説明

薬剤分包装置

【課題】 複数の包装体の少なくとも一つに薬剤を収容した長尺の包装シートを分断装置にて1又は連続した2以上の前記包装体からなる包装体群に順次分断していき、当該分断された前記包装体群を搬送装置にて順次搬送していく薬剤分包装置であって、前記分断装置にて分断された包装体群の搬送動作に要する時間を短くでき、これにより、当該包装体群が薬剤分包装置外に排出されるまでの時間の短縮化を図ることができる薬剤分包装置を提供する。
【解決手段】 薬剤分包装置100は、カッター装置60にて切断されていない状態のシート300がコンベア70に移行したときにコンベア70の搬送速度を所定の基準搬送速度にし、シート300の分断後は、前記基準搬送速度より速い搬送速度にし、さらに次の切断されていないシート300がコンベア70に移行したときに基準搬送速度に戻す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の処方に基づいて供給された薬剤をそれぞれが個別に区画されるとともに長手方向に沿って並設される複数の包装体の少なくとも一つに収容した長尺の包装シートを1又は連続した2以上の前記包装体からなる包装体群に分断する分断装置と、前記分断装置にて分断された前記包装体群を搬送する搬送装置とを備え、薬剤の分包動作にあたり、前記包装シートを前記分断装置にて前記包装体群に順次分断していき、当該分断された前記包装体群を前記搬送装置にて順次搬送していく薬剤分包装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の薬剤分包装置のなかには、例えば、所定の処方に基づいて散薬や錠剤(散薬等をカプセルに入れたものを含む、以下同じ)等の薬剤を所定量毎に分配するとともに当該分配された所定量毎の薬剤を長尺の包装シートに順次供給し、当該長尺の包装シートを順次シールすることで、それぞれが個別に区画された複数の包装体を長手方向に沿って順次形成していく薬剤分包装置であって、前記所定処方に基づいて供給された薬剤を前記複数の包装体の少なくとも一つに収容した前記包装シートをカッター装置等の分断装置にて1又は連続した2以上の前記包装体からなる包装体群に順次分断していき、当該分断された前記包装体群をコンベア等の搬送装置にて順次搬送していく薬剤分包装置がある。
【0003】
このような従来の薬剤分包装置の薬剤分包動作について、次のような薬剤の処方を例にとって以下に具体的に説明する。図9は、従来の薬剤分包装置において、それぞれが個別に区画された複数の包装体が長手方向に沿って並設される長尺の包装シートから分断された1又は連続した2以上の包装体からなる包装体群がベルトコンベア70にて順次搬送されていく状態を示す図である。
【0004】
例えば、一(の患者)の処方Aでは、「朝食後」、「昼食後」及び「夕食後」に散薬と錠剤を3日間服用するように指示されていて、他(の患者)の処方Bでは、「朝食後」、「昼食後」及び「夕食後」に散薬を2日間服用するように指示されている場合においては、先ず、一処方Aに基づいて分配された「朝食後」、「昼食後」及び「夕食後」用の所定量毎の薬剤を長尺の包装シート300に順次供給し、当該長尺の包装シート300を順次シールすることで、それぞれが個別に区画された「朝食後」用、「昼食後」用、「夕食後」用或いは「空」の包装体hを長手方向Xに沿って順次形成していき、さらに一処方Aに基づいて供給された薬剤を収容した包装シート300を図示を省略したカッター装置にて、連続した、「空」、「朝食後」用、「昼食後」用及び「夕食後」用の四つの包装体hからなる包装体群Ha、「朝食後」用、「昼食後」用及び「夕食後」用の三つの包装体hからなる包装体群Ha、並びに「朝食後」用、「昼食後」用、「夕食後」用及び「空」の四つの包装体からなる包装体群Haに順次切断していき、図9(A)中のAに示すように、当該切断された3日分の包装体群Haをベルトコンベア70にて所定の搬送方向(図中X1)に所定の搬送速度で搬送していく。
【0005】
次に、前記一処方Aと同様にして、他処方Bに基づいて分配された「朝食後」用、「昼食後」用及び「夕食後」用の所定量毎の薬剤をシート300に順次供給し、当該シート300を順次シールすることで、それぞれが個別に区画された「朝食後」用、「昼食後」用、「夕食後」用或いは「空」の包装体hを長手方向Xに沿って順次形成していき、さらに他処方Bに基づいて供給された薬剤を収容したシート300を図示を省略したカッター装置にて、連続した、「空」、「朝食後」用、「昼食後」用及び「夕食後」用の四つの包装体hからなる包装体群Hb、並びに「朝食後」用、「昼食後」用、「夕食後」用及び「空」の四つの包装体hからなる包装体群Hbに順次切断していき、図9(A)中のBに示すように、当該切断された2日分の包装体群Hbをコンベア70にて所定の搬送速度で搬送していく。
【0006】
