説明

画像形成装置

【課題】プロセスユニットを複数有し、記録媒体にカラー画像を形成可能な画像形成装置に関し、プロセスユニットを効率良く冷却し得る画像形成装置を提供する。
【解決手段】レーザプリンタ1は、4つのプロセスカートリッジ50を間隔を隔てて本体筐体10内に列設している。本体筐体10上部には、アッパーカバー12、筒状の第1アーム17、第2アーム18が回動可能に軸支されている。アッパーカバー12が閉塞位置に位置すると、密閉部材35等により、流下空間Sがプロセスカートリッジ50間に形成される。第1アーム17の第1通気口17Aは、流下空間Sを介して、第2通気口18A、フレーム通気口19と対向する。排気ファン95を運転すると、本体筐体10外部の空気は、第2通気口18A及びフレーム通気口19を介して流下空間Sに導入され、流下空間Sを流下した後、第1通気口17A及び第1アーム17を介して、排気ファン95から排気される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラー画像の形成に用いられる色毎に設けられたプロセスユニットを複数有し、記録媒体にカラー画像を形成可能な画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数のプロセスユニットを有する画像形成装置は、帯電器により帯電された感光ドラム表面に静電潜像を形成し、当該静電潜像が形成された感光ドラム表面にトナーを付着させる。そして、感光ドラム表面に付着したトナーは、順次(即ち、カラー画像を構成する色毎に)、記録媒体に転写される。その後、画像形成装置は、定着ローラ等により、記録媒体に転写されたトナーを溶融して熱定着させることで、記録媒体上にカラー画像を形成する。
【0003】
ここで、記録媒体に対してトナーを熱定着させる際に生じる熱は、画像形成装置の筐体内部の温度を上昇させる。筐体内部の温度が高温になると、各種構成部品の熱膨張等により、色ずれ等が生じ、形成されるカラー画像の画質低下を招く。従って、装置筐体内部を効率的に冷却することが必要となる。
【0004】
この点に関する発明として、例えば、特許文献1記載の発明が知られている。当該特許文献1記載の画像形成装置は、カラー画像を構成する色毎に形成された光走査ユニットを、所定間隔を隔てて列設した状態で、筐体内部に収納している。そして、当該画像形成装置は、筐体の一側面に配設されたファンにより、ファン配設面と対向する面に形成された空気孔から導入された空気を、各光走査ユニット間を通過させて、装置外部に排気する。これにより、当該画像形成装置は、筐体内部に空気の流れを生じさせ、筐体内部の空気を換気しつつ各種構成部品を冷却し得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−235287号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の図3、図4を参照すると、特許文献1記載の画像形成装置は、直方体形状に形成された空間に、各光走査ユニットを配列して収納しており、ファンにより空気孔から導入される空気は、直方体形状に形成された空間全体を自由に流れる。つまり、当該画像形成装置では、光走査ユニット間における空気の流量が不十分になる場合があり、各構成部品の冷却が不十分となる虞がある。
【0007】
又、帯電器を構成する帯電ワイヤは、筐体内部の空気中を浮遊する埃等により汚れ、感光ドラム表面に形成される静電潜像に影響を及ぼす。ユニット間の流量が不十分な場合、帯電ワイヤ近傍の埃等の付着を防止することができず、帯電ワイヤの汚れ、及び、画質低下を防止し得ない。
【0008】
本発明は、カラー画像の形成に用いられる色毎に設けられたプロセスユニットを複数有し、記録媒体にカラー画像を形成可能な画像形成装置に関し、各プロセスユニット等を効率良く冷却し得る画像形成装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の請求項1に係る画像形成装置は、カバーを閉塞位置に移動させ、第1アームを収納位置に位置させた場合に、プロセスユニットの間に形成される流下空間に対応する位置に、第1アームの第1開口部を位置させる。そして、ファンが、第1アームの一端部に配設されている。従って、当該画像形成装置は、装置筐体外部から取り込まれた空気を、各流下空間を経由して、第1開口部及び第1アームの内部空間を介して、装置筐体外部へ排気し得る。この時、外部から取り込まれた空気は、各プロセスユニット間に形成された流下空間を通過することになるので、効率良くプロセスユニットを冷却し得る。又、第1アームの内部空間を排気に係る空気の流路とするため、排気専用のダクト等を設ける必要がない。即ち、当該画像形成装置は、プロセスユニットの冷却効率を高めると共に、画像形成装置に係る部品点数を削減し得る。
【0010】
そして、請求項2記載の画像形成装置は、第2開口部を有するフレームを有する。第2開口部は、プロセスユニットの配列方向に対向し、第1アームの第1開口部と対向する面に形成されている。従って、当該画像形成装置は、フレームの第2開口部から各流下空間へ装置筐体外部の空気を取り込むことができる。そして、当該画像形成装置は、各流下空間内の空気を第1開口部、第1アームの内部空間を介して、装置筐体外部へ排気し得る。これにより、当該画像形成装置は、装置筐体内部に、装置筐体を横断する気流を発生させることができ、より効率良く、各プロセスユニットを冷却し得る。
【0011】
