車両のバンパ取付け構造
【課題】 車体構造を共通化させたまま、形状の異なるバンパを取り付けることが可能であり、また、その際、寸法の大小などに制約されることなく形状の変更に柔軟に対応ができ、かつコストダウン、生産性の向上を図ることができる。
【解決手段】 リヤバンパ111はその端部にホイールハウス内で車両幅方向内側に延出するフランジ部111aを有し、フランジ部111aの車両後方側に樹脂製のブラケット1を取り付けて、ブラケット1を介しリヤバンパ111を車体に取り付ける。ブラケット1は樹脂で成形されるため、形状変更の大小などに制約されることなく形状の変更に柔軟に対応ができ、かつコストダウン、生産性の向上を図ることができる。
【解決手段】 リヤバンパ111はその端部にホイールハウス内で車両幅方向内側に延出するフランジ部111aを有し、フランジ部111aの車両後方側に樹脂製のブラケット1を取り付けて、ブラケット1を介しリヤバンパ111を車体に取り付ける。ブラケット1は樹脂で成形されるため、形状変更の大小などに制約されることなく形状の変更に柔軟に対応ができ、かつコストダウン、生産性の向上を図ることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体構造を共通としたまま、複数種類のバンパを取付け可能な車両のバンパ取付け構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、バンパのデザイン違いで外観に違いを持たせようとする場合や車両の外観意匠を変更する場合等に伴い、形状の異なったバンパを車体構造を共通としたまま取り付けることのできるバンパ取付け構造がある。この種の取付け構造においては、車体の固定点を共通化しなければならないという制約がある。
【0003】
たとえば、バンパ形状を本来よりも車幅方向に広げようとする意匠変更があった場合、車幅方向のバンパ端部の固定点を車体側固定点まで延出させることが考えられる。しかしながら、このようなバンパの端部(細部)の形状変更は、型成形されるバンパにおいては、製作が容易でなく、コスト面や生産性を考慮すると必ずしも好適であるとは言い難い。
【0004】
具体的には、車体の側部に回り込んだバンパの端部によって、ホイールハウスの外観形状の一部が形成される車両に、ホイールハウスの形状に沿ってオーバーフェンダが取り付けられる場合、外観の連続性を持たせるためにオーバーフェンダの分バンパも形状変更される。詳細には、生産性と共通化を考慮して、車体のパネルでは、形状に変更はなく取付け孔の追加がなされる程度の変更であり、車幅方向外側への膨らみはバンパが受け持つこととなる。つまり、オーバーフェンダなしの車両用のバンパと比較してオーバーフェンダの分だけ、バンパ表面が車幅方向外側およびタイヤ側に移動した形状となる。車体の取付け位置は通常変更されないので、ホイールハウスの外観形状の一部となる範囲のバンパの車体への取付け部分では、長いステイ(取付け脚)が必要になり、換言すると、前述固定点を延出させるバンパ端部(細部)の形状変更が必要になり、型構成に支障がでる。
【0005】
そこで、車体側固定部とバンパ端部の固定部をブラケットを介し、固定させる技術がある。この技術を用いれば、上述したバンパの成形に係る問題点を解消することができ、サイズの異なったバンパを車体構造を共通化したまま、容易に取り付けることができる。
【0006】
また、この種のバンパ取付け構造の先行技術として、特許文献1のようなバンパ取付け構造が提案されている。
【0007】
【特許文献1】特開平8−91152号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記ブラケットに板金等金属を用いる場合には、たとえば、バンパの固定点において、ボルトによって固定する際に、ナット取付けのための平面部を確保しなければならない等、加工面においての寸法上の制約が起こり得るため、形状変更に柔軟に対応できない。特に車幅方向の形状の広がりがわずかであった場合には、加工の非容易性、生産性、コスト面を考慮すると必ずしも好適であるとは言い難い。
【0009】
また、バンパの固定点の位置が車両前後方向にずれてしまう形状変更があった場合は、ブラケットの前記平面部を車両前後方向に屈曲させてずらす等する必要があり、たとえばR形状を形成させ屈曲させる等を行うと、加工の非容易性、生産性、コスト面を考慮すると必ずしも好適であるとは言い難い。
【0010】
本発明は係る実情に鑑み、車体構造を共通化させたまま、形状の異なるバンパを取り付けることが可能であり、また、その際、寸法の大小などに制約されることなく形状の変更に柔軟に対応ができ、かつコストダウン、生産性の向上を図ることができる車両のバンパの取付け構造を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のバンパ取付け構造は、車体の側部に回り込んだバンパの端部によってホイールハウスの外観形状の一部が形成され、車両の意匠面となるアウタパネルの車幅方向外側に前記ホイールハウスの形状に沿ってオーバーフェンダが取り付けられる車両のバンパ取付け構造であって、前記バンパの端部に前記ホイールハウス内で車幅方向内側に延出するフランジ部を設け、前記フランジ部の車両後方側に樹脂製のブラケットを取り付けて、前記ブラケットを介し前記バンパを車体に取り付けたことを特徴とする。
