説明

車両用クロージャ部品

【課題】異種金属間のヘミング加工部分における電食を防止することができ、かつ、製造工程の大幅な追加や変更が不要な車両用クロージャ部品を提供する。
【解決手段】車両用ドア1は、異種の金属板材からなるアウタパネル2とインナパネル3とを備えている。アウタパネル2の下端部は、インナパネル3の下端部3aを内包するように折り返してヘミング加工されることにより、前記インナパネル3の下端部3aと接合している。ヘミング加工により折り返された折返し部分6の上端部近傍の面は、対向するインナパネル3の面に向かって突出した突起部7が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異なる種類の複数の金属板材の端部同士を接合することにより製造される車両用クロージャ部品に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の軽量化は、燃費向上に大きく貢献するため、開発段階において各部品の設計を見直したり、または複数部品をモジュール化するなどして種々の方法で行われている。
【0003】
とくに、自動車の車体については、高強度鋼板の使用で軽量化が図られているが、近年では、鋼板よりもさらに軽量な異種の金属材料、例えば、アルミニウム合金やマグネシウム合金への材料の置換が行われている。
【0004】
このような軽合金材料への置換で軽量化に大きく寄与するものは、ルーフや、サイドドア、バックドア、ボンネット、トランクリッド等の開閉可能な部品、いわゆるクロージャ部品(開閉体)等である。
【0005】
ところで、軽合金材料は、鋼板材と組み合わせて使用すると、軽合金材料と鋼板材料との境界面に水分が介在することによって、それぞれのイオン化傾向の違いによって電食が発生することが知られている。例えば、アルミニウム合金製のアウタパネルと鋼板製のインナパネルとの間に水分が介在すると、アウタパネルが電食により薄くなるおそれがある。
【0006】
この電食対策として、例えば、軽合金材料と鋼板材料との間にシール材を介在させることが従来より行われている。このシール材は、通常、比較的高い粘性を有する非水溶性有機合成化合物が用いられている。
【0007】
しかし、このようなシール材を電食が発生しやすい部分全体に充填しようとすると、シール材の一部が板材の端部から外部へはみ出してしまい、この状態で、塗装工程の前に行われるシャワー等を用いた水洗工程に入るとその水圧ではみ出したシール材が飛び散ることがある。
【0008】
飛び散ったシール材は、車体の外観を損ねるばかりで無く、これをふき取るにしても、比較的高粘性であり、かつ、非水溶性である等の理由から生産性が大きく低下する。
【0009】
また、ヘミング加工用の冶具や加工装置の一部にも、はみ出した非水溶性のシール材が付着して除去することが困難であるので、ヘミング加工の精度が次第に低下していく問題もある。
【0010】
そこで、例えば、特許文献1(特開昭61−40148号公報)に記載されているように、2層の接着剤シートをヘミング加工によって結合されるパネルの所定部位に貼付しておき、ヘミング加工することが考えられる。しかし、実際は、特許文献1の図2に示されるように、薄板端部をヘミング加工しても内側パネル材の端面に完全に沿うように直角に曲げることができず、接着剤シートと折り曲げられたパネル材の内面との間にはクリアランスが生じるのが現状である。
【0011】
一方、車両のドアの下端部は、アウタパネルをヘミング加工してインナパネル下端部を内側に包むように固定することにより構成されているが、ヘミング加工された部分であるヘム部のうち、インナパネル下端部を包むように曲がっている部分である玉ぶち部分も含めて接合面全体にシール材を充填しようとすると上述のような問題を生じることになる。
【0012】
そこで、別の方法として、玉ぶち部分にも電着層を形成することによって、たとえ玉ぶち部分の内部に水分があっても材質の異なるパネル部材の間に電池回路が形成されないようにして電食を防止することが考えられる。
【0013】
