車両用バッテリユニット装着装置
【課題】車体に対するバッテリユニットの装着を効率的に行い得る車両用バッテリユニット装着装置を提供する。
【解決手段】実施例の車両用バッテリユニット装着装置は、ストライカを有するストライカ装置9と、ロック装置5と、移載装置7とを備えている。ストライカ装置9は車体1aに設けられており、ロック装置5はバッテリユニットに設けられている。また、移載装置7には載置台27が設けられており、載置台27にはピンが設けられている。ロック装置5は、ハウジングと、ラッチと、ポールと、第1ソレノイドとを有している。第1ソレノイドには、ロックピンが設けられている。この車両用バッテリユニット装着装置では、車体1aの搭載スペース1bまで移載装置7によってバッテリユニット3を移動させるだけで車体1aに対するバッテリユニット3の装着を行うことが可能である。
【解決手段】実施例の車両用バッテリユニット装着装置は、ストライカを有するストライカ装置9と、ロック装置5と、移載装置7とを備えている。ストライカ装置9は車体1aに設けられており、ロック装置5はバッテリユニットに設けられている。また、移載装置7には載置台27が設けられており、載置台27にはピンが設けられている。ロック装置5は、ハウジングと、ラッチと、ポールと、第1ソレノイドとを有している。第1ソレノイドには、ロックピンが設けられている。この車両用バッテリユニット装着装置では、車体1aの搭載スペース1bまで移載装置7によってバッテリユニット3を移動させるだけで車体1aに対するバッテリユニット3の装着を行うことが可能である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両用バッテリユニット装着装置に関する。
【背景技術】
【0002】
普及が検討されている電気自動車等においては、走行用のモータに対する電力の供給源としてバッテリが装着されている。このバッテリはケース内に収納されてバッテリユニットとされ、バッテリユニットが車体に装着される。このように車体に装着されたバッテリは、減少した蓄電量を回復させるための充電が必要である他、定期的に交換が行われる必要がある。このため、車両の製造時だけではなく、適宜車体に対してバッテリパックを効率的に装着する必要性から、種々の車両用バッテリユニット装着装置が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1、2に開示された車両用バッテリユニット装着装置は、車体における下方の装着位置までバッテリユニットを移動させるとともに、車体に対してバッテリユニットの装着を行うものである。これらの車両用バッテリユニット装着装置は、装着時に装着位置までバッテリユニットを上昇させるとともに、取り外し時に装着位置からバッテリユニットを下降させる移載装置と、車体とバッテリユニットとを固定したり、その固定を解除したりするロック手段とを備えている。特許文献1ではロック手段の詳細が不明であるが、特許文献2にはボルトがその役割を担っている。
【0004】
これらの車両用バッテリユニット装着装置では、移載装置によって車体の装着位置までバッテリユニットを上昇させた後、ロック手段によって車体とバッテリユニットとを固定し、車体に対するバッテリユニットの装着を行うことができる。また、ロック手段によって車体とバッテリユニットとの固定を解除した後、移載装置によって装着位置からバッテリユニットを下降させ、車体からのバッテリユニットの取り外しを行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−184622号公報
【特許文献2】特開平9−188143号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記従来の車両用バッテリユニット装着装置では、車体に対するバッテリユニットの装着を行う際、装着位置までバッテリユニットを上昇させた後、このバッテリユニットの上昇とは別に、ロック手段によって車体とバッテリユニットとを固定しなければならない。このため、バッテリユニットの装着作業には作業の手間が多くかかり面倒である。特に、ボルトをロック手段として採用する場合には、その傾向が顕著である。
【0007】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、車体に対するバッテリユニットの装着を効率的に行い得る車両用バッテリユニット装着装置を提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の車両用バッテリユニット装着装置は、車体における所定の装着位置までバッテリユニットを移動させるとともに、該車体に対して該バッテリユニットの装着を行う車両用バッテリユニット装着装置であって、
前記車体及び前記バッテリユニットの一方に設けられるストライカと、
該車体及び該バッテリユニットの他方に設けられ、該ストライカを固定又は解放可能なロック装置とを備え、
該ロック装置は、該ストライカを進入させる進入口が形成されたハウジングと、該ハウジングに対して第1揺動軸芯周りに揺動可能に支持され、該進入口内で該ストライカを係止する係止状態と該進入口内で該ストライカを解放する解放状態とを切り替え可能なラッチと、該ラッチの揺動を固定可能なポールとを有し、
該ロック装置は、該バッテリユニットが前記装着位置に位置することにより、該ストライカを固定可能に設けられていることを特徴とする(請求項1)。
【0009】
本発明の車両用バッテリユニット装着装置では、車体における所定の装着位置までバッテリユニットを移動させることにより、ロック装置の進入口内にストライカが進入する。この際、進入口内に侵入したストライカによりラッチが第1揺動軸心周りで揺動する。そして、装着位置にバッテリユニットが位置することにより、ラッチが係止状態となり、進入口内でストライカを係止する。さらに、ポールによってラッチの揺動が固定され、ラッチの係止状態が維持される。これにより、車体に対するバッテリユニットの装着が完了する。
【0010】
つまり、この車両用バッテリユニット装着装置によれば、所定の装着位置までバッテリユニットを移動させるだけで車体に対するバッテリユニットの装着を行うことが可能である。
【0011】
したがって、本発明の車両用バッテリユニット装着装置によれば、車体に対するバッテリユニットの装着を効率的に行い得る。
【0012】
また、この車両用バッテリユニット装着装置は、ロック装置がハウジング、ラッチ及びポールを有しているに過ぎず、簡易な構造によって低コスト化を実現できる。
【0013】
本発明の車両用バッテリユニット装着装置において、車両の概念には、乗用自動車だけでなく、フォークリフト等の産業車両や、自動運搬車等も含まれる。また、これらの車両には、バッテリユニットに蓄電された電力によって走行し得る電気自動車の他、ガソリンや軽油等の燃料によっても走行し得る車両も含まれる。
【0014】
また、車体におけるバッテリユニットの装着位置は、車体の下方に限られず、エンジンルームやトランク等であっても良い。また、装着位置までバッテリユニットを移動させる際には、バッテリユニットを移動させても良く、車体を移動させても良い。
【0015】
さらに、ストライカ及びロック装置の個数に制限はなく、バッテリユニットの重量等に対するストライカ及びロック装置の負荷等に応じて、それらの個数を種々に設計することが可能である。
【0016】
今後の電気自動車等の本格的な普及に当たり、モータ等による走行によって蓄電量が減少したバッテリユニットについて、その都度充電を行うだけではなく、蓄電量の減少したバッテリと、充電が完了したバッテリとを交換することにより、バッテリの充電に要する長い時間を待つことなく短時間で引き続き車両を走行させることも予定されている。このため、本発明の車両用バッテリユニット装着装置は、車体にバッテリユニットを装着させるだけでなく、車体に装着されたバッテリユニットの取り外しや交換も可能に構成されていることがより好ましい。
【0017】
すなわち、本発明の車両用バッテリユニット装着装置は、車体に対してバッテリユニットの取り外しを行う車両用バッテリユニット装着装置であって、ポールは、ラッチの揺動を固定可能な第1位置と、ラッチの揺動を解放可能な第2位置との間で、ハウジングに対して第2揺動軸芯周りに揺動可能に支持され得る。そして、バッテリユニットの取り外し時には、ポールを第1位置から第2位置へ揺動させるロック解除手段を備えていることが好ましい(請求項2)。
【0018】
この場合、ロック解除手段により第1位置から第2位置へポールを揺動させることにより、係止状態にあるラッチの揺動が解放される。これにより、ラッチは、係止状態から解放状態に揺動し、ストライカを解放する。これにより、車体からのバッテリユニットの取り外しを行うことが可能となる。
【0019】
本発明の車両用バッテリユニット装着装置は、バッテリユニットを装着位置まで移動させるとともに、バッテリユニットを装着位置から移動させる移載装置を備えていることが好ましい(請求項3)。この場合、その移載装置によってバッテリユニットの装着と取り外しとを好適に行うことができる。
【0020】
ストライカは車体及びバッテリユニットの一方に設けることが可能であり、ロック装置は、ストライカに応じ、車体及びバッテリユニットの他方に設けられ得る。特に、ストライカは車体に設けられ、ロック装置はバッテリユニットに設けられていることが好ましい(請求項4)。この場合、車体側の構成を簡素化できるため、バッテリユニットの装着位置をはじめとして、車体の設計における自由度を高くすることが可能となる。
【0021】
移載装置は、バッテリユニットを上面に載置する載置台と、載置台を昇降させる昇降機構とを有し得る。さらに、ロック装置のハウジングには下方に開く挿通孔が形成され得る。そして、ロック解除手段は、載置台に設けられ、載置台から上方に延びるピンと、ピンを挿通孔に挿通させた状態で載置台上のバッテリユニットの位置決めが可能な第1長さ、または、ポールと当接してポールを第1位置から第2位置へ揺動可能な第2長さに変動させるピン駆動機構とを有していることが好ましい(請求項5)。
