説明

試験方法、試験装置、被試験装置および保守運用監視制御装置

【課題】 折返し試験や符号誤り率試験などの保守運用のための試験を遠隔制御により実施できる試験方法および装置を得ることである。
【解決手段】 被試験装置に保守運用監視制御装置をリンクさせ、前記保守運用監視制御装置がリンクされた前記被試験装置の試験を実行する試験装置部に対し前記保守運用監視制御装置から試験内容の設定指示を行い、前記試験内容が設定指示された前記試験装置部が前記試験内容で行なった試験の結果得られた試験データを前記保守運用監視制御装置が取得し、前記取得した試験データについて前記保守運用監視制御装置が統計処理を含む試験データの加工を行う。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば通信システムの接続の正常性を確認する折り返し試験や通信品質を確認する符号誤り率試験を、遠隔制御可能な保守運用監視制御装置を用いて実行するための試験方法および試験装置、被試験装置、保守運用監視制御装置等の装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図41は、通信システムの各種試験を行うための従来の試験方法の構成を示すブロック図であり、図において1001は無線・光・有線回線制御装置、1002は前記無線・光・有線回線制御装置1001に接続された試験装置、1003は基地局装置、1004は加入者装置である。この場合、通信システムは無線・光・有線回線制御装置1001と基地局装置1003と加入者装置1004などを備えている。
【0003】次に動作について説明する。従来、このような通信システムに対し行われていた折返し試験は、数百〜数千ビット程度のディジタル信号のパターンマッチを用いることが多く、また、符号誤り率試験は折返し設定を実施し外部測定器を用いて確認を行うものであった。この折返試験では、無線・光・有線回線制御装置1001に接続した試験装置1002から無線・光・有線回線制御装置1001に対する折返し試験(TEST1)、さらに試験装置1002から無線・光・有線回線制御装置1001を介して基地局装置1003に対する折返し試験(TEST2)、さらに試験装置1002から無線・光・有線回線制御装置1001と基地局装置1003を介した加入者装置1004に対する折返し試験(TEST3)を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】通信システムに対する従来の試験方法は以上のように行われていたので、時間的に通信品質の変動が大きく、ある程度のビットエラーが存在していても正常とされ、長時間にわたる確認を必要とする無線システムに対しては十分対応できていない課題があった。また、最近の通信システムは複雑化、多様化されており、上り下りの方式が異なることから、マイクロセル化による周波数干渉、音声圧縮、高速度MODEM通信等で建設時や運用後のトラブル発生時の切り分けに時間を要することが増えてきている課題があり、また、多様化により測定項目も増加しており一元化しての測定は困難になる課題があった。
【0005】この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、保守運用の試験を遠隔制御できる試験方法、試験装置、被試験装置および保守運用監視制御装置を得ることを目的とする。また、この発明は、折返し試験で上り下りを一体的に試験するのではなく上り方向と下り方向とを分離して切り分けて試験できる試験方法および装置を得ることを目的とする。
【0006】さらに、この発明は、試験対象が多段階の装置構成である場合に試験パターンの送出と受信確認を、途中の装置において行えるようにして折返し試験を実施し、簡単にシステムの長期安定性を確認できるようにした試験方法および装置を得ることを目的とする。
【0007】さらに、この発明は、必要に応じて強制的に試験を解除できる試験方法および装置を得ることを目的とする。
【0008】さらに、この発明は、障害が発生した場合には状態不整合にならないように整合処理を実施できる試験方法および装置を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係る試験方法は、被試験装置に保守運用監視制御装置をリンクさせるリンクステップと、保守運用監視制御装置がリンクされた被試験装置の試験を実行する試験装置部に対し保守運用監視制御装置から試験内容の設定指示を行う試験内容設定指示ステップと、試験内容が設定指示された試験装置部が試験内容で行なった試験の結果得られた試験データを保守運用監視制御装置が取得する試験データ取得ステップと、取得した試験データについて保守運用監視制御装置が統計処理を含む試験データの加工を行う試験データ加工ステップとを備えるようにしたものである。
【0010】この発明に係る試験方法は、試験内容設定指示ステップにおいて保守運用監視制御装置へ指定された試験折返点と試験種別と、試験回数または測定単位に対する回数により、必要な時間の連続試験、または測定単位ごとの分割試験を含む試験内容の設定指示を試験装置部に対し行い、試験データ加工ステップでは、試験データ取得ステップで取得した試験データについて保守運用監視制御装置が試験データの加工を行い、ビットエラーレートを含む試験データ加工結果を求めるようにしたものである。
【0011】この発明に係る試験方法は、試験の全回数が保守運用監視制御装置から指示されるか、または測定単位に対する回数が指示され、被試験装置側では指示をもとに連続試験を実施するようにしたものである。
【0012】この発明に係る試験方法は、試験内容設定指示ステップにおいて、保守運用監視制御装置へ指定された試験折返点と試験種別と測定単位に対する回数により、必要な時間またはビット数の試験を含む試験内容の設定指示を試験装置部に対し行い、試験データ加工ステップでは、試験データ取得ステップで取得した試験データについて保守運用監視制御装置が試験データの加工を行い、ビットエラーレートを含む試験データ加工結果を求めるようにしたものである。
【0013】この発明に係る試験方法は、試験データ取得ステップにおいて、被試験装置の単位試験完了ごとに定期的に該被試験装置から保守運用監視制御装置へ報告される試験データを取得し、試験データ加工ステップでは、保守運用監視制御装置が報告をもとに統計処理を含む試験データの加工を行うようにしたものである。
【0014】この発明に係る試験方法は、試験内容設定指示ステップにおいて、保守運用監視制御装置から試験実施回数が固定化されている被試験装置へ試験実施の開始または継続または終了が指示され、連続的な試験実行を含む試験内容の設定指示を試験装置部に対し行うようにしたものである。
【0015】この発明に係る試験方法は、試験内容設定指示ステップにおいて、保守運用監視制御装置へ指定された試験折返点と試験種別と時間により、必要な時間の連続試験、または測定単位ごとの分割試験を含む試験内容の設定指示を試験装置部に対し行い、試験データ加工ステップでは、試験データ取得ステップで取得した試験データについて保守運用監視制御装置が試験データの加工を行い、ビットエラーレートを含む試験データ加工結果を求めるようにしたものである。
【0016】この発明に係る試験方法は、試験内容設定指示ステップにおいて、保守運用監視制御装置へ指定された試験折返点と試験種別と時間により、必要な時間の試験を含む試験内容の設定指示を試験装置部に対し行い、試験データ加工ステップでは、試験データ取得ステップで取得した試験データについて保守運用監視制御装置が試験データの加工を行い、ビットエラーレートを含む試験データ加工結果を求めるようにしたものである。
【0017】この発明に係る試験方法は、試験内容設定指示ステップにおいて、保守運用監視制御装置へ指定された試験折返点と試験種別と測定を必要とするビット数により、必要な時間の連続試験、または測定単位ごとの分割試験を含む試験内容の設定指示を試験装置部に対し行い、試験データ加工ステップでは、試験データ取得ステップで取得した試験データについて保守運用監視制御装置が試験データの加工を行い、ビットエラーレートを含む試験データ加工結果を求めるようにしたものである。
【0018】この発明に係る試験方法は、試験内容設定指示ステップにおいて、保守運用監視制御装置へ指定された試験折返点と試験種別と測定を必要とするビット数により、必要な時間の試験を含む試験内容の設定指示を試験装置部に対し行い、試験データ加工ステップでは、試験データ取得ステップで取得した試験データについて保守運用監視制御装置が試験データの加工を行い、ビットエラーレートを含む試験データ加工結果を求めるようにしたものである。
【0019】この発明に係る試験方法は、指定したビットエラーレートに対しての判定を行い、その判定結果を表示する判定結果表示ステップを備えるようにしたものである。
【0020】この発明に係る試験方法は、測定単位が測定結果の目的の最小単位である単位時間または単位ビット数であるようにしたものである。
【0021】この発明に係る試験方法は、試験内容設定指示ステップにおいて、試験を行う区間に応じた試験パターンの送信とその試験結果の判定について、区間ごとに、保守運用監視制御装置がリンクされた被試験装置の試験を実行する試験装置部に対し保守運用監視制御装置からビットエラーレートの測定を含む試験内容の設定指示を行うようにしたものである。
【0022】この発明に係る試験方法は、試験内容設定指示ステップにおいて、試験を行う区間と、上り方向または下り方向に応じた試験パターンの送信とその試験結果の判定について、区間、上り方向、下り方向ごとに、保守運用監視制御装置がリンクされた被試験装置の試験を実行する試験装置部に対し保守運用監視制御装置からビットエラーレートの測定を含む試験内容の設定指示を行うようにしたものである。
【0023】この発明に係る試験方法は、試験を行う区間、上り方向または下り方向について周波数、使用チャネル、または特定の回路ごとに、保守運用監視制御装置がリンクされた被試験装置の試験を実行する試験装置部に対し保守運用監視制御装置からビットエラーレートの測定を含む試験内容の設定指示を行うようにしたものである。
【0024】この発明に係る試験方法は、試験を行う区間、上り方向または下り方向について行われた試験で使用した回路、チャネルまたは周波数を表示する結果表示ステップを備えるようにしたものである。
【0025】この発明に係る試験方法は、冗長化されている区間に対しては、予備系または運用系ごと、または、各運用系ごとに、保守運用監視制御装置がリンクされた被試験装置の試験を実行する試験装置部に対し保守運用監視制御装置からビットエラーレートの測定を含む試験内容の設定指示を行うようにしたものである。
【0026】この発明に係る試験方法は、被試験装置の試験で使用する試験パターンを選択可能にしたものである。
