説明

表示パネル用搬送トレイの歪み矯正方法およびその装置

【課題】特に搬送トレイが段積みされている状態においても、搬送トレイの歪みを効果的に矯正できるようにする。
【解決手段】内部が中仕切壁12により複数の凹部13に区画され、その各凹部13内に表示パネルPが収納されている搬送トレイ10の歪みを矯正するにあたって、搬送トレイ10の底面積よりも小面積の水平な支持面にて搬送トレイ10の底面を支持する昇降可能なワーク支持板110と、搬送トレイ10の側枠周縁部11aの少なくとも対向する2辺に当接するようにワーク支持板110上の所定高さ位置で同一水平面H−H内に配置された少なくとも一対の押さえ板120とを備え、ワーク支持板110に支持されている搬送トレイ10の側枠周縁部11aが各押さえ板120に当接するまでワーク支持板110を上昇させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示パネルや有機ELパネルなどの表示パネルの製造工程において、その仕掛かり品の搬送に用いられる搬送トレイの歪み矯正方法およびその装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
表示パネルの製造工程では、各工程間の搬送に例えば図4(a)の平面図およびそのA−A線断面図である図4(b)に示すような搬送トレイ10が用いられている。通常、この種の搬送トレイ10は、ポリエチレン樹脂やポリスチレン樹脂などの合成樹脂の薄板製で、4辺に側枠11を有し、その内部は中仕切壁12にて複数(この例では4つ)の凹部13に区画されている。
【0003】
仕掛かり品としての表示パネルPは、各凹部13内に収納されて各工程に運ばれ所定の作業が行われるが、一例として表示パネルPの端子部Peに図示しないディスペンサにて保護樹脂を塗布する場合には、搬送トレイ10から表示パネルPを取り出すことなく、搬送トレイ10内の各表示パネルPに対して保護樹脂の塗布作業が行われる。
【0004】
これに対して、偏光膜貼付工程や洗浄工程などの場合には、図示しない例えば負圧吸着によるピックアップヘッドにより各表示パネルPが搬送トレイ10から取り出され、偏光膜貼付作業や洗浄作業が行われる。
【0005】
上記したように、搬送トレイ10は合成樹脂の薄板からなり、多段に積み重ねられることが多いことなどから、多くの場合、長期間にわたって繰り返し使用される間に歪みが生ずる。この歪みは搬送トレイ10が大型になるほど顕著に現れ、凹部13内に収納されている表示パネルPに傾きや位置的なバラツキなどを与える。
【0006】
こうした状態では、搬送トレイ10内に収納されている表示パネルPの端子部Peに対して適切に保護樹脂を塗布し得ないことがある。また、搬送トレイ10から表示パネルPを取り出すにしても、表示パネルPが傾いていたり位置的にバラツキがあると、ピックアップヘッドの吸着面を表示パネルPに当てられず、ピックアップできないこともある。
【0007】
このような搬送トレイの歪みを矯正するため、本出願人は先に特許文献1に記載の矯正治具を提案している。この矯正治具は、搬送トレイ10の凹部13に対応する部分に開口部を有し、側枠11の周縁11aおよび中仕切壁12の部分に載置され、搬送トレイ10の歪みを矯正し得る重さを有する重り板からなる。
【0008】
【特許文献1】特開2005−340701号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記特許文献1に記載の矯正治具によれば、上記重り板を搬送トレイ10上に載せるだけで、その歪みを矯正することができ、また、歪みを矯正した状態で上記開口部を通して表示パネルPに保護樹脂などを塗布でき、もしくは上記開口部を通して表示パネルPをピックアップすることができる。
【0010】
しかしながら、上記矯正治具は1枚の搬送トレイに対しては有効であるが、搬送トレイが多段に積み重ねられている状態では使用することができない。すなわち、段積みされている最上段の搬送トレイに上記重り板を載せても、その下にある搬送トレイがしっかりしていないため歪みを矯正し得ないばかりでなく、下段にある搬送トレイに大きな荷重がかかり、かえって下段の搬送トレイに歪みを生じさせかねない。
【0011】
