説明

車両用セキュリティシステム

【課題】駐車位置周辺の車両盗難や車上あらし等の犯罪の発生に応じて、これらの犯行に対する検知性能を自動的に上げることが可能となる車両用セキュリティシステムを提供する。
【解決手段】セキュリティ装置5のCPU81は、警戒状態にセットされた場合には、起動信号をナビゲーション装置3へ送信後、各センサ71〜75の感度レベルをレベル1に設定する。そして、CPU81は、ナビゲーション装置3から警戒用犯罪情報を受信した場合には、各センサ71〜75のうちの当該警戒用犯罪情報に対応するセンサをレベル2又はレベル3に設定して感度レベルを上げる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両盗難や車上あらし等を防ぐための車両用セキュリティシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、車両盗難や車上あらし等を防ぐための車両用セキュリティシステムに関して種々提案されている。
例えば、セキュリティECU1が警戒状態にセットされた場合、CPU11は、ナビゲーション装置2からの情報に基づいてイグニッションオフ直前における車両位置を取得し、取得した車両位置に基づいて車両の現在位置が屋内型移動式の駐車場やフェリー乗り場、又はその近傍であるか否かを判定する。そして、車両の現在位置が屋内移動式の駐車場やフェリー乗り場、又はその近傍であると判定した場合、CPU11は、傾斜センサシステムを強制的にオフした後、ナビゲーション装置2のモニタ24に傾斜センサシステムがオフされたことを表示するように構成された盗難検知システムがある(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2007−83745号公報(段落(0022)〜(0029)、図1〜図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記した特許文献1に記載された盗難検知システムでは、車両の駐車位置が屋内移動式の駐車場やフェリー乗り場、又はその近傍である場合に、駐車場のパレットやフェリーの揺れによる傾斜センサシステムの誤動作を防止することができる。
しかしながら、車両盗難や車上あらし等の犯罪は、犯行現場周辺で連続して発生する可能性があるが、傾斜センサシステムをオフにするため、これらの犯行に対する検知性能が低下するという問題がある。
【0004】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、駐車位置周辺の車両盗難や車上あらし等の犯罪の発生に応じて、これらの犯行に対する検知性能を自動的に上げることが可能となる車両用セキュリティシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するため請求項1に係る車両用セキュリティシステムは、駐車位置を検出する駐車位置検出手段と、前記駐車位置を含む所定エリア内における車両に関する犯罪情報を取得する犯罪情報取得手段と、感度レベルが変更可能であって、自車両の状態を検出する車両状態検出手段と、前記犯罪情報取得手段を介して取得した犯罪情報に基づいて前記車両状態検出手段の感度レベルを基準レベルよりも上げるように制御する感度レベル制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0006】
また、請求項2に係る車両用セキュリティシステムは、請求項1に記載の車両用セキュリティシステムにおいて、自車両に関する車両情報を記憶する車両情報記憶手段と、前記犯罪情報に含まれる被害車両の車両情報と前記自車両の車両情報とが対応するものであるか否かを判定する車両情報判定手段と、を備え、前記犯罪情報に含まれる被害車両の車両情報と前記自車両の車両情報とが対応するものであると判定された場合には、前記感度レベル制御手段は、前記車両状態検出手段の感度レベルを更に上げるように制御することを特徴とする。
【0007】
また、請求項3に係る車両用セキュリティシステムは、請求項1又は請求項2に記載の車両用セキュリティシステムにおいて、現在時刻を取得する時刻取得手段と、前記犯罪情報に含まれる犯罪が行われた犯行時刻が前記現在時刻から所定時間以内の時刻であるか否かを判定する犯行時刻判定手段と、を備え、前記犯罪情報に含まれる犯罪が行われた犯行時刻が前記現在時刻から所定時間以内の時刻であると判定された場合には、前記感度レベル制御手段は、前記車両状態検出手段の感度レベルを更に上げるように制御することを特徴とする。
【0008】
また、請求項4に係る車両用セキュリティシステムは、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の車両用セキュリティシステムにおいて、前記車両状態検出手段は、自車両のそれぞれ異なる状態を検出する複数種類の検出センサを有し、前記感度レベル制御手段は、前記複数種類の検出センサから前記犯罪情報取得手段を介して取得した犯罪情報に対応する少なくとも1種類の検出センサを選択する検出センサ選択手段を有し、該感度レベル制御手段は、前記検出センサ選択手段によって選択された検出センサの感度レベルを基準レベルよりも上げるように制御することを特徴とする。
【0009】
また、請求項5に係る車両用セキュリティシステムは、請求項4に記載の車両用セキュリティシステムにおいて、前記車両に関する犯罪情報は、車両盗難を含み、前記検出センサ選択手段は、前記犯罪情報取得手段を介して取得した犯罪情報が車両盗難の場合には、全種類の検出センサを選択し、前記犯罪情報取得手段を介して取得した犯罪情報が車両盗難以外の場合には、当該犯罪情報に対応する一部の種類の検出センサを選択することを特徴とする。
