説明

画像形成装置及び画像形成方法

【課題】画像のリブを低減する画像形成装置及び画像形成方法を提供する。
【解決手段】第1の潜像を形成する第1の潜像担持体、第1の潜像担持体を帯電する第1の帯電部、第1の帯電部で帯電された第1の潜像担持体を露光して第1の潜像を形成する第1の露光部12Y、第1の潜像を第1の液体現像剤で現像する第1の現像部と、第2の潜像を形成する第2の潜像担持体、第2の潜像担持体を帯電する第2の帯電部、第2の帯電部で帯電された第2の潜像担持体を露光して第2の潜像を形成する第2の露光12M部、第2の潜像を第2の液体現像剤で現像する第2の現像部と、第1及び第2の潜像担持体の現像された像が転写される転写部材と、画像情報が付与された画像データが入力される入力部112と、入力部112に入力された画像データの画像情報に応じて、第1の露光部12Yの露光量又は第2の露光部12Mの露光量を調整する光量制御部122とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャリア液とトナーを含む液体現像剤を用いた画像形成装置及び画像形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液体現像剤を使用する画像形成装置では、リブという現象によって画質欠陥が発生する場合があった。リブとは、現像ローラーと感光体のニップの出口でキャリアオイルが現像ローラー側と感光体側に別れる際、キャリアオイルが糸を引いて現像ローラー側から感光体側に垂れる場合があり、ニップ中に移動できなかったトナー粒子がキャリアオイルに引っ張られて、感光体側に垂れる現象をいう。
【0003】
従来、このリブにより、文字や線画等で横線を印字する際に、線がとぎれたり、線の太さが一定でなくなる画質欠陥を、現像前にトナーを圧縮する行程を設けることで改善することが提案されている(特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】特開2002−278291号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された画像形成装置は、過度な圧縮によりトナーの凝集をもたらす場合があった。
【0006】
本発明は、前記課題を解決するために、画像情報により第1の露光部及び/又は第2の露光部の露光量を調整することで画像のリブを低減する画像形成装置及び画像形成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の画像形成装置は、第1の潜像が形成される第1の潜像担持体と、前記第1の潜像担持体を帯電する第1の帯電部と、前記第1の帯電部で帯電された前記第1の潜像担持体を露光して前記第1の潜像を形成する第1の露光部と、前記第1の潜像担持体に形成された前記第1の潜像を第1の液体現像剤で現像する第1の現像部と、第2の潜像が形成される第2の潜像担持体と、前記第2の潜像担持体を帯電する第2の帯電部と、前記第2の帯電部で帯電された前記第2の潜像担持体を露光して前記第2の潜像を形成する第2の露光部と、前記第2の潜像担持体に形成された前記第2の潜像を第2の液体現像剤で現像する第2の現像部と、前記第1の潜像担持体の現像された像が転写された後、前記第2の潜像担持体の現像された像が転写される転写部材と、画像情報が付与された画像データが入力される入力部と、前記入力部に入力された前記画像データの前記画像情報に応じて、前記第1の露光部の露光量又は前記第2の露光部の露光量を調整する光量制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
また、前記光量制御部の前記第1の露光部の露光量又は前記第2の露光部の露光量の制御により、前記第1の露光部の露光量より前記第2の露光部の露光量を大きくする。
【0009】
また、第1の潜像が形成される第1の潜像担持体と、前記第1の潜像担持体を帯電する第1の帯電部と、前記第1の帯電部で帯電された前記第1の潜像担持体を露光して前記第1の潜像を形成する第1の露光部と、前記第1の潜像担持体に形成された前記第1の潜像を第1の液体現像剤で現像する第1の現像部と、第2の潜像が形成される第2の潜像担持体と、前記第2の潜像担持体を帯電する第2の帯電部と、前記第2の帯電部で帯電された前記第2の潜像担持体を露光して前記第2の潜像を形成する第2の露光部と、前記第2の潜像担持体に形成された前記第2の潜像を第2の液体現像剤で現像する第2の現像部と、前記第1の潜像担持体の現像された像が転写された後、前記第2の潜像担持体の現像された像が転写される転写部材と、画像情報が付与された画像データが入力される入力部と、前記入力部に入力された前記画像データの前記画像情報に応じて、前記第1の露光部の露光量及び前記第2の露光部の露光量を調整する光量制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
また、前記光量制御部の制御により、前記第1の露光部の露光量より前記第2の露光部の露光量を大きくする。
【0011】
また、前記光量制御部は、前記画像情報が第1の画像情報のときに制御される前記第1の露光部の露光量と前記第2の露光部の露光量との差と、前記画像情報が第1の画像情報と異なる第2の画像情報のときの制御される前記第1の露光部の露光量と前記第2の露光部の露光量との差と、を異ならせる。
【0012】
また、前記光量制御部は、前記画像データの予め定められた領域内の印字ドット数が第1の印字ドット数であるときには、第1の露光量となるように前記第1の露光部の露光量もしくは前記第2の露光部の露光量を制御し、前記画像データの予め定められた領域内の印字ドット数が第1の印字ドット数よりも少ない第2の印字ドット数であるときには、第1の露光量よりも大きい第2の露光量となるように前記第1の露光部の露光量もしくは前記第2の露光部の露光量を制御する。
【0013】