したがって、本発明の課題は、特に搬送トレイが段積みされている状態においても、搬送トレイの歪みを効果的に矯正できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、内部が中仕切壁により複数の凹部に区画され、その各凹部内に表示パネルが収納されている搬送トレイの歪みを矯正する表示パネル用搬送トレイの歪み矯正方法において、上記搬送トレイの底面積よりも小面積の水平な支持面を有する昇降可能なワーク支持板にて上記搬送トレイの底面を支持し、上記搬送トレイの側枠周縁部の少なくとも対向する2辺に対応させて上記ワーク支持板上の所定高さ位置で同一水平面内に配置された少なくとも一対の押さえ板に、上記搬送トレイの側枠周縁部が当接するまで、上記ワーク支持板を上昇させることを特徴としている。
【0013】
また、上記課題を解決するため、請求項2に記載の発明は、内部が中仕切壁により複数の凹部に区画され、その各凹部内に表示パネルが収納されている搬送トレイの歪みを矯正する表示パネル用搬送トレイの歪み矯正装置において、上記搬送トレイの底面積よりも小面積の支持面にて上記搬送トレイの底面を支持するほぼ水平に配置されたワーク支持板と、上記ワーク支持板を昇降させる第1駆動手段と、上記搬送トレイの側枠周縁部の少なくとも対向する2辺に対応して上記ワーク支持板上の所定高さ位置で同一水平面内に配置された少なくとも一対の押さえ板と、上記押さえ板を上記搬送トレイの側枠周縁部上の押さえ位置と上記搬送トレイの側方の非押さえ位置とに移動させる第2駆動手段と、上記第1,第2駆動手段を制御する制御手段とを備えていることを特徴としている。
【0014】
請求項3に記載の発明は、上記請求項1において、少なくとも一方の上記押さえ板に設けられ上記水平面内で上記搬送トレイの側枠周縁部を検出する第1センサと、歪みがない状態における上記搬送トレイの中央部分の高さ位置を検出する移動可能な第2センサとをさらに備え、上記制御手段は、上記第2駆動手段により上記各押さえ板を上記押さえ位置に移動させるとともに、上記第1駆動手段に上昇動信号を与えて上記ワーク支持板上に載置されている上記搬送トレイを上昇させ、上記各センサからの検出信号がともに入力された時点で上記第1駆動手段を停止させることを特徴としている。
【0015】
請求項4に記載の発明は、上記請求項3において、上記第2センサは、上記搬送トレイの中央部分に存在する上記中仕切壁の高さを検出することを特徴としている。
【0016】
請求項5に記載の発明は、上記請求項3または4において、上記第2センサは、上記制御手段にて制御されるX−Y−Z移動機構のZ軸アクチュエータに表示パネルに所定の作業を行う操作部材とともに昇降可能に支持されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に記載の発明によれば、ワーク支持板上に搬送トレイを載置したのち、ワーク支持板を上昇させて搬送トレイの側枠周縁部を押さえ板に当接させることにより、搬送トレイが互いに水平とされたワーク支持板と押さえ板との間に挟まれた状態となるため、その歪みが矯正される。
【0018】
なお、実際の表示パネルの製造工程では、2〜50枚程度の搬送トレイが段積みされるが、その場合、各搬送トレイ(特に下段側)の中央部分が下に向けて凹みを呈するが、ワーク支持板の支持面が搬送トレイの底面積よりも小面積であるため、中央部分の凹みを平面状に矯正することができる。したがって、本発明は、特に段積みされた搬送トレイに対して有効である。
【0019】
請求項2に記載の発明によれば、搬送トレイの底面積よりも小面積の支持面にて搬送トレイの底面を支持するほぼ水平に配置されたワーク支持板と、ワーク支持板を昇降させる第1駆動手段と、搬送トレイの側枠周縁部の少なくとも対向する2辺に対応して上記ワーク支持板上の所定高さ位置で同一水平面内に配置された少なくとも一対の押さえ板と、押さえ板を搬送トレイの側枠周縁部上の押さえ位置と上記搬送トレイの側方の非押さえ位置とに移動させる第2駆動手段と、第1,第2駆動手段を制御する制御手段とを備えていることにより、上記請求項1に記載の発明を自動化することができる。
【0020】