又、請求項3記載の画像形成装置において、ファンが接続された一端部から遠い位置に開口された第1開口部の開口面積は、当該第1開口部よりも前記一端部に近い他の第1開口部の開口面積よりも大きく形成されている。そのため、当該画像形成装置は、複数の第1開口部から取り込まれる装置筐体内部の空気量を均一化を図り得る。これにより、当該画像形成装置は、各プロセスユニットを均一に冷却し得る。
【0012】
そして、請求項4記載の画像形成装置は、第1アームに対向する収納位置に収納される第2アームに、装置筐体内部と第2アームの内部空間を連通する連通部と、各流下空間と第2アームの内部空間を連通する第3開口部を有する。従って、第1アーム及び第2アームを夫々の収納位置に位置させた場合、当該画像形成装置は、連通部、第2アームの内部空間及び第3開口部を介して、装置筐体外部の空気を、各流下空間へ取り込むことができる。そして、当該画像形成装置は、各流下空間に導入された空気を、第1開口部及び第1アームの内部空間を介して、装置筐体外部へ排気し得る。第3開口部と第1開口部は、夫々流下空間を介して対向する位置に形成されているため、装置筐体外部の空気は、より確実に各流下空間を流れる。これにより、当該画像形成装置は、更に効率良く、各プロセスユニットを冷却し得る。又、第2アームの内部空間を各流下空間に対する空気の導入に係る流路とするため、専用のダクト等を設ける必要がない。即ち、当該画像形成装置は、プロセスユニットの冷却効率を高めると共に、画像形成装置に係る部品点数を削減し得る。
【0013】
又、請求項5記載の画像形成装置は、ファンが接続された第1アームの一端部から遠い位置に開口された第3開口部の開口面積は、当該第3開口部よりも前記一端部に近い他の第3開口部の開口面積よりも大きく形成されている。これにより、当該画像形成装置は、複数の第3開口部から各流下空間に取り込まれる装置筐体外部の空気量を均一化を図り得る。これにより、当該画像形成装置は、各プロセスユニットを均一に冷却し得る。
【0014】
そして、請求項6記載の画像形成装置は、前記カバーが前記閉塞位置に位置する場合に、密閉部材により、記装置筐体内部に収納されたプロセスユニットの上面とカバーの隙間を塞ぎ得る。これにより、当該画像形成装置は、プロセスユニットの上部において、各流下空間を隔てることができ、装置筐体外部から取り込まれた空気を、確実に各流下空間を流下させ得る。従って、当該画像形成装置は、各プロセスユニットを集中的に冷却し得る。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本実施形態に係るレーザプリンタの概略構成を示す説明図である。
【図2】レーザプリンタを構成するプロセスカートリッジに関する説明図である。
【図3】第1アーム及び密閉部材に関する説明図である。
【図4】第2アーム及び密閉部材に関する説明図である。
【図5】ファン接続部近傍の構成を示す断面図である。
【図6】アッパーカバーが閉塞位置にある場合に形成される流下空間に関する説明図である。
【図7】流下空間における空気の流れに関する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る画像形成装置を、レーザプリンタ1に具体化した一実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下の説明において、レーザプリンタ1使用時のユーザを基準にした方向を用いて説明する。即ち、図1において、紙面に向かって右側を「前側」、紙面に向かって左側を「後側」とし、紙面に向かって手前側を「左側」、紙面に向かって奥側を「右側」とする。又、紙面に向かって上下方向を「上下方向」とする。
【0017】
図1〜図3に示すように、レーザプリンタ1は、本体筐体10を有している。本体筐体10は、上部開口10Aを有する箱状に形成されており、内部に、給紙部20と、画像形成部30と、排紙部90と、排気ファン95を備えている。給紙部20は、記録媒体である用紙Pを供給する。画像形成部30は、給紙部20により給紙された用紙Pに画像を形成する。排紙部90は、画像形成部30により画像が形成された用紙Pを、レーザプリンタ1外部へ排出する。そして、排気ファン95は、本体筐体10の右側面に配設されており、本体筐体10内部の空気を排気する。尚、給紙部20、画像形成部30、排紙部90及び排気ファン95については、後に詳細に説明する。
【0018】
本体筐体10の前面には、フロントカバー11が下方を支点として前後に回動自在に設けられている。そして、本体筐体10の上部には、アッパーカバー12が、本体筐体10後側のヒンジを支点として回動自在に設けられている(図3参照)。即ち、アッパーカバー12は、上部開口10Aを開放する開放位置(図3(A)参照)と、上部開口10Aを閉塞する閉塞位置(図3(B)参照)と、の間を移動し得る。従って、ユーザは、アッパーカバー12を開放位置に移動させることで、画像形成部30のメンテナンス等を行い得る。
【0019】
そして、アッパーカバー12は、その上面に排紙トレイ13を有している。排紙トレイ13は、排紙部90により、本体筐体10から排出された用紙Pを蓄積する。アッパーカバー12の下面には、第1アーム17、第2アーム18、LEDユニット40、及び、密閉部材35(図3等参照)が配設されている。これらの点については、後に図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0020】
