説明

表示装置、画像表示方法及びプログラム

【課題】記録されている画像の秘匿性及び当該画像を視認する際の使い勝手を向上させる。
【解決手段】画像を表示する撮像装置100であって、視認規制者の生体情報から生成された固有の暗号化鍵を用いて暗号化された暗号化画像データを記録する記録媒体3と、視認規制者の所定操作により入力された当該視認規制者の生体情報を取得する生体情報取得部6と、取得された生体情報から暗号化画像データを復号化するための固有の暗号化鍵を生成する鍵生成部7と、生成された暗号化鍵を用いて、記録媒体に記録されている暗号化画像データを復号化する復号化部9と、復号化された画像データに係る画像を表示させる表示処理部4と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、この表示装置を用いた画像表示方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の人の指紋や虹彩等の身体的特徴を利用してユーザ認証を行うシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、ユーザ認証に、筆跡(署名データ)を用いるシステムも開発されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−78228号公報
【特許文献2】特開平10−79030号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1、2の技術を表示装置に適用した場合、生体情報を用いることでユーザ認証を簡便に行うことができ、さらに、当該システムのセキュリティの確保を確実にすることができるが、メモリに記録されている画像データ自体の保護を完全にすることができないといった問題がある。
【0005】
そこで、本発明の課題は、記録されている画像の秘匿性及び当該画像を視認する際の使い勝手を向上させることができる表示装置、この表示装置を用いた画像表示方法及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の表示装置は、
画像の視認を規制する視認規制者の生体情報から生成された固有の暗号化鍵を用いて暗号化された暗号化画像データを記録する記録手段と、前記視認規制者の所定操作により入力された当該視認規制者の生体情報を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された生体情報から、前記暗号化画像データを復号化するための固有の暗号化鍵を生成する暗号化鍵生成手段と、前記暗号化鍵生成手段により生成された暗号化鍵を用いて、前記記録手段に記録されている前記暗号化画像データを復号化する復号化手段と、前記復号化手段により復号化された画像データに係る画像を表示手段に表示させる表示制御手段と、を備えることを特徴としている。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の表示装置において、
前記暗号化鍵生成手段は、前記取得手段により取得された生体情報から、画像データを暗号化するとともに前記暗号化画像データを復号化するための暗号化鍵を生成し、前記暗号化鍵生成手段により生成された暗号化鍵を用いて、画像データを暗号化して暗号化画像データを生成する暗号化手段を更に備え、前記記録手段は、前記暗号化手段により生成された暗号化画像データを記録することを特徴としている。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の表示装置において、
前記取得手段は、複数の視認規制者の所定操作により入力された複数の異なる生体情報を取得し、前記暗号化鍵生成手段は、前記取得手段により取得された複数の異なる生体情報の全てを反映させた暗号化鍵を生成することを特徴としている。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の表示装置において、
前記暗号化鍵生成手段は、前記取得手段により取得された生体情報を数値化して数値情報を生成する数値化手段と、前記数値化手段により生成された数値情報から暗号化鍵としてハッシュ値を生成するハッシュ値生成手段と、を更に備えることを特徴としている。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の表示装置において、
前記暗号化鍵生成手段は、前記数値化手段によって複数の異なる生体情報から生成された複数の数値情報を結合する数値結合手段を更に備え、前記ハッシュ値生成手段は、前記数値結合手段により結合された数値情報から前記ハッシュ値を生成することを特徴としている。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の表示装置において、
前記暗号化鍵生成手段は、前記取得手段により取得された生体情報を数値化して数値情報を生成する数値化手段と、前記数値化手段によって複数の異なる生体情報から生成された複数の数値情報を結合して暗号化鍵を生成する数値結合手段と、を更に備えることを特徴としている。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の何れか一項に記載の表示装置において、
前記記録手段は、固有の暗号化鍵を用いてそれぞれ暗号化された複数の前記暗号化画像データを記録することを特徴としている。
【0013】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7の何れか一項に記載の表示装置において、
