説明

複数の設備の相対位置を監視するデバイス

【課題】共通基準システム(4)上に振動隔離機構(2、3、5)を介して搭載され、該共通基準システムに対して変動する位置をとる、リソグラフィ・デバイス(1)及びワークステーション・デバイス(6)を含む装置において、両デバイス間の相対位置の変動を監視して該装置が誤動作しないように調整する。
【解決手段】前記共通基準システムに対する前記リソグラフィ・デバイス及び前記ワークステーション・デバイスの個々の位置を測定する手段と、測定された両デバイスの個々の位置から算出される両デバイス間の相対位置(d、7b)が所定の公差範囲内(7a−7c)にあるかどうかを評価する手段を含む装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動隔離されたデバイスの相対位置を監視する処置、および特にいくつかのデバイスの相対位置を監視するデバイスならびに方法に関する。
【背景技術】
【0002】
以下で第1のサブ・システムとも呼ばれる第1の振動隔離されたデバイス、および類似する振動隔離された設定を有することができる第2のサブ・システムを有する、以下でシステムまたは装置とも呼ばれる設備が知られている。第1のサブ・システムは、リソグラフィ・デバイスを含むことができ、一方、第2のサブ・システムは、例えば、リソグラフィ・デバイスへウェハを装填するロボット・システムを有する。
【0003】
サブ・システムは、直接互いに機械的に接続されないが、代わりに相互の交換にあずかる。この交換は、例えば、材料交換、材料移送、または同様にサブ・システム、あるいはロボット・アームなどのサブ・システムの構成部品の他のサブ・システム内への挿入であり得る。リソグラフィ・デバイスへのウェハの装填は、また、材料交換として考えられる。
【0004】
少なくとも1つのサブ・システムは、本明細書では振動隔離された設定を有する。例えば、第1のサブ・システムは、それを構造伝搬振動に対して隔離するために、柔軟なばね緩衝器要素を介して基準システムに接続される。第2のサブ・システムは、例えば、増大された剛性を有するばね緩衝器要素を介して同一の基準システムに取り付けられ、振動隔離されることもできる。1つのサブ・システムで振動隔離されるサブ・システムに作用する内/外力および/または質量変位は、相対位置に顕著な変化を導くことがある。
【0005】
設置の誤差がなくまたは通常の動作を保証することを可能にするために、十分な精度で規定された方法で互いに対して両方のサブ・システムの位置を維持する必要がある。したがって、例えばリソグラフィ・デバイスによるその処理の間に、サブ・システムおよびそれらの構成部品について、ならびにまた交換される材料についての両方の危険は妨げられなければならない。
【0006】
誤差がない動作を可能にするサブ・システムの必要な相対位置を維持することは、能動的な、すなわち調整され振動隔離されたサブ・システムを用いて達成されることができる。この目的のために、相対位置は、動作の間に監視され、かつ所定の公差範囲内に維持される。この処置は、複雑であり、したがって高価な制御機構および保守作業を必要とするので、この方法は価格が高い。
【0007】
代替または補足的な方法に従って、相対位置は、設備の作動前に1回調べられ、所定の所望値に設定される。動作の間、サブ・システムの監視および位置の制御は行われない。代わりに、受動的な振動隔離されたサブ・システムの相対位置が、もはや著しく変化しないとの事実に信頼が置かれる。サブ・システムは、その位置が調整されないとき、受動的に振動隔離される。
【0008】
そのような設備において、振動隔離されたサブ・システムの相対移動は、例えば絶対移動余裕を画定する端部停止部によって、または時間制限する結合および/または固定機構によって機械的に制限されることができる。
【0009】
しかしながら、移動制限の作用は、振動隔離に反してサブ・システムに影響を与えることができ、必ずしも設備の通常の動作を提供しない。
【0010】
これらの設備において、同時の最適化された振動隔離のための動作の間にサブ・システムの相対位置の検査はない。すなわち、2つのサブ・システムの所望位置が互いに対して維持されているかどうか、したがって誤差がないまたはほぼ誤差がない動作が行われるかどうかは決定されることができない。例えば、一方のサブ・システムから他方のサブ・システムへのウェハの移送、およびリソグラフィ・デバイスによるウェハの処理などの動作の前および動作中の誤差機能は、除外されまたは妨げられることができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、したがって、知られているシステムの欠点を避ける問題に基づく。特に、簡単でかつ経済的な構成部品を用いて間違った動作を妨げることができる、いくつかのデバイスの相対位置を監視するための装置および方法が、示される。
