説明

課金システム、コンテンツ再生装置、ライセンス販売機並びにプログラムおよび記録媒体

蓄積放送やリムーバブルな記録媒体で配布されたコンテンツへの課金を、不正な使用を防ぎつつ、利用者のプライバシーを保持した状態で行う課金システムを提供する。プリペイドカードに記憶した金銭情報を特定する課金IDを読み取り、利用者に指定された暗号化コンテンツのコンテンツIDと課金IDを課金サーバに通知して、課金と引き換えに復号用情報を取得し、暗号化されたコンテンツをこの復号用情報で復号化して利用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、課金システム、コンテンツ再生装置、ライセンス販売機並びにプログラムおよび記録媒体に関し、具体的には、放送、マルチメディアネットワークや記録媒体等で配信される画像や映像、音楽や音声、コンピュータデータやプログラム等の情報をコンテンツ再生装置で利用するときに、それらの情報へ課金するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットを始めとするネットワークの急速な発展の下で、ネットワークやデジタル放送等を介して、音楽、画像、映像、ソフトウェア等の各種コンテンツが流通するようになってきている。
【0003】
これらのコンテンツが有料の場合には、提供したコンテンツに応じた適正な料金を徴収する課金方法と共にコンテンツの不正利用が問題となっている。
例えば、有料放送においては、スクランブルと呼ばれる暗号化を用いて、番組の内容に暗号化を施して非契約者に番組を視聴させないようにしている。
【0004】
特許文献1の「プリペイドカード利用の衛星放送受信機」は、プリペイドカードを用いてスクランブルのかかった有料衛星放送を使用できるようにしている。このために特許文献1の技術では、次のような構成をもっている。
【0005】
プリペイドカードが挿入されると、データ読取部がそのカードに書き込まれている受信可能チャンネルや金額のデータを読み取ってその内容を制御部へ送る。
制御部は、そのデータに基づき指定のチャンネルを選局せしめるとともに、プリペイドカードとしての残金が指定の番組を受信できる金額にあるときには、スクランブルデコーダのスクランブルを解除する。
【0006】
この指定したチャンネルの番組がペイパービュー方式であれば受信終了とともにプリペイドカードの使命は完了し、再使用不可となる。
また、ペイパービュー方式でない場合には、使用時間分の金額を現残金から減算してプリペイドカードの残金を更新する。更新した残金が一定額以下になったときにはオンスクリーン表示する。
【0007】
また、特許文献2の「課金装置、情報受信装置及び通信システム」は、マルチネットワーク等において利用者の情報利用に対する課金を、管理を容易に行い且つ利用者のプライバシーを保護しながら適切に行っている。図16は、特許文献2の装置の構成例を示すブロック図である。
【0008】
図16における利用者端末101は、信号処理部117、課金部119、情報提供者103から有償で提供される提供情報(PPiまたはPPj)と提供情報に付加された情報固有データ(PIDiまたはPIDj)から構成される。
課金部119は、カード等に記録された金銭情報であるPPC102を入力するPPC入力部112、判定部115、表示部118から構成される。
【0009】
次に、この動作について説明する。情報提供者103はPIDを含めた提供情報PPを提供する。利用者端末101は、その提供情報PPを利用する際には、必ず課金部119を経由するように構成してある。
【0010】
この課金部119には、金銭情報であるPPC102の受け口としてのPPC入力部112がある。提供情報PPの利用要求が生じると、判定部115はPID及び/またはPPC(プリペイドカード)に基づいて、提供情報PPの利用可能性をチェックする。例えば、PIDに示された利用料金がPPCの金銭情報が示す残高以内か否かなどのチェックである。
【0011】
判定部115の判定結果、即ち、利用が許可(OK)または否(NG)が信号処理部117に通知され、もしOKであれば、信号処理部117は利用者に提供情報PPの利用が可能となるように処理して出力する。このときのPIDやPPCに関する情報(提供情報の利用料金やPPCの残高など)は表示部118に表示される。
また、判定部115の利用可否の判定結果も表示部118に表示することができる。
【特許文献1】特開平5−207464号公報
【特許文献2】特開2001−147976号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
上述した特許文献1の技術では、どの番組(コンテンツ)が利用されたかを番組提供側にフィードバックする手段がないため、番組提供者へ利益の配分が適正にできず、また、視聴者の好みが分からないため、放送局あるいは番組制作者にとっては放送コンテンツの質的向上に寄与することができない。
【0013】
また、特許文献2の技術では、利用者が利用した提供情報の利用料金を情報提供者へ通知するようにしているため、情報提供者へ適切に料金を配分することができる。
しかし、利用者が提供を受けた情報を蓄積し、利用者端末だけで復号処理を実行できるため、蓄積された提供情報を不正に利用する利用者端末を作成することが可能である。
【0014】
本発明は、上述の実情を考慮してなされたものであって、利用者のプライバシーを維持したまま、提供情報の利用状況をその情報の提供者へフィードバックでき、且つ、提供情報の不正利用を防止する課金システム、コンテンツ再生装置、ライセンス販売機並びにプログラムおよび記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上述した課題を解決するために、本発明の課金システムは、少なくともプリペイドカードとライセンスサーバと課金サーバとコンテンツ再生装置から構成される。
プリペイドカードは、金銭情報を特定するための固有の課金IDを記録している。
課金サーバは、各課金ID毎の金銭情報(主に残高情報)を管理しており、ライセンスサーバからの要求に応じて、指定された課金IDの課金処理を行って、課金結果を返信する。
ライセンスサーバは、コンテンツを識別するコンテンツIDに対応させて、暗号化コンテンツを復号するための復号用情報、各コンテンツの課金情報を管理しており、コンテンツ再生装置からの要求に応じて、課金可能な場合には要求されたコンテンツの復号用情報を返信する。
コンテンツ再生装置は、放送やマルチメディアネットワークで受信した暗号化コンテンツや、リムーバブルな記録媒体に記録した同様な暗号化コンテンツを利用するときに、利用者から指定された暗号化コンテンツに対して、プリペイドカードに記録された課金IDとコンテンツIDとを送信してライセンスサーバから復号用情報を取得し、この復号用情報により暗号化コンテンツを復号して利用する。
【0016】
上述のような構成の課金システムにおいて、利用者は次のようにして暗号化コンテンツを利用する。
利用者は、利用したい暗号化されたコンテンツのコンテンツIDを指定し、プリペイドカードをコンテンツ再生装置から読み取らせる。
コンテンツ再生装置は、指定されたコンテンツIDとプリペイドカードの課金IDをライセンスサーバに通知する。
ライセンスサーバは、受信したコンテンツIDに対応する課金額を求め、課金IDと課金額を課金サーバに送信して、課金が成功するかを問い合わせる。
