端末装置
【課題】 同一のテレビ番組を見ている人同士でコミュニケーションを実現することによって、テレビ視聴を活気あふれた行為にする。
【解決手段】 電話端末300aのユーザがテレビをつけると、電話端末300aの制御部310は、マッチングサーバ200に対して、ユーザIDとパスワードとテレビ番組の番組情報を送信する。マッチングサーバ200は、これらを受信すると、ユーザ設定データベースDB221から番組情報が一致するレコードを検索する。そして、検索されたレコードBに記憶されている「電話番号情報」を、電話端末300aに送信する。電話端末300aは、受信した「電話番号情報」を用いて電話端末300bとの音声通話接続を行う。
【解決手段】 電話端末300aのユーザがテレビをつけると、電話端末300aの制御部310は、マッチングサーバ200に対して、ユーザIDとパスワードとテレビ番組の番組情報を送信する。マッチングサーバ200は、これらを受信すると、ユーザ設定データベースDB221から番組情報が一致するレコードを検索する。そして、検索されたレコードBに記憶されている「電話番号情報」を、電話端末300aに送信する。電話端末300aは、受信した「電話番号情報」を用いて電話端末300bとの音声通話接続を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビやラジオ等の放送と電気通信回線を通じた通話とを連携させる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
テレビやラジオ等の放送番組について、その番組の視聴者またはその番組について興味のある者同士が情報交換等のコミュニケーションを図ることを目的として、インターネット上の「チャット」や「掲示板」などの情報交換サイトが設けられている。この情報交換サイトによるコミュニケーションは、ユーザが能動的にインターネット上を検索してアクセスすることによって実現するものである。
【0003】
一方、テレビやラジオ等の放送とインターネット等の通信ネットワークとを連携させて視聴者間のコミュニケーションを図ることを目的として、次の技術が公開されている。デジタル放送を行う放送装置は、放送講座をデジタル放送する際に、付加情報を放送講座の内容に多重してデジタル放送する。この付加情報には、その放送講座内容に関連したコミュニティの場として設けられたサイト(以下、コミュニティサイトとする)にアクセスするためのパスワード等が含まれている。放送講座の視聴者は、このパスワードを使用してコミュニティサイトにアクセスする。これにより、このコミュニティサイト上で同じ番組の視聴者同士のコミュニケーションを実現することができる(特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】特開2004−220169号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
「チャット」や「掲示板」などの情報交換サイトや特許文献1に記載のコミュニティサイトを利用してコミュニケーションを図るためには、放送番組の視聴者が能動的にインターネット上のサイトにアクセスする必要がある。つまり、同じ番組の視聴者同士が自動的にコミュニケーションできるというわけではない。
また、情報交換サイトにおいて特定の人が同時にコミュニケーションするためには、多数のユーザが能動的に「この番組を見ている人とコミュニケーションしたい」と考えなければ実現できず、つまりは大勢の関心を集めるような特定の番組においてしか実現が難しかった。
また、特許文献1に記載のコミュニティサイトについては、放送内容に付加情報が多重される特定の番組においてしか実現できなかった。また、放送装置側に付加情報を多重するための機能を盛り込むことが必要であった。
【0006】
本発明の目的は、上述した従来の問題に鑑み、テレビやラジオ等の放送番組と通信ネットワークとを連携させることによって、任意の放送番組について、その放送情報に特別な情報を付加することなく、その番組の視聴者同士のコミュニケーションを自動的に実現することができる端末装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、自端末装置を識別する端末識別子を記憶する記憶手段と、放送番組を識別する番組識別子を取得する取得手段と、前記端末識別子と前記番組識別子とを、予め特定されたサーバ装置に対して、通信ネットワークを介して送信する送信手段と、前記サーバ装置から送信された他の端末の端末識別子を、通信ネットワークを介して受信する受信手段と、受信された端末識別子によって特定される端末装置に対して音声通話またはテレビ電話通話の接続を行う通話接続手段と、を備えた端末装置を提供する。
また、本発明の好ましい態様においては、前記送信手段は、自端末装置のユーザの所定の情報を示すユーザ情報と、前記端末識別子と前記番組識別子とを、予め特定されたサーバ装置に対して、通信ネットワークを介して送信する。
【0008】
また、本発明は、放送番組を識別する番組識別子を取得する取得手段と、前記番組識別子、自端末装置を識別する自端末識別子、および通信ネットワークに接続された他の端末装置を識別する他端末識別子を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記他端末識別子に対応する端末装置に対して、前記番組識別子と前記自端末識別子とを、通信ネットワークを介して送信する送信手段と、他端末装置から送信されてくる前記番組識別子と前記他端末識別子とを、通信ネットワークを介して受信する受信手段と、前記番組識別子と前記他端末識別子とを受信すると、前記記憶手段に記憶された番組識別子と受信された番組識別子とが一致するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により一致すると判定された場合は、前記受信手段により受信された他端末識別子によって特定される他端末装置に対して、音声通話またはテレビ電話通話の接続を行う通話接続手段と、を備えた端末装置を提供する。
また、本発明の好ましい態様においては、前記端末識別子は、電話番号またはIPアドレスである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
(1)第1実施形態
(1−1)構成
図1は、本発明の第1実施形態に係る通信システムの全体構成図である。図において、インターネット100は、TCP(Transmission Control Protocol)/IP(Internet Protocol)群を標準プロトコルとしたネットワークである。このインターネット100にはマッチングサーバ(サーバ装置)200と、複数の電話端末(図1では4つの電話端末300a,300b,300c,300d)とが接続されている。なお、図1には、4台の電話端末が例示されているが、本通信システムに含まれる電話端末の数が4に限定されるものではないことは言うまでもない。また、以下では、電話端末300a,300b,300c,300dの各々を区別する必要がない場合には、単に「電話端末300」とする。
【0010】
図2は、マッチングサーバ200のハードウェア構成を示したブロック図である。図において、210は、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置と、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の各種メモリとを備えた制御部である。制御部210は、記憶部220に記憶されている制御プログラムPRG221などに従ってマッチングサーバ200の各部の動作を制御する。以下に説明する各構成要素は、制御部210の制御の下に動作する。
【0011】
230は、電話端末300と通信を行うための通信インタフェースである。マッチングサーバ200は、通信インタフェース230を介してネットワークに接続されている。240は、例えば液晶ディスプレイ等の表示部であり、制御部210によって供給されるデータに基づいて画像を表示する。250は、例えばキーボードやマウス等の操作部であり、ユーザの操作内容に応じた信号を制御部210に供給する。
【0012】
記憶部220の不揮発エリアには、ユーザ設定データベースDB221が記憶されている。ユーザ設定データベースDB221は、各々が1つのユーザ設定情報と対応する複数のレコードの集合体である。このユーザ設定情報は、電話端末300のユーザによって設定される情報であり、本実施形態の特徴であるマッチング処理が行われる際に参照されるデータである。このマッチング処理については後に詳細に説明する。制御部210は、通信インタフェース230を介して電話端末300からユーザ設定情報を受信すると、受信したユーザ設定情報をユーザ設定データベースDB221に記憶する。
【0013】
図3は、ユーザ設定データベースDB221のデータ構造を示す図である。図示のように、このデータベースを構成する1つのレコードは、「ユーザID」と「パスワード」と「電話番号情報」と「接続先リスト」と「接続上限人数」と「番組情報」と「接続情報」の7つのフィールドを有している。「ユーザID」のフィールドには、電話端末300のユーザを識別するために各々のユーザに割り当てられたユーザ識別子が記憶される。「パスワード」のフィールドには、ユーザを認証するためにユーザが各々設定するパスワード文字列が記憶される。「電話番号情報」のフィールドには、電話端末300の電話番号やIPアドレス等の電話端末300を識別する端末識別子が記憶される。以下の説明では、説明を簡潔にするため、この端末識別子を「電話番号情報」と称することとする。「接続先リスト」のフィールドには、そのユーザが音声通話接続を行いたい相手端末の「電話番号情報」のリストが記憶される。このリストに「電話番号情報」が記憶されていない場合は、任意の電話端末300に対して接続を希望するものとみなす。「接続上限人数」のフィールドには、そのユーザが多地点電話通話接続する際に希望する上限人数を示す数値が記憶される。「番組情報」のフィールドには、電話端末300のユーザが視聴中のテレビ番組を識別する番組識別子が記憶される。「接続情報」のフィールドには、電話端末300のインターネット電話の接続の可否情報を示すデータ(接続可能/接続不可能)が記憶される。また、接続可能である場合は、その接続状態(非接続/1地点接続中/2地点接続中、等)を示す情報が記憶される。以下の説明では、説明の便宜上、ユーザ設定情報のうち「番組情報」以外の情報をまとめて「ユーザ基本情報」と称し、「ユーザID」と「パスワード」と「番組情報」との情報をまとめて「ユーザマッチング情報」と称することとする。
【0014】
次に、電話端末300の構成について説明する。図4は、電話端末300のハードウェア構成を示したブロック図である。この電話端末300は、例えばパーソナルコンピュータである。図において、310は、CPU等の演算装置と、ROMやRAM等の各種メモリとを備えた制御部である。制御部310は、記憶部320に記憶されている制御プログラムPRG321などに従って電話端末300の各部の動作を制御する。以下に説明する各構成要素は、制御部310の制御の下に動作する。
