説明

表示装置及び電子機器

【課題】視認者から見た入力機能付表示装置の表示のぎらつき感を防止でき、入力操作時に色ムラのない良好な表示を行える入力機能付表示装置を提供する。
【解決手段】アノード、カソード、アノード及びカソード間に配置した有機材料を含む発光層、を有する表示体、表示体に積層される入力部を具備し、アノード、カソード及び発光層は可撓性を有する基板に支持されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力機能付表示装置および入力機能付表示装置を用いた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)、パームトップ・コンピュータといった小型情報電子機器の普及に伴い、液晶表示装置や有機EL(エレクトロルミネッセンス)装置に透光性の入力部を組み合わせて構成された入力機能付表示装置が多く用いられている。
【0003】
従来の入力機能付表示装置では、入力部が表示部の表示面側に配置され、視認者は入力部を通して表示部を観察するようになっている。例えば、特開平10−91342号公報の入力機能付表示装置には、図13に示すように、入力部が有機EL表示部の表示面側に配置されている。
【0004】
しかしながら、特開平10−91342号公報の入力機能付表示装置においては、視認者が入力部を介して表示部を見た場合、入力部の内部の反射によって表示がぎらついて見えると言う不具合が生じる。
【0005】
これは、図13に示すように、入力部の前面から入射してくる入射光61が、ITO膜53、54と空気層55との屈折率の差から、第1のITO膜53と空気層55との界面および空気層55と第2のITO膜54との界面で反射することによるものである。
【0006】
また、この不具合を解決するための入力機能付表示装置が特開平11−212055号公報に開示されている。この入力機能付表示装置は、図14に示すように、入力部が液晶表示部の背面に配置されている。
【0007】
しかしながら、特開平11−212055号公報の入力機能付表示装置においては、入力ペン75を用いて液晶表示部を介して入力部に入力操作を行う時に、液晶表示部の入力ペン75で押圧された部分において表示色が変化し色ムラが生じる。
【0008】
これは、図15に示すように、液晶表示部の押圧時に、第1及び第2基板62、63の間隙が押圧された部分(間隙b)でその他の部分(間隙a)も狭くなることにより、液晶層の厚さが押圧された部分とその他の部分とで異なってしまうことによるものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、前述のような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、
(1)視認者から見た入力機能付表示装置の表示のぎらつき感を防止する、(2)入力操作時に色ムラのない良好な表示を行える入力機能付表示装置およびそれを用いた電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の入力機能付表示装置は、入力機能付表示装置において、有機材料を含む発光層を有する表示体、及び前記表示体に積層された入力部を具備し、前記表示体の背面側に前記入力部を配置したことを特徴とする。
【0011】
本発明の入力機能付表示装置は、かかる構成を有することにより、入力部を通すことなく表示部の表示を直接視認することができ、入力部における反射を視認しなくてもよいので、視認者から見た入力機能付表示装置の表示のぎらつき感を防止ことができる。また、有機材料を含む発光層を有する表示体を用いているので、入力操作時に入力ペン等によって表示体が押圧され変形しても、表示体の変形により表示が影響を受けることがないので、入力操作時に色ムラのない良好な表示を行える。また、視認者は入力部を介することなく表示部の表示を直接視認することができる。つまり、入力部を通過することによる光量の損失が無くなるので、表示部の表示画面の明るさを確保して、視認者の視認性を向上させることができる。また、前記入力部は、一対の導電層が間隙を空けて配置されてなることが好ましい。
【0012】
また、前記発光層は、アノード及びカソードに挟まれており、前記アノードは、前記入力部と前記発光層との間に位置することが好ましい。このように構成することで有機EL表示の表示体を構成することができる。
【0013】
また、前記入力部は、導電層が設けられた基板を具備し、前記基板の前記導電層が設けられた面とは反対側には前記アノード及び前記カソードのうちのどちらか一方が形成されてなることが好ましい。このように構成すれば、表示体が形成される基板と、入力部を構成している基板とを共通にすることができ、表示体を含む表示部と入力部とを別々に作製する場合よりも基板の数を一枚少なくすることができる。したがって、部品点数を減らして、コストを削減することができる。
【0014】
また、前記基板が可撓性を具備することが好ましい。このように構成すれば、入力操作時に表示部に加えられる押圧力を入力部に良好に伝達することが可能になる。
【0015】
また、前記入力部は、前記基板と対向して配置した第2基板を更に有し、前記第2基板の剛性は前記基板より高いことが好ましい。このように構成すれば、入力操作時に加えられる押圧力によって変形した基板に対して、第2基板を良好に接触させることが可能になる。
【0016】
