説明

移動通信システム、基地局装置、およびチャネル割り当て方法

【課題】他のサブキャリアに干渉を与えることなく、TDMA方式およびOFDMA方式を採用する2以上の基地局と同時に通信を行うこと。
【解決手段】基地局14−1は、移動局12との通信に使用しているタイムスロットを含むハンドオーバ要求をハンドオーバ先の基地局14−2に送信する(S106,S108)。基地局14−2は、基地局14−1から受信したハンドオーバ要求に含まれるタイムスロットとは異なるタイムスロットに含まれる少なくとも1つの空き通信チャネルを移動局12に割り当てる(S112〜S118)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信システム、基地局装置、およびチャネル割り当て方法に関し、特に、移動局装置が2以上の基地局装置と同時に通信を行うための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
次世代PHS(Next Generation Personal Handy-phone System)は、TDMA/TDD(Time Division Multiple Access/Time Division Duplex:時分割多元接続/時分割双方向通信)方式およびOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access:直交周波数分割多元接続)方式により高速通信を実現する移動通信システムである。この次世代PHSの無線通信インターフェースは、非特許文献1に規定されている。
【0003】
図9は、次世代PHSの発呼シーケンスを示す図である。同図に示すように、基地局は、自局の基地局IDや送信電力制御情報(実際の送信電力と基地局最大送信電力との差を示す負の値)などを含む報知制御チャネル(BCCH:Broadcast Control Channel)を定期的に送信している(S200)。移動局は、この報知制御チャネルに基づいて下り方向(基地局から移動局に向かう方向)のフレーム同期を確立した後(S202)、上り同期バースト信号に対応するタイミング補正チャネル(TCCH:Timing Correct Channel)を基地局に送信する(S204)。
【0004】
移動局からのタイミング補正チャネルを受信した基地局は、まず、タイミング補正チャネルの受信タイミングと所望受信タイミングとのずれをタイミング補正量として算出する(S206)。次に、移動局に割り当てるANCH(Anchor Channel)用の1つの通信チャネルを決定する(S208)。次世代PHSにおける各通信チャネルは、TDMAによるタイムスロット(たとえば、タイムスロット長625μs)のいずれかとOFDMAによるサブチャネルのいずれかとの組み合わせからなり、PRU(Physical Resource Unit)と呼ばれる。
【0005】
さらに、基地局は、タイミング補正チャネルの受信電力と所望受信電力とのずれを移動局送信電力の補正量を算出し(S210)、S206で算出したタイミング補正量とS208で決定したANCH用PRUとS210で算出した移動局送信電力の補正量とを含む信号制御チャネル(下りSCCH:Signaling Control Channel)を移動局に送信する(S212)。
【0006】
移動局は、基地局からの信号制御チャネルを受信すると、その信号制御チャネルからANCH用PRUを取得する(S214)。次に、移動局は、信号制御チャネルに含まれる送信電力補正量に基づいてANCHの送信電力を補正するとともに(S216)、信号制御チャネルに含まれるタイミング補正量に基づいて送信タイミングを補正することにより、上り方向(移動局から基地局に向かう方向)のフレーム同期を確立する(S218)。そして、移動局は、S214で取得したANCH用PRUを使用して、S216で補正した送信電力およびS218で補正した送信タイミングで、EXCH(Extra Channel)用PRUの割り当てを要求する上りANCHを基地局に送信する(S220)。
【0007】
移動局からの上りANCHを受信した基地局は、1以上のPRUからなるEXCH用PRUを決定し(S222)、決定したEXCH用PRUを含む下りANCHを移動局に送信する(S224)。
【0008】
OFDMA方式を採用する次世代PHSでは、各移動局から送信される上り信号の受信タイミングずれおよび受信電力ずれを基地局側で個別に補正することができない。このため、上記のように、移動局側で上り信号の送信タイミングを補正することにより、シンボル間干渉(ISI:Inter-Symbol Interference)を防ぐようにしている。また、移動局の送信電力を適正化することにより、隣接セルへの干渉を防ぐようにしている。
【非特許文献1】“ARIB STD-T95「OFDMA/TDMA TDD Broadband Wireless Access System (Next Generation PHS)ARIB STANDARD」1.0版”、平成19年12月12日、社団法人電波産業会
