説明

画像形成装置

【課題】印刷効率の低下を最低限に抑えた濃度補正処理が可能となる画像形成装置を提供する。
【解決手段】トナーの色毎に備えられた、トナー画像が形成される複数の感光体ドラムと、トナー画像が転写される転写ベルトと、上記トナー画像の濃度検出に供されるトナー試験画像を上記感光体ドラム上に形成するトナー試験画像形成手段と、上記トナー試験画像の濃度を検出する濃度センサと、上記濃度センサが検出した結果に基づいて、上記トナー画像の濃度の補正処理をする濃度補正手段とを備えた画像形成装置において、上記転写ベルト上の主走査方向に複数のトナー試験画像を一列に並列させるタイミングで、上記複数の感光体ドラム上に当該複数のトナー試験画像を形成させる形成制御手段を備え、上記濃度センサが、各感光体ドラム上に形成されたトナー試験画像の濃度を検出する画像形成装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関し、詳しくは、印刷効率の低下を最低限に抑えた濃度補正処理が可能となる画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の画像形成装置は、カラー印刷を可能な機種が主流であり、当該カラー印刷を実行するために4種類{シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)}の色に対応した感光体ドラムを搭載している。上記画像形成装置がカラー印刷を実行する場合、上記各感光体ドラム上に各色に対応したトナー画像を形成させ、当該トナー画像を転写ベルト上で重ね合わせる。上記重ね合わされたトナー画像は記録用紙に転写されることにより、当該記録用紙にカラー印刷が施される。
【0003】
ところで、上記カラー印刷を繰り返し実行していると、転写ベルトの蛇行・振動や光源から照射されたレーザの湾曲などが原因となり、各色に対応するトナー画像の形成位置にズレ(色ズレと称する)が生じ、当該ズレがカラー印刷の品質を低下させることとなる。また、上記画像形成装置が静置されている環境の変化により、帯電特性、現像特性、レーザの光量、転写特性などが変化してしまい、トナー画像を形成するために必要な帯電量やトナー量が変動する。上記帯電量やトナー量の変動は、トナー画像の濃度変動を引き起こし、画質の悪いトナー画像を形成することとなる。従って、所定回数、カラー印刷を実行した後は、随時、色ズレ補正や濃度補正を実行する必要がある。
【0004】
上記色ズレ補正や濃度補正を実行する場合、トナー試験画像が感光体ドラム上に形成され、当該トナー試験画像の形成位置のずれや濃度が検出される。ここで、トナー試験画像とは、上記色ズレ補正や濃度補正を行うために形成されるトナー画像のことである。上記トナー試験画像は、「パッチ」とも呼ばれることがあり、色ズレ補正や濃度補正が実行される際には、通常のトナー画像と通常のトナー画像との間に形成され、当該トナー試験画像の色ズレや濃度は、感光体ドラム上や転写ベルト上にて検出される。ここで、通常のトナー画像とは、記録用紙にカラー印刷されるトナー画像のことである。
【0005】
特に濃度補正を実行する場合、上記トナー試験画像の濃度が上記感光体ドラム上で検出されていたため、当該トナー試験画像は当該感光体ドラム上に設けられたクリーニング用のブレードにより除去され、当該感光体ドラムと転写ベルトとを密着させる転写ロールは解除されていた。上記転写ロールが解除されると、転写ベルトを感光体ドラムに押し付けていた力が解消されるため、当該転写ベルトが張力の掛かっていた状態から弛んだ状態へ変化して、当該転写ベルトの弛みが色ズレを引き起こしやすいという問題がある。
【0006】
そこで、最近の画像形成装置では、濃度補正を実行する場合、転写ロールを解除せずに感光体ドラム上に形成されたトナー試験画像を転写ベルト上に転写させている。図9には、従来の転写ベルトB9と複数の感光体ドラム91M〜91Kと複数の濃度センサ93M〜93Kとの位置関係および複数のトナー試験画像PM9〜PK9により形成される展開パターンを示した。図9Aに示されるように、従来の上記位置関係は、濃度センサ93M〜93Kから転写ベルトB9の回転方向である副走査方向に仮想的な直線Lを延長すると、全ての濃度センサ93M〜93Kが延長線L上に重なる位置関係である。上記感光体ドラム91M〜91K上に示された四角領域は、露光装置により形成された、トナー試験画像に対応する静電潜像Sである。上記位置関係にて、上記転写ロールは、トナー試験画像PM9〜PK9を転写ベルトB9上に転写させている。
【0007】
さらに、特開2006−17772号公報(特許文献1)には、転写ドラム上のトナー試験画像の濃度検出を行う濃度センサをひとつ設けて、転写ドラム上の副走査方向に複数のトナー試験画像を一列に並列させて、色ズレ補正を実行する技術が開示されている。上記色ズレ補正中は転写ロールが解除されないため、転写ベルトの弛みを生じさせることなく、さらにひとつの濃度センサで色ズレ補正が可能となるとしている。
