説明

自然源由来の新規のαグルコシダーゼ阻害物質

本発明は、糖尿病、癌のほか、B型/C型肝炎、HIV、AIDSなどのウイルス疾患の治療に適用できる、ピパタリン(式1a)、セサミン(式1b)、ペリトリン(式1c)、ギネアンシン(式1d)、ブラキスタミド−B(式1e)から選択されるαグルコシダーゼ阻害物質、を有する製薬調合物を投与することによって、患者にαグルコシダーゼ阻害効果を提供する方法に関する。さらに、本発明は、植物源であるインドナガコショウからαグルコシダーゼ阻害剤を高い歩留まりで分離する方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピパタリン(pipataline)(式1a)、セサミン(sesamin)(式1b)、ペリトリン(pellitorine)(式1c)、ギネアンシン(guineensine)(式1d)、ブラキスタミド−B(brachystamide-B)(式1e)から選択されるαグルコシダーゼ阻害剤を有する製薬調合物(pharmaceutical composition)を投与することによって、患者にαグルコシダーゼ阻害効果を提供する方法に関する。詳細には、本発明は、植物源であるインドナガコショウ(Piper longum)から5種類の化合物、すなわち、ピパタリン[5−(1−ドデセニル)−1,3−ベンゾジオキソール]、セサミン[5,5−(テトラヒドロ−1H,3H−フロ(3,4−e)フラン−1,4−ジイル)ビス−1,3−ベンゾジオキソール]、ペリトリン[N−(2−メチルプロピル)−2,4−デカアジエナミド]、ギネアンシン[13−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−N(2−メチルプロピル)−2,4,12−トリデカトリエナミド]、ブラキスタミド−B[[15−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−N(2−メチルプロピル)−2,4,14−ペンタデカトリエナミド]を、高い歩留まりで分離することに関する。また、本発明は、糖尿病、癌のほか、B型/C型肝炎、HIV、AIDSなどのウイルス疾患に適する製薬調合物の形をとっているαグルコシダーゼ阻害物質として、これらの化合物を治療に適用する方法を明らかにする。
【背景技術】
【0002】
薬剤としての植物の使用は、古代にさかのぼる。実際に、古代インド人、古代中国人、古代北アフリカ人の文明では、幅広い病気の治療に植物を有効に利用していたことが記された証拠が残っている(Phillipson J. D., phytochemistry, 2001, 56, 237-243)。その後、新たな研究や臨床経験によって知識が広がっていくにつれて、薬物療法の変化も見られている。新しい病気が発生したことと、様々な治療に適用できるターゲットが明らかにされたことにより、独特の構造および特性を持つ新しい化合物の探索が進められている。
【0003】
αグルコシダーゼ酵素は、そのようなターゲットとして認識されている。糖尿病、肥満、IV型高リポタンパク血症などの代謝異常(Trusch eit, E. et al., Angew. Chem.. Int. Ed., Engl., 1981, 20, 744-761; Puls, W. Keupu, Diabelologia, 1973, 9, 97; Puls, W Habilitationssoh, Chrift universitat Dusseldorf, 1980)、HIV、B型肝炎ウイルス、ヒトサイトメガロウイルス、インフルエンザ(Heightman T. D. and Vasella A. T., Angew.Chem.Int.Ed.,Engl., 1999, 38, 750-770; Mehta et al., FEBS Lett., 1998, 430, 17-22; Watson A. A. et al., Phytochemistry, 2001, 56, 265-295)、癌、免疫不全状態においては、aグルコシダーゼの阻害物質を治療に適用する方法が次々に見つかっている。グルコシダーゼの血中濃度は、様々な腫瘍を持つ多くの患者において高まることが判明しており(Woollen, J. W. and Tesiar, P., 1965, din.Chem.Ada., 12, 671-683)、腫瘍細胞の侵入における細胞外基質の分解(degradation)に関与するものと理解されている(Bernaki, R. J. et al., 1985,"Cancer metastasis Rev 4", 81-102)。従って、分解作用のあるグルコシダーゼに対する阻害物質は、癌の治療法として積極的に研究されている(Watson, A. A. et al., Phytochemistry, 2001, 56, 265-295)。
【0004】
