説明

皮膚への美容的、皮膚科学的、及び薬学的活性を有する成分の制御されたデリバリーのための目に付かないパッチ

本発明は最小限の不快感と使い易さを有し、皮膚、毛嚢、または脂腺への美容的、皮膚科学的、または薬学的活性のある成分の効果的なレベルの、制御された局所的または経皮的なデリバリーのためのパッチに関する。前記パッチは透明またはクリアであり得、速度を制御するマトリックス層を含みうる。美容的、皮膚科学的、または薬学的活性のある成分は、マトリックス中に溶解しているかまたは分布している。パッチは湿らすと粘着性を有するようになり、皮膚に付着する。パッチの粘着特性は、皮膚の炎症を引き起こすまたは皮膚上に粘着性の残留物が残ることなく容易に剥がすことができる一方で、推奨する治療期間の間、皮膚上の場所にパッチが留まるのに十分である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2002年3月6日に出願され、「皮膚への美容的、皮膚科学的、及び薬学的活性を有する成分の制御されたデリバリーのためのパッチ」と題名がつけられた、米国特許出願公開第10/091,935号の一部の継続であり、その内容はそれぞれ本発明に参照として組み込まれる。
【0002】
発明の背景
発明の分野
本発明は単一のマトリックス層の形状をしている、美容的、皮膚科学的、または薬学的活性を有する成分の、皮膚上へのデリバリーを制御するための目に付かないパッチに関する。パッチは、標的領域を濡らす、または湿らすことによって皮膚の上へ貼り付けられる。皮膚表面への貼り付けと同時に、パッチは溶解するかまたは分解し長期間にわたって、治療の位置へ実質的な治療の層を与える。
【背景技術】
【0003】
関連する技術の記載
体内組織、疾患、及び外傷の局所的な治療は、特定の活性成分が有効な期間の間、治療領域に保持されることを必要としている。皮膚の上に活性成分を投与するための経皮パッチは、近年、とても多く出回っている。これらのパッチは標的領域に接着し、活性成分は体内への分布のために、皮膚を通して血流中へ継続的に吸収される。
【0004】
ここで用いられる「経皮的な」という用語は、経皮的または皮膚を通しての投与、すなわち、治療されるために皮膚の治療組成物の皮膚への直接の貼付を意味する。それゆえ、「皮膚」、「表皮」、「真皮」などもまた、特に明記しない限り、同義語として用いられる。
【0005】
皮膚への活性成分の制御された放出を可能にする経皮パッチは、文献から知られている。皮膚での貼付のための2種類のパッチが、文献に記載されている。パッチの第一のタイプは多層構造を有し、活性成分は様々な層に溶解または分布している。パッチの第二のタイプは圧力感受性粘着性パッチであり、活性成分はパッチの粘着層に溶解または分布している。多層パッチは、通常次のような順番で、いくつかの連続的な層を含む構造を有している:例えば活性化合物の蒸発を防ぎ、経皮的な移動を容易にするために活性化合物に対して不浸透性の物質を含むように、一般的に密封されている第一の支持層;支持層に固定され、活性化合物を含み、皮膚と接触して直接置くことが可能な第二の保護層;保存層の表面に塗布され、皮膚へのパッチの接着を容易にするために活性化合物へ浸透できる接着性物質の層;及び、パッチの使用の前の貯蔵の間、外部からのどんな汚染からも保護するために保存層を密閉してカバーする取り外し可能な保護層、である。粘着性のパッチにおいて、生理活性物質は、その後に単一の粘着層としてコートされる粘着性のマトリックスと混合され、マトリックスの中に処方される。
【0006】
米国特許第6,280,764号は、支持膜、剥離層、及び支持膜と剥離層の間にある少なくとも1つの接着性のポリマーマトリックス層など様々な形態を有する、抗ニキビ処方の局所使用のためのパッチを開示している。抗ニキビ処方は、1つ以上のポリマーマトリックス層を通して均一に分布され、抗菌薬、消毒剤、抗刺激剤、角質溶解薬、ホルモン、ホルモンアゴニスト、及びホルモンアンタゴニストからなる群より選択される少なくとも2つの薬剤の、抗ニキビに対する有効量を有する。
【0007】
米国特許第6,296,869号は、疎水性及び親水性の繊維の混合物で形成されたマトリックス、及びマトリックスの上に堆積されたヒドロゲル粘着剤を含む皮膚パッチを開示している。粘着剤は、アルファまたはベータヒドロキシ酸を含んでいる。そのパッチは、老化の兆候、特に目の領域の周りの手当てをするために、皮膚に貼られる。
【0008】
米国特許第6,280,765号は、支持層に結合した疎水性のポリマー層を有し、a)少なくとも1つの水溶性の活性化合物からなる第一の粒子、b)油からなる第二の粒子、c)少なくとも1つの脂溶性の活性化合物、d)すべてがポリマー層に均一に分布している吸水剤からなる第三の粒子を含むパッチを開示している。このパッチは、異なる性質を有する皮膚への栄養物質及び/または皮膚の修復物質の集合の包装、並びに投与を可能にし、また皮膚への優れた粘着力も有している。
【0009】
米国特許第5,232,702号は、密閉された支持層及び支持層と結合したポリマー層からなるパッチの構造を記載している。ポリマー層は、分布状態で脂肪質の物質及び親水性の活性化合物を含むシリコンポリマーのマトリックスの形状をしている。このパッチの形状は、脂溶性の性質を有する水溶性活性化合物のデリバリーに対して、さらに著しく適している。
【0010】
米国特許第5,976,565号は、様々な実施形態において支持膜、剥離層、及び支持膜と剥離層の間にある少なくとも1つの接着性のポリマーマトリックス層を有する、抗ニキビ薬の局所使用のためのパッチを開示している。抗ニキビ処方は、1つ以上のポリマーマトリックス層全体に均一に分布し、抗菌薬、消毒剤、抗刺激剤、角質溶解薬、ホルモン、ホルモンアゴニスト、及びホルモンアンタゴニストからなる群より選択される、少なくとも2つの薬剤の抗ニキビに効果的な量を有する。
【0011】
米国特許第5,100,672号は、繊維層で補強された複合の粘着層を有する、粘着性のある経皮パッチを開示している。パッチに使用される美容的な生理活性を有する物質は、ビタミンCのような水溶性のビタミン、並びに脂溶性のビタミンA及びE、またはそれらの誘導体を含む。
【0012】
米国特許第6,180,133号は、粘着剤中にビタミンCエステルの形である酸化防止剤、及びビタミンEの混合物を溶かした、粘着性のマトリックスを含む、しわ取り用の皮膚治療用組成物を開示している。また、粘着剤中に溶かすものとして好ましいのは、グリセリン及びポリジオルガノシロキサンの粘着調整剤である。また、粘着剤中に溶かす任意のものとしては、保湿剤、皮膚コラーゲン合成促進剤、及び角質除去剤から成る群より選択される1つ以上である。しわの多い皮膚の領域に貼り付けると、組成物は細かいしわを減らすために作用し、皮膚の全体的な厚さ、弾力性、堅さ、及び滑らかさを改良する。パッチの改質された粘着特性は、パッチが皮膚の炎症を引き起こすこと、または皮膚の上に粘着剤残留物が残ることなしに速やかに取り除くことができる推奨する治療期間の間、皮膚の所定の場所にパッチを維持するのに十分である。
【0013】
欧州特許出願公開第0349211号は、吸収促進剤を持たないアクリル酸2−エチルヘキシル及びN−ビニル−2−ピロリドンの共重合体の使用を記載している。欧州特許出願公開第0272918号は、活性成分が固定された形態で存在するマクロ多孔性の発泡体の使用を記載している。欧州特許出願公開第0409383号は、皮膚に対して活性を有する成分の遅延放出のための、水に不溶なビニルピロリドンと併用してエストロゲンの濃度範囲が0.01〜1%であるエストロゲン含有のパッチを記載している。
【0014】
米国特許第4,994,267号は、エチレン/酢酸ビニル共重合体及びアクリレートの組み合わせによる、合成または天然のゴムの混合物について記載している。豪国特許出願公開第91.76582号(日本国特開平02―202409号公報)は、ポリエステル基材フィルムと組み合わせたアクリレート粘着剤の使用を開示している。欧州特許出願公開第0416842号は、吸収促進剤なしに、活性成分、好ましくはエストロゲンまたはノルエチステロンまたは酢酸ノルエチステロンの、それら自身または組み合わせによるアクリレート共重合体の使用について記載している。これら上記のパッチは単に薬剤の担体であり、吸収の制御はされていない。多層構造のパッチは比較的厚く、それゆえ皮膚に対するかなりの不快感がある。さらに、それらの外観及び厚さは、使用者が慎重なやり方で身に付けることを不可能にする。
【0015】
例えば目の周りなど、敏感な皮膚の場所に貼られる、皮膚への美容的、皮膚科学的、及び薬学的活性を有する成分のデリバリーのためであって、より美的に魅力があり、より快適であり、ほとんど目立たない局所的なパッチを提供することが望ましい。
【発明の開示】
【0016】
発明の概要
本発明は、生体接着性を有する水感受性のポリマー、水溶性オリゴマー、及び表面活性物質を含む、皮膚、毛嚢、及び脂腺への、美容的、皮膚科学的、及び薬学的な活性を有する成分のデリバリーのための水溶性マトリックスから形成される単一層のパッチを提供する。パッチは皮膚の水分に触れると、溶解または分解する。本発明のパッチは、取り扱い及び治療部位への使用の容易さ、快適さ、及び最小限の異物感を提供する。本発明のパッチの他の好ましい特性には、貼り付け時の表面への瞬時の接着;感染した組織の保護または活性成分のデリバリーのための増加した滞留時間;及び感染した細胞組織からのパッチの取り外し易さまたはデリバリー場所でのパッチの自然溶解を含む。パッチは、パッチの使用より前の貯蔵の間、外部からの汚染からパッチを保護するための取り外し可能な保護層をさらに含むことができる。美容的、皮膚科学的、及び薬学的活性を有する成分のデリバリーのため、治療箇所にパッチを貼ることによる、皮膚表面、毛嚢、及び脂腺の治療方法もまた提供される。目に付かない絆創膏のような製品は、本発明の特許を含みうる。
【0017】
発明の詳細な説明
本発明は、皮膚、毛嚢、及び脂腺に対して美容的、皮膚科学的、及び薬学的な活性を有する成分をデリバリーする新規なパッチに関する。パッチは半透明かまたは目に付かない。皮膚表面へのパッチの使用及び貼付を行うと、美容的、皮膚科学的、及び薬学的活性を有する成分は、周囲の組織へ拡散または浸透し、治療箇所へ効果的なデリバリーを与える。本発明のパッチは、最小限の不快感と使い易さとともに効果的な滞留時間の利点を与え、活性成分の体系的なデリバリーのみならず、局所のための適切な媒体である。
【0018】
使用すると、パッチは皮膚表面に付着し、その場所に留まる。水分の吸収はパッチを柔らかくし、あらゆる異物感を減少及び除去する。皮膚にパッチを置くと、活性成分のデリバリーが与えられる。滞留時間は使用される処方及び物質によって変わる。滞留時間は、約1分から約24時間の間で調節される。制御されるデリバリーが提供されることに加えて、パッチが表面に付着した途端、パッチは絆創膏としての機能を果たし、治療箇所の保護も提供する。水中のパッチの溶解速度は、パッチに用いられるポリマーの選択によって調節されうる。
【0019】
本発明の教示に従って、パッチは1つ以上の、水感受性を有し生体接着性を有するポリマー、水溶性オリゴマー、及び界面活性剤を含む、単一層の水溶性マトリックスを含む。本発明のマトリックス組成物の特性、すなわち溶解速度及び放出速度は一部、水溶性、結晶性、並びにポリマー、オリゴマー、及び界面活性剤の間の割合という観点から、組成物のそれぞれの物質の特性に依存する。水溶性物質の使用及びパッチの水溶性を制御する能力は、皮膚上へのパッチの使用を容易にし、水でその箇所をすすぐことによって、皮膚からのパッチの除去を可能にする。
【0020】
生体接着性を有する水感受性のポリマー
好適な、水に敏感で生体接着性を有するポリマーは、高アミロース及び高アミロペクチンの種類を含む、異なる植物源から抽出されるデンプンなどの炭水化物を含む。ここで述べる「デンプン」という語句はまた、デンプン加水分解物、加工デンプン、加工デンプン誘導体、及びマルトデキストリンなどのデンプン誘導体を含むデンプンから抽出される、水溶性の膜形成高分子物質を含むことを意図している。本発明で使用される他の生体接着性を有し水溶性であるポリマーは、セルロース及びその誘導体、多糖類ゴム及びその誘導体、ポリエチレングリコール、水溶性アクリル、水溶性ポリエステル、ヒドロキシアルキル化デンプン、ポリビニルピロリドンセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、可溶化タンパク質、ポリアクリルアミド、ポリアミン、ポリ4級アミン、スチレン無水マレイン酸(SMA)樹脂、ポリエチレンアミン及び他の任意の従来の水溶性ポリマー、または上記の物質の組み合わせである。
【0021】
本発明に有用である、水感受性の生体接着性を有する合成のポリマーの例は、ポリビニルピロリドン、水溶性セルロース、ポリビニルアルコール、エチレン無水マレイン酸共重合体、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体、アクリル酸共重合体、メタクリル酸及びメタクリレートのアニオン性ポリマー、ジメチル−アミノエチルアンモニウム官能基を有するカチオン性ポリマー、ポリエチレンオキサイド、水溶性ポリアミドまたはポリエステルを含む。
【0022】
水溶性セルロースの例は、ヒドロキシエチル及びカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチル及びカルボキシエチルセルロース、ヒドロキシメチル及びカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピル及びカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルカルボキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルカルボキシプロピルセルロース、ヒドロキシブチルカルボキシメチルセルロース、などの水感受性のヒドロキシアルキル及びカルボキシアルキルセルロースを含む。また、これらのカルボキシアルキルセルロースのアルカリ金属塩、特に好ましくはナトリウム及びカリウム誘導体も有用である。
【0023】
本発明の実行に有用なポリビニルアルコールは、部分的及び十分に加水分解されたポリ酢酸ビニルであり、ある程度加水分解されたポリ酢酸ビニルを有するものは「ポリビニルアルコール」と称され、また約75%から約99%の加水分解の度合いのものも称される。そのような物質は、1991年9月24日に公表された米国特許第5,051,222号の実施例I〜XIVのいずれかによって調製される。この明細書は、参照として本明細書に組み込まれる。
【0024】
