説明

画像形成装置

【課題】トナー収容器からサブホッパへトナーを供給するトナー充填工程と副トナー収容器から現像装置にトナーを供給するトナー補給工程とを備え、基準トナー像に基づいて作像工程の異常を検知した場合に、異常を修理するまでのダウンタイムの短縮を図ることができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】複写機の制御部1が、基準トナー像を光反射センサ605が検知した検知結果に基づいて、作像プロセス異常判断部530が作像プロセスの何処かに異常が生じていると判断した場合に、トナー充填制御部410のトナー充填データとトナー補給制御部310のトナー補給データとに基づいて、異常の原因がトナー充填工程にあるか否かを判断する異常発生部判断手段であるトナー充填異常判断部710を有し、複写機は、トナー充填異常判断部710の判断結果を報知する報知手段である表示部700を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に係り、詳しくは、像担持体上に基準トナー像を形成し、基準トナー像の検出結果に基づいて画像濃度を制御する画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、電源が投入された直後であるという条件や、プリントアウト枚数の累積が所定枚数に達したという条件など、所定の条件が満足されたことに基づいて、作像条件調整制御を実施する画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3等に記載のもの)。この作像条件調整制御においては、例えば、まず、光学センサの発光手段(例えばLED)から発した光を潜像担持体たる感光体、もしくは、像担持体たる転写ベルト上の表面で反射させ、その反射光量を光学センサの受光素子で検知する。次に、予め定められた形状の基準トナー像を感光体の表面に形成した後、感光体上または感光体から転写された転写ベルト上の基準トナー像における光反射量を光学センサによって検知する。そして、それら光反射量の比に基づいて基準トナー像の単位面積あたりにおけるトナー付着量を把握して、感光体の一様帯電電位、現像バイアス、感光体に対する光書込強度、現像剤のトナー濃度の制御目標値などといった作像プロセスの作像条件を調整する。このような作像条件の調整によって画像濃度を制御し、長期に渡って安定した画像濃度のプリントアウトを行うことが可能になる。
【0003】
また、従来の画像形成装置としては、現像装置に供給するトナーを収容するトナーカートリッジから現像装置にトナーを搬送するトナー搬送経路の途中にサブホッパと呼ばれる副トナー収容器を備えるものが知られている(例えば、特許文献4、特許文献5等に記載のもの)。このような画像形成装置では、トナーカートリッジ内のトナーは一度サブホッパ内に充填するトナー充填工程と、現像装置での必要に応じてサブホッパ内のトナーを現像装置に補給するトナー補給工程とによって現像装置へのトナーの供給を行っている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した作像条件調整制御において作像プロセスに何らかの不具合が生じた場合、基準トナー像が正常に作像されず、光反射センサによってそれを検知することとなる。例えば、現像バイアスが正常のまま帯電バイアスが落ちてしまった場合は、画像濃度が調整されない全面ベタが作像され、光反射センサは異常に濃い画像を検知することになる。また、現像装置で使用するトナーを収容するトナーカートリッジから現像装置にトナーの供給を行うメカ機構が不能となった場合、現像装置内のトナーが消費されても現像装置内にトナーが補給されず、光反射センサは異常に薄い画像を検知することになる。
このように作像プロセスの構成要素や作像条件調整の内容に応じて様々な現象が起こり得るが、基準トナー像が"異常"になったことを検出することで作像プロセスの異常をある程度判断することができる。しかしながら、基準トナー像の異常だけでは、作像プロセスの異常が何故発生したのかまでは判断できないため、従来の画像形成装置では異常を修理するために、"異常"検知後は作像プロセスを構成する各要素の正常/異常の切り分け解析を行わなければならなかった。
【0005】
以下、サブホッパを備えた画像形成装置において作像プロセスの異常を検出した場合の異常を修理する作業工程の具体例を示す。
基準トナー像の検知結果に基づいて制御部が作像プロセスに異常があると判断した場合、操作パネル等の報知手段によって作像プロセスに異常が発生したことをユーザーに異常が生じていることを伝達する。そして、ユーザーがサービスマンを呼び、サービスマンが異常の原因を解析し、原因箇所を修理する。このとき、従来の画像形成装置では、サービスマンは基準トナー像の画像に影響を与え得る箇所のすべてについて異常があるか否かを調べる必要があった。このため、サブホッパ内にトナーを充填するトナー充填プロセスに異常がある場合でも、現像装置等の感光体周りの作像ユニットの各要素についても切り分けて正常/異常の解析を行っていた。このため、サービスマンがトナー充填プロセスに異常があることを断定するまでに時間がかかり、サービスマンが作業をしている間のユーザーが画像形成装置を使用できないダウンタイムが長くなっていた。
【0006】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、トナー収容器から副トナー収容器へトナーを供給するトナー充填工程と副トナー収容器から現像装置にトナーを供給するトナー補給工程とを備え、基準トナー像に基づいて作像工程の異常を検知した場合に、異常を修理するまでのダウンタイムの短縮を図ることができる画像形成装置を提供することである。
【0007】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、静電潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体上に形成された静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像装置と、該現像装置に供給するトナーを収納したトナー収容器と、該トナー収容器から該現像装置までトナーを搬送するトナー搬送経路の途中に配置され、該トナー収容器から搬送されるトナーを一度収容し、収容したトナーを該現像装置へと送り出す副トナー収容器と、該副トナー収容器内にトナーが所定量以上充填された状態となるように該トナー収容器から該副トナー収容器へのトナーの供給(以下、トナー充填と呼ぶ)を制御するトナー充填制御手段と、該現像装置での必要に応じてなされる該副トナー収容器から該現像装置へのトナーの供給(以下、トナー補給と呼ぶ)を制御するトナー補給制御手段と、該潜像担持体上または該潜像担持体からトナー像の転写を受けた像担持体上に形成された予め定められた形状のトナー像である基準トナー像を検出する基準トナー像検出手段と、該基準トナー像検出手段の検出結果に基づいて作像条件を調整して画像濃度を制御する画像濃度制御手段と、該基準トナー像検出手段の検出結果に基づいて作像工程の何処かに異常が生じているか否かの判断を行う異常発生判断手段とを有する画像形成装置において、上記異常発生判断手段が作像工程の何処かに異常が生じていると判断した場合に、上記トナー充填データと上記トナー補給データとに基づいて異常の原因がトナー充填工程にあるか否かを判断する異常発生部判断手段と、該異常発生部判断手段の判断結果を報知する報知手段とを有することを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記基準トナー像検出手段の検出結果に基づいて上記基準トナー像のトナー付着量を算出するトナー付着量算出手段を備え、上記異常発生判断手段は、該トナー付着量が所定範囲外となった場合に作像工程の何処かに異常が生じたと判断することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の画像形成装置において、上記副トナー収容器内にトナーが所定量以上充填されているか否かを検出するトナー充填量検知手段と、上記トナー収容器内のトナーを該副トナー収容器内に搬送して該副トナー収容器へのトナーの充填を行うトナー充填装置と、該副トナー収容器内のトナーを上記現像装置内に搬送して該現像装置へのトナーの補給を行うトナー補給装置とを備え、上記トナー充填制御手段は、該トナー充填量検知手段が該副トナー収容器内のトナーの充填量が所定量未満であることを検出したときに該トナー充填装置によるトナー充填を行い、該副トナー収容器内のトナーの充填量が所定量以上となったことを検出すると該トナー充填装置によるトナー充填を停止するものであり、上記トナー補給制御手段は、前回のトナー充填実行時からのトナーの消費量を累積して累積トナー消費量を算出するトナー消費量算出手段を備え、上記異常発生判断手段が作像工程の何処かに異常が生じていると判断した場合、上記異常発生部判断手段は、上記トナー充填制御データと上記補給制御データとから算出される累積トナー消費量が次の(A)式を満たさない場合に上記異常の原因がトナー充填工程にあると判断することを特徴とするものである。
累積トナー消費量<トナー充填停止時の副トナー収容器内のトナー量・・・・(A)
また、請求項4の発明は、請求項3の画像形成装置において、上記累積トナー消費量は前回のトナー充填実行時からの上記トナー補給装置の動作時間に基づいて算出されることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項3の画像形成装置において、上記潜像担持体上に形成された静電潜像の面積を算出する画像面積算出手段を備え、上記累積トナー消費量は前回のトナー充填実行時からの画像面積の累積に基づいて算出されることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1または2の画像形成装置において、上記トナー収容器内のトナーを上記副トナー収容器内に搬送して該副トナー収容器へのトナーの充填を行うトナー充填装置と、該副トナー収容器内のトナーを上記現像装置内に搬送して該現像装置へのトナーの補給を行うトナー補給装置と、或る時点からのトナーの充填量を累積して累積トナー充填量を算出するトナー充填量算出手段と、上記或る時点からのトナーの消費量を累積して累積トナー消費量を算出するトナー消費量算出手段とを備え、上記異常発生判断手段が作像工程の何処かに異常が生じていると判断した場合、上記異常発生部判断手段は、上記トナー充填の制御データと上記トナー補給の制御データとから算出される上記或る時点からの累積トナー充填量及び或る時点からの累積トナー消費量が次の(B)式を満たさない場合に上記異常の原因がトナー充填工程にあると判断することを特徴とするものである。
或る時点からの累積トナー充填量≒或る時点からの累積トナー消費量 ・・・・(B)
また、請求項7の発明は、請求項6の画像形成装置において、上記或る時点からの累積トナー消費量は上記或る時点からの上記トナー補給装置の動作時間に基づいて算出されることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項6の画像形成装置において、上記潜像担持体上に形成された静電潜像の面積を算出する画像面積算出手段を備え、上記或る時点からの累積トナー消費量は上記或る時点からの画像面積の累積に基づいて算出されることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1または2のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記トナー収容器から上記副トナー収容器までトナーを搬送するトナー搬送経路の途中に配置され、該トナー収容器から搬送されるトナーを一度収容し、収容したトナーを該副トナー収容器へと送り出す補助トナー収容器と、該補助トナー収容器内にトナーが所定量以上充填された状態となるように該トナー収容器から該補助トナー収容器へのトナーの供給(以下、トナー補助充填と呼ぶ)を制御するトナー補助充填制御手段とを備え、上記トナー充填制御手段は、該副トナー収容器での必要に応じて該補助トナー収容器から該副トナー収容器へのトナーの供給を制御するものであり、上記異常発生部判断手段は、異常の原因が上記トナー充填工程にあると判断した場合に、上記トナー充填の制御データと上記トナー補助充填の制御データとに基づいて異常の原因がトナー補助充填工程にあるか否かを判断することを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項9の画像形成装置において、上記副トナー収容器内にトナーが所定量以上充填されているか否かを検出するトナー充填量検知手段と、上記補助トナー収容器内にトナーが所定量以上充填されているか否かを検出するトナー補助充填量検知手段と、上記トナー収容器内のトナーを該補助トナー収容器内に搬送して該補助トナー収容器へのトナーの充填を行うトナー補助充填装置と、該補助トナー収容器内のトナーを該副トナー収容器内に搬送して該副トナー収容器へのトナーの充填を行うトナー充填装置と、該副トナー収容器内のトナーを上記現像装置内に搬送して該現像装置へのトナーの補給を行うトナー補給装置とを備え、上記トナー補助充填制御手段は、該トナー補助充填量検知手段が該補助トナー収容器内のトナーの充填量が所定量未満であることを検出したときに該トナー補助充填装置によるトナー充填を行い、該補助トナー収容器内のトナーの充填量が所定量以上となったことを検出すると該トナー補助充填装置によるトナー充填を停止するものであり、上記トナー充填制御手段は、該トナー充填量検知手段が該副トナー収容器内のトナーの充填量が所定量未満であることを検出したときに該トナー充填装置によるトナー充填を行い、該副トナー収容器内のトナーの充填量が所定量以上となったことを検出すると該トナー充填装置によるトナー充填を停止するものであり、上記トナー充填制御手段は、前回のトナー補助充填実行時からの上記副トナー収容器へのトナーの充填量を累積して累積トナー充填量を算出するトナー充填量算出手段を備え、上記異常発生部判断手段は、異常の原因が上記トナー充填工程にあると判断した場合に、上記トナー補助充填の制御データと上記トナー充填の制御データとから算出される累積トナー充填量が次の(C)式を満たさない場合に上記異常の原因がトナー補助充填工程にあると判断することを特徴とするものである。
累積トナー充填量 < トナー補助充填停止時の補助トナー収容器内のトナー量 ・・・・(C)