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
次世代PHSでは、移動局が通信中の基地局から他の基地局にソフトハンドオーバを行う場合(図10参照)、通信中の基地局に対する上り信号の送信タイミングとハンドオーバ先の基地局に対する上りANCHの送信タイミングをそれぞれ個別に制御する必要がある。
【0010】
このため、ハンドオーバ先の基地局が移動局に割り当てるANCHのタイムスロットが、通信中の基地局が移動局に割り当てているANCHおよびEXCHのタイムスロットのいずれかと重複してしまうと、移動局は上記2つ送信タイミングのいずれかを制御することができなくなり、他のサブキャリアに干渉を与えてしまうという問題があった。
【0011】
なお、この問題は、次世代PHSに限らず、移動局がTDMA方式およびOFDMA方式を採用する2以上の基地局と同時に通信を行う移動通信システム全般に共通する問題である。
【0012】
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、他のサブキャリアに干渉を与えることなく、TDMA方式およびOFDMA方式を採用する2以上の基地局装置と同時に通信を行うことができる移動通信システム、基地局装置、およびチャネル割り当て方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、本発明に係る移動通信システムは、第1および第2の基地局装置と、前記第1および第2の基地局装置と同時に通信を行う移動局装置と、を含み、時分割多元接続によるタイムスロットのいずれかと直交周波数分割多元接続によるサブチャネルのいずれかとの組み合わせからなる通信チャネルの少なくとも1つが前記通信に使用される、移動通信システムであって、前記第1の基地局装置は、前記移動局装置との通信に使用しているタイムスロットを前記第2の基地局装置に通知する手段を含み、前記第2の基地局装置は、前記第1の基地局装置から通知されたタイムスロットとは異なるタイムスロットに含まれる少なくとも1つの空き通信チャネルを前記移動局装置に割り当てる手段を含む、ことを特徴とする。
【0014】
本発明によれば、移動局装置は、他のサブキャリアに干渉を与えることなく、TDMA方式およびOFDMA方式を採用する2以上の基地局装置と同時に通信を行うことができる。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記移動局装置は、前記第1の基地局装置から前記第2の基地局装置にソフトハンドオーバを行う際に、前記第1および第2の基地局装置と同時に通信を行う。
【0016】
この態様によれば、移動局装置は、他のサブキャリアに干渉を与えることなく、ソフトハンドオーバを行うことができる。
【0017】
また、本発明の一態様では、前記通信には、1つの通信チャネルからなる単一チャネルが使用される。
【0018】
また、本発明の一態様では、前記通信には、1つ以上の通信チャネルからなる複合チャネルが使用される。この態様では、前記第1の基地局装置は、前記移動局装置に割り当てている通信チャネルが複数のタイムスロットからなる場合に、該通信チャネルを構成するタイムスロットの一部の使用を制限する手段をさらに含んでもよい。
【0019】
また、本発明に係る基地局装置は、時分割多元接続によるタイムスロットのいずれかと直交周波数分割多元接続によるサブチャネルのいずれかとの組み合わせからなる通信チャネルの少なくとも1つを使用して移動局装置と通信を行う基地局装置であって、他の基地局装置から、該他の基地局装置が前記移動局装置との通信に使用しているタイムスロットの通知を受ける手段と、前記他の基地局装置から通知されたタイムスロットを除くタイムスロットに含まれる少なくとも1つの空き通信チャネルを前記移動局装置に割り当てる手段と、を含むことを特徴とする。
【0020】
また、本発明に係るチャネル割り当て方法は、時分割多元接続によるタイムスロットのいずれかと直交周波数分割多元接続によるサブチャネルのいずれかとの組み合わせからなる通信チャネルの少なくとも1つを使用して移動局装置と通信を行う基地局装置のチャネル割り当て方法であって、他の基地局装置から、該他の基地局装置が前記移動局装置との通信に使用しているタイムスロットの通知を受けるステップと、前記他の基地局装置から通知されたタイムスロットを除くタイムスロットに含まれる少なくとも1つの空き通信チャネルを前記移動局装置に割り当てるステップと、を含むことを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明の一実施形態に係る移動通信システム10の全体構成図である。同図に示すように、移動通信システム10は、複数の移動局12(ここでは1つのみを示す)と、複数の基地局14(ここでは、移動局12と通信をしている基地局(Serving Base Station)14−1と移動局12のハンドオーバ先である基地局(Target Base Station)14−2のみを示す)と、ASNゲートウェイ18(ASN−GW:Access Service Network Gateway)と、を含んで構成されている。基地局14−1,14−2とASNゲートウェイ18は、IP網16を介して相互に接続されている。