本発明の入力機能付表示装置は、入力機能付表示装置において、アノード、カソード、前記アノード及び前記カソード間に配置した有機材料を含む発光層、を有する表示体、前記表示体に積層される入力部を具備し、前記アノード、前記カソード及び前記発光層は可撓性を有する基板に支持されてなることを特徴とする。
【0017】
本発明の入力機能付表示装置は、入力機能付表示装置において、第1電極、第2電極、及びそれらの間に配置した有機材料を含む発光層、を有する表示体と、前記表示体の背面側に配置した入力部と、を具備し、前記表示体は一対の可撓性基板に挟まれてなることを特徴とする。
【0018】
本発明の入力機能付表示装置は、かかる構成を有することにより、入力部を通すことなく表示部の表示を直接視認することができ、入力部における反射を視認しなくてもよいので、視認者から見た入力機能付表示装置の表示のぎらつき感を防止ことができる。また、有機材料を含む発光層を有する表示体を用いているので、入力操作時に入力ペン等によって表示体が押圧され変形しても、表示体の変形により表示が影響を受けることがないので、入力操作時に色ムラのない良好な表示を行える。また、視認者は入力部を介することなく表示部の表示を直接視認することができる。つまり、入力部を通過することによる光量の損失が無くなるので、表示部の表示画面の明るさを確保して、視認者の視認性を向上させることができる。また、アノード、カソード及び発光層は可撓性を有する基板に支持されているので、入力操作時に表示部に加えられる押圧力を入力部に良好に伝達することが可能になる。
【0019】
また、前記表示体は、その背面側の前記可撓性基板に設けられてなることが好ましい。このような構成を有することにより、表示体が設けられる基板と、入力部を構成する基板とを共通にすることができる。
【0020】
また、前記表示体は、その前面側の前記可撓性基板に設けられてなることが好ましい。このような構成を有することにより、表示体からの発光が直接可撓性基板を介して表示部から出射されるので、表示体が背面側の可撓性基板に設けられる場合よりも、明るい表示を行うことができる。
【0021】
また、前記第1電極及び前記第2電極はストライプ状に形成されてなり、前記第1電極及び前記第2電極は互いに交差し、その交差する領域においてドット領域が形成されてなり、前記表示体は一方の前記可撓性基板に設けられてなり、前記表示体と他方の前記可撓性基板との間には、スペーサ部材が配置されてなり、前記スペーサ部材は前記ドット領域を避けて配置されてなることが好ましい。
【0022】
かかる構成を有することにより、入力操作時に前面側の可撓性基板が入力ペンによって押圧されて変形した場合に、前面側の可撓性基板によって表示体が受ける押圧力を緩和することができ、押圧時に第1電極及び第2電極の一方が発光層を貫いて第1電極及び第2電極の他方とショートするという不具合を防止することができる。さらに、スペーサ部材は、ドット領域を避けるように配置されるので、表示体の表示を阻害することがない。
【0023】
また、前記表示体は一方の前記可撓性基板に設けられてなり、前記表示体と他方の前記可撓性基板との間には、透光性の絶縁層が配置されてなることが好ましい。かかる構成を有することにより、入力操作時に前面側の可撓性基板が入力ペンによって押圧されて変形した場合に、前面側の可撓性基板によって表示体が受ける押圧力を緩和することができ、押圧時に第1電極及び第2電極の一方が発光層を貫いて第1電極及び第2電極の他方とショートするという不具合を防止することができる。
【0024】
また、前記可撓性基板は、プラスチック基板を含むことが好ましい。また、前記可撓性基板は、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリエーテルサルフォン、エポキシ、ポリイミド及びポリエチレンテレフタレートからなる群より選択される材料を含むことが好ましい。また、前記可撓性基板は、0.15mm以上0.3mm以下の厚みのガラス基板を含むようにしてもよい。このように、ガラス基板の厚みが0.30mm以下であれば、実使用上において問題無く押圧によりガラス基板を変形させることが可能であり、入力操作を良好に行うことが可能である。一方で、ガラスの厚みが0.15mm以上であれば、実使用上において押圧によりガラス基板が破損することを抑えられる。ここで言うガラス基板とは、電気光学装置に一般に用いられているガラス基板であり、例えば、ソーダライムガラス、低アルカリガラス(中性ホウケイ酸ガラス)、無アルカリガラス等を用いることができる。また、入力機能付表示装置において、画像を表示する表示体、及び前記表示体の背面に配置した入力部を具備し、前記入力部は位置検出用の導電層を有してなり、前記導電層が金属層を備えてなることが好ましい。また、前記導電層のシート抵抗値が同じ厚みのインジウムチンオキサイドより低いことが好ましい。また、前記導電層は、アルミニウム、クロム、金、銀、銅、パラジウムからなる群より選択される金属を含むことが好ましい。本発明の電子機器は、上記本発明の入力機能付表示装置を備えたことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】第1実施形態に係る入力機能付表示装置の斜視図である。
【図2】第1実施形態に係る入力機能付表示装置の断面図である。
【図3】第1実施形態に係る入力機能付表示装置の平面図である。
【図4】第1実施形態に係る入力機能付表示装置の平面図である。