前記暗号化鍵生成手段は、前記取得手段により取得された少なくとも一の視認規制者の生体情報、或いは視認規制者の少なくとも一の生体情報から固有の暗号化鍵を生成することを特徴としている。
【0014】
請求項9に記載の発明の画像表示方法は、
視認規制者の生体情報から生成された暗号化鍵を用いて暗号化された暗号化画像データを記録する記録手段と、前記視認規制者の所定操作により入力された当該視認規制者の生体情報を取得する取得手段と、を備える表示装置に、前記取得手段により取得された生体情報から、前記暗号化画像データを復号化するための固有の暗号化鍵を生成する処理と、生成された暗号化鍵を用いて、前記記録手段に記録されている前記暗号化画像データを復号化する処理と、復号化された画像データに係る画像を表示手段に表示させる処理と、を実行させることを特徴としている。
【0015】
請求項10に記載の発明のプログラムは、
視認規制者の生体情報から生成された暗号化鍵を用いて暗号化された暗号化画像データを記録する記録手段と、前記視認規制者の所定操作により入力された当該視認規制者の生体情報を取得する取得手段と、を備える表示装置のコンピュータを、前記取得手段により取得された生体情報から、前記暗号化画像データを復号化するための固有の暗号化鍵を生成する暗号化鍵生成手段、前記暗号化鍵生成手段により生成された暗号化鍵を用いて、前記記録手段に記録されている前記暗号化画像データを復号化する復号化手段、前記復号化手段により復号化された画像データに係る画像を表示手段に表示させる表示制御手段、として機能させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、生体情報から生成された固有の暗号化鍵を用いて、画像の秘匿性及び当該画像を視認する際の使い勝手を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明を適用した一実施形態の撮像装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1の撮像装置による登録処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
【図3】図1の撮像装置による閲覧処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
【図4】図3の閲覧処理における表示部の表示画面の一例を示す図である。
【図5】図3の閲覧処理における表示部の表示画面の一例を示す図である。
【図6】図3の閲覧処理における表示部の表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、本発明について、図面を用いて具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
図1は、本発明を適用した一実施形態の撮像装置100の概略構成を示すブロック図である。
【0019】
本実施形態の撮像装置100は、視認規制者の生体情報から生成された固有の暗号化鍵を用いて暗号化された暗号化画像データを記録媒体3に記録する。そして、視認規制者の所定操作により入力された当該視認規制者の生体情報を取得して、当該生体情報から暗号化画像データを復号化するための固有の暗号化鍵を生成する。そして、当該暗号化鍵を用いて、記録媒体3に記録されている暗号化画像データを復号化して、当該画像データに係る画像を表示部5に表示させる。
ここで、視認規制者とは、当該視認規制者以外の者による対象となる画像の視認を規制し、且つ、指紋や筆跡の一致などを条件として対象となる画像の視認を許可するように、条件により画像の視認が規制された人物である。例えば、視認規制者とは、画像内に人物(例えば、Aさん)が写っている場合、当該画像のAさん以外の第三者による視認を規制するAさん本人であったり、Aさんによる画像の視認を規制する撮影者(例えば、撮影装置の所持者やAさんの保護者)等のことである。
なお、この視認規制者に対して、視認禁止者とは、指紋の一致などの条件に係わらず対象となる画像の視認が禁止された人物であり、視認許可者とは、指紋の一致などの条件に係わらず対象となる画像の視認が許可された人物である。
【0020】
具体的には、図1及び図2に示すように、撮像装置100は、撮像部1と、画像処理部2と、記録媒体3と、表示処理部4と、表示部5と、生体情報取得部6と、鍵生成部7と、暗号化部8と、復号化部9と、視認規制者DB10と、操作入力部11と、メモリ12と、CPU13とを備えている。
【0021】
撮像部1は、撮像手段として、被写体を撮像して画像フレームを生成する。具体的には、撮像部1は、レンズ部1aと、電子撮像部1bと、撮像処理部1cを備えている。
【0022】
レンズ部1aは、図示は省略するが、複数のレンズから構成され、例えば、ズームレンズやフォーカスレンズ等を備えている。また、レンズ部1aは、図示は省略するが、被写体の撮像の際に、ズームレンズを光軸方向に移動させるズーム駆動部、フォーカスレンズを光軸方向に移動させる合焦駆動部等を備えている。
【0023】
電子撮像部1bは、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-oxide Semiconductor)等から構成され、レンズ部1aの各種レンズを通過した被写体像を二次元の画像信号に変換する。
【0024】
