説明

車両駆動用モータの冷却装置

【課題】車両駆動用モータの回転数に拘わらず、車両駆動用モータを適宜冷却可能な車両駆動用モータの冷却装置を提案する。
【解決手段】車両駆動用モータの冷却装置68は、車両本体3に対して揺動可能であり後輪7を支持するスイングアーム9と、後輪7の車軸75の一方の端部に固定された回転子76とスイングアーム9に固定されて回転子76に近接する固定子77とを有するモータ8と、モータ8の温度を測定するモータ用温度センサ69と、スイングアーム9と協働してモータ8を収容するモータ室82を仕切りかつ吸気口91と排気口87とを有するモータカバー71と、吸気口91に接続する吸気通路79を有する冷却用ダクト62と、吸気通路79に吸気流を発生可能な電動送風機72と、モータ用温度センサ69が測定する温度の高低に基づいて電動送風機72の送風量を増減制御するモータ冷却制御装置73と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両駆動用モータの冷却装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両駆動用モータを冷却するために、車両駆動用モータの回転子に回転一体化された遠心ファンを備える車両駆動用モータの冷却装置が知られている。遠心ファンは、車両駆動用モータが駆動して車両が走行すると、回転子と一体に回転して空気流を発生する。車両駆動用モータは、この遠心ファンが発生する空気流を冷却風として利用する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−269636号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の車両駆動用モータの冷却装置において、冷却風の流量は、遠心ファンの回転数、すなわち車両駆動用モータの回転数に依存する。このことは、車両駆動用モータの回転数が0または低いとき(例えば、車両が停車しているときや、定速走行しているとき)に冷却風の流量が不十分になり、車両駆動用モータが過熱してしまう虞を生じる。例えば、急勾配の坂道を低速で登坂している場合のように、車両駆動用モータに加わる負荷が大きく、しかもその回転数が低い場合には、このような傾向が顕著に表れる虞が高まる。
【0005】
そこで、本発明は、車両駆動用モータの回転数に拘わらず、車両駆動用モータを適宜冷却可能な車両駆動用モータの冷却装置を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の課題を解決するため本発明に係る車両駆動用モータの冷却装置は、車両本体に対して揺動可能であり駆動輪を支持するスイングアームと、前記駆動輪の車軸の一方の端部に固定された回転子と前記スイングアームに固定されて前記回転子に近接する固定子とを有する車両駆動用モータと、前記車両駆動用モータの温度を測定する温度センサと、前記スイングアームと協働して前記駆動用モータを収容するモータ室を仕切りかつ吸気口と排気口とを有するモータカバーと、前記吸気口に接続する吸気通路を有するダクトと、前記吸気通路に吸気流を発生可能な電動送風機と、前記温度センサが測定する温度の高低に基づいて前記電動送風機の送風量を増減制御する制御装置と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、車両駆動用モータの回転数に拘わらず、車両駆動用モータを適宜冷却可能な車両駆動用モータの冷却装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態に係る車両駆動用モータの冷却装置を適用する車両の一例として燃料電池自動二輪車を示す左側面図。
【図2】本発明の実施形態に係る車両駆動用モータの冷却装置を適用する車両の一例として燃料電池自動二輪車を示す左側面図。
【図3】本発明の実施形態に係る車両駆動用モータの冷却装置を適用する車両の一例として燃料電池自動二輪車を示す斜視図。
【図4】本発明の実施形態に係る燃料電池車両の一例として燃料電池自動二輪車の後半部を部分的に示した斜視図。
【図5】本発明の実施形態に係る燃料電池車両の一例として燃料電池自動二輪車の主要な装置を示したブロック図。
【図6】本発明の実施形態に係る車両駆動用モータの冷却装置を示す斜視図。
【図7】本発明の実施形態に係る車両駆動用モータの冷却装置を示す断面図。
【図8】本発明の実施形態に係る仕切壁を示す斜視図。
【図9】本発明の実施形態に係る車両駆動用モータの冷却装置の他の例を示す斜視図。
【図10】本発明の実施形態に係る車両駆動用モータの冷却装置の他の例を示す断面図。
【図11】本発明の実施形態に係る冷却用ダクトの他の例を示す斜視図。
【図12】本発明の実施形態に係る冷却用ダクトおよびモータカバーの他の例を示す斜視図。
