説明

画像形成装置およびキャリブレーション方法

【課題】 ソフトキャリブレーション処理で生成する階調補正テーブルの精度を向上させる。
【解決手段】 デジタル複写機は、複数の濃度のパッチを含むパターン画像を画像形成するパターン画像形成部51と、ソフトキャリブレーション時に形成したパターン画像の濃度を測色装置が計測し、出力する第1の測色データを受け付ける第1測色データ受付部55と、第1の測色データと、ソフトキャリブレーション時にパターン画像の濃度を測色センサが計測し、出力する第2の測色データとを比較し、第1の測色データのうちから補間対象部分を抽出する補間対象部分抽出部57と、第1の測色データから補間対象部分を削除し、第1の測色データを補正する第1測色データ補正部59と、補正された第1の測色データに基づいて、階調補正テーブルを生成し、記憶する階調補正テーブル生成部61と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像形成装置およびキャリブレーション方法に関し、特に、記録媒体に形成する画像の濃度を適切にするために画像データの階調を補正する画像形成装置およびその画像形成装置で実行されるキャリブレーション方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、紙などの記録媒体にトナーまたはインクで画像を形成する画像形成装置が流通している。この画像形成装置では、温度や湿度などの環境の変化、ベルトやドラムなどの消耗品の磨耗、連続稼働によるトナーの帯電などが影響し、画像を形成する際の階調特性が、長期的または短期的に変化する。この長期的または短期的な階調特性の変化に対応するために、画像形成装置は、2つのキャリブレーション処理を実行する。第1のキャリブレーション処理は、ソフトキャリブレーション処理と呼ばれ、画像形成装置が濃度の異なる複数のパッチの画像を用紙に形成し、測色装置やスキャナ装置がそのパッチを読み取って出力する測色データに基づき、γ補正処理に用いる階調補正テーブルを生成する。このソフトキャリブレーション処理によれば、測色装置やスキャナ装置が画像を読み取る精度が高いので、正確な測色データを用いて精度の高い階調補正テーブルを生成することができるといったメリットがあるが、ユーザが測色装置やスキャナ装置を操作して、パッチを読み取らせなければならず、ユーザが操作する負担が大きくなるといったデメリットがある。このソフトキャリブレーション処理の精度を向上させる技術として、特開2001−29330号公報(特許文献1)がある。
【0003】
第2のキャリブレーション処理は、デバイスキャリブレーション処理と呼ばれ、画像形成装置が内蔵する測色センサが、ドラムやベルトに形成した濃度の異なる複数のパッチの画像を読み取って出力する測色データに基づき階調補正テーブルを生成する。このデバイスキャリブレーション処理によれば、内蔵する測色センサが出力する測色データを用いるので、ユーザへの負担をなくすことができるといったメリットがあるが、内蔵する測色センサの精度が、測色装置やスキャナに比較して低いため、ソフトキャリブレーション処理に比較して階調補正テーブルの精度が悪くなるといったデメリットがある。
【0004】
しかしながら、ソフトキャリブレーション処理の際に、用紙にゴミが付着する等が原因で、用紙に形成したパッチが正確でなくなると、測色装置やスキャナ装置が出力する測色データが異常な値となってしまう。このため、ソフトキャリブレーション処理で生成される階調補正データが正確でなくなってしまうといった問題がある。
【特許文献1】特開2001−29330号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は上述した問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の一つは、ソフトキャリブレーション処理で生成する階調補正テーブルの精度を向上させることが可能な画像形成装置を提供することである。
【0006】
この発明の他の目的は、ソフトキャリブレーション処理で生成する階調補正テーブルの精度を向上させることが可能なキャリブレーション方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した目的を達成するためにこの発明のある局面によれば、画像形成装置は、画像データに基づき画像を形成する画像形成手段と、複数の濃度のパッチを含むパターン画像を画像形成手段に画像形成させるパターン画像形成手段と、ソフトキャリブレーション時に画像形成手段が画像形成したパターン画像の濃度を測色装置が計測し、出力する第1の測色データの入力を受け付ける測色データ受付手段と、画像形成手段が画像形成したパターン画像の濃度を計測し、第2の測色データを出力する測色手段と、受け付けられた第1の測色データと、ソフトキャリブレーション時に画像形成手段が画像形成したパターン画像の濃度を測色手段が計測し、出力する第2の測色データとを比較し、第1の測色データのうちから補間対象部分を抽出する抽出手段と、受け付けられた第1の測色データから補間対象部分を削除し、第1の測色データを補正する第1測色データ補正手段と、補正された第1の測色データに基づいて、階調補正テーブルを生成し、記憶する階調補正テーブル生成手段と、を備える。
【0008】
この局面に従えば、ソフトキャリブレーション時に複数の濃度のパッチを含むパターン画像の濃度を測色装置が計測し、出力する第1の測色データと、ソフトキャリブレーション時にパターン画像の濃度を計測した第2の測色データとが比較され、第1の測色データのうちから補間対象部分が抽出され、第1の測色データから補間対象部分が削除され、第1の測色データが補正される。そして、補正された第1の測色データに基づいて、階調補正テーブルが生成され、記憶される。第1の測色データと第2の測色データとの差が大きな部分を補間対象部分として抽出すれば、第1の測色データのうちからノイズの部分を削除することができる。その結果、ノイズの可能性のある部分を第1の測色データから削除して、階調補正テーブルが生成されるので、ソフトキャリブレーション処理で生成する階調補正テーブルの精度を向上させることが可能な画像形成装置を提供することができる。
【0009】
好ましくは、抽出手段は、ソフトキャリブレーション時に画像形成手段が画像形成したパターン画像の濃度を測色手段が計測し、出力する第2の測色データと第1の測色データとの比が所定の値を超える濃度を補間対象部分として抽出する。
【0010】
好ましくは、階調補正テーブルが記憶された後に、画像形成手段が形成するパターン画像の濃度を測色手段が計測し、出力する第2の測色データを記憶する履歴データ記憶手段と、記憶された2以上の第2の測色データ間で、複数の濃度のパッチそれぞれに対応する濃度を比較し、所定のばらつきのある濃度を検出する検出手段と、をさらに備え、補正手段は、検出手段により検出された所定のばらつきのある濃度以外の補間対象部分を、受け付けられた第1の測色データから削除する。
【0011】
好ましくは、パターン画像形成手段は、所定のばらつきのある濃度が検出された場合、画像形成手段に画像形成させるパターン画像を所定のばらつきのある濃度に対して濃度が細かいステップで段階的に変化する複数のパッチを含むパターン画像に変更するパターン画像変更手段を含み、画像形成装置は、補間対象部分が削除された第1の測色データまたは階調補正テーブルを最小二乗法で補間する第1補間手段をさらに備える。
【0012】
好ましくは、第2の測色データに基づいて新たな階調補正テーブルを生成し、記憶された階調補正テーブルを書き換える階調補正テーブル変更手段と、第2の測色データまたは階調補正テーブルを最小二乗法で補間する第2補間手段をさらに備える。
【0013】