【0023】
基地局14は、TDMA/TDD方式およびOFDMA方式を採用しており、TDMAによるタイムスロットのいずれかとOFDMAによるサブチャネルのいずれかとの組み合わせからなる通信チャネルの少なくとも1つを使用して移動局12と通信を行う。
【0024】
ASNゲートウェイ18は、基地局間通信の中継、認証管理、無線リソース管理、ハンドオーバ制御などを行う公知のサーバコンピュータである。
【0025】
移動通信システム10では、図10に示したハンドオーバシーケンスから、移動局によるタイミング補正チャネル(TCCH)の送信(S318)と、ハンドオーバ先の基地局による信号制御チャネル(下りSCCH)の送信(S326)と、を省略することができるため、高速なハンドオーバを実現することができる。
【0026】
以下では、上記ハンドオーバの高速化を実現するために移動局12および基地局14が備える構成について説明する。
【0027】
図2は、移動局12の機能ブロック図である。同図に示すように、移動局12は、アンテナ20、無線通信部22、下りフレーム同期部24、復調部26、データ検出部28、記憶部30、伝搬損失演算部32、送信電力制御部34、タイミング補正量演算部36、データ生成部38、変調部40、および上りフレーム同期部42を含んで構成される。これらのうち一部は、たとえばCPU(Central Processing Unit)またはDSP(Digital Signal Processor)で構成される。
【0028】
アンテナ20は、無線信号を受信し、受信された無線信号を無線通信部22に出力する。また、アンテナ20は、無線通信部22から供給される無線信号を基地局14に対して送信する。無線信号の受信と送信は、無線通信部22の指示に従って時分割で切り替えられる。
【0029】
無線通信部22は、ローノイズアンプ、パワーアンプ、局部発振器、ミキサ、およびフィルタを含んで構成される。無線通信部22は、アンテナ20から入力される無線信号をローノイズアンプで増幅し、中間周波数信号にダウンコンバートしてから、下りフレーム同期部24に出力する。また、無線通信部22は、上りフレーム同期部42から入力される変調信号を無線信号にアップコンバートし、パワーアンプで送信出力レベルまで増幅してから、アンテナ20に供給する。
【0030】
下りフレーム同期部24は、無線通信部22から入力される信号と既知信号との相関を検出し、所定値以上の相関が検出されたタイミングを基地局14から送信された下り信号の受信タイミングとして検出する。そして、検出された下り信号の受信タイミングに基づいて、下りフレーム同期部24は、基地局14との間で下り方向のフレーム同期を確立する。また、下りフレーム同期部24は、基地局14から送信された下り信号の受信電力を測定する。
【0031】
復調部26は、A/D変換器、直並列変換器、FFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)演算部、および並直列変換器を含んで構成される。復調部26は、下りフレーム同期部24から入力される信号に、ガードインターバル(GI:Guard Interval)の除去、A/D変換、直並列変換、離散フーリエ変換、並直列変換などを施し、連続する複素シンボル列を取得する。こうして取得された複素シンボル列は、データ検出部28に出力される。
【0032】
データ検出部28は、復調部26から入力される複素シンボル列からシンボルの変調方式に応じたデータビット列(受信データ)を検出し、検出された受信データを図示しない上位層に出力する。
【0033】
記憶部30は、たとえば半導体メモリ素子で構成され、下りフレーム同期部24で検出された下り信号の受信タイミングや下りフレーム同期部24で測定された下り信号の受信電力などを記憶する。
【0034】
伝搬損失演算部32は、基地局14から送信される下り信号(下り共通チャネル(CCH:Common Channel)または下り個別チャネル(ICH:Individual Channel))の伝搬損失を算出する。報知制御チャネル(BCCH)は、下り共通チャネル(CCH)の1つである。
【0035】
ここでは、ハンドオーバ先の基地局14−2から送信される報知制御チャネルの伝搬損失の算出方法を図3に基づいて説明する。同図に示すように、ハンドオーバ先の基地局14−2から送信される報知制御チャネルの伝搬損失LOSS_BS2は、報知制御チャネルの送信電力Pt_BS2と移動局12における報知制御チャネルの受信電力RSSI_BS2との差であるから、LOSS_BS2=Pt_BS2−RSSI_BS2と表される。また、既知の基地局最大送信電力をPtMAX_BS、報知制御チャネルの送信電力制御情報(報知制御チャネルに含まれる負の値)をΔPt_BS2とすると、報知制御チャネルの送信電力Pt_BS2は、Pt_BS2=PtMAX_BS+ΔPt_BS2と表される。したがって、ハンドオーバ先の基地局14−2から送信される報知制御チャネルの伝搬損失LOSS_BS2は、LOSS_BS2=(PtMAX_BS+ΔPt_BS2)−RSSI_BS2により算出される。こうして算出される伝搬損失LOSS_BS2は、移動局12〜基地局14−2間の伝搬損失とみなすことができる。
