説明

車両用バッテリ監視装置、車両用バッテリ監視システム及び車両用のバッテリ診断方法

【課題】ユーザの好みに応じて電池の監視単位を変更する。
【解決手段】複数の単電池を接続したバッテリ2の劣化に関する診断を行う車両用バッテリの監視方法であって、バッテリ2の監視単位を設定する第1のステップと、第1のステップで設定された監視単位に基づき劣化に関する診断を行う第2のステップと、バッテリ2の診断方法を設定する第3のステップと、バッテリ2が搭載される車両1の車歴情報を入力する第4のステップとを有することを特徴とする請求項9又は10に記載の車両用バッテリの監視方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載されるバッテリの劣化に関する診断を行う車両用バッテリ監視装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
充放電可能なバッテリを動力源として搭載したハイブリッド自動車(Hybrid Vehicle)、電気自動車(Electric Vehicle)が知られている。バッテリは、複数の単電池を電気的に接続した組電池として車両に搭載されている。バッテリは、充放電を繰り返すことにより劣化する。このため、車両の性能を維持するためには、所定周期でバッテリを交換する必要がある。
【0003】
バッテリの劣化状態を判定する判定手段として、特許文献1は、バッテリ使用時間、バッテリ使用温度平均、バッテリ平均電圧、充電回数、平均充電度、内部抵抗などのパラメータに基づき、バッテリの劣化度を判別し、これを車両のディスプレイに表示する車両診断システムを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−227141号公報
【特許文献2】特開2007−282413号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1の構成では、単電池の個数に応じた監視単位をユーザの好みに応じて変更することができなかった。例えば、複数の単電池から構成される電池スタックを複数接続したバッテリについて劣化状態を判定する場合、バッテリ全体の劣化状態しか判定できなかった。ここで、バッテリは高価であるため、バッテリの全体を交換した場合にはコストが増大し、ユーザの負担が大きくなる。
【0006】
したがって、ユーザによっては、不具合が生じたバッテリの一部(単電池、電池スタック)のみを交換し、バッテリ全体の交換を望まない場合がある。
【0007】
そこで、本発明は、ユーザの好みに応じてバッテリの監視単位を変更できる車両用バッテリ監視装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本願発明に係る車両用バッテリ監視装置は、(1)複数の単電池を接続したバッテリの劣化に関する診断を行う車両用バッテリ監視装置であって、前記バッテリの監視単位を設定する第1の設定手段と、前記第1の設定手段で設定された監視単位に基づき、前記バッテリの劣化に関する診断を実行するコントローラと、を備えることを特徴とする。
【0009】
(2)(1)の構成において、前記バッテリの診断方法を設定する第2の設定手段を設けることができる。(2)の構成によれば、ユーザが好みに応じて監視単位及び診断方法を選択することができる。
【0010】
(3)(1)又は(2)の構成において、前記監視単位を前記診断方法に応じて変更することができる。(3)の構成によれば、一つの監視単位についてユーザの好みに応じた診断方法を選択することができる。
【0011】
(4)(1)乃至(3)の構成において、前記バッテリは、複数の単電池を接続した電池スタックを複数備えた電池パックから構成されており、前記単電池の単位で監視を行う第1の監視単位、前記電池スタックの単位で監視を行う第2の監視単位及び前記電池パックの単位で監視を行う第3の監視単位のうちいずれかの監視単位を前記第1の設定手段において設定することができる。(4)の構成によれば、ユーザは好みに応じて単電池、電池スタック及び電池パックのいずれかを監視単位として選択することができる。
【0012】
(5)(1)乃至(4)の構成において、前記バッテリが搭載される車両の車歴情報を入力する車歴入力手段を設けることができる。(4)の構成によれば、設定された監視単位の劣化を判定する際に前記監視単位の診断結果と比較される基準データの特定が容易となる。
【0013】
(6)(5)の構成において、前記診断結果を前記車歴情報に対応付けて該車両用バッテリ監視装置の外部に送信する通信部を備えている。(6)の構成によれば、前記診断結果を他の装置に送信することができる。
【0014】
(7)(6)に記載の前記車両用バッテリ監視装置と、前記通信部を介して前記バッテリ監視装置と通信を行う診断装置とを有し、前記診断装置は、記憶部と、診断コントローラとを有し、前記診断コントローラは、前記記憶部に記憶された基準データと、前記診断結果とを比較して、前記第1の設定手段で設定された監視単位の劣化判定を行うことを特徴とする車両用バッテリ監視システム。
【0015】