【0008】
また、特開2007−34087号公報(特許文献2)には、上記特許文献1と同様に、ひとつの濃度センサと一列に並列した複数のトナー試験画像から、帯電器の印加電圧を補正する技術が開示されている。上記構成でも、上記特許文献1と同様に、転写ベルトの弛みを生じさせることなく、ひとつの濃度センサで上記印加電圧の補正が可能となるとしている。
【特許文献1】特開2006−17772号公報
【特許文献2】特開2007−34087号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、上記の従来技術には次のような問題点がある。
【0010】
図9Aに示された位置関係にて複数のトナー試験画像PM9〜PK9が転写ベルトB9上に転写されると、複数のトナー試験画像PM9〜PK9は当該転写ベルトB9上の副走査方向に一列に並列された展開パターンを形成することとなる。図9Bには、転写ベルトB9を平面視した際に観察される従来の上記展開パターンを示した。図9Bに示すように、上記展開パターンが展開されると、当該展開パターンの副走査方向の長さは長くなる。そうすると、上記展開パターンを展開するためには、トナー試験画像を転写させるために必要な転写ベルト面上の領域である補正転写領域を広く設ける必要がある。そのため、1回の補正に必要とされる時間が長くなり印刷効率が低下するという問題がある。
【0011】
また、特許文献1と2とに記載の技術でも、ひとつの濃度センサで濃度補正等を実行可能となるというメリットはあるが、上記と同様に、上記展開パターンの副走査方向の長さが長くなり、印刷効率が低下するという問題がある。
【0012】
その他に、上記展開パターンがクリーニングユニットにより除去される場合、トナー試験画像PM9〜PK9が転写された箇所が副走査方向に一列に並列されていることから、転写ベルトB9上において、クリーニングすべき箇所が主走査方向上の所定の箇所に集中することとなる。そのため、濃度補正等が実行されると、上記集中した箇所では、常時クリーニングユニットが稼働されることとなる。その結果、上記集中した箇所のクリーニングユニットが劣化しやすくなり、当該劣化がトナー試験画像の除去漏れを引き起こすという問題がある。上記除去漏れは、出力されるカラー印刷物に除去し損ねたトナー試験画像を定着させることとなり、品質の悪いカラー印刷物が出力されることとなる。
【0013】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、印刷効率の低下を最低限に抑えた濃度補正処理が可能となる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る画像形成装置は、トナーの色毎に備えられた、トナー画像が形成される複数の感光体ドラムと、上記複数の感光体ドラム上に形成されたトナー画像が転写される転写ベルトと、上記トナー画像の濃度検出に供されるトナー試験画像を上記複数の感光体ドラム上に形成するトナー試験画像形成手段と、上記トナー試験画像の濃度を検出する濃度センサと、上記濃度センサが検出した結果に基づいて、上記トナー画像の濃度の補正処理をする濃度補正手段とを備えた画像形成装置において、上記転写ベルト上の、当該転写ベルト面上かつ当該転写ベルトの回転方向に対して垂直方向である主走査方向に複数のトナー試験画像を一列に並列させるタイミングで、上記複数の感光体ドラム上に当該複数のトナー試験画像を形成させる形成制御手段を備え、上記濃度センサが、各感光体ドラム上に形成されたトナー試験画像の濃度を検出する。
【0015】
さらに、上記形成制御手段が、転写ベルト上の主走査方向に色の異なる複数のトナー試験画像を一列に並列させるタイミングで、当該色の複数のトナー試験画像を形成させる。
【0016】
さらに、上記形成制御手段が、複数の感光体ドラムの回転速度と当該感光体ドラムの半径と各当該感光体ドラム間の距離と転写ベルトの回転速度とに基づいて、複数のトナー試験画像を一列に並列させるタイミングを算出し、当該タイミングで、当該複数のトナー試験画像を形成させる。
【0017】
さらに、上記トナー試験画像形成手段が複数のトナー試験画像を形成してから上記濃度補正手段がトナー画像の濃度の補正処理を終了するまでの間、複数の感光体ドラムと転写ベルトとを密着させ続ける転写制御手段を備える。
【0018】
上記色の種類が、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの4種類である。
【発明の効果】
【0019】
