説明

画像形成装置

【課題】ユーザが指定した記録材のサイズと、画像形成のために搬送されている記録材のサイズとが異なることを検出する。
【解決手段】ユーザが設定した記録材情報に対応する転写電流(中間転写ベルト9上のトナー像を記録材に転写する際に必要な転写電流)を導出することで、二次転写ローラ10に印加する転写電圧の大きさを導出し、二次転写時において、導出された前記転写電圧が転写バイアス回路80bにより二次転写ローラ10に印加された際に、電流検出回路81bにより検出された電流の大きさが、ユーザが設定した記録材情報に対応して設定される閾値の範囲外となる場合、該記録材のサイズは、ユーザが設定した記録材のサイズとは異なると判断するCPU85を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート等の記録材上に画像を形成する機能を備えた、例えば、複写機、プリンタなどの画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現像剤としてのトナーをプリント用紙等の記録材に定着させることで、メモリ上に記憶されているイメージを可視化する画像形成装置は、レーザビームプリンタや複写機に代表され、その静粛性から広く利用されている。
このような画像形成装置におけるプリント動作は、公知の電子写真技術、すなわち、露光、現像、転写のプロセスを経て、トナーで可視化した像を記録材上に担持させ、最後にこのトナー像を該記録材に定着させることで終了するものである。
【0003】
ここで、熱ローラ方式やフィルム加熱方式の定着装置において、装置に導入使用可能な最大通紙幅よりも通紙幅が狭い記録材、又はユーザが指定した幅よりも狭い記録材を連続的に通紙して加熱定着を実行していくと、次のような状態となる。すなわち、定着ニップ部における通紙部では、記録材の加熱のために消費された熱が温調系によって補償されて所定温度に維持されるのに対して、非通紙部では記録材の加熱によって熱が消費されないので熱が蓄積される。
その為、非通紙部の温度が所定温度に維持管理されている通紙部よりも昇温していくいわゆる非通紙部昇温が生じる。
従って昇温を抑制し、昇温部周辺の構成部材に熱ダメージを与えない為に、次のような検知手段による検知結果に基づいて、1枚毎の印刷間隔を長くし(以下、スループットダウン)、非通紙部昇温を抑制する方式が提案されている(特許文献1参照)。その検知手段とは、定着器の通紙部及び非通紙部に設けられ、通紙部と非通紙部の温度を検知する温度検知素子であり、又は、記録材の幅を検知するセンサ(以下、紙幅センサ)である。
【0004】
また、定着時においては、記録材が定着部と転写部の双方におけるニップ部分に挟持された状態で搬送されている際に、定着ニップ部からの記録材の引っ張り等が発生すると、画像のズレやこすれが生じることが懸念されていた。
この画像のズレやこすれを防止するために、次のような制御(以下、定着ループ制御)を実行する装置が提案されている(特許文献2参照)。それは、定着装置の上流側に設けられたループセンサを用いて記録材のループ量を検知し、この検知タイミングに従い、定着装置のローラ回転速度を可変制御することにより、定着装置上流部の記録材にループを発生させるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−020718号公報
【特許文献2】特開平1−267237号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来例に係る構成においては、次のようなことが懸念される。
ユーザが指定したサイズよりも幅が狭い記録材が連続的に通紙された場合、定着器の非通紙部昇温を抑制する為に、定着器非通紙部に温度検知素子を設けて非通紙部の温度を検知する必要があり、プリンタのサイズアップやコストアップに繋がることが懸念される。
また、ユーザが指定したサイズよりも幅が狭い記録材が連続的に通紙された場合、適切
な定着ループ制御を行う事ができない為に、画像のズレやこすれが発生してしまうことが懸念される。適切な定着ループ制御のために紙幅センサを設けることは、コストアップに繋がることが懸念される。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、ユーザが指定した記録材のサイズと、画像形成のために搬送されている記録材のサイズとが異なることを、コストアップ及び装置本体の大型化を招くことなく検出可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明にあっては、
トナー像を担持する像担持体と、
前記像担持体との間に形成された転写部で記録材を搬送しながら、前記像担持体に担持されたトナー像を該記録材に転写させる転写手段と、
前記像担持体に担持されたトナー像を記録材に転写させるために、前記転写手段に電圧を印加する電圧印加手段と、
前記転写手段に流れる電流を検出する電流検出手段と、
を有する画像形成装置において、
