説明

複合機、言語表示装置、言語表示方法、プログラム、および該プログラムを記録した記録媒体

【課題】 メインプログラム(アプリケーションなど)の起動途中においても、その待ち時間が故障中でなく起動途中である旨を、複数の言語圏のユーザに対して理解可能とさせるよう表示手段に表示させることができるようにする。
【解決手段】 カーネルによる起動前制御手段は、装置本体の電源がオンにされるとLCD80に起動中画面表示を行わせる。この起動中画面表示として、起動前制御手段は、ROM308に格納された所定の初期表示用画像をVRAM312に書き込み、そのデータをLCD80に表示させる。この初期表示用画像は、ROM308内に予め初期表示用画像として用意されたものであり、1st〜Nthの選択可能な全ての言語により、起動中である旨を示すメッセージを表示するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示手段を備え、その表示手段への表示に用いる言語を複数の表示言語から選択的に指定できる機能を有する複合機、言語表示装置、言語表示方法、プログラム、および該プログラムを記録した記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばプリンタ、FAX、コピーといった各種機能を備えた複合機では、近年、両面モードや画像編集モードなど多くの画像形成モードが用意され、更にこれらモードを組み合わせて使用する等の多機能化が進んでいる。また、多機能化が進むことにより画像形成モードの設定方法が複雑になりつつあるため、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示デバイスを使った表示手段を採用し、単にモード設定手段(キー等)を表示するだけでなく設定方法の説明文を同時に表示するといったオペレータ誘導型の操作パネル表示が主流となってきている。
【0003】
こうした表示手段に表示される説明文は装置が使われる国の言語で表示されていることが望ましく、表示の各国語対応を行うことが一般的であり、特に外資系企業や複数の民族が混在する地域向けには、予め複数の言語データを搭載し、オペレータが選択的に、或いは複合機自身が表示すべき言語を判別して表示言語を切り替える言語切替機能が知られている。
【0004】
こうした言語切替機能を備えた装置として、本出願人により先に出願されている特許文献1のものでは、切り替えられた表示言語を不揮発メモリに記憶するようにしている。
また、本出願人による特許文献2のものは、デフォルト表示言語に言語を切り替える際の操作性を向上させようとするものである。
また、本出願人による特許文献3のものは、言語の使用頻度によりデフォルト表示言語を決定するものである。
【特許文献1】特開2001−260499号公報
【特許文献2】特開2000−231307号公報
【特許文献3】特開2000−235333号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1から3における言語切替機能は、OS(オペレーティングシステム)の上層で動作する各アプリケーションなどのメインプログラムにより実現される機能であり、このため、メインプログラムの起動が完了していない間に言語切り替えを行うことについてまで考慮されたものではなかった。
【0006】
また、上述のように複合機が多機能化することにより、メインプログラムの起動にも比較的時間がかかる傾向にあり、機種によっては数秒程度の時間を要する場合がある。
このため、表示手段に表示を出さないと、装置に故障かバグが発生したのかも、とユーザが心配してしまう虞があった。
【0007】
ここで、メインプログラムの起動途中にはOSのカーネルが各種制御を行うため、上述した従来の複合機では起動途中における使用言語が特定の言語(主に英語など)となってしまい、他の言語圏のユーザには、故障中でなく起動途中である旨が理解されない虞があった。
【0008】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、メインプログラム(制御手段)の起動途中においても、その待ち時間が故障中でなく起動途中である旨を、複数の言語圏のユーザに対して理解可能とさせるよう表示手段に表示させることができる複合機、言語表示装置、言語表示方法、プログラム、および該プログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
かかる目的を達成するために、本発明の第1の態様としての複合機は、表示手段による表示を複数の言語に対応させるよう制御する制御手段と、制御手段の起動完了前に表示手段の表示制御を行う起動前制御手段とを備えた複合機であって、起動前制御手段が、制御手段の起動途中に、故障中でなく起動途中である旨を複数の言語に対して理解可能とさせるよう表示手段に表示させることを特徴とする。
【0010】
上記した起動前制御手段は、制御手段の起動途中に、制御手段が対応する複数の言語全てにより起動途中である旨を表示手段に表示させることが好ましい。
【0011】
上記した起動前制御手段は、制御手段の起動途中に、画像により起動途中である旨を表示手段に表示させることであってもよい。
【0012】
上記した起動前制御手段は、制御手段の起動途中に、制御手段が対応する複数の言語の何れか1つにより起動途中である旨を表示手段に表示させた後、該起動途中である旨を示す言語を複数の言語それぞれにより順次切り替えて表示させることであってもよい。
【0013】
上記した起動前制御手段は、制御手段の起動途中に、画像により起動途中である旨を表示手段に表示させた後、該起動途中である旨を示す画像を複数の画像により順次切り替えて表示させることであってもよい。
【0014】
経過時間をカウントするタイマー手段を備え、上記した切り替えは、起動前制御手段がタイマー手段により予め定められた時間が経過するのをカウントした後、次の表示に切り替えられることが好ましい。
【0015】
情報を記憶する記憶手段を備え、上記した起動前制御手段は、予め記憶手段に記憶された画像データを表示手段に表示させることが好ましい。
【0016】
また、本発明の第2の態様としての複合機は、表示手段による表示を複数の言語に対応させるよう制御する制御手段と、制御手段の起動完了前に表示手段の表示制御を行う起動前制御手段とを備えた複合機であって、起動前制御手段が参照可能な第1の記憶手段を備え、起動前制御手段は、制御手段の起動途中に表示手段に表示するための起動前使用言語情報を受けて第1の記憶手段に格納し、制御手段の起動途中に、故障中でなく起動途中である旨を第1の記憶手段に記憶された起動前使用言語により表示手段に表示させることを特徴とする。
【0017】
入力を受ける入力手段を備え、上記した制御手段の起動途中に表示手段に表示するための起動前使用言語情報は、入力手段から入力されることが好ましい。
【0018】
入力を受ける入力手段を備え、上記した制御手段は、当該制御手段の動作として表示手段に表示するための制御手段使用言語の設定入力を入力手段から受け、入力された該制御手段使用言語情報を起動前制御手段に通知し、上記した起動前制御手段は、通知された制御手段使用言語情報を起動前使用言語情報として第1の記憶手段に格納することであってもよい。
【0019】
上記した制御手段が対応する複数の言語それぞれにより起動途中である旨を通知する画像データを読み出し専用に記憶する第2の記憶手段を備え、上記した起動前制御手段は、制御手段の起動途中に、予め第2の記憶手段に記憶された画像データの中から起動前使用言語として設定された言語により起動途中である旨を通知する画像データを表示手段に表示させることが好ましい。
【0020】
また、本発明の第3の態様としての言語表示装置は、表示手段による表示を複数の言語に対応させるよう制御する制御手段と、制御手段の起動完了前に表示手段の表示制御を行う起動前制御手段とを備えた言語表示装置であって、起動前制御手段が参照可能な第1の記憶手段を備え、起動前制御手段は、制御手段の起動途中に表示手段に表示するための起動前使用言語情報を受けて第1の記憶手段に格納し、制御手段の起動途中に、故障中でなく起動途中である旨を第1の記憶手段に記憶された起動前使用言語により表示手段に表示させることを特徴とする。
【0021】
入力を受ける入力手段を備え、上記した制御手段の起動途中に表示手段に表示するための起動前使用言語情報は、入力手段から入力されることが好ましい。
【0022】
入力を受ける入力手段を備え、上記した制御手段は、当該制御手段の動作として表示手段に表示するための制御手段使用言語の設定入力を入力手段から受け、入力された該制御手段使用言語情報を起動前制御手段に通知し、上記した起動前制御手段は、通知された制御手段使用言語情報を起動前使用言語情報として第1の記憶手段に格納することであってもよい。
【0023】