【0010】
更に、請求項6に係る車両用セキュリティシステムは、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の車両用セキュリティシステムにおいて、前記犯罪情報取得手段は、駐車後所定周期毎に前記犯罪情報を取得することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
前記構成を有する請求項1に係る車両用セキュリティシステムでは、駐車位置を含む所定エリア内における車両に関する犯罪情報に基づいて、車両状態検出手段の感度レベルを基準レベルよりも自動的に上げることができる。これにより、駐車位置周辺で発生した車両盗難や車上あらし等の犯罪に応じて、これらの犯行に対する検知性能を自動的に上げて、自車両に対する犯罪を確実に検出することが可能となる。
【0012】
また、請求項2に係る車両用セキュリティシステムでは、被害車両の車両情報(例えば、車種等である。)と自車両の車両情報(例えば、車種等である。)とが対応するものである場合には、車両状態検出手段の感度レベルを更に上げることができる。これにより、駐車位置周辺で発生した車両盗難や車上あらし等の犯罪が、例えば、自車両と同一車種等に対して発生している場合には、これらの犯行に対する検知性能を更に上げて、自車両に対する犯罪を更に確実に検出することが可能となる。
【0013】
また、請求項3に係る車両用セキュリティシステムでは、車両盗難や車上あらし等が行われた犯行時刻が現在時刻から所定時間以内(例えば、約30分以内である。)の時刻の場合には、車両状態検出手段の感度レベルを更に上げることができる。これにより、車両盗難や車上あらし等の犯罪が、駐車位置周辺で連続して行われても、これらの犯行に対する検知性能を迅速に更に上げて、自車両に対する犯罪を更に確実に検出することが可能となる。
【0014】
また、請求項4に係る車両用セキュリティシステムでは、駐車位置周辺で発生した車両盗難や車上あらし等の犯罪に応じて、複数種類の検出センサから当該犯罪に対応する少なくとも1種類の検出センサの感度レベルを基準レベルよりも上げることができる。これにより、駐車位置周辺で発生した車両盗難や車上あらし等の犯罪を検知する適切な検出センサの感度レベルを選択的に上げることが可能となる。
【0015】
また、請求項5に係る車両用セキュリティシステムでは、駐車位置周辺で車両盗難が発生した場合には、全種類の検出センサの感度レベルを基準レベルよりも上げるため、車両盗難に対する検知性能を確実に上げることができる。また、駐車位置周辺で車両盗難以外の犯罪(例えば、車上あらしや、いたずらである。)が発生した場合には、当該犯罪に対応する適切な検出センサの感度レベルを選択的に上げることが可能となる。
【0016】
更に、請求項6に係る車両用セキュリティシステムでは、駐車後所定周期毎に犯罪情報を取得するため、駐車してから数時間経過後に駐車位置周辺で車両盗難や車上あらし等の犯罪が発生しても、これらの犯罪の発生に応じて車両状態検出手段の感度レベルを基準レベルよりも自動的に上げることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明に係る車両用セキュリティシステムを具体化した一実施例に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0018】
先ず、本実施例に係る車両用セキュリティシステム1の概略構成について図1及び図2に基づいて説明する。図1は本実施例に係る車両用セキュリティシステム1が搭載される車両2の概略構成図である。図2は車両2に搭載されるナビゲーション装置3を中心とした制御系を模式的に示すブロック図である。
【0019】
図1及び図2に示すように、本実施例に係る車両用セキュリティシステム1は、車両2に対して設置されたナビゲーション装置3と、このナビゲーション装置3に対して双方向通信可能に接続されたセキュリティ装置5とから基本的に構成されている。また、駐車時には、ナビゲーション装置3とセキュリティ装置5に対して不図示のバッテリーから電源が供給されるように構成されている。
【0020】
セキュリティ装置5は、車両盗難、駐車している車両2のドアをこじ開け若しくは窓ガラスを割るなどして車内の金品等を盗む車上あらし、鍵穴に異物を詰める鍵埋め、車体への傷つけや落書き、ナイフや錐などでタイヤをパンクさせるパンク行為等の車両2に対する犯罪行為があったときに警報等を発するものである。このセキュリティ装置5には、近接センサ71、ショックセンサ72、傾斜センサ73、赤外線センサ74、ボンネットセンサ75等のセンサや、警報時に警報を発するサイレン78、警報時に点滅するハザードランプ79等が接続されている。
【0021】
また、近接センサ71は、マイクロ波や超音波等により車両2への不審者の接近を検出し、車両2への不審者の接近を検出した場合には検出信号をセキュリティ装置5へ出力するものであり、車両2の前後及び左右に装着されている。また、近接センサ71は、不審者を検出する検出距離を、セキュリティ装置5からの制御信号により検出距離が順次遠くなるレベル1、レベル2、レベル3の3段階の感度レベルに設定変更可能に構成されている。例えば、レベル1の検出距離は、約30cmで、レベル2の検出距離は、約50cmで、レベル3の検出距離は、約100cmである。
