセルページと表記する)を読み取る。続いて、S2511で、CPU121は、S2504と同様に給紙ページを取得する。その後、S2512で、CPU121は給紙ページがキャンセルページであるかを判断する。ここで、給紙ページがキャンセルページであるとCPU121が判断した場合、処理をS2517に移す。
一方、給紙ページがキャンセルページでないとCPU121が判断した場合、S2513で、S2506と同様の手順で給紙ページの印刷を行う。続いて、S2514で、CPU121は、現在の印刷ジョブの印刷指定が両面印刷であるかを判断する。ここで、印刷指定が両面印刷でないとCPU121が判断した場合、処理をS2511まで戻す。
一方、S2514で、印刷指定が両面印刷であるとCPU121が判断した場合、S2515で給紙ページの裏面ページがキャンセルページであるかを判断する。ここで、キャンセルページであるとCPU121が判断した場合、処理をS2517に移す。
一方、S2515で、給紙ページがキャンセルページでないとCPU121が判断した場合、S2516にて、S2508と同様の手順で給紙ページの裏面の印刷を行う。
【0059】
一方、S2512もしくはS2515でキャンセルページであるとCPU121が判断した場合、S2517でCPU121は、S2104でHDD124に保存した全てのビットマップイメージを削除する。
その後、S2518で、CPU121は、印刷終了通知D305をタップ待機処理宛てに送信し、印刷処理を終了する。
【0060】
以上説明したように本実施形態によれば、コピー等のローカルの操作部を用いた印刷で、実際に出力された印刷物を確認する事無く不要な印刷を判断する事ができ、且つ不要な印刷である場合は確実にキャンセルできる。また、印刷開始前にキャンセル画面に文書の先頭から表示スロット分のプレビューが表示される為、印刷開始前に印刷をキャンセルする事ができる。
〔第2実施形態〕
次に、ネットワーク上のホストにキャンセル画面を表示し、データ処理装置(ホスト)からキャンセルを行う事が可能な実施形態について説明する。
<システム構成>
先ず、本発明のシステム構成を説明する。
【0061】
図12は、本実施形態を示す画像形成システムの構成を説明する図である。
図12において、本システムは、複数のPC2601、2602、2603、2604と、複合機2605が互いにネットワーク160によって接続されていることにより構成される例である。このうち、複合機2605は、図1に示したものと同等とする。また、各PCと複合機にはネットワークを介して機器を識別するためのIPアドレスが付与されているものとする。なお、PC2601は、ブラウザソフトを用いて、複合機2605に対するUI画面を表示して、複合機2605からの画面情報を表示したり、画面情報中から複合機2605に対する指示を送信したりすることができるように構成されている。PC2602、2603、2604についても同様である。
図13は、図12に示したPC2601の内部構成を示す図である。尚、他のPC2602、2603、2604についてもPC2601と同様の構成からなる。
図13において、ディスプレイ2710はコントローラユニット2810と接続され、ユーザへの情報の出力を行う。
【0062】
コントローラユニット2810はディスプレイ2710、ネットワーク160、マウス2910やキーボード3010に接続する事で、各デバイスの制御や各種情報の外部機器との入出力を行う。
【0063】
コントローラユニット2810において、CPU2811は、PC全体を制御する中央演算ユニットである。RAM2812は、CPU2811が演算に用いるデータを一時的に格納する為のワークメモリである。ROM2813は、PCのブートに用いるプログラムが格納されており、主に起動の際に使用される。
ハードディスクドライブ(HDD)2814は、PCの制御に関するソフトウエアや各種設定と、保存された文書等を格納する。ディスプレイI/F2815は、ディスプレイ2710に対するインターフェースであり、ディスプレイ2710に出力したい情報を中継する。ネットワークI/F2816は、ネットワーク160に対するインターフェースであり、複合機2605等との情報の入出力を担当する。
入力I/F2817は、マウス2910やキーボード3010に対するインターフェースであり、それらの入力機器からの情報を中継する。これらのブロックはバス2818を通じて接続されている。マウス2910は入力デバイスの一種であり、ディスプレイ2710に表示されたマウスポインタを操作する事で、ユーザの選択や決定をPCに伝える事が出来る。キーボード3010は入力デバイスの一種であり、文字の入力に使用される。
なお、以降の説明ではPC2601をホストとし、複合機2605で印刷を行うものとする。
<通信データフォーマット>
以下、図3を用いて、本実施形態の各処理プロセス間で授受される情報のフォーマットについて説明する。
【0064】
図3の(F)はジョブID通知D306のフォーマットを示す。図3の(F)において、ジョブID通知D306はジョブID通知である事を示す識別ビット領域A901と、ジョブの識別用IDを示すジョブID領域A902からなるパケットである。ジョブID通知D306は後述する複合機2605のS3903によって複合機初期処理からホスト2601のホスト初期処理へ送信される。
【0065】