請求項3に記載の発明によれば、少なくとも一方の押さえ板に設けられ上記水平面内で搬送トレイの側枠周縁部を検出する第1センサと、歪みがない状態における搬送トレイの中央部分の高さ位置を検出する移動可能な第2センサとをさらに備え、制御手段は、第2駆動手段により各押さえ板を押さえ位置に移動させるとともに、第1駆動手段に上昇動信号を与えてワーク支持板上に載置されている搬送トレイを上昇させ、各センサからの検出信号がともに入力された時点で第1駆動手段を停止させるようにしていることにより、搬送トレイに必要以上の荷重をかけることなく、その歪みを矯正することができる。
【0021】
請求項4に記載の発明によれば、第2センサにより搬送トレイの中央部分に存在する比較的機械強度の高い中仕切壁の高さを検出するようにしたことにより、高精度の高さ検出を行うことができる。
【0022】
請求項5に記載の発明によれば、第2センサを制御手段にて制御されるX−Y−Z移動機構のZ軸アクチュエータに表示パネルに所定の作業を行う操作部材とともに昇降可能に支持するようにしたことにより、第2センサ専用の移動手段を別途設けることなく、第2センサを任意の方向に移動させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
次に、図1ないし図3により、本発明の実施形態について説明する。図1は本発明に係る表示パネル用搬送トレイの歪み矯正装置(以下、単に「歪み矯正装置」ということがある)を示す模式的な正面図,図2は上記歪み矯正装置を示す模式的な平面図,図3は上記歪み矯正装置が備える第2センサの移動機構を示す模式的な正面図である。なお、この実施形態の説明において、搬送トレイは先の図4で説明した搬送トレイ10をそのまま使用している。
【0024】
図1に示すように、この歪み矯正装置100は、ワークとしての搬送トレイ10を支持するワーク支持板110を備えている。図1の例では、ワーク支持板110上に2枚の搬送トレイ10が載置されているが、例えば50枚程度段積みされてもよい。
【0025】
ワーク支持板110は水平に配置され、搬送トレイ10に対する支持面は搬送トレイ10の底面積よりも小面積とされている。これは、搬送トレイ10を2〜50枚程度段積すると、必ず各搬送トレイ(特に下段側)の中央部分が下に向けて凹みを呈するため、その中央部分の凹みを平面状に矯正するためである。
【0026】
ワーク支持板110は、装置内の基台111上に設置されている昇降シリンダ(第1駆動手段)112により水平状態を保ったまま上下方向に駆動される。
【0027】
ワーク支持板110上の所定高さ位置には、搬送トレイ10の側枠周縁部11aに作用する押さえ板120が配置されている。この例では、図2に示すように、搬送トレイ10の各辺ごとに対応して4つの押さえ板120a〜120dが同一水平面H−H内に配置されている。なお、各押さえ板120a〜120dを区別して説明する必要がないときには、その総称として押さえ板120とする。
【0028】
各押さえ板120a〜120dは、それぞれ水平シリンダ(第2駆動手段)121に連結されており、水平シリンダ121により搬送トレイ10の側枠周縁部11aに当接する押さえ位置(図1,2の位置)と、搬送トレイ10の側方に退避される非押さえ位置とに選択的に移動する。
【0029】
この歪み矯正装置100は、押さえ板120が配置されている水平面H−Hで搬送トレイ10の側枠周縁部11aの水平状態を検出する第1センサ122を備えている。この例において、第1センサ122は搬送トレイ10の長辺側に配置されている押さえ板120120b,120dの両側にそれぞれ取り付けられている。
【0030】
この例とは異なり、第1センサ122は各押さえ板120a〜120dの両側もしくは片側に取り付けられてもよく、また、搬送トレイ10の側枠周縁部11aの各角部に配置されてもよいが、少なくとも1つあればよい。また、押さえ板120は、搬送トレイ10の少なくとも対向する2辺に対応して2つ配置されればよい。
【0031】
また、この歪み矯正装置100は、搬送トレイ10の中央部分の高さ位置を検出する第2センサ130を備えている。第2センサ130は、X−Y−Z軸方向に移動可能な移動センサで、この例では図3に示すように、X−Y−Z移動機構のZ軸アクチュエータ151に支持されている。
【0032】