また、請求項11の発明は、請求項10の画像形成装置において、上記累積トナー充填量は前回のトナー補助充填実行時からの上記トナー充填装置の動作時間に基づいて算出されることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1乃至11の発明においては、異常発生判断手段が作像工程の何処かに異常が生じていると判断した場合、異常発生部判断手段がトナー充填工程に異常があるか否かを判断してその判断結果を報知手段で報知することにより、ユーザーやサービスマンに異常の原因がトナー充填工程にあるか否かを伝達することができる。このため、報知手段がトナー充填工程に異常があることを報知している場合はトナー充填工程を構成する要素のみの正常/異常の解析を行えばよく、報知手段がトナー充填工程に異常があることを報知していない場合はトナー充填工程を構成する要素の正常/異常の解析は行わなくてよいので、基準トナー像に基づいて作像工程の異常を検知した場合に、異常を修理するまでのダウンタイムの短縮を図ることができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態にかかる複写機の概略構成図。
【図2】同複写機のプリンタ部の拡大説明図。
【図3】同複写機の4つの作像ユニットのうちの2つの拡大説明図。
【図4】実施形態1の複写機が備えるトナー供給装置の概略説明図。
【図5】同トナー供給装置を構成するサブホッパと粉体ポンプとの斜視説明図。
【図6】同サブホッパの上室を上方から見た概略断面図。
【図7】同サブホッパの下室を上方から見た概略断面図。
【図8】実施形態1の複写機の画像濃度制御を行う構成のブロック図。
【図9】トナーセンサがトナー無しを検知したタイミング、トナー充填を実行したタイミング、及び、第二クラッチをONにし続けた時間の積算値を示すグラフ。
【図10】光反射センサの検知結果に基づいた付着量を算出した結果を示すグラフ。
【図11】実施例1の異常発生部判断手段の概念を説明する図。
【図12】実施例2の異常発生部判断手段の概念を説明する図。
【図13】実施形態2の複写機の制御部のブロック図。
【図14】図9及び図10を用いて説明した通紙実験における累積トナー充填量と累積トナー消費量との差を示すグラフ。
【図15】実施例3の異常発生部判断手段の概念を説明する図。
【図16】実施例4の異常発生部判断手段の概念を説明する図。
【図17】実施形態3の複写機が備えるトナー供給装置の概略説明図。
【図18】実施形態3の複写機の制御部のブロック図。
【図19】実施形態3の異常発生部判断手段の概念を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を適用した画像形成装置としての複写機について説明する。
図1は、本実施形態に係るカラー画像形成装置の一例であるカラー複写機(以下、複写機500と呼ぶ)を示す概略構成図である。
複写機500は、中央に画像形成装置本体としてのプリンタ部100、その下部にテーブル状に構成された給紙部200が配置され、プリンタ部100の上方にスキャナ300、スキャナ300の上方に原稿自動補給装置400を配置した構成となっている。
プリンタ部100内には、複数の支持ローラ(14、15、16)に巻き掛けられた可撓性を有する無端ベルトにより構成された像担持体としての中間転写ベルト10が設けられている。この中間転写ベルト10は、複数の支持ローラ(14,15,16)のうち1つのローラが図示していない駆動装置によって回転駆動され、これにより中間転写ベルト10が矢印で示す時計方向に表面移動するように駆動され、他のローラが従動回転する。このように表面移動する中間転写ベルト10の上部の張架部分には、ブラック、シアン、マゼンタ、及びイエローのそれぞれの単色画像を作像する作像ユニット18が横に並べるようにして配置されている。すなわち、中間転写ベルト10の第一支持ローラ14と第二支持ローラ15との間の張架部分に、4つの作像ユニット18を配置してタンデム画像形成部20を構成している。また、第一支持ローラ14と第三支持ローラ16との間の張架部分には、中間転写ベルト10上に形成された基準トナー像である付着量制御パターンのトナーの付着量を検出するため光反射センサ605が取り付けられている。
【0012】
図2は図1に示した複写機500のプリンタ部100の拡大説明図である。また、図3はタンデム画像形成部20が備える4つの作像ユニット18のうち、中間転写ベルト10の表面移動方向下流側の2つの作像ユニット18(ブラック用の18Bk及びシアン用の18C)の拡大説明図である。
4つの作像ユニット18は、中間転写ベルト10に接する像担持体としての感光体ドラム40を具備している。この感光体ドラム40の周りには、帯電装置56、現像装置60、クリーニング装置58、除電装置59等が配置され、さらに感光体ドラム40が中間転写ベルト10に接する位置における中間転写ベルト10の内側には一次転写装置57が設けられている。本実施形態の場合、4つの作像ユニット18は同一構造に構成されているが、現像装置60で使用するトナーの色がイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色に分けられている。また、各作像ユニット18の上方には光変調されたレーザ光Lを各感光体ドラム40表面に照射して各色に対応した静電潜像を感光体ドラム40表面上に形成する露光装置21が配置され、このレーザ光Lは帯電装置56と現像装置60の間で感光体ドラム40に照射する。
【0013】
一方、中間転写ベルト10を挟んでタンデム画像形成部20と反対の側には、二次転写装置22が設けられている。二次転写装置22は、2つの二次転写ベルト支持ローラ23間に、無端ベルトである二次転写ベルト24を巻き掛け、二次転写ベルト24が中間転写ベルト10を介して第三支持ローラ16に押し当てられるように配置されている。なお、図1における二次転写装置22の左横には、転写紙上に担持された転写画像を定着するための定着装置25が設けられている。
【0014】
上述した二次転写装置22には、画像転写後の転写紙をこの定着装置25へと搬送する転写紙搬送機能も備えてなる。なお、二次転写装置22として、非接触のチャージャを配置してもよいが、そのような場合は、画像転写後の転写紙を定着装置25まで搬送する転写紙搬送装置を、別途設ける必要が生ずる。なお、図1に示す例では、このような二次転写装置22及び定着装置25の下に、上述したタンデム画像形成部20に対して平行に、転写紙の両面に画像を記録する際に転写紙を反転するための転写紙反転装置28を備えている。
【0015】
図1に示すの複写機500を用いてコピーをとるときは、原稿自動補給装置400の原稿台30上に原稿をセットする。または、原稿自動補給装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動補給装置400を閉じてそれで押さえる。
そして、図示していないスタートスイッチを押すと、複写動作が開始される。原稿自動補給装置400に原稿をセットしたときは、原稿を補給してコンタクトガラス32上へと移動した後に、他方コンタクトガラス32上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ300を駆動し、第一走行体33及び第二走行体34を走行する。そして、第一走行体33で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに第二走行体34に向けて反射し、第二走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読み取りセンサ36に入れ、原稿内容を読み取る。
【0016】
また、複写動作が開始されると、中間転写ベルト10が回転走行し、同時に、個々の作像ユニット18でその感光体ドラム40を回転して各感光体ドラム40上にそれぞれ、ブラック・イエロー・マゼンタ・シアンの単色画像を形成する。そして、中間転写ベルト10の走行とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写ベルト10上で重ね合わせてフルカラー画像を形成する。
さらに、複写動作の開始によって給紙部200の給紙ローラ42の1つを選択回転し、ペーパーバンク43に多段に備える給紙カセット44の1つから転写紙を繰り出し、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46内に入れる。そして、紙搬送ローラ47で搬送してプリンタ部100内の給紙路48に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。一方、手差し給紙を選択した場合には手差し給紙ローラ50を回転して手差しトレイ51上の転写紙を繰り出し、手差し分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。
【0017】
そして、中間転写ベルト10上のフルカラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写ベルト10と二次転写装置22との間の二次転写部に転写紙を送り込み、二次転写装置22で転写して転写紙上に一括してフルカラー画像を記録する。
二次転写部で画像転写された後の転写紙は、二次転写装置22によって搬送して定着装置25へと送り込まれる。定着装置25で熱と圧力とを加えてフルカラー画像を定着された後の転写紙は、切り換え爪55で搬送経路を切り換えられることで排出ローラ26によって排出され、排紙トレイ27上にスタックされる。または、切り換え爪55で搬送経路を切り換えられることで転写紙反転装置28に送られ、そこで反転して再びレジストローラ49へと導かれ、二次転写部で裏面にも画像を記録された後、排出ローラ26で排紙トレイ27上に排出される。
一方、二次転写部で画像を転写紙に転写した後の中間転写ベルト10は、中間転写体クリーニング装置17によって画像転写後に表面上に残留する残留トナーが除去され、タンデム画像形成部20による次の画像形成に備える。
【0018】
また、図2に示すように、作像ユニット18は、中間転写ベルト10の表面移動方向上流側から順にイエロー用の18Y、マゼンタ用の18M、シアン用の18C、ブラック用の18Bkの4つが設けられている。各作像ユニット18(18Y、18M、18C、18Bk、以下同様)は、図3に示すように、感光体ドラム40の周囲に、帯電装置56、光書き込み系L、現像装置60、一次転写装置57、クリーニング装置58、除電装置59を備えている。
また、図3に示すように、現像装置60は感光体ドラム40と対向して配置され、トナーとキャリアとからなる二成分の現像剤を担持し、感光体ドラム40上の静電潜像にトナーを供給して静電潜像を現像する現像ローラ601を備える。また、現像ローラ601に供給する現像剤を収容する現像剤収容部には回転することにより現像剤を攪拌しながら軸方向に搬送する第一スクリュ602及び第二スクリュ603を備える。第一スクリュ602と第二スクリュ603とが互いに逆方向に現像剤を搬送することにより現像装置60内を現像剤が循環する。また、現像装置60の第一スクリュ602の下方には現像装置60内の現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度センサ604が配置されている。なお、本実施形態のトナー濃度センサ604は透磁率センサである。
また、図2に示すように、複写機500では4つの作像ユニット18のうちブラック用の18Bkを中間転写ベルト10の表面移動方向の最下流側に配置している。このように配置することにより、4つの感光体ドラム40のうち、最上流側に配置されたイエロー用の40Yと最下流側に配置されたブラック用の40Bkとの間の中間転写ベルト10の移動距離分、Bk単色モードでのファーストコピー時間を短縮することが可能となっている。
【0019】
〔実施形態1〕
次に、収容する現像剤内のトナーが消費された現像装置60にトナーを供給するトナー供給機構の一つ目の実施形態(以下、実施形態1と呼ぶ)について説明する。
図4は、実施形態1の複写機500が備えるトナー供給装置600の概略説明図である。トナー供給装置600は、トナーカートリッジとしてのトナー収容器80、トナー収容器80を固定する容器固定部111、トナー収容器80のトナー袋81内のトナーを吸引する粉体ポンプ70、及び、粉体ポンプ70が吸引したトナーを充填して現像装置60へトナーを搬送するサブホッパ61等を備える。
図4において、現像装置60へ補給するトナーを収納したトナー収納手段としてのトナー収容器80はプリンタ部100に設けられた不図示のセット部にセットされる。セット部は、プリンタ部100の外装に設けられた不図示の前扉を開放すると現れ、セット部にはトナー供給装置600の一部を構成する容器固定部111が設けられている。容器固定部111にはトナー移送チューブ78を介して粉体ポンプ70と連通するノズル110が設けられており、トナー収容器80をセット部へセットするとトナー収容器80の口金部材82が容器固定部111の孔部に挿入され、トナー収容器80が容器固定部111に固定される。これにより、ノズル110がトナー収容器80の口金部材82に挿入されて接続状態になる。ノズル110の内部には、通路が設けられ、通路はノズル110の端部に接続されたトナー補給路としてのトナー移送チューブ78と連通されている。
【0020】
トナー収容器80は、フレキシブルで変形可能な袋状体としてのトナー袋81を有し、トナー袋81はポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム等のフレキシブルなシート材(80〜200[μm]程度の厚み)を単層または複層構成にして袋状容器である。そして、トナー袋81はその下部中央に唯一のトナー排出部を備えた口金部材82が固定されている。また、トナー袋81はトナーが残留しにくいように、トナー排出孔に向かって先細りとなる形状に形成されている。
【0021】
図5はサブホッパ61と粉体ポンプ70との斜視説明図である。
図4に示すように、トナーが補給される現像装置60の上部に副トナー収容器としてのサブホッパ61が設けられており、トナー収容器80のトナーは一旦このサブホッパ61に収納される。そして、サブホッパ61上にはトナー収容器80のトナーをこのサブホッパ61に移送するスクリューポンプ手段としての粉体ポンプ70が設けられている。この粉体ポンプ70は、一軸偏芯スクリューポンプであって、金属などの剛性をもつ材料で偏芯したスクリュ形状に作られたロータ71と、ゴム等の弾性体で作られ、2条スクリュー形状に形成されたステータ72と、これらを包み、かつ粉体の補給路を形成する樹脂材料などで作られたフォルダ73とを有している。ロータ71は、ピン継ぎ手により連結された駆動軸74に一体連結されたギヤ75が不図示のアイドルギヤを介して第一クラッチ76と駆動連結され、第一クラッチ76のオン・オフにより粉体ポンプ70の稼働が制御される。なお、第一クラッチ76と後述する第二クラッチ68は不図示の駆動装置によって駆動される回転駆動軸79に設けられている。
【0022】