上記した制御手段が対応する複数の言語それぞれにより起動途中である旨を通知する画像データを読み出し専用に記憶する第2の記憶手段を備え、上記した起動前制御手段は、制御手段の起動途中に、予め第2の記憶手段に記憶された画像データの中から起動前使用言語として設定された言語により起動途中である旨を通知する画像データを表示手段に表示させることが好ましい。
【0024】
また、本発明の第4の態様としての言語表示方法は、表示手段による表示を複数の言語に対応させるよう制御する制御手段と、制御手段の起動完了前に表示手段の表示制御を行う起動前制御手段とを備えた装置における言語表示方法であって、制御手段が起動する起動工程が完了するまでの間に、起動前制御手段が、故障中でなく起動途中である旨を複数の言語に対して理解可能とさせるよう表示手段に表示させる表示工程を有することを特徴とする。
【0025】
上記した表示工程では、制御手段が対応する複数の言語全てにより起動途中である旨を表示させることが好ましい。
上記した表示工程では、画像により起動途中である旨を表示手段に表示させることであってもよい。
上記した表示工程では、制御手段が対応する複数の言語の何れか1つにより起動途中である旨を表示手段に表示させた後、該起動途中である旨を示す言語を複数の言語それぞれにより順次切り替えて表示させることであってもよい。
上記した表示工程では、画像により起動途中である旨を表示手段に表示させた後、該起動途中である旨を示す画像を複数の画像により順次切り替えて表示させることであってもよい。
【0026】
上記した切り替えは、起動前制御手段がタイマー手段により予め定められた時間の経過をカウントした後、次の表示に切り替えられることが好ましい。
【0027】
上記した表示工程では、起動前制御手段が、予め記憶手段に記憶された画像データを表示手段に表示させることが好ましい。
【0028】
また、本発明の第5の態様としての言語表示方法は、表示手段による表示を複数の言語に対応させるよう制御する制御手段と、制御手段の起動完了前に表示手段の表示制御を行う起動前制御手段とを備えた装置における言語表示方法であって、制御手段が起動する起動工程が完了するまでの間における表示手段への表示に使用する起動前使用言語の設定入力を受ける起動前言語設定工程と、制御手段が起動する起動工程が完了するまでの間に、起動前言語設定工程で設定された言語により故障中でなく起動途中である旨を、起動前制御手段が表示手段に表示させる表示工程とを有することを特徴とする。
【0029】
上記した起動前言語設定工程では、起動工程が完了するまでの間における起動前使用言語の設定入力を、入力手段からの入力により受けることが好ましい。
【0030】
また、本発明の第6の態様としての言語表示方法は、表示手段による表示を複数の言語に対応させるよう制御する制御手段と、制御手段の起動完了前に表示手段の表示制御を行う起動前制御手段とを備えた装置における言語表示方法であって、制御手段による表示手段への表示に使用する制御手段使用言語の設定入力を入力手段から受ける制御手段言語設定工程と、制御手段が起動する起動工程が完了するまでの間に、制御手段言語設定工程で設定された言語により故障中でなく起動途中である旨を、起動前制御手段が表示手段に表示させる表示工程とを有することを特徴とする。
【0031】
上記した制御手段言語設定工程で設定された制御手段使用言語情報を、制御手段が起動前制御手段に通知する言語通知工程と、言語通知工程で通知された制御手段使用言語情報を起動前使用言語情報として記憶手段に記憶させる言語記憶工程と、を備え、上記した表示工程では、言語記憶工程で記憶された記憶手段の起動前使用言語情報を起動前制御手段が参照することにより、制御手段言語設定工程で設定された言語での表示を行うことが好ましい。
【0032】
上記した表示工程では、予め記憶手段に記憶された複数の言語それぞれによる画像データの中から、起動前使用言語として設定された言語により起動途中である旨を通知する画像データを表示手段に表示させることが好ましい。
【0033】
また、本発明の第7の態様としての言語表示プログラムは、表示手段による表示を複数の言語に対応させるよう制御する制御手段と、制御手段の起動完了前に表示手段の表示制御を行う起動前制御手段とを備えた装置における言語表示プログラムであって、コンピュータに、本発明の第4から第6の態様としての言語表示方法に記載の工程による処理を実行させることを特徴とする。
【0034】
また、本発明の第8の態様としての言語表示プログラムを記録した記録媒体は、本発明の第7の態様としての言語表示プログラムが記録されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0035】
以上のように、本発明によれば、制御手段の起動途中においても、その待ち時間が故障中でなく起動途中である旨を、複数の言語圏のユーザに対して理解可能とさせるよう表示手段に表示させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
次に、本発明に係る複合機、言語表示装置、言語表示方法、プログラム、および該プログラムを記録した記録媒体を、画像形成機能やコピー機能、FAX機能など各種の機能を備えた複合機(画像形成装置)に適用した一実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
まず、各実施形態に共通する複合機の概要について説明する。
【0037】
〔第1の実施形態〕
本発明の第1の実施形態としての複合機の構成について、図1、図2を参照して説明する。
回転可能に支持されて図1の矢印方向に回転する感光体1の外周部には、除電装置Lと、クリーニング装置2と、帯電装置3と、現像装置5とが配設されている。感光体1の外周部における帯電装置3と現像装置5との間には、露光装置4から発せられる光情報を入射させるスペースが確保されている。
図1に示す構成では感光体1が4個(1a,1b,1c,1d)あるが、現像装置5が扱う色材(トナー)の色が異なるのみであり、それぞれの外周部に設けられる画像形成用の上述した部品構成は同じである。
【0038】
感光体1は、直径が30mmから100mm程度のアルミニュム円筒表面に、光導電性物質である有機半導体の層を設けて構成され、その一部が中間転写ベルト(第1の顕像担持手段)10に接している。
【0039】
中間転写ベルト10は、回転するローラ11、12、13により支持され、図1の矢印方向に移動可能に張架されている。この中間転写ベルト10の裏側(ループの内側)には、第1の転写手段20が感光体1の近傍に配備され、感光体1上の顕像を中間転写ベルト10に転写させる。
中間転写ベルト10のベルトループの外側における、中間転写ベルト10から顕像を記録媒体または裏面用中間転写ベルト(第2の顕像担持手段)100に転写する位置の下流に、中間転写ベルト用クリーニング装置25が配設されている。このクリーニング装置25は、中間転写ベルト10から顕像が他に転写された後でベルト表面に残留する不要のトナーを拭い去る。
【0040】
露光装置4は公知のレーザ方式によるもので、フルカラー画像形成に対応した光情報を、図2に示すLD(Laser Diode)41により、一様に帯電された感光体1表面に潜像として照射する。この露光装置4としては、LEDアレイと結像手段とから成る露光装置を用いてもよい。
【0041】
このように、上述した感光体1と、クリーニング装置2と、帯電装置3と、露光装置4と、現像装置5と、除電装置Lと、第1の転写手段20とが、中間転写ベルト10に転写する顕像(トナーによる像)を生成する作像手段Gとして機能する。
【0042】
中間転写ベルト10は、基体の厚みが50μm乃至600μmの樹脂フィルムあるいはゴムを基体にしたベルトであり、感光体1からトナーを転写可能とする抵抗値を備える。
この中間転写ベルト10に対して図1の右方には、ベルト状の裏面用中間転写ベルト(第2の顕像担持手段)100が配設されている。この裏面用中間転写ベルト100は、回転ローラ111、112、113により支持され、図1の矢印方向に移動可能に張架されており、裏側(ループの内側)には、第2の転写手段120が配設されている。裏面用中間転写ベルト100によるベルトループの外側に、この裏面用中間転写ベルト用クリーニング装置250、チャージャCH、などが配設されている。
クリーニング装置250は、用紙にトナーを転写した後、裏面用中間転写ベルト100上に残留する不要のトナーを拭い去る。
【0043】
上述した第2の転写手段120と、ローラ113と、中間転写ベルト10を支持するローラ11とにより、中間転写ベルト10と裏面用中間転写ベルト100とは接触し、あらかじめ定められた転写ニップを形成する。
【0044】
裏面用中間転写ベルト100は、基体の厚みが50μm乃至600μmの樹脂フィルムあるいはゴムを基体にしたベルトで、中間転写ベルト10からトナーを転写可能とする抵抗値を備えるベルトである。
【0045】
記録媒体(用紙)Pは図の下方の給紙装置(給紙カセット)26−1、26−2に収納されており、最上にある用紙が給紙ローラ27で1枚づつ、複数のガイド29を経てレジストローラ対28に搬送される。