【0015】
330は、他の電話端末300やマッチングサーバ200と通信を行うための通信インタフェースである。電話端末300は、通信インタフェース330を介してネットワークに接続されている。390は、ユーザが各種の操作を行うためのユーザインタフェースである。このユーザインタフェース390は、表示部340と、操作部350と、音声入出力部360とを備えている。
【0016】
音声入出力部360は、マイクロホンやスピーカ、音声CODECなどを含み、マイクロホンによって集音した音声に対応する音声データを制御部310へ引渡す一方、制御部310から引渡された音声データに応じた音声を再生する。370は、テレビ中継局(図示せず)からの放送信号を受信するテレビアンテナである。380は、テレビアンテナ370で受信した放送信号から任意の放送局の信号を選択するテレビチューナである。
【0017】
記憶部320の不揮発エリアには、ユーザID322と、パスワード323とが記憶されている。制御部310は、ユーザによって操作部350から入力されたユーザID322とパスワード323とを、記憶部320に記憶する。これらのデータはユーザ認証のためにマッチングサーバ200に送信されるデータである。
【0018】
図5は、制御部310が行う処理について、その機能構成を示した機能ブロック図である。制御部310が記憶部320に記憶されている制御プログラムを実行することにより、図5に示す各部が論理的に実現する。
【0019】
10は、テレビチューナ380で選局された放送信号から音声信号を分離して音声入出力部360に出力するとともに、映像信号を分離して表示部340に出力するテレビ機能部である。また、テレビ機能部10は、操作部350から入力された命令に基づいて、チャンネルの変更、放送信号の出力開始および出力終了等の制御を行う。
【0020】
11は、インターネットを介して複数の他端末と音声通話を行うインターネット電話部である。インターネット電話接続する旨の命令が操作部350から入力されると、インターネット電話部11は、通信インタフェース330を介して接続先の電話端末300とのインターネット電話接続を確立する。また、インターネット電話部11は、通信インタフェース330を介してマッチングサーバ200に接続状態を示す「接続情報」を送信する。接続が確立されると、インターネット電話部11は、音声入出力部360から入力された音声信号をデジタルデータに変換し、変換したデジタルデータを通信インタフェース330を介して相手側端末に送信する。また、通信インタフェース330を介して相手側端末のデジタルデータを受信し、これを音声信号に変換して音声入出力部360に出力する。また、接続を切断する旨の命令が操作部350から入力されると、インターネット電話部11は、通信インタフェース330を介して相手側端末とのインターネット電話接続を切断する。
【0021】
12は、テレビ機能部10が出力しているテレビ放送の番組を示す番組情報をマッチングサーバ200に送信するマッチング情報送信部である。ユーザが、操作部350を使用してテレビのチャンネル変更、出力開始または出力終了などの命令を入力すると、テレビ機能部10は、入力された命令に基づいて制御を行うとともに、受信中のテレビ放送の番組を示す番組情報をマッチング情報送信部12に通知する。マッチング情報送信部12は、番組情報が通知されると、記憶部320からユーザID322とパスワード323を読み出し、「ユーザマッチング情報」(番組情報とユーザID322とパスワード323)を、通信インタフェース330を介してマッチングサーバ200に送信する。
【0022】
13は、マッチングサーバ200から他端末の「電話番号情報」を受信すると、インターネット電話部11に対してインターネット電話接続指示を通知する自動電話接続部である。インターネット電話部11は、接続指示が通知されると、通知された電話端末300に対して通信インタフェース330を介してインターネット電話接続を行う。
【0023】
(1−2)動作
次に、この通信システムの動作について説明する。この動作は、ある電話端末(電話端末300aとする)と同じテレビ番組を受信している電話端末(電話端末300bとする)を、マッチングサーバ200がユーザ設定データベースDB221から検索し、電話端末300aと検索された電話端末300bの間でインターネット電話による通話を可能にするものである。
【0024】
図6は、本実施形態に係る通信システムの動作シーケンスの一例を示す図である。この図を参照しながら、この通信システムの一連の動作について説明する。本動作は、ユーザ基本情報登録動作B100とマッチング動作B200とに大別される。
【0025】
まず、ユーザ基本情報登録動作B100について説明する。本動作は、電話端末300a(または電話端末300b)のユーザが、操作部350を用いて「ユーザ基本情報」を電話端末300a(または電話端末300b)に入力することによって開始される。電話端末300aの操作部350によって「ユーザ基本情報」が入力されると、電話端末300aの制御部310は、通信インタフェース330を介して「ユーザ基本情報」をマッチングサーバ200に送信する(S100)。マッチングサーバ200は、受信した「ユーザ基本情報」をユーザ設定データベースDB221に登録する(S101)。
【0026】
電話端末300bの制御部310も、電話端末300aと同様に通信「ユーザ基本情報」をマッチングサーバ200に送信する(S110)。マッチングサーバ200は、受信した「ユーザ基本情報」をユーザ設定データベースDB221に登録する(S111)。なお、電話端末300aと電話端末300bの上述の動作は順不同であり、電話端末300bが電話端末300aよりも先に「ユーザ基本情報」の登録動作を行うことも可能である。
【0027】
次に、マッチング動作B200について説明する。なお、ここでは、電話端末300bのユーザがある番組を先に視聴し始め、その後電話端末300aのユーザが同じ番組を視聴し始めた場合の動作について説明する。
【0028】
本動作は、電話端末300bのユーザが、操作部350を用いて、テレビ放送の受信を開始するかあるいはチャンネルを変更することによって開始される。電話端末300のテレビ機能部10は、操作部350から入力された命令に基づいて制御を行い、マッチング情報送信部12に対して番組情報を通知する。マッチング情報送信部12は、番組情報が通知されると、記憶部320からユーザID322とパスワード323とを読み出し、これらを含めた「ユーザマッチング情報」を、通信インタフェース330を介してマッチングサーバ200に送信する(S200)。マッチングサーバ200は、「ユーザマッチング情報」を受信すると、ユーザIDが一致するレコードをユーザ設定データベースDB221から検索し、そのレコードに番組情報を登録する(S201)。そして、番組情報が一致するレコードをユーザ設定データベースDB221から検索する(S202)。
【0029】
ここで、この動作におけるマッチングサーバ200の制御部210の処理(S201とS202)について、その詳細を以下に説明する。なお、説明の便宜上、ステップS201とステップS202との動作をまとめて「マッチング処理」と称することとする。図7は、マッチングサーバ200のマッチング処理を示すフローチャートである。この動作は、図6に示したように、マッチングサーバ200が、通信インタフェース230を介して「ユーザマッチング情報」を受信することによって開始される。なお、ここでは、「ユーザマッチング情報」を送信した電話端末300を使用しているユーザを「ユーザA」とし、ユーザAのユーザ設定情報が記憶されているレコードを「レコードA」として説明する。
【0030】
まず、マッチングサーバ200の制御部210は、ユーザIDが一致するレコードAをユーザ設定データベースDB221から検索し、レコードAを参照して、受信したユーザIDとパスワードの組み合わせが正しいかどうかを判定する(S10)。正しくない場合は電話端末300に対してエラー情報を送信し、処理を終了する(S11)。正しい場合は、受信した番組情報をレコードAに登録する(S12)。そして、受信した番組情報と一致する番組情報が記憶されているレコードを、ユーザ設定データベースDB221から検索する(S13)。ここで、番組情報が一致するレコードがあるか否かを判定し(S14)、レコードが1つもなかった場合はそのまま処理を終了し、それ以外の場合は次の処理に進む。
【0031】
本実施形態においては、複数のレコードが検索された場合を考慮し、それぞれのレコードのユーザ設定情報に基づいて優先順位を判定することによって、接続先として最適な電話端末300を決定する。具体的には、それぞれのレコードのユーザ設定情報について、優先順位を判定する基準となる点数(ポイント)を算出し、そのポイントが最も高いレコードに対応する電話端末300を、接続先として最適であると判定する。まず、検索されたレコード(以下、レコードBとする)から「接続情報」を読み出し、レコードBが示す電話端末300(以下、端末Bとする)が接続可能かどうかを判定する(S15)。接続可能である場合は、レコードBから「接続上限人数」を読み出し、先に読み出した「接続情報」と比較して、端末Bが現在接続している端末数が上限人数未満であるか否かを判定する(S16)。上限人数未満である場合は1ポイントを加算する(S17)。次に、レコードBの「接続先リスト」を読み出し、リストにユーザAの「電話番号情報」が含まれているか否かを判定する(S18)。含まれている場合は1ポイントを加算する(S19)。以後は、検索されたすべてのレコードについて上述した算出処理を行い、これにより各レコードについて各々のポイントが決定する。一方、ステップS16、S18において「NO」と判定された場合には、ポイントを増加させずに、次のレコード(他の端末のレコード)のポイント算出処理に移る。
【0032】
検索されたすべてのレコードのポイントが算出されると、それらのレコードを、算出されたポイント順となるようにソートする(S20)。そして、検索されたすべてのレコードのポイントがゼロであるか否かを判定する(S21)。接続不可能であるか既に上限人数と等しい数だけ接続されている場合は、ポイントがまったく加算されない。つまり、検索されたすべてのレコードのポイントがゼロである場合は、接続が可能な電話端末300がないということになる。その場合は、そのまま処理を終了する。それ以外の場合は、ポイントが最大であるレコードに記憶されている「電話番号情報」を、端末Aに対して送信する(S22)。以上のようにしてマッチング処理が行われる。
【0033】