本発明の画像形成装置によれば、転写ベルト上の主走査方向に複数のトナー試験画像を一列に並列させるタイミングで、上記複数の感光体ドラム上に当該複数のトナー試験画像を形成させて、当該複数のトナー試験画像の濃度を各感光体ドラム上で検出するよう構成している。
【0020】
これにより、複数のトナー試験画像が転写ベルト上に転写されると、当該複数のトナー試験画像から構成される展開パターンの副走査方向の長さは短くなり、濃度補正に要する転写ベルト上の補正転写領域が狭いものとなる。そのため、1回の補正に必要とされる時間が短くなり、印刷効率の低下を最低限に抑えて濃度補正を実行することが可能となる。さらに、上記転写ベルト上の主走査方向に一列に並列した複数のトナー試験画像をクリーニングする場合、クリーニングすべき箇所が主走査方向上の所定の箇所に集中することがない。そのため、濃度補正が実行されても、クリーニングユニットは所定の箇所に偏ることなく使用されることとなる。その結果、クリーニングユニットの局所的な劣化を防止することができる。
【0021】
また、上記トナー試験画像形成手段が複数のトナー試験画像を形成してから上記濃度補正手段がトナー画像の濃度の補正処理を終了するまでの間、複数の感光体ドラムと転写ベルトとを密着させ続けるよう構成している。
【0022】
これにより、上記濃度補正処理が完了するまでの間、転写ベルトは転写ロールから力を受けて張力の張られた状態となる。そのため、上記転写ベルトは弛むことがないため、当該弛みにより引き起こされる色ズレを防止することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面に基づいて、本発明の一実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、図面では部材の位置及び大きさ等は適宜強調して描かれている。また、以下の実施形態は、一例として画像処理装置を挙げて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、本発明の画像処理装置は画像形成部を備えていればよく、コピー機、ファクシミリ機としての機能を有するいわゆる複合機(MFP:Multi Function Peripheral)やコピー機能のみを備えたものでもよい。なお、フローチャートにおける数字の前に付されたアルファベット「S」はステップを意味する。
【0024】
図1は、本実施形態の画像形成装置の概略構成図である。図1に示すように、本発明が適用されるタンデム型の画像形成装置は、カラー印刷のトナー画像を形成するための画像形成ユニットFM,FC,FY及びFKを備えている。この画像形成ユニットFM〜FKには、転写ベルトB1と、転写ベルトB1の表面を清掃するためのクリーニング部B2と、転写ベルトB1の移動方向に沿って転写ベルトB1に接するように配列されたマゼンタ、シアン、イエロー及びブラックの各感光体ドラム10M、10C、10Y、10Kが設けられている。さらに、上記各感光体ドラム10M〜10K近傍にトナー試験画像が形成された場合、当該トナー試験画像の濃度を測定するための濃度センサ30M、30C、30Y、30Kがそれぞれ配置されている。
【0025】
マゼンタ用の感光体ドラム10Mには、感光体ドラム10Mの周面に形成された静電潜像をトナーで現像するための現像装置HM、静電潜像を形成させるための露光装置12Mおよび当該感光体ドラム10Mの周面を帯電させるための帯電器11Mが隣設されている。同様に、シアン、イエロー、ブラック用の感光体ドラム10C〜10Kに対して現像装置HC〜HK、露光装置12C〜12K、各感光体ドラム10C〜10Kの周面を帯電させるための帯電器11C〜11Kが設けられる。さらに、各感光体ドラム10M〜10Kの周面に担持される各トナー画像を転写ベルトB1に転写するために、各感光体ドラム10M〜10Kの周面には、転写ベルトB1を隔てて転写ローラ20M,20C,20Y,20Kが配置されている。
【0026】
転写ベルトB1は、駆動ローラ21および従動ローラ22間に張設されており、テンションローラ23によって所定の張力が与えられている。転写ベルトB1は、矢印方向に移動し、このため、4つの感光体ドラム10M〜10Kは、それぞれ、図1において反時計周りに回転する。
【0027】
図2に示すように、各感光体ドラム10M〜10Kは、帯電器11M〜11Kによって、その周面がそれぞれ予め定める電位に帯電され、露光装置12M〜12Kにより原稿画像に対応した画像が書き込まれ、それによって静電潜像が形成される。上記静電潜像は、現像装置HM〜HKによって互いに異なる色のトナー画像にそれぞれ現像される。そして、各色のトナー画像は、転写ローラ20M〜20Kによって転写ベルトB1上に転写されて、転写ベルトB1上で、各トナー画像が重ね合わされる。
【0028】