(8)(7)の構成において、前記診断コントローラは、前記診断結果の劣化度が前記基準データよりも高いと判定した場合には、前記基準データを前記診断結果に書き換えることができる。(8)の構成によれば、精度の高い診断データを収集することができる。
【0016】
(9)(8)の構成において、複数の単電池を接続したバッテリの劣化に関する診断を行う車両用バッテリの監視方法であって、前記バッテリの監視単位を設定する第1のステップと、前記第1のステップで設定された監視単位に基づき劣化に関する診断を行う第2のステップと、を有することを特徴とする車両用バッテリの監視方法。
【0017】
(10)(9)の構成において、前記バッテリの診断方法を設定する第3のステップを有してもよい。(10)の構成によれば、ユーザが好みに応じて監視単位及び診断方法を選択することができる。
【0018】
(11)(9)又は(10)の構成において、前記バッテリが搭載される車両の車歴情報を入力する第4のステップを有してもよい。(11)の構成によれば、設定された監視単位の劣化を判定する際に前記監視単位の診断結果と比較される基準データの特定が容易となる。
【0019】
(12)(9)乃至(11)の構成において、前記バッテリは、複数の単電池を接続した電池スタックを複数備えた電池パックから構成されており、前記第1のステップにおいて、前記単電池の単位で監視を行う第1の監視単位、前記電池スタックの単位で監視を行う第2の監視単位及び前記電池パックの単位で監視を行う第3の監視単位のうちいずれかの監視単位を設定することができる。(12)の構成によれば、ユーザは好みに応じて単電池、電池スタック及び電池パックのいずれかを監視単位として選択することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ユーザの好みに応じてバッテリの監視単位を変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】電池故障情報管理サーバを備えるネットワーク管理システムのシステム構成図である。
【図2】バッテリの充放電に関わる要素のブロック図である。
【図3】電池スタックの分解斜視図である。
【図4】電池寿命監視装置のブロック図である。
【図5】3つの異なる電池セルにおける電圧値の挙動を示した図である。
【図6】バッテリを強制的に放電させたときの3つの異なる電池セルの電圧値の挙動を示している。
【図7】3つの異なる電池セルにおいて、電流値および電圧値の関係(I−V特性)を示している。
【図8】3つの異なる電池セルの放電を間欠的に行うとともに、これらの電池セルの放電電流(I1<I2<I3)を段階的に増加させたことを示している。
【図9】劣化診断方法の手順を示したフローチャートである。
【図10】車歴情報を入力する際のUI(User Interface)を模式的に示した模式図である。
【図11】診断単位を選択する際のUI(User Interface)を模式的に示した模式図である.
【図12】診断モードを選択する際のUI(User Interface)を模式的に示した模式図である。
【図13】改善情報を表示する際のUI(User Interface)を模式的に示した模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図面を参照しながら、本発明の車両用バッテリ監視装置について説明する。図1は電池故障情報管理サーバ(診断装置)を備えるネットワーク管理システムの構成を示すネットワーク構成図である。本実施形態の車両用バッテリ監視システムは、電池故障情報管理サーバ5、複数の店舗サーバ50A〜50Nを含む。電池故障情報管理サーバ5及び複数の店舗サーバ50A〜50Nは互いに、ネットワークを介して接続されている。ネットワークは、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)であってもよい。
【0023】
電池故障情報管理サーバ5は、サーバコントローラ(診断コントローラ)501、サーバメモリ502及びHDD(Hard Disk Drive)503を備える。サーバコントローラ501は、電子故障情報管理サーバ5全体の制御を司る。サーバコントローラ501は、CPU(Central Processing Unit)であってもよい。電池故障情報管理サーバ5は、ネットワークを経由して店舗サーバ50A〜50Nが送信する電池劣化診断情報を受信して、HDD(記憶部)503に蓄積する。サーバコントローラ501は、店舗サーバ50A〜50Nからの要求に応じて、HDD503に蓄積した電池劣化診断情報を送信することもできる。
【0024】
ここで、HDD503に蓄積される電池劣化診断情報は、車種別のバッテリ劣化情報を車歴情報に対応付けた情報であってもよい。バッテリ劣化情報は、バッテリの電圧特性、放電特性、内部抵抗であってもよい。これらのバッテリ劣化情報は、後述するように、バッテリ単位、スタック単位、セル単位で前記車歴情報に対応付けられた状態でHDD503に記憶されている。
【0025】
