説明

自動車用トランクリッドの開閉装置

【課題】4点リンク方式のリンクヒンジ機構を用いたトランクリッドの自動開閉装置において、装置構成を複雑化することなく低コストでトランクリッドの完全自動開閉を可能にする。
【解決手段】対向する2つのヒンジアームと対向する2つのリンクプレートとが環を形成するよう互いに枢支連結されて構成される4点リンク式リンクヒンジ機構を用いた自動車用トランクリッドの開閉装置であって、前記4点リンク式リンクヒンジ機構の対向する2つのヒンジアームに架橋するようにして、自動伸縮可能な電動アクチュエータが連結されており、前記ヒンジアームのいずれか一方にトランクリッドが固定されており、前記電動アクチュエータが伸縮することにより、前記4点リンク式リンクヒンジ機構が枢動して前記トランクリッドが開閉することを特徴とする自動車用トランクリッドの開閉装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用トランクリッドの自動開閉装置に関し、特に、トランクリッドの開扉及び閉扉を自動で行うことができる自動車用トランクリッドの自動開閉装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車のエレクトロニクス化が進み、エンジンや動力伝達系などが電子制御されるようになり、さらにはスライドドアやリフトゲートなどの駆動も電子制御されるようになっている。
一方で、自動車のトランクリッドの開閉に関しても、一部の車種で自動化が実現されている。
【0003】
特許文献1には、一端においてトランクリッドに連結されたS字型のヒンジアームの他端を2本のリンクに連結し、この2本のリンクを通じてヒンジアームを回転駆動させることにより、トランクリッドの開閉を自動化した開閉装置が提案されている。
【0004】
特許文献2及び特許文献3には、一対のブラケットの各両端に2本のリンクヒンジを枢支連結した4点リンク方式のリンクヒンジ機構を用い、一箇所の枢支連結部分を回転駆動することによりトランクリッドの開閉を自動化した開閉装置が提案されている。
【特許文献1】特開2000−211373号公報
【特許文献2】特開2007−261398号公報
【特許文献3】特開2007−261403号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記したS字型(スワン型)のヒンジアームを用いたトランクリッドの自動開閉装置は、特許文献1の図1等に示されるように、装置構成が複雑、大掛かりであり、コスト高であるため、ごく一部の高級車種のみにおいてしか実用化されていないのが現状である。
【0006】
また、上記した4点リンク方式のリンクヒンジ機構を用いたトランクリッドの自動開閉装置も、枢支連結部分を回転駆動させる構造であるため、手動でも開閉できるようにするためにはクラッチ機構を備えるか、あるいは特許文献2及び3に記載されたようなエマージェンシー機構を別途設ける必要があり、装置構成が複雑、大掛かりで、コスト高となっている。
【0007】
さらには、従来の4点リンク方式のリンクヒンジ機構を用いたトランクリッドの自動開閉装置であって、トランクリッドが開ききった状態、すなわちトランクリッドが100度前後開いた状態からもトランクリッドを自動で閉じることができる自動開閉装置は現在実用化されていない。これは、従来の自動開閉装置では、トランクリッドを閉じる動作においてはトランクリッドの自重を利用しているため、トランクリッドが開ききりトランクリッド自重がかからない状態からトランクリッドを閉じるだけの駆動力を備えていないからであると考えられる。
【0008】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、4点リンク方式のリンクヒンジ機構を用いたトランクリッドの自動開閉装置であって、装置構成を複雑化することなく低コストでトランクリッドの完全自動開閉を可能としたトランクリッドの自動開閉装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記解決課題に鑑みて鋭意研究の結果、本発明者は、従来の手動式の4点リンク式自動開閉装置のリンクヒンジ機構においてクッション部材として併設されるダンパのうち少なくとも1つを自動的に伸縮可能な電動アクチュエータに置き換えることにより、従来の手動式の4点リンク式トランクリッド開閉機構を大幅に変更することなく、簡略で低コストなトランクリッドの自動開閉装置を構成することができることに想到した。
【0010】