【0022】
この場合、移載装置によって容易にバッテリユニットを装着位置まで上昇させることが可能となる。また、ピン駆動機構により第1長さとされたピンにより、載置台におけるバッテリユニットの装着位置の位置決めが容易となる。さらに、ピン駆動機構により第2長さとされたピンが上記のようにポールを揺動させる。これらのため、車体に対するバッテリユニットの装着や取り外しをより容易に行うことが可能となる。また、ロック解除手段がピンとピン駆動機構とからなることから、ロック解除手段を簡略化することも可能となり、さらなる低コストを実現することが可能となる。
【0023】
載置台には、バッテリユニットの取り外し時にバッテリユニットと載置台とが当接したことを検知して検知信号を発信可能な検知手段が設けられ得る。そして、検知信号に基づいてピンが第1長さから第2長さになるように、ピン駆動機構を駆動させる制御手段を備えていることが好ましい(請求項6)。
【0024】
この場合、バッテリユニットの取り外しを行う際に、バッテリユニットと載置台とが当接していない状態では、ピンがロック解除手段として機能せず、結果として、ラッチによるストライカの解放が行われないこととなる。このため、不意にバッテリユニットが載置台上に落下することが生じ難くなる。このため、好適にバッテリユニットの取り外しを行うことが可能となる。
【0025】
ハウジングには、挿通孔に挿通されたピンを案内するガイド部が形成されていることが好ましい(請求項7)。この場合、挿通孔にピンを挿通させ易くなる。このため、車体に対するバッテリユニットの装着時及び取り外し時において、載置台におけるバッテリユニットの装着位置の位置決めがより容易となり、バッテリユニットの装着及び取り外しがより容易となる。
【0026】
本発明の車両用バッテリユニット装着装置は、ポールの揺動を固定可能なポール固定手段を有していることが好ましい(請求項8)。この場合、第1位置から第2位置へポールが不意に揺動されなくなる。このため、係止状態にあるラッチの揺動が不意に解放され難くなり、車体に対してより好適にバッテリユニットを装着することが可能となる。
【発明の効果】
【0027】
本発明の車両用バッテリユニット装着装置によれば、車体に対するバッテリユニットの装着を効率的に行い得る。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】車体とバッテリユニットとの装着及び取り外しの状態を示す側面図である。
【図2】車体とバッテリユニットとの装着及び取り外しの状態を示す側面図である。
【図3】実施例の車両用バッテリユニット装着装置に係り、バッテリユニット、ロック装置、ピン及び載置台における各位置関係を示す斜視図である。
【図4】実施例の車両用バッテリユニット装着装置に係り、ストライカ装置、ロック装置及び載置台を示す断面図である。
【図5】実施例の車両用バッテリユニット装着装置に係り、ピンを示す側面図である。図(A)は第1長さにあるピンを示し、図(B)は第2長さにあるピンを示している。
【図6】実施例の車両用バッテリユニット装着装置に係り、バッテリユニットの上昇中におけるストライカ装置、ロック装置及び載置台を示す断面図である。
【図7】実施例の車両用バッテリユニット装着装置に係り、バッテリユニットの上昇中におけるストライカ装置、ロック装置及び載置台を示す断面図である。
【図8】実施例の車両用バッテリユニット装着装置に係り、バッテリユニットの上昇中におけるストライカ装置、ロック装置及び載置台を示す断面図である。
【図9】実施例の車両用バッテリユニット装着装置に係り、車体に対するバッテリユニットの装着完了時におけるストライカ装置、ロック装置及び載置台を示す断面図である。
【図10】実施例の車両用バッテリユニット装着装置に係り、車体とバッテリユニットとの取り外し時におけるストライカ装置、ロック装置及び載置台を示す断面図である。
【図11】実施例の車両用バッテリユニット装着装置に係り、バッテリユニットの下降中におけるストライカ装置、ロック装置及び載置台を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明を具体化した実施例を図面を参照しつつ説明する。図1、2に示すように、実施例の車両用バッテリユニット装着装置は、バッテリ搭載ステーション10(以下、ステーション10という。)において、電気自動車1における車体1aに対してバッテリユニット3の装着を行うとともに、車体1aに対してバッテリユニット3の取り外しを行う。
【0030】
ステーション10は、上床10aと下床10bとを有している。また、ステーション10には、上床10aと下床10bとを連通する連通口10cが形成されている。上床10aには電気自動車1を配置可能になっている。
【0031】
電気自動車1には、車体1aの下方にバッテリユニット3を搭載可能な搭載スペース1bが形成されている。また、車体1aには、車体1aの前後方向に延びる一対のフレーム1cが設けられている。
【0032】
(実施例)
実施例の車両用バッテリユニット装着装置は、ストライカ装置9と、ロック装置5と、移載装置7とを備えている。移載装置7は、図3に示すように、載置台27を有しており、この載置台27の表面27aには、ピン11と、検知手段としてのリミットスイッチ28とが取り付けられている。この車両用バッテリユニット装着装置では、ストライカ装置9、ロック装置5、ピン11及びリミットスイッチ28がそれぞれ4つずつ設けられている。また、図1に示すように、各ストライカ装置9は車体1aに設けられており、各ロック装置5はバッテリユニット3に設けられている。
【0033】
図4に示すように、各ストライカ装置9は、図1に示すフレーム1cに固定されたベースプレート9aと、ベースプレート9aに固定されたストライカ9bとを有している。ベースプレート9aには、フレーム1cにベースプレート9aを固定するための複数のボルト孔9cが形成されている。ストライカ9bは、鋼材に対して複数回の曲げ加工が施されることで形成されており、略U字形状を呈している。このベースプレート9aとストライカ9bとは溶接により一体とされている。
【0034】
これらのストライカ装置9は、図1に示す搭載スペース1b内に位置するように、それぞれボルトによって、各フレーム1cに対して2個ずつ取り付けられている。各フレーム1cに取り付けられたストライカ装置9同士は、ストライカ9bが互いに対面している。なお、各フレーム1cに取り付けられるストライカ装置9の個数は、バッテリユニット3の大きさに応じて適宜変更が可能である。また、図1、2では、他方のフレーム1c及びこのフレーム1cに取り付けられた各ストライカ装置9の図示を省略している。
【0035】
図3に示すように、バッテリユニット3は、矩形の箱形状のケース3aと、このケース3a内に収納された詳細を図示しない複数個のバッテリとからなる。また、ケース3aには、図1に示す車体1aと各バッテリとを電気的に接続可能な図示しない接続端子が設けられている。なお、ケース3aの形状は、図1に示す搭載スペース1bの形状に応じて適宜変更が可能である。
【0036】
各ロック装置5は、上記の各ストライカ装置9と対応可能なように、ケース3aにおける長辺側の側面に各々2個ずつ取り付けられている。各ロック装置5は、図4に示すように、ハウジング13と、ラッチ15と、ポール17と、第1ソレノイド19とを有している。この第1ソレノイド19には、ポール固定手段としてのロックピン25が固定されている。
【0037】
ハウジング13は、図3に示すように、バッテリユニット3のケース3aに固定されている。ハウジング13には、図4に示すように、上端が開き、下方に延びてストライカ9bを進入させる進入口13bが形成されている。また、ハウジング13には、下端からハウジング13内に向かって開けられ、ピン11を挿通させる挿通孔13cが形成されている。挿通孔13cの周囲には、ハウジング13が曲げ加工されることにより、ピン11を案内するガイド部13dが形成されている。さらに、ハウジング13には、ハウジング13には、三箇所にボルト孔13eが形成されている。ハウジング13は、各ボルト孔13eにそれぞれ挿通された図示しないボルトによりケース3aに固定されている。
【0038】
ハウジング13内には、第1揺動軸21、第2揺動軸23がそれぞれ水平方向に突出して設けられている。第1揺動軸21の軸芯が第1揺動軸芯O1であり、第2揺動軸23の軸芯が第2揺動軸芯O2である。
【0039】
ラッチ15は、一部に凹部15cが形成されて略U字形状を呈している。そして、凹部15cの上方側が上側爪部15aとされ、凹部15cの下方側が下側爪部15bとされている。凹部15cには、ハウジング13の進入口13b内に進入したストライカ9bが収まるようになっている。さらに、上側爪部15aの近傍には、凹部15cとは逆側に係合面15dが形成されている。
【0040】
ラッチ15は、第1揺動軸21に対して揺動可能に軸支されており、A1方向及びA2方向に揺動することが可能となっている。このラッチ15は、図示しないコイルばねにより、A2方向に付勢されている。ラッチ15はA1方向に揺動することにより、進入口13b内でストライカ9bを係止する係止状態となる。また、ラッチ15はA2方向に揺動することにより、進入口13b内でストライカ9bを解放する解放状態となる。このように、ラッチ15は、第1揺動軸芯O1回りで揺動することにより、係止状態と解放状態とを切り替えることが可能になっている。
【0041】
ポール17には互いに略直交した係止片17aと操作片17bとが形成され、ポール17は略L字形状を呈している。ポール17は、第2揺動軸23に対して揺動可能に軸支されており、B1方向及びB2方向に揺動することが可能となっている。このポール17は、図示しないコイルばねにより、B1方向に付勢されている。ポール17がB1方向に揺動することにより、係止片17aはラッチ15の揺動を固定可能な第1位置に移動する。また、ポール17がB2方向に揺動することにより、係止片17aはラッチ15の揺動を解放可能な第2位置に移動する。このように、ポール17は第2揺動軸芯O2回りで揺動することにより、係止片17aの位置を第1位置と第2位置とに切り替えることが可能になっている。