【0027】この発明に係る試験方法は、測定器がリンクされた被試験装置の試験を実行する試験装置部に対し該測定器から試験内容の設定指示を行う試験内容設定指示ステップと、試験内容が設定指示された試験装置部が試験内容で行った試験の結果得られた試験データを測定器が取得する試験データ取得ステップと、取得した試験データについて測定器が統計処理を含む試験データの加工を行う試験データ加工ステップとを備えたものである。
【0028】この発明に係る試験方法は、被試験装置からの応答により途中経過表示を保守運用監視制御装置側でリアルタイムで行うようにしたものである。
【0029】この発明に係る試験方法は、保守運用監視制御装置からの試験経過確認要求により被試験装置における試験途中経過の確認を保守運用監視制御装置で行うようにしたものである。
【0030】この発明に係る試験方法は、試験データ加工ステップで加工したビットエラーレートを含む試験データ加工結果を、時間、時刻に従って表示する表示ステップを備えるようにしたものである。
【0031】この発明に係る試験方法は、試験実行時にユーザの呼が発生したときに強制的に試験実行を解除するかしないかをあらかじめ選択しておき、保守運用監視制御装置へ選択結果を通知し、ユーザの呼発生時には試験実行を解除し、ユーザの呼を優先させるようにしたものである。
【0032】この発明に係る試験方法は、試験実行中に被試験装置間で、または被試験装置と保守運用監視制御装置との間で障害が発生し、上位装置と下位装置との間で状態の不整合が生じる可能性がある場合、下位装置について試験実行を解除しアイドル状態や障害閉塞状態に移行させ、また保守運用監視制御装置から定期的にポーリングを行い、被試験装置間、または被試験装置と保守運用監視制御装置との間の状態について確認を行い、定期的な制御が起動しない場合に被試験装置側でタイムアウトするか、または障害の回復時に状態の問い合わせを行い、上位装置と下位装置との状態について整合を確保するようにしたものである。
【0033】この発明に係る試験装置は、試験内容の設定指示をもとに試験を実行する試験装置部を有した被試験装置と、被試験装置にリンクし、被試験装置の試験を実行する試験装置部に対し試験内容の設定指示を行い、試験装置部が試験内容で行なった試験の結果得られた試験データを取得し、統計処理を含む試験データの加工を行う保守運用監視制御装置とを備えるようにしたものである。
【0034】この発明に係る被試験装置は、外部装置から与えられた試験内容の設定指示をもとに試験を実行する試験装置部を有し、試験装置部が試験内容で行なった試験の結果得られた試験データを外部装置へ出力するようにしたものである。
【0035】この発明に係る保守運用監視制御装置は、試験を実行する試験装置部に対し試験内容の設定指示を行い、試験装置部が試験内容に基づいて行なった試験の結果得られた試験データを該試験装置部から取得し、取得した試験データについて統計処理を含む試験データの加工を行うようにしたものである。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態について説明する。
実施の形態1.図1および図2は、この実施の形態1の試験方法および装置が適用される伝送交換システムの構成を示すブロック図である。図において、1はノード装置、2は無線・光・有線回線制御装置、3は広域エリアネットワーク(WAN)、4はLAN、5は保守運用監視制御装置、6は基地局装置、7は加入者装置である。
【0037】保守運用監視制御装置5は図3のブロック図に示すように、試験開始入力、試験結果を表やグラフなどにしてオペレータに理解しやすいように表示するマンマシンインタフェース501、前記表やグラフなどを作成するためのアプリケーション部502、LAN4やWAN3などのネットワークを介して通信を行うための通信インタフェース部503、データベースマネージメントシステム504、データベース群505、オペレーティングシステム506などを備えている。
【0038】図1および図2に戻り、11は無線・光・有線回線制御装置2と基地局装置6との間の伝送路であり、無線、光ファイバー、メタリックなどの伝送媒体である。12は基地局装置6と加入者装置7との間の無線伝送路である。無線・光・有線回線制御装置2は、ノードインタフェース201、通話路パス部202、基地局制御インタフェース203、伝送路回線インタフェース204、試験装置部206、中央制御装置部207、保守回線インタフェース208、EC部回路209などを備えている。基地局装置6は、伝送路回線インタフェース部601、基地局制御インタフェース部602、通話路パス部603、無線回線インタフェース部604、基地局試験装置部605、CPUおよびメモリ606などを備えている。加入者装置7は、無線回線インタフェース部701、通話路パス部702、加入者装置試験装置部703、加入者インタフェース部704、CPUおよびメモリ705などを備えている。
【0039】図4は、無線・光・有線回線制御装置2、基地局装置6および加入者装置7の各試験装置部の構成を示すブロック図であり、図において801はTSW(時分割スイッチ)インタフェース、802,802,802…は試験パターンとしてのPNパターンを発生するPNパターン発生・照合・エラー検出装置である。
【0040】このPNパターン発生・照合・エラー検出装置802,802,802…は、図6に示すようにPNパターンを発生する内部PNパターン発生部901、内部PNパターン発生部901が発生させたPNパターンと外部から入力されたPNパターンとを切り替えてTSWインタフェース801へ出力するための切替手段902、内部PNパターン照合部904、エラー検出部905、TSWインタフェース801から入力されたPNパターンを外部出力とするか、または前記内部PNパターン照合部904へ出力するかを切り替えるための切替手段906、強制停止外部入力を入力する検出回路907、外部出力端子911、外部入力端子912などを備えている。
【0041】図4に戻り、805は図5に示すライト制御およびリード制御を行うI/Oリードライトインタフェースである。このI/Oリードライトインタフェース805が行うライト制御は、試験速度(16K,32K,64K,128K,144K)をPNパターン発生・照合・エラー検出装置802のPNパターン(試験パターン)の送出・照合を行う内部PNパターン発生部や内部PNパターン照合部へ設定する試験種別設定、PNパターンの送出・照合の開始と停止などの試験開始/停止、PN6,PN7,PN9,PN11,PN15,PN23,00(H),FF(H),55(H),AA(H),1:1,1:3の各パターンをPNパターン送出照合部に設定するPNパターン(試験パターン)設定などを含む。また、リード制御は、試験を行なったビット数を読み取る受信ビットカウンタ読み取り、試験実施時に発生したエラービット数を読み取るエラービットカウンタ読み取り、同期確定設定中、PNパターン照合中等の状態を読み取る試験ステイタス、外部測定器と使用時に強制停止ボタン入力を読みとる外部入力(停止)などを含む。また、807はCPUおよびメモリ、808は制御部インタフェースである。
【0042】図1において、ノード装置1から入ったデータは無線・光・有線回線制御装置2、伝送路11、基地局装置6、無線伝送路12、加入者装置7を経て加入者宅へ送られる。保守運用監視制御装置5は、LAN4、WAN3等を経て無線・光・有線回線制御装置2へ接続される。無線・光・有線回線制御装置2は試験装置部206を備えており、この試験装置部206は図4に示すようにPNパターン発生・照合・エラー検出装置802,802,802…を複数有し、これを試験データに使用する。
【0043】折返し点としては、図1、図2および図3において矢印で示した箇所が考えられ、各インタフェース部の入り口の折り返しと、外側の折り返しが存在する。ノードインタフェース201は、ノードとのインタフェースを変換する。音声等のデータは、通話路パス部202に渡し、呼の発生時の処理等のノードからの制御信号は中央制御装置部207に渡して制御する。
【0044】通話路パス部202は、時分割スイッチを用いてデマンドアサイン的またはプリアサイン的に交換制御する。通常の呼の発生時はノードインタフェース201と基地局制御インタフェース203とを結び、試験制御時には、試験装置部206のデータを基地局制御インタフェース203またはノードインタフェース201と結ぶ制御を行い試験実行が可能なようにする。また、64Kbit/sのPCM音声からADPCM音声圧縮を用いるときには、ノードインタフェース201からのPCM音声データをADPCM変換部205の回路1〜nの一つに渡し、ADPAMに変換後のデータを基地局制御インタフェース203へ渡し、逆方向も同様に変換する。また、エコーキャンセラーを通すときには、同様に双方向のデータをEC部回路209の一つに渡し、エコーを減衰させた後、双方向へ渡す。基地局制御インタフェース203は、いくつかの基地局単位に対応する部位であり、基地局単位にフレーム構成を作成、分解する。
【0045】伝送路区間は、無線機器、光伝送機器等により、用いるシステムに応じて伝送路回線インタフェース204により物理変換される。 保守回線インタフェース208は、TCP/IP等のLANインタフェースを変換して中央制御装置部207に対する入出力制御を行う。
【0046】中央制御装置部207は、無親・光・有線回線制御装置2の制御の中心であり、通話路パスの設定や、保守運用監視制御装置5の命令に従った基地局装置6、加入者装置7への折返し制御や通話状態監視を行う。
【0047】基地局装置6は、無線・光・有線回線制御装置2に接続され、デマンドアサインの場合には、呼や試験設定時に加入者装置7との無線パスを設定する。プリアサイン時には、加入者装置7との無線パスを設定したままである。
【0048】無線回線インタフェース部604は、加入者装置7との伝送方法に合致した無線信号変換、タイミング制御等の物理的変換を行う。
【0049】加入者装置7の加入者インタフェース部704は、アナログ電話機、ISDN、専用線等の加入者インタフェースへの変換を行う。
【0050】図4に示す試験装置部には、通話路パス部と接続制御されるTSWインタフェース部801があり、ここには時分割多重化されたデータハイウェーがある。PNパターン発生・照合・エラー検出装置802は、PNパターンの発生回路とその折返しによる照合回路と、エラー発生時にそのカウントを実施してカウント数を保持する回路を有している。また、16Kbit/s〜144Kbit/sまでの試験速度に伴い、PNパターン発生のクロック速度を変更する機能を有している。
【0051】また、試験装置部のI/Oリードライトインタフェース805を持ち、中央制御装置部やCPUから指示された試験種別に合わせてクロックを選択して、命令通りの速度のPNパターンデータを送出できる。試験開始・停止によりPNパターンの送出回路、照合回路、エラー検出回路の起動・停止を実行する。また、試験開始後に、試験実施した総ビット数、エラーカウント数を読む入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を持つ。