【0012】
また、前記アウタパネルは前記ホイールハウス内で車両幅方向内側に延出するフランジ部を有し、前記アウタパネルの前記フランジ部に嵌合穴を設け、前記ブラケットの車体側取付穴の周縁から突出形成された係合部を前記嵌合穴に係合させることを特徴とする。
【0013】
また、前記係合部は前記車体側取付穴の周縁にて対向配置して突設された爪片により構成され、爪片の内幅もしくは内径が車体側取付穴の内径に対して漸減あるいは縮径するように形成されることを特徴とする。
【0014】
また、前記ホイールハウス内にホイールハウス内面を構成するライニングを配置し、前記ライニングを前記ブラケットの前記車体側取付穴に重ねるとともに、前記爪片を拡開させるネジにて前記ブラケットと前記ライニングを共締めしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明のバンパ取付け構造によれば、ブラケットを介しバンパと車体を取り付けるので、バンパの型構成や成形性が向上して、バンパを容易に作製できる。また、バンパを車体構造を共通化したまま、容易に取り付けることができる。
【0016】
また、ブラケットを樹脂で成形しているため形状の自由度が向上し、板金等の金属製ブラケットと比して設計変更に柔軟に対応できる。また、バンパ取付け時において、ブラケットはバンパ端部から車幅方向内側に突出した状態で固定されるが、樹脂で成形されているため、車両への組付け時に車体の構成部品に接触して車体に傷がつくことを回避でき、作業性、生産性、コスト面での向上を図ることができる。
【0017】
また、ブラケットに車体との嵌合部を設けることで仮保持することができ、作業性を向上させる。また、前記係合部を前記車体側取付穴の周縁に対向配置し、前記車体側取付穴に対して漸減あるいは縮径する爪片とすることで、爪片の内幅は車体側取付穴の内径よりも小さくなり、係合部はネジの螺着時にナットの役割を果たし剛性十分に締結できると共に、部品点数の削減、加工工程削減ができ、コスト面において効果を期待できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面に基づき本発明によるバンパ取付け構造の好適な実施の形態を説明する。図1は本発明の実施の形態に係る一例の車両100の側面図、図2は平面図、図3正面図、図4は背面図をそれぞれ示している。以下、車両100の概略説明する。この車両100はモノコックボディ(以下、単にボディという)を有し、ボディ前部のエンジンルーム内にエンジンを搭載する。なお、各図において車両および後方をそれぞれ矢印Frおよび矢印Rrで表す。
【0019】
101はフロントバンパであり、102は車幅方向に左右対称に取り付けられるフェンダーパネルであり、103はフロントフードである。この3種の構成部品によって、概略のボディ前面部の外観意匠を構成する。
【0020】
車両100はフロントバンパ101とフェンダーパネル102によってフロントホイールハウス104が形成される。またフロントホイールハウス104内面に図示しないフロントフェンダーライニングが取り付けられ、フロントホイールハウス104内面を覆っており、フロントホイールハウス104内に前輪105が配置されるように構成される。
【0021】
また、車両100はフロントオーバーフェンダ106を有する。フロントオーバーフェンダ106はフロントホイールハウス104の形状に沿って車両幅方向外側に延出するように取り付けられる。また、フロントオーバーフェンダ106は、フェンダーパネル102に取り付けてもよいが、一体的に形成しても構わない。
【0022】
107はフロントサイドドア、108はリアサイドドアである。109はルーフである。110はサイドアウタパネルであり、車幅方向対称に取り付けられる。111はリヤバンパである。また、リヤバンパ111の上部かつサイドアウタパネル110の間にバックドア112が取り付けられる。
【0023】
113はリヤホイールハウスである。リヤホイールハウス113内面には後述するリヤフェンダーライニング10が取り付けられる。リヤホイールハウス113内に後輪114が配置されるように構成される。
【0024】
車両100は、リヤオーバーフェンダ115を有する。リヤオーバーフェンダ115は、サイドアウタパネル110に取り付けてもよいが、一体的に形成しても構わない。
【0025】
また、リヤオーバーフェンダ115を設けることに伴ない、外観意匠を好適とするためにリヤバンパ111における車体側部に回り込んだ側部111Aは、リヤオーバーフェンダ115の形状に合わせた連続的形状に形成され、リヤホイールハウス113の外観形状の一部を形成する。以上のように本実施の形態に係る車両は、複数のパネル、ドア及びバンパ、フェンダ等によって概略のボディ外観を構成している。
【0026】
