説明

薬剤保持用ステント上に融着される多孔質ガラス

取付けられた多孔質のセラミック成分(120)を含む埋め込み型医療用具が開示される。このセラミック成分は、医療用具の表面を、たとえば、ガラス、プラスチック、セラミック又は金属の用具のような補助構成要素(200)に連結する。この補助構成要素は、光ファイバーであることができ、電極であることができ、又はセンサー若しくはチップを用いたセンサーであることができる。或いは、セラミック成分は、医療用具の埋め込み部位の近傍に薬剤又はそのほかの治療物質を局所的に送達することが可能である薬剤リザーバである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、他の成分を医療用具に結合する又は体腔内に局所送達用の1以上の薬剤を蓄える、ガラスフリット材を含む医療用具に関する。
【背景技術】
【0002】
血管の閉塞は、一般に、冒された血管での血流を機械的に増すことによって、たとえば、ステントを採用することによって治療される。ステントは、物理的に開放を保持し、所望に応じて血管(又はそのほかの体腔で使用されるならば通路)の壁を拡張するように機能する足場として作用する。通常、ステントは、カテーテルを用いて小さな内腔を通って挿入するために圧縮可能である。それらは所望の位置にあるとすぐにさらに大きな直径に拡張する。Palmazに発行された米国特許第4,733,665号、Gianturcoに発行された米国特許第4,800,882号及びWitktorに発行された米国特許第4,886,062号はすべてステントを開示している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ステントは、機械的介入だけでなく、ステントに薬物を適用することによって生物学的治療を提供するための媒体としても使用される。そのようなステントは局所に治療物質を投与する。局所送達は、特定の部位で投薬が濃縮され、全身性の投薬よりも少ない投薬量を投与することができるので有用である。全身性の投薬は、有害な又は毒性さえある副作用を生じることが多い。
【0004】
ステント表面にコートされたポリマーのキャリアを使用することは、ステントに薬物を適用する方法の1つである。溶媒、溶解されたポリマー及び分散された治療物質を含む組成物が、コーティングを適用するのに使用される。組成物中にステントを浸漬する又は組成物によりステントにスプレーすることによって所望のコーティングを得る。溶媒が蒸発した後、ステント表面は治療物質を含有するポリマーのコーティングを有する。
【0005】
ポリマーのキャリアを使用することの欠点は、薬剤の質量が増すにつれてポリマーの質量も通常増さなければならず、2つの間の限定された比を維持しなければならないことである。これによってステント上に堆積される材料の体積が増える。ステントの形状によって、この増加は、後に続く加工工程においてポリマーの割れを生じうる。機械的な問題に加えて、過剰な材料は、薬剤を含有するステントの利益を相殺するそのほかの生物学的影響を有しうる。従って、対応するポリマー結合剤を増やさずに、薬剤の質量を増やす方法が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は患者に埋め込むための医療用具を対象とする。それは、その表面に堆積させるセラミック成分を特徴とする。実施態様の一部では、この成分は多孔質領域を含み、適宜、多孔質の程度を抑えた第2の領域を含む。実施態様の一部では、少なくとも1つの取付け領域が、表面の中又は上に配置される。実施態様の一部では、医療用具の表面とセラミック成分又はセラミック成分の多孔質の程度を抑えた領域との間の取付け領域の内側又は上に酸化物層が配置される。
【0007】
実施態様の一部では、セラミック成分は放出可能に薬剤を含有し、他の実施態様では、それは、光ファイバー、センサー、電極などのような別の成分の取付け点として役立つ。発明の用具を作製する方法も本発明の範囲内である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1及び図2を参照して見ることができるように、埋め込み型医療用具100は、ガラス成分又はセラミック成分120(図3)が取付けられる少なくとも1つの取付け領域115を持つ表面110を含む。用語「セラミック成分」は、特に指示がない限り、セラミック又はガラスを含むものを包含する。
【0009】
セラミック成分120が表面110に取付けられる場合、取付け領域115は表面110の一部である。或いは、材料を取り外すことによって表面110において取付け領域を形成する。それらの場合、取付け領域は、材料を取り除いた後、あとに残った表面である。以下に記載する取付け方法の1つを用いてセラミック成分120が取付けられるいかなる材料においても取付け領域115を形成することができる。実施態様の一部では、金属である表面110において取付け領域115が形成される。実施態様の一部では、金属は、ステンレス鋼、タンタル、ニオブ、超弾性ニッケル−チタン合金、チタン、銀、金、白金、スチール、アルミニウム、又はそのほかのガラスフリットが濡れて接着するような酸化物層を形成する材料のいずれかから選択される。他の実施態様では、ポリマー材料において取付け領域115が形成される。図1を参照すればわかるように、表面110は1以上の取付け領域115を有する。取付け領域115の数及び形状は、埋め込み型医療用具の意図される機能によって、表面110の組成によって及びセラミック成分120の組成によって決定される。
【0010】
金属表面を含む埋め込み型医療用具に加えて、発明の実施態様の一部は、ポリマーの表面110又は取付け領域115を持つ用具を含む。これらポリマーの表面110又は取付け領域115は、有機ポリマー又は無機ポリマーに基づく。本開示の目的としては、有機ポリマーは、炭素を基にした主鎖を含有するモノマーから形成されるポリマーである。有機ポリマーの具体例には、エチレンビニルアルコールコポリマー(一般名EVOH又は商標名EVALによって一般に知られる);ポリ(ヒドロキシバレレート);ポリ(L−乳酸);ポリカプロラクトン;ポリ(ラクチド−co−グリコリド);ポリ(ヒドロキシブチレート);ポリ(ヒドロキシブチレート−co−バレレート);ポリジオキサノン;ポリオルソエステル;ポリ無水物;ポリ(グリコール酸);ポリ(D,L−乳酸);ポリ(グリコール酸−co−炭酸トリメチレン);ポリホスホエステル;ポリホスホエステルウレタン;ポリ(アミノ酸);シアノアクリレート;ポリ(炭酸トリメチレン);ポリ(イミノカーボネート);コポリ(エーテル−エステル);ポリアルキレンオキサレート;ポリホスファゼン;フィブリン;フィブリノーゲン;セルロース;デンプン;コラーゲン;ヒアルロン酸;ポリウレタン;シリコーン;ポリエステル;ポリオレフィン;ポリイソブチレートとエチレンαオレフィンのコポリマー;アクリル系ポリマー及びコポリマー;ビニルハロゲン化物ポリマー及びコポリマー;ポリ塩化ビニル;ポリビニルエーテル;ポリビニルメチルエーテル;ポリビニリデンハロゲン化物;ポリフッ化ビニリデン;ポリ塩化ビニリデン;ポリアクリロニトリル;ポリビニルケトン;ポリビニル芳香族化合物;ポリスチレン;ポリビニルエステル;ポリ酢酸ビニル;ビニルモノマー同士及びオレフィンとのコポリマー;エチレンメチルメタクリレートコポリマー、アクリロニトリル−スチレンコポリマー、ABS樹脂;エチレン酢酸ビニルコポリマー;ポリアミド;ナイロン66;ポリカプロラクタム;アルキド樹脂;ポリカーボネート;ポリオキシメチレン;ポリイミド;ポリエーテル;エポキシ樹脂;ポリウレタン;レーヨン;レーヨン−トリアセテート;セルロース;酢酸セルロース;酪酸セルロース;酢酸酪酸セルロース;セロファン;硝酸セルロース;プロピオン酸セルロース;セルロースエーテル;又はカルボキシメチルセルロースが挙げられる。本開示の目的としては、無機ポリマーは、炭素又は水素以外のものから主として選択される元素を持つ主鎖を含有するモノマーから形成されるポリマーである。
