説明

画像形成装置

【課題】 現像剤中の劣化したトナーを減らすことができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 潜像形成部によって潜像が形成される面の広がる方向に像保持体と並んだ、表面の電位が像保持体の表面電位とは独立な独立部材と、独立部材の表面を帯電させる帯電器とを備え、現像器が、像保持体および独立部材の双方に隣り合った、現像剤を像保持体に面した現像領域および独立部材に面した対向領域へと搬送する現像ロールと、現像ロールに隣り合い現像ロールの回転軸に沿って延びた、独立部材から遠い方から独立部材に近づく方へと向かう第1方向に、収容した現像剤を搬送する第1収容部と、第1収容部に隣接し第1収容部に並んで延びた、両端に、第1収容部との間で現像剤が移動する移動口が設けられた、第1方向とは逆の第2方向に、収容した現像剤を搬送する第2収容部と、トナー供給口を通じて第2収容部へトナーを供給するトナー供給部とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置に組み込まれる現像装置には、収容槽内を現像ロールに隣接した第1収容室と、この第1収容室に隣接した第2収容室とに仕切って、これら第1収容室および第2収容室の相互間で現像剤を撹拌しながら移動させるものがある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平9−204105号公報 (第5図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、現像剤中の劣化したトナーを減らすことができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1に係る画像形成装置は、
表面に像が形成されてこの像を保持する像保持体と、
上記像保持体の表面に静電的な潜像を形成する潜像形成部と、
上記像保持体表面に形成された潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する、このトナーを含んだ現像剤を内部に収容した現像器とを備え、
上記潜像形成部によって潜像が形成される面の広がる方向に上記像保持体と並んだ、この表面の電位が上記像保持体の表面電位とは独立な独立部材と、
上記独立部材の表面を帯電させる帯電器とを更に備え、
上記現像器が、
上記像保持体および上記独立部材の双方に隣り合った、この像保持体およびこの独立部材とは電位差を有する、表面に上記現像剤を保持して回転することでこの現像剤を、この像保持体に面した現像領域およびこの独立部材に面した対向領域へと搬送する現像ロールと、
上記現像ロールに隣り合いこの現像ロールの回転軸に沿って延びた、内部に上記現像剤を収容してこの現像剤をこの現像ロールに供給する、収容した現像剤を撹拌しつつこの回転軸に沿って、上記独立部材から遠い方からこの独立部材に近づく方へと向かう第1方向に搬送する第1収容部と、
上記第1収容部に隣接しこの第1収容部に並んで延びた、両端に、この第1収容部との間で現像剤が移動する移動口が設けられた、内部に上記現像剤を収容しトナーが供給されてこの現像剤とこのトナーを撹拌して混合しつつ上記第1方向とは逆の第2方向に搬送する第2収容部と、
トナー供給口を通じて上記第2収容部へトナーを供給するトナー供給部とを備えたものであることを特徴とする。
【0005】
請求項2に係る画像形成装置は、
上記現像ロールは、上記現像剤を上記現像領域へと搬送する現像部およびこの現像剤を上記対向領域へと搬送する非現像部が互いに分離した、それら現像部および非現像部に互いに異なる電位が付与されるものであることを特徴とする。
【0006】
請求項3に係る画像形成装置は、
上記独立部材が、上記現像ロールと上記像保持体との間に生じている電界の向きと同じ向きの電界をこの現像ロールとこの独立部材との間に生じさせる電位差であって、上記現像ロールと上記像保持体との間の電位差よりも大きな電位差をこの現像ロールとの間に有するものであることを特徴とする。
【0007】
請求項4に係る画像形成装置は、
上記独立部材が、上記現像ロールと上記像保持体との間に生じている電界の向きと同じ向きの電界をこの現像ロールとこの独立部材との間に生じさせる電位差であって、上記現像ロールと上記像保持体との間の電位差よりも小さな電位差をこの現像ロールとの間に有するものであることを特徴とする。
【0008】
請求項5に係る画像形成装置は、
上記独立部材が、上記現像ロールと上記像保持体との間に生じている電界の向きとは逆向きの電界をこの現像ロールとこの独立部材との間に生じさせる電位差をこの現像ロールとの間に有するものであることを特徴とする。
【0009】
請求項6に係る画像形成装置は、
上記独立部材の、上記帯電器によって帯電された表面に露光光を照射してこの表面に電位分布を形成する露光器を備え、