課金サーバでは、受信した課金IDに対応する残高を課金額の分だけ減らし、ライセンスサーバに課金結果として成功を返す。また、残高が課金額より小さければ、ライセンスサーバに課金結果として失敗を返す。
ライセンスサーバが課金成功を受け取ると、コンテンツIDに対応した復号用情報を取り出してコンテンツ再生装置に送り返す。
コンテンツ再生装置は、送り返された復号用情報を利用して、暗号化コンテンツを復号して、利用者がコンテンツを利用することができる。
【0017】
また、本発明の課金システムは、少なくともコンテンツ再生装置とライセンスサーバと課金サーバとライセンスカードとライセンス販売機から構成される。
ライセンス販売機は、ライセンスカードを読み取って、暗号化コンテンツを特定するコンテンツIDに復号用情報が存在しないとき、金銭情報を特定する課金IDと前記コンテンツIDとを該ライセンスカードから読み出し、該コンテンツIDと該課金IDとを送信して前記ライセンスサーバから復号用情報を取得し、該復号用情報を前記コンテンツIDと対応させて前記ライセンスカードへ記録する。
コンテンツ再生装置は、前記ライセンスカードを読み取って、暗号化コンテンツを特定するコンテンツIDに対応する復号用情報を取得し、該復号用情報によって前記暗号化コンテンツを復号する。
ライセンスサーバは、受信したコンテンツIDから求めた課金額と前記課金IDとを送信して前記課金サーバから課金結果を取得し、該課金結果が課金成功であるときには前記コンテンツIDに対応する復号用情報を返信する。
課金サーバは、受信した課金IDに対応する金銭情報が受信した課金額より大きければ、該金銭情報から該課金額を減額して課金成功を返信する。
【0018】
上述のライセンスサーバで、コンテンツに対する課金情報を持たず、課金処理をすべて課金サーバで行うようにしてもよい。
また、上述の課金システムにおいて、前記課金ID及び/または前記復号用情報に有効期限を設けるようにしてもよい。
また、ライセンスサーバでは、課金IDごとに利用したコンテンツのコンテンツIDを記録したり、前記コンテンツIDごとの利用回数を記録するようにして、利用履歴として活用することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明を上記のような構成とすることにより、本発明のプリペイドカードやライセンスカードには金銭情報を持たず、金銭情報はこれらのカードから切り離された課金サーバに記録しているので、磁気式のテレフォンカードなどのようなプリペイドカードではそのカード側を変造するだけで偽造して行使できるが、本発明に係るプリペイドカードやライセンスカードは例え偽造できても、課金サーバに記録されている当該課金IDの残額を超えて利用することはできない。また、課金IDが漏れてしまった場合などは、該当する課金サーバで課金IDを無効にする処理を取るようにできる。
【0020】
また、復号用情報の保持と復号処理を分離して行うことにより、コンテンツ再生装置単体ではコンテンツの利用ができないため、利用者はコンテンツを不正に利用することができなくなり、また、コンテンツ再生装置の生産者はコンテンツを不正に利用するようなコンテンツ再生装置を製作することができない。
【0021】
また、課金IDごとに利用者が提供されたコンテンツに関する情報(例えば、利用履歴等)をそのコンテンツ提供者へフィードバックできる。しかし、課金IDと利用者を結び付ける方法がないので、利用者のプライバシーを維持できる。
このフィードバックにより、コンテンツ提供者へ適切に料金を配分することができる。また、コンテンツの利用回数が分かるため、コンテンツ提供者はコンテンツの質的向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】実施形態1に係る課金システムの構成を示すブロック図である。
【図2】実施形態1に係る課金システムの構成を示す詳細なブロック図である。
【図3】コンテンツ再生装置の蓄積部へ蓄積されるコンテンツに関するデータ構造例である。
【図4】ライセンスサーバに保持するコンテンツID、復号用情報および価格とを対応付けた価格表に関するデータ構造例である。
【図5】課金サーバに保持する課金IDと金銭情報とを対応付けた課金表に関するデータ構造例である。
【図6】実施形態で使われる暗号化および復号化について説明するための図である。
【図7】実施形態1に係る課金システムの処理手順を示すフローチャートである。
【図8】実施形態2に係る課金システムの構成を示す詳細なブロック図である。
【図9】実施形態3に係る課金システムの構成を示すブロック図である。
【図10】実施形態3に係る課金システムの構成を示す詳細なブロック図である。
【図11】ライセンスカードを用いた場合のコンテンツ再生装置でのコンテンツ復号手順を示すフローチャートである。
【図12】ライセンス販売機で所望のライセンスを購入するときの処理手順を示すフローチャートである。
【図13】課金サーバに保持する課金IDと金銭情報と有効期限とを対応付けた課金表に関するデータ構造例である。
【図14】コンテンツIDおよび課金IDに関する利用履歴のデータ構造例である。
【図15】ライセンスサーバに保持するコンテンツID、復号用情報、価格および利用期限とを対応付けた価格表に関するデータ構造例である。
【図16】従来の課金装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
<実施形態1>
図1は、本発明の実施形態1に係る課金システムの全体構成を説明するためのブロック図である。同図において、課金システムは、コンテンツ再生装置10、プリペイドカード50、コンテンツ販売会社30、通信ネットワーク40、放送網45からなっている。コンテンツ再生装置10とコンテンツ販売会社30は、それぞれ必要に応じて複数台をインターネットのような通信ネットワーク40に接続する。
また、コンテンツ再生装置10は、放送網45を介してコンテンツを得てもよいし、通信ネットワーク40を介してコンテンツを得てもよい。
【0024】
コンテンツ販売会社30Aは、デジタル放送で放送された暗号化コンテンツを販売する会社である。このために、コンテンツ販売会社30Aは、ライセンスサーバ31A、課金サーバ32A、放送局33Aの設備を備えている。
放送局33Aは、放送網45を介してデジタル放送を行って、暗号化コンテンツ(番組、音楽、画像、映像、ソフトウェア等)を販売する。
ライセンスサーバ31Aは、通信ネットワーク40と接続されており、コンテンツを購入した利用者からの支払いをチェックし、暗号を復号するための復号用情報を返信する。
課金サーバ32Aは、ライセンスサーバ31AとLAN(local area network)のような通信ネットワークを介して接続しており、ライセンスサーバ31Aからの利用者に対する支払い可能かどうかの問い合わせに返信する。
ここで、コンテンツ再生装置10、ライセンスサーバ31、課金サーバ32間でデータの授受をする際には、暗号化して行うことが好ましい。
【0025】
コンテンツ販売会社30Bは、通信ネットワーク40を介して暗号化されたコンテンツ(音楽、画像、映像、ソフトウェア等)を販売する会社である。このために、コンテンツ販売会社30Bは、ライセンスサーバ31B、課金サーバ32B、コンテンツサーバ34Bの設備を備えている。
