説明

走査型電子顕微鏡を備えたプローバ装置及びプローバ装置の探針クリーニング方法

【課題】プローブ探針への酸化膜の発生を抑制することが可能なプローバ装置を実現する。
【解決手段】真空中内で、イオン等を用いたドライ処理で、プローバ装置の探針ユニット4の探針をクリーニングする機構を備えたクリーニング室5と、真空中内で、探針ユニット4の探針の電気的測定を確認する測定機構(仕込み室3、搬送装置12、試験ウエハ13、ゲート弁6)を備える。真空中のクリーニング室5内で測定探針の酸化膜を除去した後に探針を大気に暴露させることがない。これにより、被検査物に対し、安定した電気特性を測定することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体集積回路の配線電極に探針を接触させて電気的特性を測定するプローバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
走査型電子顕微鏡を備えたプローバ装置は、半導体集積回路上の微細配線の位置を走査型電子顕微鏡で確認し、その状態を監視しながら、その配線電極に探針を接触させて電気的特性を測定する。
【0003】
半導体集積回路上の微細な配線位置に探針を接触させると、配線上の電極端子表面にある削り屑等の異物が探針の先端に付着することがあり、電気的特性を正確に測定することができない場合がある。
【0004】
そこで、接触抵抗増加などの悪影響を防止するために探針をクリーニングすることが必要である。従来技術にあっては、探針のクリーニングは、探針の半導体集積回路へのコンタクト回数を記憶しておき、所定回数コンタクトすると、探針先端を研磨するなどの方法が行なわれていた。
【0005】
また、先端部を化学的に研磨するように、研磨溶液槽や洗浄槽、乾燥室などが配備されているプローバ装置もある。
【0006】
しかし、走査型電子顕微鏡式のプローバ装置では、探針及び測定対象物は真空中になければならず、クリーニングする際に、一度大気中に取り出して上記のクリーニングを行う必要があった。
【0007】
一方、探針の材料としては、電極表面の酸化膜を破る必要があり、硬い材料で、さらには、電子線の耐性が強い材料が求められ、一般的にはタングステンあるいはタングステン合金が利用されている。タングステンは、水酸化ナトリウム水溶液や水酸化カリウム水溶液で、電解エッチングにて容易に、先端部を先鋭化に加工できるが、タングステンが酸化しやいという欠点がある。
【0008】
このため、タングステン製探針の電気的接触の信頼性を増すために、表面の酸化防止を図るため、先端を所定の形状にしてからメッキのよるコーティングする方法(特許文献1に記載の技術)や酸化防止層を施した金属探針を使用する直前に、その層を除去して使用する方法がある(特許文献2に記載の技術)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平6−109415号公報
【特許文献2】特開平6−66557号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記従来技術にあっては、プローバ探針の製造途中で先端部に形成された酸化膜が測定中に剥がれ、これにより、ウエハ上の電極の電気特性が測定できなくなるという問題点がある。
【0011】
プローバ探針は、接触により、配線電極上の酸化膜を破る必要があり、導電性で硬い材料で、電子線の耐性が良いものが望まれる。探針にメッキ等を行なった場合は、メッキ材が剥がれ、剥がれたメッキ材により、電極間がショートするという現象が発生する。
【0012】
一方、酸化防止膜を施した金属探針では、使用する直前でその膜を除去する方法では、大気中で膜除去を行うために、作業環境の状態、作業時間、プローバ装置の取り付け時間により、探針に酸化膜が形成され、先端部に異物が付着するという恐れもあった。
【0013】
本発明の目的は、プローブ探針への酸化膜の発生を抑制することが可能なプローバ装置及びプローブ装置の探針クリーニング方法を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明によるプローバ装置は、走査型電子顕微鏡により観察されながら、ほぼ真空中で半導体集積回路の電極に接触させる探針を有する探針ユニットを備える。そして、ほぼ真空中で、上記探針ユニットの探針の電気的導通状態を判断し、上記探針をほぼ真空中でクリーニングする。
【0015】