すなわち、本発明は、対向する2つのヒンジアームと対向する2つのリンクプレートとが環を形成するよう互いに枢支連結されて構成される4点リンク式リンクヒンジ機構を用いた自動車用トランクリッドの開閉装置であって、前記4点リンク式リンクヒンジ機構の対向する2つのヒンジアームに架橋するようにして、自動伸縮可能な電動アクチュエータが連結されており、前記ヒンジアームのいずれか一方にトランクリッドが固定されており、前記電動アクチュエータが伸縮することにより、前記4点リンク式リンクヒンジ機構が枢動して前記トランクリッドが開閉することを特徴とする自動車用トランクリッドの開閉装置を提供するものである。
【0011】
本発明の自動車用トランクリッドの開閉装置において、前記電動アクチュエータは、伸縮アーム部と、当該伸縮アーム部を一部収容可能な円筒部とから構成されており、前記円筒部はその内部において、回転駆動モータと、円筒軸に沿って配置され前記回転駆動モータに軸結されたボールネジとを有しており、前記伸縮アーム部はその内部において、前記ボールネジと螺合するボールナットを有しており、前記回転駆動モータにより前記ボールネジが回転駆動され、前記ボールナットが前記ボールネジに対して螺動することにより、前記伸縮アーム部が前記円筒部に対して伸縮することを特徴とする。
このように、従来の手動式ダンパの配置位置に近い位置に手動式ダンパに代えて自動的に伸縮可能な電動アクチュエータを配置するのみで、1本のヒンジアームが自動伸縮可能な4点リンク式リンクヒンジ機構を構成することができる。また、ボールナットとボールネジのコンビネーションを用いることにより、回転駆動モータの回転運動をダンパの伸縮運動に効果的に変換することができる。
【0012】
本発明の自動車用トランクリッドの開閉装置において、前記電動アクチュエータの円筒部は、前記回転駆動モータと前記ボールネジとの間に、前記回転駆動モータの回転を減速して伝達する減速ギアを有していることを特徴とする。
これにより、回転駆動モータの回転運動をダンパの伸縮運動に好適な条件で変換することができる。
【0013】
本発明の自動車用トランクリッドの開閉装置において、前記電動アクチュエータは、第1の円筒部と、伸縮アーム部と、当該伸縮アーム部を一部収容可能であり前記第1の円筒部と連結された前記第2の円筒部とから構成されており、前記第1の円筒部はその内部において、回転駆動モータと当該回転駆動モータに軸結された第1の連結ギアとを有しており、前記第2の円筒部はその内部において、前記第1の連結ギアに連結される第2の連結ギアと、当該第2の連結ギアに軸結されたボールネジとを有しており、前記伸縮アーム部はその内部において、前記ボールネジと螺合するボールナットを有しており、前記回転駆動モータにより、前記第1の連結ギア及び前記第2の連結ギアを通じて、前記ボールネジが回転駆動され、前記ボールナットが前記ボールネジに対して螺動することにより、前記伸縮アーム部が前記第2の円筒部に対して伸縮することを特徴とする。
このような構成にすることで、ダンパの全長を短縮化することができる。
また、前記第2の連結ギアは、前記回転駆動モータの回転を減速して伝達する減速ギアとしてもよい。
【0014】
本発明は、また、対向する2つのヒンジアームと対向する2つのリンクプレートとが環を形成するよう互いに枢支連結されて構成される4点リンク式リンクヒンジであって、前記4点リンク式リンクヒンジ機構の対向する2つのヒンジアームに架橋するようにして、自動伸縮可能な電動アクチュエータが連結されており、前記電動アクチュエータは、伸縮アーム部と、当該伸縮アーム部を一部収容可能な円筒部とから構成されており、前記円筒部はその内部において、回転駆動モータと、円筒軸に沿って配置され前記回転駆動モータに軸結されたボールネジとを有しており、前記伸縮アーム部はその内部において、前記ボールネジと螺合するボールナットを有しており、前記回転駆動モータにより前記ボールネジが回転駆動され、前記ボールナットが前記ボールネジに対して螺動することにより、前記伸縮アーム部が前記円筒部に対して伸縮し、前記4点リンク式リンクヒンジが枢動されることを特徴とする4点リンク式ヒンジを提供するものである。
【0015】
本発明の4点リンク式ヒンジにおいて、前記電動アクチュエータの円筒部は、前記回転駆動モータと前記ボールネジとの間に、前記回転駆動モータの回転を減速して伝達する減速ギアを有していることを特徴とする。
【0016】