さらに、本発明の画像形成方法は、画像情報を付与された画像データが入力され、前記画像データの前記画像情報に基づいて第1の露光部の露光量及び第2の露光部の露光量を調整し、調整された第1の露光部の露光量で第1の潜像担持体を露光して形成された潜像を第1の液体現像剤で現像し、現像された像を転写部材に転写し、調整された第2の露光部の露光量で第2の潜像担持体を露光して形成された潜像を第2の液体現像剤で現像し、現像された像を転写部材に転写することを特徴とする。
【0014】
本発明の画像形成装置及び画像形成方法によれば、画像情報により第1の露光部及び/又は第2の露光部の露光量を調整することで画像のリブを低減することが可能となる。
【0015】
また、光量制御部により、簡単な構成で容易に制御することが可能となる。
【0016】
また、転写によるリブが発生しやすい転写順の遅い露光部の露光量を大きくするので、画像のリブを低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】画像形成装置の実施形態を示す図である。
【図2】イエローの感光体周辺部及び現像装置を示す図である。
【図3】本実施形態の光量制御システムに関するブロック図である。
【図4】2値化処理を示す図である。
【図5】ルックアップテーブルを示す図である。
【図6】実施例に用いた印字サンプルSを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。画像形成装置の中央部に配置された各色の感光体周辺部に対し、現像部としての現像装置30Y、30M、30C、30Kは、画像形成装置の下方部に配置され、転写ベルト40、2次転写部(2次転写ユニット)60などの構成は画像形成装置の上方部に配置されている。
【0019】
現像装置30Y、30M、30C、30Kは、トナーによる画像を形成するために、潜像担持体としての感光体10Y、10M、10C、10K、帯電器11Y、11M、11C、11K、LEDアレイ(或いは有機EL素子アレイ)などの露光ユニット12Y、12M、12C、12K等を備えている。帯電器11Y、11M、11C、11Kにより、感光体10Y、10M、10C、10Kを一様に帯電させ、露光ユニット12Y、12M、12C、12Kにより、入力された画像信号に基づいて露光を行い、帯電された感光体10Y、10M、10C、10K上に静電潜像を形成する。
【0020】
現像装置30Y、30M、30C、30Kは、概略、現像ローラー20Y、20M、20C、20K、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)からなる各色の液体現像剤を貯蔵する現像剤容器(リザーバ)31Y、31M、31C、31K、これら各色の液体現像剤を現像剤容器31Y、31M、31C、31Kから現像ローラー20Y、20M、20C、20Kに塗布する塗布ローラーであるアニロックスローラー32Y、32M、32C、32K等を備え、各色の液体現像剤により感光体10Y、10M、10C、10K上に形成された静電潜像を現像する。
【0021】
転写ベルト40は、エンドレスのベルトであり、駆動ローラー41とテンションローラー42に張架され、1次転写部50Y、50M、50C、50Kで感光体10Y、10M、10C、10Kと当接しながら駆動ローラー41により回転駆動される。1次転写部50Y、50M、50C、50Kは、感光体10Y、10M、10C、10Kと転写ベルト40を挟んで1次転写ローラー51Y、51M、51C、51Kが対向配置され、感光体10Y、10M、10C、10Kとの当接位置を転写位置として、現像された感光体10Y、10M、10C、10K上の各色のトナー像を転写ベルト40上に順次重ねて転写し、フルカラーのトナー像を形成する。
【0022】
2次転写ユニット60は、2次転写ローラー61が転写ベルト40を挟んでベルト駆動ローラー41と対向配置され、さらに2次転写ローラークリーニングブレード62からなるクリーニング装置が配置される。そして、2次転写ローラー61を配置した転写位置において、転写ベルト40上に形成された単色のトナー像やフルカラーのトナー像を転写材搬送経路Caにて搬送される用紙、フィルム、布等の転写材に転写する。
【0023】
テンションローラー42は、ベルト駆動ローラー41などと共に転写ベルト40を張架しており、転写ベルト40のテンションローラー42に張架されている箇所で、転写ベルトクリーニングブレード49からなるクリーニング装置が当接・配置され、転写ベルト40上の残りトナー、キャリアをクリーニングするようになっている。
【0024】
画像形成装置に対する転写材の供給は給紙装置(不図示)によって行われる。このような給紙装置にセットされた転写材は、所定のタイミングにて一枚ごとに転写材搬送経路Caに送り出されるようになっている。転写材搬送経路Caでは、転写材を2次転写位置まで搬送し、転写ベルト40上に形成された単色のトナー現像像やフルカラーのトナー現像像を転写材に転写する。2次転写された転写材は、さらに定着ユニット(不図示)に搬送される。定着ユニットは、加熱ローラー(不図示)と、この加熱ローラー側に所定の圧力で付勢された加圧ローラー(不図示)とから構成されており、これらのニップ間に転写材を挿通させ、転写材上に転写された単色のトナー像やフルカラーのトナー像を用紙等の転写材に融着し定着させる。
【0025】
ここで、感光体周辺部及び現像装置について詳細に説明する。図2は、イエローの感光体周辺部及び現像装置を示す図である。各色の感光体周辺部及び現像装置の構成は同様であるので、以下、イエロー(Y)の感光体周辺部及び現像装置に基づいて説明する。
【0026】
感光体周辺部は、感光体10Yの外周の回転方向に沿って、感光体クリーニングローラー16Y、感光体クリーニングブレード18Y、コロナ帯電器11Y、露光ユニット12Y、現像装置30Yの現像ローラー20Y、第1感光体スクイーズローラー13Y、第2感光体スクイーズローラー13Y’が配置されている。
