説明

車両寸法計測装置

【課題】反射材を備えるターゲットが複数設置された車両をステレオカメラにより撮影した画像のみに基づいて、車両の寸法を精度良く計測できる車両寸法計測装置を提供する。
【解決手段】 車両2の車長に合わせて設置され、既知の高さに設定される車長用ターゲット3と、車両2の車幅に合わせて設置され、車長用ターゲット3と同一の高さに設定される車幅用ターゲット4と、車両2の最も高い位置に設置される車高用ターゲット5と、車両2の車軸方向に沿うように設置され、車長用ターゲット3及び車幅用ターゲット4と異なる既知の高さに設定される車軸用ターゲット6と、夫々のターゲット3〜6が設定された車両2を撮影するステレオカメラ7と、該ステレオカメラ7から得た画像に基づいて、車両2の寸法を計測する演算装置とを備える車両寸法計測装置1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計測対象となる車両をステレオカメラにより撮影した画像から車両の寸法を計測する車両寸法計測装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、いわゆる車検と呼ばれる自動車検査では、検査対象となる車両の寸法が法定で定められている寸法基準を満たしているか否かを検査するために、車両の寸法の計測が行われている。車両の寸法を計測する手段としては、例えば、テレビカメラから車両までの距離に関係する歪曲収差を考慮して1つのテレビカメラで撮影される画素数を求めて1画素間隔当たりの長さをメモリしておき、複数台のテレビカメラで車両の全長を撮影し、この車両の始点を撮影した画像の始点から画像の終端までと、前記車両の終点を撮影した画像の終点から画像の終端まで、及び、前記車両の中間部を撮影した画像の全画素数を求めると共に前記歪曲収差を補正して求めたメモリ値から長さを求め、且つ、テレビカメラにより撮影した重なり合った画像部分の画素数に対する長さを引くことにより車両の長さを求める寸法計測方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、車両の寸法を計測する手段として、車両を異なる角度から撮影した複数の画像に基づいて車両の3次元座標を測定する3次元座標測定装置が用いられるものがある。この3次元座標測定装置では、車両の周囲に複数台の撮影装置が設置され、各撮影装置がストロボを焚きながら車両をそれぞれ撮影する。この時、車両の各測定ポイントにはターゲットと呼ばれる部材がそれぞれ取り付けられ、各ターゲットの表面には再帰性反射材が設けられている。これにより、撮影された各画像には、再帰性反射材で反射されたストロボ光が白っぽく写し出される。そして、各画像について、ストロボ光が白っぽく写し出された領域をその画像の特徴点としてそれぞれ抽出し、同一のターゲットを異なる角度から撮影した複数の画像について特徴点同士の対応付けを行う。これにより、各ターゲットについて再帰性反射材の3次元座標をそれぞれ特定することができ、それに基づいて車両の3次元座標を算出することができる(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平06−288719号公報
【特許文献2】特許第3637416号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の寸法測定方法では、車両の車長が計測されるのみであり、車両の車幅や車高については同時に計測されない。また、上記の従来の3次元座標測定装置では、車両の寸法を測定するために、車両の周囲に複数台のカメラを設置する必要がある。
【0006】
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであって、反射材を備えるターゲットが複数設置された車両をステレオカメラにより撮影した画像のみに基づいて、車両の寸法を精度良く計測できる車両寸法計測装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1記載の車両寸法計測装置は、測定対象となる車両の車長に合わせて設置され、前記車両の車高よりも高い既知の高さに設定される反射材を備える複数の車長用ターゲットと、前記車両の車幅に合わせて設置され、前記車長用ターゲットと同一の高さに設定される反射材を備える複数の車幅用ターゲットと、前記車両の高さ方向の最も高い位置に設置される反射材を備える車高用ターゲットと、前記車両の車軸方向に沿うように設置され、前記車両の車高よりも高く、前記車長用ターゲット及び前記車幅用ターゲットと異なる既知の高さに設定される反射材を備える複数の車軸用ターゲットと、前記夫々のターゲットが設定された車両の画像を撮影するステレオカメラと、該ステレオカメラから得た画像に基づいて、前記車両の寸法を計測する演算装置とを備える車両寸法計測装置であって、前記演算装置は、前記ステレオカメラから得た画像から前記夫々のターゲットの3次元座標を算出する3次元座標