説明

画像形成装置及び画像調整方法

【課題】単色カラー、または二色カラーコピーにおいて、ユーザが所望する色をパネル部から選択する画像形成装置及び画像調整方法を提供する。
【解決手段】画像形成装置は、色相及び色の濃淡で表現する色選択部を表示する表示部と、前記表示部に表示された前記色選択部から色を選択させる操作部と、前記操作部で選択された色にて用紙に画像形成する画像形成部と、単色または二色の画像形成において、前記表示部に前記色選択部を表示し、前記操作部で選択された色で画像形成するよう制御する制御部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、画像形成装置及び画像調整方法に関する。
【背景技術】
【0002】
単色カラー、または二色カラーコピーで出力するカラーをパネル部で選択する方法として、予め決められた数色の中から色を選択して、印刷する画像形成装置が知られている。しかしながら、予め決められた数色の中から色を選択しなければならないため、ユーザが所望する色を選択できないという問題が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−287708公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、単色または二色のカラーコピーにおいて、ユーザが所望する色をパネル部から選択する画像形成装置及び画像調整方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の実施形態における画像形成装置は、色相及び色の濃淡で表現する色選択部を表示する表示部と、前記表示部に表示された前記色選択部から色を選択させる操作部と、前記操作部で選択された色にて用紙に画像形成する画像形成部と、単色または二色の画像形成において、前記表示部に前記色選択部を表示し、前記操作部で選択された色で画像形成するよう制御する制御部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】第一の実施形態における、画像形成装置のブロック図である。
【図2】第一の実施形態における、画像調整のフローチャートである。
【図3】第一の実施形態における、表示部の色選択の表示例である。
【図4】第一の実施形態における、表示部で色選択された箇所の拡大画像の表示例である。
【図5】第二の実施形態における、画像調整のフローチャートである。
【図6】第二の実施形態における、数値入力画面の表示例である。
【図7】第三の実施形態における、画像調整のフローチャートである。
【図8】第三の実施形態における、色選択チャートを印刷するか否かを確認する表示例である。
【図9】第三の実施形態における、色選択チャートの例である。
【図10】第三の実施形態における、色選択チャート位置情報入力画面の表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に添付図面を参照して、実施形態の画像形成装置を説明する。
(第一の実施形態)
【0008】
第一の実施形態の画像形成装置は、ユーザが所望する色を、表示部の色相及び色の濃淡で表現する色選択部から選択させ、ユーザが所望する色にて、単色または二色のカラー印刷をする。単色カラー印刷とは、一つの色で画像形成する印刷方法で、二色のカラー印刷とは、二つの色で画像形成する印刷方法である。
【0009】
図1は、画像形成装置100のブロック図である。画像形成装置100は、制御部101、スキャナ部102、画像形成部103、及びパネル部104を有する。
【0010】
図1に示す共有バス111は、後述する各CPU(Central Processing Unit)等を接続し、これによりCPUを介したプログラムI/O転送、あるいは周辺デバイスがバスマスタとしてバスを制御し、直接メモリなどにアクセスするバスマスタによるデータ転送が可能である。
【0011】
制御部101は、メインCPU110、記憶部112、画像処理部116、ページメモリ制御部117、及びページメモリ118を有する。
【0012】
メインCPU110は、制御部101全体の制御を司る。
【0013】
記憶部112は、メインCPU110とプリンタCPU130の間で、双方向通信を行い、メインCPU110の制御プログラムや各種データを記憶する。記憶部112は、プログラムや固定データを記憶し、さらに、手順を実施する過程で生成されたり、変化したりするデータを記憶する。記憶部112は、色選択チャート500のデータを蓄積する。なお、制御部101は、記憶部112を複数有していても良い。
【0014】
画像処理部116は、画像処理を行う。ページメモリ制御部117は、ページメモリ118に対して画像情報を記憶したり、読み出したりする。ページメモリ118は、複数ページ分の画像情報を記憶できる領域を有し、スキャナ部102からの画像情報を圧縮したデータを1ページごとに記憶可能に形成されている。
【0015】
スキャナ部102は、スキャナ部の制御を司るスキャナCPU120、制御プログラム及び各種データを記憶されている記憶部122、原稿等を読取るためのCCD等のラインセンサを駆動するCCDドライバ123、露光ランプ及びミラーなどを移動する走査モータの回転を制御する走査モータドライバ124、画像を読み取る画像読取部125、自動で原稿を搬送するADF126を有する。
