説明

直管形照明灯の梱包装置

【課題】多数の直管形照明灯を一つの包装体によって包装するのではなく、直管形照明灯の2本を1ユニット(一つの単位)として包装する包装装置を提供する。
【解決手段】一枚の包装部材によって直管形照明灯の管体部分を覆う本体保護部と、管体部分の両端部に突出した端子部を保護する端子保護部を形成し、本体保護部は、2本の直管形照明灯が並列配置される幅で管軸方向に長い形状の基部と、基部の長辺に連続して一方の直管形照明灯を包む第1管体包囲部と他方の直管形照明灯を包む第2管体包囲部とが一体形成され、端子保護部は、基部の管軸方向の両端部に端子部に対応した切り起こしにて立ち上がり辺とその両端部から外方向に屈曲した補強辺を備え、立ち上がり辺に直管形照明灯の端子部挿入孔が形成され、第1管体包囲部及び第2管体包囲部の先端が重ね合わせ状態で立ち上がり辺と係止し合う係止部を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、直管形蛍光灯や、多数のLED(発光ダイオード)を配置した長尺基板が長
尺管体内に収納された直管形LED灯のような直管形照明灯の梱包装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来一般的に使用されている直管形蛍光灯は、本体部の両端部に外部電極が突出した形
態であり、これを複数本並列して包装するために、直管形蛍光灯10の本体部13を波板
22の中間保持体20で支え、両端部の外部電極12を端部保護体30で覆う包装体があ
る(特許文献1参照)。
【0003】
また、上記のような直管形蛍光灯に替わるものとして、多数のLED(発光ダイオード
)を配置した長尺基板が長尺管体内に収納された直管形LED灯があり、その一つとして
、透明プラスチックの円筒パイプ2内に、多数のLED9を配置した長尺の支持板3(L
ED基板)が水平に取り付けられ、この支持板3の両端にそれぞれ2本の端子4、4が接
続され、円筒パイプ2の両端を塞ぐベースキャップ5、5から端子4、4が突設されたも
のがある(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−213915号公報
【特許文献2】特開2001−351402号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のものは、両端部の外部電極12を保護した梱包とするものであり、直管形
蛍光灯10を同一平面状において複数本並列して包装するために、本体部13を支えるた
めの波板22の中間保持体20を設け、端部保護体30には、中間保持体20の波板22
の各谷部23と同じピッチの波板33と、外部電極12を覆うカバー31を備え、この中
間保持体20の波板22に対して、端部保護体30の波板33を嵌め合わせた状態で、カ
ートン内に箱詰めする構成である。
【0006】
このため、中間保持体20の両端部側に端部保護体30が、中間保持体20の波板22
に端部保護体30の波板33を嵌め合わせる組み立てが必要であり、このように組み立て
た包装体をカートン内に箱詰めするため、部品点数が複数となり、更に、それらを組み合
わせつつ直管形蛍光灯10を包装するため、図示のように5本の直管形蛍光灯10を一体
に包装できるメリットはあるが、作業が複雑である。
【0007】
また、特許文献1の包装体でもって、特許文献2に開示されたような直管形LED灯を
包装する場合も、同様の課題が生じる。
【0008】
このような点に鑑み、本発明は、特許文献1のように多数の直管形照明灯を一つの包装
体によって包装するのではなく、直管形照明灯の2本を1ユニット(一つの単位)として
包装する構成とし、直管形照明灯の管体部分を覆う本体保護部と、管体部分の両端部に突
出した端子部を保護する端子保護部を一枚の包装部材によって形成することにより、部品
点数を少なくし、包装作業の簡素化を図り、直管形照明灯の管体部分と端子部の保護に適
した包装装置を提供するものである。
【0009】
また、本発明は、一枚の包装部材の切り起こしによって、管体部分の両端部に突出した
端子部の保護と、包装した直管形照明灯の両端部を目視確認できる窓部の形成を達成する
包装装置を提供するものである。
【0010】
更に、本発明は、特許文献1のように多数の直管形照明灯を一つの包装体によって包装
するのではなく、直管形照明灯の2本を1ユニット(一つの単位)として一枚の包装部材
によって包装する構成とし、この1ユニットの多数が一つの外装箱内に安定して箱詰め及
び取り出しし易い構成とし、運搬等の際にも内部の直管形照明灯が破損し難い状態を保つ
ことができる包装装置を提供するものである。
【0011】
本発明において、直管形照明灯は、直管形蛍光灯または直管形LED灯のいずれをも含
むものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
第1発明は、一枚の包装部材が、2本の直管形照明灯が並列配置された状態で直管形照
明灯の管体部分を覆う本体保護部と、前記管体部分の両端部に取り付けた端部キャップか
ら突出した端子部を保護する端子保護部を備え、
前記本体保護部は、直管形照明灯の管軸が並行状態となるように2本の直管形照明灯が
並列配置される幅でもって管軸方向に長い形状の基部と、この基部の一方の長辺に連続し
て一方の前記直管形照明灯を包むように屈曲形成された第1管体包囲部と、前記基部の他
方の長辺に連続して他方の前記直管形照明灯を包むように屈曲形成された第2管体包囲部
とが一体形成され、
前記端子保護部は、前記基部の管軸方向の両端部に前記端子部に対応した切り起こしに
て、略直角の立ち上がり辺と、この立ち上がり辺の両端部から外方向に屈曲した補強辺と
が一体形成され、
