説明

画像形成装置

【課題】クリーニング機構側の軸受けをなくすことができ、かつ、感光体ドラムの交換を容易に行うことができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】感光体ドラム21のフロント側の端部フランジ41が、感光体ドラム21の軸方向から壁32の開口32aに挿入されるストッパ40によって、クリーニング機構30の収納部34の内部に仮保持されている。感光体ドラム21とクリーニング機構30とが合体したドラムユニット50が装置本体100に挿入された状態では、装置本体100に設けられたフロント側のローラベアリング43を介して、感光体ドラム21およびクリーニング機構30が、装置本体100の内部における所定の位置に位置決めされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感光体ドラムおよびクリーニング機構を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、感光体ドラムおよびクリーニング機構が合体したユニット(以下、ドラムユニットという)を本体へ着脱自在に装着できるようにしてメンテナンスを容易にした画像形成装置が種々提案されている。
【0003】
このような画像形成装置として、例えば、特許文献1に記載される画像形成装置は、いわゆる駆動軸貫通タイプと呼ばれるものであり、画像形成装置の本体にドラムユニットを挿入したときに、本体側の駆動軸が感光体ドラムを貫通して、本体内部における感光体ドラムの位置を決める構成をしている。
【0004】
このドラムユニットでは、ドラムユニット内に軸を有していないので、感光体ドラムの両端部は、クリーニング機構に設けられた軸受けによって回転自在に支持されている。
【0005】
また、クリーニング機構に設けられる軸受けは、感光体ドラムの回転ムラを抑えるためにベアリングが用いられることが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−215429号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記のようなドラムユニットの構成では、画像形成装置の本体側に設けられた駆動軸を支持するための一対の軸受けのほかに、クリーニング機構側にも感光体ドラムを支持するために、ベアリング等の一対の軸受けが必要になる。そのため、製造コストを低減することが困難である。
【0008】
一方、クリーニング機構の内部のベアリングを省略し、感光体ドラムがベアリングで支持されていない状態では、感光体ドラムがクリーニング機構の内部で位置がずれやすくなる。そのため、ドラムユニットを本体に取り付けるときに、駆動軸が感光体ドラムをうまく貫通できなくなる等の不具合が生じるおそれがある。そのため、感光体ドラムの交換作業を容易に行うことが困難になる。
【0009】
さらに、ベアリング等の軸受けは、スラスト方向への抜け止め機能を有していないので、軸受けがクリーニング機構から抜け落ちることを防止するための抜け止めを別途必要となる。そのため、製造コストやメンテナンス性の面で問題があった。
【0010】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、クリーニング機構側の軸受けをなくすことができ、かつ、感光体ドラムの交換を容易に行うことができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するためのものとして、本発明の画像形成装置は、本体と、前記本体に回転自在に設けられた駆動軸と、前記駆動軸に対して同軸に連結された感光体ドラムと、前記感光体ドラムの感光面をクリーニングするクリーニング機構と、前記本体に設けられ、前記駆動軸を回転自在に支持する軸受け部材とを備えた画像形成装置において、前記クリーニング機構は、前記感光体ドラムを収納する収納部、および前記収納部における前記感光体ドラムの軸方向両端側を閉じる壁を有しており、前記壁には、前記感光体ドラムの両端部が挿入される開口が形成されており、前記感光体ドラムの端部のうちの1つが、前記感光体ドラムの軸方向から前記壁の開口に挿入されたストッパによって前記クリーニング機構の収納部の内部に仮保持され、当該ストッパにより、前記感光体ドラムと前記クリーニング機構とが合体してユニット化され、前記感光体ドラムが前記駆動軸に同軸に貫通されて、前記感光体ドラムと前記クリーニング機構とが合体したユニットが前記本体に組み込まれた状態では、前記本体に設けられた軸受け部材を介して、前記感光体ドラムおよび前記クリーニング機構が、前記本体の内部における所定の位置に位置決めされていることを特徴としている。
【0012】