aグルコシダーゼを阻害する能力を持つ様々な化合物について、化学療法での有用性がすでに検討されている(El Ashry et al., Pharmazie, 2000, 55, 251-262, 331-348, 403-415)。aグルコシダーゼの阻害を目的とするいくつかの薬剤は、臨床治療に使用されているか、また、様々な臨床開発段階にあるが(Drugs of the future, 1986, 11, 795-797; Drugs of the future, 1986, 11, 1039-1042; Watson A.A. et al., Phytochemistry, 2001, 56, 265-295)、上述した病気の精神的負担の大きさは、新しい薬剤の明らかな必要性を示している。また、患者が現在の治療法に対する耐性を獲得してしまうことがあるので、大規模な阻害物質プールを確保する必要もある。
【0005】
過去においては、伝統的な医療行為と、植物および動物からの抽出物のスクリーニングから得られた知識によって、ヒトの病気を治療する潜在能力を持つ生物活性剤として、新しい天然物が生み出されてきた(Gullo.V.P., The discovery of natural products with therapeutic potential, Butterworth-Heinemann, Boston, 1994; Cragg G. Metal J., Nat. Prod.,1997, 60: 52-60)。
【0006】
自然源のスクリーニングによって、上述した病気の治療のみならず、そのような病気の予防においても重要な役割を果たす、臨床的に有用な薬物が多数発見された。薬剤耐性の増加と同様に、糖尿病、癌、HIV、その他のウイルス性疾患が蔓延していることの臨床的な重大さが増しており、活性のある化合物の新規の取得源を識別して、そのような化合物の大規模なプールを確立しておくことの緊急性が高まっている。
【0007】
後から説明するように、従来からある薬用植物からaグルコシダーゼ阻害物質を探索した結果、インドナガコショウが、強力なaグルコシダーゼ阻害物質を高い歩留まりで含んでいることを突き止めた。
【0008】
インドナガコショウ(ヒハツ)(Piper lingum Linn.)は、インドの伝統的な医療においては、マラリア熱、心臓疾患、脾腫、咳、浮腫(oeadema)などに有効であると説明されてきた(P. V. Sharma, Classical uses of medicinal plants, Haridas Ayurveda series(4), Chaukambha Viswabharathi, Varanasi, 1996)。
【0009】
本発明は、糖尿病、癌、腫瘍、転移、免疫調節の治療の時に、および、幅広い抗ウイルス薬剤として、治療に適用することのできる強力なaグルコシダーゼ阻害物質を、適切な製薬調合物の形態においてインドナガコショウから同定、分離することに関する。
【0010】
表1は、本発明においてaグルコシダーゼ阻害物質として請求されている化合物が得られるコショウ属のそれぞれの種を示している。表2は、それらの生物活性を示している。
【0011】
(適用と投与)
本発明のαグルコシダーゼ阻害物質は、αグルコシダーゼの阻害によって病気が改善および治癒する糖尿病、癌、HIV、AIDS、B型またはC型肝炎、その他のウイルス感染症、免疫不全状態、多発性硬化症、関節炎などに対する従来の処置および治療法によって、適用または投与することができる。
【0012】
人、動物、および/または家畜に適用する場合、本発明のaグルコシダーゼ阻害物質としての化合物は、適合性および臨床状態に応じてさまざまな経路を通じて投与することができる。人に適用する場合、αグルコシダーゼ阻害物質としての化合物は、症状に応じて、経口、腹腔注射、静脈注射、および/または筋肉注射などさまざまな経路を通じて投与することができる。
【0013】
(調合)
aグルコシダーゼ阻害物質としての本発明の化合物は、この化合物の効能および特性をいかようにも決して変えることのない薬学的に適用可能な任意の添加剤、担体、賦形剤を用いて調合することができる。
【0014】
人に適用する場合、αグルコシダーゼ阻害物質としての本発明の化合物は、調合薬の投与に有用であり薬学的に容認される、この分野において周知の多数の担体および添加剤を用いて調合することができる。
【0015】
選択された担体または賦形剤は、当然ながら、グルコシダーゼ阻害物質の適用または投与の形態に適合するものである。
【0016】
(有効レベル)
「有効量」および/または「抑制量」という表現は、本発明のaグルコシダーゼ阻害物質化合物の量として、病気の状態および重症度に応じた適切な治療状態下での無治療対照群において生じる状況と比較して、例えば糖尿病の場合における食後の血糖値およびインスリン値の低下など病気の程度が低減する、あるいは場合によっては癌、腫瘍、またはウイルス感染症が大幅に抑制されるのに必要であると考えられる量を意味している。このことは、本発明のaグルコシダーゼ阻害化合物の有効量は、特定の病気の治療を受けている生体において望ましくない重大な副作用が生じる量よりも少ないことを暗黙的に意味する。このことは、「薬学的に有効な量」という表現を用いることによって補足した。実際の適用の割合および量は、病気の状態に応じて変わる。このことは、本発明の例に説明するように濃度には無関係である。
【0017】
実際の適用の割合および量は、病気および/または感染の重大度に応じて変わり、また、治療を受ける個人の年齢や性別、投与の形態など、複数の要因にも依存する。この分野における通常の技術を有する者は、これらの要因を考慮して、実際の服用量および投与計画を容易に決定することができる。