なお、所定の処方において、薬剤を収容したシート300を、例えば、3包ずつ、4包ずつ、処方の半分等、或いは図9(B)に示すように、「空」及び「朝食後」用の2包の包装体hからなる包装体群Ha1,Hb1、「朝食後」用、「昼朝食後」用又は「夕食後」用の1包の包装体hからなる包装体群Ha2,Hb2、「夕食後」用及び「空」の2包の包装体hからなる包装体群Ha3,Hb3にそれぞれ切断し、当該切断された包装体群Ha1〜Ha3,Hb1〜Hb3をコンベア70にて所定の搬送速度で搬送することもある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このように包装体群をコンベア等の搬送装置にて順次搬送していく従来の薬剤分包装置においては、包装体群の搬送動作に要する時間の短縮化が要求されている。例えば、シート300が切断された後の隣り合う包装体群間(図9(A)の例では、包装体群(Ha,Ha)間R1、包装体群(Hb,Hb)間R2及び包装体群(Ha,Hb)間R3、図9(B)の例では、包装体群(Ha1,Ha2)、(Ha2,Ha2)、(Ha2,Ha3)間R1、包装体群(Hb1,Hb2)、(Hb2,Hb2)、(Hb2,Hb3)間R2及び包装体群(Ha3,Hb1)間R3)のコンベア70の搬送速度は、シート300が切断される前のコンベア70の搬送速度と基本的に同じになっており、従って、カッター装置にて切断された包装体群Ha,Ha1〜Ha3や包装体群Hb,Hb1〜Hb3がコンベア70にて薬剤分包装置外に排出されるまでに時間を要しているのが実情である。
【0008】
本発明は、斯かる従来技術の問題を解決するべくなされたものであり、所定の処方に基づいて供給された薬剤をそれぞれが個別に区画されるとともに長手方向に沿って並設される複数の包装体の少なくとも一つに収容した長尺の包装シートを1又は連続した2以上の前記包装体からなる包装体群に分断する分断装置と、前記分断装置にて分断された前記包装体群を搬送する搬送装置とを備え、薬剤の分包動作にあたり、前記包装シートを前記分断装置にて前記包装体群に順次分断していき、当該分断された前記包装体群を前記搬送装置にて順次搬送していく薬剤分包装置であって、前記分断装置にて分断された包装体群の搬送動作に要する時間を短くでき、これにより、当該包装体群が薬剤分包装置外に排出されるまでの時間の短縮化を図ることができる薬剤分包装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、前記課題を解決するため、所定の処方に基づいて供給された薬剤をそれぞれが個別に区画されるとともに長手方向に沿って並設される複数の包装体の少なくとも一つに収容した長尺の包装シートを1又は連続した2以上の前記包装体からなる包装体群に分断する分断装置と、前記分断装置にて分断された前記包装体群を搬送する搬送装置とを備え、薬剤の分包動作にあたり、前記包装シートを前記分断装置にて前記包装体群に順次分断していき、当該分断された前記包装体群を前記搬送装置にて順次搬送していく薬剤分包装置において、前記分断装置にて分断されていない状態の包装シートが前記搬送装置に移行したときに前記搬送装置の搬送速度を所定の基準搬送速度にし、前記包装シートの分断後は、前記基準搬送速度より速い搬送速度にし、さらに次の分断されていない包装シートが前記搬送装置に移行したときに基準搬送速度に戻すことを特徴とする薬剤分包装置を提供する。
【0010】
本発明に係る薬剤分包装置によると、前記分断装置にて分断されていない状態の包装シートが前記搬送装置に移行したときには、例えば、該包装シートへの薬剤の供給タイミングや該包装シートをシールするタイミングに合わせるために、前記搬送装置の搬送速度を所定の基準搬送速度にしておくが、前記包装シートの分断後は、前記基準搬送速度より速い搬送速度にし、さらに次の分断されていない包装シートが前記搬送装置に移行したときに基準搬送速度に戻すので、前記包装シートが分断された後の隣り合う包装体群間の搬送速度は、前記包装シートが分断される前の基準搬送速度よりも速くなり、これにより前記分断装置にて分断された包装体群の搬送動作に要する時間を短縮でき、それだけ当該包装体群が前記搬送装置にて薬剤分包装置外に排出されるまでの時間を短くすることができる。さらに、本発明に係る薬剤分包装置によれば、分断された包装体群の搬送動作に要する時間を短縮するだけでなく、次のような利点がある。すなわち、従来の薬剤分包装置では、同じ処方において分断された包装体群間の間隔は狭いので、搬送装置内でお互いに干渉することにより、シワ等が入り易いところ、本発明に係る薬剤分包装置では、同じ処方において分断された隣り合う包装体群を離すことにより、搬送装置内でお互いに干渉することを防ぐことができる。また、本発明に係る薬剤分包装置では、次のような利点もある。すなわち、次の包装体群(分断された次の包装シートの先頭)が、搬送装置に辿り着くまで、搬送装置の搬送を継続しているため、次の包装体群が搬送装置に辿り着いた時スムーズに搬送装置内へ入っていくことができる。このように、包装体群がスムーズに搬送装置内に入ることで、包装体群の詰りや、搬送装置内でのシワや折れの発生を抑制することができる。
【0011】