上記独立部材が、上記電位分布によって上記現像ロールとの間に、上記現像ロールと上記像保持体との間に生じている電界の向きと同じ向きの電界をこの現像ロールとこの独立部材との間に生じさせる第1電位差であって、上記現像ロールと上記像保持体との間の電位差よりも小さな第1電位差と、上記現像ロールと上記像保持体との間に生じている電界の向きとは逆向きの電界をこの現像ロールとこの独立部材との間に生じさせる第2電位差との双方を有するものであることを特徴とする。
【0010】
請求項7に係る画像形成装置は、
上記現像ロールは、上記現像剤を上記現像領域へと搬送する現像部およびこの現像剤を上記対向領域へと搬送する非現像部が互いに分離した、それら現像部および非現像部に互いに異なる電位が付与されるものであって、
上記非現像部に電位を付与することで、この非現像部と上記独立部材との間に、上記現像部とこの像保持体との間の電位差よりも大きい電位差と、この現像部とこの像保持体との間に生じる電界の向きと同じ向きの電界とを生じさせる大差発生電位付与部を備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項8に係る画像形成装置は、
上記現像ロールは、上記現像剤を上記現像領域へと搬送する現像部およびこの現像剤を上記対向領域へと搬送する非現像部が互いに分離した、それら現像部および非現像部に互いに異なる電位が付与されるものであって、
上記非現像部に電位を付与することで、この非現像部と上記独立部材との間に、上記現像部とこの像保持体との間の電位差よりも小さい電位差と、この現像部とこの像保持体との間に生じる電界の向きと同じ向きの電界とを生じさせる小差発生電位付与部を備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項9に係る画像形成装置は、
上記現像ロールは、上記現像剤を上記現像領域へと搬送する現像部およびこの現像剤を上記対向領域へと搬送する非現像部が互いに分離した、それら現像部および非現像部に互いに異なる電位が付与されるものであって、
上記非現像部に電位を付与することで、この非現像部と上記独立部材との間に、上記現像部と上記像保持体との間に生じる電界の向きとは逆向きの電界を生じさせる逆電界発生電位付与部を備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項10に係る画像形成装置は、
上記現像ロールは、上記現像剤を上記現像領域へと搬送する現像部およびこの現像剤を上記対向領域へと搬送する非現像部が互いに分離した、それら現像部および非現像部に互いに異なる電位が付与されるものであって、
上記非現像部に第1の電位を付与することで、上記非現像部と上記独立部材との間に、上記現像部と上記像保持体との間の電位差よりも小さい電位差と、この現像部とこの像保持体との間に生じる電界の向きと同じ向きの電界とを生じさせる小差発生電位付与部と、この非現像部に第2の電位を付与することで、この非現像部とこの独立部材との間に、この現像部とこの像保持体との間に生じる電界の向きとは逆向きの電界を生じさせる逆電界発生電位付与部とを兼ねた、この第1の電位とこの第2の電位との切換が自在な電位付与部を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る画像形成装置によれば、現像剤中の劣化したトナーを減らすことができる。
【0015】
請求項2に係る画像形成装置によれば、種類の異なる劣化トナーの除去に対応できる。
【0016】
請求項3に係る画像形成装置によれば、劣化トナーのうちの過帯電トナーが除去される。
【0017】
請求項4に係る画像形成装置によれば、劣化トナーのうちの低帯電トナーが除去される。
【0018】
請求項5に係る画像形成装置によれば、劣化トナーのうちの逆極トナーが除去される。
【0019】
請求項6に係る画像形成装置によれば、劣化トナーのうちの低帯電トナーと逆極トナーが同時に除去される。
【0020】
請求項7に係る画像形成装置によれば、劣化トナーのうちの過帯電トナーが除去される電位状態を確実に得ることができる。
【0021】
請求項8に係る画像形成装置によれば、劣化トナーのうちの低帯電トナーが除去される電位状態を確実に得ることができる。
【0022】
請求項9に係る画像形成装置によれば、劣化トナーのうちの逆極トナーが除去される電位状態を確実に得ることができる。
【0023】
請求項10に係る画像形成装置によれば、劣化トナーのうちの低帯電トナーと逆極トナーとのそれぞれを選択的に除去することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の画像形成装置の実施形態について説明する。
【0025】
図1は、プリンタの概略構成図である。
【0026】