この構成によれば、感光体ドラムの端部が、感光体ドラムの軸方向からクリーニング機構の壁の開口に挿入されるストッパによって、クリーニング機構の収納部の内部に仮保持されている。当該ストッパにより、感光体ドラムとクリーニング機構とが合体してユニット化されている。しかも、感光体ドラムが駆動軸に同軸に貫通されて、感光体ドラムとリクリーニング機構とが合体したユニットが本体に組み込まれた状態では、本体に設けられた軸受け部材を介して、感光体ドラムおよびクリーニング機構が、本体の内部における所定の位置に位置決めされている。したがって、クリーニング機構の軸受けをなくしても、ストッパによってクリーニング機構の収納部内部に感光体ドラムを仮保持することができる。
【0013】
そして、感光体ドラムを仮保持した状態でドラムユニットを本体に装着すれば、感光体ドラムは、駆動軸に同軸に連結され、その駆動軸は、本体側の軸受け部材によって支持される。これにより、本体側の軸受け部材を介して、感光体ドラムおよびクリーニング機構は、本体の内部における所定の位置に位置決めされる。
【0014】
以上のように、クリーニング機構側の軸受けをなくすことができるので、製造コストを低減することができる。また、クリーニング機構側の軸受けがなくても、感光体ドラムは、本体取り付け前には、ストッパによってクリーニング機構内部に仮保持され、本体取り付け後には、駆動軸および本体側の軸受けによって位置決めされるので、感光体ドラムの交換を容易に行うことができる。
【0015】
また、前記ストッパと前記感光体ドラムの端部との間には、隙間が形成されているのが好ましい。
【0016】
この構成によれば、前記ストッパと前記感光体ドラムの端部との間には、隙間が形成されているので、ドラムユニットを本体へ組み込んだときには、ストッパによって、感光体ドラムを仮保持することができ、ドラムユニットの組込み後は、ストッパは、感光体ドラムの回転に影響を与えない。そのため、ドラムユニットの内部には軸受け部材が不要になる。
【0017】
また、前記ストッパは、前記軸受け部材と同軸に配置され、前記感光体ドラムは、軸方向の力を受けて前記ストッパへ当接した状態で前記駆動軸に連結され、前記ストッパは、前記軸方向の力により、前記軸受け部材のうち前記本体に固定されて静止している非回転部分に当接するのが好ましい。
【0018】
この構成によれば、感光体ドラムおよびクリーニング機構を合体したユニットを本体に装着したときに、感光体ドラムは、本体内部の駆動ジョイント等に押されて軸方向の力を受けてストッパへ当接した状態で駆動軸に連結される。このとき、ストッパは、軸方向の力により、軸受け部材のうち本体に固定されて静止している非回転部分に当接する。これにより、軸受け部材による駆動軸の回転を妨げることなく、本体に対するドラムユニットの位置決めをすることができる。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、本発明の画像形成装置によれば、クリーニング機構側の軸受けをなくすことができるので、製造コストを低減することができる。しかも、クリーニング機構側の軸受けをなくしても、感光体ドラムの交換を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態による画像形成装置の全体構成を示した正面図である。
【図2】図1の感光体ドラムおよびクリーニング機構の取付構造を模式的に示す断面図である。
【図3】図2のストッパ周辺の拡大断面図である。
【図4】図2の感光体ドラムおよびストッパをクリーニング機構に装着する途中の状態を示す斜視図である。
【図5】図4のドラムユニットの前面に、本体の一部を構成する前側板を当接する前の状態を示す斜視図である。
【図6】図4のドラムユニットの前面に、本体の一部を構成する前側板を当接した状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。まず、図1を参照して、画像形成装置10の全体構成について説明する。なお、図中において、−X方向を左方、+X方向を右方という。
【0022】
本実施形態の画像形成装置10は、図1に示すように、胴内排紙型の複写機であり、装置本体11に画像形成部12と、定着部13と、用紙貯留部14と、排紙部15と、画像読取部16と、操作部17とがそれぞれ設けられることで構成されている。
【0023】
用紙貯留部14は、装置本体11に対して挿脱自在の2つの用紙カセット141を有している。この用紙カセット141には用紙束P1が貯留されている。そして、画像形成処理が行われるに際し、この用紙束P1から用紙Pが1枚ずつ繰り出され、画像形成部12へ送り込まれて当該用紙Pに画像形成処理が施される。
【0024】
排紙部15は、画像読取部16の下部で装置本体11の一部が凹状に窪まされることによって形成される胴内排紙トレイ151を有し、画像形成部12からのトナー画像が転写された用紙Pは、この胴内排紙トレイ151へ向けて排出される。