図3の(G)はホスト初期処理終了通知D307のフォーマットを示す。図3の(G)において、ホスト初期処理終了通知D307はホスト初期処理終了通知である事を示す識別ビット領域A1001と、ジョブの識別用IDを示すジョブID領域A1002からなるパケットである。ホスト初期処理終了通知D307は後述するホスト2601のS3214によってホスト初期処理から複合機2605の印刷処理へ送信される。
【0066】
図3の(H)はプレビュー要求D308のフォーマットを示す。図3の(H)において、プレビュー要求D308はプレビュー要求である事を示す識別ビット領域A1101と、ジョブの識別用IDを示すジョブID領域A1102と、プレビューを要求するページ番号を格納する領域A1103からなるパケットである。プレビュー要求D308は後述するホスト2601のS3403によってプレビュー要求・表示処理から複合機2605のレンダリング処理へ送信される。
【0067】
図3の(I)は、プレビューデータD309のフォーマットを示す。図3の(I)において、プレビューデータD309はプレビューデータである事を示す識別ビット領域A1201と、ジョブの識別用IDを示すジョブID領域A1202と、ページ番号を格納する領域A1203と、プレビュー画像を格納する領域A1204からなるパケットである。プレビューデータD309は後述する複合機2605のS4008によってレンダリング処理からホスト2601のプレビュー要求・表示処理へ送信される。
【0068】
図3の(J)はジョブ中断指示D310のフォーマットを示す。図3の(J)において、ジョブ中断指示D310はジョブ中断指示である事を示す識別ビット領域A1301と、ジョブの識別用IDを示すジョブID領域A1302からなるパケットである。ジョブ中断指示D310は後述するホスト2601のS3604によってクリック待機処理から同一ホスト内のプレビュー処理、及び複合機2605の印刷処理へ送信される。
【0069】
図3の(K)はジョブ破棄指示D311のフォーマットを示す。図3の(K)において、ジョブ破棄指示D311はジョブ破棄指示である事を示す識別ビット領域A1401と、ジョブの識別用IDを示すジョブID領域A1402と、キャンセルの始点となったページ番号を格納する領域A1403からなるパケットである。ジョブ破棄指示D311は後述するホスト2601のS3608によってクリック待機処理から同一ホスト内のプレビュー処理、及び複合機2605のレンダリング処理と印刷処理へ送信される。
【0070】
図3の(L)において、ジョブ再開指示D312のフォーマットを示す。図3の(L)において、ジョブ再開指示D312はジョブ再開指示である事を示す識別ビット領域A1501と、ジョブの識別用IDを示すジョブID領域A1502からなるパケットである。ジョブ再開指示D312は後述するホスト2601のS3611によってクリック待機処理から同一ホスト内のプレビュー処理、及び複合機2605の印刷処理へ送信される。
【0071】
図3の(M)は給紙通知D313のフォーマットを示す。図3の(M)において、給紙通知D313は給紙通知である事を示す識別ビット領域A1601と、ジョブの識別用IDを示すジョブID領域A1602と、次に給紙する用紙に印刷されるページ番号を格納する領域A1603からなるパケットである。給紙通知D313は後述する複合機2605のS4106によって印刷処理からホスト2601のプレビュー処理へ送信される。
【0072】
図3の(N)は印刷終了通知D314のフォーマットを示す。図3の(N)において、印刷終了通知D314は印刷終了通知である事を示す識別ビット領域A1701と、ジョブの識別用IDを示すジョブID領域A1702からなるパケットである。印刷終了通知D314は後述する複合機2605のS4119によって印刷処理から、同一ホスト内のレンダリング処理とホスト2601のクリック待機処理へ送信される。
<ホストにおける処理>
【0073】
次に、本実施形態においてホスト2601における処理の手順を説明する。
〔全体のフロー〕
以下、図14のフローチャートを用いて、本実施形態のホストにおける処理全体のフローを説明する。
【0074】
図14は、本実施形態を示す情報処理装置の制御方法を説明するフローチャートである。本処理は、第2実施形態のホストにおける処理全体処理の詳細手順例である。なお、各ステップは、複合機のコントローラユニット2810のCPU2811がHDD2814に格納されたプログラムを実行する事で実現される。
まず、ユーザによって印刷ジョブが複合機2605に送信されると、CPU2811がS3101にてホスト初期処理を行う。当該初期処理終了後、S3102で、CPU2811は印刷画像のプレビュー表示するプレビュー処理、S3103で、ディスプレイ例2710に表示されたプレビューがユーザにクリックされるのを待機するクリック待機処理を行う。なお、本実施形態において、S3102、S3103は互いに別個のプロセスで並列して処理される。S3101、S3102、S3103の処理の詳細は後述する。
【0075】
そして、S3102、S3103の処理がすべて終了した後、S3104で、CPU2811は、全てのジョブに対して処理が完了したかを判断する。ここで、全てのジョブに対して処理が完了しているとCPU2811が判断した場合、ホストにおける処理を終了させる。
一方、S3104で全てのジョブに対して完了していないとCPU2811が判断した場合は処理をS3101に戻す。
〔ホスト初期処理〕
以下、図15のフローチャートと、図16の(A)および図16の(C)を用いて、ホスト初期処理のフローを説明する。
【0076】