【0011】
セラミック成分120を図3に示す。実施態様の一部は、多孔質領域125を含む。実施態様の一部は、取付け領域115に隣接する非多孔質又は多孔質の程度を抑えたガラス化した領域140も含む。この領域は融着層とも呼ばれる。実施態様の一部では、セラミック成分120を取付け領域115に融着させる場合に、融着層140が形成される。
【0012】
発明の実施態様の一部は、ガラス又はセラミックの表面110を持つ用具を含む。本開示の目的で、「セラミック」はその標準的な意味を持つ。該用語は、長距離秩序を有する又は欠く材料を包含する。金属要素と非金属要素との接続は、通常、セラミックにおいて優位である。本開示の目的としては、「ガラス」は、室温にて固体であるが、長距離秩序を欠く材料として定義される。発明で好適なガラスは有機又は無機である。無機ガラスは通常、酸素と珪素又はアルミニウムとの間の結合を含み、セラミックの部分集合である。有機ガラスは通常、炭素と水素の結合を含む。実施態様の一部では、セラミック成分は、セラミックとガラスの特徴の双方を有する材料を含む。実施態様の一部では、医療用具の膨張係数の15%以内の膨張係数を有するようにガラスを選択する。
【0013】
本発明を実践するのに有用なガラスの具体例には、ホウケイ酸ガラス、鉛ガラス、ソーダガラス、ウランガラス、軟質ガラス、溶融石英及び溶融シリカが挙げられる。本発明を実践するのに有用なセラミックの具体例には、炭化物セラミック、酸化物セラミック、窒化物セラミック、及びホウ化物セラミックが挙げられる。これらの具体例には、チタニア、ジルコニア、ハフニア、シリカ、アルミナ、シリカアルミナ、炭化珪素、炭化タングステン、ボロ窒化珪素、ボロ窒化物、珪素又はガリウムヒ素が挙げられる。
【0014】
実施態様の一部では、セラミック成分はガラスフリット材から作られる。ガラスフリットは、か焼された又は部分的に溶融された材料であるが、普通、多孔質であり、未だにガラス化されていない材料である。本開示の目的で、ガラスフリットは、医療用具技術における当業者に既知であるような且つガラス製造技術における当業者に既知であるような通常の定義を必要とする。
【0015】
図4を参照すればわかるように、実施態様の一部では、結合層又は融着層140は、取付け領域115とセラミック成分120との間に配置される。この融着層140は、一方の側で取付け領域115に接続され、他方でセラミック成分120に接続される。実施態様の一部では、融着層140はセラミック成分120に一体化される。取付け領域115と融着層140との間に酸化物層135を配置することができる。この酸化物層135は、取付け領域115と融着層140との間の接続を改善する。
【0016】
一般にセラミック成分を少なくとも2つの方法で使用することができる。実施態様の一部では、セラミック成分をそのまま使用する。これらの実施態様の一部では、セラミック成分の多孔質領域が患者の体内において局所的にまたは違ったように投与される薬剤又はそのほかの治療上の有効物質のためのリザーバとして働く。そのような場合、製造工程の間(以下で議論する)に、セラミック成分の利用できる孔の体積が、所望の量の薬剤を含有するのに十分大きくなるようにセラミック成分の多孔性を制御してもよい。多孔性を制御することによって薬剤の送達率を制御することもできる。当業者は、孔とセラミック成分の表面との間の通路が小さいほど薬剤送達が遅くなる傾向があることを認識している。
【0017】
セラミック成分が放出可能に薬剤を含有する発明の実施態様では、セラミック成分は薬剤リザーバと呼ばれることもある。「薬剤リザーバ」は、個々のリザーバを言うのに、又は個々のリザーバすべてをまとめて言うのに使用される。薬剤は、以下に記載する方法を用いて薬剤リザーバに局在させることができ、医療用用具の埋め込み後、薬剤リザーバから拡散する、さもなければ出て行くことができるいかなる生物学的に活性のある材料も含む。好適な薬剤は活性剤を含む。
【0018】
該活性剤は血管の平滑筋細胞の活性を抑えるためのものであることができる。さらに具体的には、活性剤は、平滑筋細胞の異常な若しくは不適当な移動又は増殖を抑えて再狭窄を防ぐ、抑える、軽減する又は治療することを目的とすることができる。活性剤は、本発明の実践において治療的又は予防的な効果を発揮することが可能ないかなる物質であることもできる。そのような活性剤の例には、増殖抑制物質、抗腫瘍物質、抗炎症物質、抗血小板物質、抗凝固物質、抗フィブリン物質、抗血栓物質、有糸分裂抑制物質、抗生物質、及び抗酸化物質並びにこれらの組み合わせが挙げられる。増殖抑制物質の例は、アクチノマイシンD又はその誘導体及び類縁体(ウィスコンシン州53233、ミルウォーキー、ウエストセントポール通り1001のシグマ−アルドリッチにより製造される、又はメルクから入手可能なコスメゲン)である。アクチノマイシンDの同義語には、ダクチノマイシン、アクチノマイシンIV、アクチノマイシンI、アクチノマイシンX、及びアクチノマイシンCが挙げられる。抗腫瘍剤の例にはパクリタキセル及びドセタキセルが挙げられる。抗血小板剤、抗凝固性剤、抗フィブリン剤、及び抗血栓性剤の例には、アスピリン、ヘパリンナトリウム、低分子量ヘパリン、ヒルジン、アルガトロバン、フォルスコリン、バピプロスト、プロスタサイクリン及びプロスタサイクリン類縁体、デキストラン、D−phe−pro−arg−クロロメチルケトン(合成抗血栓剤)、ジピリダモール、糖タンパク質IIb/IIIa血小板膜受容体拮抗剤、組換えヒルジン、トロンビン阻害剤(バイオゲンから入手可能)及び7E−3B(登録商標)(セントコールの抗血小板剤)が挙げられる。有糸分裂抑制剤の例には、メソトレキセート、アザチオプリン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、フルオロウラシル、アドリアマイシン及びムタマイシンが挙げられる。有糸分裂抑制物質の例には、メソトレキセート、アザチオプリン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、フルオロウラシル、アドリアマイシン及びムタマイシンが挙げられる。細胞増殖抑制剤又は抗増殖剤の例には、アンギオペプチン(イブセンのソマトスタチン類縁体)、アンギオテンシン変換酵素阻害剤、たとえば、カプトプリル(スクイブから入手可能)、シラザプリル(ホフマン・ラ・ロシュから入手可能)又はリシノプリル(たとえば、ニュージャージー州、ホワイトハウスステーションのメルク社から入手可能);カルシウムチャンネル遮断剤(たとえば、ニフェジピン)、コルヒチン、線維芽細胞増殖因子(FGF)拮抗剤、ヒスタミン拮抗剤、ロバスタチン(HMG−CoA還元酵素の阻害剤、メルク社のコレステロール低下剤)、モノクローナル抗体(たとえば、PDGF受容体)、ニトロプルシド、ホスホジエステラーゼ阻害剤、プロスタグランジン阻害剤(グラゾから入手可能)、セラミン(PDGF拮抗剤)、セロトニン遮断剤、チオプロテアーゼ阻害剤、トリアゾロピリミジン(PDGF拮抗剤)及び酸化窒素が挙げられる。適当であってもよいそのほかの治療物質又は治療剤には、α−インターフェロン、遺伝子操作を施した上皮細胞、デキサメタゾン、エストラジオール、プロピオン酸クロベタゾール、シスプラチン、インスリン増感剤、受容体チロシンキナーゼ阻害剤及びカルボプラチンが挙げられる。組成物の活性剤への暴露が活性剤の組成又は特徴を有害に変えるべきではない。従って、薬剤のそのほかの成分との相溶性について特定の活性剤を選択する。