また、本発明によるプローバ装置の探針クリーニング方法は、走査型電子顕微鏡により観察しながら、ほぼ真空中で半導体集積回路に探針を接触させ、この探針から得られる電気信号に基づいて、上記半導体集積回路の電気的特性を測定する方法である。そして、ほぼ真空の試料室内で、上記探針を試験用半導体集積回路に接触させ、上記試料室内の試験用半導体集積回路に接触された探針からの信号に基づいて、上記探針の電気的導通状態を判断し、電気的導通状態が不良と判断された探針をほぼ真空中でクリーニングする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、プローブ探針への酸化膜の発生を抑制することが可能なプローバ装置及びプローブ装置の探針クリーニング方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施形態が適用された走査型電子顕微鏡の要部構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態におけるプローブユニットの斜視図である。
【図3】図1のA−A線に沿った断面図である。
【図4】本発明の第1及び第2の実施形態におけるプローブユニットの説明図である。
【図5】本発明の第3の実施形態が適用された走査型電子顕微鏡の要部構成図である。
【図6】本発明が適用されていない走査型電子顕微鏡の概略構成図である。
【図7】本発明が適用された走査型電子顕微鏡の概略構成図である。
【図8】本発明による走査型電子顕微鏡を搭載したプローバ装置のGUI画面表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。
【実施例】
【0019】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態が適用された走査型電子顕微鏡の要部構成図である。走査型電子顕微鏡は、電子線を制御する鏡筒1の試料室2(一部を破断して示し、ゲート弁6が形成されている)において試料を出し入れするための、仕込み室3(一部を破断して示し、試料ウエハ13が配置されている)及びプローブユニット4をクリーニングする真空排気装置7を備えている。
【0020】
真空排気装置7には、大気から低真空(10−1Pa)まではドライポンプで排気して、低真空から高真空(10−4Pa)まではターボ分子ポンプを使用する。クリーニング室5(一部を破断して示す)は、イオンを発生させるために、Arガスを導入し、流量を制御するためのガス制御装置8と、Arガスを電離させてプラズマを生成させるためのイオン源9とを備え、例えば、電子発生には、タングステンをフィラメントとして、両端に電圧を加えて、フィラメント表面を2400ケルビン以上に加熱し、発生する熱電子を利用する。
【0021】
その熱電子によって、イオン源9内で、Arガスの電離を促進させ、生成されたプラズマを維持させるために電圧を加える。さらにイオン源9の側壁に永久磁石を配置して磁界によるプラズマの封じ込めを行う、いわゆるバケット型イオン源を利用している。
【0022】
イオン源9は、イオンの引き出し用電極9’を備え、このイオン引き出し電極9’を用いてアルゴンイオン20(図4に示す)を引き出せる構造となっている。また、イオン源電源10はイオン源9の電源である。探針22(図3に示す)が半導体の電極と接触する面にアルゴンイオンが照射されるように、イオン源9を上向きに配置した。
【0023】
ただし、イオン源9は上向きに限らず、探針の先端をクリーニングすることが可能であれば、配置する方向は特に規定する必要はない。なお、生産性を考慮すると最も効率よく先端部の酸化膜を除去する角度でアルゴンイオンを照射させたほうがよい。
【0024】
また、このとき、アルゴンイオンの照射の方向に対して、探針先端を移動させながらあるいは先端部を回転させながら行っても良い。
【0025】
イオン源9には、図には示していないが、フィラメントの温度を制御する電源、イオンを引き出すための加速電源、減速電源とプラズマを維持するアーク電源等を具備している。
【0026】
図2は、プローブユニット4の斜視図であり、図3は、図1のA−A線(図2のB−B線に対応)に沿った断面図である。図2、図3において、探針ユニット17は、探針22を固定するためのブロック23と、探針22の位置を所定の測定部にあわせるためのXYZステージ24と、そのステージ24を動作させるための制御部(図示せず)と、探針22から電気特性を測定するための信号ケーブル18とは、プローブユニット4の内部に配置して真空中でアウトガスが出ない構造となっている。
【0027】