コンテンツサーバ34Bは、通信ネットワーク40を介してサーバ内に保持する暗号化コンテンツを販売する。または無料で配信しても良い。ライセンスサーバ31Bおよび課金サーバ32Bは、前述したライセンスサーバ31Aおよび課金サーバ32Aと同様の機能を備えているものであって、ここでは説明を省略する。
【0026】
利用者は、放送局33Aがデジタル放送で放送された暗号化コンテンツとその付加情報とを受信し、コンテンツ再生装置10の記録媒体へ蓄積する。また、利用者は、コンテンツサーバ34Bが保持する暗号化コンテンツとその付加情報とをダウンロードし、コンテンツ再生装置10の記録媒体へ蓄積する。
【0027】
また、利用者は、ダウンロードした暗号化コンテンツの対価を支払うために、予め指定されたコンテンツ販売会社と提携している販売店にて、支払った金額と対応付けられた固有の課金IDを記録したプリペイドカード50を購入しておく。ライセンスサーバ31と課金サーバ32とが1対1に対応していないような場合、即ち、ライセンスサーバ31を運営する会社がプリペイドカードを販売する複数の会社と契約している場合には、課金サーバ32を識別するための識別子を課金IDと一緒にプリペイドカードに書き込んでおく。ここで、プリペイドカードに書き込まれる課金IDは、一意に決まるものではあるが、課金IDと利用者のプライバシーとを対応付ける情報ではないため、利用者のプライバシーは保証されることになる。
【0028】
プリペイドカードの販売店では、提携先のコンテンツ販売会社30の課金サーバ32へこの課金IDと金額とを対応付けて課金表として登録する。
また、利用者がこのプリペイドカード50を購入するときに、通信ネットワーク40に接続する端末を利用し、課金サーバ32に直接アクセスして購入するようにしてもよい。
【0029】
また、購入したプリペイドカード50の残高を確認するには、コンテンツ再生装置10から課金サーバ32へ課金IDを通知して問い合わせることで可能となる。
課金サーバ32では、課金表を参照して課金IDから金銭情報を求め、その金銭情報をコンテンツ再生装置10へ送り返すことによって残高を確かめられる。この課金サーバ32への問い合わせは、ライセンスサーバ31を介して行うようにしてもよい。
また、プリペイドカード50の残額に金銭情報を追加するには、金銭または金銭と等価な電子情報をもとに、課金サーバ32の課金表を更新するようにする。
【0030】
この上で利用者は、コンテンツ再生装置10に購入したプリペイドカード50をセットし、プリペイドカード50に記録されている課金ID(及び課金サーバを識別する識別子)と暗号化コンテンツを特定するための識別情報とを指定して、ライセンスサーバ31へアクセスすると、ライセンスサーバ31は課金サーバ32に依頼して課金可能かどうかを問い合わせる。課金サーバ32は、当該課金IDにおける残金を減らすことで課金処理を行って、課金処理が成功したか否かを返信する。
【0031】
課金処理が成功裏に終了すると、ライセンスサーバ31は、暗号化されたコンテンツを復号するための復号用情報をコンテンツ再生装置10へ返信する。
この返信によって、コンテンツ再生装置10は、暗号の復号用情報が手に入り、この復号用情報によってダウンロードした暗号化コンテンツを復号して、利用者へ復号したコンテンツの内容を提供する。
【0032】
さらに、ライセンスサーバ31や課金サーバ32をコンテンツ販売会社の設備として説明したが、販売会社に委託された運営会社の設備としてもよい。また、ライセンスサーバ31と課金サーバ32とが別々の運営会社としてもよい。このようにすると、コンテンツ販売会社Aの設備としては、放送局33だけとなり、コンテンツ販売会社Bの場合には、すべての運営を外部の運営会社へ任せることもできるので、各コンテンツ販売会社の設備に対する負荷が減少できる。
課金サーバ32をアウトソーシングした場合には、ライセンスサーバ31からの課金引き落とし要求で、対価に見合う料金をコンテンツ販売会社へ支払うようにする。
【0033】
例えば、プリペイドカード50を販売し、課金サーバ32を運営する会社と各コンテンツ販売会社が契約し、ライセンスサーバ31と課金サーバ32とを関係付けるようにしておけば、利用者側はプリペイドカード50を1枚だけ購入することによって、各社のコンテンツを購入することができる。
【0034】
図2は、本実施形態1に係る課金システムの構成を示す詳細なブロック図である。
図2において、コンテンツ再生装置10は、受信部11、プリペイドカードアクセス部12、蓄積部13、入力部14、制御部15、復号部16、コンテンツ利用部17、ネットワークアクセス部18を含んでいる。また、コンテンツ再生装置10は、通信ネットワーク40を介してライセンスサーバ31と接続しており、またライセンスサーバ31も通信ネットワーク40を介して課金サーバ32と接続している。ここで、ライセンスサーバ31と課金サーバ32を接続する通信ネットワークと、コンテンツ再生装置10とライセンスサーバ31を接続する通信ネットワークとを異なるものとしても構わない。
さらに、コンテンツ再生装置10、ライセンスサーバ31、課金サーバ32間でデータの授受をする際は、暗号化されていることが好ましい。
【0035】
受信部11は、BS/CSデジタル放送受信装置と同等の構成であって、同期およびデスクランブル処理を行って、放送局から放送されたコンテンツを受信する。
放送局33はコンテンツを送信する際、暗号化されたコンテンツおよび付加情報とを送信する。この暗号化されたコンテンツは、公開鍵暗号方式で暗号化されており、この暗号化は、BS/CSデジタル放送で広く使われているMulti−2のスクランブルとは別に行うものである。ここでコンテンツの付加情報としては、次の情報がある。
【0036】
タイトル:利用者がコンテンツを識別するための情報。
コンテンツ再生装置のユーザインターフェースにより利用される。
コンテンツID:コンテンツを提供する側がコンテンツを識別するのに使う情報。
ライセンスサーバURI:コンテンツ再生装置からコンテンツのライセンス購入申し込みを行うライセンスサーバのURI(Uniform Resource Identifier)。
【0037】
本実施形態1では、必ずしもスクランブルをかける必要はないが、Multi−2でスクランブルをかけて放送する場合には、暗号化したコンテンツと付加情報をスクランブルして放送する。この放送を受信した受信部11は、Multi−2でデスクランブルして、暗号化コンテンツおよび付加情報を取り出す。
【0038】
蓄積部13は、受信した暗号化コンテンツおよび付加情報にファイル名を付けて保存するコンテンツ再生装置10に内蔵された記録媒体である。蓄積部13へ蓄積される情報としては、図3に示したように、1つのコンテンツ当たり、ファイル名(FID)、コンテンツID(CID)、暗号化コンテンツ本体(CC)、コンテンツのタイトル(CT)およびライセンスサーバのURI(LU)等がある。
【0039】
受信部11および蓄積部13の構成は、CSデジタル放送で実施されている蓄積放送と基本的に同じであるので、説明を省略する。
【0040】
入力部14は、利用者からの要求を入力し、このコンテンツ利用要求を制御部15へ渡す。例えば、蓄積部13に蓄積された各コンテンツの付加情報にあるタイトルを表示させて、その中から所望のコンテンツを指定し、入力部14はそのコンテンツのコンテンツID(CID)とそのコンテンツ販売元のライセンスサーバのURIを制御部15へ渡す。