又、本体筐体10内には、本体フレーム15が設けられている。本体フレーム15は、後述する各プロセスカートリッジ50を着脱自在に収容する装置本体の一部として機能する。そして、本体フレーム15は、第1サイドフレーム15Aと、第2サイドフレーム15Bと、クロスメンバー15Cにより構成され、本体筐体10等に固定されている(図5、図7参照)。第1サイドフレーム15Aは、本体フレーム15の右側面を構成し、第2サイドフレーム15Bと協働して、感光ドラム53を直接的又は間接的に支持する。
【0021】
そして、第2サイドフレーム15Bは、本体フレーム15の左側面を構成し、第1サイドフレーム15Aと共に、感光ドラム53を直接的又は間接的に支持する。又、第2サイドフレーム15Bは、所定位置に、複数のフレーム通気口19を備えている(図5、図7参照)。フレーム通気口19については、後に詳細に説明する。クロスメンバー15Cは、本体フレーム15の前側及び後側において、第1サイドフレーム15Aと第2サイドフレーム15Bの間を連結する(図1、図5参照)。
【0022】
図1に示すように、給紙部20は、本体筐体10内の下部に設けられている。給紙部20は、主に、給紙トレイ21と、用紙供給機構22とにより構成される。給紙トレイ21は、記録媒体である用紙Pを積層状態で収納しており、本体筐体10に対して着脱自在に装着される。
【0023】
そして、用紙供給機構22は、給紙トレイ21の手前側に設けられ、用紙Pを給紙トレイ21から画像形成部30へ搬送する。当該用紙供給機構22は、給紙ローラ23と、分離ローラ24と、分離パッド25と、を有している。給紙ローラ23は、給紙トレイ21内の用紙Pを、給紙トレイ21から分離ローラ24へ向かって給紙する。分離ローラ24は、分離パッド25と協働して、給紙された用紙Pを一枚ずつに分離する。
【0024】
従って、給紙部20では、給紙トレイ21内の用紙Pは、一枚ずつ分離されて上方へ送られる。その後、用紙Pは、搬送経路28を通って後方向に方向転換され、画像形成部30に供給される。
【0025】
画像形成部30は、4つのLEDユニット40と、4つのプロセスカートリッジ50と、転写ユニット70と、定着ユニット80と、を有している。各LEDユニット40及び各プロセスカートリッジ50は、夫々、カラー画像の形成に用いられる色に対応している。即ち、各LEDユニット40及び各プロセスカートリッジ50は、レーザプリンタ1の前方から順に、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色に対応している。
【0026】
図2に示すように、各LEDユニット40は、夫々、LEDヘッド41を有している。当該LEDヘッド41は、露光器の一例である。LEDヘッド41は、LEDユニット40下側に形成され、LEDからなる複数の発光部を左右方向に配列して構成される。そして、LEDヘッド41の各発光部は、制御装置(図示せず)による信号に基づいて発光し、感光ドラム53表面を画像データに基づいて露光する。
【0027】
各LEDユニット40は、公知のリンク機構(図示せず)を介して、アッパーカバー12下面に取り付けられる。当該リンク機構は、アッパーカバー12下面との接続部、及び、LEDユニット40との接続部において、回動可能に構成されている。これにより、アッパーカバー12を閉じた場合に、LEDユニット40は、所定のプロセスカートリッジ50の間であって、LEDヘッド41が感光ドラム53表面に対向する露光位置に位置する。
【0028】
そして、4つのプロセスカートリッジ50は、アッパーカバー12と給紙部20との間で前後方向に並んで配置されている。そして、プロセスカートリッジ50は、他のプロセスカートリッジ50と、所定の間隔を隔てて配設されている。各プロセスカートリッジ50は、第1サイドフレーム15A及び第2サイドフレーム15Bによって支持されている。尚、各プロセスカートリッジ50は、後述するトナー収容室66に収容されるトナーの色(即ち、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの何れか一色)が相違するのみであり、構成は同一である。
【0029】
図2に示すように、各プロセスカートリッジ50は、ドラムユニット51と、現像ユニット61を有している。現像ユニット61は、ドラムユニット51に対して着脱自在に構成されている。
【0030】
ドラムユニット51は、ドラムフレーム52と、感光ドラム53と、帯電器54を有している。ドラムフレーム52は、ドラムユニット51の下部を構成し、感光ドラム53を回転自在に軸支している。又、ドラムフレーム52は、感光ドラム53の上方に位置する面に、露光孔55を有している。露光孔55には、アッパーカバー12を閉じた場合に、LEDユニット40が挿入される。
【0031】
感光ドラム53は、感光体の一例であり、LEDユニット40により、感光ドラム53表面に静電潜像が形成される。そして、帯電器54は、所謂、スコロトロン型帯電器であり、感光ドラム53表面を一様に帯電させる。又、帯電器54は、上方が開放されており、内部に収納された帯電ワイヤ54Aに気流があたるように構成されている(図2参照)。
【0032】
そして、現像ユニット61は、現像フレーム62と、現像ローラ63と、供給ローラ64と、層厚規制ブレード65と、トナー収容室66を有している。現像フレーム62は、現像ローラ63及び供給ローラ64を回転可能に支持している。現像ローラ63は、トナー収容室66から供給されたトナーを、感光ドラム53表面に供給する。供給ローラ64は、トナー収容室66内のトナーを、現像ローラ63表面に供給する。層厚規制ブレード65は、現像ローラ63に担持されたトナー層の厚みを一定の厚みに規制する。トナー収容室66は、カラー画像の形成に用いられるブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの何れか一色のトナーを収容している。