車歴情報は、使用地域に関する情報、使用目的に関する情報、使用実績に関する情報を含んでも良い。使用地域に関する情報は、温度情報、湿度情報及び地形情報を含んでも良い。使用目的は、用途、走行履歴を含んでも良い。使用実績は、距離、使用年数を含んでもよい。
【0026】
電池故障情報管理サーバ5は、店舗サーバ50A〜50Nから送信される電池劣化診断情報に基づき、HDD503に蓄積された基準データを更新する。例えば、店舗サーバ50A〜50Nから送信される最新の電池劣化診断情報に基づき得られる電池の劣化度が、HDD503に記憶された基準データに基づき得られる電池の劣化度よりも高い場合には、基準データを最新の電池劣化診断情報に更新する。
【0027】
サーバコントローラ501は、電池故障情報管理サーバ5における各種処理を行う役割を備え、サーバメモリ502が格納するプログラムを実行することにより種々の機能を実現する。サーバメモリ502は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、VRAM(Video RAM)であってもよい。
【0028】
店舗サーバ50A〜50Nは車両の各販売店に設置してもよい。店舗サーバ50Aには、車両用バッテリ監視装置30が通信可能に接続されている。店舗サーバ50Aと車両用バッテリ監視装置30との間に表示した矢印は通信方向を示しており、店舗サーバ50A及び車両用バッテリ監視装置30は双方向通信できるように構成されている。したがって、ユーザは販売店に行くことにより、任意のタイミングで劣化診断を受けることができる。なお、他の店舗サーバ50B〜50Nはそれぞれ、電池寿命装置30を備えているが、本明細書及び図面では説明を簡略化するため省略している。
【0029】
車両用バッテリ監視装置30は、車両1に搭載されたバッテリ2の劣化診断を行う。車両1は、ハイブリッド自動車、電気自動車であってもよい。車両用バッテリ監視装置30は、ケーブル81を介してバッテリ2に接続されている。車両用バッテリ監視装置30は、バッテリ2が車両1に搭載された状態で劣化診断を行うことができる。
【0030】
次に、図2及び図3を参照しながら、バッテリ2が搭載された車両1における一部の構成について説明する。図2はバッテリ2の充放電に関わる要素のブロック図である。図3は電池スタックの分解斜視図である。ここで、図3に図示するX軸、Y軸及びZ軸は互いに異なる直交する三軸を示す。
【0031】
バッテリ2は、システムメインリレー101A、101Bを介して、昇圧回路102に接続されている。昇圧回路102は、バッテリ2の出力電圧を昇圧してからインバータ103に出力する。インバータ103は、昇圧回路102からの直流電力を交流電力に変換してモータ・ジェネレータ(三相交流モータ)104に出力する。モータ・ジェネレータ104で生成された運動エネルギは、車両1を走行させるエネルギとして用いられる。
【0032】
また、車両1の制動時には、モータ・ジェネレータ104によって電気エネルギが生成され、インバータ103に出力される。インバータ103は、モータ・ジェネレータ104からの交流電力を直流電力に変換して、昇圧回路102に出力する。昇圧回路102は、インバータ103の出力電圧を降圧してからバッテリ2に出力し、バッテリ2の充電を行う。
【0033】
バッテリ2は、複数の電池スタック20A〜20Zを含む。これらの電池スタック20A〜20Zは導線を介して電気的に直列に接続されている。電池スタック20Aは複数の電池セル(単電池)201A〜201Eを含む。これらの電池セル201A〜201Eは、スペーサ202Aを介してX軸方向に積層されている。この積層体のX軸方向の両端部には一対のエンドプレート203Aが位置する。
【0034】
一対のエンドプレート203Aには、図示しない拘束バンドが連結されている。拘束バンドは、エンドプレート203Aを介して電池セル201A〜201EをX軸方向に圧縮する圧縮力を付与する。これによりバッテリ2の出力特性を維持できる。
【0035】
電池セル201Aはリチウムイオン電池であってもよい。電池セル201Aはその上端面に正極端子201A及び負極端子201Bを備える。これらの正極端子2011A及び負極端子2012AはY軸方向において向き合う。これらの正極端子2011A及び負極端子2012Aはそれぞれ、図示しないバスバー(導電板)を介して隣接する別の電池セル201の負極端子2012A及び正極端子2011Aに接続される。
【0036】
スペーサ202AのX軸方向の端面には複数のリブ2021Aが形成されている。これらのリブ2021Aは、Z軸方向に所定の間隔を隔てて位置する。各リブ2021AはY軸方向に延びている。電池スタック20Aの組み立て状態において、各リブ2021Aは電池セル201Aの外面に当接する。これによりZ軸方向に並ぶリブ2021Aの間にY軸方向に延びる冷却通路が形成される。
【0037】
電池スタック20AのY軸方向の一端面側から前記冷却通路内に冷却風が供給される。冷却通路に供給された冷却風は、各電池セル201A〜201Eを冷却しながら移動し、電池スタック20AのY軸方向の他端面側から排出される。これにより、電池セル201A〜201Eの温度上昇に伴う劣化が抑制される。冷却風は、図示しないファンにより生成される。ファンは、シロッコ式のファン、クロスフロー型のファン、或いはプロペラ式のファンであってもよい。