また、フォルダ73の先端(図4中のフォルダ73の右端)にはトナー吸い込み部77が設けられ、トナー吸い込み部77にトナー移送チューブ85が接続されている。このトナー移送チューブ85としては、例えば直径4〜10[mm]のフレキシブルなチューブで、耐トナー性に優れたゴム材料(例えば、ポリウレタン、ニトリル、EPDM、シリコン等)から作られているものを用いることがきわめて有効であり、フレキシブルなチューブは上下左右の任意方向へ配管を容易に行うことができる。
【0023】
サブホッパ61は、その縦断面形状がほぼ逆三角形状に形成され、その内部は上下に分割されて上室62と下室63が設けられている。図6は、上室62を上方から見た概略断面図であり、図7は下室63を上方から見た概略断面図である。図6に示すように、床面積が下室63よりも大きい上室62には、一対の第一上スクリュ64及び第二上スクリュ65と、両スクリュ間に配置され両端部が切り取られた仕切り板が設けられている。図6に示すように、上室62は符号Aで示す位置が粉体ポンプ70によって搬送されたトナーの供給位置であり、位置Aに供給されたトナーは第一上スクリュ64及び第二上スクリュ65の回転によって図6中の矢印P1方向に移動される。また、符号Bは上室62と下室63との連通孔であって、2つの上スクリュ(64,65)によって矢印P1方向に移動されたトナーが連通孔Bから下室63へ落下する。
図7に示すように下室63には下スクリュ66が設けられており、連通孔Bによって位置B’に供給されたトナーは下スクリュ66の回転により図7中の矢印P2方向に移動される。符号Cは、下室63と現像装置60とを連通する補給口であって矢印P2方向に移動されるトナーは補給口Cから現像装置60内へ落下して補給される。
【0024】
このように構成されたサブホッパ61は、粉体ポンプ70によって供給されたトナーが一時的に蓄えられ、上スクリュ(64,65)及び下スクリュ66により現像装置60へ移送される。したがって、実施形態1の複写機500では上スクリュ(64,65)と下スクリュ66とがサブホッパ61内でのトナー移送手段を構成している。また、上スクリュ(64,65)と下スクリュ66とは各スクリュのギヤ(64a,65a,66a)がアイドルギヤ列67を介して回転駆動軸79に設けられた第二クラッチ68と駆動連結されており、第二クラッチ68のオン・オフによりその駆動が制御される。
【0025】
また、サブホッパ61には粉体ポンプ70で移送されたトナーが供給される位置Aの近傍の側壁に検知位置におけるトナー量が所定量以上あるか否かを検知するトナー検知手段としてのトナーセンサ69が設けられている。実施形態1のサブホッパ61が備えるトナーセンサ69は振動式のセンサであって、上室62内のトナーに接触する検知面69fにて、トナーが所定量以上あるか否かを検知するものである。
【0026】
次に、サブホッパ61から現像装置60へのトナーの補給動作について説明する。
上述のように構成されたトナー供給装置600は、現像装置60が備えるトナー濃度センサ604の検知結果に基づいて不図示の制御部より現像装置60へのトナー補給指令が発せられると、第二クラッチ68がオンとなり上スクリュ(64,65)及び下スクリュ66を作動する。上スクリュ(64,65)と下スクリュ66を作動すると、その回転時間に応じた量のトナーが現像装置60に補給される。
このように、サブホッパ61内の各スクリュが回転することによりサブホッパ61内のトナーが現像装置60内に補給されるため、サブホッパ61がトナー補給装置として機能する。また、第二クラッチ68をオンにすることでサブホッパ61内の各スクリュが回転し、第二クラッチ68をオフにすることで各スクリュの回転が停止するので、後述するトナー補給制御部310は第二クラッチ68のオン/オフを制御することにより現像装置60へのトナー補給を制御する。
【0027】
次に、トナー収容器80からサブホッパ61へのトナーの充填動作について説明する。
トナーセンサ69がサブホッパ61内のトナー量を監視しており、そのトナー検知量が所定量を下回ると、不図示の制御部よりトナー充填命令が発せられ粉体ポンプ70が作動する。粉体ポンプ70が作動すると粉体ポンプ70内に負圧が発生し、トナー収容器80のトナーが吸引され、粉体ポンプ70の下方に配置されたサブホッパ61内へトナーが供給される。このとき、サブホッパ61へのトナー供給量は高精度に制御する必要はない。このため、任意の時間の間に粉体ポンプ70によって移送されるトナー移送量はサブホッパ61が備える上スクリュ(64,65)及び下スクリュ66の駆動によって同じ時間の間に現像装置60に補給されるトナー補給量よりも多量となるように設定されている。
このように、粉体ポンプ70が作動することによりトナー収容器80内のトナーがサブホッパ61内に充填されるため、粉体ポンプ70がトナー充填装置として機能する。このため、後述するトナー充填制御部410は粉体ポンプ70のオン/オフを制御することによりサブホッパ61へのトナー充填を制御する。
また、トナー収容器80のトナー袋81はフレキシブル容器であるので、粉体ポンプ70によるトナー移送に伴って自動的に減容される。
【0028】
トナー供給装置600では、トナーセンサ69の検知結果に基づいて発せられるトナー充填命令により粉体ポンプ70を何回か作動してもトナーセンサ69のトナー検知量が所定量を下回ったままであるときは、トナー収容器80内のトナーがほぼ無くなったトナーニアエンドと判断される。そして、トナーニアエンドと判断されると、例えば操作部の液晶パネル(図示せず)へのカートリッジ交換の表示をし、トナー収容器80が交換されない場合には所定の作像回数後に作像停止等を行う。
【0029】
サブホッパ61内の第一上スクリュ64の軸部の検知面69fと対向する位置には、検知面69f上のトナーを除去し、検知面69fにトナーが付着したままの状態となることを防止しする不図示の検知面清掃部材が固定されている。検知面清掃部材は弾性を有するシート状の部材を第一上スクリュ64の軸部に固定したものであり、第一上スクリュ64が回転することによってシート状の検知面清掃部材が検知面69fを摺擦し、検知面69f上のトナーを除去する。検知面69f上にトナーが付着したまま状態となると、サブホッパ61内のトナーが所定量に満たない状態であっても検知面69f上のトナーを検知することでトナーが所定量以上あると誤検知し、トナーが所定量に満たない状態でトナー収容器80からサブホッパ61への充填が必要な状態であるにも係わらずトナーの充填動作が行われないおそれがある。サブホッパ61内のトナーが所定量に満たない状態のままでは、サブホッパ61から現像装置60へのトナーの補給動作が成されても、現像装置60に十分なトナーの補給ができないため現像装置60内の現像剤のトナー濃度が低下する。現像装置60内の現像剤のトナー濃度が低下すると感光体ドラム40上の潜像を現像したときの画像濃度が低下する。一方、実施形態1のサブホッパ61のように、検知面清掃部材が検知面69f上のトナーを除去して検知面69f上でトナーが付着したままの状態となることを防止することにより、サブホッパ61内のトナーが所定量に満たない状態にも係わらずトナーが所定量以上あると誤検知することを防止できる。これにより、サブホッパ61から現像装置60へのトナーの補給量が不足することに起因する画像濃度の低下を防止することができる。なお、検知面清掃部材としては、第一上スクリュ64の軸部に固定されたシート状の部材に限るものではなく、検知面69f上のトナーを除去することができる部材であればよい。
【0030】
次に、基準トナー像検出手段である光反射センサ605の検知結果に基づいて、作像条件を調節して画像濃度を制御する画像濃度制御手段としての制御部について説明する。
図8は、複写機500の制御部1のブロック図である。制御部1は、4つの各作像ユニット18ごとに設けられているが、その基本的構成はいずれも同様であるので、以下色分け符号(Y,C,M,Bk)を省略して説明する。なお、図8中の符号1aで示すの制御部1の一部(CPU101、ROM102、RAM103等)は4つの作像ユニット18間で共用されている。
【0031】
制御部1には、中間転写ベルト10上に形成された基準トナー像である付着量制御パターンを検出する基準トナー像検出手段である光反射センサ605が接続されている。また、制御部1は電位制御部510、付着量算出部520、及び、作像プロセス異常判断部530を備えている。付着量算出部520は光反射センサ605の検知結果に基づいて付着量制御パターンのトナー付着量を算出するトナー付着量算出手段であり、制御部1は、付着量算出部520のトナー付着量の算出結果をもとに作像条件を最適化して画像濃度を制御する画像濃度制御手段としての機能を備える。すなわち、トナー付着量の算出結果が所望のトナー付着量と異なる場合は、帯電装置56による感光体ドラム40の一様帯電の電位、現像ローラ601に印加する現像バイアス、露光装置21による感光体に対する光書込強度、現像剤のトナー濃度の制御目標値などといった作像プロセスの作像条件を調整する。これにより、作像する画像の濃度の制御を行うことができる。また、作像プロセス異常判断部530は、トナー付着量の算出結果をもとにトナーの付着量が所定範囲外となった場合に、作像プロセスの何処かに異常が生じているという判断を行う異常発生判断手段である。
【0032】
また、制御部1は、トナーセンサ69の検知結果に応じて、サブホッパ61に対するトナー充填を実行し、また、累積トナー充填量を算出/保存するトナー充填制御手段としてのトナー充填制御部410を備える。トナー充填制御部410は、トナーセンサ69が"トナー無し"を検出すると、第一クラッチ76をオンにする制御を行う。これにより、粉体ポンプ70が作動し、トナー収容器80内のトナーをサブホッパ61に充填するトナー充填が実行される。なお、トナーセンサ69が"トナー有り"を検出すると、トナー充填制御部410は第一クラッチ76をオフにする制御を行い、トナー充填を終了する。
さらに、制御部1は、サブホッパ61から現像装置60へのトナーの補給を制御し、必要に応じてトナーを補給し、また、累積トナー補給量を算出/保存するトナー補給制御手段としてのトナー補給制御部310を備える。トナー補給制御部310は、トナー濃度センサ604の検知結果に基づいて、現像装置60内のトナー濃度が低下したことが検出されると、第二クラッチ68をオンにする制御を行う。これにより、サブホッパ61内の各スクリュを回転させ、サブホッパ61内のトナーを現像装置60へと補給する。
【0033】
また、制御部1は、制御部1から露光装置21に送られる画像データに基づいて感光体ドラム40への書込画像の画像面積をカウントして求められる画像一枚当たりの画像面積を算出する画像面積カウンタ340を備える。
【0034】
また、実施形態1の制御部1は、作像プロセス異常判断部530が作像プロセスの何処かに異常が生じているという判断したときに、トナー充填制御部410のトナー充填データと、トナー補給制御部310のトナー補給データとに基づいて、その異常の原因がトナー充填工程にあるか否かを判断する異常発生部判断手段としてトナー充填異常判断部710を備える。
また、制御部1は、表示部700に接続されており、作像プロセス異常判断部530で異常があると判断されたときに、異常が生じていることを表示部700に表示し、ユーザーやサービスマンに報知する。さらに、トナー充填異常判断部710でトナー充填工程に異常の原因があるとの判断がされた場合もその判断結果も表示部700で報知する。
【0035】
実施形態1の制御部1の主要部1aは、CPU101、ROM102、RAM103、I/Oユニット104等から構成されている。I/Oユニット104には、トナー濃度センサ604、トナーセンサ69、及び、光反射センサ605がそれぞれ図示しないA/D変換器を介して接続されている。制御部1は、CPU101が所定のトナー濃度制御プログラムを実行することにより、I/Oユニット104を介してトナー供給装置600に制御信号を伝達し、トナー供給動作を制御する。また、所定の目標出力値補正プログラムを実行することにより、1回の画像形成動作(プリントジョブ)ごとに、光反射センサ605の検出結果に基づいて現像装置60の現像剤収容部内の現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度センサ604の目標出力値を補正し、常に一定の画像濃度が得られるようにする。ROM102には、CPU101が実行するトナー濃度制御プログラム、目標出力値補正プログラムなどが記憶されている。また、RAM103には、I/Oユニット104を介して取得したトナー濃度センサ604の出力値Vtを一時保存するVtレジスタ、現像装置60内の現像剤のトナー濃度が目標トナー濃度であるときにトナー濃度センサ604が出力すべき目標出力値Vtrefを記憶するVtrefレジスタ、光反射センサ605からの出力値Vsを記憶するVsレジスタ等が設けられている。なお、上述したトナー補給動作は、トナー濃度センサ604の出力値Vtとトナー濃度制御基準値である目標出力値Vtrefとの差分値Tn(=Vtref−Vt)に基づいて、差分値Tnが+(プラス)の場合はトナー濃度が十分高いと判断してトナーを補給せず、差分値Tnが−(マイナス)の場合は差分値Tnの絶対値が大きいほどトナー補給量を多くするようにして、出力値Vtが目標出力値Vtrefの値に近づくようにして行う。また、上述した光反射センサ605で検出する付着量制御パターンは紙間で予め定められた形状に作像される基準トナー像である。
【0036】
次に、サブホッパ61へのトナー充填を行うプロセスの不具合の一例として、トナーエンドセンサであるトナーセンサ69の検知面69fの検知面清掃部材が破損した場合について説明する。
実施形態1の複写機500では、画像濃度制御手段である制御部1と光反射センサ605により付着量制御パターンを検知するのだが、画像形成プロセスに何らかの不具合が生じた場合は付着量制御パターンが正常に作像されず、光反射センサ605の検知結果に基づいてそれを検出することになる。
【0037】
図9は、横軸に通紙枚数を取ったときの、トナーセンサ69が"トナー無し"を検知したタイミング(図中「●」プロット)と、トナー充填を実行したタイミング(図中「▲」プロット)を示している。また図9中の斜め線のグラフは、充填動作実行直後からのサブホッパクラッチである第二クラッチ68をONにし続けた時間(フィード時間)の積算値であり、トナーセンサ69が"トナー無し"を検知したタイミング(図中「●」プロット)でリセットするものである。
図9に示す通紙では約4700枚目まではおよそ100枚ごとにサブホッパ内が"トナー無し"になっていたことが分かる。なお、およそ10枚の飛び石で"トナー無し"(図中の「▲プロット」)になっているのは、1回目の充填トナーの嵩が安定せず"トナー有り"と検知し、嵩が安定するおよそ10枚目に再度"トナー無し"を検知するためである。