撮像処理部1cは、図示は省略するが、タイミング発生器、ドライバなどを備えている。そして、撮像処理部1cは、タイミング発生器、ドライバにより電子撮像部1bを走査駆動させて、所定周期毎に被写体像を電子撮像部1bにより二次元の画像信号に変換させ、当該電子撮像部1bの撮像領域から1画面分ずつ画像フレームを読み出して画像処理部2に出力する。
また、撮像処理部1cは、AE(自動露出処理)、AF(自動合焦処理)、AWB(自動ホワイトバランス)の制御などを行う。
【0025】
画像処理部2は、撮像処理部1cから転送された画像フレームに基づいて、画質調整処理や解像度変換処理や画像符号化処理等を行って表示用データや記録用データを生成する。具体的には、画像処理部2は、撮像処理部1cから転送された画像フレームのアナログ値の信号に対してRGBの各色成分毎に適宜ゲイン調整した後に、サンプルホールド回路(図示略)でサンプルホールドして、A/D変換器(図示略)でデジタルデータに変換して、カラープロセス回路(図示略)で画素補間処理及びγ補正処理を含むカラープロセス処理を行った後、デジタル値の輝度信号Y及び色差信号Cb,Crを生成する。
カラープロセス回路から出力される輝度信号Y及び色差信号Cb,Crは、図示しないDMAコントローラを介して、バッファメモリとして使用されるメモリ12にDMA転送される。
【0026】
記録媒体3は、例えば、不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)等により構成され、画像処理部2のJPEG圧縮部(図示略)により符号化された静止画像の画像データを記録する。
【0027】
また、記録媒体3は、記録手段として、登録処理(後述)にて視認規制者固有のハッシュ値(暗号化鍵)を用いて所定の暗号化方式により暗号化された暗号化画像データを記録する。
また、記録媒体3は、図示しない外部接続端子を介して接続された外部機器(図示略)から転送された暗号化画像データを記録するようにしても良い。即ち、記録媒体3は、当該撮像装置100により暗号化された暗号化画像データだけでなく、外部機器から転送された暗号化画像データも記録している。
なお、本実施形態では、記録媒体3に、複数の暗号化画像データを記録するようにしたが、少なくとも一つ記録されていれば良い。
【0028】
表示処理部4は、CPU13の制御下にて、メモリ12に一時的に記憶されている表示用データを読み出して表示部5に所定の画像等を表示させる制御を行う。具体的には、表示処理部4は、VRAM、VRAMコントローラ、デジタルビデオエンコーダなどを備えている。そして、デジタルビデオエンコーダは、CPU13の制御下にてメモリ12から読み出されてVRAM(図示略)に記憶されている輝度信号Y及び色差信号Cb,Crを、VRAMコントローラを介してVRAMから定期的に読み出して、これらのデータを元にビデオ信号を発生して表示部5に出力する。
【0029】
また、表示処理部4は、閲覧処理(後述)にて、入力された視認規制者の生体情報から生成された暗号化鍵を用いて復号化部9により復号化された画像データに基づいて、ビデオ信号を発生して表示部5に出力する。
ここで、表示処理部4及びCPU13は、復号化部9により復号化された画像データに係る画像を表示部5に表示させる表示制御手段を構成している。
【0030】
表示部5は、表示処理部4からのビデオ信号に基づいて撮像部1により撮像された画像などを表示画面5a(図4参照)に表示する。具体的には、表示部5は、撮像モードにて、撮像部1による被写体の撮像により生成された複数の画像フレームに基づいてライブビュー画像を表示したり、本撮像画像として撮像されたレックビュー画像を表示する。
【0031】
また、表示部5は、閲覧処理にて、記録媒体3に記録されている画像データや暗号化画像データに基づくサムネイル画像の所定数を一覧表示したり(図4参照)、暗号化画像データから復号化された画像データに基づく画像を表示する(図5(d)等参照)。
【0032】
生体情報取得部6は、CPU13の制御下にて、登録処理や閲覧処理にて、視認規制者の指の指紋や筆跡等の生体情報を検出して取得する。
なお、視認規制者は、複数人であっても良く、複数人の場合には、生体情報取得部6は、各人の生体情報を検出して取得する。
【0033】
具体的には、生体情報取得部6は、例えば、指紋センサ(図示略)を備え、視認規制者の指先の指紋の凹凸形状を読み取って指紋データを生成する。
ここで、指紋センサは、例えば、平面状に形成され、当該指紋センサ表面に置かれた視認規制者の指の指紋を読み取って指紋データを生成する構成のものであっても良いし、また、ライン状に形成され、当該指紋センサ表面を視認規制者の指をすべらせるように移動させることで、当該指の指紋を読み取って指紋データを生成する構成のものであっても良い。
なお、平面状の指紋センサは、表示部5の液晶表示装置に組み込まれた構成であっても良い。即ち、表示部5の液晶表示装置の各画素に光センサを内蔵してスキャナやタッチパネル等の入力デバイスを構成し、当該入力デバイスを用いて指紋データを生成させるようにしても良い。
また、生体情報取得部6は、例えば、スタイラスに搭載され、視認規制者の筆跡を3軸方向の加速度データとして検出する加速度センサや、スタイラスにより指示されたタブレットの位置を特定することで視認規制者の筆跡を検出する装置等から構成されている。
そして、生体情報取得部6は、検出された指紋や筆跡等の生体情報を鍵生成部7に出力する。
ここで、生体情報取得部6は、視認規制者の所定操作により入力された当該視認規制者の生体情報を取得する取得手段を構成している。
【0034】