【0038】
図2を参照して、バッテリ2の各電池セル201には、電圧検出回路105が接続されており、電圧検出回路105は、各電池セル201の電圧値に関する情報をバッテリコントローラ106に出力する。バッテリ2には、電流センサ107が接続されており、電流センサ107は、バッテリ2に流れる電流値に関する情報をバッテリコントローラ106に出力する。
【0039】
次に、図4を参照しながら、車両用バッテリ監視装置30の構成を詳細に説明する。矢印は信号の流れる方向を示す。車両用バッテリ監視装置30は、劣化監視コントローラ31、データ送受信部(通信部)32、入力部(第1の設定手段、第2の設定手段、車歴情報入力手段)33、表示部34及び劣化監視メモリ35を備える。劣化監視コントローラ31は、車両用バッテリ監視装置30全体の制御を司る。入力部33は、キーボード(Keyboard)、マウス(Mouse)、タッチパネル(touch panel)、タッチパッド(touchpad)、ペンタブレット(graphics tablet)、専用ボタン等から構成することができる。
【0040】
表示部34は、LCD(Liquid crystal display)、EL(Electronic Luminescence)、PDP(Plasma Display Panel)、CRT(Cathode Ray Tube)等から構成されることができる。ただし、入力部33及び表示部34の機能を表示入力部(例えば、タッチパネルディスプレイ)に統合することもできる。
【0041】
劣化監視メモリ35は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、VRAM(Video RAM)であってもよい。
【0042】
劣化監視メモリ35には、第1〜第3の劣化診断モードを実行する実行プログラムを記憶させてもよい。第1の劣化診断モードは、バッテリ2の充放電に応じた電圧変動を検出するモードである。図5は、3つの電池セル201A,201E,201Fにおける電圧値の挙動(一例である)を示している。バッテリ2の充放電に応じて、電池セル201A,201E,201Fの電圧値は変化するが、電池セル201A,201E,201Fの入出力特性にバラツキが生じている場合には、電池セル201A,201E,201Fの電圧値の挙動が互いに異なることがある。
【0043】
図5に示すように、電池セル201Fは、時間の経過とともに、他の電池セル201A,201Eよりも電圧値が低下しており、劣化が進んでいると判断することができる。このように電池セル201A〜201Zの電圧値を監視することにより、電池セル201Zが劣化状態にあるか否かを判断することができる。
【0044】
ここで、電池故障情報管理サーバ5のHDD503には、電池セル201A〜201Zと車歴情報が同じ電池セルの電圧変動に関する基準データが記憶されている。したがって、これらの電圧変動の波形を互いに比較して、電池セル201Fの電圧降下量が、基準データよりも大きい場合には、電池セル201Fが劣化したものと判別することができる。この場合、電池故障情報管理サーバ5のHDD503に記憶された基準データは、電池セル201Fの電圧変動に関するデータに書き換えられる。
【0045】
図5に図示する実施形態では、電池セル201A〜201Zの単位に基づき電圧変動を検出したが、電池セル201よりも単位が大きい電池スタック20A〜20Zの単位で電圧変動を検出することもできる。
【0046】
ここで、電池故障情報管理サーバ5のHDD503には、電池スタック20A〜20Zと車歴情報が同じ電池スタックの電圧変動に関する基準データが記憶されている。したがって、これらの電圧変動の波形を互いに比較して、電池スタック20B(一例である)の電圧降下量が、基準データよりも大きい場合には、電池スタック20Bが劣化したものと判別することができる。この場合、電池故障情報管理サーバ5のHDD503に記憶された基準データは、電池スタック20Bの電圧変動に関するデータに書き換えられる。
【0047】
電池スタック20A〜20Zよりも単位が大きいバッテリ2の単位で電圧変動を検出することもできる。ここで、電池故障情報管理サーバ5のHDD503には、バッテリ2と車歴情報が同じバッテリの電圧変動に関する基準データが記憶されている。したがって、これらの電圧変動の波形を比較して、バッテリ2の電圧降下量が、基準データよりも大きい場合には、バッテリ2が劣化したものと判別することができる。この場合、電池故障情報管理サーバ5のHDD503に記憶された基準データは、バッテリ2の電圧変動に関するデータに書き換えられる。
【0048】
このように、電池故障情報管理サーバ5のHDD503に記憶された基準データは、順次更新されるため、電池劣化診断結果の精度を向上させることができる。なお、初期状態において、電池故障情報管理サーバ5のHDD503に記憶される基準データは、メーカが予め定めたメーカ値であってもよい。
【0049】