本発明は、また、対向する2つのヒンジアームと対向する2つのリンクプレートとが環を形成するよう互いに枢支連結されて構成される4点リンク式リンクヒンジであって、前記4点リンク式リンクヒンジ機構の対向する2つのヒンジアームに架橋するようにして、自動伸縮可能な電動アクチュエータが連結されており、前記電動アクチュエータは、第1の円筒部と、伸縮アーム部と、当該伸縮アーム部を一部収容可能であり前記第1の円筒部と連結された前記第2の円筒部とから構成されており、前記第1の円筒部はその内部において、回転駆動モータと当該回転駆動モータに軸結された第1の連結ギアとを有しており、前記第2の円筒部はその内部において、前記第1の連結ギアに連結される第2の連結ギアと、当該第2の連結ギアに軸結されたボールネジとを有しており、前記伸縮アーム部はその内部において、前記ボールネジと螺合するボールナットを有しており、前記回転駆動モータにより、前記第1の連結ギア及び前記第2の連結ギアを通じて、前記ボールネジが回転駆動され、前記ボールナットが前記ボールネジに対して螺動することにより、前記伸縮アーム部が前記第2の円筒部に対して伸縮し、前記4点リンク式リンクヒンジが枢動されることを特徴とする4点リンク式ヒンジを提供するものである。
【0017】
本発明の4点リンク式ヒンジにおいて、前記第2の連結ギアは、前記回転駆動モータの回転を減速して伝達する減速ギアであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
以上、説明したように、本発明によれば、4点リンク方式のリンクヒンジ機構に併設されるダンパを自動的に伸縮可能な電動アクチュエータに置き換えることにより、従来の手動式の4点リンク式トランクリッド開閉機構を複雑化させることなく、トランクリッドの完全自動開閉が可能なトランクリッドの自動開閉装置が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、添付図面を参照しながら、本発明のトランクリッドの自動開閉装置を実施するための最良の形態を詳細に説明する。図1〜図5は、本発明の実施の形態を例示する図であり、これらの図において、同一の部材名を付した部分は同一物を表わし、基本的な構成及び動作は同様であるものとする。
【0020】
図1は、本発明の一実施形態に係るトランクリッド自動開閉装置の全体構成を概略的に示す模式図である。
図1において、本実施形態のトランクリッド自動開閉装置は、4点リンク方式のリンクヒンジ機構と、このリンクヒンジ機構のうち1つのヒンジアームに連結されたトランクリッドとから構成されている。
図1においては、トランクリッドとトランクリッド自動開閉装置以外の部材の図示を省略している。また、図1では、トランクが半開の状態を示しているが、リンクヒンジ機構の動作によりトランクリッドは閉位置に移動可能である。本装置は、車両のトランクルームの左右いずれか一端又は両端に設置してもよく、その他の位置に1つ又は2つ以上設置してもよい。
【0021】
図2は、本実施形態のトランクリッド自動開閉装置におけるリンクヒンジ機構の構成を概略的に示す模式図である。
図2に示すように、リンクヒンジ機構は、対向する2つのヒンジアームと対向する2つのリンクプレートとが環を形成するように互いに枢支連結されて構成されている。このリンクヒンジ機構の対向する2つのヒンジアームに架橋するように電動アクチュエータが設けられている。
電動アクチュエータは、円筒部と、この円筒部内に一部収容された伸縮アーム部とから構成されており、内蔵の電動モータ(後述)により、円筒部に対して伸縮アーム部が長さ方向に伸縮するよう駆動される。電動アクチュエータの伸縮アーム部の伸縮に伴い、リンクヒンジ機構が枢動してトランクリッドに連結されたヒンジアームが傾くことにより、トランクリッドが自動開閉されるようになっている。
【0022】
図3は、図2に示すリンクヒンジ機構における電動アクチュエータの内部構成を概略的に示す模式図である。
図3に示すように、電動アクチュエータの円筒部はその内部に、伸縮運動の駆動源となるモータと、モータの回転を減速して伝達する遊星ギアと、遊星ギアに軸結され回転駆動されるボールネジとを有している。電動アクチュエータのアーム部は円筒部側の端に上記ボールネジと螺合するボールナットを有している。
図3に示す電動アクチュエータは、伸縮アーム部が最も縮んだ状態である。この状態において、モータによりボールネジを回転駆動すると、ボールナットがボールネジに沿って円筒部から離隔する方向に螺動し、伸縮アーム部が伸長方向に移動する。尚、伸縮アーム部は円筒部に対して、回転しないよう固定されているものとする。
【0023】
