説明

車両の電子キーシステム

【課題】無線通信の方式としてスペクトラム拡散通信方式を採用した場合であれ、車載装置及び携帯機の間で授受される無線信号を解析することが可能な車両の電子キーシステムを提供する。
【解決手段】この車両の電子キーシステムでは、車載装置10及び携帯機20の間でリクエスト信号Sr及び応答信号Saを送受信することにより車載装置10による各種車両制御の実行が許可される。また、車載装置10及び携帯機20は、応答信号Saを送受信するにあたり、応答信号SaをFSK変調するとともに、このFSK変調された応答信号Saを拡散変調してその変調された応答信号Saを送受信する。ここでは、検査機器から送信される通信モード切替信号が携帯機20によって受信されることに基づいて、送信装置22の送信態様を、拡散変調された応答信号Saを送信する送信態様から、FSK変調された応答信号Saを送信する送信態様に切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載装置及び携帯機の間の無線通信を通じて車両制御を実行する車両の電子キーシステムにかかり、特に無線通信の方式としてスペクトラム拡散通信方式を採用した車両の電子キーシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯機(電子キー)を所持したユーザが車両ドアに接近することにより車両ドアのアンロックが実行されるとともに、ユーザが車室内に入ることによりエンジンの始動許可などが実行される、いわゆる車両の電子キーシステムが周知である。そして従来、このような電子キーシステムとしては、例えば特許文献1に記載のシステムが知られている。図6に、この特許文献1に記載のシステムも含めて、従来一般に採用されている電子キーシステムの概要を示す。
【0003】
同図6に示されるように、この電子キーシステムでは、携帯機20を所持したユーザが図中の二点鎖線で示すエリア、すなわち車両ドアの周辺に設定された車外通信エリアA1、あるいは車室内に設定された車内通信エリアA2に進入したときに、車両に搭載された車載装置10及び携帯機20の間で無線通信が行われる。そしてこの無線通信を通じて、車載装置10及び携帯機20にそれぞれ設定されている認証コードの照合を行い、この照合を通じて互いの認証コードが一致している旨が判断されると、車両ドアのアンロックやエンジンの始動許可などの各種車両制御が実行される。このような電子キーシステムによれば、ユーザの直接的な手動操作によることなく車両の各種操作が自動的に行われるため、車両操作にかかる利便性が大きく向上するようになる。
【0004】
一方、こうした車両の電子キーシステムに関しては、近年、例えば特許文献2に記載のように、ノイズの影響を受けやすい環境下での車載装置及び携帯機の間の良好な無線通信を確保すべく、無線通信の方式としてスペクトラム拡散通信方式を採用することが提案されている。ちなみに、スペクトラム拡散通信とは、以下の(a1),(a2)で示す通信処理を送信側及び受信側でそれぞれ行う通信方式である。
【0005】
(a1)送信側では、送信したい情報を含む無線信号を狭帯域の信号に変調した後に、この狭帯域信号を所定の拡散符号に基づいて拡散変調してその変調された信号(拡散変調信号)を受信側に送信する。
【0006】
(a2)受信側では、受信した拡散信号を受信側の拡散符号と同一の拡散符号を用いて逆拡散することにより狭帯域信号に復元して元の情報を抽出する。
車両の電子キーシステムとしてこうしたスペクトラム拡散通信を行えば、送信側から送信される拡散信号にノイズが混入したとしても、受信側で拡散信号から元の情報信号に復元する際にノイズ成分が拡散されるため、ノイズの影響を軽減することができる。したがって、車載装置及び携帯機の間の良好な無線通信を確保することができるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001−311333号公報
【特許文献2】特開2000−261366号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、こうした車両の電子キーシステムでは、例えば車載装置10及び携帯機20の間で無線通信を行うことができなくなるなどの異常事態が生じた場合、ディーラは、その原因を解明するために、例えば車載装置10及び携帯機20の間の無線通信に異常があるか否かを検査する通信解析を行うことがある。ところが、上述したスペクトラム拡散変調を行う電子キーシステムでは、車載装置10、あるいは携帯機20から発信される無線信号がスペクトラム拡散変調された信号であるため、その無線信号をそのまま解析することができないといった問題がある。
【0009】