【0025】
画像読取部16は、原稿を載置するためのコンタクトガラス161と、このコンタクトガラス161に載置された原稿を押さえる開閉自在の原稿押さえカバー162と、コンタクトガラス161に載置された原稿の画像を走査する走査機構163とを備えている。
【0026】
そして、走査機構163によって読み取られた原稿画像のアナログ情報は、デジタル信号に変換された後に後述する露光ユニット123へ向けて出力される。
【0027】
操作部17は、画像形成処理に関する処理情報を入力操作するためのものであり、画像読取部16の前方(図1では紙面手前側)に設けられている。この操作部17には、用紙Pの処理枚数等を入力するためのテンキーやその他の各種の操作キー、さらにはタッチ入力を行うための入力ボタン等を表示するLCD(Liquidcrystal display)が設けられている。
【0028】
また、装置本体11の右面には、用紙Pを1枚ずつ手差しにより供給するための手差しトレイ18が設けられている。
【0029】
また、前記装置本体11の左面には、開閉可能なメンテナンス用のメンテナンスドアー19が設けられているとともに、このメンテナンスドアー19の直上位置には、開閉可能な胴外排紙トレイ152が設けられている。画像形成部12で印刷処理が完了した用紙Pは、この胴外排紙トレイ152および前記胴内排紙トレイ151のいずれかに選択的に排出される。
【0030】
画像形成部12には、図1に示すように、トナー像を担持可能な感光体ドラム21が設けられている。この感光体ドラム21の感光面21a(図2参照)は、アモルファスシリコンで構成されている。
【0031】
感光体ドラム21は、ドラム中心回りに時計方向に向けて回転しながら、その直ぐ右方位置に設けられた帯電ユニット122により感光面21aが一様に帯電される。
【0032】
感光体ドラム21は、図2に示されるように、画像形成装置10の装置本体100に回転自在に設けられた駆動軸45に対して同軸に連結されている。駆動軸45の両端部は、装置本体100に設けられたローラベアリング43、44によって回転自在に支持されている。
【0033】
そして、前記画像読取部16で読み取られた原稿画像の画像情報に基づく露光ユニット123からのレーザビームにより感光体ドラム21の感光面21aに静電潜像が形成される。この静電潜像に向けて感光体ドラム21の下方に設けられた現像ユニット124からトナーが供給され、これによって感光体ドラム21の感光面21aに静電潜像に沿ったトナー像が形成される。
【0034】
トナー像が形成された感光体ドラム21には、用紙貯留部14のいずれかの用紙カセット141から送り出され、上下方向に延びた用紙縦搬送路101を上昇した用紙Pが、タイミングを取るためのレジストローラ対142を介して送り込まれる。そして、この用紙Pには、感光体ドラム21の左方で当該感光体ドラム21と対向配置された転写ローラ125の作用で感光体ドラム21の感光面21aのトナー像が転写される。トナー像が転写された用紙Pは感光体ドラム21から分離されて定着部13へ送り込まれる。
【0035】
用紙Pに対するトナー像の転写処理が完了した感光体ドラム21は、時計方向へ向かう回転が継続されることにより、その直上位置に設けられたクリーニング機構30によってその感光面21aが清浄化処理され、次の画像形成処理のために帯電ユニット122へ向かうことになる。
【0036】
定着部13は、内部にハロゲンランプ等の通電発熱体を備えた定着ローラ131と、左方でこの定着ローラ131と対向配置された加圧ローラ132とを有している。そして、画像形成部12から送り込まれた用紙Pは、これら定着ローラ131と加圧ローラ132との間のニップ部を通過しながら熱を得てトナー像の定着処理が施される。
【0037】
定着処理後の用紙Pは、定着部13の上方に設けられた排紙搬送路102を介して胴内排紙トレイ151および胴外排紙トレイ152のいずれかへ選択的に排出される。
【0038】
次に、図2および図4を参照して、クリーニング機構30の構成について説明する。クリーニング機構30は、図2に示されるように、ハウジング31の内部に、感光体ドラム21の感光面21aをクリーニングするためのクリーニング部材36が設けられている。クリーニング部材36は、例えば、摺擦ローラ、クリーニングブレード、スクレーパ、スポンジ状部材(弾性部材)などを含む。
【0039】
ハウジング31は、クリーニング機構30の各部材を支持するとともに、当該クリーニング機構30によって感光体ドラム21の感光面21aから除去されたトナーや放電性生成物等を貯留可能な形状を有している。
【0040】
なお、図4〜6に示される符号35は、クリーニング機構30のハウジング31内部の摺擦ローラなどの可動式のクリーニング部材36を回転させるための駆動ジョイントである。
【0041】