記録材の種類毎に予め設定されている関係であって、記録材のサイズと、前記像担持体に担持されたトナー像を記録材に転写する際に必要な転写電流の大きさとの関係から、ユーザが設定した記録材の種類及びサイズに対応する前記転写電流の大きさを導出し、
導出された前記転写電流の大きさと、予め設定されている電圧が前記電圧印加手段により前記転写手段に印加された際に前記電流検出手段により検出された電流の大きさと、前記予め設定されている電圧の大きさとから、前記像担持体に担持されたトナー像を記録材に転写する際に前記転写手段に印加する転写電圧の大きさを導出する導出手段と、
記録材が前記転写部で搬送されている状態で、前記導出手段により導出された大きさの転写電圧が前記電圧印加手段により前記転写手段に印加された際に、前記電流検出手段により検出された電流の大きさが、ユーザが設定した記録材の種類及びサイズに対応して設定される閾値の範囲外となる場合、該記録材のサイズは、ユーザが設定した記録材のサイズとは異なると判断する判断手段と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ユーザが指定した記録材のサイズと、画像形成のために搬送されている記録材のサイズとが異なることを、コストアップ及び装置本体の大型化を招くことなく検出可能な画像形成装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施例1の紙幅と二次転写部に流れる電流の変化について示す図
【図2】実施例1の画像形成装置のバイアス構成について説明するための図
【図3】実施例1の電流検出回路について説明するための図
【図4】実施例1のアルゴリズムを示す図
【図5】実施例1の画像形成装置の概略構成を示す断面図
【図6】実施例2のループ量を検知するための検知手段について説明する図
【図7】実施例2のループセンサフラグとループセンサとの関係を示す図
【図8】実施例2のアルゴリズムを示す図
【図9】実施例3の紙幅と二次転写部に流れる電流の変化について示す図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置な
どは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
【実施例1】
【0012】
以下に、実施例1について説明する。
図5は、本実施例に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図である。以下に、図5を用いて本実施例に係る画像形成装置の概略構成と一連の動作について説明する。
本実施例に係る画像形成装置は、4色(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk))の画像形成部を備えている。15は静電潜像が形成される感光体ドラムである。30は画像信号に応じてレーザ露光を行い、感光体ドラム15上に静電潜像を形成するレーザスキャナである。9は像担持体としての無端状の搬送ベルト(以下、中間転写ベルト)である。5は中間転写ベルト9を回転駆動する駆動ローラであり、不図示のモータとギア等からなる駆動手段に接続されている。4は中間転写ベルト9の移動に伴い従動回転し、かつ中間転写ベルト9に一定の張力を付与する従動ローラである。40は一次転写パッド、10は転写手段としての二次転写ローラである。
【0013】
まず、給送ローラ3の回転によりカセット1内の記録材2が1枚給送され、レジストローラ8まで搬送される。この記録材2は、中間転写ベルト9上に画像が形成されるまで、レジストローラ8にて待機状態となる。
画像形成を行うために、感光体ドラム15は導電ローラ(以下、帯電ローラ)17により表面を均一に帯電され、スキャナ部30により、まずイエロー画像の潜像が形成される。イエロー現像器20Yにおいては、容器内のトナーを送出する機構によって塗布ローラ20RYにトナーが送り込まれる。
【0014】
そして、図示された矢印A方向に回転する塗布ローラ20RY、及び、現像ローラ20SYの外周に圧接されたブレード20BY(以下、現像ブレード)によって、現像ローラ20SYの外周にトナーが薄層塗布され、かつトナーに電荷が付与(摩擦帯電)される。このとき、現像ローラ20SYは、図示された矢印B方向に回転している。
【0015】
この状態で、潜像が形成された感光体ドラム15に対向している現像ローラ20SYに現像バイアスが印加されることにより、感光体ドラム15上に形成された潜像がトナーにより現像される。次に、感光体ドラム15上に形成されたトナー像と逆極性の電圧が電源より一次転写パッド40に印加されることで、感光体ドラム15上に形成されたトナー像が中間転写ベルト9上に一次転写され、中間転写ベルト9に担持される。
【0016】
イエローのトナー像が中間転写ベルト9へ一次転写されると、現像ロータリ23が回転することで、次に画像形成を行うマゼンタ現像器20Mが回転移動し、感光体ドラム15に画像形成を行うための現像位置で停止する。
