説明

表示制御装置及び表示制御方法

【課題】表示画像がどのような画像であるかを直感的に認識可能であり、画像閲覧の楽しさを十分に享受することのできる表示制御装置を提供する。
【解決手段】表示制御装置2は、撮影位置、撮影距離、撮影方位に関する撮影情報に基づいて、撮影者の撮影地点の位置を表示領域内に設定し、該撮影地点に対する被写体の位置及び方位を判別可能とするように写真画像の配置位置を設定する。また、表示制御装置2は、撮影時間、撮影距離に関する撮影情報に基づいて、写真画像の表示態様(表示サイズ、表示画質)を可変設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置及び表示制御方法にかかり、詳しくは、表示装置に一又は複数の写真を配置して表示させる際に使用して好適な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、デジタルカメラ等により撮影した画像(写真画像)をパソコン等のコンピュータに読み込んで画面表示を行うためのアプリケーションソフトが種々知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
この種のソフトウェアは、通常、メディア内に保存されている元画像を所定の大きさに縮小した、いわゆるサムネイルと呼ばれる縮小画像を画面上に縦横マトリクス状(例えば縦3列×横3行)に並べて一覧表示する機能を有している。ユーザは、これら縮小画像(サムネイル)の中から所望の画像を選択することにより、その画像を加工したり、印刷を行ったりすることができる。
【特許文献1】特開2004−12633号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記したように画像をサムネイルで表示する方法は、一度に多数の画像を表示することができるという利点がある。しかしその反面、サムネイルが単に羅列して表示されるのみであるため、その中にどのような画像が含まれているかを直感的に認識することが難しくなり、目的の画像を容易に探し出すことができないという問題があった。また、機械的に並んだ画像を一枚ずつ確認するだけの閲覧方法であるため、画像を見る楽しさを十分に味わうことができず、この点においてもなお改善の余地を残すものとなっていた。
【0005】
本発明は、こうした従来の実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、表示される画像がどのような画像であるかを直感的に認識可能であるとともに、画像閲覧の楽しさを十分に享受することができる表示制御装置及び表示制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、本発明の第1の態様は、表示装置に一又は複数の写真画像を配置して表示させる表示制御装置であって、前記写真画像と、該写真画像に付加され、少なくとも撮影時間、撮影位置、撮影距離、撮影方位の情報を含む撮影情報とを記憶する記憶手段と、前記撮影位置に基づいて撮影者の撮影地点の位置を表示領域内に設定し、該撮影地点に対する被写体の位置及び方位を判別可能とするように、前記撮影距離及び前記撮影方位に基づいて前記写真画像の配置位置を設定する配置設定手段と、前記撮影距離及び前記撮影時間の少なくとも一方に基づいて前記写真画像の表示態様を可変設定する表示設定手段と、前記配置設定手段及び前記表示設定手段による設定に基づいて前記撮影者の撮影地点と前記写真画像とを各々配置して前記表示装置に表示する表示データを作成する表示データ作成手段と、を備えることを要旨とする。
【0007】
この構成によれば、撮影地点に対する被写体の位置及び方位を写真画像の配置位置から判別することができるため、表示される画像がどのような画像であるかを直感的に認識することができる。また、写真画像の表示態様が撮影距離や撮影時間に応じて変更されるため、写真画像が複数配置される場合にもそれら各画像がどのような画像であるかを直感的に認識することができる。その結果、目的の画像を容易に探し出すことができるようになるだけでなく、画像の閲覧を撮影当時の情景を思い出しながら楽しんで行うことができるようになる。これにより、画像閲覧の楽しみを倍増させることができる。
【0008】
上記構成の表示制御装置においては、前記配置設定手段は、前記撮影地点に対する前記被写体の位置を真上からの視点で示す第1視点図、前記撮影地点に対する前記被写体の位置を真横からの視点で示す第2視点図及び前記撮影地点に対する前記被写体の位置を鳥瞰からの視点で示す第3視点図のうち、ユーザにより選択されたいずれか一の視点図に対して前記撮影地点の位置と前記写真画像の配置位置とを設定する、といった態様を採用することができる。この構成によれば、第1〜第3視点図の3つの表示形態からいずれか一を選択可能とさせることで、画像閲覧の楽しみをより倍増させることができる。
【0009】
上記構成の表示制御装置においては、前記配置設定手段は、前記第2視点図又は前記第3視点図では、前記被写体に対する仰角を更に判別可能とするように前記写真画像の配置位置を設定する、といった態様を採用することができる。この構成によれば、写真画像の配置位置から被写体に対する仰角を更に判別することができるようになるため、被写体の位置をより正確に把握することができるようになる。