ボールナットがボールネジ先端部まで達すると、図4に模式的に示すように、伸縮アーム部が最も伸長した状態となる。この状態において、モータによりボールネジを伸長時とは逆回り回転駆動すると、ボールナットがボールネジに沿って円筒部に近接する方向に螺動し、伸縮アーム部が縮む方向に移動する。
【0024】
以上のようにして、本実施形態のトランクリッド自動開閉装置におけるリンクヒンジ機構の電動アクチュエータは長さ方向に伸縮可能となっている。
尚、一般的な乗用自動車のトランクリッド自動開閉装置に用いる電動アクチュエータの仕様としては、例えば、ストローク100mm、最大推力100Kgf、定格推力30Kgf、リミット推力30〜50Kgf、伸縮速度15mm/秒とすることができる。
【0025】
図5は、電動アクチュエータの他の構成例を示す模式図である。
本例では、内蔵モータ及び遊星ギアを電動アクチュエータの円筒軸とは異なる軸上に平行配置し、電動アクチュエータの円筒軸上に配置した他のギアと連結駆動させる構成となっている。このような構成にすれば、上記の構成に比べて電動アクチュエータの長さを短縮することができ、4点リンク式ヒンジの設計の自由度がより高くなる。
【0026】
以上説明したように、本実施形態のトランクリッド自動開閉装置においては、4点リンク式ヒンジに併設されるダンパを自動的に伸縮可能な電動アクチュエータに置き換えることにより、トランクリッドの自動開閉を可能としている。この構成は、従来の手動式の4点リンク式トランクリッド開閉機構を何ら複雑化するものではないため、低コストで実用化することが可能である。
【0027】
また、車種やトランク構造に合わせて電動アクチュエータの駆動推力を適宜設定することにより、トランクリッドが開ききった状態からも自動で閉じる動作を行うことが可能である。
本装置における電動アクチュエータは、クラッチを内蔵しなくとも手動で伸縮可能な構成であるため、低コストで利便性の高いトランクリッド自動開閉装置として実装することが可能である。
【0028】
以上、本発明のトランクリッドの自動開閉装置について、具体的な実施の形態を示して説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。当業者であれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、上記各実施形態におけるリンクヒンジ機構、電動アクチュエータ、モータなどの構成及び機能に様々な変更・改良を加えることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明のトランクリッドの自動開閉装置は、上記したように、自動車のトランクリッドやリフトゲートの自動開閉装置として最適に利用されるほか、自動車のサンルーフの自動開閉装置として、あるいは自動車以外の機械一般の自動開閉装置として応用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一実施形態に係るトランクリッドの自動開閉装置の全体構成を概略的に示す模式図である。
【図2】図1に示すトランクリッド自動開閉装置におけるリンクヒンジ機構の構成を概略的に示す模式図である。
【図3】図2に示すリンクヒンジ機構における電動アクチュエータの内部構成を概略的に示す模式図である。
【図4】図3に示す電動アクチュエータの伸縮アーム部が伸長した状態を示す模式図である。
【図5】電動アクチュエータの他の構成例を示す模式図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向する2つのヒンジアームと対向する2つのリンクプレートとが環を形成するよう互いに枢支連結されて構成される4点リンク式リンクヒンジ機構を用いた自動車用トランクリッドの開閉装置であって、
前記4点リンク式リンクヒンジ機構の対向する2つのヒンジアームに架橋するようにして、自動伸縮可能な電動アクチュエータが連結されており、
前記ヒンジアームのいずれか一方にトランクリッドが固定されており、
前記電動アクチュエータが伸縮することにより、前記4点リンク式リンクヒンジ機構が枢動して前記トランクリッドが開閉することを特徴とする自動車用トランクリッドの開閉装置。
【請求項2】
前記電動アクチュエータは、伸縮アーム部と、当該伸縮アーム部を一部収容可能な円筒部とから構成されており、
前記円筒部はその内部において、回転駆動モータと、円筒軸に沿って配置され前記回転駆動モータに軸結されたボールネジとを有しており、
前記伸縮アーム部はその内部において、前記ボールネジと螺合するボールナットを有しており、
