説明

自動車

【課題】Pポジションへのシフト操作に対してより適正に対応する。
【解決手段】Pポジションへのシフト操作が検出されている状態でシフト変更要求があると判定されるまでの操作判定時間Tonsetは、車速Vの絶対値が停車判定閾値Vref以下のときに、勾配θの絶対値が坂路判定閾値θref未満のときには第1の時間T1に設定され(S130)、勾配θの絶対値が坂路判定閾値θref以上のときには第1の時間T1より短い第2の時間T2に設定されるから(S140)、登坂路や降坂路で車両がずり下がる等の不都合が生じるのを抑制する。さらに、操作判定時間Tonsetは、車速Vの絶対値が停車判定閾値Vrefより大きいときには、第1の時間T1より長い第3の時間T3に設定されるから(S150)、走行中に運転者の誤操作やセンサの誤検出によって、Pポジションへのシフト変更が禁止されることによる不都合が生じるのを抑制する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車に関し、詳しくは、電気的にパーキングロックを行なう電動パーキングロック機構と、駐車ポジションへのシフト操作がなされてから操作判定時間が経過したときに駐車ポジションへのシフト変更要求が有ると判定するシフト変更要求判定手段と、停車中にシフト変更要求が有ると判定されたときには駐車ポジションへのシフト変更を許可すると共にパーキングロックが行なわれるようパーキングロック機構を制御し、走行中にシフト変更要求が有ると判定されたときには駐車ポジションへのシフト変更を禁止するシフト変更許可禁止手段と、を備える自動車に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の自動車としては、パーキングポジションへのシフト操作に基づいて電動アクチュエータの駆動によりパーキングロックを行なうパーキングロック機構を含み、電気的にシフトポジションを切り替えるシフトバイワイヤシステムを備える自動車において、車両の現在の走行を妨げるパーキングポジションへのシフト操作が行なわれたときに、車速が基準車速以下の場合または車両の負荷状態が所定の高負荷状態(路面勾配が大きい状態等)でない場合には、シフトポジションをニュートラルポジションに移行し、車速が基準車速より大きく且つ車両の負荷状態が所定の高負荷状態の場合には、シフトポジションをニュートラルポジションに移行せずにシフト操作前の現在のシフトポジションを保持するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この自動車では、後者の場合に現在のシフトポジションを保持することにより、走行中にニュートラルポジションに移行すると生じる車両の挙動の変化を抑制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−270626号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の自動車では、パーキングポジションへのシフト操作が運転者の誤操作として行なわれた場合やセンサの誤検出によって行なわれたと判定された場合などを考慮して、パーキングポジションへのシフト操作が検出されている状態で予め定められた操作判定時間が経過したときに、パーキングポジションへのシフト変更要求があると判定し、その後の制御を行なうものがある。この場合、ある程度の長さに設定された操作判定時間を一律に用いると、停車中にパーキングポジションへのシフト変更要求が有ると判定されたときにパーキングロックの作動が遅れ、運転者にとって予期せぬ車両の移動が生じる場合や、走行中にパーキングポジションへのシフト変更要求があると判定されたときにパーキングロックの作動が早すぎて、運転者の意図に反してニュートラルポジションに移行される場合など、不都合が生じる可能性があった。
【0005】
本発明の自動車は、駐車ポジションへのシフト操作に対してより適正に対応することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の自動車は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明の自動車は、
電気的にパーキングロックを行なう電動パーキングロック機構と、駐車ポジションへのシフト操作が検出されている状態で操作判定時間が経過したときに駐車ポジションへのシフト変更要求が有ると判定するシフト変更要求判定手段と、停車中に前記シフト変更要求が有ると判定されたときには駐車ポジションへのシフト変更を許可すると共にパーキングロックが行なわれるよう前記電動パーキングロック機構を制御し、走行中に前記シフト変更要求が有ると判定されたときには駐車ポジションへのシフト変更を禁止するシフト変更許可禁止手段と、を備える自動車において、
前記操作判定時間は、車速の絶対値が予め定められた停車判定閾値以下のときに路面勾配の絶対値が予め定められた坂路判定閾値未満のときには第1の時間に設定され、車速の絶対値が前記停車判定閾値以下のときに路面勾配の絶対値が前記坂路判定閾値以上のときには第1の時間より短い第2の時間に設定され、車速の絶対値が前記停車判定閾値より大きいときには第1の時間より長い第3の時間に設定される、
ことを特徴とする。
【0008】
