説明

薄膜トランジスタ及びアレイ基板の製造方法

【課題】従来のボトムゲートのトップコンタクト構造の薄膜トランジスタを製造する時、使用されるマスクの数が多いので、該薄膜トランジスタの製造コストが高くなる。
【解決手段】ソース・ドレイン電極及びパターニングされた活性層を製造するためのマスクに、チャンネル領域に対応する幅が露光装置の分解能より小さいスリットを形成し、露光量を大きくすることで、ソース・ドレイン電極を通常に形成でき、さらに該マスクを用い、露光量を小さくすることで、所望形状の活性層を形成できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄膜トランジスタ及びびアレイ基板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
TFT−LCD(Thin Film Transistor−Liquid Crystal Display、薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ)は、常用のフラットパネル表示製品であり、製造コストの低減は、その技術革新の重要な方面である。
【0003】
TFT(Thin Film Transistor、薄膜トランジスタ)は、TFT−LCDアレイ基板の重要部分であり、一般的に、図1Aに示すようなボトムゲートのトップコンタクト構造を用いる。図1Aに示したTFTは、基板11に下から上へとゲート電極12、ゲート絶縁層13、活性層15、ソース電極14A及びドレイン電極14Bをこの順に形成する。
【0004】
発明者は、図1Aに示すようなTFTを用いる従来技術において少なくとも以下の問題があることを発見した。即ち、ゲート電圧を印加することによって活性層に生じるキャリヤの導通層は、ゲート絶縁層と活性層の界面に位置するので、電子(キャリヤ)は活性層を2回透過しないと、ソース電極とドレイン電極との間に伝送できないので、TFTの導電性に影響を与える。
【0005】
また、図1Bに示すようなボトムゲートのボトムコンタクト構造のTFTを用いると、導通される時、電子(キャリヤ)がソース電極14Aからドレイン電極14Bに伝送されるに必要な距離は、1つのチャネルの長さのみであり、電子がボトムゲートのトップコンタクト構造のTFTでの移動距離より短い。よって、TFTの導電性に与えられる影響が避けられる。
【0006】
ところが、ボトムゲートのボトムコンタクト構造のTFTを製造する時、従来のボトムゲートのトップコンタクト構造のTFTを製造する時に用いられる4回マスク技術(ソース・ドレイン電極を形成する時、及び活性層をパターニングする時は、一つのマスクを共用する)を用いることができず、余計に他の一つのマスクを設計する必要があった。即ち、ソース・ドレイン電極を形成する時、及び活性層をパターニングする時は、異なるマスクを用いる必要があった。マスクの価格が非常に高いので、余計に他の一つのマスクを設計することは、TFTの製造コストの向上を招いた。
【発明の開示】
【0007】
本発明の実施例は、ボトムゲートのボトムコンタクト構造のTFTの製造コストを低下できる薄膜トランジスタ及びアレイ基板の製造方法を提供する。
【0008】
本発明の一実施例は、薄膜トランジスタを製造する工程において、互いに間隔をあけたソース電極及びドレイン電極を形成するように、露光装置及びマスクを用いて、通常露光量より大きい第一の露光量で、配線層に対してパターニングする工程と、前記パターニングを行った後の配線層に半導体層を形成する工程と、活性層を形成するように、前記露光装置及び前記マスクを用いて、前記第一の露光量より小さい第二の露光量で、前記半導体層に対してパターニングする工程と、を備え、前記マスクは、前記ソース電極を形成するためのソース領域と、前記ドレイン電極を形成するためのドレイン領域と、前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に位置するスリットとを有し、前記スリットの幅は露光装置の分解能より小さいことを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法を提供する。
【0009】
本発明の他の実施例は、上記方法で製造された薄膜トランジスタ上にパッシベーション層を形成する工程と、前記薄膜トランジスタの前記ドレイン電極を露出するように、前記パッシベーション層にビアホールを形成する工程と、前記パッシベーション層及び前記ビアホールに画素電極を形成する工程と、を備えるアレイ基板の製造方法を提供する。
【0010】
本発明の更に他の実施例は、薄膜トランジスタを形成するためのマスクであって、前記ソース電極を形成するためのソース領域と、前記ドレイン電極を形成するためのドレイン領域と、前記ソース領域と前記ドレイン領域との間のスリットと、を備え、前記スリットの幅は該マスク板を用いた露光装置の分解能より小さいことを特徴とする薄膜トランジスタを形成するためのマスクを提供する。
【0011】