イエローの画像形成動作と同様に、感光体ドラム15が帯電され、露光により形成された感光体ドラム15上の潜像に、マゼンタのトナー像が形成される。感光体ドラム15に形成されたトナー像は、イエローと同様に中間転写ベルト9に一次転写される。次いで、シアン、ブラックの潜像形成、現像及び中間転写ベルト9への一次転写が行われ、中間転写ベルト9の表面にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナー像が多重転写されたカラー画像が形成される。中間転写ベルト9にカラー画像が形成された後、レジストローラ8で待機状態にあった記録材2が再び搬送される。
【0017】
二次転写部は、中間転写ベルト9と、中間転写ベルト9に接離可能な二次転写ローラ10と、駆動ローラ(以下、二次転写対向ローラ)5とから構成されており、中間転写ベルト9と二次転写ローラ10により転写部としての二次転写ニップ部Tが構成されている。この二次転写ニップ部Tで記録材が挟持搬送されながら、中間転写ベルト9に担持された
トナー像が該記録材に転写される。二次転写ローラ10は、図5に示す実線の状態と破線の状態のように中間転写ベルト9に対して当接・離間することが可能である。
中間転写ベルト9上に各色のトナー像が多重転写されている間は、中間転写ベルト9上に形成された(中間転写ベルト9に担持された)トナー像を乱さぬよう、二次転写ローラ10は実線で示す下方に位置し中間転写ベルト9から離れている。
【0018】
中間転写ベルト9上に各色のトナー像が多重転写し終えた後、記録材2にトナー像が二次転写されるタイミングに合わせて、二次転写ローラ10は図5に破線で示す位置に不図示のカム部材により移動される。二次転写ローラ10及び二次転写対向ローラ5にて記録材2が中間転写ベルト9に圧接されると同時に、二次転写ローラ10にトナーと逆極性のバイアスが印加されることで、中間転写ベルト9上のカラー画像が記録材2に転写(二次転写)される。
【0019】
中間転写ベルト9から記録材2にカラー画像が転写された後、クリーニングブラシ(以下、「ICLブラシ」)50、帯電ローラ(以下、「ICLローラ」)39が中間転写ベルト9に当接する。ここで、ICLブラシ50は、中間転写ベルト9上に残留する残留トナーをバイアス印加によって均一に散らす為のものである。また、ICLローラ39は、ICLブラシ50によって散らされた残留トナーを現像時のトナーの帯電極性とは逆極性に帯電する為のものである。
【0020】
ICLブラシ50、ICLローラ39に関しても、図5に示す実線の状態と破線の状態のように、中間転写ベルト9に対して当接・離間することが可能に構成されている。残留トナーの帯電終了後、ICLブラシ50、ICLローラ39は中間転写ベルト9から離間される。なお、連続して画像形成が行われる時は、ICLブラシ50、ICLローラ39が中間転写ベルト9に当接し、残留トナーを帯電している間に、次の画像形成のイエローが感光体ドラム15上に形成される。
感光体ドラム15上に形成された画像が中間転写ベルト9上に一次転写されICLブラシ50、ICLローラ39による当接位置を通過する時は、ICLブラシ50、ICLローラ39は中間転写ベルト9から離間されている。
【0021】
ICLローラ39により帯電された残留トナーは、感光体ドラム15と中間転写ベルト9が当接する一次転写部で感光体ドラム15に静電的に転写され、クリーナブレード16によりクリーニング容器14に回収される。
また、この残留トナーと次の画像形成動作の1色目であるイエロートナーとは一次転写ニップ位置にて交差し、残留トナーが感光体ドラム15に転写することと、イエロートナー像が感光体ドラム15から中間転写ベルト9へ一次転写することとが同時に行われる。
記録材2は中間転写ベルト9から剥離された後、定着手段としての定着器25へ搬送され、加圧ローラ27と定着ローラ26との間に形成された定着ニップ部(定着部)Pで搬送されながら、記録材上のカラー画像が記録材2に定着される。その後、カラー画像が定着された記録材2は、排出ローラ36を介して装置本体上部の排出トレイ37上へ画像面を下向きにして排出される。
【0022】
以下に、本実施例の特徴について説明する。本実施例では、ユーザが指定(設定)した紙種情報(記録材の種類やサイズ情報)と、二次転写時の転写電流検出結果から記録材の幅(以下、紙幅)を検知し、検知結果に基づいてスループットダウンを行う事で、定着器の非通紙部昇温を抑制することを特徴とする。
ここで、スループットは、単位時間当たりのプリント枚数で表される。そして、スループットダウンとは、複数枚の記録材が連続して画像形成される際における、先の記録材と後の記録材との搬送間隔を、通常の画像形成時の搬送間隔よりも長くすることをいう。通常の画像形成時の搬送間隔とは、初期状態での(予め設定されている)搬送間隔であり、
定着器の非通紙部の昇温が問題とならない状態での画像形成時の搬送間隔である。
【0023】
本実施例のバイアス構成を図2に、電流検出回路構成を図3に示す。
