説明

積層メモリ装置

【課題】積層メモリ装置を提供する。
【解決手段】積層メモリ装置において、2つ以上のメモリ部と、メモリ部間に形成されたものであり、デコーダを有する能動回路部とを備える積層メモリ装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は積層メモリ装置に係り、さらに詳細には、能動回路部の少なくとも一面に一層以上のメモリ層を備え、多層構造を有した積層メモリ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
産業が発達し、マルチメディアが発達するにつれて、コンピュータや通信機器などに使われる大容量の情報保存装置への要求が次第に高まっている。かような要求によって、高い情報保存密度及び動作速度を有した情報装置が研究、開発されている。
【0003】
メモリ装置は、一般的に能動回路部とメモリ部とを備えている。能動回路部は、データ読み出し及び書き込みのために、アドレスデコーダ(address decoder)、読み出し/書き込み制御ロジック、感知増幅器、出力バッファ、マルチプレクサなどを備えている。それらは、一般的にオーバーヘッドと呼ばれ、物理的にメモリ使用可能な面積の一定量を占めている。このオーバーヘッド面積を小さくできれば、さらに多くの空間をメモリ領域として利用できる。
【0004】
メモリ装置の密度を向上させるために、多層に形成するための研究が進められてきた。データ読み出し及び書き込みのようなメモリ装置の動作を支援する能動回路をシリコン基板上に形成し、その上部に多数のメモリセルアレイを積層した3D(Dimension)メモリについての技術が特許文献1などを介して紹介されている。
【特許文献1】米国特許第6,185,122号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、データ保存密度を向上させることができる高集積積層メモリ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明では、積層メモリ装置において、2つ以上のメモリ部と、前記メモリ部間に形成されたものであり、デコーダを有する能動回路部とを備える積層メモリ装置を提供する。
【0007】
また本発明では、積層メモリ装置において、メモリ部及び前記メモリ部を制御する能動回路部を備え、前記メモリ部及び能動回路部を1つのメモリ単位として、前記メモリ単位が複数個で形成された積層メモリ装置を提供する。
【0008】
本発明の一側面において、前記メモリ部は、一層以上のメモリ層を有することができる。
【0009】
本発明の一側面において、前記メモリ層は、クロスポイント型メモリアレイでありうる。
【0010】
本発明の一側面において、前記メモリ層は、多数のサブアレイが形成されたものでありうる。
【0011】
本発明の一側面において、前記クロスポイント型メモリアレイは、互いに隣接するメモリアレイ層が電極を共有する構造でありうる。
【0012】
本発明の一側面において、前記能動回路部は、非シリコン基板に形成されたものでありうる。
【0013】
本発明の一側面において、前記非シリコン基板は、プラスチック、ガラス、セラミック、酸化物または窒化物の基板でありうる。
【0014】
本発明の一側面において、前記能動回路部及び前記メモリ部の構成を1つのメモリ単位として、前記メモリ単位が連続的に蒸着されたものでありうる。
【0015】
本発明の一側面において、前記能動回路部は、コラムデコーダまたはローデコーダのうち、少なくともいずれか一つを有することができる。
【0016】
本発明の一側面において、前記コラムデコーダから分岐されたコラムアドレスラインがビアを介して前記メモリ部と連結され、前記ローデコーダから分岐されたローアドレスラインがビアを介して前記メモリ部と連結されたものでありうる。
【0017】
本発明の一側面において、前記能動回路部は、コラムデコーダを有する第1能動回路部及びローデコーダを有する第2能動回路部を備え、前記メモリ部は、前記第1能動回路部及び前記第2能動回路部とそれぞれ連結されたものでありうる。
【0018】
本発明の一側面において、前記第1能動回路部のコラムデコーダから分岐されたコラムアドレスラインがビアを介して前記メモリ部と連結され、前記第2能動回路部のローデコーダから分岐されたローアドレスラインがビアを介して前記メモリ部と連結されたものでありうる。