図6の説明に戻る。上述したマッチング処理(S201とS202)において、マッチングサーバ200のユーザ設定データベースDB221には、電話端末300bから受信した番組情報と一致するユーザ設定情報は登録されていないため、制御部210は、図7のステップS14において、番組情報が一致するレコードがないと判断し、そのまま処理を終了する。
【0034】
次に、電話端末300aのユーザが、操作部350を用いてテレビ放送の受信を開始するか、テレビのチャンネルを変更すると、テレビ機能部10は、マッチング情報送信部12に対して受信中の番組情報を通知する。マッチング情報送信部12は、番組情報を含む「ユーザマッチング情報」を、通信インタフェース330を介してマッチングサーバ200に送信する(S210)。マッチングサーバ200は、受信した番組情報をユーザ設定データベースDB221に登録する(S211)。そして、番組情報が一致するレコードをユーザ設定データベースDB221から検索する(ステップS212)。ここで、電話端末300bは電話端末300aと同じ番組を受信しているため、電話端末300bのユーザ情報が検索される。
【0035】
ここで、図7のステップS22に示すように、マッチングサーバ200の制御部210は、電話端末300aに対して、電話端末300bの「電話番号情報」を送信する(S213)。
【0036】
電話端末300aの自動電話接続部13は、インターネット電話部11に対して、インターネット電話接続指示と、受信した「電話番号情報」とをあわせて通知する。インターネット電話部11は、通知された「電話番号情報」を用いて電話端末300bに対してインターネット電話接続処理を行う(S214)。そして、電話端末300bも接続処理を行い(S215)、これにより、電話端末300aと電話端末300bは自動的に通話接続される。
【0037】
以上の処理により、同一の番組を見ている電話端末300aのユーザと電話端末300bのユーザは、電話端末300に対して特別な操作をすることなく、自動的に音声通話を行うことができる。また、本発明は任意のテレビ番組に対して実施可能であるため、特定の番組を視聴している限られた視聴者同士ではなく、不特定多数の視聴者同士で音声通話によるコミュニケーションを実現することができる。つまり、ユーザは能動的に「この番組を見ている人と話したい」と思わずとも、電話端末300を使用するだけで、多数の人と音声通話によるコミュニケーションを図ることが可能になる。これは、例えば街中で面白い出し物に人が集まってくるように、仮想的に「テレビ番組に人が集まる」状況を形成することが可能となり、テレビ視聴を活気あふれたものにすることができる。
【0038】
また、ユーザは従来使用しているパーソナルコンピュータ等の端末に所定のソフトウェア(マッチング情報送信部12と自動電話接続部13の機能を実現するコンピュータプログラム)をインストールするだけで、複雑な操作や機器の改造等を行うことなく、自動的に音声通話を行うことができるようになる。テレビの放送を行う放送装置についても、放送情報に特別な付加情報を付与する必要はない。
【0039】
なお、図7において、加算するポイントの値を一律1ポイントに限定する必要はなく、加算するポイントの値を条件毎に変更するようにしてもよい。例えば、図7のステップS17では1ポイントを、ステップS19では2ポイントを加算する、といったようにすれば、ステップS18の判定内容を重視して接続先の電話端末300を決定することができる。このように、ポイントの与え方の態様を適宜設定することにより、どのような条件を優先するかを、任意に設定することができる。
また、上記の実施形態では、電話端末300aと電話端末300bとの2台の端末についての動作のみを説明したが、3台以上の電話端末が用いられることももちろん可能であり、その場合も、上述した動作と同様の動作を行う。
【0040】
なお、図6のステップS213で、電話端末300bの「電話番号情報」を電話端末300aに対して送信するようにしたが、「電話番号情報」の送信先はこれに限定するものではなく、例えば電話端末300aの「電話番号情報」を電話端末300bに対して送信するようにしてもよい。この場合も、電話端末300bが電話端末300aに対して音声通話接続を行うことにより、電話端末300aと電話端末300bとは自動的に音声通話接続できる。
【0041】
また、上記実施形態では、ユーザ設定情報の「接続先リスト」に「電話番号情報」を設定することによって希望する接続相手を指定したが、接続相手の指定方法はこれに限定するものではなく、例えばユーザIDのリストを用いるようにしてもよい。ユーザ設定情報に、ユーザの年齢、性別、地域等の「プロフィール」のフィールドを設け、そのプロフィールの種別を指定することによって希望する接続相手を指定するようにしてもよい。また、所定のコミュニティに属するユーザのグループ名を予め設けておき、そのグループ名を指定するようにしてもよい。
【0042】
また、視聴するテレビ番組に関しての自分の情報を示すフィールドをユーザ設定情報に設けることも可能である。例えば、サッカー番組の場合は「ホーム」か「アウェー」のどちらを応援するか、といった情報を設定できるようにしておき、マッチングサーバ200が検索したレコードのポイントを算出する際に(図7のステップS15からS19)、この情報も参照してポイントを算出するようにしてもよい。
【0043】
ユーザが接続相手の種別やプロフィール等を設定できるようにすることによって、マッチングサーバ200はより適切な接続相手を検索することができ、より快適なコミュニケーションを実現することができるようになる。
【0044】
なお、本実施形態では、電話端末300aおよび電話端末300bを用いてマッチングサーバ200に「ユーザ基本情報」を送信したが、マッチングサーバ200に「ユーザ基本情報」を送信できればどのような手段で登録してもよく、他のパーソナルコンピュータや携帯電話端末等から登録することも可能である。
【0045】
また、上記実施形態で用いたインターネット電話の接続形態は、P2P(Peer to Peer)方式であってもよく、専用のサーバを介したものであってもよい。また、電話端末300間の通話接続形式はどのようなものであってもよく、例えば途中のネットワークに通信事業者内の独自のIP通信網を用いたIP電話や、公衆交換電話網(PSTN:Public Switched Telephone Networks)を用いたものであってもよい。
また、電話端末300として携帯電話を用いて、移動電話網を利用して通話接続を行うようにしてもよい。
【0046】
また、電話端末300同士がインターネット電話接続を行う際にプロキシサーバを介して通話接続を行うことによって、「電話番号情報」を公開せずに接続できるようにしてもよい。具体的には、ユーザ設定データベースDB221に「電話番号公開設定」のフィールドを設け、ユーザが自身の「電話番号情報」を接続先に公開するか否かを示す情報(公開/非公開)を記憶しておく。そして、電話端末300aからマッチング情報を受信したマッチングサーバ200がマッチング処理を行い、同一の番組を受信している電話端末300bを検索した際に、電話端末300bのレコードから「電話番号公開設定」を参照する。このフィールドに、「公開」を示す値が設定されている場合は、第1実施形態と同様の処理を行う。「非公開」を示す値が設定されている場合は、マッチングサーバ200は、プロキシサーバに対して電話端末300aと電話端末300bとの「電話番号情報」を送信する。
【0047】
プロキシサーバを介して接続することによって、電話端末300のユーザは、例えば「接続先リスト」に接続したい「電話番号情報」を設定しておらず、マッチングサーバ200に登録されている任意の電話端末300に対して音声通話接続が行われるような場合であっても、自身の「電話番号情報」を公開することなく音声通話によるコミュニケーションを実現することができる。
【0048】
(2)第2実施形態
続いて、本発明の第2の実施形態について説明する。
本実施形態が上述の第1実施形態と異なるのは、マッチングサーバ200を使用しないという点と、マッチングサーバ200で行ったマッチング処理を電話端末300側で行うという点である。これに伴い、記憶部320に記憶されるデータの記憶内容や制御部310の処理の動作が異なるものの、電話端末300の構成要素やおおよその処理については第1実施形態と同様である。そこで、以下においては上述の第1実施形態との相違点を中心に説明を行うこととし、第1実施形態と同様の構成要素や処理については、同じ番号を付与して適宜その説明を省略する。
【0049】
図8に、本実施形態に係る通信システムの全体構成図を示す。この通信システムが図1に示すそれと異なる点は、インターネット100にマッチングサーバ200が接続されていない点であり、その他の構成は図1と同様である。
【0050】
図9は、電話端末300のハードウェア構成を示したブロック図である。この電話端末300が図4に示すそれと異なる点は、記憶部320の不揮発エリアに電話帳データベースDB321と番組情報324と電話番号情報325とが記憶されている点と、ユーザID322とパスワード323とが記憶されていない点であり、それ以外の構成は図4と同様である。
【0051】
電話帳データベースDB321は、複数の「電話番号情報」の集合体である。この電話帳データベースDB321には、電話番号やIPアドレス等の電話端末300を識別する端末識別子が記憶される。電話番号情報325には、自端末装置を示す端末識別子が記憶される。
【0052】
図10は、電話端末300の制御部310が行う処理について、その機能構成を示した機能ブロック図である。図において、テレビ機能部10とインターネット電話部11は、図5に示すそれと同様であるため、その説明を省略する。自動電話接続部13が図5のそれと異なる点は、通信インタフェース330を介してではなく後述するマッチング部14から、接続先の「電話番号情報」を受信する点である。
【0053】
図11と図12は、マッチング部14が行う処理を示すフローチャートである。これらの図を参照しながら、マッチング部14の処理について説明する。図11に示す処理は、電話端末300のユーザが操作部350を用いて、テレビ放送の視聴を開始するかあるいはチャンネルを変更することによって、テレビ機能部10が番組情報をマッチング部14に通知することによって開始される。テレビ機能部10から番組情報が通知されると、マッチング部14は、受信した番組情報を記憶部320に記憶する(S30)。そして、電話帳データベースDB321を参照し、登録されている電話端末300に対して、通信インタフェース330を介して番組情報と自身の「電話番号情報」とを送信する(S31)。そして、チャンネルが変更されたかどうかを監視し(S32)、チャンネルが変更された場合は、ステップS30からステップS32の処理を再び行う。
【0054】