【0042】
第1ソレノイド19は、後述する制御装置7aに電気的に接続されている。第1ソレノイド19は、制御装置7aによって駆動されることにより、ハウジング13内にロックピン25を水平に突出させた状態と、第1ソレノイド19内にロックピン25が収納された状態とを切り替えることが可能なっている。なお、第1ソレノイド19の他の構成は公知のソレノイドと同様であり、構成に関する詳細な説明を省略する。
【0043】
図1に示すように、移載装置7は、下床10b上に固定された基部33と、載置台27と、基部33と載置台27との間に設けられた昇降機構36とからなる。また、移載装置7の近傍には制御装置7aが配置されている。
【0044】
昇降機構36は、下部保持部材31と、一対の第1リンク部材35及び第2リンク部材37と、上部保持部材29とからなる。下部保持部材31は基部33上に固定されている。下部保持部材31には水平方向に延びる一対の長孔31aが形成されている。また、上部保持部材29にも水平方向に延びる一対の長孔29aが形成されている。第1、2リンク部材35、37は、互いに同じ長さに形成され、互いの中央部で連結ピン39によって揺動可能に連結されている。第1リンク部材35の下端は、連結軸41bによって下部保持部材31と揺動可能に連結されている。一方、第2リンク部材37の下端は、連結軸41dによって下部保持部材31と揺動可能かつ長孔31a内を摺動可能となっている。また、第2リンク部材37の上端は、連結軸41cによって上部保持部材29と揺動可能に連結されている。一方、第1リンク部材35の上端は、連結軸41aによって上部保持部材29と揺動可能かつ長孔29a内を摺動可能となっている。載置台27は上部保持部材29に固定されている。
【0045】
基部33内には、図示しないモータと、モータによって連結軸41dに動力を伝達可能な図示しないギヤ列とが設けられている。また、モータは制御装置7aと電気的に接続されている。なお、モータに替えて電動直動シリンダや油圧シリンダ等を採用することも可能である。
【0046】
図3に示すように、各リミットスイッチ28は、載置台27の表面27aにおいて、各ロック装置5におけるハウジング13と当接可能となる位置にそれぞれ取り付けられている。各リミットスイッチ28は、図1に示す制御装置7aとそれぞれ電気的に接続されている。各リミットスイッチ28は、各ハウジング13によって押下されることにより、バッテリユニット3と載置台27とが当接したことを検知して、検知信号を発信することが可能となっている。なお、リミットスイッチ28に替えて、載置台27上に位置するバッテリユニット3の圧力を検知可能な圧力センサ等を検知手段として採用しても良い。
【0047】
各ピン11は、載置台27上において、バッテリユニット3のケース3aに固定された各ロック装置5における各挿通孔13cに挿通可能となる位置にそれぞれ固定されている。
【0048】
図5に示すように、各ピン11は、載置台27の表面27aから上方向へ垂直に延在している。各ピン11は、各ピン11に対応して載置台27内に設けられた各第2ソレノイド27bとそれぞれ接続されている。これらの各第2ソレノイド27bは、図1に示す制御装置7aに電気的に接続されている。
【0049】
各第2ソレノイド27bは、バッテリユニット3の取り外し時における、上記の各リミットスイッチ28の検知信号に基づいて駆動され、図5の(A)に示す第1長さαと、同図の(B)に示す第2長さβとの間で各ピン11を変動させることが可能となっている。これらの各第2ソレノイド27bがピン駆動機構に相当する。なお、ピン駆動機構としては、第2ソレノイド27bに替えて、電動直動シリンダや油圧シリンダ等を採用することも可能である。
【0050】
各ピン11は、図5の(A)に示す第1長さαとなることで、各ピン11を各挿通孔13c(図4参照)に挿通させた状態で、載置台27上におけるバッテリユニット3の位置決めが可能となっている。また、各ピン11は、図5の(B)に示す第2長さβとなることで、図4に示すポール17と当接してポール17をB1方向からB2方向へ揺動、すなわち、係止片17aの位置を第1位置から第2位置へ揺動させることが可能となっている。これらの各ピン11及び各第2ソレノイド27bがロック解除手段に相当する。
【0051】
以上のように構成された車両用バッテリユニット装着装置では、以下のようにして、車体1aに対してバッテリユニット3の装着を行うとともに、車体1aに対してバッテリユニット3の取り外しを行う。
【0052】
(バッテリユニット3の装着)
図1に示すように、ステーション10の上床10aの所定の位置に電気自動車1を配置する。この際、搭載スペース1bが連通口10cの直上、すなわち、移載装置7の直上に位置するよう電気自動車1の位置を調整する。この電気自動車1は、搭載スペース1bにバッテリユニット3が搭載されていない。
【0053】
一方、移載装置7の載置台27上には、バッテリユニット3が設けられている。また、各ピン11はそれぞれ第1長さαとなっている。この状態において、バッテリユニット3は、図6に示すように、各ピン11が各ガイド部13dを介して各挿通孔13cにそれぞれ挿通されている。このため、バッテリユニット3は載置台27上において位置決めされている。また、各ロックピン25は、各第1ソレノイド19内に収納されており、ポール17は揺動の固定が解放されている。
【0054】
この状態において、制御装置7aにより載置台27を上昇させて、バッテリユニット3を搭載スペース1bに近接させる(同図中の実線矢印参照。)。これにより、相対的にストライカ9bが進入口13b内へ進入する。
【0055】
そして、図7に示すように、ラッチ15の下側爪部15bとストライカ9bとが当接し、ストライカ9bによってラッチ15が押圧される。これにより、コイルばねの付勢力に抗してラッチ15はA1方向に揺動される(同図中の破線矢印参照。)。また、ラッチ15の下側爪部15bにより、ポール17の係止片17aが押圧される。これにより、コイルばねの付勢力に抗してポール17はB2方向に揺動され、係止片17aは第1位置から第2位置へ移動する(同図中の破線矢印参照。)。
【0056】
図2に示すように、バッテリユニット3が搭載スペース1b内に位置すれば、図8に示すように、ポール17はコイルばねの付勢力によりB1方向へ揺動し、係止片17aが第2位置から第1位置へ移動する(同図中の破線矢印参照。)。このため、係止片17aはラッチ15の係合面15dと係合する。こうして、ラッチ15は係止状態となり、凹部15c内においてストライカ9cを係止した状態となる。この際、バッテリユニット3内のバッテリと電気自動車1との間における電気的な接続も同時に行われる。
【0057】
また、この状態において、制御装置7aは、第1ソレノイド19を駆動させて、ハウジング13内にロックピン25を突出させる。これにより、ポール17の操作片17bとロックピン25とが当接し、ロックピン25によって、ポール17におけるB1方向からB2方向への揺動が固定される。つまり、係止片17aが第2位置に移動することが規制される。こうして、ロックピン25によるポール17の固定が完了し、ポール17によるラッチ15の固定が完了する。
【0058】
この後、図9に示すように、制御装置7aにより載置台27を下降させる(同図中の実線矢印参照。)。これにより、挿通孔13c内からピン11が抜かれる。これにより、ロック装置5によるストライカ9bの固定が完了し、搭載スペース1b内へのバッテリユニット3の装着が完了する。
【0059】
(バッテリユニット3の取り外し)
図2に示すように、ステーション10の上床10aの所定の位置に電気自動車1を配置する。この際も、搭載スペース1bが連通口10cの直上、すなわち、移載装置7の直上に位置するように電気自動車1の位置を調整する。この電気自動車1は、搭載スペース1bにバッテリユニット3が搭載されている。
【0060】
一方、移載装置7の載置台27上には、バッテリユニット3が設けられていない。また、各ピン11はそれぞれ第1長さαとなっている。
【0061】
この状態において、図10に示すように、制御装置7aにより載置台27を上昇させる。そして、載置台27上の各ピン11aを各挿通孔13cにそれぞれ挿通させつつ、載置台27とバッテリユニット3及び各ロック装置5とを当接させる。この際、各ピン11が各ガイド部13dによって案内されながら各挿通孔13c内に挿通されるため、バッテリユニット3に対して載置台27の位置決めが行われる。
【0062】
さらに、載置台27とバッテリユニット3及び各ロック装置5とが当接することによって、各リミットスイッチ28が押下され、検知信号が発信される。この検知信号により、第1ソレノイド19が駆動され、ロックピン25が第1ソレノイド19内に収納された状態となる。これにより、ポール17の揺動の固定が解放される。次に、制御装置7aは各第2ソレノイド27bを駆動させる。これにより、ピン11が第2長さβとなる。この第2長さβとなったピン11により、ポール17の操作片17bが押圧され、コイルばねの付勢力に抗してポール17がB2方向に揺動される(同図中の破線矢印参照。)。このため、係止片17aは第1位置から第2位置へ移動する。このため、ラッチ15の係合面15dと係止片17aとの係合が解除され、ポール17によるラッチ15の固定が解除される。
【0063】
そして、図11に示すように、載置台27を下降させてバッテリユニット3を搭載スペース1b内から下方に移動させる(同図中の実線矢印参照。)。これにより、ラッチ15の上側爪部15aがストライカ9bに押圧されるとともに、コイルばねの付勢力によってA2方向に揺動され、ラッチ15が解放状態となる。このため、相対的にストライカ9bが進入口13bから離脱する方向に移動する。こうして、ロック装置5によるストライカ9bの固定が解除され、車体1aからのバッテリユニット3の取り外しが完了する。この際、バッテリユニット3内のバッテリと電気自動車1との間における電気的な接続の解除も同時に行われる。