【0036】
このように、伝搬損失演算部32は、既知の基地局最大送信電力PtMAX_BSと、報知制御チャネルに含まれる送信電力制御情報ΔPt_BS2と、記憶部30に記憶された報知制御チャネルの受信電力RSSI_BS2と、に基づいて、報知制御チャネルの伝搬損失LOSS_BS2を算出する。
【0037】
送信電力制御部34は、基地局14に対する上り信号の送信電力を制御する。特に、移動局12が基地局14−1から基地局14−2にハンドオーバを行う際、送信電力制御部34は、ハンドオーバ先の基地局14−2におけるANCHの受信電力が基地局所望受信電力Zと等しくなるよう、ANCHの送信電力を制御する。ハンドオーバ先の基地局14−2との通信に使用するANCH用PRU(1つの通信チャネルからなる単一チャネル)は、後述するように、通信中の基地局14−1から送信されるハンドオーバ応答を介してハンドオーバ先の基地局14−2から通知される。
【0038】
ここで、ハンドオーバ先の基地局14−2に対するANCHの送信電力の算出方法を図3に基づいて説明する。同図に示すように、ハンドオーバ先の基地局14−2におけるANCHの受信電力が既知の基地局所望受信電力Zと等しくなるようにするためには、基地局所望受信電力Zに上述した移動局12〜基地局14−2間の伝搬損失LOSS_BS2を上乗せした電力をANCHの送信電力Pt_MS2とすればよい。すなわち、Pt_MS2=Z+LOSS_BS2とすればよい。
【0039】
このように、送信電力制御部34は、既知の基地局所望受信電力Zと伝搬損失演算部32により算出された伝搬損失LOSS_BS2とに基づいて、ハンドオーバ先の基地局14−2に対するANCHの送信電力Pt_MS2を算出する。算出された送信電力Pt_MS2は変調部40に供給される。
【0040】
なお、送信電力制御部34は、他の方法によりANCHの送信電力Pt_MS2を制御してもよい。図4は、ハンドオーバ先の基地局14−2に対するANCHの送信電力の他の算出方法を示す図である。この算出方法は、通信中の基地局14−1における上り信号(上りCCHまたは上りICH)の受信電力が基地局所望受信電力Zと等しくなるよう予め基地局14−1に対する上り信号の送信電力が制御されていることを前提とした方法である。
【0041】
図4に示すように、通信中の基地局14−1から送信される下り信号(下りCCHまたは下りICH)の伝搬損失LOSS_BS1は、下り信号の送信電力Pt_BS1と移動局12における下り信号の受信電力RSSI_BS1との差であるから、LOSS_BS1=Pt_BS1−RSSI_BS1と表される。また、下り信号の送信電力制御情報(下り信号に含まれる負の値)をΔPt_BS1とすると、下り信号の送信電力Pt_BS1は、Pt_BS1=PtMAX_BS+ΔPt_BS1と表される。したがって、通信中の基地局14−1から送信される下り信号の伝搬損失LOSS_BS1は、LOSS_BS1=(PtMAX_BS+ΔPt_BS1)−RSSI_BS1により算出される。こうして算出される伝搬損失LOSS_BS1は、移動局12〜基地局14−1間の伝搬損失とみなすことができる。
【0042】
また、通信中の基地局14−1に対する上り信号の送信電力Pt_MS1は、基地局14−1における上り信号の受信電力が基地局所望受信電力Zに等しくなるように決定されたものであるため、上り信号の送信電力Pt_MS1から移動局12〜基地局14−1間の伝搬損失LOSS_BS1を差し引けば基地局所望受信電力Zが得られる。すなわち、基地局所望受信電力Zは、Z=Pt_MS1−LOSS_BS1により算出される。
【0043】
上述したように、ハンドオーバ先の基地局14−2に対するANCHの送信電力Pt_MS2は、Pt_MS2=Z+LOSS_BS2と表されるから、これにZ=Pt_MS1−LOSS_BS1を代入すると、Pt_MS2=Pt_MS1+(LOSS_BS2−LOSS_BS1)となる。
【0044】
このように、送信電力制御部34は、通信中の基地局14−1に対する上り信号の送信電力Pt_MS1と、通信中の基地局14−1から送信される下り信号の伝搬損失LOSS_BS1とハンドオーバ先の基地局14−2から送信される報知制御チャネルの伝搬損失LOSS_BS2との差と、に基づいて、ハンドオーバ先の基地局14−2に対するANCHの送信電力Pt_MS2を算出してもよい。
【0045】
タイミング補正量演算部36は、移動局12が基地局14−1から基地局14−2にハンドオーバを行う際、図5に示すように、通信中の基地局14−1から送信される下り信号(下りCCHまたは下りICH)の受信タイミングと、ハンドオーバ先の基地局14−2から送信される報知制御チャネル(BCCH)の受信タイミングと、のタイミング差をタイミング補正量Δtとして算出し、算出されたタイミング補正量Δtを上りフレーム同期部42に供給する。タイミング補正量Δtの算出に用いられる上記2つの受信タイミングは、記憶部30から読み出される。