【0022】
また、ショックセンサ72は、車両2の運転席ドア、助手席ドア、後部ドア、トランクの開閉等によって車体に生じる不審な衝撃を検出し、不審な衝撃を検出した場合には検出信号をセキュリティ装置5へ出力するものであり、車両2の前後及び左右に装着されている。また、ショックセンサ72は、不審な衝撃として検出する加速度の大きさを、セキュリティ装置5からの制御信号により、この加速度の大きさが順次小さくなるレベル1、レベル2、レベル3の3段階の感度レベルに設定変更可能に構成されている。
【0023】
また、傾斜センサ73は、不審者の車内侵入や車体前部の持ち上げ等による車両2の傾きを検出し、不審な傾きを検出した場合には検出信号をセキュリティ装置5へ出力するものであり、例えば、エンジンルーム等に装着されている。また、傾斜センサ73は、不審な傾きとして検出する傾斜角度を、セキュリティ装置5からの制御信号により、この傾斜角度が順次小さくなるレベル1、レベル2、レベル3の3段階の感度レベルに設定変更可能に構成されている(図5参照)。
【0024】
また、赤外線センサ74は、不審者の車内侵入を検出し、不審者を検出した場合には検出信号をセキュリティ装置5へ出力するものであり、車内天井部に装着されている。また、赤外線センサ74は、不審者を検出する検出感度を、セキュリティ装置5からの制御信号により、この検出感度が順次高くなるレベル1、レベル2、レベル3の3段階の感度レベルに設定変更可能に構成されている。
【0025】
また、ボンネットセンサ75は、ボンネットの開閉によって生じる不審な振動を検出し、不審な振動を検出した場合には検出信号をセキュリティ装置5へ出力するものであり、ボンネットの下側に装着されている。また、ボンネットセンサ75は、不審な振動として検出する振動の大きさを、セキュリティ装置5からの制御信号により、この振動の大きさが順次小さくなるレベル1、レベル2、レベル3の3段階の感度レベルに設定変更可能に構成されている。尚、ボンネットセンサ75をメカニカルスイッチや磁石スイッチ等によって構成し、ボンネットの開閉を各スイッチのON・OFF信号によって検出するようにしてもよい。
【0026】
また、セキュリティ装置5は、CPU81、RAM82、ROM83、タイマ84等から構成されており、CPU81はセキュリティ装置5の全体の制御を行うと共に、ROM83に記憶されている後述の近接センサ71、ショックセンサ72、傾斜センサ73、赤外線センサ74やボンネットセンサ75の感度レベルを変更する感度レベル変更処理(図3参照)のプログラムや各種のプログラムを実行する。
【0027】
また、RAM82は、CPU81が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用される。また、タイマ84は、時間を計測する。
そして、CPU81は、近接センサ71、ショックセンサ72、傾斜センサ73、赤外線センサ74やボンネットセンサ75から不審者や不審な振動等を検出した旨を表す検出信号が入力された場合には、車両2への犯罪行為があったと判断して、サイレン78を駆動して大音量で警報を発すると共に、ハザードランプ79を点滅させる。
【0028】
また、ナビゲーション装置3は、自車の現在位置を検出する現在地検出処理部11と、各種のデータが記録されたデータ記録部12と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うナビゲーション制御部13と、操作者からの操作を受け付ける操作部14と、操作者に対して地図等の情報を表示する液晶ディスプレイ15と、経路案内等に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ16と、不図示の道路交通情報センタや情報配信センタ等との間で携帯電話網等を介して通信を行う通信装置17と、液晶ディスプレイ15の表面に装着されたタッチパネル18とから構成されている。また、ナビゲーション制御部13には、セキュリティ装置5と自車の走行速度を検出する車速センサ21とが接続されている。
【0029】
以下に、ナビゲーション装置3を構成する各構成要素について説明すると、現在地検出処理部11は、GPS31、方位センサ32、距離センサ33等からなり、現在の自車の位置(以下、自車位置」という。)、自車の向きを表す自車方位、走行距離等を検出することが可能となっている。
【0030】
また、データ記録部12は、外部記憶装置及び記録媒体としてのハードディスク(図示せず)と、ハードディスクに記憶された地図情報データベース(地図情報DB)25及び所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバである記録ヘッド(図示せず)とを備えている。
【0031】
また、地図情報DB25には、経路案内及び地図表示に必要な各種情報から構成されており、例えば、各新設道路を特定するための新設道路情報、地図を表示するための地図表示データ、各交差点に関する交差点データ、ノード点に関するノードデータ、道路(リンク)に関するリンクデータ、経路を探索するための探索データ、施設の一種である店舗等のPOI(Pointof Interest)に関する店舗データ、地点を検索するための検索データ等から構成されている。また、地図情報DB25の内容は、不図示の情報配信センタから通信装置17を介して配信された更新情報をダウンロードすることによって更新される。
【0032】