【0019】
本発明の一側面において、前記能動回路部または前記メモリ部の一面に形成されたロジック部をさらに備えることがありうる。
【0020】
本発明の一側面において、基板上に形成されたものであり、前記多数のメモリ部及び前記能動回路部を備えるメモリ領域と、前記メモリ領域とパラレルバスラインによって連結されたI/Oチップと、前記I/Oチップとマスターデバイスとを連結するシリアルバスラインとを備える積層メモリ装置でありうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態による積層メモリ装置に対して詳細に説明する。参考までに、図面に図示されている各層の厚さ及び幅は、説明のために多少誇張されて表現されているということを明らかにしておく。
【0022】
本発明の実施形態による積層メモリ装置は、少なくとも一層以上のメモリ層を有するメモリ部が複数個で形成され、各メモリ部間にデコーダを備える能動回路部を備えることができる。該メモリ部は、一層以上のメモリ層が積層された構造によって形成されたものである。能動回路部はメモリ部を制御し、メモリ部と能動回路部とを1つのメモリ単位として、前記メモリ単位が連続的に形成された構成でありうる。能動回路部を非シリコン基板上に形成することによって、メモリ部と能動回路部とを接着工程ではない、蒸着工程によって連続的に形成できる。本発明の実施形態による積層メモリ装置は、能動回路部をメモリ部の下部、中間または上部に制限なしに所望の位置に形成できる。
【0023】
図1Aは、本発明の第1実施形態による積層メモリ装置を示した図面である。図1Aでは、1つの能動回路部の一面に形成された多数のメモリ層を有するメモリ部を示す。
【0024】
図1Aに示したように、本発明の第1実施形態によるメモリ装置は、能動回路部11及び能動回路部11の一面に形成されたメモリ部12を備える。メモリ部12は、一層以上のメモリ層a1,a2,a3,…,anを有し、メモリ層a1,a2,a3,…,anの個数は制限がない。能動回路部11は、ロウデコーダ(row decoder)、カラムデコーダ(column decoder)を有している。メモリ部12を構成するメモリ層a1,a2,a3,…,anのそれぞれは、多数のメモリセルを含むアレイ構造によって形成される。
【0025】
各メモリ層a1,a2,a3,…,anは、図1Bに示したように、クロスポイント型メモリアレイ構造であって、第1方向に形成された多数の第1電極ライン101、及び第2方向に形成された多数の第2電極ライン102の間に情報保存部103及びダイオードのようなスイッチ構造104が形成された構造でありうる。情報保存部103は、多様な形態のメモリ構造になり、例えば強誘電性キャパシタ、磁気抵抗素子、相変化素子、抵抗変換素子、アンチヒューズなど、可逆及び非可逆の構造のメモリ素子形態によって形成されうる。また隣接する各メモリ層は、電極を互いに共有する構造によって形成されて積層されうる。
【0026】
各メモリ層a1,a2,a3,…,anは、図1Cに示したように、1つのメモリアレイ120を備えることもでき、図1Dに図示したように、多数のサブアレイ(subarray)121が形成された構造でもありうる。
【0027】
図2A及び図2Bは、本発明の第1実施形態による積層メモリ装置の変形例を示した図面である。図2A及び図2Bでは、能動回路部とメモリ部とが1つのメモリ単位として連続的に積層された構造を示している。
【0028】
図2Aに示したように、能動回路の1つであるロジック部20上に、第1能動回路部21が形成されており、第1能動回路部21上に、第1メモリ部22が形成されている。第1メモリ部22は、多数のメモリ層が積層された構造によって形成されている。第1メモリ部22上には、第2能動回路部23及び第2メモリ部24が形成されている。すなわち、図2Aでは、能動回路部21,23,25上には、一層以上のメモリ層を有するメモリ部22,24,26が形成された構造を示している。ロジック部20は、基本的にロジック回路を有し、それぞれの能動回路部21,23,25を選択できる。各能動回路部21,23,25は、基本的にデコーダを有し、それぞれのメモリ部22,24,26を選択できる。