本発明の実行に有用なポリビニルアルコールは、ペンシルヴァニア州ウォーミンスターのゲーリング−モンゴメリー株式会社から市販されている、約14,000Daの分子量及び約83%の加水分解の度合いを有するMowiol(登録商標)3−83、約16,000Daの分子量を有し、及び十分に加水分解された(98%)ポリビニルアルコールであるMowiol(登録商標)3−98である。他の好適なポリビニルアルコールは:ペンシルヴァニア州アレンタウンのエアープロダクト&ケミカルズ株式会社から市販されている、15,000〜27,000Daの分子量及び約88%の加水分解の度合いを有するAIRVOL(登録商標)205、及び15,000〜27,000Daの分子量及び約88%の加水分解の度合いを有するVINEX(登録商標)1025;22,000〜26,000Daの分子量及び約89%の加水分解の度合いを有し、デラウェア州ウィルミントンのデュポン社ポリマープロダクト部から市販されている、ELVANOL(登録商標)51−05;郵便番号CM20 2BH、英国エセックス州ハーロウ市テンプルフィールズのハーロウケミカル社ポリマープロダクト部から市販されている、約76%から約79%の加水分解の程度を有するALCOTEX(登録商標)78、約86%から約88%の加水分解の程度を有するALCOTEX(登録商標)F88/4;及び日本国大阪市北区野崎町9−6の日本合成化学工業から市販されている、ゴーセノール(登録商標)GL−03及びゴーセノール(登録商標)KA−20である。
【0025】
好適な多糖類は天然ゴム、例えばアラビアゴム、デンプン誘導体、デキストリン化及び加水分解デンプンなどのような、甘くなく、コロイド溶解タイプの多糖類である。好適な多糖は、ニュージャージー州ブリッジウォーターのナショナルスターチアンドケミカル社から市販されており、Capule(登録商標)、N−Lok(登録商標)、Hi−Cap(商標)100、またはHi−Cap(商標)200、として市販されている水分散性加工デンプン、及びアイオワ州マスカティンのグレインプロセシング社から市販されており、Pure−Cote(商標)として市販されている水分散性加工デンプンである。アラビアゴムは、ミッドランド市ベルキャンプのTICゴム社から市販されている。
【0026】
限定的な分子量を有する異種のポリマーまたは同種のポリマーの組み合わせは、好ましいフィルム形成能、機械的特性、及び溶解速度を実現するために用いられうる。
【0027】
水溶性オリゴマー
好適な水溶性オリゴマーは、キシロース、リボース、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース、デキストロース、ポリデキストロース、スクロース、マルトース、固形コーンシロップ、パラチン、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、マルチトール、ラクチトール、オリゴ糖及び親水コロイド、並びにこれらの混合物などを含む。好適なマルトデキストリンは、アイオワ州マスカティンのグレインプロセシング社から市販されているMaltrin(商標)M100、Maltrin(商標)M150、Maltrin(商標)M180、及びニューヨーク州のから市販されているLactitolである。
【0028】
表面活性化剤
通常溶解性を高める物質として本発明で用いられうる界面活性剤は、薬学的に条件に合ったすべての界面活性剤を含み、界面活性剤は少なくとも10、好ましくは少なくとも15のHLB値を有する。HLB数及び特定の界面活性剤に対してどのようにHLB数が決められたかについての議論は、例えば、The HLB Systemと題名が付けられたICIの出版物、特に「How to Determine HLB of an Emulsifier」(ICI Americas,Wilmington,Del.,1992)と題名が付けられた出版物の第7章に見られる。
【0029】
ある実施形態において、界面活性剤のHLB値は約15から50である。他の実施形態において、HLB値は約15.6から約40である。好適な、薬学的に条件に合ったアニオン性界面活性剤は、例えばカルボン酸イオン、スルホン酸イオン、及び硫酸イオンを含むものである。カルボン酸イオンを含むそれらは、時々石鹸と呼ばれ、通常はアルカリ性溶液中、天然脂肪酸グリセリドのケン化によって合成される。これら界面活性剤と結合されるカチオンは、ナトリウム、カリウム、アンモニウム及びトリエタノールアミンを含む。脂肪酸の鎖長は、12から18に及ぶ。アルキル硫酸塩の大多数が界面活性剤として市販されているが、好ましい界面活性剤はラウリル硫酸ナトリウムであり、そのHLB値は約40である。
【0030】
ラウリル硫酸ナトリウムは水溶性の塩であり、白色またはクリーム色の粉末、結晶、またはフレークとして生産されている。ドデシル硫酸ナトリウムとしても知られているが、ラウリル硫酸ナトリウムは、主としてラウリル硫酸ナトリウムからなるアルキル硫酸ナトリウムの混合物でありうる。ラウリル硫酸ナトリウムはまた、硫酸のモノドデシルエステルナトリウム塩としても知られている。さらに、ラウリル硫酸ナトリウムは、固体及び溶液の両方の形状で、シグマ社またはアルドリッチ社などの商業的供給源から容易に調達できる。ラウリル硫酸ナトリウムの溶解度は水10mlに対して約1グラムである。主としてラウリル酸からなるココナッツ油の脂肪酸は、触媒作用によって水素添加され、対応するアルコールを形成する。その後そのアルコールは、硫酸でエステル化され(硫酸化)得られたアルキル重硫酸塩(アルキル硫酸)は制御されたpH条件下で、アルカリとの反応によりナトリウム塩へ変換される。
【0031】
界面活性剤は、例えばアニオン性、カチオン性、ノニオン性、両性、両性イオン性、及びそれらの組み合わせから選択されるものなどが、本発明のパッチに用いられうる。ノニオン性及び両性の界面活性剤が、その穏やかさのため好ましい。好適な両性の界面活性剤の例は、ココアミドプロピルベタイン及びラウリルアンホ酢酸塩である。好適なノニオン性の界面活性剤の例はジアルキルアミンオキシド、アルキルポリグリコシド及びメチルグルカミドである。温和なアニオン性界面活性剤の例は、サルコシン酸、タウリン酸、及びココイルイセチオン酸の塩を含む。本発明のパッチに用いられうる他の界面活性剤は、ジステアリン酸スクロース、ジステアリン酸ジグリセリル、トリステアリン酸テトラグリセリル、デカステアリン酸デカグリセリル、モノステアリン酸ジグリセリル、トリステアリン酸ヘキサグリセリル、ペンタグリセリン酸デカグリセリル、モノステアリン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、モノステアリン酸ジエチレングリコール、グリセロールのエステル並びにパルミチン酸及びステアリン酸のエステル、2つのオキシエチレン単位を含むポリオキシエチレン化モノステアリン酸塩、モノ−及びジベヘン酸グリセリル、並びにテトラステアリン酸ペンタエリスリチルである。
【0032】
本発明の表面活性成分として用いられる代わりのアニオン性界面活性剤は、そのナトリウム塩などのドキュセート塩を含む。他の好適なアニオン性界面活性剤は、限定されないが、アルキルカルボン酸塩、アシル化乳酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、N−アシルサルコシン酸塩、多価アルキル炭酸塩、N−アシルグルタミン酸塩、脂肪酸、ポリペプチド縮合物及び硫酸エステルを含む。
【0033】
本発明の他の実施形態において、両性(両親媒性界面活性剤)、非イオン性界面活性剤、及び/またはカチオン性界面活性剤は、本発明の共に処理される組成物において表面活性物質として用いられうる。好適な、薬学的に条件の合った非イオン性界面活性剤は、例えばポリオキシエチレン化合物、レシチン、ポリオキシエチレンアルコール、ポリオキシエチレンエステル、ポリオキシエチレンアミド、ポリオキシプロピレン化合物、ポリオキシエチレンアルコール、ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンブロック重合体、ポリオキシプロピレンエステル、アルカノールアミド、アミンオキシド、多価アルコールの脂肪酸エステル、エチレングリコールエステル、ジエチレングリコールエステル、プロピレングリコールエステル、グリセロールエステル、ポリグリセロール脂肪酸エステル、SPAN’s(例えばソルビタンエステル)、TWEEN’s(すなわちスクロースエステル)、グルコース(デキストロース)エステル及びシメチコンを含む。1つの、条件に合う非イオン性界面活性剤であるポリソルベート40のHLBは約15.6である。
【0034】
他の好適な薬学的に条件に合った界面活性剤は、アカシア、塩化ベンザルコニウム、コレステロール、乳化ろう、モノステアリン酸グリセロール、ラノリンアルコール、レシチン、ポロクサマー、ポリオキシエチレン、及びヒマシ油誘導体を含む。
【0035】
グリセロール、ポリプロピレングリコール、多価アルコール、ソルビトール及びソルビトール誘導体を含む可溶化剤もまた、本発明で用いられうる。
【0036】
本発明のパッチに用いられうる界面活性剤及び可溶化剤の量は、それぞれ独立して、重量で約0.01から約45%、好ましくは約0.1から約30%、最も好ましくは約1から約20%である。
【0037】
活性成分
パッチから放出される活性物質は、局所的な皮膚の病気の皮膚の治療、病気の皮内及び経皮的な治療、外傷の治療、または化粧品によるスキンケアの役目をすることができる。
【0038】
パッチはこれに限定されないが、酸化防止剤;フリーラジカル捕捉剤;保湿剤;脱色素剤;紫外線反射剤;湿潤剤;抗菌(すなわち抗菌性)剤;アレルギー防止薬;抗ニキビ薬;老化防止薬;しわ防止薬;殺菌剤;鎮痛剤;咳止め薬;かゆみ止めの薬;局所麻酔薬;脱毛防止剤;育毛助成剤;育毛抑制剤、抗ヒスタミン薬;角質溶解薬;抗炎症薬;清涼飲料水;治療薬;抗感染薬;炎症防止剤;抗コリン作用薬;血管収縮薬;血管拡張薬;外傷治癒助剤;ペプチド、ポリペプチド及びタンパク質;体臭防止剤及び制汗剤;皮膚軟化剤及び皮膚の保湿液;ヘアコンディショナー;毛髪軟化剤;毛髪保湿剤;日焼け剤;美白剤;足用の抗真菌薬などの抗真菌薬;脱毛剤;外用鎮痛薬;反対刺激剤;痔疾薬;殺虫剤;ツタウルシ治療薬;有毒ウルシ治療薬;ヤケド治療薬;抗おむつかぶれ薬;あせも薬;化粧水;ビタミン;アミノ酸;アミノ酸誘導体;ハーブエキス;レチノイド;フラボノイド;感覚マーカー(すなわち冷却剤、加熱剤など);スキンコンディショナー;ヘアライトナー;キレート剤;細胞ターンオーバーエンハンサー;着色剤;日焼け防止剤;免疫賦活剤及び滋養薬;水分吸収剤;皮脂吸収剤、及びこれらの混合物など、皮膚に対して効果がある美容的、皮膚科学的、及び薬学的活性を有する1つ以上の成分を含むことができる。
【0039】
ニキビ、乾癬、光線皮膚症、または前癌状態の治療のための異なる物質だけではなく、局所麻酔薬、局所抗生物質、防腐剤、抗真菌剤、抗ヒスタミン薬、及びかゆみ止め薬;角質溶解薬及び焼灼薬;ウイルス増殖の抑止薬、疥癬治療薬、ステロイドも局所的な皮膚の病気の皮膚の治療のために、本発明のパッチと共に用いられうる。本発明のパッチと共に、皮内の経路によって投与される活性物質は、皮下脂肪組織内でのプロセスに影響を及ぼす活性物質だけではなく、例えばステロイド、非ステロイド抗リウマチ薬、局所麻酔薬、血流促進物質、血管の病気を治療するための血管保護薬及び血管収縮薬を含む。本発明のパッチで使用される、経皮的に投与される活性物質は、例えば鎮痛薬、抗不整脈薬、麻酔薬及びそれらの拮抗薬、神経安定薬、ホルモンまたはホルモン物質、抗うつ薬、鎮静剤、睡眠薬、精神刺激薬、抗パーキンソン薬、神経節遮断薬、交感神経刺激薬、アルファ−交感神経遮断剤、ベータ−交感神経遮断剤、抗交感神経興奮薬、抗ぜんそく薬、制吐薬、食欲抑制薬、利尿薬、または体重低減に対して活性を有する物質などを含む。本発明のシステムの薄い厚さのため、好ましい活性物質は、大変低い濃度で既に活性を示す活性物質である。これら好ましい活性物質の例は、エストラジオールジアセテート、ノルゲスタメイト、ゲスタゲン、デソゲストレル、デメゲストロン、プロメゲストロン、テストステロン、ヒドロコルチソン、及びそれらの誘導体のみならず、エストラジオール、エストリオール、プロゲステロン、ノルエチステロン、ノルエチンドロン、レボノルゲステロル、及びそれらの誘導体などのステロイド;例えば硝酸アミル、ニトログリセリン、硝酸イソソルビドなどのニトロ化合物;例えばニコチン、クロルフェミラニン、テルフェナジン、及びトリプロリジンなどのアミン化合物;例えばピロキシカムなどのオキシカム誘導体;例えばシオムケースなどのムコポリサッカラーゼ;例えばブプレノルフィン、モルヒネ、フェンタニル、及びそれらの塩、誘導体、または類似体、ナロキソン、コデイン、ジヒドロエルゴタミン、リセルグ酸誘導体、ピゾチリン、サルブタモル、テルブタリンなどのオピオイド物質;PGA、PGB、PGE、並びに例えばミソプロストロール及びエンプロスチル、オメプラゾール、イミプラミンなどのPGF系物質、などのプロスタグランジン;メトクロプラミン及びスコポラミンなどのベンズアミド;例えばEGF、TGF、PDGFなどのペプチド及び成長因子;ソマトスタチン:クロニジン;例えばニフェジピン、ニトレンジピン、ベラパミル、ジルチアゼム、エフェドリン、プロパノロール、メトプロロール、スピロノラクトンなどのジヒドロピリジン;例えばヒドロクロロチアジド及びフルナリジンなどのチアジドも含む。肉芽発生を促進するため、脈管化を引き起こすため、または上皮形成を促進するために、外傷の治療を促進する活性物質のみならず、酵素、消毒剤、殺菌剤、及び抗生物質;鎮痛薬、並びに麻酔の活性物質などの止血物質並びに傷を消毒する物質も、外傷の治療をするために本発明のパッチと共に用いられうる。
【0040】
本発明のパッチはステロイドホルモンも、好ましくはエストラジオール単独かまたは他の薬剤と共に含むことができ、エストラジオールは閉経後のホルモンの代用のためまたは骨粗鬆症の治療のための経皮的な使用に用いられる。エストラジオールを含む本発明のパッチはまた、外傷の治療のために、例えば下腿潰瘍のような長期の外傷に対しても用いられうる。
【0041】
本発明のパッチはまた、局所的な皮膚の病気の治療のために、例えば抽出物またはチンキ剤など植物の調合液も含むことができる。好適な抽出物またはチンキ剤の例は、オークの樹皮の抽出液、クルミの抽出液、アルニカのチンキ剤、マンサクの抽出物、ヘラオオバコの抽出物、パンジーの抽出物、タイムもしくはセージの抽出物;傷つけられたまたはけがを負った皮膚の治療のための、例えばセントジョーンズワートのチンキ剤、オオハンゴンソウの抽出物、カモミールフラワーの抽出物、もしくはキンセンカのチンキ剤;ひどく疲れた及び傷つけられた皮膚の手入れのための、例えば樺の木の葉の抽出物、イラクサの抽出物、コールズフットの抽出物、ヒレハリソウのチンキ剤、つくしの抽出物、もしくはアロエの抽出物を含む。植物の調合液はまた、例えば静脈の病気の場合のトチノキ及びナギイカダの抽出物、打撲傷、歪み、または出血の場合のアルニカ、キンセンカ、及びトウガラシの抽出物並びにチンキ剤、のような病気の皮内の治療のためにフィルム層から放出されうる。本発明によるシステムにおける植物の調合液はまた、例えば老人の病気の場合の朝鮮人参の抽出液;過度興奮、睡眠障害、及びストレスの場合に鎮静作用効果をもたらすカノコソウのチンキ剤、メリッサ及びホップの抽出液;刺激的な効果を達成するためのコーラ及びお茶の抽出物;または循環系を安定させるためのサンザシの抽出物のように、経皮的な治療にも使われる。
【0042】
本発明のパッチと共に用いられうる好適な発泡剤は、重炭酸ナトリウム及び炭酸ナトリウムを含む。
【0043】