【0052】次に、この音声伝送交換システムにおいて保守運用制御監視装置5から基地局装置6の伝送路回線インタフェース部601の入り側(無線・光・有線回線制御装置2側)のチャネル1への符号誤り率試験を実施するときの動作について説明する。図7は、この符号誤り率試験の実施手順を示すフローチャート、図8はシーケンス図である。
【0053】この符号誤り率試験の実施は、前記保守運用監視制御装置5へ指定された試験折返点と試験種別と試験回数、時間により、必要な時間の連続試験、または測定単位ごとの分割試験を含む試験内容の設定指示を前記試験装置部に対し行い、取得した試験データについて前記保守運用監視制御装置5が前記試験データの加工を行い、ビットエラーレートを含む値を求める。また、試験の全回数、時間は前記保守運用監視制御装置5から指示されるか、または前記測定単位に対する回数が指示され、前記被試験装置側では前記指示をもとに連続試験を実施する。また、ビットエラーレート、およびそのビットエラーレートを求めるための試験ビット数とエラービット数とを保守運用監視制御装置5で表示する。
【0054】この実施の形態1では、伝送路インタフェースは、多重化されておりチャネル(以下、CHという)1〜24の多重化インタフェースとする。先ず、保守運用監視制御装置5にて、保守員がHMI画面上で、■試験折返部(折返点)=基地局装置6の伝送路回線インタフェース部601の入り側(無線・光・有線回線制御装置2側)のチャネル1、■試験種別=64Kbit/s、■試験回数・時間(決められた測定単位に対する回数)=40ユニット=160秒程度を指定して試験実行を開始する(ステップST1)。図9は、このような試験開始入力画面の一例を示す。次に、保守運用監視制御装置5から、当該試験の試験開始要求が無線・光・有線回線制御装置2へ出力される(ステップST2)。次に、無線・光・有線回線制御装置2で、回線の状態(障害、閉塞、ユーザ使用中等)の確認、および試験装置部の状態(使用可能な回路の有無)を確認する(ステップST3)。この結果、試験可能状態であれば無線・光・有線回線制御装置2内の基地局装置の伝送路回線インタフェース204のチャネル1に相当する通話路パスの接続を、試験装置部206の回路1へ接続設定する(ステップST4)。
【0055】次に、基地局装置6の伝送路回線インタフェース部601のCH1を外側に折り返し制御する(ステップST5)。そして、無線・光・有線回線制御装置2から保守運用監視制御装置5へ当該試験の「試験開始応答」が出力される(ステップST6)。次に、折り返し制御が成功したら、無線・光・有線回線制御装置2の中央制御装置部207から試験装置部206に64Kbit/sの試験種別と4ユニットの試験命令を出力する。また、試験装置部206は回路1のPNパターン発生・照合・エラー検出装置に試験種別設定と送出開始設定を行う(ステップST7)。次に、40ユニット分=160秒である約10ビットのPNパターン測定が終了すると、無線・光・有線回線制御装置2の試験装置部206は試験実行したビット数、エラービット数を読み取り、回路1のPNパターン・照合・エラー検出装置802を停止制御して中央制御装置部207に結果を通知して中央制御装置部207は試験結果を保持する(ステップST8)。次に、無線・光・有線回線制御装置2の中央制御装置部207は、基地局装置6の折返し設定解除、通話路パス解放、試験制御装置の解放制御を実行する(ステップST9)。次に、無線・光・有線回線制御装置2の保守運用制御監視装置5に「試験結果通知」を送出する(ステップST10)。次に、保守運用監視制御装置5では、ビットエラーレートの計算の処理を行い、「試験結果通知」により図10に示す「試験結果画面」の表示を行う(ステップST11)。
【0056】なお、符号誤り率測定試験ではなく単なる折返し確認試験を行うときは、HMIでは「折返し試験画面」としていても、保守運用監視制御装置5からのインタフェースで符号誤り率測定試験の1ユニット指定とすれば、符号誤り率測定試験のメカニズムのままで保守運用監視制御装置5のHMIの変更のみで実現可能となる。
【0057】以上のように、この実施の形態1によれば、基地局装置6の伝送路回線インタフェース部601の入り側のチャネル、試験種別、試験回数・時間を指定して、外部測定器を用いることなく折返し試験や符号誤り率試験を効率よく行える試験方法および装置が得られる効果がある。
【0058】実施の形態2.次に、この発明の実施の形態2について説明する。この実施の形態2では、保守運用監視制御装置5へ指定された試験折返点と試験種別と試験回数をもとに、必要な時間の試験を含む試験内容の設定指示を試験装置部に対し行い、取得した試験データについて保守運用監視制御装置5が前記試験データの加工を行い、ビットエラーレートを含む値を求める。また、被試験装置の単位試験完了ごとに定期的に前記被試験装置から保守運用監視制御装置5へ報告される試験データを前記保守運用監視制御装置5が取得し、前記報告をもとに合計などの統計処理を含む試験データの加工を行う。
【0059】図11は、この実施の形態2の符号誤り率試験の実施手順を示すフローチャート、図12はシーケンス図である。図11において図7と同一または相当のステップについては同一の符号を付し説明を省略する。この実施の形態2では、10ユニット分=40秒の実行完了後、無線・光・有線回線制御装置2の試験装置部206は10ユニット分の試験実行したビッ卜数、エラービット数を読み取り、中央制御装置部207へ結果を通知する。中央制御装置部207は、その結果を保守運用監視制御装置5に「試験結果通知(途中通知)」として通知する。保守運用監視制御装置5はその結果を蓄積保持する。20ユニット完了後も同様に処理する(ステップST21)。次に、最終ユニット完了後、無線・光・有線回線制御装置2の中央制御装置部207は、基地局装置6の折り返し設定解除、通話路パス開放、試験制御装置の開放制御を実行する(ステップST22)。次に、最終ユニット完了後には「試験結果通知(完了通知)」として保守運用監視制御装置5に通知する(ステップST23)。保守運用監視制御装置5は蓄積保持した結果を統計処理、ビットエラーレートの計算の処理をしてHMIに図10に示すように表示する(ステップST24)。
【0060】この実施の形態2では、被試験装置の単位試験完了ごとに定期的に前記被試験装置から保守運用監視制御装置5へ試験データが報告されるため、外部測定器を用いることなく短時間の折返し試験を兼ねた折返し試験や符号誤り率試験を効率よく行える試験方法および装置が得られる効果がある。なお、符号誤り率測定試験ではなく単なる折返し確認試験を行うときは、HMIでは「折返し試験画面」としていても、保守運用監視制御装置5からのインタフェースで符号誤り率測定試験の1ユニット指定とすれば、符号誤り率測定試験のメカニズムのままで保守運用監視制御装置5のHMIの変更のみで実現可能となる。
【0061】実施の形態3.この実施の形態3では、保守運用監視制御装置5へ指定された試験折返点と試験種別と試験回数をもとに、必要な時間の試験を含む試験内容の設定指示を試験装置部に対し行い、取得した試験データについて前記保守運用監視制御装置5が前記試験データの加工を行い、ビットエラーレートを含む値を求める。また、前記保守運用監視制御装置5から試験実施回数が固定されている前記被試験装置へ試験実施の開始または継続または終了が指示され、連続的な試験実行回数を含む試験内容の設定指示を前記試験装置部に対し行う。
【0062】図13は、この実施の形態3の符号誤り率試験の実施手順を示すフローチャート、図14はシーケンス図である。図13において図7と同一または相当のステップについては同一の符号を付し説明を省略する。
【0063】基地局装置6の伝送路回線インタフェース部601のCHIを外側に折り返し制御する(ステップST5)。そして、無線・光・有線回線制御装置2から保守運用監視制御装置5へ当該試験の「試験開始応答」が出力される(ステップST6)。次に、ステップST5で折返し制御が成功したら、無線・光・有線回線制御装置2の中央制御装置部207から試験装置部206に64Kbit/sの試験種別と試験命令(1ユニット固定)を出力する。また、試験装置部206は回路1のPNパターン発生・照合・エラー検出装置802に試験種別設定と送出開始設定を行う(ステップST31)。次に、1ユニット分=4秒の実行完了後、無線・光・有線回線制御装置2の試験装置部206は1ユニット分の試験実行したビット数、エラービット数を読み取り、中央制御装置部207に結果を通知する。中央制御装置部207は、その結果を保守運用監視制御装置5に「試験結果応答」として通知する(ステップST32)。保守運用監視制御装置5はその結果を蓄積保持して、「試験開始/継続要求」を無線・光・有線回線制御装置2へ送る(ステップST33)。無線・光・有線回線制御装置2の試験装置部206は1ユニット分の試験完了後、試験実行したビット数、エラービット数を読み取り、中央制御装置部207に結果を通知する。中央制御装置部207は、その結果を保守運用監視制御装置5に「試験結果応答」として通知する(ステップST34)。これを39ユニット完了まで実施する。次に、40ユニット完了後は、保守運用監視制御装置5はその結果を蓄積保持して、「試験完了要求」を無線・光・有線回線制御装置2に送る(ステップST35)。次に、「試験完了要求」を受けた無線・光・有線回線制御装置2の中央制御装置部207は、基地局装置6の折り返し設定解除、通話路パス解放、試験制御装置の開放制御を実行する(ステップST36)。次に、無線・光・有線回線制御装置2は保守運用監視制御装置5に試験完了応答を送る(ステップST37)。保守運用監視制御装置5は蓄積保持した結果を統計処理、ビットエラーレート計算の処理を行い、HMIに図10に示すように表示する(ステップST38)。
【0064】なお、中央制御装置部207は、その結果を保守運用監視制御装置5に「試験結果応答」として通知するたびに試験停止制御を実施して、前記「試験開始/継続要求」の受信のたびに試験制御を実施する方法もある。この場合には、図13のステップST1からステップST6、ステップST31までの処理の後、続くステップST32では、1ユニット分=4秒の実行完了後、無線・光・有線回線制御装置2の試験装置部206は1ユニット分の試験実行したビット数、エラービット数を読み取り、中央制御装置部207に結果を通知する。中央制御装置部207は、基地局装置6の折返し設定解除、通話路パス解放、試験制御装置の解放制御を実行して、試験結果を保守運用監視制御装置5に「試験結果応答」として通知する。また、ステップST33では保守運用監視制御装置5はその結果を蓄積保持して、「試験開始/継続要求」を無線・光・有線回線制御装置2に送る。前記「試験開始/継続要求」を受けた無線・光・有線回線制御装置2は、図13のステップST3からステップST32までの処理を実行する。これを40ユニット完了まで実施する。40ユニット完了後は、保守運用監視制御装置5はその試験結果応答を保持して(ステップST34)、必要に応じて「試験完了要求」を無線・光・有線回線制御装置2へ送り、試験停止制御を実施し、試験完了応答(ステップST35〜ステップST37)を行う。保守運用監視制御装置5は蓄積保持した結果を統計処理、ビットエラーレート計算の処理をしてHMIに図10に示すように表示する(ステップST38)。なお、以上の説明で用いた1ユニットは4秒に固定的に定める必要はなく、必要性と負荷を考慮してシステム毎に適宜定める。