【0029】
すなわち本発明では、一つ以上のメモリ部を選択して情報を読み出し及び書き込みできる能動回路部21,23,25を複数個で形成し、それら能動回路部21,23,25を制御するロジック部20を備える。従来技術の場合、能動回路部上に多数のメモリ層を形成した構造であるが、単一能動回路部で設計し、過度に多数のビアホールが必要であり、複雑なライン工程が要求された。しかし、本発明の実施形態による積層メモリ装置の場合、多数のメモリ層とこれを制御する能動回路部とを1つの単位として、これを複数個で形成することによって、積層できるメモリ部の数は、事実上制限がない。
【0030】
図2Bに示したように、ロジック部200上に、第1メモリ部201が形成されており、第1メモリ部201上には、第1能動回路部202が形成されている。第1能動回路部202上には、第2メモリ部203及び第2能動回路部204が形成されている。すなわち、図2Bでは、メモリ部201,203,205上に、能動回路部202,204,206が形成されており、メモリ部及び能動回路部を1つの単位として、ロジック部200上に連続的に積層された構造を示している。ロジック部200は基本的にロジック回路を有し、各能動回路部202,204,206を選択できる。各能動回路部202,204,206は基本的にデコーダを有し、それぞれのメモリ部201,203,205を選択できる。
【0031】
図2C及び図2Dは、本発明の実施形態による積層メモリ装置の駆動原理を説明するための図面である。
【0032】
図2Cに示したように、本発明の実施形態による積層メモリ装置は、ロジック部210上に、多数のメモリ部M及び多数の能動回路部Dが形成されている。ロジック部210は、多数の能動回路部Dとデコーダ選択ライン221を介して連結され、特定の能動回路部を選択できる。また、ロジック部210と能動回路部Dとを連結しているメモリアドレス選択ラインを介し、所望のメモリセルのアドレス(row,column)を入力する。このとき、ロウライン222a及びカラムライン222bを介して信号を入力できる。そして、メモリアドレスデコーダを介し、メモリ部Mの特定メモリ層だけを選択できる。これについて、図2Dを参照しつつ、さらに詳細に説明する。
【0033】
図2Dに示したように、まずロジック部210上に、多数のメモリ部211,213及び能動回路部212,214が形成されている。第1能動回路部212は、第1メモリ部211にデータの読み出し及び書き込みを行わせ、第2能動回路部214は、第2メモリ部213にデータの読み出し及び書き込みを行わせる。1つの能動回路部及びメモリ部を1つの単位Gとして示すように、第2能動回路部214上には、能動回路部及びメモリ部の組合わせが制限なしに形成されうる。
【0034】
ロジック部210は、能動回路部212,214とデコーダ選択ライン221を介してそれぞれ連結されている。デコーダ選択ライン221を介してロジック部210は、能動回路部212,214のうち特定の能動回路部を選択できる。例えば、第1能動回路部212を選択する場合、選択ラインS1をオンに設定し、残りのラインはオフに設定する。そして、ロジック部210とあらゆる能動回路部212,214と共通に連結しているメモリアドレス選択ライン222を介して、所望のメモリセルのアドレス(row,column)を入力する。このとき、第1能動回路部212のみオン状態であるので、第1メモリ部211の各メモリ層の特定メモリセルのアドレスだけ入力される。そして、メモリアドレスデコーダを介して、第1メモリ部211の特定メモリ層のみ選択される。結果として、所望のメモリセルを選択できる。
【0035】
図3は、本発明の第2実施形態による積層メモリ装置を示した図面である。図3では、1つの能動回路部の両面に形成された一層以上のメモリ層を有するメモリ部を示す。
【0036】
図3に示したように、本発明の第2実施形態によるメモリ装置は、能動回路部31及び能動回路部31の両側部に形成されたメモリ部32,33を備える。第1メモリ部32は、一層以上のメモリ層b1,b2,…,bnを有し、第2メモリ部33も一層以上のメモリ層c1,c2,…,cnを備える。各メモリ部32,33が有するメモリ層の個数には制限がない。能動回路部31は、非シリコン基板上に形成されたものであり、各メモリ部32,33のメモリ層を選択できるデコーダを基本的に有し、選択的に、感知増幅器、バッファ、降圧回路、昇圧回路、検出回路または基準電圧回路などをさらに備えることができる。