帯電ローラ17には帯電バイアス回路80e、現像ローラ20S及び現像ブレード20Bには現像・ブレードバイアス回路80f、一次転写パッド40には転写バイアス回路80a、二次転写ローラ10には転写バイアス回路80bを用意し、各部に帯電を行う。また、ICLブラシ50にはICLブラシバイアス回路80c、ICLローラ39にはICLローラバイアス回路80dを用意し、各部に帯電を行う。ここで、転写バイアス回路80bは、電圧印加手段に相当する。
【0024】
また必要に応じて、バイアス毎に独立して電流検出回路を設け、その検出結果から定電流或いは定電圧制御を行っている。図2に示す場合は、一次転写、二次転写、ICLブラシ、ICLローラの4バイアスにそれぞれ電流検出回路81a,81b,81c,81dが設けられている。例えば、二次転写電流82bは図2に示すように、転写バイアス回路80bから二次転写ローラ10→中間転写ベルト9→二次転写対向ローラ5→グラウンドの順の経路で流れる。ここで、電流検出回路81bは、二次転写ローラ10に流れる電流を検出する電流検出手段に相当する。
【0025】
したがって、転写バイアス回路80bとグラウンドとの間の電流検出回路81bにより二次転写電流82bを検出することができる。二次転写電流82bは、電流検出回路81bで検出され電圧信号に変換された後、CPU85(ワンチップマイクロコンピュータ)のA/Dポートへ送信される。CPU85は電圧信号や環境情報、寿命情報等を基に転写バイアス回路80bの出力電圧等の画像形成動作をコントロールする。ここで、CPU85は、導出手段、判断手段及び制御手段を構成する。
【0026】
また図3に示すように、二次転写ローラ10、中間転写ベルト9、二次転写対向ローラ5の合成抵抗R111に転写バイアス回路80bにより二次転写バイアスを印加する事によって流れる電流Irは、抵抗R112を通過し、電源に戻る。この時、電流量によって変化するR112間の電位差と電源VccからR113、R114の分圧によって生成される基準電圧Vkの和VrをCPU85によって検知する事で電流レベルの検出を行っている。また、図3に示す回路では、正バイアスの電流検出のみを行う。
【0027】
図1は、二次転写時に二次転写バイアスV0を印加し、紙種は同一で紙幅を変化させた場合の二次転写部に流れる電流の変化(電流検出結果)について示した図であり、横軸が紙幅、縦軸が電流検出結果の電圧値を示す。この時、二次転写バイアスは定電圧でV0から変化しない事とする。
【0028】
記録材が二次転写ニップ部Tに到達していない時には、転写バイアス回路80bから二次転写ローラ10→中間転写ベルト9→二次転写対向ローラ5→グラウンドの経路で電流が流れ、このときの電流検出結果をVr0とする。次に、幅L1の記録材Aが二次転写ニップ部Tに到達すると、転写バイアス回路80bから二次転写ローラ10→記録材A→中間転写ベルト9→二次転写対向ローラ5→グラウンドの経路で電流が流れ、このときの電流検出結果をVr1とする。
【0029】
この時、Vr1とVr0の関係は、記録材の負荷分が増大する事により電流が減少する為、Vr1<Vr0となる。また、幅L1より一定量狭い幅L2の記録材が二次転写ニップに到達した場合、転写バイアス回路80bから二次転写ローラ10→記録材B→中間転写ベルト9→二次転写対向ローラ5→グラウンドの経路で電流が流れ、このときの電流検出結果をVr2とする。この時、記録材Bは記録材Aと比較して紙幅が小さく、二次転写ローラに接している面積も小さい為、負荷は小さく電流は増幅する。従って、Vr2>V
r1となる。また、紙幅と電流検出結果は、図1のように線形の関係を持つ。
【0030】
即ち、本実施例では、二次転写中の電流検出結果を基に紙幅を検出することとしている。また、紙種毎に紙幅と電流検出結果との関係を示すテーブル等をCPU85に内蔵されている不揮発メモリ等に予め格納しておくものとし、紙幅算出時に参照する。また、定着器が非通紙部昇温する条件として、予め決められた規格値より幅の狭い記録材が一定枚数以上連続して通紙された場合に、スループットダウンを行い、定着器の非通紙部昇温故障を防止する。
【0031】
図4は、本実施例におけるアルゴリズムを示す図である。図4を用いて本実施例においてCPU85により実行される画像形成シーケンスについて説明する。ここで、初期状態は、二次転写ローラ10が中間転写ベルト9から離間した状態とする。また、規定値より幅が狭い記録材が連続して通紙された回数をNと定義し、初期値はゼロを設定する。本実施例では、Nが規定値(規定回数、予め設定された値)Kを超えた場合に、スループットダウンを行う。
【0032】
始めに、二次転写ローラ10を中間転写ベルト9に当接させる(ステップS1)。二次転写ローラ10が中間転写ベルト9に当接した後に、予め決定(設定)しておいたテスト用の二次転写バイアスVt2をONする。テスト用の二次転写バイアスVt2は、前回用いた二次転写バイアス値等を使って、目標とする二次転写バイアス値となるべく近い値を設定する(ステップS2)。