【図5】第1実施形態に係る入力機能付表示装置の断面図である。
【図6】第2実施形態に係る入力機能付表示装置の断面図である。
【図7】第2実施形態に係る入力機能付表示装置の平面図である。
【図8】第3実施形態に係る入力機能付表示装置の断面図である。
【図9】第3実施形態に係る入力機能付表示装置の平面図である。
【図10】第4実施形態に係る入力機能付表示装置の断面図である。
【図11】第5実施形態に係る入力機能付表示装置の断面図である。
【図12】第6実施形態に係る入力機能付表示装置の断面図である。
【図13】従来例に係る入力機能付表示装置の断面図である。
【図14】従来例に係る入力機能付表示装置の断面図である。
【図15】従来例に係る入力機能付表示装置の断面図である。
【図16】第7実施形態に係る電子機器の一例である電子手帳を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
<第1実施形態>
(第1実施形態の入力機能付表示装置の構造)
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しながら、さらに具体的に説明する。図1は第1実施形態の入力機能付表示装置を示す斜視図である。
図2はX1−X1切断線における第1実施形態の入力機能付表示装置を示す断面図である。図3は第1実施形態の入力機能付表示装置の前面をZ方向から見た平面図である。図4は第1実施形態の入力機能付表示装置の背面をZ方向から見た平面図である。図5は第1実施形態の入力機能付表示装置の入力操作時における状態を示す断面図である。
【0027】
本実施形態の入力機能付表示装置は、図1の斜視図に示すように、第2基板2、第1基板1、第3基板3が背面からこの順に積層されている。そして、第1基板にはY方向の辺に沿って第1フレキシブル配線基板16a、X方向の辺に沿って第2フレキシブル配線基板16bが接合されている。
【0028】
入力機能付表示装置は、図2の断面図に示すように、表示部29とその背面側に配置される入力部30とを有している。
【0029】
まず、図2〜図4を用いて、表示部29について説明する。表示部29は、図2に示すように、第3基板3、封止材4、アノード8、発光層7及びカソード6を含んで構成されている。また、本発明では、アノード8、発光層7及びカソード6を含んで構成される部分を表示体5と呼ぶことにする。
【0030】
アノード8は導電性の材料で形成され、本実施形態ではMgInで形成されている。発光層7は有機材料を含んで形成され、本実施形態では有機EL(エレクトロルミネッセンス)で形成されている。カソード6は透光性で導電性の材料で形成され、本実施形態ではITO(インジウムチンオキサイド)で形成されている。
【0031】
第3基板3は、透光性の可撓性素材を含んで構成されるものを用い、本実施形態では、ポリエーテルサルフォン(PES)を含むプラスチック基板を用いた。
【0032】
次に、表示部29の構成要素の関係について説明する。図2に示すように、第3基板3の背面側に表示体5が配置されている。図2及び図3に示すように、アノード8、発光層7及びカソード6は背面側からこの順に第1基板1上に積層され、アノード8及びカソード6はそれぞれストライプ状に形成されている。
【0033】
発光層7は、少なくともアノード8およびカソード6が交差する複数の領域に重なるように形成されている。以降、これらのアノード8及びカソード6の重なり領域の各々をドット領域90と称する。
【0034】
また、発光層7は赤色、緑色及び青色の発光領域を有している。即ち、発光層7は、色の3原色として赤色、緑色及び青色を発光する。そして、各々が異なる色の発光領域は、ドット領域90に対応して配置されている。このように構成することで表示部29はフルカラー表示を行うことが可能になる。
【0035】
そして、第3基板3は封止材4を介して第1基板1に貼り合わされている。封止材4は表示体5の周囲を囲むように第3基板3の外縁に沿って配置されている。これによって、表示体5は第3基板3、封止材4及び第1基板1によって封止される。
【0036】
また、第1基板1は、第3基板3に重ならない、第3基板3の端縁から突出した第1張り出し部分12を有している。そして、第1張り出し部分12には、Y方向に沿って配列されるとともに、アノード8に電気的に接続される第1パネル配線14a、およびX方向に沿って配列されるとともに、カソード6に電気的に接続される第2パネル配線14bが形成されている。本実施形態では、第1パネル配線14aはアノード8と同一の層で、第1基板1及び第3基板3の重なり部分からアノード8を延長して形成され、第2パネル配線14bはカソード6と同一の層で、第1基板1及び第3基板3の重なり部分からカソード6を延長して形成されている。
【0037】
次に、図2〜図4を用いて、入力部30について説明する。入力部30は表示部29の背面側に配置され、第1基板1、第1入力用導電層9、接合材11、第2入力用導電層10及び第2基板2を含んで構成されている。
【0038】
第1基板1は、可撓性の素材を含むものを用い、本実施形態ではポリエーテルサルフォン(PES)を含むプラスチック基板を用いた。
【0039】
第2基板2は、第1及び第3基板1、3よりも剛性の高い硬質素材を含むものを用い、本実施形態ではガラス基板を用いた。
【0040】
第1入力用導電層9及び第2入力用導電層10は、導電性の材料のものが用いられ、本実施形態ではITO(インジウムチンオキサイド)を含む材料を用いている。