本発明のパッチと共に用いられうる好適なアミノ酸は、その塩、エステル、またはアシル誘導体のみならず、様々なタンパク質の加水分解から得られるアミノ酸を含む。そのようなアミノ酸薬品の例としては、例えばアルキルアミドアルキルアミン、グルタミン酸ステアリルアセチル、カプリロイルシルクアミノ酸、カプリロイルコラーゲンアミノ酸などの両性アミノ酸;カプリロイルケラチンアミノ酸;カプリロイルエンドウマメアミノ酸;ココジモニウムヒドロキシプロピルアミノ酸シルク;コーングルテンアミノ酸;システイン;グルタミン酸;グリシン;髪ケラチンアミノ酸;例えばアスパラギン酸、スレオニン、セリン、グルタミン酸、プロリン、グリシン、アラニン、ハーフシスチン、バリン、メチオニン、イソロイシン、ロイシン、チロシン、フェニルアラニン、システイン酸、リシン、ヒスチジン、アルギニン、システイン、トリプトファン、シトルリンなどの髪アミノ酸;リシン;シルクアミノ酸、小麦アミノ酸;及びそれらの混合物を含む。
【0044】
本発明のパッチに用いられうる好適なペプチド、ポリペプチド、及びタンパク質は、例えば炭素原子数が少なくとも約10である長い鎖、及び例えば少なくとも1000である高い分子量を持つポリマーを含み、それらはアミノ酸の自己縮合によって形成される。そのようなタンパク質の例としては、コラーゲン、デオキシリボヌクレアーゼ、ヨウ素化コーンタンパク質;ケラチン;乳タンパク質;プロテアーゼ;血清タンパク質;シルク;甘扁桃タンパク質;小麦麦芽タンパク質;小麦タンパク質;小麦タンパク質、ケラチンタンパク質のアルファ及びベータへリックス;例えば中間フィラメントタンパク、高硫黄含量のタンパク質、極めて高い硫黄含量のタンパク質、中間フィラメント関連タンパク質、高チロシンタンパク質、高グリシン・チロシンタンパク質、トリコヒアリン、及びそれらの混合物などの髪タンパク質を含む。
【0045】
本発明のパッチと共に用いられうる好適なビタミンの例は、ビタミンB複合体;チアミン、ニコチン酸、ビオチン、パントテン酸、コリン、リボフラビン、ビタミンB6、ビタミンB12、ピリドキシン、イノシトール、カルニチンを含む;例えばビタミンAパルミテートなどのビタミンA,C、D、E、K及びそれらの誘導体、並びに例えばパンテノール(プロビタミンB5)及びパンテノールトリアセテートなどのプロビタミン、並びにその混合物を含む。
【0046】
本発明のパッチと共に用いられうる好適な抗菌物質の例は、バシトラシン、エリスロマイシン、ネオマイシン、テトラサイクリン、クロルテトラサイクリン、塩化ベンゼトニウム、フェノール、及びその混合物を含む。
【0047】
本発明のパッチと共に用いられうる好適な皮膚軟化剤及び肌の保湿剤の例は、鉱油、ラノリン、植物油、イソステアリル酸イソステアリル、ラウリン酸グリセリル、メチルグルセス−10、メチルグルセス−20、キトサン、及びその混合物を含む。
【0048】
本発明のパッチと共に用いられうる好適なヘアコンディショナーの例は、セチルアルコール、ステアリルアルコール、水添ポリデセン、及びその混合物のような脂溶性化合物のみならず、ベヘンアミドプロピルPG−ジモニウムクロリド、塩化トリセチルアンモニウム、水添タロウアミドエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート、及びその混合物などの4級化合物を含む。
【0049】
本発明のパッチと共に用いられうる日焼け防止剤の例は、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、メトキシケイ皮酸オクチル、オキシベンゾン、オクトクリレン、サリチル酸オクチル、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、アミノ安息香酸エチルヒドロキシプロピル、アントラニル酸メンチル、アミノ安息香酸、シノキサート、メトキシケイ皮酸ジエタノールアミン、アミノ安息香酸グリセリン、二酸化チタン、酸化亜鉛、オキシベンゾン、パディメートO、赤色ワセリン、及びその混合物を含む。本発明のパッチに用いられうる好適な日焼け剤はジヒドロキシアセトンである。本発明のパッチに用いられうる好適な皮膚美白剤の例は、ハイドロキノン、カテコール及びその誘導体、アスコルビン酸及びその誘導体、並びにその混合物を含む。
【0050】
本発明のパッチと共に用いられうる好適な殺虫剤(昆虫駆除薬、抗疥癬薬、及び抗シラミ処置剤を含む)の例は、ペルメスリン、ピレスリン、ピペロニルブトキシド、イミダクロプリド、N,N−ジエチルトルアミドであり、それは主にメタ異性体を含む物質に言及する。
【0051】
本発明のパッチと共に用いられうる好適な足の抗真菌薬の例は、トルナフテートを含む。
【0052】
本発明のパッチと共に用いられうる好適な脱毛剤は、チオグリコール酸カルシウム、チオグリコール酸マグネシウム、チオグリコール酸カリウム、チオグリコール酸ストロンチウム、及びその混合物を含む。
【0053】
本発明のパッチと共に用いられうる好適な外用鎮痛薬及び局所麻酔薬の例は、ベンゾカイン、ジブカイン、ベンジルアルコール、ショウノウ、カプサイシン、カプシカム、カプシカムオレオレジン、ジュニパータール油、メンソール、ニコチン酸メチル、サリチル酸メチル、フェノール、レゾルシノール、テレピン油、及びその混合物を含む。
【0054】
本発明のパッチと共に用いられうる好適な制汗剤及び防臭剤は、塩酸アルミニウム、塩酸アルミニウムジルコニウム、及びその混合物を含む。
【0055】
本発明のパッチと共に用いられうる好適な反対刺激剤の例は、ショウノウ、メンソール、サリチル酸メチル、ペパーミント及び丁子油、イクタモール、並びにその混合物を含む。
【0056】
本発明のパッチと共に用いられうる好適な炎症防止薬の例は、ヒドロコルチゾンを含む。
【0057】
本発明のパッチと共に用いられうる好適な痔疾薬の例は、例えばベンゾカイン、塩酸プラモキシン、及びその混合物などの麻酔薬;例えば塩化ベンゼトニウムなどの消毒薬;例えば酸化亜鉛、次没食子酸ビスマス、ペルーバルサム、及びその混合物などの止血薬;例えば肝油、植物油、及びその混合物などの皮膚保護薬を含む。
【0058】
本発明のパッチと共に用いられうる、利益になる薬の種類は、それに伴う関連した症状のみならず、フケ、脂漏性皮膚炎、及び乾癬の治療に効果的な治療薬を含む。好適な治療薬の例は、亜鉛ピリチオン、シェール油及び例えばスルホン化シェール油などのシェール油誘導体、硫化セレン、硫黄;サリチル酸;コールタール;ポピドンヨード及びイミダゾールを含む。
【0059】
本発明のパッチと共に用いられうる局所使用のための抗菌薬は、ペニシリン、セファロスポリン、他のベータ−ラクタム化合物、アミノグリコシド、テトラサイクリン、エリスロマイシン、抗真菌薬など、及びそれらの組み合わせである。
【0060】
本発明のパッチと共に用いられうる、座そう状皮膚上の局所使用のための消毒薬は、トリクロサン(イルガサンDP300)、フェノキシイソプロパノール、レゾルシノール、クロルヘキシジン、ポピドンヨードなどである。
【0061】
本発明のパッチと共に用いられうる、座そう状皮膚上の局所使用のための角質溶解薬は、サリチル酸、過酸化ベンゾイル、硫黄、レチノイン酸、並びに多数のフルーツ酸及びアルファヒドロキシ酸のどれでもよい。
【0062】
本発明のパッチと共に用いられうる、座そう状皮膚上の局所使用のための抗刺激剤は、アルファ−ビサボロール、ファルネソール、カモミール抽出物、及びグリシルレチン酸である。
【0063】
本発明のパッチと共に用いられうる抗炎症鎮痛薬の例は、アセトアミノフェン、サリチル酸メチル、サリチル酸モノグリコール、アスピリン、メフェナム酸、フルフェナム酸、インドメタシン、ジクロフェナク、アルクロフェナク、ジクロフェナクナトリウム、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン、プラノプロフェン、フェノプロフェン、スリンダク、フェンクロフェナク、クリダナク、フルルビプロフェン、フェンチアザク、ブフェキサマク、ピロキシカム、フェニルブタゾン、オキシフェンブタゾン、クロフェゾン、ペンタゾシン、メピリゾール、塩酸チアラミドなどを含む。本発明のパッチと共に用いられうるステロイド性抗炎症鎮痛薬の例は、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、デキサメタゾロン、トリアムシノロンアセトニド、フルオシノロンアセトニド、酢酸ヒドロコルチゾン、酢酸プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、酢酸デキサメタゾン、ベタメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、フルメタゾン、フルオロメトロン、ジプロピオン酸ベクロメタゾンなどを含む。
【0064】
本発明のパッチと共に用いられうる抗ヒスタミン薬は、塩酸ジフェンヒドラミン、サリチル酸ジフェンヒドラミン、ジフェンヒドラミン、塩酸クロルフェニラミン、マレイン酸クロルフェラミン、塩酸イソチペンジル、塩酸トリペレラミン、塩酸プロメサジン、塩酸メトジラジンなどを含む。本発明のパッチと共に用いられうる局所麻酔薬の例は、塩酸ジブカイン、ジブカイン、塩酸リドカイン、リドカイン、ベンゾカイン、p−ブチルアミノ安息香酸2−(ジエチルアミノ)エチルエステル塩酸塩、塩酸プロカイン、テトラカイン、塩酸テトラカイン、塩酸クロロプロカイン、塩酸オキシプロカイン、メピバカイン、塩酸コカイン、塩酸ピペロカイン、ジクロニン、塩酸ジクロニンなどを含む。
【0065】
本発明のパッチと共に用いられうる殺菌薬及び消毒剤の例は、チメロザール、フェノール、チモール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、クロロヘキシジン、ポピドンヨード、塩化セチルピリジニウム、オイゲノール、臭化トリメチルアンモニウムなどを含む。本発明のパッチと共に用いられうる血管収縮薬の例は、硝酸ナファゾリン、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸オキシメタゾリン、塩酸フェニルエフリン、塩酸トラマゾリン、などを含む。本発明のパッチと共に用いられうる止血薬の例は、トロンビン、フィトナジオン、硫酸プロタミン、アミノカプロン酸、トラネキサム酸、カルバゾクロム、カルバゾクロムスルホン酸ナトリウム、ルチン、ヘスペリジンなどを含む。
【0066】
本発明のパッチと共に用いられうる化学療法薬の例は、スルファミン、スルファチアゾール、スルファジアジン、ホモスルファミン、スルフィソキサザール、スルフィソミジン、スルファメチゾール、ニトロフラゾンなどを含む。本発明のパッチと共に用いられうる抗生物質の例は、ペニシリン、メチシリン、オキサシリン、セファロチン、セファロジン、エリスロマイシン、リンコマイシン、テトラサイクリン、クロロテトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、メタサイクリン、クロラムフェニコール、カナマイシン、ストレプトマイシン、ゲンタマイシン、バシトラシン、シクロセリンなどを含む。
【0067】
本発明のパッチと共に用いられうる抗ウイルス薬の例は、プロテアーゼ阻害剤、チマジンキナーゼ阻害剤、糖または糖タンパク合成阻害剤、構成タンパク質合成阻害剤、付着及び吸着阻害剤、並びに例えばアシクロビル、ペンシクロビル、バラシクロビル、及びガンシクロビルなどのヌクレオシド類似体を含む。
【0068】
本発明のパッチと共に用いられうる美容活性成分の例は、D−アルファ−トコフェロール、DL−アルファ−トコフェロール、D−アルファ−酢酸トコフェリル、DL−アルファ−酢酸トコフェリル、パルミチン酸アスコルビル、ビタミンF及びビタミンFグリセリド、ビタミンD、ビタミンD2、ビタミンD3、レチノール、レチノールエステル、パルミチン酸レチニル、プロピオン酸レチニル、ベータ−カロチン、D−パンテノール、ファルネソール、酢酸ファルネシル;必須脂肪酸中に多く含まれているホホバ油及びクロフサフグリ油;5−n−オクタノイルサリチル酸及びそのエステル、サリチル酸及びそのエステル;例えばクエン酸、乳酸、グリコール酸などのアルファ−ヒドロキシ酸のアルキルエステル;アシアチン酸、マデカシン酸、アシアチコシド、ツボクサの総抽出物、ベータ−グリシレチン酸、アルファ−ビサボロール、例えば2−オレオイルアミノ−1,3−オクタデカンなどのセラミド;フィタントリオール、ポリ不飽和必須脂肪酸中に多く含まれている海洋起源のリン脂質、エトキシキン;ローズマリーの抽出物、バルムの抽出物、ケルセチン、乾燥微細藻類の抽出物、例えばステロイド系抗炎症薬などの抗炎症薬、並びに例えばホルモンまたは脂肪及び/もしくはタンパク質の合成による化合物のような、生化学的刺激剤である。
【0069】
アルファ−ヒドロキシ酸(AHAs)はスクラブ洗顔料、保湿剤、及び皮膚軟化剤として本発明のパッチと共に用いられうる。乳酸塩は例えば乳酸ナトリウムなどが本発明のパッチに用いられることができ、それは皮膚自身の天然保湿システムの一部と仮定されうる。加えて、AHAs及びサリチル酸は、ピーリング剤として構造的に似たベータ−ヒドロキシ酸のように、本発明のパッチに用いられうる。AHAsの保湿活性、並びに外側の表皮において肌をスクラブする能力、及び細胞間の結束を妨げる能力は良く知られている。AHAsはサリチル酸及び他のスクラブ洗顔料とは異なり、顆粒層における結束を妨げることが示唆されている。
【0070】
ビタミンC(アスコルビン酸)は、本発明のパッチにおいて用いられうる。ビタミンCは、コラーゲン(結合組織)合成、脂質(脂肪)及び炭水化物の代謝、並びに神経伝達物質の合成を促進する。ビタミンCはまた、免疫系の最適な維持に必須である。ビタミンCは、広範囲のガン細胞、特にメラノーマに対して有毒である。メラニン及び他の色素へ変化するチロシンの好気性の活動を触媒するチロシン酸化酵素も、ビタミンCの存在により活動を妨げられる。ビタミンCは、多くのウイルス及び細菌の感染に対する免疫反応の触媒することにおいて、効果的であることが見出されている。上で説明した多くの適用に加えて、ビタミンCはコラーゲン合成及び外傷治療に必須である。本発明のパッチは、ビタミンC、ビタミンE、並びに例えば保湿剤、コラーゲン合成促進剤、及びスクラブ洗顔料のような他の成分の組み合わせを含みうる。
【0071】
皮膚処理組成物は、本発明のパッチに用いられうる。皮膚処理組成物は、ビタミンC、ビタミンE、及び任意で乳酸、グリコール酸などのアルファ−ヒドロキシ酸、並びにしわの処理または保護、及び皮膚の乾燥のための他のケラチン分解酵素を含みうる。
【0072】
本発明によれば、パッチはまた、スクリーン印刷法によって、色、文字、数字、日付、コード、絵文字などの形で印が付けられうる。パッチのフィルム層は、可溶性の染料及び顔料によって着色されうる。またパッチは、皮膚上で完全に透明か、または目につかなくなりうる。
【0073】
パッチは目に付かなくするために、着用者の肌と混じり合うか、完全に透明になる、肌の所望の位置に貼られるあらゆる製品として使われうる。パッチは、皮膚への貼付後、治療及び組織の再生を進める目に付かない絆創膏として使われうる。
【0074】
