表示制御装置
【課題】 閲覧許可されていないユーザが不正にコンテンツを閲覧することを防止し、安全なコンテンツ閲覧環境を実現することができる表示制御装置を提供する。
【解決手段】 コンテンツに対するユーザ毎のアクセス権を取得するアクセス権取得手段12と、アクセス権取得手段12で取得されたアクセス権に従って端末の表示装置2の画面表示を制御する表示制御手段13と、指定された物理空間の範囲内に位置するユーザの情報を取得するユーザ情報取得手段15を備え、表示制御手段13はユーザ情報取得手段15で取得されたユーザのアクセス権に従って画面表示を制御する表示制御装置1。
【解決手段】 コンテンツに対するユーザ毎のアクセス権を取得するアクセス権取得手段12と、アクセス権取得手段12で取得されたアクセス権に従って端末の表示装置2の画面表示を制御する表示制御手段13と、指定された物理空間の範囲内に位置するユーザの情報を取得するユーザ情報取得手段15を備え、表示制御手段13はユーザ情報取得手段15で取得されたユーザのアクセス権に従って画面表示を制御する表示制御装置1。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末の表示装置の画面表示を制御する表示制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コンテンツに対するユーザ毎のアクセス権を取得するアクセス権取得手段で取得されたアクセス権に従って端末の表示装置の画面表示を制御する表示制御装置に関連して、特許文献1記載の技術では、アクセス管理サーバを利用してコンテンツ要求元のアクセス権を判定することで、コンテンツに対するアクセス制御を実現している。
また、特許文献2記載の技術では、コンテンツアクセスを許可されたユーザは鍵データを所持し、該鍵を用いてコンテンツアクセスを行うことで、不正ユーザによるコンテンツ閲覧を防止している。
さらに、特許文献3記載の技術では、赤外線通信によって端末の周囲のユーザIDを特定し、該IDに従って端末を制御することで、表示装置の低消費電力化、及び表示情報に関するセキュリティを向上するセキュリティシステムが提供されている。
【特許文献1】特開2003−67527公報
【特許文献2】特開2005−124150公報
【特許文献3】特開2000−66775公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に記載の技術では、アクセス管理サーバを利用してネットワーク上からのコンテンツアクセス制御を実現しているが、アクセス許可されたユーザが端末装置で該コンテンツを閲覧する際に、許可されていないユーザが前記端末装置の周囲から覗き見してしまうことを回避できないという問題がある。
また、特許文献2に記載の技術では、コンテンツアクセス用鍵データを利用したコンテンツアクセス制御を実現しているが、同様にアクセス許可されたユーザが端末装置で該コンテンツを閲覧する際に、許可されていないユーザが前記端末装置の周囲から覗き見してしまうことを回避できないという問題がある。
特許文献3に記載の技術では、ユーザ毎にアクセス権を設定して、端末の制御を行っているが、コンテンツ毎のアクセス権に応じたきめ細かなアクセス制御を実現しておらず、十分なセキュリティが確保されていないという問題がある。
本発明は、上記課題を解決し、閲覧許可されていないユーザが不正にコンテンツを閲覧することを防止し、安全なコンテンツ閲覧環境を実現することができる表示制御装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、コンテンツに対するユーザ毎のアクセス権を取得するアクセス権取得手段と、該アクセス権取得手段で取得されたアクセス権に従って端末の表示装置の画面表示を制御する表示制御手段と、指定された物理空間の範囲内に位置するユーザの情報を取得するユーザ情報取得手段とを備え、前記表示制御手段は前記ユーザ情報取得手段で取得されたユーザのアクセス権に従って画面表示を制御することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の表示制御装置において、前記ユーザ情報取得手段は端末の物理的位置を含む物理空間範囲に従ってユーザの情報を取得することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1に記載の表示制御装置において、前記ユーザ情報取得手段は複数の物理空間の範囲内に位置するユーザの情報を取得することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の表示制御装置において、前記表示制御手段はコンテンツを表示しないよう制御することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の表示制御装置において、前記表示制御手段は表示代替用コンテンツを表示するよう制御することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の表示制御装置において、前記表示制御手段はコンテンツを縮小して表示するよう制御することを