【0037】
図4は、本発明の第2実施形態の変形例を示した図面である。図4では、能動回路部と、能動回路部の両面に形成されたメモリ部とが1つのメモリ単位として連続的に積層された構造を示している。
【0038】
図4に示したように、ロジック部40上に、第1メモリ部41が形成されており、第1メモリ部41上には、第1能動回路部42及び第2メモリ部43が形成されている。第2メモリ部43上には、第3メモリ部44、第2能動回路部45及び第4メモリ部46が形成されている。ロジック部40は、基本的にロジック回路を備えて各能動回路部42,45を選択できる。各能動回路部42,45は基本的にデコーダを有し、各能動回路部42,45は、両面に形成されたそれぞれのメモリ部41,43,44,46を選択できる。
【0039】
図5は、本発明の第3実施形態による積層メモリ装置を示した図面である。図5では、各メモリ層を選択できる能動回路部のカラムデコーダ及びロウデコーダがそれぞれ別途の層に形成されてメモリ部を選択できる積層メモリ装置を示している。
【0040】
図5に示したように、第1能動回路部51aが形成されており、第1能動回路部51a上には、第1メモリ部53が形成されており、第1メモリ部53上には、第2能動回路部52a、第2メモリ部54及び第3能動回路部51bが形成されている。第1能動回路部51a及び第3能動回路部51bには、カラムデコーダまたはロウデコーダのうち一つが備わる。もし、第1能動回路部51a及び第3能動回路部51bがカラムデコーダを備えていれば、第2能動回路部52aはロウデコーダを備える。
【0041】
第1メモリ部53は、一層以上のメモリ層d1,d2,…,dnを有し、第2メモリ部54も、一層以上のメモリ層e1,e2,…,enを有し、その数には制限がない。各能動回路部51a,52a,51bは、その上下部のメモリ部53,54と連結され、各メモリ部53,54の一層以上のメモリ層d1,d2,…,dn,e1,e2,…,enを選択できる。例えば、第1能動回路部51aがカラムデコーダを有し、第2能動回路部52aがロウデコーダを有している場合、第1能動回路部51a及び第2能動回路部52aは、その間の第1メモリ部53のメモリ層d1,d2,…,dnを選択できる。
【0042】
図6は、発明の第3実施形態による積層メモリ装置の変形例を示した図面である。
【0043】
図6に示したように、ロジック部60上に、第1能動回路部61、第1メモリ部64が形成されており、第1メモリ部64上には、第2能動回路部62及び第2メモリ部65が形成されている。第2メモリ部65上には、第3能動回路部63及び第3メモリ部66が形成されている。ロジック部60は基本的にロジック回路を備え、各能動回路部61,62,63を選択できる。各能動回路部61,62,63は、基本的にカラムデコーダまたはロウデコーダのうち一つを有し、各能動回路部61,62,63は、両面に形成されたそれぞれのメモリ部64,65,66を選択できる。かような形態で、ロジック部上にカラムデコーダまたはロウデコーダのうち一つを有する能動回路部とメモリ部とを連続的に形成し、連続的な積層構造によって形成できる。
【0044】
またこれとは異なり、前記第1能動回路部61、第2能動回路部62及び第3能動回路部63は、基本的にカラムデコーダ及びロウデコーダをいずれも有する構造として、第1メモリ部64をアドレッシングするために、第1能動回路部61のカラムデコーダと第2能動回路部62のロウデコーダとを利用し、又、第2メモリ部65をアドレッシングするために、第2能動回路部62のカラムデコーダと第3能動回路部63のロウデコーダとを利用する形態で駆動できる。
【0045】
あるいは、前記第1能動回路部61、第2能動回路部62及び第3能動回路部63は、基本的にカラムデコーダ及びロウデコーダをいずれも有する構造で、前記とは反対に、第1メモリ部64をアドレッシングするために、第1能動回路部61のロウデコーダと第2能動回路部62のカラムデコーダとを利用し、又、第2メモリ部65をアドレッシングするために、第2能動回路部62のロウデコーダと第3能動回路部63のカラムデコーダとを利用する形態でも駆動できる。
【0046】
