説明

画像形成装置の回転伝達機構

【課題】互いに異なる素材のギアに噛合する2段ギアの入力側と出力側とを互いに異なる素材で構成し、中間ギアの一部が被駆動側ギアよりも早期に磨耗することを防止し、モータの回転を被駆動部材に安定して伝達できるようにする。
【解決手段】回転伝達機構10は、モータギア1、中間ギア2,3、ドラムギア4を含み、モータ300の回転をモータギア1から中間ギア2,3及びドラムギア4を介して感光体ドラム142に伝達する。中間ギア3は、中間ギア2の出力側ギア22に噛合する入力側ギア31とドラムギア4に噛合する出力側ギア32との2分割に構成し、入力側ギア31と出力側ギア32とを同軸上で一体化した。入力側ギア31は出力側ギア32より柔軟な素材で構成した。出力側ギア32はドラムギア4よりも硬い素材で構成した。出力側ギア22はドラムギア4よりも柔軟な素材で構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子写真方式の画像形成装置において、感光体ドラムにモータの回転を伝達する回転伝達機構に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置では、帯電工程及び露光工程で感光体ドラムの表面に形成した静電潜像を現像工程でトナー像に顕像化した後、転写工程で感光体ドラムの表面から用紙に転写する。画像形成装置は、感光体ドラムの周囲に帯電器、露光ユニット、現像ユニット、転写器、クリーニングユニットを配置し、感光体ドラムを回転させることで感光体ドラムの表面を繰り返し画像形成に使用する。高品質の画像を形成するためには、感光体ドラムを安定した速度で回転させる必要がある。
【0003】
従来の画像形成装置では、感光体ドラムを回転させるために、感光体ドラムの一端に被駆動側ギアであるドラムギアを固定し、モータの回転軸に固定された駆動側ギアであるモータギアとの間に複数の中間ギアを配置した回転伝達機構を備えている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
ドラムギアは、感光体ドラムの一端側に圧入されるためにある程度の弾性が要求され、感光体ドラムとともに交換されるために比較的廉価であることが必要であり、ポリカーボネート(PC)等の樹脂を素材として形成される。一方、モータギアは、感光体ドラム及びドラムギアの5倍以上の寿命が要求されるため、真鍮等の金属材料で構成されている。
【0005】
また、ドラムギアとモータギアとの間の複数の中間ギアは、所定の減速比を実現するとともに、省スペース化を図るべく、少なくとも一部に2段ギアが用いられる。例えば、入力側がモータギアに噛合する第1の2段ギアの出力側と、出力側がドラムギアに噛合する第2の2段ギアの入力側と、を噛合させる。従来の2段ギアは、ポリアセタール(POM)等のエンジニアリングプラスチックを素材として入力側と出力側とを同軸上に一体に形成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−293002号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、第2の2段ギアの素材としてPOMを用いると、PC製のドラムギアと接触する第2の2段ギアの出力側がドラムギアよりも磨耗し易くなる。これに対して、第2の2段ギアの素材としてカーボンファイバ含有樹脂等のPCよりも削れ難い材料を用いると、第2の2段ギアの入力側に接触するPOM製の第1の2段ギアの出力側がドラムギアよりも磨耗し易くなる。何れにしても、中間ギアが被駆動側のギアであるドラムギアよりも早期に磨耗し、モータの回転を感光体ドラムの寿命の間に安定して伝達することができなくなる。
【0008】
このような問題は、感光体ドラムに回転を供給する回転伝達機構だけでなく、現像ローラ等の駆動源であるモータに比較して寿命の短い被駆動部材に、モータギア、中間ギア及び被駆動側ギアを介してモータの回転を供給する回転伝達機構においても、同様に生じる。
【0009】
