説明

自動車用スピーカー

【課題】音場を上げるとともにどの座席でも同じように高音が聞こえる自動車用スピーカーを提供する。
【解決手段】樹脂ルーフパネル20が高音再生用の振動板として用いられる。超磁歪型振動子30,31がルーフパネル20の加振器として用いられ、高音再生用の信号にて振動出力軸41が振動する。ルーフパネル20に振動伝達用パッド21(22)が固着されている。振動伝達用パッド21(22)は超磁歪型振動子30(31)の振動出力軸41と振動伝達可能に連結され、超磁歪型振動子30(31)の振動出力軸41の振動に伴って振動し当該振動にてルーフパネル20を振動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用スピーカーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両用スピーカーとして、その配置や種類について各種のものが使用されている。例えば、ドア下部にフルレンジスピーカーを配置するとともにフロントピラーの付け根に高音用スピーカー(ツィータ)を配置する等がある。また、超磁歪素子を用いて床または道路を振動させるスピーカーも知られている(特許文献1)。
【特許文献1】特開2005−277471号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、自動車用スピーカーとして使用する上で、「例えば1kHz以上の高域の音は、従来技術のどの方式で再生しても着座位置の違いで(例えば、シートの位置や乗員の背の高さ等により)、音の聞こえ方の差が大きい」という課題がある。この高域の音の聞こえ方に違いが起きるのは、
(a)直進性が強いという高音自体の特性と高音用スピーカー特有の構造から高域の音は指向性が強いこと、
(b)車のシートや自分以外の乗員等の障害物や音が反射しやすいガラスなどがある車内では音の「干渉」「反射」「吸収」により、音の大きなエリアと音の小さなエリアが生まれること
による。
【0004】
なお、スピーカーの数を増やすことにより解決しようとすると、スピーカーの数が少ない方式に比べれば高域の音の届く範囲を広げることはできるが、高音用スピーカーの持つ特性(上記(a)参照)により全ての着座位置で解決することができないばかりか、スピーカー数増加による音の干渉(位相の干渉)による音の歪みの問題が新たに課題として生じる。
【0005】
また、「従来方式では音像が低い場所に定位し(例えば、インストルメントパネルの少し上とするのがベストである)、又上げることが難しい」という課題がある(定位とは、楽器が鳴っていると感じる位置のことである)。この音場が上げにくい理由としては、
(c)車の構造上、室内の高い位置に指向性の広いフルレンジのスピーカーを搭載しずらいこと、
(d)高音用のスピーカー(ツィータ)の特性上、音の指向性が強いこと
による。
【0006】
なお、音場を上げることをねらって、
・Aピラー(フロントピラー)中央付近から後席アシストグリップ付近までの間の部位において高音用のスピーカー(ツィータ)をたくさん並べたシステム、
・ヘッドライニングの一部を振動板としたスピーカーなどのスピーカーシステム
もあるが、前述の(d)の理由やスピーカーから耳までの距離が近すぎることにより、音場を上げるのに十分な効果は得られていない。
【0007】
本発明は、このような背景の下になされたものであり、その目的は、音場を上げるとともにどの座席でも同じように高音が聞こえる自動車用スピーカーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明では、高音再生用の振動板として用いられる樹脂ルーフパネルまたはガラスルーフパネルと、前記ルーフパネルの加振器として用いられ、高音再生用の信号にて振動出力軸が振動する、大応力の発生と電気信号に対する応答速度が速い事が特徴の超磁歪型振動子と、前記ルーフパネルに固着されるとともに前記超磁歪型振動子の振動出力軸と振動伝達可能に連結され、前記超磁歪型振動子の振動出力軸の振動に伴って振動し当該振動にて前記ルーフパネルを振動させる振動伝達用パッドと、を備えたことを要旨とする。
【0009】
これにより、高音再生用の信号が超磁歪型振動子に入力されて超磁歪型振動子の振動出力軸が振動し、この振動が振動伝達用パッドに伝達され、振動伝達用パッドの振動で樹脂ルーフパネルまたはガラスルーフパネルを振動させる。この振動で空気が振動して音として聞こえる。