【0041】
プリペイドカードアクセス部12は、利用者がプリペイドカード50をコンテンツ再生装置10にセットすると、このプリペイドカード50に書き込まれている課金IDを読み込んで制御部15に渡す。ここで、ライセンスサーバ31と課金サーバ32とが1対1に対応していないような場合には、課金サーバ32を識別するための識別子も一緒に読み込む。
【0042】
ネットワークアクセス部18は、課金ID(及び課金サーバの識別子)、コンテンツID及びライセンスサーバのURIを制御部15から受け取ると、渡されたライセンスサーバのURIにアクセスして、課金ID(及び課金サーバの識別子)、コンテンツIDを送る。
また、ネットワークアクセス部18は、課金処理が成功した場合にはライセンスサーバ31から復号用情報を受け取り制御部15へ渡す。しかし、課金処理が残金不足等で成功しなかった場合には、受信した不成功の通知とその理由を制御部15へ渡す。
【0043】
制御部15は、ネットワークアクセス部18から復号用情報を受け取って復号部16へ渡す。
復号部16は、蓄積部13から取り出された指定暗号化コンテンツをこの復号用情報で復号し、コンテンツ利用部17へ渡す。
コンテンツ利用部17では、利用者の要求に基づいて、例えば、テレビジョンやコンピュータ等によってコンテンツを再生したり、ハードディスク等の記録媒体に保存したりする。復号後のコンテンツの利用に関しては、現行の蓄積放送と同様であるので説明を省略する。
【0044】
一方、制御部15がネットワークアクセス部18から課金失敗などで不成功通知を受け取ると、コンテンツを利用できない理由を明らかにした通知を利用者へ表示や音声で知らせる。
【0045】
ライセンスサーバ31は、コンテンツ再生装置10からコンテンツID、課金ID(及び課金サーバの識別子)を受信すると、コンテンツの価格表(図4参照)を参照してコンテンツIDから対応するコンテンツの価格を検索し、手数料や消費税等を合計した課金情報を求める。この価格表には、コンテンツIDに対応して、暗号化されたコンテンツの復号用情報、コンテンツの価格等が登録されている。
【0046】
課金情報を求めた後、ライセンスサーバ31は課金IDと課金情報を、課金サーバ32へ送る。
このとき課金サーバの識別子が指定されている場合には、ライセンスサーバ31に登録されている契約先の課金サーバの識別子を参照して、課金サーバのURIを求める。コンテンツ再生装置10から通知された課金サーバの識別子がURIであれば、変換することなく、直接課金サーバを呼び出すことができる。
ここで、課金情報を求めた後、すぐに課金サーバ32へ送るのではなく、コンテンツ再生装置10へ課金情報を提示して利用者に課金許可を求め、利用者から許可が入力され次第、課金サーバ32へ課金IDと課金情報を送るようにしてもよい。
【0047】
ライセンスサーバ31は、課金サーバ32から課金処理の結果を受信し、課金処理が成功した場合には、コンテンツIDから対応する復号用情報を求め、この復号用情報をコンテンツ再生装置10に送り返す。
また、課金処理が不成功となった場合には、金額不足等の理由とともに課金不成功の通知をコンテンツ再生装置10に送り返す。
【0048】
課金サーバ32は、ライセンスサーバ31から課金IDと課金情報を受信し、課金表(図5参照)を参照して、該当する課金IDの残金を減らし、課金成功の結果をライセンスサーバ31へ返す。この課金表には、課金IDと対応させて金銭情報(残額)を保持している。
また、課金IDに対応する金銭情報がライセンスサーバ31から送られてきた課金情報より少ない場合には、残額が購入価格に満たないことを不成功通知とともにライセンスサーバ31へ返す。
【0049】
次に、図6を用いて、本実施形態1で使われる暗号化および復号化について説明する。
コンテンツ販売会社(例えば、放送局)の持っているコンテンツは、コンテンツごとに適当に決める暗号鍵で暗号化される。この暗号化方式としては、トリプルDES(Data Encryption Standard)などの共通鍵を利用した暗号化方式が使用できる。
【0050】
この暗号鍵に対応する復号用情報(トリプルDESの場合は、暗号鍵と同じ)は、ライセンスサーバ31に記録される。
この暗号化されたコンテンツを配信するとき、Multi−2でのスクランブルがかけられることがあるが、ここで説明している暗号化とは独立にかけられるものであり、Multi−2のスクランブルは受信時にデスクランブルされる。
【0051】
コンテンツ再生装置10では、受信した暗号化されたコンテンツをライセンスサーバ31から得る復号用情報で復号して、利用可能なコンテンツを得ることができる。
【0052】
以上説明したような、プリペイドカードとコンテンツ再生装置の構成では、BS/CSデジタル放送で放送されるコンテンツ(暗号化済)を受信して蓄積し、利用者からの指示に基づき課金処理を行った後、暗号化コンテンツを利用するのに必要な復号用情報をライセンスサーバから取得できるようにしたので、不正利用がしづらい。
【0053】
次に、本実施形態1に係る課金システムにおける処理の流れを図7のフローチャートをもとに説明する。
放送された暗号化コンテンツと付加情報を受信部11で受信し、その暗号化コンテンツと付加情報(コンテンツIDおよびライセンスサーバのURIなど)を蓄積部13へ蓄積する(ステップS1)。ここで、放送された暗号化コンテンツと付加情報がスクランブルされている場合には、受信部11でデスクランブルしてから蓄積部13へ蓄積する。
【0054】
利用者の所望するコンテンツの利用要求を入力部14で入力し、そのコンテンツ利用要求を制御部15へ渡す(ステップS2)。
制御部15は、利用要求の出ているコンテンツの付加情報を蓄積部13から取得する(ステップS3)。
制御部15は、プリペイドカード50がセットされたときに、プリペイドカードアクセス部12よって読み取られた課金ID(及び課金サーバの識別子)を受け取る(ステップS4)。
制御部15は、課金ID(及び課金サーバの識別子)とコンテンツIDをネットワークアクセス部18を介して、ライセンスサーバのURIで示されるライセンスサーバ31に送る(ステップS5)。
【0055】
ライセンスサーバ31は、価格表を参照してコンテンツIDから課金情報(課金金額)を求めて、課金IDと課金情報を指定された課金サーバ32へ送る(ステップS6)。
ここで、課金情報を求めた後、すぐに課金サーバ32へ送るのではなく、コンテンツ再生装置10へ課金情報を提示して利用者に課金許可を求め、利用者から許可が入力され次第、課金サーバ32へ課金IDと課金情報を送るようにしてもよい。
【0056】
課金サーバ32は、課金表の該当する課金IDを参照して課金処理を行い(ステップS7)、課金結果をライセンスサーバ31へ通知する(ステップS8)。
この課金処理の結果は、指定された課金情報が残金より多ければ、課金処理不成功とし、残金の方が多ければ課金表の残額から課金情報を差し引いて課金表を更新し、課金成功とする。
【0057】
ライセンスサーバ31は、課金結果より課金に成功したかを判定し、課金に成功したときは(ステップS9のYES)、復号用情報をコンテンツ再生装置10に返す(ステップS10)。
