説明

認証装置、被認証装置、及び電池認証システム

【課題】認証専用の接続端子を備えることなく被認証装置の認証を行うことができると共に、被認証装置の偽造が容易となるおそれを低減することができる認証装置、被認証装置、及び電池認証システムを提供する。
【解決手段】通信部28により認証処理以外の通信を行わせるときは、切替スイッチ23によって接続端子203と通信部28とを接続させ、通信部28によって、接続端子202,203を用いて通信を行わせる。また、認証用IC22により電池パック3の認証処理を行わせるときは、切替スイッチ23によって接続端子203と認証用IC22とを接続させ、認証用IC22によって接続端子203を介して通信を行わせることにより認証処理を行わせると共に、通信部28により接続端子202へ、偽装用の信号を出力させるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、認証の対象となる被認証装置、認証を行う認証装置、及び電池パックの認証を行う電池認証システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、充電可能な二次電池を内蔵した電池パックを用いて駆動される携帯型のパーソナルコンピュータや、携帯電話器等の電池駆動機器が広く普及し、このような電池駆動機器で用いられる電池パックも数多く市販されている。しかし、このような電池パックを不正または許可なく製造する業者が数多く存在し、このような業者によって製造された電池パックは、その品質が劣悪であることが多い。そのため、不正に製造された電池パックであるか否かを見極め、そのような電池パックが充電された場合に二次電池が破損したり、災害が発生したりすることを防止することが課題となっている。
【0003】
そこで、電池パックを充電する充電装置に、いわゆるチャレンジ&レスポンス認証として知られている認証方式によって、電池パックが正規のものであるか否かを認証する認証機能を備え、正規のものではない電池パックが使用されることを防止する技術が知られている。また、このような認証機能を有する認証用の集積回路が半導体メーカから市販されており、上述の充電装置のような認証装置や、上述の電池パックのような認証の対象となる被認証装置の製造メーカは、半導体メーカから認証用の集積回路を購入し、充電装置のような認証装置や電池パックのような被認証装置に組み込むことで、機器に認証機能を備えることが可能となっている。
【0004】
図5は、上述のような認証装置に組み込まれて用いられる認証回路101と、被認証装置に組み込まれて用いられる被認証回路102の構成の概略を示す概念図である。図5に示す認証回路101、及び被認証回路102は、例えば半導体メーカによって製造された認証用の集積回路で、いわゆるチャレンジ&レスポンス認証を行う認証回路である。認証回路101と被認証回路102とには、同一の暗号鍵103がそれぞれ記憶されている。そして、認証回路101は、乱数104を生成し、チャレンジとして被認証回路102へ送信する。
【0005】
次に、認証回路101から被認証回路102へチャレンジとして送信された乱数104が、被認証回路102によって、暗号鍵103を用いて暗号化され、レスポンスとして認証回路101へ送信される。一方、認証回路101では、乱数104が暗号鍵103を用いて被認証回路102と同一の暗号化方式によって、暗号化されることで照合データ105が生成される。そして、この照合データ105と被認証回路102から送信されたレスポンスとが比較され、一致すれば認証成功、不一致であれば認証失敗と判定することで、認証処理が実行されるようになっている。
【0006】
そのため、認証回路101を備えた認証装置と、被認証回路102を備えた被認証装置とは、互いに上述のチャレンジとレスポンスとを送受信するためのインターフェイス回路を備えている。図6は、背景技術に係る充電装置111と電池パック112とからなる認証システム110の構成の一例を示すブロック図である。図6に示す充電装置111は、認証回路101、MPU(Microprocessing Unit)113、充電回路114、抵抗115,116、及び接続端子121,122,123,124,125を備えている。図6に示す電池パック112は、被認証回路102、二次電池131、制御回路132、スイッチング素子133、及び接続端子141,142,143,144,145を備えている。
【0007】
また、充電装置111に電池パック112が取り付けられると、接続端子121,122,123,124,125と接続端子141,142,143,144,145とが接続されるようになっている。
【0008】
充電装置111と電池パック112との間の通信方式は、電池の規格団体であるSBS−IF(Smart Battery System Implementers Forum)によって、同期クロックSCLとデータ信号SDAとを用いる二線式の通信方式であるSMBus(System Management Bus)(登録商標)が規格化されており、MPU113と制御回路132とは、このような二線式の通信方式によって、接続端子122,142、及び接続端子123,143を介して通信可能にされている。
【0009】
そして、制御回路132によって、図略の電圧検出回路や図略の電流検出回路によって検出された二次電池131の端子電圧や充電電流が、制御回路132によって接続端子122,142、及び接続端子123,143を介してMPU113へ送信され、MPU113によって、制御回路132から送信された二次電池131の端子電圧や充放電電流に応じて充電回路114の出力電流が調節されて、適宜二次電池131が充電されるようになっている。