【0010】
ここで、樹脂ルーフパネルまたはガラスルーフパネルは大面積かつ大質量であるが、大応力の発生と電気信号に対する応答速度が速い事が特徴の超磁歪型振動子を振動板の加振器として使用することにより、パネルの高速応答が可能となる。また、加振器としての超磁歪型振動子からの振動を一旦振動伝達用パッドに伝達した後に振動板に伝達する構成とすることにより、振動の伝達を確実に行うことができる。その結果、樹脂ルーフパネルまたはガラスルーフパネルを高音再生用の振動板として使うことができ、これによって、音場を上げるとともにどの座席でも同じように高音が聞こえるようになる。
【0011】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の自動車用スピーカーにおいて前記超磁歪型振動子への信号伝達経路においてハイパスフィルタを設けたことを要旨とする。これにより、大応力発生かつ高速応答が特徴の超磁歪型振動子を加振器として使用したとき、全帯域の音声信号を入力すると、内蔵コイルが発熱し、その結果、振動子が損傷することになりやすいが、ハイパスフィルタを通すことにより発熱の主原因となる低域の信号をカットしてから超磁歪型振動子に入力することで、コイル発熱を未然に防止することができ、振動子の損傷を防ぐことができる。また、低音域をカットすることで車載のスピーカーシステム(ドアスピーカーやツィータ)との音のつながりが良くなり、良好な音響空間を提供できる。
【0012】
請求項3に記載のように、請求項1または2に記載の自動車用スピーカーにおいて、前記ルーフパネルの材料としてポリカーボネートまたはアクリル樹脂を用いるとよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、音場を上げるとともにどの座席でも同じように高音が聞こえる自動車用スピーカーを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1には、本実施形態での自動車用オーディオ装置におけるスピーカーの配置を示す。図1の斜視図において、右フロントドア1の下部には右フロントスピーカー11が設置され、このスピーカー11はフルレンジコーン型スピーカーである。同様に、左フロントドア2の下部には左フロントスピーカー12が、右リヤドア3の下部には右リヤスピーカー13が、左リヤドア4の下部には左リヤスピーカー14がそれぞれ設置され、これらの各スピーカー12,13,14もフルレンジコーン型スピーカーである。また、インストルメントパネル5の右側には高音用コーン型スピーカー(ツィータ)15が設置されるとともにインストルメントパネル5の左側には高音用コーン型スピーカー(ツィータ)16が設置されている。
【0015】
また、自動車の屋根には透光性の樹脂ルーフパネル20が嵌め込まれている。特に本実施形態では樹脂ルーフパネル20として、例えばプライバシーガラスのような、光線透過率が落としてある半透明なものを用いており、乗員は樹脂ルーフパネル20を通して室内から上方の室外を視認することができるようになっている。また、インストルメントパネル5の中央部にはヘッドユニット50が配置され、このヘッドユニット50からCD(コンパクトディスク)などの再生用の音声信号が出力される。
【0016】
図1のA−A線での縦断面を図2に示す。図1のB矢視、即ち、車室内から車両の天井を見上げたときの天井部分の構成を図3に示す。
図2において、左右のサイドメンバー6の間において樹脂ルーフパネル20が配置されている。透光性の樹脂ルーフパネル20の材料としてポリカーボネートまたはアクリル樹脂を用いている。
【0017】
図2において、樹脂ルーフパネル20の下面における左右両側にはシェード8の保持機構7が設けられ、保持機構7によりシェード8を車両前後に移動してシェード8を開閉することができるようになっている。シェード8の保持機構7は内装トリム9にて覆われ、乗員からは見えないようになっている。図3で説明すると、車両の天井において樹脂ルーフパネル20の外周部は内装トリム9により隠れている。
【0018】