本発明の実施例に係る薄膜トランジスタ及びアレイ基板の製造方法によれば、ボトムゲートのボトムコンタクト構造のTFTのソース・ドレイン電極を形成する時、及び活性層をパターニングする時は、一つのマスクを共用することができるので、ボトムゲートのボトムコンタクト構造のTFTの製造コストを低減し、さらに、ボトムゲートのボトムコンタクト構造のTFTを用いるアレイ基板の製造コストも低減することができる。
【0012】
以下、本発明の実施例又は従来技術における技術案をより明確に説明するために、実施例又は従来技術の記載に用いられる図面を簡単に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1A】従来技術に係るボトムゲートのトップコンタクト構造のTFTの断面概略図である。
【図1B】従来技術に係るボトムゲートのボトムコンタクト構造のTFTの断面概略図である。
【図2A】本発明の実施例1に係るTFT製造方法のプロセスを示す断面概略図である。
【図2B】本発明の実施例1に係るTFT製造方法のプロセスを示す断面概略図である。
【図2C】本発明の実施例1に係るTFT製造方法のプロセスを示す断面概略図である。
【図2D】本発明の実施例1に係るTFT製造方法のプロセスを示す断面概略図である。
【図2E】本発明の実施例1に係るTFT製造方法のプロセスを示す断面概略図である。
【図3A】本発明の実施例2に係るアレイ基板製造方法のプロセスを示す一部の断面概略図である。
【図3B】本発明の実施例2に係るアレイ基板製造方法のプロセスを示す一部の断面概略図である。
【図3C】本発明の実施例2に係るアレイ基板製造方法のプロセスを示す一部の断面概略図である。
【図4A】本発明の実施例3に係る方法で製造されたトップゲートのボトムコンタクト構造のTFTの断面概略図である。
【図4B】本発明の実施例4に係る方法で製造されたアレイ基板の一部の断面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施例に係る薄膜トランジスタの製造方法は、薄膜トランジスタを形成する工程において、互いに間隔を空けるソース電極及びドレイン電極を形成するように、露光装置及びマスクを用いて、通常の露光量より大きい第一の露光量で、配線層に対してパターニングする工程と、前記パターニングを行った配線層に半導体層を形成する工程と、活性層を形成するように、前記露光装置及び前記マスクを用いて、前記第一の露光量より小さい第二の露光量で、前記半導体層に対してパターニングする工程とを備え、前記マスクは、前記ソース電極を形成するためのソース領域と、前記ドレイン電極を形成するためのドレイン領域と、前記ソース領域と前記ドレイン領域との間のスリットとを有し、前記スリットの幅は露光装置の分解能より小さい。
【0015】
さらに、本実施例に係るアレイ基板の製造方法は、上述の方法で製造された薄膜トランジスタにパッシベーション層を形成する工程と、前記薄膜トランジスタの前記ドレイン電極を露出するように、前記パッシベーション層にビアホールを形成する工程と、前記パッシベーション層及び前記ビアホールに画素電極を形成する工程と、を備える。
【0016】
本発明の実施例に係る薄膜トランジスタ及びアレイ基板の製造方法は、TFTを製造する時、ソース・ドレイン電極及びパターニングされた活性層を形成するマスクに、チャンネル領域に対応する幅が露光装置の分解能より小さいスリットを有し、露光量を大きくすることで、ソース・ドレイン電極を形成するフォトレジストにソース・ドレイン電極パターンを通常に形成できる。
【0017】
また、露光量を小さくすることで、半導体層をパターニングするフォトレジストに、チャンネル領域に対するハーフ露光領域を形成することができる。このハーフ露光領域はチャンネル領域における半導体層がエッチングされることを阻止し、所望形状の活性層を形成した。上述方法によって、ボトムゲートのボトムコンタクト構造のTFTのソース・ドレイン電極及びパターニングされる活性層を形成する時、一つのマスクを共用したので、ボトムゲートのボトムコンタクト構造のTFTの製造コストが低減され、ボトムゲートのボトムコンタクト構造のTFTを用いるアレイ基板の製造コストも低減された。
【0018】
以下、本発明の実施例における図面を参照しながら、本発明の実施例に係る技術案を明確で完全に説明する。なお、ここで記載された実施例は、本発明の実施例の一部に過ぎず、全ての実施例ではない。当業者が本発明の実施例により創造的労働をしない前提で得られる他の全ての実施例も、本発明の保護範囲に属する。
【0019】
実施例1
本実施例は、薄膜トランジスタ(TFT)の製造方法を提供する。図2A〜2Eに示すように、該方法は以下のステップを備える。
【0020】
ステップ1:図2Aに示すように、ベース基板201にゲート電極202、ゲート絶縁層203、配線層204及び第一のフォトレジスト層205をこの順に形成する。
該ステップでは、ゲート電極202は、通常のパターニング法によって、形成されたゲート金属層をパターニングすることで形成される。ベース基板201は、ガラス基板、プラスチック基板、石英基板等であってもよい。配線層はソース・ドレイン電極を形成するために用いられる。ゲート金属層及び配線層はそれぞれ異なる材料を用いてもよい。材料として、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金等の導電材料であってもよい。