スキンコンディショナー、保湿剤、及び界面活性剤は、本発明のパッチに添加剤として含まれうる。実例となるコンディショナーは、鉱物油、ワセリン、植物油(例えば大豆油またはマレイン化大豆油など)、ジメチコン、ジメチコンコポリオール、カチオン性モノマー及びポリマー(例えばグアールヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド及びジステアリルジメチルアンモニウムクロリドなど)、並びにその混合物を含む。実例となる保湿剤は、例えばソルビトール、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、ヘキシレングリコール、イソプレングリコール、キシリトール、フラクトース、及びその混合物などのポリオールである。
【0075】
本発明のパッチにおける活性成分の濃度は、所望の処理の強さに依存する。一般的に、この濃度は、油性の相の総質量に対して質量で約0.001%から約80%まで変動しうる。好ましくはこのパーセンテージは、約1%から約50%の範囲である。
【0076】
テキスト「Transdermal Delivery of Drugs,A.F.Kydonieus(ED)1987 CRL Press」、並びに参照として本明細書に組み込まれる米国特許第4,913,905号、米国特許第4,917,676号、及び米国特許第5,032,403号に記載されている可塑剤並びに浸透促進剤、着色剤、並びに防腐剤は本発明のパッチに含まれ得、パッチの最終重量の10%以下を構成するが、その量は活性成分または他の成分に依存して変わりうる。グリセリンは、また保湿剤であるが、抗炎症薬としてまたは他の皮膚治療薬のデリバリーを調節するために加えられ得、重量で約0から約20%の量で存在しうる。
【0077】
本発明のパッチはまた、水感受性のまたは疎水性の制御された放出システムの中で、ナノスフィア及びミクロスフィアの形で封入された活性成分を含みうる。封入された活性成分は、高分子膜内で均一に分布する。水感受性のミクロスフィア中に封入された活性成分の例は、デンプン、及び他の天然または合成の水溶性ポリマーと共に噴霧乾燥された活性成分である。皮膚の水分と接触した途端、活性成分を含む噴霧乾燥されたミクロスフィアは放出され、それによって活性成分の制御されたデリバリー、または増強されたバイオアベイラビリティが促進され、パッチに存在する他の化合物と活性成分との相互作用を最小限にする。ナノスフィア中に封入された活性成分の例は、例えば脂質、ろう、及び疎水性マトリックス中の活性成分を含む疎水性ポリマーなどの、疎水性物質の分散液である。皮膚の水分と接触した途端、活性成分を含む疎水性のナノスフィアは放出され、それによって活性成分の制御されたデリバリー、または増強されたバイオアベイラビリティが促進され、パッチに存在する他の化合物と活性成分との相互作用を最小限にする。
【0078】
水感受性のミクロスフィア
水感受性のミクロスフィアは、マトリックス組成物中にミクロスフィアを分布させる前に、水感受性の物質とミクロスフィアとを混合することにより、本発明の組成物及び製品に組み込まれうる。
【0079】
本発明の活性成分を封入するための水感受性の物質は、水溶性及び水分散性天然オリゴマー、合成オリゴマー、天然高分子、合成重合体及び共重合体、デンプン誘導体、オリゴ糖、多糖類、親水コロイド、天然ゴム、タンパク質、並びにこれらの混合物を含む。
【0080】
本発明の成分を封入するために好適な水感受性の物質は、キシロース、リボース、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース、デキストロース、ポリデキストロース、スクロース、マルトース、または固形コーンシロップ、パラチン、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、マルチトール、ラクチトール、キサンタン、マルトデキストリン、ガラクトマンナンもしくはトラガカント、及びこれらの混合物を含む。水感受性の物質はまた、オリゴ糖及び親水コロイドも含む。
【0081】
本発明において、本発明の成分の封入に有用な、水感受性の合成重合体の例は、ポリビニルピロリドン、水溶性セルロース、ポリビニルアルコール、エチレン−無水マレイン酸共重合体、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体、アクリル酸共重合体、メタクリル酸及びメタクリレートのアニオン性ポリマー、ジメチル−アミノエチルアンモニウム官能基を有するカチオン性ポリマー、ポリエチレンオキシド、水溶性ポリアミドまたはポリエステルを含む。
【0082】
水溶性ヒドロキシアルキル及びカルボキシアルキルセルロースの例は、ヒドロキシエチル及びカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチル及びカルボキシエチルセルロース、ヒドロキシメチル及びカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルカルボキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルカルボキシプロピルセルロース、ヒドロキシブチルカルボキシメチルセルロースなどを含む。これらカルボキシアルキルセルロースのアルカリ金属塩、特に好ましくはナトリウム及びカリウム誘導体もまた、有用である。
【0083】
本発明の実行において、本発明の成分の封入に有用なポリビニルアルコールは、部分的及び十分に加水分解されたポリ酢酸ビニルであり、ある程度加水分解されたポリ酢酸ビニルを有するものは「ポリビニルアルコール」と称され、また約75%から約99%の加水分解の度合いのものも称される。そのような物質は、1991年9月24日に発行された、米国特許第5,051,222号の実施例I〜XIVのいずれかによって合成される。この特許の明細書は、参照として組み込まれているものとする。
【0084】
本発明の実行に有用なポリビニルアルコールは、ペンシルヴァニア州ウォーミンスターのゲーリング−モンゴメリー株式会社から市販されている、約14,000Daの分子量及び約83%の加水分解の度合いを有するMowiol(登録商標)3−83、約16,000Daの分子量を有し、及び十分に加水分解された(98%)ポリビニルアルコールであるMowiol(登録商標)3−98である。他の好適なポリビニルアルコールは:ペンシルヴァニア州アレンタウンのエアープロダクト&ケミカルズ株式会社から市販されている、15,000〜27,000Daの分子量及び約88%の加水分解の度合いを有するAIRVOL(登録商標)205、及び15,000〜27,000Daの分子量及び約88%の加水分解の度合いを有するVINEX(登録商標)1025;22,000〜26,000Daの分子量及び約89%の加水分解の度合いを有し、デラウェア州ウィルミントンのデュポン社ポリマープロダクト部から市販されている、ELVANOL(登録商標)51−05;郵便番号CM20 2BH、英国エセックス州ハーロウ市テンプルフィールズのハーロウケミカル社から市販されている、約76%から約79%の加水分解の程度を有するALCOTEX(登録商標)78、約86%から約88%の加水分解の程度を有するALCOTEX(登録商標)F88/4;及び日本国大阪市北区野崎町9−6の日本合成化学工業から市販されている、ゴーセノール(登録商標)GL−03及びゴーセノール(登録商標)KA−20である。
【0085】
好適な多糖類は天然ゴム、例えばアラビアゴム、デンプン誘導体、デキストリン化及び加水分解デンプンなどのような、甘くなく、コロイド溶解タイプの本発明の成分を封入する多糖類である。好適な多糖は、ニュージャージー州ブリッジウォーターのナショナルスターチアンドケミカル社から市販されている、Capule(登録商標)、N−Lok(登録商標)、Hi−Cap(商標)100、またはHi−Cap(商標)200;アイオワ州マスカティンのグレインプロセシング社から市販されている、Pure−Cote(商標)のような水分散性加工デンプンである。好ましい実施形態において、天然ゴムは、ミッドランド市ベルキャンプのTICゴム社から市販されているアラビアゴムである。好適な親水コロイドは、キサンタン、マルトデキストリン、ガラクトマンナンまたはトラガカントであり、好ましくは、アイオワ州マスカティンのグレインプロセシング社から市販されている、Maltrin(商標)M100、及びMaltrin(商標)M150のようなマルトデキストリンである。
【0086】
一実施形態において、水感受性のミクロスフィアは生体接着性でありうる。生体接着性ミクロスフィアは、ミクロスフィアマトリックス中へ生体接着性物質を組み込むことによって製造しうる。
【0087】
活性成分を含む本発明の水感受性のミクロスフィアは、(1)水感受性の物質(単独の物質かいくつかの物質の組み合わせ)の水相の形成;(2)水相での活性成分の乳化;及び(3)自由に流動する粉末を作製するための水分の除去、のステップにより調製されうる。例えば、水分はエマルジョンの液滴を噴霧乾燥することにより除去されうる。噴霧乾燥は業界では良く知られており、Cf.Balassa、“Microencapsulation in the Food Industry”、CRC CriticalReview Journal in Food Technology、July 1971、pp245〜265;Barreto、“Spray Dried Perfumes for Specialties、Soap and Chemical Specialties”、December 1966;Maleeny、Spray Dried Perfumes、Soap and San Chem.、 Jan.1958、pp.135 以下参照;Flinn and Nack、“Advances in Microencapsulation Techniques”、Batelle Technical Review、Vo.16、No.2、pp.2〜8(1967);参照として本明細書に組み込まれる米国特許第5,525,367号;及び米国特許第5,417,153号などに記載されているような、中心物質が香味油である食品、並びに中心物質が芳香油である化粧品を含む、多くの用途に商業的に使われている。
【0088】
ミクロスフィアは約0.5ミクロンから約300ミクロン、好ましくは約1ミクロンから約200ミクロン、最も好ましくは約2ミクロンから約30ミクロンの大きさを有する。本発明は好ましくは球の表面上に最小限の、好ましくは約1%未満の活性薬剤を有する。
【0089】
水感受性のミクロスフィア中に封入された疎水性のナノスフィア
水分、水、またはpH感受性のミクロスフィア中に封入された、固形の疎水性ナノスフィアを含む多成分運搬システムはまた、それらを組成物中に分布させる前に、水感受性の物質と混合することにより組成物及びデバイス中に組み込まれうる。これら多成分運搬システムは、延長された期間を超えて、ナノスフィアマトリックス中に封入された活性成分の放出を延長するだけでなく、ミクロスフィアマトリックス中に封入された活性成分の、水分が引き金となる放出を与える。ナノスフィアの表面特性は、細胞表面に発現する特定の残基に対するナノスフィアの親和性、または細胞表面のタンパク質もしくはレセプターに対する親和性を高めるために修飾される。活性成分は、疎水性ナノスフィア、水もしくはpH感受性のミクロスフィア、またはナノ及びミクロスフィアの両方に組み込まれうる。標的表面上のナノスフィアの堆積は、標的表面内への粒子の同伴を確実にするため粒子の大きさを最適化することによって、または粒子と標的表面との間の相互作用を最大化するために、細胞表面に発現する特定の残基に対するナノスフィアの親和性、または細胞表面のタンパク質もしくはレセプターに対する親和性を高めるようにそれらの表面を変更することによって、改良される。
【0090】
粒子と標的表面との間の相互作用に関して、様々な化学基及び生体接着性物質が、標的表面に応じて、ナノスフィア構造に組み込まれうる。カチオン性の表面活性剤は、プラスに帯電したナノスフィアを作り出す;アニオン性の表面活性剤は、マイナスに帯電したナノスフィアを作り出す;ノニオン性の表面活性剤は、中性に帯電したナノスフィアを作り出す;及び両性イオン性の表面活性剤は、様々な帯電したナノスフィアを作り出す。
【0091】
一実施形態において、本発明のナノスフィアは生体接着性を有する。生体接着性ナノスフィアは、ナノスフィアの固形疎水性マトリックス中に生体接着性物質を組み込むことによって、pH感受性のミクロスフィアマトリックス中に生体接着性物質を組み込むことによって、またはミクロスフィアマトリックス内の生体接着性物質と併用してナノスフィアマトリックス内の生体接着性物質を使用することによって、製造しうる。
【0092】
これらの多成分システムは、以下の利点を有する自由に流動する粉末の形である:
(i)貯蔵の間、または必要とされるまで及び標的領域に達するまでの、活性成分の保護;
(ii)第一の前記活性成分、及び第二の前記活性成分を含むミクロスフィアの、水分に反応するかまたはシステムの隣接した環境におけるpHの変化に反応する水またはpHが引き金となる放出、及び、
(iii)標的表面上への、活性成分の領域特異的な標的とされたデリバリー及び促進された堆積;
(iv)ナノスフィアに封入された活性成分の増強されたバイオアベイラビリティ;及び、
(v)延長された期間を超えた、活性成分の延長された放出。
【0093】
活性成分を含む多成分の制御された放出システムの製造方法は、以下のようなステップを含む:
(i)固体で疎水性のナノスフィアの活性成分中への組み込み;
(ii)1つ以上の活性成分、ナノスフィア、及び水またはpH感受性の物質を含む水性混合物の形成;及び、
(iii)乾燥粉末組成物を形成するための混合物の噴霧乾燥。
【0094】
活性成分を含む多成分の制御された放出システムの製造工程は、以下のようなステップを含む:
(i)溶融物を形成する物質の融点を超える温度までの疎水性物質の加熱;
(ii)溶融物、及び任意の標的物質への第一の活性成分の溶解または分布;
(iii)水相への、第二の活性成分、水もしくはpH感受性の物質、及び任意の標的物質の溶解または分布;
(iv)疎水性物質の溶融温度を越える温度までの混合物の加熱;
(v)分散液を形成するための、水相とホットメルトの混合;
(vi)均一な細かい分散液が約1ミクロンから約2ミクロンの球のサイズを有するまでの、融解温度を超える温度での分散液の高剪断力の均一化;
(vii)室温までの分散液の冷却;及び
(viii)乾燥粉末組成物を形成するための、乳化した混合懸濁液の噴霧乾燥。
【0095】
疎水性マトリックスは、薬学療法の活性を有する成分のナノスフィアを通した拡散速度を維持し、延長された期間を超えて標的領域上でそれらが放出されるのを可能にする。ミクロスフィアは約20ミクロンから約100ミクロンまでの範囲の、平均した球体の大きさを有する。ナノスフィアは約0.01ミクロンから約5ミクロンまでの範囲の、平均した球体の大きさを有し、約30℃から約90℃までの範囲の融点を有する。
【0096】
疎水性物質で形成されたナノスフィアは、分子の拡散によって、延長された期間を超えて活性薬剤を放出するために、制御された放出システムを提供する。ナノスフィアの疎水性マトリックス中の活性成分は、一時的な拡散によって放出されうる。ナノスフィアの疎水性マトリックス中に溶解している活性成分の放出速度の、早期及び末期の理論的な概算は、次の方程式から計算されうる:
【0097】
【数1】

