説明

端末装置

【課題】家電端末のリモコンでユーザがログインの度に「ID」「パスワード」を入力する手間がかからない端末装置を提供する。
【解決手段】ユーザの妥当性を識別しログインを許可する端末であって、前記端末は1つ以上の外部メディア挿入部と、1つ以上の情報保存部を備え、前記外部メディア挿入部に前記ユーザにより挿入されたメディア上に記録された情報と記端末内の情報保存部に保持した情報とを照合し、妥当性を確認できた場合にユーザをログインさせることでユーザに面倒な操作なく端末にログイン可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家電端末装置におしてユーザを管理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ユーザにサービスを提供するサービス提供装置において、当該サービス提供装置の利用を特定のユーザに限定するため、当該サービス提供装置を利用するユーザを管理するユーザ管理技術が用いられている。
例えば、ユーザに特別なサービスを提供するカラオケ装置などの端末に対して、ユーザのログイン及びログアウトを制御する(以降、この制御をユーザ管理と呼ぶ)方法として、特許文献1には、携帯電話端末とサーバとが認証を行い、認証が成功した場合に、当該携帯電話端末は、カラオケ装置を操作できるようになる技術が開示されている。図2は、特許文献1 に記載された従来のユーザ管理方法を示すものである。
【0003】
図2において、携帯電話202と認証サーバ201の間で認証し、認証が確認できたら、認証サーバ201は認証がされた携帯電話202の情報をカラオケ端末203に送信する。携帯電話202の情報を受信したカラオケ端末203は、携帯電話202をリモコンとして動作する許可を与える。携帯電話202のユーザは、携帯電話202を利用してユーザID、パスワードを入力してカラオケ端末にログインし、カラオケ端末のサービスを受けることができる。この方式により、カラオケ端末203のリモコンが一つしかない環境においても複数のユーザが同時にログインできる。
【特許文献1】特開2007−271984号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来技術の構成では、各ユーザが所有する携帯電話をリモコンとして利用でき、複数のユーザは、携帯電話を用いて同時にログインをすることが可能となるが、各ユーザは、ログインをするときに毎回「ID」及び「パスワード」を入力しなければならず、手間がかかるという課題を有している。
また、従来より、DVD(Digital Versatile Disc)/BD(Blu−Ray)プレイヤやレコーダなどの家電端末ではPC(パーソナルコンピュータ)のようなユーザ管理(ログイン/ログアウト等の操作)の概念が導入されていない。しかし、今後上記の家電端末もネットワークに接続され、上記の家電端末からPCと同じようにネットワーク対戦ゲームや、SNS(ソーシャルネットワークサービス)などのサービスを受けることになると、PCと同じようにユーザ管理が必要になってくる。
【0005】
しかしながら、上記の家電端末のリモコンにおいても、ユーザがログインの度に「ID」及び「パスワード」を入力するのは手間がかかることが想定される。
本発明は、前記従来の課題を解決するため、ユーザの妥当性を識別してそのログインの許可を判断する端末装置、方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、ユーザの妥当性を識別してそのログインの許可を判断する端末装置であって、ユーザの利用に係る第1情報を記録している可搬型機器から前記第1情報を取得する取得手段と、ユーザの利用に係る第2情報を少なくとも記憶している記憶手段と、取得した前記第1情報に一致する第2情報を前記記憶手段から検索する検索手段と、取得した前記第1情報に一致する第2情報が発見された場合に、当該第2情報に係るユーザに対してログインを許可する許可手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
上記の構成により、可搬型機器から取得した第1情報と、記憶手段に記憶されている第2情報とを照合して、ユーザの妥当性を確認し、確認できた場合にユーザをログインさせることで、ユーザは面倒な操作をすることなく端末にログインすることが可能になる。
ここで、前記可搬型機器は、可搬型の記録装置であり、前記記録装置は、前記第1情報として、ユーザを示す第1ユーザ名及び当該ユーザの第1パスワードを記憶しており、前記取得手段は、前記記録装置から第1ユーザ名及び第1パスワードを読み出すことにより、前記第1情報を取得し、前記記憶手段は、前記第2情報として、ユーザを示す第2ユーザ名及び当該ユーザの第2パスワードを記憶しており、前記検索手段は、前記第1ユーザ名に一致する第2ユーザ名を検索し、第1パスワードと第2パスワードとを比較し、前記許可手段は、前記第1ユーザ名に一致する第2ユーザ名が発見された場合であって、第1パスワードと第2パスワードとが一致するときに、第2ユーザ名に係るユーザに対してログインを許可してもよい。
【0008】
また、前記可搬型機器は、可搬型の記録媒体であり、前記記録媒体は、コンテンツと、前記第1情報としての前記コンテンツの第1タイトルとを記憶しており、前記取得手段は、前記記録媒体から第1タイトルを読み出すことにより、前記第1情報を取得し、前記記憶手段は、前記第2情報として、ユーザの利用に係るコンテンツの第2タイトルを記憶しており、前記検索手段は、前記第1タイトルに一致する第2タイトルを検索し、前記許可手段は、前記第1タイトルに一致する第2タイトルが発見された場合、第2タイトルに係るユーザに対してログインを許可してもよい。
【0009】
また、前記可搬型機器は、第1電話番号を記憶している携帯電話であり、前記取得手段は、前記携帯電話から第1電話番号を受信することにより、前記第1情報を取得し、前記記憶手段は、前記第2情報として、ユーザの利用に係る携帯電話の第2電話番号を記憶しており、前記検索手段は、前記第1電話番号に一致する第2電話番号を検索し、前記許可手段は、前記第1電話番号に一致する第2電話番号が発見された場合、第2電話番号に係るユーザに対してログインを許可してもよい。
【0010】
これらの構成により、ユーザは面倒な操作をすることなく端末にログインすることが可能になる。
さらに、前記可搬型機器は、さらに、当該端末装置に接続されるサーバ装置を識別するサーバ識別子並びに当該サーバ装置に対してログインが許可されるユーザの第1ユーザ名及びその第1パスワードを記憶しており、前記端末装置は、さらに、前記許可手段により、ユーザに対してログインが許可されたときに、前記可搬型機器から、前記第1ユーザ名及び第1パスワードを取得し、取得した前記第1ユーザ名及び第1パスワードを前記サーバ装置に対して送信し、前記サーバ装置から当該サーバ装置へのログインの許可又は不許可を示すログイン情報を受信する接続手段を含むとしてもよい。