この発明の他の局面に従えば、画像形成装置は、画像データに基づき画像を形成する画像形成手段と、複数の濃度のパッチを含むパターン画像を画像形成手段に画像形成させるパターン画像形成手段と、ソフトキャリブレーション時に画像形成手段が画像形成したパターン画像の濃度を測色装置が計測し、出力する第1の測色データの入力を受け付ける測色データ受付手段と、画像形成手段が画像形成したパターン画像の濃度を計測し、第2の測色データを出力する測色手段と、受け付けられた第1の測色データに基づいて、階調補正テーブルを生成し、記憶する階調補正テーブル生成手段と、階調補正テーブルが記憶された後に画像形成手段が形成したパターン画像の濃度を測色手段が計測し、出力する第2の測色データを記憶する履歴データ記憶手段と、記憶された2以上の第2の測色データ間で、複数の濃度のパッチそれぞれに対応する濃度を比較し、所定のばらつきのある濃度を検出する検出手段と、を備え、階調補正テーブル生成手段は、受け付けられた第1の測色データまたは階調補正テーブルを最小二乗法で補間する補間手段を含み、パターン画像形成手段は、画像形成手段に画像形成させるパターン画像を検出された所定のばらつきのある濃度に対して濃度が細かいステップで段階的に変化する複数のパッチを含むパターン画像に変更するパターン画像変更手段を含む。
【0014】
この局面に従えば、パターン画像の濃度を測色手段が計測し、出力する第2の測色データが記憶され、記憶された2以上の第2の測色データ間で、複数の濃度のパッチそれぞれに対応する濃度を比較し、所定のばらつきのある濃度が検出されると、検出された所定のばらつきのある濃度に対して濃度が細かいステップで段階的に変化する複数のパッチを含むパターン画像に変更される。所定のばらつきのある濃度では、画像形成手段の画像形成する精度が不安定であることが考えられる。この濃度の周辺の濃度のパッチを含むパターン画像を形成することにより、第1の測色データまたは第2の測色データのデータ数が増えるので、最小二乗法で補間して生成される階調補正テーブルの精度を向上させることができる。その結果、階調補正テーブルの精度を向上させた画像形成装置を提供することができる。
【0015】
この発明のさらに他の局面によれば、キャリブレーション方法は、画像形成装置で実行されるキャリブレーション方法であって、画像形成装置は、画像データに基づき画像を形成する画像形成手段と、複数の濃度のパッチを含むパターン画像を画像形成手段に画像形成させるパターン画像形成手段と、画像形成手段が画像形成したパターン画像の濃度を計測し、測色データを出力する測色手段と、を備えており、ソフトキャリブレーション時に画像形成手段が画像形成したパターン画像の濃度を測色装置が計測し、出力する第1の測色データの入力を受け付けるステップと、受け付けられた第1の測色データと、ソフトキャリブレーション時に画像形成手段が画像形成したパターン画像の濃度を測色手段が計測し、出力する第2の測色データとを比較し、第1の測色データのうちから補間対象部分を抽出するステップと、受け付けられた第1の測色データから補間対象部分を削除し、第1の測色データを補正するステップと、補正された第1の測色データに基づいて、階調補正テーブルを生成し、記憶するステップと、を含む。
【0016】
この局面に従えば、階調補正テーブルの精度を向上させることが可能なキャリブレーション方法を提供することができる。
【0017】
この発明のさらに他の局面によれば、キャリブレーション方法は、画像形成装置で実行されるキャリブレーション方法であって、画像形成装置は、画像データに基づき画像を形成する画像形成手段と、複数の濃度のパッチを含むパターン画像を画像形成手段に画像形成させるパターン画像形成手段と、画像形成手段が画像形成したパターン画像の濃度を計測し、測色データを出力する測色手段と、を備えており、ソフトキャリブレーション時に画像形成手段が画像形成したパターン画像の濃度を測色装置が計測し、出力する第1の測色データの入力を受け付けるステップと、受け付けられた第1の測色データに基づいて階調補正テーブルを生成し、記憶するステップと、階調補正テーブルが記憶された後に画像形成手段が形成したパターン画像の濃度を測色手段が計測し、出力する第2の測色データを記憶するステップと、記憶された2以上の第2の測色データ間で、複数の濃度のパッチそれぞれに対応する濃度を比較し、所定のばらつきのある濃度を検出するステップと、画像形成手段に画像形成させるパターン画像を検出された所定のばらつきのある濃度に対して濃度が細かいステップで段階的に変化する複数のパッチを含むパターン画像に変更するステップと、を含み、階調補正テーブル生成ステップは、受け付けられた第1の測色データまたは階調補正テーブルを最小二乗法で補間するステップを含む。
【0018】
この局面に従えば、階調補正テーブルの精度を向上させることが可能なキャリブレーション方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0020】
図1は、本発明の実施の形態の1つにおけるデジタル複写機の概略構成を示す模式的断面図である。図を参照して、デジタル複写機1は、原稿から画像データを読取るための画像読取部10と、画像読取部10が出力する画像データを処理するためのメイン回路100と、用紙上に画像を形成するための画像形成部20とから構成されている。
【0021】
画像読取部10は、原稿ガラス11上にセットされた原稿の画像が、その下方を移動するスライダ12に取付けられた露光ランプ13により露光される。原稿からの反射光は、ミラー14と2枚の反射ミラー15,15Aによりレンズ16に導かれ、CCD(Charge Coupled Devices)センサ18に結像する。露光ランプ13とミラー14とは、スライダ12に取付けられており、スライダ12は、スキャナモータ17により、図中に示す矢印方向(副走査方向)へ複写倍率に応じた速度Vで移動する。これにより、原稿ガラス11上にセットされた原稿を全面にわたって走査することができる。また、露光ランプ13とミラー14の移動に伴い、2枚の反射ミラー15,15Aは、速度V/2で図中矢印方向へ移動する。これにより、露光ランプ13で原稿に照射された光が、原稿で反射してからCCDセンサ18に結像するまでの光路長が常に一定となる。
【0022】
CCDセンサ18に結像した反射光は、CCDセンサ18内で電気信号としての画像データに変換され、メイン回路100に送られる。メイン回路100では、受取ったアナログの画像データにA/D変換処理、デジタル画像処理等を行なった後、画像形成部20に出力する。メイン回路100は、画像データを、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の印字用データに変換し、画像形成部20へ出力する。
【0023】
画像形成部20は、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックそれぞれの画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kを備える。画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kの少なくとも1つが駆動して、画像が形成される。画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kのすべてが駆動すると、フルカラーの画像を形成する。画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kには、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの印字用データがそれぞれ入力される。画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kは、取扱うトナーの色彩が異なるのみなので、ここでは、イエローの画像を形成するための画像形成ユニット21Yについて説明する。なお、画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kは、それぞれ一体的に構成され、デジタル複写機1に着脱可能となっている。