【0010】
上記構成の表示制御装置においては、前記表示設定手段は、前記撮影距離又は前記撮影時間に応じて前記写真画像の表示サイズを設定するサイズ設定手段を含む、といった態様を採用することができる。この構成によれば、写真画像の撮影距離や撮影時間をその表示サイズによって把握することができるようになる。
【0011】
上記構成の表示制御装置においては、前記サイズ設定手段は、前記撮影距離が所定距離の写真画像の表示サイズを基準サイズに設定し、他の写真画像の表示サイズを前記基準サイズから前記撮影距離に応じて変更する、といった態様を採用することができる。こうすれば、撮影距離に応じて表示サイズを大きく又は小さくすることができる。
【0012】
上記構成の表示制御装置においては、前記サイズ設定手段は、前記撮影時間が所定時間の写真画像の表示サイズを基準サイズに設定し、他の写真画像の表示サイズを前記基準サイズから前記撮影時間に応じて変更する、といった態様を採用することができる。こうすれば、撮影時間に応じて表示サイズを大きく又は小さくすることができる。
【0013】
上記構成の表示制御装置においては、前記表示設定手段は、前記撮影距離又は前記撮影時間に応じて、画像のエッジ、濃度、透明度、色相、彩度及び明度のうち少なくともいずれか一のパラメータを調整することにより、前記写真画像の表示画質を設定する画質設定手段を含む、といった態様を採用することができる。この構成によれば、写真画像の撮影距離や撮影時間をその表示画質によって把握することができるようになる。
【0014】
上記構成の表示制御装置においては、前記画質設定手段は、前記撮影距離が所定の撮影距離である写真画像の表示画質を基準画質に設定し、他の写真画像の表示画質を前記基準画質から前記撮影距離に応じて変更する、といった態様を採用することができる。こうすれば、撮影距離に応じて表示画質を変更することができる。
【0015】
上記構成の表示制御装置においては、前記画質設定手段は、前記撮影時間が所定の撮影時間である写真画像の表示画質を基準画質に設定し、他の写真画像の表示画質を前記基準画質から前記撮影時間に応じて変更する、といった態様を採用することができる。こうすれば、撮影時間に応じて表示画質を変更することができる。
【0016】
上記構成の表示制御装置においては、前記画質設定手段は、前記写真画像の表示画質を該画像内の一部について部分的に変更する、といった態様を採用することができる。こうすれば、画像の表示効果を高めることができる。
【0017】
上記構成の表示制御装置においては、前記配置設定手段は、前記複数の写真画像が少なくとも一部分で重なり合う場合には、各写真画像を重ね合わせる順序を前記撮影時間に基づいて設定する、といった態様を採用することができる。このように、各写真画像の重ね合わせ順序を撮影時間に基づいて決定すれば、下に重ね合わせられている写真画像が把握し易くなる。
【0018】
上記構成の表示制御装置においては、前記配置設定手段は、前記複数の写真画像が完全に重なり合う場合には、各写真画像の重ね合わせ位置を互いにずらして配置位置を設定する、といった態様を採用することができる。このように、重ね合わせ位置を互いにずらして配置すれば、下に重ね合わせられている写真画像の存在を把握することができ、何枚の画像が重なっているのかが分かるようになる。
【0019】
上記構成の表示制御装置においては、前記写真画像の背景に設定する背景画像を前記撮影位置及び前記撮影時間の少なくとも一方に基づいて前記記憶手段又はネットワークを通じて外部より取得する背景取得手段を備えており、前記表示データ作成手段は、前記背景画像の上に前記撮影者の撮影地点と前記写真画像とを各々配置して前記表示データを作成する、といった態様を採用することができる。この構成によれば、背景画像を追加することで、画像閲覧の楽しみを一層倍増させることができる。
【0020】
上記構成の表示制御装置においては、前記背景画像は、前記撮影位置に対応する地図もしくは風景画像、又は前記撮影時間に対応する撮影当時の時事に関する画像である、といった態様を採用することができる。このように、撮影位置や撮影時間に対応した背景画像を選定することで、撮影当時の情景をより鮮明に思い出しながら画像閲覧を行うことができる。
【0021】
本発明の第2の態様は、少なくとも撮影時間、撮影位置、撮影距離及び撮影方位の情報が撮影情報として付加された写真画像を、前記撮影情報に基づいて表示装置に一又は複数配置して表示させる表示制御方法であって、前記撮影位置に基づいて撮影者の撮影地点の位置を表示領域内に設定し、該撮影地点に対する被写体の位置及び方位を判別可能とするように、前記撮影距離及び前記撮影方位に基づいて前記写真画像の配置位置を設定するステップと、前記撮影距離及び前記撮影時間の少なくとも一方に基づいて前記写真画像の表示態様を可変設定するステップと、前記各ステップでの設定に基づいて前記撮影者の撮影地点と前記写真画像とを各々配置して前記表示装置に表示する表示データを作成するステップと、を備えることを要旨とする。この方法によれば、上記第1の態様と同様の効果を奏することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図11に従って説明する。