図15は、本実施形態を示す情報処理装置の制御方法を説明するフローチャートである。本処理は、第2実施形態のホスト初期処理の詳細手順例である。なお、各ステップは、複合機のコントローラユニット2810のCPU2811がHDD2814に格納されたプログラムを実行する事で実現される。
まず、S3201で、CPU2811は、過去にユーザによって表示スロット数が選択されているかを判断する。ここで、HDD2814に表示スロット数が保存されていると判断した場合、CPU2811はユーザによって表示スロット数が選択済みと判断し、処理をS3204までスキップする。
【0077】
一方、S3201で、表示スロット数が保存されていないとCPU2811が判断した場合、S3202で、CPU2811はディスプレイ2710に表示スロット数選択画面を表示する。この表示スロット数選択画面の一例を図16の(A)に示す。
図16の(A)において、領域3301にはこの画面の機能の説明が表示される。領域3302には片面印刷時の表示するプレビューの表示スロット数を選択する領域である。領域3303には両面印刷時の表示するプレビューの表示スロット数を選択する領域である。ユーザは領域3302と領域3303において、所望の表示枚数をクリックすることで、片面印刷時および両面印刷時に表示するプレビューの数をそれぞれ選択できる。ボタン3304は、選択された表示プレビューの表示スロット数を確定する際に用いる決定ボタンである。
【0078】
ユーザによりボタン3304がクリックされた場合、コントローラユニット2810はS3203でユーザの表示スロット数選択を受け入れ、片面印刷時及び両面印刷時の表示プレビュー数をHDD2814に保存する。
その後、S3204で、CPU2811は現在の印刷ジョブの印刷指定が両面印刷であるかを判断する。ここで、印刷指定が両面印刷でないとCPU2811が判断した場合、S3205で、CPU2811はディスプレイ2710に片面モードのキャンセル画面を表示する。この片面モードのキャンセル画面の一例を図16(B)に示す。
図16の(B)において、表示スロット数を、例えば7枚と設定された場合の例である。領域3305にはこの画面の機能の説明が表示される。
プレビュー3306はキャンセルが間に合うページのプレビューであり、印刷される順番が近い順に配置される。ユーザはプレビュー3306をクリックする事で、クリックしたページ以降の印刷をキャンセルできる。
【0079】
一方、S3204で、現在の印刷ジョブの印刷指定が両面印刷であるとCPU2811が判断した場合、S3206で、CPU2811はディスプレイ2710に両面モードのキャンセル画面を表示する。この両面モードのキャンセル画面の一例を図16の(C)に示す。
図16の(C)は、表示スロット数を、例えば8枚と設定された場合の例である。領域3307にはこの画面の機能の説明が表示される。プレビュー3308はキャンセルが間に合うページ表面のプレビューである。プレビュー3309はキャンセルが間に合うページ裏面のプレビューである。プレビュー3308とプレビュー3309は同一の紙に印刷される組み合わせで隣り合い、且つ印刷される順番が近い順に配置される。ユーザは片面モードと同様、プレビュー3308又はプレビュー3309をクリックする事で、クリックしたページ以降の印刷をキャンセルできる。
【0080】
CPU2811がキャンセル画面表示後、S3207で、CPU2811はS3903によって複合機2605から送られるジョブID通知D306の受信を待つ。ここで、ジョブID通知306を受信した場合、S3208で、CPU2811はジョブID通知D306のA902からジョブIDを読み取り、HDD2814に保存する。
尚、このジョブIDはジョブ毎に複合機2605によって一意に決められるIDであり、ホスト2601と複合機2605は互いに一方から情報を受け取る度に、情報に含まれるジョブIDが現在のジョブのジョブIDと同じか照合するものとする。
【0081】
その後、S3209で、CPU2811は、プレビュー要求・表示処理を行う。この処理の詳細は後述する。その後、S3210で、CPU2811は現在の印刷ジョブの印刷指定が両面印刷であるかを判断する。ここで、印刷指定が両面印刷でないとCPU2811が判断した場合、処理をS3212までスキップする。
一方、S3210で現在の印刷ジョブの印刷指定が両面印刷であるとCPU2811が判断した場合、S3211で、CPU2811は裏面のプレビュー要求・表示処理を行う。この処理の内容はS3209と同等である。
【0082】
その後、S3212で、CPU2811は、現在表示されているプレビューの数が表示スロット数より少ないかを判断する。ここで、プレビューの数が少なくないとCPU2811が判断した場合は、処理をS3214までスキップする。
一方、S3212で、現在表示されているプレビューの数が表示スロット数より少ないとCPU2811が判断した場合、即ちキャンセル画面にまだプレビューを表示できる余地があると判断した場合は、S3213へ進む。そして、S3213で、印刷される文書の中でまだプレビューを表示していないページがあるかを判断する。ここで、まだプレビューを表示していないページがあるとCPU2811が判断した場合、処理をS3209まで戻す。
一方、S3213で、まだプレビューを表示していないページが無いとCPU2811が判断した場合、即ち全てのページのプレビューを表示したと判断した場合は、S3214へ進む。そして、S3214で、CPU2811は、ホスト初期処理終了通知D307をネットワーク160経由で複合機2605に送信し、本処理を終了する。