前記立ち上がり辺には、前記2本の直管形照明灯のそれぞれの端子部が挿入される端子
部挿入孔が形成され、
前記第1管体包囲部及び前記第2管体包囲部の先端フラップ部が重ね合わせ状態で前記
立ち上がり辺と相互に係止し合う係止部を備えた
ことを特徴とする直管形照明灯の梱包装置。
【0013】
第2発明は、一枚の包装部材が、2本の直管形照明灯が並列配置された状態で直管形照
明灯の管体部分を覆う本体保護部と、前記管体部分の両端部に取り付けた端部キャップか
ら突出した端子部を保護する端子保護部を備え、
前記本体保護部は、直管形照明灯の管軸が並行状態となるように2本の直管形照明灯が
並列配置される幅でもって管軸方向に長い平板状の基部と、この基部の一方の長辺に連続
して一方の前記直管形照明灯を包むように略直角に屈曲形成された正方形状筒の第1管体
包囲部と、前記基部の他方の長辺に連続して他方の前記直管形照明灯を包むように略直角
に屈曲形成された正方形状筒の第2管体包囲部とが一体形成され、
前記端子保護部は、前記基部の管軸方向の両端部に前記端子部に対応した切り起こしに
て、前記管軸方向に交差する略直角の立ち上がり辺と、この立ち上がり辺の両端部から外
方向に略直角に屈曲した補強辺とが一体形成され、前記立ち上がり辺には、前記2本の直
管形照明灯のそれぞれの端子部が挿入される端子部挿入孔と、前記第1管体包囲部及び第
2管体包囲部の管軸方向の両端部が重ね合わせで押し圧挿入される係止スリットが形成さ
れた
ことを特徴とする直管形照明灯の梱包装置。
【0014】
第3発明は、第1発明または第2発明において、前記一枚の包装部材は長方形状の平板
状包装部材で構成され、前記立ち上がり辺の外側には、前記基部の管軸方向の延長線上に
前記補強辺が当接する端部補強部が存在することを特徴とする直管形照明灯の梱包装置。
【0015】
第4発明は、第1発明乃至第3発明のいずれかにおいて、前記立ち上がり辺の切り起こ
しにて生じた切り欠き孔が、前記端部キャップに対応する位置に形成されたことを特徴と
する直管形照明灯の梱包装置。
【0016】
第5発明は、第2発明において、前記第1管体包囲部及び前記第2管体包囲部の対向位
置には、指掛け用切り欠きを形成したことを特徴とする直管形照明灯の梱包装置。
【発明の効果】
【0017】
第1発明によって、直管形照明灯の管体部分を覆う本体保護部と、管体部分の両端部に
突出した端子部を保護する端子保護部を、一枚の包装部材の折り曲げと切り起こしによっ
て形成することにより、直管形照明灯の2本を1ユニット(一つの単位)として包装する
構成として、部品点数が少なく、包装作業の簡素化が図られ、直管形照明灯の管体部分と
端子部の保護に適した包装装置を提供することができる。また、第1管体包囲部及び第2
管体包囲部の先端フラップ部が重ね合わせ状態で、立ち上がり辺と相互に係止し合う関係
によって、第1管体包囲部と第2管体包囲部とが開かないように保持されると共に、端子
保護部が補強され、直管形照明灯の両端部に加わる衝撃から端子部を保護することができ
るようになる。
【0018】
第2発明は、第1発明の効果に加えて、直管形照明灯を包む第1管体包囲部と第2管体
包囲部とが、端子保護部に形成した係止スリットに重ね合わせで挿入されることにより、
第1管体包囲部と第2管体包囲部とが開かないように保持されると共に、端子保護部が補
強され、直管形照明灯の両端部に加わる衝撃から端子部を保護することができるようにな
る。また、正方形状筒の第1管体包囲部と正方形状筒の第2管体包囲部とによって、全体
が管軸方向に長い長方形状筒となるため、直管形照明灯の2本を1ユニット(一つの単位
)として取り扱う場合の取り扱いがし易く、床などに置いたときの安定化が得られる。ま
た、梱包装置の二つを組み合わせれば左右側面形状が正方形状の直方形となるように、正
方形状筒の第1管体包囲部と第2管体包囲部形状、及び基部の幅を設定することにより、
この二つの梱包装置の組み合わせによって、外装箱の左右側面形状が正方形状の直方体状
の外装箱、または外装箱の左右側面形状が長方形状の直方体状の外装箱に充填された収納
状態が得られ、外装箱内での安定した収納状態が得られるものとなり、運搬等の際にも内
部の直管形照明灯が破損し難い状態を保つことができるものである。
【0019】
第3発明は、第1発明または第2発明において、一枚の包装部材は長方形状の平板状包
装部材で構成され、立ち上がり辺の外側に補強辺が当接する端部補強部が存在することに
より、補強辺による立ち上がり辺の安定保持ができることとなり、直管形照明灯の左右端
部の端子部が立ち上がり辺に挿入された状態を安定維持できると共に、梱包装置の左右端
部へ加わる衝撃に対して、この端部補強部と補強辺とによって、梱包装置の左右端部の強
度が得られ、直管形照明灯の端子部の保護に適した梱包装置となる。
【0020】
第4発明は、第1発明乃至第3発明のいずれかの効果に加えて、一枚の包装部材の切り
起こしによって、管体部分の両端部に突出した端子部の保護ができると共に、立ち上がり
辺の切り起こしにて生じた切り欠き孔から、包装した直管形照明灯の端部キャップを目視
確認できるため、包装した直管形照明灯の確認及びその種類の目視などに便利である。
【0021】
第5発明は、第2発明の効果に加えて、第1管体包囲部及び第2管体包囲部の対向位置
に形成した指掛け用切り欠きを片手の指で掴むことによって、梱包装置を持ち運び、また
は外装箱内への収納及び取り出しが便利になるものである。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係る梱包装置の組み立て順序を示す説明図である。
【図2】本発明に係る梱包装置に係る一枚の包装部材の平面図である。