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、無線通信の方式としてスペクトラム拡散通信方式を採用した場合であれ、車載装置及び携帯機の間で授受される無線信号を解析することが可能な車両の電子キーシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両に搭載された車載装置及び携帯機の間で無線信号を送受信することにより前記車載装置による車両制御の実行が許可されるとともに、前記車載装置及び前記携帯機では、前記無線信号を送受信するにあたり、同無線信号を狭帯域の信号に変調して狭帯域信号を生成するとともに、それぞれに設定された同一の拡散符号に基づいて前記狭帯域信号を拡散変調してその変調された拡散信号を送受信する車両の電子キーシステムにおいて、前記車載装置、もしくは前記携帯機に対する特定の操作を検知する検知手段を備え、前記車載装置、もしくは前記携帯機は、前記検知手段により前記特定の操作が検知されることに基づいて、その送信態様を前記拡散信号を送信する送信態様から前記狭帯域信号を送信する送信態様に切り替えることを要旨としている。
【0011】
同構成によれば、車載装置、もしくは携帯機に対してディーラが特定の操作を行えば、車載装置、もしくは携帯機から拡散信号に代えて狭帯域信号が送信される。そしてこのように車載装置、もしくは携帯機から狭帯域信号が送信されるようになれば、ディーラは車載装置及び携帯機の間で授受される無線信号を解析することが可能となる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、車両に搭載された車載装置及び携帯機の間で無線信号を送受信することにより前記車載装置による車両制御の実行が許可されるとともに、前記車載装置及び前記携帯機では、前記無線信号を送受信するにあたり、同無線信号を狭帯域の信号に変調して狭帯域信号を生成するとともに、それぞれに設定された同一の拡散符号に基づいて前記狭帯域信号を拡散変調してその変調された拡散信号を送受信する車両の電子キーシステムにおいて、前記車載装置、もしくは前記携帯機に対する特定の操作を検知する検知手段を備え、前記車載装置、もしくは前記携帯機は、前記狭帯域信号を送信する狭帯域信号送信手段を有するとともに、前記検知手段により前記特定の操作が検知されることに基づいて、前記狭帯域信号送信手段を通じて前記拡散符号を含む無線信号を送信することを要旨としている。
【0013】
同構成によれば、車載装置、もしくは携帯機に対してディーラが特定の操作を行えば、車載装置、もしくは携帯機から拡散符号を含む無線信号が送信される。このため、ディーラは、所要の装置によりこの拡散符号を含む無線信号を受信すれば、拡散符号を取得することができるため、車載装置及び携帯機の間で授受される無線信号を解析することができるようになる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の車両の電子キーシステムにおいて、前記検知手段は、前記車載装置及び前記携帯機の間で送受信される無線信号とは異なる特定の無線信号を前記車載装置、もしくは前記携帯機が受信したことを前記特定の操作としてこれを検知するものであることを要旨としている。
【0015】
上述した特定の操作としては、例えば携帯機に設けられた操作ボタンに対する特定の操作、具体的には2つの操作ボタンを同時に押圧する操作などを採用することができる。ただし、このように携帯機の操作ボタンに対する操作を特定の操作として採用した場合には、携帯機を所持するユーザが誤って2つの操作ボタンを同時に押圧してしまうような事態が生じるおそれがある。そしてこうした事態が生じた場合、上記請求項1に記載の発明では、ユーザの意図に反して携帯機の送信態様が上記狭帯域信号を送信する送信態様に切り替わってしまうため、携帯機から送信される無線信号を車載装置が受信することができなくなり、携帯機及び車載装置の間の無線通信に支障をきたすおそれがある。また、上記請求項2に記載の発明では、ユーザの意図に反して上記拡散符号を含む無線信号が送信されてしまうため、この無線信号が第三者によって傍受されるようなことがあると、拡散符号が第三者に知られてしまい、セキュリティレベルの低下を招くおそれがある。この点、上記構成によるように、特定の無線信号を受信することを特定の操作として採用すれば、ユーザの誤操作によって車載装置、もしくは携帯機の送信態様が切り替わってしまうような状況を回避することができるため、上述のような車載装置及び携帯機の間の無線通信に支障をきたすような状況を回避することができるようになる。また、ユーザの誤操作によって上記拡散符号を含む無線信号が送信されてしまうような状況も回避することができるため、セキュリティレベルを高く維持することができるようにもなる。
【発明の効果】
【0016】
本発明にかかる車両の電子キーシステムによれば、無線通信の方式としてスペクトラム拡散通信方式を採用した場合であれ、車載装置及び携帯機の間で授受される無線信号を解析することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本実施形態にかかる車両の電子キーシステムの第1の実施形態についてそのシステム構成を示すブロック図。
【図2】(a),(b)は、同第1の実施形態の携帯機の送信装置、及び車載装置の受信装置についてそれらのシステム構成をそれぞれ示すブロック図。
【図3】同第1の実施形態の携帯機及び検査機器との間の無線通信の様子を示すブロック図。