【0065】この実施の形態3によれば、保守運用監視制御装置5から試験実施回数が固定されている被試験装置へ試験実施の開始または継続が指示され、連続的な試験実行回数を含む試験内容の設定指示を前記試験装置部に対し行うため、外部測定器を用いることなく、短時間の折返し試験を兼ねた折返し試験や符号誤り率試験を効率よく行える試験方法および装置が得られる効果がある。なお、符号誤り率測定試験ではなく単なる折返し確認試験を行うときは、HMIでは「折返し試験画面」としていても、保守運用監視制御装置5からのインタフェースで符号誤り率測定試験の1ユニット指定とすれば、符号誤り率測定試験のメカニズムのままで保守運用監視制御装置5のHMIの変更のみで実現可能となる。
【0066】実施の形態4.なお、前記実施の形態1から実施の形態3において、決められた測定単位に対する回数の代わりに図15に示すように時間を指定するようにしてもよい。
【0067】実施の形態5.また、前記実施の形態1から実施の形態3において、決められた測定単位に対する回数の代わりに図16に示すように測定を必要とするビット数を指定するようにしてもよい。
【0068】実施の形態6.また、前記各実施の形態において、簡単に短時間の導通試験を目的とする折返し試験やOK/NGの判定のみを目的とする符号誤り率試験のために、図17に示すように指定したビットエラーレートに対しての特定条件を入力または特定規定条件値に対して判定結果を表示する機能を保守運用監視制御装置5が備えるようにしてもよい。
【0069】実施の形態7.前記実施の形態1,2,3および実施の形態6において、測定単位が、1秒,4秒等の整数時間ではなく、測定結果の目的の最小単位であるエラーレート基準を単位とするものの単位時間、単位ビット数でもよい。10−6,10−5,10−4等の測定結果を目的とすることが多い時には、それに対応した10ビット,10ビット,10ビット等のビット単位またはそれに対応する時間にしてもよい。例えばシステムにおいて最高速度が2.048Mbit/sの場合に、1*10−6以上の回線品質を確認するには、1*10ビット以上の測定が必要である。この測定時間は、(10bit)/(2.048Mbit/s)=488.28125msであり、桁上げして500msを測定時間とすると、8Kbit/sでの1*10以上を測定したい場合は、(2.048Mbit/s)/(8Kbit/s)=256回の測定回数を実施すればよい。この場合の測定ビット数は、(500ms)*(2.048Mbit/s)/(8Kbit/s)*(8Kbit/s)=1.024*10ビットであり、1*10−6以上の回線品質を確認することになる。144Kbit/s等の2.048Mbit/sの約数でない試験速度が存在するときには、数値を一番近い整数に繰上げし、数値が整数のときはその値を示す関数Gを用いればよい。144Kbit/sの場合は、G((2.048Mbit/s)/(144Kbit/s))=15より、(500ms)*G((2.048Mbit/s)/(144Kbit/s))*(1448Kbit/s)=1.080*10ビットで1*10−6以上の回線品質を確認することになる。この設定を保守運用監視制御装置5から行う。これにより、ISDNのBRIで使用する16Kbit/s、PHSで使用する32Kbit/s、μ−Law、A−Law方式の64Kbit/s、専用線Iインタフェースの64K、128K、ISDNの144Kbit/s等の場合にも、エラーレート基準に対応して測定可能となる。
【0070】実施の形態8.この実施の形態8では、ビットエラーレートを確認したい区間に応じた試験パターンの送信と、その試験結果の判定を実行可能にし、前記試験パターンの送信と、その試験結果の判定の実行を前記区間ごとに指定できるようにする。この場合、確認したい区間により、試験パターンを送信する発生部と試験結果を判定する照合部と検出部が指定できる。複数区間を含めて実施するときには、どこでエラーが発生しているか切り分けられないため、符号誤り率測定部を各装置に構成しておき、特定区間の符号誤り率測定が可能なようにする。図18および図19は、この実施の形態8の試験方法および装置が適用される音声伝送交換システムの構成を示すブロック図であり、図1および図2と同一または相当の部分については同一の符号を付し説明を省略するが、符号651で示す経路の区間が前記ビットエラーレートを確認したい区間であり、この場合、基地局装置6の基地局試験装置部605の試験パターンを送信する発生部と試験結果を判定する照合部と検出部と折り返し部を保守運用監視制御装置5から指定し、前記区間に対しビットエラーレートの確認などの試験を行う。
【0071】次に動作について説明する。図20は、この実施の形態8の動作を示すフローチャートである。以下、このフローチャートに従って動作を説明する。先ず、保守運用監視制御装置5にて、保守員がHMI画面上で試験折返部(折返点)、すなわち加入者装置7の伝送路回線インタフェース部の入り側(基地局装置6側)のチャネル1、試験開始部すなわち基地局装置6の基地局試験装置部605を選択する。さらに試験種別64kb/s、40ユニット分の160秒程度の試験回数・時間(決められた測定単位に対する回数)、チャネル1と上り周波数番号F1と下り周波数番号F33などの試験回数・回線・周波数選択を指定して試験実行開始する(ステップST41)。この結果、保守運用監視制御装置5からは当該試験の「試験開始要求」が無線・光・有線回線制御装置2に出力される(ステップST42)。
【0072】無線・光・有線回線制御装置2では、回線の状態(障害、閉塞、ユーザ使用中等)の確認、および試験装置部の状態(使用可能な回路の有無)を確認する(ステップST43)。この結果、試験可能状態であれば、基地局装置6の無線回線インタフェース部604のチャネル1に相当する通話路パスの接続を基地局装置6の基地局試験装置部605に接続設定して、上り周波数番号F1、下り周波数番号F33を設定し、無線・光・有線回線制御装置2へ完了応答を返す(ステップST44)。なお、その他、間に装置が入る場合には、その装置間に通話路パスを設定して無線・光・有線回線制御装置2に完了応答を返す(ステップST45)。
【0073】次に、加入者装置7の無線回線インタフェース部701のチャネル1を外側に折り返し制御して、上り周波数番号F1、下り周波数番号F33を設定して無線・光・有線回線制御装置2へ応答を返す(ステップST46)。そして前記設定が完了すると無線・光・有線回線制御装置2から保守運用監視制御装置5へ当該試験の「試験開始応答」出力される(ステップST47)。また、パス設定が成功すると無線・光・有線回線制御装置2の中央制御装置部207から基地局装置6の基地局試験装置部605に64kb/sの試験種別と4ユニットの試験命令を出力する。また基地局装置6の基地局試験装置部605は回路1のPNパターン発生・照合・エラー検出装置に試験種別設定と送出開始設定を行う(ステップST48)。そして40ユニット分、160秒である約10ビットのPNパターン測定が終了すると、基地局装置6の基地局試験装置部605は試験実行したビット数、エラービット数を読み取り、回路1のPNパターン発生・照合・エラー検出装置を停止制御してCPUに結果を返し、その後、基地局装置6のCPUから無線・光・有線回線制御装置2の中央制御装置部207に結果を通知し、中央制御装置部207はデータを保持する(ステップST49)。
【0074】無線・光・有線回線制御装置2の中央制御装置部207は、基地局装置6と加入者装置7の通話路パス開放、試験装置部の開放制御を実行する(ステップST50)。次に、無線・光・有線回線制御装置2の保守運用監視制御装置5に「試験結果通知」を送出する(ステップST51)。保守運用監視制御装置5では、ビットエラーレート計算の処理を行い、前記「試験結果通知」をもとに図10に示すような試験結果画面の表示を行う(ステップST52)。
【0075】実施の形態9.この実施の形態9では、ビットエラーレートを確認したい区間と、上り方向または下り方向に応じて、前記区間の両側で試験パターンの送信と試験結果の判定の実行についてそれぞれ指定できるようにし、前記区間の前記上り方向または下り方向の試験をそれぞれ独立して行う。
【0076】符号誤り率測定において、折返し測定では上り方向と下り方向の方向性については切り分けが出来ないため、上り方向と下り方向とをそれぞれ独立して測定できるようにすることが必要である。無線や光通信においても、PHS、PDS方式など上り方向と下り方向とにそれぞれ異なる通信方式、例えばTDMA/TDDなどの異なる通信方式を用いる場合が増加しており、搬送周波数帯域が一部重なる場合も多重化されているため、上り方向と下り方向とで別特性を持つ場合が多くなっている。このため、確認したい区間と確認したい方向とにより、試験区間の両側の機器の双方で試験パターンを送信するジェネレータと試験結果を判定する検出器を備えるようにして、上り方向と下り方向の試験が独立して可能なようにする。なお、前記試験パターンの送信と試験結果の判定の実行についての指定は、前記区間の両側に対し同時に指定するか、または片側ごとの指定が可能なようにする。
【0077】図21および図22は、この実施の形態9の試験方法および装置の動作を説明するためのブロック図であり、図1および図2と同一または相当の部分については同一の符号を付し説明を省略するが、符号652で示す経路が上り方向の区間、符号653で示す経路が下り方向の区間であり、無線・光・有線回線制御装置2の試験装置部206の内部PNパターン発生部と内部PNパターン照合部と、加入者装置7の加入者装置試験装置部703の内部PNパターン発生部と内部PNパターン照合部とを保守運用監視制御装置5から指定し、加入者装置7と無線・光・有線回線制御装置2の区間の上り方向および下り方向に対しそれぞれ独立して試験を行う。
【0078】次に動作について説明する。図23は、この実施の形態9の動作を示すフローチャートである。以下、このフローチャートに従って動作を説明する。先ず、保守運用監視制御装置5にて、保守員がHMI画面上で双方向試験画面を開き試験開始部と終端部すなわち基地局装置6の基地局試験装置部605、加入者装置7の加入者装置試験装置部703を選択する。さらに試験種別64kb/s、40ユニット分の160秒程度の試験回数・時間(決められた測定単位に対する回数)、チャネル1と上り周波数F1と下り周波数F33などの試験回数・回線・周波数選択を指定して試験実行開始する(ステップST61)。この結果、保守運用監視制御装置5からは当該試験の「試験開始要求」が無線・光・有線回線制御装置2に出力される(ステップST62)。無線・光・有線回線制御装置2では、回線の状態(障害、閉塞、ユーザ使用中等)の確認、および試験装置部の状態(使用可能な回路の有無)を確認する(ステップST63)。この結果、試験可能状態であれば、基地局装置6の無線回線インタフェース部604のチャネル1に相当する通話路パスの接続を基地局装置6の基地局試験装置部605に接続設定して、上り周波数F1、下り周波数F33を設定し、無線・光・有線回線制御装置2へ完了応答を返す(ステップST64)。なお、その他、間に装置が入る場合には、その装置間に通話路パスを設定して無線・光・有線回線制御装置2に完了応答を返す(ステップST65)。