上記のように転写がなされた後の感光体ドラム10M〜10Kの表面に残っているトナーはブレード35によって拭き取られ、排出ローラ31で所定の容器に排出され、その後、感光体ドラム10M〜10Kの表面は除電装置13によって除電される。
【0029】
一方で、用紙Pは、複数枚の用紙Pを収容可能なカセット2から、搬送部6によって、画像形成ユニットFM〜FKに向けて複数枚の用紙Pが所定の間隔をあけて搬送される。この画像形成ユニットFM〜FKに搬送される用紙Pに対して、転写ベルトB1に転写されたトナー画像が2次転写部3によって転写される。
【0030】
制御手段30は、各感光体ドラム10M〜10K、各現像装置HM〜HK、各帯電器11M〜11K、各転写ローラ20M〜20K、および各濃度センサ30M〜30Kを含む画像形成ユニットFM〜FKにおける各画像形成部材の動作制御を制御する。また、搬送ローラ21〜23を含む搬送機構の動作制御を行う。特に、上記濃度センサ30M〜30K(検出手段)の検出出力は、制御部30に与えられるようになっており、これにより、制御部30は、トナー画像の濃度を検出するために形成されるトナー試験画像の濃度検出を行うことができる。
【0031】
次に、現像装置HMの構成について説明する。なお、各色の現像装置HC〜HKの構成は同等であるため省略する。
【0032】
現像装置HMは、現像容器40、現像ローラ40aを備え、現像容器40は、内部に黄色のトナー粒子とキャリアからなる粉体の現像剤を貯留する。
【0033】
上記現像ローラ40aは感光体ドラム10Mと接し、当該感光体ドラム10Mの表面の静電潜像の電位と現像ローラ40aに印加される現像バイアスの電位差によって上位装置から形成指示された画像に応じたトナー画像が当該感光体ドラム10Mの表面に形成される(現像動作)。
【0034】
このような構成の下、パーソナルコンピュータ等の上位装置から画像形成の指示を受けた画像形成装置1は、画像形成ユニットFM〜FKを用いて、指示を受けた画像データに対応した各色のトナー画像を形成する。各画像形成ユニットFM〜FKで形成されたトナー画像は転写ベルトB1に転写されて、当該転写ベルトB1上で重ね合わされてカラートナー画像となる。
【0035】
このカラートナー画像の形成と同期して用紙収容部2に収容されている用紙が図示しない給紙装置により用紙収容部2から一枚ずつ取り出されて、用紙搬送部6上を搬送される。そして、用紙は転写ベルトB1への一次転写とタイミングを合わせて二次転写部3に送り込まれ、当該二次転写部3で当該転写ベルトB1上のカラートナー画像が用紙に二次転写される。上記カラートナー画像が転写された用紙は、さらに定着部4に搬送されて、熱と圧力により当該カラートナー画像を定着される。さらに上記用紙は排紙装置5によって画像形成装置1の外周に設けられた排紙トレイ部7に排紙される。二次転写後、転写ベルトB1に残留したトナーは、転写ベルトのクリーニング部B2によって転写ベルトB1から除去される。
【0036】
図3は、本実施形態における上記画像形成装置1の制御部30のハードウェア構成図を示すものである。
【0037】
画像形成装置1は、CPU(Central Processing Unit)301、RAM(Random Access Memory)302、ROM(Read Only Memory)303、HDD(Hard Disk Drive)304及び上記印刷における各駆動部に対応するドライバ305、各濃度センサ30Y、30M、30C、30Kが内部バス306を介して接続されている。上記CPU301は、例えばRAM302を作業領域として利用し、ROM303やHDD304等に記憶されているプログラムを実行し、当該実行結果に基づいて上記ドライバ305とデータや命令を授受することにより図1に示した各駆動部の動作を制御する。さらに、上記駆動部以外の後述する各手段(図4に示す)についても、CPU301がプログラムを実行することで各手段として動作する。
【0038】
次に図4から図8を参照しながら、本発明に係る実施形態の画像形成装置1が濃度補正する際の手順について説明する。図4は、本実施形態の画像形成装置1の機能ブロック図である。図5は、本実施形態における転写ベルトB1と複数の感光体ドラム10M〜10Kと複数の濃度センサ30M〜30Kとの位置関係を示す図である。図6は、本実施形態における転写ベルトB1上にトナー試験画像が転写されている態様を示す図である。図7は、本実施形態における転写ベルトB1上に転写された複数のトナー試験画像PM〜PKの展開パターンを示す図である。図8は、本実施形態における画像形成装置1の動作を示すフローチャートである。
【0039】