【0024】
画像形成ユニット20Yは、イエローの印字用データが入力される露光ヘッド21Yと、感光体ドラム23Yと、帯電チャージャ22Yと、現像機24Yと、転写チャージャ25Yとを備える。露光ヘッド21Yは、受取った印字用データ(電気信号)に応じてレーザ光を発光する。発光されたレーザ光は露光ヘッド21Yが備えるポリゴンミラーにより1次元走査され、感光体ドラム23Yを露光する。感光体ドラムを1次元走査する方向は、主走査方向である。
【0025】
感光体ドラム23Yは、帯電チャージャ22Yによって帯電された後、露光ヘッド21Yが発光するレーザ光が照射される。これにより、感光体ドラム23Yに静電潜像が形成される。続いて、現像機24Yにより、静電潜像上にトナーが載せられてトナー像が形成される。感光体ドラム23Y上に形成されたトナー像は、無端ベルト30上に、転写チャージャ25Yにより転写される。
【0026】
一方、無端ベルト30は、駆動ローラ33Cとローラ33A,33Bとにより弛まないように懸架されている。駆動ローラ33Cが図中で反時計回りに回転すると、無端ベルト30が所定の速度で図中反時計回りに回転する。無端ベルト30の回転に伴って、各ローラ33A,33Bが、反時計回りに回転する。
【0027】
これにより、画像形成ユニット20Y、20M,20C,20Kが、順に無端ベルト上にトナー像を転写する。画像形成ユニット20Y、20M,20C,20Kそれぞれが、無端ベルト上にトナー像を転写するタイミングは、無端ベルト30に付された基準マークを検出することにより、調整される。これにより、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックのトナー像が無端ベルト30上に重畳される。
【0028】
給紙カセット35,35A,35Bには、それぞれサイズの異なる用紙がセットされている。所望のサイズの用紙が、給紙カセット35,35A,35Bに取付けられている給紙ローラ36,36A,36Bにより、搬送路へ供給される。搬送路へ供給された用紙は、搬送ローラ対37によりタイミングローラ31へ送られる。
【0029】
無端ベルト30の基準マークを検出するためのタイミングセンサが設置されており、タイミングセンサが無端ベルト30の基準マークを検出すると、それに同期してタイミングローラ31が用紙を無端ベルト30に供給する。用紙は、転写ローラ26により無端ベルトに押し当てられ、無端ベルト30上に重畳して形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像が用紙に転写される。
【0030】
トナー像が転写された用紙は、定着ローラ対32に搬送され、定着ローラ対32により加熱される。これにより、トナーが溶かされて用紙に定着する。その後、用紙は排紙トレイ39に排出される。なお、ここでは、用紙に4色のトナーそれぞれを形成する画像形成ユニット20Y、20M,20C,20Kを備えたタンデム方式のデジタル複写機1について説明するが、1つの感光体ドラムで4色のトナーを順に用紙に転写する4サイクル方式のデジタル複写機であってもよい。
【0031】
測色センサ27が、転写ローラ26が用紙を無端ベルト30に押圧する位置よりも表面移動方向において上流側に無端ベルト30に臨んで配置される。デジタル複写機1は、画像安定化モードにおいて、後述するソフトキャリブレーション処理、またはデバイスキャリブレーション処理を実行する。この際、画像形成ユニット20Y、20M,20C,20Kが、テスト用のパターン画像のトナー像を無端ベルト30上に形成する。測色センサ27は、無端ベルト30上に形成されたパターン画像を光学的に読み取り、測色データをメイン回路100に出力する。無端ベルト30の表面移動方向において、測色センサ27の下流側にクリーナ28が配置されており、クリーナ28は、無端ベルト30上に残ったトナーを除去する。
【0032】
図2は、デジタル複写機のメイン回路の詳細なハード構成を示すブロック図である。図2を参照して、メイン回路100は、それぞれがバス111に接続されたCPU(Central Processing Unit)101と、記憶部102と、画像読取部10が出力する画像データを処理する入力画像処理部104と、画像データを画像形成部20に出力するのに適したデータに変換する処理を行う出力画像処理部105と、通信I/F106と、ネットワークインターフェイス(I/F)107と、モデム108と、操作パネル109と、カードI/F110とを含む。
【0033】
CPU101は、メイン回路100の全体を制御する。記憶部102は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びEEPROM(Electrically Erasable/Programable ROM)などの半導体メモリおよびハードディスクドライブ(HDD)等の磁気記憶装置を含む。
【0034】
入力画像処理部104は、画像読取部10が出力する画像データが入力される。入力画像処理部104は、入力された画像データに対して、色補正処理、解像度変換処理などの画像処理を実行して、処理した画像データを記憶部102に記憶する。出力画像処理部105は、記憶部102から画像データを読み出して、色変換処理、スクリーン制御処理、スムージング処理、階調補正処理などの画像処理を実行して、処理後の画像データを画像形成部20に出力する。階調補正処理は、記憶部のEEPROMに記憶された階調補正テーブルを用いて、画像データの階調を補正する。階調補正処理は、γ補正として知られている。
【0035】
CPU101、入力画像処理部104および出力画像処理部105は、記憶部102に記憶されたプログラムを実行する。記憶部102には、CPU101、入力画像処理部104および出力画像処理部105それぞれで実行するためのプログラムが記憶されている。
【0036】
通信I/F106は、デジタル複写機1を測色装置2と接続する。通信I/F106は、測色装置2と通信し、測色装置2から測色データ(第1の測色データ)を受信する。ネットワークI/F107は、デジタル複写機1をネットワーク112と接続する。ネットワークI/F107は、データを所定の通信プロトコルに従ってネットワークに出力し、ネットワーク112から所定の通信プロトコルに従ってデータを受信する。CPU101は、ネットワークI/F107を介してネットワーク112に接続された他のコンピュータと通信することが可能となる。このため、たとえば、電子メールを用いて画像データの送受信が可能である。
【0037】
モデム108は、デジタル複写機1を電話回線113と接続する。モデム108は、データをファクシミリの通信プロトコルに従ってファクシミリ通信を可能とする。モデム108は、ファクシミリ受信されたデータを記憶部102のHDDに記憶する。また、モデム108は、電話回線113に接続されたコンピュータとの通信を可能とするためNCU(Network Control Unit)を含む。モデム108により他のコンピュータから受信されたデータは、記憶部102のHDDに記憶される。
【0038】