本発明の第1の実施形態である走査型電子顕微鏡は、プローブユニット4を、真空処理された試料室2及びクリーニング室5に搬送するための搬送装置11と、試料ウエハ13を、試料室2に搬送するための搬送装置12と、プローブユニット4をガイド及び保持する保持部14と、試料室2内でプローブユニット4の位置決めを行う位置決め部15と、プローブユット4に電源を供給する電源供給部16とを備える。なお、電気的な接触部は金メッキ等で処理し、接触抵抗を減らす手段を施した。
【0028】
上記装置構成において、探針22は、タングステン線(線径φ0.04mm)を無酸素銅スリーブに入れ、一部を固定してタングステン線と銅スリーブの導通があることを確認した。次に、探針22を、電解液(NaOH)1mol/L中で、交流電圧3V/50Hzで電解エッチングした。エッチング後は、純水にて洗浄し、真空乾燥を施した。
【0029】
次に、探針22の先端部分を走査型電子顕微鏡で、3万倍にて先端部半径が50nm以下であることを確認した。探針22の保管は、真空パックに脱酸素剤を入れて保管した。このとき、真空パックはガスバリヤ性の高い保管袋が望ましい。他にも、探針22の保管は、乾燥した窒素や不活性ガスで充填したものでも良い。
【0030】
上記の保管した真空パックを開封して、プローブユニット4の探針取付部に取り付けて、真空排気を行う。
【0031】
探針22の先端部の状態を確認するために、仕込室3から表面に金をコーティングした試験ウエハ13を挿入し、試料室3にセットする。プローブユニット4を試料室2内に搬送装置11にて移動させて、位置決め部15で所定の位置に固定させる。そして、探針ユニット4の電極部19と電源供給部16とが導通状態となる。
【0032】
プローブユニット4を位置決めした後、仕込み室3から搬送装置12によって、試料室2内に、金をコーティングした試験ウエハ13を搬送して、試料台25上に載せ、位置決めする。
【0033】
次に、被測定ウエハを測定するときと同様にして、走査型電子顕微鏡で探針22の先端を低倍率で観察しながら、各探針ユニット17の探針部を下降させながら、金をコーティングした試験ウエハ13に接触させる。このとき、探針22間の抵抗を測定する。そして、導通がない探針22を確認しておき、探針ユニット17を元の位置に上昇させてから、クリーニング室5に搬送機構11にて戻す。真空排気されたクリーニング室5にて、ガスを導入し、イオン源からのアルゴンイオン20にて、プローブユニット4の探針22の先端部表面をクリーニングする。
【0034】
このとき、加速電圧を600V、加速電流密度を1.3mA/cmとし、図4の(A)に示すように、探針22先端部に対して45度の方向からアルゴンイオン20を20分間照射させてクリーニングを行った。このとき、クリーニングに用いるガス種としては、アルゴン(Ar)に限らず、不活性ガスである窒素(N2)、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)ガスを用いてもよい。
【0035】
上述のようにしてクリーニングした後に、再度、探針ユニット4を試料室2内に搬送装置11にて移動させて、探針22を下降させて導通確認をしたところ、良好な結果が得られた。
【0036】
図4の(A)に示すように、クリーニング室5に各探針22とイオン源の間にアルゴンイオンを遮蔽するシャッタ21を設ければ、上記のように導通が取れない探針があったときには、導通がとれない探針のみ、シャッタ21を開放し、クリーニングすることが可能である。
【0037】
以上の操作をすることで、探針22の製造過程ならびに大気暴露した際に、探針22のタングステン表面に形成された酸化膜等を除去することができ、探針ユニット4にて安定してウエハ13上の電極の電気特性を測定することができた。
他のクリーニング手段としては、酸素プラズマを利用するドライエッチング(10−1〜10−3Pa)等,真空中での砥粒の細かい砥石やヤスリなどに、探針を押しあてての機械的な研磨,先端部を曲げることにより酸化膜を剥離する方法、切断することにより酸化膜等のない表面を出現させる方法でも良い。
【0038】
本発明の第1の実施形態により、プローブ探針への酸化膜の発生を抑制することが可能なプローバ装置及びプローブ装置の探針クリーニング方法を実現することができる。
【0039】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態である走査型電子顕微鏡の概略構成は、第1の実施形態と同様であるので、説明は省略する。