また、図2に示すように、ナビゲーション制御部13は、ナビゲーション装置3の全体の制御を行う演算装置及び制御装置としてのCPU41、並びにCPU41が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データ等が記憶されるRAM42、制御用のプログラムのほか、後述の駐車時に犯罪情報を取得する犯罪情報取得処理のプログラム(図3参照)等が記憶されたROM43、ROM43から読み出したプログラムや当該ナビゲーション装置3が搭載された車両2に関する車種や車名、車長等の車両情報等を記憶するフラッシュメモリ44等の内部記憶装置や、時間を計測するタイマ45等を備えている。
【0033】
更に、前記ナビゲーション制御部13には、操作部14、液晶ディスプレイ15、スピーカ16、通信装置17等の各周辺装置(アクチュエータ)が電気的に接続されている。
また、通信装置17は、不図示の情報配信センタと通信を行う携帯電話網等による通信手段であり、情報配信センタとの間で最もバージョンの新しい更新地図情報等の送受信や、最新の車両に関する犯罪情報(例えば、車両盗難、車上あらし、鍵埋め、傷つけ、パンク被害等である。)の送受信を行う。
【0034】
また、通信装置17は不図示の情報配信センタに加えて、道路交通情報センタ等から送信された渋滞情報、サービスエリアの混雑状況や、車両に関する犯罪情報等の各情報から成る交通情報を受信する。
【0035】
次に、前記構成を有する車両用セキュリティシステム1において、ナビゲーション装置3のCPU41が実行する駐車時に犯罪情報を取得する犯罪情報取得処理と、セキュリティ装置5のCPU81が実行する近接センサ71、ショックセンサ72、傾斜センサ73、赤外線センサ74やボンネットセンサ75の感度レベルを変更する感度レベル変更処理とについて図3及び図4に基づいて説明する。
図3はナビゲーション装置3のCPU41が実行する犯罪情報取得処理と、セキュリティ装置5のCPU81が実行する各センサの感度レベルを変更する感度レベル変更処理とを示すメインフローチャートである。図4は図3の「レベル設定変更処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【0036】
[犯罪情報取得処理]
先ず、図3に基づいてナビゲーション装置3のCPU41が実行する「犯罪情報取得処理」について説明する。尚、図3に、S11〜S16のフローチャートで示されるプログラムは、ROM43に記憶されており、不図示のイグニッションのON・OFFを検出するイグニッションスイッチがOFFになった場合、つまり、駐車した場合に、CPU41により所定時間毎(例えば、10msec〜100msec毎である。)に実行される。
【0037】
図3に示すように、先ず、ステップ(以下、Sと略記する)11において、CPU41は、セキュリティ装置5から警戒状態にセットされた旨、つまり、セキュリティモードに設定された旨を表す起動信号が入力されたか否かを判定する判定処理を実行する。
そして、セキュリティ装置5から起動信号が入力されていない場合には(S11:NO)、CPU41は、セキュリティ装置5がセキュリティモードに設定されていないと判定し、当該処理を終了する。
【0038】
一方、セキュリティ装置5から起動信号が入力された場合には(S11:YES)、CPU41は、S12の処理に移行する。S12において、CPU41は、現在地検出処理部11により自車位置を検出して、自車位置を表す座標データ(例えば、緯度と経度のデータである。)を駐車位置の座標データとしてRAM42に記憶する。
【0039】
そして、S13において、CPU41は、RAM42から駐車位置の座標データを読み出し、この座標データと当該ナビゲーション装置3を識別するナビ識別IDと共に、駐車位置を中心とする所定エリア内(例えば、駐車位置を中心とする半径20km以内、又は、20km四方の領域である。)に発生した車両に関する犯罪情報を要求する犯罪情報要求信号を通信装置17を介して不図示の情報配信センタへ送信する。また、CPU41は、犯罪情報要求信号を情報配信センタへ送信した時刻をタイマ45から読み出し、RAM42に記憶する。
【0040】
尚、情報配信センタは、ナビゲーション装置3から駐車位置の座標データとナビ識別IDと犯罪情報要求信号を受信した場合には、当該駐車位置を中心とする所定エリア内に発生した車両に関する最新の犯罪情報(例えば、過去4時間以内に発生した車両に関する犯罪情報である。)を抽出して、車両に関する犯罪の有無、発生した犯罪の種類、被害車両の車種や車名、犯罪が行われた犯行時刻等を当該ナビ識別IDによって特定されるナビゲーション装置3へ車両に関する犯罪情報として送信する。
【0041】
続いて、S14において、CPU41は、情報配信センタから通信装置17を介して受信した車両に関する犯罪情報をRAM42に記憶後、この車両に関する犯罪情報を読み出して、駐車位置を中心とする所定エリア内で車両に関する犯罪があったか否かを判定する判定処理を実行する。
そして、駐車位置を中心とする所定エリア内で車両に関する犯罪が無かった場合には(S14:NO)、CPU41は、後述のS16の処理に移行する。
【0042】
一方、駐車位置を中心とする所定エリア内で車両に関する犯罪があった場合には(S14:YES)、CPU41は、S15の処理に移行する。S15において、CPU41は、フラッシュメモリ44から自車両2に関する車種等の車両情報を読み出すと共に、RAM42に記憶される車両に関する犯罪情報から発生した犯罪の種類、被害車両の車種や車名、犯行時刻等を読み出し、これらの情報を警戒用犯罪情報としてセキュリティ装置5へ送信後、S16の処理に移行する。