操作パネル109は、入力部109Aと表示部109Bとを含む。入力部109Aは、デジタル複写機1のユーザによる操作の入力を受け付けるためのタッチパネル、キーボードまたはマウス等の入力装置である。表示部109Bは、液晶表示装置または有機EL(electro−luminescence)ディスプレイパネルである。入力部109Aに透明な部材からなるタッチパネルを用いる場合には、表示部109B上にタッチパネルを重ねて設置することで、表示部109Bに表示されたボタンの指示を検出することができる。これにより、種々の操作の入力が可能となる。
【0039】
カードI/F110には、ICカード110Aが装着される。CPU101は、カードI/F110を介してICカード110Aにアクセスが可能である。
【0040】
ここでは、CPU101、入力画像処理部104および出力画像処理部105それぞれが記憶部102のROMに記憶されたプログラムを実行する例を示すが、CPU101、入力画像処理部104および出力画像処理部105それぞれが実行するプログラムは、ROMに記憶されたものに限られず、EEPROMに記憶するようにしてもよい。EEPROMに記憶するようにすれば、プログラムを書き換えるまたは追加して書き込みすることが可能となる。このため、ネットワーク112に接続された他のコンピュータが、デジタル複写機1のEEPROMに記憶されたプログラムを書換える、または、新たなプログラムを追加して書き込むことができる。さらに、デジタル複写機1が、ネットワーク112に接続された他のコンピュータからプログラムをダウンロードして、そのプログラムをEEPROMに記憶することができる。さらに、プログラムをICカード110Aに記憶するようにし、CPU101、入力画像処理部104および出力画像処理部105それぞれがカードI/F110に装着されたICカード110Aに記録されたプログラムをロードして実行するようにしてもよい。なお、プログラムを記録する記録媒体は、ICカード110Aに限定されることなく、他の記録媒体を用いてもよい。ここでいうプログラムは、CPU101、入力画像処理部104および出力画像処理部105それぞれにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0041】
本実施の形態におけるデジタル複写機1は、ソフトキャリブレーション処理を実行する際、画像形成部20がパターン画像を用紙に形成する。デジタル複写機1は、ユーザが入力部109Aにソフトキャリブレーション処理を実行する指示を入力すると、パターン画像を用紙に形成し、出力する。パターン画像は、色および濃度の異なる複数のパッチの画像である。ユーザが、測色装置2で用紙に形成されたパターン画像を読み取らせ、測色装置2が出力する測色データ(第1の測色データ)をデジタル複写機1に入力すると、デジタル複写機1は、その測色データを用いて階調補正テーブルを生成する。また、デジタル複写機1は、デバイスキャリブレーション処理を実行する際、画像形成部20がパターン画像を無端ベルト30に形成する。デジタル複写機1は、予め定められたタイミング、例えば、画像形成部20が予め定められた回数の画像形成した時、デバイスキャリブレーション処理を実行する。デジタル複写機1は、測色センサ27が無端ベルト30上に形成されたパターン画像を読み取り、出力する測色データ(第2の測色データ)を用いて階調補正テーブルを生成する。
【0042】
図3は、無端ベルト上に形成されたパターン画像を模式的に示す図である。図3を参照して、パターン画像は、高い階調(100%)から低い階調(0%)の10%のステップで濃度が変化する複数階調のパッチを含む。なお、図では1色のパターン画像を示しているが、実際にはパターン画像は複数色のパッチを含む。パターン画像を測色センサ27が読み取ることにより、測色センサ27が第2の測色データを出力する。第2の測色データは、画像形成部20が形成したパッチが含む複数のパッチそれぞれに対応付けられた色および出力階調と、測色センサ27が出力する値とを関連付ける。このパターン画像が、部分的に濃度ムラが発生する場合がある。この濃度ムラは、画像形成部20の特性に起因して発生するため、画像形成部20がパターン画像を形成する毎に同じ濃度で表れる傾向がある。このため、測色センサ27がパターン画像を読み取るごとに出力する第2測色データが、濃度ムラの部分で値が変動する。
【0043】
図4は、CPUの機能の概要を記憶部に記憶するデータととともに示す機能ブロック図である。図4を参照して、CPU101は、パターン画像を形成するパターン画像形成部51と、測色装置2が出力する第1測色データを受け付ける第1測色データ受付部55と、測色センサ27から第2測色データを受け付ける第2測色データ受付部53と、第1測色データのうちから補間対照部分を抽出する補間対象部分抽出部57と、第1測色データを補正する第1測色データ補正部59と、階調補正テーブルを生成する階調補正テーブル生成部61と、ムラ部分検出部63とを含む。
【0044】
パターン画像形成部51は、CPU101が、ソフトキャリブレーション処理またはデバイスキャリブレーション処理を実行する際、画像形成部20を制御して、パターン画像を形成する。また、パターン画像形成部51は、ムラ部分検出部63でムラ部分が検出された場合、検出されたムラ部分の出力階調に対応する濃度に対して濃度が細かいステップで段階的に変化する複数のパッチを含むパターン画像にそれまで形成していたパターン画像を変更する。例えば、図3において、20%の濃度のパッチで濃度がばらつき、20%の濃度がムラ部分として検出されると、20%の濃度のパッチの前後に例えば15%の濃度のパッチと25%の濃度のパッチとを含むパターン画像に変更する。したがって、ムラ部分検出部63でムラ部分が検出された後に、ソフトキャリブレーション処理またはデバイスキャリブレーション処理が実行される場合は、パターン画像形成部51は、変更後のパターン画像を形成する。
【0045】
第1測色データ受付部55は、通信I/F106が、それに接続された測色装置2から第1測色データを受信すると、通信I/F106から第1測色データを受け付ける。第1測色データは、CPU101でソフトキャリブレーション処理が実行される際に、パターン画像形成部51が画像形成部20を制御して用紙に形成したパターン画像を、測色装置2で読み取って得られた測色データである。第1測色データは、パターン画像が含む複数の色および複数の濃度のパッチにそれぞれ対応したデータである。例えば、各パッチに対応する色および出力階調を付しておき、その色および出力階調と測色装置がそのパッチの濃度を計測して出力する値とを対応付けたデータである。すなわち、測色データは、画像形成部20がパターン画像に含まれる複数のパッチそれぞれに対応する色および出力階調と、測色装置2が測色した値とを関連付けたデータである。なお、第1測色データは、パターン画像のすべてのパッチに対応していなくてもよく、一部を測色した値であればよい。第1測色データ受付部55は、受け付けた第1測色データを第1測色データ補正部59および補間対象部分抽出部57に出力する。なお、ここでは、通信I/F106に接続した測色装置2から第1測色データを受信する例を説明するが、ユーザが、パターン画像を測色装置2で計測した測色値を、入力部109Aに入力するようにしてもよい。この場合、第1測色データ受付部55は、第1測色データを入力部109Aから受け付ける。
【0046】