【0041】
次に、入力部の構成要素の関係について図2を用いて説明する。第1基板1の背面側に所定の間隔を空けて第2基板2が配置されている。第1基板1及び第2基板2の対向面側には、それぞれ第1入力用導電層9及び第2入力用導電層10が設けられている。そして、第1基板1及び第2基板2は接合材11によって互いに接合されている。また、図4に示すように、接合材11は第2基板2の外縁に沿って配置され、第1基板1及び第2基板2間に空気層80が設けられている。
【0042】
これら第1及び第2入力用導電層9、10は、一体的な平面形状の面電極として形成され、これら第1及び第2入力用導電層9、10の接触により、入力された点のX方向の位置及びY方向の位置を検出するようになっている。
【0043】
また、図2及び図4に示すように、第1及び第2入力用導電層9、10の間には、ドットスペーサ95が分散して配置されており、非入力操作時には第1入力用導電層9及び第2入力用導電層10は、互いに接触しない状態となっている。
本発明においては、表示体5によって入力部30は遮蔽されるので、視人者からドットスペーサ95は視認されない。したがって、ドットスペーサ95は絶縁性を有していれば、実質的に不透明なものを用いてもよい。
【0044】
また、図4に示すように、第1基板1は、第2基板2に重ならない、第2基板2の端縁から突出した第2張り出し部分13を有している。そして、第2張り出し部分13には、第1及び第2入力用導電層9、10に電気的に接続される第3パネル配線15が形成されている。第3パネル配線15は図示しないプリント回路基板等の外部回路に接続される。
【0045】
次に、図2及び図3を用いて、第1基板1と第1及び第2フレキシブル配線基板16a、16bとの接続構造について説明する。第1及び第2フレキシブル配線基板16a、16bは、ポリイミドを含むフレキシブル基材17、フレキシブル基材17に設けられた銅薄膜を含む配線18、フレキシブル基材17に実装された駆動用半導体素子19a、配線18に接続される駆動用半導体素子の入力用及び出力用バンプ20、21を有している。さらに、第1及び第2フレキシブル配線基板16a、16bは、フレキシブル基材17及び配線18と駆動用半導体素子19a、入力用及び出力用バンプ20、21とを電気的、機械的に接合している接着剤23を含んで構成されている。そして、第1及び第2フレキシブル配線基板16a、16bにおける配線18は、それぞれ接着剤24を介して第1パネル配線14a及び第2パネル配線14bに接続されている。また、接着剤23、24としては、本実施形態においては、接着樹脂23a、24a中に導電粒子23b、24bが分散される構成の異方性導電接着剤を用いたが、導電ペースト等の導電性接着剤も用いることができる。
【0046】
したがって、第1及び第2フレキシブル配線基板16a、16bの駆動用半導体素子19a、19bからの出力信号は、それぞれ、出力用バンプ21、配線18、第1及び第2パネル配線14a、14bを通ってアノード8及びカソード6に送られる。
【0047】
(第1実施形態の入力機能付表示装置の作用効果)
上述の入力機能付表示装置によれば、このように、表示部29の背面側に入力部30を配置して、表示部29上から入力部30への入力を行うようにすることで、(1)入力部30を通すことなく表示部29の表示を直接視認することができ、入力部30における反射を視認しなくてもよいので、視認者から見た入力機能付表示装置の表示のぎらつき感を防止ことができる。
【0048】
(2)有機材料を含む発光層7を有する表示体5を用いているので、図5に示すように、第3基板3を入力ペン26などで押圧して変形させた場合でも、第1及び第3基板1、3の変形により表示が影響を受けることがないので、入力操作時に色ムラのない良好な表示を行える。
【0049】
(3)入力部30を通すことなく表示部29の表示を直接視認することができ、入力部30を通過することによる光量の損失が無くなるので、表示部29の表示画面の明るさを確保して、視認性を向上させることができる。
【0050】
(4)また、第2基板2を除き、第1及び第3基板1、3は可撓性素材を含む基板を用いるため、これらが硬質素材を含む基板を用いる場合に比し、薄型化、軽量化を図ることができる。
【0051】
(5)また、本実施形態の入力機能付表示装置100は、図14に示される入力機能付液晶表示装置300と比べて、入力部の前面側に設けられるフィルムの数が少ない。図14に示される入力機能付液晶表示装置300においては、入力部の前面側に偏光板67、偏光板70、反射板71が設けられている。そのため、図14に示される入力機能付液晶表示装置300においては、これらのフィルムの剛性により、入力操作時の押圧が良好に入力部に伝達され難い。これに対して、本実施形態の入力機能付表示装置100は、図14の入力機能付液晶表示装置300よりもフィルムの数が少ないため、入力操作時の押圧を良好に入力部に伝達することが可能になる。
【0052】
(第1実施形態の変形形態)
第1実施形態では、アノード8はMgInで形成されるようにしたが、これに限定されることなく、アノード8の材料としては、カソード6の材料(第1実施形態においてはITO(インジウムチンオキサイド))と仕事関数が異なる導電性材料であれば任意に選択でき、例えば、カソード6の材料としてITO(インジウムチンオキサイド)を用いる場合には、アノード8の材料として、Al(アルミニウム)、Cu(銅)、Au(金)、Au(銀)等の導電性金属材料を用いることができる。