【0018】
【表1】


コショウ属由来の化合物は、幅広い生物活性を示す。表2は、ピパタリン、セサミン、ペリトリン、ギネアンシン、およびブラキスタミド−Bの生物活性を示している。
【0019】
【表2】

【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
本発明の主たる目的は、インドナガコショウからαグルコシダーゼ阻害物質として得られるピパタリン、セサミン、ペリトリン、ギネアンシン、またはブラキスタミド−Bの新しい活性を提供することである。
【0021】
本発明の別の目的は、αグルコシダーゼを阻害するために患者を治療する方法を提供することである。
【0022】
本発明の別の目的は、高血糖症、高インスリン血症、高リポタンパク血症、癌、ウイルス感染症、B型/C型肝炎、HIV、AIDSなどの人の病気の処置および治療において、上記の化合物をαグルコシダーゼ阻害物質として治療に適用することに関する。
【0023】
本発明の別の目的は、インドナガコショウから得られるピパタリン、セサミン、ペリトリン、ギネアンシン、またはブラキスタミド−Bを有する調合薬を使用して、αグルコシダーゼを阻害するために患者を治療する方法を提供することである。
【0024】
さらには、本発明の目的は、まったく新しい原材料からのピパタリンの分離に関する。
【0025】
本発明のさらに別の目的は、インドナガコショウから5種類の化合物、すなわち、ピパタリン、セサミン、ペリトリン、ギネアンシン、ブラキスタミド−Bを分離することに関する。
【0026】
本発明のさらに別の目的は、インドナガコショウから得られるピパタリン、セサミン、ペリトリン、ギネアンシン、またはブラキスタミド−Bを良好な歩留まりで分離する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0027】
従って、本発明は、ピパタリン(式1a)、セサミン(式1b)、ペリトリン(式1c)、ギネアンシン(式1d)、ブラキスタミド−B(式1e)から選択されるαグルコシダーゼ阻害剤を有する製薬調合物を投与することによって、αグルコシダーゼ阻害効果を患者に提供する方法に関する。
【0028】
本発明は、高血糖症、高インスリン血症、高リポタンパク血症、癌、ウイルス感染症、B型/C型肝炎、HIV、AIDSなどの人の病気の処置および治療におけるαグルコシダーゼ阻害物質として、インドナガコショウから得られるピパタリン、セサミン、ペリトリン、ギネアンシン、またはブラキスタミド−Bの新しい活性に関する。
【0029】
本発明は、新しい原材料、すなわちインドナガコショウからのピパタリンの分離にも関する。本発明の別の側面は、インドナガコショウから得られるピパタリン、セサミン、ペリトリン、ギネアンシン、またはブラキスタミド−Bを良好な歩留まりで分離する方法を提供することである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
本発明の目的によると、本発明は、αグルコシダーゼ阻害効果を患者に提供する方法であって、患者における高血糖症、高インスリン血症、高リポタンパク血症、癌、ウイルス感染症、B型およびC型肝炎、HIV、AIDSなどの病気の処置および治療において、ピパタリン(式1a)、セサミン(式1b)、ペリトリン(式1c)、ギネアンシン(式1d)、ブラキスタミド−B(式1e)から選択されるαグルコシダーゼ阻害剤を有する製薬調合物の有効量と、薬学上容認される成分とを、患者に投与するステップ、を含んでいる方法を提供する。
【0031】
本発明の1つの実施形態においては、ピパタリンは、最大77.45%のαグルコシダーゼ阻害活性を提供し、IC50値が26.52(μg/ml)である。
【0032】
本発明の別の実施形態においては、セサミンは、最大76.18%のαグルコシダーゼ阻害活性を提供し、IC50値が36.35(μg/ml)である。
【0033】
本発明の別の実施形態においては、ペリトリンは、最大86.03%のαグルコシダーゼ阻害活性を提供し、IC50値が34.43(μg/ml)である。
【0034】
本発明の別の実施形態においては、ギネアンシン最大61.71%のαグルコシダーゼ阻害活性を提供し、IC50値が20.15(μg/ml)である。
【0035】
本発明の別の実施形態においては、ブラキスタミド−Bは、最大73.90%のαグルコシダーゼ阻害活性を提供し、IC50値が33.61(μg/ml)である。
【0036】
本発明の別の実施形態においては、ピパタリン、セサミン、ペリトリン、ギネアンシン、またはブラキスタミド−Bを含んでいる製薬調合物は、オプションとして、薬学上容認される成分を含む。
【0037】
本発明のさらに別の実施形態は、初めてインドナガコショウからピパタリンを分離する方法を提供する。
【0038】
本発明のさらなる実施形態では、植物源であるインドナガコショウから、ピパタリン(式1a)、セサミン(式1b)、ペリトリン(式1c)、ギネアンシン(式1d)、ブラキスタミド−B(式1e)から選択されるαグルコシダーゼ阻害剤を分離する方法を提供し、当該方法は、