前述のように、本発明の実施形態による積層メモリ装置のメモリ層は、クロスポイント型メモリアレイ状に形成されたものでありうる。具体的に説明すれば、メモリ層は、多数の下部電極ラインと、下部電極ラインと交差する多数の上部電極ラインとが形成されており、下部電極ラインと上部電極ラインとが交差する領域には、スイッチ構造体及び電荷保存構造体が順次に形成された構造でありうる。上部電極ライン及び下部電極ラインは、それぞれ能動回路層のロウデコーダまたはカラムデコーダと連結されうる。
【0047】
メモリ層にはメモリアレイのみ存在し、従来技術とは異なって別途のメモリアレイイネーブル回路は有さない。本発明の実施形態による積層メモリ装置において、ロジック部は、シリコン基板または非シリコン基板上に形成することができる。例えば、シリコンまたは非シリコン基板上にロジック部を構成するロジック回路を形成した後、ILD(InterLayer Dielectrics)工程を実施し、ロジック部上にメモリ部及び能動回路部を反復的に形成する。非シリコン基板を例に取れば、プラスチック、ガラス、セラミック、酸化物または窒化物の基板などがある。能動回路部は、基本的にデコーダを有し、選択的に、感知増幅器、バッファ、降圧回路、昇圧回路、検出回路または基準電圧回路などをさらに備えることができる。従来技術の場合、能動回路部をシリコン基板上に形成することによって面積が限定され、それによって処理可能なメモリセル面積にも限界が生じ、積層可能なメモリ層数に限界があった。しかし、本発明によれば、メモリ部間に能動回路部が形成可能になるため、かような限界が克服可能である。
【0048】
図7A及び図7Bは、本発明の実施形態による積層メモリ装置において、能動回路部の一面にメモリ部が形成された構造で、能動回路部の一部であるデコーダ回路の配列構造を示した図面である。デコーダ回路は、ロウデコーダRD(Row Decoder)及びカラムデコーダCD(Column Decoder)を備える。
【0049】
図7Aに示したように、能動回路部71に、ロウデコーダRD及びカラムデコーダCDがいずれも形成されている。ロウデコーダRD及びカラムデコーダCDからそれぞれ分岐されたロウアドレスラインr(row address line)及びカラムアドレスラインC(column address line)がビアVを介して、能動回路部71上のメモリ部72と連結されるように形成したことが分かる。能動回路部71上のメモリ部72が一層以上のメモリ層によって形成された場合、各メモリ層と同一の形態で連結されうる。
【0050】
図7Bに示したように、能動回路部701は、ロウデコーダRD及びカラムデコーダCDをいずれも有し、ロウデコーダRD及びカラムデコーダCDからそれぞれ分岐されたロウアドレスラインr及びカラムアドレスラインCがビアVを介して能動回路部701下のメモリ部702と連結されるように形成したことが分かる。メモリ部702が一層以上のメモリ層によって形成された場合、各メモリ層と同一の形態で連結されうる。
そして、能動回路部にロウデコーダRD及びカラムデコーダCDを形成し、能動回路部の上下面にそれぞれ多数のメモリ層を有するメモリ部を形成した構造では、能動回路部で、各メモリ層と連結されるようにロウアドレスラインr及びカラムアドレスラインCを形成することも可能である。
【0051】
図8A及び図8Bは、本発明の実施形態による積層メモリ装置において、メモリ部を基準に、下層にロウデコーダ回路またはカラムデコーダ回路のうち一つを形成し、メモリ層上にロウデコーダ回路またはカラムデコーダ回路のうち残りの一つを形成し、メモリ層の情報を読み出し及び書き込みするように構成したところを示した図面である。
【0052】
図8Aに示したように、第1能動回路部81上に、メモリ部82及び第2能動回路部83が順次に形成された構造を有している。このとき、第1能動回路部81には、カラムデコーダCDが形成され、第2能動回路部83には、ロウデコーダRDが形成されうる。第1能動回路部81の両側部に、カラムデコーダCDから分岐されたカラムアドレスラインCが左右に交互にビアVを介してメモリ部82と連結されている。そして、第2能動回路部83の両端部に、ロウデコーダRDから分岐されたロウアドレスラインrが交互にビアVを介してメモリ部82と連結されている。メモリ部82が多層のメモリ層によって形成された場合、各メモリ層と同一の形態で連結されうる。