記録媒体Pが搬送されるさらに下流には、定着用加熱手段30、排紙ガイド対31、排紙ローラ対32、排紙スタック部40が配設されている。
【0046】
図1における中間転写ベルト10の上方で排紙スタック部40の下方には、補給用のトナーが収納できる収納部TSが設けてある。トナーの色はマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの四色があり、カートリッジTCの形態にされている。このカートリッジTCからは、粉体ポンプ等により対応する色の現像装置に適宜補給される。
【0047】
こうした装置本体の一部であるフレーム50は、開閉支軸50Aを中心として、回動・開放が可能な構造にされている。このため、ユーザはこのフレーム50を開いた状態とすることにより記録媒体の搬送路を大きく開くことができ、ジャムが発生した場合の記録媒体(用紙)の処理を容易にしている。
【0048】
また、上述した記録媒体Pへの画像形成を行う装置本体の上部に画像読み取り手段60が支持部66を介して連設され、この画像読み取り手段60により読み取られた画像データを上述した装置本体が記録媒体Pに印刷することで、コピー動作を可能にするよう構成されている。
【0049】
この画像読み取り手段60は、自動原稿送り装置(ADF)61と、コンタクトガラス62と、露光ランプ63と、露光ランプ63による原稿画像からの反射光を反射させて所定の光路に導く複数の反射ミラー64と、導かれた反射光を受光するイメージセンサアレイ65とを備え、原稿画像の片面または両面を自動原稿送り装置61により自動的にコンタクトガラス62上に読み取り可能にセットして読み取ることができるように構成されている。
【0050】
画像読み取り手段60の外周部には、図3に示すような操作表示部(表示手段、かつ入力手段)7が設けられている。この操作表示部7は、ユーザに各種の操作情報を表示により通知すると共に操作入力を受けるタッチパネル80や、テンキーなど各種のボタンを備える。
ユーザは、この操作表示部7により、コピーの片面/両面切り替え、コピー動作の開始、コピー枚数の設定、コピー機能とプリンタ機能との切り替えなどの各種操作を行う。
【0051】
次に、本実施形態としての複合機により両面印刷を行う場合の動作について説明する。
まず、作像手段Gによる作像を行う。
露光装置4の動作により、不図示のLD(Laser Diode)光源からの光は、不図示の光学部品を経て、帯電装置3により一様に帯電された感光体1のうち、まず感光体1a上に至り、書き込み情報(色に応じた情報)に対応した潜像を形成する。
【0052】
感光体1aの潜像は現像装置5で現像され、トナーによる顕像が感光体1aの表面に形成・保持される。このトナー像は、第1の転写手段20により、感光体1aと同期して移動する中間転写ベルト10の表面に転写される。
感光体1aの表面は、残存するトナーがクリーニング装置2でクリーニングされ、除電装置Lで除電され次の作像サイクルに備える。
【0053】
中間転写ベルト10は、表面に転写されたトナー像を坦持し、図1の矢印の方向に移動する。上述した感光体1aの場合と同様の動作により、感光体1bには別の色に対応する潜像が書き込まれ、その対応する色のトナーで現像され顕像が形成される。この顕像は、すでに中間転写ベルト10に転写されている前の色の顕像に重ねられ、最終的に感光体1aから1dにより形成された4色の顕像が重ねられる。
【0054】
このとき同期して裏面用中間転写ベルト100は矢印方向に移動していて、中間転写ベルト10表面に転写された顕像が、第2の転写手段120の作用により裏面用中間転写ベルト100の表面に転写される。
このように、本実施形態としての複合機は、いわゆるタンデム形式である4個の感光体1上で顕像が形成されながら、中間転写ベルト10および裏面用中間転写ベルト100が移動し、作像が進められるので、感光体1上に顕像を形成して中間転写ベルト10、裏面用中間転写ベルト100まで転写していく工程に要する時間が短縮できる構成となっている。
【0055】
中間転写ベルト10が所定のところまで移動すると、記録媒体Pのもう一方の面(表面)に転写されるべきトナー画像が、上述した工程で再度作像手段Gにより作像され、給紙が開始される。
給紙ローラ27が反時計方向に回転すると、給紙装置(給紙カセット)26内の最上部にある記録媒体Pが引き出され、レジストローラ対28に搬送される。
【0056】
レジストローラ対28を経て、中間転写ベルト10と裏面用中間転写ベルト100の間に搬送された記録媒体Pの片側の面(表面)に、中間転写ベルト10表面のトナー像が第2の転写手段120により転写される。
更に記録媒体Pは図1における上方に搬送され、裏面用中間転写ベルト100表面のトナー像が、チャージャCHにより記録媒体Pのもう一方の面(裏面)に転写される。転写に際して、記録媒体Pは画像の位置が正規のものとなるよう、CPU307などによる制御手段がタイミングを制御して搬送動作を行わせる。
【0057】
本実施形態では、感光体1上に作像されるトナーの極性はマイナスである。第1の転写手段20にプラスの電荷を与えることで、感光体1に作像された顕像(トナー)は中間転写ベルト10に転写される。さらに、第2の転写手段120にプラスの電荷を与えることで、中間転写ベルト10に作像されたトナーは裏面用中間転写ベルト100に転写される。
こうして、上述のように中間転写ベルト10表面のトナーが記録媒体Pの片側の面(表面)に転写された後、チャージャCHからプラス極性の電荷与えることで、裏面用中間転写ベルト100表面のマイナス極性のトナーは吸引されて、記録媒体Pの他の面(裏面)に転写される。
【0058】
上述した動作により両面にトナー像が転写された記録媒体Pは、定着手段30に送られ、記録媒体上の両面のトナー像が一度に溶融、定着され、ガイド対31を経て排紙ローラ対32により本体フレーム上部の排紙スタック部40に排出される。
【0059】
図1に示すように排紙部40を構成した場合、両面印刷される各面の画像のうち後から作像手段Gにより作像されて記録媒体Pに転写される面(頁)、すなわち中間転写ベルト10から記録媒体Pに直接転写される面(表面)が下面となって排紙スタック部40に載置されるから、頁揃えをしておくには2頁目の画像を作像手段Gにより先に作成して裏面用中間転写ベルト100にそのトナー像(顕像)を保持し、1頁目の画像を中間転写ベルト10から記録媒体Pに直接転写するようにすればよい。
【0060】
中間転写ベルト10から記録媒体Pの表面に転写される画像は、感光体1表面で正像になるよう露光されて形成され、裏面用中間転写ベルト100から記録媒体の裏面に転写されるトナー像は、感光体1表面で逆像(鏡像)になるよう露光されて形成される。
このような頁揃えのための作像手順は、画像データを記憶手段(メモリ)に貯蔵する公知の技術を用いることで実現でき、また形成する画像を正像、逆像(鏡像)に切り換えるよう露光することは、公知の画像処理技術を用いることにより実現可能である。
【0061】
裏面用中間転写ベルト100から記録媒体Pに転写した後、内部に公知のブラシローラ、回収ローラ、ブレード等を備えたクリーニング装置250は、裏面用中間転写ベルト100表面に残留する不要のトナーや紙粉を除去する。
【0062】
図1ではブラシローラ250が裏面用中間転写ベルト100表面から離れた状態にある。このブラシローラ250は支点250Aを中心として揺動可能に設けられ、裏面用中間転写ベルト100表面に接離可能な構造になっている。
中間転写ベルト10から転写されたトナー像を記録媒体Pに転写する以前、すなわち裏面用中間転写ベルト100がトナー像を担持しているときは離れた状態とし、記録媒体Pへの転写が行われてクリーニングが必要となったとき、CPU307などによる制御手段はブラシローラ250を図1での反時計方向に揺動し接触させる。
除去された不要トナーはトナー収納部250Bに集められる。
【0063】
次に、本実施形態の複合機におけるコンピュータで制御を行う構成について、図1、図2を参照して説明する。図2中、太線の矢印は画像データの流れを示す。
上述したように、コンタクトガラス62上にセットされた紙原稿はCCD65にて読み取られ、読み取られたデータが読み取り制御部301に送られる。読み取り制御部301ではAD変換等の処理が行われ、この処理された画像データは画像処理部302、書き込み制御部303へと順に送られて制御され、上述した露光装置4のLD41に出力される。
このLD41からの光ビームにより感光体ドラム1上へのレーザ書き込みがなされ、上述のようにして静電潜像がつくられ、用紙への画像形成がなされる。
【0064】
こうした一連の動作を制御するのがCPU307で、ROM(Read Only Memory)308に格納されたプログラムにより動作する。RAM309はプログラム実行用のワークメモリである。
ROM308は、コピー・プリンタ・FAXなどの各アプリケーションと、オペレーティングシステムのカーネルなどのシステムのプログラムと、操作部表示用の言語データ(文字フォント、テキスト、アイコン用ビットマップデータ)とを格納し、表示内容記憶手段として機能する。