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の表示制御装置において、前記表示制御手段はコンテンツの一部を表示するよう制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明の表示制御装置は、コンテンツに対するユーザ毎のアクセス権を取得するアクセス権取得手段と、アクセス権取得手段で取得されたアクセス権に従って端末の表示装置の画面表示を制御する表示制御手段と、指定された物理空間の範囲内に位置するユーザの情報を取得するユーザ情報取得手段を備え、表示制御手段はユーザ情報取得手段で取得されたユーザのアクセス権に従って画面表示を制御するので、閲覧許可されていないユーザが不正にコンテンツを閲覧することを防止し、安全なコンテンツ閲覧環境を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施形態を図面に従って説明する。
図1は本発明の実施形態に係る表示制御装置のブロック図である。表示制御装置1は端末の表示装置2における画面表示を制御する。
この表示制御装置1は、コンテンツアクセス権データベース11と、コンテンツアクセス権データベース11からコンテンツに対するユーザ毎のアクセス権を取得するアクセス権取得手段12と、アクセス権取得手段12で取得されたアクセス権に従って端末の表示装置2の画面表示を制御する表示制御手段13と、位置情報データベース14と、位置情報データベース14から指定された物理空間の範囲内に位置するユーザの情報を取得するユーザ情報取得手段15を備える。そして、表示制御手段13は、ユーザ情報取得手段15で取得されたユーザのアクセス権に従って画面表示を制御する。
アクセス権はユーザ、またはユーザが所属するグループに対するコンテンツへの閲覧権限が含まれ、コンテンツへの書き込み権限、実行権限などが含まれてもよい。前記物理空間の範囲は異なる2点を指定した矩形、または1点と半径を指定した円などでもよい。
前記ユーザ情報取得手段15で取得されるユーザの情報はユーザの識別情報が含まれ、位置情報、嗜好情報、ユーザが所属するグループに関する情報などが含まれてもよい。前記識別情報はURI(Uniform Resource Identifier)でもよい。また、前記ユーザの情報の記述形式はXML(eXtensible Markup Language)のように構造化された形式で記述されてもよく、テキスト形式のように構造化されていない形式でもよい。
【0007】
[実施例1]
図2は実施例1における表示制御方法を示すフローチャートである。まずユーザAは端末の入力装置を利用して範囲を指定する。端末としてはノートPC、携帯電話、またはPDAなどがある。以下では端末がノートPCとして例を示す。
例えば予めユーザAはノートPCを操作して、範囲の中心のx座標として「10」、y座標として「5」(図3(1))、半径として「20」(図3(2))を指定しておく。その後ユーザAにより表示装置2でのコンテンツ閲覧が要求されると、指定された範囲が読み込まれ(S1)、前記指定された範囲内に位置するユーザの情報が取得され(S2)、表示コンテンツのアクセス権が取得される(S3)。
その後取得したユーザの情報、及びアクセス権から指定範囲内に閲覧許可されていない不正ユーザが存在するか否かが判定され(S4)、不正ユーザが存在すれば表示制御処理が行われる(S5)。そうでなければ、表示装置2にコンテンツが表示され(S6)、再度ユーザ情報の取得処理が行われる(S2)。
このように実施例1では、指定範囲内に位置するユーザに対するコンテンツアクセス権に従って、端末の表示装置2の画面表示を制御することで、閲覧許可されていないユーザが不正にコンテンツを閲覧することを防止し、安全なコンテンツ閲覧環境を実現することができる。
【0008】
[実施例2]
実施例2においては、ユーザ情報取得手段15は端末の物理的位置を含む物理空間範囲に従ってユーザの情報を取得する。
図4は実施例2における表示制御方法を示すフローチャートである。まずユーザAは端末の入力装置を利用して範囲を指定する。端末してはノートPC、携帯電話、またはPDAなどがある。以下では端末がノートPCとして例を示す。
例えば予めユーザAはノートPCを操作して、範囲の半径として「20」を指定しておく(図5)。その後ユーザAにより表示装置2でのコンテンツ閲覧が要求されると、前記端末の位置が取得され(S1)、指定された範囲が読み込まれる(S2)。ここで以後の動作(S3〜S7)は実施例1(図2のS1〜S6)と同様であるので省略する。
このように実施例2では、端末の物理的位置に従った指定範囲内に位置するユーザのコンテンツアクセス権に従って表示制御することで、端末の移動に関わらず端末の周囲に存在するユーザによるコンテンツの不正閲覧を防止することができる。
【0009】
[実施例3]
実施例3においては、ユーザ情報取得手段15は複数の物理空間の範囲内に位置するユーザの情報を取得する。
実施例3における表示制御方法では、ユーザAによって複数の範囲指定が行われる(図6)。ここで以後の動作は実施例1(図2のS1〜S6)と同様であるので省略する。