【0098】
式中、rはシリンダの半径であり、
は無限時間後、制御された放出システムから放出された芳香剤の総量であり;
は時間t後に、制御された放出システムから放出された芳香剤の総量であり;及びDはマトリックス中の芳香剤または香料の拡散係数である。
【0099】
疎水性ナノスフィアから活性成分を放出する放出速度は、一般的に水またはpH感受性のマトリックスから活性成分を放出する放出速度よりも遅い。活性薬剤は、その活性薬剤の放出の所望の時間に依存して、疎水性ナノスフィアかまたは水もしくはpH感受性のマトリックス中へ組み込まれることを選択されうる。例えば、本発明に従って形成された水またはpH感受性のマトリックスは、所定のpHにおいて第一の活性成分の連続した放出と共に、「バースト」を提供するように第一の活性薬剤を放出することができ、本発明に従って形成されたナノスフィアは、例えば数日以内から数週間の期間まで、初期の時間から放出速度に応じて活性薬剤を放出することができる。
【0100】
本発明のパッチは、当業者に知られている多くの方法によって調製されうる。一実施形態において、構成成分は溶液を調製するために、適切な溶媒または溶媒の混合物に溶かされる。本発明で用いる溶媒は、水、メタノール、エタノール、もしくはイソプロピルアルコールのような低級アルキルアルコール、アセトン、またはジクロロメタンを含み、単独または組み合わせを含む。溶媒はまた、可塑剤または溶解速度改質剤として用いられうる。パッチは、パッチの使用前の貯蔵の間、外部の汚染からパッチを保護するための取り外し可能な保護層からなっても良い。
【0101】
本発明のパッチは、パッチまたは標的位置を湿らすことによって、手を使って人の皮膚へ貼られうる。パッチは濡れると粘着性を有するようになり、皮膚へ付着する。パッチの粘着性は、皮膚の炎症を引き起こすまたは皮膚に粘着性の残留物を残すことなくパッチが容易に剥がれる一方で、皮膚の場所に維持するために十分である。パッチは水で領域をすすぐことによって剥がれうる、よって他の従来の粘着性パッチよりも、少ない力しか必要としない。
【0102】
本発明のパッチは、パッチの使用前の貯蔵の間、外部の汚染からパッチを保護するための取り外し可能な保護層を含みうる。保護層は樹脂または紙で形成されうる。
【0103】
皮膚へデリバリーされる最初の活性成分は、好ましくは美容的、皮膚科学的、及び薬学的であり、単独の成分であるかまたは活性成分の混合物を含みうる。
【0104】
パッチが単純で使い心地が良いことを確実にするために、パッチの好適な大きさ及び厚さが決定された。本発明のパッチは、処理する領域によって様々な大きさで製造されうる。パッチの大きさは、約0.5から約2cmまでである小さいパッチ、及び最大で約40cmの大きいパッチに区分される。通常はパッチの大きさは約0.5から3cmであり、好ましくは約2cmである。パッチは様々な形状で作られ、効果的に着用者の皮膚と混じり合い、目に付かないかまたは半透明のように見えるように、実質的には透明または透明感のある、肌のような色または影でありうる。本発明によるパッチは、例えば顔への貼付、特に目の周り、目の下のたるみ、または額の上への貼付のためのマスクの形状のような、治療される皮膚表面の領域に対応する適切な形に従ってカットされうる。本発明によるパッチは、体の確定した部位へ貼るために要求されるどんな他の形にも切ることができる。一般に、本発明によるパッチの大きさは、約0.25cmから約500cmである。着色した皮膚の染みの色素脱失を意図したパッチは、大きさで約1cmよりも小さくなりうる。例えば、痩身作用を伴ったパッチは、大腿部の部分を覆うのに十分な大きい表面領域を有することができる。所望の大きさ及び形に切られたパッチは、標的領域を湿らした後、皮膚へ直接貼ることによって処理される皮膚表面で用いられうる。
【0105】
パッチの厚さは、約10ミクロンから約1000ミクロンまでの範囲、より好ましくは約50から約250ミクロンまでの範囲を有しうる。
【0106】
本発明はまた、皮膚へ薬剤をデリバリーするためのパッチの使用方法を提供する。その方法は、一般にパッチ、または標的表面を湿らすこと、及び皮膚にパッチを貼ることを含む。パッチは水で領域を洗浄することによって皮膚から剥がれうる。
【0107】
本発明はさらに、以下の好ましい実施形態例によって記述されるが、他に特に示さない限り、これらの例は単に説明の目的が含まれるだけであり、本発明の範囲を制限する意図ではないということが理解されるであろう。明細書、実施例、及び特許請求の範囲におけるすべてのパーセンテージ、比率、及び割合は、他に示さない限り重量によるもの及び概算である。
【実施例】
【0108】
(実施例1)
ニキビ治療用のパッチの調製
ニキビ及び皮膚の病気を形成するニキビの、局所治療のためのパッチの調製に用いられる組成は、表1〜4に示している。実施例は0.01から3重量%のアルファ−ビサボロールのような抗刺激剤、0.1から1重量%のトリクロサン(イルガサンDP300)のような防腐剤、アスコルビン酸(ビタミンC)、ビタミンE、及び0.1から5重量%のモノオレイン酸ソルビタンのような可溶化剤と共に、0.1から2重量%の量の角質溶解薬としてのサリチル酸を用いて行われた。アスコルビン酸とビタミンEの両方は、ニキビの局所的治療に用いられる。
【0109】
【表1】