【図3】本発明に係る梱包装置の本体保護部及び端子保護部と直管形照明灯との関係を示す分解斜視図である。
【図4】本発明に係る梱包装置の本体保護部及び端子保護部に対して直管形照明灯を組み込んだ状態を示す上面斜視図である。
【図5】本発明に係る梱包装置の端子保護部へ直管形照明灯の端子部を組み込んだ状態を外側から見た斜視図である。
【図6】本発明に係る梱包装置の端子保護部へ直管形照明灯の端子部を組み込んだ状態を内側から見た斜視図である。
【図7】本発明に係る梱包装置の完成状態での端子保護部を外側から見た側面図である。
【図8】図1(ホ)における本発明に係る梱包装置の端部拡大図である。
【図9】2本の直管形照明灯を1ユニット(一つの単位)として包装した本発明に係る梱包装置の10個を左右側面形状が長方形状の直方体状の外装箱に収納される状態の分解斜視図である。
【図10】2本の直管形照明灯を1ユニット(一つの単位)として包装した本発明に係る梱包装置の20個を左右側面形状が長方形状の直方体状の外装箱に収納される状態の分解斜視図である。
【図11】本発明に係る直管形LED灯の管体内に収納した基板の状態説明図である。
【図12】図1のY方向から見た管体内に収納したLED基板の状態説明図である。
【図13】本発明に係るLED照明装置の端部キャップと管体との関係を示す断面図である。
【図14】図13のA−A断面図である。
【図15】本発明に係るLED照明装置の端部キャップ、LED基板及び管体の関係を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明は、一枚の包装部材が、2本の直管形照明灯が並列配置された状態で直管形照明
灯の管体部分を覆う本体保護部と、前記管体部分の両端部に取り付けた端部キャップから
突出した端子部を保護する端子保護部を備え、
前記本体保護部は、直管形照明灯の管軸が並行状態となるように2本の直管形照明灯が
並列配置される管軸方向に長い形状の基部と、この基部の一方の長辺に連続して一方の前
記直管形照明灯を包むように屈曲形成された第1管体包囲部と、前記基部の他方の長辺に
連続して他方の前記直管形照明灯を包むように屈曲形成された第2管体包囲部とが一体形
成され、
前記端子保護部は、前記基部の管軸方向の両端部に前記端子部に対応した切り起こしに
て、略直角の立ち上がり辺と、この立ち上がり辺の両端部から外方向に屈曲した補強辺と
が一体形成され、
前記立ち上がり辺には、前記2本の直管形照明灯のそれぞれの端子部が挿入される端子部
挿入孔と、前記第1管体包囲部及び第2管体包囲部の管軸方向の両端部が重ね合わせで挿
入される係止スリットが形成された直管形照明灯の梱包装置であり、以下に本発明の実施
例を記載する。
【実施例1】
【0024】
本発明は、直管形照明灯20の2本を一組とした梱包装置1であり、直管形照明灯20
は、従来使用されている直管形蛍光灯、及び最近出現した直管形LED灯のいずれであっ
てもよい。このため、従来使用されている直管形蛍光灯の構成は周知であるため、以下に
直管形LED灯20について説明し、それに係る梱包装置1について記載することとする

【0025】
直管形LED灯20は、多数の白色LED(発光ダイオード)2を配置した長尺のLE
D基板3が少なくとも一部が透光性である直管形管体4内の長手方向(管体4の長軸方向
)に延在するよう収納され、端子部5を備えた端部キャップ6が管体4の左右両端に取り
付けられ、端子部5に半田付けされたリード線7を介してLED2へ所定の電力が供給さ
れる回路構成である。このため、従来使用されている直管形蛍光灯の照明器具のソケット
部(図示せず)に端子部5を嵌合装着した状態で、端子部5からリード線7を介してLE
D2へ所定の電力が供給され、LED2が発光するものである。
【0026】
直管形LED灯20は、例えば、部屋の天井等に配置された直管形蛍光灯の照明器具の
ソケット部(図示せず)に装着して、管体4が略水平状態に支持されるものであり、この
状態で、照明側面3Pが下側に向き、下方を照明するものである。
【0027】
管体4内には、LED基板3の他にLED駆動用回路基板8が収納されている。LED
基板3は平板状の合成樹脂製であり、その片側面(図2では下側面)が照明側面3Pとな
るように多数のLED2が配置されており、照明側面3Pの反対側となる他方側面(裏面
)には、LED2へ電力供給する電気回路素子を取り付けた平板状のLED駆動用回路基
板8が、LED基板3と並行状態にLED基板3の裏側(図2では上側)に取り付けられ
ている。実施例では図11に示すように、直管形LED灯20は、部屋の天井部分等に取
り付けられて下方を照明するものであり、LED基板3の下側面が照明側面3Pとなるよ
うに配置された構成である。
【0028】
LED基板3の照明側面3Pには、一列に電気的に直列接続された多数のLED2が直
線状に配列される状態でもって、複数列に配置されている。図示のものは、全部で306
個のLED2が3列に所定間隔でもって配置されている。実施例で示す直管形LED灯2
0は、従来使用されている直管形蛍光灯と代替使用が可能となるようにするために、従来
使用されている直管形蛍光灯と同じく、長さLが略1200mmである。なお、この長さ
に対応する長さのLED基板3を1枚の基板で形成することは、コスト的にもアップする
ため、実施例では3枚の単位基板A、B、Cが直列接続されてLED基板3を構成してい
る。このため、単位基板A、B、Cにはそれぞれ1列34個のLED2が3列に所定間隔
でもって配置された状態であり、単位基板A、B、Cの各列のLED2は、電気的に直列
接続されて、全体として306個のLED2が3列構成である。
【0029】
図11に示す管体4は、LED2の発光の有効透過のために、図15に示すように、略