【0027】
感光体クリーニングローラー16Yは、感光体10Yに当接しつつ反時計回りに回転することによって、感光体10Y上の転写残り液体現像剤や未転写液体現像剤をクリーニングする。感光体クリーニングローラー16Yには、液体現像剤中のトナー粒子を誘引するようなバイアス電圧が印加され、感光体クリーニングローラー16Yの回収物は、トナー粒子が多く含まれる固形分リッチな液体現像剤となる。
【0028】
感光体クリーニングローラー16Yの下流側において、感光体10Yと当接している感光体クリーニングブレード18Yは、感光体10Y上のキャリア成分リッチな液体現像剤をクリーニングする。
【0029】
現像装置30Yにおける現像ローラー20Yの外周には、クリーニングブレード21Y、アニロックスローラー32Y、コンパクションコロナ発生器22Yが配置されている。アニロックスローラー32Yには、現像ローラー20Yへ供給する液体現像剤の量を調整する規制ブレード33Yが当接している。液体現像剤容器31Yの中にはオーガ34Yが収容されている。また、感光体10Yと対向する位置には、転写ベルト40を挟むようにして、1次転写部の1次転写ローラー51Yが配置されている。
【0030】
感光体10Yは、外周面にアモルファスシリコン感光体などの感光層が形成された円筒状の部材からなる感光体ドラムであり、時計回りの方向に回転する。
【0031】
コロナ帯電器11Yは、感光体10Yと現像ローラー20Yとのニップ部より感光体10Yの回転方向の上流側に配置され、図示しない電源装置から電圧が印加され、感光体10Yをコロナ帯電させる。露光ユニット12Yは、コロナ帯電器11Yより感光体10Yの回転方向の下流側において、コロナ帯電器11Yによって帯電された感光体10Y上に光を照射し、感光体10Y上に潜像を形成する。なお、画像形成プロセスの始めから終わりまでで、より前段に配置されるローラーなどの構成は、後段に配置されるローラーなどの構成より上流にあるものと定義する。
【0032】
現像装置30Yは、コンパクション作用を施すコンパクションコロナ発生器22Y、キャリア内にトナーを概略重量比20%程度に分散した状態の液体現像剤を貯蔵する現像剤容器31Yを有する。
【0033】
また、現像装置30Yは、前記の液体現像剤を担持する現像ローラー20Y、液体現像剤を現像ローラー20Yに塗布するための塗布ローラーであるアニロックスローラー32Yと、現像ローラー20Yに塗布する液体現像剤量を規制する規制ブレード33Yと、液体現像剤を攪拌、搬送しつつアニロックローラー32Yに供給するオーガ34Y、現像ローラー20Yに担持された液体現像剤をコンパクション状態にするコンパクションコロナ発生器22Y、現像ローラー20Yのクリーニングを行う現像ローラークリーニングブレード21Yを有する。
【0034】
現像剤容器31Yに収容されている液体現像剤は、従来一般的に使用されているIsopar(商標:エクソン)をキャリアとした低濃度(1〜2wt%程度)かつ低粘度の、常温で揮発性を有する揮発性液体現像剤ではなく、高濃度かつ高粘度の、常温で不揮発性を有する不揮発性液体現像剤である。すなわち、本発明における液体現像剤は、熱可塑性樹脂中へ顔料等の着色剤を分散させた平均粒径1μmの固形子を、有機溶媒、シリコンオイル、鉱物油又は食用油等の液体溶媒中へ分散剤とともに添加し、トナー固形分濃度を約20%とした高粘度(30〜10000mPa・s程度)の液体現像剤である。
【0035】
アニロックスローラー32Yは、現像ローラー20Yに対して液体現像剤を供給し、塗布する塗布ローラーとして機能するものである。このアニロックスローラー32Yは、円筒状の部材であり、表面に現像剤を担持し易いように表面に微細且つ一様に螺旋状に彫刻された溝による凹凸面が形成されたローラーである。このアニロックスローラー32Yにより、現像剤容器31Yから現像ローラー20Yへと液体現像剤が供給される。装置動作時においては、図1に示すように、オーガ34Yが時計回り回転し、アニロックローラー32Yに液体現像剤を供給し、アニロックローラー32Yは反時計回りに回転して、現像ローラー20Yに液体現像剤を塗布する。
【0036】
規制ブレード33Yは、表面に弾性体を被覆して構成した弾性ブレードであり、アニロックスローラー32Yの表面に当接するウレタンゴム等からなるゴム部などで構成される。そして、アニロックスローラー32Yによって担持搬送されてきた液体現像剤の膜厚、量を規制、調整し、現像ローラー20Yに供給する液体現像剤の量を調整する。
【0037】
現像ローラークリーニングブレード21Yは、現像ローラー20Yの表面に当接するゴム等で構成され、現像ローラー20Yが感光体10Yと当接する現像ニップ部より現像ローラー20Yの回転方向の下流側に配置されて、現像ローラー20Yに残存する液体現像剤を掻き落として除去するものである。
【0038】
コンパクションコロナ発生器22Yは、現像ローラー20Y表面の帯電バイアスを増加させる電界印加手段であり、コンパクションコロナ発生器22Yによって、コンパクション部位でコンパクションコロナ発生器22Y側から現像ローラー20Yに向かって電界が印加される。なお、このコンパクションのための電界印加手段は、図1に示すコロナ放電器のコロナ放電に代えて、コンパクションローラーなどを用いても良い。
【0039】
現像ローラー20Yに担持されてコンパクションされた現像剤は、現像ローラー20Yが感光体10Yに当接する現像ニップ部において、所定の電界印加によって、感光体10Yの潜像に対応して現像される。
【0040】
現像残りの現像剤は、現像ローラークリーニングブレード21Yによって掻き落として除去され現像剤容器31Y内の回収部に滴下して再利用される。尚、このようにして再利用されるキャリア及びトナーは混色状態ではない。
【0041】