【0010】
また、認証回路101、及び被認証回路102は、偽造を防止するために暗号化方式が秘密にされているのはもちろんのこと、認証方式の解析を困難にするために、チャレンジのビット長や認証回路101と被認証回路102との間の通信プロトコルも秘密にされている場合が少なくない。このように、チャレンジのビット長や認証回路101と被認証回路102との間の通信プロトコルが秘密にされている場合、このような認証回路101や被認証回路102を機器に組み込んで使用する機器メーカも、認証回路101と被認証回路102との間の通信プロトコル等を知ることができない。
【0011】
そのため、機器メーカは、認証回路101と被認証回路102とを直接接続して、認証回路101と被認証回路102との間でチャレンジやレスポンスの送受信を可能にするべく、暗号認証専用の接続端子124,144を設けている。このように、暗号認証専用の接続端子124,144を設けることで、機器メーカが認証回路101と被認証回路102との間の通信プロトコルを知らなくても、認証回路101と被認証回路102とが接続端子124,144を介して直接通信を行うことで、認証回路101によって、電池パック112の認証を行うことが可能となる。そして、MPU113は、認証回路101により得られた認証結果のみを認証回路101から受信することで、電池パック112の認証を行うことができるようになっている。
【0012】
しかしながら、認証装置である充電装置111と被認証装置である電池パック112とに、暗号認証専用の接続端子をそれぞれ設けた場合には、接続端子数の増加によりコストが増大するのみならず、市場において小型化の要求が強い電池パック112のような被認証装置に暗号認証専用の接続端子144を設けると、小型化の妨げとなってしまうという、不都合があった。
【0013】
そこで、MPU113と制御回路132との間の通信に用いられる接続端子を、認証回路101と被認証回路102との間の通信に共用することで、暗号認証専用の接続端子を削減することが考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2003−162986号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、上述のように、充電装置111と電池パック112との間の通信は、二線式の通信方式であるSMBus(登録商標)によって行われるため、MPU113と制御回路132との間の二線式通信に用いられる接続端子のうち一方、例えば接続端子123,143を、認証回路101と被認証回路102との間の通信に共用した場合、MPU113と制御回路132との間で通信を行うときは、接続端子122,142、及び接続端子123,143の両方に信号が流れる一方、認証回路101と被認証回路102との間で認証が行われるときは、接続端子124,144にしか信号が流れない。そのため、被認証回路102を偽造しようとしている第三者は、接続端子122,142、及び接続端子123,143の両方に信号が流れるか、接続端子122,142、及び接続端子123,143のうちいずれか一方にしか信号が流れないかによって、認証回路101と被認証回路102との間で送受信されている認証用の信号を特定することが容易となるので、認証用の信号を解析することが容易となる結果、電池パック112を偽造することが容易となるという、不都合があった。
【0015】
本発明は、このような事情に鑑みて為された発明であり、認証回路を備える認証装置と被認証回路を備える被認証装置とに認証専用の接続端子を備えることなく被認証装置の認証を行うことができると共に、被認証装置の偽造が容易となるおそれを低減することができる認証装置、被認証装置、及び電池認証システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明に係る認証装置は、認証の対象となる被認証装置の認証を行う認証装置であって、前記被認証装置と接続するための複数の接続端子と、前記複数の接続端子のうち少なくとも一つの第1接続端子に接続された切替スイッチと、前記被認証装置との間で、前記複数の接続端子のうち前記第1接続端子をのぞく残余の第2接続端子と、前記切替スイッチ及び当該切替スイッチにそれぞれ接続された前記第1接続端子とを介して通信を行う通信部と、前記被認証装置との間で前記切替スイッチ及び前記第1接続端子を介して通信を行うことにより、前記被認証装置の認証処理を行う認証処理部と、前記通信部により前記通信を行わせるときは、前記切替スイッチによって前記第1接続端子と前記通信部とを接続させ、前記認証処理部により前記認証処理を行わせるときは、前記切替スイッチによって前記第1接続端子と前記認証処理部とを接続させると共に、前記通信部により前記第2接続端子へ、偽装用の信号を出力させる切替処理部とを備える。
【0017】
この構成によれば、通信部により、被認証装置との間で認証処理とは異なる通信処理が行われるときは、切替スイッチによって第1接続端子と通信部とが接続され、通信部によって、第1及び第2接続端子を介して被認証装置と通信が行われる。また、認証処理部により、認証処理のための通信が行われるときは、切替スイッチによって第1接続端子と認証処理部とが接続され、認証処理部によって、第1接続端子を介して被認証装置と認証処理のための通信が行われると共に、通信部から第2接続端子へ偽装用の信号が出力される。この場合、認証処理とは異なる通信処理に用いられる第1接続端子を介して認証処理のための通信が行われるので、認証装置に認証専用の接続端子を備える必要がない。また、認証処理の際に、認証処理のための通信に使用されない第2接続端子には、通信部から偽装用の信号が出力されるので、第2接続端子に信号が流れているか否かによって、認証用の信号であるか否かを区別することが困難となり、認証用の信号を解析することが困難となる結果、被認証装置の偽造が容易となるおそれを低減することができる。