【0033】
図1に示すように、転写ユニット70は、給紙部20と各プロセスカートリッジ50との間に配設されている。当該転写ユニット70は、駆動ローラ71、従動ローラ72、搬送ベルト73、転写ローラ74を備えている。
【0034】
駆動ローラ71及び従動ローラ72は、前後方向に離間して平行に配置されている。そして、搬送ベルト73は、無端ベルトにより構成され、駆動ローラ71と従動ローラ72の間に張設されている。当該搬送ベルト73は、各感光ドラム53表面と接触している。又、搬送ベルト73の内側には、4つの転写ローラ74が配設されている。各転写ローラ74は、各感光ドラム53の下方に位置し、感光ドラム53との間で搬送ベルト73を挟持している。そして、当該転写ローラ74には、転写バイアスが、画像を用紙Pに転写する際に印加される。
【0035】
定着ユニット80は、各プロセスカートリッジ50及び転写ユニット70よりも後側に配設されており、転写ユニット70により用紙Pに形成された画像を熱定着する。当該定着ユニット80は、加熱ローラ81と、加圧ローラ82を有している。加熱ローラ81は、画像の熱定着に関する熱源として機能する。加圧ローラ82は、加熱ローラ81と対向配置されており、用紙Pを加熱ローラ81に向かって押圧する。
【0036】
そして、排紙部90は、排紙側搬送経路91と、搬送ローラ92と、を有している。排紙側搬送経路91は、定着ユニット80の出口から上方に向かって延び、手前側に反転するように形成されている。搬送ローラ92は、排紙側搬送経路91上に複数配設されており、用紙Pを排紙トレイ13へ向かって搬送する。従って、トナー像が熱定着された用紙Pは、搬送ローラ92によって排紙側搬送経路91を搬送され、本体筐体10の外部に排出されて排紙トレイ13に収納される。
【0037】
当該レーザプリンタ1における用紙Pに対する印刷について説明する。用紙Pに対する印刷が行われる場合、先ず、各感光ドラム53の表面が、帯電器54により一様に帯電される。その後、各感光ドラム53表面は、各LEDユニット40から照射されるLED光により露光される。これにより、画像データに基づく静電潜像が、各感光ドラム53上に形成される。
【0038】
そして、トナー収容室66内のトナーは、供給ローラ64の回転により現像ローラ63に供給される。当該トナーは、現像ローラ63の回転により現像ローラ63と層厚規制ブレード65との間に進入し、一定厚さの薄層として現像ローラ63上に担持される。
【0039】
現像ローラ63上に担持されたトナーは、現像ローラ63が感光ドラム53表面と接触する際に、感光ドラム53上に供給される。これにより、感光ドラム53上でトナーが選択的に担持され、静電潜像が可視像化される。即ち、トナー像が、反転現像により、感光ドラム53上に形成される。
【0040】
そして、用紙供給機構22により給紙された用紙Pが、搬送ベルト73の駆動によって、感光ドラム53と転写ローラ74との間を通過すると、各感光ドラム53上に形成されたトナー像が用紙P上に転写される。用紙P上に転写されたトナー像は、用紙Pが加熱ローラ81と加圧ローラ82との間を通過することで、用紙P上に熱定着される。その後、画像が熱定着された用紙Pは、排紙部90により搬送され、排紙トレイ13上に排紙される。
【0041】
次に、本実施形態に係るレーザプリンタ1のアッパーカバー12について、図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、図3、図4においては、図示の関係上、アッパーカバー12下面に取り付けられている各LEDユニット40を省略して、示している。
【0042】
図3〜図5に示すように、アッパーカバー12の下面には、第1アーム17及び第2アーム18が配設されている。第1アーム17及び第2アーム18は、角型筒状の部材により構成されている。
【0043】
第1アーム17は、上部開口10Aの右側開口縁に沿って配設されている。図3に示すように、当該第1アーム17は、アッパーカバー12の回動軸側において、一端部側が回動自在に軸支されており、他端側がアッパーカバー12の下面に取り付けられている。従って、当該第1アーム17は、アッパーカバー12の回動移動に伴って回動し得る。これにより、アッパーカバー12を閉塞位置に移動させた場合、第1アーム17は、第1サイドフレーム15A上部に形成された収納位置に位置し、本体筐体10右側面に沿って、当該本体筐体10内部に収納される(図3(B)、図5等参照)。第1アーム17が収納位置に収納された場合、各プロセスカートリッジ50の右側側面に沿う位置に位置する。
【0044】
又、第1アーム17は、複数(本実施形態においては3つ)の第1通気口17Aと、ファン接続部17Bと、を有している。第1通気口17Aは、第1アーム17の左側面(即ち、各プロセスカートリッジ50の右側面と対向する面)に形成されており、本体筐体10内部と、筒状の第1アーム17内に形成された空間(以下、内部空間という)を連通している。ファン接続部17Bは、第1アーム17における排気ファン95配設位置側の端部に形成されており、本体筐体10の右側面に配設された排気ファン95の吸込口と、第1アーム17の内部空間を接続する。図3(B)、図5に示すように、当該ファン接続部17Bは、第1アーム17が収納位置に収納された場合に、排気ファン95の吸込口と第1アーム17の内部空間を接続する。尚、第1アーム17において、ファン接続部17Bと逆側の端部は閉塞されている。