【0079】次に、加入者装置7の無線回線インタフェース部701のチャネル1に相当する通話路パスの接続を基地局装置6の基地局試験装置部605に接続設定して、上り周波数F1、下り周波数F33を設定して無線・光・有線回線制御装置2へ完了応答を返す(ステップST66)。そして前記設定が完了すると無線・光・有線回線制御装置2から保守運用監視制御装置5へ当該試験の「試験開始応答」出力される(ステップST67)。また、パス設定が成功すると無線・光・有線回線制御装置2の中央制御装置部207から基地局装置6の基地局試験装置部605と加入者装置7の加入者装置試験装置部703に64kb/sの試験種別と4ユニットの試験命令を出力する。各試験装置部は回路1のPNパターン発生・照合・エラー検出装置に試験種別設定と送出開始設定を行う(ステップST68)。そして40ユニット分、160秒である約10ビットのPNパターン測定が終了すると、前記各試験装置部は試験実行したビット数、エラービット数を読み取り、回路1のPNパターン発生・照合・エラー検出装置を停止制御して各CPUに結果を返し、その後、前記各CPUから無線・光・有線回線制御装置2の中央制御装置部207に結果を通知する(ステップST69)。
【0080】無線・光・有線回線制御装置2の中央制御装置部207は、基地局装置6と加入者装置7の通話路パス開放、試験装置部の開放制御を実行する(ステップST70)。次に、無線・光・有線回線制御装置2の保守運用監視制御装置5に「試験結果通知」を送出する(ステップST71)。保守運用監視制御装置5では、ビットエラーレート計算の処理を行い前記「試験結果通知」をもとに図24に示すような試験結果画面の表示を行う(ステップST72)。
【0081】実施の形態10.次に、この実施の形態10について説明する。 折返し測定では上り方向と下り方向の方向性については切り分けが出来ないため、上り方向と下り方向とをそれぞれ独立して測定できるようにすることが必要である。無線や光通信においても、PHS、PDS方式など上り方向と下り方向とにそれぞれ異なる通信方式、例えばTDMA/TDDなどの異なる通信方式を用いる場合が増加しており、搬送周波数帯域が一部重なる場合や波長も多重化されているため、上り方向と下り方向とで別特性を持っている場合が多くなっている。また、マイクロセルなどのシステムでは特定周波数、特定タイミングのみ干渉する場合があり、周波数を指定できることが理想的である。
【0082】基地局装置と加入者装置間がデマンド・アサインとプリアサインの両方で接続されるPHSのプロトコルを用いるシステムを用いる例で説明すると、上り方向、下り方向は別の、時間的に別タイミングで出されており、加入者装置(1)7ではプリアサイン方式でCH1を使用して上りF1、下りF33を常時使用していたとする。加入者装置(n)7ではデマンドアサイン方式でCH1を使用して上りF1、下りF23を使用することがあったとすると、上り方向のみタイミングと周波数が衝突し干渉を起こす可能性があり、折返し時にエラーが発生しても上り方向か下り方向かは区別がつかない。また、加入者装置7について次の発呼時に、CH2を選択されたり、周波数が変わると影響はなくなる。加入者装置7から音声にノイズがのるというクレームで試験を実施しても周波数、CH(チャネル)、上り方向、下り方向の区別がつかないと試験をしても区分けがつかない。
【0083】また、基地局装置6の無線回線インタフェース部のアンテナの方向性に不良があったとして、物理的位置関係から加入者装置(1)7には影響がなく、別の加入者装置(n)7には影響があったとすると、試験時には前記無線回線インタフェース部を選択して試験をしないと問題は見つからない。この回路選択が自動化でフレキシブル化または、固定化されていると、この様な相性に依存するトラブルについては切り分けが出来ない。このため、それぞれの区間の周波数、使用チャネル、装置の回路の指定が可能なシステムが有効である。また、音声圧縮、エコーキャンセラー等の部品を用いて共通化されており特定回路を用いて切り分けることもよりよい方法である。また、指定なくとも、使用した回路、チャネル、周波数が結果表示により確認できるシステムであれば、不良の特定が可能となる。冗長化されている区間があるときは、冗長化されている系を選択指定して試験が可能なようにする。
【0084】図1の音声伝送交換システムに対し折返し試験を行う場合には、上り方向、下り方向の周波数、タイムスロット、ADPCM、回路番号、EC(エコーキャンセラ)回路番号、冗長系を指定して試験を行い、図2525に示すように試験実行画面を表示する。
【0085】この実施の形態10では、上り方向と下り方向とをそれぞれ独立して試験できる試験方法および装置が得られる効果がある。
【0086】実施の形態11.この実施の形態11では、特殊測定のために、符号誤り率測定部や他の個所に測定器を接続し連続測定できるようにする。外部への接続口である外部出力端子や外部入力端子912には測定器を接続する。図26および図27は、この実施の形態11の試験方法および装置が適用される音声伝送交換システムの構成を示すブロック図である。図26および図2727において図1および図2と同一または相当の部分については同一の符号を付し説明を省略する。図において、951は前記実施の形態1の図6で説明した外部出力端子911、外部入力端子912に接続された測定装置である。
【0087】この実施の形態11は、無線・光・有線回線制御装置2、基地局装置6、加入者装置7の各試験装置部においてその外部出力端子911、外部入力端子912へ測定装置951を接続し、上りまたは下りいずれかの片方向、または上りおよび下りの両方向の指定、周波数、チャネル指定、回路指定することが可能である。
【0088】図28は、この実施の形態11の試験方法の動作を示すフローチャートであり、以下このフローチャートに従って動作説明を行う。先ず、保守運用監視制御装置5にて、保守員がHMI画面上で試験折返部(折返点)、すなわち加入者装置7の無線インタフェース側(無線・光・有線回線制御装置2側)のチャネル1、試験開始部すなわち基地局装置6で外部接続による測定装置951を選択する。さらに試験種別64kb/s、400ユニット分の1600秒程度の試験回数・時間(決められた測定単位に対する回数)、チャネル1と上り周波数F1と下り周波数F33などの試験回数・回線・周波数選択を指定して試験実行開始する(ステップST81)。この結果、保守運用監視制御装置5からは当該試験の「試験開始要求」が無線・光・有線回線制御装置2に出力される(ステップST82)。
【0089】無線・光・有線回線制御装置2では、回線の状態(障害、閉塞、ユーザ使用中等)の確認、および試験装置部の状態(使用可能な回路の有無)を確認する(ステップST83)。この結果、試験可能状態であれば、基地局装置6の無線回線インタフェース部604のチャネル1に相当する通話路パスの接続を基地局装置6の基地局試験装置部605に外部接続された測定装置に接続設定して、上り周波数F1、下り周波数F33を設定し、無線・光・有線回線制御装置2へ完了応答を返す(ステップST84)。なお、その他、間に装置が入る場合には、その装置間に通話路パスを設定して無線・光・有線回線制御装置2に完了応答を返す(ステップST85)。
【0090】次に、加入者装置7の無線回線インタフェース部701のチャネル1を外側に折り返し制御して、上り周波数F1、下り周波数F33を設定して無線・光・有線回線制御装置2へ応答を返す(ステップST86)。そして、前記設定が完了すると無線・光・有線回線制御装置2から保守運用監視制御装置5へ当該試験の「試験開始応答」が出力される(ステップST87)。また、パス設定が成功すると無線・光・有線回線制御装置2の中央制御装置部207から基地局装置6の基地局試験装置部605に64kb/sの試験種別の試験命令を出力する。基地局装置6の基地局試験装置部605は、切替手段902,906を介して回路1のPNパターン発生・照合・エラー検出装置に外部接続された前記測定装置951とのパス設定を行う(ステップST88)。そして400ユニット分、約1600秒の測定時間が終了すると、無線・光・有線回線制御装置2の中央制御装置部207へ完了を自動通知する。または、基地局装置6の基地局試験装置部の例えば図6に示す強制停止外部入力(操作ボタン)を操作することで完了を手動で通知する(ステップST89)。
【0091】無線・光・有線回線制御装置2の中央制御装置部207は、基地局装置6と加入者装置7の通話路パス開放、試験装置部の開放制御を実行する(ステップST90)。次に、無線・光・有線回線制御装置2の保守運用監視制御装置5に「試験完了通知」を送出する(ステップST91)。保守運用監視制御装置5では、前記試験の完了を通知により図29に示すような試験結果画面により測定試験時間の結果の表示を行う(ステップST92)。
【0092】以上のように、この実施の形態11によれば、無線・光・有線回線制御装置2、基地局装置6、加入者装置7の各試験装置部に測定装置951を外部接続し、上りまたは下りいずれかの片方向、または上りおよび下りの両方向の指定、周波数、チャネル指定、回路指定を行うことの可能な試験方法および装置が得られる効果がある。
【0093】実施の形態12.この実施の形態12では、被試験装置からの応答により途中経過表示を保守運用監視制御装置側でリアルタイムで行う。図30は、この実施の形態12の試験方法および装置の動作を示すシーケンス図である。
【0094】実施の形態13.この実施の形態13では、保守運用監視制御装置からの試験経過確認要求により被試験装置における試験途中経過の確認を前記保守運用監視制御装置で行う。図31は、この実施の形態13の試験方法および装置の動作を示すシーケンス図である。
【0095】実施の形態14.この実施の形態14では、試験結果の表示出力が統計処理後に表やグラフ化され、さらに時間軸を横軸に時系列的に表示される。部品の劣化、接触不良、他からの干渉/妨害上り方向場合、単に総合的な符号誤り率のみでは判断できず、時間との関係を把握しなければ原因が判明しない場合が多く、このため前記統計処理などを自動的に実行する。また、ビットエラーレートが大きかった時刻やユニットを大きな順に数個表示させたり、最終から選択して数個表示するようにしてもよい。