【0018】
また、前記第1接続端子、前記切替スイッチ、及び前記第2接続端子はそれぞれ一つであり、前記通信部は、前記切替スイッチと前記第1接続端子とを介して前記被認証装置へデータ信号を送信すると共に前記第2接続端子を介して前記被認証装置へクロック信号を送信することにより、同期式の通信を実行し、前記切替処理部は、前記偽装用の信号として、前記通信部により前記クロック信号を出力させることが好ましい。
【0019】
この構成によれば、通信部によって、認証処理とは異なる通信が行われるときは、第1接続端子を介して被認証装置へデータ信号が送信され、第2接続端子を介して被認証装置へクロック信号が送信されて、同期式の通信が実行される。また、認証処理が行われるときは、通信部によって、偽装用の信号として、認証処理とは異なる通信が行われる際と同じクロック信号が第2接続端子へ出力されるので、第2接続端子に流れる信号によって、第1接続端子に流れる信号が認証用の信号であるか否かを区別することが困難となり、認証用の信号を解析することが困難となる結果、被認証装置の偽造が容易となるおそれを低減することができる。また、同期式の通信に用いられるクロック信号は、単純な周期信号であるから、認証処理のための通信が行われるときと、認証処理以外の通信処理が行われるときとで、同じ信号を生成することが容易である。
【0020】
また、前記認証処理部は、前記認証に用いられる所定の認証用データを、前記切替スイッチと前記第1接続端子とを介して前記被認証装置へ送信する送信部と、前記被認証装置から送信された返信データを、前記第1接続端子と前記切替スイッチとを介して受信する受信部と、前記認証のための暗号鍵を予め記憶する暗号鍵記憶部と、前記認証用データを、予め設定された暗号方式によって、前記暗号鍵記憶部により記憶されている暗号鍵を用いて暗号化することにより暗号化データを生成する暗号化部と、前記暗号化部により生成された暗号化データと前記受信部により受信された返信データとを比較し、当該暗号化データと当該返信データとが一致した場合、認証が成功した旨の信号を出力し、当該暗号化データと当該返信データとが一致しなかった場合、認証が失敗した旨の信号を出力する認証部とを備えることが好ましい。
【0021】
この構成によれば、認証処理部によって認証処理が行われる際に、認証処理のための通信に使用されない第2接続端子に通信部から偽装用の信号が出力されるのと並行して、送信部によって認証用データが第1接続端子を介して被認証装置へ送信され、受信部によって第1接続端子を介して被認証装置から送信された返信データが受信されるので、第2接続端子に信号が流れているか否かによって、認証用データ及び返信データを認証用の信号以外の信号と区別することが困難となり、認証用データ及び返信データを解析することが困難となる結果、被認証装置の偽造が容易となるおそれを低減することができる。
【0022】
また、本発明に係る被認証装置は、上述の認証装置によって認証される被認証装置であって、前記第1接続端子に接続するための第1被認証側接続端子と、前記第2接続端子に接続するための第2被認証側接続端子と、前記第1被認証側接続端子及び前記第2被認証側接続端子を介して前記通信部と通信を行う被認証側通信部と、前記第1被認証側接続端子を介して前記認証装置との間で通信を行うことにより、前記認証処理部による認証処理に応答する認証応答処理部とを備える。
【0023】
この構成によれば、被認証側通信部によって、上述の認証装置における通信部と、第1被認証側接続端子及び第2被認証側接続端子を介して通信が行われ、認証応答処理部が、第1被認証側接続端子を介して認証処理部による認証処理に応答することにより、認証処理部による認証処理が行われるので、被認証装置に認証専用の接続端子を備える必要がない。また、認証処理の際に、認証処理のための通信に使用されない第2接続端子、及び第2接続端子に接続された第2被認証側接続端子に、通信部から偽装用の信号が出力されるので、第2被認証側接続端子に信号が流れているか否かによって、第1被認証側接続端子に流れる信号が認証用の信号であるか否かを区別することが困難となり、認証用の信号を解析することが困難となる結果、被認証装置の偽造が容易となるおそれを低減することができる。
【0024】
また、前記被認証装置は、二次電池をさらに備えた電池パックであり、前記被認証側通信部は、前記二次電池に関する信号を、前記第1被認証側接続端子及び前記第2被認証側接続端子を介して前記通信部へ送信することが好ましい。
【0025】
この構成によれば、二次電池を備えた電池パックに認証専用の接続端子を備えることなく、電池パックの偽造が容易となるおそれを低減することができる。また、被認証側通信部によって、二次電池に関する信号を、第1被認証側接続端子及び第2被認証側接続端子を介して通信部へ送信することができる。
【0026】
また、本発明に係る電池認証システムは、上述の認証装置と、上述の被認証装置とを備え、前記認証装置は、前記二次電池に接続するための充電用接続端子と、前記通信部によって前記第1及び第2接続端子を介して前記電池パックから受信された信号に応じて、前記充電用接続端子を介して前記二次電池を充電する充電部とをさらに備える充電装置である。
【0027】