図2に示されるように、クリーニング機構30は、感光体ドラム21を収納する収納部34、および収納部34における感光体ドラム21の軸方向両端側を閉じる壁32、33を有している。壁32、33には、感光体ドラム21の両端部の端部フランジ41、42が挿入される開口32a、33aが形成されている。感光体ドラム21を取り付ける場合、フロント側(図2〜6の右側)の端部フランジ41を開口32aに先に挿入した後、端部フランジ42を開口33aに挿入させる。ここでは、端部フランジ41を開口32aに先に挿入しやすいように、フロント側の開口32aは、リア側の開口33aよりも大きく形成されている。
【0042】
感光体ドラム21のフロント側の端部フランジ41は、感光体ドラム21の軸方向から壁32の開口32aに壁32の外側から挿入されるストッパ40によって、クリーニング機構30の収納部34の内部に仮保持されている。このストッパ40により、感光体ドラム21とクリーニング機構30とが合体してユニット化され、ドラムユニット50が形成されている。
【0043】
ストッパ40は、図2〜4に示されるように、フロント側に突出してローラベアリング44に当接する突出部40aと、円筒状の挿入部40bとを有している。挿入部40bは、クリーニング機構30のフロント側の壁32の開口32aに挿入されている。
【0044】
フロント側のローラベアリング43は、図2および図5〜6に示されるように、装置本体100を構成する前側板100aに固定されている。前側板100aは、装置本体100のその他の固定側部分100b(図2〜3参照)に対して着脱自在に固定される。
【0045】
また、リア側のローラベアリング44は、図2に示されるように、装置本体100の固定側部分100bに固定されている。固定側部分100bには、リア側のローラベアリング44を介して駆動軸45および駆動ジョイント103が回転自在に取り付けられている。
【0046】
駆動軸45は、装置本体100の固定側部分100bに内蔵された駆動モータ(図示せず)により回転する。駆動ジョイント103およびバネ104は、駆動軸45とともに回転する。感光体ドラム21が駆動軸45にフロント側から挿入されたとき、駆動ジョイント103は、感光体ドラム21のリア側端部フランジ42に連結される。このとき、感光体ドラム21は、駆動ジョイント103を介してバネ104の付勢力を受けて、フロント側のローラベアリング43に向かって押される。
【0047】
この構成によれば、感光体ドラム21のフロント側の端部フランジ41は、感光体ドラム21の軸方向から壁32の開口32aに挿入されるストッパ40によって、クリーニング機構30の収納部34の内部に仮保持される。当該ストッパにより、感光体ドラム21とクリーニング機構30とが合体してユニット化されている。
【0048】
しかも、図2〜6に示されるように、感光体ドラム21が駆動軸45に同軸に貫通されて、感光体ドラム21とクリーニング機構30とが合体したドラムユニット50が装置本体100に組み込まれた状態では、装置本体100に設けられたフロント側のローラベアリング43を介して、感光体ドラム21およびクリーニング機構30は、装置本体100の内部における所定の位置に位置決めされている。これにより、クリーニング機構30の軸受けをなくしても、ストッパ40によってクリーニング機構30の収納部34内部に感光体ドラム21を仮保持することができる。
【0049】
また、ストッパ40の円筒状の挿入部40bと感光体ドラム21のフロント側の端部フランジ41との間には、隙間47(図2参照)が形成されている。そのため、ドラムユニット50を装置本体100へ組み込むときには、ストッパ40によって、感光体ドラム21を仮保持することができ、ドラムユニット50の組込み後は、ストッパ40と感光ドラム21とは干渉しなくなり、ストッパ40が感光体ドラム21の回転に影響を与えない。そのため、ドラムユニット50の内部には軸受け部材が不要になる。
【0050】
しかも、駆動軸45が貫通されるストッパ40の開口40cの内径は、感光体ドラム21およびローラベアリング43の内径よりも大きくなっている。そのため、ドラムユニット50の組込み後は、ストッパ40と駆動軸45とは干渉しなくなり、ストッパ40が駆動軸45の回転に影響を与えない。
【0051】
感光体ドラム21が仮保持された状態のドラムユニット50を装置本体100に装着すれば、感光体ドラム21は、駆動軸45に貫通して同軸に連結され、その駆動軸45は、装置本体100側のローラベアリング43,44によって支持される。これにより、装置本体100側のローラベアリング43を介して、感光体ドラム21およびクリーニング機構30は、装置本体100の内部における所定の位置に位置決めされる。
【0052】