この通紙では、約4700枚目以降にトナーセンサ69の検知面69fを清掃する検知面清掃部材(不図示)が破損してしまい、検知面69fにトナーが付着したままの状態となり、トナーセンサ69は常に"トナー有り"しか通知しなくなってしまっている(「●」プロットがなくなっている)。なお、粉体ポンプ70の駆動を制御してサブホッパ61内へのトナーの充填を制御するトナー充填制御部410は、トナーセンサ69の"トナー無し"のタイミングでトナー充填を実行する。このため、検知面清掃部材の破損のようなハード的な破損が発生すると、トナー充填を実行しなくなる(「▲」プロットもなくなっている)。
【0038】
図10は、この通紙において、紙間で付着量制御パターンを作像して光反射センサ605で検知し、光反射センサ605の検知結果に基づいた付着量を算出した結果を示すグラフである。横軸が通紙枚数であり、縦軸がベタ画像の付着量制御パターンの単位面積当たりのトナーの付着量である。図9を用いて説明した検知面清掃部材が破損した約4700枚目以降も通紙を続けているが、サブホッパ61内に現像装置60へ補給するトナーがなくなった4800枚目あたりから、付着量が急激に低下していることが分かる。
【0039】
図10の4800枚目以降のようにトナーの付着量がここまで低下したことで、制御部1が付着量制御パターンの検知結果に基づいたプロセス制御を行う際に、作像プロセス異常判断部530においてトナー付着量が所定範囲外となったことを判断し、複写機500の作像工程である作像プロセスの何処かに異常が生じていると判断することができる。ここで、この異常を修理するためには何故異常になったのかは原因解析が必要となる。しかし付着量が低下する原因は作像プロセスの組み合わせの数だけ考えられるため、従来の画像形成装置では、その解析には非常に時間がかかっていた。詳しく説明すると、作像プロセスの何処かに異常が生じているとの判断が成された場合、報知手段で報知することによりユーザーに異常が生じていることを伝達し、ユーザーがサービスマンを呼び、サービスマンが異常の原因を解析し、原因箇所を修理する。このとき、従来の画像形成装置では、サービスマンは付着量制御パターンの画像に影響を与え得る箇所のすべてについて異常があるか否かを調べる必要があった。具体的には、上述した検知面清掃部材が破損した場合のようにトナー充填プロセスに異常がある場合でも、現像装置等の感光体周りの作像ユニットの各部材について異常があるか否かを調べていた。このため、従来の画像形成装置では、サービスマンがトナー充填プロセスに異常があることを断定するまでに時間がかかり、サービスマンが作業をしている間のユーザーが画像形成装置を使用できないダウンタイムが長くなっていた。
【0040】
一方、実施形態1の複写機500の制御部1は、付着量制御パターンの付着量が異常に薄くなった場合に、トナー充填プロセスに不具合がないかどうかを、他の作像プロセスと切り分けて判断する異常発生部判断手段としてトナー充填異常判断部710を備えている。異常発生判断手段である作像プロセス異常判断部530が作像プロセスの何処かに異常が生じていると判断した場合、トナー充填異常判断部710がトナー充填工程に異常があるか否かを判断してその判断結果を報知手段である表示部700で報知することにより、ユーザーやサービスマンに異常の原因がトナー充填工程にあるか否かを伝達することができる。これにより、異常があるか否かを調べる箇所が、トナー充填プロセス、または、それ以外の作像プロセスの何れかに限定され、異常が生じた箇所を断定するまでの時間を短縮することができ、従来の画像形成装置に比べてダウンタイムの短縮を図ることができる。
また、複写機500の制御部1のトナー補給制御部310は、前回のトナー充填実行時からのトナーの消費量を累積して累積トナー消費量を算出するトナー消費量算出手段としてのトナー消費量算出部320を備える。そして、作像プロセス異常判断部530が作像プロセスに異常があると判断した場合、トナー充填異常判断部710は、累積トナー消費量が次の(A1)式を満たさない場合に異常の原因がトナー充填工程にあると判断する。
累積トナー消費量 < トナー充填停止時のサブホッパ内のトナー量 ・・・・(A1)
なお、累積トナー消費量は、トナー充填制御データの一部である前回のトナー充填実行のタイミングのデータ(図9中の「▲」プロット)、及び、トナー補給制御データの一部である第二クラッチ68をONにし続けた時間のデータから算出される。
【0041】
〔実施例1〕
図11は、実施形態1の異常発生部判断手段の一つ目の実施例(実施例1と呼ぶ)の概念を説明する図である。
図11中の矢印は複写機500でのトナーの流れを示しており、サブホッパ61内のトナーセンサ69の位置にトナーが存在しておらず、トナーセンサ69が"トナー無し"を検出すると、トナー充填制御部410によってトナー充填制御が実施され、トナー収容器80内のトナーはサブホッパ61内に充填される。そして、サブホッパ61内のトナーセンサ69の位置にトナーが存在する状態までサブホッパ61へのトナーの充填が成され、トナーセンサ69が"トナー有り"を検出するとトナー充填制御部410によるトナー充填制御が終了する。また、現像装置60内のトナー濃度センサ604の検知結果に基づいて現像装置60内の現像剤のトナー濃度が所定の濃度よりも低下したことを検出するとトナー補給制御部310によってトナー補給制御が実施され、サブホッパ61内のトナーが現像装置60内に補給される。トナー補給制御はトナー補給制御部310が第二クラッチ68をONにすることにより、サブホッパ61内のスクリュが回転し、サブホッパ61内のトナーが現像装置60へ補給される。また、トナー補給制御によってサブホッパ61内のトナーが減少し、トナーセンサ69が"トナー無し"を検出すると、トナー充填制御部410によってトナー充填制御が実施される。
ここで、上記(A1)式の右辺である「トナー充填停止時のサブホッパ内のトナー量」を、トナーセンサ69が"トナー有り"を検出する高さまでサブホッパ61内にトナーが存在する状態でのサブホッパ61内のトナーの量とし、「サブホッパ容量Sv」と表現する。また、上記(A1)式の左辺である「累積トナー消費量」は、前回のトナー充填制御が終了してからのサブホッパ61から現像装置60へのトナーの補給量である累積トナー補給量Sdとする。このとき、上記(A1)は以下の(1)式のように表現することができる。
累積トナー補給量Sd < サブホッパ容量Sv ・・・(1)
ここで、トナー充填プロセスが正常であれば上記(1)式の関係が成り立つ。
【0042】
なお、上記(1)式の左辺である累積トナー補給量Sdは第二クラッチ68をONにし続けた時間に比例する。そして、図9及び図10で示す実験結果となる通紙では、第二クラッチ68をONにし続けた時間をカウントしたところ、図9のグラフで示すように検知面清掃部材が破損したおよそ4700枚目以降(図9中の破線で示し領域)では上記(1)式が破綻するような履歴を辿ったことが分かった。このとき、上記(1)式の左辺と右辺のディメンジョンは、予め実験してあるトナー供給装置600による補給能力[g/sec]のデータを用いて統一した。すなわち、上記(1)式の左辺の累積トナー補給量Sdは、サブホッパ61内にトナーが十分収容されている状態で第二クラッチ68をONにしたときにサブホッパ61から現像装置60に補給されるトナーの時間当たりの補給量[g/sec]を予め実験によって求め、この値に第二クラッチ68をONにし続けた時間の値を掛けることによって算出する。また、サブホッパ容量Svは、トナーセンサ69が"トナー有り"を検出し、トナー充填制御が終わった状態でのサブホッパ61内のトナーを取り出して計測することによって得られる固定値である。
このように上記(1)式の関係を満たすか否かによって、付着量制御パターンが薄くなった際に、トナー充填プロセスが正常か/異常かを他のプロセスとは切り分けて判断することができる。トナー充填プロセスの異常としては、実施形態1のように検知面清掃部材の破損に限るものではない。他の例としては、トナーセンサ69が故障し、常に"トナー有り"を検出した信号は発し続ける状態であっても上記(1)式の関係を満たさない状態となることによって、トナー充填プロセスに異常があることを検出することができる。
【0043】
実施例1では、上記(1)式の関係に基づいて、トナー充填プロセスが正常か/異常かを他のプロセスとは切り分けて判断する異常発生部判断手段としてのトナー充填異常判断部710を制御部1が備えている。そして、複写機500において上記(1)式の関係が満たされていない場合は、トナー充填異常判断部710がトナー充填プロセスに異常があると判断し、複写機500に異常が生じていることを報知するとともに、トナー充填プロセスに異常が生じていることを表示部700に報知する。
トナー充填プロセスに異常がある場合は表示部700でその旨が報知されるため、サービスマンがトナー充填プロセスに異常があることを断定するまでに時間を要さず、付着量制御パターンの検知結果に基づいて複写機500に異常が生じていると判断された場合の修理までのダウンタイムを低減することができる。
【0044】
なお、複写機500では、表示部700はユーザーが操作を行う液晶パネルである。表示部700としては液晶パネルに限るものではなく、トナー充填プロセスに異常があるときに点灯するランプなど、少なくともサービスマンなどの保守管理を行う者にトナー充填プロセスに異常があることを報知することができるものであればよい。
【0045】
〔実施例2〕
図12は、実施形態1の異常発生部判断手段の二つ目の実施例(実施例2と呼ぶ)の概念を説明する図である。
図12に示す実施例2の概念では、トナー収容器80からサブホッパ61を介して現像装置60にトナーを補給する構成は実施例1の概念と同様であるので説明は省略する。
上述した実施例1ではサブホッパ容量Svと、累積トナー消費量としての累積トナー補給量Sdとを比較することによってトナー充填プロセスに異常があるかどうかを判断する。一方、本実施例2では、前回のトナー充填制御が実行された後、現像装置60から感光体ドラム40に供給されて現像に用いられたトナーの量であるトナー現像量の累積値である累積トナー現像量Spを累積トナー消費量として、サブホッパ容量Svと比較することによってトナー充填プロセスに異常があるかどうかを判断する。累積トナー現像量Spは、画像面積カウンタ340が算出する画像一枚当たりの画像面積と、予め実験によって求められた静電潜像に対する単位面積当たりの目標付着量[mg/cm]との積によって算出される一枚の画像のトナー消費量を、トナー充填制御が終了してから次のトナー充填制御が開始されるまでの間、累積しつづけることによって算出することができる。ここで次のトナー充填制御が開始された場合は累積トナー現像量Spはリセットされる。複写機500では、制御部1が備えるトナー消費量算出部320が一枚の画像の画像面積に基づいてその画像のトナー消費量を算出し、さらに算出したトナー消費量の値を前回のトナー充填実行時から累積して累積トナー現像量Spを算出する。このとき、上記(A1)は以下の(2)式のように表現することができる。
累積トナー現像量Sp < サブホッパ容量Sv ・・・(2)
ここで、トナー充填プロセスが正常であれば、上記(2)式の関係が成り立つ。
実施例2では、このような上記(2)式の関係を満たすか否かによって、付着量制御パターンが薄くなった際に、実施例1と同様にトナー充填プロセスが正常か/異常かを他のプロセスとは切り分けて判断することができる。
【0046】
〔実施形態2〕
上述した実施形態1の複写機500では、前回のトナー充填実行時からのトナーの消費量を累積した累積トナー消費量と、トナー充填停止時のサブホッパ61内のトナー量と、が所定の関係を満たす否かによって、異常の原因がトナー充填工程にあるか否かを判断する。異常の原因がトナー充填工程にあるか否かを判断する要素としては、これに限るものではない。以下、複写機500の二つ目の実施形態として、或る時点からのトナーの充填量を累積した累積トナー充填量と、或る時点からのトナーの消費量を累積した累積トナー消費量と、が所定の関係を満たす否かによって、異常の原因がトナー充填工程にあるか否かを判断する実施形態(以下、実施形態2と呼ぶ)について説明する。
【0047】
図13は、実施形態2の複写機500の制御部1のブロック図である。
実施形態2の複写機500は、異常の原因がトナー充填工程にあるか否かを判断する構成が実施形態1の複写機500と異なり、他の構成は共通するため、共通する構成については説明を省略する。
図13に示すように、実施形態2の複写機500の制御部1は、トナー充填制御部410が、或る時点からのトナーの充填量を累積して累積トナー充填量を算出するトナー充填量算出手段としてのトナー充填量算出部420を備える点で図8に示す実施形態1の制御部1と異なる。また、実施形態1のトナー消費量算出手段としてのトナー消費量算出部320が、前回のトナー充填実行時からのトナーの消費量を累積して累積トナー消費量を算出するものであるのに対して、実施形態2のトナー消費量算出部320は、或る時点からのトナーの消費量を累積して累積トナー消費量を算出する点でも実施形態2は実施形態1と異なる。
【0048】
図14は、図9及び図10を用いて説明した通紙における通紙開始時からの累積トナー充填量と累積トナー消費量との差を縦軸としたグラフである。図14に示すように、検知面清掃部材が破損した4700枚目辺りまでは、縦軸の値は「0」を挟んで上下に周期的変動している。このとき、通紙開始時からの累積トナー充填量と累積トナー消費量とは略等しい状態ということが出来る。そして、検知面清掃部材が破損し、サブホッパ61内に現像装置60へ補給するトナーがなくなった4800枚目あたりから、縦軸の値がマイナス方向に急激に低下して、通紙開始時からの累積トナー充填量に比べて通紙開始時からの累積トナー消費量が急激に多くなっていることが分かる。
【0049】
実施形態2の複写機500では、作像プロセス異常判断部530が作像プロセスに異常があると判断した場合、トナー充填異常判断部710は、或る時点からの累積トナー充填量と、或る時点からの累積トナー消費量と、が次の(B)式を満たさない場合に異常の原因がトナー充填工程にあると判断する。
或る時点からの累積トナー充填量 ≒ 或る時点からの累積トナー消費量 ・・・・(B)
或る時点としては、通紙開始時に限らず、複写機500に異常が発生していない状態の時点で、「或る時点からの累積トナー充填量」と「或る時点からの累積トナー消費量」との「或る時点」が同時であればよい。
或る時点からの累積トナー充填量は、トナー充填制御データの一部である、或る時点から第一クラッチ76をONにし続けた時間のデータから算出される。また、或る時点からの累積トナー消費量は、トナー補給制御データの一部である、或る時点から第二クラッチ68をONにし続けた時間のデータから算出される。
【0050】
〔実施例3〕
図15は、実施形態2の異常発生部判断手段の一つ目の実施例(実施例3と呼ぶ)の概念を説明する図である。