さて、ここで、リヤバンパ111の取付けについて図5〜9を用いて説明する。図5において、10はリヤフェンダーライニングであり、リヤホイールハウス113内面に取り付けられ、車体内面の露出を防ぐと共に、後輪114からの飛び石や水等が車体内部に侵入することを防ぐ。1はブラケットであり、リヤバンパ111を車体に取り付ける際に用いられる。リヤバンパ111は、その端部111Aの車幅方向側端において車幅方向内側に折曲されて延出するフランジ部111aを有する。フランジ部111aには取付け穴111bが設けられる。取付け穴111bを用いて、ブラケット1とバンパ111が締結される。
【0027】
ここで、図6、7にブラケット1を表裏から斜視した斜視図を示す。なお、便宜上、取付け時のブラケット1の取付け向きとなる車両前方および後方を示す矢印Frおよび矢印Rrを図中に記す。
【0028】
図6において、ブラケット1は、車両前方側(Fr)のバンパ側座面1Aと車両後方側(Rr)の車体側座面1B(図7参照)とで段差が生じる概略薄箱型状のブラケット本体1aを有する。ブラケット本体1aは、バンパ側座面1A側にナット部2が設けられ、ナット部2の車両前方側(Fr)から車両後方側(Rr)に段落ちした車体側座面1Bの裏面に車体側取付穴3が設けられる。また、ナット部2の車両前方側(Fr)の両側近にピン4を形成する。
【0029】
次に、図7において、車体側座面1Bから係合部5が車両後方側(Rr)に突設される。係合部5は2片の爪片からなり、車体側取付穴3の車両後方側(Rr)の周縁にて対向して突設される。係合部5の爪片は車体側取付穴3の内径に対して漸減あるいは縮径するように形成される。また、係合部5の爪片はその先端部において、先細に形成される。
【0030】
また、ブラケット本体1aはバンパ側座面1Aと車体側座面1Bとで段差が生じた形状に対する剛性を確保するために補強部材としてフランジ形状6を有する。さらにブラケット本体1a全体の周縁はR形状に面取りされる。
【0031】
さて、前述したように、リヤバンパ111は、その端部111Aの車幅方向側端において車幅方向内側に延出するフランジ部111aの取付け穴111bを用いて、ブラケット1と締結される。詳細には、ブラケット1のバンパ側座面1Aをフランジ部111aの車両後方側に合わせ、取付け穴111bとナット部2を重ね、取付け穴111bからネジを挿通させ螺着する。
【0032】
本実施の形態においては、リヤバンパ111とブラケット1を結合させ部組みした状態で、リヤバンパ111を多少幅方向に広げながら車両後方側からサイドアウタパネル110等を乗り越えさせて、フランジ部111aに取り付けられたブラケット1がリヤホイールハウス113内に入り込むように案内する。また、その際に車幅方向内側にブラケット1は突出することとなるが、ブラケット1は樹脂でできており、さらに前述のR形状が設けられるため、車体と干渉したとしても車体の塗装等を傷める虞が少ない。
【0033】
ここで、図8にリヤバンパ111がサイドアウタパネル110を乗り越えた状態を示す。なお、本図はリヤホイールハウス113内において、車両前方から後方かつやや上方に向けて斜視した様子を示す図であり、また、便宜のため、締結に用いられるネジやリヤフェンダーライニング10は図示されていない。
【0034】
図8において、リヤバンパ111のフランジ部111aには係合穴111cが設けられている。係合穴111cにブラケット1のピン4を係合させることで位置決めがなされ、使用するネジが一本であっても回り止めの効果を奏し、ネジを複数本用いなくて済むので、部品点数削減及び組付け性が向上、外観の向上が図れる。以下、図8におけるA−A断面の様子を図9を用いて説明する。
【0035】
図9(a)において、リヤバンパ111とサイドアウタパネル110とが固定された様子を上方から見た断面図で示している。サイドアウタパネル110は、車両幅方向内側に延出するフランジ部110aを有し、フランジ部110aには嵌合穴110bが形成される。前述したようにリヤバンパ111を車両後方側からサイドアウタパネル110等を乗り越えさせて、フランジ部111aに取付けられたブラケット1がリヤホイールハウス113内に入り込むように案内させた後、ブラケット1の車体側座面1Bをフランジ部110aに合わせつつ、係合部5を嵌合穴110bに係合し仮保持させる。このように仮保持状態とすることができるので、取付け作業が容易となる。また、係合部5はリヤバンパ111本体から回り込んで、リヤバンパ111本体側に向けて突出するため、仮保持の剛性が向上し係合が確実となり、仮保持状態が外れ難いという効果を奏する。
【0036】
そして、ブラケット1に車両前方側からリヤフェンダーライニング10を重ね、リヤフェンダーライニング10の所定位置に設けられた貫通穴10aと車体側取付穴3とにネジを挿通させ、係合部5に螺着させ、共締めすることでサイドアウタパネル110との締結が完了する。
【0037】
また、係合部5は前述したように車体側取付穴3の内径に対して漸減あるいは縮径する2片の爪片からなる。つまり、挿通されるネジの径よりも係合部5の2片の爪片の内幅が車体側取付穴3の内径よりも小さくなり、かつ樹脂で成形されているためメネジを切らなくともネジをねじ込むことができ、ナットの役割を果たす。さらに、ネジを閉め込むことで係合部5の爪片が拡開されるため幅方向に対し広がり、嵌合穴110bに強固に固定され、部品点数削減、加工工程削減を図れる。また、係合部5の先端は先細に形成されているため、嵌合穴110bに嵌合させる際、容易に嵌合することができ、作業性を向上することができる。