図2において、樹脂ルーフパネル20の下面における保持機構7の設置箇所よりも更に左右の側面側には、帯板状をなす振動伝達用パッド21,22が貼り付けられている。詳しくは、図3に示すように、内装トリム9により隠れた領域において、四角形状をなす樹脂ルーフパネル20の右側において振動伝達用パッド21が車両の前後方向に延びるように貼り合わされている。同様に、四角形状をなす樹脂ルーフパネル20の左側において振動伝達用パッド22が車両の前後方向に延びるように貼り合わされている。振動伝達用パッド21,22にはアルミ又は真鍮製の帯板を用いている。車両の前後方向におけるパッド21,22の長さは図3に示すようにルーフ開口部(「開口部」とは、車内から外が見えるエリアのことである)の車両前後方向寸法の1/3程度としている。
【0019】
図2に示すように、車室内において振動伝達用パッド21の下には超磁歪型振動子30が配置されている。同様に、振動伝達用パッド22の下には超磁歪型振動子31が配置されている。図3で説明すると、車両の前後方向に延びるパッド21,22の中央部に超磁歪型振動子30,31が配置され、超磁歪型振動子30,31も内装トリム9により乗員からは見えないようになっている。
【0020】
図2において超磁歪型振動子30,31は高音再生用の信号にて振動出力軸41が振動する。この超磁歪型振動子30,31の振動出力軸41の先端は振動伝達用パッド21,22と振動伝達可能に連結されている。よって、超磁歪型振動子30,31の駆動により振動出力軸41が振動し、振動出力軸41の振動にて振動伝達用パッド21,22が振動し、振動伝達用パッド21,22の振動にて樹脂ルーフパネル20を振動させることができる。つまり、樹脂ルーフパネル20を高音再生用の振動板として用いるとともに超磁歪型振動子30,31を振動板の加振器として使用し、かつ、加振器としての超磁歪型振動子30,31からの振動を一旦振動伝達用パッド21,22に伝達した後に振動板に伝達するようになっている。
【0021】
超磁歪型振動子30,31は、樹脂ルーフパネル20のような大面積かつ大質量のものを高音再生用の振動板として使う上で必要となり、「大応力の発生が可能」、「高速応答が可能」という2つの相反する条件を満たす。また、振動伝達用パッド21,22としてアルミ材や真鍮材を用いると、音速が速く、適度な振動減衰特性を持ち、耳障りな共振を発生させなくすることができる。
【0022】
図4には電気的構成を示す。
図4において、ヘッドユニット50には、各ドアに設けたスピーカー(フルレンジコーン型スピーカー)11,12,13,14が接続されている。また、ヘッドユニット50には、インストルメントパネル5の左右に設けた高音用スピーカー15,16が接続されている。さらに、ヘッドユニット50には、超磁歪型振動子30,31がハイパスフィルタ60を介して接続されている。
【0023】
詳しくは、ヘッドユニット50には信号線L1を通してスピーカー11,15が接続されている。同様に、ヘッドユニット50には信号線L2を通してスピーカー12,16が接続されている。また、ヘッドユニット50には信号線L3を通してスピーカー13が接続されている。同様に、ヘッドユニット50には信号線L4を通してスピーカー14が接続されている。さらに、信号線L3から信号線L5が分岐し、信号線L5を通して超磁歪型振動子30がハイパスフィルタ60を介して接続されている。同様に、信号線L4から信号線L6が分岐し、信号線L6を通して超磁歪型振動子31がハイパスフィルタ60を介して接続されている。
【0024】
次に、本件自動車用スピーカーの作動原理を説明する。
ヘッドユニット50からスピーカー11,15,12,16,13,14に向けて音声信号が出力される。このうちのリヤスピーカー(13,14)向けの音声信号から左右それぞれ信号が分岐されて、ハイパスフィルタ60において左右それぞれ低域信号がカットされる。さらに、低域をカットした高音再生用の信号が超磁歪型振動子30,31に入力される。
【0025】
そして、超磁歪型振動子30,31において振動出力軸41が振動する。この振動が振動伝達用パッド21,22に伝達されて振動伝達可能面積が拡大する。さらに、振動伝達用パッド21,22の振動で樹脂ルーフパネル20が振動する。詳しくは、図2に示すように、超磁歪型振動子30,31からの振動が一旦振動伝達用パッド21,22に伝達した後に樹脂ルーフパネル20に伝えられる。そして、樹脂ルーフパネル20の振動で空気が振動して乗員には「音」として聞える。このとき、乗員にとっては樹脂ルーフパネル20の全体から音(音楽)が聞こえる。