このように実施例3では、複数の物理的空間を含む指定範囲内に位置するユーザのコンテンツアクセス権に従って表示制御することで、複数の物理空間で構成される範囲内に表示されるコンテンツの不正閲覧を防止でき、また複数端末上のコンテンツの不正閲覧も防止することができる。
[実施例4]
実施例4においては、表示制御手段13はコンテンツを表示しないよう制御する。
実施例4における表示制御方法では、表示装置2でコンテンツが表示されている際に(図7)、指定範囲内に閲覧許可されていない不正ユーザが存在すれば、表示制御(図2のS5)としてコンテンツを非表示する(図8)。
このように実施例4では、コンテンツを非表示することで、指定範囲内に位置し、閲覧許可されていないユーザによるコンテンツの不正閲覧を防止することができる。
【0010】
[実施例5]
実施例5においては、表示制御手段13は表示代替用コンテンツを表示するよう制御する。
実施例5における表示制御方法では、表示装置2でコンテンツが表示されている際に(図7)、指定範囲内に閲覧許可されていない不正ユーザが存在すれば、表示制御(図2のS5)として、図示を省略した代替コンテンツ保持手段で保持されている表示代替用コンテンツを表示する(図9)。
このように実施例5では、表示代替用コンテンツをコンテンツの代わりに表示することで、指定範囲内に位置し、閲覧許可されていないユーザによるコンテンツの不正閲覧を防止することができる。
[実施例6]
実施例6においては、表示制御手段13はコンテンツを縮小して表示するよう制御する。
実施例6における表示制御方法では、表示装置2でコンテンツが表示されている際に(図7)、指定範囲内に閲覧許可されていない不正ユーザが存在すれば、表示制御(図2のS5)としてコンテンツを縮小して表示する(図10)。
このように実施例6では、コンテンツを縮小して表示することで、閲覧許可されているユーザが引き続き端末でコンテンツを閲覧することを可能にしつつ、指定範囲内に位置する閲覧許可されていないユーザによるコンテンツの不正閲覧を制限することができる。
【0011】
[実施例7]
実施例7においては、表示制御手段13はコンテンツの一部を表示するよう制御する。
実施例7における表示制御方法では、表示装置2でコンテンツが表示されている際に(図7)、指定範囲内に閲覧許可されていない不正ユーザが存在すれば、表示制御(図2のS5)としてコンテンツの一部を表示する(図11)。
このように実施例7では、コンテンツの一部を表示することで、閲覧許可されているユーザが引き続き端末でコンテンツを閲覧することを可能にしつつ、指定範囲内に位置する閲覧許可されていないユーザによるコンテンツの不正閲覧を制限することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態に係る表示制御装置のブロック図。
【図2】実施例1における表示制御方法を示すフローチャート。
【図3】範囲指定の第1の例を示す図。
【図4】実施例2における表示制御方法を示すフローチャート。
【図5】範囲指定の第2の例を示す図。
【図6】範囲指定の第3の例を示す図。
【図7】表示されるコンテンツの一例を示す図。
【図8】表示制御の第1例を示す図。
【図9】表示制御の第2例を示す図。
【図10】表示制御の第3例を示す図。
【図11】表示制御の第4例を示す図。
【符号の説明】
【0013】
1 表示制御装置、12 アクセス権取得手段、13 表示制御手段、15 ユーザ情報取得手段、2 表示装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末の表示装置の画面表示を制御する表示制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コンテンツに対するユーザ毎のアクセス権を取得するアクセス権取得手段で取得されたアクセス権に従って端末の表示装置の画面表示を制御する表示制御装置に関連して、特許文献1記載の技術では、アクセス管理サーバを利用してコンテンツ要求元のアクセス権を判定することで、コンテンツに対するアクセス制御を実現している。
また、特許文献2記載の技術では、コンテンツアクセスを許可されたユーザは鍵データを所持し、該鍵を用いてコンテンツアクセスを行うことで、不正ユーザによるコンテンツ閲覧を防止している。
さらに、特許文献3記載の技術では、赤外線通信によって端末の周囲のユーザIDを特定し、該IDに従って端末を制御することで、表示装置の低消費電力化、及び表示情報に関するセキュリティを向上するセキュリティシステムが提供されている。
【特許文献1】特開2003−67527公報
【特許文献2】特開2005−124150公報
【特許文献3】特開2000−66775公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に記載の技術では、アクセス管理サーバを利用してネットワーク上からのコンテンツアクセス制御を実現しているが、アクセス許可されたユーザが端末装置で該コンテンツを閲覧する際に、許可されていないユーザが前記端末装置の周囲から覗き見してしまうことを回避できないという問題がある。