【0043】
S16において、CPU41は、情報配信センタへ犯罪情報要求信号を再度送信する通信タイミングになるのを待つ(S16:NO)。具体的には、CPU41は、上記S13で犯罪情報要求信号を情報配信センタへ送信した送信時刻をRAM42から読み出すと共に、現在時刻をタイマ45から一定時間毎に読み出し(例えば、約1分毎に読み出す。)、情報配信センタへ犯罪情報要求信号を送信後、所定時間(例えば、約10分間である。)が経過するのを待つ(S16:NO)。
【0044】
そして、CPU41は、情報配信センタへ犯罪情報要求信号を再度送信する通信タイミングになった場合、つまり、情報配信センタへ犯罪情報要求信号を送信後、所定時間が経過した場合には(S16:YES)、再度S13以降の処理を実行する。
尚、イグニッションスイッチがONになった場合には、CPU41は、当該処理を終了する。
【0045】
[感度レベル変更処理]
次に、図3に基づいてセキュリティ装置5のCPU81が実行する「感度レベル変更処理」について説明する。尚、図3に、S111〜S114のフローチャートで示されるプログラムは、ROM83に記憶されており、不図示のイグニッションスイッチがOFFになった後、つまり、駐車後、警戒状態にセットされた場合に、CPU81により実行される。
【0046】
図3に示すように、先ず、S111において、CPU81は、当該セキュリティ装置5が警戒状態にセットされた旨を表す起動信号をナビゲーション装置3へ送信する。
そして、S112において、CPU81は、近接センサ71、ショックセンサ72、傾斜センサ73、赤外線センサ74やボンネットセンサ75の感度レベルをレベル1に設定する。つまり、CPU81は、各センサ71〜75に対して感度レベルをレベル1に設定する制御信号を送信し、各センサ71〜75の感度レベルを通常時のレベル1(基準レベル)に設定する。
【0047】
続いて、S113において、CPU81は、ナビゲーション装置3から車両2に関する車種等の車両情報と発生した犯罪の種類、被害車両の車種や車名、犯行時刻等とから構成される警戒用犯罪情報を受信するのを待つ(S113:NO)。
そして、CPU81は、ナビゲーション装置3から車両2に関する車種等の車両情報と発生した犯罪の種類、被害車両の車種や車名、犯行時刻等とから構成される警戒用犯罪情報を受信した場合には(S113:YES)、この受信した警戒用犯罪情報をRAM82に記憶後、S114の処理に移行する。
【0048】
S114において、CPU81は、受信した警戒用犯罪情報に基づいて近接センサ71、ショックセンサ72、傾斜センサ73、赤外線センサ74やボンネットセンサ75の感度レベルを変更する後述の「レベル設定変更処理」のサブ処理(図4参照)を実行後、再度S113以降の処理を実行する。
尚、CPU81は、セキュリティ装置5が警戒解除にセットされた場合には、当該処理を終了する。
【0049】
[レベル設定変更処理]
次に、上記S114において、CPU81が実行する「レベル設定変更処理」のサブ処理について図4に基づいて説明する。
図4に示すように、S211において、CPU81は、ナビゲーション装置3から受信した警戒用犯罪情報をRAM82から読み出し、この警戒用犯罪情報に含まれる「発生した犯罪の種類」が車両盗難か否かを判定する判定処理を実行する。
【0050】
そして、警戒用犯罪情報に含まれる「発生した犯罪の種類」が車両盗難の場合には(S211:YES)、CPU81は、S212の処理に移行する。S212において、CPU81は、近接センサ71、ショックセンサ72、傾斜センサ73、赤外線センサ74やボンネットセンサ75の全センサの感度レベルをレベル2に設定後、S216の処理に移行する。つまり、CPU81は、各センサ71〜75に対して感度レベルをレベル2に設定する制御信号を送信し、各センサ71〜75の感度レベルを通常時のレベル1(基準レベル)よりも感度レベルが高いレベル2に設定後、後述のS216の処理に移行する。
【0051】
一方、警戒用犯罪情報に含まれる「発生した犯罪の種類」が車両盗難でない場合には(S211:NO)、CPU81は、S213の処理に移行する。S213において、CPU81は、警戒用犯罪情報に含まれる「発生した犯罪の種類」が、「車体への落書き」又は「車体への傷つけ」か否かを判定する判定処理を実行する。
【0052】
そして、警戒用犯罪情報に含まれる「発生した犯罪の種類」が、「車体への落書き」又は「車体への傷つけ」でない場合には(S213:NO)、CPU81は、S214の処理に移行する。つまり、CPU81は、警戒用犯罪情報に含まれる「発生した犯罪の種類」が、「車上あらし」、「鍵埋め」又は「パンク行為」のいずれかであると判断して、S214の処理に移行する。
【0053】
S214において、CPU81は、近接センサ71、ショックセンサ72及び傾斜センサ73の感度レベルをレベル2に設定後、S216の処理に移行する。つまり、CPU81は、各センサ71〜73に対して感度レベルをレベル2に設定する制御信号を送信し、各センサ71〜73の感度レベルを通常時のレベル1(基準レベル)よりも感度レベルが高いレベル2に設定後、後述のS216の処理に移行する。
【0054】