図15中の矢印は実施形態2の複写機500でのトナーの流れを示している。サブホッパ61内のトナーセンサ69の位置にトナーが存在しておらず、トナーセンサ69が"トナー無し"を検出すると、トナー充填制御部410によってトナー充填制御が実施され、トナー収容器80内のトナーはサブホッパ61内に充填される。そして、サブホッパ61内のトナーセンサ69の位置にトナーが存在する状態までサブホッパ61へのトナーの充填が成され、トナーセンサ69が"トナー有り"を検出するとトナー充填制御部410によるトナー充填制御が終了する。また、現像装置60内のトナー濃度センサ604の検知結果に基づいて現像装置60内の現像剤のトナー濃度が所定の濃度よりも低下したことを検出するとトナー補給制御部310によってトナー補給制御が実施され、サブホッパ61内のトナーが現像装置60内に補給される。トナー補給制御はトナー補給制御部310が第二クラッチ68をONにすることにより、サブホッパ61内のスクリュが回転し、サブホッパ61内のトナーが現像装置60へ補給される。また、トナー補給制御によってサブホッパ61内のトナーが減少し、トナーセンサ69が"トナー無し"を検出すると、トナー充填制御部410によってトナー充填制御が実施される。
ここで、上記(B)式の左辺である「或る時点からの累積トナー充填量」は、或る時点よりトナー収容器80からサブホッパ61へのトナーの供給量とし、「累積トナー充填量Se」と表現し、上記(B)式の右辺である「或る時点からの累積トナー消費量」は、或る時点よりサブホッパ61から現像装置60へのトナーの補給量である「累積トナー補給量Sd」と表現する。このとき、上記(B)式は以下の(3)式のように表現することができる。
累積トナー充填量Se ≒ 累積トナー補給量Sd ・・・(3)
ここで、トナー充填プロセスが正常であれば上記(3)式の関係が成り立つ。
【0051】
なお、上記(3)式の左辺である累積トナー充填量Seは第一クラッチ76をONにし続けた時間に比例し、右辺である累積トナー補給量Sdは第二クラッチ68をONにし続けた時間に比例する。
そして、図14で示す実験結果となる通紙では、第一クラッチ76をONにし続けた時間と第二クラッチ68をONにし続けた時間とをカウントしたところ、図14のグラフで示すように検知面清掃部材が破損したおよそ4700枚目以降(図14中の破線で示し領域)では上記(3)式が破綻するような履歴を辿ったことが分かった。このとき、上記(3)式の左辺と右辺のディメンジョンは、予め実験してあるトナー供給装置600による補給能力[g/sec]のデータを用いて統一した。すなわち、上記(3)式の右辺の累積トナー補給量Sdは、サブホッパ61内にトナーが十分収容されている状態で第二クラッチ68をONにしたときにサブホッパ61から現像装置60に補給されるトナーの時間当たりの補給量[g/sec]を予め実験によって求め、この値に第二クラッチ68をONにし続けた時間の値を掛けることによって算出する。また、上記(3)式の左辺の累積トナー充填量Seは、トナー収容器80内にトナーが十分収容されている状態で第一クラッチ76をONにしたときにトナー収容器80からサブホッパ61に充填されるトナーの時間当たりの充填量[g/sec]を予め実験によって求め、この値に第一クラッチ76をONにし続けた時間の値を掛けることによって算出する。
このように上記(3)式の関係を満たすか否かによって、付着量制御パターンが薄くなった際に、トナー充填プロセスが正常か/異常かを他のプロセスとは切り分けて判断することができる。
【0052】
〔実施例4〕
図16は、実施形態2の異常発生部判断手段の二つ目の実施例(実施例4と呼ぶ)の概念を説明する図である。
図16に示す実施例4の概念では、トナー収容器80からサブホッパ61を介して現像装置60にトナーを補給する構成は実施例1の概念と同様であるので説明は省略する。
上述した実施例3では累積トナー充填量Seと、或る時点からの累積トナー消費量としての累積トナー補給量Sdとを比較することによってトナー充填プロセスに異常があるかどうかを判断する。一方、本実施例4では、或る時点の後、現像装置60から感光体ドラム40に供給されて現像に用いられたトナーの量であるトナー現像量の累積値である累積トナー現像量Spを或る時点からの累積トナー消費量として、累積トナー充填量Seと比較することによってトナー充填プロセスに異常があるかどうかを判断する。
累積トナー現像量Spは、画像面積カウンタ340が算出する画像一枚当たりの画像面積と、予め実験によって求められた静電潜像に対する単位面積当たりの目標付着量[mg/cm]との積によって算出される一枚の画像のトナー消費量を、或る時点からその値がリセットされるまでの間、累積しつづけることによって算出することができる。実施形態2の複写機500では、制御部1が備えるトナー消費量算出部320が一枚の画像の画像面積に基づいてその画像のトナー消費量を算出し、さらに算出したトナー消費量の値を或る時点から累積して累積トナー現像量Spを算出する。このとき、上記(B)式は以下の(4)式のように表現することができる。
累積トナー充填量Se ≒ 累積トナー現像量Sp ・・・(4)
ここで、トナー充填プロセスが正常であれば、上記(4)式の関係が成り立つ。
実施例4では、このような上記(4)式の関係を満たすか否かによって、付着量制御パターンが薄くなった際に、実施例1と同様にトナー充填プロセスが正常か/異常かを他のプロセスとは切り分けて判断することができる。
【0053】
〔実施形態3〕
上述した実施形態1の複写機500のトナー供給装置600が備える粉体ポンプ70とサブホッパ61との組み合わせは一組である。粉体ポンプ70とサブホッパ61との組み合わせの数としては、一組に限らず複数組備えた構成であっても良い。以下、粉体ポンプ70とサブホッパ61との組み合わせを複数組備えた、トナー供給機構の三つ目の実施形態(以下、実施形態3と呼ぶ)について説明する。
図17は、実施形態3の複写機500が備えるトナー供給装置600の概略説明図である。実施形態3のトナー供給装置600は、実施形態1と同様に、トナー収容器80及びトナー収容器80を固定する容器固定部111を備える。そして、実施形態3のトナー供給装置600は、トナーの搬送経路の上流側からトナーを吸引する粉体ポンプ70と、粉体ポンプ70が吸引したトナーを充填してトナーの搬送経路の下流側へトナーを搬送するサブホッパ61との組み合わせを二組備えている点で実施形態1のトナー供給装置600と異なる。
【0054】
ここで、粉体ポンプ70とサブホッパ61との組み合わせが一組のみの場合に生じ得る問題について説明する。
トナー収容器80から現像装置60にトナーを供給するサブホッパ61までのトナーの搬送経路が短い場合(例えば、20[cm])は、粉体ポンプ70とサブホッパ61との組み合わせが一組のみの構成であっても、トナー収容器80から現像装置60まで問題なくトナーの搬送が可能である。
しかし、複写機500のレイアウトの都合により、トナー収容器80から現像装置60にトナーを供給するサブホッパ61までのトナーの搬送経路が非常に長くなる場合がある。例えば、トナー収容器80から現像装置60にトナーを供給するサブホッパ61までのトナーの搬送経路が200[cm]と非常に長い場合は、トナー収容器80から現像装置60にトナーを供給するサブホッパ61まで一つの粉体ポンプ70でトナーを吸引して搬送しようとすると、搬送力不足でトナー収容器80から粉体ポンプ70までの搬送経路の途中でトナーが詰まり易くなる。搬送経路の途中でトナーが詰まると、トナーセンサ69がサブホッパ61内のトナーの充填量が所定量未満であることを検出して粉体ポンプ70を駆動してもサブホッパ61に対してトナーを供給できなくなる。サブホッパ61に対してトナーを供給できないと、トナーセンサ69がサブホッパ61内のトナーの充填量が所定量未満であることを検出し続けるため、トナー充填制御部410は粉体ポンプ70を駆動し続ける。搬送力不足であるため粉体ポンプ70を駆動し続けても搬送経路の途中でトナーが詰まった状態を解消することができない。そして、粉体ポンプ70を連続駆動することで粉体ポンプ70やその駆動系の温度が上昇し、この温度上昇が原因でトナー供給装置600が破損するおそれがある。
【0055】
次に図17に示す実施形態3のトナー供給装置600について説明する。
実施形態3のトナー供給装置600は、現像装置60の上方に配置された下流側サブホッパ61aと、下流側サブホッパ61aにトナーを供給する下流側粉体ポンプ70aとを備え、さらに、トナー収容器80から下流側粉体ポンプ70aまでの間のトナー搬送経路に上流側サブホッパ61bと上流側サブホッパ61bにトナーを供給する上流側粉体ポンプ70bとを備える。
実施形態3のトナー供給装置600は粉体ポンプ70及びサブホッパ61の組み合わせを2組備えているが、各組み合わせの粉体ポンプ70及びサブホッパ61は、図5〜図7を用いて説明した実施形態1のトナー供給装置600が備える1組の粉体ポンプ70及びサブホッパ61と同様の構成である。また、トナー収容器80から上流側粉体ポンプ70bまでの搬送経路を形成する上流側トナー移送チューブ78b及び上流側サブホッパ61bから下流側粉体ポンプ70aまでの搬送経路を形成する下流側トナー移送チューブ78aは、実施形態1のトナー供給装置600が備えるトナー移送チューブ78と同様の構成である。また、実施形態3のトナー供給装置600において、トナー収容器80やプリンタ部100のセット部は実施形態1と同様の構成であり、トナー収容器80をセット部へセットすることにより、トナー収容器80内と上流側トナー移送チューブ78bとが連通する。
【0056】
次に、下流側サブホッパ61aから現像装置60へのトナーの補給動作について説明する。
トナー供給装置600は、現像装置60が備えるトナー濃度センサ604の検知結果に基づいて不図示の制御部より現像装置60へのトナー補給指令が発せられると、下流側サブホッパ61aの第二クラッチ68がオンとなり上スクリュ(64,65)及び下スクリュ66を作動する。下流側サブホッパ61aの上スクリュ(64,65)と下スクリュ66を作動すると、その回転時間に応じた量のトナーが現像装置60に補給される。
このように、サブホッパ61内の各スクリュが回転することによりサブホッパ61内のトナーが現像装置60内に補給されるため、サブホッパ61がトナー補給装置として機能する。また、第二クラッチ68をオンにすることでサブホッパ61内の各スクリュが回転し、第二クラッチ68をオフにすることで各スクリュの回転が停止するので、後述するトナー補給制御部310は第二クラッチ68のオン/オフを制御することにより現像装置60へのトナー補給を制御する。
【0057】
次に、トナー収容器80から上流側サブホッパ61bまでのトナーの充填動作について説明する。
上流側サブホッパ61bが備えるトナーセンサ69は上流側サブホッパ61b内のトナー量を監視しており、そのトナー検知量が所定量を下回ると、不図示の制御部より上流側トナー充填命令が発せられ上流側粉体ポンプ70bが作動する。上流側粉体ポンプ70bが作動すると、上流側粉体ポンプ70b内に負圧が発生し、トナー収容器80内のトナーが吸引され、上流側粉体ポンプ70bの下方に配置された上流側サブホッパ61b内へトナーが供給される。このとき、上流側サブホッパ61bへのトナー供給量は高精度に制御する必要はない。このため、任意の時間の間に上流側粉体ポンプ70bによって移送されるトナー移送量は上流側サブホッパ61bが備える上スクリュ(64,65)及び下スクリュ66の駆動によって同じ時間の間に下流側トナー移送チューブ78aへのトナーの供給量よりも多量となるように設定されている。
このように、上流側粉体ポンプ70bが作動することによりトナー収容器80内のトナーが上流側サブホッパ61b内に充填されるため、上流側粉体ポンプ70bがトナー補助充填装置として機能する。このため、後述する上流側トナー充填制御部410bは上流側粉体ポンプ70bのオン/オフを制御することにより上流側サブホッパ61bへのトナー充填(以下、トナー補助充填と呼ぶ)を制御する。
また、トナー収容器80のトナー袋81はフレキシブル容器であるので、上流側粉体ポンプ70bによるトナーの移送に伴って自動的に減容される。
【0058】
実施形態3のトナー供給装置600では、上流側サブホッパ61bのトナーセンサ69の検知結果に基づいて発せられる上流側トナー充填命令により上流側粉体ポンプ70bを何回か作動しても上流側サブホッパ61bのトナーセンサ69のトナー検知量が所定量を下回ったままであるときは、トナー収容器80内のトナーがほぼ無くなったトナーニアエンドと判断される。そして、トナーニアエンドと判断されると、例えば操作部の液晶パネル(図示せず)へのカートリッジ交換の表示をし、トナー収容器80が交換されない場合には所定の作像回数後に作像停止等を行う。
【0059】
次に、上流側サブホッパ61bから下流側サブホッパ61aまでのトナーの充填動作について説明する。
実施形態3のトナー供給装置600では、下流側サブホッパ61aが備えるトナーセンサ69は下流側サブホッパ61a内のトナー量を監視しており、そのトナー検知量が所定量を下回り、且つ、上流側サブホッパ61bが備えるトナーセンサ69のトナー検知量が所定量を上回っている場合は、不図示の制御部より下流側トナー充填命令が発せられ下流側粉体ポンプ70aが作動し、さらに、上流側サブホッパ61bの第二クラッチ68がオンとなり上スクリュ(64,65)及び下スクリュ66を作動する。
上流側サブホッパ61bの各スクリュが作動することにより、上流側サブホッパ61bの上スクリュ(64,65)と下スクリュ66を作動すると、その回転時間に応じた量のトナーが下流側トナー移送チューブ78aに供給される。また、下流側粉体ポンプ70aが作動することにより、下流側粉体ポンプ70a内に負圧が発生し、下流側トナー移送チューブ78a内のトナーが吸引され、下流側粉体ポンプ70aの下方に配置された下流側サブホッパ61a内へトナーが補給される。このとき、下流側サブホッパ61aへのトナー供給量は高精度に制御する必要はない。
このため、任意の時間の間に下流側粉体ポンプ70aによって移送されるトナー移送量は下流側サブホッパ61aが備える上スクリュ(64,65)及び下スクリュ66の駆動によって同じ時間の間に現像装置60に補給されるトナー補給量よりも多量となるように設定されている。また、任意の時間の間に上流側サブホッパ61bが備える上スクリュ(64,65)及び下スクリュ66の駆動によって下流側トナー移送チューブ78aに供給されるトナーの供給量は、同じ時間の間に下流側粉体ポンプ70aによって移送されるトナー移送量よりも多量となるように設定されている。
また、実施形態3のトナー供給装置600では、下流側サブホッパ61aが備えるトナーセンサ69のトナー検知量が所定量を下回っている場合であっても、下流側サブホッパ61aが備えるトナーセンサ69のトナー検知量が所定量を下回っている場合は、下流側粉体ポンプ70aは作動させない。
【0060】