また、特許文献2に記載の技術では、コンテンツアクセス用鍵データを利用したコンテンツアクセス制御を実現しているが、同様にアクセス許可されたユーザが端末装置で該コンテンツを閲覧する際に、許可されていないユーザが前記端末装置の周囲から覗き見してしまうことを回避できないという問題がある。
特許文献3に記載の技術では、ユーザ毎にアクセス権を設定して、端末の制御を行っているが、コンテンツ毎のアクセス権に応じたきめ細かなアクセス制御を実現しておらず、十分なセキュリティが確保されていないという問題がある。
本発明は、上記課題を解決し、閲覧許可されていないユーザが不正にコンテンツを閲覧することを防止し、安全なコンテンツ閲覧環境を実現することができる表示制御装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、コンテンツに対するユーザ毎のアクセス権を取得するアクセス権取得手段と、該アクセス権取得手段で取得されたアクセス権に従って端末の表示装置の画面表示を制御する表示制御手段と、指定された物理空間の範囲内に位置するユーザの情報を取得するユーザ情報取得手段とを備え、前記表示制御手段は前記ユーザ情報取得手段で取得されたユーザのアクセス権に従って画面表示を制御することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の表示制御装置において、前記ユーザ情報取得手段は端末の物理的位置を含む物理空間範囲に従ってユーザの情報を取得することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1に記載の表示制御装置において、前記ユーザ情報取得手段は複数の物理空間の範囲内に位置するユーザの情報を取得することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の表示制御装置において、前記表示制御手段はコンテンツを表示しないよう制御することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の表示制御装置において、前記表示制御手段は表示代替用コンテンツを表示するよう制御することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の表示制御装置において、前記表示制御手段はコンテンツを縮小して表示するよう制御することを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の表示制御装置において、前記表示制御手段はコンテンツの一部を表示するよう制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明の表示制御装置は、コンテンツに対するユーザ毎のアクセス権を取得するアクセス権取得手段と、アクセス権取得手段で取得されたアクセス権に従って端末の表示装置の画面表示を制御する表示制御手段と、指定された物理空間の範囲内に位置するユーザの情報を取得するユーザ情報取得手段を備え、表示制御手段はユーザ情報取得手段で取得されたユーザのアクセス権に従って画面表示を制御するので、閲覧許可されていないユーザが不正にコンテンツを閲覧することを防止し、安全なコンテンツ閲覧環境を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施形態を図面に従って説明する。
図1は本発明の実施形態に係る表示制御装置のブロック図である。表示制御装置1は端末の表示装置2における画面表示を制御する。
この表示制御装置1は、コンテンツアクセス権データベース11と、コンテンツアクセス権データベース11からコンテンツに対するユーザ毎のアクセス権を取得するアクセス権取得手段12と、アクセス権取得手段12で取得されたアクセス権に従って端末の表示装置2の画面表示を制御する表示制御手段13と、位置情報データベース14と、位置情報データベース14から指定された物理空間の範囲内に位置するユーザの情報を取得するユーザ情報取得手段15を備える。そして、表示制御手段13は、ユーザ情報取得手段15で取得されたユーザのアクセス権に従って画面表示を制御する。
アクセス権はユーザ、またはユーザが所属するグループに対するコンテンツへの閲覧権限が含まれ、コンテンツへの書き込み権限、実行権限などが含まれてもよい。前記物理空間の範囲は異なる2点を指定した矩形、または1点と半径を指定した円などでもよい。
前記ユーザ情報取得手段15で取得されるユーザの情報はユーザの識別情報が含まれ、位置情報、嗜好情報、ユーザが所属するグループに関する情報などが含まれてもよい。前記識別情報はURI(Uniform Resource Identifier)でもよい。また、前記ユーザの情報の記述形式はXML(eXtensible Markup Language)のように構造化された形式で記述されてもよく、テキスト形式のように構造化されていない形式でもよい。
【0007】
[実施例1]
図2は実施例1における表示制御方法を示すフローチャートである。まずユーザAは端末の入力装置を利用して範囲を指定する。端末としてはノートPC、携帯電話、またはPDAなどがある。以下では端末がノートPCとして例を示す。