第2測色データ受付部53は、測色センサ27を制御して、パターン画像形成部51が無端ベルト30上に形成したパターン画像の濃度を読み取らせ、測色センサ27が出力する第2測色データを受け付ける。第2測色データは、CPU101でソフトキャリブレーション処理またはデバイスキャリブレーション処理が実行される際に、パターン画像形成部51が画像形成部20を制御して無端ベルト30上に形成したパターン画像を、測色センサ27が読み取って出力する測色データである。第2測色データは、パターン画像が含む複数の色および複数の濃度のパッチにそれぞれ対応したデータである。例えば、各パッチに色および出力階調を対応付けておき、その色および出力階調と測色センサ27がそのパッチの濃度を計測して出力する値とを対応付けたデータである。第2測色データ受付部53は、測色センサ27から取得した第2測色データを補間対象部分抽出部57および階調補正テーブル生成部61に出力するとともに、記憶部102に記憶する。記憶部102に記憶される第2測色データは、履歴データ71として記憶される。第2測色データ受付部53は、階調補正テーブル生成部61に最小二乗法で補間した第2測色データを出力する。
【0047】
補間対象部分抽出部57は、第1測色データと第2測色データとを色および出力階調ごとに濃度を比較し、両者に所定の差がある色および出力階調を補間対象部分として抽出する。そして、抽出した補間対象部分を第1測色データ補正部59に出力する。ムラ部分検出部63は、記憶部102に記憶された履歴データ71に基づいて、複数の色および複数の出力階調のうちで履歴データの濃度にばらつきのある色および出力階調をムラ部分として抽出する。そして、抽出したムラ部分を第1測色データ補正部59およびパターン画像形成部51に出力する。図5は、履歴データの濃度にばらつきのあるムラ部分を説明するための図である。図5を参照して、2つの出力階調において、履歴データの最大値と最小値との差が、所定の範囲を超えている。
【0048】
図4に戻って、第1測色データ補正部59は、第1測色データを補正する。具体的には、第1測色データから、ムラ部分以外の補間対象部分の出力階調の濃度を削除する。補間部分は、第1測色データと第2測色データとで大きな差のある部分なので、第1測色データがノイズを含んでいる可能性があるからである。また、削除する補間対象部分をムラ部分以外とするのは、第2測色データにムラのある部分における出力階調では、第1測色データもムラが発生している可能性が高いからである。第1測色データ補正部59は、ムラ部分以外の補間対象部分を削除した第1測色データを、色毎に最小二乗法を用いて補間する。そして、補間した第1測色データを階調補正テーブル生成部61に出力する。最小二乗法により補間された第1測色データは、すべての出力階調に対応する濃度を定義する。
【0049】
図6は、最小二乗法による補間を説明するための図である。図6を参照して、出力階調D1およびD2がムラ部分の場合を考える。この場合、第1測色データは、出力階調D1およびD2において、濃度が異常な値となる場合がある。線301が最小二乗法により補正した第1測色データを示し、線301Aは、スプライン補間により補正した第1測色データを示している。線301Aにおいては、ノイズの影響で全体的に上側に歪んでしまっている。これに対して、線301Aは、ノイズの影響を極力少なくした線となっている。画像形成部20の特性として、出力階調のムラ部分では、形成する画像の濃度にムラが発生するが、その周辺の出力階調ではムラが発生しない場合がある。このように、第1測色データを最小二乗法で補間することにより、ムラ部分の周辺の出力階調に、ムラ部分のノイズが与える影響を少なくすることができる。同様の効果を、第2測色データを最小二乗法で補間する場合に奏することができる。
【0050】
さらに、パターン画像形成部51は、ムラ部分検出部63でムラ部分が検出された場合、それまで形成していたパターン画像を、ムラ部分の出力階調に対応する濃度に対して濃度が細かいステップで段階的に変化する複数のパッチを含むパターン画像に変更する。このため、第1測色データは、ムラ部分の出力階調の前後の出力階調に対応する濃度を定義するデータを含む。このような第1測色データを最小二乗法で補間することにより、ムラ部分の周辺の出力階調に、ムラ部分のノイズが与える影響をさらに少なくすることができる。第2測色データを最小二乗法で補間する場合にも同様の効果を奏することができる。
【0051】
図4に戻って、階調補正テーブル生成部61は、ソフトキャリブレーション処理の実行時、第1測色データに基づいて、階調補正テーブルを生成し、デバイスキャリブレーション処理の実行時、第2測色データに基づいて階調補正テーブルを生成する。そして、生成した階調補正テーブルを記憶部102に記憶する。これにより、記憶部102のEEPROMに階調補正テーブル72が記憶される。階調補正テーブル72は、出力画像処理部105が階調補正処理(γ補正処理)を実行する際に参照される。なお、ここでは、階調補正テーブルを生成する場合、最小二乗法で補間した後の第1測色データまたは最小二乗法で補間した後の第2測色データに基づいて、階調補正テーブルを生成する例を説明するが、第1測色データまたは第2測色データを最小二乗法で補間することなく、階調補正テーブルを生成し、生成した階調補正テーブルを最小二乗法で補間するようにしてもよい。
【0052】
ここで、階調補正テーブルの生成について説明する。図7は、測色データと階調変換曲線との関係を示す図である。図7を参照して、横軸に出力階調を、縦軸に濃度および出力階調を示し、すべての軸が原点を0とし正の軸を示す。第1象限は、測色データを示す。測色データは、パターン画像の番号で定まる出力階調に対して、測色装置2または測色センサ27の測色値である濃度を定義する。第2象限は、デジタル複写機1のICC(International Color Consortium)プロファイルで定義された階調特性である。この階調特性は、デジタル複写機1に依存する色再現特性であり、予め定められた特性である。階調特性は、出力階調に対する濃度を定義する。第4象限は、階調変換曲線を示す。階調変換曲線303は、デジタル複写機1の使用環境の変化、消耗品の経年劣化等が原因で変化する階調特性を補正するために用いられる。階調変換曲線303は、出力階調に対応して、ICCプロファイルで定義された階調特性302を用いて出力階調に対応する濃度で画像を形成するために適切な出力階調を定義する。図8は、測色データとICCプロファイルとから求めた階調変換曲線の一例を示す図である。階調変換曲線をテーブルで表したものが階調補正テーブルである。
【0053】
図9は、CPUで実行されるデバイスキャリブレーション処理の一例を示すフローチャートである。このデバイスキャリブレーション処理は、CPU101が、記憶部102のROMに記憶されたキャリブレーションプログラムを実行することにより、CPU101により実行される処理である。図9を参照して、CPU101は、デバイスキャリブレーションを実行するタイミングか否かを判断する(ステップS51)。デバイスキャリブレーションを実行するタイミングになるまで待機状態となり(ステップS51でNO)、デバイスキャリブレーションを実行するタイミングであれば(ステップS51でYES)、処理をステップS51に進める。すなわち、デバイスキャリブレーション処理は、デバイスキャリブレーションを実行するタイミングになることを条件に、実行される処理である。本実施の形態におけるデジタル複写機1は、画像形成部20が所定回数、ここでは1000回の画像を形成する毎にデバイスキャリブレーションを実行するようにしている。このため、CPU101は、画像形成部20が画像を形成する回数をカウントしておき、カウント値が1000の倍数となったか否かを判断する。
【0054】
ステップS52においては、画像形成部20にパターン画像を形成させる指示を出力する。画像形成部20に形成させるパターン画像は、後述するムラ検出処理において(図11参照)、パターン画像が変更されている場合には(図11のステップS26)、変更後のパターン画像である。画像形成部20では、パターン画像を形成させる指示が入力されると、無端ベルト30上にパターン画像を形成する。ステップS53においては、測色センサ27に無端ベルト30上に形成されたパターン画像を読み取らせ、測色センサ27が出力する第2測色データを取得する。