第2の劣化診断モードは、バッテリ2の放電特性を検出するモードである。図6は、バッテリ2を強制的に放電させたときの3つの電池セル201A,201E,201Fの電圧値の挙動を示している。図6に示すように、電池セル201Fの電圧値は、他の電池セル201A,201Eの電圧値よりも早いタイミングで低下し始めており、電池セル201Fは、劣化が進んでいると判断することができる。このように、バッテリ2を強制放電させたときの各電池セル201A〜201Zの電圧値の低下を監視することにより、各電池セル201A〜201Zが劣化状態にあるか否かを判断することができる。
【0050】
ここで、電池故障情報管理サーバ5のHDD503には、電池セル201A〜201Zと車歴情報が同じ電池セルの放電特性に関する基準データが記憶されている。したがって、これらの放電特性の波形を互いに比較して、電池セル201Fの電圧降下量が、基準データよりも大きい場合には、電池セル201Fが劣化したものと判別することができる。この場合、電池故障情報管理サーバ5のHDD503に記憶された基準データは、電池セル201Fの放電特性に関するデータに書き換えられる。
【0051】
図6に図示する実施形態では、各電池セル201A〜201Zについて放電特性を調べたが、電池セル201よりも単位が大きい電池スタック20A〜20Zの単位で放電特性を検出することもできる。ここで、電池故障情報管理サーバ5のHDD503には、電池スタック20A〜20Zと車歴情報が同じ電池スタックの放電特性に関する基準データが記憶されている。したがって、これらの放電特性の波形を互いに比較して、電池スタック20B(一例である)の電圧降下量が、基準データよりも大きい場合には、電池スタック20Bが劣化したものと判別することができる。この場合、電池故障情報管理サーバ5のHDD503に記憶された基準データは、電池スタック20Bの放電特性に関するデータに書き換えられる。
【0052】
電池スタック20A〜20Zよりも単位が大きいバッテリ2の単位で放電特性を検出することもできる。ここで、電池故障情報管理サーバ5のHDD503には、バッテリ2と車歴情報が同じバッテリの電圧変動に関する基準データが記憶されている。したがって、これらの電圧変動の波形を互いに比較して、バッテリ2の電圧降下量が、基準データよりも大きい場合には、バッテリ2が劣化したものと判別することができる。この場合、電池故障情報管理サーバ5のHDD503に記憶された基準データは、バッテリ2の電圧変動に関するデータに書き換えられる。
【0053】
第3の劣化診断モードは、内部抵抗を検出するモードである。図7には、3つの電池セル201A,201E,201Fにおいて、電流値および電圧値の関係(I−V特性)を示している。図7に示す例では、電池セル201A,201E,201Fの電流値を、電流センサを用いて検出している。図8に示すように、電池セル201A,201E,201Fの放電を間欠的に行うとともに、電池セル201A,201E,201Fの放電電流(I1<I2<I3)を段階的に増加させた場合において、電池セル201A,201E,201Fの電圧値を測定する。
【0054】
ここで、電池セル201A,201E,201Fの入出力特性にバラツキが生じている場合には、図7に示すように、電流値および電圧値の関係が互いに異なることになる。図8では、放電電流を電流値I1から電流値I3に変化させたときに、電池セル201Fの電圧値が最も低下しており、電池セル201Fは、劣化が進んでいると判断することができる。このように、電池セル201A〜201Zにおける電流値および電圧値の関係(言い換えれば、電池セル201A〜201Zの内部抵抗)を監視することにより、電池セル201A〜201Zが劣化状態にあるか否かを判断することができる。
【0055】
ここで、電池故障情報管理サーバ5のHDD503には、電池セル201A〜201Zと車歴情報が同じ電池セルの内部抵抗に関する基準データが記憶されている。したがって、これらの内部抵抗を互いに比較して、電池セル201Fの内部抵抗が、基準データよりも大きい場合には、電池セル201Fが劣化したものと判別することができる。この場合、電池故障情報管理サーバ5のHDD503に記憶された基準データは、電池セル201Fの内部抵抗に関するデータに書き換えられる。
【0056】
図7に図示する実施形態では、各電池セル201A〜201Zの内部抵抗を検出したが、電池セル201よりも単位が大きい電池スタック20A〜20Zの単位で内部抵抗を検出することもできる。ここで、電池故障情報管理サーバ5のHDD503には、電池スタック20A〜20Zと車歴情報が同じ電池スタックの内部抵抗に関する基準データが記憶されている。したがって、これらの内部抵抗の波形を互いに比較して、電池スタック20B(一例である)の内部抵抗が、基準データよりも大きい場合には、電池スタック20Bが劣化したものと判別することができる。この場合、電池故障情報管理サーバ5のHDD503に記憶された基準データは、電池スタック20Bの内部抵抗に関するデータに書き換えられる。
【0057】