【0110】
アルファ−ビサボロールは、6−メチル−2−(4−メチル−3−シクロヘキサン−1−イル)−5−ヘプタン−2−オールである。
イルガサンDP300は、2,4,4−トリクロロ−2−ヒドロキシジフェニルエーテルである。
【0111】
【表2】

【0112】
【表3】

【0113】
【表4】

【0114】
Gantrez(登録商標)S−97 BFはメトキシエテン(ニュージャージー州ウェインのISPテクノロジー社から市販されている)と2−ブテンジオン酸の(Z)−ポリマーである。
【0115】
パッチはわずか1cmの大きさ及び150ミクロンの厚さで円形にカットされた。皮膚の標的領域を湿らせパッチを貼り付けた。
【0116】
(実施例2)
皮膚美白用のパッチの調製
チロシナーゼ活性の阻害剤、皮膚美白剤としてのphytolight(登録商標)(植物抽出物の混合物、ニューヨーク州ノースポートのコレチカ社製)を含む皮膚美白用のパッチの調製に用いられる組成は、表5〜6に示されている。
【0117】
【表5】

【0118】
【表6】

【0119】
パッチはわずか1cmの大きさ及び150ミクロンの厚さで円形にカットされた。皮膚の標的領域を湿らせパッチを貼り付けた。
【0120】
(実施例3)
目の腫れを小さくするためのパッチの調製
活性化剤としてのflavagrum(登録商標)PEG(植物抽出物の混合物、ニューヨーク州ノースポートのコレチカ社製)は血流を刺激し、エラスターゼを阻害する安定化されたフラボノイド抽出物であるが、それを含む、目の腫れを小さくするためのパッチ調製に用いられる組成は表7〜8に示されている。
【0121】
【表7】

【0122】
【表8】

【0123】
シクロヘキサカルボキサミド、N−エチル−5−メチル−2−(1−メチルエチル)−
パッチはわずか1cmの大きさ及び150ミクロンの厚さで円形にカットされた。皮膚の標的領域を湿らせパッチを貼り付けた。
【0124】
(実施例4)
脱毛用パッチの調製
毛の除去の調製に用いられる組成は、表9〜11に示されている。これらの実施例は、1から10重量%の水酸化カルシウムまたは水酸化ナトリウム、4から10重量%の毛剤としてのウレア、及び1から20重量%の可塑剤としてのグリセリンと共に、5から20重量%の脱毛剤としてのチオグリコール酸カルシウムまたはチオグリコール酸カリウムを用いて実行された。
【0125】
【表9】