【0011】
この構成によると、許可手段により、ユーザに対してログインが許可されたときに、可搬型機器から取得した第1ユーザ名及び第1パスワードをサーバ装置に対して送信するので、端末装置にログインしたユーザが前記サーバ装置にアクセスする際に、ユーザは、ユーザ名とパスワードとを入力するなどの面倒な操作を一切することなく、サーバ装置にログインすることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
1.実施の形態1
まず本発明に係る一の実施の形態として、コンテンツを再生する再生装置について、説明を行う。
(プレイヤ101)
図1は、本発明に係る構成の一例としてのプレイヤ101を示す。プレイヤ101は、DVD、HDDVD、BDディスクなどのディスクメディアに記録されているコンテンツを再生する再生装置である。ユーザは、リモコン102を操作することによって、又はプレイヤ101が備える操作ボタンなどを直接操作することによって、プレイヤ101に対してコンテンツの再生等の指示を行う。ディスプレィ103は、プレイヤ101に接続されており、プレイヤ101により再生されるコンテンツを表示する表示装置であり、例えば、テレビ受像機がこれに相当する。
【0013】
次に、図3を利用しながらプレイヤ101の構成について説明する。
プレイヤ101は、図3に示すように、蓄積部301、RAM302、入力部303,コンテンツメディア再生部304、外部記録メディア挿入部305、データ処理部306、ネットワーク接続部307から構成される。
プレイヤ101は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニット、その他の構成要素から構成されるコンピュータシステムである。前記RAM又は前記ハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、前記装置は、その機能を達成する。
【0014】
蓄積部301は、ユーザ情報や、ネットワークからダウンロードしたコンテンツ等を記録する記憶領域を備え、ハードディスクや、外部着脱可能な光ディスクメディアや不揮発性メモリを使用した記録媒体等の蓄積デバイスである。
RAM302は、データ処理部306が生成したデータを一時的に保存するメモリであり、DRAM等により構成されている。
【0015】
入力部303は、ユーザにより操作されたリモコン102からの信号を受信し、受信した信号により示される命令、データなどを、プレイヤ101を構成する他の構成部に伝える。
コンテンツメディア再生部304は、プレイヤ101に挿入されたDVD/BDコンテンツ上に記録されているAV(Audio Video)データの再生制御を行い、データ処理部306により処理された結果と合わせて、外部に接続されたディスプレィ(例えば、図1に示すディスプレィ103)への画面の表示を制御する。
【0016】
外部記録メディア挿入部305は、SDカード、コンパクトメディアやUSBフラッシュなどデータを記録できる可搬型の外部記録メディアを挿入するためのインターフェースである。外部記録メディア挿入部305に挿入された外部記録メディア上に記録されているデータは、データ処理部306により処理される。
データ処理部306は、蓄積部301に蓄積されているデータ、DVD/BDコンテンツ上に記録されているAVデータ以外のデータ(たとえば、画像データがそれに相当する)、外部記録メディア挿入部305に挿入された外部記録メディア上に記録されているデータの処理を行うプロセッサであり、CPU等により構成される。データ処理部306は、後述するようにして、ユーザがログインしたか、ログアウトしたかをRAM302上に記録されているデータを読み込むことで判断し、また、ユーザのログイン状況をRAM302に記録する。データ処理部306は、少なくとも、検索部及び許可部を含む。
【0017】
ネットワーク接続部307は、サーバに接続するためのネットワーク接続インターフェースである。ここで、サーバとは、例えば、BDコンテンツの再生に必要なデータを提供するアプリケーションサーバ装置や、ネットワーク経由で買い物ができるショッピングサーバ装置や、SNSのサービスを提供するアプリケーションサーバ装置である。なお、ネットワーク接続部307が存在しないプレイヤであっても本発明は適用可能である。
【0018】
(外部記録メディア401)
次に、外部記録メディア401上に記録されており、プレイヤ101がユーザ管理を行うのに必要なデータについて、図4を参照しながら説明する。
図4は、プレイヤ101に挿入される外部記録メディア401の構成を示す概略図である。外部記録メディア401は、少なくとも一つの記録領域402から構成されている。記録領域402は、不揮発性のメモリにより構成されている。
【0019】
記録領域402は、図4に示すように、表403を記憶している。表403は、ユーザ名404及びパスワード405の組から構成される。図4に示す例では、ユーザ名404として「ABC012」が記録され、パスワード405として「abc012」が記録されている。この表403において、ユーザ数が増えれば、ユーザ名及びパスワードの組を追記した行がさらに増える。外部記録メディア401上に記録されている表403は、次に説明する図6に表したフローチャートに示す処理を行う前に、プレイヤ101またはPC(Personal Computer)等を利用して作成され、外部記録メディア401に記録される。
【0020】
(ユーザ管理表501)
次に、プレイヤ101の蓄積部301上に記録されているユーザ管理表501について図5を参照しながら説明する。
蓄積部301上に記録されているユーザ管理表501は、外部記録メディア401上に記録される表403と同様に、ユーザ名502及びパスワード503の組から構成される。ユーザ管理表501は、ログイン予定のユーザによりプレイヤ101においてあらかじめ作成されていてもよいし、すでにログインしたことのあるユーザのデータをプレイヤ101が記録してもよい。ユーザ管理表501の作成方法は、どのようなものでもかまわない。
【0021】
(ログインの処理)
次に、ログイン用のユーザ名により識別されるユーザがプレイヤ101にログインするまでの処理の流れを、図6に示すフローチャートを参照しながら説明する。ここでは、プレイヤ101の電源が既に入っており、外部記録メディア401、及びDVD/BD等のコンテンツメディアは、プレイヤ101に挿入されていない状態であるものとする。また、ログイン用のユーザ名は、一例として、「ABC012」であるものとする。
【0022】
まず、ユーザにより、プレイヤ101の外部記録メディア挿入部305に表403が記録された外部記録メディア401が挿入されると、外部記録メディア挿入部305は、外部記録メディア401の挿入を検出する(601)。