この構成によれば、通信部によって前記第1及び第2接続端子を介して電池パックの二次電池に関する情報を示す信号を取得し、この信号に応じて充電部によって、二次電池を充電することができる。また、被認証装置である電池パックと認証装置である充電装置とに認証専用の接続端子を備えることなく認証用の信号を解析することが困難となるので、電池パックの偽造が容易となるおそれを低減することができる。
【発明の効果】
【0028】
このような構成の認証装置、被認証装置、及び電池認証システムは、通信部により、被認証装置との間で認証処理とは異なる通信処理が行われるときは、切替スイッチによって第1接続端子と通信部とが接続され、通信部によって、第1及び第2接続端子を介して被認証装置と通信が行われる。また、認証処理部により、認証処理のための通信が行われるときは、切替スイッチによって第1接続端子と認証処理部とが接続され、認証処理部によって、第1接続端子を介して被認証装置と認証処理のための通信が行われると共に、通信部から第2接続端子へ偽装用の信号が出力される。この場合、認証処理とは異なる通信処理に用いられる第1接続端子を介して認証処理のための通信が行われるので、認証装置に認証専用の接続端子を備える必要がない。また、認証処理の際に、認証処理のための通信に使用されない第2接続端子には、通信部から偽装用の信号が出力されるので、第2接続端子に信号が流れているか否かによって、認証用の信号であるか否かを区別することが困難となり、認証用の信号を解析することが困難となる結果、被認証装置の偽造が容易となるおそれを低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。図1は、本発明の一実施形態に係る認証装置と被認証装置とを用いた電池認証システムの構成の一例を示すブロック図である。図1に示す電池認証システム1は、認証装置の一例である充電装置2と、被認証装置の一例である電池パック3とを備えて構成されている。
【0030】
充電装置2は、制御IC(Integrated Circuit)21、認証用IC22(認証処理部)、切替スイッチ23、充電回路24(充電部)、抵抗25,26、接続端子201(充電用接続端子)、接続端子202(第2接続端子)、接続端子203(第1接続端子)、及び接続端子204を備えている。また、制御IC21は、制御部27と通信部28とを備えている。電池パック3は、二次電池31、被認証用IC32(認証応答処理部)、制御IC33、切替スイッチ34、スイッチング素子38、接続端子301、接続端子302(第2被認証側接続端子)、接続端子303(第1被認証側接続端子)、及び接続端子304を備えている。また、制御IC33は、制御部35、通信部36(被認証側通信部)、電圧検出回路37、を備えている。
【0031】
そして、充電装置2と電池パック3とが組み合わされると、接続端子201,202,203,204と接続端子301,302,303,304とがそれぞれ接続されるようになっている。
【0032】
まず、充電装置2において、切替スイッチ23は、例えば、半導体アナログスイッチ、マルチプレクサ、フォトMOSリレー、トランジスタやリレースイッチ等のスイッチング素子を用いて構成されており、制御部27からの制御信号に応じて接続端子203を、通信部28及び認証用IC22のうちいずれか一方に選択的に接続する。抵抗25は、接続端子202のプルアップ抵抗であり、抵抗26は、接続端子203のプルアップ抵抗である。
【0033】
通信部28は、例えばSMBus(登録商標)の規格に準拠した二線式の通信インターフェイス回路である。そして、通信部28は、同期用のクロック信号SCLを、接続端子202,302を介して通信部36へ送信すると共に、制御部27からの信号をシリアル信号に変換してデータ信号SDAとして切替スイッチ23、接続端子203,303、及び切替スイッチ34を介して通信部36へ送信したり、通信部36から送信されたデータ信号SDAを切替スイッチ34、接続端子303,203、及び切替スイッチ23を介して受信し、制御部27で処理可能な信号形式に変換して制御部27へ送信したりする。
【0034】
充電回路24は、例えばAC−DCコンバータやDC−DCコンバータなどから成り、図略の電源回路から供給された電源電圧を、制御部27からの制御信号に応じた電圧値、電流値、及びパルス幅に変換し、接続端子201,301、及び接続端子204,304を介して電池パック3へ供給する。
【0035】
図2は、認証用IC22及び被認証用IC32の構成の一例を示すブロック図である。まず、認証用IC22の構成について説明する。認証用IC22は、例えば、乱数を認証用データD1として生成し、送信部222へ出力する乱数生成回路221と、乱数生成回路221からの認証用データD1(チャレンジ)をデータ信号SDAとして、切替スイッチ23と接続端子203とを介して電池パック3へ送信する送信部222と、電池パック3から送信された返信データD3(レスポンス)を、接続端子203と切替スイッチ23とを介して受信する受信部223と、認証のための暗号鍵を予め記憶する例えばEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)を用いて構成された暗号鍵記憶部224と、認証用データD1を、予め設定された暗号方式によって暗号鍵記憶部224により記憶されている暗号鍵を用いて暗号化することにより、暗号化データD2を生成する暗号化部225と、例えば比較器により構成され、暗号化データD2と受信部223により受信された返信データD3とを比較し、暗号化データD2と返信データD3とが一致した場合、認証が成功した旨の認証結果信号D4を出力し、暗号化データD2と返信データD3とが一致しなかった場合、認証が失敗した旨の認証結果信号D4を出力する認証部226とを備えている。