【0033】
主に二次転写電流は、二次転写ローラ10、中間転写ベルト9、二次転写対向ローラ5を通過しGNDに戻る経路となる。よって、二次転写ローラ10、中間転写ベルト9、二次転写対向ローラ5の合成抵抗値Rt2に流れる電流値It2を求める。この時の電流値It2(=Vt2/Rt2)は、電流検出回路から求める事が可能である(ステップS3)。
【0034】
次に、二次転写に必要な電流値Ix2を満足する為の二次転写電圧Vx2を算出する。この時、二次転写電圧Vx2は、
Vx2 = Vt2 × Ix2 / It2
により求めることができる。ここで、必要電流Ix2は、ユーザが指定した紙種等によって異なり、紙種毎の紙幅と必要電流Ix2の関係を示す制御テーブルが、CPU85に内蔵されている不揮発メモリ等に予め格納されていることにより、決定されるものとする(ステップS4)。
【0035】
次に、二次転写ローラ10を中間転写ベルト9から離間させる(ステップS5)。その後、上述のように画像形成を開始し、一次転写までを全色終了させる(ステップS6、S7)。一次転写終了タイミングに合わせて、二次転写ローラ10を中間転写ベルト9に当接させ、二次転写を行う。この時の二次転写電圧は、Vx2を印加し、定電圧制御を行う(ステップS8、S9)。
【0036】
記録材が二次転写ニップに到達後、二次転写中の電流検出結果Vrxと、予め決定している閾値Vh1とを比較する(ステップS10)。Vrx<Vh1であった場合、(画像形成のために搬送されている)記録材のサイズは、ユーザが指定した記録材のサイズよりも小さくないと判断し、Nに0を設定し、これまで通りの印刷間隔を保つ(ステップS11)。ステップS11完了後、クリーニング動作を行い、定着動作を完了する(ステップS12)。ステップS12完了後、後続の記録材に連続して画像形成を行う場合は、ステップS7に戻り、後続の記録材に連続して画像形成を行わない場合は、シーケンスを終了する(ステップS13)。
【0037】
またステップS10で、Vrx≧Vh1であった場合、(画像形成のために搬送されている)記録材のサイズは、ユーザが指定した記録材のサイズよりも小さいと判断し、Nをインクリメントし、Nが規定値Kを上回っているかを検査する(ステップS14)。ステップS14において、N<Kと判断された場合は、ステップS12を実行する。
またステップS14で、N≧Kと判断された場合は、クリーニング動作及び定着動作を行う(ステップS15)。そして、定着非通紙部の昇温不良を回避できる一定時間経過後に、N=0をセットする(ステップS16)。その後、後続の記録材に連続して画像形成を行う場合は、ステップS7に戻り、後続の記録材に連続して画像形成を行わない場合は、シーケンスを終了する(ステップS17)。
これにより、次回の印刷時(画像形成時)よりスループットダウンを行い、定着非通紙部の昇温不良を防止することができる。ここで、ステップS13及びステップS17においてYesの場合はステップS7に戻るように構成されているが、これに限らず、通常の画像形成シーケンス(初期状態)に戻るものであってもよい。
【0038】
以上説明したように本実施例によれば、ユーザが指定した紙種情報と二次転写時の電流検出結果から紙幅を検知し、検知結果に基づいてスループットダウンを行う事で、定着器の非通紙部昇温を抑制する事が可能となる。特に、ユーザが指定したサイズよりも幅が狭い記録材が連続的に通紙された時に、より効果的に定着器の非通紙部昇温を抑制する事ができる。
また、従来のようなセンサ(定着器非通紙部の温度検知素子や紙幅センサ)無しで、定着器の非通紙部昇温を抑制する事ができるので、コスト削減と装置本体のサイズ縮小が実現可能となる。
更に、従来のようなセンサよりも早く紙幅を検知する事ができるので、スループットダウンタイミング決定までの時間を短縮する事も可能となる。
【0039】
ここで、本実施例では、ある一定以下の紙幅の記録材の画像形成が連続した場合にスループットダウンを行っているが、これに限るものではない。例えば、印刷枚数10枚中7枚の紙幅が規格値以下だった場合にスループットダウンを行う等、スループットダウンを行う条件は可変できるものとする。
また本実施例では、中間転写ベルトを有するプリンタにおいて、二次転写時の電流検出結果Vrxを用いて紙幅検知を行ったが、これに限るものではない。すなわち、中間転写ベルトを持たないプリンタにおいても、記録材に転写を行う際に本実施例同様の紙幅検知を行う事は可能である。
また、本実施例では、電流検出結果Vrxは二次転写時に求めたが、これに限られるものではない。すなわち、電流検出結果Vrxは、記録材が転写部(本実施例では二次転写ニップ部T)で搬送されている状態で、転写電圧が転写手段(本実施例では二次転写ローラ10)に印加されることで導出されるものであればよい。
【0040】
また、本実施例では、定着非通紙部の昇温不良の防止のため、CPU85は、二次転写中の電流検出結果Vrxと閾値Vh1とを比較することで、搬送されている記録材のサイズが、ユーザが指定した記録材のサイズよりも小さいかどうかを判断している。