【0055】
次のステップS54においては、第2測色データを用いて階調補正テーブルを生成する。そして、生成した階調補正テーブルを記憶部102のEEPROMに記憶することにより、記憶部102のEEPROMに記憶された階調補正テーブル72を更新する(ステップS55)。そして、ステップS53で取得した第2測色データを記憶部102のEEPROMに履歴データとして記憶する(ステップS56)。
【0056】
図10は、CPUで実行されるソフトキャリブレーション処理の一例を示すフローチャートである。このソフトキャリブレーション処理は、CPU101が、記憶部102のROMに記憶されたキャリブレーションプログラムを実行することにより、CPU101により実行される処理である。図10を参照して、CPU101は、ソフトキャリブレーション指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS01)。ユーザが、入力部109Aにソフトキャリブレーション処理を実行する指示を入力すると、CPU101は、入力部109Aからソフトキャリブレーション指示を受け付ける。ソフトキャリブレーション指示を受け付けるまで待機状態となり(ステップS01でNO)、ソフトキャリブレーション指示を受け付けると(ステップS01でYES)処理をステップS02に進める。すなわち、ソフトキャリブレーション処理は、ソフトキャリブレーション指示が入力されることを条件に実行される処理である。
【0057】
ステップS02においては、画像形成部20にパターン画像を形成させる指示を出力する。画像形成部20に形成させるパターン画像は、後述するムラ検出処理において(図11参照)、パターン画像が変更されている場合には(図11のステップS26)、変更後のパターン画像である。画像形成部20では、パターン画像を形成させる指示が入力されると、無端ベルト30上にパターン画像を形成する。ステップS03においては、測色センサ27に無端ベルト30上に形成されたパターン画像を読み取らせ、測色センサ27が出力する第2測色データを取得する。
【0058】
次に、画像形成部20を制御して、無端ベルト上に形成されたパターン画像を用紙に転写することにより、パターン画像を用紙に形成する(ステップS04)。これにより、ユーザは、測色装置2を用いて、用紙に形成されたパターン画像を計測することができる。測色装置2では、用紙に形成されたパターン画像を読み取って、第1測色データを生成する。
【0059】
そして、測色装置2から第1測色データを受け付けたか否かを判断する(ステップS05)。ユーザが測色装置2を通信I/F106に接続し、通信I/F106で測色装置2から第1測色データを受信したか否かを判断する。第2測色データを受け付けるまで待機状態となり(ステップS05でNO)、第2測色データを受け付けたならば(ステップS05でYES)処理をステップS06に進める。ステップS06においては、履歴データ71からムラ部分を検出するムラ部分検出処理を実行し、次のステップS07においては、ステップS05で受け付けた第1測色データから補間対象部分を抽出する補間対象部分抽出処理を実行する。さらに、次のステップS08では、ステップS05で受け付けた第1測色データを補正する第1測色データ補正処理を実行する。ムラ部分検出処理、補間対象部分抽出処理および第1測色データ補正処理については後述する。
【0060】
ステップS09においては、補正後の第1測色データから階調補正テーブルを生成する。そして、生成した階調補正テーブルを記憶部102のEEPROMに記憶し(ステップS10)、ステップS03で取得した第2測色データを記憶部102のEEPROMに履歴データとして記憶する(ステップS11)。
【0061】
図11は、ムラ検出処理の流れの一例を示すフローチャートである。ムラ検出処理は、図10のステップS06で実行される処理である。図11を参照して、記憶部102のEEPROMから履歴データ71を読み出す(ステップS21)。ここでは、履歴データをHで示す。履歴データは、記憶部102に記憶されているすべてを読み出しても良いし、記憶された日時が所定期間のものを読み出すようにしてもよい。古い履歴データは、現在の画像形成部20の特性とは異なっている場合があるため、新しい履歴データのみを用いて、ムラ検出の精度を高めることができる。また、履歴データを、ソフトキャリブレーション処理が実行される際に消去するようにして、ソフトキャリブレーション処理を実行した後に、測定された第2測色データを履歴データとして記憶するようにしてもよい。
【0062】
ステップS22においては、処理対象濃度を選択する。次に、選択した処理対象濃度の最大値MAX(H)と最小値MIN(H)との差から範囲Rを算出する(ステップS23)。そして、算出した範囲Rがしきい値T1を超えたか否かを判断する(ステップS24)。範囲Rがしきい値T1を超えたならば(ステップS24でYES)、処理をステップS25に進め、範囲Rがしきい値T1を超えなければ(ステップS24でNO)、選択した処理対象濃度をムラ部分に決定することなく処理をステップS27に進める。ステップS25においては、選択した処理対象濃度をムラ部分に決定する。そして、パターン画像を変更し、処理をステップS27に進める(ステップS26)。具体的には、ムラ部分の濃度に対して濃度が細かいステップで段階的に変化する複数のパッチを含むパターン画像にそれまで使用していたパターン画像を変更する。ステップS27においては、未処理の処理対象濃度が存在するか否かを判断する。未処理の処理対象画素が存在すれば(ステップS26でYES)、処理をステップS22に戻し、存在しなければ(ステップS26でNO)処理をソフトキャリブレーション処理に戻す。ムラ検出処理を実行することにより、履歴データのうちで範囲が所定のしきい値T1を超える濃度がムラ部分として検出される。
【0063】
図12は、補間対象部分抽出処理の流れの一例を示すフローチャートである。補間対象部分抽出処理は、図10のステップS07で実行される処理である。図12を参照して、処理対象濃度を選択する(ステップS31)。次に、選択した処理対象濃度の第2測色データ(B)を第1測色データ(A)で除算し、比較値Dを算出する(ステップS32)。そして、算出した比較値Dから1を減算した絶対値がしきい値T2を超えるか否かを判断する(ステップS33)。例えば、T2を0.2とすれば、第2測色データBが第1測色データよりも2割増の値を超えるか否か、または2割減の値より小さいか否かを判断する。比較値Dから1を減算した絶対値がしきい値T2を超えるならば(ステップS33でYES)、選択した処理対象濃度を補間部分に決定する(ステップS34)。比較値Dから1を減算した絶対値がしきい値T2を超えなければ(ステップS33でNO)、選択した処理対象濃度を補間部分に決定することなく処理をステップS35に進める。ステップS35においては、未処理の処理対象濃度が存在するか否かを判断する。未処理の処理対象画素が存在すれば(ステップS35でYES)、処理をステップS31に戻し、存在しなければ処理をソフトキャリブレーション処理に戻す。
【0064】
図13は、第1測色データ補正処理の流れの一例を示すフローチャートである。第1測色データ補正処理は、図10のステップS08で実行される処理である。図13を参照して、処理対象濃度を選択する(ステップS41)。次に、処理対象濃度が、補間対象部分か否かを判断する(ステップS42)。処理対象濃度が補間対象部分であれば処理をステップS43に進め、そうでなければ処理をステップS45に進める。ステップS43においては、処理対象濃度が、ムラ部分か否かを判断する。処理対象濃度がムラ部分であれば処理をステップS45に進め、そうでなければ処理をステップS44に進める。ステップS44においては、第1測色データのうちから処理対象濃度の値を削除する。すなわち、第1測色データのうちからムラ部分以外の補間対象部分の値を削除する。