【図4】本実施形態にかかる車両の電子キーシステムの第2の実施形態についてそのシステム構成を示すブロック図。
【図5】同第2の実施形態の携帯機及び検査機器との間の無線通信の様子を示すブロック図。
【図6】電子キーシステムの概要を模式的に示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[第1の実施形態]
以下、本発明にかかる車両の電子キーシステムの第1の実施形態について図1〜図3を参照して説明する。なお、本実施形態が適用対象とする電子キーシステムの基本構成は、先の図6に例示した電子キーシステムと同様である。図1は、こうした電子キーシステムのシステム構成をブロック図として示したものであり、はじめに、同図1を参照して、この電子キーシステムの構成、動作をより具体的に説明する。
【0019】
同図1に示されるように、この電子キーシステムでは、車両側に搭載された車載装置10、及びユーザが携帯所持する携帯機20の間で、無線通信による各種通信制御が実行される。
【0020】
ここで、車載装置10には、携帯機20に対してリクエスト信号Srを送信するための送信装置11とともに、携帯機20から送信される応答信号Saを受信するための受信装置12が設けられている。また、この車載装置10には、エンジン15を始動させる際にユーザが押圧操作する部分となる操作ボタン16aが設けられており、この操作ボタン16aによってエンジンスタートスイッチ16が構成されている。そして、送信装置11によるリクエスト信号Srの送信制御、及び受信装置12を通じて受信される応答信号Saの処理が、同じく車載装置10に設けられている車両制御装置13を通じて統括的に行われる。ちなみにこの車両制御装置13は、操作ボタン16aの押圧操作を検知したときにエンジン15の始動及び停止を制御する部分でもある。また、車両制御装置13は、車両ドアのロック/アンロックを行うドアロック装置14を制御する部分でもある。また、この車両制御装置13には、車両固有の車両識別コード、及び携帯機20固有の携帯機識別コードなどが記憶された不揮発性のメモリ13aが内蔵されている。
【0021】
一方、携帯機20には、車載装置10から送信されるリクエスト信号Srを受信するための受信装置21とともに、リクエスト信号Srの受信に基づき車載装置10に対して応答信号Saを送信するための送信装置22が設けられている。そして、受信装置21を通じて受信されるリクエスト信号Srに基づく応答信号Saの生成、並びにこの生成した応答信号Saの上記送信装置22を通じての送信制御が、同じく携帯機20に設けられている携帯機制御装置23を通じて統括的に行われる。また、この携帯機制御装置23にも、車両固有の車両識別コード、及び携帯機20固有の携帯機識別コードなどが記憶された不揮発性のメモリ23aが内蔵されている。ちなみに、この携帯機20には、例えば車両ドアをロック/アンロックしたいなどの意志に基づきユーザによって押圧操作されるロックボタン24及びアンロックボタン25が設けられており、携帯機制御装置23は、これらのボタン24,25の押圧操作を検知したときに、その旨を示す信号を生成してこれを送信装置22から送信する。
【0022】
そして、このように構成された電子キーシステムにあって、車両制御装置13が、上記メモリ13aに記憶されている車両識別コードなどの情報を含むリクエスト信号Srを生成してこれを上記車外通信エリアA1、あるいは上記車内通信エリアA2に対して送信しているとする。このとき、ユーザが所持する携帯機20が通信エリアA1,A2に進入したとすると、次のような態様にて車載装置10及び携帯機20の間で信号授受が実行される。
【0023】
すなわちこのシステムでは、上記送信装置11で例えば振幅偏移変調(ASK変調)されたリクエスト信号Srが受信装置21により受信されるとともに、このリクエスト信号Srが受信装置21で復調された後、上記携帯機制御装置23に伝達される。携帯機制御装置23では、こうしてリクエスト信号Srが伝達されると、リクエスト信号Srに含まれる車両識別コードと上記メモリ23aに記憶されている車両識別コードとの照合を行い、互いの車両識別コードが一致している旨を判断すると、上記応答信号Saの送信を行う。すなわち携帯機制御装置23は、上記メモリ23aに記憶されている携帯機識別コードなどの情報を含む応答信号Saを生成してこれを送信装置22に伝達する。また、送信装置22では、伝達された応答信号Saをスペクトラム拡散変調した後、この拡散変調された応答信号Saを車載装置10に送信する。このようにして応答信号Saが送信されることにより、車載装置10の受信装置12ではこれを受信するとともに、この受信した応答信号Saを復調した後、復調した応答信号Saを車両制御装置13に伝達する。そして車両制御装置13では、伝達された応答信号Saに含まれる携帯機識別コードと上記メモリ13aに記憶されている携帯機識別コードとの照合を行い、互いの携帯機識別コードが一致している旨を判断すると、各種車両制御を実行する。すなわち、上記ドアロック装置14を通じて車両ドアのアンロックを実行したり、あるいは上記エンジン15の始動を許可したりする。ちなみに、エンジン15の始動が許可されているときにユーザが上記操作ボタン16aをプッシュ操作すると、エンジン15が始動する。