コンテンツ再生装置10は、復号用情報が得られた場合、蓄積部13から取り出した暗号化コンテンツを復号部16で復号用情報で復号し、復号されたコンテンツをTVやコンピュータ等によって利用する(ステップS11)。
一方、課金に失敗した場合は(ステップS9のNO)、ライセンスサーバ31は課金失敗をコンテンツ再生装置10に返し、利用者の保有する金額がコンテンツの購入金額より少ない等のエラーメッセージを利用者に提示するなどの課金失敗時の処理を行う(ステップS12)。
【0058】
以上の説明では、コンテンツ再生装置10で扱う暗号化されたコンテンツをBS/CSデジタル放送で放送された番組等として説明したが、通信ネットワークを通じてコンテンツサーバ34から配信される音楽、映像、画像やソフトウェア等を得るときにも同様に扱える。
この場合には、受信部11は、通信ネットワーク40を介してコンテンツサーバ34から暗号化されたコンテンツとその付加情報を受信し、蓄積部13へ蓄積する構成となる。
【0059】
<実施形態2>
上述の実施形態1では、蓄積放送で放送されるコンテンツやマルチメディアネットワークで配信されたコンテンツを例に取って説明したが、コンテンツはリムーバブルな記録媒体を使用しても配信できる。
本実施形態2では、上述した実施形態1における蓄積部13に記憶したように、暗号化されたコンテンツとその付加情報(コンテンツID、タイトル、ライセンスサーバのURI等)をリムーバブルハードディスク、CD、DVDなどの記録媒体に記録した場合について説明する。
【0060】
図8は、本実施形態2に係る課金システムを説明するための詳細なブロック図である。図8において、コンテンツ再生装置10は、プリペイドカードアクセス部12、記録媒体駆動装置19、入力部14、制御部15、復号部16、コンテンツ利用部17、ネットワークアクセス部18を含んでいる。
また、コンテンツ再生装置10は、通信ネットワーク40を介してライセンスサーバ31と接続しており、またライセンスサーバ31も通信ネットワーク40を介して課金サーバ32と接続している。
さらに、コンテンツ再生装置10、ライセンスサーバ31、課金サーバ32間でデータの授受をする際は暗号化されていることが好ましい。
図8において、実施形態1と同様な機能を有するものについては、同一符号を付し相違点についてのみ説明する。
【0061】
本実施形態2の場合は、先ず、コンテンツの利用者がコンテンツ再生装置10に備えられた記録媒体駆動装置19に、暗号化されたコンテンツとその付加情報を記録した記録媒体を装着する。
入力部14は、利用者が所望するコンテンツの利用要求を入力して制御部15へ渡す。
制御部15は、記録媒体駆動装置19に装着された記録媒体から指定されたコンテンツおよびその付加情報を取り出して、プリペイドカード50に記録された課金ID(及び課金サーバの識別子)とからネットワークアクセス部18を介してライセンスサーバ31へアクセスして、復号用情報を受信する。
復号部16は、この復号用情報を使って暗号化されたコンテンツを復号し、コンテンツ利用部17でTVまたはコンピュータで映像や音楽、TV番組を視聴したり、ハードディスク等へ格納して利用する。
他の機能の詳細については、実施形態1と同様であり説明を省略する。
【0062】
以上のように本実施形態2を構成することにより、コンテンツを記録した可搬型の記録媒体を利用できるので、このコンテンツを放送していない地域への販売や書物との併売も可能となる。
【0063】
<実施形態3>
実施形態1および実施形態2では、復号用情報はプリペイドカードに記録された課金IDを用いて、ライセンスサーバから取得していた。本実施形態3では、ライセンスカードに復号用情報を記録して利用する場合について説明する。
【0064】
図9は、本発明の実施形態3に係る課金システムの全体構成を説明するためのブロック図である。同図において、課金システムは、コンテンツ再生装置10、ライセンスカード70、ライセンス販売機60、コンテンツ販売会社30、通信ネットワーク40、放送網45からなっている。ライセンス販売機60およびコンテンツ販売会社30は、通信ネットワーク40を介して接続され、コンテンツ再生装置10は必要に応じて放送網45や通信ネットワーク40に接続する。
【0065】
以下、図9で実施形態1(図1)と同じ機能をもつ部分については、同じ符号をつけてあり、その部分については説明を省略し、相違する点についてのみ説明する。
【0066】
先ず、利用者は、実施形態1のように、放送局33Aがデジタル放送で放送された暗号化コンテンツとその付加情報とを受信したり、コンテンツサーバ34Bが保持する暗号化コンテンツとその付加情報とをダウンロードして、コンテンツ再生装置10の記録媒体へ蓄積する。または、利用者は、実施形態2のように、暗号化コンテンツとその付加情報を記録した記録媒体を購入または提供を受ける。
【0067】
次に、利用者は、暗号化コンテンツを復号するための復号用情報を得るために、予め指定されたコンテンツ販売会社と提携している販売店にて、支払った金額と対応付けられた固有の課金IDを記録したライセンスカード70を購入しておく。ライセンスサーバ31と課金サーバ32とが1対1に対応していないような場合、即ち、ライセンスサーバ31を運営する会社がライセンスカードを販売する複数の会社と契約している場合には、課金サーバ32を識別するための識別子を課金IDと一緒にライセンスカードに書き込んでおく。
【0068】
販売店では、提携先のコンテンツ販売会社30の課金サーバ32へこの課金IDと金額とを対応付けて登録する。
また、利用者がこのライセンスカード70を購入するときに、通信ネットワーク40に接続する端末を利用し、課金サーバ32に直接アクセスし、購入するようにしてもよい。
【0069】
また、購入したライセンスカード70の残高を確認するには、ライセンス販売機60から課金サーバ32へ課金IDを通知して問い合わせることで可能となる。
課金サーバ32では、課金表を参照して課金IDから金銭情報を求め、その金銭情報をライセンス販売機60へ送り返すことによって残高を確かめられる。
課金サーバ32への問い合わせは、ライセンスサーバ31を介して行うようにしてもよい。
また、ライセンスカード70の残額に金銭情報を追加するには、金銭または金銭と等価な電子情報をもとに、課金サーバ32の課金表を更新するようにする。
【0070】
この上で利用者は、ライセンス販売機60に購入したライセンスカード70をセットし、ライセンス販売機60に表示されたコンテンツの中から所望のものを選択する。
ライセンス販売機60は、利用者から指定されたコンテンツの識別情報とライセンスカード70に記録されている課金ID(及び課金サーバを識別する識別子)とで、ライセンスサーバ31へアクセスする。
ライセンスサーバ31は、価格表を参照して、コンテンツIDに対応するコンテンツの価格、手数料や消費税等を合計して課金情報を求め、課金サーバ32に依頼して課金可能かどうかを問い合わせる。
ここで、課金情報を求めた後、すぐに課金サーバ32へ送るのではなく、コンテンツ再生装置10へ課金情報を提示して利用者に課金許可を求め、利用者から許可が入力され次第、課金サーバ32へ課金IDと課金情報を送るようにしてもよい。
課金サーバ32は、当該課金IDにおける残金を減らすことで課金処理を行って、課金処理が成功したか否かを返信する。
【0071】
課金処理が成功裏に終了すると、ライセンスサーバ31は、暗号化されたコンテンツを復号するための復号用情報をライセンス販売機60へ返信する。