以上のようにクリーニング機構30側の軸受けをなくすことができるので、製造コストを低減することができる。また、クリーニング機構30側の軸受けがなくても、感光体ドラム21は、装置本体100取り付け前には、ストッパ40によってクリーニング機構30内部に仮保持される。また、ドラムユニット50を装置本体100に取り付けた後には、駆動軸45および装置本体100側のローラベアリング43によって位置決めされる。その結果、感光体ドラム21の交換を容易に行うことができる。
【0053】
しかも、ドラムユニット50内部をみた場合、クリーニング機構30内部における摺擦ローラ等のクリーニング部材36が感光体ドラム21に当接して感光体ドラム21に一定の圧力を与えているので、感光体ドラム21とストッパ40との間の仮保持のガタはドラムユニット50内部で吸収されるので、感光体ドラム21がクリーニング機構30内部を移動する不具合が生じない。
【0054】
また、感光体ドラム21は、装置本体100への取付け前には、ストッパ40によってクリーニング機構30内部に仮保持されているので、感光体ドラム21およびそれに当接する摺擦ローラ等のクリーニング部材36を、ドラムユニット50を装置本体100に挿入した時の圧力からある程度開放することができる。これにより、感光体ドラム21およびクリーニング部材36の変形や劣化を防止することも可能である。
【0055】
しかも、ストッパ40をクリーニング機構30のフロント側の壁32の開口32aから取り外せば、感光体ドラム21の仮保持状態が解除されるので、ドラムユニット50を分解して感光体ドラム21を容易に交換することが可能である。
【0056】
また、感光体ドラム21は、装置本体100側の駆動ジョイント103に押されて軸方向の力を受けてストッパ40へ当接した状態で、駆動軸45に連結されている。このときに、ストッパ40は、軸方向の力により、ローラベアリング43のうち装置本体100に固定されて静止している非回転部分43aに当接している。これにより、ローラベアリング43による駆動軸45の回転を妨げることなく、装置本体100に対するドラムユニット50の位置決めをすることができる。
【符号の説明】
【0057】
10 画像形成装置
21 感光体ドラム
21a 感光面
30 クリーニング機構
31 ハウジング
32、33 壁
32a、33a 開口
34 収納部
36 クリーニング部材
40 ストッパ
40a 突出部
40b 挿入部
40c 開口
41、42 端部フランジ
43、44 ローラベアリング(軸受け部材)
43a 非回転部分
45 駆動軸
50 ドラムユニット
100 装置本体
100a 前側板
103 駆動ジョイント
104 バネ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、
前記本体に回転自在に設けられた駆動軸と、
感光体ドラムと、
前記感光体ドラムの感光面をクリーニングするクリーニング機構と、
前記本体に設けられ、前記駆動軸を回転自在に支持する軸受け部材と
を備えた画像形成装置において、
前記クリーニング機構は、前記感光体ドラムを収納する収納部、および前記収納部における前記感光体ドラムの軸方向両端側を閉じる壁を有しており、前記壁には、前記感光体ドラムの両端部が挿入される開口が形成されており、
前記感光体ドラムの端部のうちの1つが、前記感光体ドラムの軸方向から前記壁の開口に挿入されたストッパによって前記クリーニング機構の収納部の内部に仮保持され、当該ストッパにより、前記感光体ドラムと前記クリーニング機構とが合体してユニット化され、
前記感光体ドラムが前記駆動軸に同軸に貫通されて、前記感光体ドラムと前記クリーニング機構とが合体したユニットが前記本体に組み込まれた状態では、前記本体に設けられた軸受け部材を介して、前記感光体ドラムおよび前記クリーニング機構が、前記本体の内部における所定の位置に位置決めされている、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記ストッパと前記感光体ドラムの端部との間には、隙間が形成されている、
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記ストッパは、前記軸受け部材と同軸に配置され、
前記感光体ドラムは、軸方向の力を受けて前記ストッパへ当接した状態で前記駆動軸に連結され、
前記ストッパは、前記軸方向の力により、前記軸受け部材のうち前記本体に固定されて静止している非回転部分に当接する、
請求項1または2に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−197531(P2011−197531A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−66115(P2010−66115)
【出願日】平成22年3月23日(2010.3.23)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】