【0045】
図3(B)に示すように、各第1通気口17Aは、第1アーム17が収納位置に位置した場合に、夫々、2つのプロセスカートリッジ50の間に位置するように形成されている。そして、各第1通気口17Aの開口面積は、ファン接続部17Bが形成された端部から離れるほど、大きく形成されている。即ち、第1通気口17Aの開口面積は、ブラックに対応するプロセスカートリッジ50とイエローに対応するプロセスカートリッジ50の間に位置する第1通気口17Aが最大であり、マゼンタに対応するプロセスカートリッジ50とシアンに対応するプロセスカートリッジ50の間に位置する第1通気口17Aが最小である。イエローに対応するプロセスカートリッジ50とマゼンタに対応するプロセスカートリッジ50の間に位置する第1通気口17Aは、ブラックに対応するプロセスカートリッジ50とイエローに対応するプロセスカートリッジ50の間に位置する第1通気口17Aより小さく、マゼンタに対応するプロセスカートリッジ50とシアンに対応するプロセスカートリッジ50の間に位置する第1通気口17Aより大きく形成されている。
【0046】
又、第1アーム17には、スプリング16が配設されている。スプリング16は、第1アーム17の回動軸よりも前方における第1アーム17の所定位置と、第1アーム17の回動軸よりも後方に位置する本体筐体10上部を接続している。従って、当該スプリング16は、第1アーム17にスプリング16の弾性力を作用させることにより、アッパーカバー12を開放位置に位置する機能を果たす(図3(A)参照)。
【0047】
一方、第2アーム18は、両端が開放された角型筒状の部材により構成されており、上部開口10Aの左側開口縁に沿って配設されている。図4に示すように、当該第2アーム18は、アッパーカバー12の回動軸側において、一端部側が回動自在に軸支されており、他端側がアッパーカバー12の下面に取り付けられている。従って、当該第2アーム18は、第1アーム17と同様に、アッパーカバー12の回動移動に伴って回動し得る。これにより、アッパーカバー12を閉塞位置に移動させた場合、第2アーム18は、第2サイドフレーム15B上部に形成された収納位置に位置し、本体筐体10左側面に沿って、当該本体筐体10内部に収納される(図5等参照)。第2アーム18が収納位置に収納された場合、当該第2アーム18は、各プロセスカートリッジ50の左側側面に沿う位置に位置する。
【0048】
又、第2アーム18には、スプリング16が配設されている。スプリング16は、第2アーム18の回動軸よりも前方における第2アーム18の所定位置と、第2アーム18の回動軸よりも後方に位置する本体筐体10上部を接続している。従って、当該スプリング16は、第2アーム18にスプリング16の弾性力を作用させることにより、アッパーカバー12を開放位置に位置する機能を果たす(図4参照)。
【0049】
そして、第2アーム18は、複数(本実施形態においては3つ)の第2通気口18Aを有している。第2通気口18Aは、第2アーム18の右側面(即ち、各プロセスカートリッジ50の左側面と対向する面)に形成されており、本体筐体10内部と、筒状の第2アーム18の内部空間を連通している。尚、第2アーム18の両端部が解放されているため、第2アーム18の内部空間は、本体筐体10内部の空気が自由に流れ得る。
【0050】
各第2通気口18Aは、第2アーム18が収納位置に位置した場合(即ちアッパーカバー12を閉塞位置に移動させた場合)に、夫々、2つのプロセスカートリッジ50の間に位置するように形成されている。この時、各第2通気口18Aは、プロセスカートリッジ50の間に形成された空間を介して、対応する第1通気口17Aと対向する。
【0051】
そして、各第2通気口18Aの開口面積は、ファン接続部17Bからの直線距離が離れるほど、大きく形成されている。即ち、第2通気口18Aの開口面積は、ブラックに対応するプロセスカートリッジ50とイエローに対応するプロセスカートリッジ50の間に位置する第2通気口18Aが最大であり、マゼンタに対応するプロセスカートリッジ50とシアンに対応するプロセスカートリッジ50の間に位置する第2通気口18Aが最小である。イエローに対応するプロセスカートリッジ50とマゼンタに対応するプロセスカートリッジ50の間に位置する第2通気口18Aは、ブラックに対応するプロセスカートリッジ50とイエローに対応するプロセスカートリッジ50の間に位置する第2通気口18Aより小さく、マゼンタに対応するプロセスカートリッジ50とシアンに対応するプロセスカートリッジ50の間に位置する第2通気口18Aより大きく形成されている。
【0052】
図3、図4に示すように、アッパーカバー12の下面には、密閉部材35が複数(本実施形態では3つ)配設されている。密閉部材35は、ゴム等の弾性を有する材料で構成されており、アッパーカバー12下面の所定位置に配設されている。この場合の所定位置は、アッパーカバー12を閉塞位置に移動させた場合に、プロセスカートリッジ50の上面に対向する位置を意味する。そして、密閉部材35は、プロセスカートリッジ50の幅(左右方向の寸法)と同寸法の幅を有し、プロセスカートリッジ50上面とアッパーカバー12下面の間隔と略同寸法の高さを有するブロック状に形成されている。
【0053】