a. インドナガコショウの乾燥果実から溶媒を使用して抽出を行うステップと、
b. 真空下で抽出物を濃縮させて残留物を得るステップと、
c. ステップ(b)の残留物をヘキサンを使用して溶出し、ピパタリンと残留物とを得るステップと、
d. ステップ(c)の残留物を、約3%の酢酸エチルを含むヘキサンを使用して溶出し、セサミンと残留物とを得るステップと、
e. ステップ(d)の残留物を、約5%の酢酸エチルを含むヘキサンを使用して溶出し、ペリトリンと残留物とを得るステップと、
f. ステップ(e)の残留物を、約10%の酢酸エチルを含むヘキサンを使用して溶出し、ギネアンシンと残留物とを得るステップと、
g. ステップ(f)の残留物を、約11%の酢酸エチルを含むヘキサンを使用して溶出し、ブラキスタミド−Bを得るステップと、
を含んでいる。
【0039】
1つの実施形態においては、ステップ(a)において使用される溶媒は、ヘキサン、シクロヘキサン、n−ペンタンから選択される。
【0040】
本発明の別の実施形態は、まったく新しい原材料からのピパタリンの分離に関する。
【0041】
本発明のさらに別の実施形態は、これらの化合物をoグルコシダーゼ阻害物質としてインドナガコショウから分離することに関する。
【0042】
本発明は、oグルコシダーゼ阻害成分としてのピパタリン、セサミン、ペリトリン、ギネアンシン、ブラキスタミド−Bをインドナガコショウから分離することを具体化し、このうちピパタリンはまったく新しい原材料からである。
【0043】
本発明は、植物源であるインドナガコショウから5種類の化合物、すなわち、ピパタリン[5−(1−ドデセニル)−1,3−ベンゾジオキソール]、セサミン[5,5−(テトラヒドロ−1H,3H−フロ(3,4−e)フラン−1,4−ジイル)ビス−1,3−ベンゾジオキソール]、ペリトリン[N−(2−メチルプロピル)−2,4−デカアジエナミド]、ギネアンシン[13−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−N(2−メチルプロピル)−2,4,12−トリデカトリエナミド]、ブラキスタミド−B[[15−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−N(2−メチルプロピル)−2,4,14−ペンタデカトリエナミド]を、高い歩留まりで分離することに関する。また、本発明は、aグルコシダーゼ阻害物質としてのこれらの化合物の新しい使用にも関する。
【0044】
本発明は、5種類のaグルコシダーゼ阻害成分であるピパタリン、セサミン、ペリトリン、ギネアンシン、ブラキスタミド−Bをインドナガコショウから分離することを具体化し、このうちピパタリンはまったく新しい原材料からである。
【0045】
本発明の実施形態のいくつかは、以下の例によって表される。これらの例は、本発明の発明の範囲の制限とはみなさないものとする。
【0046】
本発明の別の実施形態においては、インドナガコショウから得られるピパタリンは、以下の分光化学特性および物理特性を持つ。
Molecular Formula: C19H28O2
MP: 38°C.
IR (KBr) γmax cm-1
2829,1468,1248,1040,980,960.
'H NMR (200 MHz, CDCI3) (δ)
0.95 (3H, t, H-l), 1.20-1.60 (16H, b, H-2-9), 2.20 (2H, q, H-10), 5. 90(2H, s, -OCH2O), 6.0-6.15 (1H, q, H-l 1), 6.30 (1H, d, J = 15.5 Hz, H-12), 6.70 (2H, s, H-5', 6’), 6.88 (1H, s, H- 21).
I3C NMR (50 MHz, CDC13)
14.12 (C-l), 22.71 (C-2), 29.37-29.66 (C-3-8), 31.95 (C-9), 32.95 (C-10), 100.89 (--), 105.46 (C-20, 108.20 (C-51), 120.17 (C-6f), 129.27 (C-ll), 129.57 (C-l 2), 132.61 (C-1’), 146.68 (C-4’), 148.01 (C-3’)
EI-MS
M+ 288
【0047】
本発明の別の実施形態においては、セサミンは、以下の分光化学特性および物理特性を持つ。
Molecular Formula: C20H18O6
MP: 122°C
UV λmax (EtOH)
286, 235nm
IR (KBr) γmax cm-1
2800, 1600, 1071, 925, 913, 718 cm-1
'H NMR (200 MHz, CDC13) (δ):
3.08 (IH, m, H-8), 3.90 (IH, dd, J = l0Hz, 4Hz, H-2b), 4.20-4.30 (IH, m, H-2a), 4.75 (IH, d, J = 5Hz, H-4), 6.0 (2H, s, -OCH2O-), 6.80 (2H, s, H-2', 5% 6.84 (IH, s, H-6’)
EI-MS
-M+354, 203, 161,149.