この発明の目的は、2段ギアの入力側と出力側とを互いに異なる素材で構成することで、中間ギアの一部が被駆動側ギアよりも早期に磨耗することを防止し、モータの回転を被駆動部材に安定して伝達できる画像形成装置の回転伝達機構を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明の画像形成装置の回転伝達機構は、少なくとも1つの駆動側ギアと少なくとも1つの被駆動側ギアとの間に中間ギアを備え、モータの回転を駆動側ギアから中間ギア及び被駆動側ギアを介して被駆動部材に伝達する。中間ギアは、駆動側ギアに噛合する入力側ギアと被駆動側ギアに噛合する出力側ギアとの2分割に構成され、入力側ギアと出力側ギアとを同軸上で拘束する係合部材を備えている。入力側ギアは出力側ギアより柔軟な素材で構成されている。出力側ギアは被駆動側ギアよりも硬い素材で構成されている。
【0011】
この構成では、モータの回転を被駆動部材に伝達するギア列の一部に、入力側ギアと出力側ギアとを異なる素材で構成した2分割の2段ギアが、中間ギアとして配置される。出力側ギアは、被駆動側ギアよりも硬い素材で構成されているため、被駆動側ギアよりも先に磨耗することがない。したがって、中間ギアが被駆動側ギアとの噛合によって早期に磨耗することがなく、モータの回転が被駆動部材に安定して伝達される。
【0012】
この構成において、中間ギアの入力側ギアに噛合する駆動側ギアは、中間ギアの出力側ギアに噛合する被駆動側ギアよりも柔軟な素材で構成することが好ましい。中間ギアが駆動側ギアとの噛合によって早期に磨耗することを防止でき、モータの回転を中間ギアを介して被駆動部材に安定して伝達することができる。
【0013】
また、係合部材は、中間ギアの軸方向及び半径方向について入力側ギアと出力側ギアとを拘束する第1の係合部材と、中間ギアの周方向について入力側ギアと出力側ギアとを拘束する第2の係合部材と、からなるものとすることが好ましい。入力側ギアと出力側ギアとの一体化と、入力側ギアから出力側ギアへの回転の伝達と、のそれぞれを第1の係合部材と第2の係合部材とに分担させることができ、入力側ギアから出力側ギアへ長期間にわたって安定して回転を伝達することができる。
【0014】
さらに、中間ギアの入力側ギアをこれに噛合する駆動側ギアと同一の素材で構成することが好ましい。中間ギアの入力側ギア及びこれに噛合する駆動側ギアにおける磨耗を防止して、モータの回転を被駆動部材に安定して伝達できる。
【0015】
これらの構成は、被駆動側ギアを、前記モータ、前記駆動側ギア及び前記中間ギアよりも短寿命の消耗品である前記被駆動部材と一体的に交換される場合に好適である。
【発明の効果】
【0016】
この発明によれば、駆動側ギア、中間ギアの早期の磨耗を防止することができ、モータの回転が被駆動部材に安定して伝達することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】この発明の実施形態に係る回転伝達機構が用いられる画像形成装置の概略図である。
【図2】同回転伝達機構の外観図である。
【図3】同回転伝達機構を構成する各ギアの諸元値を示す図である。
【図4】同回転伝達機構に含まれる第2の中間ギアの分解図である。
【図5】(A)〜(C)は、同第2の中間ギアの平面図、X−X部断面図、Y−Y部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、この発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
【0019】
図1に示すように、画像形成装置100は、画像読取部12、画像形成部14、給紙部18及び制御部190を有する装置本体19、並びに後処理装置20を備える。画像読取部12は、原稿の画像を読み取って画像データを生成する。画像形成部14は、用紙に対して画像形成処理を実行する。給紙部18は、画像形成部14に対して用紙を1枚ずつ供給する。制御部190は、装置本体19の各部及び後処理装置20を統括して制御する。後処理装置20は、画像形成部14で画像形成処理が施された用紙に対して後処理を実行する。
【0020】
装置本体19の画像読取部12と画像形成部14とによって上下に挟まれた空間には、胴内排紙部16が設けられている。
【0021】
画像読取部12は、原稿台126上の原稿の画像を読み取るように構成された光学系ユニット128、及び原稿載置台122上の原稿を原稿台126の原稿読取位置へ順次に搬送する自動原稿搬送ユニット124を備える。
【0022】