LED基板3に対応する位置PLから上方領域4Uを不透明とし、略LED基板3に対応
する位置PLから下方領域4Dが、透明または半透明(着色または乳白色を含む)になっ
た透光性をなすように、合成樹脂材の押し出し成形または引き抜き成形で形成された円筒
状またはそれに近い筒状である。平坦な照明側面3Pに取り付けたLED2の発光による
照射角度は、略120度であるため、平坦な照明側面3Pに取り付けた3列の両端の各列
のLED2の光の照射角度、及び管体4での反射光を考慮すれば、管体4は、略LED基
板3に対応する位置の下方領域4Dが透光性をなす構成とすればよい。なお、上方領域4
Uを不透明とすれば、LED基板3よりも上方にあるLED駆動用回路基板8、及びそれ
に取り付けられた電気回路素子が外部から見えない状態となり、外観上好ましい形態とな
る。
【0030】
管体4の両端部に取り付けた端部キャップ6の端子部5は、それぞれ2本のピンを備え
たものであるが、これは従来使用されている直管形蛍光灯の照明く具のソケット部(図示
せず)に嵌合装着されるための構成となっているためである。
【0031】
図14に示すように、端部キャップ6は、円筒状の管体4に合わせるために、電気絶縁
材である合成樹脂材でもって円筒状に形成されている。端子部5は、電気絶縁材の端子支
持部材14に取り付けられた状態で、端子側プラグ11Bを備えたリード線7の一端と半
田付けにて接続される。図14に示すように、端部キャップ6への端子支持部材14の取
り付けは、端子支持部材14の延長部が端部キャップ6の外側端の環状取り付け部6Aに
当接する状態で、端子支持部材14と一体に組み合わせたカップ状の金属製外観部材14
Aが、環状取り付け部6Aの外面に接着にて行なわれる。
【0032】
直管形LED灯20の両端の端子部5へ供給される商用交流電力ACによって、LED
2が発光するようにするために、LED2へ電力供給する電気回路素子を取り付けたLE
D駆動用回路基板8が設けられている。LED基板3及びLED駆動用回路基板8には、
左右の端子部5に接続されたリード線7側の端子側プラグ11Bと接続される基板側プラ
グ11Aが取り付けられている。これらの基板側プラグ11Aと端子側プラグ11Bが接
続された状態で、左右の端子部5からリード線7を介して商用交流電力ACが、LED駆
動用回路基板8の電気回路素子に供給される配線となっている。この電気回路素子として
、LED駆動用回路基板8には、この左右の端子部5からリード線7を介して供給される
商用交流電力ACを整流して所定の直流DCとするための整流回路を含むAC/DC変換
回路部9と、AC/DC変換回路部9から供給される直流DCを所定電圧としてLED2
に供給する電圧制御部10を備えている。
【0033】
図13〜図15に示すように、LED基板3を円筒状の管体4内に支持するために、円
筒状の管体4の内面対向位置には、管体4の長さ方向(管4の軸方向)へ延びた相対向す
る一対の支持溝4Aが、管体4の形成と同時に形成されている。一対の支持溝4Aは、そ
れぞれ管体4の長さ方向(管4の軸方向)へ延びた対向する一対のリブ4B、4B間に形
成されており、一対のリブ4B、4Bの間隔は、LED基板3の厚さよりも若干大きい寸
法の間隔を存して、管体4の成形と同時に、管体4の全長に亘って形成されている。LE
D基板3は、管体4の開口端から一対の支持溝4Aに挿入され支持される。
【0034】
LED駆動用回路基板8を裏側に取り付けたLED基板3は、図15に示すように、管
体4の一端開口からLED基板3の長手方向に沿った両端部3Aを管体4内の一対の支持
溝4Aにスライドにて挿入し、LED基板3を管体4内に収納する。この収納状態におい
て、端部キャップ6の環状取り付け部6Bを管体4の左右の開口端部に挿入し、管体4の
左右の開口端部が端部キャップ6の環状フランジ6Cに当接した位置に端部キャップ6が
取り付けられる。この取り付けを達成するために、端部キャップ6の環状取り付け部6B
には、一対のリブ4B、4Bが挿入される切り欠き6Dが形成されている。図14に示す
ように、管体4の直径よりも環状フランジ6Cの直径が若干大である。これは後述のよう
に、直管形LED灯20を梱包装置1内に収納した状態で、梱包装置1の内面に接触する
度合いが、環状フランジ6Cよりも管体4の方が小さくなるようにして、管体4への外力
を少なくするようにしている。
【0035】
管体4の左右の開口端部への端部キャップ6の取り付けにおいて、管体4内の一対の支
持溝4Aに挿入支持されたLED基板3が、管体4内の所定位置に収まり位置決めされる
ようにするために、切り欠き6Dの中央部には、基板ストッパ部6Eが端部キャップ6に
形成されている。これによって、管体4の左右の開口端部への端部キャップ6の取り付け
によって、LED基板3が管体4の左右のいずれかの方向へずれておれば、図14に示す
ように、LED基板3の長尺方向の端部3Bが基板ストッパ部6Eに当接して、LED基
板3が管体4の左右の中央位置へ位置決めされる状態となる。この位置決めは、LED2
の発光が、管体4の全長から均一に得られるようにするために有効である。
【0036】
図13及び図14に示すように、端部キャップ6の内側には、環状取り付け部6Bで囲
まれた内方領域には、環状取り付け部6Bから突出しない範囲で、リード線7の途中を屈
曲係止する係止部15を備え、この屈曲係止によってリード線7と端子部5との半田付け
箇所へ掛かるリード線7の引っ張りや撓み等の作用力を吸収するようにしている。
【0037】
係止部15は、向かい合った一対の第1係止部15A、15Aと、第2係止部15B、
15Bによって構成している。第1係止部15A、15Aは、端部キャップ6内の内外隔
壁16に形成した孔16Aの端部で形成され、この孔16Aに臨むように第2係止部15