【0026】
以上のように、樹脂ルーフパネル20は大面積かつ大質量であるが、大応力の発生と電気信号に対する応答速度が速い事が特徴の超磁歪型振動子30,31を振動板の加振器として使用することにより、大質量のルーフパネル全面の高速応答が可能となる。また、加振器としての超磁歪型振動子30,31からの振動を一旦振動伝達用パッド21,22に伝達した後に振動板に伝達する構成とすることにより、振動の伝達を確実に行うことができる。その結果、樹脂ルーフパネル20を高音再生用の振動板として使うことができ、これによって、音場を上げるとともにどの座席でも同じように高音が聞こえるようになる(どの座席でも同じように高音域の音の聞こえ方を改善することができる)。
【0027】
詳しくは、自動車の車内において、どの着座位置からもほぼ等距離で、かつ耳までの障害物が無い位置の「ルーフパネル」の全面を高音用の振動板とすることで、着座位置の違いにより聞こえ方に違いが出やすい高域の音を、どこの座席でも同じように聞くことが可能となる。
【0028】
ちなみに、他の形式の振動子として、コイルと磁石を組合せた「電磁式」や、金属の薄板と圧電材料を貼り合せた「圧電式」を用いた場合には、「発生応力」「反応速度」「車載可能サイズ」「作動電圧」の条件を同時に満たすことができず、大面積かつ大質量のルーフパネル全面を音声信号に忠実に高速駆動することはできない。
【0029】
また、『大応力発生』と『高速応答』が特徴の超磁歪型振動子30,31をルーフパネルの加振器として使用したとき、全帯域の音声信号を入力すると、内蔵コイルが発熱して性能低下や破損等を招く可能性もある。しかし、図4のようにハイパスフィルタ60にて信号処理を行い発熱の主原因となる低域の信号をカットしてから超磁歪型振動子30,31に信号入力することで、コイルの発熱を未然に防止することができる。
【0030】
ハイパスフィルタ60における特性として、−12dB/octの減衰カーブ(減衰傾度)の場合、低域信号のカット位置(カットオフ周波数fc)は、おおむね1kHz以上の適切な位置にすると好ましい。さらに好ましくは、3kHz〜5kHz程度の適切な位置以下の低域の信号をカットした高域の音を超磁歪型振動子30,31に信号入力するのがよい。
【0031】
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)自動車用スピーカーの構成として、高音再生用の振動板として用いられる樹脂ルーフパネル20と、ルーフパネル20の加振器として用いられ、高音再生用の信号にて振動出力軸41が振動する超磁歪型振動子30,31と、ルーフパネル20に固着されるとともに超磁歪型振動子30,31の振動出力軸41と振動伝達可能に連結され、超磁歪型振動子30,31の振動出力軸41の振動に伴って振動し当該振動にてルーフパネル20を振動させる振動伝達用パッド21,22と、を備えた。よって、音場を上げるとともにどの座席でも同じように高音が聞こえる自動車用スピーカーを提供することができる。
【0032】
詳しくは、
・高域の音の着座位置による聞こえ方の偏りを少なくできる。
・音場が上昇する。
・臨場感が増す。
・従来型のコーン型スピーカーの搭載が困難だった部位に音源を設定できる。
・搭載による室内スペースの減少が少ない。
・既存のスピーカー(例えばツィータ)を廃止しコスト低減できる可能性が有る。
【0033】
(2)加振器としての超磁歪型振動子30,31への信号伝達経路においてハイパスフィルタ60を設けた。よって、ハイパスフィルタ60を通すことにより発熱の主原因となる低域の信号をカットしてから超磁歪型振動子30,31に入力することで、コイル発熱を未然に防止することができ、振動子の損傷を防ぐことができる。また、低音域をカットすることで車載のスピーカーシステム(ドアスピーカーやツィータ)との音のつながりが良くなり、良好な音響空間を提供できる。
【0034】
(3)ルーフパネル20の材料としてポリカーボネートまたはアクリル樹脂を用いると、実用上好ましいものとなる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
【0035】