まず、トナー画像形成手段401は、RAM302に取り出された画像データに基づいて、上述した構成により、転写ベルトB1上にカラートナー画像を連続形成する(図8:S101)。上記カラートナー画像が形成される毎に、カウント手段402は、当該カラートナー画像の枚数を計数する(図8:S102)。上記カウント手段402が計数すると、比較手段403が、予め記憶している所定計数値(例えば、80枚)と当該カウント手段402が計数した計数値とを比較する。上記カウント手段402が計数した計数値が上記所定計数値を超過すると、上記比較手段403が各色のトナー画像の濃度補正するために、形成制御手段404を起動させる(図8:S103)。
【0040】
起動した形成制御手段404が、転写ベルトB1上の、当該転写ベルトB1面上かつ当該転写ベルトB1の回転方向に対して垂直方向である主走査方向に複数のトナー試験画像PM〜PKを一列に並列させるタイミングで、上記複数の感光体ドラム10M〜10K上に当該複数のトナー試験画像PM〜PKを形成させる。上記形成制御手段404が複数のトナー試験画像PM〜PKを形成させる場合、上記タイミングを算出手段406に算出させて、当該タイミングでトナー試験画像形成手段405にトナー試験画像を形成させる。
【0041】
上記トナー試験画像形成手段405は、各帯電器11M〜11K、露光装置12M〜12K、現像装置HM〜HK等を制御して、トナー試験画像PM〜PKを形成する(図8:S104)。また、上記算出手段406は、複数のトナー試験画像PM〜PKを一列に並列させるタイミングを、複数の感光体ドラム10M〜10Kの回転速度と当該感光体ドラム10M〜10Kの半径と各当該感光体ドラム間の距離と転写ベルトB1の回転速度とに基づいて算出し、トナー試験画像形成手段405に送信する(図8:S105)。
【0042】
さらに、形成制御手段404は、転写制御手段407に信号を送信し、上記トナー試験画像形成手段405が複数のトナー試験画像PM〜PKを形成してから濃度補正手段408がトナー試験画像PM〜PKの濃度の補正処理を終了するまでの間、複数の感光体ドラム10M〜10Kと転写ベルトB1とを密着させ続ける(図8:S106)。具体的には、転写制御手段407が各転写ロール20M〜20Kを転写ベルトB1に押し付け続ける。上記転写ベルトB1を押し付けることにより、上記濃度補正を実行している間は、当該転写ベルトB1が弛まずに張力の張られた状態となるので、色ズレの発生を防止することが可能となる。
【0043】
さて、具体的に形成制御手段404が、転写ベルトB1上の主走査方向に複数のトナー試験画像PM〜PKを一列に並列させる手順について説明する。
【0044】
まず、転写ベルトB1と複数の感光体ドラム10M〜10Kと複数の濃度センサ30M〜30Kとの位置関係について説明する。図5Aには、転写ベルトB1を底面視した際の転写ベルトB1と複数の感光体ドラム10M〜10Kと複数の濃度センサ30M〜30Kとの位置関係を示した。図5Aに示すように、複数の感光体ドラム10M〜10Kが、副走査方向に並列されており、さらに各感光体ドラム10M〜10Kには、濃度センサ30M〜30Kがそれぞれ備えられている。上記複数の濃度センサ30M〜30Kは、それぞれの濃度センサ30M〜30Kから副走査方向に仮想的な直線LM〜LKを延長すると、お互いの延長線LM〜LK上に重ならない位置で配置される。
【0045】
例えば、図6Aに示すように、マゼンタの濃度センサ30Mが転写ベルトB1の一端部近傍の位置に配置されると、シアンの濃度センサ30Cが配置される位置は、当該マゼンタの濃度センサ30Mから副走査方向に延長された延長線LM上に重ならない位置である、当該転写ベルトB1の一端部近傍から内側の位置となる。さらに、イエロー濃度センサ30Yが配置される位置は、上記シアンの濃度センサ30Cから副走査方向に延長された延長線LC上に重ならない位置である、当該転写ベルトB1の他端部近傍から内側の位置となる。そして、ブラックの濃度センサ30Kが配置される位置は、上記イエロー濃度センサ30Yから副走査方向に延長された延長線LY上に重ならない位置である、当該転写ベルトB1の他端部近傍の位置となる。上述のように複数の濃度センサ30M〜30Kが配置されると、それぞれの濃度センサ30M〜30Kはお互いの延長線LM〜LK上に重ならない位置で配置されることとなる。そのため、上記複数の濃度センサ30M〜30Kの濃度検出対象であるトナー試験画像PM〜PKが転写ベルトB1上の主走査方向に一列に並列されても、当該複数のトナー試験画像PM〜PKは、お互いに重ならずに転写されることとなる。
【0046】
次に、色の異なる複数のトナー試験画像PM〜PKが転写ベルトB1上に転写される手順について説明する。
【0047】
まず、形成制御手段404がトナー試験画像形成手段405に信号を送信し、当該トナー試験画像形成手段405が、マゼンタの露光装置12Mを露光させて感光体ドラム10M上にマゼンタのトナー試験画像PMとなる静電潜像Sを2個形成する。上記2個の静電潜像Sは、マゼンタのトナーが付着されて、所定の濃度を有するトナー試験画像と当該所定の濃度よりも薄い濃度であるトナー試験画像とになる。図5Aには、上記感光体ドラム10M上に静電潜像Sが形成された状態を示している。もう一つの静電潜像は省略している。