【0065】
各アプリケーション毎にプログラムとデータのセグメントを分けているので、任意のアプリケーションだけをROM上に格納することによりアプリケーションの有効無効の切り替えができる。また、アプリケーションによっては、圧縮されたプログラムをROM上に格納し、起動時にシステムがRAM上にプログラムを解凍してから実行出来るようにしてもよい。
【0066】
読み取り制御部301と、画像処理部302と、書き込み制御部303と、印字制御部305と、LCD制御部313と、入力ポート314との各制御部は、CPU307に対して、アドレスバスやデータバスで接続されている。
不揮発RAM310は、電源が遮断されても記憶しておく必要のある設定内容や機械状態を記憶しておくためのものである。
タイマー311は、経過時間や一定時間の算出に利用される。
【0067】
LCD制御部313は、CPU307がLCD制御部313を介してVRAM312に展開したビットマップをLCD(表示手段)80に転送表示する。
また、このLCD80は図3に示す操作表示部7のタッチパネルであり、タッチパネルによりユーザからの入力が行われると、その入力として接触された位置は座標検知部315により読み取られて入力ポート314に出力され、CPU307がリードする。
【0068】
図3に示す操作表示部7は、表示言語を切り替える言語切替キー73と、初期設定画面を呼び出すための初期設定キー74と、印字を開始させるプリントキー75など各種のキーをさらに備え、それらキーからの入力は入力ポート314を介してCPU307がリードする。
【0069】
テンキー71は数字の入力に用いられ、クリア・ストップキー72は入力された内容をクリアするためのものである。
モードクリアキー76は設定されているモードを解除する。コピーアプリキー77、プリンタアプリキー78、FAXアプリキー79等の操作によってアプリケーションが切り替わり、VRAM43に展開される表示用ビットマップデータは各アプリケーションに対応するよう描画され、LCD80上の操作画面が切り替えられる。
また、以降、コピーアプリキー77、プリンタアプリキー78、FAXアプリキー79を総称してアプリケーション切り替えキーとも呼ぶ。
【0070】
本実施形態としての複合機におけるハードウェアおよびソフトウェアの階層構造を示した概念図を図4に示す。
本実施形態としての複合機では、この図4に示すように、ハードウェアがハードウェアリソースを有し、このハードウェアリソースは、スキャナ(画像読み取り部)60と、プロッタ(画像形成部)と、記憶部と、ネットワークと、その他のリソースとを有する。ここで、プロッタ(画像形成部)は、上述した作像手段Gと、中間転写ベルト10と、裏面用中間転写ベルト100などを含み、用紙に画像を形成する手段である。
【0071】
また、かかるハードウェアに搭載されるソフトウェアは階層化されており、オペレーティングシステム(カーネル)501の上層にはサービス層502が構築され、このサービス層502の上層にはアプリケーション層503が構築されている。
【0072】
アプリケーション層503は、コピー・プリンタ・FAXなどの各アプリケーションを有する。
サービス層502は、上述したスキャナやプロッタなどの各ハードウェアリソースを制御するドライバーに相当し、スキャナ制御部と、プロッタ制御部と、蓄積制御部と、操作部制御部と、表示部制御部と、配信/メール送受信制御部と、FAX送受信制御部と、ネットワーク通信制御部と、その他の制御部とを有する。
【0073】
このように、ハードウェアを制御するソフトウェアは、アプリケーション層503と、サービス層502とを含むメインプログラム(制御手段)の下層部で、オペレーティングシステム501のカーネルが動作するよう構成される。
このため、上述した画像形成動作やLCD80への操作方法の案内表示などは、メインプログラムによりCPU307が制御を行うことで実現されるが、電源がオンにされてからこのメインプログラムが起動する前(起動途中)には、オペレーティングシステム501のカーネルがLCD80の表示などの制御を行うこととなる。
【0074】
図5は、コピーアプリケーション用の言語データメモリ配置図である。
図5の1st言語データと記してあるブロックは1つの言語分のデータである。同様に2nd言語データと記してあるブロックも1言語分のデータである。また、図示していないが、他にも同様の言語データがNth言語データまである。
【0075】
この言語データには操作部表示用と印字画像用とがあり、操作部表示用は文字コード部とテキスト部とビットマップ部(バイナリ)がある。テキスト部、ビットマップ部ともにキーに表示される文字列、メッセージ欄に表示される文字列が順に配置される。このデータはROM308内に配置される。
【0076】
配置順はあらかじめ決められた順であり守られなければならない。また、そのサイズもあらかじめ決められたサイズである。すなわち、“キーその1”は自動用紙選択キー用のものであり、1st言語が日本語であれば、“自動用紙選択”なる文字コードが格納される。テキストなので割り当てサイズ以内で終了する場合はラインフィードなどの制御文字を使うことでテキストの終わりを表現できる。
文字コードは本実施形態のシステム内ユニークである。テキスト方式を用いたときのメリットは、異なる画面で繰り返し使用される文字についてはそのビットマップパターンを1つだけフォントとして持ち、後は文字コード形式で持つことによりトータルのメモリ(この場合はROM308)効率を高めることができる。
【0077】
ビットマップに対してはそれぞれの先頭には、縦方向のドットサイズ、横方向のドットサイズが順に記されている。ビットマップであるので不必要な位置については空のデータ(例えば0)が記されればよい。
これら表示用途(キーやメッセージ)別に格納位置を規定しておくことにより、全てのデータをオフセットアドレスで表現することができるようになるため、例えばC言語でプログラムを記述する場合、図5左に記したブロックのように構造体を定義しておけば、構造体へのポインタひとつをRAM309に用意することで、言語の切り換えに対してもそのポインタを各言語データの先頭アドレス(図5では“キーその1”に対応するアドレス)に初期化するだけでよい。
なお、図5ではコピーアプリケーションの例を挙げたが、他のアプリケーション、システムも同様なデータ構成であってよい。
【0078】
次に、メインプログラムによるLCD80への表示制御におけるVRAMへのデータ書き込み制御について、図6のフローチャートを参照して説明する。
まず、メインプログラムによりCPU307が処理を行うことによって実現する制御手段は、各アプリ・システムから“表示要求”の解析をしてデータの実アドレスを算出する(ステップS1)。ここで“表示要求”とは、どのアプリケーションかを示すID、表示言語、オフセットアドレス、VRAMに描画する座標から構成されたデータである。
【0079】
次に、制御手段は、表示するデータがテキストデータか否かを調べる(ステップS2)。
テキストデータである場合、ステップS1で解析したアドレスをリードして文字コードを取得する(ステップS3)。これがキャリッジリターン(CR)である場合、すなわち文字列の最後を示すコードが表示対象のデータに含まれる場合は、このVRAMへの書き込みフローを終了する(ステップS4)。
【0080】
そうでなければROM308に記憶されている“文字フォント”から文字コードに対応したビットマップデータをリードすることとなる。上記の“文字フォント”は文字コードを検索のキーにしたビットマップデータであり、図5で上述した文字コード部で指定されたものを使用する。
【0081】
まず、文字コードをキーに“文字フォント”からビットマップを取得し(ステップS5)、取得したビットマップデータをVRAMに書き込む(ステップS6)。VRAMのアドレスは“表示要求”で指定された位置に対応する。この書き込み結果はLCD制御部313によるLCD80へのデータ転送周期ごとに反映される。
ステップS6の書き込みが完了すると、1文字分のアドレスを歩進させてステップS3へ戻る(ステップS7)。ここでは固定フォントサイズとする。
【0082】
一方、上記のステップS2での判断で、表示対象のデータがビットマップである場合、ステップS1で解析したアドレスの内容をリードしてビットマップサイズを取得する(ステップS8)。そして、ビットマップサイズ格納アドレス分歩進させておく(ステップS9)。以降、ステップS8で取得したサイズ分だけ(ステップS10で判断)ビットマップデータをリードして、VRAMへその値を書き込む(ステップS10からS13)。
VRAMのアドレスは、“表示要求”で指定された座標に対応する。
【0083】
次に、メインプログラムの起動途中にLCD80で初期表示を行う動作について、図7、図8のフローチャートを参照して説明する。