[a]D +78.3°
【0048】
本発明の別の実施形態においては、ペリトリンは、以下の分光化学特性および物理特性を持つ。
Molecular formula: C14H2sNO
MP: 83°C.
UV λmax (EtOH)
260nm.
IR(KBr) γmax cm-1
3260, 1655, 1600, 1255 cm-1.
H NMR (200 MHz,CDCl3) (δ)
0.91 (6H, d, J = 6Hz), 0.8-1.0 (3H), 1.25 (6H, bs), 1.7-2.4 (3H, m), 3.15 (2H, t), 5.55 (IH, t), 5.75 (IH, d, J = 15 Hz), 6.0-6.2 (2H, m), 6.80-7.20 (IH, m).
EI-MS m/z (%)
223 (M+, 33), 208 (7), 180 (6), 166 (6), 152 (33), 151 (100), 96 (50), 81 (64), 72 (4), 57 (16), 43 (10).
【0049】
本発明の別の実施形態においては、ギネアンシン[13−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−N(2−メチルプロピル)−2,4,12−トリデカトリエナミド]は、以下の分光化学特性および物理特性を持つ。
Molecular Formula: C24H33N03
MP: 119°C.
UV λmax (MeOH)
261 nm.
IR(KBr) Ymax cm-'
3300, 1655, 1630, 1545, 1250, 1035cm'1.
'H NMR (200 MHz, CDCl3) (δ)
0.93 (6H, d, J = 6.5 Hz), 1.25-1.50 (8H), 1.80 (IH, m), 2.12-2.21 (4H, m), 3.16 (2H, t, J = 6.4 Hz), 5.48 (IH, br), 5.74 (IH, d, J = 15.0Hz), 5.93 (2H, s), 6.05-6.15 (3H, m), 6.28 (IH, d, 15.5 Hz), 6.72-6.90 (3H), 7.19 (IH, dd, J = 15Hz, lOHz).
EI-MS
383 (M+, 35), 249 (32), 180 (22), 152 (45), 135 (100).
【0050】
本発明の別の実施形態においては、ブラキスタミド−Bは、以下の分光化学特性および物理特性を持つ。
Molecular formula: C26H37NO3
UV λmax (EtOH)
260, 208nm.
IR (KBr) ymax
1654, 1625, 1000.
'H NMR (200 MHz,CDCI3) (δ)
0.86 (6H, d, H-3", 4"), 1.20-1.70 (12H, b, H-7-12), 1.70-1.90 (IH, m, H-2’), 2.05-2.20 (2H, m, H-6, 15), 3.15 (2H, t, H-l"), 5.68 (IH, d, J = 15.5Hz, H-2), 5.84 (2H, s, -OCH2O-), 5.95-6.15 (3H, m, H-4, 5, 14), 6.23 (IH, d, J = 16Hz, H-15), 6.72 (2H, s, H-5', 6’), 6.83 (IH, s, H-2\ 7.12 (IH, m, H-3).
13C NMR (50 MHz, CDCI3) (6)
166.39 (C-1), 121.85 (C-2), 142.92 (C-3), 128.33 (C-4), 141.23 (C-5), 32.86 (C-6),
28.64-29.51 (C-7-12), 32.81 (C-13), 129.36 (C-14), 129.42 (C-15), 132.58 (C-11),
105.48 (C-2'), 147.96 (C-3% 146.59 (C-40, 108.21 (C-5% 120.18 (C-60, 46.97 (C-1"),
28.66 (C-2"), 20.69 (C-3", 4"), 100.88 (-OC&O-).
EI-MS
M+ 411, 396 (42), 299 (20), 149 (28), 97 (30), 69 (88), 57 (100).