【0048】
次に、上記形成制御手段404が算出手段406に信号を送信し、当該算出手段406がシアンの露光装置12Mを露光させるタイミング(CT)の算出を開始する。本実施形態の構成では、マゼンタの露光装置12Mが、マゼンタの感光体ドラム10Mを介して転写ベルトB1に対向する位置に備えられている。そのため、上記マゼンタの露光装置12Mが露光して静電潜像Sを形成すると、当該静電潜像Sが現像装置11Mを通過してトナー試験画像PMとなり濃度センサ(検出手段409)30Mから濃度検出を受けて転写ベルトB1上に転写されるまでの距離は、当該感光体ドラム10Mの半周分の距離(πRm)となる(図5B)。上記の場合、マゼンタの露光装置12Mが露光してからマゼンタのトナー試験画像PMが転写ベルトB1上に転写されるまでの時間は、上記πRmと感光体ドラムの回転速度(Vm)とを用いて、πRm/Vmとなる。
【0049】
また、マゼンタのトナー試験画像PMが、マゼンタの感光体ドラム10Mと転写ベルトとの密着点(A地点)からシアンの感光体ドラム10Cと当該転写ベルトB1との密着点(B地点)まで移動する距離は、当該マゼンタの感光体ドラム10Mと当該シアンの感光体ドラム10Cとの間の距離(Xmc)に相当する。転写ベルトB1の回転速度(V)を用いると、マゼンタのトナー試験画像PMが上記A地点から上記B地点まで移動するまでの時間は、Xmc/Vとなる。
【0050】
さらに、シアンの露光装置12Cが露光してからシアンのトナー試験画像PCが転写ベルトB1上の上記B地点で転写されるまでの時間は、シアンの感光体ドラム10Cの半周分の距離(πRc)と当該シアンの感光体ドラム10Cの回転速度(Vc)とを用いると、πRc/Vcとなる。従って、マゼンタのトナー試験画像PMが上記A地点で転写されてから(Xmc/V−πRc/Vc)経過後にシアンの露光装置12Cを露光させれば、当該マゼンタのトナー試験画像PMが上記B地点に到達するとともに上記シアンのトナー試験画像PCが上記B地点で転写されることとなる。その場合、上記マゼンタのトナー試験画像PMと上記シアンのトナー試験画像PCとが転写ベルトB1上の主走査方向に一列に並列されることとなる。従って、上記シアンの露光装置12Cを露光させるタイミング(CT)は、上記マゼンタの露光装置12Mを露光させてから(πRm/Vm+Xmc/V−πRc/Vc)の時間が経過した時点となる。上記CTは、上記算出手段406が算出する。上述では、画像形成ユニットFM、FCに関して説明したが、他の画像形成ユニットFY、FKについても同様である。
【0051】
さて、上記トナー試験画像形成手段405がマゼンタの露光装置12Mを露光させると、上記算出手段406がシアンの露光装置12Cを露光させるタイミング(CT)を算出し、上記形成制御手段404に送信する。続いて、マゼンタの露光装置12Mにて形成された静電潜像Sが現像されてトナー試験画像PMとなり、当該トナー試験画像PMが濃度センサ(検出手段409)に濃度検出される(図8:S107)。そして、上記検出手段409が上記濃度検出結果を濃度補正手段408に送信する。送信された濃度補正手段408は、予め記憶されている濃度−表面電位テーブル等を用いて、マゼンタの補正処理を実行する(図8:S108)。上記マゼンタの補正処理の結果は、上記濃度補正手段408により、トナー画像形成手段405に送信され、次のトナー画像形成に反映される。
【0052】
ところで、濃度検出された上記トナー試験画像PMは、転写ベルトB1上のA地点で転写されてB地点に向かって移動する。上記トナー試験画像PMが移動している間、上記算出されたタイミング(CT)が来ると、上記形成制御手段404がトナー試験画像形成手段405にシアンの露光装置12Cを露光させる信号を送信する。上記信号を受けたトナー試験画像形成手段405が、上記シアンの露光装置12Cを露光させる(図6C)。そうすると、上記算出手段406がイエローの露光装置12Yを露光させるタイミング(TY)を算出し、当該タイミング(TY)を形成制御手段404に送信する。上記と同様に、シアンのトナー試験画像PCが形成され、上記検出手段409が当該トナー試験画像PCの濃度検出し、上記濃度補正手段408がシアンの補正処理を実行する。
【0053】