【0053】
また、第1実施形態の有機ELの発光層7は、各々色が異なる複数の発光領域を備えるものとしたが、単色の発光領域、例えば白色のみの発光領域を備えるものとしてもよい。このように構成すれば、モノクロ表示型の表示部を構成することができる。一方で、第1実施形態において、フルカラー表示を行うときの3原色の選択としては、赤、緑、青の組み合わせ以外にも、シアン、マゼンタ、イエローの組み合わせを3原色として選択し、発光層7が、シアン、マゼンタ、イエローの発光領域を備えるようにしてもよい。
【0054】
また、第1実施形態の第3及び第1基板3、1は、ポリエーテルサルフォン(PES)を含むプラスチック基板を用いたが、透光性及び可撓性を有する基板であれば任意のものを用いることができ、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリアクリレート(PAr)、エポキシ、ポリイミドを含む可撓性基板を用いることができる。また、必要に応じてその表裏に、エチレンビニルアルコール(EVA)その他の材料によって形成されたガスバリア層と、エポキシ樹脂等によって形成された表面層とが積層されていてもよい。また、第3及び第1基板3、1に用いる可撓性基板として、0.15mm以上0.35mm以下の厚みのガラス基板を用いることもできる。出願人の実験によると、0.35mmよりもガラス基板の厚みが大きくなると、ガラス基板が十分に撓まないので入力操作を良好に行うことができず、0.15mmよりもガラス基板の厚みが小さくなると、入力操作時に押圧によりガラス基板が破損してしまう。
【0055】
また、第1実施形態の第2基板2は、ガラス基板を用いたが、第1基板1よりも剛際の高い基板であれば、任意の材料を含む基板を用いることができる。そして、第2基板2が第1基板1よりも剛性が高いことにより、入力操作時において、第1基板1の変形量に対して、第2基板2の変形量が少ないので、第1及び第2入力用導電層9、10を互いに良好に接触させることができる。
【0056】
また、第1実施形態において、入力部30を構成する第1基板1及び第2基板2は、表示部29の背面側に位置しているので、透明な基板を用いる必要はなく、第3基板3と比べて不透明な基板を用いることもできる。よって、一般的に高価な高光透過率のプラスチック基板を用いる必要がないので、低コスト化が図れる。
また、第1実施形態の第1及び第2入力用導電層9、10は、ITO(インジウムチンオキサイド)を含む材料が用いられているが、これに限定されることなく、第1及び第2入力用導電層9、10としては、ITO(インジウムチンオキサイド)よりも透光性が低く安価の材料を用いてコストの削減を図ることが可能である。これは、入力部30を通して表示部を視認する必要がないため、第1及び第2入力用導電層9、10は透光性を有する必要がないからである。
【0057】
また、第1及び第2入力用導電層9、10の材料としてシート抵抗値が同じ厚みのITO(インジウムチンオキサイド)よりも低い材料を用いることもできる。例えば、クロム、金、銀、銅、パラジウム等の金属材料を用いることができる。また、第1及び第2入力用導電層9、10として用いる金属材料としては、透光性を考慮する必要が無くなるので、ITOの代わりに、ITOと同じ厚みのシート抵抗値の高い酸化スズ膜を用いることもできる。
【0058】
このようにシート抵抗値の高い膜を用いれば、第1及び第2入力用導電層9、10の膜厚をITOの膜厚よりも薄くしても、ITOの場合と同じ抵抗値を得ることができる。したがって、図13に示される入力装置の第1及び第2のITO膜と比べて、第1及び第2入力用導電層9、10の膜厚を薄く形成することができるので、図13に示される入力装置の第1及び第2のITO膜よりも平坦な膜を得ることが可能になる。本変形形態によれば、平坦な第1及び第2入力用導電層9、10を用いることにより、入力部の面内における位置検出のばらつきを低減することが可能になる。
【0059】
また、第1実施形態の第1パネル配線14a及び第2パネル配線14bは、それぞれアノード8及びカソード6が延長して形成される構成としたが、これに限定されることなく、アノード8又はカソード6よりも同じ厚みのシート抵抗値が低い導電性金属材料を含んで構成してもよい。
【0060】
<第2実施形態>
次に、図6および図7を用いて、第2実施形態の入力機能付表示装置について説明する。第1実施形態と同じ構成については同じ符号を付して、その詳細な説明については省略し、相違点について詳細に説明していく。図6は第2実施形態の入力機能付表示装置の断面図である。図7は第2実施形態の入力機能付表示装置の平面図である。
【0061】
図6に示すように、本実施形態の入力機能付表示装置は、表示部29の背面側に入力部30が配置されている。そして、表示部29は、第3基板3、封止材4、スペーサ部材27、カソード6、発光層7、アノード8を含んで構成されている。第1実施形態と同様に、カソード6、発光層7及びアノード8を合わせて表示体5と呼ぶことにする。入力部30は、第1基板1、第1入力用導電層9、接合材11、第2入力用導電層10、第2基板2を含んで構成されている。
【0062】