ライセンス販売機60は、この返信された復号用情報と先に利用者が指定したコンテンツのコンテンツIDとを対応付けて、ライセンスカード70へ書き出して利用者へ提供する。
【0072】
図10は、本実施形態3に係る課金システムを説明するための詳細なブロック図である。同図において、コンテンツ再生装置10は、受信部11、ライセンスカードアクセス部20、蓄積部13、入力部14、制御部15、復号部16、コンテンツ利用部17を含んでいる。
また、ライセンス販売機60は、ライセンスカードアクセス部61、制御部62、ネットワークアクセス部63から構成される。
図10は、図2と同じ機能を持つ部分については同じ符号を付して、その機能についての説明を省略し、以下相違点のみ説明することにする。
【0073】
コンテンツ再生装置10とライセンス販売機60は、ライセンスカード70を介して復号用情報の授受を行う。ライセンス販売機60は、ネットワークアクセス部63を介して通信ネットワーク40へ接続して、復号用情報をライセンスサーバ31から入手する。
また、ライセンスサーバ31は、通信ネットワーク40を介して、課金サーバ32と接続している。ここで、ライセンスサーバ31と課金サーバ32を接続する通信ネットワークと、ライセンス販売機60とライセンスサーバ31を接続する通信ネットワークとを異なるものとしても構わない。
さらに、ライセンス販売機60、ライセンスサーバ31、課金サーバ32間でデータの授受をする際は暗号化されていることが好ましい。
【0074】
次に、図11のフローチャートを用いて、コンテンツに対応する復号用情報を記録してあるライセンスカード70を用いた場合のコンテンツ再生装置10でのコンテンツ復号手順を説明する。
まず、受信部11で放送局33から受信した暗号化コンテンツと付加情報を蓄積部13へ蓄積しておく(ステップS21)。
【0075】
次に、利用者は、入力部14を使って、蓄積部13に蓄積されたコンテンツの付加情報を得て、付加情報に含まれるタイトル一覧等を表示させて、その中から復号したいコンテンツを選択する(ステップS22)。
【0076】
次に、利用者がライセンスカード70をコンテンツ再生装置10へセットすると、制御部15はライセンスカードアクセス部20を呼び出して、ライセンスカード70に記録された指定コンテンツに対応する復号用情報を読み取る(ステップS23)。
ここで、指定されたコンテンツの復号用情報がライセンスカード70に記録されていない場合には、このコンテンツのコンテンツIDをライセンスカード70へ書き出す。ライセンス販売機60を使って、このライセンスカード70へ購入した復号用情報を書き込まなければ、このコンテンツを利用することができない。
【0077】
制御部15は、さらに、蓄積部13から指定されたコンテンツの暗号化コンテンツを受け取り、復号部16を呼び出して、ライセンスカード70から読み取った復号用情報で復号して(ステップS24)、コンテンツ利用部17でTVまたはコンピュータで映像や音楽、TV番組を視聴したり、ハードディスク等へ格納して利用する。
【0078】
次に、図12のフローチャートを用いて、ライセンス販売機60で所望のライセンスを購入するときの処理手順について説明する。
ライセンス販売機60は、利用者がライセンスカード70をセットすると、ライセンスカードアクセス部61がライセンスカード70に記録された課金ID(及び課金サーバの識別情報)と、ライセンスカード70に記録されているコンテンツIDとそのコンテンツに対応する復号用情報とを読み込む(ステップS31)。
【0079】
制御部62は、読み込んだコンテンツのうち、対応する復号用情報を持っていないコンテンツIDに関する情報の一覧表等を表示し、利用者にライセンスを購入したいコンテンツIDを選択させる。あるいは、ライセンスカード70にコンテンツに関して何も記録されていない場合は、ライセンス販売機60に保持しているコンテンツの一覧表等を表示して、その一覧表から購入するコンテンツを選択するようにしてもよいし、ライセンスカード70に記録されたコンテンツ一覧とライセンス販売機60に保持したコンテンツをまとめて一覧表示するようにしてもよい。
【0080】
制御部62は、このように利用者から指定されたコンテンツのコンテンツIDと課金ID(及び課金サーバの識別情報)とを、ライセンス販売機60に対応するライセンスサーバ31へネットワークアクセス部63を介して送信する(ステップS32)。
【0081】
ライセンスサーバ31では、価格表を参照してコンテンツIDに対応する課金情報が存在するかを判定し、価格表に指定されたコンテンツIDが登録されていないため課金情報が得られなかった場合(ステップS33のNO)、課金失敗をライセンス販売機60へ通知するとライセンス販売機60では、課金失敗の処理を行う(ステップS39)。
この課金失敗の処理としては、「利用者が指定したコンテンツは存在しません」等のメッセージをライセンス販売機60へ表示したり、音声で利用者に通知する。
【0082】
一方、課金情報の取得に成功した場合(ステップS33のYES)、価格表を参照して、コンテンツIDに対応するコンテンツの価格、手数料や消費税等を合計して課金情報を求め、対応する課金サーバ32(または、課金サーバの識別情報が指定されている場合には、識別情報に対応する課金サーバ)に、課金IDと課金情報を送信する(ステップS34)。
ここで、課金情報を求めた後、すぐに課金サーバ32へ送るのではなく、コンテンツ再生装置10へ求めた課金情報を提示して利用者に課金許可を求め、利用者から許可が入力され次第、課金サーバ32へ課金IDと課金情報を送るようにしてもよい。
【0083】
課金サーバ32では、実施形態1と同様に課金処理を行って、課金に失敗した場合には(ステップS35のNO)、ライセンスサーバ31を介してライセンス販売機60へ課金失敗の通知を送信し、ライセンス販売機60ではその通知を受信して、課金失敗の処理をする(ステップS39)。ここでの課金失敗の処理としては、課金できなかった理由(利用者が保有する残金がライセンス購入にかかる購入金額より少ない等)を利用者に通知する。
【0084】
一方、課金サーバ32が課金処理に成功した場合(ステップS35のYES)、課金サーバ32は課金成功をライセンスサーバ31に通知する(ステップS36)。
ライセンスサーバ31は、価格表を参照して利用者の指定したコンテンツIDに対応する復号用情報を取り出し、ライセンス販売機60へ送り返す(ステップS37)。
ライセンス販売機60は、ライセンスカードアクセス部61を介して、得られた復号用情報をライセンスカード70に書き込む(ステップS38)。ライセンスカード70に復号用情報を書き込む際、既にコンテンツIDが記録されている場合には、そのコンテンツIDに対応させて書き込むが、まだコンテンツIDが記録されていない場合には、コンテンツIDと復号用情報とを対応させて書き出すようにする。
【0085】
以上のように構成した、ライセンスカードを用いる課金システムにおいては、コンテンツ再生装置が通信ネットワークに接続している必要はない。
【0086】
また、ライセンス販売機60に、販売対象のコンテンツに対する価格表(コンテンツのタイトル、コンテンツID、復号用情報および課金情報等)を予め保持しておき、適当な間隔でライセンスサーバ31から価格表を更新するようにしてもよい。このように構成すると、ライセンス販売機60はコンテンツの販売ごとにライセンスサーバ31にアクセスしなくてもよくなる。
