説明

画像形成装置

【課題】露光部材の副走査方向への位置決めを行うことができ、本体筐体内のレイアウトの自由度を向上させることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】画像形成装置は、開口部が設けられた本体筐体と、本体筐体に回動可能に設けられ、開口部を覆う閉位置と、開口部を開放する開位置との間で回動するカバー(アッパーカバー12)と、本体筐体に回転可能に設けられ、静電潜像が形成される感光体(感光ドラム53)と、カバーに対して可動となるように設けられ、カバーが閉位置にあるときに、感光体を主走査方向に沿って露光する露光部材(LEDヘッド41)と、を備えている。本体筐体には、露光部材の副走査方向で当該露光部材に当接する位置決め部材(位置決め部54)が設けられ、カバーには、露光部材を位置決め部材に付勢する付勢部材(圧縮コイルバネ110)が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感光体を主走査方向に沿って露光する露光部材と、露光部材が可動となるように設けられたカバーとを備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数のLEDが配列された露光部材と、露光部材をバネを介して移動可能に支持するアッパーカバーと、アッパーカバーを回動可能に支持する本体筐体と、本体筐体内に設けられ、露光部材によって露光される感光ドラムとを備えた画像形成装置が知られている(特許文献1参照)。この技術では、露光部材を感光ドラムに対して副走査方向に位置決めするために、露光部材に対して副走査方向で当接する位置決め部材と、露光部材を位置決め部材に向けて押圧する付勢部材とが、本体筐体に設けられており、アッパーカバーを閉じると、露光部材が位置決め部材と付勢部材との間で挟まれて、副走査方向に位置決めされるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−52154号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の画像形成装置では、露光部材を副走査方向へ位置決めするための付勢部材が本体筐体に設けられるため、本体筐体内のレイアウトの自由度が低減するといった問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、露光部材の副走査方向への位置決めを確実に行うことができるとともに、本体筐体内のレイアウトの自由度を向上させることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決する本発明は、開口部が設けられた本体筐体と、前記本体筐体に回動可能に設けられ、前記開口部を覆う閉位置と、前記開口部を開放する開位置との間で回動するカバーと、前記本体筐体に回転可能に設けられ、静電潜像が形成される感光体と、前記カバーに対して可動となるように設けられ、前記カバーが前記閉位置にあるときに、前記感光体を主走査方向に沿って露光する露光部材と、を備えた画像形成装置であって、前記本体筐体に、前記露光部材の副走査方向で当該露光部材に当接する位置決め部材を設け、前記カバーに、前記露光部材を前記位置決め部材に向けて付勢する付勢部材を設けたことを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、カバーに付勢部材が設けられるので、本体筐体に付勢部材と位置決め部材の両方が設けられる構造に比べ、本体筐体のレイアウトの自由度を向上することができる。また、カバーに設けた付勢部材で露光部材が位置決め部材に付勢されるので、露光部材の副走査方向への位置決めを確実に行うことができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、露光部材の副走査方向への位置決めを確実に行うことができるとともに、本体筐体内のレイアウトの自由度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】電子写真方式のカラープリンタの全体構成を示す説明図である。
【図2】LEDユニット周りの構造を拡大して示す説明図である。
【図3】LEDユニットを前方から見た説明図である。
【図4】アッパーカバーを閉位置から少し上げた状態を示す説明図(a)と、アッパーカバーを開位置に位置させた状態を示す説明図(b)である。
【図5】アッパーカバーの開閉に連動するカムを示す説明図であり、アッパーカバーが閉位置のときの状態を示す図(a)と、アッパーカバーを閉位置から少し上げた状態を示す図(b)と、アッパーカバーが開位置のときの状態を示す図(c)である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明においては、まず、カラープリンタの全体構成を説明した後、本発明の特徴部分の詳細を説明することとする。
【0011】