【課題を解決するための手段】
【0012】
中核となる概念は、以下において基準変位制御(RDC)として示される少なくとも2つのサブ・システムを含む、システムにおける相対位置を監視するための、および/または相対位置を測定しかつ評価するための装置またはデバイスを示すことに見られるべきである。RDCは、好ましくは連続して少なくとも2つのデバイスまたはサブ・システムの相対位置を決定しかつ評価するために、ならびに異なるインタフェースを介して評価された情報を転送するために、適切な測定原理を利用する。
【0013】
サブ・システムは、例えば、異なる剛性値を有する振動隔離デバイスによって共通の基準システム上に搭載されることができる。これらサブ・システム内およびこれらサブ・システムの外側から作用する初期力を通して、サブ・システムは、互いに対するサブ・システムの必要な位置が、分散されまたは分散されることができるように偏向されることができる。
【0014】
位置センサが使用され、位置センサの信号は、アナログまたはデジタル測定および/または評価ユニットによって処理される。個別センサの測定結果、およびまた全ての位置センサの組合せが決定され、個別センサまたは全てのセンサの値が、例えば、垂直または水平方向の公差範囲などのパラメータ化可能な窓内に位置するかどうかの情報が、これら信号から導出される。この情報は、デジタルI/Oインタフェースを介しておよびまた視覚表示器を介してRDCに提供される。
【0015】
サブ・システムの位置における変化またはサブ・システムが、設定によって導出される自由度で測定されることができるように、センサが取り付けられる。
【0016】
他のインタフェースは、測定された状態およびまた評価された状態の両方を含むことができる全ての情報を送信する。評価された状態は、評価デバイスによる検査後に提供される情報に対応する。RDCは、単純な端子および/またはソフトウエアを用いてこのインタフェースを介して読み出されかつ制御されることができる。
【0017】
システムは、このように、相対位置または互いに対するサブ・システムとも呼ばれる両方のデバイスの相対位置が、材料の交換または他方へのある構成部品の挿入が、材料または構成部品を危険にさらすことなく行われることができる窓内でまたは公差間隔内にあるかどうかを知らされる。
【0018】
例えば、RDC自体が誤差関数を有するので、システムの監視がもはや保証されない状況が、ハート・ビート関数によって妨げられる。この関数は、センサと評価ユニットとの間の連続するデータ・トラフィックを示し、かつインタフェースおよび/または視覚表示器を介して使用されることもできる。ハート・ビート関数およびまた評価信号の両方は、適切な対抗処置、例えば、システムのオフへの切り替えおよび/または再調整、すなわちサブ・システムの新たな位置決めのためのトリガ信号として使用されることができる。
【0019】
RDCを使用して、個別の固定または可動デバイスの位置、あるいはデバイスの相対位置が決定されることができる。これは、特に、隔離システムまたは振動隔離デバイスの位置安定性の監視を可能にする。
【0020】
広範に自由にプログラムされることができる、測定側の位置センサおよび評価側のファームウエアなどの独立の構成部品の設定は、位置決定および位置監視の分野における他の応用に関する多くの目的に適合可能でありかつ使用可能なRDCを作る。
【0021】
上述のタスクは、第1にいくつかのデバイスの相対位置を監視するための装置によって達成される。装置は、少なくとも1つのデバイスが受動振動隔離デバイスを有するサブ・システムとも呼ばれるいくつかのデバイスを有する。本明細書で、受動とは、振動隔離デバイスが制御されないことを意味する。装置は、デバイスの相対位置を決定する少なくとも1つのデバイスと、デバイスの測定された相対位置が、公差間隔内にあるかどうかを検査するための評価デバイスとをさらに含む。
【0022】
相対位置を監視する装置はまた、以下でシステムとして特定される。その相対位置が監視されるデバイスは、以下でサブ・システムとしても特定される。
【0023】