この構成では、利用者からライセンス購入の指示があった場合、指定されたコンテンツのコンテンツID、課金情報とライセンスカードの課金IDを直接課金サーバへ送ることによって課金処理を行い、その結果に応じて復号用情報をライセンスカードへ記録する。
【0087】
以上に説明した実施形態1乃至3では、金銭情報を課金サーバに記録し、プリペイドカードやライセンスカードには、課金IDのみを記録しているので、カード単独では利用できないためカードを偽造することが難しい。
また、カードから課金IDを読み取る際、利用者に入力させるようにしてもよい。この場合、プリペイドカードやライセンスカードには課金IDを文字または記号で表示し、それを利用者が入力するように構成する。このとき、プリペイドカードの課金IDは、スクラッチカードなどのように、利用者の手に渡るまで見ることができないようにしておくのが好ましい。
さらに、金銭充当済みのプリペイドカードやライセンスカードを販促用として利用し、コンテンツ再生装置や有料コンテンツにあらかじめ添付して販売してもよい。
【0088】
<変形例1>
上述した実施形態において、プリペイドカードやライセンスカードに記録された課金IDに有効期限を設定するようにしてもよい。
その場合には、例えば、図13に示すように、課金IDに対して、金銭情報と有効期間とを対応付けた課金表を課金サーバ32に記憶しておく。
そして、ライセンスサーバ31やライセンス販売機60から課金要求がきたときに、先ず有効期限を判定して、有効な場合のみ課金処理を行うようにする。なお、課金IDは、ランダムな課金IDを入力しても合致することがないように、冗長性の高いものを利用することが好ましい。
【0089】
<変形例2>
また、上述した実施形態および変形例において、ライセンスサーバ31でコンテンツの利用履歴を記録する。
その場合、例えば、図14に示すように、コンテンツごとの利用履歴としては、コンテンツIDごとに何回利用されたかを記録する。
また、利用者ごとの利用履歴として、課金IDごとにどのコンテンツIDを何回利用したかを記録する。
コンテンツの提供者へは、この利用履歴を適切な周期や必要に応じて集計して提供することによって、コンテンツの利用状況を把握できるので、コンテンツの質向上に寄与でき、しかも、コンテンツIDごとの利用回数はコンテンツ提供側での利益分配に利用することができる。
この利用履歴は、課金IDと利用されたコンテンツの対応は取れるが、コンテンツと利用者を対応させる情報がないので、利用者のプライバシーを維持できる。
【0090】
<変形例3>
また、上述した実施形態および変形例において、復号用情報に利用期限を設けるようにしてもよい。
この場合、例えば、図15に示すように、ライセンスサーバ31の価格表にコンテンツIDごとに、復号用情報、価格およびコンテンツの利用期限を記憶させておく。
実施形態1または2の場合、ライセンスサーバ31がコンテンツ再生装置10に復号用情報を通知するときに、コンテンツの利用期限も含めて通知する。コンテンツ再生装置10では、受け取った利用期限をコンテンツに対応付けて蓄積部へ保存しておき、暗号化コンテンツを復号する前に利用期限を判定し、利用期限をすぎたコンテンツに対しては利用できないようにする。また、同様に利用期限でなく利用回数を用いるようにしてもよい。
【0091】
また、実施形態3の場合、ライセンス販売機60がライセンスカード70に復号用情報を書き込むときに、コンテンツの利用期限も含めて書き込む。コンテンツ再生装置10では、暗号化コンテンツを復号する前に利用期限を判定し、利用期限をすぎたコンテンツに対しては利用できないようにする。また、同様に利用期限でなく利用回数を用いるようにしてもよい。
【0092】
利用期限や利用回数を過ぎたために再生できなくなった場合には、再び課金処理が必要となる。
この場合は、ライセンスサーバ31に課金IDごとの利用履歴を記録しておき、コンテンツ再生装置10やライセンス販売機60からの復号用情報取得の際に、購入履歴のあるコンテンツIDかどうか判定し、該当する場合は減額した課金額を適用するようにもできる。
【0093】
<変形例4>
また、上述した実施形態および変形例において、コンテンツの課金情報(価格表)をライセンスサーバ31に保持するようにしたが、ライセンスサーバ31と課金サーバ32とを同じ会社で運営しているようなときには、課金サーバ32にコンテンツIDと課金情報を対応させた価格表を保持しておき、ライセンスサーバ31から課金サーバ32へ送る情報を課金IDとコンテンツIDだけを送るようにし、課金サーバ32で課金処理をする際に、コンテンツIDから課金情報(課金額)を求めて、課金可能かどうかを判定するようにしてもよい。
【0094】
<その他の実施形態>
本発明は、上述した実施の形態のみに限定されたものではない。上述した実施形態のコンテンツ再生装置、ライセンスサーバ、課金サーバおよびライセンス販売機を構成する各機能をそれぞれプログラム化し、予め記録媒体に書き込んでおき、マイクロプロセッサでそのプログラムを実行することによって、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
この場合、記録媒体から読み出されて実行された状態が上述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体も本発明を構成することになる。
【0095】
なお、このような機能を実現するプログラムは、半導体媒体(例えば、ROM、不揮発性メモリ等)、光媒体(例えば、DVD、MO、MD、CD等)、磁気媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等いずれの形態の記録媒体で提供されてもよい。
あるいは、ネットワーク等の通信網を介して記憶装置に格納されたプログラムの一部または全部をサーバコンピュータから直接供給を受けるようにしてもよい。この場合、このサーバコンピュータの記憶装置も本発明の記録媒体に含まれる。
【0096】
尚、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で各種の変形、修正が可能であるのは勿論である。
【符号の説明】
【0097】
10…コンテンツ再生装置、11…受信部、12…プリペイドカードアクセス部、13…蓄積部、14…入力部、15…制御部、16…復号部、17…コンテンツ利用部、18…ネットワークアクセス部、19…記録媒体駆動装置、20…ライセンスカードアクセス部、30,30A,30B…コンテンツ販売会社、31,31A,31B…ライセンスサーバ、32,32A,32B…課金サーバ、33,33A…放送局、34,34B…コンテンツサーバ、40…通信ネットワーク、45…放送網、50…プリペイドカード、60…ライセンス販売機、61…ライセンスカードアクセス部、62…制御部、63…ネットワークアクセス部、70…ライセンスカード、101…利用者端末、102…PPC(プリペイドカード)、103…情報提供者、112…PPC入力部、115…判定部、117…信号処理部、118…表示部、119…課金部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ライセンスサーバと課金サーバとコンテンツ再生装置とを通信ネットワークで接続し、