【0016】
画像形成部103は、例えば、プリンタCPU130、記憶部132、定着制御部133、レーザドライバ134、ポリゴンモータドライバ135、搬送制御部136、プロセス制御部137を有する。
【0017】
プリンタCPU130は、画像形成部103の制御を司る。記憶部132は、制御プログラム及び各種データを記憶する。定着制御部133は、記録媒体に転写されたトナー画像の定着を制御し、レーザドライバ134は、半導体レーザ発信器を駆動する。ポリゴンモータドライバ135は、レーザ露光装置のポリゴンモータを駆動する。搬送制御部136は、搬送路に沿った記録媒体の搬送を制御し、プロセス制御部137は、帯電用帯電器、現像器、転写用帯電器を用いて、原稿画像を静電潜像として坦持するための感光体表面への帯電、感光体の静電潜像をトナーにより可視画像に現像、この可視画像(トナー画像)を記録媒体に転写を行うプロセスを制御する。記憶部112に蓄積された色選択チャート500のデータを、画像形成部103に送信することで、色選択チャート500を出力する。
【0018】
パネル部104は、操作部141、表示部142、及びこれらが接続されたパネルCPU140を有し、メインCPU110に接続される。表示部142は、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の色相及び色の濃淡で表現する色選択部11や、色を特定する入力部21、22、23、32、33を表示する。表示部142をタッチパネルとし、操作部を兼ねても良い。以下の説明では、表示部142をタッチパネルとして説明する。
【0019】
図2は、第一の実施形態における、画像調整のフローチャートである。200において、制御部101は、単色カラー印刷をするか否かを判断する。単色カラー印刷ではないと判断したら(200のNo)、205において、通常印刷をし、画像形成を終了する。ここでの通常印刷とは、カラー印刷及びブラックでのモノクロ印刷である。
【0020】
制御部101は、単色カラー印刷であると判断したら(200のYes)、201において、色選択部11を表示部142に表示する。図3は、色選択部11の表示例である。制御部101は表示部142に、例えば、色選択部11、チャート印刷ボタン12、色指定ボタン13、キャンセルボタン14、選択色表示部15を表示する。また、制御部101は表示部142に、「コピーしたい色を選択してください」、という指示メッセージを表示する。
【0021】
色選択部11は、色相及び色の濃淡で表現する。色選択部11は、色相を左から順にR、Y、G、C、B、M、Rとし、上が色濃く、下に下がるごとに色が淡く表示する。色選択部11の表示はこれに限らず、色相や色の濃淡を逆にしても良いし、色相の順序を入れ替えても良い。ユーザは色選択部11で、タッチパネルをタッチし、所望する色を選択する。制御部101は、選択色表示部15にユーザが選択した色を表示する。図2に戻り、202において、制御部101は、色が色選択部11により選択されたか否かを判断する。色が未選択と制御部101が判断したとき(202のNo)、202の判断を繰り返す。色が色選択部11により選択されたと制御部101が判断したら(202のYes)、203において、選択箇所を含む選択範囲16を表示部142に拡大表示する。選択箇所を含む選択範囲16とは、選択箇所及び、選択箇所の近接箇所を含む範囲である。以下、選択箇所を含む範囲を、選択範囲として説明する。
【0022】
図4は、選択範囲16の拡大画像の表示例である。制御部101は、選択範囲16を拡大した、拡大表示を表示部142に表示する。また、制御部101は、選択色表示部15、決定ボタン17、キャンセルボタン18を表示部142に表示する。図3の色選択部11の表示は小さく、選択しにくくなる虞があるため、制御部101は、ユーザが色選択部11から選択した選択範囲16を拡大して表示部142に表示する。図4の表示例において、選択範囲16は選択箇所を中央にし、3×3の行列で表示している。選択範囲は3×3に限らず、例えば4×4、5×5の行列としても良い。ユーザは選択範囲16を拡大して表示した拡大表示から、所望する色を選択する。
【0023】
図2に戻り、203において、選択範囲16を拡大表示したら、204において、制御部101は、色が決定されたか否かを判断する。制御部101が、図4のキャンセルボタン18が押下されたと判断したら(204のNo)、201に戻り、色の選択を再び行う。制御部101は、図4の決定ボタン17が押下されたと判断したら、(204のYes)、205において印刷をし、画像形成を終了する。
【0024】
上述の説明では、単色カラー印刷を行う際の画像調整による説明をしたが、二色のカラー印刷を行う際も、制御部101は表示部142に色相及び色の濃淡で表現する色選択部11を表示し、ユーザに色選択部11から色を選択させる。二色カラー印刷を行う場合、図2において、1色目の色を決定したら、2色目の色をユーザに選択させるよう、再び表示部142に色選択部11を表示し、ユーザに色選択部11から2色目の色を選択させる。2色の選択が完了したと判断したら、制御部101は、選択された2色により画像を形成し、画像形成を終了する。