この本発明の自動車では、駐車ポジションへのシフト操作が検出されている状態でシフト変更要求が有ると判定されるまでの操作判定時間は、車速の絶対値が予め定められた停車判定閾値以下のときに、路面勾配の絶対値が予め定められた坂路判定閾値未満のときには第1の時間に設定され、路面勾配の絶対値が予め定められた坂路判定閾値以上のときには第1の時間より短い第2の時間に設定される。したがって、登坂路や降坂路で停車中には、平坦路で停車中のときに比して早いタイミングでパーキングロックが行なわれることになるから、登坂路や降坂路で車両がずり下がる等の不都合が生じるのを抑制することができる。さらに、操作判定時間は、車速の絶対値が予め定められた停車判定閾値より大きいときには、第1の時間より長い第3の時間に設定される。したがって、走行中には、停車中のときに比して遅いタイミングで駐車ポジションへのシフト変更が禁止されることになるから、走行中に運転者の誤操作やセンサの誤検出によって駐車ポジションへのシフト変更が禁止されることによる不都合(例えば、ニュートラルポジションへのシフト変更や警告灯の点灯など)が生じるのを抑制することができる。この結果、駐車ポジションへのシフト操作に対してより適正に対応することができるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施例としての自動車20の構成の概略を示す構成図である。
【図2】実施例の電子制御ユニット40により実行されるPポジション変更要求判定ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
【実施例】
【0011】
図1は、本発明の一実施例としての自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例の自動車20は、図示するように、ガソリンや軽油などの炭化水素系の燃料の爆発燃焼により動力を出力する内燃機関であるエンジン22と、エンジン22から入力した動力を変速してデファレンシャルギヤ32を介して駆動輪34a,34bに出力するオートマチックトランスミッション24と、車両全体をコントロールする電子制御ユニット40とを備える。
【0012】
オートマチックトランスミッション24は、運転者のシフト操作に応じてシフトポジションを電気的に切り替えるシフトバイワイヤシステムを搭載した有段変速機として構成されており、エンジン22のクランクシャフトに図示しないトルクコンバータを介して連結された入力軸や、デファレンシャルギヤ32を介して駆動輪34a,34bに連結された出力軸、複数の遊星歯車やブレーキ,クラッチを含む変速機構を有する。さらに、オートマチックトランスミッション24は、シフトバイワイヤシステムを構成する機構として、複数のブレーキやクラッチを作動させる油圧回路をシフト操作に応じた状態とするための図示しないマニュアルバルブや、シフトポジションがパーキングポジションのときにオートマチックトランスミッション24の出力軸を回転不能にロックする(即ちパーキングロックを行なう)パーキングロック機構30を有する。
【0013】
パーキングロック機構30は、図示しない電動アクチュエータの駆動により、オートマチックトランスミッション24の出力軸に一体回転するよう固定されたパーキングギヤにパーキングポールを噛み合わせることによってパーキングロックを行なう。
【0014】
電子制御ユニット40は、CPU42を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU42の他に処理プログラムを記憶するROM44と、データを一時的に記憶するRAM46と、図示しない入出力ポートとを備える。電子制御ユニット40には、エンジン22の状態を検出する種々のセンサからの信号や、オートマチックトランスミッション24の状態を検出する種々のセンサからの信号、イグニッションスイッチ50からのイグニッション信号、シフトレバーの操作位置を検出するシフトレバーポジションセンサ52からのシフトレバーポジションSLP、アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ54からのアクセル開度Acc、ブレーキペダルの踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ56からのブレーキペダルポジション、車速を検出する車速センサ58からの車速V、路面勾配を検出する勾配センサ59からの勾配θなどが入力ポートを介して入力されている。電子制御ユニット40からは、例えば燃料噴射弁への駆動信号,吸入空気量を調整するためのスロットルモータへの駆動信号,点火時期を調整するためのイグニッションコイルへの制御信号などのエンジン22を運転するための種々の制御信号や、例えばブレーキやクラッチの駆動信号,マニュアルバルブの駆動信号,パーキングロック機構30の電動アクチュエータへの駆動信号などのオートマチックトランスミッション24を駆動するための種々の駆動信号が出力ポートを介して出力されている。なお、シフトレバーポジションセンサ52により検出するシフトレバーポジションSLPとしては、駐車ポジション(Pポジション),ニュートラルポジション(Nポジション),ドライブポジション(Dポジション),リバースポジション(Rポジション)などがある。
【0015】
こうして構成された実施例の自動車20では、電子制御ユニット40は、アクセルペダルポジションセンサ54からのアクセル開度Accに基づいてエンジン22のスロットルモータを駆動し、エンジン22の空燃比が理論空燃比などの目標空燃比となるように燃料噴射弁を駆動すると共にイグニッションコイルを制御する。また、電子制御ユニット40は、シフトレバーポジションSLPが変更されたときにはオートマチックトランスミッション24のマニュアルバルブを駆動し、さらに、シフトレバーポジションSLPがDポジションのときには、アクセルペダルポジションセンサ54からのアクセル開度Accや車速センサ58からの車速Vに基づいて変速段が変更されるようオートマチックトランスミッション24のブレーキやクラッチを駆動し、シフトレバーポジションSLPがPポジションのときには、次に説明するように、基本的にはパーキングロックが行なわれるようパーキングロック機構30の電動アクチュエータを駆動する。