【図13】本発明の実施形態に係る車両駆動用モータの冷却装置の他の例を示す断面図。
【図14】本発明の実施形態に係る車両駆動用モータの他の例を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に係る車両駆動用モータの冷却装置の実施の形態について、図1から図14を参照して説明する。
【0010】
図1および図2は、本発明の実施形態に係る車両駆動用モータの冷却装置を適用する車両の一例として燃料電池自動二輪車を示す左側面図である。
【0011】
図3は、本発明の実施形態に係る車両駆動用モータの冷却装置を適用する車両の一例として燃料電池自動二輪車を示す斜視図である。
【0012】
図1は、燃料電池自動二輪車1の外観を示す図であり、図2および図3は、燃料電池自動二輪車1の外装を部分的に切り欠きまたは除去して内部構造を示す図である。
【0013】
また、説明を容易にするため、車両すなわち燃料電池自動二輪車1の前方に実線矢F、後方に実線矢Rを付す。
【0014】
図4は、本発明の実施形態に係る燃料電池車両の一例として燃料電池自動二輪車の後半部を部分的に示した斜視図である。
【0015】
図1から図4に示すように、本実施形態に係る車両は燃料電池自動二輪車1であり、燃料電池2が発電する電力を用いて走行する。燃料電池自動二輪車1は、スクータ型の自動二輪車である。燃料電池自動二輪車1は、前後に延びる車両本体3と、操舵輪である前輪5と、前輪5を操舵可能に支えるステアリング機構6と、駆動輪である後輪7と、後輪7を駆動するモータ8(車両駆動用モータ)と、後輪7を支えるスイングアーム9と、を備える。
【0016】
燃料電池2は、燃料に水素ガスを使用する空冷式燃料電池システムである。
【0017】
車両本体3は、主構造部材であるフレーム10と、フレーム10を覆う外装11と、フレーム10の上方に位置するシート12と、を備える。また、車両本体3は、燃料により発電する燃料電池2と、燃料電池2に供給する燃料を貯蔵する燃料タンク15と、燃料電池2の電力を補助する二次電池16と、燃料電池2の出力電圧の調整と燃料電池2および二次電池16の電力分配制御とを行う電力管理装置17と、電力管理装置17から直流電力を受け取り三相交流電力に変換してモータ8の運転制御を行うモータコントローラ18と、これらを統括的に管理して運転制御を行う車両コントローラ19と、を備える。燃料電池自動二輪車1のパワートレインは、燃料電池2および二次電池16を有するハイブリッドシステムである。
【0018】
フレーム10は、複数の鋼鉄製中空管を一体に組み合わせたものであり、前端上部に位置するヘッドパイプ21と、ヘッドパイプ21の中央部分から後ろ下がりに傾斜して延びる上部ダウンフレーム22と、上部ダウンフレーム22と、下部ダウンフレーム23と、左右一対の下部フレーム25と、左右一対の上部フレーム26と、ピボット28と、ガードフレーム29と、を備える。
【0019】
ヘッドパイプ21は、フレーム10の前端上部に位置し、ステアリング機構6を車両の左右方向へ回転可能に支持する。
【0020】
上部ダウンフレーム22は、ヘッドパイプ21の中央部に接続し、この接続部分から後ろ下がりに傾斜して延びる。
【0021】
下部ダウンフレーム23は、ヘッドパイプ21の下部に接続し、この接続部分から後ろ下がりに傾斜して延びる。
【0022】
左右一対の下部フレーム25は、下部ダウンフレーム23を挟み込んでヘッドパイプ21の下部に接続し、この接続部分から後ろ下がりに傾斜して延び、車両本体3の下端に達する位置で後方に向けて折れ曲がり、車両本体3の前後に沿って延び、車両本体3の中央部分に達する位置で折れ曲がり後ろ上がりに傾斜して延びて上部フレーム26に接続する。左右一対の下部フレーム25は、前側の屈曲部分にライダーが足を載せるためのフットレスト31を備える。車両本体3の左側にある下部フレーム25は、サイドスタンドブラケット32を備える。サイドスタンドブラケット32は、左側へ傾斜する燃料電池自動二輪車1を自立状態で支えるサイドスタンド33を備える。サイドスタンド33は、燃料電池自動二輪車1を支える展開位置と走行のための格納位置との間を揺動する。
【0023】
左右一対の上部フレーム26は、車両本体3の前半部において下部ダウンフレーム23の前側傾斜部分の中央部に接続し、この接続部分から若干後ろ上がり、ほぼ車両本体3の前後に沿って延び、車両本体3の後半部であり後輪7の上方部分において後ろ上がりに大きく傾斜し、ヘッドパイプ21と同程度の高さまで延びる。
【0024】
ピボット28は、車両本体3の後半部において左右の上部フレーム26間に架かる。また、ピボット28は、上部フレーム26と下部フレーム25との接続部分よりも後方に位置する。
【0025】