【0025】
単色のカラー印刷の色は、例えば、赤、青、緑、黄、シアン、マゼンタ等である。選択できる色はこれに限らず、第一の実施形態で説明した色相及び色の濃淡で表現する色選択部11による色の選択を可能とすることにより、例えば、ユーザが所望する色相の濃い色や淡い色を選択した単色カラー印刷も可能となる。例えば、ユーザは、濃い色の紫や淡い色のピンクの単色カラー印刷を選択することができる。
【0026】
二色のカラー印刷の組み合わせは、例えば、黒と赤、黒と緑、青と黄色等である。組み合わせはこれに限らず、第一の実施形態で説明した色相及び色の濃淡で表現する色選択部による色の選択を可能とすることにより、例えば、ユーザが所望する色相の濃い色や淡い色を選択した二色カラー印刷も可能となる。例えば、ユーザは、濃い色の紫と淡い色のピンクを選択して二色カラー印刷をすることができる。
【0027】
また、上述では、タッチパネルにて色選択部11から色を選択させ、選択範囲を拡大表示して、色をユーザに決定させる説明をしたが、これに限らない。例えば、色選択部11にカーソルを設け、上下左右に選択可能な操作部141により、色を選択させるようにしても良い。その際の、カーソルが選択している色を制御部101が、選択色表示部15に表示させるようにする。タッチパネルにて色選択部11から色を選択せずに、カーソルにより色が選択された場合は、制御部101は、図2の202、203の処理を除いて、204にて色を決定したか否かの判断をするようにしても良い。
【0028】
上述のような第一の実施態様による画像形成装置及び画像調整方法により、表示部に色相及び色の濃淡で表現する色選択部を表示し、ユーザに色選択部から選択させることで、ユーザが所望する色にて、単色または二色カラー印刷することができる。
(第二の実施形態)
【0029】
第二の実施形態の画像形成装置は、色特定情報である数値により色を指定し、ユーザが所望する色にて、単色または二色カラー印刷する。第一の実施形態と同一構成部分には同一符号を付す。
【0030】
図5は、第二の実施形態における、画像調整のフローチャートである。300において、制御部101は、単色カラー印刷か否かを判断する。制御部101は、単色カラー印刷でないと判断したら(300のNo)、307において、印刷して、画像形成を終了する。ここでの通常印刷とは、カラー印刷及びブラックでのモノクロ印刷である。
【0031】
制御部101が、単色カラー印刷であると判断したら(300のYes)、301において、数値での色指定がされたか否かを判断する。色選択部11(図3)により色が選択されたと判断したら(301のNo)、302において、選択箇所を拡大表示した色選択画面を表示部142に表示する。その後、制御部101は、303において、色が決定されたか否かを判断する。制御部101が、図4のキャンセルボタン18が押下されたと判断したら(303のNo)、色の選択を再び行い、決定ボタン17が押下されたと判断するまで、判断を繰り返す。決定ボタン17が押下されたと判断したら、(303のYes)、307において印刷をし、画像形成を終了する。
【0032】
制御部101は、図3の色指定ボタン13が押下されたと判断したら(301のYes)、304において、数値入力画面を表示し、305において、入力された数値の色を選択色表示部15に表示する。図6は、数値入力画面の表示例である。制御部101は、表示部142に、カラーモデル20、入力部21、22、23、決定ボタン17、及びキャンセルボタン18を表示する。
【0033】
制御部101は、カラーモデル20をRGBと設定されたとき、入力部21に赤色(R)の数値入力部、入力部22に緑色(G)の数値入力部、入力部23に青色(B)の数値入力部を表示する。カラーモデル20は、RGBに限らず、例えば、色相(Hue)、彩度(Saturation)、輝度(Lightness)のHSLであっても良い。制御部101は、ユーザがカラーモデル20をタッチすると、RGB、HSLの選択肢が表示されるよう制御する。また、制御部101は、数値入力画面において、カラーモデルの端にタブを設け、タブがユーザにより押下されると、RGB、HSLの選択肢が表示されるよう制御しても良い。制御部101は、表示されたカラーモデルがユーザにより選択されたと判断すると、選択されたカラーモデルに伴い、入力部21、22、23の表示が変化させる。ユーザが、カラーモデルにHSLを選択したら、制御部101は、入力部21に色相、入力部22に彩度、入力部23に輝度を表示する。
【0034】
制御部101は、ユーザに入力部21、22、23を選択して、操作部141において、数値を入力するよう促す。例えば、「数値入力画面に、コピーしたい色の数値を入力してください」、と指示メッセージを表示する。図6では、赤に180、緑に200、青に250の数値が入力された数値入力画面の例を示す。ユーザは、これらの数値を入力部21、22、23により、それぞれ一つずつ変更できる。制御部101は、選択色表示部15には、入力部21、22、23にて入力された入力値を元として形成される色を表示する。
【0035】