【0036】
図1に戻って制御部27は、例えば所定の演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)と、所定の制御プログラムが記憶されたROM(Read Only Memory)と、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、これらの周辺回路等とを備えて構成され、ROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、切替処理部271、及び充電制御部272として機能する。
【0037】
切替処理部271は、通信部28により通信を行わせるときは、切替スイッチ23によって接続端子203と通信部28とを接続させ、認証用IC22により認証処理を行わせるときは、切替スイッチ23によって接続端子203と認証用IC22とを接続させると共に、通信部28により同期用のクロック信号SCLを、接続端子202を介して電池パック3へ送信させる。
【0038】
充電制御部272は、通信部28によって電池パック3から受信された信号に基づいて、充電回路24の出力電圧、電流等を制御する。
【0039】
次に、電池パック3において、接続端子301は、スイッチング素子38を介して二次電池31の正極に接続されている。また、接続端子304は、二次電池31の負極に接続され、グラウンド端子として用いられている。
【0040】
電圧検出回路37は、例えばA/Dコンバータを用いて構成されており、二次電池31の端子電圧を検出し、デジタル信号に変換して制御部35へ出力する。
【0041】
通信部36は、通信部28と同様、例えばSMBus(登録商標)の規格に準拠した二線式の通信インターフェイス回路である。そして、通信部36は、通信部28から接続端子202,302を介して受信された同期用のクロック信号SCLと同期して、通信部28から接続端子203,303、及び切替スイッチ34を介して受信したデータ信号SDAを受信し、制御部35で処理可能な信号形式に変換して制御部35へ出力する。また、通信部36は、制御部35から出力された信号をシリアル信号に変換してデータ信号SDAとして、クロック信号SCLと同期して切替スイッチ34及び接続端子303,203を介して充電装置2へ出力する。
【0042】
図2に戻って被認証用IC32は、例えば、受信部321、暗号鍵記憶部322、暗号化部323、及び送信部324を備えている。受信部321は、充電装置2から送信された認証用データD1を、接続端子203,303、及び切替スイッチ34を介して受信し、暗号化部323へ出力する通信インターフェイス回路である。
【0043】
暗号鍵記憶部322は、例えばEEPROMを用いて構成された不揮発性の記憶回路で、暗号鍵記憶部224に記憶されている暗号鍵と同じ暗号鍵が、予め記憶されている。暗号化部323は、暗号化部225と同じ暗号化方式を用いて、受信部321により受信された認証用データD1を、暗号鍵記憶部322により記憶されている暗号鍵を用いて暗号化することにより返信データD3を生成し、送信部324へ出力する。
【0044】
送信部324は、返信データD3を、切替スイッチ34及び接続端子303,203を介して充電装置2へ、データ信号SDAとして送信する。
【0045】
上述のように、送信部222と受信部321との間、及び送信部324と受信部223との間は、切替スイッチ23,34と接続端子203,303とによって直接接続されるので、認証用IC22及び被認証用IC32を製造するメーカは、充電装置2や電池パック3を製造する機器メーカに送信部222と受信部321との間、及び送信部324と受信部223との間で用いられる通信方式を秘密にして、認証用IC22及び被認証用IC32で用いられる暗号方式の解析の困難性を向上させることができる結果、電池パック3の偽造の困難性を向上させることができる。
【0046】
なお、認証処理部及び認証応答処理部は、必ずしも認証用IC22や被認証用IC32のように集積回路化されているものに限られず、例えばプリント配線基板上に構成された回路モジュール等であってもよい。
【0047】
図1に戻って制御部35は、例えば所定の演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)と、所定の制御プログラムが記憶されたROM(Read Only Memory)と、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、これらの周辺回路等とを備えて構成され、ROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、切替制御部351、及び充放電制御部352として機能する。
【0048】
切替制御部351は、被認証用IC32により認証処理を行わせるとき、例えば通信部36によって、充電装置2から認証処理を実行する旨の信号が受信されたとき、切替スイッチ34によって、接続端子303と被認証用IC32とを接続させる。また、切替制御部351は、通信部36により通信を行わせるとき、例えば被認証用IC32から、返信データD3の送信が終了した旨の信号を受信したときは、切替スイッチ34によって接続端子303と通信部36とを接続させる。
【0049】