実施形態3のトナー供給装置600では、トナー収容器80から下流側粉体ポンプ70aまでのトナーの搬送経路に上流側粉体ポンプ70b及び上流側サブホッパ61bを備え、上流側サブホッパ61bが備えるトナーセンサ69で上流側サブホッパ61b内のトナーが所定量あるか否かを確認しているため、トナー収容器80から下流側粉体ポンプ70aまでのトナーの搬送経路の途中でトナーが所定量あるかどうかを確認することが出来る。
【0061】
次に、基準トナー像検出手段である光反射センサ605の検知結果に基づいて、作像条件を調節して画像濃度を制御する画像濃度制御手段としての制御部について説明する。
図18は、実施形態3の複写機500の制御部1のブロック図である。制御部1は、4つの各作像ユニット18ごとに設けられているが、その基本的構成はいずれも同様であるので、以下色分け符号(Y,C,M,Bk)を省略して説明する。なお、図8中の符号1aで示すの制御部1の一部(CPU101、ROM102、RAM103等)は4つの作像ユニット18間で共用されている。
【0062】
実施形態3の制御部1は、実施形態1と同様に光反射センサ605が接続されており、さらに、電位制御部510、付着量算出部520、及び、作像プロセス異常判断部530を備えている。
実施形態3の制御部1は、上流側トナーセンサ69bの検知結果に応じて、上流側サブホッパ61bに対するトナー充填を実行し、また、補助累積トナー充填量を算出/保存するトナー補助充填制御手段としての上流側トナー充填制御部410bを備える。上流側トナー充填制御部410bは、上流側トナーセンサ69bが"トナー無し"を検出すると、上流側粉体ポンプ70bの第一クラッチ76をオンにする制御を行う。これにより、上流側粉体ポンプ70bが作動し、トナー収容器80内のトナーを上流側サブホッパ61bに充填するトナー補助充填が実行される。なお、上流側トナーセンサ69bが"トナー有り"を検出すると、上流側トナー充填制御部410bは第一クラッチ76をオフにする制御を行い、トナー補助充填を終了する。
【0063】
また、実施形態3の制御部1は、下流側トナーセンサ69aの検知結果に応じて、下流側サブホッパ61aに対するトナー充填を実行し、また、累積トナー充填量を算出/保存するトナー充填制御手段としての下流側トナー充填制御部410aを備える。下流側トナー充填制御部410aは、下流側トナーセンサ69aが"トナー無し"を検出すると、下流側粉体ポンプ70aの第一クラッチ76をオンにするとともに、上流側サブホッパ61bの第二クラッチ68をオンにする制御を行う。これにより、上流側サブホッパ61bと下流側粉体ポンプ70aとが作動し、上流側サブホッパ61b内のトナーが下流側トナー移送チューブ78aに移動し、下流側トナー移送チューブ78aに移動したトナーを下流側サブホッパ61aに充填するトナー充填が実行される。なお、下流側サブホッパ61aの下流側トナーセンサ69aが"トナー有り"を検出すると、下流側トナー充填制御部410aは下流側粉体ポンプ70aの第一クラッチ76をオフにするとともに、上流側サブホッパ61bの第二クラッチ68をオフにする制御を行い、トナー充填を終了する。
さらに、実施形態3の制御部1は、下流側サブホッパ61aから現像装置60へのトナーの補給を制御し、必要に応じてトナーを補給し、また、累積トナー補給量を算出/保存するトナー補給制御手段としてのトナー補給制御部310を備える。トナー補給制御部310は、トナー濃度センサ604の検知結果に基づいて、現像装置60内のトナー濃度が低下したことが検出されると、下流側サブホッパ61aの第二クラッチ68をオンにする制御を行う。これにより、下流側サブホッパ61a内の各スクリュを回転させ、下流側サブホッパ61a内のトナーを現像装置60へと補給する。
【0064】
また、実施形態3の制御部1は、実施形態1と同様に、制御部1から露光装置21に送られる画像データに基づいて感光体ドラム40への書込画像の画像面積をカウントして求められる画像一枚当たりの画像面積を算出する画像面積カウンタ340を備える。
【0065】
また、実施形態3の制御部1は、作像プロセス異常判断部530が作像プロセスの何処かに異常が生じているという判断したときに、下流側トナー充填制御部410aのトナー充填データと、トナー補給制御部310のトナー補給データとに基づいて、その異常の原因がトナー充填プロセスにあるか否かを判断する異常発生部判断手段としてトナー充填異常判断部710を備える。さらに、実施形態3のトナー充填異常判断部710は、異常の原因がトナー充填プロセスにあると判断したときに、上流側トナー充填制御部410bのトナー補助充填データと、下流側トナー充填制御部410aのトナー充填データとに基づいて、その異常の原因がトナー充填プロセス中のトナー補助充填プロセスにあるか、トナー補助充填プロセスよりも下流側の工程にあるかを判断する機能を備える。
【0066】
また、制御部1は、表示部700に接続されており、作像プロセス異常判断部530で異常があると判断されたときに、異常が生じていることを表示部700に表示し、ユーザーやサービスマンに報知する。さらに、トナー充填異常判断部710でトナー充填プロセスに異常の原因があるとの判断がされた場合は、その異常の原因がトナー充填プロセス中のトナー補助充填プロセスにあるか、トナー補助充填プロセスよりも下流側の工程にあるかの判断結果も表示部700で報知する。
【0067】
実施形態3の制御部1の主要部1aは、実施形態1と同様の構成であり、作像プロセス異常判断部530も実施形態1と同様の処理を行うことによって、作像プロセスの何処かに異常が生じていると判断する。 実施形態3の複写機500の制御部1は、付着量制御パターンの付着量が異常に薄くなった場合に、トナー充填プロセスに不具合が無いかどうかを、他の作像プロセスと切り分けて判断し、さらに、トナー充填プロセスに不具合がある場合には、トナー補助充填プロセスに不具合が無いかどうかを、他のトナー充填プロセスと切り分けて判断するトナー充填異常判断部710を備えている。
【0068】
作像プロセス異常判断部530が作像プロセスの何処かに異常が生じていると判断した場合、トナー充填異常判断部710がトナー充填プロセスに異常があるか否かを判断してその判断結果を報知手段である表示部700で報知することにより、ユーザーやサービスマンに異常の原因がトナー充填プロセスにあるか否かを伝達することができる。さらに、トナー充填異常判断部710がトナー充填プロセスに異常があると判断した場合には、トナー補助充填プロセスに不具合に異常があるか否かを判断してその判断結果を表示部700で報知することにより、ユーザーやサービスマンに異常の原因がトナー補助充填プロセスにあるか否かを伝達することができる。
これにより、異常があるか否かを調べる箇所が、トナー充填プロセス、または、それ以外の作像プロセスの何れかに限定され、異常が生じた箇所を断定するまでの時間を短縮することができ、従来の画像形成装置に比べてダウンタイムの短縮を図ることができる。
さらに、実施形態3の複写機500では、異常がある箇所がトナー充填プロセスである場合に、異常があるか否かを調べる箇所が、トナー補助充填プロセス、または、それ以外のトナー充填プロセスの何れかに限定され、異常が生じた箇所を断定するまでの時間をさらに短縮することができる。
【0069】
また、実施形態3の複写機500の制御部1のトナー補給制御部310は、実施形態1と同様に、前回のトナー充填実行時からのトナーの消費量を累積して累積トナー消費量を算出するトナー消費量算出部320を備える。そして、作像プロセス異常判断部530が作像プロセスに異常があると判断した場合、トナー充填異常判断部710は、累積トナー消費量が次の(A2)式を満たさない場合に異常の原因がトナー充填プロセスにあると判断する。
累積トナー消費量 < トナー充填停止時の下流側サブホッパ内のトナー量 ・・・・(A2)
なお、累積トナー消費量は、トナー充填制御データの一部である前回のトナー充填実行のタイミングのデータ、及び、トナー補給制御データの一部である下流側サブホッパ61aの第二クラッチ68をONにし続けた時間のデータから算出される。
【0070】
図19は、実施形態3の異常発生部判断手段の概念を説明する図である。
図19中の矢印は複写機500でのトナーの流れを示している。
上流側サブホッパ61b内の上流側トナーセンサ69bの位置にトナーが存在しておらず、上流側トナーセンサ69bが"トナー無し"を検出すると、上流側トナー充填制御部410bによってトナー補助充填制御が実施され、トナー収容器80内のトナーは上流側サブホッパ61b内に充填される。そして、上流側サブホッパ61b内の上流側トナーセンサ69bの位置にトナーが存在する状態まで上流側サブホッパ61bへのトナーの充填が成され、上流側トナーセンサ69bが"トナー有り"を検出すると上流側トナー充填制御部410bによるトナー補助充填制御が終了する。
下流側サブホッパ61a内の下流側トナーセンサ69aの位置にトナーが存在しておらず、下流側トナーセンサ69aが"トナー無し"を検出すると、下流側トナー充填制御部410aによってトナー充填制御が実施され、上流側サブホッパ61b内のトナーは下流側サブホッパ61a内に充填される。そして、下流側サブホッパ61a内の下流側トナーセンサ69aの位置にトナーが存在する状態まで下流側サブホッパ61aへのトナーの充填が成され、下流側トナーセンサ69aが"トナー有り"を検出すると下流側トナー充填制御部410aによるトナー充填制御が終了する。また、トナー充填制御によって上流側サブホッパ61b内のトナーが減少し、上流側トナーセンサ69bが"トナー無し"を検出すると、上流側トナー充填制御部410bによってトナー補助充填制御が実施される。
【0071】
現像装置60内のトナー濃度センサ604の検知結果に基づいて現像装置60内の現像剤のトナー濃度が所定の濃度よりも低下したことを検出するとトナー補給制御部310によってトナー補給制御が実施され、下流側サブホッパ61a内のトナーが現像装置60内に補給される。トナー補給制御はトナー補給制御部310が下流側サブホッパ61aの第二クラッチ68をONにすることにより、下流側サブホッパ61a内の各スクリュが回転し、下流側サブホッパ61a内のトナーが現像装置60へ補給される。また、トナー補給制御によって下流側サブホッパ61a内のトナーが減少し、下流側トナーセンサ69aが"トナー無し"を検出すると、下流側トナー充填制御部410aによってトナー充填制御が実施される。
【0072】
ここで、上記(A2)式の右辺である「トナー充填停止時の下流側サブホッパ内のトナー量」を、下流側トナーセンサ69aが"トナー有り"を検出する高さまで下流側サブホッパ61a内にトナーが存在する状態での下流側サブホッパ61a内のトナーの量とし、「下流側サブホッパ容量Sa」と表現する。また、上記(A2)式の左辺である「累積トナー消費量」は、前回のトナー充填制御が終了してからの下流側サブホッパ61aから現像装置60へのトナーの補給量である累積トナー補給量Sdとする。このとき、上記(A2)は以下の(5)式のように表現することができる。
累積トナー補給量Sd < 下流側サブホッパ容量Sa ・・・(5)
ここで、トナー充填プロセスが正常であれば上記(5)式の関係が成り立つ。
【0073】
上記(5)式の左辺である累積トナー補給量Sdは下流側サブホッパ61aの第二クラッチ68をONにし続けた時間に比例する。このとき、上記(5)式の左辺と右辺のディメンジョンは、予め実験してあるトナー供給装置600による補給能力[g/sec]のデータを用いて統一した。すなわち、上記(5)式の左辺の累積トナー補給量Sdは、下流側サブホッパ61a内にトナーが十分収容されている状態で下流側サブホッパ61aの第二クラッチ68をONにしたときに下流側サブホッパ61aから現像装置60に補給されるトナーの時間当たりの補給量[g/sec]を予め実験によって求め、この値に下流側サブホッパ61aの第二クラッチ68をONにし続けた時間の値を掛けることによって算出する。また、下流側サブホッパ容量Saは、下流側トナーセンサ69aが"トナー有り"を検出し、トナー充填制御が終わった状態での下流側サブホッパ61a内のトナーを取り出して計測することによって得られる固定値である。
このように上記(5)式の関係を満たすか否かによって、付着量制御パターンが薄くなった際に、トナー充填プロセスが正常か/異常かを他のプロセスとは切り分けて判断することができる。
【0074】
実施形態3の複写機500の制御部1の下流側トナー充填制御部410aは、前回のトナー補助充填実行時からの下流側サブホッパ61aへのトナーの供給量を累積して累積トナー充填量を算出する累積トナー充填量算出手段であるトナー充填量算出部420を備える。そして、トナー充填異常判断部710がトナー充填プロセスに異常があると判断した場合、トナー充填異常判断部710は、累積トナー充填量が次の(C1)式を満たさない場合に異常の原因がトナー補助充填工程にあると判断する。
累積トナー充填量 < トナー補助充填停止時の上流側サブホッパ内のトナー量 ・・・・(C1)
累積トナー充填量は、トナー補助充填制御データの一部である前回のトナー補助充填実行のタイミングのデータ、及び、トナー充填制御データの一部である上流側サブホッパ61bの第二クラッチ68をONにし続けた時間のデータから算出される。
【0075】
上記(C1)式の右辺である「トナー充填停止時の上流側サブホッパ内のトナー量」を、上流側トナーセンサ69bが"トナー有り"を検出する高さまで上流側サブホッパ61b内にトナーが存在する状態での上流側サブホッパ61b内のトナーの量とし、「上流側サブホッパ容量Sb」と表現する。また、上記(C1)式の左辺である「累積トナー充填量」は、前回のトナー補助充填制御が終了してからの上流側サブホッパ61bから下流側サブホッパ61aへのトナーの供給量である累積トナー充填量Scとする。このとき、上記(C1)は以下の(6)式のように表現することができる。
累積トナー充填量Sc < 上流側サブホッパ容量Sb ・・・(6)
ここで、トナー補助充填プロセスが正常であれば上記(6)式の関係が成り立つ。
【0076】
なお、上記(6)式の左辺である累積トナー充填量Scは上流側サブホッパ61bの第二クラッチ68及び下流側粉体ポンプ70aの第一クラッチ76をONにし続けた時間に比例する。このとき、上記(6)式の左辺と右辺のディメンジョンは、予め実験してあるトナー供給装置600による充填能力[g/sec]のデータを用いて統一した。すなわち、上記(6)式の左辺の累積トナー充填量Scは、上流側サブホッパ61b内にトナーが十分収容されている状態で上流側サブホッパ61bの第二クラッチ68及び下流側粉体ポンプ70aの第一クラッチ76をONにしたときに、上流側サブホッパ61bから下流側サブホッパ61aに供給されるトナーの時間当たりの充填量[g/sec]を予め実験によって求め、この値に下流側サブホッパ61aの第二クラッチ68及び下流側粉体ポンプ70aの第一クラッチ76をONにし続けた時間の値を掛けることによって算出する。また、上流側サブホッパ容量Sbは、上流側トナーセンサ69bが"トナー有り"を検出し、トナー補助充填制御が終わった状態での上流側サブホッパ61b内のトナーを取り出して計測することによって得られる固定値である。