ガードフレーム29は、左右の下部ダウンフレーム23の後側に位置する屈曲部分の間に架かり、下部ダウンフレーム23との接続部分から後ろ下がりに膨らみU字形状をなす。ガードフレーム29は、直立する燃料電池自動二輪車1を自立状態で支えるセンタースタンド34を備える。センタースタンド34は、燃料電池自動二輪車1を支える展開位置と走行のための格納位置との間を揺動する。
【0026】
シート12は、車両本体3の後半上部に位置し、フレーム10の後半部上方を覆って前後に延びる。シート12は、タンデム式であり、ライダーが着座するための前方部12aと、パッセンジャーが着座するための後方部12bとを一体的に備える。
【0027】
ここで、左右の上部フレーム26および左右の下部フレーム25で囲む空間をセンタートンネル領域35と呼び、上部フレーム26の後半部、外装11およびシート12で囲む空間を機器搭載領域36と呼び、センタートンネル領域35の後方かつ機器搭載領域36の下方の空間をタイヤハウス領域37と呼ぶ。
【0028】
センタートンネル領域35は、燃料タンク15を収容する。
【0029】
機器搭載領域36は、車両本体3の前方側から順に二次電池16、電力管理装置17、燃料電池2を収容する。また、機器搭載領域36は、電力管理装置17の左右いずれかの側方、例えば車両本体3の左側方に並ぶモータコントローラ18を収容する。
【0030】
タイヤハウス領域37は後輪7の配置箇所である。
【0031】
隔壁部材39は、機器搭載領域36とタイヤハウス領域37との間に挟まり、それぞれの領域を分断する。
【0032】
外装11は、車両本体3の前半部を覆うフロントレッグシールドカバー41と、車両本体3の中央上部に位置して上部フレーム26の上方を覆うフロントフレームカバー42と、車両本体3の後半部に位置して車両本体3の側面のうちシート12の下方部分を覆うフレームカバー43と、を備える。
【0033】
フレームカバー43は、シート12とともに機器搭載領域36を区画する。機器搭載領域36は、シート12、フレームカバー43および隔壁部材39が囲む密閉的な空間であり、フレームカバー43、もしくは隔壁部材39の適宜の箇所に通気孔(図示省略)を配置することで燃料電池2に供給される反応ガスとしての空気の流れを容易、かつ確実に制御できるとともに、冷却が必要な装置へ冷却風としての空気の流れを容易、かつ確実に供給できる。なお、機器搭載領域36は、完全な気密空間である必要はなく、各カバーの継ぎ目などから空気が入り込むことを許容する。
【0034】
燃料電池2は、機器搭載領域36の後半側に位置する。さらに具体的には、燃料電池2は、シート12の後方部12bの下方であり、上部フレーム26が後ろ上がりに大きく傾斜する部分に位置する。燃料電池2は、扁平な立方体形状の装置である。燃料電池2は、投影面積が最も大きい吸気面2aに反応ガスの導入口を有し、車両の後方を臨む面に排気口2bを有する。燃料電池2は、吸気面2aを前上方にむけ、より詳しくはシート12の前方部12aと後方部12bとの段差部分に向けて、前傾する姿勢でフレーム10に固定される。これにより、燃料電池2は、吸気面2aとシート12との間に比較的大きな隙間を確保して反応ガスである機器搭載領域36の雰囲気(空気)を十分に吸い込むことができる。
【0035】
また、燃料電池2は、機器搭載領域36の雰囲気(空気)を反応ガスとして吸気面2aに吸い込むため、吸込負圧を発生するファン45を備える。燃料電池2は、燃料タンク15から供給された水素ガスと空気に含まれる酸素との化学反応により発電し、この後、湿潤な余剰ガスを排気口2bから排出する。この過程で、燃料電池2は、反応ガスとしての空気によって冷却される。排気口2bは、排気ダクト47に接続する。
【0036】
排気ダクト47は、燃料電池2の後方に位置し、車両本体3の後端に開口する排気口47aへ燃料電池2の排気を導く。排気ダクト47の前方下端部は燃料電池2の排気口2bに接続する。排気口47aは、燃料電池2の排気口2bよりも上方、望ましくは排気ダクト47の後方上端部に位置する。排気ダクト47は、燃料電池2の排気口2bよりも上方に位置する排気口47aを有することで、未反応の水素ガスを含む湿潤な余剰ガスを確実に車両本体3から排気する。
【0037】
燃料タンク15は、燃料電池2の燃料としての水素ガスを貯蔵する。燃料タンク15は、例えば約35MPa高圧圧縮水素貯蔵システムである。燃料タンク15は、前後の端面にドーム状の鏡板を有する円筒形状のタンクである。燃料タンク15は円筒胴の中心線を車両本体3の前後方向へ向けてセンタートンネル領域35に位置する。したがって、燃料タンク15は、左右一対の上部フレーム26および左右一対の下部フレーム25によって囲まれる。上部フレーム26および下部フレーム25は、燃料電池自動二輪車1の衝突などのアクシデントから燃料タンク15を堅牢に保護する。また、燃料タンク15は、左右一対のフットレスト31に挟まれる。
【0038】