【0096】図32は、符号誤り率測定結果を統計処理し、時刻を横軸にして前記統計処理結果を表示出力した符号誤り率測定結果である。また、図33は、図32における符号誤り率測定結果が大きかった範囲の時刻を拡大して表示出力した符号誤り率測定結果である。
【0097】これら統計結果の表示出力は、前記実施の形態1の図3に示した保守運用監視制御装置5の構成を示す各ブロックにより実現される。すなわち、図32や図33に示す表やグラフ化の実行はアプリケーション部502で行われ、LAN4、WAN3を経由して送られてきたデータは、データベース群505に蓄積され、これをアプリケーション部502で読み出し、内部のデータ変換機能および表・グラフ作成機能により作成した表、グラフをマンマシンインタフェース501の表示画面に表示する。
【0098】実施の形態15.次に、この実施の形態15について説明する。この実施の形態15では、試験実行時にユーザの呼が発生したときに強制的に前記試験実行を解除するかしないかをあらかじめ選択しておき、保守運用監視制御装置へ前記選択結果を通知し、前記ユーザの呼発生時には前記試験実行を解除し、前記ユーザの呼を優先させる。
【0099】図1に示す構成の音声伝送交換システムにおいて、加入者装置7のユーザから音声にノイズがのるときがあるとのクレームを受け、伝送路のビットエラー測定を64Kbit/sの速度で10bit分(約5時間)することになり、ユーザの使用を試験により使用できない場合は、契約料を返還しないとならない契約もあるため、ユーザ使用優先で試験を開始する場合を例にし前記実施の形態1のケースにおけるこの実施の形態15の動作について説明する。
【0100】図34は、この実施の形態15の試験方法および装置の動作を示すフローチャート、図35はシーケンス図であり、図34において図7と同一または相当のステップについては同一の符号を付し説明を省略する。
【0101】この実施の形態15では、ステップST1で保守運用監視制御装置5から保守員がHMI画面上で、■試験折返部(折返点)すなわち加入者装置7の加入者インタフェース部704の出側(加入者側)のチャネル1、■試験種別=64kbit/s、■試験回数・時間(決められた測定単位に対する回数)=4000ユニット=10bit分程度を指定して試験実行を開始する。また、ユーザ使用優先とする。図36はこの試験開始入力画面を示す。
【0102】ステップST101では、試験測定中に加入者装置7のユーザが発呼を行おうとしたため、ユーザの呼を試験より優先させるため、加入者装置7より無線・光・有線回線制御装置2に「試験強制終了通知」を送出して試験状態から加入者の通話に移行しようとする。
【0103】次のステップST102では、「試験強制終了通知」を受けた無線・光・有線回線制御装置2は試験装置部(測定部)の停止、折返し設定解除処理、通話路/DATA部接続変更処理を実施して、この処理までに試験実行したビット数、エラービット数を読み取り、中央制御装置部207に結果を通知する。
【0104】ステップST103では、保守運用監視制御装置5においてビットエラーレート計算の処理を行い「試験結果通知」により図37に示す試験結果画面の表示を行う。この後は、発呼の処理に入り、加入者のサービスを優先する。
【0105】この実施の形態15によれば、ユーザの呼発生時には試験実行を解除し、前記ユーザの呼を優先させることが可能な試験方法および装置が得られる効果がある。
【0106】実施の形態16.次にこの実施の形態16について説明する。この実施の形態16では、試験実行中に被試験装置間で、または被試験装置と保守運用監視制御装置との間で障害が発生し、上位装置と下位装置との間で状態の不整合が生じる可能性のある場合、前記下位装置について試験実行を解除しアイドル状態や障害閉塞状態に移行させ、また保守運用監視制御装置から定期的にポーリングを行い、前記被試験装置間、または前記被試験装置と前記保守運用監視制御装置との間の状態について確認を行い、定期的な制御が起動しない場合に前記被試験装置側でタイムアウトするか、または前記障害の回復時に状態の問い合わせを行い、前記上位装置と前記下位装置との状態について整合を確保する。
【0107】図1に示す構成の音声伝送交換システムにおいて、加入者装置7の伝送路のビットエラー測定を64Kbit/sの速度で10bit分(約5時間)することになった場合を例にしてこの実施の形態16の動作について説明する。図38は、この実施の形態16の試験方法および装置の動作を示すフローチャート、図39R>9はシーケンス図であり、図38において図7と同一または相当のステップについては同一の符号を付し説明を省略する。
【0108】この実施の形態16では、ステップST1で保守運用監視制御装置5から保守員がHMI画面上で、■試験折返部(折返点)=加入者装置7の加入者インタフェース部704の出側(加入者側)のチャネル1、■試験種別=64kbit/s、■試験回数・時間(決められた測定単位に対する回数)=4000ユニット=10bit分程度を指定して試験実行を開始する。また、ユーザ使用優先とする。
【0109】ステップST151で、試験測定中に保守運用監視制御装置5と無線・光・有線回線制御装置2との間の回線断が発生した場合、保守運用監視制御装置5がダウンまたはリスタートして試験制御中状態を推持していないと、保守運用監視制御装置5から試験処理強制解放ができない場合や、状態の不整合を起こす場合が考えられる。このため、回線が切断した場合には、回線断を検出した下位装置は試験制御を切断しなければならない場合がある。無線・光・有線回線制御装置2は回線断を検出して下位装置に「試験強制終了通知」を送出して試験状態からアイドル状態に移行する。
【0110】次のステップST152,ステップST153では、無線・光・有線回線制御装置2は試験装置部(測定部)停止、折返し設定、解除処理通話路/DATA部接続解除処理と、この処理までに試験実行したビット数、エラービット数を読み取り、中央制御装置部207に結果を保持する(試験データ保持)。また、下位装置に「試験強制終了通知」を送出する。これを受けた基地局装置6、加入者装置7は折返し設定解除処理、無線回線切断を実施してアイドル状態に移行する。下位装置は処理実行後、上位装置に「試験強制終了応答」を送出する。
【0111】次のステップST154では、回線断が復旧したときには無線・光・有線回線制御装置2が保守運用監視制御装置5に対して、状態整合のため「試験終了通知」と保持したデータの「試験結果通知」を送出する。状態整合のため「試験終了通知」を送出する理由は障害検出時間の差異等で保守運用監視制御装置5が回線断を認識しない場合があるためである。
【0112】次のステップST155では、保守運用監視制御装置5では、ビットエラーレート計算の処理を行い「試験結果通知」により、図40に示すように試験結果の表示を行う。
【0113】この実施の形態16によれば、回線断が発生しても上位装置と下位装置との状態について整合を確保できる試験方法および装置が得られる効果がある。
【0114】実施の形態17.なお以上の各実施の形態では、保守運用監視制御装置5へ無線・光・有線回線制御装置2、基地局装置6さらに加入者装置7などの被試験装置を縦続接続した構成を例に説明したが、保守運用監視制御装置5に1つの被試験装置を接続した構成、あるいは3つ以上の被試験装置を縦続接続した構成に対してもこの試験方法および装置を適用することが出来るものである。
【0115】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、被試験装置に保守運用監視制御装置をリンクさせ、被試験装置の試験を実行する試験装置部に対し保守運用監視制御装置から試験内容の設定指示を行い、試験内容が設定指示された試験装置部が試験内容で行なった試験の結果得られた試験データを保守運用監視制御装置が取得し、取得した試験データについて統計処理を含む試験データの加工を行うようにしたので、保守運用の試験を遠隔制御できる効果がある。
【0116】この発明によれば、試験を行う区間に応じた試験パターンの送信とその試験結果の判定について、区間ごとに、保守運用監視制御装置がリンクされた被試験装置の試験を実行する試験装置部に対し、保守運用監視制御装置からビットエラーレートの測定を含む試験内容の設定指示を行うようにしたので、試験対象が多段階の装置構成である場合でも試験パターンの送出と受信確認を途中の装置において行なって折返し試験を実施し、簡単にシステムの長期安定性を確認できる効果がある。
【0117】この発明によれば、試験を行う区間と、上り方向または下り方向に応じた試験パターンの送信とその試験結果の判定について、区間、上り方向、下り方向ごとに、保守運用監視制御装置がリンクされた被試験装置の試験を実行する試験装置部に対し、保守運用監視制御装置からビットエラーレートの測定を含む試験内容の設定指示を行うようにしたので、折返し試験で上り下りを一体的に試験するのではなく、上り方向と下り方向とを分離して切り分けて試験でき、また試験対象が多段階の装置構成である場合でも試験パターンの送出と受信確認を途中の装置において行なって折返し試験を実施し、簡単にシステムの長期安定性を確認できる効果がある。
【0118】この発明によれば、被試験装置に外部の測定器をリンクさせるリンクステップと、測定器がリンクされた被試験装置の試験を実行する試験装置部に対し測定器から試験内容の設定指示を行う試験内容設定指示ステップと、試験内容が設定指示された試験装置部が試験内容で行った試験の結果得られた試験データを測定器が取得する試験データ取得ステップと、取得した試験データについて測定器が統計処理を含む試験データの加工を行う試験データ加工ステップとを備えるようにしたので、試験データを取得したい被試験装置に対し外部から測定器を接続し、連続測定を実行できる効果がある。
【0119】この発明によれば、試験実行時にユーザの呼が発生したときに強制的に試験実行を解除するかしないかをあらかじめ選択しておき、保守運用監視制御装置へ選択結果を通知し、ユーザの呼発生時には試験実行を解除し、ユーザの呼を優先させるようにしたので、必要に応じて強制的に試験を解除できる効果がある。
【0120】この発明によれば、試験実行中に被試験装置間で、または被試験装置と保守運用監視制御装置との間で障害が発生し、上位装置と下位装置との間で状態の不整合が生じた場合、下位装置について試験実行を解除しアイドル状態や障害閉塞状態に移行させ、また保守運用監視制御装置から定期的にポーリングを行い、被試験装置間、または被試験装置と保守運用監視制御装置との間の状態について確認を行い、定期的な制御が起動しない場合に被試験装置側でタイムアウトするか、または障害の回復時に状態の問い合わせを行い、上位装置と下位装置との状態について整合を確保するようにしたので、障害が発生した場合には状態不整合にならないように整合処理を実施できる効果がある。