この図7、図8に示す処理は、装置本体の電源がオンにされてからメインプログラムが起動してLCD80への表示制御を行えるようになるまでの間に行われるものであり、換言すれば、メインプログラムがまだ起動していない状態で行われる処理である。このため、この図7、図8に示す処理は、オペレーティングシステム501のカーネルによりCPU307が処理を行うことによって実現される起動前制御手段によって行われる。
【0084】
まず、図7を参照して、メインプログラムの起動途中における初期表示の概要について説明する。
カーネルによる起動前制御手段は、装置本体の電源がオンにされるとLCD80に起動中画面表示を行わせる(ステップS21)。この動作は各実施形態で異なるものであるため、本実施形態における動作の詳細な説明は図8を参照して後述する。
そして、起動前制御手段は、その起動中画面表示のままで全てのアプリが起動するまで待つ(ステップS22)。全てのアプリが起動したら、アプリによるLCD80への画面描画に移行し、処理を終了する(ステップS23)。
【0085】
次に、上述した図7のステップS21としての起動中画面表示の動作について、図8を参照して説明する。
まず、起動前制御手段は一旦、VRAM内の画面表示データの消去を行い(ステップS31)、ノイズを除去する。次に、起動前制御手段は、ROM308に格納された所定の初期表示用画像をVRAM312に書き込み、そのデータをLCD80に表示させる(ステップS32)。
この初期表示用画像は、ROM308内に予め初期表示用画像として用意されたものであり、1st〜Nthの選択可能な全ての言語により、起動中である旨を示すメッセージを表示するものである。図9に、選択可能な言語が日本語、英語、ドイツ語の3種類である場合の起動中画面例を示す。
【0086】
以上のように、本実施形態としての複合機によれば、複数の表示言語を選択可能な複合機について、装置本体の電源がオンにされてからメインプログラムが起動するまでの起動途中に、起動中である旨を選択可能な全ての言語により表示する画面表示をLCD80で行うことにより、起動途中の待ち時間が故障ではなく起動途中であることを、各言語圏のユーザに対しても分かり易く通知することができる。
【0087】
近年、複合機では、多機能化に伴ってメインプログラムの起動に時間がかかる傾向がある。このため、こうして起動途中であることをユーザに分かり易く通知できることにより、メインプログラムの起動に時間がかかる場合であっても、故障でないことをユーザに通知することができ、ユーザに不安を与えることのない使用感を提供することができる。
【0088】
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態としての複合機について説明する。
この第2の実施形態は、上述した第1の実施形態で、起動中である旨を選択可能な全ての言語により同時に表示することでユーザに通知しているのに替えて、選択可能な全ての言語を順次表示するようにしたものである。他の部分については上述した第1の実施形態と同様であり、説明を省略する。
【0089】
この第2の実施形態による起動中画面表示の動作についても、メインプログラムの起動途中における初期表示の概要については上述した図7と同様であり、そのステップS21としての起動中画面表示の動作について、図10のフローチャートを参照して説明する。
【0090】
まず、起動前制御手段は一旦、VRAM内の画面表示データの消去を行い(ステップS41)、ノイズを除去する。次に、起動前制御手段は、ROM308に格納された1st言語による初期表示用画像をVRAM312に書き込み、そのデータをLCD80に表示させる(ステップS42)。このステップS42の初期表示用画像は、1st言語により起動中である旨を示すメッセージを表示する初期表示用画像としてROM308内に予め用意されたものである。
【0091】
こうして1st言語による初期表示用画像が表示されると、起動前制御手段は予め定められた時間が経過するのをタイマー311でカウントした後、ROM308に格納された2nd言語による初期表示用画像をVRAM312に書き込み、そのデータをLCD80に表示させる(ステップS43)。このステップS43の初期表示用画像は、2nd言語により起動中である旨を示すメッセージを表示する初期表示用画像としてROM308内に予め用意されたものである。
【0092】
以下同様にして、1st〜Nthの選択可能な全ての言語により起動中メッセージの表示を行う。図11に、選択可能な言語が日本語、英語、ドイツ語の3種類である場合の起動中画面の推移例を示す。
なお、選択可能な全ての言語により起動中メッセージの表示を行ってもまだメインプログラムの起動が完了しない場合には、再び1st言語による起動中メッセージの表示から繰り返すこととしてもよく、Nth言語による起動中メッセージを表示したままとしてもよい。
【0093】
以上のように、本実施形態としての複合機によれば、複数の表示言語を選択可能な複合機について、装置本体の電源がオンにされてからメインプログラムが起動するまでの起動途中に、起動中である旨を選択可能な全ての言語によりLCD80で順次表示していく画面表示を行うことにより、起動途中の待ち時間が故障ではなく起動途中であることを、各言語圏のユーザに対しても分かり易く通知することができる。
【0094】
なお、上述した第2の実施形態では、1つのVRAM312に各言語による起動中メッセージの画像データを順次書き込むこととして説明したが、VRAMを複数備えた構成であってもよい。この構成によれば、VRAMへのデータ書き込みを1つの場合より円滑に行うことができ、表示処理を円滑かつ高速に行うことができる。また、例えばVRAMの数が表示対象である起動中メッセージの種類と同数である場合、VRAMへのデータ換え処理の必要をなくすことができ、処理をより円滑かつ高速に行うことができる。
【0095】
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態としての複合機について説明する。
この第3の実施形態は、上述した第1の実施形態で、起動中である旨を選択可能な全ての言語により同時に表示することでユーザに通知しているのに替えて、言語に依存しない画像を表示することにより起動中である旨をユーザに通知するようにしたものである。他の部分については上述した第1の実施形態と同様であり、説明を省略する。
【0096】
この第3の実施形態による起動中画面表示の動作についても、メインプログラムの起動途中における初期表示の概要については上述した図7と同様であり、そのステップS21としての起動中画面表示の動作について、図12のフローチャートを参照して説明する。
【0097】
まず、起動前制御手段は一旦、VRAM内の画面表示データの消去を行い(ステップS51)、ノイズを除去する。次に、ROM308に格納された起動中ビットマップ(起動途中であることを示すビットマップ画像)を初期表示用画像としてVRAM312に書き込み、そのデータをLCD80に表示させる(ステップS52)。
図13に、ビットマップ画像により起動途中であることを示す場合のLCD80での初期表示用画像例を示す。
【0098】
以上のように、本実施形態としての複合機によれば、複数の表示言語を選択可能な複合機について、装置本体の電源がオンにされてからメインプログラムが起動するまでの起動途中に、言語に依存しない画像をLCD80に初期表示用画像として表示することで、起動途中の待ち時間が故障ではなく起動途中であることを、各言語圏のユーザに対しても分かり易く通知することができる。
【0099】
〔第4の実施形態〕
次に、本発明の第4の実施形態としての複合機について説明する。
この第4の実施形態は、上述した第3の実施形態で、言語に依存しない静止した画像を表示することで起動中である旨をユーザに通知しているのに替えて、複数の画像を切り替えて表示したり動画にしたりすることでユーザに通知するようにしたものである。他の部分については上述した第1の実施形態と同様であり、説明を省略する。
【0100】
この第4の実施形態による起動中画面表示の動作についても、メインプログラムの起動途中における初期表示の概要については上述した図7と同様であり、そのステップS21としての起動中画面表示の動作について、図14のフローチャートを参照して説明する。
【0101】
まず、起動前制御手段は一旦、VRAM内の画面表示データの消去を行い(ステップS61)、ノイズを除去する。次に、ROM308に格納された起動中ビットマップ1st(起動途中であることを示す第1のビットマップ画像)を初期表示用画像としてVRAM312に書き込み、そのデータをLCD80に表示させる(ステップS62)。
【0102】
こうして起動中ビットマップ1stが初期表示用画像として表示されると、起動前制御手段は予め定められた時間が経過するのをタイマー311でカウントした後、ROM308に格納された起動中ビットマップ2nd(起動途中であることを示す第2のビットマップ画像)を初期表示用画像としてVRAM312に書き込み、そのデータをLCD80に表示させる(ステップS63)。
【0103】