【実施例1】
【0051】
実験方法:ピパタリン、セサミン、ペリトリン、ギネアンシン、ブラキスタミド−Bを分離する方法
乾燥および粉末化したインドナガコショウの果実(500g)を、ソクスレー抽出器に入れた。粉末は、ヘキサンを用いて抽出し、得られたヘキサン抽出物は、真空下で濃縮した。濃い緑色の残留物は、60〜120メッシュ、直径3.5cm、高さ60cmまで充填したシリカゲルカラムに導入した。
最初に、カラムからヘキサンを用いて溶出し、ピパタリンを得た。ピパタリンの収量は約6.0gであった。さらに、3%酢酸エチルを含むヘキサンを使用してカラムから溶出し、セサミンを得た。セサミンの収量は約200mgであった。
さらに、5%酢酸エチルを含むヘキサンを使用してカラムから溶出し、ペリトリンを得た。ペリトリンの収量は約200mgであった。
さらに、10%酢酸エチルを含むヘキサンを使用してカラムから溶出し、ギネアンシンを得た。ギネアンシンの収量は約300mgであった。
さらに、11%酢酸エチルを含むヘキサンを使用してカラムから溶出し、ブラキスタミド−Bを得た。ブラキスタミド−Bの収量は約120mgであった。
上記の化合物は、いずれも90%の純度で得た。
上記の化合物の分光化学特性および物理特性は、以下のとおりである。
【0052】
ピパタリンは、以下の分光化学特性および物理特性を持つ。
Molecular Formula: C19H28O2
MP: 38°C.
IR (KBr) γmax cm-1
2829,1468,1248,1040,980,960.
'H NMR (200 MHz, CDCI3) (δ)
0.95 (3H, t, H-l), 1.20-1.60 (16H, b, H-2-9), 2.20 (2H, q, H-10), 5. 90(2H, s, -OCH2O), 6.0-6.15 (1H, q, H-l 1), 6.30 (1H, d, J = 15.5 Hz, H-12), 6.70 (2H, s, H-5', 6’), 6.88 (1H, s, H- 21).
I3C NMR (50 MHz, CDC13)
14.12 (C-l), 22.71 (C-2), 29.37-29.66 (C-3-8), 31.95 (C-9), 32.95 (C-10), 100.89 (--), 105.46 (C-20, 108.20 (C-51), 120.17 (C-6f), 129.27 (C-ll), 129.57 (C-l 2), 132.61 (C-1’), 146.68 (C-4’), 148.01 (C-3’)
EI-MS
M+ 288
【0053】
セサミンは、以下の分光化学特性および物理特性を持つ。
Molecular Formula: C20H18O6
MP: 122°C
UV λmax (EtOH)
286, 235nm
IR (KBr) γmax cm-1
2800, 1600, 1071, 925, 913, 718 cm-1
'H NMR (200 MHz, CDC13) (δ):
3.08 (IH, m, H-8), 3.90 (IH, dd, J = l0Hz, 4Hz, H-2b), 4.20-4.30 (IH, m, H-2a), 4.75 (IH, d, J = 5Hz, H-4), 6.0 (2H, s, -OCH2O-), 6.80 (2H, s, H-2', 5% 6.84 (IH, s, H-6’)
EI-MS
-M+354, 203, 161,149.
[a]D +78.3°
【0054】
ペリトリンは、以下の分光化学特性および物理特性を持つ。
Molecular formula: C14H2sNO
MP: 83°C.
UV λmax (EtOH)
260nm.
IR(KBr) γmax cm-1
3260, 1655, 1600, 1255 cm-1.
H NMR (200 MHz,CDCl3) (δ)
0.91 (6H, d, J = 6Hz), 0.8-1.0 (3H), 1.25 (6H, bs), 1.7-2.4 (3H, m), 3.15 (2H, t), 5.55 (IH, t), 5.75 (IH, d, J = 15 Hz), 6.0-6.2 (2H, m), 6.80-7.20 (IH, m).
EI-MS m/z (%)
223 (M+, 33), 208 (7), 180 (6), 166 (6), 152 (33), 151 (100), 96 (50), 81 (64), 72 (4), 57
(16), 43 (10).
【0055】
ギネアンシン[13−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−N(2−メチルプロピル)−2,4,12−トリデカトリエナミド]は、以下の分光化学特性および物理特性を持つ。
Molecular Formula: C24H33N03
MP: 119°C.
UV λmax (MeOH)
261 nm.
IR(KBr) Ymax cm-'
3300, 1655, 1630, 1545, 1250, 1035cm'1.
'H NMR (200 MHz, CDCl3) (δ)
0.93 (6H, d, J = 6.5 Hz), 1.25-1.50 (8H), 1.80 (IH, m), 2.12-2.21 (4H, m), 3.16 (2H, t, J = 6.4 Hz), 5.48 (IH, br), 5.74 (IH, d, J = 15.0Hz), 5.93 (2H, s), 6.05-6.15 (3H, m), 6.28 (IH, d, 15.5 Hz), 6.72-6.90 (3H), 7.19 (IH, dd, J = 15Hz, lOHz).
EI-MS
383 (M+, 35), 249 (32), 180 (22), 152 (45), 135 (100).
【0056】
ブラキスタミド−Bは、以下の分光化学特性および物理特性を持つ。
Molecular formula : C26H37NO3
UV λmax (EtOH)
260, 208nm.
IR (KBr) ymax
1654, 1625, 1000.