図5に戻り、制御部101は、306において、色が決定されたか否かを判断する。図6において、キャンセルボタン18が押下されたと制御部101が判断したら(306のNo)、304に戻る。ユーザの所望する色が決定されるまで、制御部101はこの処理を繰り返す。
【0036】
図6において、ユーザの所望する色が選択され、決定ボタン17が押下されたと制御部101が判断したら(306のYes)、307において、ユーザが選択した色にて、印刷を行い、画像形成を終了する。
【0037】
上述のような第二の実施態様による画像形成装置及び画像調整方法により、表示部に数値により色を指定する入力部を表示し、ユーザに入力部から数値を入力させることで、ユーザが所望する色にて、単色または二色カラー印刷することができる。
(第三の実施形態)
【0038】
第三の実施形態の画像形成装置は、色選択チャートから色特定情報である位置情報を指定し、ユーザが所望する色にて、単色または二色カラー印刷する。第一の実施形態と同一構成部分には同一符号を付す。
【0039】
図7は、第三の実施形態の画像調整のフローチャートである。400において、制御部101は、単色カラー印刷か否かを判断する。制御部101は、単色カラー印刷でないと判断したら(400のNo)、408において、印刷して、画像形成を終了する。ここでの通常印刷とは、カラー印刷及びブラックでのモノクロ印刷である。
【0040】
制御部101は、単色カラー印刷であると判断したら(400のYes)、401において、チャートの位置情報での色指定がされたか否かを判断する。色選択部11(図3)が選択されたと判断したら(401のNo)、402において、選択箇所を拡大表示した色選択画面を表示部142に表示する。その後、制御部101は、403において、色が決定されたか否かを判断する。制御部101が、図4のキャンセルボタン18が押下されたと判断したら(403のNo)、色の選択を再び行い、決定ボタン17が押下されたと判断するまで、判断を繰り返す。決定ボタン17が押下されたと判断したら、(403のYes)、408において印刷をし、画像形成を終了する。
【0041】
制御部101は、図3のチャート印刷ボタン12が押下されたと判断したら(401のYes)、404において、表示部に色選択チャート500を印刷するか否かを判断させる画面を表示する。図8は、色選択チャート500を印刷するか否かを確認する表示例である。制御部101は、はいボタン30及びいいえボタン31、及び「チャートの印刷をしますか」、という指示メッセージを表示を表示部142にするよう制御する。
【0042】
制御部101は、はいボタン30が押下されたと判断したら(404のYes)、405において、色選択チャート500を画像形成部103により印刷し406に進む。制御部101は、いいえボタン31が押下されたと判断したら(404のNo)、406に進む。例えば、ユーザが既に色選択チャート500を印刷して、所持していれば、色選択チャート500を印刷する必要がないことがある。
【0043】
図9に色選択チャート500の例を示す。色選択チャート500は、図3に示す色選択部と同様、赤色、緑色、青色、イエロー、マゼンタ、シアンの色相及び色の濃淡で表現された色選択部501を例えば、一定間隔で縦横に伸びる線(点線)で、複数の領域を区切る。区切られた領域には、それぞれ位置情報が設定される。図9の例では、横方面(行)にA、B、Cと順に数字を割り振り、縦方面(列)に1、2、3と順に英文字を割り振る。位置情報は、数字や英文字に限らず、区別できるものであれば、記号やマークであっても良いし、英数字を組み合わせても良い。
【0044】
ユーザは印刷された色選択チャート500から所望の色を選択する。ユーザは、印刷された色選択チャート500にて、実際に印刷された状態での色を確認することができる。表示部142に表示された色合いと、用紙に印刷された色とではイメージが異なる虞があり、この場合、所望の色での印刷ができるまで何度も印刷するといった問題が生じることがある。よって、色選チャート500からの色の選択は、所望の色での印刷ができるのまでの手間を省き、何度も印刷することがなくなるので、用紙やトナー等の消耗品の消費を抑えることにもなる。
【0045】
図7に戻り、制御部101は406において、色選択チャート500の位置情報入力画面を表示する。図10は、色選択チャート500の位置情報入力画面の表示例である。制御部101は、位置情報入力画面として、表示部142に色選択チャート500の位置情報を入力する入力部32、33を表示させる。また制御部101は、表示部142に、例えば、「色選択チャートからコピーしたい色を選択してください。」という指示メッセージ、選択色表示部15、決定ボタン17、及びキャンセルボタン18を表示させる。制御部101は、選択色表示部15に、入力部32、33に入力された位置情報から指定された色を表示する。
【0046】
図10では、色選択チャート500の位置情報である入力部32に、色選択チャート500の行を、入力部33に入り選択チャート500の列を入力する。例えば、ユーザが所望する色が(B、4)であれば、ユーザは、操作部141により、入力部32にB、入力部33に4を記入する。ここでは、行と列にて、位置情報を特定しているが、これに限らず、例えば、複数の領域にそれぞれ番号を振り、その番号をユーザに入力させるようにしても良い。