次に、図12の処理について説明する。電話端末300のマッチング部14は、番組情報と「電話番号情報」とを受信すると(S40)、自身の記憶部320から番組情報を読み出し、番組情報が一致するか否かを判定する(S41)。番組情報が一致する場合は、自動電話接続部13に、受信した「電話番号情報」を通知し、自動電話接続部13は、インターネット電話部11に対してインターネット電話接続指示を通知する。インターネット電話部11は、通知された「電話番号情報」を用いてインターネット電話接続処理を行う(S42)。これにより、同じ番組を視聴中の端末同士が自動的に通話接続される。
【0055】
次に、本実施形態の通話接続の一例について、4台の電話端末300、すなわち電話端末300a,300b,300c,300dの間の動作例について説明する。ここでは、電話端末300aの電話帳データベースDB321に電話端末300bの「電話番号情報」が記憶されており、電話端末300cおよび300dの電話帳データベースDB321に電話端末300aの「電話番号情報」が記憶されている場合について説明する。
図13において、まず、電話端末300aのユーザが、操作部350を用いてテレビ放送の視聴を開始するかあるいはチャンネルを変更したとする。電話端末300aのマッチング部14は、電話端末300bに対して、番組情報と自身の「電話番号情報」とを送信する(S50)。電話端末300bのユーザが電話端末300aと同一の番組を視聴中の場合、電話端末300bは、電話端末300aに対してインターネット電話接続処理を行う(S51)。これにより、電話端末300aと電話端末300bと自動的に通話接続される。
次に、電話端末300cのユーザが、電話端末300aおよび300bと同一の番組を視聴し始めたとする。電話端末300cのマッチング部14は、電話端末300aに対して、番組情報と自身の「電話番号情報」とを送信する(S52)。電話端末300aがこれを受信すると、電話端末300cに対して電話接続処理を行い(S53)、これにより、電話端末300a,300bおよび300cの間で多地点通話接続が確立する。次に、電話端末300dのユーザが、電話端末300aと同一の番組を視聴し始めた場合も、上記の動作と同様にして、電話端末300aが電話端末300dに対して電話接続処理を行い(S54,S55)、電話端末300a,300b,300c,300dの間で多地点通話接続が確立する。
【0056】
上述の電話端末300aの動作例に示すように、電話端末300は、番組情報と「電話番号情報」とを送信して、その相手側の電話端末300によって通話接続が行われる場合と、相手側の電話端末300から番組情報を受信して、自身の電話端末300によって通話接続処理を行う場合がある。電話端末300が、送信側の機能(図11に示す処理を行う機能)と受信側の機能(図12に示す処理を行う機能)との両方の機能を有していれば、いずれの場合にも対応することができ、不特定多数の電話端末間で相互に通話接続を行うことができる。
【0057】
本実施形態の場合、マッチングサーバ200は必要なく、各々の電話端末300に所定のソフトウェア(マッチング部14と自動電話接続部13の機能を実現するコンピュータプログラム)をインストールするだけで自動的にコミュニケーションを実現することができる。
【0058】
<変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。以下にその一例を示す。
(変形例1)
上述した第1,第2の実施形態では、テレビ機能とインターネット電話機能とを有する電話端末300を用いたが、テレビ受信機と電話端末とが別体となっていてもよい。図14は、本実施形態の変形例に係る通信システムの全体構成図である。なお、この構成が上述した実施形態と異なる点は、テレビ受信機と電話端末とが別体となっている点である。これに伴い、上述した実施形態と同様の構成要素や処理については、同じ番号を用いてその説明を省略する。
【0059】
図14において、300bは、テレビ受信機301bと電話端末302bとが別体となっているユーザ環境である。テレビ受信機301bは、テレビアンテナおよびテレビチューナを備え、テレビ放送を受信して表示部(図示略)に出力する。また、テレビ受信機301bは、受信中の番組情報を示す信号を、電波(ブルートゥース等)を用いて出力する。電話端末302bは、テレビ受信機301bから出力される信号を受信し、この信号を受信することをトリガとして、マッチング情報送信処理またはマッチング処理を行う。
【0060】
これにより、テレビアンテナ370やテレビチューナ380等が設けられていないパーソナルコンピュータ等の電話端末300の場合でも、自動的に音声通話接続を行うことができる。
【0061】
(変形例2)
なお、上記の変形例において、ユーザが電話端末300の操作部350を用いて番組情報を入力するようにしてもよい。これにより、番組情報を出力する機能を有しないテレビ受信機301を用いる場合でも、ユーザは従来用いているテレビ受信機301に機能追加や改造を行うことなく、同じ番組を視聴している他のユーザと自動的に音声通話接続を行うことができる。
【0062】
(変形例3)
また、テレビ受信機と通信端末と電話端末とが別体となっていてもよい。図14において、300cは、テレビ受信機301cと電話端末302cとパーソナルコンピュータ等の通信端末303cとが別体となっているユーザ環境である。500は、例えば公衆交換電話網(PSTN)等の電話回線ネットワークであり、インターネット100と所定のゲートウェイ600を介して接続されている。これにより、ユーザは、既存のテレビ受信機301cや電話端末302c等に機能追加や改造を行うことなく、他のユーザと音声通話によるコミュニケーションを実現することができる。
【0063】
(変形例4)
なお、第1実施形態において、ユーザ設定情報を利用して音声通話の音量を変更できるようにしてもよい。例えば、あるサッカー観戦番組について、「ホーム」か「アウェー」かの付加情報をマッチングサーバ200または電話端末300に登録しておく。そして、そのサッカー観戦番組を視聴している複数のユーザ同士で音声通話接続を行った場合、そのユーザが登録した付加情報と一致する情報を登録しているユーザの音量を大きくし、それ以外のユーザの音量を小さくする。これにより、ユーザは、あたかも同じチームを応援するユーザと一緒に試合を観戦しているようにテレビ番組を楽しむことができる。
また、テレビ放送をデジタル放送する際に、複数のカメラで撮影し、通話音量が画面の動きに同期して変化するようにしてもよい。例えば、あるサッカー観戦番組について、「ホーム」か「アウェー」かの付加情報をマッチングサーバ200または電話端末300に登録しておく。放送装置は、「ホーム」側と「アウェー」側から撮影する2台のカメラで試合を撮影し、試合状況に応じてカメラを選択し、選択されたカメラの映像をデジタル放送する。そして、そのサッカー観戦番組を視聴している複数のユーザ同士で音声通話接続を行った場合、電話端末300はカメラの(どちらのカメラの映像が放送されているか)情報を取得し、例えば「ホーム」側のカメラの映像が放送されている場合は、付加情報に「ホーム」を選択しているユーザの音量を大きくし、それ以外のユーザの音量を小さくする。これにより、ユーザは、あたかも試合を競技場で観戦しているような臨場感を得ながらテレビ放送を観戦することができる。
(変形例5)
また、上記実施形態では、電話端末300同士の通話を音声通話としたが、通話形態はこれに限定するものではなく、テレビ電話通話であってもよい。また、上記実施形態では、テレビ放送とインターネットとを連携させたが、テレビ放送以外でも、ラジオ放送等を用いることも可能である。また、上記実施形態では、電話端末300がマッチングサーバ200から「電話番号情報」を受信すると、自動的に接続するようにしたが、電話端末300の表示部340に接続確認画面を出して、接続するか否かをユーザが選択できるようにしてもよい。
なお、図14に示す電話端末302bにテレビのリモコン機能を有する携帯電話を用いて、ユーザが操作部350を用いてテレビのチャンネルを変更する命令を入力することをトリガとしてマッチング動作を行うようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】第1実施形態に係る通信システムの全体構成図である。
【図2】マッチングサーバのハードウェア構成図である。
【図3】ユーザ設定データベースのデータ構造図である。
【図4】電話端末のハードウェア構成図である。
【図5】電話端末の機能構成を示すブロック図である。
【図6】通信システムの動作シーケンスを示す図である。
【図7】マッチングサーバの動作を示すフローチャートである。
【図8】第2実施形態に係る通信システムの全体構成図である。
【図9】電話端末のハードウェア構成図である。
【図10】電話端末の機能構成を示すブロック図である。
【図11】電話端末の動作を示すフローチャートである。
【図12】電話端末の動作を示すフローチャートである。
【図13】通信システムの全体の動作を示す図である。
【図14】変形例に係る通信システムの全体構成図である。
【符号の説明】
【0065】
200…マッチングサーバ(サーバ装置)、300…電話端末(端末装置)、210…制御部,310…制御部、220,320…記憶部、230,330…通信インタフェース、240,340…表示部、250,350…操作部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビやラジオ等の放送と電気通信回線を通じた通話とを連携させる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
テレビやラジオ等の放送番組について、その番組の視聴者またはその番組について興味のある者同士が情報交換等のコミュニケーションを図ることを目的として、インターネット上の「チャット」や「掲示板」などの情報交換サイトが設けられている。この情報交換サイトによるコミュニケーションは、ユーザが能動的にインターネット上を検索してアクセスすることによって実現するものである。
【0003】
一方、テレビやラジオ等の放送とインターネット等の通信ネットワークとを連携させて視聴者間のコミュニケーションを図ることを目的として、次の技術が公開されている。デジタル放送を行う放送装置は、放送講座をデジタル放送する際に、付加情報を放送講座の内容に多重してデジタル放送する。この付加情報には、その放送講座内容に関連したコミュニティの場として設けられたサイト(以下、コミュニティサイトとする)にアクセスするためのパスワード等が含まれている。放送講座の視聴者は、このパスワードを使用してコミュニティサイトにアクセスする。これにより、このコミュニティサイト上で同じ番組の視聴者同士のコミュニケーションを実現することができる(特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】特開2004−220169号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