図1は、本実施の形態の表示制御システム1の全体構成を示す機能ブロック図である。
表示制御システム1は表示制御装置2を備えている。表示制御装置2には操作装置3と表示装置4とが接続されているとともに、ネットワークとしてのインターネット5(図2参照)を介して外部コンピュータ6が接続されている。さらに、表示制御装置2には画像入力装置としてのデジタルカメラ7が接続されている。本実施の形態では、表示制御装置2はパーソナルコンピュータにより構成され、操作装置3はキーボード及びマウスにより構成され、表示装置4は液晶モニタにより構成されている。画像入力装置はデジタルカメラ7に限定されず、その他例えばカメラ内蔵型携帯電話機であってもよい。ネットワークも必ずしもインターネット5に限定されない。
【0023】
表示制御装置2には、表示装置4への写真画像の配置及び表示を行うレイアウトソフト8(アプリケーションソフトウェア)と、各種データを記憶する記憶手段としてのデータベース9とが設けられている。データベース9には写真データファイルF1と背景データファイルF2とが格納されている。
【0024】
表示制御装置2は、デジタルカメラ7の接続を検知すると、その機器を認識して該機器内部から写真データD1(図3参照)を取り込み、写真データファイルF1としてデータベース9に保存する。また、表示制御装置2は、写真画像を配置・表示する際の背景とする画像(背景画像)をインターネット5を通じて外部コンピュータ6から取得し、それを背景データファイルF2としてデータベース9に保存する。なお、外部コンピュータ6はネットワーク上に存在するウェブサーバであって、表示制御装置2からのデータ取得要求に応答して、対応するデータ(背景画像)を表示制御装置2に送信する。
【0025】
レイアウトソフト8は、表示条件設定部11、写真データ抽出部12、付加情報分析部13、配置設定部14、サイズ設定部15、画質設定部16、写真配置部17、表示出力部18及び背景データ取得部19を備える。なお、本実施の形態では、配置設定部14が配置設定手段に対応し、サイズ設定部15及び画質設定部16が表示設定手段に対応し、写真配置部17及び表示出力部18が表示データ作成手段に対応し、背景データ取得部19が背景取得手段に対応している。このうち、サイズ設定部15はサイズ設定手段に対応し、画質設定部16は画質設定手段に対応している。
【0026】
表示条件設定部11は、写真画像の抽出条件や写真画像の表示条件、画面表示(後述する視点図)の態様、背景取得条件等、各種表示条件を設定するための条件設定画面(図示略)を表示装置4上に表示し、操作装置3を通じてユーザにより設定された表示条件を他の各処理部に出力する。
【0027】
写真データ抽出部12は、条件設定画面で設定された抽出条件に従って、該当する写真データD1(写真データファイルF1)をデータベース9から検索、抽出する処理部である。なお、検索する方法は任意である。例えば、写真データD1に含まれる撮影情報D12(図3参照)をキーに写真データD1を検索することもできる。
【0028】
付加情報分析部13は、写真データD1の撮影情報D12(図3参照)を分析し、配置設定部14、サイズ設定部15、画質設定部16及び背景データ取得部19に各々必要な情報を受け渡す処理部である。
【0029】
ここで、図3を参照して、写真データの構成を説明する。写真データD1は、デジタルカメラ7により撮影された画像データ(写真画像D11)と、該写真画像D11に対応して付加される撮影情報D12とから構成されている。撮影情報D12は、本実施の形態においては、撮影時間Dt、撮影位置Dp、撮影距離Dx及び撮影方位Ddの情報を含む。これらの情報は、デジタルカメラ7により撮影時に自動生成されて写真画像D11に付加される。
【0030】
撮影時間Dtは、写真画像D11の撮影時間を表す時間情報であり、例えば、年、月、日、時、分、秒で記録される。
撮影位置Dpは、被写体の撮影位置、即ち、撮影者の位置(以下、撮影地点という)を表す位置情報である。この撮影位置Dpは、デジタルカメラ7に内蔵されるGPS(Global Positioning System )センサによって取得され、緯度・経度情報で記録される。
【0031】
撮影距離Dxは、撮影地点(撮影位置Dp)から被写体までの距離を表す距離情報である。この撮影距離Dxは、図4に示すように、写真画像D11の撮影時における撮影位置Dpから被写体の位置Osまでのピント距離(デジタルカメラ7内のピント情報)によって記録される。なお、図4におけるX軸,Y軸はそれぞれ水平軸を示し、Z軸は該水平軸に垂直な高さ方向の軸を示す(以下、図5においても同様)。
【0032】
撮影方位Ddは、撮影地点(撮影位置Dp)に対する被写体の方位(方角及び仰角θ(図4参照)を含む)を表す情報である。この撮影方位Ddは、デジタルカメラ7に内蔵されるGPSセンサやジャイロセンサによって取得される。
【0033】
配置設定部14は、付加情報分析部13から撮影位置Dp、撮影距離Dx及び撮影方位Ddの情報を受け取り、それらに基づいて表示領域内における撮影地点の位置と写真画像D11の配置位置とを設定する処理部である。
【0034】