充放電制御部352は、電圧検出回路37により検出された二次電池31の端子電圧を示す情報を、通信部36によって充電装置2へ送信させる。また、充放電制御部352は、例えば、図略の電流センサによって検出された二次電池31の充電電流や、図略の温度センサにより検出された二次電池31の温度を示す情報を、さらに通信部36によって充電装置2へ送信させるようにしてもよい。あるいは、充放電制御部352は、充電回路24に出力を要求する電圧、電流、あるいはパルス幅等の指示情報を、通信部36によって充電装置2へ送信させるようにしてもよい。また、充放電制御部352は、電圧検出回路37や、図略の電流センサや温度センサによって検出された電圧、電流、温度等の情報に基づき、過電圧、過電流、過度の温度上昇等を検出した場合、スイッチング素子38をオフさせて、二次電池31を過電圧、過電流、過度の温度上昇等から保護するようになっている。
【0050】
次に、上述のように構成された電池認証システム1の動作について説明する。図3は、電池認証システム1の動作の一例を示すフローチャートである。まず、切替処理部271からの制御信号に応じて、通信部28によって、電池パック3における通信部36へ、認証処理を行う旨の信号が送信される。そして、通信部36により認証処理を行う旨の信号が受信されると、切替制御部351によって、切替スイッチ34が被認証用IC32側へ切り替えられる(ステップS1)。
【0051】
次に、切替処理部271によって、充電装置2の切替スイッチ23が認証用IC22側へ切り替えられる(ステップS2)。これにより、認証用IC22と被認証用IC32とが、切替スイッチ23、接続端子203,303、及び切替スイッチ34を介して接続され、認証用IC22と被認証用IC32との間で認証処理を実行可能にされる。
【0052】
次に、切替処理部271によって、例えば通信部28からダミーのデータを送信させる等の方法により、通信部28から接続端子202を介して電池パック3へ、偽装用のクロック信号SCLが送信される(ステップS3)。そして、認証用IC22から接続端子203,303を介して被認証用IC32へ認証用データD1が送信され、被認証用IC32から接続端子303,203を介して認証用IC22へ返信データD3が返信されることで、認証処理が実行される(ステップS4)。
【0053】
具体的には、認証用IC22において、乱数生成回路221によって、乱数が認証用データD1として生成されて送信部222へ出力され、送信部222によって、認証用データD1(チャレンジ)がデータ信号SDAとして、切替スイッチ23と接続端子203,303と切替スイッチ34とを介して被認証用IC32へ送信される。
【0054】
そうすると、被認証用IC32において、認証用データD1が受信部321により受信されて暗号化部323へ出力される。そして、暗号化部323によって、認証用データD1が、暗号鍵記憶部322により記憶されている暗号鍵を用いて、暗号化部225と同じ暗号化方式により暗号化されることにより返信データD3が生成される。そして、送信部324によって、返信データD3が、切替スイッチ34、接続端子303,203、及び切替スイッチ23を介して認証用IC22の受信部223へ送信される。
【0055】
また、認証用IC22では、乱数生成回路221によって生成された認証用データD1が、暗号化部225によって、予め設定された暗号方式によって暗号鍵記憶部224により記憶されている暗号鍵を用いて暗号化されて、暗号化データD2が生成される。そして、認証部226によって、暗号化データD2と受信部223により受信された返信データD3とが比較され、暗号化データD2と返信データD3とが一致した場合、認証が成功した旨の認証結果信号D4が制御部27へ出力され、暗号化データD2と返信データD3とが一致しなかった場合、認証が失敗した旨の認証結果信号D4が制御部27へ出力される。
【0056】
この場合、認証用IC22から接続端子203,303を介して被認証用IC32へ認証用データD1が送信されている間、及び被認証用IC32から接続端子303,203を介して認証用IC22へ返信データD3が送信されている間、認証用IC22と被認証用IC32との間の通信に用いられていない接続端子202,302には、通信部28と通信部36との間で二線式通信が実行されているときと同じクロック信号SCLが出力されているので、電池パック3を偽造しようとしている第三者が、接続端子202,302、及び接続端子203,303の両方に信号が流れるか否かによって、認証用IC22と被認証用IC32との間で送受信されている認証用の信号である認証用データD1及び返信データD3を特定することができない結果、認証に用いられている暗号の解析が困難となり、電池パック3の偽造が容易になるおそれを低減することができる。
【0057】
また、上述の構成によれば、充電装置2、及び電池パック3に、暗号認証専用の接続端子を備えることなく被認証装置の認証を行うことができるので、コストの増大を低減しつつ、電池パック3の偽造が容易になるおそれを低減することができる。
【0058】
次に、被認証用IC32による返信データD3の送信が終了すると、例えば被認証用IC32から、返信データD3の送信が終了した旨の信号が切替制御部351へ送信され、切替制御部351によって、電池パック3の切替スイッチ34が通信部36側へ切り替えられる(ステップS5)。
【0059】
次に、切替処理部271によって、認証用IC22から出力された認証結果信号D4が確認され(ステップS6)、認証結果信号D4が認証失敗を示す場合(ステップS6でNO)、通信部28によるクロック信号SCLの送信が停止され(ステップS7)、処理を終了する。一方、ステップS6において、認証結果信号D4が認証成功を示す場合(ステップS6でYES)、通信部28によるクロック信号SCLの送信が停止され(ステップS8)、切替処理部271によって、充電装置2の切替スイッチ23が通信部28側へ切り替えられて通信部28と通信部36とが二線式通信を実行可能にされる(ステップS9)。