一方、警戒用犯罪情報に含まれる「発生した犯罪の種類」が、「車体への落書き」又は「車体への傷つけ」の場合には(S213:YES)、CPU81は、S215の処理に移行する。S215において、CPU81は、近接センサ71とショックセンサ72の感度レベルをレベル2に設定後、S216の処理に移行する。つまり、CPU81は、各センサ71、72に対して感度レベルをレベル2に設定する制御信号を送信し、各センサ71、72の感度レベルを通常時のレベル1(基準レベル)よりも感度レベルが高いレベル2に設定後、S216の処理に移行する。
【0055】
S216において、CPU81は、ナビゲーション装置3から受信した警戒用犯罪情報をRAM82から読み出し、この警戒用犯罪情報に含まれる「車両2に関する車種等の車両情報」と「被害車両の車種や車名」とを読み出し、自車両2の車種又は車名と被害車両の車種又は車名とが一致するか否かを判定する判定処理を実行する。つまり、四輪駆動車や500万円以上の高級車、更には、スポーツカーは、海外でも人気があるため、同一車種又は同一車名の車両が、狭い地域内でほぼ同じ時間帯に盗難に遭う可能性が高いためである。また、軽自動車やミニバンは、セキュリティ装置5の設置率が低いため、車上あらしや落書き等に遭う可能性が高いためである。
【0056】
そして、自車両2の車種又は車名と被害車両の車種又は車名とが一致する場合には(S216:YES)、CPU81は、S217の処理に移行する。S217において、CPU81は、上記S212で感度レベルをレベル2に設定した各センサ71〜75、上記S214で感度レベルをレベル2に設定した各センサ71〜73、または、上記S215で感度レベルをレベル2に設定した各センサ71、72の感度レベルをレベル3に設定後、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻り、S113の処理に移行する。
【0057】
つまり、CPU81は、上記S212、上記S214又は上記S215でレベル2に設定された各センサ71〜75、各センサ71〜73、又は各センサ71、72に対して感度レベルをレベル3に設定する制御信号を送信し、各センサ71〜75、各センサ71〜73、又は、各センサ71、72の感度レベルをレベル2よりも更に感度レベルが高いレベル3に設定後、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻り、S113の処理に移行する。
【0058】
一方、自車両2の車種又は車名と被害車両の車種又は車名とが一致しない場合には(S216:NO)、CPU81は、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻り、S113の処理に移行する。
【0059】
ここで、傾斜センサ73の感度レベルが、通常時のレベル1(基準レベル)、レベル2又はレベル3に設定された場合に、不審な傾きを検出して検出信号を出力する一例を図5に基づいて説明する。図5は傾斜センサ73の各感度レベルで検出信号を出力する一例を示す説明図である。
【0060】
図5に示すように、傾斜センサ73は、不審者の車内侵入や車体前部の持ち上げ等による車両2の揺れにより傾斜角度信号91を出力する。そして、傾斜センサ73の不審な傾きとして検出する傾斜角度、つまり、不審な傾きとして検出する閾値が、通常時のレベル1(基準レベル)に設定されている場合には、傾斜角度信号91がレベル1の閾値を超えるX1の時点で、傾斜センサ73は検出信号をセキュリティ装置5へ出力する。これにより、セキュリティ装置5のCPU81は、傾斜角度信号91がレベル1の閾値を超えたX1の時点でサイレン78を駆動して大音量で警報を発すると共に、ハザードランプ79を点滅させる。
【0061】
また、不審な傾きとして検出する閾値が、レベル2に設定されている場合には、傾斜角度信号91がレベル2の閾値を超えるX2及びX3の時点で、傾斜センサ73は検出信号をセキュリティ装置5へ出力する。これにより、セキュリティ装置5のCPU81は、傾斜角度信号91がレベル2の閾値を超えたX2の時点でサイレン78を駆動して大音量で警報を発すると共に、ハザードランプ79を点滅させる。
【0062】
また、不審な傾きとして検出する閾値が、レベル3に設定されている場合には、傾斜角度信号91がレベル3の閾値を超えるX4及びX5の時点で、傾斜センサ73は検出信号をセキュリティ装置5へ出力する。これにより、セキュリティ装置5のCPU81は、傾斜角度信号91がレベル3の閾値を超えたX4の時点でサイレン78を駆動して大音量で警報を発すると共に、ハザードランプ79を点滅させる。
【0063】
以上詳細に説明した通り、本実施例に係る車両用セキュリティシステム1では、ナビゲーション装置3のCPU41は、セキュリティ装置5から起動信号を受信した場合には、駐車位置を中心とする所定エリア内に発生した車両に関する犯罪情報を不図示の情報配信センタへ要求する。そして、CPU41は、車両に関する犯罪情報を情報配信センタから受信した場合には、この犯罪情報と自車両2に関する車種等の車両情報とを警戒用犯罪情報としてセキュリティ装置5へ送信する。
【0064】
一方、セキュリティ装置5のCPU81は、警戒状態にセットされた場合には、起動信号をナビゲーション装置3へ送信後、各センサ71〜75の感度レベルをレベル1に設定する。そして、CPU81は、ナビゲーション装置3から警戒用犯罪情報を受信した場合には、各センサ71〜75のうちの当該警戒用犯罪情報に対応するセンサをレベル2又はレベル3に設定して感度レベルを上げる。
【0065】