鍵生成部7は、CPU13の制御下にて、登録処理や閲覧処理にて、生体情報取得部6により取得された生体情報から固有の暗号化鍵を生成する。
即ち、鍵生成部7は、暗号化鍵生成手段として、生体情報取得部6により取得された指紋や筆跡等の生体情報から、記録媒体3に記録されている画像データを暗号化部8にて暗号化するとともに暗号化画像データを復号化部9にて復号化するための固有の暗号化鍵を生成する。
具体的には、鍵生成部7は、数値化部7aと、数値結合部7bと、ハッシュ値生成部7cを備えている。
【0035】
数値化部7aは、数値化手段として、生体情報取得部6により取得された生体情報を数値化して数値情報を生成する。例えば、数値化部7aは、生体情報取得部6により検出された視認規制者各々の指紋の端点や分岐点などの特徴点を所定の抽出方法により抽出して、当該特徴点を数値化して数値情報を生成する。また、数値化部7aは、生体情報取得部6により検出された視認規制者各々の筆圧や速度等の筆跡情報を所定の方法により数値化して数値情報を生成する。
なお、指紋の特徴点の抽出方法及び数値化方法、並びに筆跡情報の数値化方法は、公知の技術であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0036】
数値結合部7bは、数値結合手段として、数値化部7aによって複数の異なる生体情報から生成された複数の数値情報を加算して結合することで、一の結合数値情報を生成する。
ここで、複数の異なる生体情報とは、複数の異なる人の視認規制者の生体情報や、一の視認規制者の複数の異なる生体情報等のことである。
また、数値情報の結合の方法は、如何なるものであっても良く、例えば、各数値情報の上位下位の数桁のみをそれぞれ加算するようにしても良いし、数値情報の全てを加算するようにしても良い。
【0037】
ハッシュ値生成部7cは、ハッシュ値生成手段として、数値結合部7bにより生成された結合数値情報、つまり、複数の異なる生体情報から生成された複数の数値情報を結合することで生成された結合数値情報から、固有の暗号化鍵としてハッシュ値を算出する。
即ち、ハッシュ値生成部7cは、少なくとも一の視認規制者の生体情報、或いは視認規制者の少なくとも一の生体情報から固有の暗号化鍵としてハッシュ値を生成する。
なお、本実施形態では、数値結合部7bにより生成された結合数値情報からハッシュ値を生成するようにしたが、これに限られるものではなく、例えば、数値化部7aにより生成された複数の数値情報からハッシュ値を生成するようにしても良い。
【0038】
暗号化部8は、暗号化手段として、鍵生成部7により生成された暗号化鍵(ハッシュ値)を用いて、記録媒体3に記録されている画像データを所定の暗号化方式により暗号化して暗号化画像データを生成する。
【0039】
復号化部9は、復号化手段として、鍵生成部7により生成された暗号化鍵を用いて、記録媒体3に記録されている暗号化画像データを暗号化部8による暗号化方式に対応する所定の復号化方式により復号化して画像データを生成する。
【0040】
視認規制者DB10は、例えば、登録処理にて登録された画像データのファイル名と、操作入力部11の所定操作に基づいて入力された視認規制者の名前(例えば、「Aさん」〜「Eさん」等)と、画像処理部2による顔検出処理にて検出された顔の顔画像情報とを対応付けて記憶するものである。
顔検出処理は、公知の技術であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0041】
操作入力部11は、当該撮像装置100の所定操作を行うためのものである。具体的には、図示は省略するが、操作入力部11は、被写体の撮影指示に係るシャッタボタン、機能選択や表示設定等に係るメニュー画面の表示指示に係るメニューボタン、動作モード等の選択や決定指示に係る選択決定ボタン、ズーム量の調整指示に係るズームボタン等を備えている。そして、操作入力部11は、これらのボタンの操作に応じて所定の操作信号をCPU13に出力する。
【0042】
CPU13は、撮像装置100の各部を制御するものである。具体的には、CPU13は、撮像装置100用の各種処理プログラムに従って各種の制御動作を行うものである。
【0043】
メモリ12は、例えば、フラッシュメモリ等により構成され、CPU13によって処理されるデータ等を一時記憶する。
【0044】
次に、撮像装置100による登録処理について、図2を参照して説明する。
図2は、登録処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
【0045】
登録処理は、ユーザによる操作入力部11の所定操作に基づいて、動作モードとして画像データを暗号化して登録する画像登録モードが選択された場合に実行される処理である。
ここで、ユーザとは、後述する視認規制者本人であっても良いし、視認規制者以外の者であっても良い。
【0046】
先ず、ユーザによる操作入力部11の所定操作に基づいて、記録媒体3に記録されている複数の画像データの中で、登録処理の対象となる画像データが選択されると、CPU13は、当該画像データを読み出してメモリ12に一時的に記憶する(ステップS1)。
その後、生体情報取得部6は、閲覧処理における視認規制者、例えば、画像内に写っている人物の指の指紋データの入力を受け付け、指紋センサにより検出された視認規制者の指の指紋に係る指紋データを生成する(ステップS2)。
【0047】
続けて、CPU13は、鍵生成部7の数値化部7aに、生体情報取得部6により検出された視認規制者の指紋の端点や分岐点などの特徴点を抽出させた後(ステップS3)、当該特徴点を数値化して数値情報を生成させる(ステップS4)。
