説明

画像形成装置

【課題】露光手段の基板から発生するノイズを低減できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】複数の発光素子が基板40上に設けられ、複数の被露光体28をそれぞれ露光する複数の露光手段70と、各露光手段70を下方から被覆し、基板40に接続された配線56が沿うように配置されるとともに、基板40の接地部が電気的に接続される底板82を少なくとも備えた導電性の被覆部材80と、を有する画像形成装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
LEDヘッドを保持する導電性を有する露光器フレームが電気的に接地されている画像形成装置は従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−154413号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、少なくとも露光手段の基板から発生するノイズを低減できる画像形成装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の画像形成装置は、複数の発光素子が基板上に設けられ、複数の被露光体をそれぞれ露光する複数の露光手段と、前記各露光手段を下方から被覆し、前記基板に接続された配線が沿うように配置されるとともに、前記基板の接地部が電気的に接続される底板を少なくとも備えた導電性の被覆部材と、を有することを特徴としている。
【0006】
また、請求項2に記載の画像形成装置は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記被覆部材が、前記各被露光体の軸方向側を被覆するとともに前記底板と連結される側板を備え、前記基板の接地部が、導電部材を介して、前記側板に電気的に接続されていることを特徴としている。
【0007】
また、請求項3に記載の画像形成装置は、請求項2に記載の画像形成装置において、前記導電部材が、前記各被露光体の回転軸に電気的に接続されていることを特徴としている。
【0008】
また、請求項4に記載の画像形成装置は、請求項3に記載の画像形成装置において、前記被覆部材が、前記各被露光体を上方から被覆するとともに前記側板と連結される天板を備え、前記基板の接地部及び前記回転軸が、前記側板を介して、前記天板に電気的に接続されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、露光手段の基板の接地部が、導電性の被覆部材の底板に電気的に接続されていない構成に比べて、露光手段の基板から発生するノイズを低減することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、露光手段の基板の接地部が、導電部材を介して、導電性の被覆部材の側板に電気的に接続されていない構成に比べて、露光手段の基板から発生するノイズを低減することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、導電部材が、被露光体の回転軸に電気的に接続されていない構成に比べて、ノイズを低減することができる。
【0012】
請求項4に記載の発明によれば、露光手段の基板の接地部及び被露光体の回転軸が、導電性の被覆部材の側板を介して、その被覆部材の天板に電気的に接続されていない構成に比べて、露光手段の基板から発生するノイズをより一層低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本実施形態に係る画像形成装置の全体構成を示す概略側面図
【図2】画像形成ユニットの構成を示す概略側面図
【図3】(A)複数の露光装置の配置状態を示す模式図、(B)露光装置の概略斜視図
【図4】画像形成ユニットを被覆する板金を示す概略斜視図
【図5】露光ユニットと感光体の側板への接地構造を示す概略斜視図
【図6】露光ユニットと感光体の側板への接地構造を示す一部拡大概略斜視図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について、図面に示す実施例を基に詳細に説明する。なお、説明の便宜上、図1で示す矢印FRを画像形成装置10の前方向とし、矢印UPを画像形成装置10の上方向とする。したがって、後述する用紙搬送路50側が画像形成装置10の後側となる。
【0015】
図1で示すように、本実施形態に係る画像形成装置10では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のトナー(現像剤)による画像形成を行う画像形成手段の一例としての画像形成ユニット12Y、12M、12C、12Kが、画像形成装置10の筐体11内の中央で斜め後下方向(図示の左下方向)へ向けて配列されている。なお、画像形成ユニット12の配置順は、前上から後下(図示の右上から左下)へ向けて、Y、M、C、Kとなっている。