詳しくは、先ず、配置設定部14は、写真画像D11を画面表示する際の態様として、後述する第1〜第3視点図W1〜W3(図6参照)のうちいずれの視点図による表示方法がユーザにより選択されているかを判断し、該ユーザにより選択されているいずれか一の視点図に対して、撮影者の撮影地点の位置を撮影位置Dpに基づいて設定する。次いで、配置設定部14は、この撮影地点の位置を基準として、該撮影地点に対する被写体の位置及び方位をそれぞれ判別可能とするように、写真画像D11の配置位置を撮影距離Dxと撮影方位Ddとに基づいて設定する。
【0035】
ここで、図5及び図6を参照して、第1〜第3視点図W1〜W3における写真画像D11の配置態様について説明する。
図6(a)は、第1視点図W1を示す説明図である。
【0036】
第1視点図W1は、撮影地点P1に対する被写体の位置Osを真上からの視点VP1で示し(図5(a)参照)、撮影地点P1に対する被写体の位置Os(撮影距離Dx)及び被写体の方位Ddをそれぞれ判別可能とするように、写真画像D11を画面上に平面配置して表示するものである。この第1視点図W1において、被写体の方位Ddは画面上側(紙面の上方向)を北にして表示され、撮影距離Dxは所定の縮小比により縮尺されて表示される。被写体に対する仰角θは表示されない。なお、視点VP1の位置は、マウスにより画面上をドラッグ操作することによって、表示領域内の任意位置に変更することができる。
【0037】
図6(b)は、第2視点図W2を示す説明図である。
第2視点図W2は、撮影地点P1に対する被写体の位置Osを真横からの視点VP2で示し(図5(b)参照)、撮影地点P1に対する被写体の位置Os(撮影距離Dx)及び被写体の方位Ddをそれぞれ判別可能とするように、写真画像D11を画面上に平面配置して表示するものである。この第2視点図W2において、被写体の方位Ddは画面奥側(紙面に対し鉛直下方向)を北にして表示され、撮影距離Dxは所定の縮小比により縮尺されて表示される。また、被写体に対する仰角θも表示される。なお、視点VP2の位置は、前記と同様、マウスによるドラッグ操作によって、表示領域内の任意位置に変更することができる。その際、写真画像D11の幅及び高さ方向の寸法が視点VP2の位置に応じて変化するようになっている。
【0038】
図6(c)は、第3視点図W3を示す説明図である。
第3視点図W3は、撮影地点P1に対する被写体の位置Osを鳥瞰による視点VP3で示し(図5(a)参照)、撮影地点P1に対する被写体の位置Os(撮影距離Dx)及び被写体の方位Ddをそれぞれ判別可能とするように、写真画像D11を画面上に立体配置して表示するものである。この第3視点図W3において、被写体の方位Ddは画面上側(紙面の上方向)を北にして表示され、撮影距離Dxは所定の縮小比により縮尺されて表示される。また、被写体に対する仰角θも表示される。なお、視点VP3の位置は、前記と同様、マウスによるドラッグ操作によって、表示領域内の任意位置に変更することができる。その際、写真画像D11の幅及び高さ方向の寸法が視点VP3の位置に応じて変化するようになっている。
【0039】
サイズ設定部15は、ユーザにより設定された表示条件に従って、付加情報分析部13から撮影距離Dx又は撮影時間Dtの情報を受け取り、それに基づいて写真画像D11の表示サイズを設定する処理部である。
【0040】
撮影距離Dxに基づいて表示サイズを設定する場合、サイズ設定部15は、図7に示す距離対応テーブルT1を使用して表示サイズの設定を行う。具体的には、配置対象とする写真画像のうち撮影距離Dxの最も短い写真画像の表示サイズを基準サイズ(基準値)に設定し、それ以外の写真画像の表示サイズを各々の撮影距離Dx(基準値からの増分)に応じて基準サイズから順次変更(縮小)するようにする。例えば、基準サイズに設定した写真画像の撮影距離Dxに対しそれよりも撮影距離Dxが100m長い写真画像は、表示サイズが基準サイズの20%の大きさに設定されるようになっている。
【0041】
一方、撮影時間Dtに基づいて表示サイズを設定する場合、サイズ設定部15は、図8に示す時間対応テーブルT2を使用して表示サイズの設定を行う。具体的には、配置対象とする写真画像のうち最も最近に撮影された時間情報(撮影時間Dt)を持つ写真画像の表示サイズを基準サイズ(基準値)に設定し、それ以外の写真画像の表示サイズを各々の撮影時間Dt(基準値からの増分)に応じて基準サイズから順次変更(縮小)するようにする。例えば、基準サイズに設定した写真画像の撮影時間Dtに対しそれよりも撮影時間Dtが50年経過している写真画像は、表示サイズが基準サイズの20%の大きさに設定されるようになっている。なお、上記いずれの場合も、配置対象とする写真画像が1枚の場合は、表示サイズが基準サイズに設定される。
【0042】
画質設定部16は、ユーザにより設定された表示条件に従って、付加情報分析部13から撮影距離Dx又は撮影時間Dtの情報を受け取り、それに基づいて写真画像D11の表示画質を設定する処理部である。具体的には、撮影距離Dx又は撮影時間Dtに応じて、エッジ(画像のぼけ具合)、濃度、透明度、色相、彩度及び明度のパラメータを調整することにより、写真画像D11の表示画質を設定する。なお、各パラメータ(6種類)における調整手法については、周知の画像処理技術を任意に用いることができるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0043】