前記搬送装置としては、代表的にはベルトコンベアを例示できる。本発明に係る薬剤分包装置として、例えば、前記包装シートに形成される前記包装体の前記長手方向の幅が可変するように(さらに具体的に言えば、それには限定されないが60mm、70mm、80mm又は90mmのいずれかに可変するように)構成されている薬剤分包装置を挙げることができる。かかる薬剤分包装置では、前記搬送装置の基準搬送速度を、前記包装体の前記長手方向の幅が大きいほど速くするように構成することができる。このような薬剤分包装置においても、前記分断装置にて分断されていない状態の包装シートが前記搬送装置に移行したときに前記搬送装置の搬送速度を前記包装体の前記長手方向の幅に応じた基準搬送速度にし、前記包装シートの分断後は、前記包装体の前記長手方向の幅に応じた複数の基準搬送速度のなかで最速の基準搬送速度より速い搬送速度することで、前記包装シートが分断された後の隣り合う包装体群間の搬送速度は、前記包装シートが分断される前の基準搬送速度よりも速くなり、これにより前記分断装置にて分断された包装体群の搬送動作に要する時間を短縮でき、それだけ当該包装体群が前記搬送装置にて薬剤分包装置外に排出されるまでの時間を短くすることができる。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように本発明に係る薬剤分包装置によれば、所定の処方に基づいて供給された薬剤をそれぞれが個別に区画されるとともに長手方向に沿って並設される複数の包装体の少なくとも一つに収容した長尺の包装シートを1又は連続した2以上の前記包装体からなる包装体群に分断する分断装置と、前記分断装置にて分断された前記包装体群を搬送する搬送装置とを備え、薬剤の分包動作にあたり、前記包装シートを前記分断装置にて前記包装体群に順次分断していき、当該分断された前記包装体群を前記搬送装置にて順次搬送していく薬剤分包装置であって、前記分断装置にて分断された包装体群の搬送動作に要する時間を短くでき、これにより、当該包装体群が薬剤分包装置外に排出されるまでの時間の短縮化を図ることができる薬剤分包装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、添付図面を適宜参照しつつ、本発明に係る薬剤分包装置の一実施形態について説明する。
【0014】
図1は、本発明に係る薬剤分包装置の一実施形態の概略斜視図である。図1に示すように、薬剤分包装置100は、グラシンポリエチレン又はセロハンポリエチレン等からなる長尺の熱溶着性の包装シート300に対してヒートシールを行うためのヒートシール装置1と、薬剤(散薬及び/又は錠剤)を所定量毎に分配し且つ当該所定量毎の薬剤を排出する薬剤分配装置200と、該薬剤分配装置200から排出される薬剤をヒートシール装置1によってシート300に形成される包装体内へ供給する薬剤供給装置400と、支持壁11を有する架台部材10と、支持壁11の一方面側11aから他方面側に向かう方向に沿って延びるように支持壁11に相対回転自在に装着された紙管ドラム20と、紙管ドラム20に支持された紙管体310から包装シート300を繰り出す駆動装置(図示せず)と、分断装置の一例であるカッター装置60と、搬送装置の一例であるベルトコンベア70と、これらの装置に接続されて薬剤分包装置全体を制御する制御部CONT(図1では図示を省略、図4参照)とを備え、所定の処方に基づいて供給された薬剤をそれぞれが個別に区画されるとともに長手方向に沿って並設される複数の包装体の少なくとも一つに収容した長尺の包装シート300をカッター装置60にて1又は連続した2以上の包装体からなる包装体群に順次切断していき、当該切断された包装体群をコンベア70にて順次搬送していくものである。
【0015】
なお、図中の符号91〜93は、紙管体310から繰り出されたシート300を案内する案内バーであり、必要又は所望に応じて、薬剤分包装置100に備えられる。
【0016】
図2は、図1に示す薬剤分包装置100において、薬剤分配装置200から薬剤供給装置400を経て薬剤が供給される包装シート300をヒートシール装置1でヒートシールして、個々の包装体hを形成する状態を概略的に示す斜視図であり、図3は、図1に示す薬剤分包装置100のヒートシール装置1、カッター装置60及びベルトコンベア70部分を中心に示した概略側面図である。また、図4は、図1に示す薬剤分包装置100の制御部CONTを中心に記載した概略システムブロック図である。
【0017】
図2に示すように、紙管ドラム20には、重合された状態(一枚のシートを長手方向(図中X方向)に沿った中心線で二つ折りにした状態や二枚のシートを重ね合わせた状態等、種々の態様が含まれる)で搬送される包装シート300が巻回されており、該シート300は、案内バー91、92、93を介して、ヒートシール装置1に向けて矢符X1の方向に搬送される。
【0018】
ヒートシール装置1は、ヒータ台3Aと、シート300の重合面P1を挟んで対向配置されたヒータ受け台3Bと、これらを互いに近接する方向に押動するヒータ押動装置110と、シート300をシート搬送方向X1に沿って送るシート送り装置40とを具備している。なお、ヒータ押動装置110は図2及び図3において図示を省略してある(図4参照)。
【0019】