【0021】
ステップ2:図2Bに示すように、露光装置及びマスク206を用いて、通常の露光量より大きい第一の露光量で、前記第一のフォトレジスト層205に対して露光する。
該マスク206は、薄膜トランジスタのソース電極を形成するためのソース領域207Aと、薄膜トランジスタのドレイン電極を形成するためのドレイン領域207Bとを有し、ソース領域207Aとドレイン領域207Bとの間に、薄膜トランジスタのチャンネル領域208に対応するスリット209を有する。該スリット209の幅Lは露光装置の分解能より小さい。
【0022】
通常の露光量とは、マスクにおける、通常寸法のパターンに対応するフォトレジストパターンをちょうど完全に露光する露光量を言う。通常寸法のパターンとは、該パターンの最小横断面の長さが露光装置の分解能、又は該パターニング工程における重要な寸法(Critical Dimension)より小さくないパターンを言う。該通常の露光量はフォトレジスト材料によって異なる可能性があるが、創造的労働をする必要なく、通常の実験方法のいずれかで確定できるので、ここでは言及しない。フォトレジストは、必要によってポジティブ又はネガティブを採用してもよい。
【0023】
マスク206における、ソース領域207Aとドレイン領域207Bとの間の、薄膜トランジスタのチャンネル領域208に対応するスリット209は、幅Lが露光装置の分解能より小さい。即ち、該スリット209は通常寸法ではないパターンである。光線が該スリット209を透過する時に回折現象を生じ、光線強度が弱くなる。よって、通常の露光量の光でスリット209が対応する領域に対して露光する時、不完全露光が生じてしまうが、通常の露光量より大きい光で該第一のフォトレジスト層205に対して露光する時、該第一のフォトレジスト層205における該スリット209に対応する領域が完全に露光され、フォトレジストを現像する工程において所望のフォトレジストパターンが得られる。これによって、第一のフォトレジスト層205にソース・ドレイン電極のパターンを通常に形成できる。図2Bにおいて、第一のフォトレジスト層205におけるハッチング部分が露光される部分を示す。
【0024】
ステップ3:露光・現像後の前記第一のフォトレジスト層をエッチング用マスクとして、前記配線層に対してパターニングして、図2Cに示すようなソース電極210A及びドレイン電極210Bを形成する。そして、第一のフォトレジストを剥離し、パターニング後の配線層を露出する。
【0025】
ステップ4:図2Dに示すように、パターニングを行った前記配線層に、半導体層211及び第二のフォトレジスト層212をこの順に形成する。そして、前記露光装置及び前記マスク206を用いて、前記第一の露光量より小さい第二の露光量で前記第二のフォトレジスト層212に対して露光し、前記第二のフォトレジスト層212における、マスク206の前記スリット209に対応する領域にハーフ露光(又は一部露光)領域213を形成し、前記第二のフォトレジスト層212における、前記ハーフ露光領域213以外の前記マスク206のパターンに対応する領域を完全に露光する。図2Dにおいて、第二のフォトレジスト層212におけるハッチング部分が露光される部分を示す。
【0026】
ステップ2に対して、露光量を小さくすることで、例えば、通常の露光量を用いることで、マスク206の前記スリット209を透過する光線の強度を弱くして、第二のフォトレジスト層212における、該スリット209に対応する領域が不完全露光され、ハーフ露光領域が形成されるとともに、第二のフォトレジスト層212における、該ハーフ露光領域以外のマスク206におけるパターンに対応する領域が完全に露光される。これによって、露光後のフォトレジストを現像した後、形成しようとする半導体層に対応するフォトレジストパターンが得られる。
【0027】
ステップ5:図2Eに示すように、露光・現像後の前記第二のフォトレジスト層をエッチング用マスクとして、前記半導体層211に対してパターニングすることで、前記チャンネル領域208、前記ソース電極210A及び前記ドレイン電極210Bを覆う活性層214が形成される。
【0028】
露光・現像後の第二のフォトレジスト層におけるハーフ露光領域に対応する領域で、一部のフォトレジストが除去されないので、半導体層211に対してパターニングする時、該半導体層211のチャンネル領域に対応する領域が遮蔽され、該領域がパターニングされず、所望形状の活性層214が形成される。
【0029】
本実施例に係るボトムゲートのボトムコンタクト構造TFTの製造方法では、まず、露光量を大きくし、幅が露光装置の分解能より小さいスリットを有するマスクを用いて、ソース・ドレイン電極を通常に形成できる。さらに、該マスクを用い、露光量を小さくすることで、半導体層に対してパターニングするためのフォトレジストに、チャンネル領域に対応するハーフ露光領域を形成できる。該フォトレジスト層を現像して半導体層に対してパターニングする時、該ハーフ露光領域に対応する除去されなかったフォトレジストは、チャンネル領域における半導体層がエッチングされることを阻止できるので、所望形状の活性層が形成される。上述方法では、ソース・ドレイン電極を形成する時、及び活性層に対してパターニングする時は、一つのマスクを共用したので、ボトムゲートボトムコンタクト構造のTFTの製造コストが低下された。