撮影距離Dxに基づいて表示画質を設定する場合、画質設定部16は、図7に示す距離対応テーブルT1を使用して画質の設定を行う。具体的には、配置対象とする写真画像のうち、撮影距離Dxの最も短い写真画像の表示画質を基準画質(基準値)に設定し、それ以外の写真画像の表示画質を各々の撮影距離Dx(基準値からの増分)に応じて基準画質から以下のように変更する。なお、ここに例示する画質の調整例は、人間の感性に呼応して撮影距離Dxの大小(遠近)を人間の感覚に直接的に訴えられる表示効果が得られるものである。
【0044】
エッジ:距離が遠くなるほど、エッジをぼかす。
濃度:距離が遠くなるほど、濃度を落とす。
透明度:距離が遠くなるほど、透明度を上げる。
【0045】
色相:距離が遠くなるほど、青く霞んだ色とする。
彩度:距離が遠くなるほど、彩度を落とす。
明度:距離が遠くなるほど、暗くする。
【0046】
一方、撮影時間Dtに基づいて表示画質を設定する場合、画質設定部16は、図8に示す時間対応テーブルT2を使用して画質の設定を行う。具体的には、配置対象とする写真画像のうち、最も最近に撮影された時間情報(撮影時間Dt)を持つ写真画像の表示画質を基準画質(基準値)に設定し、それ以外の写真画像の表示画質を各々の撮影時間Dt(基準値からの増分)に応じて基準画質から以下のように変更する。なお、ここに例示する画質の調整例は、人間の感性に呼応して撮影時間Dtの大小(時間の経過)を人間の感覚に直接的に訴えられる表示効果が得られるものである。
【0047】
エッジ:昔に撮影されたものほど、エッジをぼかす。
濃度:昔に撮影されたものほど、濃度を落とす。
透明度:昔に撮影されたものほど、透明度を上げる。
【0048】
色相:昔に撮影されたものほど、セピア調とする。
彩度:昔に撮影されたものほど、彩度を落とす。
明度:昔に撮影されたものほど、暗くする。
【0049】
なお、上記いずれの場合も、配置対象とする写真画像が1枚の場合には、その表示画質が基準画質に設定される。
ちなみに、本実施の形態においては、表示画質を画像全体について変更するようにしたが、例えば画像内における一部分を部分的に変更するようにしてもよい。また、各パラメータ(6種類)の全てを変更するようにしたが、これら各パラメータのうち少なくとも一つを変更するようにしてもよい。
【0050】
写真配置部17は、配置設定部14、サイズ設定部15及び画質設定部16における各処理結果(設定値)に基づいて、撮影地点P1と写真画像D11とを画面上の表示領域内に各々配置してレイアウトデータを作成する処理部である。作成されたレイアウトデータは、表示出力部18に受け渡される。
【0051】
背景データ取得部19は、ユーザにより設定された背景取得条件に従い、付加情報分析部13から撮影位置Dp又は撮影時間Dtの情報を受け取り、その情報を基にインターネット5を通じて外部コンピュータ6より背景画像を取得する処理部である。本実施の形態においては、撮影位置Dpに基づいて背景画像を取得する場合、背景データ取得部19は、当該撮影位置Dp(撮影地点)に対応する地図画像もしくは風景画像を背景画像として取得する。一方、撮影時間Dtに基づいて背景画像を取得する場合、背景データ取得部19は、当該撮影時間Dtに対応する撮影当時の時事に関する画像を背景画像として取得する。
【0052】
表示出力部18は、写真配置部17により作成されたレイアウトデータと、背景データ取得部19により取得された背景画像(背景データ)とに基づいて、該レイアウトデータを該背景画像上に重ね合わせ、表示装置4に表示する表示データを作成する処理部である。この表示データが表示装置4に出力される。これにより、表示装置4の画面上に写真が表示出力される。
【0053】
図2は、表示制御装置2のハードウェア構成を示すブロック図である。
表示制御装置2は、CPU21、メモリ22、記憶装置23、ドライブ装置24、入力インターフェース(I/F)25、USBI/F26、通信装置27及び出力I/F28を備え、それらはバス29を介して相互に接続されている。
【0054】
CPU21は、記憶装置23に格納されているプログラムやデータをメモリ22へ転送し、同メモリ22を利用してプログラムを実行する。メモリ22はROM、RAM等により構成され、これには通常、キャッシュメモリ、システムメモリ、ディスプレイメモリ等が含まれる。記憶装置23は、磁気ディスク装置、光ディスク装置、光磁気ディスク装置等により構成される。前述したレイアウトソフト8にかかるプログラム及び同プログラムの実行に必要なデータも記憶装置23に格納されている。CPU21は、同プログラムを実行することにより、表示条件設定部11、写真データ抽出部12、付加情報分析部13、配置設定部14、サイズ設定部15、画質設定部16、写真配置部17、表示出力部18及び背景データ取得部19としての各機能を実現する。本実施の形態においては、この記憶装置23は、データベース9(記憶手段)としても利用される。
【0055】
入力I/F25には操作装置3が接続され、操作装置3からの操作入力に対応した操作信号をCPU21に送出する。USBI/F26にはデジタルカメラ7が挿抜可能に接続される。出力I/F28には表示装置4が接続され、CPU21による制御の下、作成された表示データを表示装置4に出力する。通信装置27(通信手段)はインターネット5への接続に用いられ、通信に伴うデータ変換等を行って外部コンピュータ6との間でプログラムやデータの送受信を行う。