また、燃料タンク15は、車両本体3の一方側の側部(ここでは右側部)に位置する上部フレーム26と、車両本体3の他方側の側部(ここでは左側部)に位置する下部フレーム25との間に架設されるクランプバンド49によって固定される。
【0039】
さらに、燃料タンク15は、アルミライナ製複合容器である圧力容器51と、電磁弁を用いた元弁(図示省略)とレギュレータ(図示省略)とを一体的に有する弁部52(燃料供給元弁)と、燃料充填口53を有する燃料充填用継手55と、を備える。圧力容器51は両端にドーム状鏡板を有する円筒形状の容器である。
【0040】
燃料充填用継手55は、燃料充填口53から圧力容器51内へ燃料としての水素ガスを導く。燃料充填口53は、燃料充填口53は、機器搭載領域36の外側であり、上部ダウンフレーム22の近傍であり、燃料タンク15の前方側鏡板の上方近傍に位置して二次電池16から十分に離れる。また、燃料充填口53は、フロントフレームカバー42に覆われる。
【0041】
また、燃料充填口53は、車両本体3の上方を向く。燃料タンク15に燃料を充填する際、フロントフレームカバー42を開放した状態において、燃料充填口53の上方は、雰囲気に開放する空間になる。したがって、燃料の充填作業において仮に燃料が漏洩しても、漏洩燃料が滞留することはない。さらに、燃料充填口53は、通常のガソリンエンジンを備えたスクータ型の自動二輪車における燃料給油口と配置を同じくするので、違和感を生じることがない。
【0042】
二次電池16は、箱形状のリチウムイオン電池である。二次電池16は、機器搭載領域36の前側に位置し、より具体的には、燃料タンク15の後方側鏡板の上方、かつシート12の前方部12aの下方に位置して燃料電池自動二輪車1の仮想的な水平面に略直立する。
【0043】
燃料電池自動二輪車1は、二次電池16の他に、メータ類(図示省略)、ランプ類(図示省略)用の電源として12V系の電力を供給する第2二次電池56を備える。第2二次電池56は、燃料タンク15の側方(例えば燃料タンク15の右側方)に位置する。第2二次電池56は、燃料充填口53よりも下方かつ燃料タンク15の弁部52よりも前方に位置する。仮に燃料である水素ガスが燃料充填口53から漏洩しても、水素ガスは燃料電池自動二輪車1の上方に向かって上昇するので、外装11内に滞留することなく、車外に拡散する。また、仮に燃料である水素ガスが弁部52から漏洩しても、水素ガスはタイヤハウス領域37に向かって移動するので、外装11内に滞留することなく、車外に拡散する。
【0044】
電力管理装置17は、二次電池16および燃料電池2の間に挟まり位置する。また、電力管理装置17は、扁平な立方体形状の装置であり、天面を後ろ斜め上方へ向けて傾き燃料電池2を臨み、フレーム10に固定される。
【0045】
電力管理装置17の側方に並ぶモータコントローラ18も、電力管理装置17と同様に、二次電池16および燃料電池2の間に挟まり位置する。モータコントローラ18も、扁平な立方体形状の装置であり、天面を後ろ斜め上方へ向けて傾き燃料電池2を臨み、フレーム10に固定される。
【0046】
燃料電池自動二輪車1は、二次電池16、電力管理装置17、モータコントローラ18および燃料電池2を上述のように配置することで、電気的な接続関係が隣り合う装置を極力近接する位置に配置することが可能であり、装置間の配線長を短く、配線に係る重量を軽くすることができる。
【0047】
車両コントローラ19は、下部フレーム25の前方に位置して燃料タンク15の前方側鏡板に対面する。
【0048】
ステアリング機構6は、車両本体3の前方に位置し、フレーム10のヘッドパイプ21を中心に左右方向へ回転し前輪5の操舵を可能にする。ステアリング機構6は、頂部に位置するハンドル57と、ハンドル57と前輪5との間を若干後傾して上下に延びる左右一対のフロントフォーク58と、を備える。左右のフロントフォーク58は、弾性的に伸縮自在なテレスコピック構造を備え、下端部に前輪を回転自在に支持するとともに前輪5の上方にフロントフェンダ59を支持する。
【0049】
前輪5は、左右のフロントフォーク58の下端部に架かる車軸の周りに回転自在な従動輪である。
【0050】
スイングアーム9は、車両本体3の左右へ延びる回転中心としてのピボット28の周りに上下方向へ揺動できる。スイングアーム9は所謂片持ち式であり、車両本体3の左右いずれか一方側(ここでは左方側)から片持ち状に後輪7を支える。リアサスペンション61は、フレーム10とスイングアーム9との間に介在してスイングアーム9の揺動を緩衝する。冷却用ダクト62は、機器搭載領域36とモータ8とを接続し、機器搭載領域36内の空気をモータ8の冷却風として案内する。
【0051】
後輪7は、スイングアーム9の後端部において車両本体3の左右いずれか一方側(ここでは左方側)から片持ち状に延びる車軸の周りに回転自在な駆動輪である。
【0052】