従って、セキュリティ装置5のCPU81は、各センサ71〜75のうちのナビゲーション装置3から受信した警戒用犯罪情報に対応するセンサの感度レベルを通常時のレベル1よりもレベル2又はレベル3へ自動的に上げることができる。これにより、駐車位置周辺で発生した車両盗難や車上あらし等の犯罪に応じて、これらの犯行に対する各センサ71〜75の検知性能を自動的に上げて、自車両2に対する犯罪を確実に検出することが可能となる。
【0066】
また、セキュリティ装置5のCPU81は、ナビゲーション装置3から受信した警戒用犯罪情報から自車両2の車種又は車名と被害車両の車種又は車名とが一致する場合には、各センサ71〜75のうちの車両盗難、車上あらし、鍵埋め、パンク行為、落書き、傷つけに対して感度レベルをレベル2に設定したセンサの感度レベルをレベル3に更に上げることができる。これにより、駐車位置周辺で発生した車両盗難や車上あらし等の犯罪が、例えば、自車両2と同一車種等に対して発生している場合には、これらの犯行に対する検知性能を更に上げて、自車両2に対する犯罪を更に確実に検出することが可能となる。
【0067】
また、駐車位置を中心とする所定エリア内で車両盗難が発生した場合には、セキュリティ装置5のCPU81は、各センサ71〜75の全ての感度レベルをレベル2又はレベル3に上げるため、車両盗難に対する検知性能を確実に上げることができる。また、駐車位置を中心とする所定エリア内で車両盗難以外の犯罪(例えば、車上あらしや落書きである。)が発生した場合には、各センサ71〜75のうちの適切なセンサの感度レベルをレベル2又はレベル3に選択的に上げることが可能となる。
【0068】
更に、ナビゲーション装置3のCPU41は、セキュリティ装置5から起動信号を受信後、所定時間毎に情報配信センタへ犯罪情報要求信号を送信して、車両に関する犯罪情報を取得する。そして、CPU41は、駐車位置を中心とする所定エリア内で車両に関する犯罪があった場合には、セキュリティ装置5へ警戒用犯罪情報を送信する。これにより、駐車してから数時間経過後に駐車位置周辺で車両盗難や車上あらし等の犯罪が発生しても、セキュリティ装置5のCPU81は、これらの犯罪の発生に応じて各センサ71〜75のうちの当該警戒用犯罪情報に対応するセンサの感度レベルを通常時のレベル1からレベル2又はレベル3へ自動的に上げることが可能となる。
【0069】
尚、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。例えば、以下のようにしてもよい。
【0070】
(A)上記S13において、ナビゲーション装置3のCPU41は、道路交通情報センタから配信される車両に関する犯罪情報を解析して、駐車位置と地図情報DB25に格納される地図情報とに基づいて駐車位置を中心とする所定エリア内で車両に関する犯罪があったか否かを判定するようにしてもよい。
【0071】
(B)また、上記S217において、上記S212で感度レベルをレベル2に設定した各センサ71〜75に限り、感度レベルをレベル3に設定するようにしてもよい。
また、上記S217において、上記S212で感度レベルをレベル2に設定した各センサ71〜75、又は、上記S214で感度レベルをレベル2に設定した各センサ71〜73に限り、感度レベルをレベル3に設定するようにしてもよい。
これにより、車両盗難又は車上あらしに対する検知性能だけを自動的に上げることが可能となる。
【0072】
(C)また、上記S15において、ナビゲーション装置3のCPU41が、警戒用犯罪情報に基づいて、この警戒用犯罪情報に含まれる「発生した犯罪の種類」が車両盗難の場合には、各センサ71〜75の感度レベルをレベル2に決定するようにしてもよい。また、CPU41は、警戒用犯罪情報に含まれる「発生した犯罪の種類」が、「車上あらし」、「鍵埋め」又は「パンク行為」のいずれかである場合には、各センサ71〜73の感度レベルをレベル2に決定するようにしてもよい。
【0073】
また、CPU41は、警戒用犯罪情報に含まれる「発生した犯罪の種類」が、「車体への落書き」又は「車体への傷つけ」のいずれかである場合には、各センサ71、72の感度レベルをレベル2に決定するようにしてもよい。更に、CPU41は、この警戒用犯罪情報に含まれる「車両2に関する車種等の車両情報」と「被害車両の車種や車名」とを読み出し、自車両2の車種又は車名と被害車両の車種又は車名とが一致する場合には、感度レベルをレベル2に決定した各センサ71〜75、各センサ71〜73、又は、各センサ71、72の感度レベルをレベル3に再決定するようにしてもよい。
【0074】
そして、CPU41は、各センサ71〜75に対して決定したレベル2又はレベル3の感度レベルをセキュリティ装置5へ送信するようにしてもよい。
一方、上記S114において、セキュリティ装置5のCPU81は、ナビゲーション装置3から受信した各センサ71〜75に対して決定されたレベル2又はレベル3の感度レベルに従って、各センサ71〜75へ感度レベルをレベル2又はレベル3に設定する制御信号を送信するようにしてもよい。
【0075】
これにより、駐車位置を中心とする所定エリア内で車両2に関する犯罪があった場合には、各センサ71〜75の感度レベルを通常時のレベル1(基準レベル)よりも感度レベルが高いレベル2又はレベル3に自動的に設定することができる。また、セキュリティ装置5のCPU81の処理負荷の削減化を図ることができると共に、メモリ容量の小型化を図ることが可能となる。
【0076】