前記回転駆動モータにより前記ボールネジが回転駆動され、前記ボールナットが前記ボールネジに対して螺動することにより、前記伸縮アーム部が前記円筒部に対して伸縮することを特徴とする請求項1に記載の自動車用トランクリッドの開閉装置。
【請求項3】
前記電動アクチュエータの円筒部は、前記回転駆動モータと前記ボールネジとの間に、前記回転駆動モータの回転を減速して伝達する減速ギアを有していることを特徴とする請求項2に記載の自動車用トランクリッドの開閉装置。
【請求項4】
前記電動アクチュエータは、第1の円筒部と、伸縮アーム部と、当該伸縮アーム部を一部収容可能であり前記第1の円筒部と連結された前記第2の円筒部とから構成されており、
前記第1の円筒部はその内部において、回転駆動モータと当該回転駆動モータに軸結された第1の連結ギアとを有しており、
前記第2の円筒部はその内部において、前記第1の連結ギアに連結される第2の連結ギアと、当該第2の連結ギアに軸結されたボールネジとを有しており、
前記伸縮アーム部はその内部において、前記ボールネジと螺合するボールナットを有しており、
前記回転駆動モータにより、前記第1の連結ギア及び前記第2の連結ギアを通じて、前記ボールネジが回転駆動され、前記ボールナットが前記ボールネジに対して螺動することにより、前記伸縮アーム部が前記第2の円筒部に対して伸縮することを特徴とする請求項1に記載の自動車用トランクリッドの開閉装置。
【請求項5】
前記第2の連結ギアは、前記回転駆動モータの回転を減速して伝達する減速ギアであることを特徴とする請求項4に記載の自動車用トランクリッドの開閉装置。
【請求項6】
対向する2つのヒンジアームと対向する2つのリンクプレートとが環を形成するよう互いに枢支連結されて構成される4点リンク式リンクヒンジであって、
前記4点リンク式リンクヒンジ機構の対向する2つのヒンジアームに架橋するようにして、自動伸縮可能な電動アクチュエータが連結されており、
前記電動アクチュエータは、伸縮アーム部と、当該伸縮アーム部を一部収容可能な円筒部とから構成されており、
前記円筒部はその内部において、回転駆動モータと、円筒軸に沿って配置され前記回転駆動モータに軸結されたボールネジとを有しており、
前記伸縮アーム部はその内部において、前記ボールネジと螺合するボールナットを有しており、
前記回転駆動モータにより前記ボールネジが回転駆動され、前記ボールナットが前記ボールネジに対して螺動することにより、前記伸縮アーム部が前記円筒部に対して伸縮し、前記4点リンク式リンクヒンジが枢動されることを特徴とする4点リンク式ヒンジ。
【請求項7】
前記電動アクチュエータの円筒部は、前記回転駆動モータと前記ボールネジとの間に、前記回転駆動モータの回転を減速して伝達する減速ギアを有していることを特徴とする請求項6に記載の4点リンク式ヒンジ。
【請求項8】
対向する2つのヒンジアームと対向する2つのリンクプレートとが環を形成するよう互いに枢支連結されて構成される4点リンク式リンクヒンジであって、
前記4点リンク式リンクヒンジ機構の対向する2つのヒンジアームに架橋するようにして、自動伸縮可能な電動アクチュエータが連結されており、
前記電動アクチュエータは、第1の円筒部と、伸縮アーム部と、当該伸縮アーム部を一部収容可能であり前記第1の円筒部と連結された前記第2の円筒部とから構成されており、
前記第1の円筒部はその内部において、回転駆動モータと当該回転駆動モータに軸結された第1の連結ギアとを有しており、
前記第2の円筒部はその内部において、前記第1の連結ギアに連結される第2の連結ギアと、当該第2の連結ギアに軸結されたボールネジとを有しており、
前記伸縮アーム部はその内部において、前記ボールネジと螺合するボールナットを有しており、
前記回転駆動モータにより、前記第1の連結ギア及び前記第2の連結ギアを通じて、前記ボールネジが回転駆動され、前記ボールナットが前記ボールネジに対して螺動することにより、前記伸縮アーム部が前記第2の円筒部に対して伸縮し、前記4点リンク式リンクヒンジが枢動されることを特徴とする4点リンク式ヒンジ。
【請求項9】
前記第2の連結ギアは、前記回転駆動モータの回転を減速して伝達する減速ギアであることを特徴とする請求項8に記載の4点リンク式ヒンジ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−231452(P2011−231452A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−283760(P2008−283760)
【出願日】平成20年11月4日(2008.11.4)
【出願人】(591162686)株式会社ニイテック (16)
【Fターム(参考)】