例えば、特許文献2(特表平8−510698号公報)は、両パネル部材のロック方法に関するものであるが、ヘミング加工で当接するパネル面間に微小な顆粒(微顆粒)を介在させることで、クリアランスを設ければ電着塗装を玉ぶち部分に形成できる可能性がある。ただし、この特許文献2に記載の構造では、当接する両パネル材の一面部が直接に接しているので、この間には電着液が入らない。したがって、玉ぶち部分の内部で電食が発生する可能性がある。一方、この両パネル材が直接に接している面の間にシール材を介在させると顆粒を介在させる関係で十分な加圧力が得られないので、所望の保持力が得られないおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開昭61−40148号公報
【特許文献2】特表平8−510698号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
以上のように、上記特許文献1および2に記載の構造では、アルミニウム合金板材と鋼板材とを組み合わせた車両用ドアの下端部において、ヘム部の内部におけるアルミニウム合金材の電食を防止する十分な解決策となり得ないのが現状である。
【0016】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、異種金属間のヘミング加工部分における電食を防止することができ、かつ、製造工程の大幅な追加や変更が不要な車両用クロージャ部品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記課題を解決するためのものとして、本発明の車両用クロージャ部品は、金属板材からなるアウタパネルと、
前記アウタパネルと異なる種類の金属板材からなるインナパネルと
を備えており、
前記アウタパネルの少なくとも1つの端部は、前記インナパネルの端部を内包するように折り返してヘミング加工されることにより、前記インナパネルの端部と接合しており、
前記ヘミング加工により折り返された前記アウタパネルの折返し部分の端部近傍の面、又は前記インナパネル端部近傍の面の少なくとも一方は、対向する他方の面に向かって突出した突起部が設けられている、
ことを特徴とする(請求項1)。
【0018】
本発明によれば、ヘミング加工により折り返されたアウタパネルの折返し部分の端部近傍の面、又はインナパネル端部近傍の面の少なくとも一方には、対向する他方の面に向かって突出した突起部が設けられているので、アウタパネルの折返し部分とインナパネルの端部との間には、少なくとも突起部の周囲に隙間が形成される。この隙間を通して、電着液がヘミング加工された部分の内部に浸入することが可能になり、ヘミング加工された部分の内部に電着液で確実に被覆することが可能になる。その結果、異種金属間のヘミング加工部分における電食を防止することができる。
【0019】
しかも、ヘミング加工される前にアウタパネルまたはインナパネルのいずれかに突起部をあらかじめ形成しておけば、その後のヘミング加工工程および電着塗装工程等、製造工程の大幅な追加や変更が不要になる。
【0020】
また、本発明の車両用クロージャ部品は、前記突起部と該突起部に対向する他方の面とが、接着剤を介して接合されているのが好ましい(請求項2)。
【0021】
この構成によれば、突起部と該突起部に対向する他方の面とが、接着剤を介して接合されているので、突起部とそれに対向する面との間の狭い隙間へ水が浸入して電食が発生することを防止することができる。
【0022】
さらに、前記インナパネルには、排水口が形成され、
前記アウタパネルの折返し部分の端部のうち、少なくとも前記排水口の近傍にある部分は、前記インナパネルの側に向けて屈曲して傾斜されているのが好ましい(請求項3)。
【0023】
この構成によれば、アウタパネルの折返し部分の端部のうち、少なくとも排水口の近傍にある部分がインナパネルの側に向けて屈曲して傾斜されているので、この屈曲して傾斜された部分によって、排水口から流出された水が、突起部によって形成されたアウタパネルとインナパネルの隙間へ入ることを防止することが可能である。
【0024】
さらに、本発明の車両用クロージャ部品は、車両用ドアであるのが好ましい(請求項4)。
【0025】
この場合、異種の金属パネルを接合して車両用ドアを製造した場合でも、異種金属間のヘミング加工部分における電食を防止することができ、かつ、製造工程の大幅な追加や変更が不要になる。
【発明の効果】