このように上記(6)式の関係を満たすか否かによって、トナー充填プロセスに異常があると判断された際に、トナー補助充填プロセスが正常か/異常かを他のトナー充填プロセスとは切り分けて判断することができる。
【0077】
実施形態3の複写機500の制御部1が備えるトナー充填異常判断部710では、上記(5)式の関係に基づいて、トナー充填プロセスが正常か/異常かを他の作像プロセスとは切り分けて判断する。そして、複写機500において上記(5)式の関係が満たされていない場合は、トナー充填異常判断部710がトナー充填プロセスに異常があると判断する。さらに、トナー充填異常判断部710がトナー充填プロセスに異常があると判断した場合、トナー充填異常判断部710は、上記(6)式の関係に基づいて、トナー補助充填プロセスが正常か/異常かを他のトナー充填プロセスとは切り分けて判断する。そして、複写機500において上記(5)式の関係及び上記(6)式の関係が満たされていない場合は、トナー充填異常判断部710がトナー補助充填プロセスに異常があると判断し、複写機500に異常が生じていることを報知するとともに、トナー充填プロセスのトナー補助充填プロセスに異常が生じていることを表示部700に報知する。また、複写機500において上記(5)式の関係を満たされず、上記(6)式の関係が満たされている場合は、トナー充填異常判断部710がトナー補助充填プロセス以外のトナー充填プロセスに異常があると判断し、その旨を表示部700に報知する。
【0078】
実施形態3のトナー供給装置600では、トナー収容器80から現像装置60までのトナー搬送経路のうち、トナー収容器80から下流側サブホッパ61aまでのトナー搬送経路の構成がトナー充填プロセスであり、トナー収容器80から上流側サブホッパ61bまでのトナー搬送経路の構成がトナー補助充填プロセスである。
トナー充填プロセスに異常がある場合は、トナー補助充填プロセスに異常があるか、それ以外のトナー充填プロセスに異常があるかが表示部700で報知されるため、サービスマンがトナー充填プロセスに異常があることを断定するまでに時間を要さず、付着量制御パターンの検知結果に基づいて複写機500に異常が生じていると判断された場合の修理までのダウンタイムを低減することができる。
【0079】
実施形態3の複写機500では、サブホッパ61と粉体ポンプ70との組み合わせを2つ備えているため、トナー収容器80から現像装置60にトナーを供給するサブホッパ61(実施形態3では下流側サブホッパ61a)までのトナー搬送経路が長い場合に、サブホッパ61と粉体ポンプ70との組み合わせが一つのみの実施形態1の複写機500よりもトナー搬送経路の途中でトナーが詰まり難くなる。これは、一つの粉体ポンプ70の吸引によって搬送されるトナー搬送経路の距離を短くすることができるためである。なお、サブホッパ61と粉体ポンプ70との組み合わせの数としては二つに限るものではなく、トナー搬送経路の長さと一つの粉体ポンプ70の吸引力とに応じて3つ以上設けても良い。
【0080】
以上、実施形態1または実施形態2によれば、静電潜像を担持する潜像担持体である感光体ドラム40と、感光体ドラム40上に静電潜像を形成する潜像形成手段である露光装置21と、感光体ドラム40上に形成された静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像装置60と、現像装置60に供給するトナーを収納したトナー収容器80と、トナー収容器80から現像装置60までトナーを搬送するトナー搬送経路の途中に配置され、トナー収容器80から搬送されるトナーを一度収容し、収容したトナーを現像装置60へと送り出す副トナー収容器であるサブホッパ61と、サブホッパ61内にトナーが所定量以上充填された状態となるようにトナー収容器80からサブホッパ61へのトナーの供給(以下、トナー充填と呼ぶ)を制御するトナー充填制御手段であるトナー充填制御部410と、現像装置60での必要に応じてなされるサブホッパ61から現像装置60へのトナーの供給(以下、トナー補給と呼ぶ)を制御するトナー補給制御手段であるトナー補給制御部310と、感光体ドラム40からトナー像の転写を受けた像担持体である中間転写ベルト10上に形成された基準トナー像である付着量制御パターンを検出する基準トナー像検出手段である光反射センサ605と、光反射センサ605の検出結果に基づいて作像条件を調整して画像濃度を制御する画像濃度制御手段である制御部1と、光反射センサ605の検出結果に基づいて作像工程の何処かに異常が生じているか否かの判断を行う異常発生判断手段である作像プロセス異常判断部530とを有する画像形成装置である複写機500において、作像プロセス異常判断部530が作像プロセスの何処かに異常が生じていると判断した場合に、トナー充填の制御データとトナー補給の制御データとに基づいて異常の原因がトナー充填工程にあるか否かを判断する異常発生部判断手段であるトナー充填異常判断部710を有し、トナー充填異常判断部710の判断結果を報知する報知手段である表示部700を有することにより、作像プロセス異常判断部530が作像工程の何処かに異常が生じていると判断した場合、トナー充填異常判断部710がトナー充填工程に異常があるか否かを判断してその判断結果を表示部700に表示して報知することにより、ユーザーやサービスマンに異常の原因がトナー充填工程にあるか否かを伝達することができる。このため、表示部700でトナー充填工程に異常があることを表示している場合はトナー充填工程を構成するトナー収容器80からサブホッパ61までの工程のみの正常/異常の解析を行えばよい。一方、表示部700がトナー充填工程に異常があることを表示していない場合はトナー収容器80からサブホッパ61にトナーを充填するまでの工程の正常/異常の解析は行わなくてよい。このため付着量制御パターンに基づいて作像工程の異常を検知した場合に、異常を修理するまでのダウンタイムの短縮を図ることができる。
【0081】
また、複写機500は、光反射センサ605の検出結果に基づいて付着量制御パターンのトナー付着量を算出するトナー付着量算出手段であるトナー消費量算出部320を備え、作像プロセス異常判断部530は付着量制御パターンのトナー付着量が所定範囲外となった場合に作像工程の何処かに異常が生じたと判断する。画像濃度制御に用いるトナーの付着量が所定の範囲内か否かによって作像工程に異常があるかどうかを判断するため、異常があるか否かを判断するためのセンサ等の新たな検知手段を設ける必要がない。
【0082】
また、複写機500は、サブホッパ61内にトナーが所定量以上充填されているか否かを検出するトナー充填量検知手段であるトナーセンサ69と、トナー収容器80内のトナーをサブホッパ61内に搬送してサブホッパ61へのトナーの充填を行うトナー充填装置である粉体ポンプ70と、サブホッパ61内のトナーを現像装置60内に搬送して現像装置60へのトナーの補給を行うトナー補給装置として機能するサブホッパ61内の各スクリュとを備え、トナー充填制御部410は、トナーセンサ69がサブホッパ61内のトナーの充填量が所定量未満であることを検出したときに粉体ポンプ70によるトナー充填を行い、サブホッパ61内のトナーの充填量が所定量以上となったことを検出すると粉体ポンプ70によるトナー充填を停止するものである。また、トナー補給制御部310は、前回のトナー充填実行時からのトナーの消費量を累積して累積トナー消費量を算出するトナー消費量算出手段であるトナー消費量算出部320を備え、作像プロセス異常判断部530が作像工程の何処かに異常が生じていると判断した場合、トナー充填異常判断部710は、トナー充填の制御データとトナー補給の制御データとから算出される累積トナー消費量が次の(A1)式を満たさない場合に異常の原因がトナー充填工程にあると判断する。
累積トナー消費量 < トナー充填停止時のサブホッパ内のトナー量 ・・・・(A1)
この(A1)式を満たすか否かを判断することによって、トナー充填データとトナー補給データとに基づいてトナー充填工程に異常があるか否かを判断する構成を実現することができる。
【0083】
また、実施例1の複写機500では、累積トナー消費量として、前回のトナー充填実行時からの粉体ポンプ70の動作時間に基づいて算出することができる累積トナー補給量Sdを用いることにより、累積トナー消費量とサブホッパ容量Svとを比較する構成を実現することができる。
【0084】
また、実施例2の複写機500では、感光体ドラム40上に形成された静電潜像の面積を算出する画像面積算出手段である画像面積カウンタ340を備え、累積トナー消費量として、前回のトナー充填実行時からの画像面積の累積に基づいて算出することができる累積トナー現像量Spを用いることにより、累積トナー消費量とサブホッパ容量Svとを比較する構成を実現することができる。
【0085】
実施形態2の複写機500は、トナー収容器80内のトナーを副トナー収容器であるサブホッパ61内に搬送してサブホッパ61へのトナーの充填を行うトナー充填装置である粉体ポンプ70と、サブホッパ61内のトナーを現像装置60内に搬送して現像装置60へのトナーの補給を行うトナー補給装置として機能するサブホッパ61内の各スクリュと、を備える。また、トナー充填制御部410は、或る時点からのトナーの充填量を累積して累積トナー充填量を算出するトナー充填量算出手段であるトナー充填量算出部420を備える。さらに、トナー補給制御部310は、或る時点からのトナーの消費量を累積して累積トナー消費量を算出するトナー消費量算出手段であるトナー消費量算出部320を備える。そして、異常発生判断手段である作像プロセス異常判断部530が作像工程の何処かに異常が生じていると判断した場合、異常発生部判断手段であるトナー充填異常判断部710は、トナー充填の制御データとトナー補給の制御データとから算出される「或る時点からの累積トナー充填量」及び「或る時点からの累積トナー消費量」が次の(B)式を満たさない場合に異常の原因がトナー充填工程にあると判断する。
或る時点からの累積トナー充填量≒或る時点からの累積トナー消費量 ・・・・(B)
この(B)式を満たすか否かを判断することによって、トナー充填データとトナー補給データとに基づいてトナー充填工程に異常があるか否かを判断する構成を実現することができる。
【0086】
また実施例4の複写機500では、或る時点からの累積トナー消費量は、或る時点からの粉体ポンプ70の動作時間に基づいて算出することができる累積トナー補給量Sdを用いることにより、累積トナー消費量と累積トナー充填量Seとを比較する構成を実現することができる。
【0087】
また、実施例5の複写機500では、感光体ドラム40上に形成された静電潜像の面積を算出する画像面積算出手段である画像面積カウンタ340を備え、累積トナー消費量として、或る時点からの累積に基づいて算出することができる累積トナー現像量Spを用いることにより、累積トナー消費量と累積トナー充填量Seとを比較する構成を実現することができる。
【0088】
実施形態3の複写機500では、トナー収容器80から現像装置60までトナーを搬送するトナー搬送経路の途中に配置され、トナー収容器80から搬送されるトナーを一度収容し、収容したトナーを現像装置60へと送り出す副トナー収容器である下流側サブホッパ61aと、トナー収容器80から下流側サブホッパ61aまでトナーを搬送するトナー搬送経路の途中に配置され、トナー収容器80から搬送されるトナーを一度収容し、収容したトナーを下流側サブホッパ61aへと送り出す補助トナー収容器である上流側サブホッパ61bを備える。また、実施形態3の複写機500は、下流側サブホッパ61a内にトナーが所定量以上充填された状態となるように上流側サブホッパ61bから下流側サブホッパ61aへのトナーの供給(以下、トナー充填と呼ぶ)を制御するトナー充填制御手段である下流側トナー充填制御部410aと、現像装置60での必要に応じてなされる下流側サブホッパ61aから現像装置60へのトナーの供給(以下、トナー補給と呼ぶ)を制御するトナー補給制御手段であるトナー補給制御部310と、上流側サブホッパ61b内にトナーが所定量以上充填された状態となるようにトナー収容器80から上流側サブホッパ61bへのトナーの供給(以下、トナー補助充填と呼ぶ)を制御するトナー補助充填制御手段である上流側トナー充填制御部410bとを備える。さらに、実施形態3の複写機500は、作像プロセス異常判断部530が作像プロセスの何処かに異常が生じていると判断した場合に、トナー充填データとトナー補給データとに基づいて異常の原因がトナー充填工程にあるか否かを判断する異常発生部判断手段であるトナー充填異常判断部710を有し、トナー充填異常判断部710は、異常の原因がトナー充填工程にあると判断した場合に、トナー充填の制御データとトナー補助充填の制御データとに基づいて異常の原因がトナー補助充填工程にあるか否かを判断する。作像プロセス異常判断部530が作像プロセスの何処かに異常が生じていると判断し、トナー充填異常判断部710がトナー充填工程の何処かに異常が生じていると判断した場合に、トナー充填異常判断部710は、トナー充填の制御データとトナー補助充填の制御データとに基づいて異常の原因がトナー補助充填工程にあるか否かを判断する。
実施形態3の複写機500では、実施形態1と同様に、作像プロセス異常判断部530が作像工程の何処かに異常が生じていると判断した場合、トナー充填異常判断部710がトナー充填工程に異常があるか否かを判断してその判断結果を表示部700に表示して報知することにより、ユーザーやサービスマンに異常の原因がトナー充填工程にあるか否かを伝達することができる。このため、表示部700でトナー充填工程に異常があることを表示している場合はトナー充填工程を構成するトナー収容器80から下流側サブホッパ61aまでの工程のみの正常/異常の解析を行えばよい。一方、表示部700がトナー充填工程に異常があることを表示していない場合はトナー収容器80から下流側サブホッパ61aにトナーを充填するまでの工程の正常/異常の解析は行わなくてよい。このため付着量制御パターンに基づいて作像工程の異常を検知した場合に、異常を修理するまでのダウンタイムの短縮を図ることができる。さらに、実施形態3の複写機500では、トナー充填異常判断部710がトナー充填工程に異常があると判断した場合に、トナー充填異常判断部710はトナー補助充填工程に異常があるか否かを判断してその判断結果を表示部700に表示して報知する。これにより、表示部700でトナー補助充填工程に異常があることを表示している場合はトナー補助充填工程を構成するトナー収容器80から上流側サブホッパ61bまでの工程のみの正常/異常の解析を行えばよい。一方、表示部700がトナー充填工程に異常があり、トナー補助充填工程には異常が無いことを表示している場合は、上流側サブホッパ61bから下流側サブホッパ61aまでの工程のみの正常/異常の解析を行えばよい。このため、付着量制御パターンに基づいて作像工程の異常を検知した場合に、異常を修理するまでのダウンタイムの更なる短縮を図ることができる。