【0030】
実験によって分かるように、露光装置の分解能が4μmである時、上述マスクのスリットの幅が1.7μm〜3.5μmであってもよい。なお、上述マスクのスリットの幅は上記寸法に限らず、露光装置の分解能及び製造されるTFTのチャンネルの長さによって適当に調整できる。
【0031】
また、上述TFTの半導体層の材料は、非結晶シリコン、有機半導体材料、酸化物半導体材料及び低温多結晶シリコンのいずれかであってもよい。本実施例の方法は、具体的な材料に限らない。TFT素子の性能に対する要求によって、異なる材料の半導体層を選択することができる。
【0032】
実施例2
本実施例は、アレイ基板の製造方法を提供する。該方法は以下のステップを備える。
ステップ1:図3Aに示すように、実施例1の方法で基板301にTFTを製造する。該TFTは、ゲート電極302、ゲート絶縁層303、ソース電極304A、ドレイン電極304B及び活性層305を備える。そして、活性層305にパッシベーション層306を形成する。
該TFTは、例えば画素のスイッチング素子に用いられる。
ステップ2:図3Bに示すように、前記TFTのドレイン電極304Bを露出するように、前記パッシベーション層306及び対応する活性層305にビアホール307を形成する。
ステップ3:図3Cに示すように、前記パッシベーション層306及び前記ビアホール307に画素電極308を形成する。画素電極308は該ビアホール307を介してドレイン電極304Bに電気的に接続される。
本実施例に係るアレイ基板の製造方法は、実施例1の方法でTFTを製造する。TFTを製造する工程において、ソース・ドレイン電極の形成及び活性層のパターニングに一つのマスクを共用したので、TFTの製造コストが低減されるとともに、該TFTを用いたアレイ基板の製造コストも低減された。
【0033】
実施例3
本実施例は、トップゲートのボトムコンタクト構造のTFTの製造方法を提供する。図4Aに示すように、該方法は以下のステップを備える。
ステップ1:基板401にソース電極402A及びドレイン電極402Bを形成する。
ステップ2:ソース電極402A及びドレイン電極402Bが形成されたベース基板401に、パターニングされた活性層403を形成する。ソース・ドレイン電極及びパターニングされた活性層の形成は、実施例1に記載のソース・ドレイン電極及びパターニングされた活性層の形成方法を用いる。この方法に関して、既に実施例1に詳しく説明したので、ここで言及しない。
ステップ3:パターニングされた活性層403に、ゲート絶縁層404及びゲート電極405をこの順に形成する。同様に、ここで、通常のパターニング技術によってゲート電極を形成してもよい。
【0034】
従来技術は、トップゲートのボトムコンタクト構造のTFTを製造する時、同一のマスクによってソース・ドレイン電極及びパターニングされた活性層を形成することができなかった。これに対して、上記のトップゲートのボトムコンタクト構造のTFTの製造方法は、実施例1のソース・ドレイン電極及びパターニングされた活性層の形成方法を用いるので、ソース・ドレイン電極及びパターニングされた活性層を形成する時、一つのマスクを共用することができ、該トップゲートのボトムコンタクト構造のTFTの製造コストが低減された。
【0035】
実施例4
本実施例は、アレイ基板の製造方法を提供する。図4Bに示すように、該方法は以下のステップを備える。
ステップ1:実施例3に記載の方法で基板401にトップゲートのボトムコンタクト構造のTFTを製造する。該TFTは、基板401に、下から上へとソース電極402A、ドレイン電極402B、活性層403、ゲート絶縁層404及びゲート電極405をこの順に備える。そして、該TFTにパッシベーション層406を形成する。該TFTは画素のスイッチング素子に用いられる。
ステップ2:該TFTのドレイン電極402Bを露光するように、パッシベーション層406及び対応するゲート絶縁層404、活性層403にビアホール407を形成する。
ステップ3:パッシベーション層406及びビアホール407に画素電極408を形成する。画素電極408は該ビアホール407を介してドレイン電極402Bに電気的に接続される。
【0036】
本実施例に係るアレイ基板の製造方法は、実施例3に記載の方法でTFTを製造するので、TFTの製造コストが低減されるとともに、該TFTを用いたアレイ基板の製造コストも低減下された。
【0037】
本発明の実施例は、主に液晶ディスプレイや、有機EL発光ディスプレイや、電子ペーパーディスプレイ等の製造に用いられる。
【0038】
実施例5
本実施例は表示装置を提供し、製造工程において、上記の実施例1又は3に記載の方法で、例えば画素のスイッチング素子とする薄膜トランジスタ製造する。該表示装置は、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL発光ディスプレイ及び電子ペーパーディスプレイ等を含む。
【0039】
以上は、本発明の具体的な実施形態に過ぎない。本発明の保護範囲はそれに限らない。当業者が本発明に開示された技術範囲内で想到できる改善や変更は、本発明の保護範囲に入る。よって、本発明の保護範囲は前述の特許請求の範囲を基準とする。