【0056】
CPU21が実行するプログラムやデータは、記録媒体30にて提供される。ドライブ装置24は、記録媒体30を駆動してその記録内容にアクセスし、記録媒体30からプログラムやデータを読み出して記憶装置23に格納する。記録媒体30には、光ディスクや光磁気ディスク等の媒体の他、通信装置27を介して他のネットワーク機器からアップロード又はダウンロードしたプログラムを記録した媒体、ディスク装置等も含まれる。
【0057】
次に、上記構成の表示制御システム1による写真画像の表示例を説明する。ここでは、表示サイズを撮影時間Dtに基づき設定し、表示画質を撮影距離Dxに基づき設定して、2枚の写真画像D11a,D11bの配置を行う場合について説明する。なお、写真画像D11aは、写真画像D11bよりも撮影距離Dxが遠く、撮影時間Dtが新しいものとする。
【0058】
図9は、第1視点図W1(真上からの視点)による表示例を示す画面図である。
背景画像B1は、撮影位置Dpに基づいて取得された地図画像であり、この地図画像(B1)の上に、撮影者の撮影地点P1a,P1bと、それぞれ対応する写真画像D11a,D11bとが、撮影位置Dp、撮影距離Dx及び撮影方位Ddに基づいて配置されている。写真画像D11a,D11bの表示サイズは、各々の撮影時間Dtに基づいて、写真画像D11aが基準サイズ、写真画像D11bが写真画像D11a(基準サイズ)よりも小さなサイズに設定されている。また、写真画像D11a,D11bの表示画質は、各々の撮影距離Dxに基づいて、写真画像D11bが基準画質、写真画像D11aが写真画像D11b(基準画質)に対して各パラメータをそれぞれ変化させた画質に設定されている。このような第1視点図W1では、撮影地点P1a,P1bに対する写真画像D11a,D11b中の被写体の位置及び被写体の撮影方位を判別することができる。
【0059】
図10は、第2視点図W2(真横からの視点)による表示例を示す画面図である。
背景画像B2は、撮影位置Dpに基づいて取得された風景画像であり、この風景画像(B2)の上に、撮影者の撮影地点P1a,P1bと、それぞれ対応する写真画像D11a,D11bとが、撮影位置Dp、撮影距離Dx及び撮影方位Ddに基づいて配置されている。なお、各写真画像D11a,D11bの表示サイズ及び表示画質は図9と同じである。このような第2視点図W2では、撮影地点P1a,P1bに対する写真画像D11a,D11b中の被写体の位置及び被写体の撮影方位(仰角含む)を判別することができる。
【0060】
図11は、第3視点図W3(鳥瞰による視点)による表示例を示す画面図である。
背景画像B3は、撮影位置Dpに基づいて取得された地図画像であり、この地図画像(B3)の上に、撮影者の撮影地点P1a,P1bと、それぞれ対応する写真画像D11a,D11bとが、撮影位置Dp、撮影距離Dx及び撮影方位Ddに基づいて配置されている。なお、各写真画像D11a,D11bの表示サイズ及び表示画質は図9と同じである。このような第3視点図W3では、撮影地点P1a,P1bに対する写真画像D11a,D11b中の被写体の位置及び被写体の撮影方位(仰角含む)を判別することができる。
【0061】
以上記述したように、本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)撮影地点P1(P1a,P1b)に対する被写体の位置や方位を写真画像D11(D11a,D11b)の配置位置から判別することが可能となる。これにより、表示される画像D11がどのような画像であるかを直感的に認識し易くなる。
【0062】
(2)写真画像D11(D11a,D11b)の表示態様(表示サイズ、表示画質)が撮影距離Dxや撮影時間Dtに応じて変更されることにより、写真画像D11が複数配置される場合にも、それら各画像D11がどのような画像であるかを直感的に認識し易くなる。
【0063】
(3)各画像D11(D11a,D11b)間で表示サイズや表示画質が変更されることにより、目的の画像を容易に探し出すことができるようになる。
(4)各画像D11(D11a,D11b)間で表示サイズや表示画質が変更されることにより、写真画像D11の閲覧を撮影当時の情景を思い出しながら楽しんで行うことができるようになる。これにより、画像閲覧の楽しみを倍増させることができる。
【0064】
(5)第1〜第3視点図W1〜W3のそれぞれ異なる視点による表示に選択的に切替え可能としたため、画像閲覧の楽しみをより倍増させることができる。
(6)撮影地点P1(P1a,P1b)や写真画像D11(D11a,D11b)を、撮影位置Dpや撮影時間Dtに基づき取得した背景画像(地図画像や背景画像)の上に重ね合わせて配置することで、写真画像D11の内容がより把握し易くなるとともに、撮影当時の情景をより鮮明に思い出しながら閲覧することができるようになる。これにより、画像閲覧の楽しみを一層倍増させることができる。
【0065】
なお、上記実施の形態は、以下の変形例の態様で実施してもよい。
(変形例1)レイアウトソフト8に具備する機能(11〜19)の分散/統合の態様は図1に示す態様に限定されない。