モータ8は、燃料電池2の出力により後輪7を駆動する燃料電池自動二輪車1の原動機である。モータ8は、スイングアーム9に一体的に組み付き、ユニットスイング式スイングアームを構成する。
【0053】
図5は、本発明の実施形態に係る燃料電池車両の一例として燃料電池自動二輪車の主要な装置を示したブロック図である。
【0054】
図5に示すように、本実施形態に係る燃料電池自動二輪車1は、燃料電池2、モータ8、燃料タンク15、二次電池16、電力管理装置17、モータコントローラ18および車両コントローラ19に加えて、ライダーの加速/減速の操作の検知および操作量の計測を行うスロットルセンサ63と、燃料タンク15から燃料電池2に向かう燃料の圧力を検出する圧力センサ65と、燃料タンク15から燃料電池2に向かう燃料の温度を検出する燃料用温度センサ66と、燃料漏れ時に燃料タンク15から燃料電池2に供給される燃料を遮断する遮断弁67と、を備える。なお、図5中、実線矢は燃料である水素ガスおよび反応ガスである空気の流れを示し、破線または破線矢は電力の流れを示し、一点鎖線または一点鎖線矢は制御信号の流れを示す。矢のない線分は双方向の流れを示す。
【0055】
電力管理装置17は、燃料電池2の発電電力を制御するとともに、燃料電池2および二次電池16から送られる電力を12V電源に変換し、第2二次電池56に蓄電する。
【0056】
モータコントローラ18は、モータ8の駆動制御に加え、燃料電池自動二輪車1の減速時や、下り坂走行時にモータ8に発生する負のトルクを電力に変換する回生制御を行う。
【0057】
車両コントローラ19は、スロットルセンサ63が検出するアクセル操作量、圧力センサ65および燃料用温度センサ66の検出値を読み取り、燃料電池2、二次電池16、電力管理装置17およびモータコントローラ18との間で状態量の読み取りおよび制御信号の出力を双方向に行い、燃料電池自動二輪車1の運転制御を行う。
【0058】
具体的には、車両コントローラ19は、燃料電池自動二輪車1の走行に必要なエネルギーが比較的に小さい巡航時や平坦路の走行の際、燃料電池2が発電した電力を電力管理装置17からモータコントローラ18を経由し、モータ8に供給するとともに、電力管理装置17から二次電池16に供給し、モータ8の駆動に不要な余剰電力を二次電池16に蓄える。
【0059】
他方、車両コントローラ19は、燃料電池自動二輪車1の走行に必要なエネルギーが比較的に大きい加速時や、上り坂の走行の際、燃料電池2が発電した電力を電力管理装置17からモータコントローラ18を経由し、モータ8に供給するとともに、二次電池16に蓄えられた電力も電力管理装置17からモータコントローラ18を経由し、モータ8に供給する。
【0060】
さらに、車両コントローラ19は、減速時や、下り坂の走行の際、モータ8を発電機として使用し、モータ8が発電した回生電力を電力管理装置17から二次電池16に供給し、蓄える。
【0061】
図6は、本発明の実施形態に係る車両駆動用モータの冷却装置を示す斜視図である。
【0062】
図7は、図6におけるVII−VII線に沿って、本発明の実施形態に係る車両駆動用モータの冷却装置を示す断面図である。
【0063】
図6および図7に示すように、本実施形態に係る車両駆動用モータの冷却装置68は、スイングアーム9と、車両駆動用モータとしてのモータ8と、モータ用温度センサ69と、モータカバー71と、冷却用ダクト62と、電動送風機72と、モータ冷却制御装置73と、を備える。
【0064】
スイングアーム9は車両本体3に対して揺動可能であり、駆動輪としての後輪7を支持する。
【0065】
モータ8は、後輪7の車軸75の一方の端部に固定された回転子76と、スイングアーム9に固定されて回転子76に近接する固定子77と、を備える。モータ8は、所謂アウターロータタイプであり、椀形状の回転子76と、回転子76の内側で回転中心寄りにある固定子77と、を備える。
【0066】
給電線78は、冷却用ダクト62の吸気通路79内を通じてモータコントローラ18からモータ8へ給電する。
【0067】
回転子76は、椀形状に広がって固定子77からモータ内隙間81を隔てて覆い被さる。また、回転子76は、モータ室82の内面から吸気用隙間83を隔てて椀形状頂部の開口縁85を配置し、かつ椀形状底部86に位置して排気口87を臨む貫通口88を有する。さらに、回転子76は、モータ室82内の空気流を吸気用隙間83およびモータ内隙間81を通じて貫通口88から排気口87へ流通する。
【0068】
固定子77は、椀形状の回転子76の内側にあり、回転中心の周りに円盤形状を成す。
【0069】
モータ用温度センサ69は、例えばサーミスタであり、モータ8、特に固定子77の温度を測定する。
【0070】
信号線89は、冷却用ダクト62の吸気通路79内を通じてモータ用温度センサ69からモータ冷却制御装置73へ測定信号を導く。