【0038】
また、図示のようにフランジ部111aのリヤバンパ111の車幅方向外側には溝116が設けられており、型成形特有のひけの発生を防止している。また、ブラケット1はリヤバンパ111のフランジ部111aの車両後方側に取り付けられることで、ブラケット1が外面に露出することがなく、意匠性向上が図れる。
【0039】
図9(b)には、本実施の形態よりも車幅方向にせまいリヤバンパをサイドアウタパネル110のフランジ部110aにリヤフェンダーライニングを重ねて、嵌合穴110bを用いて直接取り付けたオーバーフェンダなしの車両の取付け例を示す図である。
【0040】
また、図9(c)は本実施の形態のバンパ取付け構造とオーバーフェンダなしの車両のものを比した状態を示す図である。図示のようにブラケット1を用いることで、オーバーフェンダなしの車両は本実施の形態よりも車幅方向に狭いリヤバンパを直接固定するために用いられていた嵌合穴110bを利用し、幅広のリヤバンパ111を容易に取り付けることができる。さらに、ブラケット1を樹脂で成形したことで形状の自由度が向上し、板金等の金属製ブラケットと比して設計変更に柔軟に対応できる。
【0041】
また、通常バンパはリヤ、フロント共に衝突等を想定し比較的軟らかい樹脂で成形されるが、本発明のバンパ取付け構造ではブラケット1を別体の部品として扱うことが可能となることでブラケット1をバンパの材質とは異なる硬い樹脂にすることができ、取付け時、特にネジの締め付けや振動に対する剛性を十分に確保することができ、商品性の向上を図れる。
【0042】
また、本発明のバンパ取付け構造は、リヤバンパの取付けに限定されるものではなく、フロントバンパにおいても好適に適用可能である。
【0043】
また、本実施の形態において係合部5は2片の爪片から構成されたが、その数は限定されるものでなく3片以上の爪片からなるもので構成しても好適に実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の実施の形態に係る車両の側面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る車両の平面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る車両の正面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る車両の背面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る車両のバンパ取付け前の状態を斜視した図である。
【図6】本発明のバンパ取付け構造における構成部品の斜視図である。
【図7】本発明のバンパ取付け構造における構成部品の斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る車両の要部を示す図である。
【図9】本発明のバンパ取付け構造を説明するための図である。
【符号の説明】
【0045】
1 ブラケット
1A バンパ側座面
1B 車体側座面
1a ブラケット本体
2 ナット部
3 車体側取付穴
4 ピン
5 係合部
6 フランジ形状
10 リヤフェンダーライニング
10a 貫通穴
100 車両
110 サイドアウタパネル
110a フランジ部
110b 嵌合穴
111 リヤバンパ
111a フランジ部
111b 取付け穴
111c 係合穴
113 リヤホイールハウス
115 リヤオーバーフェンダ
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体構造を共通としたまま、複数種類のバンパを取付け可能な車両のバンパ取付け構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、バンパのデザイン違いで外観に違いを持たせようとする場合や車両の外観意匠を変更する場合等に伴い、形状の異なったバンパを車体構造を共通としたまま取り付けることのできるバンパ取付け構造がある。この種の取付け構造においては、車体の固定点を共通化しなければならないという制約がある。
【0003】
たとえば、バンパ形状を本来よりも車幅方向に広げようとする意匠変更があった場合、車幅方向のバンパ端部の固定点を車体側固定点まで延出させることが考えられる。しかしながら、このようなバンパの端部(細部)の形状変更は、型成形されるバンパにおいては、製作が容易でなく、コスト面や生産性を考慮すると必ずしも好適であるとは言い難い。
【0004】