【0024】
次に、図2(a),(b)を参照して、送信装置22及び受信装置12のそれぞれの構成についてより具体的に説明する。図2(a),(b)は、送信装置22及び受信装置12のそれぞれの構成をブロック図として示したものである。
【0025】
同図2(a)に示されるように、送信装置22には、携帯機制御装置23から伝達される応答信号Saを取り込んで周波数変位変調(FSK変調)を行う変調器22aが設けられており、この変調器22aでは、FSK変調された応答信号Saを拡散変調器22bに伝達する。すなわちこの変調器22aは、応答信号Saを狭帯域の信号に変調する部分として機能する。また、この送信装置22は、PN(Pseudorandom Noise)符号などの拡散符号を上記拡散変調器22bに与える拡散符号生成器22cも設けられている。そして、拡散変調器22bは、拡散符号生成器22cにより与えられる拡散符号を上記FSK変調された応答信号Saに乗算することによってその周波数帯域を広帯域の周波数帯域に変換する、いわゆる直接拡散方式のスペクトラム拡散変調を行う部分である。そして、送信装置22では、拡散変調器22bを通じて拡散変調された応答信号Saをアンテナ22dを通じて発信する構造となっている。
【0026】
一方、図2(b)に示されるように、受信装置12は、基本的には、アンテナ12aを介して受信される応答信号Saに対して上記送信装置22で施された処理と逆の処理を施す部分である。すなわち、この受信装置12には、拡散符号生成器12dにより与えられる拡散符号を応答信号Saに乗算することにより上記FSK変調された応答信号Saに逆拡散する逆拡散復調器12bとともに、このFSK変調された応答信号Saを取り込んでFSK復調を行う復調器12cがそれぞれ設けられている。そして、受信装置12では、こうして復調された応答信号Saを上記車両制御装置13に伝達する構造となっている。
【0027】
ところで、このように送信装置22及び受信装置12の間でスペクトラム拡散通信を行う場合には、送信装置22で使用される拡散符号と、受信装置12で使用される拡散符号とを互いに一致させる、いわゆる拡散符号の同期を図る必要がある。
【0028】
そこで本実施形態では、車両制御装置13のメモリ13a及び携帯機制御装置23のメモリ23aにそれぞれ記憶されている車両識別コードが互いに一致していることに着目して、車両識別コードを利用して拡散符号の同期を図るようにしている。具体的には、車両識別コードに所定の演算処理を施すことにより得られる変数値と複数種類の拡散符号との関係を示す同一のマップが、車両制御装置13のメモリ13a及び携帯機制御装置23のメモリ23aにそれぞれ記憶されている。そして、車両制御装置13及び携帯機制御装置23は、それぞれのメモリ13a,23aに記憶されている車両識別コードに所定の演算処理を施して変数値を求めた後、求めた変数値に基づいて上記マップを用いたマップ演算を行うことにより拡散符号を決定する。ちなみに、車両制御装置13及び携帯機制御装置23は、決定した拡散符号をメモリ13a,23aにそれぞれ記憶する。そして、先の図2(a)に示されるように、携帯機制御装置23は、決定した拡散符号を拡散変調器22bに与えるように上記拡散符号生成器22cを制御し、また図2(b)に示されるように、車両制御装置13は、決定した拡散符号を逆拡散復調器12bに与えるように上記拡散符号生成器12dを制御する。このような方法で拡散符号を決定すれば、車両制御装置13及び携帯機制御装置23に記憶されている車両識別コードが互いに一致することから、車両制御装置13及び携帯機制御装置23で決定される拡散符号が互いに一致するようになる。すなわち、拡散符号の同期を図ることができるようになる。
【0029】
一方、こうしたスペクトラム拡散変調を行う電子キーシステムでは、携帯機20から発信される応答信号Saがスペクトラム拡散変調された無線信号であるため、応答信号Saをそのまま解析することができないといった問題があることは前述の通りである。
【0030】
そこで本実施形態では、所定の信号を携帯機20が受信することを条件に、携帯機20の送信態様を、上記拡散変調された応答信号Saを送信する送信態様から、上記FSK変調された応答信号Saを送信する送信態様に切り替えるようにしている。すなわち、拡散変調された応答信号Saを送信する送信態様から、狭帯域の応答信号Saを送信する送信態様に切り替えるようにしている。
【0031】
図3は、ディーラが検査機器を用いて通信解析を行う際の携帯機20の動作を示したものであり、次に、この図3を参照して携帯機20の動作を詳述する。なお、図3では、便宜上、上記ロックボタン24及びアンロックボタン25を省略している。
【0032】