【0019】
ラパマイシンは例示となる活性剤である。さらに、40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン又はその機能的類縁体又はその構造的誘導体も例示となる活性剤である。40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシンの類縁体又は誘導体の例には、40−O−(3−ヒドロキシ)プロピル−ラパマイシン及び40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0020】
図5で説明されるように、医療用具は、適宜、ポリマーの被覆層250を含む。このポリマー層250は、薬剤のリザーバへの負荷又はリザーバからの拡散に影響を与える。それはまた、薬剤リザーバを機械的に又は化学的に保護してもよい。薬剤リザーバ又は医療用具を覆う層として有用なポリマーの代表例には、エチレンビニルアルコールコポリマー;ポリ(ヒドロキシバレレート);ポリ(L−乳酸);ポリカプロラクトン;ポリ(ラクチド−co−グリコリド);ポリ(ヒドロキシブチレート);ポリ(ヒドロキシブチレート−co−バレレート);ポリジオキサノン;ポリオルソエステル;ポリ無水物;ポリ(グリコール酸);ポリ(D,L−乳酸);ポリ(グリコール酸−co−炭酸トリメチレン);ポリホスホエステル;ポリホスホエステルウレタン;ポリ(アミノ酸);シアノアクリレート;ポリ(炭酸トリメチレン);ポリ(イミノカーボネート);コポリ(エーテル−エステル)(たとえば、PEO/PLA);ポリアルキレンオキサレート;ポリホスファゼン;たとえば、フィブリン、フィブリノーゲン、セルロース、デンプン、コラーゲン及びヒアルロン酸のような生体分子;ポリウレタン;シリコーン;ポリエステル;ポリオレフィン;ポリイソブチレートとエチレンαオレフィンのコポリマー;アクリル系ポリマー及びコポリマー;ポリ塩化ビニルのようなビニルハロゲン化物ポリマー及びコポリマー;ポリビニルメチルエーテルのようなポリビニルエーテル;ポリフッ化ビニリデン及びポリ塩化ビニリデンのようなポリビニリデンハロゲン化物;ポリアクリロニトリル;ポリビニルケトン;ポリスチレンのようなポリビニル芳香族化合物;ポリ酢酸ビニルのようなポリビニルエステル;ビニルモノマー同士及びオレフィンとのコポリマー、たとえば、エチレンメチルメタクリレートコポリマー、アクリロニトリル−スチレンコポリマー、ABS樹脂及びエチレン酢酸ビニルコポリマー;ナイロン66及びポリカプロラクタムのようなポリアミド;アルキド樹脂;ポリカーボネート;ポリオキシメチレン;ポリイミド;ポリエーテル;エポキシ樹脂;ポリウレタン;レーヨン;レーヨン−トリアセテート;セルロース;酢酸セルロース;酪酸セルロース;酢酸酪酸セルロース;セロファン;硝酸セルロース;プロピオン酸セルロース;セルロースエーテル;及びカルボキシメチルセルロースが挙げられる。
【0021】
発明のセラミック成分の第2の使用は、少なくとも1つの補助構成要素200のための取付け手段としてである。補助手段200は、ガラスの部分、セラミックの部分、金属の部分、プラスチックの部分又はポリマーの部分を含む。たとえば、光ファイバーストランド又は繊維が補助構成要素200とすることができる。その場合、セラミック成分120は、光ファイバー繊維を表面110に、又は取付け領域115に中に接続する。或いは、補助構成要素は、チップを用いた用具、たとえば、物理センサー(温度、湿度などを測定する)又は化学センサー(pH、薬剤濃度などを測定する)のようなセンサーである。そのような組立部品によって、センサーが医療用具の埋め込み部位に極めて近い体液又は組織に接触することができる。
【0022】
補助構成要素200が金属又は金属用具を含む場合、セラミック成分120は補助構成要素200の金属を表面110に接続する。セラミック成分の組成又は形状を変化させることによって、この接続を絶縁性又は導電性にすることができる。従って、実施態様の一部については、金属電極が補助構成要素200として、医療用具の金属表面120に取付けられ、セラミック成分は金属表面120からそれを絶縁する。
【0023】
補助構成要素200がガラス又はセラミックを含む場合、セラミック成分120は補助構成要素200のガラス又はセラミックを表面110に接続する。従って、実施態様の一部では、ガラス又はセラミックの補助構成要素200が埋め込み型医療用具の金属表面110(金属表面を持つ用具について)又は埋め込み型医療用具の何らかのほかの表面に接着される。
【0024】
セラミック成分120が取付け手段として作用する発明の実施態様では、セラミック成分の厚さが変化して特定の用途に適応する。図6は、金属電極を含む補助構成要素200に取付けられた、金属表面110を含む埋め込み型医療用具100を示す。補助構成要素200は、表面210及び補助表面取付け領域220と呼ばれる取付け領域を有する。金属表面110、210は双方とも、酸化物層135、235で裏打ちされた取付け領域115、220を有する。セラミック成分120はこれら酸化物層の間に配置される。この種の実施態様では、セラミック成分は、2つの融着層140、140’を有し、それぞれ各1つが酸化物層135及び235と対を成す。2つの融着層140、140’及び多孔質層125の相対的な厚さは意図される用途に依存する。実施態様の一部では、多孔質層125全体がガラス化される。実施態様の一部では、融着層140は多孔質層125から区別できない。一方、他では、セラミック成分は区別可能な多孔質層125を保持する。
【0025】
最終的に、発明の医療用具は通常、異なる材料間の少なくとも1つの接続を含む。たとえば、表面110が金属状であり、セラミック成分120の表面がガラス状であれば、接続は、金属とガラスの間である。そのような接続を作る場合、当業者は、異なる材料にもかかわらず、互いに融着性であり、類似する熱特性、たとえば、類似する熱膨張係数を有することを望む。類似する熱特性によって接続片における温度変化が確実に片における類似のサイズ変化を生じるであろう。接続を横切るいかなる一致しないサイズ変化も接続を横切る機械的なひずみを生み、不一致が大きいほど、ひずみも大きい。
【0026】