図1に示すプリンタ1は、感光体10と、この感光体10の表面に電荷を付与する帯電ロール11と、外部から送信されてきた画像データに基づいたレーザ光を生成するレーザ露光器12と、トナーを含む現像剤を収容する現像器13と、記録用紙を収容する用紙カセット16と、用紙カセット16から記録用紙を引き出して搬送する用紙搬送装置17と、トナー像を、矢印B方向に搬送されてきた記録用紙上に転写する転写ロール14と、記録用紙上のトナー像を加熱および加圧することでその記録用紙上にトナー像を定着させる定着器15と、感光体10の表面をクリーニングするクリーニング装置20とを有している。現像器13は、感光体10に対向して回転しながら、現像剤を感光体10との間の領域に搬送する現像ロール133を有している。また、クリーニング装置20は、クリーニング部材21を感光体10に接触させて感光体10の表面をクリーニングする。尚、現像器13に収容されている現像剤には、トナーの他に、このトナーとの摩擦によりトナーを摩擦帯電させる電荷付与粒子であり磁性粒子でもある磁性キャリアが含まれている。
【0027】
このプリンタ1は、本発明の画像形成装置の第1実施形態である。また、感光体10が、表面に像が形成されて該像を保持する像保持体の一例である。レーザ露光器12が、帯電器により帯電された像保持体の表面を露光することで該表面に静電的な潜像を形成する露光器の一例である。
【0028】
ここで、このプリンタ1における画像形成の動作の流れを簡単に説明する。
【0029】
図1に示すプリンタ1では、矢印A方向に回転する感光体10の表面に、帯電ロール11により電荷が付与され、電荷が付与された感光体10の表面に、外部から送信されてきた画像データに基づいたレーザ光がレーザ露光器12により照射されることで感光体10の表面には静電的な潜像が形成される。メカニズムについては後述するが、現像器13に収容されている現像剤は現像ロール133の表面に供給され、現像ロール133と感光体10との間の領域に運ばれ、運ばれた現像剤中のトナーが潜像上に付着することにより、感光体10の表面の静電的な潜像は現像される。この現像により得られたトナー像が、矢印B方向に搬送されてきた記録用紙上に転写ロール14により転写され、トナー像を加熱および加圧する定着器15により記録用紙上のトナー像が溶融されて記録用紙上に定着される。その後、感光体10の、トナー像の転写を終えた部分に残留する残留物が、矢印Aの向きの回転おける転写ロール14よりも下流側で帯電ロール11よりも上流側、かつ感光体10の回転中心に沿った全幅にわたって先端が接触したクリーニング部材21により除去され、除去された残留物は残留物収容箱22に収容される。尚、このプリンタ1は単色画像専用機であるが、本発明は、カラー画像機に適用されてもよい。
【0030】
図2は、図1に示す現像器をレーザ露光器側から見た透視図である。
【0031】
図2には、現像ロール133と、現像剤を収容する現像剤収容槽132と、現像剤収容槽132の内部で現像剤を撹拌搬送する撹拌搬送部材131とを備えた現像器13が示されている。
【0032】
現像剤収容槽132は、内部が、現像ロール133に並行して延びた壁1321によって、現像ロール133と隣り合った第1収容室132aとこの第1収容室132aと隣り合った第2収容室132bとに分けられている。
【0033】
これら第1収容室132aおよび第2収容室132bそれぞれには、撹拌搬送部材131が1つずつ配備されており、これら撹拌搬送部材131は、具体的には、螺旋状のフィンが棒の周囲に備えられた構造を有している。第1収容室132aおよび第2収容室132bそれぞれに配備された撹拌搬送部材131が互いに逆向きに回転することで、現像剤収容槽132に収容されている現像剤は撹拌されながら壁1321の周囲を反時計回りに循環する。現像剤収容槽132の内部では、撹拌搬送部材131によってトナーと磁性キャリアとが撹拌されることでトナーがマイナス帯電し、磁性キャリアはプラス帯電する。このため、マイナス帯電したトナーは磁性キャリアに静電的に付着する。これにより、現像剤収容槽132の内部では、トナーと磁性キャリアが渾然一体となっている。
【0034】
また、図2には、現像剤収容槽132には、新しいトナーを供給するためのトナー供給口132cが示されている。
【0035】
ところで、画像密度の低い画像形成が長く続き、新たなトナーの供給があまり行われない状況下では、現像器内部のトナーと磁性キャリアとの度重なる摩擦により、トナー表面に付着している外添剤がトナー表面に埋没したり、トナー表面に偏在したりするためトナーの帯電性能が劣化する。具体的には、トナーの本来であれば狭い帯電量分布は広くなる。
【0036】
低画像密度の画像形成が連続して行われたことで、帯電分布が広がったトナーが現像器内に多く収容されている状態にある時に、高画像密度の画像形成の開始に伴って新たなトナーが大量に現像器に供給されると、広がった帯電分布のうち高帯電側に位置するトナーが有する電荷は、新たに供給されてきたトナーへ急速に移動する。その結果、劣化のために磁性キャリアとの摩擦による帯電量の上昇が鈍いにもかかわらず、新たに供給されてきたトナーに電荷が奪われて低帯電となった低帯電トナーと、広がった帯電分布のうち高帯電側に位置するトナーから電荷を奪ったことで帯電量が充分な新たなトナーとが現像ロール133上に保持されることとなる。また、電荷が奪われたことで帯電極性が逆転してしまった所謂逆極トナーも、これら低帯電トナーや帯電量が充分な新たなトナーと共に現像ロール133上に保持される。このため、帯電量が不足しているために磁性キャリアとの静電的な結びつきが弱くなった低帯電トナーは、磁性キャリアから離れても静電的な潜像に付着せずに装置内で飛散したり、また、逆極トナーは、感光体10の表面に形成された静電的な潜像が形成された部分以外の部分である背景領域に付着したりする。