いくつかのデバイスそれぞれは、振動隔離デバイスを有するなら、これらは、異なる剛性値を有することができる。したがって、デバイスは、異なる振動応答を生じることができる。これは、デバイスの相対位置が、公差間隔の外側に入ることができる結果の可能な原因である。装置は、特にこの状態を認識すべきである。
【0024】
デバイスの相対位置は、互いに対する個別のデバイスの位置を記載する。本明細書で、相対位置を決定する位置決定デバイスは、直接、デバイスの相対位置を決定または測定することを必ずしも必要としない。代わりに、デバイスの個別の位置は、基準点に対して決定されまたは測定され、かつデバイスの相対位置が、以降の処理ステップだけで決定されることも可能である。
【0025】
以降の処理ステップは、例えば、評価デバイスによって実行されることができる。基準点は、デバイスが配置されるベース・プレートであり得る。
【0026】
特に、デバイスの垂直および/または水平方向相対位置が決定される。
【0027】
相対位置を決定するデバイスは、例えば少なくとも1つの位置を決定するためのセンサを有することができる。以下で位置センサとも呼ばれるこのセンサは、要件に従って、例えば機械的、光学的、誘導的、容量的、および/または圧電性センサであることができる。個別の位置センサの性能特徴に応じて、全ての6個の自由度の全体またはそれらの変化が、位置センサによってまたはいくつかの位置センサによって、および/またはデバイス上の位置のそれらの配置によって検出されることができる。
【0028】
公差間隔または公差範囲は、その間で相対位置の値が変わることができる上限値および下限値によって好ましくは固定される。
【0029】
監視された相対位置の値が、公差間隔の外側にあるなら、これは、デバイスに対する損傷および間違った動作を導くことがある。この状態を妨げるために、相対位置は、この公差間隔内の値だけを有することができる。
【0030】
評価デバイスは、位置決定デバイスによって提供される信号に応答して、デバイスの相対位置が公差間隔内にあるかどうかを検査する、対応するハードウエアおよび/またはソフトウエア構成要素を含む。
【0031】
受動振動隔離デバイスは、知られているばねおよび/または緩衝要素、ならびに発振または振動の隔離のために使用される重い質量を含むことができる。例えば振動隔離デバイスの剛性などのパラメータが、作動前に設定される。受動振動隔離デバイスのパラメータは、手動でまたは電子的に設定されることができ、または環境状態の変化に従って再調整されることができる。
【0032】
デバイスは、ワークステーションを有することができ、ワークステーションは、次に、ロボット・システムまたはウェハ処理のためのリソグラフィ・デバイスを含むことができる。
【0033】
1つの好ましい例示的な実施形態において、少なくとも1つのデバイスは、ワークステーションとして形成され、評価デバイスの結果の応答としてワークステーションの動作状態を決定する制御デバイスが設けられる。
【0034】
ワークステーションは、他のデバイスまたは複数の他のデバイスと相互作用する作業を実行する。例えば、ワークステーションは、サンプル・テーブルを有することができる他のデバイスおよびリソグラフィ・デバイスにウェハを配置する、または他のデバイスからウェハを受けるロボット・システムを含むことができる。
【0035】
評価デバイスは、デバイスの相対位置を検査する。相対位置が公差間隔内にあるなら、ロボット・システムは、ウェハを他のデバイスに配置することができる。対照的に、デバイスの相対位置が、それら相対位置が公差間隔の外側にあるように、対応する混乱のために、特に衝撃または振動のために変化するなら、ウェハは、間違った位置で把持するロボット・システムによって引っ掻かれるまたは破壊されることがある。
【0036】
制御デバイスは、情報、例えば評価デバイスが送信する緊急オフ信号に応答してワークステーションの動作状態を決定するハードウエアおよび/またはソフトウエア構成要素を含む。動作状態は、デバイスをオフに切り替えるおよびデバイスを始動することを含むことができる。特に、制御デバイスは、安全動作状態、オフに切り替える状態にワークステーションを移すまたは保持することができる。
【0037】
1つまたは複数のデバイスが、安全動作状態に配置された後、振動隔離デバイスのパラメータおよび/または互いに対するデバイスの位置はリセットされることができる。次に、動作は開始または再開されることができる。
【0038】
この目的のために、制御デバイスは、評価デバイスの結果に応答してデバイスの再配置を制御することができる。
【0039】