〔プレビュー要求・表示処理〕
以下、図17のフローチャートを用いて、プレビュー要求・表示処理のフローを説明する。
【0083】
図17は、本実施形態を示す情報処理装置の制御方法を説明するフローチャートである。本処理は、第2実施形態のプレビュー要求・表示処理の詳細手順例である。なお、各ステップは、複合機のコントローラユニット2810のCPU2811がHDD2814に格納されたプログラムを実行する事で実現される。
先ず、S3401で、CPU2811は、現在キャンセル画面に表示されているプレビューの数が表示スロット数より少ないかを判断する。ここで、プレビューの数が表示スロット数よりも少なくないとCPU2811が判断した場合、即ちキャンセル画面にこれ以上プレビューを表示できる余地が無いと判断した場合は、本処理をする。
一方、S3401で、現在表示されているプレビューの数が表示スロット数より少ないとCPU2811が判断した場合、即ちキャンセル画面にまだプレビューを表示できる余地があると判断した場合は、S3402で、CPU2811は現在キャンセル画面に表示されているプレビューの中で最後尾のページを取得する。
【0084】
続いて、S3403で、CPU2811は、HDD2814に保存されているジョブIDを領域A1102に、最後尾ページの次のページを領域A1103に格納したプレビュー要求D308を、ネットワーク160を経由して複合機2605に送信する。
【0085】
その後、S3404で、CPU2811は、複合機2605からS4008によって送られるプレビューデータD309の受信を待つ。ここで、CPU2811が複合機2605よりプレビューデータD309を受信した場合、S3405で、CPU2811はプレビューデータD309の領域A1204からプレビューデータ画像を取得する。続いて、S3406で、CPU2811はディスプレイ2710に表示されたキャンセル画面の空きスロットのうち、先頭の空きスロットにS3405で取得したプレビュー画像を表示し、本処理をする。
〔プレビュー処理〕
以下、図18のフローチャートを用いて、プレビュー処理のフローを説明する。
【0086】
図18は、本実施形態を示す画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。本処理は、第2実施形態のプレビュー処理の詳細手順例である。なお、各ステップは、複合機のコントローラユニット2810のCPU2811がHDD2814に格納されたプログラムを実行する事で実現される。
先ず、S3501で、CPU2811は、後述するS3604によって送られたジョブ中断指示D310を受信したかを判断する。ここで、ジョブ中断指示D310を受信していないとCPU2811が判断した場合は処理をS3504までスキップする。
【0087】
一方、S3501で、ジョブ中断指示D310受信したとCPU2811が判断した場合、S3502で、CPU2811は後述するS3608によって送られたジョブ破棄指示D311を受信したかを判断する。ここで、ジョブ破棄指示D311を受信したとCPU2811が判断した場合は、本処理をする。
一方、ジョブ破棄指示D311を受信していないとCPU2811が判断した場合、S3503で、CPU2811は、後述するS3611によって送られたジョブ再開指示D312を受信したかを判断する。ここで、ジョブ再開指示D312を受信していないとCPU2811が判断した場合は処理をS3502に戻す。
一方、S3503で、ジョブ再開指示D312を受信したとCPU2811が判断した場合、処理をS3504に進める。
【0088】
その後、S3504で、CPU2811は複合機2605から後述するS4106によって送られた給紙通知D313を受信したかを判断する。ここで、給紙通知D313を受信していないとCPU2811が判断した場合は処理をS3501に戻す。
一方、S3504で、給紙通知D313を受信したとCPU2811が判断した場合は、S3505で、CPU2811は、給紙通知D313の領域A1603から、給紙された用紙に印刷されるページ(以下、給紙ページと表記する)を読み取る。
尚、印刷指定が両面印刷の場合は表面に印刷されるページのみが給紙ページとして領域A1603に格納されているものとする。
その後、S3506で、CPU2811は、ディスプレイ2710に表示されたキャンセル画面から、給紙ページのプレビューを削除する。続いて、S3507で、CPU2811は、現在の印刷ジョブの印刷指定が両面印刷であるかを判断する。ここで、印刷指定が両面印刷でないとCPU2811が判断した場合は、S3509までスキップする。
一方、印刷指定が両面印刷であると判断した場合、S3508で、CPU2811は、ディスプレイ2710に表示されたキャンセル画面から、給紙ページの裏面ページのプレビューを削除する。
【0089】
続いて、S3509で、CPU2811は、ディスプレイ2710に表示されたキャンセル画面に、まだプレビューが表示されているかを判断する。ここで、プレビューが表示されていない、つまり全てのページのプレビューが削除されたとCPU2811が判断した場合は、プレビュー処理を終了する。
S3509で、まだプレビューが表示されているとCPU2811が判断した場合は、S3510で、CPU2811は、プレビューの削除によって生じた空きスロットを詰めるように現在表示されているプレビューを並び替える。
【0090】