「チャット」や「掲示板」などの情報交換サイトや特許文献1に記載のコミュニティサイトを利用してコミュニケーションを図るためには、放送番組の視聴者が能動的にインターネット上のサイトにアクセスする必要がある。つまり、同じ番組の視聴者同士が自動的にコミュニケーションできるというわけではない。
また、情報交換サイトにおいて特定の人が同時にコミュニケーションするためには、多数のユーザが能動的に「この番組を見ている人とコミュニケーションしたい」と考えなければ実現できず、つまりは大勢の関心を集めるような特定の番組においてしか実現が難しかった。
また、特許文献1に記載のコミュニティサイトについては、放送内容に付加情報が多重される特定の番組においてしか実現できなかった。また、放送装置側に付加情報を多重するための機能を盛り込むことが必要であった。
【0006】
本発明の目的は、上述した従来の問題に鑑み、テレビやラジオ等の放送番組と通信ネットワークとを連携させることによって、任意の放送番組について、その放送情報に特別な情報を付加することなく、その番組の視聴者同士のコミュニケーションを自動的に実現することができる端末装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、自端末装置を識別する端末識別子を記憶する記憶手段と、放送番組を識別する番組識別子を取得する取得手段と、前記端末識別子と前記番組識別子とを、予め特定されたサーバ装置に対して、通信ネットワークを介して送信する送信手段と、前記サーバ装置から送信された他の端末の端末識別子を、通信ネットワークを介して受信する受信手段と、受信された端末識別子によって特定される端末装置に対して音声通話またはテレビ電話通話の接続を行う通話接続手段と、を備えた端末装置を提供する。
また、本発明の好ましい態様においては、前記送信手段は、自端末装置のユーザの所定の情報を示すユーザ情報と、前記端末識別子と前記番組識別子とを、予め特定されたサーバ装置に対して、通信ネットワークを介して送信する。
【0008】
また、本発明は、放送番組を識別する番組識別子を取得する取得手段と、前記番組識別子、自端末装置を識別する自端末識別子、および通信ネットワークに接続された他の端末装置を識別する他端末識別子を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記他端末識別子に対応する端末装置に対して、前記番組識別子と前記自端末識別子とを、通信ネットワークを介して送信する送信手段と、他端末装置から送信されてくる前記番組識別子と前記他端末識別子とを、通信ネットワークを介して受信する受信手段と、前記番組識別子と前記他端末識別子とを受信すると、前記記憶手段に記憶された番組識別子と受信された番組識別子とが一致するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により一致すると判定された場合は、前記受信手段により受信された他端末識別子によって特定される他端末装置に対して、音声通話またはテレビ電話通話の接続を行う通話接続手段と、を備えた端末装置を提供する。
また、本発明の好ましい態様においては、前記端末識別子は、電話番号またはIPアドレスである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
(1)第1実施形態
(1−1)構成
図1は、本発明の第1実施形態に係る通信システムの全体構成図である。図において、インターネット100は、TCP(Transmission Control Protocol)/IP(Internet Protocol)群を標準プロトコルとしたネットワークである。このインターネット100にはマッチングサーバ(サーバ装置)200と、複数の電話端末(図1では4つの電話端末300a,300b,300c,300d)とが接続されている。なお、図1には、4台の電話端末が例示されているが、本通信システムに含まれる電話端末の数が4に限定されるものではないことは言うまでもない。また、以下では、電話端末300a,300b,300c,300dの各々を区別する必要がない場合には、単に「電話端末300」とする。
【0010】
図2は、マッチングサーバ200のハードウェア構成を示したブロック図である。図において、210は、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置と、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の各種メモリとを備えた制御部である。制御部210は、記憶部220に記憶されている制御プログラムPRG221などに従ってマッチングサーバ200の各部の動作を制御する。以下に説明する各構成要素は、制御部210の制御の下に動作する。
【0011】
230は、電話端末300と通信を行うための通信インタフェースである。マッチングサーバ200は、通信インタフェース230を介してネットワークに接続されている。240は、例えば液晶ディスプレイ等の表示部であり、制御部210によって供給されるデータに基づいて画像を表示する。250は、例えばキーボードやマウス等の操作部であり、ユーザの操作内容に応じた信号を制御部210に供給する。
【0012】
記憶部220の不揮発エリアには、ユーザ設定データベースDB221が記憶されている。ユーザ設定データベースDB221は、各々が1つのユーザ設定情報と対応する複数のレコードの集合体である。このユーザ設定情報は、電話端末300のユーザによって設定される情報であり、本実施形態の特徴であるマッチング処理が行われる際に参照されるデータである。このマッチング処理については後に詳細に説明する。制御部210は、通信インタフェース230を介して電話端末300からユーザ設定情報を受信すると、受信したユーザ設定情報をユーザ設定データベースDB221に記憶する。
【0013】
図3は、ユーザ設定データベースDB221のデータ構造を示す図である。図示のように、このデータベースを構成する1つのレコードは、「ユーザID」と「パスワード」と「電話番号情報」と「接続先リスト」と「接続上限人数」と「番組情報」と「接続情報」の7つのフィールドを有している。「ユーザID」のフィールドには、電話端末300のユーザを識別するために各々のユーザに割り当てられたユーザ識別子が記憶される。「パスワード」のフィールドには、ユーザを認証するためにユーザが各々設定するパスワード文字列が記憶される。「電話番号情報」のフィールドには、電話端末300の電話番号やIPアドレス等の電話端末300を識別する端末識別子が記憶される。以下の説明では、説明を簡潔にするため、この端末識別子を「電話番号情報」と称することとする。「接続先リスト」のフィールドには、そのユーザが音声通話接続を行いたい相手端末の「電話番号情報」のリストが記憶される。このリストに「電話番号情報」が記憶されていない場合は、任意の電話端末300に対して接続を希望するものとみなす。「接続上限人数」のフィールドには、そのユーザが多地点電話通話接続する際に希望する上限人数を示す数値が記憶される。「番組情報」のフィールドには、電話端末300のユーザが視聴中のテレビ番組を識別する番組識別子が記憶される。「接続情報」のフィールドには、電話端末300のインターネット電話の接続の可否情報を示すデータ(接続可能/接続不可能)が記憶される。また、接続可能である場合は、その接続状態(非接続/1地点接続中/2地点接続中、等)を示す情報が記憶される。以下の説明では、説明の便宜上、ユーザ設定情報のうち「番組情報」以外の情報をまとめて「ユーザ基本情報」と称し、「ユーザID」と「パスワード」と「番組情報」との情報をまとめて「ユーザマッチング情報」と称することとする。
【0014】
次に、電話端末300の構成について説明する。図4は、電話端末300のハードウェア構成を示したブロック図である。この電話端末300は、例えばパーソナルコンピュータである。図において、310は、CPU等の演算装置と、ROMやRAM等の各種メモリとを備えた制御部である。制御部310は、記憶部320に記憶されている制御プログラムPRG321などに従って電話端末300の各部の動作を制御する。以下に説明する各構成要素は、制御部310の制御の下に動作する。
【0015】
330は、他の電話端末300やマッチングサーバ200と通信を行うための通信インタフェースである。電話端末300は、通信インタフェース330を介してネットワークに接続されている。390は、ユーザが各種の操作を行うためのユーザインタフェースである。このユーザインタフェース390は、表示部340と、操作部350と、音声入出力部360とを備えている。
【0016】
音声入出力部360は、マイクロホンやスピーカ、音声CODECなどを含み、マイクロホンによって集音した音声に対応する音声データを制御部310へ引渡す一方、制御部310から引渡された音声データに応じた音声を再生する。370は、テレビ中継局(図示せず)からの放送信号を受信するテレビアンテナである。380は、テレビアンテナ370で受信した放送信号から任意の放送局の信号を選択するテレビチューナである。
【0017】
記憶部320の不揮発エリアには、ユーザID322と、パスワード323とが記憶されている。制御部310は、ユーザによって操作部350から入力されたユーザID322とパスワード323とを、記憶部320に記憶する。これらのデータはユーザ認証のためにマッチングサーバ200に送信されるデータである。
【0018】
図5は、制御部310が行う処理について、その機能構成を示した機能ブロック図である。制御部310が記憶部320に記憶されている制御プログラムを実行することにより、図5に示す各部が論理的に実現する。
【0019】
10は、テレビチューナ380で選局された放送信号から音声信号を分離して音声入出力部360に出力するとともに、映像信号を分離して表示部340に出力するテレビ機能部である。また、テレビ機能部10は、操作部350から入力された命令に基づいて、チャンネルの変更、放送信号の出力開始および出力終了等の制御を行う。
【0020】
11は、インターネットを介して複数の他端末と音声通話を行うインターネット電話部である。インターネット電話接続する旨の命令が操作部350から入力されると、インターネット電話部11は、通信インタフェース330を介して接続先の電話端末300とのインターネット電話接続を確立する。また、インターネット電話部11は、通信インタフェース330を介してマッチングサーバ200に接続状態を示す「接続情報」を送信する。接続が確立されると、インターネット電話部11は、音声入出力部360から入力された音声信号をデジタルデータに変換し、変換したデジタルデータを通信インタフェース330を介して相手側端末に送信する。また、通信インタフェース330を介して相手側端末のデジタルデータを受信し、これを音声信号に変換して音声入出力部360に出力する。また、接続を切断する旨の命令が操作部350から入力されると、インターネット電話部11は、通信インタフェース330を介して相手側端末とのインターネット電話接続を切断する。