表示部29及び入力部30の各構成要素の材料は、第1実施形態と同様の材料を用いており、第1実施形態の変形形態に示した各種材料を用いることも可能である。そして、図6及び図7に示すように、カソード6及びアノード8はそれぞれストライプ状に形成され、カソード6及びアノード8が交差する複数の領域にドット領域90が形成されている。発光層は少なくともドット領域90に平面的に重なるように形成されている。
【0063】
図6及び図7に示すように、第2実施形態の第1実施形態との相違点は、表示体5と第3基板3との間に、ドット領域90を避けるように、絶縁性のスペーサ部材27が配置される点である。その他の構成は、第1実施形態と同じであり、第1実施形態と同じ構成に関しては、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができている。
【0064】
このように、表示体5と第3基板3との間に絶縁性のスペーサ部材27を設けることにより、入力操作時に第3基板3が入力ペンによって押圧されて変形した場合に、第3基板3によって表示体5が受ける押圧力を緩和することができ、押圧時にカソード6が発光層7を貫いてアノード8とショートするという不具合を防止することができる。さらに、スペーサ部材27は、ドット領域を避けるように配置されるので、表示体の表示を阻害することがない。
【0065】
また、スペーサ部材27は、蒸着法又はインクジェット法を用いて発光層7を形成するときに用いるドット領域90間の隔壁を兼用するようにしてもよい。また、スペーサ部材27は、ドット領域90を避けるように配置されるので、実質的に不透明な材料を有していても良く、例えば、遮光性の材料を有するようにすれば、ドット領域間のブラックマスクとして用いることができ、異なる色の発光領域間の混色を低減することができるので、コントラストを向上させることができる。
【0066】
<第3実施形態>
次に、図8および図9を用いて、第3実施形態の入力機能付表示装置について説明する。第2実施形態と同じ構成については同じ符号を付して、その詳細な説明については省略し、相違点について詳細に説明していく。図8は第3実施形態の入力機能付表示装置の断面図である。図9は第3実施形態の入力機能付表示装置の平面図である。
【0067】
図8及び図9に示すように、第3実施形態の第2実施形態との相違点は、表示体5と第3基板3との間に、透光性の絶縁層28が配置される点である。透光性の絶縁層28は、表示体5の前面全体を平面的に覆うように一体的に形成されている。即ち、第2実施形態との相違点としては、複数のドット領域90の各々が透光性の絶縁層28によって覆われている点である。その他の構成は、第2実施形態と同じである。透光性の絶縁層28に用いる材料としては、SiO2、アクリル樹脂等を使用できる。
【0068】
このように、表示体5と第3基板3との間に透光性の絶縁層28を設けることにより、入力操作時に第3基板3が入力ペンによって押圧されて変形した場合に、第3基板3によって表示体5が受ける押圧力を緩和することができ、押圧時にカソード6が発光層7を貫いてアノード8とショートするという不具合を防止することができる。さらに、透光性の絶縁層28が複数のドット領域90上にまで配置されることにより、第2実施形態と比べて、絶縁層28を配置する面積を大きくとることができるので、第2実施形態よりも押圧力を緩和させる作用がさらに大きい。
【0069】
また、本実施形態では、一体的に絶縁層28を形成するので、第2実施形態において絶縁層27を形成する際に必要なパターニング工程を省略することができ、第2実施形態と比べて製造工程を簡略化することができる。また、透光性の絶縁層28の材質を、第3基板3の屈折率とほぼ等しい、又は近い材質とすれば、透光性の絶縁層28と第3基板3との界面において生じる反射、屈折を低減させることが可能である。
【0070】
<第4実施形態>
次に、図10を用いて、第4実施形態の入力機能付表示装置について説明する。第1実施形態と同じ構成については同じ符号を付して、その詳細な説明については省略し、相違点について詳細に説明していく。
【0071】
図10に示すように、第4実施形態の第1実施形態との相違点は、表示体5が第3基板3に形成されている点である。第3基板3には、アノード8、発光層7、カソード6がこの順に積層されている。そして、第3基板3には、第1基板1と重ならない第3張り出し部分112が形成され、第3張り出し部分112には第1実施形態と同様のフレキシブル配線基板16a、16bが接合されている。その他の構成は第1実施形態と同じである。
【0072】
このように、表示体5を第3基板3に設けることにより、表示体5から発光された光は直接第3基板3を通過して出射されるので、第1実施形態のように表示体から発光された光が表示体5及び第3基板3間の間隙を通過しない分、そこでの光の損失が無くなるので、表示色を明るくすることができる。
【0073】
<第5実施形態>
次に、図11を用いて、第5実施形態の入力機能付表示装置について説明する。第2実施形態と同じ構成については同じ符号を付して、その詳細な説明については省略し、相違点について詳細に説明していく。
【0074】
図11に示すように、第5実施形態の第2実施形態との相違点は、表示体5が第3基板3に形成されている点である。第3基板3には、アノード8、発光層7、カソード6がこの順に積層されている。そして、第3基板3には、第1基板1と重ならない第3張り出し部分112が形成され、第3張り出し部分112には第2実施形態と同様のフレキシブル配線基板16a、16bが接合されている。その他の構成は第2実施形態と同じである。
【0075】