【0046】
ただし、移動通信システム10では、通信中の基地局14−1が下り信号を送信するタイムスロットと、ハンドオーバ先の基地局14−2が報知制御チャネルを送信するタイムスロットと、が異なる場合がある。この場合、タイミング補正量演算部36は、それらタイムスロット間の間隔(タイムスロット長の倍数)を上記タイミング差からさらに差し引いた値をタイミング補正量Δtとする。
【0047】
こうして算出されたタイミング補正量Δtは、図6に示すように、移動局12〜基地局14−1間の距離d1と、移動局12〜基地局14−2間の距離d2と、の差に対応する。すなわち、光速をcとすると、Δt=(d1−d2)/cとなる。
【0048】
データ生成部38は、図示しない上位層から入力されるデータビット列に、送信チャネルのフォーマットに応じたヘッダ情報などを付加して、送信データを生成する。生成された送信データは、変調部40に出力される。
【0049】
変調部40は、直並列変換器、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform:逆高速フーリエ変換)演算部、並直列変換器、およびD/A変換器を含んで構成される。変調部40は、データ生成部38から入力される送信データに対して変調方式に応じたシンボルマッピング(振幅および位相の割り当て)を行い、複素シンボル列を得る。
【0050】
また、変調部40は、得られた複素シンボル列を各サブキャリア成分に分割し、上り信号(上りANCHなど)の送信電力が送信電力制御部34で算出された送信電力になるよう基地局14から割り当てられたPRUに対応するサブキャリア成分を調整する。そして、変調部40は、調整された複素シンボル列の各キャリア成分に、直並列変換、逆離散フーリエ変換、並直列変換、D/A変換などを施し、ベースバンドOFDM信号を取得する。こうして取得されたベースバンドOFDM信号は、ガードインターバルが付加された後に、上りフレーム同期部42に出力される。
【0051】
上りフレーム同期部42は、移動局12が上り方向のフレーム同期が確立された通信中の基地局14−1から基地局14−2にハンドオーバを行う際、タイミング補正量演算部36により算出されたタイミング補正量Δtに基づいて、ハンドオーバ先の基地局14−2に対するANCHの送信タイミングを補正する。
【0052】
すなわち、図5に示すように、上りフレーム同期部42は、ハンドオーバ先の基地局14−2から送信されたBCCHが通信中の基地局14−1から送信された下り信号(下りCCHまたは下りICH)より|Δt|だけ遅れて受信された場合には、基地局14−1に対する上り信号(上りCCHまたは上りICH)の送信タイミングより|Δt|だけ早くANCH用の信号を無線通信部22に出力する。逆に、ハンドオーバ先の基地局14−2から送信されたBCCHが通信中の基地局14−1から送信された下り信号(下りCCHまたは下りICH)よりΔtだけ早く受信された場合には、上りフレーム同期部42は、基地局14−1に対する上り信号(上りCCHまたは上りICH)の送信タイミングよりΔtだけ遅くANCH用の信号を無線通信部22に出力する。
【0053】
なお、通信中の基地局14−1に対して上り信号を送信するタイムスロットと、ハンドオーバ先の基地局14−2に対してANCHを送信するタイムスロットと、が異なる場合、上りフレーム同期部42は、それらタイムスロット間の間隔(タイムスロット長の倍数)をさらに考慮してANCHの送信タイミングを補正するものとする。
【0054】
図7は、基地局14の機能ブロック図である。同図に示すように、基地局14は、アンテナ50、無線通信部52、復調部54、データ検出部56、IPインターフェース部58、通信チャネル制御部60、ハンドオーバ制御部62、データ生成部64、および変調部66を含んで構成される。これらのうち一部は、たとえばCPUまたはDSPで構成される。
【0055】
アンテナ50は、無線信号を受信し、受信された無線信号を無線通信部52に出力する。また、アンテナ50は、無線通信部52から供給される無線信号を移動局12に対して送信する。なお、無線信号の受信と送信は、無線通信部52の指示に従って時分割で切り替えられる。
【0056】
無線通信部52は、ローノイズアンプ、パワーアンプ、局部発振器、ミキサ、およびフィルタを含んで構成される。無線通信部52は、アンテナ20から入力される無線信号をローノイズアンプで増幅し、中間周波数信号にダウンコンバートしてから、復調部54に出力する。また、無線通信部52は、変調部66から入力される変調信号を無線信号にアップコンバートし、パワーアンプで送信出力レベルまで増幅してから、アンテナ50に供給する。
【0057】