【0021】
12は、テレビ機能部10が出力しているテレビ放送の番組を示す番組情報をマッチングサーバ200に送信するマッチング情報送信部である。ユーザが、操作部350を使用してテレビのチャンネル変更、出力開始または出力終了などの命令を入力すると、テレビ機能部10は、入力された命令に基づいて制御を行うとともに、受信中のテレビ放送の番組を示す番組情報をマッチング情報送信部12に通知する。マッチング情報送信部12は、番組情報が通知されると、記憶部320からユーザID322とパスワード323を読み出し、「ユーザマッチング情報」(番組情報とユーザID322とパスワード323)を、通信インタフェース330を介してマッチングサーバ200に送信する。
【0022】
13は、マッチングサーバ200から他端末の「電話番号情報」を受信すると、インターネット電話部11に対してインターネット電話接続指示を通知する自動電話接続部である。インターネット電話部11は、接続指示が通知されると、通知された電話端末300に対して通信インタフェース330を介してインターネット電話接続を行う。
【0023】
(1−2)動作
次に、この通信システムの動作について説明する。この動作は、ある電話端末(電話端末300aとする)と同じテレビ番組を受信している電話端末(電話端末300bとする)を、マッチングサーバ200がユーザ設定データベースDB221から検索し、電話端末300aと検索された電話端末300bの間でインターネット電話による通話を可能にするものである。
【0024】
図6は、本実施形態に係る通信システムの動作シーケンスの一例を示す図である。この図を参照しながら、この通信システムの一連の動作について説明する。本動作は、ユーザ基本情報登録動作B100とマッチング動作B200とに大別される。
【0025】
まず、ユーザ基本情報登録動作B100について説明する。本動作は、電話端末300a(または電話端末300b)のユーザが、操作部350を用いて「ユーザ基本情報」を電話端末300a(または電話端末300b)に入力することによって開始される。電話端末300aの操作部350によって「ユーザ基本情報」が入力されると、電話端末300aの制御部310は、通信インタフェース330を介して「ユーザ基本情報」をマッチングサーバ200に送信する(S100)。マッチングサーバ200は、受信した「ユーザ基本情報」をユーザ設定データベースDB221に登録する(S101)。
【0026】
電話端末300bの制御部310も、電話端末300aと同様に通信「ユーザ基本情報」をマッチングサーバ200に送信する(S110)。マッチングサーバ200は、受信した「ユーザ基本情報」をユーザ設定データベースDB221に登録する(S111)。なお、電話端末300aと電話端末300bの上述の動作は順不同であり、電話端末300bが電話端末300aよりも先に「ユーザ基本情報」の登録動作を行うことも可能である。
【0027】
次に、マッチング動作B200について説明する。なお、ここでは、電話端末300bのユーザがある番組を先に視聴し始め、その後電話端末300aのユーザが同じ番組を視聴し始めた場合の動作について説明する。
【0028】
本動作は、電話端末300bのユーザが、操作部350を用いて、テレビ放送の受信を開始するかあるいはチャンネルを変更することによって開始される。電話端末300のテレビ機能部10は、操作部350から入力された命令に基づいて制御を行い、マッチング情報送信部12に対して番組情報を通知する。マッチング情報送信部12は、番組情報が通知されると、記憶部320からユーザID322とパスワード323とを読み出し、これらを含めた「ユーザマッチング情報」を、通信インタフェース330を介してマッチングサーバ200に送信する(S200)。マッチングサーバ200は、「ユーザマッチング情報」を受信すると、ユーザIDが一致するレコードをユーザ設定データベースDB221から検索し、そのレコードに番組情報を登録する(S201)。そして、番組情報が一致するレコードをユーザ設定データベースDB221から検索する(S202)。
【0029】
ここで、この動作におけるマッチングサーバ200の制御部210の処理(S201とS202)について、その詳細を以下に説明する。なお、説明の便宜上、ステップS201とステップS202との動作をまとめて「マッチング処理」と称することとする。図7は、マッチングサーバ200のマッチング処理を示すフローチャートである。この動作は、図6に示したように、マッチングサーバ200が、通信インタフェース230を介して「ユーザマッチング情報」を受信することによって開始される。なお、ここでは、「ユーザマッチング情報」を送信した電話端末300を使用しているユーザを「ユーザA」とし、ユーザAのユーザ設定情報が記憶されているレコードを「レコードA」として説明する。
【0030】
まず、マッチングサーバ200の制御部210は、ユーザIDが一致するレコードAをユーザ設定データベースDB221から検索し、レコードAを参照して、受信したユーザIDとパスワードの組み合わせが正しいかどうかを判定する(S10)。正しくない場合は電話端末300に対してエラー情報を送信し、処理を終了する(S11)。正しい場合は、受信した番組情報をレコードAに登録する(S12)。そして、受信した番組情報と一致する番組情報が記憶されているレコードを、ユーザ設定データベースDB221から検索する(S13)。ここで、番組情報が一致するレコードがあるか否かを判定し(S14)、レコードが1つもなかった場合はそのまま処理を終了し、それ以外の場合は次の処理に進む。
【0031】
本実施形態においては、複数のレコードが検索された場合を考慮し、それぞれのレコードのユーザ設定情報に基づいて優先順位を判定することによって、接続先として最適な電話端末300を決定する。具体的には、それぞれのレコードのユーザ設定情報について、優先順位を判定する基準となる点数(ポイント)を算出し、そのポイントが最も高いレコードに対応する電話端末300を、接続先として最適であると判定する。まず、検索されたレコード(以下、レコードBとする)から「接続情報」を読み出し、レコードBが示す電話端末300(以下、端末Bとする)が接続可能かどうかを判定する(S15)。接続可能である場合は、レコードBから「接続上限人数」を読み出し、先に読み出した「接続情報」と比較して、端末Bが現在接続している端末数が上限人数未満であるか否かを判定する(S16)。上限人数未満である場合は1ポイントを加算する(S17)。次に、レコードBの「接続先リスト」を読み出し、リストにユーザAの「電話番号情報」が含まれているか否かを判定する(S18)。含まれている場合は1ポイントを加算する(S19)。以後は、検索されたすべてのレコードについて上述した算出処理を行い、これにより各レコードについて各々のポイントが決定する。一方、ステップS16、S18において「NO」と判定された場合には、ポイントを増加させずに、次のレコード(他の端末のレコード)のポイント算出処理に移る。
【0032】
検索されたすべてのレコードのポイントが算出されると、それらのレコードを、算出されたポイント順となるようにソートする(S20)。そして、検索されたすべてのレコードのポイントがゼロであるか否かを判定する(S21)。接続不可能であるか既に上限人数と等しい数だけ接続されている場合は、ポイントがまったく加算されない。つまり、検索されたすべてのレコードのポイントがゼロである場合は、接続が可能な電話端末300がないということになる。その場合は、そのまま処理を終了する。それ以外の場合は、ポイントが最大であるレコードに記憶されている「電話番号情報」を、端末Aに対して送信する(S22)。以上のようにしてマッチング処理が行われる。
【0033】
図6の説明に戻る。上述したマッチング処理(S201とS202)において、マッチングサーバ200のユーザ設定データベースDB221には、電話端末300bから受信した番組情報と一致するユーザ設定情報は登録されていないため、制御部210は、図7のステップS14において、番組情報が一致するレコードがないと判断し、そのまま処理を終了する。
【0034】
次に、電話端末300aのユーザが、操作部350を用いてテレビ放送の受信を開始するか、テレビのチャンネルを変更すると、テレビ機能部10は、マッチング情報送信部12に対して受信中の番組情報を通知する。マッチング情報送信部12は、番組情報を含む「ユーザマッチング情報」を、通信インタフェース330を介してマッチングサーバ200に送信する(S210)。マッチングサーバ200は、受信した番組情報をユーザ設定データベースDB221に登録する(S211)。そして、番組情報が一致するレコードをユーザ設定データベースDB221から検索する(ステップS212)。ここで、電話端末300bは電話端末300aと同じ番組を受信しているため、電話端末300bのユーザ情報が検索される。
【0035】
ここで、図7のステップS22に示すように、マッチングサーバ200の制御部210は、電話端末300aに対して、電話端末300bの「電話番号情報」を送信する(S213)。
【0036】
電話端末300aの自動電話接続部13は、インターネット電話部11に対して、インターネット電話接続指示と、受信した「電話番号情報」とをあわせて通知する。インターネット電話部11は、通知された「電話番号情報」を用いて電話端末300bに対してインターネット電話接続処理を行う(S214)。そして、電話端末300bも接続処理を行い(S215)、これにより、電話端末300aと電話端末300bは自動的に通話接続される。
【0037】
以上の処理により、同一の番組を見ている電話端末300aのユーザと電話端末300bのユーザは、電話端末300に対して特別な操作をすることなく、自動的に音声通話を行うことができる。また、本発明は任意のテレビ番組に対して実施可能であるため、特定の番組を視聴している限られた視聴者同士ではなく、不特定多数の視聴者同士で音声通話によるコミュニケーションを実現することができる。つまり、ユーザは能動的に「この番組を見ている人と話したい」と思わずとも、電話端末300を使用するだけで、多数の人と音声通話によるコミュニケーションを図ることが可能になる。これは、例えば街中で面白い出し物に人が集まってくるように、仮想的に「テレビ番組に人が集まる」状況を形成することが可能となり、テレビ視聴を活気あふれたものにすることができる。
【0038】
また、ユーザは従来使用しているパーソナルコンピュータ等の端末に所定のソフトウェア(マッチング情報送信部12と自動電話接続部13の機能を実現するコンピュータプログラム)をインストールするだけで、複雑な操作や機器の改造等を行うことなく、自動的に音声通話を行うことができるようになる。テレビの放送を行う放送装置についても、放送情報に特別な付加情報を付与する必要はない。
【0039】