残念ながら、特に接続されるべき小片が、発明のセラミック−金属の接続又はセラミック−ポリマーの接続について想像される形状を有する場合、金属とガラスほど異なるような材料を接続するのに十分なほど熱特性を一致させることは、通常できない。このことは、材料及び接続が上述の機械的応力に耐えることができなければならないことを意味する。ステントのストラットのような特定の用具は、セラミックスのようにその熱膨張をさらに大きく調整する又は機械加工することができ、セラミック成分は、ストラットのようにその熱膨張をさらに大きくするように選択することができる。しかし、この一致が生じるかどうかに関わらず、接続は、接続される物体の熱特性の間の不一致によって起こる機械的ひずみを実質的に克服するのに十分なほど強くあるべきである。
【0027】
接続の強さは、物体間の界面に実際に存在する材料の間の融和性に部分的には依存する。実施態様の一部では、金属の表面上に酸化物層が形成される。金属に近いこの酸化物層の位置で、酸化物層の組成は、その下にある金属の組成に類似し、酸化物表面では、組成は、ガラス又はセラミックに非常に似ている。従って、層は金属とガラス又はそのほかの補助構成要素物質との間の変わり目として役立つ。
【0028】
セラミック成分も表面110と補助構成要素200との間の移行層として役立ってもよい。熱膨張パラメータが重要なので、2つの材料間の熱膨張における差異は、本発明の目的で異なるとみなされるべき材料にとって十分である。ガラスの補助構成要素に結合されたガラスの医療用具は、各成分に関係する熱パラメータによって、異なった材料間で結果として接続を生じればよい。従って、発明の実施態様の一部は、セラミック成分120を介して接続された補助構成要素のガラス表面に接続された医療用具のガラス表面を含む。
【0029】
典型的な実施態様では、取付け領域115を含有するように表面110を製造するのに機械加工手段を使用する。周知の機械加工手段には、研磨、削剥、抜き打ち加工、鋳造、成形、鋳込み、切削加工などが挙げられる。これらは従来のように又はレーザーを用いて達成される。実施態様の一部は、レーザー削磨を用いて取付け領域115を形成する。放電機械加工、超音波機械加工、スパッタ機械加工及び電解研磨も本発明において機械加工手段として役立つ。
【0030】
取付け領域115を形成した後、セラミック成分120を受けるようにその表面を加工すべきである。加工工程は、取付け領域115を取り囲む領域を構成する材料に依存する。領域が金属状である場合、取付け領域表面を処理するのに2つの異なった方法が採用される。金属の一部については、表面115がセラミック成分材料と融着性なので、又は表面115がセラミック成分材料と融着性である適当な酸化物層135を天然に有しているのでのいずれかで、セラミック成分120に直接、金属の表面を取付けることができる。
【0031】
ステンレス鋼のようなそのほかの金属については、取付け領域115の表面に酸化物層135を形成する。当該技術で広く採用されているような局在化させた加熱手段、たとえば、レーザーを表面に向ける又はそのほかの局在化熱処理手段を用いて、単に取付け領域115を加熱することによって、このことが達成される。或いは、表面全体を加熱する。この方法によって、場合によっては、所望でない酸化物のある領域は、さらに加工する前に取り除かれる酸化物を有してもよい。図7は、表面110を加熱して酸化物層135を形成した後、表面110の中に機械加工した取付け領域115を持つ埋め込み型医療用具100を示す。表面上に酸化物層を形成するほかの方法は当業者に既知であり、本開示の範囲内にあるとみなされる。そのほかの有用な加熱手段には、レーザー、水素炉、高電圧DCアーク電流などが挙げられる。当業者は好適な加熱方法に熟知している。
【0032】
図8は、所望でない領域から酸化物層を除いた後の図7の埋め込み型医療用具を示す。酸化物層135が取付け領域115の表面に残存することに注意されたい。
【0033】
別の実施態様では、酸化物層が所望でない領域における表面110を覆うことによって酸化物層135を形成する。次いで、上述のように、用具を局所的に加熱する又は全体として加熱する。或いは、表面の酸化を促進する、又は表面を酸化する材料を選択的に、酸化物層が所望である領域に適用する。次いで、必要に応じて用具を局所的に加熱する又は全体として加熱する。覆う技法は当該技術で周知である。本発明の実践では、シルクスクリーン及び転写テープ法を使用することができる。
【0034】
取付け領域115に酸化物層135が形成されるとすぐに、セラミック成分120を塗布する。その場でセラミック成分を形成することによって、又は事前にそれを形成し、取付け領域115の中又は上にそれを配置することによって塗布が行われる。
【0035】
実施態様の一部では、化学的にガラス材料又はセラミック材料に転換させることができる前駆物質材料を適用することによってその場でのセラミック成分の形成が達成される。好適な前駆物質の1つは、ガラス製造技術で、ガラスフリットとして知られている材料を含む。ガラスフリットは部分的にか焼された多孔質材料である。実施態様の一部では、前駆物質はガラスフリット及び結合剤を含むスラリーである。結合剤により、前駆物質は塗料のように敷設できる。従って、以下に記載する加工工程が完了するまで前駆物質は表面に貼りつく。実施態様の一部では、前駆物質材料は、公知のゲル又はハイドロゲルである。さらなる処理の際、これらのゲルは多孔質の網状組織の構造を形成する。
【0036】
浸漬、スプレー、塗装、化学蒸着を用いた蒸着のような従来の手段を用いて、又は組成物を医療用具に適用することによって前駆物質材料を塗布する。前駆物質材料は、用具全体に塗布されるか、又は直接取付け領域に選択的に塗布される。実施態様の一部では、セラミック成分120を必要としない医療用具の領域は覆われて、前駆物質材料の接着を防ぐ。実施態様の一部では、針型アプリケータ及びポンプを含む装置を用いて前駆物質材料を直接取付け領域に塗布する。
【0037】
必要に応じて前駆物質材料を塗布したらすぐに、それはセラミック成分120に変換される。この変換は数回の工程を有する。典型的な実施態様では、前駆物質材料を加熱して結合剤を除き、ゲルからガラスフリット材又は網状組織構造を後に残す。従って、前駆物質材料の温度は、ガラスフリット又は網状組織構造に望ましくない変化又は粉砕をもたらさず、且つ合理的な割合で材料から結合剤を除くような範囲内にすべきである。医療用具全体を加熱する又はレーザー若しくはそのほかの局所加熱技法によって前駆物質材料を局所的に加熱することによってこの工程は達成される。次に、セラミック成分120を、取付け領域にあらかじめ堆積された酸化物層135と融着させる、又は酸化物層を必要としない表面については、取付け領域115自体に直接融着させる。典型的な実施態様では、融着は同様に加熱工程のよって達成される。普通、さらに高いが、さらに局在化された温度を融着では必要とする。再び、加熱は、用具全体を加熱する又は局所的に加熱することによって達成される。ここでの目標は、酸化物層135及びガラスフリット材の隣接領域を、これらの領域が融着するように加熱することである。実施態様の一部では、多孔質領域125の大部分が実質的に変化しないままである、すなわち、多孔質のままであるように加熱は行われる。従って、たとえば、レーザーによる、酸化物層−ガラス成分接合部に限定された局所的加熱が選択されることが多い。
【0038】