しかしながら、CPU85の動作はこれに限るものではなく、二次転写中の電流検出結果Vrxを用いることで、搬送されている記録材のサイズと、ユーザが指定した記録材のサイズとが異なっているかどうかを判断することもできる。ユーザが指定した紙種情報に基づいて画像形成条件が設定される構成において、画像形成のために搬送されている記録材のサイズと、ユーザが指定した記録材のサイズとが異なっている場合には、転写不良や定着不良等が発生することが懸念される。したがって、搬送されている記録材のサイズと、ユーザが指定した記録材のサイズとが異なっている場合に、ユーザに報知したり、画像形成動作を中断することで、転写不良や定着不良等の発生を防止することができる。
ここで、閾値Vh1は、ユーザが指定した紙種情報に対応して設定される閾値であり、紙幅と電流検出結果との関係が記録材の種類毎に設定される場合には、閾値が複数設定されることとなり、閾値の範囲が設定される。本実施例では、この閾値の範囲のうちの最大値よりも大きな値を閾値Vh1としている。また、二次転写中の電流検出結果Vrxが、この閾値の範囲外となる場合に、搬送されている記録材のサイズと、ユーザが指定した記録材のサイズとが異なっていると判断される。
【実施例2】
【0041】
以下に実施例2について説明する。
本実施例では、ユーザが指定した紙種情報(記録材の種類やサイズ情報)と二次転写時の転写電流検出結果から紙幅を検知し、検知結果に基づいて紙幅に応じた適切な定着ループ制御を行い、画像のズレやこすれを防止する。ここで、記録材のループは、二次転写ニップ部T及び定着ニップ部Pで記録材が搬送される際に形成される。この記録材のループの量は、ユーザが指定した紙種情報に対応して設定される。なお、実施例1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。また本実施例では、実施例1と同様のバイアス構成(図2)、電流検出回路(図3)を用いる。
【0042】
本実施例で行うループ制御について、図6、図7を用いて説明する。
図6(a)は、記録材2のループ量を検知するための検知子73と、定着入口搬送ガイド72とを示す概略斜視図であり、同図(b)は、検知子73と、検知子73を検知するループセンサ71を示す概略斜視図である。ここで、ループセンサ71及び検知子73は、ループ量検知手段を構成している。また、ループセンサフラグ73a及びループセンサフラグ73bによって検知子73が構成されている。
【0043】
図6に示す定着入口搬送ガイド72の搬送面には記録材2のループ量を検知するためのループセンサフラグ73aが配置されている。ループセンサフラグ73aは、一端側を回転軸(揺動軸)に回転(揺動)可能に配置され、他端側をシートが搬送面に沿って作るループ量に応じて回転するように配置されている。また、ループセンサフラグ73aの回転軸からは、ループセンサフラグ73aの動きと連動するループセンサフラグ73bがループセンサ71側に伸びている。図6では、ループセンサフラグ73bとループセンサ71との関係を容易にするために、シートと対向する側にループセンサ71を配置した状態を示している。
【0044】
図7は、ループセンサフラグ73bとループセンサ71との関係を示す概略図である。図7(a)は、記録材2のループ量が小さい場合を示しており、ループセンサフラグ73bはループセンサ71を光透過状態としている。一方、図7(b)は、記録材2のループ量が大きい場合を示しており、ループセンサフラグ73bはループセンサ71を遮光状態としている。
【0045】
つまり、ループセンサフラグ73bの動きに連動してループセンサ71が光透過又は遮光状態になることで、ループセンサフラグ73aの位置検出を可能としている。そして、ループセンサ71の検出信号に基づいて、記録材2のループ量が一定となるように、定着器25のローラ回転速度の可変制御がCPU85により行われ、記録材2の搬送速度が制御される。定着器25においては、加圧ローラ27と定着ローラ26のうち少なくともいずれかのローラが駆動されるように構成されている。
【0046】
また、図5に示すように本実施例では、ループセンサが2個設けられており、2通りの定着ループ制御を行う事が可能となっている。2通りの定着ループ制御の適用例を以下に示す。
幅が広い紙は狭い紙と比較して、体積が大きい為、紙のコシが強い。その為、紙のルー
プが適切に作り出せず、定着器による引っ張り力が大きくなり、転写状態に影響を及ぼすことが懸念される。従って、紙幅が広い紙は、狭い紙に対してループを大きく制御する事によって引っ張り等の影響を防止することが望ましい。
【0047】
また、幅が狭い紙を定着した場合、幅が広い紙に対して定着ローラの温度上昇量が大きい。これは、非定着領域の昇温スピードが定着領域に対して速い為である。そして、定着ローラは、温度上昇により熱膨張する。この為、定着ローラの膨張量が大きくなると定着ローラ径が大きくなり、定着ローラの回転速度が低下する。従って、ループ量を一定に保つ為に定着ローラを早く回すことが必要となる。