【符号の説明】
【0040】
11、201、301、401 基板
12、202、302、405 ゲート電極
13、203、303、404 ゲート絶縁層
14A、210A、304A、402A ソース電極
14B、210B、304B、402B ドレイン電極
15、214、305、403 活性層
204 配線層
205 フォトレジスト層
206 マスク
207A ソース領域
207B ドレイン領域
208 チャンネル領域
209 スリット
211 半導体層
212 第二のフォトレジスト層
213 ハーフ露光領域
306、406 パッシベーション層
307、407 ビアホール
308、408 画素電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
薄膜トランジスタの製造方法であって、
ソース電極及びドレイン電極を製造する工程において、互いに間隔を空けたソース電極及びドレイン電極を形成するように、露光装置及びマスクによって、通常の露光量より大きい第一の露光量で配線層に対してパターニングする工程と、
前記パターニング工程を行った後の配線層に半導体層を形成する工程と、
活性層を形成するように、前記露光装置及び前記マスクによって、前記第一の露光量より小さい第二の露光量で前記半導体層に対してパターニングする工程と、を備え、
前記マスクは、前記ソース電極を形成するためのソース領域と、前記ドレイン電極を形成するためのドレイン領域と、前記ソース領域と前記ドレイン領域との間のスリットとを有し、前記スリットの幅は露光装置の分解能より小さいことを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項2】
前記ソース電極及びドレイン電極を形成する前に、さらに
ベース基板にゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート電極が形成された基板にゲート絶縁層を形成する工程と、を備え、
前記ゲート絶縁層に、前記ソース電極及びドレイン電極が形成されることを特徴とする請求項1に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項3】
前記活性層にゲート絶縁層を形成する工程と、
前記ゲート絶縁層にゲート電極を形成する工程と、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項4】
前記露光装置の分解能が4μmである場合、前記マスクのスリットの幅が1.7μm〜3.5μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項5】
前記半導体層の材料は、非結晶シリコン、有機半導体材料、酸化物半導体材料及び低温多結晶シリコンのいずれか1種であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項6】
アレイ基板の製造方法であって、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタの製造方法で製造された薄膜トランジスタにパッシベーション層を形成する工程と、
前記薄膜トランジスタの前記ドレイン電極を露光するように、前記パッシベーション層にビアホールを形成する工程と、
前記パッシベーション層上及び前記ビアホールに画素電極を形成する工程と、を備えることを特徴とするアレイ基板の製造方法。
【請求項7】
薄膜トランジスタを形成するためのマスクであって、
前記ソース電極を形成するためのソース領域と、
前記ドレイン電極を形成するためのドレイン領域と、
前記ソース領域と前記ドレイン領域との間のスリットと、を備え、
前記スリットの幅は、前記マスクを用いる露光装置の分解能より小さいことを特徴とする薄膜トランジスタを形成するためのマスク。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2C】
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【図2E】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4A】
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【図4B】
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【図2B】
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【図2D】
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【公開番号】特開2012−253350(P2012−253350A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−125839(P2012−125839)
【出願日】平成24年6月1日(2012.6.1)
【出願人】(510280589)京東方科技集團股▲ふん▼有限公司 (35)
【Fターム(参考)】