具体的には、車体の側部に回り込んだバンパの端部によって、ホイールハウスの外観形状の一部が形成される車両に、ホイールハウスの形状に沿ってオーバーフェンダが取り付けられる場合、外観の連続性を持たせるためにオーバーフェンダの分バンパも形状変更される。詳細には、生産性と共通化を考慮して、車体のパネルでは、形状に変更はなく取付け孔の追加がなされる程度の変更であり、車幅方向外側への膨らみはバンパが受け持つこととなる。つまり、オーバーフェンダなしの車両用のバンパと比較してオーバーフェンダの分だけ、バンパ表面が車幅方向外側およびタイヤ側に移動した形状となる。車体の取付け位置は通常変更されないので、ホイールハウスの外観形状の一部となる範囲のバンパの車体への取付け部分では、長いステイ(取付け脚)が必要になり、換言すると、前述固定点を延出させるバンパ端部(細部)の形状変更が必要になり、型構成に支障がでる。
【0005】
そこで、車体側固定部とバンパ端部の固定部をブラケットを介し、固定させる技術がある。この技術を用いれば、上述したバンパの成形に係る問題点を解消することができ、サイズの異なったバンパを車体構造を共通化したまま、容易に取り付けることができる。
【0006】
また、この種のバンパ取付け構造の先行技術として、特許文献1のようなバンパ取付け構造が提案されている。
【0007】
【特許文献1】特開平8−91152号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記ブラケットに板金等金属を用いる場合には、たとえば、バンパの固定点において、ボルトによって固定する際に、ナット取付けのための平面部を確保しなければならない等、加工面においての寸法上の制約が起こり得るため、形状変更に柔軟に対応できない。特に車幅方向の形状の広がりがわずかであった場合には、加工の非容易性、生産性、コスト面を考慮すると必ずしも好適であるとは言い難い。
【0009】
また、バンパの固定点の位置が車両前後方向にずれてしまう形状変更があった場合は、ブラケットの前記平面部を車両前後方向に屈曲させてずらす等する必要があり、たとえばR形状を形成させ屈曲させる等を行うと、加工の非容易性、生産性、コスト面を考慮すると必ずしも好適であるとは言い難い。
【0010】
本発明は係る実情に鑑み、車体構造を共通化させたまま、形状の異なるバンパを取り付けることが可能であり、また、その際、寸法の大小などに制約されることなく形状の変更に柔軟に対応ができ、かつコストダウン、生産性の向上を図ることができる車両のバンパの取付け構造を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のバンパ取付け構造は、車体の側部に回り込んだバンパの端部によってホイールハウスの外観形状の一部が形成され、車両の意匠面となるアウタパネルの車幅方向外側に前記ホイールハウスの形状に沿ってオーバーフェンダが取り付けられる車両のバンパ取付け構造であって、前記バンパの端部に前記ホイールハウス内で車幅方向内側に延出するフランジ部を設け、前記フランジ部の車両後方側に樹脂製のブラケットを取り付けて、前記ブラケットを介し前記バンパを車体に取り付けたことを特徴とする。
【0012】
また、前記アウタパネルは前記ホイールハウス内で車両幅方向内側に延出するフランジ部を有し、前記アウタパネルの前記フランジ部に嵌合穴を設け、前記ブラケットの車体側取付穴の周縁から突出形成された係合部を前記嵌合穴に係合させることを特徴とする。
【0013】
また、前記係合部は前記車体側取付穴の周縁にて対向配置して突設された爪片により構成され、爪片の内幅もしくは内径が車体側取付穴の内径に対して漸減あるいは縮径するように形成されることを特徴とする。
【0014】
また、前記ホイールハウス内にホイールハウス内面を構成するライニングを配置し、前記ライニングを前記ブラケットの前記車体側取付穴に重ねるとともに、前記爪片を拡開させるネジにて前記ブラケットと前記ライニングを共締めしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明のバンパ取付け構造によれば、ブラケットを介しバンパと車体を取り付けるので、バンパの型構成や成形性が向上して、バンパを容易に作製できる。また、バンパを車体構造を共通化したまま、容易に取り付けることができる。
【0016】
また、ブラケットを樹脂で成形しているため形状の自由度が向上し、板金等の金属製ブラケットと比して設計変更に柔軟に対応できる。また、バンパ取付け時において、ブラケットはバンパ端部から車幅方向内側に突出した状態で固定されるが、樹脂で成形されているため、車両への組付け時に車体の構成部品に接触して車体に傷がつくことを回避でき、作業性、生産性、コスト面での向上を図ることができる。
【0017】
また、ブラケットに車体との嵌合部を設けることで仮保持することができ、作業性を向上させる。また、前記係合部を前記車体側取付穴の周縁に対向配置し、前記車体側取付穴に対して漸減あるいは縮径する爪片とすることで、爪片の内幅は車体側取付穴の内径よりも小さくなり、係合部はネジの螺着時にナットの役割を果たし剛性十分に締結できると共に、部品点数の削減、加工工程削減ができ、コスト面において効果を期待できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面に基づき本発明によるバンパ取付け構造の好適な実施の形態を説明する。図1は本発明の実施の形態に係る一例の車両100の側面図、図2は平面図、図3正面図、図4は背面図をそれぞれ示している。以下、車両100の概略説明する。この車両100はモノコックボディ(以下、単にボディという)を有し、ボディ前部のエンジンルーム内にエンジンを搭載する。なお、各図において車両および後方をそれぞれ矢印Frおよび矢印Rrで表す。