【0026】
以上説明したように、本発明の車両用クロージャ部品によれば、異種金属間のヘミング加工部分における電食を防止することができ、かつ、製造工程の大幅な追加や変更が不要になる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の車両用クロージャ部品の一実施形態に係る車両用ドアの斜視図である。
【図2】図1のヘミング加工された部分付近の一部切欠き斜視図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】図2のIV−IV線断面図である。
【図5】本発明の車両用クロージャ部品の他の実施形態に係る車両用ドアのヘミング加工された部分付近の一部切欠き斜視図である。
【図6】図5のVI−VI線断面図である。
【図7】図5のVII−VII線断面図である。
【図8】本発明の車両用クロージャ部品のさらに他の実施形態に係る車両用ドアのヘミング加工された部分付近における図7の折返し部分の端部を屈曲傾斜させた状態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。まず、本発明に係る車両用クロージャ部品の一例として、車両用ドアについて説明する。
【0029】
図1〜2に示される本実施形態の車両用ドア1は、アルミニウム合金等の軽合金材料からなるアウタパネル2と、鋼板材料からなるインナパネル3とを備えている。
【0030】
アウタパネル2の下端部(少なくとも1つの端部)は、インナパネル3の下端部を内包するように折り返してヘミング加工されることにより、インナパネル3の下端部と接合している。
【0031】
図2〜4に示されるアウタパネル2の下端部におけるヘミング加工された部分、すなわち、ヘム部4は、アウタパネル2の下端部が湾曲して曲がっているほぼ半円形断面の部分である玉ぶち部分5と、アウタパネル2の端部が折り返されたほぼ直線状断面の部分である折返し部分6とを有している。
【0032】
図2〜3に示されるように、アウタパネル2の折返し部分6の上端部6a近傍の面には、対向するインナパネル3の下端部3a近傍の面に向かって突出した複数の突起部7が設けられている。
【0033】
また、複数の突起部7が設けられていることにより、図2および図4に示されるように、折返し部分6とインナパネル3との間には、隙間8が形成されている。
【0034】
隙間8は、電着液が玉ぶち部分5に浸入することが可能な程度の幅であればよい。例えば、車両用ドアの塗装に一般的に使用される電着液であれば、隙間8の幅Aは例えば、0.2mm以上あればよい。なお、この隙間8の大きさは、アルミニウム合金製のアウタパネル2の板厚が0.9mm程度、鋼板製のインナパネル3の板厚0.6〜0.7mm程度と比較して小さいものである。
【0035】
この隙間8を通して、電着液が玉ぶち部分5の内側に浸入することが可能になり、ヘム部4の内部全体に電着液で確実に被覆することが可能になる。その結果、玉ぶち部分5に水が浸入しても、アウタパネル2およびインナパネル3の表面が水に直接接触することがなくなり、アウタパネル2の電食のおそれがなくなる。
【0036】
また、突起部7を、アウタパネル2の下端部がヘミング加工される前にあらかじめ形成しておけば、その後のヘミング加工工程および電着塗装工程等、製造工程の大幅な追加や変更が不要になる。
【0037】
なお、ヘム部4の玉ぶち部分5に浸入した電着液の一部は、矢印E方向(図2参照)に向かって流れ、ヘム部4の側端に形成された切欠き17(図1参照)から外部に流出される。
【0038】
また、図2〜4に示されるように、インナパネル3の下端部3aとアウタパネル2との間は、接着剤9を介して接合されている。この接着剤9によって、ヘミング加工前にインナパネル3とアウタパネル2との間の仮接合ができ、また、ヘミング加工後にはインナパネル3とアウタパネル2との間を通ってヘム部4へ水が浸入して電食が発生することを防止することができる。
【0039】
さらに、アウタパネル2の折返し部分6の側には、突起部7とインナパネル3との間が接着剤10を介して接合されている。これにより、突起部7とインナパネル3との間の狭い隙間へ水が浸入して電食が発生することを防止することができる。
【0040】