X軸が図3において左右方向,Y軸が図3の紙面と直交する方向,Z軸が図3において上下方向であるとして、Z軸アクチュエータ151は、Y軸に沿って図3の紙面と直交する方向に移動可能な支持アーム150に対してX軸方向に移動可能であり、第2センサ130は、Z軸アクチュエータ151に対して昇降シリンダ156を含むステー155を介して昇降可能に支持されている。
【0033】
また、この例において、Z軸アクチュエータ151には、搬送トレイ10から表示パネルPを取り出すためのピックアップヘッド152と、空になった最上段の搬送トレイ10を持ち去るためのトレイ搬送吸着ヘッド154とが支持されている。ピックアップヘッド152はZ軸アクチュエータ151内の図示しない昇降シリンダにより駆動され、トレイ搬送吸着ヘッド154はサブ昇降シリンダ153により駆動される。
【0034】
第1センサ122および第2センサ130の各検出信号は制御手段140に入力される。制御手段140は、これらの検出信号に基づいて上記した各シリンダ(駆動手段)を制御する。制御手段140には例えばマイクロコンピュータなどが用いられてよく、また、第1,第2センサ122,130には接触式センサが用いられてよいが、これ以外のセンサであってもよい。
【0035】
搬送トレイ10の歪み矯正時、第2センサ130は比較的機械強度が高い搬送トレイ10の中央部分に存在する中仕切壁12、好ましくは縦中仕切壁と横中仕切壁とが交差している箇所に配置されることが好ましい。
【0036】
また、歪みがない搬送トレイ10において、その側枠周縁部11aと中仕切壁12とが同一高さの場合には、第2センサ130は第1センサ122と同じ高さ位置に配置されるが、中仕切壁12が側枠周縁部11aよりも一段低い場合には、それに応じた高さ位置に配置される。この種の高さデータは搬送トレイ10の機種ごとにあらじめ制御手段140に記憶させておく。
【0037】
次に、この歪み矯正装置100の動作の一例について説明する。まず、図1に示すように、昇降シリンダ112が下降している状態で、水平シリンダ121を駆動して各押さえ板120を押さえ位置にまで移動させるとともに、Z軸アクチュエータ151および昇降シリンダ156により、第2センサ130を搬送トレイ10の中央部分の所定高さ位置に移動させる。このとき、ピックアップヘッド152およびトレイ搬送吸着ヘッド154は、搬送トレイ10に接触しない高さ位置まで引き上げられている。
【0038】
次に、昇降シリンダ112を駆動してワーク支持板110上の段積みされている搬送トレイ10を上昇させる。この上昇過程で、搬送トレイ10の側枠周縁部11aが各押さえ板120に当接した時点で第1センサ122がオンとなり検出信号が出力され、また、搬送トレイ10の中央部分が第2センサ130に接触した時点で第2センサ130がオンとなり検出信号が出力される。
【0039】
制御手段140は、4つの第1センサ122および1つの第2センサ130の5つのセンサがすべてオンとなった時点で搬送トレイ10に歪みがないと判断し、昇降シリンダ112の上昇を停止させる。
【0040】
しかる後、昇降シリンダ156により第2センサ130を上方に引き上げ、Z軸アクチュエータ151によりピックアップヘッド152を搬送トレイ10の各凹部13に移動させて、その凹部13内の表示パネルPを取り出す。
【0041】
最上段の搬送トレイ10が空になったら、昇降シリンダ112を若干下降させて、搬送トレイ10の側枠周辺部11aと各押さえ板120との間に隙間を生じさせたのち、水平シリンダ121を駆動して、各押さえ板120を搬送トレイ10の側方の非押さえ位置にまで後退させる。
【0042】
そして、ピックアップヘッド152を引き上げ、今度はサブ昇降シリンダ153を駆動してトレイ搬送吸着ヘッド154を下降させ、最上段の搬送トレイ10を吸着して図示しないトレイストック場所まで搬送する。
【0043】
以後、上記の動作を繰り返すことにより、段積みされた各搬送トレイ10の歪みを矯正(水平出しもしくは平行出し)しながら、各搬送トレイ10内から表示パネルPを確実に取り出すことができる。また、各搬送トレイ10を段積みした状態で歪みを矯正できるため、装置の設置スペースはほぼ搬送トレイ1枚分でよく、しかも連続稼働できることから生産性の大幅な向上が図れる。
【0044】