【0019】
101はフロントバンパであり、102は車幅方向に左右対称に取り付けられるフェンダーパネルであり、103はフロントフードである。この3種の構成部品によって、概略のボディ前面部の外観意匠を構成する。
【0020】
車両100はフロントバンパ101とフェンダーパネル102によってフロントホイールハウス104が形成される。またフロントホイールハウス104内面に図示しないフロントフェンダーライニングが取り付けられ、フロントホイールハウス104内面を覆っており、フロントホイールハウス104内に前輪105が配置されるように構成される。
【0021】
また、車両100はフロントオーバーフェンダ106を有する。フロントオーバーフェンダ106はフロントホイールハウス104の形状に沿って車両幅方向外側に延出するように取り付けられる。また、フロントオーバーフェンダ106は、フェンダーパネル102に取り付けてもよいが、一体的に形成しても構わない。
【0022】
107はフロントサイドドア、108はリアサイドドアである。109はルーフである。110はサイドアウタパネルであり、車幅方向対称に取り付けられる。111はリヤバンパである。また、リヤバンパ111の上部かつサイドアウタパネル110の間にバックドア112が取り付けられる。
【0023】
113はリヤホイールハウスである。リヤホイールハウス113内面には後述するリヤフェンダーライニング10が取り付けられる。リヤホイールハウス113内に後輪114が配置されるように構成される。
【0024】
車両100は、リヤオーバーフェンダ115を有する。リヤオーバーフェンダ115は、サイドアウタパネル110に取り付けてもよいが、一体的に形成しても構わない。
【0025】
また、リヤオーバーフェンダ115を設けることに伴ない、外観意匠を好適とするためにリヤバンパ111における車体側部に回り込んだ側部111Aは、リヤオーバーフェンダ115の形状に合わせた連続的形状に形成され、リヤホイールハウス113の外観形状の一部を形成する。以上のように本実施の形態に係る車両は、複数のパネル、ドア及びバンパ、フェンダ等によって概略のボディ外観を構成している。
【0026】
さて、ここで、リヤバンパ111の取付けについて図5〜9を用いて説明する。図5において、10はリヤフェンダーライニングであり、リヤホイールハウス113内面に取り付けられ、車体内面の露出を防ぐと共に、後輪114からの飛び石や水等が車体内部に侵入することを防ぐ。1はブラケットであり、リヤバンパ111を車体に取り付ける際に用いられる。リヤバンパ111は、その端部111Aの車幅方向側端において車幅方向内側に折曲されて延出するフランジ部111aを有する。フランジ部111aには取付け穴111bが設けられる。取付け穴111bを用いて、ブラケット1とバンパ111が締結される。
【0027】
ここで、図6、7にブラケット1を表裏から斜視した斜視図を示す。なお、便宜上、取付け時のブラケット1の取付け向きとなる車両前方および後方を示す矢印Frおよび矢印Rrを図中に記す。
【0028】
図6において、ブラケット1は、車両前方側(Fr)のバンパ側座面1Aと車両後方側(Rr)の車体側座面1B(図7参照)とで段差が生じる概略薄箱型状のブラケット本体1aを有する。ブラケット本体1aは、バンパ側座面1A側にナット部2が設けられ、ナット部2の車両前方側(Fr)から車両後方側(Rr)に段落ちした車体側座面1Bの裏面に車体側取付穴3が設けられる。また、ナット部2の車両前方側(Fr)の両側近にピン4を形成する。
【0029】
次に、図7において、車体側座面1Bから係合部5が車両後方側(Rr)に突設される。係合部5は2片の爪片からなり、車体側取付穴3の車両後方側(Rr)の周縁にて対向して突設される。係合部5の爪片は車体側取付穴3の内径に対して漸減あるいは縮径するように形成される。また、係合部5の爪片はその先端部において、先細に形成される。
【0030】
また、ブラケット本体1aはバンパ側座面1Aと車体側座面1Bとで段差が生じた形状に対する剛性を確保するために補強部材としてフランジ形状6を有する。さらにブラケット本体1a全体の周縁はR形状に面取りされる。
【0031】
さて、前述したように、リヤバンパ111は、その端部111Aの車幅方向側端において車幅方向内側に延出するフランジ部111aの取付け穴111bを用いて、ブラケット1と締結される。詳細には、ブラケット1のバンパ側座面1Aをフランジ部111aの車両後方側に合わせ、取付け穴111bとナット部2を重ね、取付け穴111bからネジを挿通させ螺着する。
【0032】