その後、S3511で、CPU2811は印刷範囲に含まれるのにキャンセル画面にプレビューを未表示であるページがあるかを判断する。ここで、未表示のページが無いとCPU2811が判断した場合、つまり新たにプレビューを作成する必要が無いと判断した場合は、処理をS3501まで戻す。
一方、S3511で、キャンセル画面にプレビューを未表示のページが有るとCPU2811が判断した場合、S3512で、CPU2811はプレビュー要求・表示処理を行う。この処理の内容は先述した通りである。
続いて、S3513で、現在の印刷ジョブの印刷指定が両面印刷であるかを判断する。ここで、印刷指定が両面印刷でないとCPU2811が判断した場合、処理をS3501まで戻す。
一方、印刷指定が両面印刷であれると判断した場合、S3514にて裏面のプレビュー要求・表示処理を行い、S3501へ処理を戻す。この処理の内容もS3512と同様に先述した通りである
〔クリック待機処理〕
以下、図19のフローチャートと、図20(A)および図20(B)を用いて、クリック待機処理のフローを説明する。
【0091】
図19は、本実施形態を示す情報処理装置の制御方法を説明するフローチャートである。本処理は、第2実施形態のクリック待機処理の詳細手順例である。なお、各ステップは、複合機のコントローラユニット2810のCPU2811がHDD2814に格納されたプログラムを実行する事で実現される。
先ず、S3601で、CPU2811は、複合機2605から後述するS4119によって送られた印刷終了通知D314を受信したかを判断する。ここで、印刷終了通知D314を受信したとCPU2811が判断した場合はクリック待機処理を終了する。
一方、S3601で、印刷終了通知D314を受信していないとCPU2811が判断した場合、S3602で、CPU2811は、ディスプレイ2710に表示されたキャンセル画面に表示されているプレビューのうちいずれかがクリックされたかを判断する。ここで、プレビューのうちいずれかがクリックされていないとCPU2811が判断した場合、処理をS3601に戻す。
【0092】
一方、S3602で、プレビューのうちいずれかがクリックされたとCPU2811が判断した場合、S3603で、CPU2811はクリックされたページを取得する。その後、S3604で、CPU2811は、ジョブ中断指示D310を同一ホスト内のプレビュー処理に送信し、更に同じジョブ中断指示D310を複合機2605にネットワーク160経由で送信する。
続いて、S3605で、CPU2811は、現在のキャンセル画面の状態をHDD2814に保存する。その後、S3606で、CPU2811は、ディスプレイ2710に後続処理選択画面を表示する。この後続処理選択画面の一例を図20の(A)に示す。図20の(A)において、領域3701にはクリックしたプレビューが表示される。続行ボタン3702は現在のジョブの中断を解き、続行する際に用いる。キャンセルボタン3703は現在のジョブをキャンセルする際に用いる。
【0093】
その後、S3607で、CPU2811はユーザによってキャンセルボタン3703がクリックされたかを判断する。ここで、キャンセルボタン3703がクリックされたとCPU2811が判断した場合、S3608へ進み、CPU2811は、S3603で取得した、クリックされたページ番号をA1403に格納したジョブ破棄指示D311を作成し、プレビュー処理宛てに送信する。更に、同じジョブ破棄指示D311を複合機2605にネットワーク160経由で送信する。
その後、S3609で、CPU2811は、ディスプレイ2710にキャンセル済み画面を表示し、クリック待機処理を終了する。
このキャンセル済み画面の一例を図20の(B)に示す。図20(B)において、領域3704には現在のジョブがキャンセルされた旨と、キャンセルの始点となったページの番号が表示される。尚、図20(B)は5ページ目がクリックされた場合のキャンセル済み画面であり、5ページ目以降の印刷がキャンセルされる事が分かる。
【0094】
一方、S3607で、キャンセルボタン3703がクリックされていないとCPU2811が判断した場合、S3610で、CPU2811はユーザによって続行ボタン3702がクリックされたかを判断する。ここで、続行ボタン3702がクリックされたとCPU2811が判断した場合、S3611で、CPU2811は、ジョブ再開指示D312を同一ホスト内のプレビュー処理に送信する。更に、CPU2811は、同じジョブ再開指示D312を複合機2605にネットワーク160経由で送信する。
その後、S3612で、CPU2811は、ディスプレイ2710に表示した後続処理選択画面を消し、S3605で、CPU2811は、保存したキャンセル画面の状態から、ディスプレイ2710にキャンセル画面を復元して表示し、処理をS3601まで戻す。
<画像形成装置における処理>
【0095】
次に、本実施形態における複合機2605における処理の手順を説明する。
〔全体のフロー〕
以下、図21のフローチャートを用いて、本実施形態の画像形成装置における処理全体のフローを説明する。
【0096】
図21は、本実施形態の画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、画像形成装置の係る全体処理例である。なお、各ステップは、複合機のコントローラユニット120のCPU121がHDD124に格納されたプログラムを実行する事で実現される。