例えばいま、ディーラが検査機器30を所要に操作することにより、送信態様を切り替える旨の指令を示す通信モード切替信号Scが検査機器30から携帯機20に対して送信されたとする。このとき、通信モード切替信号Scは携帯機20の受信装置21によって受信されるとともに、この通信モード切替信号Scが携帯機制御装置23に伝達される。携帯機制御装置23では、こうして通信モード切替信号Scが伝達されると、拡散変調器22bの機能を一時的に停止させる。これにより、変調器22aから拡散変調器22bに伝達される無線信号、すなわちFSK変調された応答信号Saがアンテナ22dにそのまま伝達されるようになるため、このFSK変調された応答信号Saが携帯機20から送信されるようになる。したがってディーラは、このFSK変調された応答信号Saを検査機器30によって受信すれば、応答信号Saを解析して、同応答信号Saが適正な信号であるか否かを検査することができるようになる。
【0033】
ちなみに、ディーラが検査機器30を所要に操作することによって検査機器30から通信モード切替信号Scを再度送信したとすると、この通信モード切替信号Scが携帯機20によって再度受信されて、携帯機制御装置23は拡散変調器22bの機能を復帰させる。すなわちこの場合には、拡散変調された応答信号Saが送信装置22から再び送信されるようになる。このように、本実施形態では、携帯機20が通信モード切替信号Scを受信する度に、携帯機20の送信態様が、拡散変調された応答信号Saを送信する送信態様、及びFSK変調された応答信号Saを送信する送信態様のいずれかに切り替わるように構成されている。
【0034】
ところで、送信装置22の送信態様を切り替えるための特定の操作としては、上述のように携帯機20に通信モード切替信号Scを送信する操作の他、例えば携帯機20の上記ロックボタン24及びアンロックボタン25を同時に押圧するといった操作を採用することも可能ではある。ただし、このような操作を採用した場合には、携帯機20を所持するユーザが誤って2つのボタン24,25を同時に押圧してしまうと、ユーザの意図に反して携帯機20の送信態様が上記FSK変調された応答信号Saを送信する送信態様に切り替わってしまうおそれがある。そしてこのように携帯機20の送信態様が切り替わってしまった場合には、携帯機20から送信される応答信号Saを車載装置10が受信することができなくなり、車載装置10と携帯機20との間の無線通信に支障をきたすおそれがある。この点、本実施形態の電子キーシステムのように、通信モード切替信号Scを携帯機20が受信することに基づいて送信装置22の送信態様を切り替えるようにすれば、ユーザの誤操作によって携帯機20の送信態様が切り替わってしまうような状況を回避することができるようになる。このため、上述のような車載装置10及び携帯機20の間の無線通信に支障をきたすような状況を回避することができるようになる。
【0035】
以上説明したように、本実施形態にかかる車両の電子キーシステムによれば、以下のような効果が得られるようになる。
(1)検査機器30から送信される通信モード切替信号Scを携帯機20が受信することに基づいて、送信装置22の送信態様を、拡散変調された応答信号Saを送信する送信態様から、FSK変調された応答信号Saを送信する送信態様に切り替えるようにした。すなわち、拡散変調された応答信号Saを送信する送信態様から、狭帯域の応答信号Saを送信する送信態様に切り替えるようにした。これにより、ディーラは、検査機器30に対して所要の操作を行えば、FSK変調された応答信号Saが携帯機20から送信されるようになるため、車載装置10及び携帯機20の間で授受される応答信号Saを解析することができるようになる。
【0036】
(2)検査機器30から送信される通信モード切替信号Scを携帯機20が受信することに基づいて、携帯機20に対する特定の操作、すなわち送信装置22の送信態様を切り替えるための特定の操作を検知するようにした。これにより、ユーザの誤操作によって携帯機20の送信態様が切り替わってしまうような状況を回避することができるため、車載装置10及び携帯機20の間の無線通信に支障をきたすような状況を回避することができるようになる。
【0037】
(3)検査機器30から送信される通信モード切替信号Scを携帯機20が再度受信することに基づいて、送信装置22の送信態様を、FSK変調された応答信号Saを送信する送信態様から、拡散変調された応答信号Saを送信する送信態様に戻すようにした。これにより、携帯機20の送信態様を戻す構成も容易に実現することができるようになる。
[第2の実施形態]
続いて、本発明にかかる車両の電子キーシステムの第2の実施形態について、図4及び図5を参照して説明する。なお、この第2の実施形態も電子キーシステムとしての基本構成は先の図1や図2に例示した構成に準ずるものであり、ここでは先の図1に対応する図として、電子キーシステムのシステム構成を図4に示している。なお、以下では、図1や図2に示した要素と同一の要素にはそれぞれ同一の符号を付すことにより重複する説明を割愛し、以下では両者の相違点を中心に説明する。
【0038】
同図4に示されるように、この電子キーシステムには、仮に携帯機20に電池切れなどの異常が生じて、車載装置10及び携帯機20の間で上記リクエスト信号Sr及び応答信号Saを授受することができなくなった場合であっても、それぞれの間の無線通信を可能にする構成が設けられている。