【0037】
そこで、本実施形態のプリンタ1では、画像となるトナー像を保持する感光体10とは別に、劣化トナーを吸着する吸着ロール40を備え、吸着ロール40に吸着された劣化トナーをクリーニング装置20で回収することにより、現像器13の内部から劣化トナーを除去する。
【0038】
図2には、現像剤収容槽132の第1収容室132aにおける現像剤の搬送方向の最下流の、新たなトナーが供給される直前の位置に、現像ロール133と同軸に設けられた搬送ロール134と、この搬送ロール134に対向すると共に感光体10と同軸に設けられた吸着ロール40と、この吸着ロール40を帯電する帯電装置50とが示されている。
【0039】
搬送ロール134は、現像ロール133とは別体で、印加される電圧が現像ロール133とは異なっているものの、現像ロール133と同径、同材料、および同構造のものである。
【0040】
吸着ロール40は、感光体10と同径、同材料、および同構造のものである。
【0041】
このプリンタ1では、現像ロール133と、この現像ロール133に対向する感光体10とにより画像形成が行われる一方、吸着ロール40と、この吸着ロール40に対向する搬送ロール134とにより、搬送ロール134が表面に保持する現像剤からの劣化トナーの抽出が行われる。尚、吸着ロール40の表面に対しては、露光は行われず、また、用紙も搬送されてこない。また、搬送ロール134が、本発明にいう非現像部の一例であり、吸着部材40が、本発明にいう独立部材の一例である。また、帯電装置50が、本発明いう帯電器の一例である。
【0042】
以下、現像剤中の劣化トナーの抽出について図3および図4を参照しながら説明する。
【0043】
図3は、現像器の断面図である。
【0044】
図3のパート(a)には、図2に示される現像器等のA−A断面を矢印方向に見た状態が示されており、図3のパート(b)には、図2に示される現像器等のB−B断面を矢印方向に見た状態が示されている。ここで、劣化トナーの抽出のメカニズムを説明する前に、感光体10と現像ロール133とによるトナー像の形成メカニズムについて説明する。
【0045】
図3(a)に示される現像ロール133は、矢印C方向に回転する円筒部材1331と、この円筒部材1331の内部にこの円筒部材1331とは独立に固定された永久磁石ロール1332とを有している。この永久磁石ロール1332は、円筒部材1331の周回方向に複数の磁極が配列されたもので、現像剤の吸着および解放を規定する磁力分布を有している。
【0046】
円筒部材1331の周面は、一部が現像剤収容槽132の内部に入り込み、その他は現像剤収容槽132の外に存在している。したがって、円筒部材1331が回転すると、円筒部材1331の周面各部は所定の回転速度で現像剤収容槽132の内部を通過する。そして、円筒部材1331の内部に備えられた永久磁石ロール1332の磁力分布により、現像剤収容槽132の内部を通過中の周面部分に現像剤が供給される。円筒部材1331は、この供給された現像剤を、感光体10との間に形成された現像領域1301aへ搬送する。
【0047】
図3(b)には、現像ロール133と同じ構成を有する搬送ロール134が示されており、この搬送ロール134の表面をなす円筒部材1331の周面のうち、現像剤収容槽132の内部を通過中の周面部分に現像剤が供給される。円筒部材1331は、この供給された現像剤を、吸着ロール40との間に形成された対向領域1302aへ搬送する。
【0048】
図4は、レーザ露光器からのレーザ露光光の照射の様子を示す図である。
【0049】
図4には、レーザ露光器12からのレーザ露光光の照射範囲が感光体10にとどまり、吸着ロール40には及んでいない様子が示されている。
【0050】
また、図4に示される感光体10、吸着ロール40、現像ロール133、および搬送ロール134には、それぞれが有する電位が記載されている。感光体10は、帯電ロール11による帯電により電位は−720Vとされるものの、その後、レーザ露光器12からの、画像信号に応じたレーザ露光光の照射により形成された潜像部分の電位は−300Vとなる。一方、レーザ露光光が非照射の部分の電位は−720Vのままとなる。また、吸着ロール40は、帯電装置50による帯電により−720Vとされ、その電位が維持される。また、現像ロール133の電位は、不図示の帯電装置により−600Vとされ、搬送ロール134の電位は、搬送ロール134に繋がれている電源135により−1500Vとされている。この電源135が、本発明にいう大差発生電位付与部の一例に相当する。