算出手段と、該3次元座標算出手段により算出された夫々のターゲットの3次元座標に基づいて、前記車長用ターゲット、前記車幅用ターゲット、及び前記車軸用ターゲットを探索するターゲット探索手段と、該ターゲット探索手段により探索された同一平面上にある前記車長用ターゲット及び前記車幅用ターゲットに基づいて基準面を設定する基準面設定手段と、前記ターゲット探索手段により探索された前記車軸用ターゲットに基づいて前記車両の傾きを補正する補正手段と、該補正手段により補正された前記車長用ターゲット及び前記車幅用ターゲットの3次元座標に基づいて前記車両の車長及び車幅を算出する車長・車幅算出手段と、前記基準面から前記車高用ターゲットまでの距離に基づいて前記車両の車高を算出する車高算出手段とを備えることを特徴としている。
【0008】
請求項2記載の車両寸法計測装置は、前記夫々のターゲットに対してストロボ光を照射するストロボ装置を備えることを特徴としている。
【0009】
請求項3記載の車両寸法計測装置は、地面に載置される台座部と、該台座部の上面から上方へと延びる支持部材と、前記支持部材に設けられる水平方向の回転軸に対して回転自在に軸支されるポール部材と、該ポール部材の下端に設けられる重りとを具備する複数のターゲット取付部材を備え、前記車長用ターゲット、前記車幅用ターゲット、及び前記車軸用ターゲットは、前記夫々のポール部材に取り付けられることを特徴としている。
【0010】
請求項4記載の車両寸法計測装置は、前記車両の左右両方のタイヤに対して接触させることにより、車軸に対して平行になるように設置される長尺なタイヤ当部材を備えることを特徴としている。
【0011】
請求項5記載の車両寸法計測装置は、前記タイヤ当部材に移動用のキャスタが設けられると共に、上方へ垂直に延びる長尺な左右一対のポール部材が設けられており、該ポール部材には、前記車軸用ターゲットが取り付けられていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の車両寸法計測装置によれば、測定対象となる車両の車長に合わせて設置される車長用ターゲット、車両の車幅に合わせて設置される車幅用ターゲット、車両の高さ方向の最も高い位置に設置される車高用ターゲット、及び車両の車軸方向に沿うように設置される車軸用ターゲットを用いることにより、1台のステレオカメラにより撮影した画像に基づいて、車両の寸法を計測することができる。
【0013】
また、車長用ターゲット、車幅用ターゲット、及び車軸用ターゲットは既知の高さに設定されており、且つ、車軸用ターゲットは、車長用ターゲット及び車幅用ターゲットとは異なる高さに設定されているので、ターゲットの誤検出を防止することができると共に、夫々のターゲットの役割を容易に認識することができる。また、これらのターゲットは、夫々車高よりも高い位置に設定されているので、ステレオカメラで撮影する際に、人の移動や車体等によりターゲットが隠れることを回避することができる。
【0014】
また、車軸用ターゲットを用いることにより、車両の傾きを補正するので、車両の向きが傾いていることにより生じる車幅や車長の計測誤差を軽減し、精度良く車両の寸法を計測することができる。また、既知且つ同一の高さに設定される車長用ターゲット及び車幅用ターゲットに基づいて、基準面が定義されるので、事前に調整する必要がなく、ステレオカメラ全体が動いた場合でも再調整を行わなくて済む。
【0015】
請求項2記載の車両寸法計測装置によれば、夫々のターゲットの反射材に対してストロボ光を照射する。これにより、ステレオカメラで撮影された画像では、ターゲットの反射材がストロボ光により、更に白っぽく写し出されるので、ターゲットの検出精度を向上させることができる。
【0016】
請求項3記載の車両寸法計測装置によれば、ターゲットが取り付けられるポール部材は、地面に載置される台座部から上方へと延びる支持部材に設けられる水平方向の回転軸に対して回転自在に軸支されており、ポール部材の下端には重りが設けられている。従って、常にポール部材は地表面に対して垂直方向を規定することができるので、車両の寸法を計測するために、ターゲットが取り付けられた夫々のポール部材を車両の車体表面に接触させれば、夫々のターゲットは、全て車体表面の接触箇所から垂直な位置に設定されることになるので、ターゲットの位置のずれによる計測誤差を軽減し、精度良く車長及び車幅の寸法を計測することができる。
【0017】
請求項4記載の車両寸法計測装置によれば、車両の左右両方のタイヤに対して接触させることにより、車軸に対して平行になるように設置される長尺なタイヤ当部材を備えている。従って、車軸用ターゲットをタイヤ当部材に沿うように設置することにより、車軸用ターゲットをより確実に車軸と平行になるように設置することができるので、車両の傾きが正確に分かり、精度良く車両の傾きを補正することができる。
【0018】