外部記録メディア401の挿入が検出されると、次に、プレイヤ101のデータ処理部306は、挿入された外部記録メディア401から記録された表403を読み込む(602)。
【0023】
次に、データ処理部306は、検索部により、表403に含まれるユーザ名と同一のユーザ名が、蓄積部301に記録されているユーザ管理表501に記録されているかを判定する。一例として、データ処理部306は、表403に含まれるユーザ名「ABC012」が、ユーザ管理表501に記録されているかを判定する(603)。
表403に含まれるユーザ名がユーザ管理表501に記録されていない場合(603でNo)、データ処理部306は、許可部により、表403に含まれているユーザ名及びパスワードの組を、例えば、ユーザ名「ABC012」及びパスワード「abc012」の組を、ユーザ管理表501に追加して記録し、ユーザ名「ABC012」がログイン状態になったことを示すログイン情報をRAM302に記録し(604)、処理を終了する。
【0024】
また、ユーザ管理表501に既にユーザ名が記録されている場合(603でYes)、データ処理部306は、検索部により、ユーザ管理表501に含まれるユーザ名と同一組のパスワードと、表403に含まれるユーザ名と同一組のパスワードとを比較する(605)。両方のパスワードが一致した場合には(605でYes)、データ処理部306は、許可部により、当該ユーザ名「ABC012」によりログイン状態になったことを示すログイン情報をRAM302に記録し(606)、処理を終了する。
【0025】
両方のパスワードが一致しなかった場合には(605でNo)、データ処理部306は、許可部により、当該ユーザ名について、パスワードが間違っていると判断し、ログイン状態に遷移しない旨を示す遷移情報をRAM302に記録し(607)、処理を終了する。
以上説明したように外部記録メディア401にユーザ名及びパスワードを含む表403を記録させておくことにより、ユーザは面倒なログイン操作をする必要がなく、外部記録メディア401をプレイヤ101に挿入するだけでログインが可能となる。
【0026】
(変形例)
なお、実施の形態1では説明を簡単にするため、外部記録メディアに記録する表の項目をプレイヤ101へのログインに必要最小限な項目に絞って説明してきたが、表の項目をさらに増やすことによってさらにユーザは面倒なログイン操作を簡略することが可能となる。
【0027】
SNSサーバやショッピングサーバに接続する場合には、必ずと言っていいほど、サーバにアクセスして最初に行うことはユーザ名、パスワードを入力するログイン作業である。また、サーバへのログインの登録の際に、最初にユーザ名を作成しようとするときに、すでに他のユーザに希望のユーザ名を取得されていることがあり、ユーザは、希望のユーザ名を取得できないことがある。この結果、ユーザは、複数のサーバについて、それぞれ異なるユーザ名を設定しなければならない場合がある。また、サーバ側の制限により、パスワードを構成する最低必要な文字数や利用できる文字がサーバ毎に異なることがあり、このため、サーバごとに異なるパスワードを設定しなければならないこともある。これらの異なるユーザ名やパスワードをすべて記憶することは大変な作業であり、またサーバへのアクセスのたびに、そのサーバに対応するユーザ名及びパスワードを入力するのは面倒な作業である。
【0028】
以下では、本発明の外部記録メディア401に記録する表の項目を増やすことにより、一のユーザが複数のサーバに簡単にログインできること目的とする実施の形態について説明する。
まず、ユーザがサーバに簡単にログインするために必要な外部記録メディア401a上の表703について図7を参照しながら説明を行う。
【0029】
図7に示す外部記録メディア401a及び記録領域402aは、それぞれ、図4に示す外部記録メディア401及び記録領域402と同じ構造を有している。
記録領域402aは、表703を記憶している。表703は、ユーザ名704及びパスワード705を含む。ここで、ユーザ名704及びパスワード705は、それぞれ、図4に示すユーザ名404及びパスワード405と同じであるため説明は省略する。
【0030】
表703は、さらに、ユーザ名704及びパスワード705に対応して、1個又は複数個のサーバ情報を含む。なお、サーバ情報を含まない場合もある。各サーバ情報は、サーバ識別情報、サーバユーザ名及びサーバパスワードを含む。
ここで、サーバ識別情報は、サーバの例えばURL(Uniform Resource Locator)又はURI(Uniform Resource Identifier)であり、サーバユーザ名は、サーバにログインするユーザの識別名であり、サーバパスワードは、ユーザがサーバユーザ名によりサーバにログインする際に用いるパスワードである。
【0031】
このように、表703においては、図4に示す表403と比較すると、サーバ情報が追加されている。
図7に示す表703は、例えば、ユーザ名704「ABC012」、パスワード705「abc012」及びサーバ情報712及び713を含んでいる。また、サーバ情報712は、サーバ識別情報706「www.aaabbb.com」、サーバユーザ名707「ABC01212」及びサーバパスワード708「01212」を含み、サーバ情報713は、サーバ識別情報709「www.cccddd.com」、サーバユーザ名710「ABC」及びサーバパスワード711「abc 」を含む。
【0032】
表703のサーバ情報712は、プレイヤ101へのログイン用ユーザ名704「ABC012」により識別されるユーザがサーバ識別情報706「www.aaabbb.com」により識別されるサーバにアクセスする場合に、サーバユーザ名707「ABC01212」及びサーバパスワード708「01212」をサーバへログイン用のユーザ名及びパスワードとして用いてアクセスすることを示す。
【0033】
また、表703のサーバ情報713は、プレイヤ101へのログイン用ユーザ名704「ABC012」により識別されるユーザがサーバ識別情報709「www.cccddd.com」により識別されるサーバにアクセスする場合に、サーバユーザ名710「ABC」及びサーバパスワード711「abc 」をサーバへログイン用のユーザ名及びパスワードとして用いてアクセスすることを示す。
【0034】
次に、図8に示すフローチャートを用いて、プレイヤ101からサーバ識別情報「www.aaabbb.com」により識別されるサーバにアクセスし、プレイヤ101へのログイン用のユーザ名「ABC012」により識別されるユーザが前記サーバにログインするまでの手順を説明する。ここでは、プレイヤ101の電源が入っており、外部記録メディア挿入部305には、図7に示す表703が記録された外部記録メディア401aが挿入された状態であるものとする。また、図6に示すフローチャートの手順に従って、図7に示すユーザ名704及びパスワード705を利用して、ユーザ名「ABC012」のユーザがプレイヤ101へのログインを正常に完了した状態であるものとする。