この加熱工程によって上述した融着層140が作成される。十分な熱で、ガラスフリット材はガラス化する。実施態様の一部では、この工程は酸化物層135の存在下で行われ、実施態様の一部では、酸化物層135はガラスフリット材料と実質的に融着性であるので、材料は融着する(十分に長い時間、十分に高い温度が維持される領域にて)。本発明の目的としては、酸化物層とセラミック成分又はガラスフリット材との間の融着性は、加熱されたとき、それらが一緒に融着する又は焼結することを意味する。融着が生じるように加熱パラメータを選択すべきである。これらのパラメータの決定の仕方は、当業者に公知である。ここで記載された2つの加熱工程は、別々に実施しなくてもよい。言い換えれば、結合剤を除く加熱工程が、セラミック成分120を酸化物層135に融着させ、融着層140を創製する工程であってもよい。
【0039】
上記で議論したように、ガラスフリット材は、か焼されたガラス前駆物質材料である。それ自体、十分に高い温度に加熱されると、ガラス化し、急速に非多孔質になる。このことは、フリットの多孔質の変化を望まない適用については、スラリーの結合剤は取り去るが、フリットは実質的にガラス化しない又は実質的に多孔性を失わないように加熱を制御すべきであることを意味する。融着工程の間、フリットの多孔性を実質的に保持するように加熱を制御すべきである。これによってスラリーで本来見い出されるフリットに似た大部分の多孔性を持つ材料が残される。実施態様の一部は、スラリーで本来見い出されるフリットの多孔性とは異なるガラスの多孔性を保証する。それらの場合、加熱が、フリットの融点より低い温度でのアニーリング工程を含んでもよい。
【0040】
ゲルにおける多孔性は、ガラスフリット材における多孔性に類似する。通常、ゲルを調製する方法及びそれに続く熱処理が得られる網状組織の多孔性を決定する。上記で議論したように、アニーリング工程を用いて、この網状組織を多孔性改変の対象としてもよい。
【0041】
実施態様の一部では、先ずセラミック成分を事前に形成することによってセラミック成分を適用することもできる。医療用具の取付け領域115に一致するように成分120の形状を作り、サイズを合わせ、所定の場所にそれを物理的に保持することによって又は一時的な接着剤を塗布することによって、一時的に成分120を取付け領域115に接合する。次いで、上述したように、セラミック成分120を取付け領域の表面に融着させる。取付け領域115に取付けられる前にセラミック成分120内でガラス化した融着層140を事前に形成することができ、又は融着工程の間にそれを形成することができる。用途に従ってセラミック成分の多孔性を選択する。
【0042】
セラミック成分120を表面110に取付けた後、必要に応じてそれを機械加工して形状を変更することができる。たとえば、実施態様の一部は、その外側面が表面110と実質的に同一平面にあるようにセラミック成分120を機械加工する。そのような機械加工は当業者に周知である。
【0043】
セラミック成分120を表面110に取付けた後、それを薬剤リザーバとして使用することができ、またそれを使用して補助構成要素200を取付けることができる。
【0044】
セラミック成分120が薬剤リザーバとして役立つべき場合、さらなる機械加工工程が必要である。先ず第1に、薬剤は薬剤リザーバに堆積される。好適な薬剤は上述されている。好適な薬剤又は好適な薬剤を含む組成物を調製することは、当業者の技量レベルの範囲内で十分である。いったん調製されると、薬剤リザーバ120上に材料をスプレーする、塗装するなどによって又は材料に薬剤リザーバを浸漬することによって薬剤を薬剤リザーバに装填する。薬剤リザーバ120を満たした後、当業者に既知の方法を用いて過剰な薬剤を取り除く。
【0045】
当業者は、層250のようなポリマー層で医療用具をコートする方法に熟知している。本発明の医療用具は、薬剤リザーバ120又は医療用具の一部の上にポリマー層250を含む。層が薬剤又は組成物に対して多孔性であれば、薬剤リザーバ120が満たされる前にポリマー層250を敷設することができる。リザーバが満たされた後もポリマー層250を敷設することができる。薬剤リザーバ120を覆うポリマー層250を含むそれらの実施態様については、薬剤リザーバ120からポリマー層250を介して患者の体内の治療部位に薬剤が拡散できるように層の組成及び構造を選択すべきである。適当な選択によって、ポリマー層250は薬剤送達率をさらに制御することができる。
【0046】
当業者は、発明の薬剤リザーバからの薬剤送達率を制御するほかの方法を容易に想像できる。これらは本発明の範囲内であるとみなされる。
【0047】
セラミック成分120が取付け手段として使用される場合、同様にさらなる製造工程が必要とされる。最初に、表面115について上述したように必要な補助構成要素取付け領域220及び酸化物層235を含有するように補助構成要素210の表面を調製しなければならない。上記のように、セラミック成分はその場で調製することができ、又は事前に形成することができる。埋め込み型医療用具及び補助構成要素の双方の取付け領域にセラミック成分120を取付ける。少なくとも2つの接続、つまりセラミック成分120と取付け領域115との間の少なくとも1つ及びセラミック成分120と補助構成要素取付け領域220との間の少なくとも1つが形成されることを除いて、上記と同様にこれを行う。これらの接続は、単一の接続について上述したように連続して作成することができ、又は実質的に同時に作成することができる。
【0048】
これらの接続を実質的に同時に作成する場合、接続が出来るまで、医療用具100、セラミック成分120及び補助構成要素200を一緒に、互いに保持する方法を使用すべきである。一時的な接着剤によって、適当な機械的な留め具によって、又は当業者に既知のようなそのほかの方法を使用してこれを達成する。
【0049】
実施態様の1つでは、レーザーのような局所的加熱を用いて上述のように接続を作成する。ほかの実施態様では、医療用具100、セラミック成分120及び補助構成要素200を含む構造体全体を加熱する。別の全体の部分を加熱することに対して、局所的に加熱する1つの接続の種々の組み合わせは、そのような複雑さが用具の意図される機能について必要であれば、本発明の範囲内である。
【0050】
当業者は、1以上の補助構成要素200が本発明の実践で同様に機能できることを認識する。たとえば、化学センサーのような補助構成要素200及び電極のような別個の補助構成要素200と共に発明の医療用具100を構築することができる。
【0051】
実施態様の一部では、取付け手段として使用される場合、セラミック成分120は、上述のように薬剤リザーバとして同時に使用できるのに必要とされる多孔性を保持するように構築される。
【0052】
当業者は、ポリマー層で医療用具をコートする方法に熟知している。発明の医療用具の一部は、補助構成要素200の上に又は医療用具100のさらに大きな部分の上にポリマー層250を含む。
【0053】
上記議論は、金属基材をガラス又はセラミック基材に融着することに関係する。当業者は、上述した技法は、プラスチック又はそのほかのポリマーの基材でも機能することを認識する。これらの場合のほとんどで、プラスチック基材は、酸化物層を介在させないで直接、セラミック成分に接続される。また、セラミック成分と医療用具又は補助構成要素のプラスチック表面との間の接続に必要とされる熱の量は、当業者に知られているように、通常、上記で議論した表面に必要とされる量よりもはるかに少ない。熱のこの少ない量は、場合によっては、セラミック成分で形成する第2の多孔質の程度を抑えた領域を生じないことがある。従って、それらの場合では、実施態様は第2の多孔質の程度を抑えた領域を欠く。場合によっては、好適なプラスチックの使用によって、プラスチック表面と多孔質セラミック成分の間の接続を接着剤を用いて行うことができる。従って、ポリマーの埋め込み型医療用具に多孔質ガラスの薬剤リザーバを取付けることができる。