まず、S3801で、CPU121が複合機初期処理を行う。初期処理終了後、S3802で、CPU121はレンダリング処理、S3803で、CPU121は印刷処理を行う。S3802、S3803は互いに別個のプロセスで並列して処理される。S3801、S3802、S3803の処理の詳細は後述する。
【0097】
S3802、S3803がすべて終了した後、S3804で、CPU121は、全てのジョブに対して処理が完了したかを判断する。ここで、全てのジョブに対して処理が完了しているとCPU121が判断した場合、複合機における処理を終了する。
一方、S3804で、全てのジョブに対して完了していないとCPU121が判断した場合は、処理をS3801に戻す。
〔複合機初期処理〕
以下、図22のフローチャートを用いて、複合機初期処理のフローを説明する。
【0098】
図22は、本実施形態の画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、画像形成装置の係る複合機初期処理例である。なお、各ステップは、複合機のコントローラユニット120のCPU121がHDD124に格納されたプログラムを実行する事で実現される。
先ず、S3901で、CPU121は、ホスト2601から受信したジョブの情報を取得し、HDD124に保存する。続いて、S3902で、CPU121は、受信したジョブに対するジョブIDを作成する。その後、S3903で、CPU121は、S3902で作成したジョブIDをA902に格納したジョブID通知D306を、ネットワーク160経由でホスト2601に送信し、本処理を終了する。
〔レンダリング処理〕
以下、図23のフローチャートを用いて、レンダリング処理のフローを説明する。
【0099】
図23は、本実施形態の画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、画像形成装置の係るレンダリング処理例である。なお、各ステップは、複合機のコントローラユニット120のCPU121がHDD124に格納されたプログラムを実行する事で実現される。
先ず、S4001で、CPU121は、後述する図24に示すS4119によって送られた印刷終了通知D314を受信したかを判断する。ここで、印刷終了通知D314を受信したとCPU121が判断した場合はレンダリング処理を終了する。
一方、S4001で、印刷終了通知D314を受信していないとCPU121が判断した場合、S4002で、CPU121はホスト2601からS3608によって送信されたジョブ破棄指示D311を受信したかを判断する。ここで、ジョブ破棄指示D311を受信したとCPU121が判断した場合はレンダリング処理を終了する。
一方、S4002で、ジョブ破棄指示D311を受信していないとCPU121が判断した場合、S4003で、ホスト2601からS3403によってプレビュー要求D308を受信したかを判断する。ここで、プレビュー要求D308を受信していないとCPU121が判断した場合は処理をS4001に戻す。
【0100】
一方、S4003で、プレビュー要求D308を受信したとCPU121が判断した場合、S4004で、CPU121はプレビュー要求D308のA1103からホスト2601がプレビューを要求しているページを取得する。その後、S4005で、CPU121は、S4004で取得したプレビュー要求ページをシステムバス128、イメージバスI/F129、画像バス131経由で画像編集用画像処理部136、プリンタ画像処理部135、RIP132に渡し、ビットマップイメージを作成する。そして、CPU121は、作成したビットマップイメージは、一旦RAM122に保存する。続いて、S4006で、CPU121は、S4005で作成されたビットマップイメージを複製し、ページ番号と紐付けてHDD124に保存する。
続いて、S4007で、CPU121は、RAM122上のビットマップイメージに対し、キャンセル画面の表示スロットに収まるよう間引き縮小処理を施し、縮小したビットマップイメージをプレビュー画像としてHDD124に保存する。この時、RAM122上のビットマップイメージはこれ以降の処理で不要になるので、RAM122から削除する。
【0101】
その後、S4008で、CPU121はS4007で作成したプレビューをA1204に、そのページ番号をA1203に格納したプレビューデータD309をネットワーク160経由でホスト2601に送信し、S4001へ戻る。
〔印刷処理〕
以下、図24のフローチャートを用いて、印刷処理のフローを説明する。
【0102】
図24は、本実施形態の画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、画像形成装置の係る印刷処理例である。なお、各ステップは、複合機のコントローラユニット120のCPU121がHDD124に格納されたプログラムを実行する事で実現される。
先ず、S4101で、CPU121は、ホスト2601からS3214によって送信されるホスト初期処理終了通知D307を待つ。ここで、ホスト初期処理終了通知D307受信したとCPU121が判断した後、S4102で、CPU121は、ホスト2601からS3604によって送られたジョブ中断指示D310を受信したかを判断する。ここで、ジョブ中断指示D310を受信していないとCPU121が判断した場合は、処理をS4105までスキップする。
【0103】
一方、S4102で、ジョブ中断指示D310を受信したとCPU121が判断した場合、CPU121はS4103で、ホスト2601からS3608によって送られたジョブ破棄指示D311を受信したかを判断する。ここで、ジョブ破棄指示D311を受信したと判断した場合は処理をS4111に移す。