シート送り装置40は、一対の送りローラ41と、該送りローラ41を回転駆動する送りローラ駆動装置120(図4参照)を備えており、該送りローラ41間でシート300を挟持しつつ、後述するように制御部CONTの指示の下、駆動装置120によって該送りローラ41を所定の周速で断続的に回転駆動することによってシート300を所定の一定時間毎に所定の基準搬送速度で送ることができる。また、ヒータ台3A及びヒータ受け台3Bは、シート300の重合面P1に直交する方向へ移動可能とされており、駆動装置120による一対の送りローラ41の回転駆動が停止しているときに、制御部CONTの指示の下、押動装置110によって両者が互いに近接する方向へ押動され、これにより、両者によって挟圧されるシート300をヒートシールし、さらにヒートシールしたあとは、押動装置110によるヒータ台3A及びヒータ受け台3Bのシート300への挟圧を解除することができる。このようにしてシート300は、包装体hの長手方向Xの一部及び幅方向(図中Y方向)がヒートシールされる。
【0020】
前述した薬剤分配装置200(図1参照)から排出された薬剤は、ヒートシール装置1よりもシート300の搬送方向X1上流側に配設された薬剤供給装置400におけるホッパ21から、制御部CONTの指示の下、薬剤供給装置400を作動させることで、ヒートシール装置1によってシート300に形成される包装体hのヒートシールされていない長手方向Xの開口部を通じて包装体h内へ供給され、当該薬剤が供給されたあと、ヒートシール装置1によって、シート300のヒートシールされていない長手方向Xの開口部及び幅方向Yがヒートシールされる。こうしてシート300に個別に区画されるとともに長手方向Xに沿って並設される複数の包装体hが形成された長尺の包装シート300の該複数の包装体hの少なくとも一つに所定の処方に基づいて供給された薬剤が収容される。なお、本例では、シート300に形成される包装体hの長手方向Xの幅dが60mm、70mm、80mm又は90mmのいずかの幅になるように設定されている。このときシート送り装置40が所定の一定時間毎にシート300を送るので、該シート送り装置40の基準搬送速度は、包装体hの長手方向Xの幅dが大きいほど速くなるように設定されている。
【0021】
このように薬剤を収容したシート300は、ローラ駆動装置120による一対の送りローラ41の回転駆動によって該ローラ41間で挟持されつつカッター装置60へ向けて搬送される。
【0022】
カッター装置60は、図3に示すように、ヒートシール装置1よりシート300の搬送方向X1下流側に配設されており、ヒートシール装置1にてヒートシールされて個々の包装体が形成されたシート300を幅方向Yに沿って切断することができるものであり、切断部61、搬送方向駆動部62及びコンベア受け部63から構成されている。切断部61は全長がシート幅方向Yの幅より大きいカッター刃61aを備えており、このカッター刃61aがシート幅方向Yに沿って配置されている。これにより、ヒートシールされたシート300をシート幅方向Yに沿って1又は連続した2以上の包装体からなる包装体群に切断することができる。このとき搬送方向駆動部62は、切断部61をシート長手方向Xに往復移動可能に接続しており、制御部CONTの指示の下、該切断部61をシート長手方向Xに沿って移動させることで、当該ヒートシールされたヒートシール部分でうまく切断できるようになっている。
【0023】
コンベア受け部63は、切断部61にて切断された包装体群をコンベア70に導くことができるものであり、入り口部63aが切断部61よりもシート搬送方向X1下流側に位置するように、且つ、出口部63bが切断部61からの包装体群をコンベア70に導くことができるように、該コンベア70のシート搬送方向X1最上流側部分に位置するように配置されている。コンベア受け部63はまた、特に図示していないが、切断部61にて切断された包装体群を搬送方向Xに沿った回転軸心を中心に略90度回転させてコンベア70に導くことができるように構成されている。これにより、切断部61にて切断された包装体群を重合面P1が後述する水平コンベア710のベルト713面に略平行になるように案内することができる。
【0024】
ベルトコンベア70は、水平コンベア710と、第1及び第2垂直コンベア720,730と、コンベア駆動部740とを具備しており、コンベア受け部63にて案内された包装体群を水平コンベア710にて略水平に搬送し、さらに第1及び第2垂直コンベア720,730間を通して略垂直に搬送して薬剤分包装置100外に排出することができるものである。
【0025】
水平コンベア710は、水平コンベア用駆動ローラ711、水平コンベア用従動ローラ712及びこれらローラ711,712に巻き掛けられた水平コンベア用ベルト713を備えており、制御部CONTの指示の下、前記のコンベア駆動部740が回転駆動することで、駆動ローラ711が図示しない駆動伝達機構を介して図中時計方向に回転駆動され、さらに従動ローラ712がベルト713によって図中時計方向に従動回転するとともに該ベルト713の表面がシート長手方向Xに沿って移動することができる。これにより、切断部61にて切断された包装体群をベルト713にて搬送することができる。
【0026】