【0048】
次に、CPU13は、ユーザによる操作入力部11の所定操作に基づいて、画像登録モードの終了指示が入力されているか否かに応じて、視認規制者全員の指紋の入力が完了したか否かを判断する(ステップS5)。即ち、CPU13は、画像登録モードの終了指示が入力されたと判定した場合には、視認規制者全員の指紋の入力が完了したと判断し、一方、画像登録モードの終了指示が入力されていないと判定した場合には、視認規制者全員の指紋の入力が完了していないと判断する。
そして、ステップS5にて、視認規制者全員の指紋の入力が完了していないと判断されると(ステップS5;NO)、CPU13は、処理をステップS2に移行させて、次の視認規制者の指の指紋データの入力を受け付ける。
【0049】
上記の処理を、ステップS5にて、画像登録モードの終了指示が入力されて視認規制者全員の指紋の入力が完了したと判断されるまで(ステップS5;YES)、繰り返す。これにより、例えば、画像内に写っている全ての人物(例えば、「Aさん」、「Bさん」及び「Cさん」等;図5参照)の指紋を入力する。
その後、CPU13は、数値結合部7bに、数値化部7aによって生成された全員分の数値情報を加算して結合させることで、一の結合数値情報を生成させる(ステップS6)。
【0050】
続けて、CPU13は、ハッシュ値生成部7cに、数値結合部7bにより生成された結合数値情報から、固有の暗号化鍵としてハッシュ値を算出させる(ステップS7)。
次に、CPU13は、暗号化部8に、メモリ12から当該登録処理の対象となる画像の画像データを読み出して取得させ、鍵生成部7により生成されたハッシュ値を暗号化鍵として画像データを暗号化して暗号化画像データを生成させる(ステップS8)。その後、CPU13は、暗号化画像データを記録媒体3に転送して記録させる。このとき、暗号化されていない元の画像データを自動的に削除するようにしても良い。
これにより、登録処理を終了する。
【0051】
なお、登録処理にて登録された画像データのファイル名は、操作入力部11の所定操作に基づいて入力された視認規制者の名前と対応付けて視認規制者DB10に登録されるようになっている。また、顔検出処理を行って顔が検出された場合には、顔画像情報とも対応付けて登録される。
【0052】
次に、撮像装置100による閲覧処理について、図3〜図6を参照して説明する。
図3は、閲覧処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。また、図4は、閲覧処理にて表示部5の表示画面5aに所定数のサムネイル画像が一覧表示された状態を模式的に示す図である。また、図5(a)〜図5(d)は、視認規制者が3人いる場合の閲覧処理における表示部5の表示画面5aの一例を示す図であり、図6(a)〜図6(c)は、視認規制者が2人いる場合の閲覧処理における表示部5の表示画面5aの一例を示す図である。
【0053】
閲覧処理は、ユーザによる操作入力部11の所定操作に基づいて、動作モードとして記録媒体3に記録されている画像データに係る画像を表示部5に表示して閲覧する閲覧モードが選択された場合に実行される処理である。
ここで、ユーザとは、視認規制者本人であっても良いし、視認規制者以外の者であっても良い。
【0054】
先ず、ユーザによる操作入力部11の所定操作に基づいて閲覧モードが選択されると、表示処理部4は、CPU13からの制御信号に従って、記録媒体3に記録されている画像データに基づくサムネイル画像や暗号化画像データに係る画像を所定の配列で表示部5に一覧表示させる(ステップS21;図4参照)。
具体的には、表示部5は、図4に示すように、暗号化画像データに係る画像G1、G2を、当該画像データが暗号化されていることを表す態様(例えば、「暗号化されています」等のメッセージ添付)で表示する。この場合、当該態様の画像を、暗号化画像データに係る画像G1、G2のサムネイル画像として、上述した登録処理のときに登録するようにしても良い。また、閲覧処理において、画像データが暗号化されている場合に当該態様の画像を動的に生成して表示するようにしても良い。
なお、図4にあっては、暗号化されていない4つの通常の画像G3〜G6と、暗号化されている2つの画像G1、G2の計6つの画像を表示しているが、一覧表示させる数は適宜任意に変更することができる。また、表示画面5aの最大一覧表示数(図4にあっては、6つ)よりも多い数の画像データが記録媒体3に記録されている場合には、表示画面5aの右下部に表示されている送りボタンB1や戻しボタンB2を操作することで、表示される画像を切り換えることができる。
【0055】
次に、表示画面5aに表示されている複数の画像の中で、当該閲覧処理の対象となる画像が選択されると、当該画像に係る画像データを記録媒体3から読み出してメモリ12に一時的に記憶する(ステップS22)。
続けて、CPU13は、閲覧対象として選択された画像(対象画像)が暗号化されているか否かを判定する(ステップS23)。ここで、対象画像が暗号化されていると判定されると(ステップS23;YES)、CPU13は、対象画像の暗号化の際に、視認規制者として指紋登録された人物を特定する(ステップS24)。具体的には、CPU13は、視認規制者DB10を参照して、対象画像のファイル名と対応付けて登録されている視認規制者の名前(例えば、「Aさん」)や顔画像情報を取得する。
【0056】