接着剤10は、ヘミング加工前にあらかじめ、アウタパネル2の端部に塗布しておけばよい。なお、突起部7とインナパネル3との間の狭い隙間は、ヘミング加工後の電着塗装によってシールされるので、接着剤10は省略してもよい。
【0041】
以上の構成によれば、突起部7の周囲には、所定の大きさの隙間8が形成されているので、電着液がその隙間8を通ってヘム部4の玉ぶち部分5の内部へ確実に流入して、ヘム部4の内部の塗装をすることが可能である。その結果、ヘム部4における電食の発生を防止することができる。
【0042】
なお、突起部7の幅を広くして、隣接する2個の突起部7の間の距離を短くしてもよい。この場合、突起部7における接着剤10の接着幅が広くなるので、車両用ドア1の全体の剛性を向上させることが可能になる。なお、この場合も、隣接する2個の突起部7の間の隙間8は、電着液が入る程度の長さが確保されていればよい。
【0043】
なお、図2〜3のインナパネル3には、車両用ドア1の上部のウインドウ付近からアウタパネル2とインナパネル3との間に浸入される雨水などをドア外部へ排水するために、複数の排水口14が形成されている。これらの排水口14は、突起部7の上方に配置されている。突起部7付近の隙間8は小さくなっているので、排水口14から落下した水は、ヘム部4の内部に入りにくくなっている。
【0044】
(他の実施形態)
また、上記の実施形態では、アウタパネル2側に突起部7(図1〜4参照)を設けているが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明の他の実施形態として、図5〜7に示されるように、突起部11をインナパネル3側に設けてもよい。
【0045】
具体的には、インナパネル3の下端部3a近傍の面には、対向するアウタパネル2の折返し部分6の上端部6a近傍の面に向かって突出した複数の突起部11が設けられている。
【0046】
複数の突起部11が設けられていることにより、折返し部分6とインナパネル3との間には、隙間12が形成されている。
【0047】
隙間12は、前述の図2および図4の隙間8と同様に、電着液が玉ぶち部分5に浸入することが可能な程度の幅であればよく、車両用ドア塗装に一般的に使用される電着液であれば、隙間12の幅Aは例えば、0.2mm以上あればよい。
【0048】
この隙間12を通して、電着液が玉ぶち部分5に浸入することが可能になり、玉ぶち部分5の内部全体に電着液で確実に被覆することが可能になる。その結果、玉ぶち部分5の内側に水が浸入しても、アウタパネル2およびインナパネル3の表面が水に直接接触することがなくなり、アウタパネル2の電食のおそれがなくなる。
【0049】
また、突起部11を、ヘミング加工される前にあらかじめ形成しておけば、その後のヘミング加工工程および電着塗装工程等、製造工程の大幅な追加や変更が不要になる。
【0050】
また、上記実施形態と同様に、インナパネル3の下端部3aとアウタパネル2との間は、接着剤9を介して接合されている。この接着剤9によって、ヘミング加工前にインナパネル3とアウタパネル2との間の仮接合ができ、また、ヘミング加工後にはインナパネル3とアウタパネル2との間を通ってヘム部4へ水が浸入して電食が発生することを防止することができる。
【0051】
一方、インナパネル3の突起部11の側には接着剤13が塗布されている。この接着剤13を介して、突起部11とアウタパネル2の折返し部分6との間が接合されている。これにより、突起部11とアウタパネル2との間の狭い隙間へ水が浸入して電食が発生することを防止することができる。
【0052】
この接着剤13も、ヘミング加工前にあらかじめ、インナパネル3の端部に塗布しておけばよい。なお、突起部11とアウタパネル2との間の狭い隙間は、ヘミング加工後の電着塗装によってシールされるので、接着剤13は省略してもよい。
【0053】
この実施形態においても、突起部11の幅を広くして、隣接する2個の突起部11の間の距離を短くしてもよい。この場合も、突起部11における接着剤13の接着幅が広くなるので、車両用ドア1の全体の剛性を向上させることが可能になる。なお、前述と同様に、隣接する2個の突起部11の間の隙間12は、電着液が入る程度の長さが確保されていればよい。
【0054】
(さらに他の実施形態)