【0039】
すなわち、車載装置10には、上記エンジンスタートスイッチ16に配設されて携帯機20に対して駆動電波Siを送信するイモビライザ16bが設けられている。ちなみにこのイモビライザ16bは、携帯機20から送信されるトランスポンダ信号Stを受信する部分としても機能する。そして、イモビライザ16bによる駆動電波Siの送信制御、及びイモビライザ16bを通じて受信されるトランスポンダ信号Stの処理が上記車両制御装置13を通じて行われる。
【0040】
一方、携帯機20には、上記受信装置21に代えて、狭帯域の無線信号を送受信することが可能な送受信装置26が設けられている。すなわちこの送受信装置26は、車載装置10から送信されるリクエスト信号Sr及び駆動電波Siを受信する部分として機能するとともに、トランスポンダ信号Stを送信する部分としても機能する。また、上記携帯機制御装置23には、送受信装置26から駆動電波Siが伝達されることによって駆動電源を得て起動するトランスポンダ部23bが内蔵されている。このトランスポンダ部23bは、起動したときに車載装置10に対して上記トランスポンダ信号Stを送信する部分である。
【0041】
このように構成された電子キーシステムにあって、イモビライザ16bから駆動電波Siが送信されているとしたときに、ユーザが携帯機20をエンジンスタートスイッチ16の近傍に近づけたとすると、次のような態様にて車載装置10及び携帯機20の間で信号授受が実行される。
【0042】
すなわちこのシステムでは、イモビライザ16bから送信された駆動電波Siが送受信装置26によって受信されるとともに、この駆動電波Siが上記携帯機制御装置23に伝達される。携帯機制御装置23では、こうして駆動電波Siが伝達されると、同駆動電波Siから駆動電源を得てトランスポンダ部23bが起動するとともに、起動したトランスポンダ部23bは、上記メモリ23aに記憶されている携帯機識別コードを含むトランスポンダ信号Stを生成してこれを送受信装置26から送信する。そうすると、車載装置10では、このトランスポンダ信号Stをイモビライザ16bによって受信するとともに、受信したトランスポンダ信号Stが車両制御装置13に伝達される。そして車両制御装置13では、トランスポンダ信号Stに含まれる携帯機識別コードと上記メモリ13aに記憶されている携帯機識別コードとの照合を行い、この照合を通じて互いの携帯機識別コードが一致している旨を判断すると、上記エンジン15の始動を許可する。
【0043】
ちなみに、本実施形態では、ユーザは、携帯機20に付属のメカニカルキー(図示略)を使用することにより、車両ドアのロック/アンロックを行うことが可能となっている。
車両の電子キーシステムとしてのこうした構成によれば、仮に携帯機20に電池切れなどの異常が生じた場合であっても、車載装置10から送信される駆動電波Siを携帯機20が受信すれば、車載装置10及び携帯機20の間で無線通信を行うことが可能になる。
【0044】
ところで、本実施形態では、駆動電波Si及びトランスポンダ信号Stの授受を通じた無線通信、いわゆるトランスポンダ通信を利用して、拡散符号を含む無線信号を携帯機20から上記検査機器30に送信するようにしている。そして、検査機器30が無線信号から拡散符号の情報を取得することによって、検査機器30及び携帯機20の間の無線通信を可能にし、これによって検査機器30による応答信号Saの解析を可能にしている。
【0045】
図5は、先の図3に対応する図として、ディーラが検査機器を用いて通信解析を行う際の携帯機20の動作を示したものであり、次に、この図5を参照して携帯機20の動作を詳述する。なお、図5でも、便宜上、上記ロックボタン24及びアンロックボタン25を省略している。
【0046】
例えばいま、ディーラが検査機器30を所要に操作することにより、拡散符号を送信する旨の指令を含む拡散符号要求駆動電波Sdが検査機器30から携帯機20に対して送信されたとする。このとき、拡散符号要求駆動電波Sdは携帯機20の送受信装置26によって受信されるとともに、上記トランスポンダ部23bは、拡散符号要求駆動電波Sdから駆動電源を得て起動する。またこのとき、トランスポンダ部23bは、拡散符号要求駆動電波Sdの受信に基づき、上記メモリ23aに記憶されている拡散符号を含む拡散符号信号Spを生成してこれを送受信装置26から送信する。そして検査機器30では、拡散符号信号Spに含まれる拡散符号の情報を抽出することにより、携帯機20で決定された拡散符号を取得する。これにより、検査機器30では、取得した拡散符号に基づいて、先の図2(b)に例示した受信装置12と同様の信号処理を行えば、元のFSK変調された応答信号Saを得ることができるようになる。すなわち、ディーラは検査機器30によって応答信号Saを解析することができるようになる。
【0047】