【0051】
以上の電位関係により、現像ロール133に保持された磁性キャリアに静電的に付着し、感光体10との間に形成された現像領域1301aに搬送されたトナーは、前述したように現像剤収容槽132内でマイナス極性に帯電されていることから、感光体10の潜像部分との間に発生する、この潜像部分(電位は−300V)から現像ロール133(電位は−600V)へ向かう向きの電界(電位差は300V)により、磁性キャリアとの間の静電引力に打ち勝って潜像側に飛翔し、潜像はトナー現像される。その後、磁性キャリアは、現像ロール133の円筒部材1331の表面に磁力により吸着された状態で残り、現像剤収容槽132へと回収される。
【0052】
また、搬送ロール134に保持された磁性キャリアに静電的に付着し、吸着ロール40との間に形成された対向領域1302aに搬送されたトナーのうちの過帯電トナーは、吸着ロール40との間に発生する、この吸着ロール40(電位は−720V)から搬送ロール134(電位は−1500V)へ向かう、感光体10の潜像部分と現像ロール133との間の電界と同じ向きでありながら潜像部分と現像ロール133との間の電界よりも強い電界(電位差は780V)により、磁性キャリアとの間の静電引力に打ち勝って吸着ロール40に吸着される。図3(b)にも示されるように、吸着ロール40の位置には、トナー像を記録媒体に転写するための転写器14が存在しないため、吸着ロール40に吸着されたトナーは転写されないままクリーニング装置20に達してクリーニング部材21によって吸着ロール40から除去され、残留物収容箱22に収容される。
【0053】
以上に説明したように、本実施形態のプリンタ1では、現像剤収容槽132の内部の劣化トナーのうちの過帯電トナーが、現像剤収容槽132の第1収容室132aにおける現像剤の搬送方向の最下流の、新たなトナーが供給される直前の位置で現像吸着ロール40に吸着され、現像剤収容槽132から除去される。このため、過帯電トナーが効果的に除去されることで、新たなトナーへの急激な電荷の移動が効果的に抑制される。これにより、極端に帯電量の異なるトナーの発生が抑制される。
【0054】
次に、本発明の画像形成装置の第2実施形態について説明する。
【0055】
第2実施形態の画像形成装置と第1実施形態の画像形成装置との相違点は、吸着ロール40で吸着する劣化トナーが、第1実施形態形態におけるような過帯電トナーではなく、帯電量の上昇が鈍いにもかかわらず、新たに供給されてきたトナーに電荷が奪われて低帯電となった低帯電トナー、および、急激な電荷の移動により逆極化した逆極トナーであることと、搬送ロール134の電位が低帯電トナーおよび逆極トナーの吸着に適した電位であることとにある。以下、これらの点について説明する。
【0056】
図5は、第2実施形態のプリンタの現像器等の電位関係を示す図である。
【0057】
図5には、電位が−1000Vの第1電源137と、電位が−500Vの第2電源138と、これらのうちの一方を切替自在に搬送ロール134に繋ぐ切替スイッチ136とが示されており、ここには、搬送ロール134に電位が−1000Vの第1電源137の方が繋がれている状態が示されている。第1電源137が、本発明にいう小差発生電位付与部の一例に相当し、第2電源138が、本発明にいう逆電界発生電位付与部の一例に相当する。また、第1電源137と第2電源138と切替スイッチ136とによって、本発明にいう電位付与部の一例が構成されている。尚、搬送ロール134以外の、吸着ロール40、感光体10、および現像ロール133の電位は、第1実施形態のプリンタ1における電位と同じであるので説明は省略する。
【0058】
図5に示されるように、切替スイッチ136によって、搬送ロール134に第1電源137が接続されると、搬送ロール134の電位は−1000Vとなり、搬送ロール134に保持された磁性キャリアに静電的に付着し、吸着ロール40との間に形成された領域に搬送されたトナーの中でも低帯電のトナーは、吸着ロール40との間に発生する、この吸着ロール40(電位は−720V)から搬送ロール134(電位は−1000V)へ向かう、感光体10の潜像部分と現像ロール133との間の電界と同じ向きながら潜像部分と現像ロール133の間の電界よりも弱い電界(電位差は280V)により、磁性キャリアとの間の静電引力に打ち勝って吸着ロール40に吸着される。その後、クリーニング装置20のクリーニング部材21によって除去されて残留物収容箱22に収容される。
【0059】
一方、切替スイッチ136によって、搬送ロール134に第2電源138が接続されると、搬送ロール134の電位は−500Vとなり、搬送ロール134に保持された磁性キャリアに静電的に付着し、吸着ロール40との間に形成された領域に搬送されたトナーの中でも逆帯電トナーは、吸着ロール40との間に発生する、搬送ロール134(電位は−500V)から吸着ロール40(電位は−720V)へ向かう、感光体10の潜像部分と現像ロール133との間の電界の向きとは逆向きの電界により、磁性キャリアとの間の静電引力に打ち勝って吸着ロール40に吸着される。その後、クリーニング装置20のクリーニング部材21によって除去されて残留物収容箱22に収容される。