B、15Bが形成されている。このため、端子部5から延びた2本のリード線7は、それ
ぞれ孔16Aの近傍で内外隔壁16を貫通して第2係止部15B、15Bに係止するよう
に屈曲した後、端子側プラグ11Bへ延びる。この状態で、2本のリード線7はそれぞれ
第1係止部15A、15Aに係止すると共に孔16Aに一部が侵入する状態で、第2係止
部15B、15Bに係止した状態となる。第1係止部15A、15Aと、第2係止部15
B、15Bへのリード線7の係止は、第2係止部15B、15B間からリード線7を屈曲
させつつ挿入係止することによって達成できる。
【0038】
リード線7は、第2係止部15B、15B間からリード線7を図14のように屈曲させ
つつ、第1係止部15A、15Aと、第2係止部15B、15Bへ挿入係止することによ
って、リード線7の係止が達成できる。
【0039】
上記のように構成される長尺のLED基板3は、長尺の管体4内の一対の支持溝4Aに
支持されるが、管体4が長くなればなるほど、長尺のLED基板3が必要となり、このよ
うな長尺のLED基板3を作製することはコストアップに繋がり、好ましくない。これを
解決するために、本発明は、複数の単位基板の接合によって長尺帯板状のLED基板3を
構成する。
【0040】
次に、本発明に係る梱包装置1について説明する。本発明に係る梱包装置1は、一枚の
長方形状の段ボールなどの包装部材30を用い、この包装部材30の折り曲げ及び切り込
みによって、2本の直管形照明灯20(図示のものは直管形LED灯20)を収納支持し
た状態の梱包である。以下、この具体的構成ついて図に基づき説明する。
【0041】
梱包装置1に使用される一枚の包装部材30は、図1(イ)及び図2に示すように、長
方形状の段ボールで形成された平板状包装部材であり、2本の直管形LED灯20が並列
配置された状態で、直管形LED灯20の管体4部分を覆う本体保護部31と、管体4部
分の両端部に取り付けた端部キャップ6から突出した端子部5を保護する端子保護部32
を備えている。
【0042】
本体保護部31は、直管形LED灯20の管軸(長さ方向軸)が並行状態となるように
、2本の直管形LED灯20が並列配置される管軸方向に長い形状の平板状の基部31A
と、この基部31Aの一方の長辺に連続して一方の直管形LED灯20を包むように屈曲
形成された第1管体包囲部31Bと、基部31Aの他方の長辺に連続して他方の直管形L
ED灯20を包むように屈曲形成された第2管体包囲部31Cとが一体形成され、更に、
端子保護部32は、基部31Aの管軸方向の両端部から若干内側で端子部5に対応する位
置に、切り起こしにて形成した略直角の立ち上がり辺32Aと、この立ち上がり辺32A
の両端部から外方向に略直角に屈曲形成した補強辺32Bを備え、立ち上がり辺32Aに
は、2本の直管形LED灯20のそれぞれの端子部5が挿入される上下方向に長い端子部
挿入孔32Cが形成されている。また、第1管体包囲部31Bの先端フラップ部31B1
及び第2管体包囲部31Cの先端フラップ部31C1は、重ね合わさるように2本の直管
形LED灯20相互間に挿入され、この状態を保持した梱包となる。
【0043】
図1には、本発明に係る梱包装置1の好ましい形態及びその組み立て順序を示している
。長方形状の段ボールで形成された平板状包装部材30が準備される。平板状包装部材3
0は、図1(イ)及び図2に示すように、2本の直管形LED灯20が並列配置される幅
L1を有する平面積の管軸方向に長い形状の平板状の基部31Aが中央部に位置している
。そして、基部31Aの両側の長辺の一方の長辺(S1に相当)に連続して、一方の直管
形LED灯20を包む第1管体包囲部31Bを形成するために、等間隔W1を存して折れ
線S1、S2、S3が形成され、また、これと同様に、基部31Aの両側の長辺の他方の
長辺(S11に相当)に連続して、他方の直管形LED灯20を包む第2管体包囲部31
Cを形成するために、等間隔Wを存して折れ線S11、S12、S13が形成されている
。また、基部31Aの管軸方向の両端部には、収納される2本の直管形LED灯20の端
子部5に対応した位置に、図2に実線で示すように、略直角に立ち上がり可能な立ち上が
り辺32Aの部分が、切り込み34によって形成されている。
【0044】
立ち上がり辺32Aの部分には、打ち抜きまたは切り込みによって、係止スリット32
Dと、2個の端子部挿入孔32Cが形成され、2個の端子部挿入孔32Cの外側には、補
強辺32Bを形成するために折れ線S4、S5が形成されている。図示の端子部挿入孔3
2Cは、立ち上がり辺32Aに一辺を残した長孔状切り込み35(図2に実線35で示す
)の形成によって、端子部挿入孔32Cの一辺に繋がったフラップ32Eが存在している

【0045】
第1管体包囲部31Bの先端フラップ部31B1及び第2管体包囲部31Cの先端フラ
ップ部31C1は、それぞれ管軸方向の両端部に係止スリット31B11及び31C11
が、打ち抜き形成されている。第1管体包囲部31Bと第2管体包囲部31Cが、所定の
梱包状態を維持するための係止部33が、立ち上がり辺32Aと、先端フラップ部31B
1及び31C1とが、相互に係止し合う関係によって構成されている。
【0046】
基部31Aの両側の対称位置となる第1管体包囲部31B及び第2管体包囲部31Cの
対向位置には、指掛け用切り欠き36が形成されている。この指掛け用切り欠き36は、
折れ線S2、S3及び折れ線S12、S13に直径部が接した円弧状、楕円弧状等の弧状
であり、図示のものは円弧状に形成されている。
【0047】
このような構成の図1(イ)に示す平板状包装部材30によって、2本の直管形LED
灯20を梱包する順序を図1に基づき説明する。