水平コンベア710はまた、第1及び第2押さえ部714,715を具備している。この第1及び第2押さえ部714,715は、それぞれ第1及び第2押さえローラ714a,715aと、第1及び第2アーム部材714,715dとを備えている。第1アーム部材714は、一方の端部における枢支軸714bで第1押さえローラ714aを回転自在に支持するとともに他方の端部に向かう途中で駆動ローラ711及び従動ローラ712間に配設された枢支軸714cにて回動自在に支持されている。第2アーム部材715dは、一方の端部における枢支軸715bで第2押さえローラ715aを回転自在に支持するとともに他方の端部が駆動ローラ711及び従動ローラ712間に配設された枢支軸715cにて回動自在に支持されている。この水平コンベア710では、コンベア70が作動していない状態では、第1及び第2アーム部材714d、715dがそれぞれ時計方向(図中Z2方向)側及び反時計方向(図中Z1方向)側に配置され(図中鎖線参照)、コンベア受け部63にて案内された包装体群を搬送する際には、それぞれ第1及び第2押さえローラ714a,715aがベルト713にて搬送される包装体群に接触するように第1及び第2アーム部材714d、715dがそれぞれ反時計方向Z1及び時計方向Z2に回動され、当該包装体群が確実に搬送されるようになっている。なお、第1アーム部材714dの他方の端部は、押さえローラ714aが時計方向Z2側に常に付勢されるように、装置本体に係止された巻きバネ714eに接続されている。また、水平コンベア710のシート搬送方向X1最下流側には、ベルト713にて搬送される包装体群を第1及び第2垂直コンベア720,730に導くための搬送ガイド部材716が設けられている。
【0027】
第1及び第2垂直コンベア720,730は、それぞれ第1及び第2垂直コンベア用駆動ローラ721,731、第1及び第2垂直コンベア用従動ローラ722,732及びこれらローラ721,722及び731,732にそれぞれ巻き掛けられた第1及び第2垂直コンベア用ベルト723,733を備えていて、お互いのベルト723,733のベルト面が対向するように接触配置されており、制御部CONTの指示の下、前記コンベア駆動部740が回転駆動することで、駆動ローラ721,731が図示しない駆動伝達機構を介してそれぞれ図中反時計方向及び時計方向に回転駆動され、さらに従動ローラ722,732がベルト723,733によってそれぞれ図中反時計方向及び時計方向に従動回転するとともに該ベルト723,733の表面がシート長手方向Xに沿って移動することができる。ここで前記駆動伝達機構は水平コンベア710のベルト713及び垂直コンベア720,730のベルト723,733の表面移動速度が同じ速度になるように構成されている。これにより、水平コンベア710にて搬送されてくる包装体群をベルト723,733間で挟持しつつ搬送することができる。また、第1及び第2垂直コンベア720,730のシート搬送方向X1最下流側にはそれぞれベルト723,733にて搬送されてくる包装体群を薬剤分包装置100外に排出するための排出ガイド部材724,734が設けられている。なお、ベルトコンベア70の基準搬送速度は、シート送り装置40の基準搬送速度と同様、包装体hの長手方向Xの幅に応じて可変するように、包装体hの長手方向Xの幅dが大きいほど速くなるように設定されている。
【0028】
制御部CONTは、図4に示すように、ヒートシール装置1におけるヒータ押動装置110及び送りローラ駆動装置120と、薬剤供給装置400と、カッター装置60における切断部61及び搬送方向駆動部62と、ベルトコンベア70におけるコンベア駆動部740とに電気的に接続されている。
【0029】
この制御部CONTは、コンピュータを中心に構成されており、RAMやROM等の記憶手段Mに記憶された制御プログラムを実行することで、薬剤分包装置100全体の制御を行うことができるものである。この制御プログラムは、制御部CONTを、基準搬送速度記憶手段P1、シート送り制御手段P2、ヒートシール制御手段P3、薬剤供給制御手段P4、カッター移動制御手段P5、カッター切断制御手段P6、包装体群搬送制御手段P7及びシート検出手段P8を含む手段として機能させるものである。
【0030】
基準搬送速度記憶手段P1では、シート300をヒートシールするときに包装体hの長手方向Xの幅が60mm、70mm、80mm、90mmとなるようにそれぞれ予め設定されたシート送り装置40及びベルトコンベア70の複数の基準搬送速度を前記の記憶手段Mに記憶しておくことができる。
【0031】
シート送り制御手段P2では、手段P1で記憶された複数の基準搬送速度のうちのいずれかが選択された基準搬送速度を読み出すとともに当該読み出された基準搬送速度でシート300を断続的に送るように、シート送り装置40におけるローラ駆動装置120を駆動することができる。
【0032】
ヒートシール制御手段P3では、シート送り装置40におけるローラ駆動装置120による駆動が停止しているときに、ヒータ押動装置110を駆動して、手段P2にて送られてきたシート300の長手方向Xの一部及び幅方向をヒートシールする一方、ヒートシール後は、押動装置110による押動を解除することができる。
【0033】