1次転写の上流側に配置される感光体スクイーズ装置は、感光体10Yに対向して現像ローラー20Yの下流側に配置して感光体10Yに現像されたトナー像の余剰キャリアを回収するものである。この感光体スクイーズ装置は、感光体10Yに摺接して回転する弾性ローラー部材から成る第1感光体スクイーズローラー13Y、第2感光体スクイーズローラー13Y’とから構成され、感光体10Y上に現像されたトナー像から余剰なキャリア及び本来不要なカブリトナーを回収し、顕像(トナー像)内のトナー粒子比率を上げる機能を有する。なお、感光体スクイーズローラー13Y、13Y’には、所定のバイアス電圧が印加されている。
【0042】
上記の第1感光体スクイーズローラー13Y、第2感光体スクイーズローラー13Y’からなるスクイーズ装置を経た感光体10Y表面は、1次転写部50Yに進入する。
【0043】
1次転写部50Yでは、感光体10Yに現像された現像剤像を1次転写ローラー51Yにより転写ベルト40へ転写する。この1次転写部においては、1次転写ローラー51Yに印加される転写バイアスの作用によって、感光体10Y上のトナー像は転写ベルト40側に転写される。ここで、感光体10Yと転写ベルト40は等速度で移動する構成であり、回転及び移動の駆動負荷を軽減するとともに、感光体10Yの顕像トナー像への外乱作用を抑制している。
【0044】
上記現像装置30Yの現像プロセスと同様のプロセスによって、現像装置30M、30C、30Kにおいても、それぞれの感光体10M、10C、10K上にマゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナー像が各々形成される。そして、転写ベルト40はイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)各色の1次転写部50のニップを通過し、各色の感光体上の現像剤(現像像)が転写され、色重ねされて2次転写ユニット60のニップ部に進入する。
【0045】
2次転写ユニット60を経た転写ベルト40は、再び1次転写部50で転写像を受けるために周回するが、1次転写部50が実行される上流側において転写ベルト40は、転写ベルトクリーニングブレード49などによってクリーニングが実施される。
【0046】
転写ベルト40は、ポリイミド基層上にポリウレタンの弾性中間層を設け、さらにその上にPFA表層が設けられている三層構造となっている。このような転写ベルト40では、ポリイミド基層側において駆動ローラー41、テンションローラー42で張架され、PFA表層側においてトナー像が転写されるようにして用いられる。このように形成された弾性を有する転写ベルト40は、転写材表面への追従性、応答性がよいために、2次転写時において、特に粒子径が小さいトナー粒子を転写材の凹部に対して送り込み転写させるのに有効である。
【0047】
次に、本実施形態の画像形成装置の画像形成方法について詳細に説明する。
【0048】
まず、感光体10Yに帯電器11Yを使って、感光体10Yの表面に正コロナを降らして表面電位が約600Vになるように一様に帯電する。帯電器11Yは、コロトロン帯電器、もしくはスコロトロン帯電器などを使う。またローラー帯電などの接触式の方法を用いても構わない。本実施形態では、図1及び図2に示すように、コロトロン帯電器を2本使っている。ワイヤーに印加する電圧は約5000V、ハウスに印加する電圧は約800Vである。
【0049】
次に、露光ユニット12Yによって、感光体10Yに光を照射する。光が照射された部分は帯電器11Yによって与えられた表面電位を50V〜100Vに落とすことができる。これは感光体10Yの特性で、光を照射された部分はキャリヤを発生し、帯電器11Yで与えられた電荷を打ち消すからである。感光体10Yは、有機感光体とアモルファスシリコン感光体などがあるが、本実施形態では、図1及び図2に示すように、アモルファスシリコンを使っている。また露光ユニット12Yにはレーザーを発光源とし、ポリゴンなどのミラーを使って、レーザー光を感光体10Y上に走査するレーザースキャナータイプと、LEDなどの発光源を複数個一列に並べて、各素子を個別に点灯するラインヘッド型のタイプのものがある。本実施形態では、LEDラインヘッドを使っているが、光源は有機ELのような別の光源でも構わない。
【0050】
次に、現像ローラー20Yによって、感光体10Y上に液体現像剤が現像される。液体現像剤は、キャリア液といわれるオイルの中に1〜2μmくらいの大きさのトナー粒子が分散している。この液体現像剤によって、現像ローラー20Y上には約5〜7μmくらいの厚さの層が形成される。現像ローラー20Yは、図2における反時計方向、すなわち、感光体10Yとつれまわりで回転しており、現像時には現像ローラー20Yが感光体10Yに当接し、感光体10Y上の画像部へトナー粒子を現像ローラー20Yから移動させることで現像を行う。また、現像ローラー20Yには感光体10Yとの当接により前側にコロトロン帯電器11Yを設けており、バイアスを印加することでトナー粒子を現像ローラー20Y側に圧縮させるという機能を持たせている。コロトロン帯電器11YのハウスはOV(アースに接地)にし、ワイヤーにバイアス(コンパクションバイアス)をおよそ3000V〜4000V、印加する
【0051】
現像ローラー20Yに印加するバイアス(現像バイアス)は、およそ400V〜550Vの間に設定する。このバイアスに設定することで、画像部の感光体10Yとの電位差がおよそ300V〜500Vになり、トナー粒子は正の電荷を持つために感光体10Y側に移動させることができる。逆に非画像部側は感光体10Yの表面電位がおよそ600Vであり現像バイアスよりも高くなっているので、トナー粒子を移動させない設定になっている。
【0052】