【0048】
このような構成の図1(イ)に示す平板状包装部材30は、図1(ロ)に示すように、
切り込み34から立ち上がり辺32Aを略直角に立ち上げると共に、この立ち上がり辺3
2Aの両端部を折れ線S4、S5によって外方向に略直角に屈曲して、補強辺32Bを形
成する。この結果、補強辺32Bは基部31Aの延長線上に位置する状態となる。また、
次の作業のために、第1管体包囲部31Bに対応して、折れ線S1、S2、S3の部分で
若干内側に向けて折り曲げ、同様に、第2管体包囲部31Cに対応して、折れ線S11、
S12、S13の部分で若干内側に向けて折り曲げておく。
【0049】
次に図1(ハ)に示すように、2本の直管形LED灯20を準備し、図1(ニ)に示す
ように、一方の直管形LED灯20の両端部の2本の端子部5を、立ち上がり辺32Aに
形成したそれぞれの端子部挿入孔32Cへ挿入する関係で、一方の直管形LED灯20を
基部31Aの一方の長辺(S1に相当)に沿って、基部31A上に配置する。この状態で
、この一方の直管形LED灯20の両端部の端部キャップ6の外面が、立ち上がり辺32
Aの内側面に当接または近接する状態である。同様にして、他方の直管形LED灯20の
両端部の2本の端子部5を、立ち上がり辺32Aに形成したそれぞれの端子部挿入孔32
Cへ挿入する関係で、他方の直管形LED灯20を基部31Aの他方の長辺(S11に相
当)に沿って、基部31A上に配置する。この状態で、この他方の直管形LED灯20の
両端部の端部キャップ6の外面が、立ち上がり辺32Aの内側面に当接または近接する状
態である。
【0050】
そして、次に図1(ホ)に示すように、第1管体包囲部31Bは、折れ線S1、S2、
S3の部分で内側に向けて直角状に折り曲げ、先端フラップ部31B1を2本の直管形L
ED灯20相互間に挿入することにより形成される。このとき、係止スリット32Dに対
して係止スリット31B11が噛み合う状態の嵌合となり、図7に示すように、係止スリ
ット31B11が係止スリット32Dの基部に相当する立ち上がり辺32Aの部分32A
Aに嵌合し、これと同時に、係止スリット32Dが係止スリット31B11の基部に相当
する先端フラップ部31B1の部分31BBに嵌合する。これによって、立ち上がり辺3
2Aと、先端フラップ部31B1との噛み合いが維持される。このような折り曲げによっ
て、図7に示すように、第1管体包囲部31Bの内側面に一方の補強辺32Bが面接触状
態となり、補強辺32Bの安定保持状態となる。
【0051】
また、これと同様に、第2管体包囲部31Cは、折れ線S11、S12、S13の部分
で内側に向けて直角状に折り曲げ、先端フラップ部31C1を先端フラップ部31B1に
当接する状態で、2本の直管形LED灯20相互間に押し圧状態で挿入することにより形
成される。このとき、係止スリット32Dに対して係止スリット31C11が噛み合う状
態の嵌合となり、図7に示すように、係止スリット31C11が係止スリット32Dの基
部に相当する立ち上がり辺32Aの部分32AAに嵌合し、これと同時に、係止スリット
32Dが係止スリット31C11の基部に相当する先端フラップ部31C1の部分31C
Cに嵌合する。これによって、立ち上がり辺32Aと、先端フラップ部31C1との噛み
合いが維持され、先端フラップ部31C1が先端フラップ部31B1に重なり合った状態
を維持することができる。また、このような折り曲げによって、図7に示すように、第1
管体包囲部31Bの内側面に他方の補強辺32Bが面接触状態となり、補強辺32Bの安
定保持状態となる。これによって、図1(ヘ)に示すように、この状態を保持した梱包装
置1の梱包が完成する。
【0052】
この場合、幅L1をW1の2倍に設定している。このため、折れ線S1、S2、S3の
部分で内側に向けて直角状に折り曲げて形成された第1管体包囲部31Bは、管軸方向の
左右側面形状が正方形状をなす筒状となる。同様に、折れ線S11、S12、S13の部
分で内側に向けて直角状に折り曲げて形成された第2管体包囲部31Cは、管軸方向の左
右側面形状が正方形状をなす筒状となる。このため、梱包装置1は、図7に示すように、
その管軸方向の左右側面形状は、高さがW1に包装部材30の板厚を加えた値Wであり、
幅がWの2倍である長方形状をなす筒状体となる。
【0053】
この梱包の結果、梱包された2本の直管形LED灯20は、図7に示すように、先端フ
ラップ部31B1及び31C1によって、相互に間隔を保った収納状態となり、運搬途上
などにおいて、2本の直管形LED灯20が衝突する虞がない状態である。
【0054】
上記のように、先端フラップ部31B1及び31C1の重ね合わせ状態を保持して、先
端フラップ部31B1及び31C1が開かない状態を維持するための係止部33の一つの
形態として、図1〜図7に示すように、二つの端子部挿入孔32Cの中間部に係止スリッ
ト32Dが形成され、また先端フラップ部31B1及び31C1の管軸方向の両端部にも
係止スリット31B11及び31C11が形成されている。立ち上がり辺32Aと、先端
フラップ部31B1及び31C1とが、相互に係止し合う構成である。
【0055】
なお、先端フラップ部31B1及び31C1を同時に、またはいずれか一方から順に、
2本の直管形LED灯20相互間に挿入するとき、上記の嵌合状態へ向かう際に、先端フ
ラップ部31B1及び31C1が相互に押し圧状態で挿入される関係の構成によって、先
端フラップ部31B1及び31C1が重なり合って開かない状態維持が、より一層、効果
的となる。
【0056】
上記のように、一枚の包装部材は、長方形状の平板包装部材30で構成され、立ち上が
り辺32Aの外側には、基部31Aの管軸方向の延長線上に、補強辺32Bが当接する端