電池スタック20A〜20Zよりも単位が大きいバッテリ2の単位で内部抵抗を検出することもできる。ここで、電池故障情報管理サーバ5のHDD503には、バッテリ2と車歴情報が同じバッテリの内部抵抗に関する基準データが記憶されている。したがって、これらの内部抵抗の波形を比較して、バッテリ2の内部抵抗が、基準データよりも大きい場合には、バッテリ2が劣化したものと判別することができる。この場合、電池故障情報管理サーバ5のHDD503に記憶された基準データは、バッテリ2の内部抵抗に関するデータに書き換えられる。
【0058】
次に、図9乃至図13を参照しながら、電池の故障診断方法について説明する。図9は、故障診断方法の手順を示したフローチャートである。図10は、車歴情報を入力する際のUI(User Interface)を模式的に示した模式図である。図11は、診断単位を選択する際のUI(User Interface)を模式的に示した模式図である。図12は、診断モードを選択する際のUI(User Interface)を模式的に示した模式図である。図13は、改善情報を表示する際のUI(User Interface)を模式的に示した模式図である。なお、図9のフローチャートは、車両用バッテリ監視装置30の劣化監視コントローラ31が実行する。
【0059】
ステップS101において、劣化監視コントローラ31は、車両用バッテリ監視装置30及びバッテリ2がケーブル81を介して接続されたか否かを判別する。車両用バッテリ監視装置30及びバッテリ2がケーブル81を介して接続された場合にはステップS102に進み、車両用バッテリ監視装置30及びバッテリ2が非接続である場合にはこのフローを終了する。
【0060】
ステップS102において、劣化監視コントローラ31は、表示部34に車歴情報入力画面を表示する。図10を参照して、表示部34には、車歴情報としての温度、湿度、地形、用途、走行履歴、距離及び使用年月の入力画面が表示される。車両1のユーザ、或いは各販売店の店員は、入力部33を介して、表示部34に車歴情報を入力する。なお、本実施形態では、これらの車歴情報を入力部33を介して入力する構成としたが、車両1に搭載された図示しないメモリに記憶された車歴情報を取得する構成であってもよい。すなわち、いわゆるナビゲーションシステムを搭載している車両の場合、劣化監視コントローラ31は、車両1の前記メモリに記憶された車歴情報を読み出して、これを表示部34に表示することができる。車両1のユーザ或いは販売店の店員は、前記車歴情報を表示部34を介して確認することができる。また、必要に応じて、表示部34に表示された車歴情報を入力部33を操作することにより変更することもできる。
【0061】
ステップS103において、劣化監視コントローラ31は、車歴情報としての温度、湿度、地形、用途、走行履歴、距離及び使用年月の全てが入力されたか否かを判別して、全て入力された場合にはステップS104に進む。
【0062】
ステップS104において、劣化監視コントローラ31は、表示部34に監視単位選択画面を表示する。図11を参照して、表示部34には、監視単位を示す文字情報として「パック」、「スタック」、「セル(モジュール)」が表示される。これらの文字情報の横にはチェックボックスが表示される。ユーザ、或いは各販売店の店員は、入力部33を介してこのチェックボックスを選択することにより、監視単位を選択することができる。本実施形態では、監視単位としてセルが選択されている。なお、「監視単位」における「単位」とは、バッテリの管理上区分けされる電池の個数に対応したグループのことを意味し、管理上、パックの一部の電池群を電池ブロックと称する場合もある。この場合、電池ブロックについても監視単位の対象となり得る。
【0063】
上述の構成によれば、監視単位をユーザの好みに応じて変更することができる。ユーザがバッテリ交換時のコスト削減を望む場合には、監視単位としてセルを選択し、劣化が激しいと診断された電池セルのみを交換すればよい。これにより、環境負荷を軽減することもできる。さらに、ユーザがコストを気にしない場合には、監視単位としてパック或いはスタックを選択することができる。例えば、車検が近い場合には、パック或いはスタックの単位で交換を望む場合がある。また、ユーザが劣化判定に要する時間を短くしたい場合には、大きな監視単位を選択すればよい。すなわち、大きな監視単位を選択した場合には、各電池セル201A〜201Zについて劣化診断を行う必要がなくなるため、過剰な計算処理を低減することができる。また、車両の使用地域、目的が変わった際に、柔軟に監視単位を変更することができる。
【0064】
ステップS105において、劣化監視コントローラ31は、監視単位が選択されたか否かを判別して、監視単位が選択された場合には、ステップS106に進む。
【0065】
ステップS106において、劣化監視コントローラ31は、表示部34に電池劣化診断方法選択画面を表示する。図12を参照して、表示部34には、電池劣化診断方法を示す文字情報として第1のモード(電圧特性)、第2のモード(放電特性)、第3のモード(内部抵抗)が表示される。これらの文字情報の横にはチェックボックスが表示される。車両1のユーザ或いは販売店の店員は、入力部33を介して、このチェックボックスを選択することにより、電池劣化診断方法を選択することができる。本実施形態では、電池劣化診断方法として第3のモード(内部抵抗)が選択されている。これらの第1〜第3のモードの内容については、前述したため説明を繰り返さない。