次に、感光体10Y上に現像された液体現像剤を、スクイーズローラー13Y、13Y’によってオイルを回収する。画像を形成するためには、トナー粒子のみ必要であり、オイルを消費することは無駄であるので、出来るだけスクイーズローラー13Y、13Y’でオイルを回収し、再利用する。スクイーズローラー13Y、13Y’に印加するバイアスはおよそ、400V〜450Vであり、この電圧であれば、感光体10Y上の画像(トナー粒子)を掻き取らずにオイルだけ回収することができる。もしバイアスが低くなると、スクイーズローラー13Y、13Y’と感光体10Yの間で液体現像剤が泣き分かれし、リブになってしまう。本実施形態では、図1及び図2に示すように、スクイーズローラー13Y、13Y’を2本設け、オイルの回収を行い、現像器に戻している。
【0053】
このようにして、感光体10Y上に液体現像剤によって形成された画像は、一次転写ローラー51Yにバイアスを印加して、転写ベルト40に転写される。転写ベルト40に転写されずに感光体10Y上に残った一部の液体現像剤は、クリーニングブレード18Yによって回収される。また、帯電器11Yと露光ユニット12Yによって、感光体10Y上にできた表面電位は、イレーサーといわれる図示しない除電ランプによってリセットされる。
【0054】
次に、画像形成装置の光量制御システム100について説明する。
【0055】
従来、電子写真方式の複写機は、原稿に光を当て、反射光を感光体に照射するアナログ方式であった。近年の複写機は、原稿の読み取りを、反射光をCCDなどの受光素子を使って、メモリなどに保存するデジタル方式が主流である。デジタル方式の複写機では、感光体に光を照射するために、レーザー走査装置やLEDなどを光源とするラインヘッド型の露光装置が使われている。
【0056】
従来のアナログ方式では、原稿の反射光を直接感光体に照射するため、濃淡の表現は光の強弱で行っている。一方、デジタル方式では、読み取った原稿を2値化処理して、露光器のON/OFFによって濃淡を表現する。
【0057】
また、電子写真方式のプリンターの場合、直接PC等からデータを送信する。この場合も同様にデータを2値化処理し、露光器のON/OFFによって濃淡を表現する。さらに、カラーのデジタル複写機、もしくはカラーのプリンターの場合も、色変換(RGB→YMCKなど)が行われる処理が入るものの、2値化処理して濃淡を表現することは同じである。
【0058】
文字や線画でのリブを低減するには、トナー粒子の移動を現像ニップ通過時間以内に終了させることが効果的である。そのためには、露光エネルギを大きくすることで、感光体の潜像を強く形成し、ラインを描画することができる。しかし、露光エネルギを強くすると写真等の自然画では、シャドー部(濃度の高い部分)の濃淡表現が損なわれてしまう。
【0059】
そこで、本発明にかかる画像形成装置は、自然画ではリブの影響が、人間の目にはわかりにくいことから、自然画を形成する場合の露光エネルギを小さくし、文字等の線画を形成する場合の露光エネルギを大きくすることで、線画のリブを解決するとともに、自然画の階調(濃淡)再現性を確保するものである。また、転写によるリブが発生しやすい転写順番が後側の色の露光量を上げることでリブを低減するものである。
【0060】
図3は、本実施形態の光量制御システム100に関するブロック図である。
【0061】
クライアントPC101から画像形成指令が出されると、サーバーPC110は、印刷データを受け取り、画像処理を行う。
【0062】
画像処理部111は、まずクライアントPC101から受け取った印刷データを、入力部としての色変換部112において色変換参照テーブル113を参照しながら、RGB⇒CMYK、もしくはCMYK⇒CMYKに変換を行う。
【0063】
色変換参照テーブル113は、エンジンの色再現を測定することで、変換テーブルを作成する。
【0064】
画像処理部111では、次にCMYKに色変換されたデータ(各色8bit/4色で32bit)を2値化処理部115においてドット毎に印字部と非印字部に2値化処理し、各色ごとにビデオデータ(1bit)を生成する。
【0065】
2値化処理は、2値化処理参照テーブル116を参照しながら各画素ごとにON/OFFのデータ(ビデオデータ)を生成している。
【0066】
また、このとき、2値化処理する前のデータで線画/自然画判別部114により線画と自然画を判別する。例えば注目画素が中間濃度であれば自然画と判別する。
【0067】
このように生成されたビデオデータは、画素ごとに線画/自然画判別結果の情報を有して、エンジン部120の露光ヘッド制御部121に送信される。
【0068】
ビデオデータを受け取った露光ヘッド制御部121は、各色の露光ユニット12Y、12M、12C、12KをON/OFF制御するとともに、光量制御部122により各色の画素ごとに露光エネルギを変更する。
【0069】
各露光ユニット12Y、12M、12C、12Kは、1200dpiのラインヘッドを用いる。光源はLEDを用いるものと有機ELを用いるものがあり、光量制御部122により、LEDの場合、発光時間又は点灯時間を制御することで露光エネルギを制御し、有機ELの場合は印加電流又は印加電圧を制御して露光エネルギを制御する。
【0070】
図4は2値化処理を示す図、図5はルックアップテーブルを示す図である。
【0071】
2値化処理は、図5に示すような2値化処理参照テーブル116としてのルックアップテーブル116といわれる参照表を使って行われる。元の画像データは、色変換後、各画素ごとに、1色で8bit(256色)の濃度データを、図4(a)に示すように、4色分、32bit有している。この濃度データとルックアップテーブル116のデータを比較しながら、各画素ごとに、図4(b)に示すように、2値化処理部115でONもしくはOFFにするか判定する。
【0072】
図5に示すように、ルックアップテーブル116は、たとえば8×8のマトリクスであり、行列の中は、1〜256の値が配されていて、その数値の並べ方によって、8×8のマトリクスの中に、図4(b)に示すように、網点を形成することができる。
【0073】