一方、S4103で、ジョブ破棄指示D311を受信していないとCPU121が判断した場合、S4104にて、ホスト2601からS3611によって送られたジョブ再開指示D312を受信したかを判断する。ここで、ジョブ再開指示D312を受信していないとCPU121が判断した場合は処理をS4103に戻す。
一方、ジョブ再開指示D312を受信したとCPU121が判断した場合、処理をS4105に進める。
【0104】
その後、S4105で、CPU121は、次に給紙した紙に印刷されるページ(以下、給紙ページと表記する)を取得する。尚、両面印刷の場合は表面に印刷されるページを給紙ページとする。続いて、S4106で、CPU121は、図3の(M)に示す領域A1603に給紙ページを格納した給紙通知D313を、ネットワーク160経由でホスト2601に送信する。その後、S4107で、CPU121は、給紙I/F127を通じて給紙部170に給紙開始命令を送る。更にS4107で、CPU121は、HDD124に保存された給紙ページのビットマップイメージをデバイスI/F133を経由してプリンタ部150に送ることで、印刷を行う。この時、HDD124に保存された給紙ページのビットマップイメージはこれ以降の処理で不要になる為、HDD124から削除しておく。
【0105】
続いて、S4108で、CPU121は現在の印刷ジョブの印刷指定が両面印刷であるかを判断する。ここで、現在の印刷ジョブの印刷指定が両面印刷でないとCPU121が判断した場合は、S4110までスキップする。
一方、S1408で、現在の印刷ジョブの印刷指定が両面印刷であるとCPU121が判断した場合、S4109で、CPU121は、給紙ページの裏面ページについてS4107と同様の処理を行い、給紙ページの裏面の印刷を行う。
【0106】
その後、S4110で、CPU121は、全てのページについて印刷が終了したかを判断し、印刷が終了していなければ処理をS4102まで戻す。次に、S41110で、CPU121は、全てのページについて印刷が終了しているかどうかを判断する。ここで、全てのページについて印刷が終了しているとCPU121が判断した場合は、処理をS4119に進める。
【0107】
一方、S4103で、ジョブ破棄指示D311を受信したとCPU121が判断した場合、S4111で、CPU121はジョブ破棄指示D311のA1403からキャンセルの始点としてクリックされたページ(以下、キャンセルページと表記する)を読み取る。続いて、S4112で、CPU121はS4105と同様に給紙ページを取得する。その後、S4113で、CPU121は、給紙ページがキャンセルページであるかを判断する。ここで、給紙ページがキャンセルページであるとCPU121が判断した場合、処理をS4118に移す。
一方、S4113で、給紙ページがキャンセルページでないとCPU121が判断した場合、S4114で、CPU121は、S4107と同様の手順で給紙ページの印刷を行う。続いて、S4115で、現在の印刷ジョブの印刷指定が両面印刷であるかを判断する。ここで、現在の印刷ジョブの印刷指定が両面印刷でないとCPU121が判断した場合、処理をS4112まで戻す。
一方、S4113で、現在の印刷ジョブの印刷指定が両面印刷であるとCPU121が判断した場合は、S4116で、CPU121は、給紙ページの裏面ページがキャンセルページであるかを判断する。ここで、キャンセルページであるとCPU121が判断した場合は、処理をS4118に移す。
一方、S4116で、給紙ページがキャンセルページでないとCPU121が判断した場合、S4117で、CPU121は、S4109と同様の手順で給紙ページの裏面の印刷を行い、処理をS4112へ戻す。
【0108】
一方、S4113もしくはS4116で、キャンセルページであるとCPU121が判断した場合、CPU121は、S4118で、S4006でHDD124に保存した全てのビットマップイメージを削除する。
【0109】
その後、S4119で、CPU121は、印刷終了通知D314を同一ホスト内のレンダリング処理に送信し、更に同じ印刷終了通知D314をネットワーク160経由でホスト2601にも送信し、印刷処理を終了する。
【0110】
本実施形態によれば、リモートプリント等のホストを用いた印刷で、実際に出力された印刷物を確認する事無く不要な印刷を判断する事ができ、且つ不要な印刷である場合は確実にキャンセルできる。
〔他の実施形態〕
【0111】
尚、本実施形態においてキャンセル画面に表示するプレビューのスロット数はユーザによって選択されたが、これを複合機の印刷速度や印刷設定によって自動的に算出する事も可能である。例えば、一枚のプレビューをキャンセル画面に表示させたい時間を設定すれば、複合機が1秒あたりに印刷可能な枚数からスロット数を算出する事が出来る。これにより、リモートプリント等でユーザが使用する複合機を切り替える場合でも逐一設定を変更する必要がなくなる。
【0112】
また、本実施例では使用する用紙に関わらず給紙されたページはキャンセルが間に合わないものとして扱っているが、給紙された後ある程度はキャンセルが間に合うものと扱うことも可能である。例えば、使用する用紙やオプションユニットの構成から用紙の搬送距離を見積もり、その距離に応じて給紙通知の送信を遅らせる事により、キャンセルを受け入れるタイミングを延ばす事ができる。
【0113】