【0016】
また、各画像形成ユニット12Y〜12Kは、収容される各色のトナーを除いて同様の構成となっている。したがって、以後の説明では、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色を区別するときには、数字の後にY、M、C、Kの英字を付加した符号で説明するが、各色を区別する必要がない場合は、数字の後のY、M、C、Kの英字は省略する。
【0017】
各画像形成ユニット12Y〜12Kの上方には、各画像形成ユニット12Y〜12Kで形成されたトナー像(画像)を記録用紙Pに転写させる転写ユニット14が設けられている。転写ユニット14は、無端状の中間転写ベルト16と、中間転写ベルト16の内側に配置され、各画像形成ユニット12Y〜12Kの各トナー像を中間転写ベルト16に多重転写させるための4つの一次転写ロール18Y、18M、18C、18Kと、中間転写ベルト16上で重ねられたトナー像を記録用紙Pに転写させるための二次転写ロール20とを含んで構成されている。
【0018】
中間転写ベルト16は、二次転写ロール20と対向配置され、図示しないモーターで駆動される駆動ロール26と、回転可能に支持された支持ロール22とに巻き掛けられており、駆動ロール26が、図示しないモーターで駆動されて回転することにより、矢印A方向(図示の時計回り方向)に循環移動されるようになっている。
【0019】
各一次転写ロール18Y〜18Kは、中間転写ベルト16を挟んで、それぞれの画像形成ユニット12Y〜12Kの後述する被露光体の一例としての感光体28と対向配置されている。そして、各一次転写ロール18Y〜18Kには、トナー極性とは逆極性(本実施形態では一例として正極性)の転写電圧が印加されるようになっている。
【0020】
また、二次転写ロール20にも、トナー極性とは逆極性の転写電圧が付与されるようになっている。なお、中間転写ベルト16の支持ロール22が設けられている位置の外周面には、図示しないクリーニング装置が設けられており、このクリーニング装置によって、中間転写ベルト16上の残留トナーや紙粉等が除去されるようになっている。
【0021】
一方、画像形成ユニット12の下方には、記録用紙Pが収納された給紙部46が設けられている。また、給紙部46の後端部(図示の左端部)から鉛直上方向には、記録用紙Pが搬送される用紙搬送路50が設けられている。
【0022】
用紙搬送路50には、記録用紙Pを給紙部46から送り出す送出ロール48と、記録用紙Pを搬送する一対のロールで構成された搬送ロール52と、中間転写ベルト16上の画像の移動タイミングと記録用紙Pの搬送タイミングとを合わせる一対のロールで構成された位置合わせロール54とが設けられている。
【0023】
そして、給紙部46から送出ロール48によって順次送り出された記録用紙Pは、用紙搬送路50を経由し、位置合わせロール54によって中間転写ベルト16の二次転写位置まで搬送されるようになっている。
【0024】
用紙搬送路50上における二次転写ロール20の下流側(上方)には、定着ユニット60が設けられている。この定着ユニット60は、図示しない加熱源(例えば、ハロゲンヒーター)で加熱される加熱ロール62と、その加熱ロール62とで記録用紙Pを挟んでトナー像を加圧する加圧ロール64とを有している。
【0025】
また、用紙搬送路50上で定着ユニット60の下流側には、定着後の記録用紙Pを筐体11の外側へ排出する一対のロールで構成された排出ロール66が設けられており、排出ロール66で排出された記録用紙Pは、筐体11の上面に形成された排出部67に置かれるようになっている。なお、筐体11内の前側で、かつ後述する天板84の上面(上部)には、画像形成装置10の各部の駆動制御を行う制御部36が設けられている。
【0026】
次に、画像形成ユニット12について説明する。図2で示すように、画像形成ユニット12は、矢印B方向(図示の反時計回り方向)に回転駆動される感光体28と、感光体28の外周面に接触して帯電させる帯電ロール72と、感光体28の外周面に露光光を照射して静電潜像を形成する露光手段の一例としての露光ユニット70と、感光体28の外周面の静電潜像をトナーで現像する現像ロール78と、転写後の感光体28の外周面に光を照射して除電を行う除電ランプ74と、除電後の感光体28の外周面を清掃するクリーニングブレード76とを有している。
【0027】
なお、露光ユニット70は、後述する露光装置30の構成部品の1つである。また、帯電ロール72、露光ユニット70、現像ロール78、除電ランプ74、クリーニングブレード76は、それぞれ感光体28の外周面と対向して、感光体28の回転方向上流側から下流側へ向けて、この順番で配置されている。
【0028】