【0064】
バッテリユニット3の取り外しが完了した後、制御装置7aは第2ソレノイド27bを駆動させ、ピン11を第1長さαに変動させる。これにより、ピン11による操作片17bへの押圧が解除される。このため、コイルばねの付勢力により、ポール17はB1方向に揺動され、係止片17aは第2位置から第1位置へ移動される。この後、取り外しが完了したバッテリユニット3を載置台27から移動させる。なお、バッテリユニット3を載置台27から移動させる前にピン11を第2長さβから第1長さαに変動させることで、ピン11の損傷を未然に防止することができる。
【0065】
これらのように、この車両用バッテリユニット装着装置によれば、車体1aにおける所定の装着位置、すなわち、搭載スペース1bまで移載装置7によってバッテリユニット3を移動させるだけで車体1aに対するバッテリユニット3の装着を行うことが可能である。
【0066】
また、この車両用バッテリユニット装着装置は、ポール17の揺動を固定可能なロックピン25を有している。このため、第1位置から第2位置へポール17の係止片17aが不意に揺動されなくなっている。このため、この車両用バッテリユニット装着装置では、係止状態にあるラッチ15の揺動が不意に解放され難くなり、車体1aに対して好適にバッテリユニット3を装着することが可能となっている。
【0067】
さらに、この車両用バッテリユニット装着装置では、第2長さβにあるピン11によりポール17の操作片17bを押圧し、第1位置から第2位置へポール17の係止片17aを揺動させることにより、係止状態にあるラッチ15の揺動が解放される。このため、ラッチ15は、係止状態から解放状態に揺動し、ストライカ9bを解放する。これにより、車体1aからのバッテリユニット3の取り外しを行うことも可能となっている。この際も、搭載スペース1bにあるバッテリユニット3まで移載装置7(載置台27)を移動させるだけで、バッテリユニット3の取り外しを行うことが可能である。
【0068】
したがって、この車両用バッテリユニット装着装置によれば、車体1aに対するバッテリユニット3の装着及び取り外しを効率的に行い得る。
【0069】
特に、この車両用バッテリユニット装着装置は、ロック装置5がハウジング13、ラッチ15、ポール17、第1ソレノイド19及びロックピン25を有しているに過ぎず、簡易な構造によって低コスト化を実現している。
【0070】
また、この車両用バッテリユニット装着装置は、バッテリユニット3を搭載スペース1bまで移動させるとともに、バッテリユニット3を搭載スペース1bから移動させる移載装置7を備えている。このため、移載装置7によってバッテリユニット3の装着と取り外しとを好適に行うこと可能となっている。
【0071】
さらに、移載装置7は、バッテリユニット3を上面に載置する載置台27と、載置台27を昇降させる昇降機構36とを有している。また、各ハウジング13には下方に開く挿通孔13cが形成されている。そして、ロック解除手段は、載置台27に設けられ、載置台27から上方に延びるピン11と、ピン11を第1長さαと第2長さβとに変動させる第2ソレノイド27bとを有している。
【0072】
このため、この車両用バッテリユニット装着装置では、移載装置7によって容易にバッテリユニット3を搭載スペース1bまで上昇させることが可能となる。また、第2ソレノイド27bにより第1長さαとされたピン11により、載置台27におけるバッテリユニット3の装着位置の位置決めが容易となる。さらに、第2ソレノイド27bにより第2長さβとされたピン11が上記のようにポール17を揺動させる。これらのため、この車両用バッテリユニット装着装置では、車体1aに対するバッテリユニット3の装着や取り外しを容易に行うことが可能となっている。また、ロック解除手段が各ピン11と各第2ソレノイド27bとからなることから、ロック解除手段を簡略化することも可能となっており、低コスト化を実現している。
【0073】
また、この車両用バッテリユニット装着装置において、ストライカ装置9は車体1aに設けられ、ロック装置5はバッテリユニット3に設けられている。このため、電気自動車1では、車体1aの構成が簡素化され、バッテリユニット3の搭載スペース1bをはじめとして、車体1aの設計における自由度が高くなっている。
【0074】
さらに、載置台27には、バッテリユニット3の取り外し時にバッテリユニット3と載置台27とが当接したことを検知して検知信号を発信可能なリミットスイッチ28が設けられている。そして、この車両用バッテリユニット装着装置は、この検知信号に基づいて各ピン11が第1長さαから第2長さβになるように、各第2ソレノイド27bを駆動させる制御手段7aを備えている。
【0075】
このため、バッテリユニット3の取り外しを行う際に、バッテリユニット3と載置台27とが当接していない状態では、各ピン11がロック解除手段として機能せず、結果として、ラッチ15によるストライカ9bの解放が行われないこととなる。このため、不意にバッテリユニット3が載置台27上に落下することが生じ難くなっている。このため、この車両用バッテリユニット装着装置では、好適にバッテリユニット3の取り外しを行うことが可能となっている。
【0076】
また、各ハウジング13には、挿通孔13cに挿通されたピン11を案内するガイド部13dが形成されている。このため、挿通孔13cにピン11を挿通させ易くなる。このため、この車両用バッテリユニット装着装置では、車体1aに対するバッテリユニット3の装着時及び取り外し時において、載置台27におけるバッテリユニット3の装着位置の位置決めが容易となっており、バッテリユニット3の装着及び取り外しが容易となっている。
【0077】
以上において、本発明を実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
【0078】
例えば、ラッチ15における係止状態及び解放状態を検知し、検知信号を送信可能な検知手段を設けることができる。そして、制御装置7aは、この検知信号に基づいて、第1ソレノイド19を駆動させて、ロックピン25を突出又は収納させても良い。この場合、バッテリユニット3の固定及び取り外しにおいて、誤操作が未然に防止されるようになる
【0079】
また、ケース3aに複数の凹部を形成し、各凹部内に各ロック装置5をそれぞれ位置させつつ、各ロック装置5とケース3aとを固定させても良い。この場合、バッテリユニット3から各ロック装置5が突出せず、搭載スペース1bを小型化することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明は、バッテリ搭載ステーションとして利用可能である。
【符号の説明】
【0081】
1a…車体
1b…搭載スペース(装着位置)
3…バッテリユニット
5…ロック装置
7…移載装置
7a…制御装置
9b…ストライカ
11…ピン(ロック解除手段)
13…ハウジング
13b…進入口
13c…挿通孔
13d…ガイド部
15…ラッチ
17…ポール
25…ロックピン(ポール固定手段)
27…載置台
27b…第2ソレノイド(ピン駆動機構、ロック解除手段)
28…リミットスイッチ(検知手段)
36…昇降機構
O1…第1揺動軸芯
O2…第2揺動軸芯
α…第1長さ
β…第2長さ
【技術分野】
【0001】
本発明は車両用バッテリユニット装着装置に関する。
【背景技術】
【0002】
普及が検討されている電気自動車等においては、走行用のモータに対する電力の供給源としてバッテリが装着されている。このバッテリはケース内に収納されてバッテリユニットとされ、バッテリユニットが車体に装着される。このように車体に装着されたバッテリは、減少した蓄電量を回復させるための充電が必要である他、定期的に交換が行われる必要がある。このため、車両の製造時だけではなく、適宜車体に対してバッテリパックを効率的に装着する必要性から、種々の車両用バッテリユニット装着装置が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1、2に開示された車両用バッテリユニット装着装置は、車体における下方の装着位置までバッテリユニットを移動させるとともに、車体に対してバッテリユニットの装着を行うものである。これらの車両用バッテリユニット装着装置は、装着時に装着位置までバッテリユニットを上昇させるとともに、取り外し時に装着位置からバッテリユニットを下降させる移載装置と、車体とバッテリユニットとを固定したり、その固定を解除したりするロック手段とを備えている。特許文献1ではロック手段の詳細が不明であるが、特許文献2にはボルトがその役割を担っている。
【0004】
これらの車両用バッテリユニット装着装置では、移載装置によって車体の装着位置までバッテリユニットを上昇させた後、ロック手段によって車体とバッテリユニットとを固定し、車体に対するバッテリユニットの装着を行うことができる。また、ロック手段によって車体とバッテリユニットとの固定を解除した後、移載装置によって装着位置からバッテリユニットを下降させ、車体からのバッテリユニットの取り外しを行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−184622号公報
【特許文献2】特開平9−188143号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記従来の車両用バッテリユニット装着装置では、車体に対するバッテリユニットの装着を行う際、装着位置までバッテリユニットを上昇させた後、このバッテリユニットの上昇とは別に、ロック手段によって車体とバッテリユニットとを固定しなければならない。このため、バッテリユニットの装着作業には作業の手間が多くかかり面倒である。特に、ボルトをロック手段として採用する場合には、その傾向が顕著である。