以上のような必要変化点に伴い、本実施例では、2種類のループ状態を予め設定し、適切なループ状態を選択する事によって、画像不良を防止する事を可能とするものである。
【0048】
図8は、本実施例におけるアルゴリズムを示す図である。図8を用いて本実施例における動作について説明する。
本実施例では、二次転写中の電流検出結果Vrxが、閾値Vh1未満である場合は定着ループ制御(1)を適用し、閾値Vh1以上である場合は定着ループ制御(2)を適用する。定着ループ制御(1)はセンサフラグが短いループセンサ71を用いて制御を行い、定着ループ制御(2)はセンサフラグが長いループセンサ74を用いて制御を行う。その為、定着ループ制御(1)は定着ループ制御(2)に対して、記録材のループ量が大きくなる。
【0049】
ステップS1〜ステップS10までは実施例1と同様である。
Vrx<Vh1(ステップS10でYes)であった場合、クリーニング動作と同時に、定着ループ制御(1)(ループ量大)を適用して定着動作を行い、画像形成を終了する(ステップS20)。また、Vrx≧Vh1(ステップS10でNo)であった場合、クリーニング動作と同時に、定着ループ制御(2)(ループ量小)を適用して定着動作を行い、画像形成を終了する(ステップS21)。
このように、搬送された記録材に対して、Vrx≧Vh1となる場合、すなわち、ユーザにより指定された記録材のサイズより幅の小さいサイズの記録材が搬送された場合には、定着ループ制御(2)が適用され、記録材のループ量が小さくなる。
【0050】
以上説明したように本実施例によれば、ユーザが指定した紙種情報と二次転写時の電流検出結果から紙幅を検知し、検知結果に基づいて紙幅に応じた適切な定着ループ制御を行う事で、画像のズレやこすれを防止する事が可能となる。特に、ユーザが指定したサイズよりも幅が狭い記録材が連続的に通紙された時に、より効果的に画像のズレやこすれを防止する事ができる。
また、従来のようなセンサ(定着器非通紙部の温度検知素子や紙幅センサ)無しで、紙幅を検出でき、適切な定着ループ制御を行うことができるので、コスト削減と装置本体のサイズ縮小が実現可能となる。
また、従来のようなセンサよりも早く紙幅を検知する事ができるので、定着ループ制御のループ量を早く切り替える事が可能となる。
ここで、本実施例では、2種類のループセンサの検知結果に基づいて定着ループ制御を行っているが、これに限るものではない。ループセンサを持たない系においても、転写電流検出結果に基づいて、定着ローラの回転速度を予め定められた速度に変化させて定着ループ制御を行うことで、本実施例同様の効果を得る事が可能である。
【実施例3】
【0051】
以下に、実施例3について説明する。本実施例において、実施例1,2と同様の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
本実施例では、装置本体周囲温度又は湿度を測定する温度センサ又は湿度センサの情報
と、ユーザが指定した紙種情報と、二次転写時の転写電流検出結果とから紙幅を検知し、検知結果に基づいてスループットダウンを行う事で、定着器の非通紙部昇温を抑制する。また、温度センサ又は湿度センサの情報と、ユーザが指定した紙種情報と二次転写時の転写電流検出結果から紙幅を検知し、検知結果に基づいて紙幅に応じた適切な定着ループ制御を行う事で、画像のズレやこすれを防止する。ここで、装置本体周囲温度(湿度)とは、画像形成装置が設置された設置場所における環境温度(湿度)をいう。そして、温度センサは温度検出手段に相当し、湿度センサは湿度検出手段に相当する。
【0052】
図9は、二次転写時に二次転写バイアスV0を印加し、紙種は同一で紙幅を変化させた場合の二次転写部に流れる電流変化(電流検出結果)を示した図であり、横軸が紙幅、縦軸が電流検出結果の電圧値を示す。この時、二次転写バイアスは定電圧でV0から変化しない事とする。
【0053】
記録材は温度や湿度の変化によって状態が変化し、二次転写時の電流検出結果は、図9に示すようにΔV分のばらつきを持つ。また、ΔVの変化量は紙種によっても変化する。
そこで、本実施例では、紙種毎、温度又は湿度毎の紙幅と電流変化に関する情報をテーブルとして予めCPU85の不揮発メモリに格納している。これは、実施例1で説明した、CPU85に内蔵されている不揮発メモリ等に予め格納されている、紙種毎に紙幅と電流検出結果との関係を示すテーブルにおいて、紙幅に対する電流検出結果を、温度センサ又は湿度センサの情報に基づいて補正するものである。
そして、紙幅検知時は、ユーザが指定した紙種情報と、二次転写時の電流検出結果と上記テーブルに基づいて紙幅を導出する。
【0054】
このように、実施例1,2で説明した情報に加えて、温度センサや湿度センサの検知結果を併せ持つ事で、実施例1,2よりも更に精度良く紙幅を検知する事が可能となる。