【0071】
モータカバー71は、スイングアーム9と協働してモータ8を収容するモータ室82を仕切る。また、モータカバー71は、モータ8を冷却する空気流の吸気口91と排気口87とを有する。モータカバー71は、スイングアーム9と協働してモータ室82を形成する円盤状の蓋であり、大面積を有する主面のモータ8を臨む位置に排気口87を有し、モータ室82を区画するスイングアーム9の内面とモータ8との隙間に接続する位置に吸気口91を有する。
【0072】
また、モータカバー71は、モータカバー71からモータ8へ向けて延びる円筒形状の仕切壁92を備える。仕切壁92は、モータカバー71の内側(モータ室82側)にあり、排気口87とモータ8の貫通口88とを接続するように延びる。仕切壁92は、吸気口91から吸気用隙間83に向かう空気流とモータ8から排気口87へ流出する空気流とを分断する。
【0073】
冷却用ダクト62は、電動送風機72を経て吸気口91に接続する吸気通路79と、排気口87に接続する排気通路93と、を有する。吸気通路79は、スイングアーム9の揺動による機器搭載領域36とモータ室82との変位を調整可能な蛇腹部95を備える。排気通路93はモータカバー71の排気口87に覆い被さるドーム状の経路を備える。
【0074】
電動送風機72は吸気通路79に吸気流を発生することができる。電動送風機72はモータカバー71の吸気口91に直接的に接続し、モータカバー71にボルト(図示省略)等の締結部材により固定される。
【0075】
導線96は、冷却用ダクト62の吸気通路79内を通じてモータ冷却制御装置73から電動送風機72へ給電と制御信号の伝送を行う。
【0076】
モータ冷却制御装置73は、モータ用温度センサ69が測定する温度の高低に基づいて電動送風機72の送風量を増減制御する。具体的には、モータ冷却制御装置73はモータ用温度センサ69が測定するモータ8、特に固定子77の温度が上がると電動送風機72の入力を上げて回転数を増加し冷却風の風量を増す。他方、モータ冷却制御装置73はモータ用温度センサ69が測定するモータ8、特に固定子77の温度が下がると電動送風機72の入力を下げて回転数を減少し冷却風の風量を減じる。なお、モータ冷却制御装置73は、機器搭載領域36内に配置しても良いし、車両コントローラ19に一体に組み込んでも良い。
【0077】
電動送風機72によってモータ室82内に流れ込んだ冷却風(図7中の実線矢Fl)は、モータ室82の一部であるスイングアーム9の内壁面に沿って進み、吸気用隙間83からモータ内隙間81に流れ込み、貫通口88から仕切壁92の内側を通じて排気口87からモータ室82外へ流出する。冷却風は、この流通過程で回転子76の磁石(図示省略)や固定子77のコイル(図示省略)など、モータ8の駆動にともない発熱する部分を冷却する。
【0078】
排気口87からモータ室82外へ流出した冷却風は、冷却用ダクト62の排気通路93から車外へ排気される。
【0079】
図8は、本発明の実施形態に係る仕切壁を示す斜視図である。
【0080】
図8に示すように本実施形態に係る本実施形態に係る車両駆動用モータの冷却装置68の仕切壁92は、モータカバー71に一体化する別部品であり、皿状の扁平な有底円筒であり、底板の中央に後輪7の車軸を通す車軸回避口97と、モータ8の貫通口88に対面する通気口98と、を有する。
【0081】
図9は、本発明の実施形態に係る車両駆動用モータの冷却装置の他の例を示す斜視図である。
【0082】
図10は、図9におけるX−X線に沿って、本発明の実施形態に係る車両駆動用モータの冷却装置の他の例を示す断面図である。
【0083】
図11は、本発明の実施形態に係る冷却用ダクトの他の例を示す斜視図である。
【0084】
図12は、本発明の実施形態に係る冷却用ダクトおよびモータカバーの他の例を示す斜視図である。
【0085】
図9から図12に示すように、本実施形態に係る車両駆動用モータの冷却装置68Aは、冷却用ダクト62Aを備える。
【0086】
冷却用ダクト62Aは、可撓性を有する弾性体の成形品であり、電動送風機72を浮動支持する。冷却用ダクト62Aは、蛇腹部95よりも吸気口91に近い位置に電動送風機72を浮動支持し、電動送風機72が吐出する空気を吸気口91へ確実に送り込む。
【0087】
冷却用ダクト62Aの排気通路93は、モータカバー71の排気口87を臨むドーム状の経路93aと、この経路93aに接続して経路93aの周囲を半周回り込んで囲む半円筒形状で迷路状の経路93bと、を備える。経路93aは、排気口87から吐出する冷却風を確実に受け取り、経路93bへ案内する。経路93bは、冷却風を車両外へ排気するとともに、迷路状に曲折することで、冷却用ダクト62A外から水や泥などの異物が排気通路93内、ひいてはモータ室82内へ侵入しないように妨げとなり、モータ8の損傷を防ぐ。
【0088】