【0060】
以上に説明したように、第2実施形態のプリンタでは、現像剤収容槽132に収容されている劣化トナーのうち低帯電トナーおよび逆極性トナーの双方が、吸着ロール40に付与する電位を切り替えることで除去される。これにより、極端に帯電量の異なるトナーの発生が抑制される。
【0061】
次に、本発明の画像形成装置の第3実施形態について説明する。
【0062】
第3実施形態のプリンタと第2実施形態のプリンタとの相違点は、レーザ露光器12の露光光の照射範囲が感光体10に加え、さらに吸着ロール40の中央部にまで及んでいる点と、第2実施形態では2つの電位を切り替えて搬送ロール134に付与することにより低帯電トナーと逆帯電トナーとをそれぞれ吸着ロール40に吸着できるのに対し、第3実施形態では搬送ロール134に付与する電位を切り換えることなく低帯電トナーと逆帯電トナーとの双方を同時に吸着ロール40に吸着する点が異なっている。
【0063】
図6は、レーザ露光器からのレーザ露光光の照射範囲について示す図である。
【0064】
図6には、レーザ露光器12からのレーザ露光光の照射対象が、感光体10と、吸着ロール40の感光体10側の端部から中央部分にまでに及んでいることが示されている。
【0065】
また、図6には、感光体10、吸着ロール40、現像ロール133、および搬送ロール134には、それぞれが有する電位が記載されている。感光体10および現像ロール133の各電位および電位関係については、前述してあるので省略する。
【0066】
吸着ロール40のうちの感光体10側の端部から中央部までの電位は、最初は帯電装置50による帯電により−720Vとされるものの、その後、レーザ露光光が照射された部分の電位は−300Vとなり、レーザ露光光が照射されない残り半分の電位は−720Vを維持する。また、搬送ロール134の電位は、不図示の帯電装置により−500Vとされる。
【0067】
以上のような電位関係を有する、本実施形態のプリンタにおいては、搬送ロール134に保持された磁性キャリアに静電的に付着し、吸着ロール40の感光体10側の端部から中央部まで(以下では、吸着ロール40の感光体10側の端部から中央部までを、レーザ照射領域41と称す。)との間に形成された領域に搬送されたトナーのうちの低帯電トナーは、このレーザ照射領域41と搬送ロール134との間に発生する、レーザ照射領域41(電位は−300V)から搬送ロール134(電位は−500V)へ向かう向きの電界(電位差は200V)により、磁性キャリアとの間の静電引力に打ち勝って、吸着ロール40のレーザ照射領域41に吸着され、その後、クリーニング装置20のクリーニング部材21によって除去されて残留物収容箱22に収容される。
【0068】
一方、搬送ロール134に保持された磁性キャリアに静電的に付着し、吸着ロール40の中央部からの残り半分(以下では、吸着ロール40の中央部からの残り半分をレーザ非照射領域42と称す。)との間に形成された領域に搬送されたトナーのうちの逆極トナーは、レーザ非照射領域42と搬送ロール134との間に発生する、搬送ロール134(電位は−500V)からレーザ非照射領域42(電位は−720V)へ向かう向きの電界により、磁性キャリアとの間の静電引力に打ち勝って、レーザ非照射領域42に吸着され、その後、クリーニング装置20のクリーニング部材21によって除去されて残留物収容箱22に収容される。
【0069】
以上説明したように、本実施形態のプリンタでは、現像剤収容槽132に収容されている劣化トナーのうち低帯電トナーおよび逆極性トナーの双方が同時に除去されるこれにより、極端に帯電量の異なるトナーの発生が抑制される。
【0070】
次に、本発明の画像形成装置の第4実施形態について説明する。
【0071】
第4実施形態のプリンタと第3実施形態のプリンタとの相違点は、第3実施形態では、現像ロール133と搬送ロール134の電位が互いに異なっているのに対し、第4実施形態では、これら現像ロール133と搬送ロール134が一体化し、同電位になっている点である。
【0072】
図7は、第4実施形態のプリンタの現像器等の電位関係を示す図である。
【0073】
図7には、第3実施形態では別体であった現像ロール133と搬送ロール134とが一体化した現像剤保持ロール233が示されており、感光体10、吸着ロール40、および現像剤保持ロール233には、それぞれが有する電位が記載されている。感光体10と現像剤保持ロール233との電位関係は、前述してあるので省略する。また、吸着ロール40上のレーザ照射領域41およびレーザ非照射領域42の電位については、レーザ照射領域41の電位が、第3実施形態では−300Vであったのが−350Vに変更されているものの、機能的な変化はないことから説明は省略する。