樹脂ルーフパネルに代わり無機ガラスルーフパネル(強化ガラスや合わせガラス)で構成することもできる。この場合、無機ガラスは物性の違いにより若干樹脂ルーフパネルを用いた場合より音が小さくなり、音色と指向性も変わる傾向があるため、これを考慮してチューニングを行えばよい。
【0036】
また、振動伝達用パッド21,22の材質として、鉄やチタンやマグネシウムでもよい。さらには、アルミ、銅、亜鉛、鉄、チタン、マグネシウム等の金属を含んだ合金であってもよく、要は、音速が速く、適度な振動減衰特性を持ち、耳障りな共振を発生させないものを選択するとよい。
【0037】
また、振動伝達用パッドと超磁歪型振動子の個数と配置について、図3に示したように四角形状をなす樹脂ルーフパネル20の右側と左側に振動伝達用パッド21,22に設けるとともに振動伝達用パッド21,22に対応するように超磁歪型振動子30,31を設けたが、これに限ることなく次のようにしてもよい。例えば、四角形状をなす樹脂ルーフパネル20の前側と後ろ側に振動伝達用パッドを設けるとともにこの振動伝達用パッドに対応するように超磁歪型振動子を設けてもよい。他にも、四角形状をなす樹脂ルーフパネル20における右側と左側と前側と後ろ側に振動伝達用パッドを設けるとともにこの振動伝達用パッドに対応するように超磁歪型振動子を設けてもよい。あるいは、四角形状をなす樹脂ルーフパネル20における右側のみ、あるいは、左側のみ、あるいは、前側のみ、あるいは、後ろ側のみに振動伝達用パッドに設けるとともにこの振動伝達用パッドに対応するように超磁歪型振動子を設けてもよい(振動伝達用パッドと超磁歪型振動子を一個設けてもよい)。ルーフパネル中央に振動伝達用パッドと超磁歪型振動子を一個設けてもよい。
【0038】
また、これまでの構造はルーフパネルを振動面として使っているが、例えばクォーターウインドなどの他の窓やフロントピラーガーニッシュ70(図5参照)などの硬質内装材を振動面として用いることも可能である。なお、図5において、符号71は車体鋼板であり、符号72は振動パッドであり、符号73はインストルメントパネルであり、符号74はフロントウィンドシールドガラスである。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】実施形態での自動車用オーディオ装置におけるスピーカーの配置を示す斜視図。
【図2】図1のA−A線での縦断面図。
【図3】図1のB矢視図。
【図4】実施形態での自動車用オーディオ装置における電気的構成図。
【図5】(a)は別例の車室内の一部を示す斜視図、(b)は(a)のA−A線での断面図。
【符号の説明】
【0040】
20…樹脂ルーフパネル、21…振動伝達用パッド、22…振動伝達用パッド、30…超磁歪型振動子、31…超磁歪型振動子、41…振動出力軸、60…ハイパスフィルタ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高音再生用の振動板として用いられる樹脂ルーフパネルまたはガラスルーフパネルと、
前記ルーフパネルの加振器として用いられ、高音再生用の信号にて振動出力軸が振動する超磁歪型振動子と、
前記ルーフパネルに固着されるとともに前記超磁歪型振動子の振動出力軸と振動伝達可能に連結され、前記超磁歪型振動子の振動出力軸の振動に伴って振動し当該振動にて前記ルーフパネルを振動させる振動伝達用パッドと、
を備えたことを特徴とする自動車用スピーカー。
【請求項2】
前記超磁歪型振動子への信号伝達経路においてハイパスフィルタを設けた
ことを特徴とする請求項1に記載の自動車用スピーカー。
【請求項3】
前記ルーフパネルの材料としてポリカーボネートまたはアクリル樹脂を用いた
ことを特徴とする請求項1または2に記載の自動車用スピーカー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−159120(P2009−159120A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−333053(P2007−333053)
【出願日】平成19年12月25日(2007.12.25)
【出願人】(000003218)株式会社豊田自動織機 (4,162)
【出願人】(500409242)フレェイ株式会社 (3)
【出願人】(000112565)フォスター電機株式会社 (113)
【Fターム(参考)】