従って、アッパーカバー12を閉塞位置に移動させた場合、密閉部材35は、プロセスカートリッジ50(即ち、イエロー、マゼンタ、シアンに対応するものの何れか)の上面と密着し、アッパーカバー12下面とプロセスカートリッジ50上面に形成された空間を塞ぐ。これにより、密閉部材35は、本体筐体10の前後方向への空気の流れを、プロセスカートリッジ50間に形成された所定範囲に制限しつつ、本体筐体10の左右方向への空気の流れを許容することができる。
【0054】
続いて、アッパーカバー12を閉塞位置に移動させた場合に形成される流下空間Sについて、図6を参照しつつ詳細に説明する。上述したように、アッパーカバー12を閉塞位置に移動すると、各密閉部材35は、夫々に対応するプロセスカートリッジ50の上面と当接する。又、プロセスカートリッジ50の下方においては、感光ドラム53が、転写ローラ74と協働することで、搬送ベルト73を挟持している。即ち、本体筐体10内部における転写ユニット70上方の空間は、密閉部材35、プロセスカートリッジ50により、4つに区分される。
【0055】
本実施形態においては、アッパーカバー12を閉塞位置に移動させることで、密閉部材35とプロセスカートリッジ50の協働により、隣接する2つのプロセスカートリッジ50の間に形成される空間を「流下空間S」という。又、図6に示すように、流下空間Sは、プロセスカートリッジ50同士の間の3箇所に形成される。
【0056】
そして、アッパーカバー12の閉塞位置への移動に伴い、第1アーム17及び第2アーム18は、それぞれの収納位置へ移動する。これにより、第1通気口17A及び第2通気口18Aは、隣接するプロセスカートリッジ50の間に位置する(図6参照)。この時、第1通気口17Aは、流下空間Sの右側側面に沿う位置に位置し、第2通気口18Aは、流下空間Sの左側側面に沿う位置に位置する。即ち、第2通気口18Aは、流下空間Sを介して、第1通気口17Aに対向する。
【0057】
次に、本実施形態に係るレーザプリンタ1における流下空間Sを介した空気の流れについて、図6、図7を参照しつつ詳細に説明する。アッパーカバー12を閉塞位置に移動し、排気ファン95を運転すると、本体筐体10外部の空気は、本体筐体10の通気孔等を介して、本体筐体10内部へ導入される。本体筐体10内部へ導入された空気は、第2アーム18両端部から、当該第2アーム18の内部空間へ導かれる。そして、当該空気は、排気ファン95の運転に伴い、各第2通気口18Aから、それぞれに対応する流下空間Sへ取り込まれる(図7参照)。
【0058】
図7に示すように、流下空間Sへ取り込まれた空気は、排気ファン95による排気運転に従って、第1アーム17へ流下し、各第1通気口17Aを介して、第1アーム17の内部空間へ取り込まれる。当該空気は、排気ファン95の運転に伴い、第1アーム17の内部空間をファン接続部17Bへ向かって流下し、排気ファン95から本体筐体10外部へ排気される。
【0059】
即ち、各流下空間Sにおいては、図7におけるアーム気流Wのように、本体筐体10外部から導入された空気は、プロセスカートリッジ50の左から右へ向かって、流下空間Sを横断するように流れ、排気ファン95により本体筐体10外部へ排気される。この時、当該空気は、流下空間Sを構成するプロセスカートリッジ50等との間で熱交換を行いつつ、確実に本体筐体10外部へ排気される。又、流下空間Sは、密閉部材35及びプロセスカートリッジ50により区分されているので、流下空間Sにおける空気の流れは、確実にプロセスカートリッジ50に接し、当該プロセスカートリッジ50を冷却し得る。この結果、当該レーザプリンタ1は、プロセスカートリッジ50等を効率良く冷却し得る。
【0060】
又、本実施形態においては、第2サイドフレーム15Bは、複数のフレーム通気口19を有している(図7参照)。フレーム通気口19は、収納位置に収納された第2アーム18よりも下方であって、転写ユニット70上面よりも上方に穿設されている。即ち、フレーム通気口19は、第2通気口18Aの下方であって、流下空間Sの左側側面に沿う位置に位置する。
【0061】
従って、当該レーザプリンタ1は、排気ファン95を運転することにより、フレーム通気口19からも、本体筐体10外部の空気を流下空間Sに導入し、プロセスカートリッジ50を冷却し得る。
【0062】
具体的に、フレーム通気口19を介した流下空間Sにおける空気の流れについて説明する。排気ファン95を運転すると、本体筐体10外部の空気は、本体筐体10の通気孔等を介して、本体筐体10内部へ導入される。本体筐体10内部へ導入された空気は、第2サイドフレーム15Bに穿設された各フレーム通気口19から、それぞれに対応する流下空間Sへ取り込まれる(図7参照)。
【0063】
流下空間Sへ取り込まれた空気は、第2通気口18Aからの空気の流れと同様に、第1アーム17へ向かって流れ、各第1通気口17Aを介して、第1アーム17の内部空間へ取り込まれる。当該空気は、排気ファン95の運転に伴い、第1アーム17の内部空間をファン接続部17Bへ向かって流下し、排気ファン95から本体筐体10外部へ排気される。
【0064】
即ち、各流下空間Sにおいては、図7におけるフレーム気流Fのように、本体筐体10外部から導入された空気は、プロセスカートリッジ50の左から右へ向かって、流下空間Sを横断するように流れ、排気ファン95により本体筐体10外部へ排気される。この時、当該空気は、流下空間Sを構成するプロセスカートリッジ50等との間で熱交換を行いつつ、確実に本体筐体10外部へ排気される。又、流下空間Sは、密閉部材35及びプロセスカートリッジ50により区分されているので、流下空間Sにおける空気の流れは、確実にプロセスカートリッジ50に接し、当該プロセスカートリッジ50を冷却し得る。この結果、当該レーザプリンタ1は、プロセスカートリッジ50等を効率良く冷却し得る。