【0016】
次に、パーキングロックに際して電子制御ユニット40により実行される処理についてより詳細に説明する。まず、シフトレバーポジションセンサ52によりシフトレバーポジションSLPとしてPポジションが検出されたとき、即ちPポジションへのシフト操作が検出されたときには、シフトレバーポジションSLPがPポジションの状態で操作判定時間Tonsetが経過するのを待ち、シフトレバーポジションSLPがPポジションの状態で操作判定時間Tonsetが経過したときにPポジションへのシフト変更要求があると判定する。操作判定時間Tonsetが経過するのを待つのは、Pポジションへのシフト操作が、運転者の誤操作として行なわれた場合やシフトレバーポジションセンサ52の誤検出によって行なわれたと判断される場合などを考慮したためである。そして、停車中にPポジションへのシフト変更要求があると判定された場合には、Pポジションへのシフト変更を許可し、制御上のシフトポジションSPにPポジションを設定すると共にパーキングロック機構30の電動アクチュエータの駆動によってパーキングロックを行なう。また、走行中にPポジションへのシフト変更要求があると判定された場合には、Pポジションへのシフト変更を禁止し、制御上のシフトポジションSPにNポジションを設定すると共に運転席前方に設けられた図示しない警告灯を点灯する。シフトポジションSPにPポジションやNポジションが設定されると、オートマチックトランスミッション24では、設定されたシフトポジションSPに応じてマニュアルバルブの駆動やブレーキやクラッチの駆動が行なわれる。なお、停車中であるか走行中であるかは、車速センサ58からの車速Vの絶対値と後述の停車判定閾値Vrefとを比較することにより判定することができる。
【0017】
ここで、操作判定時間Tonsetについて更に詳しく説明する。図2は電子制御ユニット40により実行されるPポジションシフト変更要求判定ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、Pポジションへのシフト操作が検出されたときに実行される。このルーチンが実行されると、電子制御ユニット40のCPU42は、まず、車速センサ58からの車速Vや勾配センサ59からの勾配θなど判定に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。続いて、入力した車速Vの絶対値が停車中であるか走行中であるかを判定するために予め定められた停車判定閾値Vref(例えば数km/h)以下であるか否かの判定と(ステップS110)、入力した勾配θが登坂路や降坂路などの坂路であるか坂路以外の平坦路であるかを判定するために予め定められた坂路判定閾値θref(例えば数度)未満であるか否かの判定とを行なう(ステップS120)。
【0018】
車速Vの絶対値が停車判定閾値Vref以下のときに勾配θの絶対値が坂路判定閾値θref未満のときには、平坦路で停車中であると判断して、操作判定時間Tonsetに第1の時間T1(例えば数十msec)を設定し(ステップS130)、車速Vの絶対値が停車判定閾値Vref以下のときに勾配θの絶対値が坂路判定閾値θref以上のときには、坂路で停車中であると判断して、操作判定時間Tonsetに第1の時間T1より短い第2の時間T2(例えば時間T1の半分の時間)を設定する(ステップS140)。
【0019】
こうして操作判定時間Tonsetを設定すると、図示しないタイマにより計時されたシフトレバーポジションSLPがPポジションの状態での経過時間Ton、即ちPポジションへのシフト操作が検出されている状態での経過時間Tonを入力し(ステップS160)、入力した経過時間Tonが操作判定時間Tonset以上であるか否かを判定し(ステップS170)、経過時間Tonが操作判定時間Tonset未満のときには、ステップS160の入力処理に戻り、経過時間Tonが操作判定時間Tonset以上のときには、Pポジションへのシフト変更要求があると判定して(ステップS180)、本ルーチンを終了する。前述したように、停車中にPポジションへのシフト変更要求があると判定された場合には、Pポジションへのシフト変更が許可され、制御上のシフトポジションSPにPポジションを設定すると共にパーキングロック機構30の電動アクチュエータの駆動によってパーキングロックが行なわれる。このとき、坂路で停車中には、平坦路で停車中のときに比して短い時間を操作判定時間Tonsetに設定することにより、平坦路で停車中のときに比して早いタイミングでパーキングロックが行なわれることになる。これにより、登坂路や降坂路で車両がずり下がったり、車両のずり下がりにより乗員に違和感を与える等の不都合が生じるのを抑制することができる。
【0020】