ここで、実際の半導体集積回路を作製したウエハ上の電極に探針を当てて試験をしている際に、導通がとれなくなってくる探針があったので、金メッキ付の試験ウエハ13を用いて、探針22を接触させて導通チェックをおこなった。
【0040】
一方、走査型電子顕微鏡で先端部を高倍率で確認したところ、先端部が変形しているものと、先端部が変形していないにもかかわらず、導通がとれない探針があった。このとき、先端部の形状は一方向からしか見えないため、探針ブロック23を90度回転させる機構をつけたプローバユニットとしたほうがよい。
【0041】
そこで、本発明の第2の実施形態においては、図4の(B)に示すように、探針ブロック23を90度回動可能な機構を探針ブロック23に取り付ける。そして、プローブユニット4をクリーニング室5に搬送し、導通がとれない探針のみについて、シャッタ21を開いて、探針ブロック23を回動させて、探針22を回動させながら、クリーニングを実施した。その後、試験ウエハ13で導通確認を行ったところ導通がとれるようになったので、試験を再開させた。
【0042】
なお、探針22のクリーニングを自動的に定期的に行えるように、探針22のウエハへのコンタクト回数をカウントして、例えば、5回測定した後に自動的にレシピにて探針先端部のクリーニング及び接触特性を測定するように構成されている。
【0043】
本発明の第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様な効果を得ることができる他、探針のクリーニングの際に、探針を回動させてアルゴンイオン等を照射するので、探針を確実にクリーニングすることができる。
【0044】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について、説明する。図5は、本発明の第3の実施形態である走査型電子顕微鏡の要部構成図である。この第3の実施形態と第1の実施形態との相違点は、第3の実施形態にはクリーニング室5に予備室26が設けられている点である。この予備室26は、探針22を大気に暴露させる機会を、さらに減らすために設けられている。
【0045】
図5において、予備室26には、先端部を先鋭化した探針22を入れた容器を準備し、先端部のみイオンが照射できる構造とする。その容器毎、クリーニング室5にて先端部分の酸化膜を除去し、予備室26に保管する。
【0046】
なお、予備室26とクリーニング室5とは、ゲート弁等で隔離できる構造が望ましい。
【0047】
探針22に導通不良が発生したときに、探針ユニット4を予備室26に移動させて、探針ユニット4の導通不良の探針22のみ新しいものと交換する。交換は、真空中で行うものとし、手動あるいは、自動にて行う。
【0048】
本装置を操作するうえでは、従来装置同様に、電源供給部16に接続されたパソコンの画面上でGUI(Graphical User Interface)を使用する。GUIとしては、下記の項目が追加される。
【0049】
(1)クリーニング室5及び予備室26の表示
(2)プローブユニット17の行き先及び状態表示
(3)クリーニング室5内のミリングの条件設定(ガス量、電圧、電流、処理時間)とそのモニタ表示
(4)クリーニング周期設定とその表示及びクリーニング回数の記憶
(5)評価サンプルでの結果表示
なお、クリーニング処理及びクリーニング後の探針表面状態の評価を自動で行う場合には、上記の(3)及び(4)の設定を行うレシピを追加して使用する。
【0050】
本発明の第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な効果を得ることができる他、予備室26が設けられていることにより、探針22を大気に暴露させる機会を、さらに減少することができ、探針表面の酸化膜発生をさらに抑制することができる。
【0051】
次に、走査型電子顕微鏡の全体構成について、本発明の第3の実施形態が適用された走査型電子顕微鏡と、本発明が適用されていない走査型電子顕微鏡とを比較して説明する。
【0052】
図6は、本発明が適用されていない走査型電子顕微鏡の全体概略構成図である。図6において、試料室101に電子を発生させる電子源、各種絞り、その電子を収束させるためのコンデンサレンズ、偏向コイル、対物レンズや各部分を高真空にするイオンポンプ、二次電子検出器等からなる電子銃部102と、探針交換室103と、試料交換室104と、真空排気をする排気装置とから構成されている。
【0053】
また、試料室101内には、試料を搭載する試料ステージ105と、探針22の位置を制御するプローブユニット106とが配置されている。107はパーソナルコンピュータである。