なお、この歪み矯正装置は、表示パネルPを搬送トレイ10に収納したままの状態で、例えばディスペンサなどにより各表示パネルPの端子部Peに保護樹脂を塗布する場合にも適用できる。その場合には、ピックアップヘッド152に代えてZ軸アクチュエータ151にディスペンサを取り付ければよい。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明に係る表示パネル用搬送トレイの歪み矯正装置を示す模式的な正面図。
【図2】上記歪み矯正装置を示す模式的な平面図。
【図3】上記歪み矯正装置が備える第2センサの移動機構を示す模式的な正面図。
【図4】(a)従来一般的に用いられている表示パネル用搬送トレイを示す平面図,(b)そのA−A線断面図。
【符号の説明】
【0046】
10 搬送トレイ
11 側枠
11a 側枠周縁部
12 中仕切壁
100 歪み矯正装置
110 ワーク支持板
112 昇降シリンダ(第1駆動手段)
120(120a〜120d) 押さえ板
121 水平シリンダ(第2駆動手段)
122 第1センサ
130 第2センサ
140 制御手段
151 Z軸アクチュエータ
152 ピックアップヘッド
154 トレイ搬送吸着ヘッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部が中仕切壁により複数の凹部に区画され、その各凹部内に表示パネルが収納されている搬送トレイの歪みを矯正する表示パネル用搬送トレイの歪み矯正方法において、
上記搬送トレイの底面積よりも小面積の水平な支持面を有する昇降可能なワーク支持板にて上記搬送トレイの底面を支持し、上記搬送トレイの側枠周縁部の少なくとも対向する2辺に対応させて上記ワーク支持板上の所定高さ位置で同一水平面内に配置された少なくとも一対の押さえ板に、上記搬送トレイの側枠周縁部が当接するまで、上記ワーク支持板を上昇させることを特徴とする表示パネル用搬送トレイの歪み矯正方法。
【請求項2】
内部が中仕切壁により複数の凹部に区画され、その各凹部内に表示パネルが収納されている搬送トレイの歪みを矯正する表示パネル用搬送トレイの歪み矯正装置において、
上記搬送トレイの底面積よりも小面積の支持面にて上記搬送トレイの底面を支持するほぼ水平に配置されたワーク支持板と、上記ワーク支持板を昇降させる第1駆動手段と、上記搬送トレイの側枠周縁部の少なくとも対向する2辺に対応して上記ワーク支持板上の所定高さ位置で同一水平面内に配置された少なくとも一対の押さえ板と、上記押さえ板を上記搬送トレイの側枠周縁部上の押さえ位置と上記搬送トレイの側方の非押さえ位置とに移動させる第2駆動手段と、上記第1,第2駆動手段を制御する制御手段とを備えていることを特徴とする表示パネル用搬送トレイの歪み矯正装置。
【請求項3】
少なくとも一方の上記押さえ板に設けられ上記水平面内で上記搬送トレイの側枠周縁部を検出する第1センサと、歪みがない状態における上記搬送トレイの中央部分の高さ位置を検出する移動可能な第2センサとをさらに備え、
上記制御手段は、上記第2駆動手段により上記各押さえ板を上記押さえ位置に移動させるとともに、上記第1駆動手段に上昇動信号を与えて上記ワーク支持板上に載置されている上記搬送トレイを上昇させ、上記各センサからの検出信号がともに入力された時点で上記第1駆動手段を停止させることを特徴とする請求項2に記載の表示パネル用搬送トレイの歪み矯正装置。
【請求項4】
上記第2センサは、上記搬送トレイの中央部分に存在する上記中仕切壁の高さを検出することを特徴とする請求項3に記載の表示パネル用搬送トレイの歪み矯正装置。
【請求項5】
上記第2センサは、上記制御手段にて制御されるX−Y−Z移動機構のZ軸アクチュエータに表示パネルに所定の作業を行う操作部材とともに昇降可能に支持されていることを特徴とする請求項3または4に記載の表示パネル用搬送トレイの歪み矯正装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−112927(P2008−112927A)
【公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−296218(P2006−296218)
【出願日】平成18年10月31日(2006.10.31)
【出願人】(000103747)オプトレックス株式会社 (843)
【出願人】(000231512)日本精機株式会社 (1,561)
【Fターム(参考)】