薬剤供給制御手段P4では、シート300における包装体hのヒートシールされていない長手方向の開口部を通じて所定の処方に応じて薬剤分配装置200から排出される薬剤を供給するように、薬剤供給装置400を作動することができる。
【0034】
カッター移動制御手段P5では、手段P2にてシート300が送られた距離に応じて、シート300のヒートシールされたヒートシール部分にカッター装置60における切断部61を移動させるように、搬送方向駆動部62を駆動することができる。
【0035】
カッター切断制御手段P6では、シート300をシート幅方向Yに沿って1又は連続した2以上の包装体からなる包装体群に切断するように、手段P4にて移動した切断部61を駆動することができる。
【0036】
包装体群搬送制御手段P7では、手段P1で記憶された複数の基準搬送速度のうちのいずれかが選択された基準搬送速度を読み出すとともに、カッター装置60にて切断されていない状態のシート300がベルトコンベア70に移行したときにコンベア70の搬送速度を当該読み出された基準搬送速度にし、手段P6にてシート600の切断後は、手段P1で記憶された複数の基準搬送速度のなかで最も速い基準搬送速度より速い搬送速度にし、さらに次の切断されていないシート300がコンベア70に移行したときに基準搬送速度に戻すようにベルトコンベア70におけるコンベア駆動部740を駆動することができる。
【0037】
シート検出手段P8では、カッター装置60にて切断されていない状態のシート300の送り量に基づいて未切断状態のシート300がベルトコンベア70に移行したか否かを検出することができる。
【0038】
図5は、図1に示す薬剤分包装置100の薬剤分包動作の主な処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。以下、図5を参照しつつ、薬剤分包装置100の薬剤分包動作について説明する。
【0039】
この薬剤分包装置100では、薬剤分包動作にあたり、手段P1により記憶手段Mに記憶されている複数の基準搬送速度から選択された基準搬送速度を読出し(ステップS1)、手段P7によりベルトコンベア70におけるベルト713,723,733の表面移動速度がステップS1で読み出された基準搬送速度になるように、コンベア駆動部740が作動し(ステップS2)、また、手段P2によりシート300がステップS1で読み出された基準搬送速度で断続的に送られるように、シート送り装置40におけるローラ駆動装置120が作動する(ステップS3)。次に手段P3によりヒートシール装置1における押動装置110が作動することで、手段P2により送られてくるシート300における長手方向Xの一部及び幅方向がヒートシールされる(ステップS4)。ここで、形成される包装体が空包のときは、ステップS3に移行する一方、空砲でないときは、ステップS6に移行する(ステップS5)。ステップS6では、手段P4により薬剤供給装置400が作動することで、シート300における包装体hのヒートシールされていない長手方向の開口部を通じて所定の処方に応じて薬剤分配装置200から排出された薬剤が供給される。こうして包装体が形成されたシート300について、切断動作が行われないときは、ステップS8に移行する一方、切断動作が行われるときは、ステップS9に移行する(ステップS7)。
【0040】
ステップS8では、手段P8により未切断状態のシート300がベルトコンベア70に移行するか否かが検出される。未切断状態のシート300がコンベア70に到来するときはステップ2に移行し、手段P7によりコンベア70の第1押さえ部714とベルト713との間に挟持される前に基準搬送速度でコンベア70を動作させたあとステップS3に移行する一方、それ以外のときはそのままステップS3に移行し、ステップS3〜ステップS7の動作が繰り返される。ステップS9では、手段P5によりカッター装置60における搬送方向駆動部62が作動することで、手段P2によりシート300が送られる距離に応じて、ヒートシール部分にカッター装置60における切断部61が移動し、ステップS10において、手段P6により切断部61が作動することで、シート300がシート幅方向Yに沿って1又は連続した2以上の包装体からなる包装体群Hに切断される。このとき、手段P7により、記憶手段Mに記憶された複数の基準搬送速度のうちの最速の基準搬送速度より速い速度でベルトコンベア70におけるコンベア駆動部740が作動する(ステップS11)。そして、一の処方が続く場合には、ステップS3〜ステップS11の動作が繰り返される一方、一の処方が終了する場合には、ステップ13に移行する(ステップS12)。ここで、所定の処方が終了せずに次段の他の処方が開始されると(ステップS14)、ステップS1に移行し、ステップS1〜ステップS12の動作が繰り返される一方、所定の処方が終了すると、薬剤分包動作が終了する(ステップS13)。かくして、手段P8によりカッター装置60にて切断されていない状態のシート300がベルトコンベア70に移行したことを検出したときに手段P7によりコンベア70の搬送速度が記憶手段Mから読み出された基準搬送速度にされ、手段P6によるシート300の切断後は、手段P7により前記基準搬送速度より速い搬送速度にされ、さらに手段P8により次の切断されていないシート300がコンベア70に移行したこと検出したときに手段P7により基準搬送速度に戻される。