さらに、本発明の範囲内で、いくつかのデバイスの相対位置を監視する方法もあり、少なくとも1つのデバイスは、受動振動隔離デバイスを有する。方法は、好ましくは少なくとも1つの位置決定のためのデバイスによって、デバイスの相対位置を決定するステップと、デバイスの測定された相対位置が、公差間隔内にあるかどうかを検査するステップとを含む。
【0040】
この目的のために、好ましくは少なくとも1つの公差範囲が画定される。
【0041】
しかしながら、1つの有利な実施形態によれば、サブ・システムとも呼ばれる各デバイスに関して、別個の公差範囲は、共通基準システムに対するその位置に関して画定されることができる。この場合、共通基準システムに対する各デバイスの相対位置が決定されることができる。さらに、各決定された相対位置に関して、次に、各相対位置、すなわち対応するデバイスが、関連付けられた公差範囲内にあるかどうかが検査される。
【0042】
代わりに、デバイスの位置は、互いに対して決定されることができ、次に、決定された相対位置が、関連付けられた公差範囲内にあるかどうかが検査される。
【0043】
各画定された公差範囲は、デバイスの許容可能な水平および垂直方向位置を固定する2次元公差窓を呈することができる。
【0044】
信頼可能な位置監視を許容することができるために、共通基準システムに対するデバイスの位置および/または互いに対するデバイスの位置は、規則的な間隔でおよび/または連続して決定されかつ評価される。
【0045】
好ましくは、本発明は、対応する振動隔離デバイスを必要とする、デバイスの使用および/または設備または装置における方法にも関する。本発明は、図面に関連して実施形態を参照して以下により詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1a】その相対位置が監視される2つのデバイスの例示的な実施形態である。
【図1b】水平方向の所望位置と、垂直方向の所望位置と、最大および最小位置によって画定される垂直方向公差範囲とを有して拡大された、図1aによる実施形態である。
【図2a】評価デバイスおよび相対位置を監視する接続された位置センサのブロック回路図である。
【図2b】評価デバイスの簡略化された機能回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
図1aは、互いに対するそれらの位置が、図2aで詳細に示される回路構成で監視される2つのデバイス20および30を有する例示的な実施を示す。デバイス20および30は、相対位置を決定するための基準システムとして使用されるベース・プレート4上に配置される。
【0048】
デバイス20は、例えば、4つの振動隔離器3およびこれらの隔離器に搭載された質量2を有する少なくとも1つの振動隔離デバイスを含む。振動隔離器3は、ばね緩衝器要素であることができる。1つのデバイス1が、振動隔離された方法で質量2上に配置される。振動隔離されたデバイス1は、例えば、ウェハ・ホルダおよび/またはリソグラフィ・デバイスを含むことができる。
【0049】
デバイス30は、ワークステーションであり、ワークステーションは、機能デバイス6を好ましくは有し、かつ振動隔離器5上に搭載される。デバイス20の振動隔離器3の剛性は、デバイス30の振動隔離器5の剛性より低いことができる。
【0050】
示されていない実施形態において、ワークステーション30または機能デバイス6は、ベース・プレート4上に直接、すなわち振動隔離器5なしで配置されることができる。機能デバイス6は、例えばウェハを移送するためのロボット・システムであることができ、このシステムは、サンプル・ホルダ上にウェハを置き、またはそれをホルダから受けることができる。
【0051】
図1bは、次に図1aによる設備を示す。図1bは、さらに、水平方向の所望位置dと、垂直方向の所望位置7bと、デバイス20、30の相対位置の垂直方向公差範囲とを示す。垂直方向公差範囲は、ベース・プレート4から測定された、垂直方向最大位置7cと垂直方向最小位置7aによって固定される。さらに、水平方向の所望位置dが示される。これは、示されていない最大水平方向位置および最小水平方向位置内の値±Δdだけ変化することができる。より詳細に以下に記載されるように、設備は、設備が作動する前に固定されたデバイス20および30の相対位置が、水平方向および垂直方向公差範囲内にある限り、通常に動作されることができる。
【0052】
図2aは、例えば、評価デバイス40と、評価デバイス40に測定値を供給する位置センサ9を含むブロック回路図を示す。デバイス20、30の位置を測定する位置センサ9として、好ましくは近接センサが、使用されることができる。位置センサ9は、1つのデバイス上に、2つのデバイス上に、および/またはベース・プレート4上に配置されることができる。