【0065】
そして、フレーム通気口19は、流下空間Sの下部に位置するものを含み、第1通気口17Aは、当該流下空間Sの上部に位置する。又、図1、図2等に示すように、プロセスカートリッジ50の下部には、帯電器54が配設されている。当該帯電器54は上部に開口部を有しているため、フレーム通気口19からの空気の流れは、帯電器54内部に配設された帯電ワイヤ54A近傍を流れ得る。即ち、帯電ワイヤ54A近傍の空気は、確実に排気ファン95により排気され得る。これにより、当該レーザプリンタ1は、帯電ワイヤ54A近傍に浮遊する埃等を、排気ファン95により排気し得る。この結果、当該レーザプリンタ1は、プロセスカートリッジ50を冷却しつつ、埃等に起因する帯電ワイヤ54Aの汚れを防止することができ、もって、印刷物における画質の維持を図り得る。
【0066】
又、レーザプリンタ1においては、フレーム通気口19からの気流とともに、第2通気口18Aからの気流が、各流下空間Sを流下する。これにより、流下空間Sを構成するプロセスカートリッジ50表面を広範囲に冷却することができるので、当該レーザプリンタ1は、より効率良くプロセスカートリッジ50を冷却し得る。
【0067】
以上、説明したように、本実施形態に係るレーザプリンタ1は、アッパーカバー12を閉塞位置に移動した場合、各密閉部材35と各プロセスカートリッジ50により、複数の流下空間Sを形成する。この時、流下空間Sの一側面には、第2アーム18に形成された第2通気口18Aと、第2サイドフレーム15Bに形成されたフレーム通気口19が位置する。流下空間Sの他方の側面には、第1アーム17に形成された第1通気口17Aが位置する。角型筒状の第1アーム17の一端部には、排気ファン95が、ファン接続部17Bを介して、接続されている。
【0068】
排気ファン95を運転すると、本体筐体10外部の空気は、本体筐体10内部に導入され、第2アーム18の内部空間及び第2通気口18Aを介して、流下空間Sに取り込まれる。更に、本体筐体10内部に導入された空気は、第2サイドフレーム15Bのフレーム通気口19を介して、流下空間Sに取り込まれる。そして、第2通気口18A及びフレーム通気口19を介して流下空間Sに取り込まれた空気は、第1アーム17の第1通気口17A及び第1アーム17の内部空間を介して、排気ファン95から本体筐体10外部へ排気される。
【0069】
第2通気口18A、フレーム通気口19は、流下空間Sを介して、第1通気口17Aと対向する位置に位置しているので、本体筐体10外部から導入された空気は、流下空間Sを横断しつつ流下する際に、流下空間Sの外郭を構成するプロセスカートリッジ50と確実に熱交換を行い得る。この結果、当該レーザプリンタ1は、効率良く各プロセスカートリッジ50を冷却し得る。又、第1アーム17及び第2アーム18の内部流路を、排気ファン95による排気に関する流路として用いるため、当該レーザプリンタ1は、専用のダクト等を設ける必要がなく、レーザプリンタ1を構成する部品点数を低減し得る。
【0070】
第1アーム17に形成された複数の第1通気口17Aの開口面積は、排気ファン95から遠い位置に位置するほど、大きく形成されている。又、第2アーム18に形成された複数の第2通気口18Aの開口面積も、排気ファン95から遠い位置に位置するほど、大きく形成されている。これにより、当該レーザプリンタ1は、第2通気口18Aを介して流下空間Sを流下し、第1通気口17Aを介して排気される空気の量を、各流下空間Sの間で均一にし得る。この結果、当該レーザプリンタ1は、本体筐体10内部に配設されているプロセスカートリッジ50を均一に冷却し得る。
【0071】
更に、流下空間Sは、密閉部材35でアッパーカバー12下面とプロセスカートリッジ50上面を塞ぐことにより、隣接する他の流下空間Sと区分されている(図6参照)。従って、本体筐体10外部から導入された空気は、確実に流下空間S内を第1通気口17Aへ向かって流下する。これにより、当該レーザプリンタ1は、流下空間Sを構成するプロセスカートリッジ50を集中的に冷却し得る。
【0072】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。
例えば、本実施形態においては、第2通気口18A及びフレーム通気口19から流下空間Sへ導入された空気を、第1通気口17Aを介して、本体筐体10外部へ排気するように構成していたが、この態様に限定されるものではない。即ち、装置外部の空気は、第2通気口18Aと、フレーム通気口19の何れか一方から流下空間Sに導入される構成であってもよい。
【0073】
又、本実施形態においては、第1通気口17A及び第2通気口18Aは、それぞれ3か所に形成されていたが、この態様に限定されるものではない。即ち、第1通気口17A及び第2通気口18Aの数は、その実施態様に応じて、自由に形成することが可能である。
【0074】
更に、本実施形態においては、アッパーカバー12の下面に3つの密閉部材35を配設しているが、この態様に限定されるものではない。プロセスカートリッジ50上面とアッパーカバー12を塞ぐ位置に配設することができれば、密閉部材35の数は、4つであっても良いし、2つであってもよい。
又、本発明に係る画像形成装置は、露光方式を問わず適用可能である。即ち、本実施形態に係るレーザプリンタ1のように、LEDを用いた露光方式を適用してもよいし、レーザ光を用いた露光方式を適用することも可能である。