【0035】
まず、プレイヤ101は、図9に示すように、ユーザに対してサーバのアドレスを入力させるためのウィンドウをプレイヤ101に接続されているディスプレィ103に表示する(801)。図9には、ディスプレィ103に表示されたサーバのアドレス入力画面の一例を示している。
ユーザはリモコン102を利用して、アドレス入力画面にサーバのアドレス「www.aaabbb.com」を入力し(802)、プレイヤ101の入力部303は、ユーザがリモコン102を利用して入力した「www.aaabbb.com」の文字を受信し、受信した文字「www.aaabbb.com」をデータ処理部306に通知する(803)。
【0036】
次に、データ処理部306は、通知された「www.aaabbb.com」のサーバのアドレスを示す文字列で、ネットワーク接続部307を利用して、「www.aaabbb.com」により識別されるサーバに対して接続要求を送信する(804)。
接続要求を受信したサーバは、プレイヤ101に対してログインするためのサーバユーザ名とサーバパスワードとを問い合わせる(805)。プレイヤ101のデータ処理部306は、外部記録メディア401a上の表703から、いまログインしているユーザ名「ABC012」に対応して、サーバ識別情報「www.aaabbb.com」を含むサーバ情報を探し、当該サーバ情報が存在するか否かを判定する(806)。
【0037】
サーバ識別情報「www.aaabbb.com」を含むサーバ情報が存在する場合(806でYes)、データ処理部306は、当該サーバ情報を読み込み、読み込んだサーバ情報からサーバユーザ名707「ABC01212」とサーバパスワード708「01212」とを抽出し、ネットワーク接続部307を介して、前記サーバにサーバユーザ名「ABC01212」とサーバパスワード「01212」とを送信する(807)。
【0038】
サーバは、受信したサーバユーザ名及びサーバパスワードが正しいかどうかを判定し(808)、正しい場合には(808でYes)、ログイン状態としてプレイヤ101にログイン可能であることを示すログイン許可情報を通知し(809)、処理を完了する。正しくない場合には(808でNo)、ログイン不可であること示すロクイン不許可情報をプレイヤ101に通知し(810)、処理を完了する。
【0039】
サーバ識別情報「www.aaabbb.com」を含むサーバ情報が存在しない場合(806でNo)、プレイヤ101は、ユーザに対してサーバユーザ名とサーバパスワードの入力を促し(811)、その後、ステップ807へ制御を移し、入力された文字列をサーバに送信する。この時、プレイヤ101は、サーバには何も送信せずにログイン不可としてもよい。
以上で、説明したように外部記録メディアにサーバ用のサーバユーザ名とサーバパスワードの表を記録させておくことにより、ユーザは面倒なサーバへのログイン操作をする必要がなく、外部記録メディアをプレイヤに挿入しておくだけでサーバへのログインが自動で行われる。
【0040】
なお、本実施の形態1ではユーザがサーバのアドレスを入力する際に、リモコン102を利用しているが、入力方法はこれに限るものではなく、プレイヤ101に文字入力したことを伝えることが可能なデバイスであれば、リモコン102の代わりに、キーボードでも、マウスでも携帯電話でもよい。
なお、上記の説明ではサーバへの接続はユーザにサーバのアドレスを入力させていたが、サーバへの接続方法はこれに限るものではなく、たとえば、プレイヤ101上のアプリケーションがサーバのアドレスを保持しており、適当なタイミングでサーバに接続をしてもよいし、また、DVD/BDなどのコンテンツメディア上にあるアプリケーションがサーバのアドレスを保持し、適当なタイミングでサーバに接続してもよい。
【0041】
なお、本実施の形態1で利用する外部記録メディア401上の表403、外部記録メディア401a上の表703、及びプレイヤ101の蓄積部301内に記録されているユーザ管理表503は、平文として記憶されているものとして説明を行ったが、盗聴を防ぐためにそれらの一部、もしくは全体が暗号化、一方向性関数での変換が施されていても本発明は適用可能である。
【0042】
2.実施の形態2
実施の形態1では、外部記録メディアにユーザ名とパスワードを記録しておくことにより、ユーザのプレイヤ、サーバへのログイン作業の簡略化を実現している。
実施の形態2では外部記録メディアではなく、DVD/BD等の可搬型のコンテンツメディアを利用して、ユーザのログインの簡略化を実現する。本実施の形態は、特にプレイヤがユーザ別の嗜好を集計する場合に効果を発揮する。ユーザのログイン機能を有さないプレイヤにおいては、DVD/BDのタイトルの再生履歴をプレイヤ単位で集計することになる。一台のプレイヤを家族で共有している場合には、たとえば、父が見たタイトルと母が見たタイトルが混ざって集計されてしまうために正確にユーザごとの嗜好を集計することができない。タイトル再生中に見ているユーザにより、プレイヤにログインさせることで、見ているユーザを特定し、ユーザごとの視聴履歴を集計できるという点に着目している。以下に、ユーザ視聴履歴の集計に必要となるタイトルを見ているユーザのログインを簡単化する方法について説明する。
【0043】
(タイトル管理表1001)
図10を参照しながら、プレイヤ101の蓄積部301に記録されているタイトル管理表1001について説明する。
タイトル管理表1001は、図10に示すように、1個又は複数のタイトル情報を含み、各タイトル情報は、タイトル及びユーザ名から構成されている。ここで、タイトルは、プレイヤ101で再生されるDVD/BD等のコンテンツメディアのタイトルである。ユーザ名は、同一のタイトル情報に含まれるタイトルが示すコンテンツが再生されているときに、ログインをするユーザ名を示している。
【0044】
図10に示すように、タイトル管理表1001は、一例として、タイトル1002「Dragon」及びユーザ名1003「ABC012」から構成されるタイトル情報1004を含んでいる。「Dragon」は、コンテンツのタイトルであり、「ABC012」は、ユーザの識別子である。
タイトル管理表1001は、タイトルをプレイヤ101で再生する前に、プレイヤ101により作成され、蓄積部301に記録される。または、外部のPCなどにより作成され、外部記録メディアを経由して、プレイヤ101の蓄積部301にコピーされる。
【0045】
(ログインの処理)
次に、コンテンツメディアに記録されているコンテンツの再生時に、プレイヤ101へのログイン用のユーザ名を有するユーザがプレイヤ101にログインするまでの処理を図11に示すフローチャート11を参照しながら説明する。ここでは、プレイヤ101の電源が入っており、外部記録メディア及びコンテンツメディアは、プレイヤ101に挿入されていないものとする。また、コンテンツメディアのタイトルは、「Dragon」であり、プレイヤ101へのログイン用のユーザ名は、「ABC012」であるものとする。