以下の説明において、方向は、カラープリンタ使用時のユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1において、紙面に向かって左側を「前側(手前側)」、紙面に向かって右側を「後側(奥側)」とし、紙面に向かって奥側を「左側」、紙面に向かって手前側を「右側」とする。また、紙面に向かって上下方向を「上下方向」とする。
【0012】
図1に示すように、カラープリンタ1は、本体筐体10内に、用紙P(記録シート)を供給する給紙部20と、給紙された用紙Pに画像を形成する画像形成部30と、画像が形成された用紙Pを排出する排紙部90とを備えている。
【0013】
本体筐体10には、その上壁に上方に開口する開口部11が形成されるとともに、この開口部11を開閉するアッパーカバー12が回動可能に設けられている。詳しくは、アッパーカバー12は、開口部11を覆う閉位置(図5(a)の位置)と、開口部11を開放する開位置(図5(c)の位置)との間で回動するようになっている。
【0014】
給紙部20は、用紙Pを収容する給紙トレイ21と、給紙トレイ21から用紙Pを画像形成部30へ搬送する用紙搬送装置22とを備えている。
【0015】
画像形成部30は、4つ(複数)の色に対応すべく、4つのLEDユニット40と、4つのプロセスカートリッジ50と、転写ユニット70と、定着ユニット80とを備えている。
【0016】
LEDユニット40は、複数のLEDを有しており、アッパーカバー12に対して回動可能に設けられている。そして、このLEDユニット40は、アッパーカバー12が閉位置にあるときに、後述する感光体の一例としての感光ドラム53を主走査方向(感光ドラム53の軸方向)に沿って露光している。なお、LEDユニット40周りの詳細については、後述することとする。
【0017】
プロセスカートリッジ50は、前後方向に並んで配置され、感光ドラム53や、図示せぬ帯電器や、符号を省略して示す公知の現像ローラ、トナー収容室などを備えて構成されている。なお、感光ドラム53は、プロセスカートリッジ50の筐体に回転可能に設けられることで、プロセスカートリッジ50を介して本体筐体10に回転可能に支持されてもよいし、感光ドラム53の回転軸が直接本体筐体10に回転可能に支持されてもよい。
【0018】
転写ユニット70は、給紙部20と各プロセスカートリッジ50の間に設けられ、駆動ローラ71と、従動ローラ72と、搬送ベルト73と、転写ローラ74とを備えている。
【0019】
駆動ローラ71および従動ローラ72は、前後方向に離間して平行に配置され、その間にエンドレスベルトからなる搬送ベルト73が張設されている。搬送ベルト73は、その外側の面が各感光ドラム53に接している。また、搬送ベルト73の内側には、各感光ドラム53との間で搬送ベルト73を挟持する転写ローラ74が、各感光ドラム53に対向して4つ配置されている。この転写ローラ74には、転写時に定電流制御によって転写バイアスが印加される。
【0020】
定着ユニット80は、各プロセスカートリッジ50および転写ユニット70の後側に配置され、加熱ローラ81と、加熱ローラ81と対向配置され加熱ローラ81を押圧する加圧ローラ82とを備えている。
【0021】
このように構成される画像形成部30では、まず、各感光ドラム53の表面が、帯電器により一様に帯電された後、各LEDユニット40で露光される。これにより、露光された部分の電位が下がって、各感光ドラム53上に画像データに基づく静電潜像が形成される。その後、静電潜像に現像ローラよりトナーが供給されることで、感光ドラム53上にトナー像が担持される。
【0022】
次に、搬送ベルト73上に供給された用紙Pが各感光ドラム53と各転写ローラ74との間を通過することで、各感光ドラム53上に形成されたトナー像が用紙P上に転写される。そして、用紙Pが加熱ローラ81と加圧ローラ82との間を通過することで、用紙P上に転写されたトナー像が熱定着される。
【0023】
排紙部90は、用紙Pを搬送する複数の搬送ローラ91を主に備えている。トナー像が転写され、熱定着された用紙Pは、搬送ローラ91によって搬送され、本体筐体10の外部に排出される。
【0024】
<LEDユニット周りの構造>
次に、本発明の特徴部分であるLEDユニット40周りの構造を詳細に説明する。
図2,3に示すように、LEDユニット40は、露光部材の一例としてのLEDヘッド41と、LEDヘッド41を支持する支持フレーム42とを備え、アッパーカバー12に設けられるLED支持部材13によって吊り下げられた状態で支持されている。なお、図2(後述する図5も同様)は、LEDユニット40周りの構造を理解しやすいように、1つのLEDユニット40のみを図示し、その他のLEDユニット40は省略する。
【0025】
LEDヘッド41は、半導体チップに多数のLEDを配列して構成された複数のLEDアレイ41Aと、ヘッドフレーム41Bと、レンズアレイ41Cとを備えて構成されている。
【0026】