【0065】
ステップS45においては、未処理の濃度が存在するか否かを判断する。未処理の濃度が存在すれば(ステップS45でYES)、処理をステップS41に戻し、存在しなければ(ステップS45でNO)処理をソフトキャリブレーション処理に戻す。
【0066】
なお、本実施の形態においては、ムラ部分検出部63を設けるようにしたが、ムラ部分検出部63を設けないようにしてもよい。この場合、第1測色データ補正部59は、第1測色データから補間対象部分の出力階調の濃度を削除する。補間対象部分は、第1測色データと第2測色データとで大きな差のある部分なので、第1測色データがノイズを含んでいる可能性があるからである。そして、第1測色データ補正部59は、補間対象部分を削除した第1測色データを、最小二乗法を用いて補間し、補間した第1測色データを階調補正テーブル生成部61に出力する。このように構成しても、第1測色データからノイズを含んでいる可能性のある補間対象部分が削除されるので、ソフトキャリブレーション処理において生成される階調補正テーブルの精度を高めることができる。
【0067】
以上説明したように、本実施の形態におけるデジタル複写機1は、ソフトキャリブレーション処理時に複数の濃度のパッチを含むパターン画像の濃度を測色装置2が計測し、出力する第1の測色データと、ソフトキャリブレーション処理時にパターン画像の濃度を測色センサ27が計測し、出力する第2の測色データとを比較し、第1の測色データのうちから補間対象部分を抽出し、補間対象部分を削除した第1の測色データに基づいて、階調補正テーブルを生成する。第1の測色データと第2の測色データとの差が大きな部分を補間対象部分として抽出すれば、第1の測色データのうちからノイズの部分を削除することができるので、階調補正テーブルの精度を向上させることができる。
【0068】
また、ソフトキャリブレーション処理により階調補正テーブルが記憶された後のデバイスキャリブレーション処理時に、パターン画像の濃度を測色センサ27が計測し、出力する第2の測色データに基づいて新たな階調補正テーブルを生成し、階調補正テーブルを書き換え、第2の測色データを記憶する。そして、2以上の第2の測色データ間で、複数の濃度のパッチそれぞれに対応する濃度を比較し、所定のばらつきのある濃度が検出されると、所定のばらつきのある濃度以外の補間対象部分を、第1の測色データから削除する。第2測色データにムラのある部分における出力階調では、第1測色データもムラが発生している可能性が高いので、補間対象部分をムラ部分以外とすることにより、第1の測色データのうちからノイズの部分を削除することができる。このため、階調補正テーブルの精度を向上させることができる。
【0069】
さらに、2以上の第2の測色データ間で、複数の濃度のパッチそれぞれに対応する濃度を比較し、所定のばらつきのある濃度が検出されると、所定のばらつきのある濃度に対して濃度が細かいステップで段階的に変化する複数のパッチを含むパターン画像にそれまで使用していたパターン画像を変更する。そして、そのパターン画像を読み取って得られ、補間対象部分が削除された第1の測色データまたは階調補正テーブルを最小二乗法で補間するので、第1測色データに含まれるノイズが周辺の出力階調に与える影響を少なくすることができ、階調補正テーブルの精度を向上させることができる。
【0070】
さらに、第2の測色データまたは階調補正テーブルを最小二乗法で補間するので、デバイスキャリブレーション処理時において、第2測色データに含まれるノイズが周辺の出力階調に与える影響を少なくすることができ、階調補正テーブルの精度を向上させることができる。
【0071】
また、デジタル複写機1は、パターン画像の濃度を測色センサ27が計測し、出力する第2の測色データを履歴データ71として記憶し、記憶した2以上の第2の測色データ間で、複数の濃度のパッチそれぞれに対応する濃度を比較し、所定のばらつきのある濃度が検出されると、検出された所定のばらつきのある濃度に対して濃度が細かいステップで段階的に変化する複数のパッチを含むパターン画像にそれまで使用していたパターン画像を変更する。所定のばらつきのある濃度では、画像形成部20の画像形成する精度が不安定であることが考えられる。この濃度の周辺の濃度のパッチを含むパターン画像を形成することにより、第1の測色データまたは第2の測色データにおいて所定のばらつきのある濃度の周辺の濃度で測定値が増えるので、最小二乗法を用いて補間して生成される階調補正テーブルの精度を向上させることができる。
【0072】
なお、上述した実施の形態においては、デジタル複写機1について説明したが、図9〜図12に示した処理をデジタル複写機1に実行させるためのキャリブレーション方法またはキャリブレーションプログラムとして発明を捉えることができるのは言うまでもない。
【0073】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の実施の形態の1つにおけるデジタル複写機の概略構成を示す模式的断面図である。
【図2】デジタル複写機のメイン回路の詳細なハード構成を示すブロック図である。
【図3】無端ベルト上に形成されたパターン画像を模式的に示す図である。
【図4】CPUの機能の概要を記憶部に記憶するデータととともに示す機能ブロック図である。
【図5】履歴データの濃度にばらつきのあるムラ部分を説明するための図である。
【図6】最小二乗法による補間を説明するための図である。
【図7】測色データと階調変換曲線との関係を示す図である。
【図8】測色データとICCプロファイルとから求めた階調変換曲線の一例を示す図である。
【図9】CPUで実行されるデバイスキャリブレーション処理の一例を示すフローチャートである。
【図10】CPUで実行されるソフトキャリブレーション処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】ムラ検出処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図12】補間対象部分抽出処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図13】第1測色データ補正処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0075】
1 デジタル複写機、2 測色装置、10 画像読取部、11 原稿ガラス、12 スライダ、13 露光ランプ、14 ミラー、15,15A 反射ミラー、16 レンズ、17 スキャナモータ、18 CCDセンサ、20 画像形成部、20Y,20M,20C,20K 画像形成ユニット、21Y,21M,21C,21K 露光ヘッド、22Y,22M,22C,22K 帯電チャージャ、23Y,23M,23C,23K 感光体ドラム、24Y,24M,24C,24K 現像機、25Y,25M,25C,25K 転写チャージャ、26 転写ローラ、27 測色センサ、28 クリーナ、30 無端ベルト、31 タイミングローラ、32 定着ローラ対、35,35A,35B 給紙カセット、36,36A,36B 給紙ローラ、37 搬送ローラ対、39 排紙トレイ、51 パターン画像形成部、53 第2測色データ受付部、55 第1測色データ受付部、57 補間対象部分抽出部、59 測色データ補正部、61 階調補正テーブル生成部、63 ムラ部分検出部、71 履歴データ、72 階調補正テーブル、100 メイン回路、101 CPU、102 記憶部、104 入力画像処理部、105 出力画像処理部、106 通信I/F、107 ネットワークI/F、108 モデム、109 操作パネル、109A 入力部、109B 表示部、110 カードI/F、110A ICカード、111 バス、112 ネットワーク、113 電話回線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データに基づき画像を形成する画像形成手段と、