その後、表示処理部4は、CPU13により取得された視認規制者の名前や顔画像情報に基づいて視認規制者の名前や顔画像を表示部5に表示させる(ステップS25)。
具体的には、図5(a)等に示すように、表示部5は、画像データが暗号化されていることを表す態様(例えば、「暗号化されています」等のメッセージ添付)で表示された画像G1に重畳させて、特定の視認規制者の指紋の入力を促すメッセージ(例えば、「Aさんの指紋を入力して下さい。」等)を表示する。
【0057】
その後、生体情報取得部6は、視認規制者の指の指紋データの入力を受け付け、指紋センサにより検出された視認規制者の指の指紋に係る指紋データを生成する(ステップS26)。
【0058】
続けて、CPU13は、鍵生成部7の数値化部7aに、生体情報取得部6により検出された視認規制者の指紋の端点や分岐点などの特徴点を抽出させた後(ステップS27)、当該特徴点を数値化して数値情報を生成させる(ステップS28)。
【0059】
次に、CPU13は、視認規制者として指紋登録された全員の指紋の入力が完了したか否かを判定する(ステップS29)。
ここで、視認規制者全員の指紋の入力が完了していないと判定されると(ステップS29;NO)、CPU13は、処理をステップS24に移行させて、視認規制者として指紋登録された人物のうち、未だ指紋が入力されていない人物を特定する。
【0060】
上記の処理を、ステップS29にて、視認規制者として指紋登録された全員の指紋の入力が完了したと判定されるまで(ステップS29;YES)、繰り返す。
即ち、視認規制者が複数人いる場合には、表示部5は、特定の視認規制者の指紋の入力を促すメッセージを、ステップS24にて、視認規制者を特定する度に順次表示していく(図5及び図6参照)。
例えば、視認規制者が3人の場合には、図5(a)〜図5(c)に示すように、表示部5は、画像データが暗号化されていることを表す態様(例えば、「暗号化されています」等のメッセージ添付)で表示された画像G1に重畳させて、先ず、ステップS24にて特定された「Aさん」の指紋の入力を促すメッセージを表示し(図5(a)参照)、その後、ステップS26にて、「Aさん」の指紋が入力されると、ステップS24に戻る。そして、ステップS24にて次に特定された「Bさん」の指紋の入力を促すメッセージを表示し(図5(b)参照)、その後、ステップS26にて、「Bさん」の指紋が入力されると、再度、ステップS24に戻る。そして、ステップS24にて次に特定された「Cさん」の指紋の入力を促すメッセージを表示し(図5(c)参照)、その後、ステップS26にて、「Cさん」の指紋が入力されると、ステップS29にて、CPU13は、視認規制者として指紋登録された全員の指紋の入力が完了したと判定する。
また、例えば、視認規制者が2人の場合には、図6(a)及び図6(b)に示すように、表示部5は、画像データが暗号化されていることを表す態様(例えば、「暗号化されています」等のメッセージ添付)で表示された画像G2に重畳させて、先ず、ステップS24にて特定された「Dさん」の指紋の入力を促すメッセージを表示し(図6(a)参照)、その後、「Aさん」の指紋が入力されると(ステップS26)、ステップS24に戻る。そして、ステップS24にて次に特定された「Eさん」の指紋の入力を促すメッセージを表示し(図6(b)参照)、その後、「Eさん」の指紋が入力されると(ステップS26)、ステップS29にて、CPU13は、視認規制者として指紋登録された全員の指紋の入力が完了したと判定する。
このようにして、画像内に写っている全ての人物(例えば、「Aさん」、「Bさん」及び「Cさん」等;図5参照)の指紋が入力される。
【0061】
その後、CPU13は、数値結合部7bに、数値化部7aによって生成された全員分の数値情報を加算して結合させることで、一の結合数値情報を生成させる(ステップS30)。
続けて、CPU13は、ハッシュ値生成部7cに、数値結合部7bにより生成された結合数値情報から、固有の暗号化鍵としてハッシュ値を算出させる(ステップS31)。
次に、CPU13は、復号化部9に、メモリ12から当該閲覧処理の対象となる画像の画像データを読み出して取得させ、鍵生成部7により生成されたハッシュ値を暗号化鍵として暗号化画像データを復号化させる(ステップS32)。
【0062】
次に、CPU13は、復号化部9による暗号化画像データの復号化が成功したか否かを判定する(ステップS33)。
ここで、暗号化画像データの復号化が成功したと判定されると(ステップS33;YES)、表示処理部4は、CPU13からの制御信号に従って、復号化部9により復号化された画像データに基づく対象画像(例えば、画像G7、G8;図5(d)及び図6(c)参照)を表示部5に表示させる(ステップS34)。
また、ステップS23にて、対象画像が暗号化されていないと判定された場合にも(ステップS23;NO)、CPU13は、処理をステップS34に移行させる。そして、表示処理部4は、CPU13からの制御信号に従って、記録媒体3から対象画像(例えば、画像G3〜G6等)の画像データを読み出して当該対象画像を表示部5に表示させる。
【0063】
一方、ステップS33にて、暗号化画像データの復号化が成功していないと判定されると(ステップS33;NO)、CPU13は、復号化の失敗に係る所定のエラーメッセージの表示制御信号を表示処理部4に出力して、当該エラーメッセージを表示部5に表示させる(ステップS35)。
これにより、閲覧処理を終了する。
【0064】