複数のLEDアレイ41Aは、左右方向(感光ドラム53の軸方向)において所定の画素ピッチに応じて千鳥状(複数列)に配列されており、選択的に駆動されることで適宜発光して、光を感光ドラム53に向けて断続的に出射するように構成されている。具体的に、各LEDアレイ41Aは、形成すべき画像のデータに基づいて、図示しない制御装置により信号が入力されて発光し、感光ドラム53を露光する。
【0027】
ヘッドフレーム41Bは、樹脂で形成されており、複数のLEDアレイ41Aとレンズアレイ41Cを支持している。また、ヘッドフレーム41Bの下面の左右両端部には、レンズアレイ41Cよりも下方に延びる一対の延出部41Dが形成されており、各延出部41Dに間隔保持部材の一例としてのガイドローラ43が回転可能に設けられている。
【0028】
そして、各ガイドローラ43が感光ドラム53の表面と接触することで、LEDヘッド41の光出射面41E(レンズアレイ41Cの下面)と感光ドラム53の表面との間隔が保持されるようになっている。
【0029】
レンズアレイ41Cは、各LEDアレイ41Aから出射された光を感光ドラム53上に結像させるものであり、光出射面41Eが平面状に形成されるガラス製のGRINレンズ(円柱状レンズ)を千鳥状に並べて構成されている。
【0030】
支持フレーム42は、左右方向に延びるベース部42Aと、ベース部42Aから下方に延びるフック42Bと、ベース部42Aから上方に延びる延在部42Cとを備えている。
【0031】
ベース部42Aの左右両側面には、左右方向外側に突出する回動軸部42Dが形成されている。そして、各回動軸部42DがLED支持部材13に回動可能に支持されることで、支持フレーム42およびLEDヘッド41がアッパーカバー12に対して回動可能となっている。
【0032】
また、ベース部42AとLEDヘッド41との間には、LEDヘッド41を感光ドラム53に向けて押圧するためのコイルバネ44が設けられている。これにより、LEDヘッド41で感光ドラム53を露光する際に、ガイドローラ43を感光ドラム53に確実に接触させて、LEDヘッド41の光出射面41Eと感光ドラム53の表面との間隔を一定にすることが可能となっている。
【0033】
フック42Bは、下端部が鉤状に形成されており、左右方向において所定の間隔を空けて1対ずつ設けられている。各一対のフック42Bは、それぞれLEDヘッド41のうち光出射面41Eの左右方向(主走査方向)における両端縁よりも内側に配置されている。そして、各一対のフック42Bは、それぞれヘッドフレーム41Bを前後に挟むように配置されるとともに、鉤状の下端部がヘッドフレーム41Bに形成された孔41Fに係合することで、所定の遊びをもってヘッドフレーム41Bを吊り下げるように支持している。
【0034】
延在部42Cは、その上端に左右方向に突出するピン状部42Eが形成されている。このピン状部42Eは、アッパーカバー12に設けられる退避機構100に連結されており、この退避機構100によって押圧されて前後に移動するようになっている。特に、延在部42Cは、LEDヘッド41が感光ドラム53を露光するための露光位置(図2の位置)に位置するときに、退避機構100を構成する付勢部材の一例としての圧縮コイルバネ110によって後方に向けて付勢されている。これにより、図示時計回りに揺動する支持フレーム42を介してLEDヘッド41が前方に付勢され、このLEDヘッド41が本体筐体10に設けられた位置決め部材の一例としてのプロセスカートリッジ50の位置決め部54に副走査方向(前後方向)で当接して、感光ドラム53に対して副走査方向に位置決めされるようになっている。
【0035】
退避機構100は、アッパーカバー12が閉位置(図2の位置)にあるときに、LEDヘッド41の光出射面41Eを前記露光位置(図2の位置)に配置し、アッパーカバー12が開位置(図4(b)の位置)にあるときに、LEDヘッド41の光出射面41Eを前記露光位置よりもアッパーカバー12側に近付いた退避位置(図4(b)の位置)に配置するように構成されている。
【0036】
具体的に、退避機構100は、前述した圧縮コイルバネ110と、圧縮コイルバネ110を支持する支持部材120と、圧縮コイルバネ110によって後方に付勢されるスライド部材130と、スライド部材130を圧縮コイルバネ110の付勢力に抗して前方に押圧するカム140とを備えている。
【0037】
スライド部材130は、アッパーカバー12に前後方向に移動可能に支持されており、各LEDユニット40のピン状部42Eに対応した位置には、各ピン状部42Eに前後方向(アッパーカバー12を閉めたときの前後方向)で係合する4つの係合孔131が形成されている。係合孔131は、LEDユニット40が前記露光位置と前記退避位置との間で揺動する際にピン状部42Eの移動を許容するような長孔状に形成されている。
【0038】
カム140は、スライド部材130を前方に押圧するためのカム面141を備えている。カム140は、図5(a)に示すように、本体筐体10に対してリンク部材142を介して連結されており、これにより、アッパーカバー12の開閉に連動して回動するようになっている。
【0039】