なお、図7において、加算するポイントの値を一律1ポイントに限定する必要はなく、加算するポイントの値を条件毎に変更するようにしてもよい。例えば、図7のステップS17では1ポイントを、ステップS19では2ポイントを加算する、といったようにすれば、ステップS18の判定内容を重視して接続先の電話端末300を決定することができる。このように、ポイントの与え方の態様を適宜設定することにより、どのような条件を優先するかを、任意に設定することができる。
また、上記の実施形態では、電話端末300aと電話端末300bとの2台の端末についての動作のみを説明したが、3台以上の電話端末が用いられることももちろん可能であり、その場合も、上述した動作と同様の動作を行う。
【0040】
なお、図6のステップS213で、電話端末300bの「電話番号情報」を電話端末300aに対して送信するようにしたが、「電話番号情報」の送信先はこれに限定するものではなく、例えば電話端末300aの「電話番号情報」を電話端末300bに対して送信するようにしてもよい。この場合も、電話端末300bが電話端末300aに対して音声通話接続を行うことにより、電話端末300aと電話端末300bとは自動的に音声通話接続できる。
【0041】
また、上記実施形態では、ユーザ設定情報の「接続先リスト」に「電話番号情報」を設定することによって希望する接続相手を指定したが、接続相手の指定方法はこれに限定するものではなく、例えばユーザIDのリストを用いるようにしてもよい。ユーザ設定情報に、ユーザの年齢、性別、地域等の「プロフィール」のフィールドを設け、そのプロフィールの種別を指定することによって希望する接続相手を指定するようにしてもよい。また、所定のコミュニティに属するユーザのグループ名を予め設けておき、そのグループ名を指定するようにしてもよい。
【0042】
また、視聴するテレビ番組に関しての自分の情報を示すフィールドをユーザ設定情報に設けることも可能である。例えば、サッカー番組の場合は「ホーム」か「アウェー」のどちらを応援するか、といった情報を設定できるようにしておき、マッチングサーバ200が検索したレコードのポイントを算出する際に(図7のステップS15からS19)、この情報も参照してポイントを算出するようにしてもよい。
【0043】
ユーザが接続相手の種別やプロフィール等を設定できるようにすることによって、マッチングサーバ200はより適切な接続相手を検索することができ、より快適なコミュニケーションを実現することができるようになる。
【0044】
なお、本実施形態では、電話端末300aおよび電話端末300bを用いてマッチングサーバ200に「ユーザ基本情報」を送信したが、マッチングサーバ200に「ユーザ基本情報」を送信できればどのような手段で登録してもよく、他のパーソナルコンピュータや携帯電話端末等から登録することも可能である。
【0045】
また、上記実施形態で用いたインターネット電話の接続形態は、P2P(Peer to Peer)方式であってもよく、専用のサーバを介したものであってもよい。また、電話端末300間の通話接続形式はどのようなものであってもよく、例えば途中のネットワークに通信事業者内の独自のIP通信網を用いたIP電話や、公衆交換電話網(PSTN:Public Switched Telephone Networks)を用いたものであってもよい。
また、電話端末300として携帯電話を用いて、移動電話網を利用して通話接続を行うようにしてもよい。
【0046】
また、電話端末300同士がインターネット電話接続を行う際にプロキシサーバを介して通話接続を行うことによって、「電話番号情報」を公開せずに接続できるようにしてもよい。具体的には、ユーザ設定データベースDB221に「電話番号公開設定」のフィールドを設け、ユーザが自身の「電話番号情報」を接続先に公開するか否かを示す情報(公開/非公開)を記憶しておく。そして、電話端末300aからマッチング情報を受信したマッチングサーバ200がマッチング処理を行い、同一の番組を受信している電話端末300bを検索した際に、電話端末300bのレコードから「電話番号公開設定」を参照する。このフィールドに、「公開」を示す値が設定されている場合は、第1実施形態と同様の処理を行う。「非公開」を示す値が設定されている場合は、マッチングサーバ200は、プロキシサーバに対して電話端末300aと電話端末300bとの「電話番号情報」を送信する。
【0047】
プロキシサーバを介して接続することによって、電話端末300のユーザは、例えば「接続先リスト」に接続したい「電話番号情報」を設定しておらず、マッチングサーバ200に登録されている任意の電話端末300に対して音声通話接続が行われるような場合であっても、自身の「電話番号情報」を公開することなく音声通話によるコミュニケーションを実現することができる。
【0048】
(2)第2実施形態
続いて、本発明の第2の実施形態について説明する。
本実施形態が上述の第1実施形態と異なるのは、マッチングサーバ200を使用しないという点と、マッチングサーバ200で行ったマッチング処理を電話端末300側で行うという点である。これに伴い、記憶部320に記憶されるデータの記憶内容や制御部310の処理の動作が異なるものの、電話端末300の構成要素やおおよその処理については第1実施形態と同様である。そこで、以下においては上述の第1実施形態との相違点を中心に説明を行うこととし、第1実施形態と同様の構成要素や処理については、同じ番号を付与して適宜その説明を省略する。
【0049】
図8に、本実施形態に係る通信システムの全体構成図を示す。この通信システムが図1に示すそれと異なる点は、インターネット100にマッチングサーバ200が接続されていない点であり、その他の構成は図1と同様である。
【0050】
図9は、電話端末300のハードウェア構成を示したブロック図である。この電話端末300が図4に示すそれと異なる点は、記憶部320の不揮発エリアに電話帳データベースDB321と番組情報324と電話番号情報325とが記憶されている点と、ユーザID322とパスワード323とが記憶されていない点であり、それ以外の構成は図4と同様である。
【0051】
電話帳データベースDB321は、複数の「電話番号情報」の集合体である。この電話帳データベースDB321には、電話番号やIPアドレス等の電話端末300を識別する端末識別子が記憶される。電話番号情報325には、自端末装置を示す端末識別子が記憶される。
【0052】
図10は、電話端末300の制御部310が行う処理について、その機能構成を示した機能ブロック図である。図において、テレビ機能部10とインターネット電話部11は、図5に示すそれと同様であるため、その説明を省略する。自動電話接続部13が図5のそれと異なる点は、通信インタフェース330を介してではなく後述するマッチング部14から、接続先の「電話番号情報」を受信する点である。
【0053】
図11と図12は、マッチング部14が行う処理を示すフローチャートである。これらの図を参照しながら、マッチング部14の処理について説明する。図11に示す処理は、電話端末300のユーザが操作部350を用いて、テレビ放送の視聴を開始するかあるいはチャンネルを変更することによって、テレビ機能部10が番組情報をマッチング部14に通知することによって開始される。テレビ機能部10から番組情報が通知されると、マッチング部14は、受信した番組情報を記憶部320に記憶する(S30)。そして、電話帳データベースDB321を参照し、登録されている電話端末300に対して、通信インタフェース330を介して番組情報と自身の「電話番号情報」とを送信する(S31)。そして、チャンネルが変更されたかどうかを監視し(S32)、チャンネルが変更された場合は、ステップS30からステップS32の処理を再び行う。
【0054】
次に、図12の処理について説明する。電話端末300のマッチング部14は、番組情報と「電話番号情報」とを受信すると(S40)、自身の記憶部320から番組情報を読み出し、番組情報が一致するか否かを判定する(S41)。番組情報が一致する場合は、自動電話接続部13に、受信した「電話番号情報」を通知し、自動電話接続部13は、インターネット電話部11に対してインターネット電話接続指示を通知する。インターネット電話部11は、通知された「電話番号情報」を用いてインターネット電話接続処理を行う(S42)。これにより、同じ番組を視聴中の端末同士が自動的に通話接続される。
【0055】
次に、本実施形態の通話接続の一例について、4台の電話端末300、すなわち電話端末300a,300b,300c,300dの間の動作例について説明する。ここでは、電話端末300aの電話帳データベースDB321に電話端末300bの「電話番号情報」が記憶されており、電話端末300cおよび300dの電話帳データベースDB321に電話端末300aの「電話番号情報」が記憶されている場合について説明する。
図13において、まず、電話端末300aのユーザが、操作部350を用いてテレビ放送の視聴を開始するかあるいはチャンネルを変更したとする。電話端末300aのマッチング部14は、電話端末300bに対して、番組情報と自身の「電話番号情報」とを送信する(S50)。電話端末300bのユーザが電話端末300aと同一の番組を視聴中の場合、電話端末300bは、電話端末300aに対してインターネット電話接続処理を行う(S51)。これにより、電話端末300aと電話端末300bと自動的に通話接続される。
次に、電話端末300cのユーザが、電話端末300aおよび300bと同一の番組を視聴し始めたとする。電話端末300cのマッチング部14は、電話端末300aに対して、番組情報と自身の「電話番号情報」とを送信する(S52)。電話端末300aがこれを受信すると、電話端末300cに対して電話接続処理を行い(S53)、これにより、電話端末300a,300bおよび300cの間で多地点通話接続が確立する。次に、電話端末300dのユーザが、電話端末300aと同一の番組を視聴し始めた場合も、上記の動作と同様にして、電話端末300aが電話端末300dに対して電話接続処理を行い(S54,S55)、電話端末300a,300b,300c,300dの間で多地点通話接続が確立する。
【0056】
上述の電話端末300aの動作例に示すように、電話端末300は、番組情報と「電話番号情報」とを送信して、その相手側の電話端末300によって通話接続が行われる場合と、相手側の電話端末300から番組情報を受信して、自身の電話端末300によって通話接続処理を行う場合がある。電話端末300が、送信側の機能(図11に示す処理を行う機能)と受信側の機能(図12に示す処理を行う機能)との両方の機能を有していれば、いずれの場合にも対応することができ、不特定多数の電話端末間で相互に通話接続を行うことができる。
【0057】
本実施形態の場合、マッチングサーバ200は必要なく、各々の電話端末300に所定のソフトウェア(マッチング部14と自動電話接続部13の機能を実現するコンピュータプログラム)をインストールするだけで自動的にコミュニケーションを実現することができる。
【0058】