【0054】
その熱特性が、機械加工後、それらがさらに密接にセラミック成分の熱特性に一致するように変換されるように、埋め込み型医療用具100の表面110を機械加工することができる。
【0055】
これを達成する方法の1つは、ナイフ刃又はまくれ刃を取付け領域115内での表面110に機械加工することである。この方法は、通常、ガラス対金属の密封に使用される標準的な日用の密封に類似する。
【0056】
これを達成する別の方法を図11に示す。この図は、表面110が機械加工された試作的医療用具100を示す。表面110におけるCOレーザーで穴を開けた取付け領域115。この方法は、当業者の技量レベルの範囲内で十分である。通常、レーザーが穴1135を開け、次いでレーザーを再配置し、別の穴1135を開ける。十分大きな取付け領域115が表面110に機械加工されるまでこの工程を繰り返す。
【0057】
この工程の結果は、互いに非常に接近した多数の穴1135である。壁が重なり合って、日用の技法を用いて作製した密封における刃を連想させる偽のまくれ刃を形成するのに十分なほど穴1135が一緒に接近する。
【0058】
当業者が容易に認識するように、これらの技法のいずれかを本文書に記載される実施態様に容易に適合させることができる。
【実施例】
【0059】
以下は代表的な実施態様を開示する。これらは、単に例示のもの目的であって、またとない実施態様として解釈されるべきではない。
【0060】
一揃いの発明の実施態様では、医療用具の表面に機械加工された取付け領域の表面上に形成される酸化物層を介して、医療用具がセラミック成分に取付けられる。セラミック成分は、それが酸化物層に取付けられる場所で又はその近傍で、多孔質の程度を抑えた領域を有し、残りの部分はすべて実質的に多孔質領域である。使用前の任意の時に、この多孔質領域は薬剤で満たされる。これらの実施態様の一部では、医療用具の表面は、鉄、コバルト、ニッケル、マンガン、ステンレス鋼、タンタル、ニオビウム、超弾性ニッケル−チタン合金、チタン、銀、金、白金、鋼鉄、又はアルミニウムを含む金属である。これらの実施態様の一部では、取付けは熱源としてレーザーを使用する。これらの実施態様の一部では、セラミック成分はガラスフリットスラリーの加熱において形成する。
【0061】
別の一揃いの発明の実施態様では、医療用具の表面に機械加工される取付け領域の表面上に形成される酸化物層を介して、医療用具がセラミック成分に取付けられる。セラミック成分は、それが酸化物層に取付けられる場所で又はその近傍で、多孔質の程度を抑えた第2の領域を有し、残りの部分はすべて実質的に多孔質領域である。使用前の任意の時に、この多孔質領域は薬剤で満たされる。これらの実施態様の一部では、医療用具の表面は、ステンレス鋼、タンタル、超弾性ニッケル−チタン合金、チタン、銀、金、白金又は鋼鉄のような金属である。これらの実施態様の一部では、医療用具は血管内ステントである。これらの実施態様の一部では、取付けは熱源としてレーザーを使用する。これらの実施態様の一部では、セラミック成分はガラスフリットスラリーの加熱において形成する。
【0062】
別の一揃いの発明の実施態様では、医療用具の表面に機械加工される取付け領域の表面上に形成される酸化物層を介して、医療用具がセラミック成分に取付けられる。セラミック成分は、それが酸化物層に取付けられる場所で又はその近傍で、多孔質の程度を抑えた第2の領域を有し、残りの部分はすべて実質的に多孔質領域である。使用前の任意の時に、この多孔質領域は薬剤で満たされる。これらの実施態様の一部では、医療用具の表面は、鉄、コバルト、ニッケル、マンガン、ステンレス鋼、タンタル、ニオビウム、超弾性ニッケル−チタン合金、チタン、銀、金、白金、鋼鉄、又はアルミニウムを含む金属である。これらの実施態様の一部では、薬剤は、平滑筋細胞血管活性阻害剤、創傷治癒増強剤、血管部位における構造特性を改善する作用剤、血管部位における弾性特性を改善する作用剤、抗腫瘍物質、抗炎症物質、抗血小板物質、抗凝固物質、抗フィブリン物質、抗血栓物質、抗有糸分裂物質、抗生物質、抗アレルギー物質、抗酸化物質、α−インターフェロン、遺伝子操作した上皮細胞、ラパマイシン又はデキサメタゾンを含有する。これらの実施態様の一部では、用具は、セラミック成分上、セラミック成分を含有しない用具の一部上又は用具全体にコートされたポリマー層を含有する。これらの実施態様の一部では、取付けは熱源としてレーザーを使用する。これらの実施態様の一部では、セラミック成分はガラスフリットスラリーの加熱において形成する。
【0063】
別の一揃いの発明の実施態様では、医療用具の表面に機械加工される取付け領域の表面上に形成される酸化物層を介して、医療用具がセラミック成分に取付けられる。セラミック成分は、それが酸化物層に取付けられる場所で又はその近傍で、多孔質の程度を抑えた第2の領域を有し、残りの部分はすべて実質的に多孔質領域である。使用前の任意の時に、この多孔質領域は薬剤で満たされる。これらの実施態様の一部では、医療用具の表面は、鉄、コバルト、ニッケル、マンガン、ステンレス鋼、タンタル、ニオビウム、超弾性ニッケル−チタン合金、チタン、銀、金、白金、鋼鉄、又はアルミニウムを含む金属である。これらの実施態様の一部では、薬剤は、ダクチノマイシン、アクチノマイシンIV、アクチノマイシンI、アクチノマイシンX、及びアクチノマイシンCを含むアクチノマイシンD又はその誘導体及び類縁体(ウィスコンシン州53233、ミルウォーキー、ウエストセントポール通り1001のシグマ−アルドリッチにより製造される、又はメルクから入手可能なコスメゲン)、パクリタキセル(たとえば、コネチカット州、スタムフォードのブリストル・マイヤーズ・スクイブによるタキソール(登録商標))、ドセタキセル(たとえば、ドイツ、フランクフルトのアベンティスのタキソテレ(登録商標))、メソトレキセート、アザチオプリン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、フルオロウラシル、ドキソルビシン塩酸塩(たとえば、ニュージャージー州、ピーパックのファルマシア&アップジョンのアドリアマイシン(登録商標))、及びマイトマイシン(たとえば、コネチカット州、スタムフォードのブリストル・マイヤーズ・スクイブのムタマイシン(登録商標))、ヘパリンナトリウム、低分子量ヘパリン、ヘパリン様物質、ヒルジン、アルガトロバン、フォルスコリン、バピプロスト、プロスタサイクリン及びプロスタサイクリン類縁体、デキストラン、D−phe−pro−arg−クロロメチルケトン(合成抗血栓剤)、ジピリダモール、糖タンパク質IIb/IIIa血小板膜受容体拮抗剤抗体、組換えヒルジン、アンギオマックス(商標)(マサチューセッツ州、ケンブリッジ、バイオゲン社)、アンギオペプチン、アンギオテンシン変換酵素阻害剤、カプトプリル(たとえば、コネチカット州、スタムフォードのブリストル・マイヤーズ・スクイブのカポテン(登録商標)及びカポジド(登録商標))、シラザプリル又はリシノプリル(たとえば、ニュージャージー州、ホワイトハウスステーションのメルク社のプリニビル(登録商標)及びプリンジド(登録商標));カルシウムチャンネル遮断剤(たとえば、ニフェジピン)、コルヒチン、線維芽細胞増殖因子(FGF)拮抗剤、魚油(オメガ3−脂肪酸)、ヒスタミン拮抗剤、ロバスタチン(HMG−CoA還元酵素の阻害剤、コレステロール低下剤、ニュージャージー州、ホワイトハウスステーションのメルク社の商品名、メバコール(登録商標))、モノクローナル抗体(たとえば、血小板由来増殖因子(PDGF)受容体に特異的なもの)、ニトロプルシド、ホスホジエステラーゼ阻害剤、プロスタグランジン阻害剤、スラミン、セロトニン遮断剤、ステロイド、チオプロテアーゼ阻害剤、トリアゾロピリミジン(PDGF拮抗剤)、酸化窒素、ラパマイシン及びその構造的誘導体(エベロリムス)、並びにペミロラストカリウムを含有する。これらの実施態様の一部では、用具は、セラミック成分の上部、セラミック成分を含有しない用具の一部の上又は用具全体にコートされたポリマー層を含有する。これらの実施態様の一部では、取付けは熱源としてレーザーを使用する。