【0041】
以上説明した薬剤分包装置100では、例えば、一(の患者)の処方Aにおいて、「朝食後」、「昼食後」及び「夕食後」に散薬を3日間服用するように指示されていて、他(の患者)の処方Bにおいて、「朝食後」、「昼食後」及び「夕食後」に散薬と錠剤を2日間服用するように指示されている場合、先ず、一処方Aに基づいて分配された「朝食後」、「昼食後」及び「夕食後」用の所定量毎の薬剤を長尺の包装シート300に順次供給し、当該長尺の包装シート300を順次シールすることで、それぞれが個別に区画された「朝食後」用、「昼食後」用、「夕食後」用及び「空」の包装体hを長手方向Xに沿って順次形成していき、さらに一処方Aに基づいて供給された薬剤を収容した包装シート300をカッター装置60にて、連続した、「空」、「朝食後」用、「昼食後」用及び「夕食後」用の四つの包装体hからなる包装体群Ha、「朝食後」用、「昼食後」用及び「夕食後」用の三つの包装体hからなる包装体群Ha、並びに「朝食後」用、「昼食後」用、「夕食後」用及び「空」の四つの包装体からなる包装体群Haに順次切断していき、図6(A)中のAに示す包装体群Haの搬送状態のように、シート300を切断した後は、包装体群(Ha,Ha)間R1のコンベア70の搬送速度が前記基準搬送速度より速い搬送速度にされる。
【0042】
また、一処方Aにより薬剤が分包された後も、同様に包装体群(Ha,Hb)間R3のコンベア70の搬送速度が前記基準搬送速度より速い搬送速度にされる。
【0043】
次に、他処方Bでは、ベルトコンベア70の搬送速度を基準搬送速度に戻し、一処方Aと同様にして、他処方Bに基づいて分配された「朝食後」用、「昼食後」用及び「夕食後」用の所定量毎の薬剤をシート300に順次供給し、当該シート300を前記一処方Aの場合と同じサイズで順次シールすることで、それぞれが個別に区画された「朝食後」用、「昼食後」用、「夕食後」用及び「空」の包装体hを長手方向Xに沿って順次形成していき、さらに他処方Bに基づいて供給された薬剤を収容したシート300をカッター装置60にて、連続した、「空」、「朝食後」用、「昼食後」用及び「夕食後」用の四つの包装体hからなる包装体群Hb、並びに「朝食後」用、「昼食後」用、「夕食後」用及び「空」の四つの包装体hからなる包装体群Hbに順次切断していき、図6(B)中のBに示す包装体群Hbの搬送状態のように、シート300を切断した後、包装体群(Hb,Hb)間R2のコンベア70の搬送速度が前記基準搬送速度より速い搬送速度にされる。
【0044】
なお、所定の処方において、薬剤を収容したシート300を、「空」及び「朝食後」用の2包の包装体hからなる包装体群(図7(A)の例では包装体群Ha1、図7(B)の例では包装体群Hb1)、「朝食後」用、「昼食後」用又は「夕食後」用の1包の包装体hからなる包装体群(図7(A)の例では包装体群Ha2、図7(B)の例では包装体群Hb2)並びに「夕食後」用及び「空」の2包の包装体hからなる包装体群(図7(A)の例では包装体群Ha3、図7(B)の例では包装体群Hb3)の搬送状態のように、シート300の切断後、包装体群(Ha1,Ha2)間R1、包装体群(Ha2,Ha2)間R1、包装体群(Ha2,Ha3)間R1や包装体群(Hb1,Hb2)間R2、包装体群(Hb2,Hb2)間R2、包装体群(Hb2,Hb3)間R2、或いは包装体群(Ha3,Hb1)間R3のコンベア70の搬送速度が前記基準搬送速度より速い搬送速度にされることもある。
【0045】
また、一の処方Aでは、シート300に形成される包装体hの長手方向Xの幅daを例えば90mmとし、他処方Bでは、シート300に形成される包装体hの長手方向Xの幅dbを例えば60mmとするような場合でも、シート300をカッター装置60にて切断する前は、コンベア70の搬送速度を包装体hの長手方向Xの幅に応じた基準搬送速度にし、図8(A)及び図8(B)に示すように、シート300の切断後は、包装体hの長手方向Xの幅に応じた複数の基準搬送速度のなかで最速の基準搬送速度より速い搬送速度にすることで、シート300が切断された後の隣り合う包装体群(Ha,Ha)間R1、包装体群(Hb,Hb)間R2及び包装体群(Ha,Hb)間R3の搬送速度を、シート300が切断される前の基準搬送速度よりも速くすることができる。
【0046】