【0060】
そして、充放電制御部352によって、電圧検出回路37により検出された二次電池31の端子電圧を示す情報や、図略の電流センサによって検出された二次電池31の充電電流、図略の温度センサにより検出された二次電池31の温度を示す情報等、二次電池31に関する情報を示す信号が、通信部36へ出力され、通信部36から通信部28へ送信される。さらに充電制御部272によって、通信部28により電池パック3から受信された二次電池31の端子電圧、充電電流、温度等の情報に基づき充電回路24の出力電圧、電流等が制御され、二次電池31が充電され(ステップS10)、処理を終了する。
【0061】
なお、充放電制御部352は、二次電池31を充電するための充電電圧や充電電流、充電パルス幅等を指示する指示信号を、二次電池に関する信号として充電装置2へ送信し、充電制御部272は、充放電制御部352から送信された指示信号に応じた充電電圧や充電電流、充電パルス幅等を、充電回路24から出力させるようにしてもよい。
【0062】
また、充電装置2は、二線式のシリアル通信を行うための接続端子202,203を備え、接続端子203が第1接続端子の一例に相当し、接続端子202が第2接続端子の一例に相当する例を示したが、第1,第2接続端子はそれぞれ複数であってもよい。図4は、第1,第2接続端子がそれぞれ複数設けられた場合の、制御部27a,35a、及び認証用IC22a,32aの接続方法の一例を示す説明図である。
【0063】
図4に示すように、制御部27aと制御部35aとは、例えば8ビットのパラレルバスを介して通信を行うものであり、認証用IC22aと被認証用IC32aとは、例えば4ビットのパラレルバスを介して通信を行うものであってもよい。この場合、制御部27aが備えるバスインターフェイス回路273が通信部の一例に相当し、制御部35aが備えるバスインターフェイス回路353が被認証側通信部の一例に相当している。
【0064】
そして、8ビットバスのうち例えば4ビットが、複数の切替スイッチ23−1,23−2,23−3,23−4をそれぞれ介して第1接続端子の一例に相当する接続端子203−1、203−2、203−3、203−4に接続され、残余の4ビットが第2接続端子の一例に相当する接続端子202−1、202−2、202−3、202−4に接続され、切替処理部271からの制御信号に応じて切替スイッチ23−1,23−2,23−3,23−4が切り替えられることで、制御部27a及び認証用IC22aのうち、いずれか一方が接続端子202−1、202−2、202−3、202−4を介して電池パック3aに接続される構成としてもよい。
【0065】
この場合、切替処理部271は、認証用IC22aにより電池パック3の認証処理を行わせるときは、切替スイッチ23−1,23−2,23−3,23−4によって接続端子203−1、203−2、203−3、203−4と認証用IC22aとを接続させると共に、例えばバスインターフェイス回路273によって予め設定された、あるいはランダムなデータの書き込み動作を行わせることにより、接続端子202−1、202−2、202−3、202−4に偽装用の信号を送信させるようにすればよい。
【0066】
同様に、電池パック3aは、接続端子202−1、202−2、202−3、202−4、及び接続端子203−1、203−2、203−3、203−4にそれぞれ接続するための接続端子302−1、302−2、302−3、302−4、及び接続端子303−1、303−2、303−3、303−4を備え、切替スイッチ34−1,34−2,34−3,34−4によって、制御部35a及び被認証用IC32aのうちいずれかを接続端子303−1、303−2、303−3、303−4に接続させるようにしてもよい。
【0067】
また、認証装置は、認証機能を有する機器であればよく、充電装置2に限られない。被認証装置もまた、認証の対象となる機器であればよく、電池パック3に限られず、例えばメモリカードや各種のアダプタ装置であってもよい。認証装置は、例えば充電装置2を内蔵した携帯型パーソナルコンピュータやデジタルカメラ、携帯電話等であってもよく、二次電池の充電機能を有さない電子機器であって、例えばメモリカードやその他種々のアダプタ装置の認証を行う機器であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明は、各種電池搭載装置の電源として用いられる電池パックやメモリカード等の各種アダプタ機器であって認証の対象となる被認証装置、及びこのような被認証装置の認証を行う充電装置、携帯型パーソナルコンピュータやデジタルカメラ、携帯電話機等の電子機器、電気自動車やハイブリッドカー等の車両等の認証装置、及びこのような認証装置と被認証装置とからなる認証システムとして好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の一実施形態に係る認証装置と被認証装置とを用いた電池認証システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図2】図1に示す認証用IC及び被認証用ICの構成の一例を示すブロック図である。
【図3】図1に示す電池認証システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【図4】図1に示す電池認証システムの変形例を説明するための説明図である。