【0053】
図8Bでは、第1能動回路部801の一側部にのみ、カラムデコーダCDから分岐されたカラムアドレスラインCがビアVを介してメモリ部802と連結されている。そして、第2能動回路部803の先端に、ロウデコーダRDから分岐されたロウアドレスラインrがビアVを介してメモリ部802と連結されている。メモリ部802が一層以上のメモリ層によって形成された場合、各メモリ層と同一の形態で連結されうる。
【0054】
図9A及び図9Bは、本発明の実施形態による積層メモリ装置において、カラムデコーダCD及びロウデコーダRDから分岐されるアドレスラインの密度を高めるために、ビアVを交互に形成した構造を示した図面である。
【0055】
図9Aに示したように、能動回路部91は、ロウデコーダRD及びカラムデコーダCDがそれぞれ一方の先端に形成されており、能動回路部91の一面には、メモリ部92が形成されている。能動回路部91のロウデコーダRD及びカラムデコーダCDからそれぞれ分岐されたロウアドレスラインr及びカラムアドレスラインCが交互に形成されたビアVを介してメモリ部92と連結されている。
【0056】
図9Bに示したように、能動回路部901は、ロウデコーダRD及びカラムデコーダCDをいずれも有し、能動回路部901の両端部には、カラムデコーダCDが形成されており、他方の両端部には、ロウデコーダRDが形成されている。能動回路部901の一面には、メモリ部902が形成されている。能動回路部901のロウデコーダRD及びカラムデコーダCDからそれぞれ分岐されたロウアドレスラインr及びカラムアドレスラインCが交互に形成されたビアVを介してメモリ部902と連結されていることが分かる。
【0057】
ビアVの形成位置及び形態は、メモリ部92,902のアレイ素子の構成及び集積度によって選択的に決まり、それには制限がない。図7A、図7B、図8A、図8B、図9A及び図9Bに示した能動回路部及びメモリ部の構造を1つの単位で設定し、それを反復的に積層できるのである。従って、1つの能動回路部を使用したメモリ装置に比べて連結ラインを簡素化させることができ、ビアの数を大きく減少させることができる。
【0058】
図10は、本発明の実施形態による積層メモリ装置の具現例を示した図面である。図10に示したように、本発明の実施形態による積層メモリ装置1000は、基板1010上に形成された多層構造のメモリ領域1020、I/Oチップ1040、メモリ領域1020とI/Oチップ1040とを連結するパラレルバスライン1030、I/Oチップ1040とマスターデバイスとを連結するシリアルバスライン1050とを有する構造となっている。
【0059】
前記のような実施形態を介し、本発明が属する技術分野で当業者ならば、本発明の技術的思想によって多様な電子素子を製造できるであろう。本発明の実施形態による積層メモリ装置は、多様な製品のメディアとして利用可能である。本発明の範囲は、説明された実施形態によって定められるのではなく、特許請求の範囲に記載された技術的思想によってのみ定められるのである。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明の積層メモリ装置は、例えば、電子素子関連の技術分野に効果的に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1A】本発明の第1実施形態による積層メモリ装置を示した図面である。
【図1B】本発明によるメモリ層を示した図面である。
【図1C】本発明によるメモリ層を示した図面である。
【図1D】本発明によるメモリ層を示した図面である。
【図2A】本発明の第1実施形態による積層メモリ装置の変形例を示した図面である。
【図2B】本発明の第1実施形態による積層メモリ装置の変形例を示した図面である。
【図2C】本発明の実施形態による積層メモリ装置の駆動原理を説明するための図面である。
【図2D】本発明の実施形態による積層メモリ装置の駆動原理を説明するための図面である。
【図3】本発明の第2実施形態による積層メモリ装置を示した図面である。
【図4】本発明の第2実施形態の変形例を示した図面である。
【図5】本発明の第3実施形態による積層メモリ装置を示した図面である。
【図6】本発明の第3実施形態による積層メモリ装置の変形例を示した図面である。