例えば予めユーザAはノートPCを操作して、範囲の中心のx座標として「10」、y座標として「5」(図3(1))、半径として「20」(図3(2))を指定しておく。その後ユーザAにより表示装置2でのコンテンツ閲覧が要求されると、指定された範囲が読み込まれ(S1)、前記指定された範囲内に位置するユーザの情報が取得され(S2)、表示コンテンツのアクセス権が取得される(S3)。
その後取得したユーザの情報、及びアクセス権から指定範囲内に閲覧許可されていない不正ユーザが存在するか否かが判定され(S4)、不正ユーザが存在すれば表示制御処理が行われる(S5)。そうでなければ、表示装置2にコンテンツが表示され(S6)、再度ユーザ情報の取得処理が行われる(S2)。
このように実施例1では、指定範囲内に位置するユーザに対するコンテンツアクセス権に従って、端末の表示装置2の画面表示を制御することで、閲覧許可されていないユーザが不正にコンテンツを閲覧することを防止し、安全なコンテンツ閲覧環境を実現することができる。
【0008】
[実施例2]
実施例2においては、ユーザ情報取得手段15は端末の物理的位置を含む物理空間範囲に従ってユーザの情報を取得する。
図4は実施例2における表示制御方法を示すフローチャートである。まずユーザAは端末の入力装置を利用して範囲を指定する。端末してはノートPC、携帯電話、またはPDAなどがある。以下では端末がノートPCとして例を示す。
例えば予めユーザAはノートPCを操作して、範囲の半径として「20」を指定しておく(図5)。その後ユーザAにより表示装置2でのコンテンツ閲覧が要求されると、前記端末の位置が取得され(S1)、指定された範囲が読み込まれる(S2)。ここで以後の動作(S3〜S7)は実施例1(図2のS1〜S6)と同様であるので省略する。
このように実施例2では、端末の物理的位置に従った指定範囲内に位置するユーザのコンテンツアクセス権に従って表示制御することで、端末の移動に関わらず端末の周囲に存在するユーザによるコンテンツの不正閲覧を防止することができる。
【0009】
[実施例3]
実施例3においては、ユーザ情報取得手段15は複数の物理空間の範囲内に位置するユーザの情報を取得する。
実施例3における表示制御方法では、ユーザAによって複数の範囲指定が行われる(図6)。ここで以後の動作は実施例1(図2のS1〜S6)と同様であるので省略する。
このように実施例3では、複数の物理的空間を含む指定範囲内に位置するユーザのコンテンツアクセス権に従って表示制御することで、複数の物理空間で構成される範囲内に表示されるコンテンツの不正閲覧を防止でき、また複数端末上のコンテンツの不正閲覧も防止することができる。
[実施例4]
実施例4においては、表示制御手段13はコンテンツを表示しないよう制御する。
実施例4における表示制御方法では、表示装置2でコンテンツが表示されている際に(図7)、指定範囲内に閲覧許可されていない不正ユーザが存在すれば、表示制御(図2のS5)としてコンテンツを非表示する(図8)。
このように実施例4では、コンテンツを非表示することで、指定範囲内に位置し、閲覧許可されていないユーザによるコンテンツの不正閲覧を防止することができる。
【0010】
[実施例5]
実施例5においては、表示制御手段13は表示代替用コンテンツを表示するよう制御する。
実施例5における表示制御方法では、表示装置2でコンテンツが表示されている際に(図7)、指定範囲内に閲覧許可されていない不正ユーザが存在すれば、表示制御(図2のS5)として、図示を省略した代替コンテンツ保持手段で保持されている表示代替用コンテンツを表示する(図9)。
このように実施例5では、表示代替用コンテンツをコンテンツの代わりに表示することで、指定範囲内に位置し、閲覧許可されていないユーザによるコンテンツの不正閲覧を防止することができる。
[実施例6]
実施例6においては、表示制御手段13はコンテンツを縮小して表示するよう制御する。
実施例6における表示制御方法では、表示装置2でコンテンツが表示されている際に(図7)、指定範囲内に閲覧許可されていない不正ユーザが存在すれば、表示制御(図2のS5)としてコンテンツを縮小して表示する(図10)。
このように実施例6では、コンテンツを縮小して表示することで、閲覧許可されているユーザが引き続き端末でコンテンツを閲覧することを可能にしつつ、指定範囲内に位置する閲覧許可されていないユーザによるコンテンツの不正閲覧を制限することができる。
【0011】
[実施例7]
実施例7においては、表示制御手段13はコンテンツの一部を表示するよう制御する。
実施例7における表示制御方法では、表示装置2でコンテンツが表示されている際に(図7)、指定範囲内に閲覧許可されていない不正ユーザが存在すれば、表示制御(図2のS5)としてコンテンツの一部を表示する(図11)。
このように実施例7では、コンテンツの一部を表示することで、閲覧許可されているユーザが引き続き端末でコンテンツを閲覧することを可能にしつつ、指定範囲内に位置する閲覧許可されていないユーザによるコンテンツの不正閲覧を制限することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態に係る表示制御装置のブロック図。