(D)また、上記S212、S214、S215において、セキュリティ装置5のCPU81は、警戒用犯罪情報に含まれる「犯行時刻」が現在時刻から所定時間以内(例えば、約30分以内である。)の場合には、対応する各センサ71〜75、各センサ71〜73、又は各センサ71、72の感度レベルをレベル3に設定するようにしてもよい。これにより、車両盗難や車上あらし等の犯罪が、駐車位置周辺で連続して行われても、これらの犯行に対応する各センサ71〜75、各センサ71〜73、又は各センサ71、72の感度レベルを迅速にレベル3に設定して、自車両2に対する犯罪を更に確実に検出することが可能となる。
【0077】
(E)上記実施例では、各センサ71〜75の感度レベルをレベル1〜レベル3の3種類のレベルに設定可能に構成したが、各センサ71〜75の感度レベルを4種類以上のレベルに設定可能に構成するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本実施例に係る車両用セキュリティシステムが搭載される車両の概略構成図である。
【図2】車両に搭載されるナビゲーション装置を中心とした制御系を模式的に示すブロック図である。
【図3】ナビゲーション装置のCPUが実行する犯罪情報取得処理と、セキュリティ装置のCPUが実行する感度レベル変更処理とを示すメインフローチャートである。
【図4】図3の「レベル設定変更処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図5】傾斜センサの各感度レベルで検出信号を出力する一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0079】
1 車両用セキュリティシステム
2 車両(自車両)
3 ナビゲーション装置
5 セキュリティ装置
11 現在地検出処理部
12 データ記録部
13 ナビゲーション制御部
25 地図情報DB
41、81 CPU
42、82 RAM
43、83 ROM
44 フラッシュメモリ
45、84 タイマ
71 近接センサ
72 ショックセンサ
73 傾斜センサ
74 赤外線センサ
75 ボンネットセンサ
78 サイレン
79 ハザードランプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駐車位置を検出する駐車位置検出手段と、
前記駐車位置を含む所定エリア内における車両に関する犯罪情報を取得する犯罪情報取得手段と、
感度レベルが変更可能であって、自車両の状態を検出する車両状態検出手段と、
前記犯罪情報取得手段を介して取得した犯罪情報に基づいて前記車両状態検出手段の感度レベルを基準レベルよりも上げるように制御する感度レベル制御手段と、
を備えたことを特徴とする車両用セキュリティシステム。
【請求項2】
自車両に関する車両情報を記憶する車両情報記憶手段と、
前記犯罪情報に含まれる被害車両の車両情報と前記自車両の車両情報とが対応するものであるか否かを判定する車両情報判定手段と、
を備え、
前記犯罪情報に含まれる被害車両の車両情報と前記自車両の車両情報とが対応するものであると判定された場合には、前記感度レベル制御手段は、前記車両状態検出手段の感度レベルを更に上げるように制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用セキュリティシステム。
【請求項3】
現在時刻を取得する時刻取得手段と、
前記犯罪情報に含まれる犯罪が行われた犯行時刻が前記現在時刻から所定時間以内の時刻であるか否かを判定する犯行時刻判定手段と、
を備え、
前記犯罪情報に含まれる犯罪が行われた犯行時刻が前記現在時刻から所定時間以内の時刻であると判定された場合には、前記感度レベル制御手段は、前記車両状態検出手段の感度レベルを更に上げるように制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用セキュリティシステム。
【請求項4】
前記車両状態検出手段は、自車両のそれぞれ異なる状態を検出する複数種類の検出センサを有し、
前記感度レベル制御手段は、前記複数種類の検出センサから前記犯罪情報取得手段を介して取得した犯罪情報に対応する少なくとも1種類の検出センサを選択する検出センサ選択手段を有し、
該感度レベル制御手段は、前記検出センサ選択手段によって選択された検出センサの感度レベルを基準レベルよりも上げるように制御することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の車両用セキュリティシステム。
【請求項5】
前記車両に関する犯罪情報は、車両盗難を含み、
前記検出センサ選択手段は、前記犯罪情報取得手段を介して取得した犯罪情報が車両盗難の場合には、全種類の検出センサを選択し、前記犯罪情報取得手段を介して取得した犯罪情報が車両盗難以外の場合には、当該犯罪情報に対応する一部の種類の検出センサを選択することを特徴とする請求項4に記載の車両用セキュリティシステム。
【請求項6】
前記犯罪情報取得手段は、駐車後所定周期毎に前記犯罪情報を取得することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の車両用セキュリティシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2010−149565(P2010−149565A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−327210(P2008−327210)
【出願日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】