図13は、本発明の実施形態に係る車両駆動用モータの冷却装置の他の例を示す断面図である。
【0089】
図14は、本発明の実施形態に係る車両駆動用モータの他の例を示す斜視図である。
【0090】
図13および図14に示すように、本実施形態に係る本実施形態に係る車両駆動用モータの冷却装置68Bは、所謂インナーロータタイプのモータ8Bを備える。
【0091】
モータ8Bは、回転中心寄りに位置する円柱状の回転子76Bと、回転子76の外側を囲む円筒形状の固定子77Bと、を備える。
【0092】
固定子77Bは、両端が開口する筒形状であり、回転子76Bからモータ内隙間81を隔てて周囲を囲む。また、固定子77Bは、モータ室82の内面から吸気用隙間83を隔てて一方の開口端101を配置し、かつ排気口87に向けて他方の開口端102を配置する。さらに、固定子77Bは、モータ室82内の空気流を吸気用隙間83およびモータ内隙間81を通じ排気口87へ流通する。
【0093】
回転子76Bは、車軸75の回転中心に略平行に貫通する通気孔103を有する。通気孔103は、モータ内隙間81と同様に吸気用隙間83から流れ込む空気流を排気口87へ流通して回転子76Bの冷却を促す。
【0094】
モータカバー71の仕切壁92Bは、円筒形状をなし、モータカバー71からモータ8B向けて延びる。仕切壁92Bは、モータカバー71の内側(モータ室82側)にあり、排気口87とモータ8Bの開口端102とを接続するように延びる。仕切壁92Bは、吸気口91から吸気用隙間83に向かう空気流とモータ8Bから排気口87へ流出する空気流とを分断する。
【0095】
電動送風機72によってモータ室82内に流れ込んだ冷却風(図13中の実線矢Fl)は、モータ室82の一部であるスイングアーム9の内壁面に沿って進み、吸気用隙間83からモータ内隙間81および通気孔103に流れ込み、貫通口88から仕切壁92Bの内側を通じて排気口87からモータ室82外へ流出する。冷却風は、この流通過程で回転子76Bの磁石(図示省略)や固定子77Bのコイル(図示省略)など、モータ8Bの駆動にともない発熱する部分を冷却する。
【0096】
排気口87からモータ室82外へ流出した冷却風は、冷却用ダクト62Aの排気通路93から車外へ排気される。
【0097】
本実施形態に係る車両駆動用モータの冷却装置68、68A、68Bは、モータ8、8Bの温度に応じて電動送風機72を運転するため、モータ8、8Bの回転数に依存せずにモータ8、8Bの温度に妥当する温度制御を実行できる。すなわち、本実施形態に係る車両駆動用モータの冷却装置68、68A、68Bは、例えば、燃料電池自動二輪車1が停車しているときや、定速走行しているときや、急勾配の坂道を低速で登坂している場合のように、車両駆動用モータに加わる負荷が大きく、しかもその回転数が低い場合でも、モータ8、8Bの温度に妥当する温度制御を実行できる。
【0098】
また、本実施形態に係る車両駆動用モータの冷却装置68、68A、68Bは、アウターロータタイプのモータ8でも、インナーロータタイプのモータ8Bでも、モータ内隙間81に冷却風を通過させるため、回転子76、76Bおよび固定子77、77Bを効率的に冷却できる。
【0099】
さらに、本実施形態に係る車両駆動用モータの冷却装置68、68A、68Bは、仕切壁92、92Bを備えるため、アウターロータタイプのモータ8でも、インナーロータタイプのモータ8Bでも、モータ内隙間81に一方向へ向かう流れ(吸気用隙間83から排気口87へ向かう流れ)を発生し、モータ8、8Bの冷却前後でモータ室82内の冷却風の流れを混ぜ合わせることなく、回転子76、76Bおよび固定子77、77Bをより効率的に冷却できる。
【0100】
さらに、本実施形態に係る車両駆動用モータの冷却装置68Aは、電動送風機72を浮動支持するため、電動送風機72に加わる振動を抑制して疲労を軽減できる。
【0101】
さらにまた、本実施形態に係る車両駆動用モータの冷却装置68、68A、68Bは、吸気通路79内を通じて電動送風機72へ給電する導線96や、モータ用温度センサ69からモータ冷却制御装置73へ測定信号を導く信号線89を備えるため、これらの導線96や信号線89が車両の外部に露出せず、外観を見栄え良く整えるとともに、導線96や信号線89の損傷を抑制できる。
【0102】
したがって、本発明の実施形態に係る車両駆動用モータの冷却装置68、68A、68Bによれば、車両駆動用モータであるモータ8、8Bの回転数に拘わらず適宜冷却することが可能である。
【0103】
なお、冷却装置68、68A、68Bを適用する車両は燃料電池自動二輪車1に限られず、駆動輪を直接的に駆動する車両駆動用モータを備える車両であれば、モータチェアなどの小型電動車両や3輪以上の車輪を備える自動車であっても良い。
【符号の説明】
【0104】
1 燃料電池自動二輪車
2 燃料電池
2a 吸気面