図5〜7に示される上記の実施形態では、インナパネル3に複数の排水口14が形成されているので、排水口14から落下する水が、突起部11によって広く拡大された隙間12を通って玉ぶち部分5へ入りやすくなっている。
【0055】
そこで、玉ぶち部分5への水の浸入を抑えるために、本発明のさらに他の実施形態として、図8に示されるように、アウタパネル2の折返し部分6の上端部6aのうち、少なくとも排水口14の下方近傍にある部分(すなわち、図5のVII−VII線断面付近)は、インナパネル3の側に向けて屈曲して傾斜させた屈曲傾斜部15が形成されている。なお、屈曲傾斜部15は、排水口14の下方付近のみに部分的に設けてもよいし、折返し部分6の全長にわたって設けてもよい。
【0056】
この屈曲傾斜部15によって、排水口14から落下した水が隙間12へ入ることを抑えることが可能である。
【0057】
なお、屈曲傾斜部15の先端とインナパネル3との間の隙間16も、電着液が浸入できる程度の幅(0.2mm以上)を有するのが好ましい。
【0058】
(変形例)
なお、本発明では、突起部の数について特に限定するものではないが、突起部を設けることによって、ヘム部4の折返し部分6とインナパネル3との間に、電着液が浸入できる程度の大きさの隙間を確保できればよい。
【0059】
また、上述のように、本実施形態では、車両用クロージャ部品の一例として、車両用ドアを挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、車両の開閉可能な部品、例えば、サイドドア、バックドア、ボンネット、トランクリッド等の開閉可能な部品についても、アウタパネルの少なくとも1つの端部(一端部でもよいし、2箇所以上の端部でもよい)にヘミング加工を施す部品であれば、本発明を適用することが可能である。
【0060】
なお、異種金属間であれば、上記の作用効果を奏することができるので、アルミニウム合金板と鋼板との間以外でも、マグネシウム合金板と鋼板との間など、イオン化傾向の異なる2枚の金属板同士の接合についても、ヘミング加工部分における電食を防止することができる。
【符号の説明】
【0061】
1 車両用ドア
2 アウタパネル
3 インナパネル
3a 下端部
4 ヘム部
5 玉ぶち部分
6 折返し部分
6a 先端部
7 突起部(アウタパネル側)
8 隙間
9 接着剤
10(突起部用の)接着剤
11 突起部(インナパネル側)
12 隙間
13 (突起部用の)接着剤
14 排水口
15 屈曲傾斜部
16 隙間
17 切欠き
A 隙間の幅


【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属板材からなるアウタパネルと、
前記アウタパネルと異なる種類の金属板材からなるインナパネルと
を備えており、
前記アウタパネルの少なくとも1つの端部は、前記インナパネルの端部を内包するように折り返してヘミング加工されることにより、前記インナパネルの端部と接合しており、
前記ヘミング加工により折り返された前記アウタパネルの折返し部分の端部近傍の面、又は前記インナパネル端部近傍の面の少なくとも一方には、対向する他方の面に向かって突出した突起部が設けられている、
ことを特徴とする車両用クロージャ部品。
【請求項2】
前記突起部と該突起部に対向する他方の面とが、接着剤を介して接合されている、
請求項1に記載の車両用クロージャ部品。
【請求項3】
前記インナパネルには、排水口が形成され、
前記アウタパネルの折返し部分の端部のうち、少なくとも前記排水口の近傍にある部分は、前記インナパネルの側に向けて屈曲して傾斜されている、
請求項1または2に記載の車両用クロージャ部品。
【請求項4】
車両用ドアである請求項1から3のいずれかに記載の車両用クロージャ部品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−173454(P2011−173454A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−37331(P2010−37331)
【出願日】平成22年2月23日(2010.2.23)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】