以上のように、本実施形態の撮像装置100によれば、視認規制者の指紋や筆跡等の生体情報から生成された固有の暗号化鍵としてのハッシュ値を用いてそれぞれ暗号化された複数の暗号化画像データを記録媒体3に記録する。そして、視認規制者の所定操作により入力された当該視認規制者の生体情報を生体情報取得部6により取得して、当該生体情報から暗号化画像データを復号化するための固有の暗号化鍵を鍵生成部7により生成する。そして、当該暗号化鍵を用いて、記録媒体3に記録されている暗号化画像データを復号化部9により復号化して、表示処理部4は、当該画像データに係る画像を表示部5に表示させる。
即ち、生体情報から生成された固有の暗号化鍵を利用して画像データを暗号化した状態で記録しているので、復号化にパスワードを利用する場合とは異なり、視認規制者本人がその場にいることを証明し、なりすましによって第三者が復号化することを防止することができる。そして、視認規制者が複数人いる場合には、全員が揃っていない場合の画像の閲覧を確実に禁止することができる。また、生体情報は、パスワードと異なり忘れてしまうことがないだけでなく、生体情報取得部6により生体情報の入力操作も容易に行うことができるため、視認規制者が全員揃っているにも関わらず、パスワードを忘れてしまったなどにより閲覧できないことを防止することができる。
このように、生体情報から生成された固有の暗号化鍵を用いて画像データを暗号化して記録しておき、画像の閲覧の際に、その都度、視認規制者の生体情報を入力して暗号化鍵を生成して暗号化画像データの復号化を行うことで、画像の秘匿性及び当該画像を視認する際の使い勝手を向上させることができる。
【0065】
また、生体情報を数値化して数値情報を数値化部7aにより生成し、当該数値情報からハッシュ値(暗号化鍵)をハッシュ値生成部7cにより生成するか、或いは、複数の異なる生体情報から生成された複数の数値情報を結合して数値結合部7bにより結合数値情報を生成し、当該結合数値情報からハッシュ値をハッシュ値生成部7cにより生成するので、ハッシュ値を暗号化鍵として画像データを暗号化することができ、これにより、画像データの秘匿をより好適に行うことができる。
また、結合数値情報からハッシュ値を生成することで、複数の異なる生体情報の全てを反映させた暗号化鍵を生成することができる。
【0066】
さらに、生体情報取得部6により取得された少なくとも一の視認規制者の生体情報、或いは視認規制者の少なくとも一の生体情報から固有の暗号化鍵を生成するので、視認規制者が複数人いる場合のみならず、一の視認規制者の異なる複数の生体情報を用いて暗号化鍵を生成することができる。例えば、視認規制者が一人の場合でも、複数の指の指紋データを用いて暗号化鍵を生成することで、画像データの秘匿性を向上させることができる。
【0067】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、上記実施形態にあっては、鍵生成部7として、画像データを暗号化部8にて暗号化するとともに暗号化画像データを復号化部9にて復号化するための固有の暗号化鍵を生成するものを例示したが、これに限られるものではなく、少なくとも暗号化画像データを復号化部9にて復号化するための固有の暗号化鍵を生成するものであれば如何なる構成のものであっても良い。
【0068】
また、上記実施形態にあっては、ハッシュ値生成部7cを備え、暗号化鍵として一の結合数値情報から生成されたハッシュ値を用いるようにしたが、これに限られるものではなく、ハッシュ値生成部7cを備えずに、暗号化鍵として一の結合数値情報を用いても良い。
また、上記実施形態にあっては、図3のフローチャートのステップS24〜ステップS29において、視認規制者DB10を参照して指紋を入力すべき人物を案内表示させたが、指紋を入力すべき人物の案内表示を省略しても良い。つまり、案内表示を行わずに、画像内に写っている人物の顔などから視認規制者が誰であるかをユーザに推測させるようにしても良い。このように、視認規制者を秘密にしておくことでセキュリティをより向上させることも可能となる。また、この場合には、視認規制者DB10や、その登録処理も不要となる。
【0069】
さらに、上記実施形態にあっては、生体情報として、視認規制者の指紋や筆跡を例示したが、これに限られるものではなく、例えば、目の虹彩や声紋等であっても良い。
【0070】
また、撮像装置100の構成は、上記実施形態に例示したものは一例であり、これに限られるものではない。即ち、表示装置として、撮像装置100を例示したが、これに限られるものではなく、少なくとも記録手段、取得手段、暗号化鍵生成手段、復号化手段及び表示制御手段を備える構成であれば適宜任意に変更することができる。
加えて、上記実施形態にあっては、暗号鍵生成手段、復号化手段、表示制御手段としての機能を、CPU13の制御下にて、鍵生成部7、復号化部9、表示処理部4が駆動することにより実現される構成としたが、これに限られるものではなく、CPU13によって所定のプログラム等が実行されることにより実現される構成としても良い。
即ち、プログラムを記憶するプログラムメモリ(図示略)に、鍵生成処理ルーチン、復号化処理ルーチン、表示制御処理ルーチンを含むプログラムを記憶して、CPU13を、鍵生成処理ルーチンにより、生体情報取得部6により取得された生体情報から、暗号化画像データを復号化するための固有の暗号化鍵を生成する暗号化鍵生成手段として機能させ、また、復号化処理ルーチンにより、暗号化鍵生成手段により生成された暗号化鍵を用いて、記録媒体3に記録されている暗号化画像データを復号化する復号化手段として機能させ、また、表示制御処理ルーチンにより、復号化手段により復号化された画像データに係る画像を表示部5に表示させる表示制御手段として機能させるようにしても良い。