復調部54は、A/D変換器、直並列変換器、FFT演算部、および並直列変換器を含んで構成される。復調部54は、無線通信部52から入力される信号に、ガードインターバルの除去、A/D変換、直並列変換、離散フーリエ変換、並直列変換などを施し、連続する複素シンボル列を取得する。こうして取得された複素シンボル列は、データ検出部56に出力される。
【0058】
データ検出部56は、復調部54から入力される複素シンボル列からシンボルの変調方式に応じたデータビット列(受信データ)を検出し、検出された受信データをIPインターフェース部58やハンドオーバ制御部62などに出力する。
【0059】
IPインターフェース部58は、ハンドオーバ制御部62やデータ生成部64から入力されるデータに所定のIPヘッダを付加してIPパケットを生成し、そのIPパケットをIP網16を介して他の基地局14やASNゲートウェイ18に送信する。また、IPインターフェース部58は、他の基地局14やASNゲートウェイ18から送信されるIPパケットをIP網16を介して受信し、受信したIPパケットに含まれるペイロードデータをハンドオーバ制御部62やデータ生成部64などに供給する。
【0060】
通信チャネル制御部60は、移動局12からの要求に応じて、移動局12に割り当てるANCH用PRU(1つの通信チャネルからなる単一チャネル)やEXCH用PRU(1つ以上の通信チャネルからなる複合チャネル)などを決定し、決定したPRUを移動局に通知する。
【0061】
ハンドオーバ制御部62は、データ検出部56で検出された受信データが通信中の移動局12からのハンドオーバ要求(Switching Request)である場合、通信チャネル制御部60が移動局12に割り当てているANCH用PRUを含むハンドオーバ要求を生成し、そのハンドオーバ要求をASNゲートウェイ18を介してハンドオーバ先の基地局14−2に送信する。その後、ハンドオーバ制御部62は、ハンドオーバ先の基地局14−2から返信されるハンドオーバ応答(Switching Response)に含まれる新たなANCH用PRUを通信チャネル制御部60に通知するとともに、そのハンドオーバ応答を移動局12に送信するようデータ生成部64に指示する。
【0062】
この場合、通信チャネル制御部60は、ハンドオーバ制御部62から通知された新たなANCH用PRUのタイムスロットと、移動局12に割り当てているEXCH用PRUのタイムスロットと、が重複しないよう、必要に応じてEXCH用PRUの割り当てを変更する。すなわち、通信チャネル制御部60は、移動局12に割り当てるEXCH用PRUを、ハンドオーバ制御部62から通知された新たなANCH用PRUのタイムスロットを除くタイムスロットに制限する。
【0063】
一方、ハンドオーバ制御部62は、IPインターフェース部58から入力されるデータが移動局12と通信をしている基地局14−1からのハンドオーバ要求である場合、そのハンドオーバ要求に含まれるANCH用PRUを通信チャネル制御部60に通知する。この場合、通信チャネル制御部60は、ハンドオーバ制御部62から通知されたANCH用PRUのタイムスロットとは異なるタイムスロットに含まれる1つの空きPRUを新たなANCH用PRUとして決定する。そして、ハンドオーバ制御部62は、通信チャネル制御部60が決定した新たなANCH用PRUを含むハンドオーバ応答を生成し、そのハンドオーバ応答をASNゲートウェイ18を介して基地局14−1に返信する。
【0064】
データ生成部64は、IPインターフェース部58やハンドオーバ制御部62からデータビット列に、送信チャネルのフォーマットに応じたヘッダ情報などを付加して、送信データを生成する。生成された送信データは、変調部66に出力される。
【0065】
変調部66は、直並列変換器、IFFT演算部、並直列変換器、およびD/A変換器を含んで構成される。変調部66は、データ生成部64から入力される送信データに対して、シンボルマッピング、直並列変換、逆離散フーリエ変換、並直列変換、D/A変換などを施し、ベースバンドOFDM信号を取得する。こうして取得されたベースバンドOFDM信号は、ガードインターバルが付加された後に、無線通信部52に出力される。
【0066】
次に、移動局12が通信中の基地局14−1から基地局14−2にハンドオーバを行う場合のハンドオーバシーケンスを図8に基づいて説明する。このハンドオーバは、移動局12が通信中の基地局14−1およびハンドオーバ先の基地局14−2と同時に通信を行うソフトハンドオーバである。なお、移動局12は、通信中の基地局14−1との間で上り方向のフレーム同期を確立済みであるものとする。また、基地局14−1に対する上り信号(上りCCHまたは上りICH)の送信電力Pt_MS1は、基地局14−1における上り信号の受信電力が基地局所望受信電力Zと等しくなるよう制御済みであるものする。
【0067】
同図に示すように、基地局14は、自局の基地局IDおよび送信電力制御情報を含む報知制御チャネル(BCCH)を定期的に送信している(S100)。移動局12は、各基地局14から送信される報知制御チャネルのうち最も受信電力の高い報知制御チャネル(ここでは基地局14−2から送信された報知制御チャネル)に基づいて、基地局14−2との間で下り方向のフレーム同期を確立する(S102)。このとき、移動局12は、基地局14−2から送信された報知制御チャネルの受信タイミングと受信電力を記憶部30に保存する。