この方法によって、図4(b)に示すように、2値化処理部115で各画素のON/OFFを決定し、露光ヘッド制御部121にビデオデータとして信号を送信する。このとき、自然画のように階調を元データがもっているときは、その情報を元に露光ヘッド制御部121で、露光エネルギを決定する。
【0074】
次に、実施例について説明する。図6は、実施例に用いた印字サンプルSを示す図である。実施例では、1枚の印刷物の中に、第1の画像情報としての文字/線画を入れる文字/線画領域Lと、第2の画像情報としての写真や絵の自然画を入れる写真領域Pを形成して評価を行う。
【0075】
実施例1は、図6に示すような印字サンプルSを作成して、表1に示すように、文字/線画領域Lと写真領域Pの露光の順によって露光量を変更した。
【0076】
【表1】

【0077】
表1に示す条件によって、図6に示す印字サンプルSの文字領域Lと写真領域Pの品質を評価したところ、文字でのリブを抑制し、写真でも充分な階調表現を得ることができた。特に、色文字のように液体現像剤を重ねるパターンにおいて、リブの発生を、後ろ側の露光エネルギを上げることで低減することが可能となる。
【0078】
実施例2は、図6に示すような印字サンプルSを作成して、表2に示すように、文字/線画領域Lと写真領域Pの露光の順によって各色の露光量を変更した。
【0079】
【表2】

【0080】
表2に示す条件によって、図6に示す印字サンプルSの文字領域Lと写真領域Pの品質を評価した。転写する色順を表2のようにし、さらに文字/線画領域Lのスクリーン処理後のビデオデータからドットをカウントし、露光エネルギを表2のように決定した。ドットカウントが少ないということは、パターンの中で細い線が多くなるため、リブが出やすくなる。よって、文字/線画領域LでON/OFFの比率から露光エネルギを決定し、さらに転写順が遅い方の露光量を増やすことで、リブを低減することが可能となる。
【0081】
実施例3は、図6に示すような印字サンプルSを作成して、表3に示すように、文字/線画領域Lと写真領域Pの露光の順によって各色の露光量を変更した。
【0082】
【表3】

【0083】
表3に示す条件によって、図6に示す印字サンプルSの文字領域Lと写真領域Pの品質を評価した。1番目に転写する色をイエローにした。イエローはリブが発生したとしても人間の目には一番わかりにくく、かつ転写順もリブが発生しにくい一番目にすることで、イエローの露光エネルギは、文字、写真によらず、一定にすることができる。2番目以降は、ドットカウントと転写順によって文字領域での露光エネルギを表のようにすることで、リブを低減することが可能となる。
【0084】
実施例4は、図6に示すような印字サンプルSを作成して、表4に示すように、文字/線画領域Lの各色のドットカウントが同じ状態の画像情報に対して、転写順が遅くなるほど露光量を大きくした。
【0085】
【表4】

【0086】
表4に示す条件によって、図6に示す印字サンプルSの文字領域Lと写真領域Pの品質を評価した。各色の露光エネルギは表4のように転写順が遅くなるほど露光量を大きくすることで、文字/線画領域Lのリブを低減することが可能となる。
【0087】
実施例5は、図6に示すような印字サンプルSを作成して、表5に示すように、文字/線画領域Lの各色のドットカウントが、転写順が遅くなるほど小さい画像情報に対して、転写順が遅くなるほど露光量を大きくした。
【0088】
【表5】

【0089】
表5に示す条件によって、図6に示す印字サンプルSの文字領域Lと写真領域Pの品質を評価した。各色の露光エネルギは表5のように転写順が遅くなるほど露光量を大きくすることで、文字/線画領域Lのリブを低減することが可能となる。
【0090】
なお、文字/線画領域Lのドットカウントの少ない場合には線がとぎれやすくなるため、露光量を大きくしたい。実施例5では転写順の遅い方がドットカウントが少なくなっているので、実施例4と比較して露光量の増加する割合を大きくしている。すなわち、表5のように、ドットカウントが少ないほど露光量の変化量を大きくすることで、リブを低減することが可能となる。
【0091】
実施例6は、図6に示すような印字サンプルSを作成して、表6に示すように、文字/線画領域Lの各色のドットカウントが、転写順が遅くなるほど大きい画像情報に対して、転写順が遅くなるほど露光量を大きくした。
【0092】
【表6】

【0093】
表6に示す条件によって、図6に示す印字サンプルSの文字領域Lと写真領域Pの品質を評価した。各色の露光エネルギは表6のように転写順が遅くなるほど露光量を大きくすることで、文字/線画領域Lのリブを低減することが可能となる。
【0094】
なお、実施例6では、実施例5と逆に転写順の遅い方がドットカウントが多くなっているので、実施例5と比較して露光量の増加する割合を小さくしている。すなわち、表6のように、ドットカウントが大きいほど露光量の変化量を小さくすることで、リブを低減することが可能となる。
【0095】
実施例7は、図6に示すような印字サンプルSを作成して、表7に示すように、文字/線画領域Lの各色の露光量を、写真領域Pの各色の露光量と比較して、第1の露光部の露光量を固定し、第2の露光部の露光量を変更したものである。実施例7の場合、第2の露光量は第1の露光量より大きくし、第3の露光量及び第4の露光量も第1の露光量より大きくした。
【0096】
【表7】

【0097】
表7に示す条件によって、図6に示す印字サンプルSの文字領域Lと写真領域Pの品質を評価したところ、文字でのリブを抑制し、写真でも充分な階調表現を得ることができた。特に、色文字のように液体現像剤を重ねるパターンにおいて、リブの発生を、後ろ側の露光エネルギを上げることで低減することが可能となる。
【0098】
実施例8は、図6に示すような印字サンプルSを作成して、表8に示すように、文字/線画領域Lの各色の露光量を、写真領域Pの各色の露光量と比較して、第2の露光部の露光量を固定し、第1の露光部の露光量を変更したものである。実施例8の場合、第1の露光量は第2の露光量より小さくし、第3の露光量及び第4の露光量は第2の露光量より大きくした。