複数の濃度のパッチを含むパターン画像を前記画像形成手段に画像形成させるパターン画像形成手段と、
ソフトキャリブレーション時に前記画像形成手段が画像形成したパターン画像の濃度を測色装置が計測し、出力する第1の測色データの入力を受け付ける測色データ受付手段と、
前記画像形成手段が画像形成した前記パターン画像の濃度を計測し、第2の測色データを出力する測色手段と、
前記受け付けられた第1の測色データと、ソフトキャリブレーション時に前記画像形成手段が画像形成したパターン画像の濃度を前記測色手段が計測し、出力する前記第2の測色データとを比較し、前記第1の測色データのうちから補間対象部分を抽出する抽出手段と、
前記受け付けられた第1の測色データから前記補間対象部分を削除し、前記第1の測色データを補正する第1測色データ補正手段と、
前記補正された第1の測色データに基づいて、階調補正テーブルを生成し、記憶する階調補正テーブル生成手段と、を備えた画像形成装置。
【請求項2】
前記抽出手段は、ソフトキャリブレーション時に前記画像形成手段が画像形成したパターン画像の濃度を前記測色手段が計測し、出力する第2の測色データと前記第1の測色データとの比が所定の値を超える濃度を前記補間対象部分として抽出する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記階調補正テーブルが記憶された後に、前記画像形成手段が形成するパターン画像の濃度を前記測色手段が計測し、出力する第2の測色データを記憶する履歴データ記憶手段と、
前記記憶された2以上の第2の測色データ間で、前記複数の濃度のパッチそれぞれに対応する濃度を比較し、所定のばらつきのある濃度を検出する検出手段と、をさらに備え、
前記補正手段は、前記検出手段により検出された所定のばらつきのある濃度以外の前記補間対象部分を、前記受け付けられた第1の測色データから削除する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記パターン画像形成手段は、前記所定のばらつきのある濃度が検出された場合、前記画像形成手段に画像形成させる前記パターン画像を前記所定のばらつきのある濃度に対して濃度が細かいステップで段階的に変化する複数のパッチを含むパターン画像に変更するパターン画像変更手段を含み、
前記画像形成装置は、前記補間対象部分が削除された前記第1の測色データまたは前記階調補正テーブルを最小二乗法で補間する第1補間手段をさらに備えた、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第2の測色データに基づいて新たな階調補正テーブルを生成し、前記記憶された階調補正テーブルを書き換える階調補正テーブル変更手段と、
前記第2の測色データまたは前記階調補正テーブルを最小二乗法で補間する第2補間手段をさらに備えた、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項6】
画像データに基づき画像を形成する画像形成手段と、
複数の濃度のパッチを含むパターン画像を前記画像形成手段に画像形成させるパターン画像形成手段と、
ソフトキャリブレーション時に前記画像形成手段が画像形成したパターン画像の濃度を測色装置が計測し、出力する第1の測色データの入力を受け付ける測色データ受付手段と、
前記画像形成手段が画像形成した前記パターン画像の濃度を計測し、第2の測色データを出力する測色手段と、
前記受け付けられた第1の測色データに基づいて、階調補正テーブルを生成し、記憶する階調補正テーブル生成手段と、
前記階調補正テーブルが記憶された後に前記画像形成手段が形成したパターン画像の濃度を前記測色手段が計測し、出力する前記第2の測色データを記憶する履歴データ記憶手段と、
前記記憶された2以上の第2の測色データ間で、前記複数の濃度のパッチそれぞれに対応する濃度を比較し、所定のばらつきのある濃度を検出する検出手段と、を備え、
前記階調補正テーブル生成手段は、前記受け付けられた第1の測色データまたは前記階調補正テーブルを最小二乗法で補間する補間手段を含み、
前記パターン画像形成手段は、前記前記画像形成手段に画像形成させる前記パターン画像を前記検出された所定のばらつきのある濃度に対して濃度が細かいステップで段階的に変化する複数のパッチを含むパターン画像に変更するパターン画像変更手段を含む、画像形成装置。
【請求項7】
画像形成装置で実行されるキャリブレーション方法であって、
前記画像形成装置は、画像データに基づき画像を形成する画像形成手段と、
複数の濃度のパッチを含むパターン画像を前記画像形成手段に画像形成させるパターン画像形成手段と、
前記画像形成手段が画像形成した前記パターン画像の濃度を計測し、測色データを出力する測色手段と、を備えており、
ソフトキャリブレーション時に前記画像形成手段が画像形成したパターン画像の濃度を測色装置が計測し、出力する第1の測色データの入力を受け付けるステップと、
前記受け付けられた第1の測色データと、ソフトキャリブレーション時に前記画像形成手段が画像形成したパターン画像の濃度を前記測色手段が計測し、出力する前記第2の測色データとを比較し、前記第1の測色データのうちから補間対象部分を抽出するステップと、
前記受け付けられた第1の測色データから前記補間対象部分を削除し、前記第1の測色データを補正するステップと、
前記補正された第1の測色データに基づいて、階調補正テーブルを生成し、記憶するステップと、を含むキャリブレーション方法。
【請求項8】
画像形成装置で実行されるキャリブレーション方法であって、
前記画像形成装置は、画像データに基づき画像を形成する画像形成手段と、
複数の濃度のパッチを含むパターン画像を前記画像形成手段に画像形成させるパターン画像形成手段と、
前記画像形成手段が画像形成した前記パターン画像の濃度を計測し、測色データを出力する測色手段と、を備えており、
ソフトキャリブレーション時に前記画像形成手段が画像形成したパターン画像の濃度を測色装置が計測し、出力する第1の測色データの入力を受け付けるステップと、
前記受け付けられた第1の測色データに基づいて階調補正テーブルを生成し、記憶するステップと、
前記階調補正テーブルが記憶された後に前記画像形成手段が形成したパターン画像の濃度を前記測色手段が計測し、出力する第2の測色データを記憶するステップと、
前記記憶された2以上の第2の測色データ間で、前記複数の濃度のパッチそれぞれに対応する濃度を比較し、所定のばらつきのある濃度を検出するステップと、
前記前記画像形成手段に画像形成させる前記パターン画像を前記検出された所定のばらつきのある濃度に対して濃度が細かいステップで段階的に変化する複数のパッチを含むパターン画像に変更するステップと、を含み、
前記階調補正テーブル生成ステップは、前記受け付けられた第1の測色データまたは前記階調補正テーブルを最小二乗法で補間するステップを含む、キャリブレーション方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−48165(P2008−48165A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−221918(P2006−221918)
【出願日】平成18年8月16日(2006.8.16)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】