請求項5記載の車両寸法計測装置によれば、タイヤ当部材及び車軸用ターゲットが取り付けられたポール部材が、一体として構成されているので、タイヤ当部材を左右両方のタイヤに接触させることにより、車軸用ターゲットも自動的に車軸と平行になるように設置されることになるため、作業を簡易化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る車両寸法計測装置の構成の一例を示す概略模式図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る車両寸法計測装置の構成の一例を示す概略側面図である。
【図3】計測対象となる車両に夫々のターゲットが設置された様子を示す概略正面図である。
【図4】車両の寸法の計測について説明するための概略模式図であって、(a)はターゲットの3次元座標算出時の座標系を示すものであり、(b)は車軸の傾き補正後の座標系を示すものである。
【図5】ターゲットの構成の一例を示す概略正面図であって、(a)は円形状に形成された場合の概略正面図であり、(b)は、円弧形状に形成された場合の概略正面図である。
【図6】図5におけるa−a線断面図である。
【図7】車両寸法の計測処理を行う演算装置の一例を示す概略ブロック図である。
【図8】演算装置による車両寸法の計測処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る車両寸法計測装置の構成の一例を示す概略側面図である。
【図10】ターゲット取付部材の構成の一例について説明するための概略正面図である。
【図11】タイヤ当部材を使用した場合の一例について説明するための概略正面図である。
【図12】タイヤ当部材を使用した場合の一例について説明するための概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の第1の実施形態に係る車両寸法計測装置1について、図面を参照しつつ説明する。この車両寸法計測装置1は、計測対象となる車両2の寸法、つまり、車両2の車長、車幅、及び車高を計測するための装置であって、図1〜4に示すように、車両2の車長に合わせて設置される一対の車長用ターゲット3と、車両2の車幅に合わせて設置される一対の車幅用ターゲット4と、車両2の屋根2aの最も高い位置に設置される車高用ターゲット5と、車両2の車軸Aに沿うように設置される一対の車軸用ターゲット6と、夫々のターゲット3〜6が設置されている車両2を撮影するステレオカメラ7と、ストロボ光をターゲット3〜6に対して照射するストロボ装置8と、ステレオカメラ7で撮影された画像に基づいて、車両2の寸法を計測するコンピュータ(演算装置)9とを備えるものである。
【0021】
夫々のターゲット3〜6は、車両2の3次元座標を計測する上での計測ポイントを示す目印の役割を果たすものである。この夫々のターゲット3〜6は、図5,6に示すように、略円形状又は略円弧形状である薄板状のプレート10と、該プレート10の略中央位置に設けられた反射材11とから成るものである。プレート10の略中央位置には、略円形状の凹溝10aが形成されており、この凹溝10aに反射材11が設けられている。尚、プレート10の形状は、本実施形態に限定されず適宜設計変更が可能である。また、凹溝10aの形状及びその形成位置も本実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することは可能である。また、プレート10に凹溝10aを形成することなく、プレート10の平坦な表面上に反射材11を設けても良い。
【0022】
反射材11は、ストロボ装置8から照射されるストロボ光を反射するためのものであり、例えば、何れの方向から入射した光でも常に入射した方向へ反射する再帰性反射材が用いられる、再帰性反射材としては、いわゆる露出レンズ型と呼ばれる反射効率の高いものを使用するのが好適であるが、これに代えて、封入レンズ型、カプセルレンズ型、フィルタ貼付型、マイクロプリズム型等の再帰性反射材を用いることも可能である。尚、反射材11の材質は、照射されたストロボ光をステレオカメラ7に向かって反射し得るものであれば足り、再帰性反射材に限定されるものではない。また、この反射材11の表面を覆うようにストロボ光から特定の色の光だけを透過するカラーフィルタ(不図示)を設けても良い。これにより、ストロボ装置8から照射されて反射材11で反射された光は、カラーフィルタによって特定の色の光だけが透過されることになるので、ステレオカメラ7で撮影された画像において、反射材11で反射された光と、車体やガラス面で反射された白っぽく写し出される光との区別が容易になる。尚、カラーフィルタとしては、赤色又は青色の光だけを透過するカラーフィルタを使用するのが好適である。
【0023】