【0074】
搬送ロール134に保持された磁性キャリアに静電的に付着し、レーザ照射領域41との間に形成された領域に搬送されたトナーのうちの低帯電トナーは、レーザ照射領域41と現像剤保持ロール233との間に発生する、レーザ照射領域41(電位は−350V)から現像剤保持ロール233(電位は−600V)へ向かう向きの電界(電位差は250V)により、磁性キャリアとの間の静電引力に打ち勝って、レーザ照射領域41に吸着され、その後、クリーニング装置20のクリーニング部材21によって除去されて残留物収容箱22に収容される。
【0075】
一方、搬送ロール134に保持された磁性キャリアに静電的に付着し、レーザ非照射領域42との間に形成された領域に搬送されたトナーのうちの逆極トナーは、レーザ非照射領域42と現像剤保持ロール233との間に発生する、現像剤保持ロール233(電位は−600V)からレーザ非照射領域42(電位は−720V)へ向かう向きの電界により、磁性キャリアとの間の静電引力に打ち勝って、レーザ非照射領域42に吸着され、その後、クリーニング装置20のクリーニング部材21によって除去されて残留物収容箱22に収容される。
【0076】
以上説明したように、本実施形態のプリンタでも、現像剤収容槽132に収容されている劣化トナーのうち低帯電トナーおよび逆極性トナーの双方が同時に除去される。これにより、極端に帯電量の異なるトナーの発生が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】プリンタの概略構成図である。
【図2】図1に示す現像器をレーザ露光器側から見た透視図である。
【図3】現像器の断面図である。
【図4】レーザ露光器からのレーザ露光光の照射の様子を示す図である。
【図5】第2実施形態のプリンタの現像器等の電位関係を示す図である。
【図6】レーザ露光器からのレーザ露光光の照射範囲について示す図である。
【図7】第4実施形態のプリンタの現像器等の電位関係を示す図である。
【符号の説明】
【0078】
1 プリンタ
10 感光体
11 帯電ロール
12 レーザ露光器
13 現像器
131 撹拌搬送部材
132 現像剤収容槽
133 現像ロール
134 搬送ロール
135 電源
136 切替スイッチ
137 第1電源
138 第2電源
14 転写ロール
15 定着器
16 用紙カセット
17 用紙搬送装置
20 クリーニング装置
21 クリーニング部材
22 残留物収容箱
233 現像剤保持ロール
30 スイッチ
31 第1電源
32 第2電源
40 吸着ロール
50 帯電装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に像が形成されて該像を保持する像保持体と、
前記像保持体の表面に静電的な潜像を形成する潜像形成部と、
前記像保持体表面に形成された潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する、該トナーを含んだ現像剤を内部に収容した現像器とを備え、
前記潜像形成部によって潜像が形成される面の広がる方向に前記像保持体と並んだ、該表面の電位が前記像保持体の表面電位とは独立な独立部材と、
前記独立部材の表面を帯電させる帯電器とを更に備え、
前記現像器が、
前記像保持体および前記独立部材の双方に隣り合った、該像保持体および該独立部材とは電位差を有する、表面に前記現像剤を保持して回転することで該現像剤を、該像保持体に面した現像領域および該独立部材に面した対向領域へと搬送する現像ロールと、
前記現像ロールに隣り合い該現像ロールの回転軸に沿って延びた、内部に前記現像剤を収容して該現像剤を該現像ロールに供給する、収容した現像剤を撹拌しつつ該回転軸に沿って、前記独立部材から遠い方から該独立部材に近づく方へと向かう第1方向に搬送する第1収容部と、
前記第1収容部に隣接し該第1収容部に並んで延びた、両端に、該第1収容部との間で現像剤が移動する移動口が設けられた、内部に前記現像剤を収容しトナーが供給されて該現像剤と該トナーを撹拌して混合しつつ前記第1方向とは逆の第2方向に搬送する第2収容部と、
トナー供給口を通じて前記第2収容部へトナーを供給するトナー供給部とを備えたものであることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記現像ロールは、前記現像剤を前記現像領域へと搬送する現像部および該現像剤を前記対向領域へと搬送する非現像部が互いに分離した、それら現像部および非現像部に互いに異なる電位が付与されるものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記独立部材が、前記現像ロールと前記像保持体との間に生じている電界の向きと同じ向きの電界を該現像ロールと該独立部材との間に生じさせる電位差であって、前記現像ロールと前記像保持体との間の電位差よりも大きな電位差を該現像ロールとの間に有するものであることを