【図7A】本発明の実施形態による積層メモリ装置において、能動回路部の一面にメモリ部が形成された構造で、能動回路部の一部であるデコーダ回路の配列構造を示した図面である。
【図7B】本発明の実施形態による積層メモリ装置において、能動回路部の一面にメモリ部が形成された構造で、能動回路部の一部であるデコーダ回路の配列構造を示した図面である。
【図8A】本発明の実施形態による積層メモリ装置において、メモリ部を基準に、下層にロウデコーダ回路またはコラムデコーダ回路のうち一つを形成し、メモリ層上部にロウデコーダ回路またはコラムデコーダ回路のうち残りの一つを形成し、メモリ層の情報を読み出し及び書き込みするように構成したところを示した図面である。
【図8B】本発明の実施形態による積層メモリ装置において、メモリ部を基準に、下層にロウデコーダ回路またはコラムデコーダ回路のうち一つを形成し、メモリ層上部にロウデコーダ回路またはコラムデコーダ回路のうち残りの一つを形成し、メモリ層の情報を読み出し及び書き込みするように構成したところを示した図面である。
【図9A】本発明の実施形態による積層メモリ装置において、コラムデコーダ及びローデコーダから分岐されるアドレスラインの密度を高めるために、ビアVを交互に形成した構造を示した図面である。
【図9B】本発明の実施形態による積層メモリ装置において、コラムデコーダ及びローデコーダから分岐されるアドレスラインの密度を高めるために、ビアVを交互に形成した構造を示した図面である。
【図10】本発明の実施形態による積層メモリ装置の具現例を示した図面である。
【符号の説明】
【0062】
11,21,23,25,202,204,206,31,42,45,51a,51b,52a,61,62,63,71,701,81,83,801,803,91,901,D 能動回路部
12,22,24,26,201,203,205,32,33,41,43,44,46,53,54,64,65,66,72,702,82,802,92,902,M メモリ部
20,40,60,200,210 ロジック部
101 第1電極ライン
102 第2電極ライン
103 情報保存部
104 スイッチ構造
120 メモリアレイ
121 サブアレイ
211 第1メモリ部
212 第1能動回路部
213 第2メモリ部
214 第2能動回路部
221 デコーダ選択ライン
222 アドレス選択ライン
222a ロウライン
222b カラムライン
1000 積層メモリ装置
1010 基板
1020 メモリ領域
1030 パラレルバスライン
1040 I/Oチップ
1050 シリアルバスライン
CD カラムデコーダ
RD ロウデコーダ
a,b,c,d,e メモリ層
r ロウアドレスライン
C カラムアドレスライン
G 能動回路部及びメモリ部の単位
S1 選択ライン
V ビア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
積層メモリ装置において、
2つ以上のメモリ部と、
前記メモリ部間に形成されたものであり、デコーダを有する能動回路部とを備えることを特徴とする積層メモリ装置。
【請求項2】
前記メモリ部は、一層以上のメモリ層を有することを特徴とする請求項1に記載の積層メモリ装置。
【請求項3】
前記メモリ層は、クロスポイント型メモリアレイであることを特徴とする請求項2に記載の積層メモリ装置。
【請求項4】
前記メモリ層は、多数のサブアレイが形成されたことを特徴とする請求項3に記載の積層メモリ装置。
【請求項5】
前記クロスポイント型メモリアレイは、互いに隣接するメモリアレイ層が電極を共有する構造であることを特徴とする請求項3に記載の積層メモリ装置。
【請求項6】
前記能動回路部は、非シリコン基板に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の積層メモリ装置。
【請求項7】
前記非シリコン基板は、プラスチック、ガラス、セラミック、酸化物または窒化物の基板であることを特徴とする請求項6に記載の積層メモリ装置。
【請求項8】
前記能動回路部及び前記メモリ部の構成を1つのメモリ単位として、前記メモリ単位が連続的に蒸着されていることを特徴とする請求項1に記載の積層メモリ装置。
【請求項9】