具体的に、アッパーカバー12を閉じているときには、カム140は、そのカム面141がスライド部材130(図2参照)から外れた非押圧位置(前記露光位置に対応した位置であり、図2の位置)に位置する。そして、図5(b)に示すように、アッパーカバー12を開いていくと、カム面141が徐々に時計回りに回動していって、スライド部材130を圧縮コイルバネ110の付勢力に抗して徐々に前方に押圧していく。
【0040】
そして、アッパーカバー12を最大に開けると、カム140は、スライド部材130を最も前方に押圧する押圧位置(前記退避位置に対応した位置であり、図4(b)の位置)に位置する。このようにカム140が構成されることで、このカム140と圧縮コイルバネ110との作用により、アッパーカバー12の開閉に応じて、各LEDユニット40が前述した露光位置と退避位置との間で揺動するようになっている。なお、露光位置においては、カム140とスライド部材130の間には若干の隙間ができるようになっており、これにより圧縮コイルバネ110で各LEDユニット40が位置決め部54に付勢されるようになっている。
【0041】
圧縮コイルバネ110は、アッパーカバー12に固定された支持部材120に前端が固定されており、後端でスライド部材130を後方に付勢するように構成されており、これにより、スライド部材130および支持フレーム42を介してLEDヘッド41を前方の位置決め部54に付勢して、LEDヘッド41の位置決めに寄与している。
【0042】
また、このように圧縮コイルバネ110がスライド部材130を後方に付勢するように構成されることで、LEDヘッド41が前記退避位置(図4(b)の位置)から前記露光位置(図2の位置)に向けて付勢されるようになっている。これにより、圧縮コイルバネ110は、図4(b),(a),図2の順で示すように、アッパーカバー12を閉じていく際に、LEDヘッド41を前記退避位置から前記露光位置に移動させるように機能して、退避機構100の一部を兼ねている。
【0043】
また、圧縮コイルバネ110は、スライド部材130および支持フレーム42を介してLEDヘッド41を前方(LEDヘッド41に対向する感光ドラム53の表面53Aの移動方向D1と同じ方向)に付勢しているので、感光ドラム53によってLEDヘッド41(ガイドローラ43)が押される方向と付勢方向とが一致し、LEDヘッド41に加わる付勢力を安定させることが可能となっている(図2参照)。
【0044】
さらに、圧縮コイルバネ110は、各一対のフック42Bが前述したように配置されることで、LEDヘッド41のうち光出射面41Eの左右方向における両端縁よりも内側の部位を付勢している。これにより、LEDヘッド41を左右方向において短くすることが可能となっている。
【0045】
以上によれば、本実施形態において以下のような効果を得ることができる。
LEDヘッド41を位置決めするための圧縮コイルバネ110がアッパーカバー12に設けられるので、本体筐体10に付勢部材と位置決め部材の両方が設けられる構造に比べ、本体筐体10のレイアウトの自由度を向上することができる。また、アッパーカバー12に設けた圧縮コイルバネ110でLEDヘッド41が位置決め部54に付勢されるので、LEDヘッド41の副走査方向への位置決めを確実に行うことができる。
【0046】
また、感光ドラム53を有するプロセスカートリッジ50に位置決め部54を一体に形成したので、感光ドラム53に対するLEDヘッド41の位置決め精度を向上することができる。
【0047】
圧縮コイルバネ110が、LEDヘッド41に対向する感光ドラム53の表面53Aの移動方向D1(感光ドラム53によってガイドローラ43が押される方向)と同じ方向に、LEDヘッド41を付勢するので、LEDヘッド41に加わる付勢力を安定させることができる。
【0048】
LEDヘッド41を位置決めするための圧縮コイルバネ110が退避機構100の一部を兼ねるので、位置決め用の付勢部材とは別のバネを退避機構に設けるものに比べ、構成を簡易化することができる。
【0049】
圧縮コイルバネ110がLEDヘッド41のうち光出射面41Eの左右方向における両端縁よりも内側の部位を付勢するので、LEDヘッド41を左右方向において短くすることができる。
【0050】
感光ドラム53およびLEDヘッド41が複数の色に対応するように複数設けられているので、本体筐体に複数の色に対応したLEDヘッドを付勢する付勢部材を複数設ける構造に比べ、本体筐体10にプロセスカートリッジ50を装着する際、圧縮コイルバネ110が邪魔にならないので、装着をスムーズに行うことができる。
【0051】
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。
前記実施形態では、露光部材を支持するカバーとしてアッパーカバー12を例示したが、本発明はこれに限定されず、LEDヘッドの向きなどに応じて例えばフロントカバーやサイドカバーなどであってもよい。
【0052】
前記実施形態では、感光体として感光ドラム53を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えばベルト状の感光体であってもよい。