本実施の形態においては、リヤバンパ111とブラケット1を結合させ部組みした状態で、リヤバンパ111を多少幅方向に広げながら車両後方側からサイドアウタパネル110等を乗り越えさせて、フランジ部111aに取り付けられたブラケット1がリヤホイールハウス113内に入り込むように案内する。また、その際に車幅方向内側にブラケット1は突出することとなるが、ブラケット1は樹脂でできており、さらに前述のR形状が設けられるため、車体と干渉したとしても車体の塗装等を傷める虞が少ない。
【0033】
ここで、図8にリヤバンパ111がサイドアウタパネル110を乗り越えた状態を示す。なお、本図はリヤホイールハウス113内において、車両前方から後方かつやや上方に向けて斜視した様子を示す図であり、また、便宜のため、締結に用いられるネジやリヤフェンダーライニング10は図示されていない。
【0034】
図8において、リヤバンパ111のフランジ部111aには係合穴111cが設けられている。係合穴111cにブラケット1のピン4を係合させることで位置決めがなされ、使用するネジが一本であっても回り止めの効果を奏し、ネジを複数本用いなくて済むので、部品点数削減及び組付け性が向上、外観の向上が図れる。以下、図8におけるA−A断面の様子を図9を用いて説明する。
【0035】
図9(a)において、リヤバンパ111とサイドアウタパネル110とが固定された様子を上方から見た断面図で示している。サイドアウタパネル110は、車両幅方向内側に延出するフランジ部110aを有し、フランジ部110aには嵌合穴110bが形成される。前述したようにリヤバンパ111を車両後方側からサイドアウタパネル110等を乗り越えさせて、フランジ部111aに取付けられたブラケット1がリヤホイールハウス113内に入り込むように案内させた後、ブラケット1の車体側座面1Bをフランジ部110aに合わせつつ、係合部5を嵌合穴110bに係合し仮保持させる。このように仮保持状態とすることができるので、取付け作業が容易となる。また、係合部5はリヤバンパ111本体から回り込んで、リヤバンパ111本体側に向けて突出するため、仮保持の剛性が向上し係合が確実となり、仮保持状態が外れ難いという効果を奏する。
【0036】
そして、ブラケット1に車両前方側からリヤフェンダーライニング10を重ね、リヤフェンダーライニング10の所定位置に設けられた貫通穴10aと車体側取付穴3とにネジを挿通させ、係合部5に螺着させ、共締めすることでサイドアウタパネル110との締結が完了する。
【0037】
また、係合部5は前述したように車体側取付穴3の内径に対して漸減あるいは縮径する2片の爪片からなる。つまり、挿通されるネジの径よりも係合部5の2片の爪片の内幅が車体側取付穴3の内径よりも小さくなり、かつ樹脂で成形されているためメネジを切らなくともネジをねじ込むことができ、ナットの役割を果たす。さらに、ネジを閉め込むことで係合部5の爪片が拡開されるため幅方向に対し広がり、嵌合穴110bに強固に固定され、部品点数削減、加工工程削減を図れる。また、係合部5の先端は先細に形成されているため、嵌合穴110bに嵌合させる際、容易に嵌合することができ、作業性を向上することができる。
【0038】
また、図示のようにフランジ部111aのリヤバンパ111の車幅方向外側には溝116が設けられており、型成形特有のひけの発生を防止している。また、ブラケット1はリヤバンパ111のフランジ部111aの車両後方側に取り付けられることで、ブラケット1が外面に露出することがなく、意匠性向上が図れる。
【0039】
図9(b)には、本実施の形態よりも車幅方向にせまいリヤバンパをサイドアウタパネル110のフランジ部110aにリヤフェンダーライニングを重ねて、嵌合穴110bを用いて直接取り付けたオーバーフェンダなしの車両の取付け例を示す図である。
【0040】
また、図9(c)は本実施の形態のバンパ取付け構造とオーバーフェンダなしの車両のものを比した状態を示す図である。図示のようにブラケット1を用いることで、オーバーフェンダなしの車両は本実施の形態よりも車幅方向に狭いリヤバンパを直接固定するために用いられていた嵌合穴110bを利用し、幅広のリヤバンパ111を容易に取り付けることができる。さらに、ブラケット1を樹脂で成形したことで形状の自由度が向上し、板金等の金属製ブラケットと比して設計変更に柔軟に対応できる。
【0041】
また、通常バンパはリヤ、フロント共に衝突等を想定し比較的軟らかい樹脂で成形されるが、本発明のバンパ取付け構造ではブラケット1を別体の部品として扱うことが可能となることでブラケット1をバンパの材質とは異なる硬い樹脂にすることができ、取付け時、特にネジの締め付けや振動に対する剛性を十分に確保することができ、商品性の向上を図れる。
【0042】
また、本発明のバンパ取付け構造は、リヤバンパの取付けに限定されるものではなく、フロントバンパにおいても好適に適用可能である。
【0043】
また、本実施の形態において係合部5は2片の爪片から構成されたが、その数は限定されるものでなく3片以上の爪片からなるもので構成しても好適に実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の実施の形態に係る車両の側面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る車両の平面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る車両の正面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る車両の背面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る車両のバンパ取付け前の状態を斜視した図である。