以下同様にして、起動中ビットマップ1st〜Nthにより起動中である旨を初期表示用画像として表示する。図15に、複数の起動中ビットマップ画像を順次表示することにより起動途中であることを示す場合のLCD80での表示推移例を示す。
なお、1st〜Nthの予め用意された起動中ビットマップ全ての表示を行ってもまだメインプログラムの起動が完了しない場合には、再び起動中ビットマップ1stによる起動中メッセージの表示から繰り返すこととしてもよく、起動中ビットマップNthを表示したままとしてもよい。
【0104】
以上のように、本実施形態としての複合機によれば、複数の表示言語を選択可能な複合機について、装置本体の電源がオンにされてからメインプログラムが起動するまでの起動途中に、言語に依存しない複数の画像をLCD80に順次表示していくことで、起動途中の待ち時間が故障ではなく起動途中であることを、各言語圏のユーザに対しても分かり易く通知することができる。
【0105】
なお、上述した第4の実施形態では、1つのVRAM312に起動中ビットマップの画像データを順次書き込むこととして説明したが、VRAMを複数備えた構成であってもよい。この構成によれば、VRAMへのデータ書き込みを1つの場合より円滑に行うことができ、表示処理を円滑かつ高速に行うことができる。また、例えばVRAMの数が表示対象である起動中メッセージの種類と同数である場合、VRAMへのデータ換え処理の必要をなくすことができ、処理をより円滑かつ高速に行うことができる。
【0106】
〔第5の実施形態〕
次に、本発明の第5の実施形態としての複合機について説明する。
この第5の実施形態は、上述した第1から第4の実施形態で、予め定められた動作により起動中である旨をユーザに通知しているのに替えて、ユーザの設定入力により初期表示用画像に用いる表示言語を設定するようにしたものである。他の部分については上述した第1の実施形態と同様であり、説明を省略する。
【0107】
この第5の実施形態では、図2を用いて上述した構成の不揮発RAM310について、図16に示すように、メインプログラム用領域310aの他にカーネル用参照領域(第1の記憶手段)310bが設けられている。
このことにより、メインプログラムの起動前にカーネルによる起動前制御手段が画面表示制御を行う場合においても、起動前制御手段が不揮発RAM310のカーネル用参照領域301bを参照することで、予め記憶されたユーザによる設定内容を参照することができる構成となっている。
【0108】
また、ROM(第2の記憶手段)308は、第1の実施形態で上述した各アプリケーションと、オペレーティングシステムのカーネルなどのシステムのプログラムと、メインプログラム用の言語データとに加え、選択可能な各言語による初期表示用画像を格納する。
【0109】
次に、メインプログラム起動途中のカーネルによる初期表示における使用言語設定の動作について、図17のフローチャートを参照して説明する。
まず、ユーザは起動中画面における使用言語設定(カーネル用使用言語設定)の画面を起動させる(ステップS71)。このカーネル用使用言語設定の画面は、カーネルから呼び出す方式であってもよく、メインプログラムから呼び出す方式であってもよい。また、このカーネル用使用言語設定の機能は、カーネルによって実現されてもよく、メインプログラムによって実現されるものであってもよい。
【0110】
こうして図18に例示するような起動中画面における使用言語設定の画面がLCD80に表示されると、ユーザはその画面の指示に従って、選択可能な言語の中から起動中画面における使用言語(起動前使用言語)を設定する。この図18では、使用言語が日本語とされている環境下での設定画面例を示している。
【0111】
設定入力が行われると(ステップS72;Yes)、カーネルによる起動前制御手段は、設定された使用言語情報を不揮発RAM310のカーネル用参照領域310bに書き込む(ステップS73)。
ここでもし、カーネル用使用言語設定の機能がメインプログラムによって実現されている場合、設定された使用言語情報をメインプログラムがカーネルに通知することにより、カーネルによる起動前制御手段が設定された使用言語情報を上述のように書き込むこととなる。
【0112】
次に、この第5の実施形態における起動中画面表示の動作について説明する。この第5の実施形態による起動中画面表示の動作についても、メインプログラムの起動途中における初期表示の概要については上述した図7と同様であり、そのステップS21としての起動中画面表示の動作について、図19のフローチャートを参照して説明する。
【0113】
まず、起動前制御手段は一旦、VRAM内の画面表示データの消去を行い(ステップS81)、ノイズを除去する。次に、起動前制御手段は不揮発RAMのカーネル用参照領域310bを参照して、設定されている起動中画面における使用言語情報を確認する(ステップS82)。使用言語情報が確認できると、その設定された使用言語による初期表示用画像をVRAM312に書き込み、そのデータをLCD80に表示させる(ステップS83)。
【0114】
この初期表示用画像は、ROM308内に予め初期表示用画像として選択可能な各言語に対して用意された中の1つであり、設定された起動中画面における使用言語で起動中である旨を示すメッセージを表示するものである。
図20に、起動中画面における使用言語が日本語に設定されている場合と、ドイツ語に設定されている場合との起動中画面例を示す。
【0115】
以上のように、本実施形態としての複合機によれば、複数の表示言語を選択可能な複合機について、装置本体の電源がオンにされてからメインプログラムが起動するまでの起動途中に、ユーザの設定入力により設定された使用言語で起動中である旨を示すメッセージを、LCD80に初期表示用画像として表示することができる。
このことにより、起動途中の待ち時間が故障ではなく起動途中であることを、各言語圏のユーザに対しても分かり易く通知することができる。
【0116】
〔第6の実施形態〕
次に、本発明の第6の実施形態としての複合機について説明する。
この第6の実施形態は、上述した第5の実施形態で、メインプログラムで選択されている使用言語に関わらず、ユーザの設定入力により初期表示用言語が設定されてその設定された言語で起動中メッセージを初期画面として表示しているのに替えて、メインプログラムで選択された使用言語により起動中メッセージによる通知を行うようにしたものである。他の部分については上述した第5の実施形態と同様であり、説明を省略する。
【0117】
この第6の実施形態では、第5の実施形態で図16を参照して上述した構成と同様に、不揮発RAM310にカーネル用参照領域310bが設けられている。
また、ROM308は、第1の実施形態で上述した各アプリケーションと、オペレーティングシステムのカーネルなどのシステムのプログラムと、メインプログラム用の言語データとに加え、選択可能な各言語による初期表示用画像を格納する。
【0118】
次に、メインプログラムで選択された使用言語情報を、初期表示用画像の起動中メッセージにおける使用言語として格納する処理について、図21のフローチャートを参照して説明する。
まずユーザは、メインプログラムの起動中に、メインプログラムにおける使用言語(制御手段使用言語)を設定する(ステップS91)。このメインプログラムにおける使用言語の設定は、例えば図22に示すような設定画面を起動することによって行うものであり、初期設定として設定画面が起動する方式であってもよく、設定モードを呼び出すことで設定画面が起動する方式であってもよい。
【0119】
こうしてメインプログラムにおける使用言語が設定されると、メインプログラムは設定された使用言語情報をカーネルに通知する(ステップS92)。この通知を受けると、カーネルによる起動前制御手段は、設定された使用言語情報を不揮発RAM310のカーネル用参照領域310bに書き込む(ステップS93)。
【0120】
この第6の実施形態における起動中画面表示の動作は、図19を参照して上述した第5の実施形態と同様に、起動前制御手段が、不揮発RAM310のカーネル用参照領域310bを参照し、設定されている使用言語による初期表示用画像をLCD80に表示させる。
図23に、メインプログラムにおける使用言語が日本語に設定されている場合と、ドイツ語に設定されている場合との起動中画面例を示す。
【0121】
以上のように、本実施形態としての複合機によれば、複数の表示言語を選択可能な複合機について、装置本体の電源がオンにされてからメインプログラムが起動するまでの起動途中に、メインプログラムで設定されている使用言語と同じ言語により起動中である旨を示すメッセージを、LCD80に初期表示用画像として表示することができる。
このことにより、起動途中の待ち時間が故障ではなく起動途中であることを、各言語圏のユーザに対しても分かり易く通知することができると共に、初期表示のための使用言語設定の手間をユーザにかけさせることなく使用言語を特定することができる。
【0122】
なお、上述した各実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、種々変形して実施することが可能である。