また、帯電ロール72の外周面で感光体28と反対側には、帯電ロール72の外周面に付着したトナーの外添剤などを取り除くためのクリーニングロール68が回転可能に設けられている。帯電ロール72は、図示しない通電手段に接続されており、従動回転しながら画像形成時に通電され、感光体28の外周面を帯電させるようになっている。
【0029】
現像ロール78の下側には、図示しないトナー供給部から供給された現像剤(一例として、樹脂製のトナーと金属製のキャリアの混合物)を撹拌(混合)して現像ロール78に供給する螺旋状の2本の搬送部材38が設けられている。また、現像ロール78の外周面と対向して薄層形成ロール24が設けられている。
【0030】
薄層形成ロール24は、感光体28よりも現像ロール78の回転方向上流側で、現像ロール78の外周面と間隔を空けて配置されており、現像ロール78の外周面上における現像剤の通過量を規制して、現像ロール78上に予め決められた厚さの現像剤層(薄層)を形成するようになっている。
【0031】
現像ロール78は、固定されたマグネットロール(図示省略)と、マグネットロールの外側で回転可能に設けられた筒状の現像スリーブ(図示省略)とで構成されている。なお、現像ロール78と感光体28との間には、現像時に電圧が付与されて電界が形成され、現像ロール78は、回転しながら現像剤中のトナーを感光体28の静電潜像に向けて移動させるようになっている。
【0032】
また、画像形成ユニット12は、下ハウジング13と上ハウジング15とで構成される本体部を有している。下ハウジング13には、現像ロール78、搬送部材38、薄層形成ロール24が設けられており、上ハウジング15には、感光体28、露光ユニット70、帯電ロール72、クリーニングロール68、クリーニングブレード76、除電ランプ74が設けられている。
【0033】
また、図4、図5で示すように、各画像形成ユニット12Y〜12Kと転写ユニット14は、導電性の被覆部材の一例としての板金80によって、少なくとも鉛直下方向側である底部側がほぼ全体に亘って被覆され、鉛直上方向側である天部側、前部側、後部側、左側部側の一部が被覆されている。すなわち、この板金80は、底板82、天板84、前板86、後板88、側板90を備えており、本実施形態に係る前板86は、底板82から連続して延在するように、その底板82と一体に形成されている。
【0034】
また、側板90は、各感光体28を回転駆動する駆動系(図示省略)を支持するようになっており、その上端部は、天板84にネジ止めされて連結されている。また、側板90の下端部における前後方向略中央部及び後端部には、導電性の弾性部材の一例としての金属製の板バネ92、94の各一端部がネジ止めされて取り付けられており、各板バネ92、94の各他端部は、底板82に形成された第1フランジ部82A及び第2フランジ部82Bに、それぞれネジ止めされて取り付けられている。
【0035】
次に、露光装置30について説明する。図3(B)で示すように、露光装置30は、ホルダー34を有する露光ユニット70と、露光ユニット70に設けられたコネクター45に一端が電気的に接続され、他端が駆動用基板(図示省略)に電気的に接続されて、露光ユニット70への給電及び電気信号の送信を可能とする配線の一例としてのFFC(Flexible Flat Cable)56とを含んで構成されている。
【0036】
なお、露光ユニット70のホルダー34は、その長手方向の両端部34A、34Bが、画像形成ユニット12の下ハウジング13に固定されるようになっており、感光体28の外周面からの距離が、予め設定された距離となるように保持されている。
【0037】
また、露光ユニット70は、その本体部となるホルダー34に、発光部となる発光素子(Light Emitting Diode:以下「LED」という)アレイ(図示省略)が設けられた基板の一例としての第1プリント基板40と、LEDアレイを駆動するドライバー(図示省略)が搭載された基板の一例としての第2プリント基板42と、LEDアレイから出射された光を感光体28の外周面へ結像するためのセルフォックレンズアレイ44(図2、図3(A)参照)とが取り付けられて構成されており、感光体28と下ハウジング13との間に形成された空隙部S(図2参照)に配置されている。
【0038】
第1プリント基板40は、ホルダー34に形成された開口部32を通して、そのホルダー34内に取り付けられており、LEDアレイの出射面を感光体28の外周面に臨ませている。そして、図5、図6で示すように、第1プリント基板40の接地部41には、導電部材の一例としての金属製の導電プレート96の一端部が接触されており、その他端部が、後述する導電プレート98に取付ネジ100によって取り付けられている。
【0039】
また、図2、図3(A)で示すように、セルフォックレンズアレイ44は、LEDアレイの出射面側におけるホルダー34の開口部32に固定されており、各LEDから出射された光を感光体28の外周面に結像するように構成されている。