【0054】
図7は、本発明の第3の実施形態が適用された走査型電子顕微鏡の全体概略構成図である。図7において、本発明においては、クリーニング室5も真空排気され、イオン源9、イオン源電源10、ガス制御装置8、予備室26が配置されている。そして、試験ウエハ13が配置された仕込み室13が配置されてる。
【0055】
図8は、図7に示した走査型電子顕微鏡のコンピュータ107におけるGUI構成例を示す。図8において、画面110には、従来から表示される内容108に、本発明特有の内容109が表示される。つまり、従来の表示内容108は、測定対象物の画像表示部と、操作ボタンおよび状態表示1及び2と、プローブ操作部とにより構成される。
【0056】
そして、本発明により追加される表示内容109は、クリーニング室/予備室の表示部と、プローブユニット行き先/状態表示部と、ミリング状態設定/モニタ値表示部と、クリーニング周期、回数設定/表示部と、評価サンプルでの結果表示部とから構成されている。
【0057】
図8に示した画面をマウス等の操作手段により操作して、条件設定等を行なうことができる。
【符号の説明】
【0058】
1・・・走査型電子顕微鏡の鏡筒、2・・・試料室、3・・・仕込み室、4・・・プローブユニット、5・・・クリーニング室、6・・・ゲート弁、7・・・真空排気装置、8・・・ガス制御装置、9・・・イオン源、9’・・・イオン引き出し用源電極、10・・・イオン源電源、11・・・プローブユニット用搬送装置、12・・・試験ウエハ用搬送装置、13・・・試験ウエハ、14・・・保持部、15・・・位置決め部、16・・・電源供給部、17・・・探針ユニット、18・・・信号ケーブル、19・・・電極部、20・・・アルゴンイオン、21・・・シャッタ、22・・・探針、23・・・ブロック、24・・・XYZテーブル、25・・・試料台、26・・・予備室

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走査型電子顕微鏡により観察されながら、真空中で半導体集積回路の電極に接触させる探針を有する探針ユニットを備え、上記半導体集積回路の電気的特性を測定するプローバ装置において、
真空中で、上記探針ユニットの探針の電気的導通状態を判断し、上記探針を真空中でクリーニングし、クリーニングされた探針を真空中又は不活性ガス雰囲気中に保管し、上記探針ユニットの探針と交換することを特徴とするプローバ装置。
【請求項2】
走査型電子顕微鏡により観察しながら、真空中で半導体集積回路に接触させる探針を有する探針ユニットを備え、上記半導体集積回路の電気的特性を測定するプローバ装置において、
真空中で、上記探針ユニットの探針を試験用半導体集積回路に接触させる試料室と、
上記試料室に配置された探針ユニットの探針からの信号に基づいて、上記探針の電気的導通状態を判断する判断部と、
上記判断部で電気的導通状態が不良と判断された探針を真空中でクリーニングするクリーニング室と、
を備え、上記クリーニング室は、予備室を有し、この予備室は、クリーニングされた探針を真空中又は不活性ガス雰囲気中に保管し、上記探針ユニットの探針と交換すること特徴とするプローバ装置。
【請求項3】
走査型電子顕微鏡により観察しながら、真空中で半導体集積回路に探針を接触させ、この探針から得られる電気信号に基づいて、上記半導体集積回路の電気的特性を測定するプローバ装置の探針クリーニング方法において、
ほぼ真空の試料室内で、上記探針を試験用半導体集積回路に接触させ、
上記試料室内の試験用半導体集積回路に接触された探針からの信号に基づいて、上記探針の電気的導通状態を判断し、
電気的導通状態が不良と判断された探針を真空中でクリーニングし、
予備室に、上記クリーニングされた探針を真空中又は不活性ガス雰囲気中に保管し、上記不良と判断された探針とクリーニングされた探針とを交換することを特徴とするプローバ装置の探針クリーニング方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−95266(P2011−95266A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−275690(P2010−275690)
【出願日】平成22年12月10日(2010.12.10)
【分割の表示】特願2006−225563(P2006−225563)の分割
【原出願日】平成18年8月22日(2006.8.22)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】