【0046】
まず、ユーザは、タイトル「Dragon」を有するコンテンツが記録されているコンテンツメディアをプレイヤ101に挿入する(1101)。次に、コンテンツメディア再生部304は、コンテンツメディアのタイトルを読み取り、読み取ったタイトルをデータ処理部306に通知する(1102)。
データ処理部306は、蓄積部301内のタイトル管理表1001において、読み取ったタイトルと同一のタイトルを含むタイトル情報が存在するか否かを判定する。例えば、コンテンツメディアから読み取ったタイトルが「Dragon」である場合には、データ処理部306は、「Dragon」と同一のタイトルがタイトル管理表1001に存在するか否かを判定する(1103)。
【0047】
同一のタイトルが存在する場合には(1103でYes)、データ処理部306は、コンテンツメディアから読み取ったタイトルと同一のタイトルを含むタイトル情報に含まれるユーザ名により、ログイン状態にしたことを示すログイン情報をプレイヤ101のRAM302に記録し、コンテンツメディアに記録されているコンテンツの再生を開始する。例えば、コンテンツメディアから読み取ったタイトルが「Dragon」である場合には、タイトル管理表1001には、タイトル「Dragon」とともに、ユーザ名「ABC012」が、同一のタイトル情報に含まれているので、ユーザ名「ABC012」により、ログイン状態にしたことを示すログイン情報をプレイヤ101のRAM302に記録する。次に、コンテンツメディアに記録されているコンテンツの再生を開始する(1104)。 「Dragon」と同一のタイトルがタイトル管理表1001に存在しない場合には(1103でNo)、ユーザ名によりログイン状態にしたことを示すログイン情報をプレイヤ101のRAM302に記録することなく、つまり、ログイン処理をせず、コンテンツメディアに記録されているコンテンツの再生を開始する(1105)。
【0048】
以上、説明したようにプレイヤの蓄積部にタイトル管理表を保持しておくことにより、ユーザに面倒なログイン操作をさせることなく、コンテンツメディアを挿入するだけで、ユーザのログインが完了し、ユーザごとにコンテンツメディアの視聴履歴を集計することが可能になる。
(変形例)
なお、図10に一例として示すタイトル管理表1001では、1個のタイトルに対して1個のユーザ名を対応させているが、1個のタイトルに対して、複数のユーザ名を対応させてもよい。1個のタイトルに対して複数のユーザ名を対応させている例を図12に示す。図12に示すタイトル管理表1201は、1個又は複数個のタイトル情報を含み、各タイトル情報は、1個のタイトル及び1個又は複数個のユーザ名を含む。
【0049】
図12に示すタイトル管理表1201は、一例として、1個のタイトル情報1009を含み、タイトル情報1009は、1個のタイトル1006「Dragon」、ユーザ名1007「ABC012」及びユーザ名1008「DEF023」を含む。
この場合、プレイヤ101にコンテンツメディア「Dragon」が挿入されると、図11に示すフローチャートのステップ1104において、データ処理部306は、コンテンツメディアから読み取ったタイトルと同一のタイトルを含むタイトル情報に含まれる1個又は複数個のユーザ名により、ログイン状態にしたことを示すログイン情報をプレイヤ101のRAM302に記録する。図12に示すタイトル管理表1201の場合には、ユーザ名「ABC012」、「DEF023」の2人により、ログイン状態にしたことを示すログイン情報をプレイヤ101のRAM302に記録する。こうして、ユーザ名「ABC012」、「DEF023」の2人のユーザがログイン状態になる。
【0050】
なお、上記においては、蓄積部301にタイトル管理表を記録しているが、プレイヤ101に挿入される外部記録メディアにタイトル管理表を記録しておいてもよい。
なお、タイトル管理表ではコンテンツメディアを一意に識別するために、コンテンツメディアのタイトルを利用しているが、このタイトルの部分はコンテンツメディアを一意に特定できるものであれば、何でもよい。例えば、個々のコンテンツメディアの固有の情報でもよい。
【0051】
(変形例)
なお、タイトル「Dragon」により示されるコンテンツを記録しているディスクがプレイヤ101に挿入されている場合に、プレイヤ101がログインを必要とするサーバにアクセスするとき、実施の形態1で示したように、サーバユーザ名及びサーバパスワードをタイトル管理表に記録しておくことでユーザは面倒な操作を一切せずにサーバへのログインが可能になる例を図13に示す。
【0052】
図13に示すタイトル管理表1301は、蓄積部301に記録されている。タイトル管理表1301は、1個又は複数のタイトル情報を含む。各タイトル情報は、タイトル、ユーザ名及び1個又は複数個のサーバ情報を含む。なお、サーバ情報を含まない場合もある。各サーバ情報は、サーバ識別情報、サーバユーザ名及びサーバパスワードを含む。
ここで、タイトル及びユーザ名は、それぞれ、図10に示すタイトル及びユーザ名と同一であり、また、サーバ識別情報、サーバユーザ名及びサーバパスワードは、それぞれ、図7に示すサーバ識別情報、サーバユーザ名及びサーバパスワードと同一であるので、これらの説明を省略する。
【0053】
図13に示すように、タイトル管理表1301は、一例として、タイトル情報1310を含み、タイトル情報1310は、タイトル1311「Dragon」、ユーザ名1312「ABC012」、サーバ情報1308及び1309を含む。また、サーバ情報1308は、サーバ識別情報1302「www.aaabbb.com」、サーバユーザ名1303「ABC01212」及びサーバパスワード1304「01212」を含み、サーバ情報1309は、サーバ識別情報1305「www.cccddd.com」、サーバユーザ名1306「ABC」及びサーバパスワード1307「abc 」を含む。
【0054】
ここで、サーバ情報1308内のサーバ識別情報1302により識別されるサーバは、タイトル「Dragon」により示されるコンテンツを記録しているコンテンツメディアがプレイヤに挿入されているときに、プレイヤがアクセスしうるサーバである。サーバユーザ名1303及びサーバパスワード1304は、前記サーバにログインするために用いるユーザ名とパスワードである。サーバ情報1309についても同様である。
【0055】
(ログインの処理)
次に、サーバにログインするまでの処理を図14〜図15に示すフローチャートを参照しながら説明する。ここでは、プレイヤ101の電源が入っており、外部記録メディア及びコンテンツメディアは、プレイヤ101に挿入されていないものとする。
まず、ユーザは、あるタイトルを有するコンテンツが記録されているコンテンツメディアをプレイヤ101に挿入する(1101a)。次に、コンテンツメディア再生部304は、コンテンツメディアのタイトルを読み取り、読み取ったタイトルをデータ処理部306に通知する(1102a)。