【符号の説明】
【0071】
100 撮像装置
3 記録媒体
4 表示処理部
5 表示部
6 生体情報取得部
7 鍵生成部
7a 数値化部
7b 数値結合部
7c ハッシュ値生成部
8 暗号化部
9 復号化部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像の視認を規制する視認規制者の生体情報から生成された固有の暗号化鍵を用いて暗号化された暗号化画像データを記録する記録手段と、
前記視認規制者の所定操作により入力された当該視認規制者の生体情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された生体情報から、前記暗号化画像データを復号化するための固有の暗号化鍵を生成する暗号化鍵生成手段と、
前記暗号化鍵生成手段により生成された暗号化鍵を用いて、前記記録手段に記録されている前記暗号化画像データを復号化する復号化手段と、
前記復号化手段により復号化された画像データに係る画像を表示手段に表示させる表示制御手段と、
を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記暗号化鍵生成手段は、
前記取得手段により取得された生体情報から、画像データを暗号化するとともに前記暗号化画像データを復号化するための暗号化鍵を生成し、
前記暗号化鍵生成手段により生成された暗号化鍵を用いて、画像データを暗号化して暗号化画像データを生成する暗号化手段を更に備え、
前記記録手段は、
前記暗号化手段により生成された暗号化画像データを記録することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記取得手段は、
複数の視認規制者の所定操作により入力された複数の異なる生体情報を取得し、
前記暗号化鍵生成手段は、
前記取得手段により取得された複数の異なる生体情報の全てを反映させた暗号化鍵を生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記暗号化鍵生成手段は、
前記取得手段により取得された生体情報を数値化して数値情報を生成する数値化手段と、
前記数値化手段により生成された数値情報から暗号化鍵としてハッシュ値を生成するハッシュ値生成手段と、を更に備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記暗号化鍵生成手段は、
前記数値化手段によって複数の異なる生体情報から生成された複数の数値情報を結合する数値結合手段を更に備え、
前記ハッシュ値生成手段は、
前記数値結合手段により結合された数値情報から前記ハッシュ値を生成することを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記暗号化鍵生成手段は、
前記取得手段により取得された生体情報を数値化して数値情報を生成する数値化手段と、
前記数値化手段によって複数の異なる生体情報から生成された複数の数値情報を結合して暗号化鍵を生成する数値結合手段と、を更に備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記記録手段は、
固有の暗号化鍵を用いてそれぞれ暗号化された複数の前記暗号化画像データを記録することを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項8】
前記暗号化鍵生成手段は、
前記取得手段により取得された少なくとも一の視認規制者の生体情報、或いは視認規制者の少なくとも一の生体情報から固有の暗号化鍵を生成することを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項9】
視認規制者の生体情報から生成された暗号化鍵を用いて暗号化された暗号化画像データを記録する記録手段と、前記視認規制者の所定操作により入力された当該視認規制者の生体情報を取得する取得手段と、を備える表示装置に、
前記取得手段により取得された生体情報から、前記暗号化画像データを復号化するための固有の暗号化鍵を生成する処理と、
生成された暗号化鍵を用いて、前記記録手段に記録されている前記暗号化画像データを復号化する処理と、
復号化された画像データに係る画像を表示手段に表示させる処理と、
を実行させることを特徴とする画像表示方法。
【請求項10】
視認規制者の生体情報から生成された暗号化鍵を用いて暗号化された暗号化画像データを記録する記録手段と、前記視認規制者の所定操作により入力された当該視認規制者の生体情報を取得する取得手段と、を備える表示装置のコンピュータを、
前記取得手段により取得された生体情報から、前記暗号化画像データを復号化するための固有の暗号化鍵を生成する暗号化鍵生成手段、
前記暗号化鍵生成手段により生成された暗号化鍵を用いて、前記記録手段に記録されている前記暗号化画像データを復号化する復号化手段、
前記復号化手段により復号化された画像データに係る画像を表示手段に表示させる表示制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2010−176370(P2010−176370A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−18029(P2009−18029)
【出願日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】