部補強部31A1が存在する。この端部補強部31A1の存在によって、補強辺32Bに
よる立ち上がり辺32Aの安定保持ができることとなり、直管形照明灯の左右端部の端子
部が立ち上がり辺に挿入された状態を安定維持できると共に、梱包装置1の左右端部へ加
わる衝撃に対して、この端部補強部31A1と補強辺32Bとによって、梱包装置1の左
右端部の強度が得られ、直管形照明灯20の端子部5の保護に適した梱包装置1となる。
【0057】
係止部33の他の形態として、係止スリット32Dを設けずに、係止スリット31B1
1及び31C11のみとし、先端フラップ部31B1及び31C1を同時に、またはいず
れか一方から順に、2本の直管形LED灯20相互間に挿入するとき、立ち上がり辺32
Aの中央部が係止スリット31B11及び31C11に嵌合する構成とすることもできる

【0058】
好ましい形態として、上記のように、第1管体包囲部31B及び第2管体包囲部31C
は、それぞれ略直角に屈曲形成された正方形状筒をなしており、梱包装置1全体の形状は
、直管形LED灯20の管軸方向の左右両端部形状が長方形状をなし、直管形LED灯2
0の管軸方向に長い長方形状筒(直方形状)となる。このため、直管形照明灯の2本を1
ユニット(一つの単位)として取り扱う場合の取り扱いがし易く、床などに置いたときの
安定化が得られる。
【0059】
図1(ヘ)に示す梱包装置1の梱包完成状態において、第1管体包囲部31B及び第2
管体包囲部31Cの対向位置に形成した指掛け用切り欠き36は、その一つの形態は、図
1(ヘ)のY部のように、二つの指掛け用切り欠き36が組み合わさって、一つの円状の
切り欠き孔となる。この円状の切り欠き孔は、収納した2本の直管形LED灯20の管体
4部分が目視できる確認孔として機能する。また、この切り欠き孔Yは、この二つの指掛
け用切り欠き36に指を掛けて、重なり合った先端フラップ部31B1及び31C1を引
き出すことにより、梱包を開く場合に効果的である。一方、M部及びN部に示すそれぞれ
対向した二つの指掛け用切り欠き36は、片方の手の指をM、Mに引っ掛け、他方の手の
指をN、Nに引っ掛けることにより、梱包装置1全体を安定に持ち運ぶ取っ手部となる。
このため、M部及びN部の対向した二つの指掛け用切り欠き36は、後述のように、梱包
装置1を外装箱40に詰めた場合の取り出し及び外装箱40への詰めこみに便利である。
【0060】
また、図1(ヘ)に示す梱包装置1の梱包完成状態において、立ち上がり辺32Aの切
り起こしによって生じた切り欠き孔37が、梱包装置1の管軸方向の両端部付近に存在し
、直管形LED灯20の端部キャップ6に対応する位置に形成された状態であるため、切
り欠き孔37から、包装した直管形照明灯20の端部キャップ6部分を目視確認でき、包
装した直管形照明灯20の確認及びその種類の目視などに便利である。また、この切り欠
き孔37は、梱包装置1の基部31Aから、第1管体包囲部31Bの外側壁(折れ線S1
とS2の間の壁面)と、第2管体包囲部31Cの外側壁(折れ線S11とS12の間の壁
面)に亘る長さで形成されることによって、図1(ヘ)の上方から第1管体包囲部31B
と第2管体包囲部31Cを跨ぐように、片方の手の指を切り欠き孔37の両端部37Aに
引っ掛けることによって、ここが梱包装置1全体を安定に持ち運ぶ取っ手部となる。この
ため、M部及びN部の指掛け用切り欠き36を省略する構成でもよい。
【0061】
図9及び図10には、2本の直管形LED灯20を収納した梱包装置1の複数個が、外
装箱40に収納される構成を示している。上記のように、梱包装置1全体の形状は、直管
形LED灯20の管軸方向の左右両端部形状が、幅がL1+2Wで高さがWの長方形状を
なし、直管形LED灯20の管軸方向に長い長方形状筒(直方形状)をなしている。この
ような形態の梱包装置1の箱詰めについて説明する。
【0062】
先ず図9は、2本の直管形LED灯20を1ユニット(一つの単位)として包装した本
発明に係る梱包装置1の10個を左右側面形状が長方形状の直方形外装箱40に収納され
る状態の分解斜視図である。この場合、上段と下段にそれぞれ5個の梱包装置1を立てた
状態に配置し、図9の手前側の1個の梱包装置1は、切り欠き孔37が図9の奥側に向い
た状態であり、他の4個の梱包装置1は、切り欠き孔37が図9の手前側に向いた状態で
配置された状態で、外装箱40に収納される。
【0063】
図10は、2本の直管形LED灯20を1ユニット(一つの単位)として包装した本発
明に係る梱包装置1の20個を左右側面形状が長方形状の直方体状の外装箱40に収納さ
れる状態の分解斜視図である。この場合、上下方向に5段積みの梱包装置1が前後方向に
4列配置される状態である。各列の5段積みの状態は、図10の最上段の梱包装置1は、
切り欠き孔37が図10の下側に向いた状態であり、その下方の他の4個の梱包装置1は
、切り欠き孔37が図10の上側に向いた状態で積層された状態であり、このような積層
の5列が外装箱40に収納される。
【0064】
図9及び図10に示すように、二つの梱包装置1を組み合わせれば、左右側面形状が正
方形状の直方体となるため、これを一組とすれば、外装箱の左右側面形状が正方形状の直
方体状の外装箱、または外装箱の左右側面形状が長方形状の直方体状の外装箱に充填され
た収納状態が得られ、外装箱内での安定した収納状態が得られるものとなり、運搬等の際
にも内部の直管形照明灯が破損し難い状態を保つことができるものである。
【0065】
本発明の梱包装置1は、上記の説明では、2本の直管形照明灯20を一組として収納す
る構成について説明したが、2本の直管形照明灯20に替えて、従来使用されている直管
形蛍光灯の2本を一組として、上記同様の構成によって梱包することができる。