【0056】
データ処理部306は、蓄積部301内のタイトル管理表1301において、読み取ったタイトルと同一のタイトルを含むタイトル情報が存在するか否かを判定する(1103a)。
同一のタイトルが存在する場合には(1103aでYes)、プレイヤ101は、図9に示すように、ユーザに対してサーバのアドレスを入力させるためのウィンドウをプレイヤ101に接続されているディスプレィ103に表示する(801a)。
【0057】
ユーザはリモコン102を利用して、アドレス入力画面にサーバのアドレスを入力し(802a)、プレイヤ101の入力部303は、ユーザがリモコン102を利用して入力したアドレスの文字を受信し、受信したアドレスの文字をデータ処理部306に通知する(803a)。
次に、データ処理部306は、通知されたサーバのアドレスを示す文字列で、ネットワーク接続部307を利用して、前記アドレスにより識別されるサーバに対して接続要求を送信する(804a)。
【0058】
接続要求を受信したサーバは、プレイヤ101に対してログインするためのサーバユーザ名とサーバパスワードとを問い合わせる(805a)。プレイヤ101のデータ処理部306は、外部記録メディア401a上のタイトル管理表1301から、いまログインしているユーザ名に対応して、サーバ識別情報を含むサーバ情報を探し、当該サーバ情報が存在するか否かを判定する(806a)。
【0059】
サーバ識別情報を含むサーバ情報が存在する場合(806aでYes)、データ処理部306は、当該サーバ情報を読み込み、読み込んだサーバ情報からサーバユーザ名とサーバパスワードとを抽出し、ネットワーク接続部307を介して、前記サーバにサーバユーザ名とサーバパスワードとを送信する(807a)。
サーバは、受信したサーバユーザ名及びサーバパスワードが正しいかどうかを判定し(808a)、正しい場合には(808aでYes)、ログイン状態としてプレイヤ101にログイン可能であることを通知し(809a)、処理を完了する。正しくない場合には(808aでNo)、ログイン不可であることをプレイヤ101に通知し(810a)、処理を完了する。
【0060】
サーバ識別情報を含むサーバ情報が存在しない場合(806aでNo)、プレイヤ101は、ユーザに対してサーバユーザ名とサーバパスワードの入力を促し(811a)、その後、ステップ807aへ制御を移し、入力された文字列をサーバに送信し、以降処理を繰り返す。
同一のタイトルがタイトル管理表1301に存在しない場合には(1103aでNo)、データ処理部306は、ステップ811aへ制御を移し、処理を繰り返す。
【0061】
なお、上記の説明では、タイトル管理表において、挿入されたコンテンツメディアのタイトルと一致するタイトルが存在しなかった場合、ユーザにログインするユーザ名を問い合わせて、ユーザが入力したユーザ名でログインしているが、ログイン処理を行わないとしてもよい。また、ユーザが入力したユーザ名を、挿入されているコンテンツメディアのタイトルと紐付けて蓄積部301上のタイトル管理表に追加してもよい。
【0062】
3.実施の形態3
実施の形態1、2では、外部記録メディアやコンテンツメディアを利用して、ユーザに面倒な操作をさせずにログインする方法を説明している。実施の形態3では、多くの人が携帯している携帯電話を利用して、プレイヤ101に簡単にログインする方法について説明する。
【0063】
図16を参照しながら、プレイヤ101の蓄積部301に記録される電話番号管理表1401について説明する。
電話番号管理表1401は、1個又は複数個の電話番号情報を含んでいる。各電話番号情報は、ユーザ名及び電話番号から構成される。ユーザ名は、ユーザを識別する識別名であり、電話番号は、当該ユーザが有する携帯電話の電話番号である。
【0064】
電話番号管理表1401は、図16に示すように、一例として、電話番号情報1404を含み、電話番号情報1404は、ユーザ名1402「DEF034」及び電話番号1403「090xxxxxxxx」から構成される。
電話番号管理表1401は、プレイヤ101又はPCを利用して作成され、蓄積部301に記録されている。
【0065】
(ログインの処理)
次に、図17に示すフローチャートを参照しながら、電話番号「090xxxxxxxx」が付された携帯電話を持つユーザがユーザ名「DEF034」により、プレイヤ101にログインする処理について説明する。ここでは、プレイヤ101の電源が入っており、外部記録メディア及びコンテンツメディアは、プレイヤ101に挿入されていないものとする。また、ユーザの有する携帯電話は赤外線通信等の通信手段を用いてプレイヤ101と情報の交換ができるものとする。
【0066】
まず、ユーザの携帯電話の前記通信手段は、ユーザの操作により、その携帯電話の電話番号をプレイヤ101に対して送信する(1501)。電話番号の送信は、携帯電話のメニューからの送信操作の選択により行われるとしてもよい。また、携帯電話の一つのボタンが電話番号送信専用ボタンに割り当てられており、電話番号送信専用ボタンの押下により送信されるとしてもよい。
【0067】
プレイヤ101の入力部303は、携帯電話から送られてきた電話番号を受信し、受信した電話番号をデータ処理部306に通知する(1502)。
データ処理部306は、通知された電話番号「090xxxxxxxx」と同一の電話番号が蓄積部301上の電話番号管理表1401に存在するか否かを判定する(1503)。電話番号管理表1401に存在する場合には(1503でYes)、同一の電話番号情報に含まれるユーザ名(電話番号管理表1401の場合「ABC012」)により、ログイン状態にしたことを示すログイン情報をプレイヤ101のRAM302に記録し(1504)、処理を終了する
通知された電話番号「090xxxxxxxx」と同一の電話番号が蓄積部301上の電話番号管理表1401に存在しない場合には(1503でNo)、データ処理部306は、ログイン状態にしたことを示すログイン情報をプレイヤ101のRAM302に記録することなく、何もログイン処理をせず(1505)、処理を終了する。
【0068】
以上、説明したようにプレイヤの蓄積部に電話番号管理表を保持しておき、絶えず携帯していると考えられる携帯電話を利用することにより、他のユーザに偽装されることを防いだうえで、面倒なログイン操作もなく、簡単にログインが可能になる。
なお、本実施の形態では、蓄積部に電話番号管理表を記録しているが、プレイヤ101に挿入される外部記録メディアに記録されているとしてもよい。
【0069】
4.まとめ
以上説明したように、本発明は、ユーザの妥当性を識別しログインを許可する端末装置であって、1つ以上の外部メディア挿入部と、1つ以上の情報保存部を備え、前記外部メディア挿入部に前記ユーザにより挿入されたメディア上に記録された情報と記端末装置内の情報保存部に保持した情報とを照合し、妥当性を確認できた場合にユーザをログインさせることを特徴とする。