【図6】本発明のバンパ取付け構造における構成部品の斜視図である。
【図7】本発明のバンパ取付け構造における構成部品の斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る車両の要部を示す図である。
【図9】本発明のバンパ取付け構造を説明するための図である。
【符号の説明】
【0045】
1 ブラケット
1A バンパ側座面
1B 車体側座面
1a ブラケット本体
2 ナット部
3 車体側取付穴
4 ピン
5 係合部
6 フランジ形状
10 リヤフェンダーライニング
10a 貫通穴
100 車両
110 サイドアウタパネル
110a フランジ部
110b 嵌合穴
111 リヤバンパ
111a フランジ部
111b 取付け穴
111c 係合穴
113 リヤホイールハウス
115 リヤオーバーフェンダ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体の側部に回り込んだバンパの端部によってホイールハウスの外観形状の一部が形成され、車両の意匠面となるアウタパネルの車幅方向外側に前記ホイールハウスの形状に沿ってオーバーフェンダが取り付けられる車両のバンパ取付け構造であって、
前記バンパの端部に前記ホイールハウス内で車幅方向内側に延出するフランジ部を設け、前記フランジ部の車両後方側に樹脂製のブラケットを取り付けて、前記ブラケットを介し前記バンパを車体に取り付けたことを特徴とする車両のバンパ取付け構造。
【請求項2】
前記アウタパネルは前記ホイールハウス内で車両幅方向内側に延出するフランジ部を有し、前記アウタパネルの前記フランジ部に嵌合穴を設け、前記ブラケットの車体側取付穴の周縁から突出形成された係合部を前記嵌合穴に係合させることを特徴とする請求項1に記載の車両のバンパ取付け構造。
【請求項3】
前記係合部は前記車体側取付穴の周縁にて対向配置して突設された爪片により構成され、爪片の内幅もしくは内径が車体側取付穴の内径に対して漸減あるいは縮径するように形成されることを特徴とする請求項2に記載の車両のバンパ取付け構造。
【請求項4】
前記ホイールハウス内にホイールハウス内面を構成するライニングを配置し、前記ライニングを前記ブラケットの前記車体側取付穴に重ねるとともに、前記爪片を拡開させるネジにて前記ブラケットと前記ライニングを共締めしたことを特徴とする請求項3に記載の車両のバンパ取付け構造。
【請求項1】
車体の側部に回り込んだバンパの端部によってホイールハウスの外観形状の一部が形成され、車両の意匠面となるアウタパネルの車幅方向外側に前記ホイールハウスの形状に沿ってオーバーフェンダが取り付けられる車両のバンパ取付け構造であって、
前記バンパの端部に前記ホイールハウス内で車幅方向内側に延出するフランジ部を設け、前記フランジ部の車両後方側に樹脂製のブラケットを取り付けて、前記ブラケットを介し前記バンパを車体に取り付けたことを特徴とする車両のバンパ取付け構造。
【請求項2】
前記アウタパネルは前記ホイールハウス内で車両幅方向内側に延出するフランジ部を有し、前記アウタパネルの前記フランジ部に嵌合穴を設け、前記ブラケットの車体側取付穴の周縁から突出形成された係合部を前記嵌合穴に係合させることを特徴とする請求項1に記載の車両のバンパ取付け構造。
【請求項3】
前記係合部は前記車体側取付穴の周縁にて対向配置して突設された爪片により構成され、爪片の内幅もしくは内径が車体側取付穴の内径に対して漸減あるいは縮径するように形成されることを特徴とする請求項2に記載の車両のバンパ取付け構造。
【請求項4】
前記ホイールハウス内にホイールハウス内面を構成するライニングを配置し、前記ライニングを前記ブラケットの前記車体側取付穴に重ねるとともに、前記爪片を拡開させるネジにて前記ブラケットと前記ライニングを共締めしたことを特徴とする請求項3に記載の車両のバンパ取付け構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2007−137080(P2007−137080A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−329206(P2005−329206)
【出願日】平成17年11月14日(2005.11.14)
【出願人】(000002082)スズキ株式会社 (3,196)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年11月14日(2005.11.14)
【出願人】(000002082)スズキ株式会社 (3,196)
【Fターム(参考)】
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