ところで、拡散符号信号Spを携帯機20から送信させるための特定の操作としては、上述のように携帯機20に拡散符号要求駆動電波Sdを送信する操作の他、例えば上述したように携帯機20の上記ロックボタン24及びアンロックボタン25を同時に押すといった操作を採用することも可能ではある。しかしながら、このような操作を採用した場合には、携帯機20を所持するユーザが誤って2つのボタン24,25を同時に押圧してしまうと、ユーザの意図に反して携帯機20から拡散符号要求駆動電波Sdが送信されてしまう。そして、このように送信された拡散符号要求駆動電波Sdが第三者によって傍受されるようなことがあると、拡散符号が第三者に知られてしまい、セキュリティレベルの低下を招くおそれがある。この点、本実施形態の電子キーシステムのように、拡散符号要求駆動電波Sdの受信に基づいて携帯機20から拡散符号信号Spを送信するようにすれば、ユーザの誤操作によって携帯機20から拡散符号信号Spが送信されてしまうような状況を回避することができるため、セキュリティレベルを高く維持することができるようになる。
【0048】
以上説明したように、本実施形態にかかる車両の電子キーシステムによれば、以下のような効果が得られるようになる。
(4)検査機器30から送信される拡散符号要求駆動電波Sdを携帯機20が受信することに基づいて、拡散符号を含む拡散符号信号Spを携帯機20から送信するようにした。これにより、ディーラは、検査機器30によって拡散符号信号Spを受信すれば、拡散符号を取得することができるため、車載装置10及び携帯機20の間で授受される応答信号Saを解析することができるようになる。
【0049】
(5)検査機器30から送信される拡散符号要求駆動電波Sdを携帯機20が受信することに基づいて、携帯機20に対する特定の操作、すなわち携帯機20から拡散符号信号Spを送信させるための特定の操作を検知するようにした。これにより、ユーザの誤操作によって携帯機20から拡散符号信号Spが送信されてしまうような状況を回避することができるため、セキュリティレベルを高く維持することができるようになる。
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
【0050】
・上記第1の実施形態では、検査機器30から送信される通信モード切替信号Scを携帯機20が再度受信することに基づいて、送信装置22の送信態様を、FSK変調された応答信号Saを送信する送信態様から、拡散変調された応答信号Saを送信する送信態様に戻すようにした。これに代えて、例えば送信装置22の送信態様を上記FSK変調された応答信号Saを送信する送信態様に変更してから所定時間が経過したときに、送信態様に戻すようにしてもよい。
【0051】
・上記第2の実施形態では、狭帯域信号を送信することが可能な狭帯域信号送信手段として送受信装置26を採用した上で、同送受信装置26を利用して携帯機20及び検査機器30の間でトランスポンダ通信を行うことにより、携帯機20から検査機器30に拡散符号信号Spを送信させるようにした。これに代えて、例えば検査機器30との間で狭帯域信号を送受信することが可能な送受信装置を携帯機20に新たに設けた上で、この新たに設けた送受信装置を利用して携帯機20及び検査機器30の間で無線通信を行うことにより、携帯機20から検査機器30に拡散符号信号Spを送信させるようにしてもよい。
【0052】
・上記各実施形態では、検査機器30から送信される通信モード切替信号Scや拡散符号要求駆動電波Sdを携帯機20が受信することに基づいて携帯機20に対する特定の操作を検知するようにした。これに代えて、例えば携帯機制御装置23を構成する回路基板上に特定の端子を設けた上で、この端子の電圧が論理ローレベルから論理ハイレベルに変化したことを検知することに基づいて携帯機20に対する特定の操作を検知してもよい。あるいは、携帯機20の上記ロックボタン24及びアンロックボタン25が同時に押圧されたことを検知することに基づいて携帯機20に対する特定の操作を検知するようにしてもよい。なお、ロックボタン24及びアンロックボタン25を利用して携帯機20に対する特定の操作を検知するようにすれば、特定の操作を検知するための操作ボタンを新たに設ける場合と比較すると、携帯機20の構造の簡素化を図ることができるようになる。もっとも、特定の操作を検知するための操作ボタンを携帯機20に新たに設けてもよいことは言うまでもない。こうした検知手段として要は、携帯機20に対する特定の操作を検知することができるものであればよい。
【0053】
・上記各実施形態では、通信モード切替信号Scや拡散符号要求駆動電波Sdを検査機器30から送信するようにしたが、これに代えて、検査機器30とは別の外部通信装置からこれらの信号Sc,Sdを送信するようにしてもよい。
【0054】
・上記各実施形態では、送信装置22の変調器22aにおいて応答信号SaをFSK変調するようにしたが、これに代えて、例えば変調器22aにおいて応答信号Saを振幅偏移変調(ASK変調)したり、あるいは位相偏移変調(PSK変調)したりしてもよい。また、これに併せて、受信装置12の復調器12cにおいて応答信号SaをASK復調したり、あるいはPSK復調したりしてもよい。
【0055】