画像形成部14は、画像読取部12の下に配置される。画像形成部14は、用紙搬送路186に接するように配置された感光体ドラム142を回転自在に備える。感光体ドラム142は、この発明の被駆動部材である。感光体ドラム142の周囲には、帯電装置143、露光装置144、現像装置146、転写装置148、及びクリーニング装置150が配置される。感光体ドラム142は、例えば寿命を24000枚程度に設定されており、24000枚程度の用紙に対する画像形成処理後に交換される。
【0023】
帯電装置143は、感光体ドラム142を所定電位に均一に帯電させる。露光装置144は、感光体ドラム142を露光して感光体ドラム142上に静電潜像を形成する。現像装置146は、感光体ドラム142に現像剤を供給して、感光体ドラム142上の静電潜像を現像する。転写装置148は、感光体ドラム142上の現像剤像を用紙に転写する。クリーニング装置150は、感光体ドラム142上に残留した現像剤等を回収する。
【0024】
画像形成部14はさらに、用紙搬送路186における感光体ドラム142の下流側に定着装置152を備える。定着装置152は、用紙に転写された現像剤像を熱と圧力とによって用紙に定着する。用紙搬送路186における定着装置152の下流側には、画像形成処理された用紙を後処理装置20へ導入する導入ローラ154が設けられる。導入ローラ154は、胴内排紙部16の右側面に配置される。
【0025】
給紙部18は、用紙を収容する用紙収容カセット182を複数備える。各用紙収容カセット182には、用紙を1枚ずつ用紙搬送路186へ送り出す送り出し機構が設けられる。給紙部18はさらに、用紙を画像形成部14へ供給するタイミングを調整するための1対のレジストローラ184を備える。
【0026】
図2に示すように、感光体ドラム142の背面側の端部には、ドラムギア4が圧入されている。ドラムギア4は、この発明の被駆動側ギアであり、画像形成装置100の背面側フレーム200から水平に延出した軸201に外嵌しており、感光体ドラム142と一体的に軸201周りに回転自在に支持されている。ドラムギア4は、一例としてポリカーボネート(PC)を素材として構成されている。PCは、感光体ドラム142の端部に圧入するために十分な弾性を備えており、感光体ドラム142の寿命に比較して十分な耐久性を備えている。
【0027】
モータ300は、回転軸にモータギア1を固定して備えている。モータギア1は、背面側フレーム200の孔部202から前面側に突出している。モータギア1は、一例として真鍮等の金属材料を素材として形成されている。
【0028】
軸201には、第1の中間ギア2が外嵌している。第1の中間ギア2は、入力側ギア21と出力側ギア22とを同軸上に配置した2段ギアである。第1の中間ギア2は、一例としてポリアセテート(POM)を素材として入力側ギア21と出力側ギア22とを一体的に形成したものであり、モータギア1とともにこの発明の駆動側ギアを構成している。
【0029】
第2の中間ギア3は、この発明の中間ギアであり、背面側フレーム200から水平に延出した軸203に外嵌して回転自在に支持されている。中間ギア3は、入力側ギア31と出力側ギア32とを備えている。入力側ギア31は、中間ギア2と同一のPOMを素材として構成されている。出力側ギア32は、例えばポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)をベースとするカーボンファイバ含有樹脂を素材として構成されている。入力ギア31および出力側ギア32は、個別に成形された後、同軸上で一体化されて2段ギアを構成する。
【0030】
モータ300の回転軸の回転は、モータギア1から入力側ギア21、出力側ギア22、入力側ギア31、出力側ギア32、ドラムギア4をこの順に経由して感光体ドラム142に伝達される。モータギア1、入力側ギア21、出力側ギア22、入力側ギア31、出力側ギア32及びドラムギア4がこの発明の回転伝達機構に相当する。
【0031】
中間ギア3の入力側ギア31は、中間ギア2の出力側ギア22と噛合する。図3に示すように、入力側ギア31と出力側ギア22とは、同一の素材で構成されているため、噛合によって互いに削れることがなく、早期に磨耗することがない。
【0032】