【0007】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、車体に対するバッテリユニットの装着を効率的に行い得る車両用バッテリユニット装着装置を提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の車両用バッテリユニット装着装置は、車体における所定の装着位置までバッテリユニットを移動させるとともに、該車体に対して該バッテリユニットの装着を行う車両用バッテリユニット装着装置であって、
前記車体及び前記バッテリユニットの一方に設けられるストライカと、
該車体及び該バッテリユニットの他方に設けられ、該ストライカを固定又は解放可能なロック装置とを備え、
該ロック装置は、該ストライカを進入させる進入口が形成されたハウジングと、該ハウジングに対して第1揺動軸芯周りに揺動可能に支持され、該進入口内で該ストライカを係止する係止状態と該進入口内で該ストライカを解放する解放状態とを切り替え可能なラッチと、該ラッチの揺動を固定可能なポールとを有し、
該ロック装置は、該バッテリユニットが前記装着位置に位置することにより、該ストライカを固定可能に設けられていることを特徴とする(請求項1)。
【0009】
本発明の車両用バッテリユニット装着装置では、車体における所定の装着位置までバッテリユニットを移動させることにより、ロック装置の進入口内にストライカが進入する。この際、進入口内に侵入したストライカによりラッチが第1揺動軸心周りで揺動する。そして、装着位置にバッテリユニットが位置することにより、ラッチが係止状態となり、進入口内でストライカを係止する。さらに、ポールによってラッチの揺動が固定され、ラッチの係止状態が維持される。これにより、車体に対するバッテリユニットの装着が完了する。
【0010】
つまり、この車両用バッテリユニット装着装置によれば、所定の装着位置までバッテリユニットを移動させるだけで車体に対するバッテリユニットの装着を行うことが可能である。
【0011】
したがって、本発明の車両用バッテリユニット装着装置によれば、車体に対するバッテリユニットの装着を効率的に行い得る。
【0012】
また、この車両用バッテリユニット装着装置は、ロック装置がハウジング、ラッチ及びポールを有しているに過ぎず、簡易な構造によって低コスト化を実現できる。
【0013】
本発明の車両用バッテリユニット装着装置において、車両の概念には、乗用自動車だけでなく、フォークリフト等の産業車両や、自動運搬車等も含まれる。また、これらの車両には、バッテリユニットに蓄電された電力によって走行し得る電気自動車の他、ガソリンや軽油等の燃料によっても走行し得る車両も含まれる。
【0014】
また、車体におけるバッテリユニットの装着位置は、車体の下方に限られず、エンジンルームやトランク等であっても良い。また、装着位置までバッテリユニットを移動させる際には、バッテリユニットを移動させても良く、車体を移動させても良い。
【0015】
さらに、ストライカ及びロック装置の個数に制限はなく、バッテリユニットの重量等に対するストライカ及びロック装置の負荷等に応じて、それらの個数を種々に設計することが可能である。
【0016】
今後の電気自動車等の本格的な普及に当たり、モータ等による走行によって蓄電量が減少したバッテリユニットについて、その都度充電を行うだけではなく、蓄電量の減少したバッテリと、充電が完了したバッテリとを交換することにより、バッテリの充電に要する長い時間を待つことなく短時間で引き続き車両を走行させることも予定されている。このため、本発明の車両用バッテリユニット装着装置は、車体にバッテリユニットを装着させるだけでなく、車体に装着されたバッテリユニットの取り外しや交換も可能に構成されていることがより好ましい。
【0017】
すなわち、本発明の車両用バッテリユニット装着装置は、車体に対してバッテリユニットの取り外しを行う車両用バッテリユニット装着装置であって、ポールは、ラッチの揺動を固定可能な第1位置と、ラッチの揺動を解放可能な第2位置との間で、ハウジングに対して第2揺動軸芯周りに揺動可能に支持され得る。そして、バッテリユニットの取り外し時には、ポールを第1位置から第2位置へ揺動させるロック解除手段を備えていることが好ましい(請求項2)。
【0018】
この場合、ロック解除手段により第1位置から第2位置へポールを揺動させることにより、係止状態にあるラッチの揺動が解放される。これにより、ラッチは、係止状態から解放状態に揺動し、ストライカを解放する。これにより、車体からのバッテリユニットの取り外しを行うことが可能となる。
【0019】
本発明の車両用バッテリユニット装着装置は、バッテリユニットを装着位置まで移動させるとともに、バッテリユニットを装着位置から移動させる移載装置を備えていることが好ましい(請求項3)。この場合、その移載装置によってバッテリユニットの装着と取り外しとを好適に行うことができる。
【0020】
ストライカは車体及びバッテリユニットの一方に設けることが可能であり、ロック装置は、ストライカに応じ、車体及びバッテリユニットの他方に設けられ得る。特に、ストライカは車体に設けられ、ロック装置はバッテリユニットに設けられていることが好ましい(請求項4)。この場合、車体側の構成を簡素化できるため、バッテリユニットの装着位置をはじめとして、車体の設計における自由度を高くすることが可能となる。
【0021】
移載装置は、バッテリユニットを上面に載置する載置台と、載置台を昇降させる昇降機構とを有し得る。さらに、ロック装置のハウジングには下方に開く挿通孔が形成され得る。そして、ロック解除手段は、載置台に設けられ、載置台から上方に延びるピンと、ピンを挿通孔に挿通させた状態で載置台上のバッテリユニットの位置決めが可能な第1長さ、または、ポールと当接してポールを第1位置から第2位置へ揺動可能な第2長さに変動させるピン駆動機構とを有していることが好ましい(請求項5)。
【0022】
この場合、移載装置によって容易にバッテリユニットを装着位置まで上昇させることが可能となる。また、ピン駆動機構により第1長さとされたピンにより、載置台におけるバッテリユニットの装着位置の位置決めが容易となる。さらに、ピン駆動機構により第2長さとされたピンが上記のようにポールを揺動させる。これらのため、車体に対するバッテリユニットの装着や取り外しをより容易に行うことが可能となる。また、ロック解除手段がピンとピン駆動機構とからなることから、ロック解除手段を簡略化することも可能となり、さらなる低コストを実現することが可能となる。
【0023】
載置台には、バッテリユニットの取り外し時にバッテリユニットと載置台とが当接したことを検知して検知信号を発信可能な検知手段が設けられ得る。そして、検知信号に基づいてピンが第1長さから第2長さになるように、ピン駆動機構を駆動させる制御手段を備えていることが好ましい(請求項6)。
【0024】
この場合、バッテリユニットの取り外しを行う際に、バッテリユニットと載置台とが当接していない状態では、ピンがロック解除手段として機能せず、結果として、ラッチによるストライカの解放が行われないこととなる。このため、不意にバッテリユニットが載置台上に落下することが生じ難くなる。このため、好適にバッテリユニットの取り外しを行うことが可能となる。
【0025】
ハウジングには、挿通孔に挿通されたピンを案内するガイド部が形成されていることが好ましい(請求項7)。この場合、挿通孔にピンを挿通させ易くなる。このため、車体に対するバッテリユニットの装着時及び取り外し時において、載置台におけるバッテリユニットの装着位置の位置決めがより容易となり、バッテリユニットの装着及び取り外しがより容易となる。
【0026】
本発明の車両用バッテリユニット装着装置は、ポールの揺動を固定可能なポール固定手段を有していることが好ましい(請求項8)。この場合、第1位置から第2位置へポールが不意に揺動されなくなる。このため、係止状態にあるラッチの揺動が不意に解放され難くなり、車体に対してより好適にバッテリユニットを装着することが可能となる。
【発明の効果】
【0027】
本発明の車両用バッテリユニット装着装置によれば、車体に対するバッテリユニットの装着を効率的に行い得る。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】車体とバッテリユニットとの装着及び取り外しの状態を示す側面図である。
【図2】車体とバッテリユニットとの装着及び取り外しの状態を示す側面図である。
【図3】実施例の車両用バッテリユニット装着装置に係り、バッテリユニット、ロック装置、ピン及び載置台における各位置関係を示す斜視図である。
【図4】実施例の車両用バッテリユニット装着装置に係り、ストライカ装置、ロック装置及び載置台を示す断面図である。
【図5】実施例の車両用バッテリユニット装着装置に係り、ピンを示す側面図である。図(A)は第1長さにあるピンを示し、図(B)は第2長さにあるピンを示している。
【図6】実施例の車両用バッテリユニット装着装置に係り、バッテリユニットの上昇中におけるストライカ装置、ロック装置及び載置台を示す断面図である。
【図7】実施例の車両用バッテリユニット装着装置に係り、バッテリユニットの上昇中におけるストライカ装置、ロック装置及び載置台を示す断面図である。
【図8】実施例の車両用バッテリユニット装着装置に係り、バッテリユニットの上昇中におけるストライカ装置、ロック装置及び載置台を示す断面図である。
【図9】実施例の車両用バッテリユニット装着装置に係り、車体に対するバッテリユニットの装着完了時におけるストライカ装置、ロック装置及び載置台を示す断面図である。
【図10】実施例の車両用バッテリユニット装着装置に係り、車体とバッテリユニットとの取り外し時におけるストライカ装置、ロック装置及び載置台を示す断面図である。
【図11】実施例の車両用バッテリユニット装着装置に係り、バッテリユニットの下降中におけるストライカ装置、ロック装置及び載置台を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明を具体化した実施例を図面を参照しつつ説明する。図1、2に示すように、実施例の車両用バッテリユニット装着装置は、バッテリ搭載ステーション10(以下、ステーション10という。)において、電気自動車1における車体1aに対してバッテリユニット3の装着を行うとともに、車体1aに対してバッテリユニット3の取り外しを行う。