・上記各実施形態では、送信装置22と受信装置12との間の無線通信の方式にスペクトラム拡散通信方式を採用するようにした。これに加え、例えば受信装置21によって受信可能なノイズの影響も懸念される場合には、送信装置11と受信装置21との間の無線通信の方式にもスペクトラム拡散通信方式を採用してもよい。あるいは、送信装置11と受信装置21との間の無線通信の方式にのみスペクトラム拡散通信方式を採用してもよい。またこのように車載装置10から拡散信号を送信するようにした場合には、例えば車両に設けられた特定の操作ボタンに対する特定の操作を検知したときに送信装置11の送信態様を切り替えたり、あるいは拡散符号を含む無線信号を車載装置10から検査機器30に対して送信させるようにしてもよい。
(付記)
次に、上記実施形態及びその変形例から把握できる技術的思想について追記する。
【0056】
(イ)請求項1又は2に記載の車両の電子キーシステムにおいて、前記検知手段は、前記特定の操作として、前記携帯機に設けられた操作ボタンに対する特定の操作を検知するものであることを特徴とする車両の電子キーシステム。同構成によれば、携帯機に既設される操作ボタンを利用して特定の操作を検出することができるため、特定の操作を検出するための構成を新たに設ける場合と比較すると、携帯機の構造の簡素化を図ることができるようになる。
【0057】
(ロ)請求項1に記載の車両の電子キーシステムにおいて、前記車載装置、もしくは前記携帯機は、その送信態様を前記狭帯域信号を送信する送信態様に切り替えた後に、前記検知手段により前記特定の操作が再度検知されることに基づいて、その送信態様を前記拡散信号を送信する送信態様に戻すことを特徴とする車両の電子キーシステム。同構成によれば、車載装置、もしくは携帯機の送信態様を上記拡散変調信号を送信する送信態様に戻す構成を容易に実現することができるようになる。
【符号の説明】
【0058】
Sa…応答信号、Sc…通信モード切替信号、Sd…拡散符号要求駆動電波、Si…駆動電波、Sp…拡散符号信号、Sr…リクエスト信号、St…トランスポンダ信号、10…車載装置、11,22…送信装置、12,21…受信装置、12a,22d…アンテナ、12b…逆拡散復調器、12c…復調器、12d…拡散符号生成器、13…車両制御装置、13a,23a…メモリ、14…ドアロック装置、15…エンジン、16…エンジンスタートスイッチ、16a…操作ボタン、16b…イモビライザ、20…携帯機、22a…変調器、22b…拡散変調器、22c…拡散符号生成器、23…携帯機制御装置、23b…トランスポンダ部、24…ロックボタン、25…アンロックボタン、26…送受信装置、30…検査機器。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載された車載装置及び携帯機の間で無線信号を送受信することにより前記車載装置による車両制御の実行が許可されるとともに、前記車載装置及び前記携帯機では、前記無線信号を送受信するにあたり、同無線信号を狭帯域の信号に変調して狭帯域信号を生成するとともに、それぞれに設定された同一の拡散符号に基づいて前記狭帯域信号を拡散変調してその変調された拡散信号を送受信する車両の電子キーシステムにおいて、
前記車載装置、もしくは前記携帯機に対する特定の操作を検知する検知手段を備え、前記車載装置、もしくは前記携帯機は、前記検知手段により前記特定の操作が検知されることに基づいて、その送信態様を前記拡散信号を送信する送信態様から前記狭帯域信号を送信する送信態様に切り替える
ことを特徴とする車両の電子キーシステム。
【請求項2】
車両に搭載された車載装置及び携帯機の間で無線信号を送受信することにより前記車載装置による車両制御の実行が許可されるとともに、前記車載装置及び前記携帯機では、前記無線信号を送受信するにあたり、同無線信号を狭帯域の信号に変調して狭帯域信号を生成するとともに、それぞれに設定された同一の拡散符号に基づいて前記狭帯域信号を拡散変調してその変調された拡散信号を送受信する車両の電子キーシステムにおいて、
前記車載装置、もしくは前記携帯機に対する特定の操作を検知する検知手段を備え、前記車載装置、もしくは前記携帯機は、前記狭帯域信号を送信する狭帯域信号送信手段を有するとともに、前記検知手段により前記特定の操作が検知されることに基づいて、前記狭帯域信号送信手段を通じて前記拡散符号を含む無線信号を送信する
ことを特徴とする車両の電子キーシステム。
【請求項3】
前記検知手段は、前記車載装置及び前記携帯機の間で送受信される無線信号とは異なる特定の無線信号を前記車載装置、もしくは前記携帯機が受信したことを前記特定の操作としてこれを検知するものである
請求項1又は2に記載の車両の電子キーシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−21369(P2011−21369A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−166717(P2009−166717)
【出願日】平成21年7月15日(2009.7.15)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】