【0126】
【表10】

【0127】
【表11】

【0128】
パッチは1cmの大きさ及び150ミクロンの厚さの円形に切られた。脱毛用のパッチは、領域を湿らせた後に皮膚に貼られる。パッチは約5から10分の間、脱毛剤の効果によって、毛の強さは減少するかまたは溶解される。毛は皮膚からパッチを洗い流すことによって、少しの残留物も残らずに除去されうる。
【0129】
(実施例5)
老化の兆候を処理するためのパッチの調製
老化の兆候を減ずるための、皮膚の局所的治療用のパッチの調製に用いられる組成は、表12〜14に示されている。これらの実施例は、レチノール、アスコルビン酸(ビタミンC)、ビタミンE、緑茶抽出物のような老化防止及び酸化防止活性成分を用いて実行された。
【0130】
【表12】

【0131】
Instant Textra(商標)は加工食用デンプンである(ニュージャージー州ブリッジウォーターのナショナルスターチアンドケミカル社から市販されている)。
【0132】
Maltrin(商標)M100(アイオワ州マスカティンのグレインプロセシング社から市販されている)
【0133】
【表13】

【0134】
N−Lite(登録商標)Lは、変形食用デンプンである(ニュージャージー州ブリッジウォーターのナショナルスターチアンドケミカル社から市販されている)。
【0135】
Maltrin(商標)M100(アイオワ州マスカティンのグレインプロセシング社から市販されている)
【0136】
【表14】

【0137】
Instant Pure−Cote(登録商標)B792は、変形食用デンプンである(ニュージャージー州ブリッジウォーターのナショナルスターチアンドケミカル社から市販されている)。
【0138】
Maltrin(商標)M100(アイオワ州マスカティンのグレインプロセシング社から市販されている)
【0139】
【表15】

【0140】
パッチは1cmの大きさ及び150ミクロンの厚さの円形に切られた。標的領域を湿らせパッチを貼り付けた。
【0141】
(実施例6)
ヤケド治療のためのパッチの調製
痛み及び不快感を和らげるための局所麻酔のパッチの調整に使われる組成は、表16に示されている。この実施例はベンゾカインを使用して実施される。
【0142】
【表16】

【0143】
ベンゾカインは4−アミノ安息香酸エチルである。
【0144】
ベンゾカインは痛み及び不快感を和らげる局所麻酔薬であり、グリセリンは皮膚を湿らせる優れた保湿剤である。パッチは1cmの大きさ及び150ミクロンの厚さの円形に切られた。標的領域を湿らせパッチを貼り付けた。
【0145】
(実施例7)
痛みを取り除くパッチの調製
痛みを取り除くパッチの調製に用いられる組成は、表17に示されている。この実施例はイブプロフェンを使用して実施される。
【0146】
【表17】

【0147】
パッチは1cmの大きさ及び150ミクロンの厚さの円形に切られた。標的領域を湿らせパッチを貼り付けた。
【0148】
(実施例8)
抗生物質パッチの調製
抗生物質パッチの調製に用いられる組成は、表18に示されている。この実施例はクロラムフェニコールを使用して実施される。
【0149】
【表18】

【0150】
このパッチは様々な局所的な細菌感染、クラミジア感染症、及びリケッチア感染症の抗生物質の治療に有用である。
【0151】
(実施例9)
セルフタンニングパッチの調製
セルフタンニングパッチの調製に用いられる組成は、表19に示している。この実施例は、日焼け剤としてジヒドロキシアセトンを、日焼け促進剤としてL−リジンを使用して実施される。
【0152】
【表19】