【図5】背景技術に係る認証装置に組み込まれて用いられる認証回路と、被認証装置に組み込まれて用いられる被認証回路の構成の概略を示す概念図である。
【図6】背景技術に係る充電装置と電池パックとからなる認証システムの構成の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0070】
1 電池認証システム
2 充電装置
3,3a 電池パック
22,22a 認証用IC
23,34 切替スイッチ
24 充電回路
27,27a,35,35a 制御部
28,36 通信部
31 二次電池
32,32a 被認証用IC
37 電圧検出回路
201,202,203,204,301,302,303,304 接続端子
221 乱数生成回路
222,324 送信部
223,321 受信部
224 暗号鍵記憶部
225,323 暗号化部
226 認証部
271 切替処理部
272 充電制御部
273,353 バスインターフェイス回路
322 暗号鍵記憶部
351 切替制御部
352 充放電制御部
D1 認証用データ
D2 暗号化データ
D3 返信データ
D4 認証結果信号
SDA データ信号
SCL クロック信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
認証の対象となる被認証装置の認証を行う認証装置であって、
前記被認証装置と接続するための複数の接続端子と、
前記複数の接続端子のうち少なくとも一つの第1接続端子に接続された切替スイッチと、
前記被認証装置との間で、前記複数の接続端子のうち前記第1接続端子をのぞく残余の第2接続端子と、前記切替スイッチ及び当該切替スイッチにそれぞれ接続された前記第1接続端子とを介して通信を行う通信部と、
前記被認証装置との間で前記切替スイッチ及び前記第1接続端子を介して通信を行うことにより、前記被認証装置の認証処理を行う認証処理部と、
前記通信部により前記通信を行わせるときは、前記切替スイッチによって前記第1接続端子と前記通信部とを接続させ、前記認証処理部により前記認証処理を行わせるときは、前記切替スイッチによって前記第1接続端子と前記認証処理部とを接続させると共に、前記通信部により前記第2接続端子へ、偽装用の信号を出力させる切替処理部と
を備えることを特徴とする認証装置。
【請求項2】
前記第1接続端子、前記切替スイッチ、及び前記第2接続端子はそれぞれ一つであり、
前記通信部は、前記切替スイッチと前記第1接続端子とを介して前記被認証装置へデータ信号を送信すると共に前記第2接続端子を介して前記被認証装置へクロック信号を送信することにより、同期式の通信を実行し、
前記切替処理部は、前記偽装用の信号として、前記通信部により前記クロック信号を出力させること
を特徴とする請求項1記載の認証装置。
【請求項3】
前記認証処理部は、
前記認証に用いられる所定の認証用データを、前記切替スイッチと前記第1接続端子とを介して前記被認証装置へ送信する送信部と、
前記被認証装置から送信された返信データを、前記第1接続端子と前記切替スイッチとを介して受信する受信部と、
前記認証のための暗号鍵を予め記憶する暗号鍵記憶部と、
前記認証用データを、予め設定された暗号方式によって、前記暗号鍵記憶部により記憶されている暗号鍵を用いて暗号化することにより暗号化データを生成する暗号化部と、
前記暗号化部により生成された暗号化データと前記受信部により受信された返信データとを比較し、当該暗号化データと当該返信データとが一致した場合、認証が成功した旨の信号を出力し、当該暗号化データと当該返信データとが一致しなかった場合、認証が失敗した旨の信号を出力する認証部とを備えること
を特徴とする請求項1又は2記載の認証装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の認証装置によって認証される被認証装置であって、
前記第1接続端子に接続するための第1被認証側接続端子と、
前記第2接続端子に接続するための第2被認証側接続端子と、
前記第1被認証側接続端子及び前記第2被認証側接続端子を介して前記通信部と通信を行う被認証側通信部と、
前記第1被認証側接続端子を介して前記認証装置との間で通信を行うことにより、前記認証処理部による認証処理に応答する認証応答処理部とを備えること
を特徴とする被認証装置。
【請求項5】
前記被認証装置は、二次電池をさらに備えた電池パックであり、
前記被認証側通信部は、前記二次電池に関する信号を、前記第1被認証側接続端子及び前記第2被認証側接続端子を介して前記通信部へ送信すること
を特徴とする請求項4記載の被認証装置。
【請求項6】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の認証装置と、
請求項5に記載の被認証装置とを備え、
前記認証装置は、前記二次電池に接続するための充電用接続端子と、
前記通信部によって前記第1及び第2接続端子を介して前記電池パックから受信された信号に応じて、前記充電用接続端子を介して前記二次電池を充電する充電部とをさらに備える充電装置であること
を特徴とする電池認証システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2008−197706(P2008−197706A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−29125(P2007−29125)
【出願日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】