【0066】
(変形例2)撮影位置Dp,撮影距離Dx、撮影方位Ddの関係によって、複数の写真画像D11が少なくとも一部分で互いに重なり合う位置に配置される場合には、それら各写真画像D11のうち撮影時間Dtが新しいものほど重ね順が上(又は下でもよい)になるように配置するといった態様を採用することもできる。その際、複数の写真画像が完全に重なり合う位置に配置される場合には、各写真画像の重ね合わせ位置を少しずつずらして配置位置を設定するとなおよい。例えば、記念撮影などで三脚を立てて写真を撮影する場合には、撮影する位置、距離、方位が同じのままで時間のみが異なって複数枚の写真が撮影されることが考えられる。このとき、各写真画像D11の重ね順がランダムになっていたり、完全に重なり合って配置されていたりすると、下に配置されているものの存在が分かり難くなるが、本変形例2の様に、重ね順が撮影時間Dtの順となっていたり、互いの重ね合わせ位置がずらして配置されていれば、それが把握し易くなる。なお、これらの機能は配置設定手段の機能として実現できる。
【0067】
(変形例3)写真画像D11の表示態様として表示サイズと表示画質とをそれぞれ変更するようにしたが、それらのうちいずれか一方のみを変更するようにしても勿論よい。
(変形例4)撮影距離Dxが最も短いものを基準サイズ、基準画質とすることに限定されない。例えば、所定距離範囲内に含まれるものを全て基準サイズ、基準画質としてもよい。
【0068】
(変形例5)撮影時間Dtが最も新しいものを基準サイズ、基準画質とすることに限定されない。例えば、所定時間範囲内に含まれるものを全て基準サイズ、基準画質としてもよい。
【0069】
(変形例6)撮影情報D12はデジタルカメラ7により自動生成される態様に限らず、ユーザが手動で付加してもよい。
(変形例7)撮影地点P1のマーク形状は任意である。
【0070】
(変形例8)第1,3視点図W1,W3では、画面上方向を北とすることに限定されない。ユーザが画面上で指定した方向を北としてもよい。
(変形例9)背景画像をデータベース9から取得するようにしてもよい。例えば、配置する写真画像D11とは別の写真画像(撮影位置Dpや撮影時間Dtに関連性のある画像)を背景画像に選択することもできる。
【0071】
(変形例10)背景画像を撮影位置Dp及び撮影時間Dtの双方の情報に基づいて取得(インターネット5上から検索)するようにしてもよい。
(変形例11)背景画像は必ずしも必須ではない。
【0072】
(変形例12)表示制御装置2はパーソナルコンピュータに限定されない。操作装置3もキーボードやマウスのみに限定されない。
(変形例13)その他上記実施の形態及び上記各変形例の構成における設計的事項は、本発明の技術的思想の範囲内において適宜変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】一実施の形態の表示制御システムの構成を示す機能ブロック図。
【図2】表示制御装置のハードウェア構成を示すブロック図。
【図3】写真データの構成を示す説明図。
【図4】撮影情報を説明する概念図。
【図5】(a),(b)は視点位置を説明する概念図。
【図6】(a)は第1視点図(真上からの視点図)を示す説明図、(b)は第2視点図(真横からの視点図)を示す説明図、(c)は第3視点図(鳥瞰による視点図)を示す説明図。
【図7】距離対応テーブルを説明する概念図。
【図8】時間対応テーブルを説明する概念図。
【図9】第1視点図による表示例を示す画面図。
【図10】第2視点図による表示例を示す画面図。
【図11】第3視点図による表示例を示す画面図。
【符号の説明】
【0074】
1:表示制御システム、2:表示制御装置、3:操作装置、4:表示装置、5:インターネット(ネットワーク)、6:外部コンピュータ、7:デジタルカメラ、8:レイアウトソフト、9:データベース(記憶手段)、14:配置設定部(配置設定手段)、15:サイズ設定部(サイズ設定手段、表示設定手段)、16:画質設定部(画質設定手段、表示設定手段)、17:写真配置部(表示データ作成手段)、18:表示出力部(表示データ作成手段)、19:背景データ取得部(背景取得手段)、T1:距離対応テーブル、T2:時間対応テーブル、F1:写真データファイル、F2:背景データファイル、D1:写真データ、B1,B2,B3:背景画像、D11,D11a,D11b:写真画像、D12:撮影情報、Dt:撮影時間、Dp:撮影位置、Dx:撮影距離、Dd:撮影方位、Os:被写体の位置、θ:仰角、P1,P1a,P1b:撮影地点、W1:第1視点図、W2:第2視点図、W3:第3視点図、VP1,VP2,VP3:視点。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置に一又は複数の写真画像を配置して表示させる表示制御装置であって、
前記写真画像と、該写真画像に付加され、少なくとも撮影時間、撮影位置、撮影距離、撮影方位の情報を含む撮影情報とを記憶する記憶手段と、
前記撮影位置に基づいて撮影者の撮影地点の位置を表示領域内に設定し、該撮影地点に対する被写体の位置及び方位を判別可能とするように、前記撮影距離及び前記撮影方位に基づいて前記写真画像の配置位置を設定する配置設定手段と、