【0064】
別の一揃いの実施態様では、セラミック成分は、医療用具の表面を補助構成要素の表面に接続する。双方の表面は表面(又は表面に機械加工された若しくは形成された取付け領域)上の酸化物層を介してセラミック成分に取付けられる。セラミック成分はそれが各酸化物層に取付けられる場所又はその近傍で多孔質の程度を抑えた第2の領域を有する。これらの実施態様の一部では、医療用具の表面は、鉄、コバルト、ニッケル、マンガン、ステンレス鋼、タンタル、ニオビウム、超弾性ニッケル−チタン合金、チタン、銀、金、白金、鋼鉄、又はアルミニウムを含む金属である。これらの実施態様の一部では、取付けは熱源としてレーザーを使用する。これらの実施態様の一部では、セラミック成分はガラスフリットスラリーの加熱において形成する。
【0065】
別の一揃いの実施態様では、セラミック成分は、医療用具の表面を補助構成要素の表面に接続する。双方の表面は表面(又は表面に機械加工された若しくは形成された取付け領域)上の酸化物層を介してセラミック成分に取付けられる。セラミック成分はそれが各酸化物層に取付けられる場所又はその近傍で多孔質の程度を抑えた第2の領域を有する。これらの実施態様の一部では、医療用具はステントである。これらの実施態様の一部では、補助構成要素の表面は、チタニア、ジルコニア、ハフニア、シリカ、アルミナ、シリカアルミナ、炭化珪素、炭化タングステン、ボロ窒化珪素、ボロ窒化物、珪素又はガリウムヒ素を含むセラミックである。これらの実施態様の一部では、取付けは熱源としてレーザーを使用する。これらの実施態様の一部では、セラミック成分はガラスフリットスラリーの加熱において形成する。
【0066】
別の一揃いの実施態様では、セラミック成分は、医療用具の表面を補助構成要素の表面に接続する。双方の表面は表面(又は表面に機械加工された若しくは形成された取付け領域)上の酸化物層を介してセラミック成分に取付けられる。セラミック成分はそれが各酸化物層に取付けられる場所又はその近傍で多孔質の程度を抑えた第2の領域を有する。これらの実施態様の一部では、医療用具の表面は、鉄、コバルト、ニッケル、マンガン、ステンレス鋼、タンタル、ニオビウム、超弾性ニッケル−チタン合金、チタン、銀、金、白金、鋼鉄、又はアルミニウムを含む金属である。これらの実施態様の一部では、補助構成要素の表面は、ホウケイ酸ガラス、鉛ガラス、ソーダガラス、ウランガラス、軟質ガラス、溶融石英又は溶融シリカを含むガラスである。これらの実施態様の一部では、補助構成要素は物理的センサーである。これらの実施態様の一部では、取付けは熱源としてレーザーを使用する。これらの実施態様の一部では、セラミック成分はガラスフリットスラリーの加熱において形成する。これらの実施態様の一部では、医療用具はステントである。
【0067】
本発明の特定の実施態様を示し、記載してきたが、さらに広い側面において本発明から逸脱することなく、変更及び修正を行うことができることは当業者に明白であろう。従って、添付のクレームは、その範囲内に、そのような変更及び修正のすべてを本発明の精神及び範囲の中に入るものとして包含する。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】埋め込み型医療用具の一部を図解する。
【図2】埋め込み型医療用具の一部を断面で図解する。
【図2A】埋め込み型医療用具の一部を断面で図解する。
【図3】埋め込み型医療用具の取付け部に適合させるセラミック成分を図解する。
【図4】取付けられたセラミック成分と共に埋め込み型医療用具を図解する。
【図5】取付けられたセラミック成分及びポリマー被覆層と共に埋め込み型医療用具を図解する。
【図6】セラミック成分を介して解釈される断面によってセラミック成分を介して補助構成要素に接続される埋め込み型医療用具を図解する。
【図7】断面で、酸化物層を持つ埋め込み型医療用具を図解する。
【図8】断面で、酸化物層を持つ埋め込み型医療用具を図解する。
【図9】試作的埋め込み型医療用具の表面及びその用具の断面を図解する。
【図10】試作的埋め込み型医療用具の表面及びその用具の断面を図解する。
【図11】レーザーを用いて調製された試作的用具の表面及び表面の断面を図解する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者に埋め込むための医療用具であって、前記医療用具の表面に配置されるセラミック成分を有する医療用具。
【請求項2】
前記セラミック成分が第1の多孔質領域を有する請求項1の医療用具。
【請求項3】
前記表面の内側又は上に配置される少なくとも1つの取付け領域をさらに有し、前記セラミック成分が前記取付け領域の上又は内側に配置される請求項2の医療用具。
【請求項4】
第2の多孔質領域をさらに有し、前記第2の多孔質領域は、前記第1の多孔質領域よりも多孔質の程度が低く、前記セラミック成分が前記第2の多孔質領域を介して少なくとも1つの前記取付け領域に接続している請求項3の医療用具。
【請求項5】
前記セラミック成分が前記第2の多孔質領域を介して少なくとも1つの前記取付け領域の表面に融着する請求項4の医療用具。
【請求項6】
少なくとも1つの前記取付け領域の表面と前記第2の多孔質領域との間に配置される酸化物層をさらに有する請求項4の医療用具。
【請求項7】
前記多孔質領域が放出可能に薬剤を含有する請求項1の医療用具。
【請求項8】
前記薬剤が、平滑筋細胞血管活性阻害剤、創傷治癒増強剤、血管部位における構造特性を改善する作用剤、血管部位における弾性特性を改善する作用剤、抗腫瘍物質、抗炎症物質、抗血小板物質、抗凝固物質、抗フィブリン物質、抗血栓物質、抗有糸分裂物質、抗生物質、抗アレルギー物質、抗酸化物質、α−インターフェロン、遺伝子操作した上皮細胞、ラパマイシン、アクチノマイシンD、パクリタキセル及びドセタキセルの少なくとも1つを有する請求項7の医療用具。
【請求項9】
前記セラミック成分の上に、又は前記セラミック成分を含まない前記医療用具の一部の上に、又はそれらの両方にポリマー層をさらに有する請求項2の医療用具。
【請求項10】
補助構成要素と共に前記補助構成要素の中又は上に配置される少なくとも1つの補助構成要素取付け領域とをさらに有し、前記セラミック成分が少なくとも1つの前記補助構成要素取付け領域の上又は内側に配置される請求項4の医療用具。
【請求項11】