ここで、温度センサはサーミスタ等の温度によって端子電圧が変化する素子を利用し、CPU85のA/Dポート等によって電圧をモニタする事で温度を検知する。また、湿度センサは、湿度によって端子電圧が変化する素子を利用し、CPU85のA/Dポート等によって電圧をモニタする事で湿度を検知する。
【0055】
以上説明したように本実施例では、温度センサ又は湿度センサの情報と、ユーザが指定した紙種情報と、二次転写時の転写電流検出結果とから紙幅を検知しているので、紙幅の検知精度をより向上する事が可能となる。従って、本実施例の紙幅の検知方法を、実施例1に適用することで、より効果的に定着器の非通紙部昇温を抑制することができ、また実施例2に適用することで、より効果的に画像のズレやこすれを防止することができる。
ここで、本実施例においては、温度センサ又は湿度センサの情報を用いて、紙種毎に紙幅と電流検出結果との関係を示すテーブルにおいて、紙幅に対する電流検出結果を補正するものであったが、これに限るものではない。温度センサと湿度センサの情報のうち少なくともいずれか一方の情報を用いて補正を行うものであればよい。温度センサ及び湿度センサの両方の情報を用いる場合には、温度及び湿度の両方を検出可能なセンサを適用してもよい。
【符号の説明】
【0056】
9…中間転写ベルト、10…二次転写ローラ、80b…転写バイアス回路、81b…電流検出回路、85…CPU、T…二次転写ニップ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー像を担持する像担持体と、
前記像担持体との間に形成された転写部で記録材を搬送しながら、前記像担持体に担持されたトナー像を該記録材に転写させる転写手段と、
前記像担持体に担持されたトナー像を記録材に転写させるために、前記転写手段に電圧を印加する電圧印加手段と、
前記転写手段に流れる電流を検出する電流検出手段と、
を有する画像形成装置において、
記録材の種類毎に予め設定されている関係であって、記録材のサイズと、前記像担持体に担持されたトナー像を記録材に転写する際に必要な転写電流の大きさとの関係から、ユーザが設定した記録材の種類及びサイズに対応する前記転写電流の大きさを導出し、
導出された前記転写電流の大きさと、予め設定されている電圧が前記電圧印加手段により前記転写手段に印加された際に前記電流検出手段により検出された電流の大きさと、前記予め設定されている電圧の大きさとから、前記像担持体に担持されたトナー像を記録材に転写する際に前記転写手段に印加する転写電圧の大きさを導出する導出手段と、
記録材が前記転写部で搬送されている状態で、前記導出手段により導出された大きさの転写電圧が前記電圧印加手段により前記転写手段に印加された際に、前記電流検出手段により検出された電流の大きさが、ユーザが設定した記録材の種類及びサイズに対応して設定される閾値の範囲外となる場合、該記録材のサイズは、ユーザが設定した記録材のサイズとは異なると判断する判断手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記電流検出手段により検出された電流の大きさが、前記閾値の範囲よりも大きいと前記判断手段により判断された場合、
複数枚の記録材が連続して画像形成される際における、連続して画像形成される先の記録材と後の記録材との搬送間隔を、ユーザが設定した記録材の種類及びサイズに対応して設定される搬送間隔よりも長くすることが可能な制御手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記転写手段によりトナー像が転写された記録材を定着部で搬送しながら、該記録材上のトナー像を該記録材に定着させる定着手段を備え、
前記転写部及び前記定着部で搬送される記録材にループが形成され、
前記電流検出手段により検出された電流の大きさが、前記閾値の範囲よりも大きいと前記判断手段により判断された場合、
前記ループの量が、ユーザが設定した記録材の種類及びサイズに対応して設定されるループの量よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
画像形成装置が設置される環境の温度を検出する温度検出手段と、前記環境の湿度を検出する湿度検出手段とのうち少なくともいずれか一方を有し、
記録材の種類毎に予め設定されている前記関係における、記録材のサイズに対する、前記像担持体に担持されたトナー像を記録材に転写する際に必要な転写電流の大きさを、前記温度検出手段及び前記湿度検出手段のうち少なくともいずれか一方の検出結果に基づいて補正することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−37032(P2013−37032A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−170283(P2011−170283)
【出願日】平成23年8月3日(2011.8.3)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】