シアンのトナー試験画像PCが転写ベルトB1上のB地点で転写されると、当該シアンのトナー試験画像PCがマゼンタのトナー試験画像PMと転写ベルトB1上の主走査方向に一列に並列されることとなる。さらに、イエローの露光装置12Yを露光させるタイミング(TY)が来ると、イエローの露光装置12Yの露光が開始され、ブラックの露光装置12Kを露光させるタイミング(TK)が算出される(図6D)。そして上記と同様に、イエローの補正処理が実行されて、ブラックの露光装置12Kの露光が開始される(図7E)。その際、マゼンタのトナー試験画像PMとシアンのトナー試験画像PCとイエローのトナー試験画像PYとは、転写ベルトB1上の主走査方向に一列に並列されることとなる。最後に、ブラックのトナー試験画像PKの濃度が検出されて、当該ブラックのトナー試験画像PKが転写ベルトB1上に転写されると、複数のトナー試験画像PM〜PKが転写ベルトB1上の主走査方向に一列に並列したパターン(展開パターン)を形成する(図7F)。また、上記ブラックの補正処理が終了すると、濃度補正手段408は、ブラックの補正処理の結果をトナー画像形成手段405に送信する(図8:S109)。
【0054】
続いて、濃度補正手段408は、転写制御手段407に補正処理が終了した旨を送信する。そうすると、既にブラックのトナー試験画像PKが転写ベルトB1上に転写されているので、上記転写制御手段407は、複数の感光体ドラム10M〜10Kと転写ベルトB1との密着状態を解除する(図8:S110)。
【0055】
さて、上記展開パターンが形成された際には、色毎の補正処理は全て終了している。さらに、複数のトナー試験画像PM〜PKは、主走査方向に一列に並列されているため、展開パターンの副走査方向の長さは短くなり、濃度補正に要する転写ベルトB1上の補正転写領域が狭いものとなる。そのため、1回の補正に必要とされる時間が短くなり、印刷効率の低下を最低限に抑えて濃度補正を実行することが可能となる。
【0056】
続いて、上記形成制御手段404はクリーニング手段410に信号を送信し、クリーニング手段410は、上記展開パターンをクリーニング部B2により除去する(図8:S111)。上記展開パターンが除去される場合、色の異なる複数のトナー試験画像PM〜PKが、転写ベルトB1上の主走査方向に一列に並列されていることから、クリーニングすべき箇所が主走査方向上の所定の箇所に集中することなく、ほぼ同時に除去されることとなる。そのため、濃度補正が実行されても、クリーニングユニットB2は所定の箇所に偏ることなく使用されることとなり、クリーニングユニットB2の劣化を招きにくく、除去し損なったトナー試験画像を用紙に定着させることはない。
【0057】
このように、上記形成制御手段404が、上記転写ベルトB1上の主走査方向に複数のトナー試験画像PM〜PKを一列に並列させるタイミングTC〜TKで、上記複数の感光体ドラム10M〜10K上に当該複数のトナー試験画像PM〜PKを形成させて、上記検出手段409が当該複数のトナー試験画像PM〜PKの濃度を各感光体ドラム10M〜10K上で検出するよう構成している。
【0058】
これにより、複数のトナー試験画像PM〜PKから構成される展開パターンの副走査方向の長さは短くなり、余分な補正転写領域が生じることなく、トナー画像を転写させることが可能となる。その結果、生産性を低下させることなく濃度補正を実行することが可能となる。
【0059】
なお、本実施形態では、各露光装置12C〜12Kが露光するタイミングTC〜TKを制御することにより、トナー試験画像PM〜PKを各感光体ドラム10M〜10K上に形成させるタイミングを制御したが、他の方法を用いてタイミングを制御しても構わない。例えば、帯電器の印加電圧、現像装置の現像動作、感光体ドラムの回転速度、転写ベルトの回転速度等を制御しても構わない。
【0060】
また、本実施形態では、トナー試験画像PM〜PKを各感光体ドラム10M〜10K上に形成させるタイミングを複数の感光体ドラム10M〜10Kの回転速度と当該感光体ドラム10M〜10Kの半径と各当該感光体ドラム間の距離と転写ベルトB1の回転速度とに基づいて算出するよう構成したが、他のパラメータ(例えば、帯電器、現像装置の位置や角度、トナー試験画像の位置を検出する位置センサ等)を利用することにより、算出するよう構成しても構わない。
【0061】
また、本実施形態では、トナー試験画像PM〜PKの濃度を検出することにより、トナー画像PM〜PKの濃度の補正処理を実行するよう構成したが、当該濃度の補正処理の他に、色ズレ補正、帯電器の印加電圧補正等の処理を実行しても構わない。
【0062】
また、本実施形態では、感光体ドラム10M〜10Kの数が、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの4種類の色の数に揃えて構成したが、当該数を増加させても減少させても構わない。
【0063】
また、本実施形態では、カウント手段402がトナー画像の枚数を計数し、比較手段403が計数値と所定計数値とを比較して、濃度補正を実行するか否かを決定するよう構成したが、当該枚数の代わりにトナー画像の印字率を用いても構わない。