【0099】
【表8】

【0100】
表8に示す条件によって、図6に示す印字サンプルSの文字領域Lと写真領域Pの品質を評価したところ、文字でのリブを抑制し、写真でも充分な階調表現を得ることができた。特に、色文字のように液体現像剤を重ねるパターンにおいて、リブの発生を、後ろ側の露光エネルギを上げることで低減することが可能となる。
【0101】
本実施形態の画像形成装置は、第1の潜像が形成される第1の感光体10Yと、第1の感光体10Yを帯電する第1の帯電部11Yと、第1の帯電部11Yで帯電された第1の感光体10Yを露光して第1の潜像を形成する第1の露光部12Yと、第1の感光体10Yに形成された第1の潜像を第1の液体現像剤で現像する第1の現像部30Yと、第2の潜像が形成される第2の感光体10Mと、第2の感光体10Mを帯電する第2の帯電部11Mと、第2の帯電部11Mで帯電された第2の感光体10Mを露光して第2の潜像を形成する第2の露光部12Mと、第2の感光体10Mに形成された第2の潜像を第2の液体現像剤で現像する第2の現像部3Mと、第1の感光体10Yの現像された像が転写された後、第2の感光体10Mの現像された像が転写される転写部材40と、画像情報が付与された画像データが入力される色変換部112と、色変換部112に入力された画像データの画像情報に応じて、第1の露光部12Yの露光量又は第2の露光部12Mの露光量を調整する光量制御部122と、を備えたことを特徴とする。
【0102】
また、光量制御部122の第1の露光部12Yの露光量又は第2の露光部12Mの露光量の制御により、第1の露光部12Yの露光量より第2の露光部12Mの露光量を大きくする。
【0103】
また、第1の潜像が形成される第1の感光体10Yと、第1の感光体10Yを帯電する第1の帯電部11Yと、第1の帯電部11Yで帯電された第1の感光体10Yを露光して第1の潜像を形成する第1の露光部12Yと、第1の感光体10Yに形成された第1の潜像を第1の液体現像剤で現像する第1の現像部30Yと、第2の潜像が形成される第2の感光体10Mと、第2の感光体10Mを帯電する第2の帯電部11Mと、第2の帯電部11Mで帯電された第2の感光体10Mを露光して第2の潜像を形成する第2の露光部12Mと、第2の感光体10Mに形成された第2の潜像を第2の液体現像剤で現像する第2の現像部30Mと、第1の感光体10Yの現像された像が転写された後、第2の感光体10Mの現像された像が転写される転写部材40と、画像情報が付与された画像データが入力される色変換部112と、色変換部112に入力された画像データの画像情報に応じて、第1の露光部12Yの露光量及び第2の露光部12Mの露光量を調整する光量制御部122と、を備えたことを特徴とする。
【0104】
また、光量制御部122の制御により、第1の露光部12Yの露光量より第2の露光部12Mの露光量を大きくする。
【0105】
また、光量制御部122は、画像情報が第1の画像情報のときに制御される第1の露光部12Yの露光量と第2の露光部12Mの露光量との差と、画像情報が第1の画像情報と異なる第2の画像情報のときの制御される第1の露光部12Yの露光量と第2の露光部12Mの露光量との差と、を異ならせる。
【0106】
また、光量制御部122は、画像データの予め定められた領域内の印字ドット数が第1の印字ドット数であるときには、第1の露光量となるように第1の露光部12Yの露光量もしくは第2の露光部12Mの露光量を制御し、画像データの予め定められた領域内の印字ドット数が第1の印字ドット数よりも少ない第2の印字ドット数であるときには、第1の露光量よりも大きい第2の露光量となるように第1の露光部12Yの露光量もしくは第2の露光部12Mの露光量を制御する。
【0107】
さらに、本実施形態の画像形成方法は、画像情報を付与された画像データが入力され、画像データの画像情報に基づいて第1の露光部12Yの露光量及び第2の露光部12Mの露光量を調整し、調整された第1の露光部12Yの露光量で第1の感光体10Yを露光して形成された潜像を第1の液体現像剤で現像し、現像された像を転写部材に転写し、調整された第2の露光部12Mの露光量で第2の感光体10Mを露光して形成された潜像を第2の液体現像剤で現像し、現像された像を転写部材40に転写することを特徴とする。
【0108】
本実施形態の画像形成装置及び画像形成方法によれば、画像情報により第1の露光部12Y及び/又は第2の露光部12Mの露光量を調整することで画像のリブを低減することが可能となる。
【0109】
また、画像処理部111又は光量制御部122により、簡単な構成で容易に制御することが可能となる。
【0110】
また、転写によるリブが発生しやすい転写順の遅い露光部12の露光量を大きくするので、画像のリブを低減することが可能となる。
【0111】
なお、本実施形態において、第1の露光部が露光部12Yの場合、第2の露光部は露光部12M,12C,12Kが考えられ、第1の露光部が露光部12Mの場合、第2の露光部は露光部12C,12Kが考えられ、第1の露光部が露光部12Cの場合、第2の露光部は露光部12Kが考えられる。
【符号の説明】
【0112】