【符号の説明】
【0075】
1 レーザプリンタ
10 本体筐体
10A 上部開口
12 アッパーカバー
15 本体フレーム
15B 第2サイドフレーム
17 第1アーム
17A 第1通気口
18 第2アーム
18A 第2通気口
19 フレーム通気口
35 密閉部材
50 プロセスカートリッジ
95 排気ファン
S 流下空間
F フレーム気流
W アーム気流

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体にカラー画像を形成可能な画像形成装置であって、
前記カラー画像の形成に用いられる色毎に設けられ、所定の間隔を隔てて一定の配列方向に列設された複数のプロセスユニットと、
前記複数のプロセスユニットを内部に収納すると共に、内部に収納された前記プロセスユニットを着脱する際に用いられる開口部を有する装置筐体と、
前記開口部の開口縁において、当該開口部を塞ぐ閉塞位置と、前記装置筐体内部に収納された前記プロセスユニットを着脱可能に当該開口部を開放する開放位置と、を移動可能に軸支されたカバーと、
前記カバーを支持し、当該カバーを前記開放位置に保持すると共に、前記カバーが前記閉塞位置に位置する場合に、前記筐体内部に収納された複数のプロセスユニットの配列方向に沿い、且つ、前記複数のプロセスユニットの一端部に隣接する収納位置に収納される第1アームと、を備え、
前記第1アームは、
内部空間を有する中空部材により構成され、
前記第1アームが収納位置にある場合に、前記装置筐体内部に収納された各プロセスユニットの間に形成される流下空間に対応する位置に、前記流下空間と前記内部空間を連通する第1開口部を、夫々有し、
前記装置筐体外部から取り込まれた空気を、前記流下空間及び前記第1開口部を経由して、前記第1アームの内部空間に引き込み、前記内部空間から前記装置筐体外部へ排気するファンを、当該第1アームの一端部に有すること
を特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1記載の画像形成装置であって、
前記装置筐体内部において、前記複数のプロセスユニットを外側から支持すると共に、前記プロセスユニットの配列方向に対向し、第1アームの第1開口部と対向する面に、前記装置筐体内部と前記流下空間を連通する第2開口部を有するフレームを備え、
前記ファンは、
前記装置筐体外部から取り込まれた空気を、前記第2開口部から前記流下空間に取り込み、前記流下空間及び前記第1開口部を経由して、前記第1アームの内部空間に引き込み、前記内部空間から前記装置筐体外部へ排気すること
を特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の画像形成装置であって、
前記第1アームに形成された複数の第1開口部において、
前記ファンが接続された一端部から遠い位置に開口された第1開口部の開口面積は、当該第1開口部よりも前記一端部に近い他の第1開口部の開口面積よりも大きく形成されていること
を特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3の何れかに記載の画像形成装置であって、
前記カバーを支持し、当該カバーを前記開放位置に保持すると共に、前記カバーが前記閉塞位置に位置する場合に、前記筐体内部に収納された複数のプロセスユニットの配列方向に沿い、且つ、前記複数のプロセスユニットの他端部に隣接し、前記第1アームと対向する収納位置に収納される第2アームと、を備え、
前記第2アームは、
内部空間を有する中空部材により構成され、
前記第1アーム及び第2アームが収納位置にある場合に、前記第1アームに形成された各第1開口部に対向する位置に、前記流下空間と前記第2アームの内部空間を連通する第3開口部を、夫々有し、
前記装置筐体内部と、前記第2アームの内部空間とを連通する連通部を、当該第2アーム端部に有し、
前記ファンは、
前記装置筐体外部から取り込まれた空気を、前記連通部、前記第2アームの内部空間及び第3開口部を介して前記流下空間に取り込み、前記流下空間及び前記第1開口部を経由して、前記第1アームの内部空間に引き込み、前記内部空間から前記装置筐体外部へ排気すること
を特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項4記載の画像形成装置であって、
前記第2アームに形成された複数の第3開口部において、
前記ファンが接続された第1アームの一端部から遠い位置に開口された第3開口部の開口面積は、当該第3開口部よりも前記一端部に近い位置に開口された他の第3開口部の開口面積よりも大きく形成されていること
を特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5の何れかに記載の画像形成装置であって、
前記カバーは、
前記カバーが前記閉塞位置に位置する場合に、前記装置筐体内部に収納されたプロセスユニットの上面とカバーの隙間を塞ぐ密閉部材を、前記装置筐体内部に面する表面に有する
ことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−48253(P2011−48253A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−198067(P2009−198067)
【出願日】平成21年8月28日(2009.8.28)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】