【図2】実施例1における表示制御方法を示すフローチャート。
【図3】範囲指定の第1の例を示す図。
【図4】実施例2における表示制御方法を示すフローチャート。
【図5】範囲指定の第2の例を示す図。
【図6】範囲指定の第3の例を示す図。
【図7】表示されるコンテンツの一例を示す図。
【図8】表示制御の第1例を示す図。
【図9】表示制御の第2例を示す図。
【図10】表示制御の第3例を示す図。
【図11】表示制御の第4例を示す図。
【符号の説明】
【0013】
1 表示制御装置、12 アクセス権取得手段、13 表示制御手段、15 ユーザ情報取得手段、2 表示装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツに対するユーザ毎のアクセス権を取得するアクセス権取得手段と、該アクセス権取得手段で取得されたアクセス権に従って端末の表示装置の画面表示を制御する表示制御手段と、指定された物理空間の範囲内に位置するユーザの情報を取得するユーザ情報取得手段とを備え、前記表示制御手段は前記ユーザ情報取得手段で取得されたユーザのアクセス権に従って画面表示を制御することを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示制御装置において、前記ユーザ情報取得手段は端末の物理的位置を含む物理空間範囲に従ってユーザの情報を取得することを特徴とする表示制御装置。
【請求項3】
請求項1に記載の表示制御装置において、前記ユーザ情報取得手段は複数の物理空間の範囲内に位置するユーザの情報を取得することを特徴とする表示制御装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の表示制御装置において、前記表示制御手段はコンテンツを表示しないよう制御することを特徴とする表示制御装置。
【請求項5】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の表示制御装置において、前記表示制御手段は表示代替用コンテンツを表示するよう制御することを特徴とする表示制御装置。
【請求項6】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の表示制御装置において、前記表示制御手段はコンテンツを縮小して表示するよう制御することを特徴とする表示制御装置。
【請求項7】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の表示制御装置において、前記表示制御手段はコンテンツの一部を表示するよう制御することを特徴とする表示制御装置。
【請求項1】
コンテンツに対するユーザ毎のアクセス権を取得するアクセス権取得手段と、該アクセス権取得手段で取得されたアクセス権に従って端末の表示装置の画面表示を制御する表示制御手段と、指定された物理空間の範囲内に位置するユーザの情報を取得するユーザ情報取得手段とを備え、前記表示制御手段は前記ユーザ情報取得手段で取得されたユーザのアクセス権に従って画面表示を制御することを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示制御装置において、前記ユーザ情報取得手段は端末の物理的位置を含む物理空間範囲に従ってユーザの情報を取得することを特徴とする表示制御装置。
【請求項3】
請求項1に記載の表示制御装置において、前記ユーザ情報取得手段は複数の物理空間の範囲内に位置するユーザの情報を取得することを特徴とする表示制御装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の表示制御装置において、前記表示制御手段はコンテンツを表示しないよう制御することを特徴とする表示制御装置。
【請求項5】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の表示制御装置において、前記表示制御手段は表示代替用コンテンツを表示するよう制御することを特徴とする表示制御装置。
【請求項6】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の表示制御装置において、前記表示制御手段はコンテンツを縮小して表示するよう制御することを特徴とする表示制御装置。
【請求項7】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の表示制御装置において、前記表示制御手段はコンテンツの一部を表示するよう制御することを特徴とする表示制御装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−188264(P2007−188264A)
【公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−5385(P2006−5385)
【出願日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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