【0066】
このように、ユーザが診断モードを選択できるように構成することにより、ユーザの好みに応じたサービスを提供することができる。ステップS107において、劣化監視コントローラ31は、電池劣化診断方法が選択されたか否かを判別して、電池劣化診断方法が選択された場合には、ステップS108に進む。
【0067】
ステップS108において、劣化監視コントローラ31は、選択された電池劣化診断方法、つまり、劣化監視メモリ35に記憶された第3のモード(内部抵抗)の動作プログラムを読み出すとともに、これを実行する。
【0068】
ステップS109において、劣化監視コントローラ31は、電池寿命を診断、つまり、全ての電池セル201A〜201Zについて電池寿命を診断したかを判断する。ステップS109において全ての電池セル201A〜201Zについて電池寿命を診断した場合には、その診断結果を一旦劣化監視メモリ35に記憶する。
【0069】
ステップS110において、劣化監視コントローラ31は、診断結果をステップS103において入力した車歴情報とともにデータ送受信部32から店舗サーバ50Aに送信し、さらに電池故障情報管理サーバ5に送信する。
【0070】
電池故障情報管理サーバ5は、受信した車歴情報に基づき、HDD503に記憶された対応する基準データを読み出し、この基準データと診断結果を比較する。本実施形態では、
HDD503に記憶された対応する内部抵抗に関する基準データと、全ての電池セル201A〜201Zの内部抵抗に関する診断結果とを比較し、基準データよりも内部抵抗が高い電池セル201Fを特定する。電池故障情報管理サーバ5は、電池セル201Fが電池劣化していることを示す改善情報を、店舗サーバ50Aを介して車両用バッテリ監視装置30に送信する。
【0071】
ステップS111において、劣化監視コントローラ31は、データ送受信部32が電池故障情報管理サーバ5から送信された改善情報を受信したか否かを判別し、改善情報を受信した場合にはステップS112に進む。ステップS112において、劣化監視コントローラ31は、受信した改善情報を劣化監視メモリ35に記憶する。
【0072】
ステップS113において、劣化監視コントローラ31は、受信した改善情報を表示部34に表示する。図13を参照して、劣化監視コントローラ31は、改善情報として故障した箇所を特定する情報と改善方法に関する情報とを表示する。本実施形態では、電池セル201Fが故障したことを表示する。また、改善方法として、電池セル201F、電池スタック20B及び電池パック2のうちいずれかの単位で交換できることを表示する。したがって、ユーザは、好みに応じた改善方法を選択することができる。
【0073】
(変形例1)
上述の実施形態では、車両用バッテリ監視装置30において診断された診断結果を電池故障情報管理サーバ5に送信し、電池故障情報管理サーバ5において劣化判定を行ったが本発明はこれに限られるものではない。前記劣化判定は、車両用バッテリ監視装置30において行うこともできる。この場合、車両用バッテリ監視装置30は、電池故障情報管理サーバ5から基準データを通信により取得し、劣化監視メモリ35に記憶する。劣化監視コントローラ31は、診断結果に基づく劣化度が基準データよりも高い場合には、前記診断結果をデータ送受信部32を介して、電池故障情報管理サーバ5に送信する。電池故障情報管理サーバ5は、HDD503に記憶された基準データを受信した診断結果に書き換える。
【0074】
(変形例2)
車両用バッテリ監視装置30は、車両に搭載することもできる。この場合、車両用バッテリ監視装置30を用いた劣化診断は、車両上で行われる。ユーザは、販売店に行かなくても車両診断を行うことができる。また、バッテリ2を車両1から取り外した状態で、車両用バッテリ監視装置30による診断を行う構成であってもよい。
【0075】
(変形例3)
バッテリ2は、二次電池としてのニッケル水素電池であってもよい。この場合、車両用バッテリ監視装置30の監視単位は、電池モジュール、電池モジュールを複数接続した電池スタック、電池スタックを複数接続した電池パックであってもよい。
【0076】
(変形例4)
上述の実施形態では、電池の劣化診断方法として、電圧特性、放電特性及び内部抵抗を用いたが、本発明はこれに限られるものではなく、他の劣化診断方法を用いることもできる。
【0077】
(変形例5)
上述の実施形態では、図9のステップS102において車歴情報を入力し、ステップS104において監視単位を選択し、ステップS106において電池劣化診断方法を選択したが、本発明はこれに限られるものではなく、これらの入力順序を適宜変えることもできる。
【0078】
(変形例6)
上述の実施形態では、特許請求の範囲に記載の「第1の設定手段」、「第2の設定手段」及び「車歴情報入力手段」に相当する機能を車両用バッテリ監視装置30の入力部30に集約したが、これらを別々に構成することもできる。
【0079】
(変形例7)