<変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。以下にその一例を示す。
(変形例1)
上述した第1,第2の実施形態では、テレビ機能とインターネット電話機能とを有する電話端末300を用いたが、テレビ受信機と電話端末とが別体となっていてもよい。図14は、本実施形態の変形例に係る通信システムの全体構成図である。なお、この構成が上述した実施形態と異なる点は、テレビ受信機と電話端末とが別体となっている点である。これに伴い、上述した実施形態と同様の構成要素や処理については、同じ番号を用いてその説明を省略する。
【0059】
図14において、300bは、テレビ受信機301bと電話端末302bとが別体となっているユーザ環境である。テレビ受信機301bは、テレビアンテナおよびテレビチューナを備え、テレビ放送を受信して表示部(図示略)に出力する。また、テレビ受信機301bは、受信中の番組情報を示す信号を、電波(ブルートゥース等)を用いて出力する。電話端末302bは、テレビ受信機301bから出力される信号を受信し、この信号を受信することをトリガとして、マッチング情報送信処理またはマッチング処理を行う。
【0060】
これにより、テレビアンテナ370やテレビチューナ380等が設けられていないパーソナルコンピュータ等の電話端末300の場合でも、自動的に音声通話接続を行うことができる。
【0061】
(変形例2)
なお、上記の変形例において、ユーザが電話端末300の操作部350を用いて番組情報を入力するようにしてもよい。これにより、番組情報を出力する機能を有しないテレビ受信機301を用いる場合でも、ユーザは従来用いているテレビ受信機301に機能追加や改造を行うことなく、同じ番組を視聴している他のユーザと自動的に音声通話接続を行うことができる。
【0062】
(変形例3)
また、テレビ受信機と通信端末と電話端末とが別体となっていてもよい。図14において、300cは、テレビ受信機301cと電話端末302cとパーソナルコンピュータ等の通信端末303cとが別体となっているユーザ環境である。500は、例えば公衆交換電話網(PSTN)等の電話回線ネットワークであり、インターネット100と所定のゲートウェイ600を介して接続されている。これにより、ユーザは、既存のテレビ受信機301cや電話端末302c等に機能追加や改造を行うことなく、他のユーザと音声通話によるコミュニケーションを実現することができる。
【0063】
(変形例4)
なお、第1実施形態において、ユーザ設定情報を利用して音声通話の音量を変更できるようにしてもよい。例えば、あるサッカー観戦番組について、「ホーム」か「アウェー」かの付加情報をマッチングサーバ200または電話端末300に登録しておく。そして、そのサッカー観戦番組を視聴している複数のユーザ同士で音声通話接続を行った場合、そのユーザが登録した付加情報と一致する情報を登録しているユーザの音量を大きくし、それ以外のユーザの音量を小さくする。これにより、ユーザは、あたかも同じチームを応援するユーザと一緒に試合を観戦しているようにテレビ番組を楽しむことができる。
また、テレビ放送をデジタル放送する際に、複数のカメラで撮影し、通話音量が画面の動きに同期して変化するようにしてもよい。例えば、あるサッカー観戦番組について、「ホーム」か「アウェー」かの付加情報をマッチングサーバ200または電話端末300に登録しておく。放送装置は、「ホーム」側と「アウェー」側から撮影する2台のカメラで試合を撮影し、試合状況に応じてカメラを選択し、選択されたカメラの映像をデジタル放送する。そして、そのサッカー観戦番組を視聴している複数のユーザ同士で音声通話接続を行った場合、電話端末300はカメラの(どちらのカメラの映像が放送されているか)情報を取得し、例えば「ホーム」側のカメラの映像が放送されている場合は、付加情報に「ホーム」を選択しているユーザの音量を大きくし、それ以外のユーザの音量を小さくする。これにより、ユーザは、あたかも試合を競技場で観戦しているような臨場感を得ながらテレビ放送を観戦することができる。
(変形例5)
また、上記実施形態では、電話端末300同士の通話を音声通話としたが、通話形態はこれに限定するものではなく、テレビ電話通話であってもよい。また、上記実施形態では、テレビ放送とインターネットとを連携させたが、テレビ放送以外でも、ラジオ放送等を用いることも可能である。また、上記実施形態では、電話端末300がマッチングサーバ200から「電話番号情報」を受信すると、自動的に接続するようにしたが、電話端末300の表示部340に接続確認画面を出して、接続するか否かをユーザが選択できるようにしてもよい。
なお、図14に示す電話端末302bにテレビのリモコン機能を有する携帯電話を用いて、ユーザが操作部350を用いてテレビのチャンネルを変更する命令を入力することをトリガとしてマッチング動作を行うようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】第1実施形態に係る通信システムの全体構成図である。
【図2】マッチングサーバのハードウェア構成図である。
【図3】ユーザ設定データベースのデータ構造図である。
【図4】電話端末のハードウェア構成図である。
【図5】電話端末の機能構成を示すブロック図である。
【図6】通信システムの動作シーケンスを示す図である。
【図7】マッチングサーバの動作を示すフローチャートである。
【図8】第2実施形態に係る通信システムの全体構成図である。
【図9】電話端末のハードウェア構成図である。
【図10】電話端末の機能構成を示すブロック図である。
【図11】電話端末の動作を示すフローチャートである。
【図12】電話端末の動作を示すフローチャートである。
【図13】通信システムの全体の動作を示す図である。
【図14】変形例に係る通信システムの全体構成図である。
【符号の説明】
【0065】
200…マッチングサーバ(サーバ装置)、300…電話端末(端末装置)、210…制御部,310…制御部、220,320…記憶部、230,330…通信インタフェース、240,340…表示部、250,350…操作部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自端末装置を識別する端末識別子を記憶する記憶手段と、
放送番組を識別する番組識別子を取得する取得手段と、
前記端末識別子と前記番組識別子とを、予め特定されたサーバ装置に対して、通信ネットワークを介して送信する送信手段と、
前記サーバ装置から送信された他の端末の端末識別子を、通信ネットワークを介して受信する受信手段と、
受信された端末識別子によって特定される端末装置に対して音声通話またはテレビ電話通話の接続を行う通話接続手段と、
を備えた端末装置。
【請求項2】
前記送信手段は、自端末装置のユーザの所定の情報を示すユーザ情報と、前記端末識別子と前記番組識別子とを、予め特定されたサーバ装置に対して、通信ネットワークを介して送信する請求項1記載の端末装置。
【請求項3】
放送番組を識別する番組識別子を取得する取得手段と、
前記番組識別子、自端末装置を識別する自端末識別子、および通信ネットワークに接続された他の端末装置を識別する他端末識別子を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記他端末識別子に対応する端末装置に対して、前記番組識別子と前記自端末識別子とを、通信ネットワークを介して送信する送信手段と、
他端末装置から送信されてくる前記番組識別子と前記他端末識別子とを、通信ネットワークを介して受信する受信手段と、
前記番組識別子と前記他端末識別子とを受信すると、前記記憶手段に記憶された番組識別子と受信された番組識別子とが一致するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により一致すると判定された場合は、前記受信手段により受信された他端末識別子によって特定される他端末装置に対して、音声通話またはテレビ電話通話の接続を行う通話接続手段と、
を備えた端末装置。
【請求項4】
前記端末識別子は、電話番号またはIPアドレスである請求項1乃至3のいずれかに記載の端末装置。
【請求項1】
自端末装置を識別する端末識別子を記憶する記憶手段と、
放送番組を識別する番組識別子を取得する取得手段と、
前記端末識別子と前記番組識別子とを、予め特定されたサーバ装置に対して、通信ネットワークを介して送信する送信手段と、
前記サーバ装置から送信された他の端末の端末識別子を、通信ネットワークを介して受信する受信手段と、
受信された端末識別子によって特定される端末装置に対して音声通話またはテレビ電話通話の接続を行う通話接続手段と、
を備えた端末装置。
【請求項2】
前記送信手段は、自端末装置のユーザの所定の情報を示すユーザ情報と、前記端末識別子と前記番組識別子とを、予め特定されたサーバ装置に対して、通信ネットワークを介して送信する請求項1記載の端末装置。
【請求項3】
放送番組を識別する番組識別子を取得する取得手段と、
前記番組識別子、自端末装置を識別する自端末識別子、および通信ネットワークに接続された他の端末装置を識別する他端末識別子を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記他端末識別子に対応する端末装置に対して、前記番組識別子と前記自端末識別子とを、通信ネットワークを介して送信する送信手段と、
他端末装置から送信されてくる前記番組識別子と前記他端末識別子とを、通信ネットワークを介して受信する受信手段と、
前記番組識別子と前記他端末識別子とを受信すると、前記記憶手段に記憶された番組識別子と受信された番組識別子とが一致するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により一致すると判定された場合は、前記受信手段により受信された他端末識別子によって特定される他端末装置に対して、音声通話またはテレビ電話通話の接続を行う通話接続手段と、
を備えた端末装置。
【請求項4】
前記端末識別子は、電話番号またはIPアドレスである請求項1乃至3のいずれかに記載の端末装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2006−197001(P2006−197001A)
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−4157(P2005−4157)
【出願日】平成17年1月11日(2005.1.11)
【出願人】(000004075)ヤマハ株式会社 (5,930)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年1月11日(2005.1.11)
【出願人】(000004075)ヤマハ株式会社 (5,930)
【Fターム(参考)】
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