【産業上の利用可能性】
【0064】
以上のように、本発明に係る画像形成装置は、ファクシミリ装置やプリンタ、複写機、複合機等に有用であり、印刷効率の低下を最低限に抑えた濃度補正処理が可能となる画像形成装置として有効である。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本実施形態の画像形成装置の全体構成を示す正面図である。
【図2】本実施形態の画像形成装置内部の各感光体ドラムと周辺機器との配置を示す図である。
【図3】本実施形態の画像形成装置における制御部のハードウェアの概略構成図である。
【図4】本実施形態の画像形成装置の機能ブロック図である。
【図5】本実施形態の画像形成装置内部の各感光体ドラムと各濃度センサとの配置を示す底面図である。
【図6】本実施形態の転写ベルト上に転写されたトナー試験画像の展開パターンを示す第一の図である。
【図7】本実施形態の転写ベルト上に転写されたトナー試験画像の展開パターンを示す第二の図である。
【図8】トナー試験画像の濃度が検出されて補正処理される手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【図9】従来の画像形成装置内部の各感光体ドラムと各濃度センサとの配置を示す図である。
【符号の説明】
【0066】
1 画像形成装置
B1 転写ベルト
FM、FC、FY、FK 画像形成ユニット
HM、HC、HY、HK 現像装置
10M、10C、10Y、10K 感光体ドラム
20M、20C、20Y、20K 転写ロール
30M、30C、30Y、30K 濃度センサ
12M、12C、12Y、12K 露光装置
PM、PC、PY、PK トナー試験画像
30 制御部
401 トナー画像形成手段
402 カウント手段
403 比較手段
404 形成制御手段
405 トナー試験画像形成手段
406 算出手段
407 転写制御手段
408 濃度補正手段
409 検出手段
410 クリーニング手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナーの色毎に備えられた、トナー画像が形成される複数の感光体ドラムと、
上記複数の感光体ドラム上に形成されたトナー画像が転写される転写ベルトと、
上記トナー画像の濃度検出に供されるトナー試験画像を上記複数の感光体ドラム上に形成するトナー試験画像形成手段と、
上記トナー試験画像の濃度を検出する濃度センサと、
上記濃度センサが検出した結果に基づいて、上記トナー画像の濃度の補正処理をする濃度補正手段とを備えた画像形成装置において、
上記転写ベルト上の、当該転写ベルト面上かつ当該転写ベルトの回転方向に対して垂直方向である主走査方向に複数のトナー試験画像を一列に並列させるタイミングで、上記複数の感光体ドラム上に当該複数のトナー試験画像を形成させる形成制御手段を備え、
上記濃度センサが、各感光体ドラム上に形成されたトナー試験画像の濃度を検出する、
画像形成装置。
【請求項2】
さらに、上記形成制御手段が、転写ベルト上の主走査方向に色の異なる複数のトナー試験画像を一列に並列させるタイミングで、当該色の異なる複数のトナー試験画像を形成させる
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
さらに、上記形成制御手段が、複数の感光体ドラムの回転速度と当該感光体ドラムの半径と各当該感光体ドラム間の距離と転写ベルトの回転速度とに基づいて、複数のトナー試験画像を一列に並列させるタイミングを算出し、当該タイミングで、当該複数のトナー試験画像を形成させる、
請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
さらに、上記トナー試験画像形成手段が複数のトナー試験画像を形成してから上記濃度補正手段がトナー画像の濃度の補正処理を終了するまでの間、複数の感光体ドラムと転写ベルトとを密着させ続ける転写制御手段を備えた、
請求項1から3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
上記色の種類が、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの4種類である、
請求項1から4のいずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−53307(P2009−53307A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−218044(P2007−218044)
【出願日】平成19年8月24日(2007.8.24)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】