10Y,10M,10C,10K…感光体(潜像担持体)、11Y,11M,11C,11K…帯電器、12Y,12M,12C,12K…露光ユニット、13Y…第1スクイーズローラー(スクイーズ部材)、14Y…第1スクイーズローラークリーニングブレード、13Y’…第2スクイーズローラー(スクイーズ部材)、14Y’…第2スクイーズローラークリーニングブレード、16Y…潜像担持体クリーニングローラー、18Y…潜像担持体クリーニングブレード、20Y,20M,20C,20K…現像ローラー(現像剤担持体)、21Y…現像ローラークリーニングブレード(現像剤担持体クリーニング部材)、22Y…コンパクションコロナ発生器(コロナ発生器)、30Y,30M,30C,30K…現像装置(現像部)、31Y,31M,31C,31K…現像剤容器、32Y,32M,32C,32K…アニロックスローラー(現像剤供給部材)、33Y…現像剤規制ブレード、34Y…回収オーガ、40…中間転写ベルト(転写部材)、41…ベルト駆動ローラー、42…テンションローラー、49…中間転写ベルトクリーニングブレード、50Y,50M,50C,50K…一次転写部、51Y,51M,51C,51K…一次転写ローラー、60…二次転写部、61…二次転写ローラー、62…二次転写ローラークリーニングブレード、63…二次転写ローラークリーニングブレード支持部、64…二次転写ローラクリーニング液回収部、100…光量制御システム、101…クライアントPC、110…サーバーPC、111…画像処理部、112…色変換部(入力部)、113…色変換参照テーブル、114…線画/自然画判別部、115…2値化処理部、116…2値化処理参照テーブル(ルックアップテーブル)、120…エンジン部、121…露光ヘッド制御部、122…光量制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の潜像が形成される第1の潜像担持体と、
前記第1の潜像担持体を帯電する第1の帯電部と、
前記第1の帯電部で帯電された前記第1の潜像担持体を露光して前記第1の潜像を形成する第1の露光部と、
前記第1の潜像担持体に形成された前記第1の潜像を第1の液体現像剤で現像する第1の現像部と、
第2の潜像が形成される第2の潜像担持体と、
前記第2の潜像担持体を帯電する第2の帯電部と、
前記第2の帯電部で帯電された前記第2の潜像担持体を露光して前記第2の潜像を形成する第2の露光部と、
前記第2の潜像担持体に形成された前記第2の潜像を第2の液体現像剤で現像する第2の現像部と、
前記第1の潜像担持体の現像された像が転写された後、前記第2の潜像担持体の現像された像が転写される転写部材と、
画像情報が付与された画像データが入力される入力部と、
前記入力部に入力された前記画像データの前記画像情報に応じて、前記第1の露光部の露光量又は前記第2の露光部の露光量を調整する光量制御部と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記光量制御部の前記第1の露光部の露光量又は前記第2の露光部の露光量の制御により、前記第1の露光部の露光量より前記第2の露光部の露光量を大きくする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
第1の潜像が形成される第1の潜像担持体と、
前記第1の潜像担持体を帯電する第1の帯電部と、
前記第1の帯電部で帯電された前記第1の潜像担持体を露光して前記第1の潜像を形成する第1の露光部と、
前記第1の潜像担持体に形成された前記第1の潜像を第1の液体現像剤で現像する第1の現像部と、
第2の潜像が形成される第2の潜像担持体と、
前記第2の潜像担持体を帯電する第2の帯電部と、
前記第2の帯電部で帯電された前記第2の潜像担持体を露光して前記第2の潜像を形成する第2の露光部と、
前記第2の潜像担持体に形成された前記第2の潜像を第2の液体現像剤で現像する第2の現像部と、
前記第1の潜像担持体の現像された像が転写された後、前記第2の潜像担持体の現像された像が転写される転写部材と、
画像情報が付与された画像データが入力される入力部と、
前記入力部に入力された前記画像データの前記画像情報に応じて、前記第1の露光部の露光量及び前記第2の露光部の露光量を調整する光量制御部と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
前記光量制御部の制御により、前記第1の露光部の露光量より前記第2の露光部の露光量を大きくする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記光量制御部は、前記画像情報が第1の画像情報のときに制御される前記第1の露光部の露光量と前記第2の露光部の露光量との差と、前記画像情報が第1の画像情報と異なる第2の画像情報のときの制御される前記第1の露光部の露光量と前記第2の露光部の露光量との差と、を異ならせる請求項3又は請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記光量制御部は、前記画像データの予め定められた領域内の印字ドット数が第1の印字ドット数であるときには、第1の露光量となるように前記第1の露光部の露光量もしくは前記第2の露光部の露光量を制御し、前記画像データの予め定められた領域内の印字ドット数が第1の印字ドット数よりも少ない第2の印字ドット数であるときには、第1の露光量よりも大きい第2の露光量となるように前記第1の露光部の露光量もしくは前記第2の露光部の露光量を制御する請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項7】
画像情報を付与された画像データが入力され、
前記画像データの前記画像情報に基づいて第1の露光部の露光量及び第2の露光部の露光量を調整し、
調整された第1の露光部の露光量で第1の潜像担持体を露光して形成された潜像を第1の液体現像剤で現像し、
現像された像を転写部材に転写し、
調整された第2の露光部の露光量で第2の潜像担持体を露光して形成された潜像を第2の液体現像剤で現像し、
現像された像を転写部材に転写することを特徴とする画像形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−231181(P2010−231181A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−246426(P2009−246426)
【出願日】平成21年10月27日(2009.10.27)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】