【0053】
例えば、本明細書ではアナログ信号の形態の位置センサ9の情報が、評価デバイス40に供給される。評価デバイス40は、アナログ/デジタル変換器10、例えばCPUとして形成される制御デバイス11、好ましくは開放コレクタ回路として実現されるデジタル入力および/または出力13、例えばRS232インタフェースなどのシリアル・インタフェース14、および/または視覚LED表示器15を有することができる。LED表示器は、設備の動作状態を示すためにいくつかのLED要素を有することができる。例えば、1つのLED要素は、設備の通常の動作を示すことができ、一方、他のLED要素は、設備のオフに切り替えられたまたは欠陥状態を知らせることができる。LED表示器15は、CPU11によって駆動され、CPU11は、デバイスの相対位置が、画定された公差範囲内にあるかまたは範囲外にあるかを、位置センサ9によって供給される測定値から決定する。制御デバイス11は、デバイス20および30の相対位置が、動作の間に公差範囲の外に出るときに、設備、特にデバイス30のロボット・システム6を、自動的にオフに切り替えされることも可能にする。
【0054】
示される実施形態において、アナログ/デジタル変換器10は、評価デバイス40に割り当てられる。他の示されていない実施形態において、アナログ/デジタル変換器10は、独立した構成部品または位置センサ9に割り当てられる。位置センサ9のアナログ信号は、AD変換器10によってデジタル化され、制御デバイス11に供給される。
【0055】
評価デバイス40の関連付けられる機能回路図が、図2bに示される。制御デバイス11は、各位置信号が、パラメータ化可能な時間にわたって最小位置と最大位置との間に既に配置されているかどうかを検査する。少なくとも1つの測定された位置値が、これらの制限の外側にあるなら、すなわち、それが、最小値より小さいまたは最大値より大きいなら、あるいはそれが、少なくとも画定された時間期間の間に制限値内にないなら、誤差の場合が存在する。この誤差の場合は、状態値として外界、例えばオペレータに利用可能にされることができ、状態値は、RS232インタフェース14を介して評価デバイス40によって質問されることができ、および/または視覚情報として表示デバイス15で利用可能にされることができる。さらに、位置情報は、またRS232インタフェース14を介して、連続してまたは所定の時点で質問されることができ、したがって追加の監視および/または診断の可能性を許容する。
【0056】
評価デバイス40またはRDCは、RS232インタフェース14を介して、簡単な端末プログラムの使用により構成されることもできる。端末プログラムにおいて、例えば、以下の特徴が構成されることができる。すなわち、誤差状態の定義、センサの線形化および較正、ケーブル破損またはプロセッサの停止などの安全が保証された動作の状態、標準の設定および開始状態、および/または測定精度および測定頻度である。
【0057】
上述された実施形態は、実施例として理解されるべきであることは、当業者には明らかである。本発明は、それらに制限されず、代わりに本発明の精神から離れることなく多数の方法で変更されることができる。個別に示される特徴は、互いに組み合わされることもできる。
【符号の説明】
【0058】
1 振動隔離されたデバイス
2 支持された質量
3 振動または発振隔離器
4 ベース・プレート
5 振動または発振隔離器
6 機能デバイス
7a 垂直方向最小位置
7b 垂直方向の所望位置
7c 垂直方向最大位置
9 相対位置を決定するためのデバイス
10 アナログ/デジタル変換器
11 CPU
12 デジタル入力および/または出力
14 RS232ラインのためのインタフェース
15 視覚LED表示器
20 デバイス
30 ワークステーション
40 評価デバイス
d 水平方向の所望位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ受動振動隔離デバイス(2、3、5)を介して共通基準システム(4)上に搭載され、互いに相対位置をとる少なくとも第1及び第2のデバイス、すなわちリソグラフィ・デバイス(20)及びワークステーション・デバイス(30)を含み、該相対位置が所定の公差範囲内にあるかどうかを監視する装置であって、
前記少なくとも第1及び第2のデバイス(20、30)は、それぞれ前記共通基準システム(4)に対して変動しうる位置にあり、更に、