前記能動回路部は、カラムデコーダまたはロウデコーダのうち、少なくともいずれか一つを有することを特徴とする請求項1に記載の積層メモリ装置。
【請求項10】
前記カラムデコーダから分岐されたカラムアドレスラインがビアを介して前記メモリ部と連結され、前記ロウデコーダから分岐されたロウアドレスラインがビアを介して前記メモリ部と連結されたことを特徴とする請求項9に記載の積層メモリ装置。
【請求項11】
前記能動回路部は、カラムデコーダを有する第1能動回路部及びロウデコーダを有する第2能動回路部を備え、前記メモリ部は、前記第1能動回路部及び前記第2能動回路部とそれぞれ連結されたことを特徴とする請求項1に記載の積層メモリ装置。
【請求項12】
前記第1能動回路部のカラムデコーダから分岐されたカラムアドレスラインがビアを介して前記メモリ部と連結され、前記第2能動回路部のロウデコーダから分岐されたロウアドレスラインがビアを介して前記メモリ部と連結されたことを特徴とする請求項11に記載の積層メモリ装置。
【請求項13】
前記能動回路部または前記メモリ部の一面に形成されたロジック部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の積層メモリ装置。
【請求項14】
基板上に形成されたものであり、前記多数のメモリ層及び前記能動回路部を備えるメモリ領域と、
前記メモリ領域とパラレルバスラインによって連結されたI/Oチップと、
前記I/Oチップとマスタとを連結するシリアルバスラインとを備えることを特徴とする請求項1に記載の積層メモリ装置。
【請求項15】
積層メモリ装置において、
メモリ部及び前記メモリ部を制御する能動回路部を備え、前記メモリ部及び前記能動回路部を1つのメモリ単位として、前記メモリ単位が複数個で形成されたことを特徴とする積層メモリ装置。
【請求項16】
前記メモリ部は、一層以上のメモリ層を有することを特徴とする請求項15に記載の積層メモリ装置。
【請求項17】
前記メモリ層は、クロスポイント型メモリアレイであることを特徴とする請求項16に記載の積層メモリ装置。
【請求項18】
前記メモリ層は、多数のサブアレイが形成されたことを特徴とする請求項17に記載の積層メモリ装置。
【請求項19】
前記クロスポイント型メモリアレイは、互いに隣接するメモリアレイ層が電極を共有する構造であることを特徴とする請求項17に記載の積層メモリ装置。
【請求項20】
前記能動回路部は、非シリコン基板に形成されたことを特徴とする請求項15に記載の積層メモリ装置。
【請求項21】
前記能動回路部は、カラムデコーダまたはロウデコーダのうち、少なくともいずれか一つを有することを特徴とする請求項15に記載の積層メモリ装置。
【請求項22】
前記カラムデコーダから分岐されたカラムアドレスラインがビアを介して前記メモリ部と連結され、前記ロウデコーダから分岐されたロウアドレスラインがビアを介して前記メモリ部と連結されたことを特徴とする請求項21に記載の積層メモリ装置。
【請求項23】
前記能動回路部は、カラムデコーダを有する第1能動回路部及びロウデコーダを有する第2能動回路部を備え、前記メモリ部は、前記第1能動回路部及び前記第2能動回路部とそれぞれ連結されたことを特徴とする請求項15に記載の積層メモリ装置。
【請求項24】
前記第1能動回路部のカラムデコーダから分岐されたカラムアドレスラインがビアを介して前記メモリ部と連結され、前記第2能動回路部のロウデコーダから分岐されたロウアドレスラインがビアを介して前記メモリ部と連結されたことを特徴とする請求項23に記載の積層メモリ装置。
【請求項25】
前記能動回路部または前記メモリ部の一面に形成されたロジック部をさらに備えることを特徴とする請求項15に記載の積層メモリ装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−71313(P2009−71313A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−235606(P2008−235606)
【出願日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG ELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do 442−742(KR)
【Fターム(参考)】