例えば、上述した各実施形態では、両面への画像形成の際に両面に同時に画像形成を行う構成として説明したが、片面への印字を2回行う構成であってもよい。
【0123】
また、上述した第3、第4の実施形態では、起動中である旨をビットマップ画像により表示することとして説明したが、起動中である旨を言語に依存しない画像で表示することができればデータ形式はこのものに限定されず、例えばgif形式やJPEG形式など、任意のデータ形式であってよい。
【0124】
また、上述した各実施形態について、メインプログラムのアプリケーション層503は、コピー・プリンタ・FAXなどの各アプリケーションを有するものとして説明したが、アプリケーションとして動作可能にさせる構成であればこの構成に限定されず、例えば、各アプリケーションが統合された統合アプリケーションを備えた構成であってもよい。
【0125】
また、上述した各実施形態としての動作は、装置本体の電源がオンされてからメインプログラムが起動するまでの間の動作として説明したが、メインプログラムの起動途中にカーネルによる起動前制御手段がLCD80の表示制御を行う場合であればこの期間に限定されず、例えば、省電力モードからの復帰時や、サービスコールによりリブート(再起動)がかけられた時などであっても、上述した各実施形態としての動作は同様に行われるものであり、本発明は同様に適用可能である。
【0126】
また、上述した各実施形態では、ユーザに操作方法などを通知する表示手段は、操作表示部7のLCD80がタッチパネルとして機能することとして説明したが、表示可能であればこのものに限定されず、例えば有機ELディスプレイ(Organic Electroluminescence Display)などであってもよい。
【0127】
また、記憶部は、ROMと、RAMと、不揮発RAMとからなることとして説明したが、データを記憶可能であればこの構成に限定されず、例えばHDD(Hard Disk Drive)をさらに備えた構成や、RAMとHDDとを備えた構成などであってもよい。
この場合、不揮発RAM310へのデータ書き込みは、HDDに対して行うこととしてもよい。
【0128】
また、上述した各実施形態では、メインプログラム、オペレーティングシステムのカーネルなどのシステムのプログラム、およびメインプログラム用の言語データは、ROM308に格納されることとして説明したが、コンピュータが読み取り可能な記録媒体であればこのものに限定されず、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,EEPROM等に格納されてもよい。
すなわち、本発明の各実施形態による上述した各機能が、上述した記録媒体から供給されるプログラムによって、複合機のCPUや、複合機に接続されたPCが処理を行うことにより実現されてもよい。
そして、その場合、上述した記録媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記録媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
すなわち、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記録媒体および該記録媒体から読み出された信号は本発明を構成することになる。
【0129】
この本発明に係るプログラムによれば、当該プログラムによって制御される複合機に、上述した本発明に係る各実施形態としての複合機における各機能を実現させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0130】
【図1】本発明の第1の実施形態としての複合機の構成の概要を示す図である。
【図2】該複合機における制御部の構成を示すブロック図である。
【図3】操作表示部7を示す図である。
【図4】該複合機におけるハードウェアおよびソフトウェアの階層構造を示した概念図である。
【図5】コピーアプリケーション用の言語データメモリ配置図である。
【図6】メインプログラムによる表示制御におけるVRAMへのデータ書き込み制御を示すフローチャートである。
【図7】メインプログラムの起動途中における初期表示の概要を示すフローチャートである。
【図8】図7のステップS21としての起動中画面表示の動作を示すフローチャートである。
【図9】第1の実施形態による画面表示例を示す図である。
【図10】第2の実施形態による起動中画面表示の動作を示すフローチャートである。
【図11】第2の実施形態による画面表示例を示す図である。
【図12】第3の実施形態による起動中画面表示の動作を示すフローチャートである。
【図13】第3の実施形態による画面表示例を示す図である。
【図14】第4の実施形態による起動中画面表示の動作を示すフローチャートである。
【図15】第4の実施形態による画面表示例を示す図である。
【図16】第5の実施形態における不揮発RAM310の構成例を示す図である。
【図17】第5の実施形態による初期表示における使用言語設定の動作を示すフローチャートである。
【図18】第5の実施形態における起動中画面の使用言語設定の画面例を示す図である。
【図19】第5の実施形態による起動中画面表示の動作を示すフローチャートである。
【図20】第5の実施形態による画面表示例を示す図である。
【図21】メインプログラムで選択された使用言語情報を起動中メッセージ用使用言語として格納する処理を示すフローチャートである。
【図22】第6の実施形態におけるメインプログラムでの使用言語の設定画面例を示す図である。
【図23】第6の実施形態による画面表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0131】
1(1a,1b,1c,1d) 感光体
2 クリーニング装置
3 帯電装置
4 露光装置
41 LD(光源)
5 現像装置
L 除電装置
10 中間転写ベルト
11、12、13 ローラ
20 第1の転写手段
25 中間転写ベルト用クリーニング装置
100 裏面用中間転写ベルト
111、112、113 ローラ
120 第2の転写手段
250 裏面用中間転写ベルト用クリーニング装置
250A クリーニング装置用揺動支点
26 給紙カセット
27 給紙ローラ
28 レジストローラ対
29 ガイド
30 定着用加熱手段
40 排紙スタック部
50 開閉フレーム
50A 開閉支軸
60 画像読み取り手段
61 自動原稿送り装置(ADF)
62 コンタクトガラス
63 露光ランプ
64 反射ミラー
65 イメージセンサアレイ(CCD)
66 支持部
7 操作表示部(表示手段の一例、かつ入力手段の一例)
80 LCD(表示手段の一例)
G 作像手段
307 CPU
308 ROM
310 不揮発RAM
310a メインプログラム用領域
310b カーネル用参照領域(第1の記憶手段の一例)
311 タイマー
312 VRAM
313 LCD制御部
501 オペレーティングシステム
502 サービス層
503 アプリケーション層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示手段による表示を複数の言語に対応させるよう制御する制御手段と、
前記制御手段の起動完了前に前記表示手段の表示制御を行う起動前制御手段とを備えた複合機であって、
前記起動前制御手段が、前記制御手段の起動途中に、故障中でなく起動途中である旨を複数の言語に対して理解可能とさせるよう前記表示手段に表示させることを特徴とする複合機。
【請求項2】
前記起動前制御手段は、前記制御手段の起動途中に、前記制御手段が対応する前記複数の言語全てにより起動途中である旨を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1記載の複合機。
【請求項3】
前記起動前制御手段は、前記制御手段の起動途中に、画像により起動途中である旨を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1記載の複合機。
【請求項4】
前記起動前制御手段は、前記制御手段の起動途中に、前記制御手段が対応する前記複数の言語の何れか1つにより起動途中である旨を前記表示手段に表示させた後、該起動途中である旨を示す言語を前記複数の言語それぞれにより順次切り替えて表示させることを特徴とする請求項1記載の複合機。
【請求項5】
前記起動前制御手段は、前記制御手段の起動途中に、画像により起動途中である旨を前記表示手段に表示させた後、該起動途中である旨を示す画像を複数の画像により順次切り替えて表示させることを特徴とする請求項1記載の複合機。
【請求項6】
経過時間をカウントするタイマー手段を備え、
前記切り替えは、前記起動前制御手段が前記タイマー手段により予め定められた時間が経過するのをカウントした後、次の表示に切り替えられることを特徴とする請求項4または5記載の複合機。
【請求項7】
情報を記憶する記憶手段を備え、