このように薬剤分包装置100によると、カッター装置60にて切断されていない状態のシート300がコンベア70に移行したときには、例えば、シート300への薬剤の供給タイミングやシート300をシールするタイミングに合わせるために、コンベア70の搬送速度を所定の基準搬送速度にしておくが、シート300の切断後は、前記基準搬送速度より速い搬送速度にし、さらに次の切断されていないシート300がコンベア70に移行したときに基準搬送速度に戻すので、シート300が切断された後の隣り合う包装体群間、図6及び図8の例では、包装体群(Ha,Ha)間R1、(Hb,Hb)間R2、(Ha,Hb)間R3、並びに図7の例では、包装体群(Ha1,Ha2)、(Ha2,Ha2)、(Ha2,Ha3)間R1、(Hb1,Hb2)、(Hb2,Hb2)、(Hb2,Hb3)間R2、(Ha3,Hb1)間R3の搬送速度は、シート300が切断される前の基準搬送速度よりも速くなり、これによりカッター装置60にて切断された包装体群の搬送動作に要する時間を短縮でき、それだけ当該包装体群がコンベア70にて薬剤分包装置100外に排出されるまでの時間を短くすることができる。さらに、薬剤分包装置100によれば、切断された包装体群の搬送動作に要する時間を短縮するだけでなく、同じ処方において分断された隣り合う包装体群(例えば、包装体群(Ha,Ha))を離すことにより、コンベア70内でお互いに干渉することを防ぐことができる。また、次の包装体群(分断された次の包装シートの先頭)が、コンベア70に辿り着くまで、コンベア70の搬送を継続しているため、次の包装体群がコンベア70に辿り着いた時スムーズにコンベア70内へ入っていくことができる。このように、包装体群がスムーズにコンベア70内に入ることで、包装体群の詰りや、コンベア70内でのシワや折れの発生が抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】図1は、本発明に係る薬剤分包装置の一実施形態の概略斜視図である。
【図2】図2は、図1に示す薬剤分包装置において、薬剤分配装置から薬剤供給装置を経て薬剤が供給される包装シートをヒートシール装置でヒートシールして、個々の包装体を形成する状態を概略的に示す斜視図である。
【図3】図3は、図1に示す薬剤分包装置のヒートシール装置、カッター装置及びベルトコンベア部分を中心に示した概略側面図である。
【図4】図4は、図1に示す薬剤分包装置の制御部を中心に記載した概略システムブロック図である。
【図5】図5は、図1に示す薬剤分包装置の薬剤分包動作の主な処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図6】図6は、図1に示す薬剤分包装置において、未切断状態の包装シートがコンベアに移行したときに、コンベアの搬送速度を所定の基準搬送速度にし、包装シートの切断後は、基準搬送速度より速い搬送速度にした状態の一例を示す図であり、図6(A)は、一の処方における包装体群の搬送状態を示す図であり、図6(B)は、その続きであって他の処方における搬送状態を示す図である。
【図7】図7は、図1に示す薬剤分包装置において、未切断状態の包装シートがコンベアに移行したときに、コンベアの搬送速度を所定の基準搬送速度にし、包装シートの切断後は、基準搬送速度より速い搬送速度にした状態の他の例を示す図であり、図7(A)は、一の処方における包装体群の搬送状態を示す図であり、図7(B)、はその続きであって他の処方における搬送状態を示す図である。
【図8】図8は、図1の薬剤分包装置において、未切断状態の包装シートがコンベアに移行したときに、コンベアの搬送速度を包装体の長手方向の幅に応じた基準搬送速度にし、包装シートの切断後は、包装体の長手方向の幅に対応する基準搬送速度のうちの最速の基準搬送速度よりも速い搬送速度にした状態を示す図であり、図8(A)は、一の処方における包装体群の搬送状態を示す図であり、図8(B)、はその続きであって他の処方における搬送状態を示す図である。
【図9】図9は、従来の薬剤分包装置において、それぞれが個別に区画された複数の包装体が長手方向に沿って並設される長尺の包装シートから分断された1又は連続した2以上の包装体からなる包装体群がベルトコンベアにて順次搬送されていく状態を示す図である。
【符号の説明】
【0048】
60…カッター装置 70…コンベア 100…薬剤分包装置 300…包装シート
h…包装体 H…包装体群

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の処方に基づいて供給された薬剤をそれぞれが個別に区画されるとともに長手方向に沿って並設される複数の包装体の少なくとも一つに収容した長尺の包装シートを1又は連続した2以上の前記包装体からなる包装体群に分断する分断装置と、前記分断装置にて分断された前記包装体群を搬送する搬送装置とを備え、薬剤の分包動作にあたり、前記包装シートを前記分断装置にて前記包装体群に順次分断していき、当該分断された前記包装体群を前記搬送装置にて順次搬送していく薬剤分包装置において、
前記分断装置にて分断されていない状態の包装シートが前記搬送装置に移行したときに前記搬送装置の搬送速度を所定の基準搬送速度にし、前記包装シートの分断後は、前記基準搬送速度より速い搬送速度にし、さらに次の分断されていない包装シートが前記搬送装置に移行したときに基準搬送速度に戻すことを特徴とする薬剤分包装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−1627(P2006−1627A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−182318(P2004−182318)
【出願日】平成16年6月21日(2004.6.21)
【出願人】(593129342)高園産業株式会社 (232)
【Fターム(参考)】