ステップS110で車速Vの絶対値が停車判定閾値Vrefより大きいときには、走行中であると判断して、操作判定時間Tonsetに第1の時間T1より長い第3の時間T3(例えば数秒など)を設定し(ステップS150)、Pポジションへのシフト操作が検出されている状態での経過時間Tonが操作判定時間Tonset以上になったときにPポジションへのシフト変更要求があると判定して(ステップS160〜S180)、本ルーチンを終了する。前述したように、走行中にPポジションへのシフト変更要求があると判定された場合には、Pポジションへのシフト変更が禁止され、制御上のシフトポジションSPにNポジションが設定されて警告灯が点灯される。このとき、走行中には、停車中のときに比して遅いタイミングでPポジションへのシフト変更が禁止されることになるから、走行中に運転者がシフトレバーに僅かに触れただけ等の誤操作や走行中のシフトレバーポジションセンサ52の誤検出によって、シフトレバーポジションSLPとしてPポジションが検出されたときに、運転者がシフト変更を意図していないにも拘わらずNポジションにシフト変更されたり、警告灯の点灯により運転者に違和感を与える等の不都合が生じるのを抑制することができる。
【0021】
以上説明した実施例の自動車20によれば、Pポジションへのシフト操作が検出されている状態でシフト変更要求があると判定されるまでの操作判定時間Tonsetは、車速Vの絶対値が停車判定閾値Vref以下のときに、勾配θの絶対値が坂路判定閾値θref未満のときには第1の時間T1に設定され、勾配θの絶対値が坂路判定閾値θref以上のときには第1の時間T1より短い第2の時間T2に設定されるから、登坂路や降坂路で車両がずり下がる等の不都合が生じるのを抑制することができる。さらに、操作判定時間Tonsetは、車速Vの絶対値が停車判定閾値Vrefより大きいときには、第1の時間T1より長い第3の時間T3に設定されるから、走行中に運転者の誤操作やシフトレバーポジションセンサ52の誤検出によって、Pポジションへのシフト変更が禁止されることによる不都合が生じるのを抑制することができる。この結果、Pポジションへのシフト操作に対してより適正に対応することができる。
【0022】
実施例の自動車20では、走行中にPポジションへのシフト変更要求があると判定された場合には、Pポジションへのシフト変更を禁止し、制御上のシフトポジションSPにNポジションを設定すると共に警告灯を点灯するものとしたが、制御上のシフトポジションSPは現在のシフトポジションSPを保持するものとしてもよいし、警告灯は点灯しないものとしても構わない。
【0023】
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、パーキングロック機構30が「電動パーキングロック機構」に相当し、Pポジションへのシフト操作が検出されている状態での経過時間Tonが車速Vや勾配θに応じて第1の時間T1や第2の時間T2,第3の時間T3に設定される操作判定時間Tonsetを経過したときにPポジションへのシフト変更要求があると判定する図2のPポジション変更要求判定ルーチンを実行する電子制御ユニット40が「シフト変更要求判定手段」に相当し、停車中にシフト変更要求があると判定されたときにはPポジションへのシフト変更を許可すると共にパーキングロックが行なわれるようパーキングロック機構30を駆動し、走行中にシフト変更要求があると判定されたときにはPポジションへのシフト変更を禁止する電子制御ユニット40が「シフト変更許可禁止手段」に相当する。
【0024】
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
【0025】
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0026】
本発明は、自動車の製造産業に利用可能である。
【符号の説明】
【0027】
20 自動車、22 エンジン、24 オートマチックトランスミッション、30 パーキングロック機構、32 デファレンシャルギヤ、34a,34b 駆動輪、40 電子制御ユニット、42 CPU、44 ROM、46 RAM、50 イグニッションスイッチ、52 シフトレバーポジションセンサ、54 アクセルペダルポジションセンサ、56 ブレーキペダルポジションセンサ、58 車速センサ、59 勾配センサ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気的にパーキングロックを行なう電動パーキングロック機構と、駐車ポジションへのシフト操作が検出されている状態で操作判定時間が経過したときに駐車ポジションへのシフト変更要求が有ると判定するシフト変更要求判定手段と、停車中に前記シフト変更要求が有ると判定されたときには駐車ポジションへのシフト変更を許可すると共にパーキングロックが行なわれるよう前記電動パーキングロック機構を制御し、走行中に前記シフト変更要求が有ると判定されたときには駐車ポジションへのシフト変更を禁止するシフト変更許可禁止手段と、を備える自動車において、
前記操作判定時間は、車速の絶対値が予め定められた停車判定閾値以下のときに路面勾配の絶対値が予め定められた坂路判定閾値以上のときには第1の時間に設定され、車速の絶対値が前記停車判定閾値以下のときに路面勾配の絶対値が前記坂路判定閾値未満のときには第1の時間より長い第2の時間に設定され、車速の絶対値が前記停車判定閾値より大きいときには第2の時間より長い第3の時間に設定される、
ことを特徴とする自動車。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−149689(P2012−149689A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−7926(P2011−7926)
【出願日】平成23年1月18日(2011.1.18)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】