前記コンテンツ再生装置は、金銭情報を特定する課金IDをプリペイドカードから読み出し、暗号化コンテンツを特定するコンテンツIDと該課金IDとを送信して前記ライセンスサーバから復号用情報を取得し、該復号用情報によって前記暗号化コンテンツを復号し、
前記ライセンスサーバは、受信したコンテンツIDから求めた課金額と前記課金IDとを送信して前記課金サーバから課金結果を取得し、該課金結果が課金成功であるときには前記コンテンツIDに対応する復号用情報を返信し、
前記課金サーバは、受信した課金IDに対応する金銭情報が受信した課金額より大きければ、該金銭情報から該課金額を減額して課金成功を返信することを特徴とする課金システム。
【請求項2】
ライセンスサーバと課金サーバとコンテンツ再生装置とを通信ネットワークで接続し、前記コンテンツ再生装置は、金銭情報を特定する課金IDをプリペイドカードから読み出し、暗号化コンテンツを特定するコンテンツIDと該課金IDとを送信して前記ライセンスサーバから復号用情報を取得し、該復号用情報によって前記暗号化コンテンツを復号し、
前記ライセンスサーバは、受信したコンテンツIDと課金IDとを送信して前記課金サーバから課金結果を取得し、該課金結果が課金成功であるときには前記コンテンツIDに対応する復号用情報を返信し、
前記課金サーバは、受信した課金IDに対応する金銭情報が受信したコンテンツIDから求めた課金額より大きければ、該金銭情報から該課金額を減額して、課金成功を返信することを特徴とする課金システム。
【請求項3】
コンテンツ再生装置とライセンスサーバと課金サーバとライセンス販売機とを備え、該ライセンスサーバと該課金サーバと該ライセンス販売機とを通信ネットワークで接続し、
前記ライセンス販売機は、ライセンスカードを読み取って、暗号化コンテンツを特定するコンテンツIDに復号用情報が存在しないとき、金銭情報を特定する課金IDと前記コンテンツIDとを該ライセンスカードから読み出し、該コンテンツIDと該課金IDとを送信して前記ライセンスサーバから復号用情報を取得し、該復号用情報を前記コンテンツIDと対応させて前記ライセンスカードへ記録し、
前記コンテンツ再生装置は、前記ライセンスカードを読み取って、暗号化コンテンツを特定するコンテンツIDに対応する復号用情報を取得し、該復号用情報によって前記暗号化コンテンツを復号し、
前記ライセンスサーバは、受信したコンテンツIDから求めた課金額と前記課金IDとを送信して前記課金サーバから課金結果を取得し、該課金結果が課金成功であるときには前記コンテンツIDに対応する復号用情報を返信し、
前記課金サーバは、受信した課金IDに対応する金銭情報が受信した課金額より大きければ、該金銭情報から該課金額を減額して課金成功を返信することを特徴とする課金システム。
【請求項4】
コンテンツ再生装置とライセンスサーバと課金サーバとライセンス販売機とを備え、該ライセンスサーバと該課金サーバと該ライセンス販売機とを通信ネットワークで接続し、
前記ライセンス販売機は、ライセンスカードを読み取って、暗号化コンテンツを特定するコンテンツIDに復号用情報が存在しないとき、金銭情報を特定する課金IDと前記コンテンツIDとを該ライセンスカードから読み出し、該コンテンツIDと該課金IDとを送信して前記ライセンスサーバから復号用情報を取得し、該復号用情報を前記コンテンツIDと対応させて前記ライセンスカードへ記録し、
前記コンテンツ再生装置は、前記ライセンスカードを読み取って、暗号化コンテンツを特定するコンテンツIDに対応する復号用情報を取得し、該復号用情報によって前記暗号化コンテンツを復号し、
前記ライセンスサーバは、受信したコンテンツIDと課金IDとを送信して前記課金サーバから課金結果を取得し、該課金結果が課金成功であるときには前記コンテンツIDに対応する復号用情報を返信し、
前記課金サーバは、受信した課金IDに対応する金銭情報が受信したコンテンツIDから求めた課金額より大きければ、該金銭情報から該課金額を減額して、課金成功を返信することを特徴とする課金システム。
【請求項5】
請求項3または4に記載の課金システムにおいて、前記コンテンツ再生装置は、利用者から指定された暗号化コンテンツのコンテンツIDが前記ライセンスカードに存在しないときは、該コンテンツIDを前記ライセンスカードへ記録するようにしたことを特徴とする課金システム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の課金システムにおいて、前記通信ネットワークでのデータのやり取りを暗号化して行うことを特徴とする課金システム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載の課金システムにおいて、前記課金ID及び/または前記復号用情報に有効期限を設けたことを特徴とする課金システム。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載の課金システムにおいて、前記ライセンスサーバは、前記課金IDごとに利用したコンテンツのコンテンツIDを利用履歴として記録することを特徴とする課金システム。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかに記載の課金システムにおいて、前記ライセンスサーバは、前記コンテンツIDごとの利用回数を利用履歴として記録することを特徴とする課金システム。
【請求項10】
暗号化されたコンテンツを復号して利用するコンテンツ再生装置において、金銭情報を特定する課金IDをプリペイドカードから読み取るプリペイドカードアクセス部と、利用者に指定された暗号化コンテンツをコンテンツIDに変換する入力部と、前記課金IDと前記コンテンツIDとを送信して、課金と引き換えに復号用情報を取得し、該復号用情報によって前記暗号化コンテンツを復号する復号部とを備えることを特徴とするコンテンツ再生装置。
【請求項11】
ライセンスカードに記録された暗号化コンテンツのコンテンツIDと、対応する復号用情報を読み取るライセンスカード読取部と、前記復号用情報が存在しないとき、金銭情報を特定する課金IDと前記コンテンツIDとを該ライセンスカードから読み出し、該コンテンツIDと該課金IDとを送信して復号用情報を取得し、該復号用情報を前記コンテンツIDと対応させて記録するライセンスカード書出部とを備えることを特徴とするライセンス販売機。
【請求項12】
コンピュータに、請求項1乃至9のいずれかに記載の課金システムの機能、請求項10に記載のコンテンツ再生装置の機能または請求項11に記載のライセンス販売機の機能を実行させるためのプログラム。
【請求項13】
請求項12に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【国際公開番号】WO2005/015468
【国際公開日】平成17年2月17日(2005.2.17)
【発行日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−512909(P2005−512909)
【国際出願番号】PCT/JP2004/009913
【国際出願日】平成16年7月12日(2004.7.12)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】