【0040】
第2プリント基板42は、図示しない配線によって第1プリント基板40と電気的に接続されており、第1プリント基板40に対向する面にドライバー(図示省略)が半田付けされている。そして、第2プリント基板42のドライバーが半田付けされた面とは反対側の面にFFC56の一端部を接続するためのコネクター45が半田付けされている。なお、コネクター45は、露光ユニット70の長手方向中央部に設けられている。
【0041】
FFC56は、間隔を空けて並列配置した複数本の配線(導電線)を可撓性の帯状の絶縁材で挟んだ構成とされており、一例として、錫メッキの銅箔をポリエステルのテープで挟んで構成されている。また、FFC56の表面には、電波シールド部材(図示省略)が貼り付けられている。
【0042】
そして、各露光ユニット70Y〜70Kにそれぞれ接続された各FFC56Y〜56Kは、FFC56Y及びFFC56Mと、FFC56C及びFFC56Kの計2本に纏められた後、ノイズ低減(磁気シールド)手段である筒状のフェライトコア58に挿通されている。なお、各FFC56Y〜56Kは、図3(A)で示すように、底板82に沿って配置され、フェライトコア58は、前板86側に配置されている。
【0043】
また、図5、図6で示すように、感光体28の回転軸28Aには、導電部材の一例としての金属製の導電プレート98の一端部が接触されており、その他端部が側板90に取り付けられている。詳細には、第1プリント基板40の接地部41に一端部が接触されている導電プレート96の他端部は、導電プレート98の中途部に取付ネジ100によって取り付けられており、その導電プレート98の他端部が側板90に取付ネジ102によって取り付けられている。
【0044】
次に、本実施形態に係る画像形成装置10の作用について説明する。まず、画像形成装置10の画像形成工程について説明する。図1で示すように、画像形成装置10の各ユニットが作動状態になると、制御部36で画像処理が施された画像データは、各色の色材階調データに変換され、露光装置30に順次出力される。
【0045】
露光装置30では、各色の色材階調データに応じて露光ユニット70が各露光光を出射し、帯電ロール72によって帯電した各感光体28の外周面を露光する。これにより、各感光体28の外周面に静電潜像が形成される。
【0046】
各感光体28の外周面に形成された静電潜像は、現像ロール78によってそれぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー画像(現像剤像)として現像(顕在化)される。そして、各画像形成ユニット12Y〜12Kの感光体28上に順次形成された各色のトナー像は、4つの一次転写ロール18Y〜18Kによって中間転写ベルト16上に順次多重転写される。
【0047】
中間転写ベルト16上に多重転写された各色のトナー像は、給紙部46から搬送されてきた記録用紙P上に二次転写ロール20によって二次転写される。そして、記録用紙P上の各色のトナー像が定着ユニット60(加熱ロール62及び加圧ロール64)で定着され、定着後の記録用紙Pは、排出ロール66によって排出部67に排出される。また、トナー像の一次転写が終了した後の感光体28の外周面は、クリーニングブレード76によって残留トナーや紙粉等が除去される。
【0048】
次に、露光装置30及び感光体28の接地構造(作用)について説明する。図5、図6で示したように、露光ユニット70の第1プリント基板40の接地部41は、金属製の導電プレート96、98を介して側板90に電気的に接続され、側板90は、金属製の板バネ92、94を介して底板82に連結されている。つまり、露光ユニット70の第1プリント基板40の接地部41は、側板90を介して、底板82に電気的に接続されている。
【0049】
したがって、電磁波等のノイズが発生する露光ユニット70の第1プリント基板40を、その直ぐ近くで接地させることが可能となり、その第1プリント基板40から発生するノイズを低減させることが可能となる。つまり、これによれば、第1プリント基板40から電磁波が発信されるのを抑制又は防止することが可能となる。
【0050】
また、この露光ユニット70の第2プリント基板42に接続されているFFC56の表面には、電波シールド部材が貼り付けられているが、このFFC56は、図3(A)で示したように、板金80の底板82及び前板86に沿って配置されている。したがって、FFC56が空中で引き回される構成に比べて、FFC56から放射(輻射)される電磁波等のノイズを更に抑制又は防止することが可能となる。
【0051】
また、側板90は、図4で示したように、天板84にもネジ止めされて連結されている。したがって、露光ユニット70の第1プリント基板40の接地部41は、側板90を介して、天板84にも電気的に接続されている。よって、露光ユニット70の第1プリント基板40から発生するノイズをより一層低減させることが可能となる。