前記起動前制御手段は、予め前記記憶手段に記憶された画像データを前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の複合機。
【請求項8】
表示手段による表示を複数の言語に対応させるよう制御する制御手段と、
前記制御手段の起動完了前に前記表示手段の表示制御を行う起動前制御手段とを備えた複合機であって、
前記起動前制御手段が参照可能な第1の記憶手段を備え、
前記起動前制御手段は、前記制御手段の起動途中に前記表示手段に表示するための起動前使用言語情報を受けて前記第1の記憶手段に格納し、
前記制御手段の起動途中に、故障中でなく起動途中である旨を前記第1の記憶手段に記憶された起動前使用言語により前記表示手段に表示させることを特徴とする複合機。
【請求項9】
入力を受ける入力手段を備え、
前記制御手段の起動途中に前記表示手段に表示するための起動前使用言語情報は、前記入力手段から入力されることを特徴とする請求項8記載の複合機。
【請求項10】
入力を受ける入力手段を備え、
前記制御手段は、当該制御手段の動作として前記表示手段に表示するための制御手段使用言語の設定入力を前記入力手段から受け、入力された該制御手段使用言語情報を前記起動前制御手段に通知し、
前記起動前制御手段は、通知された制御手段使用言語情報を起動前使用言語情報として前記第1の記憶手段に格納することを特徴とする請求項8記載の複合機。
【請求項11】
前記制御手段が対応する複数の言語それぞれにより起動途中である旨を通知する画像データを読み出し専用に記憶する第2の記憶手段を備え、
前記起動前制御手段は、前記制御手段の起動途中に、予め前記第2の記憶手段に記憶された画像データの中から起動前使用言語として設定された言語により起動途中である旨を通知する画像データを前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項8から10の何れか1項に記載の複合機。
【請求項12】
表示手段による表示を複数の言語に対応させるよう制御する制御手段と、
前記制御手段の起動完了前に前記表示手段の表示制御を行う起動前制御手段とを備えた言語表示装置であって、
前記起動前制御手段が参照可能な第1の記憶手段を備え、
前記起動前制御手段は、前記制御手段の起動途中に前記表示手段に表示するための起動前使用言語情報を受けて前記第1の記憶手段に格納し、
前記制御手段の起動途中に、故障中でなく起動途中である旨を前記第1の記憶手段に記憶された起動前使用言語により前記表示手段に表示させることを特徴とする言語表示装置。
【請求項13】
入力を受ける入力手段を備え、
前記制御手段の起動途中に前記表示手段に表示するための起動前使用言語情報は、前記入力手段から入力されることを特徴とする請求項12記載の言語表示装置。
【請求項14】
入力を受ける入力手段を備え、
前記制御手段は、当該制御手段の動作として前記表示手段に表示するための制御手段使用言語の設定入力を前記入力手段から受け、入力された該制御手段使用言語情報を前記起動前制御手段に通知し、
前記起動前制御手段は、通知された制御手段使用言語情報を起動前使用言語情報として前記第1の記憶手段に格納することを特徴とする請求項12記載の言語表示装置。
【請求項15】
前記制御手段が対応する複数の言語それぞれにより起動途中である旨を通知する画像データを読み出し専用に記憶する第2の記憶手段を備え、
前記起動前制御手段は、前記制御手段の起動途中に、予め前記第2の記憶手段に記憶された画像データの中から起動前使用言語として設定された言語により起動途中である旨を通知する画像データを前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項12から14の何れか1項に記載の言語表示装置。
【請求項16】
表示手段による表示を複数の言語に対応させるよう制御する制御手段と、
前記制御手段の起動完了前に前記表示手段の表示制御を行う起動前制御手段とを備えた装置における言語表示方法であって、
前記制御手段が起動する起動工程が完了するまでの間に、
前記起動前制御手段が、故障中でなく起動途中である旨を複数の言語に対して理解可能とさせるよう前記表示手段に表示させる表示工程を有することを特徴とする言語表示方法。
【請求項17】
前記表示工程では、前記制御手段が対応する前記複数の言語全てにより起動途中である旨を表示させることを特徴とする請求項16記載の言語表示方法。
【請求項18】
前記表示工程では、画像により起動途中である旨を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項16記載の言語表示方法。
【請求項19】
前記表示工程では、前記制御手段が対応する前記複数の言語の何れか1つにより起動途中である旨を前記表示手段に表示させた後、該起動途中である旨を示す言語を前記複数の言語それぞれにより順次切り替えて表示させることを特徴とする請求項16記載の言語表示方法。
【請求項20】
前記表示工程では、画像により起動途中である旨を前記表示手段に表示させた後、該起動途中である旨を示す画像を複数の画像により順次切り替えて表示させることを特徴とする請求項16記載の言語表示方法。
【請求項21】
前記切り替えは、前記起動前制御手段がタイマー手段により予め定められた時間の経過をカウントした後、次の表示に切り替えられることを特徴とする請求項19または20記載の言語表示方法。
【請求項22】
前記表示工程では、前記起動前制御手段が、予め記憶手段に記憶された画像データを前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項16から21の何れか1項に記載の言語表示方法。
【請求項23】
表示手段による表示を複数の言語に対応させるよう制御する制御手段と、
前記制御手段の起動完了前に前記表示手段の表示制御を行う起動前制御手段とを備えた装置における言語表示方法であって、
前記制御手段が起動する起動工程が完了するまでの間における前記表示手段への表示に使用する起動前使用言語の設定入力を受ける起動前言語設定工程と、
前記制御手段が起動する起動工程が完了するまでの間に、前記起動前言語設定工程で設定された言語により故障中でなく起動途中である旨を、前記起動前制御手段が前記表示手段に表示させる表示工程とを有することを特徴とする言語表示方法。
【請求項24】
前記起動前言語設定工程では、前記起動工程が完了するまでの間における起動前使用言語の設定入力を、入力手段からの入力により受けることを特徴とする請求項23記載の言語表示方法。
【請求項25】
表示手段による表示を複数の言語に対応させるよう制御する制御手段と、
前記制御手段の起動完了前に前記表示手段の表示制御を行う起動前制御手段とを備えた装置における言語表示方法であって、
前記制御手段による前記表示手段への表示に使用する制御手段使用言語の設定入力を入力手段から受ける制御手段言語設定工程と、
前記制御手段が起動する起動工程が完了するまでの間に、前記制御手段言語設定工程で設定された言語により故障中でなく起動途中である旨を、前記起動前制御手段が前記表示手段に表示させる表示工程とを有することを特徴とする言語表示方法。
【請求項26】
前記制御手段言語設定工程で設定された制御手段使用言語情報を、前記制御手段が前記起動前制御手段に通知する言語通知工程と、
前記言語通知工程で通知された制御手段使用言語情報を起動前使用言語情報として前記記憶手段に記憶させる言語記憶工程と、を備え、
前記表示工程では、前記言語記憶工程で記憶された記憶手段の起動前使用言語情報を前記起動前制御手段が参照することにより、前記制御手段言語設定工程で設定された言語での表示を行うことを特徴とする請求項25記載の言語表示方法。
【請求項27】
前記表示工程では、予め記憶手段に記憶された複数の言語それぞれによる画像データの中から、起動前使用言語として設定された言語により起動途中である旨を通知する画像データを前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項23から26の何れか1項に記載の言語表示方法。
【請求項28】
表示手段による表示を複数の言語に対応させるよう制御する制御手段と、
前記制御手段の起動完了前に前記表示手段の表示制御を行う起動前制御手段とを備えた装置における言語表示プログラムであって、
コンピュータに、請求項16から27の何れか1項に記載の工程による処理を実行させることを特徴とする言語表示プログラム。
【請求項29】
請求項28記載の言語表示プログラムが記録されたことを特徴とする言語表示プログラムを記録した記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2006−67382(P2006−67382A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−249133(P2004−249133)
【出願日】平成16年8月27日(2004.8.27)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】