一対の車長用ターゲット3は、車両2の車長に合うように夫々車両2の前方及び後方に設置されるものであり、車長を計測するための計測ポイントを示すものである。この車長用ターゲット3は、図1〜3に示すように地面に載置されるキャスタ12付きの台座部13と、該台座部13から垂直方向に設けられる長尺のポール部材14とから成るターゲット取付部材15に反射材11の中心部が予め決められた所定の高さH1になるように取り付けられており、車両2の前方及び後方に設置される夫々の車長用ターゲット3は、同一の高さになるように設定されている。この車軸用ターゲット3が取り付けられる高さは、車両2の車高よりも高い位置になるように設定されていれば良く、車両2の種類に応じて、設定する高さを適宜変更することは可能である。また、車両2が軽自動車やセダン等の場合には、車高が2000mmを超えることはないので、車軸用ターゲット3の移動性等を考慮すると、反射材11の中心部までの高さが、2100〜2200mm程度の高さになるように設定されるのが好ましい。また、この際、図2に示すように、車両2の前方に位置するポール部材14は、車両2の最も前方に突出した部分に接触した状態であり、後方に位置するポール部材14は、車両2の最も後方に突出した部分に接触した状態になっている。
【0024】
一対の車幅用ターゲット4は、車両2の車幅に合うように夫々車両2の左右に設置されるものであり、車幅を計測するための計測ポイントを示すものである。図1〜3に示すように、この車幅用ターゲット4も車長用ターゲット3と同様にポール部材14に車長用ターゲット3と同一の高さに設定されるように取り付けられている。従って、一対の車長用ターゲット3及び一対の車幅用ターゲット4は、全て同一の平面上に位置することになる。また、この際、図3に示すように、一対の車幅用ターゲット4が取り付けられている夫々のポール部材13は、夫々車両の左右の最も突出した車体表面に接触した状態になっている。
【0025】
車高用ターゲット5は、車両2の最も高い位置に設置されるものであり、車高を計測するための計測ポイントを示すものである。この車高用ターゲット5には、図2,3に示すように、車両2の屋根2aに設置できるように車両取付部16がプレート10の下方に設けられている。この車両取付部16は、例えば、永久磁石からなる直方体形状に形成された部材であって、その上方の面がプレート10に固着されている。これにより、車両取付部16が設けられた車高用ターゲット5は、車両2の屋根2aに磁着される。尚、この車両取付部16の形状は、本実施形態に限定されるものではなく、適宜設計変更が可能である。また、車高用ターゲット5を車両2に取り付ける手段は、永久磁石の磁着力に限られるものではなく、例えば、車両取付部16を粘着シートで構成し、車両2の屋根2aに車両取付部16を貼り付けることにより車高用ターゲット5を取り付けるようにしても良い。
【0026】
一対の車軸用ターゲット6は、図4に示すように、車軸A方向に沿うように夫々設置されるものであり、ステレオカメラ7で撮影される画像における車両2の傾きαを補正するために用いられるものである。車軸用ターゲット6は、図2,3に示すように、車長用ターゲット3及び車幅用ターゲット4よりも高い予め決められた所定の高さに設定されるように、ターゲット取付部材15aに取り付けられている。従って、車長用ターゲット3又は車幅用ターゲット4の反射材11の中心部から車軸用ターゲット6の反射材11の中心部までの高さH2は予め分かっている。また、車軸用ターゲット6用のターゲット取付部材15aも車長用ターゲット3及び車幅用ターゲット4用のターゲット取付部材15と同様に、地面に載置されるキャスタ12付きの台座部13と、該台座部13から垂直方向に設けられる長尺のポール部材14aとから成るものであり、ポール部材14aはターゲット取付部材15aのポール部材14よりも長く構成されている。
【0027】
ステレオカメラ7は、夫々のターゲット3〜6が設置されている車両2の3次元座標計測を行うために必要な画像を取得するためのものであり、図1,2に示すように、2つの撮像部7a,7bがステレオ計測に必要な位置関係を保って設けられている。また、このステレオカメラ7は、ターゲット3〜6が設置されている車両2全体が撮影できるように、最も高い位置に設定されている車軸用ターゲット6よりも高い位置に設置されている。撮像部7a、7bは、夫々同性能の機能を有するCCDやCMOSといった撮像素子を備えるものであって、この撮像部7a、7bから車両2を撮影して画像データを取得する。尚、夫々のターゲット3〜6の高さや位置に応じて、ステレオカメラ7の高さや向きを調整できるように、上下方向にスライド可能なガイドレールにステレオカメラ7を取り付けるとともに、回動可能に支持するように構成しても良い。
【0028】
ストロボ装置8は、ステレオカメラ7による撮影時に夫々のターゲット3〜6に対してストロボ光を照射するためのものである。図1,2に示すように、このストロボ装置8は、例えば、2つの撮像部7a、7bの間に位置するように設置される。尚、ステレオカメラ7と同様に夫々のターゲット3〜6の高さや位置に応じて、ストロボ光を照射する高さや向きを変更できるように、上下方向にスライド可能なガイドレールにストロボ装置8を取り付けるとともに、回動可能に支持するように構成しても良い。