【0121】この発明によれば、試験内容の設定指示をもとに試験を実行する試験装置部を有した被試験装置と、被試験装置にリンクし、被試験装置の試験を実行する試験装置部に対し試験内容の設定指示を行い、試験装置部が試験内容で行なった試験の結果得られた試験データを取得し、統計処理を含む試験データの加工を行う保守運用監視制御装置とを備えるようにしたので、被試験装置に対する保守運用の試験を保守運用監視制御装置から遠隔制御できる効果がある。
【0122】この発明によれば、外部装置から与えられた試験内容の設定指示をもとに試験を実行する試験装置部を有し、試験装置部が試験内容で行なった試験の結果得られた試験データを外部装置へ出力するようにしたので、外部装置から保守運用の試験を遠隔制御できる効果がある。
【0123】この発明によれば、試験を実行する試験装置部に対し試験内容の設定指示を行い、試験装置部が試験内容に基づいて行なった試験の結果得られた試験データを該試験装置部から取得し、取得した試験データについて統計処理を含む試験データの加工を行うようにしたので、試験装置部を有する装置に対する保守運用の試験を遠隔制御できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の試験方法および装置が適用される音声伝送交換システムの構成を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1の試験方法および装置が適用される音声伝送交換システムの構成を示すブロック図である。
【図3】 この発明の実施の形態1の試験方法および装置が適用される音声伝送交換システムの保守運用監視制御装置の構成を示すブロック図である。
【図4】 この発明の実施の形態1の試験方法および装置が適用される音声伝送交換システムの無線・光・有線回線制御装置、基地局装置および加入者装置の各試験装置部の構成を示すブロック図である。
【図5】 この発明の実施の形態1の試験方法および装置が適用される音声伝送交換システムの試験装置部のI/Oリードライトインタフェースの動作を示す説明図である。
【図6】 この発明の実施の形態1の試験方法および装置が適用される音声伝送交換システムの無線・光・有線回線制御装置、基地局装置および加入者装置の試験装置部のPNパターン発生・照合・エラー検出装置の構成を示すブロック図である。
【図7】 この発明の実施の形態1の試験方法および装置による符号誤り率試験の実施手順を示すフローチャートである。
【図8】 この発明の実施の形態1の試験方法および装置による符号誤り率試験の実施手順を示すシーケンス図である。
【図9】 この発明の実施の形態1の試験方法および装置による試験開始入力画面を示す説明図である。
【図10】 この発明の実施の形態1の試験方法および装置による試験結果画面を示す説明図である。
【図11】 この発明の実施の形態2の試験方法および装置による符号誤り率試験の実施手順を示すフローチャートである。
【図12】 この発明の実施の形態2の試験方法および装置による符号誤り率試験の実施手順を示すシーケンス図である。
【図13】 この発明の実施の形態3の試験方法および装置による符号誤り率試験の実施手順を示すフローチャートである。
【図14】 この発明の実施の形態3の試験方法および装置による符号誤り率試験の実施手順を示すシーケンス図である。
【図15】 この発明の実施の形態4の試験方法および装置による試験開始入力画面を示す説明図である。
【図16】 この発明の実施の形態5の試験方法および装置による試験開始入力画面を示す説明図である。
【図17】 この発明の実施の形態6の試験方法および装置による試験結果画面を示す説明図である。
【図18】 この発明の実施の形態8の試験方法および装置が適用される音声伝送交換システムの構成を示すブロック図である。
【図19】 この発明の実施の形態8の試験方法および装置が適用される音声伝送交換システムの構成を示すブロック図である。
【図20】 この発明の実施の形態8の試験方法および装置による符号誤り率試験の実施手順を示すフローチャートである。
【図21】 この発明の実施の形態9の試験方法および装置が適用される音声伝送交換システムの構成を示すブロック図である。
【図22】 この発明の実施の形態9の試験方法および装置が適用される音声伝送交換システムの構成を示すブロック図である。
【図23】 この発明の実施の形態9の試験方法および装置による符号誤り率試験の実施手順を示すフローチャートである。
【図24】 この発明の実施の形態9の試験方法および装置による試験結果画面を示す説明図である。
【図25】 この発明の実施の形態10の試験方法および装置による試験結果画面を示す説明図である。
【図26】 この発明の実施の形態11の試験方法および装置が適用される音声伝送交換システムの構成を示すブロック図である。
【図27】 この発明の実施の形態11の試験方法および装置が適用される音声伝送交換システムの構成を示すブロック図である。
【図28】 この発明の実施の形態11の試験方法および装置による符号誤り率試験の実施手順を示すフローチャートである。
【図29】 この発明の実施の形態11の試験方法および装置による試験結果画面を示す説明図である。
【図30】 この発明の実施の形態12の試験方法および装置による符号誤り率試験の実施手順を示すシーケンス図である。
【図31】 この発明の実施の形態13の試験方法および装置による符号誤り率試験の実施手順を示すシーケンス図である。
【図32】 この発明の実施の形態14の試験方法および装置による符号誤り率測定結果を示すグラフ図である。
【図33】 この発明の実施の形態14の試験方法および装置による符号誤り率測定結果を示すグラフ図である。
【図34】 この発明の実施の形態15の試験方法および装置による符号誤り率試験の実施手順を示すフローチャートである。
【図35】 この発明の実施の形態15の試験方法および装置による符号誤り率試験の実施手順を示すシーケンス図である。
【図36】 この発明の実施の形態15の試験方法および装置による試験開始入力画面を示す説明図である。
【図37】 この発明の実施の形態15の試験方法および装置による試験結果画面を示す説明図である。
【図38】 この発明の実施の形態16の試験方法および装置による符号誤り率試験の実施手順を示すフローチャートである。
【図39】 この発明の実施の形態16の試験方法および装置による符号誤り率試験の実施手順を示すシーケンス図である。
【図40】 この発明の実施の形態16の試験方法および装置による試験結果画面を示す説明図である。
【図41】 通信システムの各種試験を行うための従来の試験方法の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
2 無線・光・有線回線制御装置、5 保守運用監視制御装置、6 基地局装置、7 加入者装置、206 試験装置部、605 基地局試験装置部、703加入者装置試験装置部、951 測定装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 被試験装置に保守運用監視制御装置をリンクさせるリンクステップと、前記保守運用監視制御装置がリンクされた前記被試験装置の試験を実行する試験装置部に対し前記保守運用監視制御装置から試験内容の設定指示を行う試験内容設定指示ステップと、前記試験内容が設定指示された前記試験装置部が前記試験内容で行なった試験の結果得られた試験データを前記保守運用監視制御装置が取得する試験データ取得ステップと、前記取得した試験データについて前記保守運用監視制御装置が統計処理を含む試験データの加工を行う試験データ加工ステップとを備えた試験方法。
【請求項2】 試験内容設定指示ステップは、保守運用監視制御装置へ指定された試験折返点と試験種別と、試験回数または測定単位に対する回数により、必要な時間の連続試験、または測定単位ごとの分割試験を含む試験内容の設定指示を前記試験装置部に対し行い、試験データ加工ステップでは、試験データ取得ステップで取得した試験データについて前記保守運用監視制御装置が前記試験データの加工を行い、ビットエラーレートを含む試験データ加工結果を求めることを特徴とする請求項1記載の試験方法。
【請求項3】 試験の全回数は前記保守運用監視制御装置から指示されるか、または測定単位に対する回数が指示され、被試験装置側では前記指示をもとに連続試験を実施する請求項2記載の試験方法。
【請求項4】 試験内容設定指示ステップは、保守運用監視制御装置へ指定された試験折返点と試験種別と測定単位に対する回数により、必要な時間またはビット数の試験を含む試験内容の設定指示を試験装置部に対し行い、試験データ加工ステップでは、試験データ取得ステップで取得した試験データについて前記保守運用監視制御装置が試験データの加工を行い、ビットエラーレートを含む試験データ加工結果を求めることを特徴とする請求項1記載の試験方法。
【請求項5】 試験データ取得ステップでは、被試験装置の単位試験完了ごとに定期的に該被試験装置から保守運用監視制御装置へ報告される試験データを取得し、試験データ加工ステップでは、前記保守運用監視制御装置が前記報告をもとに統計処理を含む試験データの加工を行うことを特徴とする請求項4記載の試験方法。
【請求項6】 試験内容設定指示ステップは、保守運用監視制御装置から試験実施回数が固定化されている被試験装置へ試験実施の開始または継続または終了が指示され、連続的な試験実行を含む試験内容の設定指示を試験装置部に対し行うことを特徴とする請求項1記載の試験方法。
【請求項7】 試験内容設定指示ステップは、保守運用監視制御装置へ指定された試験折返点と試験種別と時間により、必要な時間の連続試験、または測定単位ごとの分割試験を含む試験内容の設定指示を試験装置部に対し行い、試験データ加工ステップでは、試験データ取得ステップで取得した試験データについて前記保守運用監視制御装置が前記試験データの加工を行い、ビットエラーレートを含む試験データ加工結果を求めることを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載の試験方法。
【請求項8】 試験内容設定指示ステップは、保守運用監視制御装置へ指定された試験折返点と試験種別と時間により、必要な時間の試験を含む試験内容の設定指示を試験装置部に対し行い、試験データ加工ステップでは、試験データ取得ステップで取得した試験データについて前記保守運用監視制御装置が前記試験データの加工を行い、ビットエラーレートを含む試験データ加工結果を求めることを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載の試験方法。
【請求項9】 試験内容設定指示ステップは、保守運用監視制御装置へ指定された試験折返点と試験種別と測定を必要とするビット数により、必要な時間の連続試験、または測定単位ごとの分割試験を含む試験内容の設定指示を試験装置部に対し行い、試験データ加工ステップでは、試験データ取得ステップで取得した試験データについて前記保守運用監視制御装置が前記試験データの加工を行い、ビットエラーレートを含む試験データ加工結果を求めることを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載の試験方法。