【0047】
再び図7に戻り、制御部101は407において、色が決定したか否かを判断する。図10において、キャンセルボタン18が押下されたと制御部101が判断したら(407のNo)、図7の406に戻る。ユーザの所望する色が決定されるまで、制御部101はこの処理を繰り返す。
【0048】
図10において、ユーザの所望する色が選択され、決定ボタン17が押下されたと制御部101が判断したら(407のYes)、408において、ユーザが選択した色にて、印刷を行い、画像形成を終了する。
【0049】
上述のような第三の実施態様による画像形成装置及び画像調整方法により、表示部に色選択チャートの位置情報により色を指定する入力部を表示し、ユーザに入力部から位置情報を入力させることで、ユーザが所望する色にて、単色または二色カラー印刷することができる。
【0050】
以上説明した少なくともひとつの実施形態の画像形成装置によれば、ユーザに色相及び色の濃淡で表現される色の中から、所望の色特定情報を選択させることで、ユーザが所望する色にて、単色または二色カラー印刷することができる。
【0051】
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲は要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0052】
11 色選択部
15 選択色表示部
16 選択範囲
21、22、23、32、33 入力部
100 画像形成装置
101 制御部
102 スキャナ部
103 画像形成部
104 パネル部
110 メインCPU
112 記憶部
116 画像処理部
125 画像読取部
141 操作部
142 表示部
500 色選択チャート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
色相及び色の濃淡で表す色選択部を表示する表示部と、
前記表示部に表示された前記色選択部から色を選択させる操作部と、
前記操作部で選択された色にて用紙に画像形成する画像形成部と、
単色または二色の画像形成において、前記表示部に前記色選択部を表示し、前記操作部で選択された色で画像形成するよう制御する制御部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記色選択部が選択されたと判断したとき、選択範囲を拡大して前記表示部に表示することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記色選択部から選択された選択色を前記表示部に表示することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
色を特定する色特定情報を入力する入力部を表示する表示部と、
前記入力部に前記色特定情報を入力する操作部と、
前記入力部にて指定された色にて用紙に画像形成する画像形成部と、
単色または二色の画像形成において、前記色特定情報による色指定であると判断したとき、前記入力部を前記表示部に表示し、前記入力部に入力された前記色特定情報により指定された色で画像形成するよう制御する制御部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
前記色特定情報は、赤、緑、青の値、または色相、彩度、輝度の値であることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記色特定情報にて指定された色を前記表示部に表示することを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記画像形成部は、色を指定する色選択チャートを画像形成し、前記色特定情報は、前記色選択チャートで区切られて示される色の位置情報であることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記色選択チャートを画像形成後、前記表示部に前記位置情報を入力する前記入力部を表示することを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
【請求項9】
単色または二色の画像形成において、色相及び色の濃淡で表現する色選択部を表示し、
表示された前記色選択部から色を選択させ、
選択された色で画像形成するよう制御する、
ことを特徴とする画像調整方法。
【請求項10】
単色または二色の画像形成において、色特定情報入力による色指定であると判断したとき、
色を特定するための前記色特定情報の入力画面を表示し、
前記色特定情報により指定された色で画像形成する、
よう制御する画像調整方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−226320(P2012−226320A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−67615(P2012−67615)
【出願日】平成24年3月23日(2012.3.23)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】