【0068】
次に、移動局12は、通信中の基地局14−1に対して基地局14−2へのハンドオーバ要求を送信する(S104)。移動局12からのハンドオーバ要求を受信した基地局14−1は、基地局14−1が移動局12に割り当てているANCH用PRUを含むハンドオーバ要求を生成し、そのハンドオーバ要求をASNゲートウェイ18経由でハンドオーバ先の基地局14−2に送信する(S106,S108)。
【0069】
基地局14−1からのハンドオーバ要求を受信した基地局14−2は、ASNゲートウェイ18との間でパス登録要求、パス登録応答、認証情報などの交換を行った後(S110)、ハンドオーバ要求に含まれるANCH用PRUのタイムスロットとは異なるタイムスロットに含まれる1つの空きPRUを新たなANCH用PRUとして決定する(S112)。そして、決定された新たなANCH用PRUを含むハンドオーバ応答をASNゲートウェイ18経由で基地局14−1に送信する(S114,S116)。
【0070】
基地局14−2からのハンドオーバ応答を受信した基地局14−1は、基地局14−2により決定された新たなANCH用PRUを含むハンドオーバ応答を移動局12に送信する(S118)。ここで、基地局14−1は、基地局14−2により決定された新たなANCH用PRUのタイムスロットと、基地局14−1が移動局12に割り当てているEXCH用PRUのタイムスロットと、が重複しないよう、必要に応じてEXCH用PRUの割り当てを変更する。
【0071】
移動局12は、通信中の基地局14−1からハンドオーバ要求を受信すると、そのハンドオーバ応答から新たなANCH用PRUを取得する(S120)。次に、移動局12は、既知の基地局最大送信電力と、S100で受信された報知制御チャネルに含まれる送信電力制御情報と、記憶部30に記憶された報知制御チャネルの受信電力と、に基づいて、報知制御チャネルの伝搬損失、すなわち移動局12〜基地局14−2間の伝搬損失を算出する。そして、既知の基地局所望受信電力と算出した移動局12〜基地局14−2間の伝搬損失とに基づいて、ハンドオーバ先の基地局14−2に対するANCHの送信電力を算出し、補正する(S122,S124)。
【0072】
さらに、移動局12は、通信中の基地局14−1から送信された下り信号(下りCCHまたは下りICH)の受信タイミングと、ハンドオーバ先の基地局14−2から送信された報知制御チャネルの受信タイミングと、を記憶部30から読み出し、それらのタイミング差をタイミング補正量として算出する(S126)。そして、算出されたタイミング補正量に基づいてANCHの送信タイミングを補正することにより、ハンドオーバ先の基地局14−2との間で上り方向のフレーム同期を確立する(S128)。
【0073】
その後、移動局12は、S120で取得したANCH用PRUを使用して、S124で補正した送信電力およびS128で補正した送信タイミングで、EXCH用PRUの割り当てを要求する上りANCHをハンドオーバ先の基地局14−2に送信する(S130)。
【0074】
移動局12からの上りANCHを受信した基地局14−2は、移動局12に割り当てる1以上のPRUからなるEXCH用PRUを決定し(S132)、決定したEXCH用PRUを含む下りANCHを移動局12に送信する(S134)。このようにして、移動局12はハンドオーバ先の基地局14−2からANCH用PRUとEXCH用PRUの割り当てを受ける。
【0075】
その後、移動局12がハンドオーバ先の基地局14−2に接続要求を送信すると(S136)、接続要求を受信した基地局14−2は、ASNゲートウェイ18との間でハンドオーバの実行確認を行ってから(S138)、移動局12に接続応答を返信する(S140)。このとき、ASNゲートウェイ18は、基地局14−1に対してパス抹消要求を送信し(S142)、移動局12と基地局14−1との接続を解除する(S144)。
【0076】
以上説明した移動通信システム10によれば、移動局12によるタイミング補正チャネル(上り同期バーストに対応)の送信と、ハンドオーバ先の基地局14−2による信号制御チャネル(タイミング補正量、新たなASCH用PRU、および送信電力補正量を含む情報)の送信と、がハンドオーバシーケンスに含まれないため、ハンドオーバの高速化と無線リソースの利用効率向上を実現することができる。
【0077】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
【0078】
すなわち、本発明は、次世代PHSに限らず、移動局がTDMA方式およびOFDMA方式を採用する2以上の基地局と同時に通信を行う移動通信システム全般に広く適用可能である。たとえば、本発明は、移動局が2以上の基地局と同時にマルチリンク通信を行う移動通信システムにも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の実施形態に係る移動通信システムの全体構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係る移動局の機能ブロック図である。