【0030】
ステーション10は、上床10aと下床10bとを有している。また、ステーション10には、上床10aと下床10bとを連通する連通口10cが形成されている。上床10aには電気自動車1を配置可能になっている。
【0031】
電気自動車1には、車体1aの下方にバッテリユニット3を搭載可能な搭載スペース1bが形成されている。また、車体1aには、車体1aの前後方向に延びる一対のフレーム1cが設けられている。
【0032】
(実施例)
実施例の車両用バッテリユニット装着装置は、ストライカ装置9と、ロック装置5と、移載装置7とを備えている。移載装置7は、図3に示すように、載置台27を有しており、この載置台27の表面27aには、ピン11と、検知手段としてのリミットスイッチ28とが取り付けられている。この車両用バッテリユニット装着装置では、ストライカ装置9、ロック装置5、ピン11及びリミットスイッチ28がそれぞれ4つずつ設けられている。また、図1に示すように、各ストライカ装置9は車体1aに設けられており、各ロック装置5はバッテリユニット3に設けられている。
【0033】
図4に示すように、各ストライカ装置9は、図1に示すフレーム1cに固定されたベースプレート9aと、ベースプレート9aに固定されたストライカ9bとを有している。ベースプレート9aには、フレーム1cにベースプレート9aを固定するための複数のボルト孔9cが形成されている。ストライカ9bは、鋼材に対して複数回の曲げ加工が施されることで形成されており、略U字形状を呈している。このベースプレート9aとストライカ9bとは溶接により一体とされている。
【0034】
これらのストライカ装置9は、図1に示す搭載スペース1b内に位置するように、それぞれボルトによって、各フレーム1cに対して2個ずつ取り付けられている。各フレーム1cに取り付けられたストライカ装置9同士は、ストライカ9bが互いに対面している。なお、各フレーム1cに取り付けられるストライカ装置9の個数は、バッテリユニット3の大きさに応じて適宜変更が可能である。また、図1、2では、他方のフレーム1c及びこのフレーム1cに取り付けられた各ストライカ装置9の図示を省略している。
【0035】
図3に示すように、バッテリユニット3は、矩形の箱形状のケース3aと、このケース3a内に収納された詳細を図示しない複数個のバッテリとからなる。また、ケース3aには、図1に示す車体1aと各バッテリとを電気的に接続可能な図示しない接続端子が設けられている。なお、ケース3aの形状は、図1に示す搭載スペース1bの形状に応じて適宜変更が可能である。
【0036】
各ロック装置5は、上記の各ストライカ装置9と対応可能なように、ケース3aにおける長辺側の側面に各々2個ずつ取り付けられている。各ロック装置5は、図4に示すように、ハウジング13と、ラッチ15と、ポール17と、第1ソレノイド19とを有している。この第1ソレノイド19には、ポール固定手段としてのロックピン25が固定されている。
【0037】
ハウジング13は、図3に示すように、バッテリユニット3のケース3aに固定されている。ハウジング13には、図4に示すように、上端が開き、下方に延びてストライカ9bを進入させる進入口13bが形成されている。また、ハウジング13には、下端からハウジング13内に向かって開けられ、ピン11を挿通させる挿通孔13cが形成されている。挿通孔13cの周囲には、ハウジング13が曲げ加工されることにより、ピン11を案内するガイド部13dが形成されている。さらに、ハウジング13には、ハウジング13には、三箇所にボルト孔13eが形成されている。ハウジング13は、各ボルト孔13eにそれぞれ挿通された図示しないボルトによりケース3aに固定されている。
【0038】
ハウジング13内には、第1揺動軸21、第2揺動軸23がそれぞれ水平方向に突出して設けられている。第1揺動軸21の軸芯が第1揺動軸芯O1であり、第2揺動軸23の軸芯が第2揺動軸芯O2である。
【0039】
ラッチ15は、一部に凹部15cが形成されて略U字形状を呈している。そして、凹部15cの上方側が上側爪部15aとされ、凹部15cの下方側が下側爪部15bとされている。凹部15cには、ハウジング13の進入口13b内に進入したストライカ9bが収まるようになっている。さらに、上側爪部15aの近傍には、凹部15cとは逆側に係合面15dが形成されている。
【0040】
ラッチ15は、第1揺動軸21に対して揺動可能に軸支されており、A1方向及びA2方向に揺動することが可能となっている。このラッチ15は、図示しないコイルばねにより、A2方向に付勢されている。ラッチ15はA1方向に揺動することにより、進入口13b内でストライカ9bを係止する係止状態となる。また、ラッチ15はA2方向に揺動することにより、進入口13b内でストライカ9bを解放する解放状態となる。このように、ラッチ15は、第1揺動軸芯O1回りで揺動することにより、係止状態と解放状態とを切り替えることが可能になっている。
【0041】
ポール17には互いに略直交した係止片17aと操作片17bとが形成され、ポール17は略L字形状を呈している。ポール17は、第2揺動軸23に対して揺動可能に軸支されており、B1方向及びB2方向に揺動することが可能となっている。このポール17は、図示しないコイルばねにより、B1方向に付勢されている。ポール17がB1方向に揺動することにより、係止片17aはラッチ15の揺動を固定可能な第1位置に移動する。また、ポール17がB2方向に揺動することにより、係止片17aはラッチ15の揺動を解放可能な第2位置に移動する。このように、ポール17は第2揺動軸芯O2回りで揺動することにより、係止片17aの位置を第1位置と第2位置とに切り替えることが可能になっている。
【0042】
第1ソレノイド19は、後述する制御装置7aに電気的に接続されている。第1ソレノイド19は、制御装置7aによって駆動されることにより、ハウジング13内にロックピン25を水平に突出させた状態と、第1ソレノイド19内にロックピン25が収納された状態とを切り替えることが可能なっている。なお、第1ソレノイド19の他の構成は公知のソレノイドと同様であり、構成に関する詳細な説明を省略する。
【0043】
図1に示すように、移載装置7は、下床10b上に固定された基部33と、載置台27と、基部33と載置台27との間に設けられた昇降機構36とからなる。また、移載装置7の近傍には制御装置7aが配置されている。
【0044】
昇降機構36は、下部保持部材31と、一対の第1リンク部材35及び第2リンク部材37と、上部保持部材29とからなる。下部保持部材31は基部33上に固定されている。下部保持部材31には水平方向に延びる一対の長孔31aが形成されている。また、上部保持部材29にも水平方向に延びる一対の長孔29aが形成されている。第1、2リンク部材35、37は、互いに同じ長さに形成され、互いの中央部で連結ピン39によって揺動可能に連結されている。第1リンク部材35の下端は、連結軸41bによって下部保持部材31と揺動可能に連結されている。一方、第2リンク部材37の下端は、連結軸41dによって下部保持部材31と揺動可能かつ長孔31a内を摺動可能となっている。また、第2リンク部材37の上端は、連結軸41cによって上部保持部材29と揺動可能に連結されている。一方、第1リンク部材35の上端は、連結軸41aによって上部保持部材29と揺動可能かつ長孔29a内を摺動可能となっている。載置台27は上部保持部材29に固定されている。
【0045】
基部33内には、図示しないモータと、モータによって連結軸41dに動力を伝達可能な図示しないギヤ列とが設けられている。また、モータは制御装置7aと電気的に接続されている。なお、モータに替えて電動直動シリンダや油圧シリンダ等を採用することも可能である。
【0046】
図3に示すように、各リミットスイッチ28は、載置台27の表面27aにおいて、各ロック装置5におけるハウジング13と当接可能となる位置にそれぞれ取り付けられている。各リミットスイッチ28は、図1に示す制御装置7aとそれぞれ電気的に接続されている。各リミットスイッチ28は、各ハウジング13によって押下されることにより、バッテリユニット3と載置台27とが当接したことを検知して、検知信号を発信することが可能となっている。なお、リミットスイッチ28に替えて、載置台27上に位置するバッテリユニット3の圧力を検知可能な圧力センサ等を検知手段として採用しても良い。
【0047】
各ピン11は、載置台27上において、バッテリユニット3のケース3aに固定された各ロック装置5における各挿通孔13cに挿通可能となる位置にそれぞれ固定されている。
【0048】
図5に示すように、各ピン11は、載置台27の表面27aから上方向へ垂直に延在している。各ピン11は、各ピン11に対応して載置台27内に設けられた各第2ソレノイド27bとそれぞれ接続されている。これらの各第2ソレノイド27bは、図1に示す制御装置7aに電気的に接続されている。
【0049】
各第2ソレノイド27bは、バッテリユニット3の取り外し時における、上記の各リミットスイッチ28の検知信号に基づいて駆動され、図5の(A)に示す第1長さαと、同図の(B)に示す第2長さβとの間で各ピン11を変動させることが可能となっている。これらの各第2ソレノイド27bがピン駆動機構に相当する。なお、ピン駆動機構としては、第2ソレノイド27bに替えて、電動直動シリンダや油圧シリンダ等を採用することも可能である。
【0050】
各ピン11は、図5の(A)に示す第1長さαとなることで、各ピン11を各挿通孔13c(図4参照)に挿通させた状態で、載置台27上におけるバッテリユニット3の位置決めが可能となっている。また、各ピン11は、図5の(B)に示す第2長さβとなることで、図4に示すポール17と当接してポール17をB1方向からB2方向へ揺動、すなわち、係止片17aの位置を第1位置から第2位置へ揺動させることが可能となっている。これらの各ピン11及び各第2ソレノイド27bがロック解除手段に相当する。