【0029】
コンピュータ(演算装置)9は、図7に示すように、ステレオカメラ7の撮像部7a、7bで夫々撮影して取得した画像に基づいて、車両2の寸法(車長、車幅、及び車高)を計測するためのものであって、例えば、画像メモリ17と、ハードディスク18と、RAM(Random Access Memory)19と、CPU(Central Proceessing Unit)20と、操作部21と、表示部22と、インターフェース23等を備えているものである。これら各部は、図7に示すように、互いにシステムバス24に接続され、このシステムバス24を介して種々のデータ等が入出力されて、CPU20の制御の下、種々の処理が実行される。
【0030】
画像メモリ17は、ステレオカメラ7により撮影された画像データ等を記憶しておくものである。ハードディスク18は、ステレオカメラ7により撮影された画像データに基づいて、車両2の寸法を計測するための処理プログラム等を格納している。尚、本実施形態では、車両2の寸法を計測するための処理プログラムをハードディスク18に格納している例を示しているが、これに代えて、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体(不図示)に格納しておき、この記録媒体から処理プログラムを読み出すように構成することも可能である。RAM19は、ハードディスク18から読み出された処理プログラムを一時的に記憶したり、CPU20の作業領域として用いられるものである。CPU20は、この処理プログラムに従って画像データに基づいて、車両2の寸法計測処理等を行うものである。
【0031】
操作部21は、マウスやキーボード等で構成されており、操作者が種々のデータ及び操作指令等の入力を行うために使用されるものである。表示部22は、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)等から構成されるものであって、画像メモリ17に記憶された画像データやCPU20による車両2の寸法計測処理の結果等を表示するものである。また、インターフェース23は、ケーブル等を介してステレオカメラ7に接続されており、このインターフェース23を介してステレオカメラ7により撮影された画像が演算装置9に入力される。
【0032】
以下、演算装置9による車両2の寸法を計測する処理の流れについて図7及び図8を用いながら説明する。尚、図8に示す処理は、ハードディスク18に格納されている処理プログラムに従ってCPU20により実行されるものである。
【0033】
図8に示すように、ステレオカメラ7により撮影された画像が演算装置9に入力されると、3次元座標算出手段20aは、夫々のターゲット3〜6の3次元座標を算出する(S101)。具体的には、3次元座標算出手段20aでは、撮像部7a、7bにより異なる角度から同一のターゲット3〜6を撮影した画像データが入力されると、それらのターゲット3〜6の反射材11で反射されたストロボ光が各画像中で写し出された位置を、各画像の特徴点として夫々抽出する。その後、3次元座標算出手段20aは、各画像の特徴点同士を対応付けることにより、夫々の反射材11の3次元座標を特定する。ここで、特徴点同士の対応付けとは、従来公知である三角測量の原理に基づき、各撮像部7a、7bの焦点から各画像の特徴点に対して直線を引き、同一のターゲット3〜6を撮影した各画像に引いた直線が交わる交点を、各ターゲット3〜6の反射材11の存在位置とすることを意味する。尚、3次元座標の算出時の座標系は、図4(a)に示すように、撮像部7aを原点とし、画像の横方向がX軸、縦方向がY軸、奥方向がZ軸となる。
【0034】
そして、このようにして各ターゲット3〜6の反射材11の3次元座標が算出されると、次に、ターゲット探索手段20bは、車長用ターゲット3及び車幅用ターゲット4を探索する(S102)。前述したように、車長用ターゲット3及び車幅用ターゲット4は、同一の高さに設定されているので、ターゲット探索手段20bでは、3次元座標が算出されたターゲット3〜6の中から4点を選択して平面を作成し、4点が同一平面に存在するものを探索することにより、車長用ターゲット3及び車幅用ターゲット4の反射材11を特定する。尚、ステレオカメラ7が固定された状態で、予め座標系が設定されている場合には、車長用ターゲット3と車幅用ターゲット4のZ座標は一致することになるので、その場合にはZ座標の値が同じになる点を探索することにより、車長用ターゲット3及び車幅用ターゲット4の反射材11を特定することも可能である。
【0035】
そして、次にターゲット探索手段20bは、車軸用ターゲット6を探索する(S103)。車軸用ターゲット6も車長用ターゲット3及び車幅用ターゲット4よりも高い予め決められた所定の高さに設定されている。従って、ターゲット探索手段20bは、S102の処理で探索された車長用ターゲット3及び車幅用ターゲット4からなる平面から所定の距離にあるターゲットを探索することにより、車軸用ターゲット6の反射材11を特定する。