【0153】
上記の実施形態は、本発明の原理の適用を表すことができる、多くの可能である明確な実施形態のうちの数例だけの説明である。多くの変えられた他の変化が、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、当業者によってこれらの原理に従って容易に案出されうる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体接着性を有する水感受性のポリマー、水溶性オリゴマー、界面活性剤、及び1つ以上の美容的、皮膚科学的、または薬学的活性を有する成分で形成される単一のマトリックス層を含む、皮膚、毛嚢、または脂腺への美容的、皮膚科学的、または薬学的活性を有する成分の効果的なレベルの、制御された局所的または経皮的なデリバリーのためのパッチ。
【請求項2】
前記パッチが水分と接触して溶解または分解する、請求項1に記載のパッチ。
【請求項3】
前記生体接着性を有する水感受性のポリマーが、炭水化物、デンプン、デンプン誘導体、デンプン加水分解物、加工デンプン、加工デンプン誘導体、ヒドロキシアルキルスターチ、ヒドロキシプロピルセルロース、アルキル及びカルボキシアルキルセルロース、カルボキシアルキルセルロースのアルカリ金属塩、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体、多糖類、アラビアゴム及びその誘導体、ポリエチレングリコール、水溶性アクリル、水溶性ポリエステル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドンセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、可溶性タンパク質、ポリアクリルアミド、ポリアミン、ポリ4級アミン、スチレン無水マレイン酸樹脂、ポリエチレンアミン、エチレン無水マレイン酸共重合体、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体、アクリル酸共重合体、メタクリル酸及びメタクリレートのアニオン性ポリマー、ジメチルアミノエチルアンモニウム官能基を有するカチオン性ポリマー、ポリエチレンオキシド、並びに水溶性ポリアミドからなる群より選択される1つ以上の物質を含む、請求項1に記載のパッチ。
【請求項4】
前記生体接着性を有する水感受性のポリマーが、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、加工デンプン誘導体、及びデンプン加水分解物からなる群より選択される1つ以上の物質を含む、請求項1に記載のパッチ。
【請求項5】
前記オリゴマーが、キシロース、リボース、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース、デキストロース、ポリデキストロース、スクロース、マルトース、コーンシロップ固体、パラチン、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、マルチトール、ラクチトール、キサンタン、マルトデキストリン、ガラクトマンナン、トラガカント、マニトール、ラクチトール、オリゴ糖類、及び親水コロイド類から選択される1つ以上の物質を含む、請求項1に記載のパッチ。
【請求項6】
前記界面活性剤が少なくとも約10のHLBを有する、請求項1に記載のパッチ。
【請求項7】
前記界面活性剤は、アニオン性、カチオン性、ノニオン性、両性、両性イオン性、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される1つ以上の物質である、請求項1に記載のパッチ。
【請求項8】
前記界面活性剤が、ラウリル硫酸ナトリウム、ココアミドプロピルベタイン、ラウロアンホ酢酸塩、酸化ジアルキルアミン、アルキルポリグルコシド、メチルグルカミド、サルコシン酸塩、タウリン塩、イセチオン酸ココイル、ジステアリン酸スクロース、ジステアリン酸ジグリセリル、トリステアリン酸テトラグリセリル、デカステアリン酸デカグリセリル、モノステアリン酸ジグリセリル、トリステアリン酸ヘキサグリセリル、ペンタステアリン酸デカグリセリル、モノステアリン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、モノステアリン酸ジエチレングリコール、グリセロール及びパルミチン酸のエステル、グリセロール及びステアリン酸のエステル、2つのオキシエチレンユニットを含むポリオキシエチレン化モノステアリン酸塩、モノ−及びジベヘン酸グリセリル、並びにテトラステアリン酸ペンタエリスリチル、アルキルカルボン酸塩、乳酸アシル、アルキルエーテルカルボン酸塩、N−アシルサルコシン酸塩、多価アルキル炭酸塩、N−アシルグルタミン酸塩、脂肪酸、ポリペプチド縮合物、硫酸エステル、ポリオキシエチレン、レシチン、ポリオキシエチレンアルコール、ポリオキシエチレンエステル、ポリオキシエチレンアミド、ポリオキシプロピレン、ポリオキシプロピレンアルコール、ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシプロピレンエステル、アルカノールアミド、アミンオキシド、多価アルコールの脂肪酸エステル、エチレングリコールエステル、ジエチレングリコールエステル、プロピレングリコールエステル、グリセロールエステル、ポリグリセロール脂肪酸エステル、ソルビタンエステル、スクロースエステル、グルコースエステル、並びにシメチコンからなる群より選択される1つ以上の物質を含む、請求項1に記載のパッチ。
【請求項9】
前記美容的、皮膚科学的、及び薬学的活性を有する成分の1つ以上が、マトリックス層全体に均一に分布している、請求項1に記載のパッチ。
【請求項10】
前記美容的、皮膚科学的、または薬学的活性を有する成分の1つ以上が、酸化防止剤;フリーラジカル捕捉剤;保湿剤;脱色素剤;脂肪調節剤;紫外線反射剤;湿潤剤;抗菌剤;アレルギー防止薬;抗ニキビ薬;老化防止薬;しわ防止薬;殺菌剤;鎮痛剤;咳止め薬;かゆみ止めの薬;局所麻酔薬;脱毛防止剤;育毛助成剤;育毛抑制剤;ふけ防止剤;抗ヒスタミン剤;角質溶解薬;抗炎症薬;清涼飲料水;治療薬;抗感染薬;炎症防止剤;制吐薬;抗コリン作用薬;血管収縮薬;血管拡張薬;外傷治癒助剤;ペプチド、ポリペプチド;タンパク質;体臭防止剤;制汗剤;皮膚軟化剤;皮膚の保湿液;柔軟剤;ヘアコンディショナー;毛髪軟化剤;毛髪保湿剤;日焼け剤;美白剤;抗真菌剤;脱毛剤;外用鎮痛薬;反対刺激剤;痔疾薬;殺虫剤;ツタウルシ治療薬;有毒ウルシ治療薬;ヤケド治療薬;抗おむつかぶれ薬;あせも薬;化粧水;ビタミン;アミノ酸;アミノ酸誘導体;ハーブエキス;レチノイド;フラボノイド;感覚マーカー;酸化防止剤;スキンコンディショナー;ヘアライトナー;キレート剤;細胞ターンオーバーエンハンサー;着色剤;日焼け防止剤;麻酔薬;免疫賦活剤、滋養薬;水分吸収剤;皮脂吸収剤、及びこれらの混合物からなる群より選択される、請求項1に記載のパッチ。
【請求項11】
前記美容的、皮膚科学的、または薬学的活性を有する成分の1つ以上が、トリクロサン、ポピドンヨード、レゾルシノール、フェノキシイソプロパノール、及びクロルヘキシジンからなる群より選択される防腐剤である、請求項1に記載のパッチ。
【請求項12】
前記美容的、皮膚科学的、または薬学的活性を有する成分の1つ以上が、エリスロマイシン、テトラサイクリン、セファロスポリン、及びクリンダマイシンからなる群より選択される抗菌剤である、請求項1に記載のパッチ。
【請求項13】
前記美容的、皮膚科学的、または薬学的活性を有する成分の1つ以上が、サリチル酸を含む角質溶解薬である、請求項1に記載のパッチ。
【請求項14】
前記美容的、皮膚科学的、または薬学的活性を有する成分の1つ以上が、ヨウ素、水銀、銀、フェノール、及びニトロフラゾン、並びにこれらの組み合わせからなる群より選択される局所的防腐剤である、請求項1に記載のパッチ。
【請求項15】
前記美容的、皮膚科学的、または薬学的活性を有する成分の1つ以上が、アスピリン、及びイブプロフェンからなる群より選択される抗炎症薬である、請求項1に記載のパッチ。
【請求項16】
前記美容的、皮膚科学的、または薬学的活性を有する成分の1つ以上が、抗ヒスタミン剤、及びカラミンからなる群より選択される抗刺激性組成物である、請求項1に記載のパッチ。
【請求項17】
前記美容的、皮膚科学的、または薬学的活性を有する成分の1つ以上が、カプサイシン、メンソール、及び丁子油からなる群より選択される反対刺激性の組成物である、請求項1に記載のパッチ。
【請求項18】
前記美容的、皮膚科学的、または薬学的活性を有する成分の1つ以上が保湿剤である、請求項1に記載のパッチ。
【請求項19】
前記美容的、皮膚科学的、または薬学的活性を有する成分の1つ以上が、アロエ、ラノリン、グリセリン、鉱油、及びこれらの組み合わせから選択される保湿剤である、請求項1に記載のパッチ。
【請求項20】
前記美容的、皮膚科学的、または薬学的活性を有する成分の1つ以上が、浸透エンハンサーである、請求項1に記載のパッチ。
【請求項21】
前記美容的、皮膚科学的、または薬学的活性を有する成分の1つ以上が、抗炎症鎮痛薬、ステロイドホルモン、ステロイド性の抗炎症薬、抗ヒスタミン剤、局所麻酔薬、殺菌剤、消毒剤、血管収縮薬、止血薬、化学療法薬、抗生物質、角質溶解薬、焼灼剤、抗ウイルス薬、及びこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載のパッチ。
【請求項22】
前記美容的、皮膚科学的、または薬学的活性を有する成分の1つ以上が、老化防止の活性を有する薬剤である、請求項1に記載のパッチ。
【請求項23】
前記美容的、皮膚科学的、または薬学的活性を有する成分1つ以上が、脱色の活性を有する薬剤である、請求項1に記載のパッチ。
【請求項24】
前記美容的、皮膚科学的、または薬学的活性を有する成分の1つ以上が、抗ニキビ薬である、請求項1に記載のパッチ。
【請求項25】
前記美容的、皮膚科学的、または薬学的活性を有する成分の1つ以上が、ジヒドロキシアセトンを含む日焼け剤である、請求項1に記載のパッチ。
【請求項26】
前記美容的、皮膚科学的、または薬学的活性を有する成分の1つ以上が、重炭酸ナトリウム、及び炭酸ナトリウムからなる群より選択される発泡剤である、請求項1に記載のパッチ。
【請求項27】
前記皮膚科学的活性を有する成分の1つ以上が、酸化防止剤、フリーラジカル捕捉剤、保湿剤、脱色剤、脂肪調節剤、抗ニキビ薬、ふけ防止薬、老化防止薬、柔軟剤、しわ取り剤、角質溶解薬、抗炎症薬、清涼飲料水、治療薬、血管保護剤、抗菌剤、抗真菌薬、制汗剤、体臭防止剤、スキンコンディショナー、麻酔薬、免疫賦活剤及び滋養薬、水分吸収剤、並びに皮脂吸収剤からなる群より選択される、請求項1に記載のパッチ。
【請求項28】
グリセロール、プロピレングリコール、ポリアルコール、ソルビトール、及びソルビトール誘導体からなる群より選択される可溶化剤をさらに含む、請求項1に記載のパッチ。
【請求項29】
前記マトリックスが透明である、請求項1に記載のパッチ。
【請求項30】
前記マトリックスが着色されている、請求項1に記載のパッチ。
【請求項31】
約0.25cmから約500cmの範囲の大きさを有し、処理される領域の形に一致する形状を有する、請求項1に記載のパッチ。
【請求項32】
マトリックス層が、約0.0001mmから約1.0mmまでの厚さである、請求項1に記載のパッチ。
【請求項33】
前記パッチが、取り外し可能な保護層をさらに含む、請求項1に記載のパッチ。
【請求項34】
1つ以上の美容的、皮膚科学的、または薬学的活性を有する成分が、疎水性のナノスフィア、ミクロスフィア、またはミクロスフィア中に封入された疎水性のナノスフィアの1つ以上の中に封入されている、請求項1に記載のパッチ。
【請求項35】
前記ミクロスフィアが、湿度感受性の、水分感受性の、またはpH感受性の物質で形成されていることを特徴とする、請求項34に記載のパッチ。
【請求項36】
前記1つ以上の美容的、皮膚科学的、または薬学的活性を有する成分が、ミクロスフィア中に封入された前記疎水性ナノスフィアの前記疎水性ナノスフィア中、ミクロスフィア中に封入された前記疎水性ナノスフィアの前記ミクロスフィア中、またはミクロスフィア中に封入された前記疎水性ナノスフィアの前記疎水性ナノスフィア中及びミクロスフィア中に封入された前記疎水性ナノスフィアの前記ミクロスフィア中の両方に封入された、請求項34に記載のパッチ。
【請求項37】
前記ミクロスフィアが、水溶性及び水分散性の天然オリゴマー、合成オリゴマー、天然高分子、合成重合体及び共重合体、デンプン誘導体、オリゴ糖、多糖類、親水コロイド、天然ゴム、タンパク質、キシロース、リボース、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース、デキストロース、ポリデキストロース、スクロース、マルトース、または固形コーンシロップ、パラチン、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、マルチトール、ラクチトール、キサンタン、マルトデキストリン、ガラクトマンナンまたはトラガカント、ポリビニルピロリドン、水溶性セルロース、ポリビニルアルコール、エチレン無水マレイン酸共重合体、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体、アクリル酸共重合体、メタクリル酸及びメタクリレートのアニオン性ポリマー、ジメチル−アミノエチルアンモニウム官能基を有するカチオン性ポリマー、ポリエチレンオキシド、水溶性ポリアミドまたはポリエステル、水溶性ヒドロキシアルキル及びカルボキシアルキルセルロースから選択される1つ以上の物質を含む水感受性の物質で形成されている、請求項34に記載のパッチ。
【請求項38】
前記ミクロスフィアが、約0.5ミクロンから約300ミクロンまでの大きさである、請求項34に記載のパッチ。
【請求項39】
前記疎水性ナノスフィアが脂質またはワックスの形状である、請求項34に記載のパッチ。
【請求項40】
前記ナノスフィアが、0.01ミクロンから5ミクロンの範囲の平均球径である、請求項34に記載のパッチ。
【請求項41】
請求項1に記載のパッチを治療すべき皮膚の表面に貼り付けるステップを含む、皮膚の治療方法。
【請求項42】
パッチを貼り付けるステップの前に、皮膚の表面を湿らすステップをさらに含むことを特徴とする、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記美容的、皮膚科学的、または薬学的活性を有する成分の1つ以上が酸素防止剤、フリーラジカル捕捉剤、保湿剤、脱色剤、脂肪調節剤、抗ニキビ薬、ふけ防止薬、老化防止薬、柔軟剤、しわ取り剤、角質溶解薬、抗炎症薬、清涼飲料水、治療薬、血管保護剤、抗菌剤、抗真菌薬、制汗剤、体臭防止剤、スキンコンディショナー、麻酔薬、免疫賦活剤及び滋養薬、水分吸収剤、並びに皮脂吸収剤からなる群より選択される、請求項41に記載の方法。
【請求項44】
皮膚、毛嚢、または脂腺の領域を湿らす;及び、
生体接着性を有する水感受性のポリマー、水溶性オリゴマー、及び界面活性剤で形成された単一のマトリックス層を含む前記パッチを皮膚、毛嚢、または脂腺に貼る、
のステップを含む、皮膚、毛嚢、または脂腺へのパッチの粘着方法。
【請求項45】
前記パッチが、酸化防止剤;フリーラジカル捕捉剤;保湿剤;脱色素剤;脂肪調節剤;紫外線反射剤;湿潤剤;抗菌剤;アレルギー防止薬;抗ニキビ薬;老化防止薬;しわ防止薬;殺菌剤;鎮痛剤;咳止め薬;かゆみ止めの薬;局所麻酔薬;脱毛防止剤;育毛助成剤;育毛抑制剤;ふけ防止剤;抗ヒスタミン薬;角質溶解薬;抗炎症薬;清涼飲料水;治療薬;抗感染薬;炎症防止剤;制吐薬;抗コリン作用薬;血管収縮薬;血管拡張薬;外傷治癒助剤;ペプチド、ポリペプチド;タンパク質;体臭防止剤;制汗剤;皮膚軟化剤;皮膚の保湿液;柔軟剤;ヘアコンディショナー;毛髪軟化剤;毛髪保湿剤;日焼け剤;美白剤;抗真菌薬;脱毛剤;外用鎮痛薬;反対刺激剤;痔疾薬;殺虫剤;ツタウルシ治療薬;有毒ウルシ治療薬;ヤケド治療薬;抗おむつかぶれ薬;あせも薬;化粧水;ビタミン;アミノ酸;アミノ酸誘導体;ハーブエキス;レチノイド;フラボノイド;感覚マーカー;酸化防止剤;スキンコンディショナー;ヘアライトナー;キレート剤;細胞ターンオーバーエンハンサー;着色剤;日焼け防止剤;麻酔薬;免疫賦活剤、滋養薬;水分吸収剤;皮脂吸収剤、及びこれらの混合物からなる群より選択される美容的、皮膚科学的、または薬学的活性を有する成分の1つ以上をさらに含む、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
約1分から約12時間の範囲にある使用期間の間、皮膚、毛嚢、または脂腺へパッチを貼り付け、前記パッチは生体接着性を有する水感受性のポリマー、水溶性オリゴマー、及び界面活性剤で形成される単一のマトリックス層を含む、
のステップを含むパッチの使用方法。
【請求項47】
前記パッチが、抗炎症鎮痛薬、ステロイド性の抗炎症薬、抗ヒスタミン剤、局所麻酔薬、殺菌剤、消毒剤、血管収縮薬、止血薬、化学療法薬、抗生物質、角質溶解薬、焼灼剤、抗ウイルス薬、及びこれらの組み合わせからなる群より選択される薬学的活性を有する成分の1つ以上をさらに含む、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、加工デンプン誘導体及びデンプン加水分解物、並びにこれらの組み合わせからなる群より選択される1つ以上の物質、キシロース、リボース、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース、デキストロース、ポリデキストロース、スクロース、マルトース、固形コーンシロップ、パラチン、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、マルチトール、ラクチトール、キサンタン、マルトデキストリン、ガラクトマンナン、トラガカント、マンニトール、ラクチトール、オリゴ糖、及び親水コロイドからなる群より選択されるオリゴマー、界面活性剤、並びにポリマーの水溶性マトリックス層全域に均一に分布している前記美容的、皮膚科学的、または薬学的活性を有する成分の1つ以上を含むマトリックス層を含む、皮膚、毛嚢、または脂腺の上に美容的、皮膚科学的、または薬学的活性を有する成分の効果的な量の、制御された局所的または経皮的なデリバリーのためのパッチ。
【請求項49】
請求項1に記載のパッチを含む、皮膚に接着される製品。
【請求項50】
前記製品が目に付かない絆創膏(bandage)である、請求項49に記載の製品。

【公表番号】特表2006−519263(P2006−519263A)
【公表日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−508924(P2006−508924)
【出願日】平成16年2月27日(2004.2.27)
【国際出願番号】PCT/US2004/006106
【国際公開番号】WO2004/078122
【国際公開日】平成16年9月16日(2004.9.16)
【出願人】(503272069)サルヴォナ エルエルシー (5)
【Fターム(参考)】