'H NMR (200 MHz,CDCI3) (δ)
0.86 (6H, d, H-3", 4"), 1.20-1.70 (12H, b, H-7-12), 1.70-1.90 (IH, m, H-2’), 2.05-2.20 (2H, m, H-6, 15), 3.15 (2H, t, H-l"), 5.68 (IH, d, J = 15.5Hz, H-2), 5.84 (2H, s, -OCH2O-), 5.95-6.15 (3H, m, H-4, 5, 14), 6.23 (IH, d, J = 16Hz, H-15), 6.72 (2H, s, H-5', 6’), 6.83 (IH, s, H-2\ 7.12 (IH, m, H-3).
13C NMR (50 MHz, CDCI3) (6)
166.39 (C-1), 121.85 (C-2), 142.92 (C-3), 128.33 (C-4), 141.23 (C-5), 32.86 (C-6), 28.64-29.51 (C-7-12), 32.81 (C-13), 129.36 (C-14), 129.42 (C-15), 132.58 (C-11), 105.48 (C-2'), 147.96 (C-3% 146.59 (C-40, 108.21 (C-5% 120.18 (C-60, 46.97 (C-1"), 28.66 (C-2"), 20.69 (C-3", 4"), 100.88 (-OC&O-).
EI-MS
M+ 411, 396 (42), 299 (20), 149 (28), 97 (30), 69 (88), 57 (100).
【実施例2】
【0057】
インドナガコショウから分離される化合物のαグルコシダーゼ阻害活性の定量
αグルコシダーゼ阻害の評価を、発色法によって行った。要約すると、DMSOに溶かした試験化合物10μl(5mg/ml、以降は希釈される)を、100mMのリン酸緩衝液(pH7.00)中に用意した酵母αグルコシダーゼ5μlと一緒に5分間インキュベートした。5分間のインキュベートの後、5mMの基質(同じ緩衝液中に用意したp−ニトロフェニル−α−D−グルコピラノシド)50filを加えた。基質を加える前および加えてから5分後の吸光度を、分光測光法によって405nmにおいて記録した。基質を加える前よりも、加えた後の反応後において吸光度が増加するのが観察された。阻害率は、(1−O.D試験化合物/O.D対照化合物)×100として計算し、50%阻害濃度(IC50)は、適切な回帰分析を適用することによって計算した。
【0058】
本発明の実施によると、インドナガコショウからピパタリン、セサミン、ペリトリン、ギネアンシン、ブラキスタミド−Bが分離されることが判明し、このうちピパタリンはまったく新しい原材料からである。これらの化合物の歩留まりも相当な量である。さらに、これらの化合物は、いずれもαグルコシダーゼ阻害特性を示すことが判明した。
【0059】
(利点)
αグルコシダーゼ阻害物質は、さまざまな原因の疾患、すなわち糖尿病、ウイルス性疾患、癌、HIV、B型/C型肝炎などにおける幅広い活性によって最近注目されている。現在では、自然源からαグルコシダーゼ阻害物質を得ることに、より関心が集まっている。
【0060】
化合物ピパタリン、セサミン、ペリトリン、ギネアンシン、ブラキスタミド−Bは、純粋な形態で使用される。従って、本発明、すなわち、インドナガコショウからαグルコシダーゼ阻害物質としてピパタリン、セサミン、ペリトリン、ギネアンシン、ブラキスタミド−Bを高い歩留まりで分離することは、非常に重要である。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】(a)ピパタリン[5−(1−ドデセニル)−1,3−ベンゾジオキソール]の化学式、(b)セサミン[5,5−(テトラヒドロ−1H,3H−フロ(3,4−e)フラン−1,4−ジイル)ビス−1,3−ベンゾジオキソール]の化学式、(c)ペリトリン[N−(2−メチルプロピル)−2,4−デカアジエナミド]の化学式、(d)ギネアンシン[13−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−N(2−メチルプロピル)−2,4,12−トリデカトリエナミド]の化学式、(e)ブラキスタミド−B[[15−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−N(2−メチルプロピル)−2,4,14−ペンタデカトリエナミド]の化学式
【図2】ピパタリン、セサミン、ペリトリン、ギネアンシン、ブラキスタミド−Bのoグルコシダーゼ阻害活性を示すグラフ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者における高インスリン血症、高リポタンパク血症、ウイルス感染症、B型およびC型肝炎、HIVなどの病気の処置および治療において、ピパタリン(式1a)と、セサミン(式1b)と、ペリトリン(式1c)と、ギネアンシン(式1d)と、ブラキスタミド−B(式1e)と、から成るグループから選択されるαグルコシダーゼ阻害剤の有効量と、薬学上容認される成分と、を有する製薬調合物を、前記患者に投与することによる、前記製薬調合物の使用。
【請求項2】
ピパタリンが、最大77.45%のαグルコシダーゼ阻害活性を提供し、IC50値が26.52(μg/ml)である、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