このように、表示体5を第3基板3に設けることにより、表示体5から発光された光は直接第3基板3を通過して出射されるので、第2実施形態のように表示体から発光された光が表示体5及び第3基板3間の間隙を通過しない分、そこでの光の損失が無くなるので、表示色を明るくすることができる。さらに、絶縁性のスペーサ部材27は表示体5の背面側に位置しているので、視認者が視角を変えて入力機能付表示装置の表示を見たとしても、第2実施形態のように視認者からスペーサ部材27を視認される恐れが無い。
【0076】
<第6実施形態>
次に、図12を用いて、第5実施形態の入力機能付表示装置について説明する。第3実施形態と同じ構成については同じ符号を付して、その詳細な説明については省略し、相違点について詳細に説明していく。
【0077】
図12に示すように、第5実施形態の第3実施形態との相違点は、表示体が第3基板3に形成されている点である。第3基板3には、アノード8、発光層7、カソード6がこの順に積層されている。そして、第3基板3には、第1基板1と重ならない第3張り出し部分112が形成され、第3張り出し部分112には第3実施形態と同様のフレキシブル配線基板16a、16bが接合されている。その他の構成は第3実施形態と同じである。
【0078】
このように、表示体5を第3基板3に設けることにより、表示体5から発光された光は直接第3基板3を通過して出射されるので、第1実施形態のように表示体から発光された光が透光性の絶縁層28を通過しない分、そこでの光の損失が無くなるので、表示色を明るくすることができる。さらに、透光性の絶縁層28は表示体の背面側に位置しているので、第2実施形態のように視認者から透光性の絶縁層28を視認される恐れが無い。さらに、透光性の絶縁層28は表示体5の背面側に位置しているので、透光性の絶縁層28の換わりに不透光性の絶縁層を用いても良い。
【0079】
<第1乃至第6実施形態の変形形態>
例えば、上記各実施形態では、単純マトリックス駆動方式の表示部を備えた入力機能付表示装置を示したが、駆動方式で言えば、TFT(Thin Film Transistor)で代表される三端子スイッチング素子を用いたアクティブマトリックス方式の表示部とすることもできる。
【0080】
また、上記各実施形態では、表示部29、入力部30及びフレキシブル配線基板16a、16bを含んで入力機能付表示装置が構成される例を示したが、この入力機能付表示装置を金属等のフレームに固定したものを、電子機器に組み込まれる表示装置として使用することもできる。そして、前記各実施形態においては、入力部としてアナログタイプの入力部30を示したが、他のタイプの入力部、例えばX−Y方式のものや、電磁誘導方式のものを用いてもよい。
【0081】
<第7実施形態>
図16は、第1乃至第6実施形態の入力機能付表示装置を、上部筐体148と下部筐体150とを有する電子機器である電子手帳152に組み込んだ状態を分解斜視図として示している。なお、図16においては、入力機能付表示装置以外の部品をかなり省略して描いてある。電子手帳400は、回路基板154上等に、表示情報出力源、表示情報処理回路、クロック発生回路などの様々な回路や、それらの回路に電力を供給する電源回路等を含んで構成される。
【0082】
なお、前記各実施形態の入力機能付表示装置が組み込まれる電子機器としては、電子手帳に限らず、携帯電話機、時計、ページャ、電卓、POS端末、ICカード、ミニディスクプレーヤなど様々な電子機器が考えられる。
【0083】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は前述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内または特許請求の範囲の均等範囲内で各種の変形実施が可能である。
【符号の説明】
【0084】
1…第1基板、2…第2基板、3…第3基板、4…封止材、5…表示体、6…カソード、7…発光層、8…アノード、9…第1入力用導電層、10…第2入力用導電層、11…接合材、12…第1張り出し部分、13…第2張り出し部分、14a…第1パネル配線、14b…第2パネル配線、15…第3パネル配線、16a…第1フレキシブル配線板、16b…第2フレキシブル配線板、17…フレキシブル基材、18…配線、19a…第1駆動用半導体素子、19b…第2駆動用半導体素子、20…入力用バンプ、21…出力用バンプ、23…異方性導電接着剤、23a…接着樹脂、23b…導電粒子、24…異方性導電接着剤、24a…接着樹脂、24b…導電粒子、26…入力用ペン、27…スペーサ部材、28…透光性絶縁樹脂層、29…表示部、30…入力部、50…第3の透明基板、51…第2の透明基板、52…第1の透明基板、53…第1のITO膜、54…第2のITO膜、55…空気層、56…第2のシール材、57…第1のシール材、58…陽極、59…白色発光体(発光体)、60…陰極、61…光線の経路、62…第1基板、63…第2基板、64…第3基板、65…第1表示用電極、66…第2表示用電極、67…偏光板、68…液晶、69…シール材、70…偏光板、71…反射板、72…第1入力用電極、73…第2入力用電極、74…シール材、75…入力用ペン、80…空気層、90…ドット領域、95…ドットスペーサ、100…入力機能付表示装置、148…上部筐体、150…下部筐体、152…電子手帳(電子機器)、154…回路基板、200…入力機能付表示装置、300…入力機能付液晶表示装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力機能付表示装置において、