前記撮影距離及び前記撮影時間の少なくとも一方に基づいて前記写真画像の表示態様を可変設定する表示設定手段と、
前記配置設定手段及び前記表示設定手段による設定に基づいて前記撮影者の撮影地点と前記写真画像とを各々配置して前記表示装置に表示する表示データを作成する表示データ作成手段と、
を備えることを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
前記配置設定手段は、前記撮影地点に対する前記被写体の位置を真上からの視点で示す第1視点図、前記撮影地点に対する前記被写体の位置を真横からの視点で示す第2視点図及び前記撮影地点に対する前記被写体の位置を鳥瞰からの視点で示す第3視点図のうち、ユーザにより選択されたいずれか一の視点図に対して前記撮影地点の位置と前記写真画像の配置位置とを設定する、
請求項1記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記配置設定手段は、前記第2視点図又は前記第3視点図では前記被写体に対する仰角を更に判別可能とするように前記写真画像の配置位置を設定する、
請求項2記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記表示設定手段は、前記撮影距離又は前記撮影時間に応じて前記写真画像の表示サイズを設定するサイズ設定手段を含む、
請求項1乃至3のいずれか一項記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記サイズ設定手段は、前記撮影距離が所定距離の写真画像の表示サイズを基準サイズに設定し、他の写真画像の表示サイズを前記基準サイズから前記撮影距離に応じて変更する、
請求項4記載の表示制御装置。
【請求項6】
前記サイズ設定手段は、前記撮影時間が所定時間の写真画像の表示サイズを基準サイズに設定し、他の写真画像の表示サイズを前記基準サイズから前記撮影時間に応じて変更する、
請求項4記載の表示制御装置。
【請求項7】
前記表示設定手段は、前記撮影距離又は前記撮影時間に応じて、画像のエッジ、濃度、透明度、色相、彩度及び明度のうち少なくともいずれか一のパラメータを調整することにより、前記写真画像の表示画質を設定する画質設定手段を含む、
請求項1乃至6のいずれか一項記載の表示制御装置。
【請求項8】
前記画質設定手段は、前記撮影距離が所定の撮影距離である写真画像の表示画質を基準画質に設定し、他の写真画像の表示画質を前記基準画質から前記撮影距離に応じて変更する、
請求項7記載の表示制御装置。
【請求項9】
前記画質設定手段は、前記撮影時間が所定の撮影時間である写真画像の表示画質を基準画質に設定し、他の写真画像の表示画質を前記基準画質から前記撮影時間に応じて変更する、
請求項7記載の表示制御装置。
【請求項10】
前記画質設定手段は、前記写真画像の表示画質を該画像内の一部について部分的に変更する、
請求項7乃至9のいずれか一項記載の表示制御装置。
【請求項11】
前記配置設定手段は、前記複数の写真画像が少なくとも一部分で重なり合う場合には、各写真画像の重ね合わせる順序を前記撮影時間に基づいて設定する、
請求項1乃至10のいずれか一項記載の表示制御装置。
【請求項12】
前記配置設定手段は、前記複数の写真画像が完全に重なり合う場合には、各写真画像の重ね合わせ位置を互いにずらして配置位置を設定する、
請求項1乃至11のいずれか一項記載の表示制御装置。
【請求項13】
前記写真画像の背景に設定する背景画像を前記撮影位置及び前記撮影時間の少なくとも一方に基づいて前記記憶手段又はネットワークを通じて外部より取得する背景取得手段を備えており、
前記表示データ作成手段は、前記背景画像の上に前記撮影者の撮影地点と前記写真画像とを各々配置して前記表示データを作成する、
請求項1乃至12のいずれか一項記載の表示制御装置。
【請求項14】
前記背景画像は、前記撮影位置に対応する地図もしくは風景画像、又は前記撮影時間に対応する撮影当時の時事に関する画像である、
請求項13記載の表示制御装置。
【請求項15】
少なくとも撮影時間、撮影位置、撮影距離及び撮影方位の情報が撮影情報として付加された写真画像を、前記撮影情報に基づいて表示装置に一又は複数配置して表示させる表示制御方法であって、
前記撮影位置に基づいて撮影者の撮影地点の位置を表示領域内に設定し、該撮影地点に対する被写体の位置及び方位を判別可能とするように、前記撮影距離及び前記撮影方位に基づいて前記写真画像の配置位置を設定するステップと、
前記撮影距離及び前記撮影時間の少なくとも一方に基づいて前記写真画像の表示態様を可変設定するステップと、
前記各ステップでの設定に基づいて前記撮影者の撮影地点と前記写真画像とを各々配置して前記表示装置に表示する表示データを作成するステップと、
を備えることを特徴とする表示制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−78842(P2007−78842A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−264062(P2005−264062)
【出願日】平成17年9月12日(2005.9.12)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】