中間ギア3の出力側ギア32は、ドラムギア4と噛合する。出力側ギア32の素材であるカーボンファイバ含有樹脂は、ドラムギア4の素材であるPCよりも硬く削られ難いため、ドラムギア4との噛合によって削れることがなく、早期に磨耗することがない。
【0033】
即ち、削れによるギアの磨耗がギアの歯に作用する負荷によって生じると考えると、ギアの歯に作用する負荷は回転数比×歯面に作用する力と考えることができる。図3に示すように、入力側ギア21に噛合するモータギア1とドラムギア4に噛合する出力ギア32とに作用する負荷は、他のギアに作用する負荷よりも大きい。そこで、モータギア1の素材を、モータギア1が噛合する入力側ギア21の素材であるPOMに比較して硬い真鍮としている。また、出力側ギア32の素材を、出力側ギア32が噛合するドラムギア4の素材であるPCよりも硬いカーボンファイバ含有樹脂(6/6PA+CF)としている。他のギアよりも大きい負荷が作用するモータギア1及び出力側ギア32を噛合する相手のギアの素材よりも硬くしているため、モータギア1及び出力側ギア32に削れによる磨耗を生じ難い。
【0034】
また、互いに噛合する出力側ギア22と入力側ギア31とは、同一素材である上に、歯数が近似している。このため、出力側ギア22と入力側ギア31とは、それぞれに作用する負荷に大きな差がなく、一方に削れによる磨耗を生じ難い。
【0035】
なお、金属材料である真鍮を素材とするモータギア1に噛合する入力側ギア21は、真鍮に比較して十分に柔軟なPOMを素材として構成されている。しかし、入力側ギア21は、図3に示すように、モータギア1に比較して十分に大きい歯数を有しているため、モータギア1との噛合によって削れ難く、早期に磨耗することがない。
【0036】
画像形成装置100の回転伝達機構のうち、消耗品である感光体ドラム142とともに交換されるドラムギア4を除くモータギア1並びに中間ギア2,3が、感光体ドラム142の寿命よりも早期に磨耗することを防止できる。このため、感光体ドラム142の寿命の間において、モータ300の回転を感光体ドラム142に正確に伝達することができ、感光体ドラム142の回転ムラによる画質の劣化を防止することができる。
【0037】
図4及び図5に示すように、中間ギア3は、個別に成形された入力側ギア31と出力側ギア32とからなる。入力側ギア31は、円筒状のボス部の周面の3カ所に段部311が形成されており、ボス部から出力側ギア32に向けて延出した係合片312が形成されている。出力側ギア32は、一方の端部から入力側ギア31に向けて延出した3個の突起321が形成されており、内周面の3カ所に凹部322が形成されている。係合片312及び凹部322がこの発明の第1の係合部材に相当し、段部311及び突起321がこの発明の第2の係合部材に相当する。
【0038】
各係合片312は、先端部に傾斜面を有し、入力側ギア31の半径方向に弾性変形自在にされている。入力側ギア31を出力側ギア32に近づけていくと、3個の係合片312は、半径方向に互いに近接する方向に弾性変形した後、先端部が3カ所の凹部322のそれぞれの位置に達した時に弾性力によって復元して3カ所の凹部322のそれぞれに係合する。3個の係合片312がそれぞれ3カ所の凹部322に係合することにより、入力側ギア31と出力側ギア32とが同心上で中間ギア3の軸方向について互いに拘束される。
【0039】
このとき、3個の突起321が、それぞれ3カ所の段部311に中間ギア3の軸方向に嵌入する。各突起321の周方向の幅は、各段部311の周方向の幅に等しくされている。3個の突起321がそれぞれ3カ所の段部311に嵌入することにより、入力側ギア31と出力側ギア32とが中間ギア3の周方向について互いに拘束される。
【0040】
入力側ギア31と出力側ギア32との周方向の拘束によって入力側ギア31の回転が出力側ギア32に伝達され、出力側ギア32は入力側ギア31と一体的に回転する。この状態は、入力側ギア31と出力側ギア32との軸方向の拘束によって維持される。
【0041】
出力側ギア22から入力側ギア31に伝達された回転は、入力側ギア31の段部311と突起321との周方向の係合により、出力側ギア32に伝達される。一方、入力側ギア31と出力側ギア32との一体化は、凹部322と係合片312との半径方向及び軸方向の係合によって維持される。入力側ギア31と出力側ギア32との一体化のための機能を担う凹部322と係合片312とには、回転方向の力を作用させる必要がない。このため、凹部322と係合片312とによって、入力側ギア31と出力側ギア32とを一体化させた状態を確実に維持することができる。