【0070】
ここで、前記メディア上に記録された情報はユーザ名とパスワードであり、前記端末装置内に保持した情報はユーザ名とパスワードであるとしてもよい。
ここで、前記メディア上に記録された情報はタイトルであり、前記端末装置内に保持している情報はユーザ名とタイトルであるとしてもよい。
ここで、前記端末装置は、ネットワーク接続され、前記メディア上に記録された情報はユーザ名とパスワードであり、前記端末装置内に保持した情報はユーザ名、パスワード、およびサーバ名、前記サーバにログインするためのユーザ名と前記サーバにログインするためのパスワードであり、端末装置にログインしたユーザが前記サーバにアクセスした場合に前記サーバにログインするために必要なユーザ名と前記サーバにログインするために必要なパスワードを送信するとしてもよい。
【0071】
また、本発明は、ユーザの妥当性を識別し、ログインを許可する端末装置であって、前記ユーザによる入力を受け付ける1つ以上の入力受付手段と1つ以上の情報保存部とを備え、前記入力装置により送信された情報を前記入力受付手段に受信し、前記端末装置内の前記情報保存部に保持した情報とを照合し、妥当性を確認できた場合にはユーザをログインさせることを特徴とする。
【0072】
ここで、前記入力手段は携帯電話であり、前記入力装置により送信された情報が携帯電話番号であり、前記端末装置に保持した情報がユーザ名と携帯電話番号であるとしてもよい。
5.その他の変形例
なお、本発明を上記の実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本発明に含まれる。
【0073】
(1)上記の各装置は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニット、ディスプレィユニット、キーボード、マウスなどから構成されるコンピュータシステムである。前記RAM又は前記ハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記憶されている。ここで、コンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、各装置は、その機能を達成する。つまり、前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムに含まれる各命令を1個ずつ読み出し、読み出した命令を解読し、解読結果に従って動作する。
【0074】
なお、各装置は、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニット、ディスプレィユニット、キーボード、マウスなどの全てを含むコンピュータシステムに限らず、これらの一部から構成されているコンピュータシステムであってもよい。
(2)上記の各装置を構成する構成要素の一部又は全部は、1個のシステムLSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)から構成されているとしてもよい。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
【0075】
また、上記の各装置を構成する構成要素の各部は、個別に1チップ化されても良いし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。また、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)やLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用しても良い。
【0076】
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
(3)上記の各装置を構成する構成要素の一部又は全部は、各装置に脱着可能なICカード又は単体のモジュールから構成されているとしてもよい。前記ICカード又は前記モジュールは、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、などから構成されるコンピュータシステムである。前記ICカード又は前記モジュールは、上記の超多機能LSIを含むとしてもよい。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、前記ICカード又は前記モジュールは、その機能を達成する。このICカード又はこのモジュールは、耐タンパ性を有するとしてもよい。
【0077】
(4)本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD―ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray Disc)、半導体メモリなど、に記録したものとしてもよい。また、これらの記録媒体に記録されている前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号であるとしてもよい。
【0078】
また、本発明は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号を、電気通信回線、無線又は有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送するものとしてもよい。
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリとを備えたコンピュータシステムであって、前記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムに従って動作するとしてもよい。
【0079】
また、前記プログラム又は前記デジタル信号を前記記録媒体に記録して移送することにより、又は前記プログラム又は前記デジタル信号を前記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。
(5)上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明を構成するプレイヤは、製造産業において経営的に、また継続的及び反復的に製造し、販売することができる。また、映像コンテンツを取り扱い、再生・録画などを行なう民生機器産業において利用できる。さらに、映像コンテンツなどの提供するコンテンツ産業において利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明に係る構成の一例としてのプレイヤ101の構成を示す。
【図2】従来のユーザ管理方法を示す図である。
【図3】プレイヤ101の構成を示すブロック図である。
【図4】外部記録メディア401に記録された表403のデータ構造を示す図である。