【図3】ANCH送信電力の算出方法を示す図である。
【図4】ANCH送信電力の他の算出方法を示す図である。
【図5】ANCHの送信タイミングを示す図である。
【図6】ハンドオーバ時の移動局と基地局の位置関係を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係る基地局の機能ブロック図である。
【図8】本発明の実施形態に係るハンドオーバシーケンスを示す図である。
【図9】次世代PHSの発呼シーケンスを示す図である。
【図10】次世代PHSのハンドオーバシーケンスを示す図である。
【符号の説明】
【0080】
10 移動通信システム、12 移動局、14 基地局、16 IP網、18 ASNゲートウェイ(ASN−GW)、20,50 アンテナ、22,52 無線通信部、24 下りフレーム同期部、26,54 復調部、28,56 データ検出部、30 記憶部、32 伝搬損失演算部、34 送信電力制御部、36 タイミング補正量演算部、38,64 データ生成部、40,66 変調部、42 上りフレーム同期部、58 IPインターフェース部、60 通信チャネル制御部、62 ハンドオーバ制御部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1および第2の基地局装置と、前記第1および第2の基地局装置と同時に通信を行う移動局装置と、を含み、時分割多元接続によるタイムスロットのいずれかと直交周波数分割多元接続によるサブチャネルのいずれかとの組み合わせからなる通信チャネルの少なくとも1つが前記通信に使用される、移動通信システムであって、
前記第1の基地局装置は、前記移動局装置との通信に使用しているタイムスロットを前記第2の基地局装置に通知する手段を含み、
前記第2の基地局装置は、前記第1の基地局装置から通知されたタイムスロットとは異なるタイムスロットに含まれる少なくとも1つの空き通信チャネルを前記移動局装置に割り当てる手段を含む、
ことを特徴とする移動通信システム。
【請求項2】
請求項1に記載の移動通信システムにおいて、
前記移動局装置は、前記第1の基地局装置から前記第2の基地局装置にソフトハンドオーバを行う際に、前記第1および第2の基地局装置と同時に通信を行う、
ことを特徴とする移動通信システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の移動通信システムにおいて、
前記通信には、1つの通信チャネルからなる単一チャネルが使用される、
ことを特徴とする移動通信システム。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の移動通信システムにおいて、
前記通信には、1つ以上の通信チャネルからなる複合チャネルが使用される、
ことを特徴とする移動通信システム。
【請求項5】
請求項4に記載の移動通信システムにおいて、
前記第1の基地局装置は、前記移動局装置に割り当てている通信チャネルが複数のタイムスロットからなる場合に、該通信チャネルを構成するタイムスロットの一部の使用を制限する手段をさらに含む、
ことを特徴とする移動通信システム。
【請求項6】
時分割多元接続によるタイムスロットのいずれかと直交周波数分割多元接続によるサブチャネルのいずれかとの組み合わせからなる通信チャネルの少なくとも1つを使用して移動局装置と通信を行う基地局装置であって、
他の基地局装置から、該他の基地局装置が前記移動局装置との通信に使用しているタイムスロットの通知を受ける手段と、
前記他の基地局装置から通知されたタイムスロットを除くタイムスロットに含まれる少なくとも1つの空き通信チャネルを前記移動局装置に割り当てる手段と、
を含むことを特徴とする基地局装置。
【請求項7】
時分割多元接続によるタイムスロットのいずれかと直交周波数分割多元接続によるサブチャネルのいずれかとの組み合わせからなる通信チャネルの少なくとも1つを使用して移動局装置と通信を行う基地局装置のチャネル割り当て方法であって、
他の基地局装置から、該他の基地局装置が前記移動局装置との通信に使用しているタイムスロットの通知を受けるステップと、
前記他の基地局装置から通知されたタイムスロットを除くタイムスロットに含まれる少なくとも1つの空き通信チャネルを前記移動局装置に割り当てるステップと、
を含むことを特徴とするチャネル割り当て方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−260769(P2009−260769A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−108736(P2008−108736)
【出願日】平成20年4月18日(2008.4.18)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】