【0051】
以上のように構成された車両用バッテリユニット装着装置では、以下のようにして、車体1aに対してバッテリユニット3の装着を行うとともに、車体1aに対してバッテリユニット3の取り外しを行う。
【0052】
(バッテリユニット3の装着)
図1に示すように、ステーション10の上床10aの所定の位置に電気自動車1を配置する。この際、搭載スペース1bが連通口10cの直上、すなわち、移載装置7の直上に位置するよう電気自動車1の位置を調整する。この電気自動車1は、搭載スペース1bにバッテリユニット3が搭載されていない。
【0053】
一方、移載装置7の載置台27上には、バッテリユニット3が設けられている。また、各ピン11はそれぞれ第1長さαとなっている。この状態において、バッテリユニット3は、図6に示すように、各ピン11が各ガイド部13dを介して各挿通孔13cにそれぞれ挿通されている。このため、バッテリユニット3は載置台27上において位置決めされている。また、各ロックピン25は、各第1ソレノイド19内に収納されており、ポール17は揺動の固定が解放されている。
【0054】
この状態において、制御装置7aにより載置台27を上昇させて、バッテリユニット3を搭載スペース1bに近接させる(同図中の実線矢印参照。)。これにより、相対的にストライカ9bが進入口13b内へ進入する。
【0055】
そして、図7に示すように、ラッチ15の下側爪部15bとストライカ9bとが当接し、ストライカ9bによってラッチ15が押圧される。これにより、コイルばねの付勢力に抗してラッチ15はA1方向に揺動される(同図中の破線矢印参照。)。また、ラッチ15の下側爪部15bにより、ポール17の係止片17aが押圧される。これにより、コイルばねの付勢力に抗してポール17はB2方向に揺動され、係止片17aは第1位置から第2位置へ移動する(同図中の破線矢印参照。)。
【0056】
図2に示すように、バッテリユニット3が搭載スペース1b内に位置すれば、図8に示すように、ポール17はコイルばねの付勢力によりB1方向へ揺動し、係止片17aが第2位置から第1位置へ移動する(同図中の破線矢印参照。)。このため、係止片17aはラッチ15の係合面15dと係合する。こうして、ラッチ15は係止状態となり、凹部15c内においてストライカ9cを係止した状態となる。この際、バッテリユニット3内のバッテリと電気自動車1との間における電気的な接続も同時に行われる。
【0057】
また、この状態において、制御装置7aは、第1ソレノイド19を駆動させて、ハウジング13内にロックピン25を突出させる。これにより、ポール17の操作片17bとロックピン25とが当接し、ロックピン25によって、ポール17におけるB1方向からB2方向への揺動が固定される。つまり、係止片17aが第2位置に移動することが規制される。こうして、ロックピン25によるポール17の固定が完了し、ポール17によるラッチ15の固定が完了する。
【0058】
この後、図9に示すように、制御装置7aにより載置台27を下降させる(同図中の実線矢印参照。)。これにより、挿通孔13c内からピン11が抜かれる。これにより、ロック装置5によるストライカ9bの固定が完了し、搭載スペース1b内へのバッテリユニット3の装着が完了する。
【0059】
(バッテリユニット3の取り外し)
図2に示すように、ステーション10の上床10aの所定の位置に電気自動車1を配置する。この際も、搭載スペース1bが連通口10cの直上、すなわち、移載装置7の直上に位置するように電気自動車1の位置を調整する。この電気自動車1は、搭載スペース1bにバッテリユニット3が搭載されている。
【0060】
一方、移載装置7の載置台27上には、バッテリユニット3が設けられていない。また、各ピン11はそれぞれ第1長さαとなっている。
【0061】
この状態において、図10に示すように、制御装置7aにより載置台27を上昇させる。そして、載置台27上の各ピン11aを各挿通孔13cにそれぞれ挿通させつつ、載置台27とバッテリユニット3及び各ロック装置5とを当接させる。この際、各ピン11が各ガイド部13dによって案内されながら各挿通孔13c内に挿通されるため、バッテリユニット3に対して載置台27の位置決めが行われる。
【0062】
さらに、載置台27とバッテリユニット3及び各ロック装置5とが当接することによって、各リミットスイッチ28が押下され、検知信号が発信される。この検知信号により、第1ソレノイド19が駆動され、ロックピン25が第1ソレノイド19内に収納された状態となる。これにより、ポール17の揺動の固定が解放される。次に、制御装置7aは各第2ソレノイド27bを駆動させる。これにより、ピン11が第2長さβとなる。この第2長さβとなったピン11により、ポール17の操作片17bが押圧され、コイルばねの付勢力に抗してポール17がB2方向に揺動される(同図中の破線矢印参照。)。このため、係止片17aは第1位置から第2位置へ移動する。このため、ラッチ15の係合面15dと係止片17aとの係合が解除され、ポール17によるラッチ15の固定が解除される。
【0063】
そして、図11に示すように、載置台27を下降させてバッテリユニット3を搭載スペース1b内から下方に移動させる(同図中の実線矢印参照。)。これにより、ラッチ15の上側爪部15aがストライカ9bに押圧されるとともに、コイルばねの付勢力によってA2方向に揺動され、ラッチ15が解放状態となる。このため、相対的にストライカ9bが進入口13bから離脱する方向に移動する。こうして、ロック装置5によるストライカ9bの固定が解除され、車体1aからのバッテリユニット3の取り外しが完了する。この際、バッテリユニット3内のバッテリと電気自動車1との間における電気的な接続の解除も同時に行われる。
【0064】
バッテリユニット3の取り外しが完了した後、制御装置7aは第2ソレノイド27bを駆動させ、ピン11を第1長さαに変動させる。これにより、ピン11による操作片17bへの押圧が解除される。このため、コイルばねの付勢力により、ポール17はB1方向に揺動され、係止片17aは第2位置から第1位置へ移動される。この後、取り外しが完了したバッテリユニット3を載置台27から移動させる。なお、バッテリユニット3を載置台27から移動させる前にピン11を第2長さβから第1長さαに変動させることで、ピン11の損傷を未然に防止することができる。
【0065】
これらのように、この車両用バッテリユニット装着装置によれば、車体1aにおける所定の装着位置、すなわち、搭載スペース1bまで移載装置7によってバッテリユニット3を移動させるだけで車体1aに対するバッテリユニット3の装着を行うことが可能である。
【0066】
また、この車両用バッテリユニット装着装置は、ポール17の揺動を固定可能なロックピン25を有している。このため、第1位置から第2位置へポール17の係止片17aが不意に揺動されなくなっている。このため、この車両用バッテリユニット装着装置では、係止状態にあるラッチ15の揺動が不意に解放され難くなり、車体1aに対して好適にバッテリユニット3を装着することが可能となっている。
【0067】
さらに、この車両用バッテリユニット装着装置では、第2長さβにあるピン11によりポール17の操作片17bを押圧し、第1位置から第2位置へポール17の係止片17aを揺動させることにより、係止状態にあるラッチ15の揺動が解放される。このため、ラッチ15は、係止状態から解放状態に揺動し、ストライカ9bを解放する。これにより、車体1aからのバッテリユニット3の取り外しを行うことも可能となっている。この際も、搭載スペース1bにあるバッテリユニット3まで移載装置7(載置台27)を移動させるだけで、バッテリユニット3の取り外しを行うことが可能である。
【0068】
したがって、この車両用バッテリユニット装着装置によれば、車体1aに対するバッテリユニット3の装着及び取り外しを効率的に行い得る。
【0069】
特に、この車両用バッテリユニット装着装置は、ロック装置5がハウジング13、ラッチ15、ポール17、第1ソレノイド19及びロックピン25を有しているに過ぎず、簡易な構造によって低コスト化を実現している。
【0070】
また、この車両用バッテリユニット装着装置は、バッテリユニット3を搭載スペース1bまで移動させるとともに、バッテリユニット3を搭載スペース1bから移動させる移載装置7を備えている。このため、移載装置7によってバッテリユニット3の装着と取り外しとを好適に行うこと可能となっている。
【0071】
さらに、移載装置7は、バッテリユニット3を上面に載置する載置台27と、載置台27を昇降させる昇降機構36とを有している。また、各ハウジング13には下方に開く挿通孔13cが形成されている。そして、ロック解除手段は、載置台27に設けられ、載置台27から上方に延びるピン11と、ピン11を第1長さαと第2長さβとに変動させる第2ソレノイド27bとを有している。
【0072】
このため、この車両用バッテリユニット装着装置では、移載装置7によって容易にバッテリユニット3を搭載スペース1bまで上昇させることが可能となる。また、第2ソレノイド27bにより第1長さαとされたピン11により、載置台27におけるバッテリユニット3の装着位置の位置決めが容易となる。さらに、第2ソレノイド27bにより第2長さβとされたピン11が上記のようにポール17を揺動させる。これらのため、この車両用バッテリユニット装着装置では、車体1aに対するバッテリユニット3の装着や取り外しを容易に行うことが可能となっている。また、ロック解除手段が各ピン11と各第2ソレノイド27bとからなることから、ロック解除手段を簡略化することも可能となっており、低コスト化を実現している。
【0073】
また、この車両用バッテリユニット装着装置において、ストライカ装置9は車体1aに設けられ、ロック装置5はバッテリユニット3に設けられている。このため、電気自動車1では、車体1aの構成が簡素化され、バッテリユニット3の搭載スペース1bをはじめとして、車体1aの設計における自由度が高くなっている。