【0066】
上記の説明では、梱包装置1として説明したが、2本の直管形照明灯20を除いた状態
の梱包装置1に使用される一枚の包装部材30の上記形態そのものを表現する場合は、梱
包装置1を包装体1として表現することができる。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明に係る梱包装置1または包装体1は、上記実施例に示した図示の形態に限らず、
本発明の技術範囲において、種々の構成の梱包装置または包装体を包含するものである。
【符号の説明】
【0068】
1・・・・・梱包装置
2・・・・・LED
3・・・・・LED基板
3A・・・・LED基板3の長手方向に沿った両端部
3B・・・・LED基板3の長手方向端部
3P・・・・照明側面
4・・・・・管体
4A・・・・溝
4B・・・・リブ
5・・・・・端子部
6・・・・・端部キャップ
6A・・・・環状取り付け部
6B・・・・環状取り付け部
6C・・・・環状フランジ
6D・・・・切り欠き
6E・・・・ストッパ部
7・・・・・リード線
8・・・・・LED駆動用回路基板
9・・・・・AC/DC変換回路部
10・・・・電圧制御部
11A・・・基板側プラグ
11B・・・端子側プラグ
14・・・・端子支持部材
14A・・・金属製外観部材
15・・・・係止部
15A・・・第1係止部
15B・・・第2係止部
16・・・・隔壁
16A・・・孔
20・・・・直管形照明灯(直管形蛍光灯、直管形LED灯)
30・・・・包装部材
31・・・・本体保護部
31A・・・基部
31B・・・第1管体包囲部
31B1・・第1管体包囲部の先端フラップ部
31B11・・・係止スリット
31C・・・第2管体包囲部
31C1・・第2管体包囲部の先端フラップ部
31C11・・・係止スリット
32・・・・端子保護部
32A・・・立ち上がり辺
32B・・・補強辺
32C・・・端子部挿入孔
32D・・・係止スリット
33・・・・係止部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一枚の包装部材が、2本の直管形照明灯が並列配置された状態で直管形照明灯の管体部
分を覆う本体保護部と、前記管体部分の両端部に取り付けた端部キャップから突出した端
子部を保護する端子保護部を備え、
前記本体保護部は、直管形照明灯の管軸が並行状態となるように2本の直管形照明灯が
並列配置される幅でもって管軸方向に長い形状の基部と、この基部の一方の長辺に連続し
て一方の前記直管形照明灯を包むように屈曲形成された第1管体包囲部と、前記基部の他
方の長辺に連続して他方の前記直管形照明灯を包むように屈曲形成された第2管体包囲部
とが一体形成され、
前記端子保護部は、前記基部の管軸方向の両端部に前記端子部に対応した切り起こしに
て、略直角の立ち上がり辺と、この立ち上がり辺の両端部から外方向に屈曲した補強辺と
が一体形成され、
前記立ち上がり辺には、前記2本の直管形照明灯のそれぞれの端子部が挿入される端子
部挿入孔が形成され、
前記第1管体包囲部及び前記第2管体包囲部の先端フラップ部が重ね合わせ状態で前記
立ち上がり辺と相互に係止し合う係止部を備えた
ことを特徴とする直管形照明灯の梱包装置。
【請求項2】
一枚の包装部材が、2本の直管形照明灯が並列配置された状態で直管形照明灯の管体部
分を覆う本体保護部と、前記管体部分の両端部に取り付けた端部キャップから突出した端
子部を保護する端子保護部を備え、
前記本体保護部は、直管形照明灯の管軸が並行状態となるように2本の直管形照明灯が
並列配置される幅でもって管軸方向に長い平板状の基部と、この基部の一方の長辺に連続
して一方の前記直管形照明灯を包むように略直角に屈曲形成された正方形状筒の第1管体
包囲部と、前記基部の他方の長辺に連続して他方の前記直管形照明灯を包むように略直角
に屈曲形成された正方形状筒の第2管体包囲部とが一体形成され、
前記端子保護部は、前記基部の管軸方向の両端部に前記端子部に対応した切り起こしに
て、前記管軸方向に交差する略直角の立ち上がり辺と、この立ち上がり辺の両端部から外
方向に略直角に屈曲した補強辺とが一体形成され、前記立ち上がり辺には、前記2本の直
管形照明灯のそれぞれの端子部が挿入される端子部挿入孔と、前記第1管体包囲部及び第
2管体包囲部の管軸方向の両端部が重ね合わせで押し圧挿入される係止スリットが形成さ
れた
ことを特徴とする直管形照明灯の梱包装置。
【請求項3】
前記一枚の包装部材は長方形状の平板状包装部材で構成され、前記立ち上がり辺の外側
には、前記基部の管軸方向の延長線上に前記補強辺が当接する端部補強部が存在すること
を特徴とする請求項1または2に記載の直管形照明灯の梱包装置。
【請求項4】
前記立ち上がり辺の切り起こしにて生じた切り欠き孔が、前記端部キャップに対応する
位置に形成されたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の直管形照明灯の梱
包装置。
【請求項5】
前記第1管体包囲部及び前記第2管体包囲部の対向位置には、指掛け用切り欠きを形成
したことを特徴とする請求項2に記載の直管形照明灯の梱包装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−41079(P2012−41079A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−186074(P2010−186074)
【出願日】平成22年8月23日(2010.8.23)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(302071092)テガ三洋工業株式会社 (244)
【Fターム(参考)】