【0089】
また、実施形態3の複写機500は、下流側サブホッパ61a内にトナーが所定量以上充填されているか否かを検出するトナー充填量検知手段である下流側トナーセンサ69aと、上流側サブホッパ61b内にトナーが所定量以上充填されているか否かを検出するトナー補助充填量検知手段である上流側トナーセンサ69bとを有する。さらに、トナー収容器80内のトナーを上流側サブホッパ61b内に搬送して上流側サブホッパ61bへのトナーの充填を行うトナー補助充填装置として機能する上流側粉体ポンプ70bと、上流側サブホッパ61b内のトナーを下流側サブホッパ61a内に搬送して下流側サブホッパ61aへのトナーの充填を行うトナー充填装置として機能する上流側サブホッパ61b内の各スクリュ及び下流側粉体ポンプ70aとを有する。また、下流側サブホッパ61a内のトナーを現像装置60内に搬送して現像装置60へのトナーの補給を行うトナー補給装置として機能する下流側サブホッパ61a内の各スクリュを備える。上流側トナー充填制御部410bは、上流側トナーセンサ69bが上流側サブホッパ61b内のトナーの充填量が所定量未満であることを検出したときに上流側粉体ポンプ70bによるトナー充填を行い、上流側サブホッパ61b内のトナーの充填量が所定量以上となったことを検出すると上流側粉体ポンプ70bによるトナー充填を停止するものである。また、下流側トナー充填制御部410aは、下流側トナーセンサ69aが下流側サブホッパ61a内のトナーの充填量が所定量未満であることを検出したときに、上流側サブホッパ61b内の各スクリュ及び下流側粉体ポンプ70aによるトナー充填を行う。そして、下流側トナーセンサ69aが下流側サブホッパ61a内のトナーの充填量が所定量以上となったことを検出すると上流側サブホッパ61b内の各スクリュ及び下流側粉体ポンプ70aによるトナー充填を停止する。下流側トナー充填制御部410aは、前回のトナー補助充填実行時からの下流側サブホッパ61aへのトナーの充填量を累積して累積トナー充填量Scを算出するトナー充填量算出手段であるトナー充填量算出部420を備える。トナー充填異常判断部710は、異常の原因がトナー充填プロセスにあると判断した場合に、トナー補助充填の制御データとトナー充填の制御データとから算出される累積トナー充填量が次の(C1)式を満たさない場合に異常の原因がトナー補助充填工程にあると判断することを特徴とする。
累積トナー充填量 < トナー補助充填停止時の上流側サブホッパ内のトナー量 ・・・・(C1)
この(C1)式を満たすか否かを判断することによって、トナー補助充填データとトナー充填データとに基づいてトナー補助充填工程に異常があるか否かを判断する構成を実現することができる。
【0090】
また、実施形態3の複写機500では、累積トナー充填量Scは、前回のトナー補助充填実行時からの上流側サブホッパ61b内の各スクリュ及び下流側粉体ポンプ70aの動作時間に基づいて算出することにより、累積トナー充填量Scと上流側サブホッパ容量Sbとを比較する構成を実現することができる。
【符号の説明】
【0091】
1 制御部
10 中間転写ベルト
17 中間転写体クリーニング装置
18 作像ユニット
20 タンデム画像形成部
21 露光装置
22 二次転写装置
25 定着装置
40 感光体ドラム
56 帯電装置
57 一次転写装置
58 クリーニング装置
59 除電装置
60 現像装置
61 サブホッパ
61a 下流側サブホッパ
61b 上流側サブホッパ
68 第二クラッチ
69 トナーセンサ
69a 下流側トナーセンサ
69b 上流側トナーセンサ
69f 検知面
70 粉体ポンプ
70a 下流側粉体ポンプ
70b 上流側粉体ポンプ
76 第一クラッチ
80 トナー収容器
100 プリンタ部
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 I/Oユニット
110 ノズル
111 容器固定部
200 給紙部
300 スキャナ
310 トナー補給制御部
320 トナー消費量算出部
340 画像面積カウンタ
400 原稿自動補給装置
410 トナー充填制御部
410a 下流側トナー充填制御部
410b 上流側トナー充填制御部
420 トナー充填量算出部
500 複写機
510 電位制御部
520 付着量算出部
530 作像プロセス異常判断部
600 トナー供給装置
601 現像ローラ
604 トナー濃度センサ
605 光反射センサ
700 表示部
710 トナー充填異常判断部
Sa 下流側サブホッパ容量
Sb 上流側サブホッパ容量
Sc 累積トナー充填量
Sd 累積トナー補給量
Se 累積トナー充填量
Sv サブホッパ容量
【先行技術文献】
【特許文献】
【0092】
【特許文献1】特開2007−33770号公報
【特許文献2】特開2006−195281号公報
【特許文献3】特許3041808号
【特許文献4】特許3741691号
【特許文献5】特開2007−114429号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
静電潜像を担持する潜像担持体と、
該潜像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、
該潜像担持体上に形成された静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像装置と、
該現像装置に供給するトナーを収納したトナー収容器と、
該トナー収容器から該現像装置までトナーを搬送するトナー搬送経路の途中に配置され、該トナー収容器から搬送されるトナーを一度収容し、収容したトナーを該現像装置へと送り出す副トナー収容器と、
該副トナー収容器内にトナーが所定量以上充填された状態となるように該トナー収容器から該副トナー収容器へのトナーの供給(以下、トナー充填と呼ぶ)を制御するトナー充填制御手段と、
該現像装置での必要に応じてなされる該副トナー収容器から該現像装置へのトナーの供給(以下、トナー補給と呼ぶ)を制御するトナー補給制御手段と、
該潜像担持体上または該潜像担持体からトナー像の転写を受けた像担持体上に形成された予め定められた形状のトナー像である基準トナー像を検出する基準トナー像検出手段と、
該基準トナー像検出手段の検出結果に基づいて作像条件を調整して画像濃度を制御する画像濃度制御手段と、
該基準トナー像検出手段の検出結果に基づいて作像工程の何処かに異常が生じているか否かの判断を行う異常発生判断手段とを有する画像形成装置において、
上記異常発生判断手段が作像工程の何処かに異常が生じていると判断した場合に、上記トナー充填の制御データと上記トナー補給の制御データとに基づいて異常の原因がトナー充填工程にあるか否かを判断する異常発生部判断手段と、
該異常発生部判断手段の判断結果を報知する報知手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1の画像形成装置において、
上記基準トナー像検出手段の検出結果に基づいて上記基準トナー像のトナー付着量を算出するトナー付着量算出手段を備え、
上記異常発生判断手段は、該トナー付着量が所定範囲外となった場合に作像工程の何処かに異常が生じたと判断することを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1または2の画像形成装置において、
上記副トナー収容器内にトナーが所定量以上充填されているか否かを検出するトナー充填量検知手段と、
上記トナー収容器内のトナーを該副トナー収容器内に搬送して該副トナー収容器へのトナーの充填を行うトナー充填装置と、
該副トナー収容器内のトナーを上記現像装置内に搬送して該現像装置へのトナーの補給を行うトナー補給装置とを備え、
上記トナー充填制御手段は、該トナー充填量検知手段が該副トナー収容器内のトナーの充填量が所定量未満であることを検出したときに該トナー充填装置によるトナー充填を行い、該副トナー収容器内のトナーの充填量が所定量以上となったことを検出すると該トナー充填装置によるトナー充填を停止するものであり、
上記トナー補給制御手段は、前回のトナー充填実行時からのトナーの消費量を累積して累積トナー消費量を算出するトナー消費量算出手段を備え、
上記異常発生判断手段が作像工程の何処かに異常が生じていると判断した場合、上記異常発生部判断手段は、上記トナー充填の制御データと上記トナー補給の制御データとから算出される累積トナー消費量が次の(A)式を満たさない場合に上記異常の原因がトナー充填工程にあると判断することを特徴とする画像形成装置。
累積トナー消費量 < トナー充填停止時の副トナー収容器内のトナー量 ・・・・(A)
【請求項4】
請求項3の画像形成装置において、
上記累積トナー消費量は前回のトナー充填実行時からの上記トナー補給装置の動作時間に基づいて算出されることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項3の画像形成装置において、
上記潜像担持体上に形成された静電潜像の面積を算出する画像面積算出手段を備え、
上記累積トナー消費量は前回のトナー充填実行時からの画像面積の累積に基づいて算出されることを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項1または2の画像形成装置において、
上記トナー収容器内のトナーを上記副トナー収容器内に搬送して該副トナー収容器へのトナーの充填を行うトナー充填装置と、
該副トナー収容器内のトナーを上記現像装置内に搬送して該現像装置へのトナーの補給を行うトナー補給装置と、
或る時点からのトナーの充填量を累積して累積トナー充填量を算出するトナー充填量算出手段と、
上記或る時点からのトナーの消費量を累積して累積トナー消費量を算出するトナー消費量算出手段とを備え、
上記異常発生判断手段が作像工程の何処かに異常が生じていると判断した場合、上記異常発生部判断手段は、上記トナー充填の制御データと上記トナー補給の制御データとから算出される上記或る時点からの累積トナー充填量及び或る時点からの累積トナー消費量が次の(B)式を満たさない場合に上記異常の原因がトナー充填工程にあると判断することを特徴とする画像形成装置。
或る時点からの累積トナー充填量≒或る時点からの累積トナー消費量 ・・・・(B)
【請求項7】
請求項6の画像形成装置において、
上記或る時点からの累積トナー消費量は上記或る時点からの上記トナー補給装置の動作時間に基づいて算出されることを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項6の画像形成装置において、
上記潜像担持体上に形成された静電潜像の面積を算出する画像面積算出手段を備え、
上記或る時点からの累積トナー消費量は上記或る時点からの画像面積の累積に基づいて算出されることを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
請求項1または2のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
上記トナー収容器から上記副トナー収容器までトナーを搬送するトナー搬送経路の途中に配置され、該トナー収容器から搬送されるトナーを一度収容し、収容したトナーを該副トナー収容器へと送り出す補助トナー収容器と、
該補助トナー収容器内にトナーが所定量以上充填された状態となるように該トナー収容器から該補助トナー収容器へのトナーの供給(以下、トナー補助充填と呼ぶ)を制御するトナー補助充填制御手段とを備え、
上記トナー充填制御手段は、該副トナー収容器での必要に応じて該補助トナー収容器から該副トナー収容器へのトナーの供給を制御するものであり、
上記異常発生部判断手段は、異常の原因が上記トナー充填工程にあると判断した場合に、上記トナー充填の制御データと上記トナー補助充填の制御データとに基づいて異常の原因がトナー補助充填工程にあるか否かを判断することを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
請求項9の画像形成装置において、
上記副トナー収容器内にトナーが所定量以上充填されているか否かを検出するトナー充填量検知手段と、
上記補助トナー収容器内にトナーが所定量以上充填されているか否かを検出するトナー補助充填量検知手段と、
上記トナー収容器内のトナーを該補助トナー収容器内に搬送して該補助トナー収容器へのトナーの充填を行うトナー補助充填装置と、
該補助トナー収容器内のトナーを該副トナー収容器内に搬送して該副トナー収容器へのトナーの充填を行うトナー充填装置と、
該副トナー収容器内のトナーを上記現像装置内に搬送して該現像装置へのトナーの補給を行うトナー補給装置とを備え、
上記トナー補助充填制御手段は、該トナー補助充填量検知手段が該補助トナー収容器内のトナーの充填量が所定量未満であることを検出したときに該トナー補助充填装置によるトナー充填を行い、該補助トナー収容器内のトナーの充填量が所定量以上となったことを検出すると該トナー補助充填装置によるトナー充填を停止するものであり、
上記トナー充填制御手段は、該トナー充填量検知手段が該副トナー収容器内のトナーの充填量が所定量未満であることを検出したときに該トナー充填装置によるトナー充填を行い、該副トナー収容器内のトナーの充填量が所定量以上となったことを検出すると該トナー充填装置によるトナー充填を停止するものであり、
上記トナー充填制御手段は、前回のトナー補助充填実行時からの上記副トナー収容器へのトナーの充填量を累積して累積トナー充填量を算出するトナー充填量算出手段を備え、
上記異常発生部判断手段は、異常の原因が上記トナー充填工程にあると判断した場合に、上記トナー補助充填の制御データと上記トナー充填の制御データとから算出される累積トナー充填量が次の(C)式を満たさない場合に上記異常の原因がトナー補助充填工程にあると判断することを特徴とする画像形成装置。
累積トナー充填量 < トナー補助充填停止時の補助トナー収容器内のトナー量 ・・・・(C)
【請求項11】
請求項10の画像形成装置において、
上記累積トナー充填量は前回のトナー補助充填実行時からの上記トナー充填装置の動作時間に基づいて算出されることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2010−113342(P2010−113342A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−190925(P2009−190925)
【出願日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】