【0036】
次に、基準面設定手段20cでは、ターゲット探索手段20bにより特定された車長用ターゲット3及び車幅用ターゲット4の反射材11に基づいて、基準面を設定する(S104)。車長用ターゲット3及び車幅用ターゲット4の反射材11は、同一の高さH1に設定されているものであるので、これらの三次元座標は、同一平面上に存在することになる。この車長用ターゲット3及び車幅用ターゲット4の夫々の反射材11の3次元座標点を結んで形成される平面は、地表面に対して平行な面であり、この平面を高さを計測するための基準面として設定する。
【0037】
また、補正手段20dでは、図4に示すように、ターゲット探索手段20bにより特定された車軸用ターゲット6の夫々の反射材11の三次元座標点を結んで形成される車軸A方向とY軸方向とのなす角度αを算出する。この角度αは、車両2の傾きを表すものである。補正手段20dは、図4に示すように、車両2の傾きを補正するために、この角度α分だけZ軸を中心に回転させることにより、車軸AとY軸が平行になるように補正を行う(S105)。尚、車軸Aの傾き補正後の座標系は、図4(b)に示すように、X軸が車両2の進行方向(車長方向)となり、原点は車長及び車幅の中心になる。このように、本実施形態では、予めキャリブレーションを行わないで、座標系を車長用ターゲット3、車幅用ターゲット4、及び車軸用ターゲット6を用いて決定している。
【0038】
次に、車長・車幅算出手段20eでは、このように補正手段20dで補正された後の車長用ターゲット3及び車幅用ターゲット4の反射材11の3次元座標に基づいて、車両2の車長及び車幅を算出する(S106)。具体的には、図2に示すように車両2の車長Lは、一対の車軸用ターゲット3間の距離で表されることになるので、車長用ターゲット3の3次元座標に基づいて、この値を求めることができる。尚、図2では、車長用ターゲット3の夫々の反射材11間の距離と車長Lでは、2枚の車長用ターゲット3の厚み分だけ反射材11間の距離は短くなるので、予め車長用ターゲット3の厚みを記憶しておき、反射材11間の距離に車長用ターゲット3の2枚の厚み分を足すようにしておけば良い。また、図3に示すように、車幅Wは、一対の車幅用ターゲット4の反射材11間の距離W1から車幅用ターゲット4の端から反射材11の中心部までの距離W2を引いた距離で表される。従って、車長・車幅算出手段20eは、車幅用ターゲット4の3次元座標に基づいて求められるW1からW2を2枚分引くことにより、車幅Wを算出する。
【0039】
また、車高算出部20fでは、基準面設定手段20cで設定された基準面から3次元座標算出手段20aで算出された車高用ターゲット5の3次元座標までの距離に基づいて車両2の車高を算出する(S106)。具体的には、図2,3に示すように、地表面から車長用ターゲット3及び車幅用ターゲット4で規定される基準面までの距離H1は予め分かっている。また、3次元座標算出手段20aにより車高用ターゲット5の反射材11の中心座標は求められているので、基準面のZ軸座標及び車高用ターゲット5の反射材11のZ軸座標の値に基づいて、基準面から車高用ターゲット5の反射材11までの距離H3が求められる。また、車高用ターゲット5の下端から反射材11の中心までの距離H4は予め分かっている値であるので、車高算出部20fは、地表面から基準面までの距離H1からH3及びH4を引いた値を求めることにより車高Hを算出することができる。尚、本実施形態では、車両2の傾きを補正した後に、車高Hを求める処理を行っているが、車高Hについては、車両2の傾きを補正する前に算出するように構成しても良い。
【0040】
また、本実施形態では、車軸用ターゲット6が、車長用ターゲット3及び車幅用ターゲット4よりも高い予め決められた所定の高さに設定される場合を例に説明しているが、車長用ターゲット3及び車幅用ターゲット4を車軸用ターゲット6よりも高い予め決められた所定の高さに設定するように構成した場合でも同様に計測することは可能である。また、車長用ターゲット3、車幅用ターゲット4、及び車軸用ターゲット6が夫々一対設けられている場合の例を用いて説明しているが、これらの数は一対に限定されるものではなく、別途複数個設けるようにすることも可能である。
【0041】
次に、第2の実施形態に係る車両寸法計測装置1について図9,10を用いて説明する。第2の実施形態は、ターゲット取付部材15,15aの代わりに、図9,10に示すようなターゲット取付部材15bを用いるものであり、第1の実施形態に係る車両寸法計測装置1と同様の構成等については、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0042】