セサミンが、最大76.18%のαグルコシダーゼ阻害活性を提供し、IC50値が36.35(μg/ml)である、請求項1に記載の使用。
【請求項4】
ペリトリンが、最大86.03%のαグルコシダーゼ阻害活性を提供し、IC50値が34.43(μg/ml)である、請求項1に記載の使用。
【請求項5】
ギネアンシンが、最大61.71%のαグルコシダーゼ阻害活性を提供し、IC50値が20.15(μg/ml)である、請求項1に記載の使用。
【請求項6】
ブラキスタミド−Bが、最大73.90%のαグルコシダーゼ阻害活性を提供し、IC50値が33.61(μg/ml)である、請求項1に記載の使用。
【請求項7】
植物源であるインドナガコショウから、ピパタリン(式1a)と、セサミン(式1b)と、ペリトリン(式1c)と、ギネアンシン(式1d)と、ブラキスタミド−B(式1e)と、から成るグループから選択されるαグルコシダーゼ阻害剤を分離する方法であって、
a)インドナガコショウの乾燥した果実から溶媒を使用して抽出を行うステップと、
b)ステップ(a)の抽出物を真空下で濃縮させて残留物を得るステップと、
c)ステップ(b)の前記残留物をヘキサンを使用して溶出し、ピパタリンと残留物とを得るステップと、
d)ステップ(c)の前記残留物を、約3%の酢酸エチルを含むヘキサンを使用して溶出し、セサミンと残留物とを得るステップと、
e)ステップ(d)の前記残留物を、約5%の酢酸エチルを含むヘキサンを使用して溶出し、ペリトリンと残留物とを得るステップと、
f)ステップ(e)の前記残留物を、約10%の酢酸エチルを含むヘキサンを使用して溶出し、ギネアンシンと残留物とを得るステップと、
g)ステップ(f)の前記残留物を、約11%の酢酸エチルを含むヘキサンを使用して溶出し、ブラキスタミド−Bを得るステップと、
を含んでいる、方法。
【請求項8】
ステップ(a)で使用される溶媒が、ヘキサン、n−ペンタン、またはシクロヘキサンから選択される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
ピパタリンの歩留まりが、前記乾燥した果実に対する約1.2重量パーセントである、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
セサミンの歩留まりが、前記乾燥した果実に対する約0.04重量パーセントである、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
ペリトリンの歩留まりが、前記乾燥した果実に対する約0.04重量パーセントである、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
ギネアンシンの歩留まりが、前記乾燥した果実に対する約0.06重量パーセントである、請求項7に記載の方法。
【請求項13】
ブラキスタミド−Bの歩留まりが、前記乾燥した果実に対する約0.024重量パーセントである、請求項7に記載の方法。
【請求項14】
上記の方法から得られる化合物の純度が最大90%である、請求項7に記載の方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者における高リポタンパク血症、ウイルス感染症、B型およびC型肝炎、HIVなどの病気の処置および治療において、最大77.45%のαグルコシダーゼ阻害活性の式1aのピパタリンと、最大76.18%のαグルコシダーゼ阻害活性の式1bのセサミンと、最大86.03%のαグルコシダーゼ阻害活性の式1cのペリトリンと、最大61.71%のαグルコシダーゼ阻害活性の式1dのギネアンシンと、最大73.90%のαグルコシダーゼ阻害活性の式1eのブラキスタミド−Bと、から成るグループから選択されるαグルコシダーゼ阻害剤の有効量と、薬学上容認される成分と、を有する製薬調合物を前記患者に投与することによる、前記製薬調合物の使用。
【請求項2】
ピパタリンが、26.52(μg/ml)のIC50値を有する、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
セサミンが、36.35(μg/ml)のIC50値を有する、請求項1に記載の使用。
【請求項4】
ペリトリンが、34.43(μg/ml)のIC50値を有する、請求項1に記載の使用。
【請求項5】
ギネアンシンが、20.15(μg/ml)のIC50値を有する、請求項1に記載の使用。
【請求項6】
ブラキスタミド−Bが、33.61(μg/ml)のIC50値を有する、請求項1に記載の使用。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2006−517910(P2006−517910A)
【公表日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−549392(P2004−549392)
【出願日】平成14年11月6日(2002.11.6)
【国際出願番号】PCT/IB2002/004654
【国際公開番号】WO2004/041295
【国際公開日】平成16年5月21日(2004.5.21)
【出願人】(595023873)カウンシル・オブ・サイエンティフィック・アンド・インダストリアル・リサーチ (69)
【Fターム(参考)】