【0052】
また、図5、図6で示したように、感光体28の回転軸28Aも、導電プレート96が取り付けられている導電プレート98を介して、側板90に電気的に接続されている。したがって、感光体28の回転軸28Aも、側板90を介して、底板82や天板84に電気的に接続されている(接地されている)。このように、感光体28の回転軸28Aに最短距離で接続されているので、複数の感光体28を繋ぐように配線された場合と比較して、配線がアンテナのように振る舞うことによる電波発信が低減され、静電気等のノイズも低減させることが可能となる。
【0053】
また、露光ユニット70の第1プリント基板40の接地部41及び感光体28の回転軸28Aは、画像形成ユニット12や転写ユニット14を被覆する板金80の底板82や天板84に側板90を介して接地させるので、それらを接地させるための部材等を別途設ける必要がない。したがって、画像形成装置10における省スペース化や製造コストの低減が図れる。
【0054】
しかも、このとき、各導電プレート96、98の他端部が、それぞれ別々に側板90に取り付けられるのではなく、導電プレート96の他端部が導電プレート98の中途部に取り付けられ、その導電プレート98の他端部だけが側板90に取り付けられる構成であるため、画像形成ユニット12自体の組立性の向上が図れる。
【0055】
なお、天板84の上面に設けられる制御部36における他のプリント基板(図示省略)の角部に設けられた接地部を、天板84の角部に設けられたブラケット84A(図4参照)にネジ止めすることで、そのプリント基板を天板84に固定するとともに、その接地部と側板90とを天板84を介して電気的に接続する構成としてもよい。
【0056】
この場合、そのプリント基板の接地部を、側板90を介して底板82に接地させることが可能となるため、上記と同様に、そのプリント基板の接地部を接地させるための部材等を別途設ける必要がなく、省スペース化及び製造コストの低減が図れる。
【0057】
以上、本実施形態に係る画像形成装置10について、図面に示す実施例を基に説明したが、本実施形態に係る画像形成装置10は、図示の実施例に限定されるものではない。例えば、画像形成ユニット12Y、12M、12C、12Kは、斜め方向に並べられたものに限定されるものではなく、水平方向や鉛直方向に並べられたものであってもよい。また、画像形成ユニット12の本体部は、上ハウジング15と下ハウジング13とに分割されない一体構造とされていてもよい。
【符号の説明】
【0058】
10 画像形成装置
12 画像形成ユニット
14 転写ユニット
28 感光体(被露光体の一例)
28A 回転軸
30 露光装置
36 制御部
40 第1プリント基板(基板の一例)
41 接地部
42 第2プリント基板
56 FFC(配線の一例)
70 露光ユニット(露光手段の一例)
80 板金(被覆部材の一例)
82 底板
84 天板
86 前板
88 後板
90 側板
92 板バネ
94 板バネ
96 導電プレート(導電部材の一例)
98 導電プレート(導電部材の一例)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発光素子が基板上に設けられ、複数の被露光体をそれぞれ露光する複数の露光手段と、
前記各露光手段を下方から被覆し、前記基板に接続された配線が沿うように配置されるとともに、前記基板の接地部が電気的に接続される底板を少なくとも備えた導電性の被覆部材と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記被覆部材は、前記各被露光体の軸方向側を被覆するとともに前記底板と連結される側板を備え、
前記基板の接地部は、導電部材を介して、前記側板に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記導電部材は、前記各被露光体の回転軸に電気的に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記被覆部材は、前記各被露光体を上方から被覆するとともに前記側板と連結される天板を備え、
前記基板の接地部及び前記回転軸は、前記側板を介して、前記天板に電気的に接続されていることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−203677(P2011−203677A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−73358(P2010−73358)
【出願日】平成22年3月26日(2010.3.26)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.セルフォック
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】