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記独立部材が、前記現像ロールと前記像保持体との間に生じている電界の向きと同じ向きの電界を該現像ロールと該独立部材との間に生じさせる電位差であって、前記現像ロールと前記像保持体との間の電位差よりも小さな電位差を該現像ロールとの間に有するものであることを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記独立部材が、前記現像ロールと前記像保持体との間に生じている電界の向きとは逆向きの電界を該現像ロールと該独立部材との間に生じさせる電位差を該現像ロールとの間に有するものであることを特徴とする請求項1、2、4のうちのいずれか1項記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記独立部材の、前記帯電器によって帯電された表面に露光光を照射して該表面に電位分布を形成する露光器を備え、
前記独立部材が、前記電位分布によって前記現像ロールとの間に、前記現像ロールと前記像保持体との間に生じている電界の向きと同じ向きの電界を該現像ロールと該独立部材との間に生じさせる第1電位差であって、前記現像ロールと前記像保持体との間の電位差よりも小さな第1電位差と、前記現像ロールと前記像保持体との間に生じている電界の向きとは逆向きの電界を該現像ロールと該独立部材との間に生じさせる第2電位差との双方を有するものであることを特徴とする請求項1、2、4、5のうちのいずれか1項記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記現像ロールは、前記現像剤を前記現像領域へと搬送する現像部および該現像剤を前記対向領域へと搬送する非現像部が互いに分離した、それら現像部および非現像部に互いに異なる電位が付与されるものであって、
前記非現像部に電位を付与することで、該非現像部と前記独立部材との間に、前記現像部と該像保持体との間の電位差よりも大きい電位差と、該現像部と該像保持体との間に生じる電界の向きと同じ向きの電界とを生じさせる大差発生電位付与部を備えたことを特徴とする請求項1、2、3のうちのいずれか1項記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記現像ロールは、前記現像剤を前記現像領域へと搬送する現像部および該現像剤を前記対向領域へと搬送する非現像部が互いに分離した、それら現像部および非現像部に互いに異なる電位が付与されるものであって、
前記非現像部に電位を付与することで、該非現像部と前記独立部材との間に、前記現像部と該像保持体との間の電位差よりも小さい電位差と、該現像部と該像保持体との間に生じる電界の向きと同じ向きの電界とを生じさせる小差発生電位付与部を備えたことを特徴とする請求項1、2、4から6のうちのいずれか1項記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記現像ロールは、前記現像剤を前記現像領域へと搬送する現像部および該現像剤を前記対向領域へと搬送する非現像部が互いに分離した、それら現像部および非現像部に互いに異なる電位が付与されるものであって、
前記非現像部に電位を付与することで、該非現像部と前記独立部材との間に、前記現像部と前記像保持体との間に生じる電界の向きとは逆向きの電界を生じさせる逆電界発生電位付与部を備えたことを特徴とする請求項1、2、4、5、6、8のうちのいずれか1項記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記現像ロールは、前記現像剤を前記現像領域へと搬送する現像部および該現像剤を前記対向領域へと搬送する非現像部が互いに分離した、それら現像部および非現像部に互いに異なる電位が付与されるものであって、
前記非現像部に第1の電位を付与することで、前記非現像部と前記独立部材との間に、前記現像部と前記像保持体との間の電位差よりも小さい電位差と、該現像部と該像保持体との間に生じる電界の向きと同じ向きの電界とを生じさせる小差発生電位付与部と、該非現像部に第2の電位を付与することで、該非現像部と該独立部材との間に、該現像部と該像保持体との間に生じる電界の向きとは逆向きの電界を生じさせる逆電界発生電位付与部とを兼ねた、該第1の電位と該第2の電位との切換が自在な電位付与部を備えたことを特徴とする請求項1、2、4、5、6、8、9のうちのいずれか1項記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−139974(P2010−139974A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−318554(P2008−318554)
【出願日】平成20年12月15日(2008.12.15)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】