以上、詳細に説明した本発明を適用できる本実施形態により、アプリケーションで扱うデータが異なる場合でも、インストール時にデータ定義ファイルによる不要なデータの削除を伴った移行を行うことが出来る。
【0114】
本発明の各工程は、ネットワーク又は各種記憶媒体を介して取得したソフトウエア(プログラム)をパソコン(コンピュータ)等の処理装置(CPU、プロセッサ)にて実行することでも実現できる。
【0115】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。
なお、上記実施形態において、プレビューの表示方法(プレビュー数を削減する等)を、プレビュー作成処理を行うCPU121と、タッチパネル201との通信速度に応じて切り替えるように構成してもよい。
また、上記実施形態では、キャンセル処理が間に合うかどうかの判断基準を対応するページに対する用紙が給紙されたかどうかで判断する場合について説明した。これに対して、キャンセル処理が間に合うかどうかについての判断をCPU121が行う際に、デバイスの構成や、印刷設定に応じて判断基準を切り替えるように構成してもよい。つまり、CPU121は、タッチパネル121に表示すべきページが印刷処理の中止が間に合うページであるかどうかを当該表示すべきページに対する用紙が給紙されているか否かに従う判断のタイミングを当該用紙が搬送される搬送距離によって調節できる。
また、各実施形態において示したフローチャートの各ステップの実行順序は、適宜入れ替えて実行可能なステップについては、本ステップの実行順序と異なる順序で実行してもよい。
さらに、各フローチャートの一部を他の機能処理ステップと組み合わせて新たな制御ステップとして構成してもよい。
【符号の説明】
【0116】
121 CPU
110 操作部
150 プリンタ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力される印刷ジョブから印刷情報を取得して印刷すべきページであって印刷手段による印刷処理の中止が間に合うページの印刷イメージを表示部に表示するためのプレビューを作成する作成手段と、
前記作成手段が作成したプレビューを表示部に表示するプレビュー制御手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記表示部に表示したいずれかのページの印刷イメージに対する指示をユーザから受け付ける受付手段と、
前記受付手段が受け付けたユーザからの指示に従い、前記表示部に表示されたいずれかのページを含む後続ページに対する印刷処理の続行または中止を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記プレビュー制御手段は、前記印刷手段による印刷処理進行状態に応じて、印刷処理の中止が間に合うページの印刷イメージの表示状態を更新することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記プレビュー制御手段は、前記表示部に印刷処理の中止が間に合うページの印刷イメージを先頭ページから数ページ分表示することを特徴とする請求項1または3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記プレビュー制御手段は、前記表示部に表示すべきページが印刷処理の中止が間に合うページであるかどうかを判断することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記プレビュー制御手段は、前記表示部に表示すべきページが印刷処理の中止が間に合うページであるかどうかを当該表示すべきページに対する用紙が給紙されているか否かに従い判断することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記プレビュー制御手段は、前記表示部に表示すべきページが印刷処理の中止が間に合うページであるかどうかを当該表示すべきページに対する用紙が給紙されているか否かに従う判断のタイミングを当該用紙が搬送される搬送距離によって調節することを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記プレビュー制御手段は、設定されるプレビュー表示数に従って前記表示部に表示すべきプレビュー数を決定することを特徴とする請求項3乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
画像形成装置の制御方法であって、
入力される印刷ジョブから印刷情報を取得して印刷すべきページであって印刷手段による印刷処理の中止が間に合うページの印刷イメージを表示部に表示するためのプレビューを作成する作成工程と、
前記作成工程が作成したプレビューを表示部に表示するプレビュー制御工程と、
を備えることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項10】
請求項9項に記載の画像形成装置の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2012−187780(P2012−187780A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−52394(P2011−52394)
【出願日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】