2b 排気口
3 車両本体
5 前輪
6 ステアリング機構
7 後輪
8 モータ
9 スイングアーム
10 フレーム
11 外装
12 シート
12a 前方部
12b 後方部
15 燃料タンク
16 二次電池
17 電力管理装置
18 モータコントローラ
19 車両コントローラ
21 ヘッドパイプ
22 上部ダウンフレーム
23 下部ダウンフレーム
25 下部フレーム
26 上部フレーム
28 ピボット
29 ガードフレーム
31 フットレスト
32 サイドスタンドブラケット
33 サイドスタンド
34 センタースタンド
35 センタートンネル領域
36 機器搭載領域
37 タイヤハウス領域
39 隔壁部材
41 フロントレッグシールドカバー
42 フロントフレームカバー
43 フレームカバー
45 ファン
47 排気ダクト
47a 排気口
49 クランプバンド
51 圧力容器
52 弁部
53 燃料充填口
55 燃料充填用継手
56 第2二次電池
57 ハンドル
58 フロントフォーク
59 フロントフェンダ
61 リアサスペンション
62 冷却用ダクト
63 スロットルセンサ
65 圧力センサ
66 燃料用温度センサ
67 遮断弁
68 冷却装置
69 モータ用温度センサ
71 モータカバー
72 電動送風機
73 モータ冷却制御装置
75 車軸
76 回転子
77 固定子
78 給電線
79 吸気通路
81 モータ内隙間
82 モータ室
83 吸気用隙間
85 開口縁
86 椀形状底部
87 排気口
88 貫通口
89 信号線
91 吸気口
92 仕切壁
93 排気通路
93a 経路
93b 経路
95 蛇腹部
96 導線
97 車軸回避口
98 通気口
101 開口端
102 開口端
103 通気孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両本体に対して揺動可能であり駆動輪を支持するスイングアームと、
前記駆動輪の車軸の一方の端部に固定された回転子と前記スイングアームに固定されて前記回転子に近接する固定子とを有する車両駆動用モータと、
前記車両駆動用モータの温度を測定する温度センサと、
前記スイングアームと協働して前記駆動用モータを収容するモータ室を仕切りかつ吸気口と排気口とを有するモータカバーと、
前記吸気口に接続する吸気通路を有するダクトと、
前記吸気通路に吸気流を発生可能な電動送風機と、
前記温度センサが測定する温度の高低に基づいて前記電動送風機の送風量を増減制御する制御装置と、を備える車両駆動用モータの冷却装置。
【請求項2】
前記回転子は、椀形状に広がって前記固定子からモータ内隙間を隔てて覆い被さり、前記モータ室の内面から吸気用隙間を隔てて椀形状頂部の開口縁を配置し、かつ椀形状底部に位置して前記排気口を臨む貫通口を有するとともに、前記モータ室内の空気流を前記吸気用隙間および前記モータ内隙間を通じ前記貫通口から前記排気口へ流通することを特徴とする請求項1に記載の車両駆動用モータの冷却装置。
【請求項3】
前記固定子は、両端が開口する筒形状であり前記回転子からモータ内隙間を隔てて周囲を囲み、前記モータ室の内面から吸気用隙間を隔てて一方の開口端を配置し、かつ前記排気口に向けて他方の開口端を配置するとともに、前記モータ室内の空気流を前記吸気用隙間および前記モータ内隙間を通じ前記排気口へ流通することを特徴とする請求項1に記載の車両駆動用モータの冷却装置。
【請求項4】
前記モータカバーから前記車両駆動用モータへ向けて延びるとともに前記吸気口から前記吸気用隙間に向かう空気流と前記車両駆動用モータから前記排気口へ流出する空気流とを分断する円筒形状の仕切壁を備えることを特徴とする請求項2または3に記載の車両駆動用モータの冷却装置。
【請求項5】
前記ダクトは可撓性を有する弾性体の成形品であり前記電動送風機を浮動支持することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の車両駆動用モータの冷却装置。
【請求項6】
前記吸気通路内を通じて前記電動送風機へ給電する給電線と、
前記吸気通路内を通じて前記温度センサから前記制御装置へ測定信号を導く信号線と、を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の車両駆動用モータの冷却装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−71476(P2013−71476A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−209771(P2011−209771)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【出願人】(000002082)スズキ株式会社 (3,196)
【Fターム(参考)】