前記共通基準システム(4)に対する前記少なくとも第1及び第2のデバイス(20、30)の個々の位置を測定する手段(9)、及び
前記少なくとも第1及び第2のデバイス(20、30)の間の相対位置が前記所定の公差範囲内にあるかどうかを評価する手段(40)を含む、装置。
【請求項2】
更に、前記評価手段(40)による評価の結果に応答して前記ワークステーション・デバイス(30)の動作状態を決定する制御デバイス(11)を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記制御デバイス(11)は、前記ワークステーション・デバイス(30)を安全動作状態に移すことができ、かつ/または、前記測定手段(9)の測定結果に応答して前記第1及び第2のデバイス(20、30)を調整することができる、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記少なくとも第1及び第2のデバイス(20、30)は、それぞれ互いに異なる剛性値を有する受動振動隔離デバイスを有する、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記受動振動隔離デバイス(2、3、5)は、それぞれ少なくとも1つのばね緩衝器要素を含む、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記測定手段(9)は、前記基準システム(4)に対する前記少なくとも第1及び第2のデバイス(20、30)のそれぞれの位置を測定する少なくとも1つの位置センサを有する、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記位置センサは、機械的、光学的、誘導的、容量的、または圧電性センサである、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
共通基準システム(4)上に搭載される少なくとも第1及び第2のデバイス、すなわちリソグラフィ・デバイス(20)及びワークステーション・デバイス(30)の互いに対する相対位置を監視する方法であって、該第1及び第2のデバイス(20、30)は、それぞれ受動振動隔離デバイス(2、3、5)を有しており、前記方法が、
前記基準システム(4)に対する前記第1及び第2のデバイス(20、30)の個々の位置を測定するステップと、
前記相対位置について少なくとも1つの公差範囲を設定するステップと、
前記基準システム(4)に対する前記第1及び第2のデバイス(20、30)の個々の位置に基づいて、前記第1及び第2のデバイス(20、30)の互いに対する相対位置が前記少なくとも1つの公差範囲内にあるかどうかを評価するステップとを含む、方法。
【請求項9】
前記基準システム(4)に対する前記第1及び第2のデバイス(20、30)の位置を測定するステップは規則的な間隔で実行される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記基準システム(4)に対する前記第1及び第2のデバイス(20、30)の位置を測定するステップは連続して実行される、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記公差範囲は2次元公差窓として設定される、請求項9または10に記載の方法。

【図1a】
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【図1b】
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【図2a】
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【図2b】
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【公開番号】特開2013−70063(P2013−70063A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−230748(P2012−230748)
【出願日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【分割の表示】特願2008−535901(P2008−535901)の分割
【原出願日】平成18年5月26日(2006.5.26)
【出願人】(502296338)インテグレイテッド ダイナミクス エンジニアリング ゲーエムベーハー (27)
【Fターム(参考)】