台座部13が載置される地面が平坦でない場合等には、必ずしもポール部材14は地表面に対して垂直方向に一致するとは限らないため、車両2の前方に設置される車長用ターゲット3と、後方に設置される車長用ターゲット3との距離が車両2の車長と合わずに誤差を含むものになる場合がある。そして、このことは車幅用ターゲット4についても当てはまる。そこで、第2の実施形態では、図9,10に示すターゲット取付部材15bを用いる。このターゲット取付部材15bは、キャスタ12付きの台座部13の上面から上方へ垂直に延びる支持部材25と、該支持部材に設けられる水平方向の回転軸26に対して回転自在に軸支されるポール部材14bと、該ポール部材14bの下端に設けられる重り27とを備えるものであり、ポール部材14bの上方に車高用ターゲット5を除く夫々のターゲット3,4,6を取り付けることができる。
【0043】
支持部材25は、下端が台座部13の上面に固定されており、上端はL字型に曲げられて形成されている。また、L字型に曲げられた部分の先端には、ポール部材14bを回転自在に軸支する回転軸26が設けられている。この回転軸26は、水平方向に設けられており、例えばベアリング等により回転可能に支持されている。
【0044】
ポール部材14bは、樹脂製であり、このポール部材14bの車両2に接触する側には、低反発ウレタン28が設けられている。これにより、車体表面に樹脂製のポール部材が直接接触することなく、弾性を有する軟質な低反発ウレタンが接触することになるので、車体に接触傷が付くことを防止することができる。また、ポール部材14bには、当該ポール部材が垂直方向に向いているか否かを随時確認できるように小型の水準器29が備えられている。また、ポール部材14bが垂直方向に向くように下端に設けられる重りとしては、ターゲット取付部材15bの移動性等を考慮して、200〜300g程度のものを使用するのが好ましい。
【0045】
このように、ターゲット取付部材15bを構成することにより、台座部13が載置される地面が平坦でない場合等でも、ターゲットが取り付けられるポール部材14bは、支持部材25に設けられる水平方向の回転軸26に対して回転自在に軸支されており、ポール部材14bの下端には重り27が設けられているので、常にポール部材14bは地表面に対して垂直方向を規定することができる。従って、車両2の寸法を計測するために、ターゲットが取り付けられた夫々のポール部材14bを車両2の車体表面に接触させれば、夫々のターゲットは、全て車体表面の接触箇所から垂直な位置に設定されることになるので、ターゲットの位置のずれによる計測誤差を軽減し、精度良く車長及び車幅の寸法を計測することができる。尚、図10では、説明のために、車軸用ターゲット6を省略して図示しているが、車軸用ターゲット6は、ターゲット取付部材15bと高さが異なる同様の構成のものに取り付けられることになる。
【0046】
次に、第3の実施形態として、タイヤ当部材30を利用した場合について、図11及び図12を用いながら説明する。車両2の左右の突出箇所が大きくずれている場合、車幅用ターゲット4の設置位置は、図12に示すように、左右で異なることになる。このような場合において、一対の車軸用ターゲット6の設置位置の車軸方向Aとのずれがある場合、車両2の車幅値に対する誤差が無視できなくなる。そこで、第3の実施形態では、図11,12に示すように、車両2の左右両方のタイヤTに対して接触させることにより、車軸Aに対して平行になるように設置される幅方向に長尺な薄板状のタイヤ当部材30を用いている。また、このタイヤ当部材30の下端には、移動用のキャスタ31が複数設けられているので、容易に移動させることができる。また、タイヤ当部材30の一部は、設置時に車両2の下に入り込む状態になるため、操作が難しくなるので、タイヤ当部材30の中央部にキャスタ付きの押し手(不図示)等を設けることにより、タイヤ当部材30を直接操作しなくても移動できるように構成しても良い。
【0047】
このように、タイヤ当部材30は、車両2の左右両方のタイヤTに対して接触させることにより、車軸Aに対して平行になるように設置されるので、このタイヤ当部材30に沿うように1対の車軸用ターゲット6を設置することにより、1対の車軸用ターゲット6も自動的に車軸Aに平行して設置されることになる。従って、車両2の傾きαを正確に算出することができるので、より精度良く車両2の車長及び車幅を計測することができる。
【0048】
尚、本実施形態では、車両2の前輪側の左右のタイヤTにタイヤ当部材30を接触させている場合の例を用いて説明しているが、後輪側の左右のタイヤTにタイヤ当部材30を接触させるようにしても良く、また2つのタイヤ当部材30を用いて、車両2の前輪及び後輪の両方に夫々設けるようにしても良い。また、車軸用ターゲット6が取り付けられる左右のポール部材14aを予めタイヤ当部材30と一体として構成しておいても良い。これにより、タイヤ当部材30を左右両方のタイヤTに接触させることにより、車軸用ターゲット6も自動的に車軸Aと平行になるように設置されることになるので、作業を簡易化することができる。また、タイヤ当部材30を使用しない場合には、車両2の前輪側の車軸A及び後輪側の車軸Aの両方に夫々1対の車軸用ターゲット6を設置するようにしても良い。これにより、車軸用ターゲット6が前後にずれて設置された場合でも大きな誤差が発生するのを防止することができる。