上述の実施形態では、電池の寿命監視単位として「セル」が選択された場合、全ての電池セル201A〜201Zについて電池寿命を診断したが、本発明はこれに限られるものではなく、一部の電池セルについて電池寿命を診断させる構成であってもよい。ここで、当該一部の電池セルはユーザが入力部33を操作することにより選択できるように構成してもよい。例えば、より中央に位置する電池セルは熱がこもり易く、劣化が進行しやすい、ということがわかっている場合には、中央に位置する電池セルのみを診断対象とすることができる。これにより、診断時間をより短くすることができる。同様に、電池の寿命監視単位として「スタック」が選択された場合、一部の電池スタックを診断させる構成であってもよい。
【符号の説明】
【0080】
1 車両 2 バッテリ 5 電池故障情報管理サーバ
30 車両用バッテリ監視装置 31 劣化監視コントローラ
32 データ送受信部 33 入力部 34 表示部 35 劣化監視メモリ
501 サーバコントローラ 502 サーバメモリ 503 HDD

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の単電池を接続したバッテリの劣化に関する診断を行う車両用バッテリ監視装置であって、
前記バッテリの監視単位を設定する第1の設定手段と、
前記第1の設定手段で設定された監視単位に基づき、前記バッテリの劣化に関する診断を実行するコントローラと、を備えることを特徴とする車両用バッテリ監視装置。
【請求項2】
前記バッテリの診断方法を設定する第2の設定手段を有することを特徴とする請求項1に記載の車両用バッテリ監視装置。
【請求項3】
前記監視単位は、前記診断方法に応じて変更できることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用バッテリ監視装置。
【請求項4】
前記バッテリは、複数の単電池を接続した電池スタックを複数備えた電池パックから構成されており、前記単電池の単位で監視を行う第1の監視単位、前記電池スタックの単位で監視を行う第2の監視単位及び前記電池パックの単位で監視を行う第3の監視単位のうちいずれかの監視単位を前記第1の設定手段において設定することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載の車両用バッテリ監視装置。
【請求項5】
前記バッテリが搭載される車両の車歴情報を入力する車歴入力手段を有することを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一つに記載の車両用バッテリ監視装置。
【請求項6】
前記診断結果を前記車歴情報に対応付けて該車両用バッテリ監視装置の外部に送信する通信部を備えることを特徴とする請求項5に記載の車両用バッテリ監視装置。
【請求項7】
請求項6に記載の前記車両用バッテリ監視装置と、
前記通信部を介して前記バッテリ監視装置と通信を行う診断装置とを有し、
前記診断装置は、記憶部と、診断コントローラとを有し、前記診断コントローラは、前記記憶部に記憶された基準データと、前記診断結果とを比較して、前記第1の設定手段で設定された監視単位の劣化判定を行うことを特徴とする車両用バッテリ監視システム。
【請求項8】
前記診断コントローラは、前記診断結果の劣化度が前記基準データよりも高いと判定した場合には、前記基準データを前記診断結果に書き換えることを特徴とする請求項7に記載の車両用バッテリ監視システム。
【請求項9】
複数の単電池を接続したバッテリの劣化に関する診断を行う車両用バッテリの監視方法であって、
前記バッテリの監視単位を設定する第1のステップと、
前記第1のステップで設定された監視単位に基づき劣化に関する診断を行う第2のステップと、を有することを特徴とする車両用バッテリの監視方法。
【請求項10】
前記バッテリの診断方法を設定する第3のステップを有することを特徴とする請求項9に記載の車両用バッテリの監視方法。
【請求項11】
前記バッテリが搭載される車両の車歴情報を入力する第4のステップを有することを特徴とする請求項9又は10に記載の車両用バッテリの監視方法。
【請求項12】
前記バッテリは、複数の単電池を接続した電池スタックを複数備えた電池パックから構成されており、
前記第1のステップにおいて、前記単電池の単位で監視を行う第1の監視単位、前記電池スタックの単位で監視を行う第2の監視単位及び前記電池パックの単位で監視を行う第3の監視単位のうちいずれかの監視単位を設定することを特徴とする請求項9乃至11のうちいずれか一つに記載の車両用バッテリの監視方法。



【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2012−83179(P2012−83179A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−229021(P2010−229021)
【出願日】平成22年10月8日(2010.10.8)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】