【請求項10】 試験内容設定指示ステップは、保守運用監視制御装置へ指定された試験折返点と試験種別と測定を必要とするビット数により、必要な時間の試験を含む試験内容の設定指示を試験装置部に対し行い、試験データ加工ステップでは、試験データ取得ステップで取得した試験データについて前記保守運用監視制御装置が前記試験データの加工を行い、ビットエラーレートを含む試験データ加工結果を求めることを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載の試験方法。
【請求項11】 指定したビットエラーレートに対しての判定を行い、その判定結果を表示する判定結果表示ステップを備えたことを特徴とする請求項1から請求項10のうちのいずれか1項記載の試験方法。
【請求項12】 測定単位が測定結果の目的の最小単位である単位時間または単位ビット数である請求項1から請求項11のうちのいずれか1項記載の試験方法。
【請求項13】 試験内容設定指示ステップでは、試験を行う区間に応じた試験パターンの送信とその試験結果の判定について、前記区間ごとに、保守運用監視制御装置がリンクされた被試験装置の試験を実行する試験装置部に対し前記保守運用監視制御装置からビットエラーレートの測定を含む試験内容の設定指示を行うことを特徴とする請求項1記載の試験方法。
【請求項14】 試験内容設定指示ステップでは、試験を行う区間と、上り方向または下り方向に応じた試験パターンの送信とその試験結果の判定について、前記区間、前記上り方向、前記下り方向ごとに、保守運用監視制御装置がリンクされた被試験装置の試験を実行する試験装置部に対し前記保守運用監視制御装置からビットエラーレートの測定を含む試験内容の設定指示を行うことを特徴とする請求項13記載の試験方法。
【請求項15】 試験を行う区間、上り方向または下り方向について周波数、使用チャネル、または特定の回路ごとに、保守運用監視制御装置がリンクされた被試験装置の試験を実行する試験装置部に対し前記保守運用監視制御装置からビットエラーレートの測定を含む試験内容の設定指示を行うことを特徴とする請求項14記載の試験方法。
【請求項16】 試験を行う区間、上り方向または下り方向について行われた試験で使用した回路、チャネルまたは周波数を表示する結果表示ステップを備えたことを特徴とする請求項14記載の試験方法。
【請求項17】 冗長化されている区間に対しては、予備系または運用系ごと、または、各運用系ごとに、保守運用監視制御装置がリンクされた被試験装置の試験を実行する試験装置部に対し、前記保守運用監視制御装置からビットエラーレートの測定を含む試験内容の設定指示を行うことを特徴とする請求項13から請求項16のうちのいずれか1項記載の試験方法。
【請求項18】 被試験装置の試験で使用する試験パターンを選択可能にした請求項1から請求項17のうちのいずれか1項記載の試験方法。
【請求項19】 被試験装置に外部の測定器をリンクさせるリンクステップと、前記測定器がリンクされた前記被試験装置の試験を実行する試験装置部に対し該測定器から試験内容の設定指示を行う試験内容設定指示ステップと、前記試験内容が設定指示された前記試験装置部が前記試験内容で行なった試験の結果得られた試験データを前記測定器が取得する試験データ取得ステップと、前記取得した試験データについて前記測定器が統計処理を含む試験データの加工を行う試験データ加工ステップとを備えた試験方法。
【請求項20】 被試験装置からの応答により途中経過表示を保守運用監視制御装置側でリアルタイムで行うことを特徴とする請求項4から請求項19のうちのいずれか1項記載の試験方法。
【請求項21】 保守運用監視制御装置からの試験経過確認要求により被試験装置における試験途中経過の確認を前記保守運用監視制御装置で行うことを特徴とする請求項1から請求項19のうちのいずれか1項記載の試験方法。
【請求項22】 表示ステップでは、試験データ加工ステップで加工したビットエラーレートを含む試験データ加工結果を、時間、時刻に従って表示することを特徴とする請求項1から請求項19のうちのいずれか1項記載の試験方法。
【請求項23】 試験実行時にユーザの呼が発生したときに強制的に試験実行を解除するかしないかをあらかじめ選択しておき、保守運用監視制御装置へ選択結果を通知し、前記ユーザの呼発生時には前記試験実行を解除し、前記ユーザの呼を優先させる請求項1から請求項22のうちのいずれか1項記載の試験方法。
【請求項24】 試験実行中に被試験装置間で、または被試験装置と保守運用監視制御装置との間で障害が発生し、上位装置と下位装置との間で状態の不整合が生じる可能性がある場合、前記下位装置について試験実行を解除しアイドル状態や障害閉塞状態に移行させ、また保守運用監視制御装置から定期的にポーリングを行い、前記被試験装置間、または前記被試験装置と前記保守運用監視制御装置との間の状態について確認を行い、定期的な制御が起動しない場合に前記被試験装置側でタイムアウトするか、または前記障害の回復時に状態の問い合わせを行い、前記上位装置と前記下位装置との状態について整合を確保する請求項1から請求項23のうちのいずれか1項記載の試験方法。
【請求項25】 試験内容の設定指示をもとに試験を実行する試験装置部を有した被試験装置と、前記被試験装置にリンクし、前記被試験装置の試験を実行する試験装置部に対し試験内容の設定指示を行い、前記試験装置部が前記試験内容で行なった試験の結果得られた試験データを取得し、統計処理を含む前記試験データの加工を行う保守運用監視制御装置とを備えた試験装置。
【請求項26】 外部装置から与えられた試験内容の設定指示をもとに試験を実行する試験装置部を有し、前記試験装置部が前記試験内容で行なった試験の結果得られた試験データを前記外部装置へ出力する被試験装置。
【請求項27】 試験を実行する試験装置部に対し試験内容の設定指示を行い、前記試験装置部が前記試験内容に基づいて行なった試験の結果得られた試験データを該試験装置部から取得し、前記取得した試験データについて統計処理を含む試験データの加工を行う保守運用監視制御装置。

【図1】
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【図5】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図15】
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【図11】
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【図12】
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【図16】
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【図24】
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【図29】
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【図13】
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【図14】
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【図18】
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【図17】
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【図19】
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【図21】
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【図20】
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【図22】
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【図26】
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【図23】
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【図25】
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【図30】
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【図36】
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【図27】
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【図28】
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【図31】
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【図37】
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【図32】
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【図33】
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【図40】
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【図41】
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【図34】
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【図35】
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【図38】
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【図39】
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【公開番号】特開2003−115924(P2003−115924A)
【公開日】平成15年4月18日(2003.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−306833(P2001−306833)
【出願日】平成13年10月2日(2001.10.2)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】