前記セラミック成分内に配置される第3の多孔質領域をさらに有し、前記第3の多孔質領域は、前記第1の多孔質領域よりも多孔質の程度が低く、前記セラミック成分が前記第3の多孔質領域を介して少なくとも1つの前記補助構成要素取付け領域に接続する請求項10の医療用具。
【請求項12】
前記セラミック成分が前記第3の多孔質領域を介して少なくとも1つの前記補助構成要素取付け領域に融着される請求項11の医療用具。
【請求項13】
前記第3の多孔質領域と少なくとも1つの前記補助構成要素取付け領域との間に配置される第2の酸化物層をさらに有する請求項11の医療用具。
【請求項14】
前記表面又は前記補助構成要素の表面又はその双方が、金属、ガラス又はセラミックを有する請求項11の医療用具。
【請求項15】
前記金属が、鉄、コバルト、ニッケル、マンガン、ステンレス鋼、タンタル、ニオビウム、超弾性ニッケル−チタン合金、チタン、銀、金、白金、鋼鉄、又はアルミニウムを有する請求項14の医療用具。
【請求項16】
前記ガラスがホウケイ酸ガラス、鉛ガラス、ソーダガラス、ウランガラス、軟質ガラス、溶融石英又は溶融シリカを有する請求項14の医療用具。
【請求項17】
前記セラミックが、炭化物セラミック、酸化物セラミック、窒化物セラミック又はホウ化物セラミックを有する請求項14の医療用具。
【請求項18】
前記セラミックが、チタニア、ジルコニア、ハフニア、シリカ、アルミナ、シリカアルミナ、炭化珪素、炭化タングステン、ボロ窒化珪素、ボロ窒化物、珪素又はガリウムヒ素を有する請求項17の医療用具。
【請求項19】
前記補助構成要素が、電極、物理的センサー又は化学的センサーの1つである請求項10の医療用具。
【請求項20】
前記補助構成要素の上に、又は前記医療用具の前記補助構成要素を含まない部分の上に、又はそれらの両方に配置されるポリマー層をさらに有する請求項10の医療用具。
【請求項21】
前記医療用具がステントである請求項10の医療用具。
【請求項22】
前記医療用具の前記表面が、プラスチック、金属、ガラス又はセラミックを有する請求項1の医療用具。
【請求項23】
前記金属が、、鉄、コバルト、ニッケル、マンガン、ステンレス鋼、タンタル、ニオビウム、超弾性ニッケル−チタン合金、チタン、銀、金、白金、鋼鉄、又はアルミニウムを有する請求項22の医療用具。
【請求項24】
前記ガラスがホウケイ酸ガラス、鉛ガラス、ソーダガラス、ウランガラス、軟質ガラス、溶融石英又は溶融シリカを有する請求項22の医療用具。
【請求項25】
前記セラミックが、炭化物セラミック、酸化物セラミック、窒化物セラミック又はホウ化物セラミックを有する請求項22の医療用具。
【請求項26】
前記セラミックが、チタニア、ジルコニア、ハフニア、シリカ、アルミナ、シリカアルミナ、炭化珪素、炭化タングステン、ボロ窒化珪素、ボロ窒化物、珪素又はガリウムヒ素を有する請求項25の医療用具。
【請求項27】
患者に埋め込むための医療用具であって、
a)金属を有する表面;
b)前記表面の中又は上に配置される少なくとも1つの取付け領域;
c)ガラス又はセラミックを有するセラミック成分であって、第1の多孔質領域及び多孔質の程度を抑えた第2の領域を有し、前記セラミック成分の多孔質の程度を抑えた領域側が前記取付け領域の上又は内側に融着される、セラミック成分;及び
d)前記用具の前記表面と前記セラミック成分との間の前記取付け領域の上又は内側に配置される酸化物層
を有する医療用具。
【請求項28】
前記医療用具がステントである請求項27の医療用具。
【請求項29】
前記第1の多孔質領域に放出可能に配置される薬剤をさらに有する請求項27の医療用具。
【請求項30】
医療用具を調製する方法であって、
a)基礎医療用具の表面の上又は内側に少なくとも1つの取付け領域を調製すること;
b)前記取付け領域にセラミック成分前駆物質を塗布すること;及び
c)前記セラミック成分前駆物質をセラミック成分に変換すること
を有する方法。
【請求項31】
前記セラミック成分前駆物質を塗布する工程の前に少なくとも1つの取付け領域の上又は内側に酸化物層を形成することをさらに有する請求項30の方法。
【請求項32】
前記基礎医療用具、又は前記基礎医療用具の前記表面、又は前記基礎医療用具の一部とセラミック成分との熱的な相性が良くなるように、前記基礎医療用具、又は前記基礎医療用具の前記表面、又は前記基礎医療用具の一部を機械加工することをさらに有する請求項30の方法。
【請求項33】
前記セラミック成分を前記取付け領域に融着させる工程をさらに有する請求項30の方法。
【請求項34】
前記セラミック成分を前記酸化物層に融着させる工程をさらに有する請求項33の方法。
【請求項35】
前記表面の中に少なくとも1つの取付け領域を調製する前記工程が機械加工のための手段を使用する請求項30の方法。
【請求項36】
機械加工のための前記手段がレーザー削磨である請求項35の方法。
【請求項37】
前記取付け領域が、レーザーを用いて前記表面に作成される請求項30の方法。
【請求項38】
前記前駆物質のセラミック成分への変換が、前記前駆物質及び適宜、前記基礎医療用具の少なくとも一部を加熱することを有する請求項30の方法。
【請求項39】
前記前駆物質を加熱する前記工程が加熱するための手段を使用する請求項38の方法。
【請求項40】
加熱するための前記手段が、加熱炉、放射熱源、水素炉、高電圧DCアーク電流源又はレーザーから選択される請求項39の方法。
【請求項41】
レーザーを用いて前記セラミック成分前駆物質が加熱される請求項38の方法。
【請求項42】
補助構成要素の前記表面の上又は内側に少なくとも1つの取付け領域を適宜作成すること、及び前記補助構成要素取付け領域の中又は上に前記セラミック成分を接着することをさらに有する請求項30の方法。
【請求項43】
前記セラミック成分を接着する工程の前に少なくとも1つの前記補助構成要素取付け領域の上又は内側に酸化物層を形成することをさらに有する請求項42の方法。
【請求項44】
前記セラミック成分が多孔質領域を有する請求項30の方法。
【請求項45】
前記多孔質領域が薬剤を含有する請求項44の方法。
【請求項46】
前記補助構成要素の上に、又は前記基礎医療用具の前記補助構成要素を含まない部分の上に、又はそれらの両方にポリマー層を塗布する工程をさらに有する請求項45の方法。

【図1】
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【図2】
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【図2A】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2006−528026(P2006−528026A)
【公表日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−521100(P2006−521100)
【出願日】平成16年7月8日(2004.7.8)
【国際出願番号】PCT/US2004/022021
【国際公開番号】WO2005/011529
【国際公開日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願人】(504183388)アドヴァンスド カーディオヴァスキュラー システムズ, インコーポレイテッド (40)
【Fターム(参考)】