有機材料を含む発光層を有する表示体、及び
前記表示体に積層された入力部を具備し、
前記表示体の背面側に前記入力部を配置したことを特徴とする入力機能付表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の入力機能付表示装置において、
前記入力部は、一対の導電層が間隙を空けて配置されてなることを特徴とする入力機能付表示装置。
【請求項3】
請求項1に記載の入力機能付表示装置において、
前記発光層は、アノード及びカソードに挟まれており、
前記アノードは、前記入力部と前記発光層との間に位置することを特徴とする入力機能付表示装置。
【請求項4】
請求項1に記載の入力機能付表示装置において、
前記入力部は、導電層が設けられた基板を具備し、
前記基板の前記導電層が設けられた面とは反対側には前記アノード及び前記カソードのうちのどちらか一方が形成されてなることを特徴とする入力機能付表示装置。
【請求項5】
請求項4に記載の入力機能付表示装置において、
前記基板が可撓性を具備することを特徴とする入力機能付表示装置。
【請求項6】
請求項5に記載の入力機能付表示装置において、
前記入力部は、
前記基板と対向して配置した第2基板を更に有し、
前記第2基板の剛性は前記基板より高いことを特徴とする入力機能付表示装置。
【請求項7】
入力機能付表示装置において、
アノード、カソード、前記アノード及び前記カソード間に配置した有機材料を含む発光層、を有する表示体、
前記表示体に積層される入力部を具備し、
前記アノード、前記カソード及び前記発光層は可撓性を有する基板に支持されてなることを特徴とする入力機能付表示装置。
【請求項8】
入力機能付表示装置において、
第1電極、第2電極、及びそれらの間に配置した有機材料を含む発光層、を有する表示体と、
前記表示体の背面側に配置した入力部と、を具備し、
前記表示体は一対の可撓性基板に挟まれてなることを特徴とする入力機能付表示装置。
【請求項9】
請求項8に記載の入力機能付表示装置において、前記表示体は、その背面側の前記可撓性基板に設けられてなることを特徴とする入力機能付表示装置。
【請求項10】
請求項8に記載の入力機能付表示装置において、前記表示体は、その前面側の前記可撓性基板に設けられてなることを特徴とする入力機能付表示装置。
【請求項11】
請求項8に記載の入力機能付表示装置において、前記第1電極及び前記第2電極はストライプ状に形成されてなり、
前記第1電極及び前記第2電極は互いに交差し、その交差する領域においてドット領域が形成されてなり、
前記表示体は一方の前記可撓性基板に設けられてなり、
前記表示体と他方の前記可撓性基板との間には、スペーサ部材が配置されてなり、
前記スペーサ部材は前記ドット領域を避けて配置されてなることを特徴とする入力機能付表示装置。
【請求項12】
請求項8に記載の入力機能付表示装置において、
前記表示体は一方の前記可撓性基板に設けられてなり、
前記表示体と他方の前記可撓性基板との間には、透光性の絶縁層が配置されてなることを特徴とする入力機能付表示装置。
【請求項13】
請求項8に記載の入力機能付表示装置において、
前記可撓性基板は、プラスチック基板を含むことを特徴とする入力機能付表示装置。
【請求項14】
請求項8に記載の入力機能付表示装置において、
前記可撓性基板は、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリエーテルサルフォン、エポキシ、ポリイミド及びポリエチレンテレフタレートからなる群より選択される材料を含むことを特徴とする入力機能付表示装置。
【請求項15】
請求項8に記載の入力機能付表示装置において、
前記可撓性基板は、0.15mm以上0.35mm以下の厚みのガラス基板を含むことを特徴とする入力機能付表示装置。
【請求項16】
入力機能付表示装置において、
画像を表示する表示体、及び
前記表示体の背面に配置した入力部を具備し、
前記入力部は位置検出用の導電層を有してなり、前記導電層が金属層を備えてなることを特徴とする入力機能付表示装置。
【請求項17】
請求項16に記載の入力機能付表示装置において、
前記導電層のシート抵抗値が同じ厚みのインジウムチンオキサイドより低いことを特徴とする入力機能付表示装置。
【請求項18】
請求項17に記載の入力機能付表示装置において、
前記導電層は、アルミニウム、クロム、金、銀、銅、パラジウムからなる群より選択される金属を含むことを特徴とする入力機能付表示装置。
【請求項19】
請求項1乃至18のいずれかに記載の入力機能付表示装置を備えたことを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−77305(P2013−77305A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−251025(P2012−251025)
【出願日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【分割の表示】特願2008−229370(P2008−229370)の分割
【原出願日】平成13年12月25日(2001.12.25)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】