【図5】蓄積部301に記録されたユーザ管理表503のデータ構造を示す図である。
【図6】ユーザがプレイヤにログインするまでの処理を示すフローチャートである。
【図7】外部記録メディア401aに記録された表703のデータ構造を示す図である。
【図8】ユーザがサーバにログインするまでの処理を示すフローチャートである。
【図9】サーバの入力画面の一例を示す図である。
【図10】蓄積部301に記録されたタイトル管理表1001のデータ構造を示す図である。
【図11】メディアを用いて、ユーザがプレイヤにログインするまでの処理を示すフローチャートである。
【図12】蓄積部301に記録されたタイトル管理表1201のデータ構造を示す図である。
【図13】蓄積部301に記録されたタイトル管理表1301のデータ構造を示す図である。
【図14】メディアを用いて、ユーザがサーバにログインするまでの処理を示すフローチャートである。図15へ続く。
【図15】メディアを用いて、ユーザがサーバにログインするまでの処理を示すフローチャートである。図14から続く。
【図16】蓄積部301に記録された電話番号管理表1401のデータ構造を示す図である。
【図17】ユーザが携帯電話を利用してプレイヤにログインするまでの処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0082】
101 プレイヤ
301 蓄積部
302 RAM
303 入力部
304 コンテンツメディア再生部
305 外部記録メディア挿入部
306 データ処理部
307 ネットワーク接続部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの妥当性を識別してそのログインの許可を判断する端末装置であって、
ユーザの利用に係る第1情報を記録している可搬型機器から前記第1情報を取得する取得手段と、
ユーザの利用に係る第2情報を少なくとも記憶している記憶手段と、
取得した前記第1情報に一致する第2情報を前記記憶手段から検索する検索手段と、
取得した前記第1情報に一致する第2情報が発見された場合に、当該第2情報に係るユーザに対してログインを許可する許可手段と
を備えることを特徴とする端末装置。
【請求項2】
前記可搬型機器は、可搬型の記録装置であり、
前記記録装置は、前記第1情報として、ユーザを示す第1ユーザ名及び当該ユーザの第1パスワードを記憶しており、
前記取得手段は、前記記録装置から第1ユーザ名及び第1パスワードを読み出すことにより、前記第1情報を取得し、
前記記憶手段は、前記第2情報として、ユーザを示す第2ユーザ名及び当該ユーザの第2パスワードを記憶しており、
前記検索手段は、前記第1ユーザ名に一致する第2ユーザ名を検索し、第1パスワードと第2パスワードとを比較し、
前記許可手段は、前記第1ユーザ名に一致する第2ユーザ名が発見された場合であって、第1パスワードと第2パスワードとが一致するときに、第2ユーザ名に係るユーザに対してログインを許可する
ことを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記可搬型機器は、可搬型の記録媒体であり、
前記記録媒体は、コンテンツと、前記第1情報としての前記コンテンツの第1タイトルとを記憶しており、
前記取得手段は、前記記録媒体から第1タイトルを読み出すことにより、前記第1情報を取得し、
前記記憶手段は、前記第2情報として、ユーザの利用に係るコンテンツの第2タイトルを記憶しており、
前記検索手段は、前記第1タイトルに一致する第2タイトルを検索し、
前記許可手段は、前記第1タイトルに一致する第2タイトルが発見された場合、第2タイトルに係るユーザに対してログインを許可する
ことを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項4】
前記可搬型機器は、第1電話番号を記憶している携帯電話であり、
前記取得手段は、前記携帯電話から第1電話番号を受信することにより、前記第1情報を取得し、
前記記憶手段は、前記第2情報として、ユーザの利用に係る携帯電話の第2電話番号を記憶しており、
前記検索手段は、前記第1電話番号に一致する第2電話番号を検索し、
前記許可手段は、前記第1電話番号に一致する第2電話番号が発見された場合、第2電話番号に係るユーザに対してログインを許可する
ことを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項5】
前記可搬型機器は、さらに、当該端末装置に接続されるサーバ装置を識別するサーバ識別子並びに当該サーバ装置に対してログインが許可されるユーザの第1ユーザ名及びその第1パスワードを記憶しており、
前記端末装置は、さらに、前記許可手段により、ユーザに対してログインが許可されたときに、前記可搬型機器から、前記第1ユーザ名及び第1パスワードを取得し、取得した前記第1ユーザ名及び第1パスワードを前記サーバ装置に対して送信し、前記サーバ装置から当該サーバ装置へのログインの許可又は不許可を示すログイン情報を受信する接続手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項6】
ユーザの妥当性を識別してそのログインの許可を判断し、ユーザの利用に係る第2情報を少なくとも記憶している記憶手段を備える端末装置において用いられるログイン判断方法であって、
ユーザの利用に係る第1情報を記録している可搬型機器から前記第1情報を取得する取得ステップと、
取得した前記第1情報に一致する第2情報を記憶手段から検索する検索ステップと、
取得した前記第1情報に一致する第2情報が発見された場合に、当該第2情報に係るユーザに対してログインを許可する許可ステップと
を含むことを特徴とするログイン判断方法。
【請求項7】
ユーザの妥当性を識別してそのログインの許可を判断し、ユーザの利用に係る第2情報を少なくとも記憶している記憶手段を備える端末装置において用いられるログイン判断のためのコンピュータプログラムであって、
コンピュータに、
ユーザの利用に係る第1情報を記録している可搬型機器から前記第1情報を取得する取得ステップと、
取得した前記第1情報に一致する第2情報を記憶手段から検索する検索ステップと、
取得した前記第1情報に一致する第2情報が発見された場合に、当該第2情報に係るユーザに対してログインを許可する許可ステップと
を実行させるためのコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2009−301332(P2009−301332A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−155225(P2008−155225)
【出願日】平成20年6月13日(2008.6.13)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】