【0053】
前記実施形態では、LEDヘッド41をアッパーカバー12に回動可能に設けたたが、本発明はこれに限定されず、LEDヘッドがアッパーカバーに対して可動であればよく、例えばアッパーカバーに遊びを持って支持されることでLEDヘッドが前後上下に可動となっていてもよい。
【0054】
前記実施形態では、位置決め部材として位置決め部54を有するプロセスカートリッジ50を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えばプロセスカートリッジとは別の部品を位置決め部材とし、この位置決め部材を本体筐体に固定してもよい。
【0055】
前記実施形態では、付勢部材として圧縮コイルバネ110を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば板バネや線バネなどであってもよい。
【0056】
前記実施形態では、間隔保持部材としてガイドローラ43を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば回転しない部材であってもよい。
【0057】
前記実施形態では、カラープリンタ1に本発明を適用したが、本発明はこれに限定されず、その他の画像形成装置、例えばモノクロのプリンタ、複写機、複合機などに本発明を適用してもよい。
【0058】
前記実施形態では、露光部材として、千鳥状(複数列)に配列された複数のLEDアレイ41Aを有するLEDヘッド41を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、左右方向に並ぶ複数のLEDを一列だけ有するLEDヘッドであってもよい。また、LEDや蛍光灯などの1つの発光素子と、発光素子の外側に、左右方向に並んだ複数の液晶またはPLZT素子の光学シャッタとで、露光部材を構成してもよい。また、露光部材の光源としては、LEDに限らず、EL(エレクトロ・ルミネッセンス)素子や蛍光体などであってもよい。
【符号の説明】
【0059】
1 カラープリンタ
10 本体筐体
11 開口部
12 アッパーカバー
41 LEDヘッド
41E 光出射面
42 支持フレーム
42D 回動軸部
43 ガイドローラ
50 プロセスカートリッジ
53 感光ドラム
54 位置決め部
100 退避機構
110 圧縮コイルバネ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部が設けられた本体筐体と、
前記本体筐体に回動可能に設けられ、前記開口部を覆う閉位置と、前記開口部を開放する開位置との間で回動するカバーと、
前記本体筐体に回転可能に設けられ、静電潜像が形成される感光体と、
前記カバーに対して可動となるように設けられ、前記カバーが前記閉位置にあるときに、前記感光体を主走査方向に沿って露光する露光部材と、を備えた画像形成装置であって、
前記本体筐体に、前記露光部材の副走査方向で当該露光部材に当接する位置決め部材を設け、
前記カバーに、前記露光部材を前記位置決め部材に向けて付勢する付勢部材を設けたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記露光部材には、前記感光体の表面と接触することで、前記露光部材の光出射面と前記感光体の表面との間隔を保持する間隔保持部材が設けられ、
前記付勢部材は、前記露光部材と対向する前記感光体の表面の移動方向と同じ方向に向けて前記露光部材を付勢することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記露光部材は、前記カバーに回動可能に設けられ、
前記カバーが前記閉位置にあるときに、前記露光部材の光出射面を、前記感光体を露光するための露光位置に配置し、前記カバーが前記開位置にあるときに、前記露光部材の光出射面を前記露光位置よりも前記カバー側に近付いた退避位置に配置させる退避機構をさらに備え、
前記付勢部材は、前記露光部材を前記退避位置から前記露光位置に向けて付勢するように構成されることで、前記退避機構の一部を兼ねることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記付勢部材は、前記露光部材のうち前記光出射面の主走査方向における両端縁よりも内側の部位を付勢するように構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記感光体および前記露光部材が、複数の色に対応するように複数設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−68568(P2012−68568A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−214984(P2010−214984)
【出願日】平成22年9月27日(2010.9.27)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】