【0049】
尚、本発明の実施の形態は上述の形態に限るものではなく、本発明の思想の範囲を逸脱しない範囲で適宜変更することができることは云うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明に係る車両寸法計測装置は、主に車検場等で車両の寸法を計測するための技術として有効に利用することができる。また、本実施形態では車両検査として自動車検査を例に説明したが、自動二輪車や原動機付自転車等の検査においても利用することができる。
【符号の説明】
【0051】
1、1a 車両寸法計測装置
2 車両
3 車長用ターゲット
4 車幅用ターゲット
5 車高用ターゲット
6 車軸用ターゲット
7 ステレオカメラ
8 ストロボ装置
9 コンピュータ(演算装置)
11 反射材
12 キャスタ
13 台座部
14、14a、14b ポール部材
15、15a、15b ターゲット取付部材
20a 3次元座標算出手段
20b ターゲット探索手段
20c 基準面設定手段
20d 補正手段
20e 車長・車幅算出手段
20f 車高算出手段
25 支持部材
26 回転軸
27 重り
28 低反発ウレタン
29 水準器
30 タイヤ当部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象となる車両の車長に合わせて設置され、前記車両の車高よりも高い既知の高さに設定される反射材を備える複数の車長用ターゲットと、
前記車両の車幅に合わせて設置され、前記車長用ターゲットと同一の高さに設定される反射材を備える複数の車幅用ターゲットと、
前記車両の高さ方向の最も高い位置に設置される反射材を備える車高用ターゲットと、
前記車両の車軸方向に沿うように設置され、前記車両の車高よりも高く、前記車長用ターゲット及び前記車幅用ターゲットと異なる既知の高さに設定される反射材を備える複数の車軸用ターゲットと、
前記夫々のターゲットが設定された車両の画像を撮影するステレオカメラと、
該ステレオカメラから得た画像に基づいて、前記車両の寸法を計測する演算装置とを備える車両寸法計測装置であって、
前記演算装置は、前記ステレオカメラから得た画像から前記夫々のターゲットの3次元座標を算出する3次元座標算出手段と、該3次元座標算出手段により算出された夫々のターゲットの3次元座標に基づいて、前記車長用ターゲット、前記車幅用ターゲット、及び前記車軸用ターゲットを探索するターゲット探索手段と、該ターゲット探索手段により探索された同一平面上にある前記車長用ターゲット及び前記車幅用ターゲットに基づいて基準面を設定する基準面設定手段と、前記ターゲット探索手段により探索された前記車軸用ターゲットに基づいて前記車両の傾きを補正する補正手段と、該補正手段により補正された前記車長用ターゲット及び前記車幅用ターゲットの3次元座標に基づいて前記車両の車長及び車幅を算出する車長・車幅算出手段と、前記基準面から前記車高用ターゲットまでの距離に基づいて前記車両の車高を算出する車高算出手段とを備えることを特徴とする車両寸法計測装置。
【請求項2】
前記夫々のターゲットに対してストロボ光を照射するストロボ装置を備えることを特徴とする請求項1記載の車両寸法計測装置。
【請求項3】
地面に載置される台座部と、該台座部の上面から上方へと延びる支持部材と、前記支持部材に設けられる水平方向の回転軸に対して回転自在に軸支されるポール部材と、該ポール部材の下端に設けられる重りとを具備する複数のターゲット取付部材を備え、
前記車長用ターゲット、前記車幅用ターゲット、及び前記車軸用ターゲットは、前記夫々のポール部材に取り付けられることを特徴とする請求項1又は2記載の車両寸法計測装置。
【請求項4】
前記車両の左右両方のタイヤに対して接触させることにより、車軸に対して平行になるように設置される長尺なタイヤ当部材を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の車両寸法計測装置。
【請求項5】
前記タイヤ当部材には、移動用のキャスタが設けられると共に、上方へ垂直に延びる長尺な左右一対のポール部材が設けられており、該ポール部材には、前記車軸用ターゲットが取り付けられていることを特徴とする請求項4記載の車両寸法計測装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−7972(P2012−7972A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−143421(P2010−143421)
【出願日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【出願人】(301021658)株式会社三次元メディア (15)
【出願人】(509037352)株式会社ティ.アール.アイ (3)
【Fターム(参考)】