【0074】
さらに、載置台27には、バッテリユニット3の取り外し時にバッテリユニット3と載置台27とが当接したことを検知して検知信号を発信可能なリミットスイッチ28が設けられている。そして、この車両用バッテリユニット装着装置は、この検知信号に基づいて各ピン11が第1長さαから第2長さβになるように、各第2ソレノイド27bを駆動させる制御手段7aを備えている。
【0075】
このため、バッテリユニット3の取り外しを行う際に、バッテリユニット3と載置台27とが当接していない状態では、各ピン11がロック解除手段として機能せず、結果として、ラッチ15によるストライカ9bの解放が行われないこととなる。このため、不意にバッテリユニット3が載置台27上に落下することが生じ難くなっている。このため、この車両用バッテリユニット装着装置では、好適にバッテリユニット3の取り外しを行うことが可能となっている。
【0076】
また、各ハウジング13には、挿通孔13cに挿通されたピン11を案内するガイド部13dが形成されている。このため、挿通孔13cにピン11を挿通させ易くなる。このため、この車両用バッテリユニット装着装置では、車体1aに対するバッテリユニット3の装着時及び取り外し時において、載置台27におけるバッテリユニット3の装着位置の位置決めが容易となっており、バッテリユニット3の装着及び取り外しが容易となっている。
【0077】
以上において、本発明を実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
【0078】
例えば、ラッチ15における係止状態及び解放状態を検知し、検知信号を送信可能な検知手段を設けることができる。そして、制御装置7aは、この検知信号に基づいて、第1ソレノイド19を駆動させて、ロックピン25を突出又は収納させても良い。この場合、バッテリユニット3の固定及び取り外しにおいて、誤操作が未然に防止されるようになる
【0079】
また、ケース3aに複数の凹部を形成し、各凹部内に各ロック装置5をそれぞれ位置させつつ、各ロック装置5とケース3aとを固定させても良い。この場合、バッテリユニット3から各ロック装置5が突出せず、搭載スペース1bを小型化することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明は、バッテリ搭載ステーションとして利用可能である。
【符号の説明】
【0081】
1a…車体
1b…搭載スペース(装着位置)
3…バッテリユニット
5…ロック装置
7…移載装置
7a…制御装置
9b…ストライカ
11…ピン(ロック解除手段)
13…ハウジング
13b…進入口
13c…挿通孔
13d…ガイド部
15…ラッチ
17…ポール
25…ロックピン(ポール固定手段)
27…載置台
27b…第2ソレノイド(ピン駆動機構、ロック解除手段)
28…リミットスイッチ(検知手段)
36…昇降機構
O1…第1揺動軸芯
O2…第2揺動軸芯
α…第1長さ
β…第2長さ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体における所定の装着位置までバッテリユニットを移動させるとともに、該車体に対して該バッテリユニットの装着を行う車両用バッテリユニット装着装置であって、
前記車体及び前記バッテリユニットの一方に設けられるストライカと、
該車体及び該バッテリユニットの他方に設けられ、該ストライカを固定又は解放可能なロック装置とを備え、
該ロック装置は、該ストライカを進入させる進入口が形成されたハウジングと、該ハウジングに対して第1揺動軸芯周りに揺動可能に支持され、該進入口内で該ストライカを係止する係止状態と該進入口内で該ストライカを解放する解放状態とを切り替え可能なラッチと、該ラッチの揺動を固定可能なポールとを有し、
該ロック装置は、該バッテリユニットが前記装着位置に位置することにより、該ストライカを固定可能に設けられていることを特徴とする車両用バッテリユニット装着装置。
【請求項2】
前記車体に対して前記バッテリユニットの取り外しを行う車両用バッテリユニット装着装置であって、
前記ポールは、前記ラッチの揺動を固定可能な第1位置と、該ラッチの揺動を解放可能な第2位置との間で、前記ハウジングに対して第2揺動軸芯周りに揺動可能に支持され、
該バッテリユニットの取り外し時には、該ポールを該第1位置から該第2位置へ揺動させるロック解除手段を備えている請求項1記載の車両用バッテリユニット装着装置。
【請求項3】
前記バッテリユニットを前記装着位置まで移動させるとともに、該バッテリユニットを該装着位置から移動させる移載装置を備えている請求項2記載の車両用バッテリユニット装着装置。
【請求項4】
前記ストライカは前記車体に設けられ、
前記ロック装置は前記バッテリユニットに設けられている請求項3記載の車両用バッテリユニット装着装置。
【請求項5】
前記移載装置は、前記バッテリユニットを上面に載置する載置台と、該載置台を昇降させる昇降機構とを有し、
前記ロック装置の前記ハウジングには下方に開く挿通孔が形成され、
前記ロック解除手段は、該載置台に設けられ、該載置台から上方に延びるピンと、該ピンを該挿通孔に挿通させた状態で該載置台上の該バッテリユニットの位置決めが可能な第1長さ、または、該ポールと当接して該ポールを前記第1位置から前記第2位置へ揺動可能な第2長さに変動させるピン駆動機構とを有している請求項4記載の車両用バッテリユニット装着装置。
【請求項6】
前記載置台には、前記バッテリユニットの取り外し時に該バッテリユニットと該載置台とが当接したことを検知して検知信号を発信可能な検知手段が設けられ、
前記検知信号に基づいて前記ピンが前記第1長さから前記第2長さになるように、前記ピン駆動機構を駆動させる制御手段を備えている請求項5記載の車両用バッテリユニット装着装置。
【請求項7】
前記ハウジングには、前記挿通孔に挿通された前記ピンを案内するガイド部が形成されている請求項5又は6記載の車両用バッテリユニット装着装置。
【請求項8】
前記ロック装置は、前記ポールの揺動を固定可能なポール固定手段を有している請求項2乃至7のいずれか1項記載の車両用バッテリユニット装着装置。
【請求項1】
車体における所定の装着位置までバッテリユニットを移動させるとともに、該車体に対して該バッテリユニットの装着を行う車両用バッテリユニット装着装置であって、
前記車体及び前記バッテリユニットの一方に設けられるストライカと、
該車体及び該バッテリユニットの他方に設けられ、該ストライカを固定又は解放可能なロック装置とを備え、
該ロック装置は、該ストライカを進入させる進入口が形成されたハウジングと、該ハウジングに対して第1揺動軸芯周りに揺動可能に支持され、該進入口内で該ストライカを係止する係止状態と該進入口内で該ストライカを解放する解放状態とを切り替え可能なラッチと、該ラッチの揺動を固定可能なポールとを有し、
該ロック装置は、該バッテリユニットが前記装着位置に位置することにより、該ストライカを固定可能に設けられていることを特徴とする車両用バッテリユニット装着装置。
【請求項2】
前記車体に対して前記バッテリユニットの取り外しを行う車両用バッテリユニット装着装置であって、
前記ポールは、前記ラッチの揺動を固定可能な第1位置と、該ラッチの揺動を解放可能な第2位置との間で、前記ハウジングに対して第2揺動軸芯周りに揺動可能に支持され、
該バッテリユニットの取り外し時には、該ポールを該第1位置から該第2位置へ揺動させるロック解除手段を備えている請求項1記載の車両用バッテリユニット装着装置。
【請求項3】
前記バッテリユニットを前記装着位置まで移動させるとともに、該バッテリユニットを該装着位置から移動させる移載装置を備えている請求項2記載の車両用バッテリユニット装着装置。
【請求項4】
前記ストライカは前記車体に設けられ、
前記ロック装置は前記バッテリユニットに設けられている請求項3記載の車両用バッテリユニット装着装置。
【請求項5】
前記移載装置は、前記バッテリユニットを上面に載置する載置台と、該載置台を昇降させる昇降機構とを有し、
前記ロック装置の前記ハウジングには下方に開く挿通孔が形成され、
前記ロック解除手段は、該載置台に設けられ、該載置台から上方に延びるピンと、該ピンを該挿通孔に挿通させた状態で該載置台上の該バッテリユニットの位置決めが可能な第1長さ、または、該ポールと当接して該ポールを前記第1位置から前記第2位置へ揺動可能な第2長さに変動させるピン駆動機構とを有している請求項4記載の車両用バッテリユニット装着装置。
【請求項6】
前記載置台には、前記バッテリユニットの取り外し時に該バッテリユニットと該載置台とが当接したことを検知して検知信号を発信可能な検知手段が設けられ、
前記検知信号に基づいて前記ピンが前記第1長さから前記第2長さになるように、前記ピン駆動機構を駆動させる制御手段を備えている請求項5記載の車両用バッテリユニット装着装置。
【請求項7】
前記ハウジングには、前記挿通孔に挿通された前記ピンを案内するガイド部が形成されている請求項5又は6記載の車両用バッテリユニット装着装置。
【請求項8】
前記ロック装置は、前記ポールの揺動を固定可能なポール固定手段を有している請求項2乃至7のいずれか1項記載の車両用バッテリユニット装着装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−1335(P2013−1335A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−136802(P2011−136802)
【出願日】平成23年6月20日(2011.6.20)
【出願人】(000003218)株式会社豊田自動織機 (4,162)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月20日(2011.6.20)
【出願人】(000003218)株式会社豊田自動織機 (4,162)
【Fターム(参考)】
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