【0042】
係合片312及び凹部322の数は同数であることを条件に3個に限るものではなく、段部311及び突起321の数も同数であることを条件に3個に限るものではない。また、係合片312を出力側ギア32に形成するとともに凹部322を入力側ギア31に形成することもできるが、弾性変形自在に設けるべき係合片312は出力側ギア32よりも柔軟な素材で構成された入力側ギア31に形成することが好ましい。
【0043】
この発明の回転伝達機構は、単一の駆動側ギア及び単一の被駆動側ギアを備えた構成に限らず、複数の駆動側ギア及び複数の被駆動側ギアを備えたものであってもよい。また、上記の構成は、画像形成装置100における他の消耗品、例えば現像ユニットの現像ローラにモータの回転を伝達する回転伝達機構にも同様に適用することができる。
【0044】
なお、この発明の中間ギアとして、上述の実施形態では単一の2段ギア(中間ギア3)を備えているが、複数の2段ギアを備えることもできる。この場合には、複数の2段ギアのうち、最も駆動側に位置する2段ギアの入力側ギアを駆動側ギアの出力側ギアと同一の素材とし、最も被駆動側に位置する2段ギアの出力側ギアをドラムギア4よりも硬いカーボンファイバ含有樹脂で形成する。最も駆動側に位置する2段ギアの出力側ギア及び最も被駆動側に位置する2段ギアの入力側ギアは、これらの間に位置するギアとともに同一の素材で形成する。したがって、この発明の中間ギアを複数の2段ギアで構成する場合、少なくとも最も被駆動側に位置する2段ギアを上述の実施形態における中間ギア3とすればよく、最も被駆動側に位置する2段ギア以外は駆動側ギアの出力側ギアと同一の素材で一体的に形成できる。
【0045】
上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0046】
1−モータギア
2−第1の中間ギア
3−第2の中間ギア
4−ドラムギア
10−回転伝達機構
21−入力側ギア
22−出力側ギア
31−入力側ギア
32−出力側ギア
100−画像形成装置
142−感光体ドラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの駆動側ギアと少なくとも1つの被駆動側ギアとの間に中間ギアを備え、モータの回転を駆動側ギアから中間ギア及び被駆動側ギアを介して被駆動部材に伝達する画像形成装置の駆動伝達機構であって、
前記中間ギアを、前記駆動側ギアに噛合する入力側ギアと前記被駆動側ギアに噛合する出力側ギアとの2分割に構成し、前記入力側ギアと前記出力側ギアとを同軸上で一体的に拘束する係合部材を備え、
前記入力側ギアを、前記出力側ギアより柔軟な素材で構成するとともに、前記出力側ギアを、前記被駆動側ギアよりも硬い素材で構成した、画像形成装置の回転伝達機構。
【請求項2】
前記中間ギアの前記入力側ギアに噛合する前記駆動側ギアは、前記中間ギアの前記出力側ギアに噛合する前記被駆動側ギアよりも柔軟な素材で構成した、請求項1に記載の画像形成装置の回転伝達機構。
【請求項3】
前記係合部材は、前記中間ギアの軸方向について前記入力側ギアと前記出力側ギアとを拘束する第1の係合部材と、前記中間ギアの周方向について前記入力側ギアと前記出力側ギアとを拘束する第2の係合部材と、からなる請求項1又は2に記載の画像形成装置の回転伝達機構。
【請求項4】
前中間ギアの前記入力側ギアをこれに噛合する前記駆動側ギアと同一の素材で構成した請求項1乃至3の何れかに記載の画像形成装置の回転伝達機構。
【請求項5】
前記被駆動側ギアは、前記モータ、前記駆動側ギア及び前記中間ギアよりも短寿命の消耗品である前記被駆動部材と一体的に交換される請求項1乃至4の何れかに記載の画像形成装置の回転伝達機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−145439(P2011−145439A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−5561(P2010−5561)
【出願日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】